JP4298865B2 - 能動的消音システム - Google Patents

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/02Energy absorbers; Noise absorbers

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダクト内騒音の伝搬通路内において騒音と逆位相同音圧の音波を放射して騒音の消音を行なう能動的消音システムに係り、特に大口径のダクトに対して前記能動的消音システムを適用する場合に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空調用ダクト内を伝搬する騒音を消音する一つの方法として、ダクト内に内貼りした吸音材によって吸音する方法など、主に受動的な消音方法が取られてきたが、圧力損失や大きさなどの問題点を抱えている。一方、ダクト内伝搬騒音の音波に対して逆位相同音圧の音波を同時にダクト内に放射して、両音波の干渉によって消音を行なう能動的な消音方法の研究が盛んに行われている。しかしまだ多くの問題が残っている。
【0003】
図7は従来の能動騒音制御システムを示す構成説明図である。即ち、マイクロホンよりなる第1センサ61によってダクト62内を伝搬する騒音の情報をアナログ電気信号として取り込み、さらにマイクロホンアンプの増幅器63を通して増幅する。
【0004】
前記増幅器63によって増幅されたアナログ電気信号に対して、まずアナログローパスフィルタ64を通す。その後A/D(アナログ−ディジタル)変換器65を通してディジタル電気信号に変換する。
【0005】
こうして消音の対象とする低周波数領域の信号のみを含むディジタル電気信号をディジタル演算部66に入力する。
【0006】
また、システムが稼働することによるダクト62内の消音の状況が、騒音源からみて消音用スピーカ67より下流側に設置されたマイクロホンよりなる第2センサ68で検知される。この第2センサ68から得られたダクト62内の消音状況の情報であるアナログ電気信号も、第1センサ61から得られたアナログ電気信号と同じように、マイクロホンアンプの増幅器69、アナログ信号処理によるアナログローパスフィルタ70、A/D(アナログ−ディジタル)変換器71を通す。
【0007】
前記第2センサ68からはシステムが稼働することによってどれだけダクト62内伝搬騒音が消音されたかの情報が入力される。ディジタル演算部66ではその情報を取り込んでその信号が常にゼロに近づくような最適な係数を適応制御アルゴリズム72に基づいて算出し、消音信号発生フィルタ73のフィルタ係数として第1センサ61からの入力信号に畳み込む演算を行なう。
【0008】
こうしてディジタル演算部66では様々な係数を第1センサ61からの入力信号に畳み込み演算し、適応制御アルゴリズム72により消音信号発生フィルタ73を逐次更新して消音用ディジタル電気信号を作成する。
【0009】
この消音用ディジタル電気信号をD/A(ディジタル−アナログ)変換器74によりアナログ電気信号に変換してアナログ信号処理によるアナログローパスフィルタ75を通して最終的に消音の対象とする低周波数領域の信号のみを含む消音用アナログ電気信号にする。
【0010】
この消音用アナログ電気信号をパワーアンプの増幅器76により増幅して消音用スピーカ67を駆動し、ダクト62内に消音用音波を放射するのである。
【0011】
こうして様々な信号処理が施され、ダクト62内を伝搬する騒音に対して逆位相同音圧の消音用音波がダクト62内に放射される。放射された消音用音波はダクト62内を伝搬する騒音音波と干渉を起こし打ち消しあって結果、消音効果が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、能動制御によりダクト内伝搬騒音を消音する場合、その消音可能な上限周波数は、ダクト横断面方向に生じる第1定在波の周波数までであり、この周波数はダクト辺の寸法によってきまる。したがって、大型ダクトに能動制御を適用した場合、消音できる騒音が非常に低い帯域に絞られてしまうという問題点があった。
【0013】
現在この課題を回避する手段として、1対もしくは複数対の消音用音波発生装置をそれぞれ大口径ダクトの対向壁面に向かい合わせに設置して同音圧同位相で駆動する方法、もしくは大口径ダクト内を小口径ダクトに分割してそれぞれの小口径ダクトに能動制御システムを設置して消音する方法が取られてきた。
【0014】
しかし、前者では大口径ダクトといっても限界があること、また後者では小口径ダクト分だけの能動制御システムが必要となりコストの面から不利であることが問題であった。
【0015】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、ダクト内空間の一部を複数の小口径ダクトに分割して消音できる騒音を所定の周波数帯域にすることができ、さらに、1つの代表小口径ダクトにのみ消音用信号発生フィルタを算出する適応制御演算部を設け、他の小口径ダクトには前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを用いることにより、能動的消音構成を簡略化してコストの面から有利にでき、且つ能動的消音を良好に行うことができる能動的消音システムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、消音用音波発生部より上流側に設けられダクト内に伝搬する騒音を検知する第1センサと、消音用音波発生部より下流側に設けられ前記ダクト内の消音状況を検知する第2センサと、前記第1センサおよび第2センサの検知出力よりダクト内伝搬騒音に対して逆位相同音圧となる消音用信号を演算する演算部と、前記演算部において算出された消音用信号を音波発生部よりダクト内に放射することによってダクト内伝搬騒音を消音する能動的消音システムにおいて、ダクト内空間の一部を複数の小口径ダクトに分割し、前記分割した複数小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとし、代表小口径ダクトには第1センサ、第2センサ、消音用音波発生部を設置し、非代表小口径ダクトには第1センサ、消音用音波発生部を設置し、前記代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサおよび第2センサの検知出力より消音用信号発生フィルタを算出する適応制御演算部と、前記第1センサの検知出力が入力され前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備え、前記非代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサの検知出力が入力され非代表小口径ダクトと代表小口径ダクトの騒音の伝達特性を補正する補正フィルタと、前記補正フィルタの出力が加えられ前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備えたことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、上記能動的消音システムにおいて、前記分割された各小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとして適応制御演算を行うように設定する切り替え手段が設けられ、この切り替え手段は、少なくとも任意の前記各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部で算出された消音用信号発生フィルタを任意の前記各小口径ダクトに対応する前記畳み込み演算部で利用できるように切り替えることを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、上記能動的消音システムにおいて、前記分割された各小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとして適応制御演算を行うように設定する切り替え手段が設けられ、この切り替え手段は、少なくとも任意の前記各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部を備えた前記畳み込み演算部で算出された消音用信号を任意の前記各小口径ダクトに設けられた消音用音波発生部に出力できるように切り替えることを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、上記能動的消音システムにおいて、前記補正フィルタは前記切り替え手段を用いて生成されることを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、消音用音波発生部より上流側に設けられダクト内に伝搬する騒音を検知する第1センサと、消音用音波発生部より下流側に設けられ前記ダクト内の消音状況を検知する第2センサと、前記第1センサおよび第2センサの検知出力よりダクト内伝搬騒音に対して逆位相同音圧となる消音用信号を演算する演算部と、前記演算部において算出された消音用信号を音波発生部よりダクト内に放射することによってダクト内伝搬騒音を消音する能動的消音システムにおいて、ダクト内空間の一部を複数の略同一形状の小口径ダクトに分割し、前記分割した複数小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとし、代表小口径ダクトには第1センサ、第2センサ、消音用音波発生部を設置し、非代表小口径ダクトには第1センサ、消音用音波発生部を設置し、前記代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサおよび第2センサの検知出力より消音用信号発生フィルタを算出する適応制御演算部と、前記第1センサの検知出力が入力され前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備え、前記非代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサの検知出力が入力され前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備えたことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0022】
[実施形態例1]
図1は本発明の実施形態例1を示す構成説明斜視図である。
【0023】
大口径ダクト1内空間のある一部を例えば石膏ボードのような遮音性の高い仕切板10によって小口径ダクト1A,1B,1C,1Dに分割する。例えば、図1のように曲りダクト部を分割する場合、小口径ダクト1A,1Bと1C,1Dは同一形状とはならないが、分割されたおのおののダクトの形状が同一でなくともかまわない。また、その小口径ダクトの内部に吸音材11などで吸音処理を行う場合にも、その処理方法がおのおのの小口径ダクト1A,1B,1C,1Dで異なっていてもかまわない。
【0024】
上記の要領で分割された4本の小口径ダクト1A,1B,1C,1Dのうち、ある任意の1つの小口径ダクトを代表小口径ダクト1Aとし、例えばマイクロホンよりなる第1センサ2Aおよび例えばマイクロホンよりなる第2センサ4が例えばスピーカよりなる消音用音波発生部3Aに対し騒音伝搬の上流側および下流側にそれぞれ設置される。
【0025】
また、他の非代表小口径ダクト1B,1C,1Dには、それぞれ例えばマイクロホンよりなる第1センサ2B,2C,2Dおよび例えばスピーカよりなる消音用音波発生部3B,3C,3Dのみを設置する。この大口径ダクト1を設置する周りの状況によっては、例えば図1のように、おのおのの第1センサ2A,2B,2C,2Dや消音用音波発生部3A,3B,3C,3Dをおのおのの小口径ダクト1A,1B,1C,1Dに対して同一条件で設置できない場合もあるが、このような場合でもかまわない。
【0026】
図2は本発明の実施形態例1の制御方法を説明するための模式図である。
【0027】
適応制御演算部50は、代表小口径ダクト1Aに設置された第1センサ2A、及び第2センサ4の出力信号31A(XA)、33(EA)より、代表小口径ダクト1Aに対する消音用信号発生フィルタ(W)20を生成する適応制御演算を行い、同時に消音用信号32A(YA)を生成する畳み込み演算を行う。この代表小口径ダクト1Aに対する消音用信号32Aを代表小口径ダクト1Aに設置された消音用音波発生部3Aに供給して、消音用音波発生部3Aから代表小口径ダクト1A内に消音用音波を発生させると、代表小口径ダクト1Aは消音できる騒音が高い周波数帯域になる小口径ダクトに制御を行ったのと同等の消音効果が得られる。
【0028】
代表小口径ダクト1Aに対する適応制御演算を行って生成された消音用信号発生フィルタ20は、代表小口径ダクト1Aにおける第1センサ2Aから消音用音波発生部3Aへの騒音の伝達特性(GA)30Aの逆特性を持つ。
【0029】
ここで、代表小口径ダクト1Aに設置された第1センサ2Aから消音用音波発生部3Aへの騒音の伝達特性30Aと、他のおのおのの小口径ダクト1B,1C,1Dに設置された第1センサ2B,2C,2Dから消音用音波発生部3B,3C,3Dへの騒音の伝達特性30B(GB),30C(GC),30D(GD)を補正する補正フィルタ22B(TB),22C(TC),22D(TD)をあらかじめ作成しておく。
【0030】
代表小口径ダクト1A以外のおのおのの小口径ダクト1B,1C,1Dに設置された第1センサ2B,2C,2Dから出力されたおのおのの信号31B(XB),31C(XC),31D(XD)を、このあらかじめ作成されたおのおのの小口径ダクト1B,1C,1Dに対する補正フィルタ22B,22C,22Dと、代表小口径ダクト1Aに対する適応制御演算によって生成された消音用信号発生フィルタ20よりコピーされた消音用信号発生フィルタ(W)21B,21C,21Dに畳み込み演算を行う。このおのおのの畳み込み演算によって得られた消音用信号32B(YB),32C(YC),32D(YD)は、おのおのの消音用音波発生部3B,3C,3Dに出力され、おのおのの小口径ダクト1B,1C,1Dに対する消音用音波となる。
【0031】
なお、分割された小口径ダクト1A,1B,1C,1Dのうち、どの小口径ダクトを代表小口径ダクトとするかは、実際設置する場所の状況により出荷時には決定できないことが多い。分割されたどの小口径ダクトをも代表小口径ダクトに設定できるよう切り替え手段を設けておけば、試運転調整時に代表小口径ダクトを決定することができる。
【0032】
なお、この切り替え手段は、図3のように各小口径ダクトに対する各畳み込み演算部と適応制御演算部との間に設け、任意の各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部で算出された消音用信号発生フィルタを任意の前記各小口径ダクトに対応する前記畳み込み演算部で利用できるように切り替えてもよいし(図3中40,41)、図4のように適応制御演算部を備えた畳み込み演算部と各小口径ダクトに設置された少なくとも第1センサ及び消音用音波発生部との間に設け、任意の各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部を備えた前記畳み込み演算部で算出された消音用信号を任意の前記各小口径ダクトに設けられた消音用音波発生部に出力できるように切り替えてもよい(図4中42)。前者の場合、どの小口径ダクトの畳み込み演算部の消音用信号発生フィルタW20,21B,21C,21Dを生成するかを切り替えられるし、後者の場合、どの小口径ダクト1A,1B,1C,1Dを代表小口径ダクトとするかを切り替えることができる。
【0033】
前記の切り替え手段を利用すると、試運転調整時などに補正フィルタを作成することができる。以下その方法を記す。
【0034】
補正フィルタ22B,22C,22Dは、例えば装置の試運転調整時などに、あらかじめ作成されるものであり、一度作成して不揮発性メモリに格納しておけば、再度作成する必要はない。
【0035】
補正フィルタ22B,22C,22Dは、各小口径ダクト1A,1B,1C,1Dの第1センサ2A,2B,2C,2Dから消音用音波発生部3A,3B,3C,3Dまでの騒音の伝達特性(GA,GB,GC,GD)を用いて、GB・GA−1,GC・GA−1,GD・GA−1とあらわされ、さらに騒音の伝達特性(GA,GB,GC,GD)の逆特性を持つ消音用信号発生フィルタ(WA,WB,WC,WD)が既知であれば、それぞれTB=GB・GA−1=WB・WA−1,TC=GC・GA−1=WC・WA−1,TD=GD・GA−1=WD・WA−1で求められる。
【0036】
したがって、例えば装置の試運転調整時におのおのの各小口径ダクト1A,1B,1C,1Dの、第1センサ2A,2B,2C,2Dから消音用音波発生部3A,3B,3C,3Dまでのおのおのの騒音の伝達特性(GA,GB,GC,GD)の逆特性を持つ消音用信号発生フィルタ30A(WA),30B(WB),30C(WC),30D(WD)を生成することで補正フィルタ22B,22C,22Dを生成することができる。補正フィルタの生成方法を図3の補正フィルタ生成の模式図をもとに説明する。
【0037】
まず、代表小口径ダクト1Aの適応制御演算部50に設けられた第1センサ出力切り替え手段40を代表小口径ダクト1Aの第1センサ2Aに、消音用音波出力切り替え手段を代表小口径ダクト1Aの消音用音波発生部3Aに接続する。
【0038】
ここで通常の消音適応制御演算を行えば消音用信号発生フィルタ20は代表小口径ダクト1Aに対する消音用信号発生フィルタWAとなる。
【0039】
次に、代表小口径ダクト1Aの適応制御演算部50に設けられた第1センサ出力切り替え手段40を小口径ダクト1Bの第1センサ2Bに、消音用音波出力切り替え手段を小口径ダクト1Bの消音用音波発生部3Bに接続する。
【0040】
また、代表小口径ダクト1Aに設置された第2センサ4を小口径ダクト1Bに設置する。ここで通常の消音適応制御演算を行えば消音用信号発生フィルタ20は小口径ダクト1Bに対する消音用信号発生フィルタWBとなる。
【0041】
同様に、第1センサ出力切り替え手段40を小口径ダクト1C,1Dの第1センサ2C,2Dに、消音用音波出力切り替え手段を小口径ダクト1C,1Dの消音用音波発生部3C,3Dにそれぞれ接続して消音適応制御演算を行えば消音用信号発生フィルタ20は、小口径ダクト1C,1Dに対するそれぞれの消音用信号発生フィルタWC,WDとなる。
【0042】
こうして得られたすべての小口径ダクト1A,1B,1C,1Dに対する消音用信号発生フィルタWA,WB,WC,WDから補正フィルタTB,TC,TDを求めることができる。
【0043】
なお、前記切り替え手段とは、消音適応制御演算部への入力アナログ電気信号ならびに出力アナログ電気信号を切り替える手段であり、例えばスイッチなどを用いることができる。
【0044】
[実施形態例2]
図5は本発明の実施形態例2を示す構成説明斜視図である。
【0045】
大口径ダクト101のある一部をその内部が同一形状となるように小口径ダクト101A,101B,101C,101Dに分割する。例えば、口径2,000mm×2,000mmの大口径ダクト101の内部に例えば石膏ボードのような遮音性の高い仕切板110によって口径1,000mm×1,000mmの4つの小口径ダクト101A,101B,101C,101Dとなるように分割する。また、その内部に吸音材111などで吸音処理を行う場合には、どの小口径ダクトに対しても同等の処理を施す。
【0046】
上記の要領で同一条件となるように分割した4本の小口径ダクト101A,101B,101C,101Dのうち、ある任意の1つの小口径ダクトを代表小口径ダクト101Aとし、例えばマイクロホンよりなる第1センサ102Aおよび例えばマイクロホンよりなる第2センサ104が、例えばスピーカよりなる消音用音波発生部103Aに対し騒音伝搬の上流側および下流側にそれぞれ設置される。
【0047】
また、他の非代表小口径ダクト101B,101C,101Dには、例えばマイクロホンよりなる第1センサ102B,102C,102Dと例えばスピーカよりなる消音用音波発生部103B,103C,103Dのみを設置する。
【0048】
ただし、すべての小口径ダクト101A,101B,101C,101Dに設置する第1センサ102A,102B,102C,102Dは、同一の音波を同一の信号として検知できるよう、また、消音用音波発生部103A,103B,103C,103Dは、同一の信号を同一の音波として発生できるよう、すべて同一設置方法となるように設置する。
【0049】
図6は本発明の実施形態例2の制御方法を説明するための模式図である。
【0050】
適応制御演算部100は、代表小口径ダクト101Aに設置された第1センサ102A及び第2センサ104の出力信号131A(XA),133(EA)より、代表小口径ダクト101Aに対する消音用信号発生フィルタ(W)120を生成する適応制御演算を行ない、同時に代表小口径ダクト101Aに対する消音用信号132A(YA)を生成する畳み込み演算を行なう。この代表小口径ダクト101Aに対する消音用信号132Aを代表小口径ダクト101Aに設置された消音用音波発生部103Aに供給して、消音用音波発生部103Aから代表小口径ダクト101A内に消音用音波を発生させると、代表小口径ダクト101Aは口径1,000mm×1,000mmダクトに制御を行なったのと同等の消音できる騒音が高い周波数帯域になる消音効果が得られる。
【0051】
代表小口径ダクト101Aに対する適応制御演算を行って生成された消音用信号発生フィルタ120は、代表小口径ダクト101Aにおける第1センサ102Aから消音用音波発生部103Aへの騒音の伝達特性(GA)130Aの逆特性を持つ。
【0052】
ここで、大口径ダクト101のある一部をその内部が同一形状となるように分割し、かつすべての小口径ダクト101A,101B,101C,101Dに対し同一設置方法で第1センサ102A,102B,102C,102D、消音用音波発生部103A,103B,103C,103Dを設置しているため、代表小口径ダクト101Aにおける第1センサ102Aから消音用音波発生部103Aへの騒音の伝達特性(GA)130Aと、他のおのおのの小口径ダクト101B,101C,101Dに設置された第1センサ102B,102C,102Dから消音用音波発生部103B,103C,103Dへの騒音の伝達特性130B(GB),130C(GC),130D(GD)が等しくなり、代表小口径ダクト101Aに対する消音用信号発生フィルタ120は、他の小口径ダクト101B,101C,101Dの消音用信号発生フィルタ(W)121B,121C,121Dともなりうる。
【0053】
したがって、この代表小口径ダクト101Aに対する適応制御によって得られた消音用信号発生フィルタ120を他の小口径ダクト101B,101C,101Dの数分だけコピーし、他の小口径ダクトに設置したおのおのの第1センサ102B,102C,102Dからの出力信号131B(XB),131C(XC),131D(XD)と畳み込み演算する。このおのおのの畳み込み演算で得られた消音用信号132B(YB),132C(YC),132D(YD)をそれぞれ対応した消音用音波発生部103B,103C,103Dに供給し、この消音用音波発生部103B,103C,103Dからおのおのの小口径ダクト101B,101C,101Dに対する消音用音波を発生する。
【0054】
したがって、おのおのの畳み込み演算によって得られた消音用信号132B,132C,132Dに応じた消音用音波をおのおのの消音用音波発生部103B,103C,103Dから小口径ダクト101B,101C,101Dに放射することで小口径ダクト101B,101C,101Dに伝搬する騒音も口径1,000mm×1,000mmダクトに制御を行なったのと同等の消音できる騒音が高い周波数帯域になる消音効果が得られる。
【0055】
以上のように、本発明の実施形態例1の場合、演算部が1つの適応制御演算と4つの畳み込み演算を行うので、大口径のダクトでも、演算部にかかるコストを低く抑えながら、小口径ダクトと同等の性能が出せる。また大口径のダクトの内部を同一形状に分割できなかったり、第1センサや消音用音波発生部が同一条件で設置できなくても同じ性能が出せる。さらに分割されたどの小口径ダクトをも代表小口径ダクトに設定できるよう切り替え手段を設けることにより、試運転調整時に代表小口径ダクトを決定することができる。
【0056】
また、本発明の実施形態例2の場合、演算部が1つの適応制御演算と4つの畳み込み演算を行うので、大口径のダクトでも、演算部にかかるコストを低く抑えながら、小口径ダクトと同等の性能が出せる。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、ダクト内空間の一部を複数の小口径ダクトに分割して消音できる騒音を所定の周波数帯域にすることができ、さらに、1つの代表小口径ダクトにのみ消音用信号発生フィルタを算出する適応制御演算部を設け、他の小口径ダクトには前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを用いることにより、能動的消音構成を簡略化してコストの面から有利にでき、且つ能動的消音を良好に行うことができる能動的消音システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例1を示す構成説明斜視図である。
【図2】本発明の実施形態例1に係る制御方法を説明するための模式図である。
【図3】本発明の実施形態例1に係る代表小口径ダクト決定のための切り替え手段を説明するための模式図である。
【図4】本発明の実施形態例1に係る代表小口径ダクト決定のための切り替え手段を説明するための模式図である。
【図5】本発明の実施形態例2を示す構成説明斜視図である。
【図6】本発明の実施形態例2に係る制御方法を説明するための模式図である。
【図7】従来の能動騒音制御装置を示す構成説明図である。
【符号の説明】
1 大口径ダクト
1A 代表小口径ダクト
1B,1C,1D 小口径ダクト
2A,2B,2C,2D 第1センサ
3A,3B,3C,3D 消音用音波発生部
4 第2センサ
10 仕切板
11 吸音材
20 消音用信号発生フィルタ
21B,21C,21D 消音用信号発生フィルタ20よりコピーされた消音用信号発生フィルタ
22A,22B,22C,22D 補正フィルタ
40 第1センサ入力の切り替え手段
41 適応制御演算出力の切り替え手段
42 第1センサ入力および消音用信号出力の切り替え手段

Claims (4)

  1. 消音用音波発生部より上流側に設けられダクト内に伝搬する騒音を検知する第1センサと、消音用音波発生部より下流側に設けられ前記ダクト内の消音状況を検知する第2センサと、前記第1センサおよび第2センサの検知出力よりダクト内伝搬騒音に対して逆位相同音圧となる消音用信号を演算する演算部と、前記演算部において算出された消音用信号を音波発生部よりダクト内に放射することによってダクト内伝搬騒音を消音する能動的消音システムにおいて、
    ダクト内空間の一部を複数の小口径ダクトに分割し、
    前記分割した複数小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとし、
    代表小口径ダクトには第1センサ、第2センサ、消音用音波発生部を設置し、
    非代表小口径ダクトには第1センサ、消音用音波発生部を設置し、
    前記代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサおよび第2センサの検知出力より消音用信号発生フィルタを算出する適応制御演算部と、前記第1センサの検知出力が入力され前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備え、
    前記非代表小口径ダクト内伝搬騒音に対する消音用音波の生成手段として、前記第1センサの検知出力が入力され非代表小口径ダクトと代表小口径ダクトの騒音の伝達特性を補正する補正フィルタと、前記補正フィルタの出力が加えられ前記適応制御演算部で算出した消音用信号発生フィルタを畳み込み演算して消音用信号を消音用音波発生部に出力する畳み込み演算部を備えたことを特徴とする能動的消音システム。
  2. 前記分割された各小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとして適応制御演算を行うように設定する切り替え手段が設けられ、この切り替え手段は、少なくとも任意の前記各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部で算出された消音用信号発生フィルタを任意の前記各小口径ダクトに対応する前記畳み込み演算部で利用できるように切り替えることを特徴とする請求項1記載の能動的消音システム。
  3. 前記分割された各小口径ダクトのうち1つを代表小口径ダクトとして適応制御演算を行うように設定する切り替え手段が設けられ、この切り替え手段は、少なくとも任意の前記各小口径ダクトに設けられた第1センサの検知出力を前記適応制御演算部に入力できるように切り替えるとともに、前記適応制御演算部を備えた前記畳み込み演算部で算出された消音用信号を任意の前記各小口径ダクトに設けられた消音用音波発生部に出力できるように切り替えることを特徴とする請求項1記載の能動的消音システム。
  4. 前記補正フィルタは前記切り替え手段を用いて生成されることを特徴とする請求項2または3記載の能動的消音システム。
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