JP2001356777A - 能動消音装置 - Google Patents

能動消音装置

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JP2001356777A
JP2001356777A JP2000176512A JP2000176512A JP2001356777A JP 2001356777 A JP2001356777 A JP 2001356777A JP 2000176512 A JP2000176512 A JP 2000176512A JP 2000176512 A JP2000176512 A JP 2000176512A JP 2001356777 A JP2001356777 A JP 2001356777A
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noise
signal
sensor
sound
muffling
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JP2000176512A
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English (en)
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Masanori Watabe
眞▲徳▼ 渡部
Yasushi Takano
靖 高野
Yasushi Takatsu
恭 高津
Hidetoshi Terasaka
英俊 寺坂
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音源または振動源から発生するノイズ信号
が変化した場合でも消音効果を高めること。 【解決手段】 モータ16、ファン18、20の回転に
伴ってジェットファン10から発生する騒音をノイズセ
ンサ12によって検出し、コントローラ24において、
ノイズセンサ12と消音点とを結ぶ音場における音の伝
わり方を示す伝達特性と、ノイズセンサ12の検出信号
とから消音点においてノイズ信号を打ち消すための消音
用信号Y1、Y2を生成し、この消音用信号Y1、Y2
にしたがった音をスピーカ40、42から消音点に向け
て放射し、音波の干渉効果により騒音を打ち消す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、能動消音装置に係
り、特に、ファンなどの回転体から発生する騒音に対し
て騒音を打ち消すための音を放射し、騒音を能動的に打
ち消すに好適な能動消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機を室内やトンネル内などに設
置すると、送風ファンなどの回転体から騒音が発生す
る。そこで、特開平10−161665号公報に記載さ
れているように、騒音に対して、同振幅・逆位相の音を
スピーカから消音対象に向けて放射し、音波の干渉効果
により騒音を低減するものが提案されている。この消音
装置においては、空気調和機から発生する騒音を対象と
し、送風ファンの運転周波数に応じた騒音データである
時系列信号を入力パターンとして、ニューラルネットワ
ークにより学習を行い、入力パターンに対応する消音動
作に必要な出力パターンを予め求めてテーブルとして記
憶部に記憶し、消音動作時に、現時点における送風ファ
ンの運転周波数、騒音信号に対応した出力データを記憶
部から読み出して消音用信号を生成し、この消音用信号
にしたがった音をスピーカから放射する構成が採用され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
空気調和機から発生する騒音が予め記憶されているデー
タと一致するときには消音効果を高めることができる。
しかし、学習用の騒音データが少ないと、消音効果を高
めることができない。例えば、消音動作中に、騒音源の
騒音の周波数やレベルが変化した場合、変化した騒音が
予め記憶している記憶データと異なるときには消音効果
を高めることができない。
【0004】本発明は、騒音源または振動源から発生す
るノイズ信号が変化した場合でも消音効果を高めること
ができる能動消音装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、騒音源または振動源から発生するノイズ
信号を検出するノイズセンサと、前記ノイズセンサと消
音の対象となる位置とを結ぶ音場における音の伝わり方
を示す伝達特性と前記ノイズセンサの検出によるノイズ
信号とから前記消音の対象となる位置において前記ノイ
ズ信号と相殺関係を有する消音用信号を生成する消音用
信号生成手段と、前記消音用信号に従った音を前記消音
の対象となる位置に向けて放射するアクチュエータとを
備えてなる能動消音装置を構成したものである。
【0006】前記能動消音装置を構成するに際しては、
消音用信号生成手段として、ノイズセンサと消音の対象
となる位置とを結ぶ音場における音の伝わり方を示す伝
達特性と、ノイズセンサの検出によるノイズ信号とから
消音の対象となる位置おいてノイズ信号と逆位相・同振
幅となる消音用信号を生成する機能を有するものを用い
ることができる。
【0007】前記各能動消音装置を構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0008】(1)前記伝達特性を環境の変化に関連づ
けて記憶する記憶手段と、環境の変化を検出する環境変
化検出手段と、前記環境変化検出手段の検出による環境
の変化に応じた伝達特性を前記記憶手段から選択して前
記消音用信号生成手段に出力する伝達特性選択手段とを
備えてなる。
【0009】また、本発明は、騒音源または振動源から
発生するノイズ信号を消音の対象となる位置に関連づけ
て検出するエラーセンサと、前記エラーセンサの検出に
よるノイズ信号と逆位相・同振幅となる消音用信号を生
成する消音用信号生成手段と、前記消音用信号に従った
音を前記消音の対象となる位置に向けて放射するアクチ
ュエータとを備えてなる能動消音装置を構成したもので
ある。
【0010】前記能動消音装置を構成するに際しては、
前記エラーセンサと前記消音用信号生成手段および前記
アクチュエータをそれぞれ複数個備えて複数のグループ
を構成するとともに、各グループごとに独立した系を構
成することができる。
【0011】前記した手段によれば、騒音源または振動
源からノイズ信号が発生した場合、音場における伝達特
性とノイズセンサの検出によるノイズ信号とから消音の
対象となる位置においてノイズ信号と相殺関係を有する
消音用信号、すなわちノイズ信号を打ち消すための消音
用信号、例えば、ノイズ信号と逆位相・同振幅の消音用
信号が生成され、この消音用信号にしたがった音が消音
の対象となる位置に向けてアクチュエータから放射され
るため、音波の干渉効果によりノイズ信号が打ち消さ
れ、消音効果を高めることができる。この場合、ノイズ
信号の振幅やレベルが変化しても、ノイズセンサと消音
の対象となる位置とを結ぶ音場における音の伝わり方を
示す伝達特性を考慮して消音用信号が生成されるため、
ノイズ信号の周波数やレベルが変化してもノイズ信号に
対する消音効果を確実に高めることができる。
【0012】また、前記した手段によれば、エラーセン
サの検出によるノイズ信号と逆位相・同振幅となる消音
用信号にしたがった音をアクチュエータから放射した場
合、ノイズ信号の周波数やレベルが変化しても、周期性
の高いノイズ信号に対して消音効果を高めることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
能動消音装置の全体構成図である。図1において、本実
施形態における能動消音装置は、自動車用トンネル内の
領域を消音対象として、自動車用トンネル内の天井に設
置された軸流送風機であるジェットファン10内にノイ
ズセンサ12が設置されている。ジェットファン10は
円筒状のケーシング14、モータ16、ファン(送風フ
ァン)18、20、支持パイプ22を備えて構成されて
おり、ケーシング14がトンネル内の壁面に固定されて
いる。モータ16は複数本の支持パイプ22によってケ
ーシング14に固定されており、モータ16の回転軸が
各ファン18、20に連結されている。そしてモータ1
6の回転駆動によって各ファン18、20が回転する
と、ファン18、20の回転により、トンネル内を換気
するための風がトンネル内に供給されるようになってい
る。モータ16、ファン18、20が回転すると、これ
らは騒音源または振動源となり、トンネル内に騒音が発
生する。この騒音(ノイズ信号)を検出するために、ノ
イズセンサ12が設けられている。ノイズセンサ12
は、例えば、振動ピックアップやマイクロホンで構成さ
れており、モータ16、ファン18、20から発生する
ノイズ信号を検出し、検出したノイズ信号をコントロー
ラ24に出力するようになっている。
【0014】コントローラ24は、消音用信号生成手段
として、A/D(アナログ・デジタル)変換器26、信
号処理回路28、記憶媒体30、D/A(デジタル・ア
ナログ)変換器32、34を備えて構成されており、D
/A変換器32、34は、アンプ(増幅器)36、38
を介してスピーカ40、42に接続されている。スピー
カ40、42は、アクチュエータとして、ケーシング1
4外周側の開口端側に上下に分かれて配置されている。
【0015】A/D変換器26は、ノイズセンサ12の
検出によるアナログ量のノイズ信号をデジタル信号S1
に変換し、デジタル信号S1を信号処理回路28と記憶
媒体30に出力するようになっている。記憶媒体30に
は、ノイズセンサ12と消音の対象となる位置、例え
ば、トンネル内における所望の消音点とを結ぶ音場にお
ける音の伝わり方を示す伝達特性に関するデータが環境
の変化、例えば、温度の変化に関連づけて記憶されてい
る。すなわち、記憶媒体30は伝達特性を環境の変化に
関連づけて記憶する記憶手段として構成されている。
【0016】信号処理回路28は、デジタル信号S1を
受けたときに、デジタル信号S1と伝達特性とを畳み込
んだ信号S2を記憶媒体30から取り込み、信号S1、
S2の自乗期待値が最小となる処理、例えば、(信号S
1−信号S2)の自乗の平均値が最小となる処理を行
い、消音の対象となる位置(所望の消音点)において、
ノイズ信号と相殺関係を有する消音用信号、すなわちノ
イズ信号を打ち消すための消音用信号として、ノイズ信
号と逆位相・同振幅の消音用信号Y1、Y2を生成する
ようになっている。この信号を生成するに際しては、例
えば、適応型FIRフィルタもしくはIIRフィルタが
用いられる。消音用信号Y1、Y2はそれぞれD/A変
換器32、34においてアナログ信号に変換され、各ア
ナログ信号がアンプ36、38で増幅されたあとスピー
カ40、42に出力される。スピーカ40、42は、ア
ンプ36、38で増幅された消音用信号にしたがった音
を消音の対象となる位置に向けて放射する。
【0017】ここで、記憶媒体30に伝達特性(伝達関
数)に関するデータを格納するに際しては、図2に示す
ように、伝達特性を同定する計測システムによって計測
されたデータを採用することができる。この計測システ
ムは、ノイズセンサ12、雑音発生器44、アンプ4
6、スピーカ48、A/D変換器50、信号処理回路5
2、A/D変換器54、エラーセンサ56を備えて構成
されている。雑音発生器44は、同定用のホワイトノイ
ズもしくはピンクノイズを発生するようになっており、
ホワイトノイズもしくはピンクノイズはノイズ信号(雑
音信号)としてアンプ46で増幅されたあとスピーカ4
8から音として空間に放射される。スピーカ48はノイ
ズセンサ12の近傍に設置されており、スピーカ48か
らホワイトノイズもしくはピンクノイズによる音が放射
されると、この雑音がノイズセンサ12によって検出さ
れ、検出されたノイズ信号がA/D変換器50によって
デジタル信号S3に変換され、このデジタル信号S3が
信号処理回路52に入力される。
【0018】一方、エラーセンサ56は、例えば、振動
ピックアップやマイクロホンで構成されており、消音の
対象となる位置、例えば、所望の消音点に配置されてお
り、スピーカ48から発生する雑音を検出してノイズ信
号をA/D変換器54に出力するようになっている。A
/D変換器54は、アナログ量のノイズ信号をデジタル
信号S4に変換して信号処理回路52に出力するように
なっている。信号処理回路52は、例えば、適応アルゴ
リズムとしてLMSアルゴリズムを用い、信号S3と信
号S4との差の自乗の平均値(信号S3、S4の自乗期
待値)が最小となる処理、すなわち、信号S3と信号S
4が同じになる伝達特性を決定する処理を行って、ノイ
ズセンザ12とエラーセンサ56とを結ぶ音場における
音の伝わり方を示す伝達特性に関するデータを温度の変
化に関連づけて求めるようになっている。
【0019】次に、図1に示す能動消音装置の動作につ
いて説明する。まず、ジェットファン10の駆動に伴っ
てモータ16、ファン18、20から騒音が発生する
と、この騒音は、ノイズセンサ12によってノイズ信号
として検出され、このノイズ信号はA/D変換器26に
よってデジタル信号S1に変換される。デジタル信号S
1が信号処理回路28と記憶媒体30に入力されると、
信号処理回路28は、デジタル信号S1にしたがって、
記憶媒体30から信号S1に伝達特性を畳み込んだ信号
S2を記憶媒体30から取り込み、信号S1を参照信号
として、信号S1と信号S2の自乗期待値が最小となる
処理を行って消音用信号Y1、Y2を生成し、D/A変
換器32、34に出力する。D/A変換器32、34は
それぞれ消音用信号Y1、Y2をアナログ信号に変換し
てアンプ36、38に出力する。アンプ36、38は入
力した信号を増幅してスピーカ40、42に出力する。
これにより、スピーカ40、42からは、消音用信号Y
1、Y2にしたがった音が消音の対象となる位置に向け
て空間に放射される。この結果、音波の干渉効果により
消音の対象となる位置において騒音が打ち消され、消音
効果を高めることができる。
【0020】このように、本実施形態によれば、ノイズ
センサ12と消音の対象となる位置とを結ぶ音場におけ
る音に伝わり方を示す伝達特性を考慮して消音用信号を
求め、この消音用信号にしたがった音をスピーカ40、
42から放射するようにしているため、モータ16、フ
ァン18、20から発生する騒音の周波数やレベルが変
化しても、この変化に追従して騒音を打ち消すことがで
き、騒音の周波数やレベルが変化しても消音効果を高め
ることができる。
【0021】また、本実施形態においては、伝達特性を
求めているため、所望の消音点にエラーセンサを設置し
て消音点におけるノイズを検出することなく、消音点に
おける消音効果を高めることができる。
【0022】また、所望の消音点にエラーセンサを設置
する必要がないため、高速流体中など、エラーセンサの
設置が不可能で、アクティブノイズコントローラ(AN
C)による消音が困難であった音場に対しても消音が可
能になる。
【0023】さらに、消音動作中に温度変化などの環境
の変化を考慮した場合、本実施形態においては、記憶媒
体30には、環境の変化として、例えば、温度の変化に
関連づけた伝達特性が格納されているため、環境の変化
として温度の変化を検出する環境変化検出手段としての
温度センサを設けるとともに、温度センサの検出による
環境の変化(温度変化)に応じた伝達特性を記憶媒体3
0から選択して信号処理回路28に出力する伝達特性選
択手段としての選択回路を設けることで、環境の変化に
対応することができる。
【0024】また、前記実施形態においては、単一のノ
イズセンサ12と2個のスピーカ40、42を設けたも
のについて述べたが、これらの個数は任意に設定するこ
とができる。
【0025】次に、本発明の他の実施形態を図3および
図4にしたがって説明する。図3は、本発明に係る能動
消音装置をジェットファン10に適応したときの全体構
成図、図4はジェットファンの側面図である。図3およ
び図4において、能動消音装置は、ジェットファン10
から発生する騒音を、ノイズセンサ12を用いずに消音
するために、ノイズセンサ12の代わりに、エラーセン
サ58、60が設けられているともに、コントローラ2
4の代わりに、コントローラ62が設けられている。コ
ントローラ62は、信号処理回路64、66、D/A変
換器68、70、A/D変換器72、74を備えて構成
されており、D/A変換器68、70がそれぞれアンプ
36、38を介してスピーカ40、42に接続されてい
る。そして本実施形態においては、エラーセンサ58、
60とスピーカ40、42を結ぶ系が2つのグループに
分かれ、各グループが独立した系を構成するようになっ
ている。すなわち、エラーセンサ58はA/D変換器7
2、信号処理回路64、D/A変換器68、アンプ36
を介してスピーカ40に接続されており、エラーセンサ
60は、A/D変換器74、信号処理回路66、D/A
変換器70、アンプ38を介してスピーカ42に接続さ
れている。
【0026】エラーセンサ58、60は、例えば、信号
ピックアップやマイクロホンで構成されており、スピー
カ40、42に対応して、消音の対象となる位置、例え
ば、所望の消音点に設置されている。エラーセンサ5
8、60は、モータ16、ファン18、20の回転に伴
う騒音をノイズ信号として検出し、検出したノイズ信号
をA/D変換器72、74に出力するようになってい
る。A/D変換器72、74は、アナログ量のノイズ信
号をデジタル信号S11、S12に変換して信号処理回
路64、66に出力するようになっている。信号処理回
路64、66は、エラーセンサ58、60の設置点にお
いて信号S11、S12と逆位相・同振幅となる消音用
信号Y1、Y2を生成するようになっている。D/A変
換器68、70は消音用信号Y1、Y2をそれぞれアナ
ログ信号に変換してアンプ36、38に出力するように
なっている。アンプ36、38はそれぞれ入力した信号
を増幅し、増幅した信号をスピーカ40、42に出力す
るようになっている。スピーカ40、42は消音用信号
Y1、Y2にしたがった音を消音の対象となる位置に向
けて空間に放射するようになっている。
【0027】次に、図3に示す能動消音装置の動作につ
いて説明する。まず、モータ16、ファン18、20の
回転に伴ってジェットファン10から騒音が発生する
と、この騒音に伴うノイズ信号がエラーセンサ58、6
0によって検出され、各ノイズ信号がA/D変換器7
2、74によってデジタル信号S11、S12に変換さ
れた後、信号処理回路64、66に入力される。各信号
処理回路64、66は、デジタル信号S11、S12の
それぞれの自乗期待値が最小となる処理を行って消音用
信号Y1、Y2を生成してD/A変換器68、70に出
力する。信号処理回路64、66において信号を処理す
るに際しては、LMSなどの適応アルゴリズムが用いら
れ、生成された消音用信号Y1、Y2は、D/A変換器
68、70によってアナログ信号に変換されたあと、ス
ピーカ36、38で増幅され、増幅された信号がスピー
カ40、42に供給される。スピーカ40、42は、消
音用信号Y1、Y2にしたがった音を消音の対象となる
位置に向けて音を放射する。これにより、音波の干渉効
果により消音の対象となる位置(所望の消音点)におい
て騒音が打ち消され、消音効果を高めることができる。
【0028】本実施形態においては、エラーセンサ5
8、60の検出によるノイズ信号を基に消音用信号を生
成しているため、ジェットファン10から発生する騒音
の周波数、レベルが変化した場合、騒音が変化した初期
の時点においては騒音の変化に追従することはできない
が、騒音の周波数やレベルが安定して周期性の高い信号
となって検出されるときには消音効果を高めることがで
きる。
【0029】また、本実施形態において、ノイズセンサ
を用いることなく、エラーセンサ58、60を用いてノ
イズ信号を検出するとともに信号処理系を2グループに
分割し、一方のグループのノイズ信号を参照信号とし、
他方のグループのノイズ信号の自乗期待値が最小となる
適応処理を行って消音用信号を生成しているため、各グ
ループの信号間同士のコヒーレンスが常に1となり、各
エラーセンサ58、60における消音効果を高めること
ができる。
【0030】また、本実施形態においては、スピーカ4
0、42とエラーセンサ58、60とを結ぶ系を2つの
グループに分けているため、各スピーカ40、42とエ
ラーセンサ58、60間のクロストークの影響がなくな
り、安定した消音効果が得られる。
【0031】さらに、エラーセンサ58、60を設置し
た位置における消音効果をより安定した状態で高めるた
めに、エラーセンサやスピーカの数を増加するととも
に、これらを最適な位置に配置することで、エラーセン
サを設置した以外の空間においても消音効果を高めるこ
とができる。
【0032】また、本実施形態においては、エラーセン
サを用いるのみで消音が可能となり、ノイズセンサが不
要となるので、システムの構成を簡素化することができ
るとともにシステムの低コスト化に寄与することができ
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ノイズ信号の振幅やレベルが変化しても、ノイズセンサ
と消音の対象となる位置とを結ぶ音場における音の伝わ
り方を示す伝達特性を考慮して消音用信号が生成される
ため、ノイズ信号の周波数やレベルが変化してもノイズ
信号に対する消音効果を確実に高めることができる。
【0034】また、本発明によれば、エラーセンサの検
出によるノイズ信号と逆位相・同振幅となる消音用信号
にしたがった音をアクチュエータから放射するようにし
ているため、ノイズ信号の周波数やレベルが変化して
も、周期性の高いノイズ信号に対して消音効果を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す能動消音装置の全体
構成図である。
【図2】伝達特性を同定するシステムの全体構成図であ
る。
【図3】本発明の他の実施形態を示す能動消音装置の全
体構成図である。
【図4】図3に示すジェットファンの側面図である。
【符号の説明】
10 ジェットファン 12 ノイズセンサ 14 ケーシング 16 モータ 18、20 ファン 24 コントローラ 26 A/D変換器 28 信号処理回路 30 記憶媒体 32、34 D/A変換器 36、38 アンプ 40、42 スピーカ 44 雑音発生器 46 アンプ 48 スピーカ 50、54 A/D変換器 52 信号処理回路 56、58、60 エラーセンサ 62 コントローラ 64、66 信号処理回路 68、70 D/A変換器 72、74 A/D変換器
フロントページの続き (72)発明者 高津 恭 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所産業機械システム事業部内 (72)発明者 寺坂 英俊 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所産業機械システム事業部内 Fターム(参考) 3L049 BB20 5D061 FF02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源または振動源から発生するノイズ
    信号を検出するノイズセンサと、前記ノイズセンサと消
    音の対象となる位置とを結ぶ音場における音の伝わり方
    を示す伝達特性と前記ノイズセンサの検出によるノイズ
    信号とから前記消音の対象となる位置において前記ノイ
    ズ信号と相殺関係を有する消音用信号を生成する消音用
    信号生成手段と、前記消音用信号に従った音を前記消音
    の対象となる位置に向けて放射するアクチュエータとを
    備えてなる能動消音装置。
  2. 【請求項2】 騒音源または振動源から発生するノイズ
    信号を検出するノイズセンサと、前記ノイズセンサと消
    音の対象となる位置とを結ぶ音場における音の伝わり方
    を示す伝達特性と前記ノイズセンサの検出によるノイズ
    信号とから前記消音の対象となる位置において前記ノイ
    ズ信号と逆位相・同振幅となる消音用信号を生成する消
    音用信号生成手段と、前記消音用信号に従った音を前記
    消音の対象となる位置に向けて放射するアクチュエータ
    とを備えてなる能動消音装置。
  3. 【請求項3】 前記伝達特性を環境の変化に関連づけて
    記憶する記憶手段と、環境の変化を検出する環境変化検
    出手段と、前記環境変化検出手段の検出による環境の変
    化に応じた伝達特性を前記記憶手段から選択して前記消
    音用信号生成手段に出力する伝達特性選択手段とを備え
    てなる請求項1または2に記載の能動消音装置。
  4. 【請求項4】 騒音源または振動源から発生するノイズ
    信号を消音の対象となる位置に関連づけて検出するエラ
    ーセンサと、前記エラーセンサの検出によるノイズ信号
    と逆位相・同振幅となる消音用信号を生成する消音用信
    号生成手段と、前記消音用信号に従った音を前記消音の
    対象となる位置に向けて放射するアクチュエータとを備
    えてなる能動消音装置。
  5. 【請求項5】 前記エラーセンサと前記消音用信号生成
    手段及び前記アクチュエータをそれぞれ複数個備えて複
    数のグループを構成するとともに、各グループ毎に独立
    した系を構成してなる請求項4に記載の能動消音装置。
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