JP4711470B2 - 崩壊補助剤、崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物及び口腔内即(速)溶剤の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、粉体の流動性が良好で、圧縮成型性が高く、顆粒あるいは錠剤等の形態で口腔内あるいは水中に入れたときは、速やかな崩壊性、溶解性を有し、賦形剤、圧縮成型性向上剤、崩壊補助剤、服用性改善剤、口腔内速溶剤等として有用で、医薬品、食品等に用いることができるリン酸水素カルシウム・糖類含有噴霧乾燥粉末に関する。
背景技術
リン酸水素カルシウムは、カルシウム成分、リン酸成分の補強剤、制酸剤、製剤、例えば錠剤の賦形剤、錠剤ないしカプセルの希釈剤、或いは固結防止剤として、医薬品、食品等に使用されている。リン酸水素カルシウムは、吸湿性が小さく、不活性であり、薬剤との反応性も少なく)、それによって着色させることがなく、医薬品、化粧品、食品等の賦形剤として用いられている。
しかし、リン酸水素カルシウムは、一般的には、80℃以上に加熱された石灰とリン酸とのスラリーから沈殿させることにより得られるが、この沈降無水リン酸水素カルシウムは、細かく、密度の高い粉末であり、それ自体の結合性が極めて小さいためデンプン等の結合剤を配合しなければ直接圧縮式の錠剤化に使用することができなかった(特開昭62−36010号公報)。
すなわち、従来のリン酸水素カルシウムで、板状の10μm以上の結晶粒子形態のものは結合性に劣り、賦形剤としての適正に欠けていることが知られている。上記問題を回避するために、リン酸水素カルシウムに成型性を付与する様々な方法が提案されている。例えば、リン酸水素カルシウムの形状あるいは結晶形を変える方法である。この具体例としては、リン酸水素カルシウムを粉砕して微粒化して成型性を付与する方法(特開昭62−36010号)、また、本出願人が特開平6−298505号公報、特開平7−118005号公報(特許第2700141号)、アメリカ特許第5,486,365号明細書(1996年)、ヨーロッパ特許第0 644 156B1(1998年)、特願平8−293251号(特開平10−120408号公報)に開示しているように、結晶形が柱状あるいは鱗片状のリン酸水素カルシウムまたは鱗片状リン酸水素カルシウムを噴霧乾燥し球状物に変化させ、成型性を付与する方法等がある。より具体的には、出発原料であるリン酸とアルカリ性カルシウム化合物またはアルカリ金属リン酸塩とカルシウム化合物とを配位能を有した多価有機酸の存在下反応させ、一次粒子が0.1〜1μmの柱状結晶のリン酸水素カルシウムとすることによって成型性を付与する方法、上記製法で得られた柱状のリン酸水素カルシウムあるいは単斜晶形結晶構造を有するリン酸水素カルシウムをさらに水熱処理し、比表面積が20〜60m2/g、静的嵩比容積が5ml/g以上であり、一次粒子を0.1〜5μm、その凝集した二次粒子の平均粒子径が2〜10μmである鱗片状のリン酸水素カルシウムとし、または、この鱗片状リン酸水素カルシウムを噴霧乾燥し、球状物に変化させ成型性を付与する方法、または、噴霧乾燥時の懸濁液にこの鱗片状リン酸水素カルシウムと粘結剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等を含有させ、より機能性のある球状物とする方法等である。
また、リン酸水素カルシウムに結合剤としてデンプン、ポリアクリル酸等の結合剤を添加して成型性を付与する方法も報告されている。
しかしながら、これら従来のリン酸水素カルシウムは、賦形剤として未だ完全に満足できる特性を充分に付与されたとはいえず、成型性、粉体の物性等の取り扱い易さにさらなる改善が求められている。
発明の開示
本発明は、粉体の流動性が良好で、圧縮成型性が高く、顆粒あるいは錠剤等の形態で口腔内あるいは水中に入れたときは、速やかな崩壊性、溶解性を有し、賦形剤、圧縮成型性向上剤、崩壊補助剤、服用性改善剤、口腔内速溶剤等として有用で、医薬品、食品等に用いることができる、リン酸水素カルシウム・糖類含有粉末組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水媒体、リン酸水素カルシウムおよび糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類の縣濁液を噴霧乾燥することにより得られる粉末状の組成物が、リン酸水素カルシウム単独を噴霧乾燥したものと比べて成型性、服用性並びに導水性(組成物中のリン酸水素カルシウム自体が導水性の細孔構造を有し、且つ噴霧乾燥により得られる組成物が無数の微細な空洞を有し、これが導水構造となる)が大きく向上することを見い出し、本発明はこの知見に基づいて完成した。
すなわち、本請求項1の発明は、水媒体、リン酸水素カルシウム及び糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類からなる懸濁液を噴霧乾燥して得られる粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類組成物からなる崩壊補助剤であり、本請求項2の発明は、噴霧乾燥に付す懸濁液中のリン酸水素カルシウムが、鱗片状リン酸水素カルシウムである請求項1記載の崩壊補助剤であり、本請求項3の発明は、リン酸水素カルシウム0.5〜99.5重量%及び糖類99.5〜0.5重量%からなる請求項1又は2記載の崩壊補助剤であり、本請求項4の発明は、糖アルコールが、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール及びラクチトールから選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のうちのいずれか記載の崩壊補助剤であり、本請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか記載の崩壊補助剤に薬剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤及び崩壊剤のうちの少なくとも1種を混合し、次いで圧縮成型することを特徴とする口腔内即(速)溶剤の製造方法であり、本請求項6の発明は、水媒体、リン酸水素カルシウム、糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類及び製剤用担体からなる懸濁液を噴霧乾燥して得られる粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類・製剤用担体組成物からなる崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物であり、本請求項項7の発明は、噴霧乾燥に付す懸濁液中のリン酸水素カルシウムが、鱗片状リン酸水素カルシウムである請求項6記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物であり、本請求項8の発明は、糖アルコールが、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール及びラクチトールから選ばれた少なくとも1種である請求項6又は7記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物であり、本請求項9の発明は、製剤用担体が、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム及びカルボキシメチルセルロースカルシウムから選ばれた少なくとも1種である請求項6〜8のうちのいずれか記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物である。
以下、本発明によって水媒体、リン酸水素カルシウムおよび糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類からなる懸濁液を噴霧乾燥して得られる粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類含有組成物(以下、単に「組成物」という)について詳細に説明する。
この組成物は、リン酸水素カルシウムの水縣濁液、糖類水溶液をそれぞれ単独で噴霧乾燥したものよりも成型性に優れたものであり、例えば錠剤に圧縮成型した場合、より硬度の高いものを得ることができ、且つ他の賦形剤と混合した場合でも硬度の低下が少ない。また、リン酸水素カルシウム単独の噴霧乾燥品は服用時特有のざらつき感があるが、本発明の組成物にはざらつき感がなく、さわやかな甘味で服用性が著しく改善されている。一般に糖アルコール類を用いたものは、口中に含むとさわやかである。中でも特に良いものは、エリスリトール、キシリトールである。
一方、糖類水溶液あるいはこれに薬物を分散又は溶解させて噴霧乾燥すると、噴霧乾燥により生成した一次粒子の糖類が噴霧乾燥熱により一部融解し、その結果、融解した糖類が噴霧乾燥機の内壁等に付着したり、あるいは融解状態の糖類を介して凝集してしまう。このために噴霧乾燥物の収率(回収率)が低下するばかりでなく、粒径が不揃いで流動性も良好であるとは言えない。
然るに、リン酸水素カルシウムの存在下に糖類あるいは糖類、薬物および/または他種制酸剤類の水縣濁液を調製し、噴霧乾燥することにより、糖類が融解しないばかりか、高収率で、且つ所望の粒径を有する流動性良好な糖類配合組成物が得られるという利点が挙げられる。尤も、この糖類の噴霧乾燥時の融解を防ぐ方法としては、噴霧乾燥条件、例えば、入口温度、出口温度を下げることが考えられるが、この場合、処理時間が長くなり、瞬時に乾燥し、大量に連続的に乾燥することができるという噴霧乾燥法の特徴を損なうことになり効率的とは言えない。
本発明に係る組成物は、リン酸水素カルシウムを糖類、例えばエリスリトールの水溶液に懸濁させ、次いで常法に従って、例えば、円盤式あるいはノズル式噴霧乾燥機で例えば、入口温度約250℃、出口温度60〜120℃、好ましくは70〜90℃の条件下で噴霧乾燥することにより得られる非晶質白色粉末である。
本発明の組成物の粒径は、特に限定されなく、用いるリン酸水素カルシウムの粒径、使用量、縣濁液濃度、または用いる糖類の種類、使用量、溶液濃度等の製造条件を変化させることにより、所望の粒径のものを得ることができる。本発明に用いるリン酸水素カルシウムは乾燥品であっても、また反応によって生成したリン酸水素カルシウムを濾過して得られる湿性末(以下、「未乾燥品」という)であってもよい。乾燥品は、特許公報第2700141号あるいは特願平8−293251号(特開平10−120408号公報)記載の一次粒子の未乾燥品0.1〜約1μを噴霧乾燥することにより、また、「未乾燥品」はそのまま縣濁液に用い糖類水溶液または縣濁液と混和後噴霧乾燥することにより球形粒子を得ることができる。
この組成物の成型性が優れていることは、常法に従って、例えば、コーンスターチ負荷試験等により示すことができる。例えば、従来の噴霧乾燥リン酸水素カルシウムは、コーンスターチを20%配合すると3000kgでの打錠圧で硬度はコーンスターチ無添加のものに比べて約50%に低下するのに対し、本発明の組成物はコーンスターチを30%配合しても有意に成型性に優れている。また、本発明の組成物を用いた場合、残留壁面圧力、最大放出力も、リン酸水素カルシウム単独噴霧乾燥品よりも低く、また臼杵への作用が小さくなり、打錠適正の改善も認められる(後記実施例参照)。
本発明の組成物は、リン酸水素カルシウムの成型性をより増加させ、薬物負荷性を増加させ、壁面摩擦を低下させることができるものである。
本発明の組成物中のリン酸水素カルシウムとエリスリトール等の糖類の配合比は特に制限はないが、リン酸水素カルシウム0.5〜99.5重量%に対し、糖類、例えばエリスリトール0.5〜99.5重量%であり、より好ましくはリン酸水素カルシウム40〜99.5重量%に対しエリスリトール0.5〜60重量%である。
打錠圧を増加させてもこの配合比の変化による残留壁面圧力への影響はみられず、ステッキング等の打錠障害への影響を回避することが示唆された。
本発明の組成物を単独で直接打錠したとき打錠圧500kgfでは錠剤硬度5〜7kgの錠剤が得られる。また高圧打錠においては錠剤硬度の上昇が認められるものの、崩壊時間の延長は認められない。
本発明の組成物の嵩密度/タップ密度、水分含量、粒度分布、安定性等の結果は一般的に行われる直打用賦形剤の通常の範囲内であり、むしろ、良好な圧縮成型性、流動性、服用性および白色度を示す。
また、摩擦抵抗はより少なくなっているので、通常の錠剤製造時における打錠機の杵臼等の摩耗に由来するトラブルを回避することができる。
本発明の組成物の製造方法について、以下に説明する。
本発明の組成物は、リン酸水素カルシウムを糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類の水溶液に懸濁させ、次いで常法に従って、例えば、円盤式あるいはノズル式噴霧乾燥機、例えば、入口温度200℃、出口温度100℃の条件下で噴霧乾燥することにより非晶質白色粉末として得ることができる。粒径は、前述したように縣濁液濃度、噴霧方式及び乾燥条件等を適宜選択することにより所望の粒径に調整することができる。
本発明で用いるリン酸水素カルシウムは例えば、リン酸水素カルシウム「ATB」(商品名、ローヌプーラン社製)、「DiTAB」(商品名、日研化学(株)製)、「GSカリカ」(商品名、協和化学(株)製)、球状リン酸水素カルシウム「フジカリンSG」(商品名、富士化学工業(株)製)、鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」(商品名、富士化学工業(株)製)あるいは公知の方法で得られたリン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウムを使用することができる。無水リン酸水素カルシウムについてはリン酸二水素カルシウム、第二リン酸カルシウムのいずれであっても良い。リン酸水素カルシウムと無水リン酸水素カルシウムは併用しても良い。好ましくは、球状のリン酸水素カルシウム「フジカリンSG」、鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」である。
また、上記鱗片状リン酸水素カルシウムを噴霧乾燥して得られる球状リン酸水素カルシウムは、水に溶けがたく、中性であり、主薬と反応することがないので主薬及び製剤に悪影響を及ぼすことがなく、かつ、流動性・混合性が良いため、ハンドリングが容易である。さらに水に対する親和性が良いため縣濁が容易であり、スラリー調整が簡便である。
糖類である糖アルコール及び乳糖としては、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール及びラクチトールから選ばれる糖アルコール、スプレードライ乳糖、造粒乳糖及び無水乳糖から選ばれる乳糖が挙げられる。
本発明の組成物は、噴霧乾燥時に医薬品の製造において慣用されている無機若しくは有機の固体の製剤用担体、例えば、デンプン、あるいは結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース類を併用することができる。
添加する糖類の種類及び濃度の選定は主成分及び製剤の目的、例えば成型性の改善、崩壊性の改善、高齢者向け治療領域に適した口腔内崩壊性製剤等によって適宜行うことができる。また所望する粒子径の大きさに調節することができる。エリスリトール、キシリトール、マンニトール等の糖アルコールは、水、熱エタノールに易溶であり、溶液または縣濁液として使用可能であり、使用量は特に制限されるものではない。
エリスリトール、キシリトールのようなノンカロリー糖類であれば、糖尿病疾患用製剤に使用する場合は特に望ましい。
また、エリスリトール、キシリトールなどはその清涼感(冷涼感)を伴う味覚から、口腔内即(速)溶製剤に好適に使用できる。
本発明の糖類・リン酸水素カルシウム組成物は、公知の方法により錠剤とすることができる。錠剤は、このものを直打することにより、あるいは、1またはそれ以上の後述する薬効成分に、さらに結合剤、崩壊剤、着色剤、香味料、希釈剤、滑沢剤等と混合して用いることができる。
錠剤は、円形、楕円形、カプレット形等大きさ、形状を問わず、あらゆる所望の形に成形することができる。
本発明の組成物は、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤等の増量剤としてあるいは芳香物質のような油性物質の吸着剤としても使用することができる。
本発明の組成物は、医薬品の製造において慣用されている無機若しくは有機の固体の製剤用担体、例えば、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等、カルボキシメチルセルロースカルシウム、硬化油、タルク等の賦形剤、アカシア、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、部分アルファー化デンプン等の結合剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、水添植物油等の滑沢剤、化工デンプン、カルシウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム等の崩壊剤、非イオン性界面活性剤等と共に経口的、あるいは非経口的投与に適した剤形に製剤化することができる。
経口投与に適した剤形には、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤またはその糖衣、フイルムコーティング剤等がある。局所投与に適した軟膏、座剤、貼布剤やクリームの吸着剤および粘稠化剤、ゲル等が挙げられる。
本発明の口腔内即(速)溶剤は、本発明の組成物を機能性賦形剤として含み、一般的な直接打錠法で製造することが可能な口腔内速溶製剤である。
錠剤作成時には、本発明の組成物と通常用いられる糖類を併用してもよい。
この製剤は、本発明の組成物を直接にあるいはこれにさらに適宜な糖類及びその他の添加剤を配合してタブレッティングテスターで打錠することにより得ることができる。
本発明の組成物を用いて錠剤を作成する場合、配合比は特に制限はないが、成型性については、錠剤の重量当たり5重量%〜99重量%、好ましくは10重量%〜70重量%の配合が望ましく、さわやかさを出す場合は40重量%〜99重量%、口腔内即(速)溶剤作成の場合は50重量%〜95重量%が好ましい。
得られた錠剤は即(速)溶性であり、崩壊性試験を口腔内で噛み砕かない条件で試験したところ、1分以内で崩壊するものを調製することができる。本発明の組成物は、さらに適宜な糖類との組み合わせることにより、崩壊時間はすべて1分以内の錠剤を簡便に得ることができる。打錠圧、錠剤硬度は使用する組成物の種類、配合量等により異なり、特に限定されるものではないが、例えば、100〜1000kgの領域の圧力で、硬度1.1〜14.5kgの錠剤が得られる。本発明の組成物に一般に用いられる崩壊剤を添加した場合にはさらに崩壊時間の短縮をはかることが可能である(後記実施例参照)。
本発明で得られる組成物を賦形剤等として用いて製剤化する場合、その薬効成分としては、例えば、末梢神経用剤、解熱鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神神経用剤等の中枢神経用薬、骨格筋弛緩剤、自律神経剤等の末梢神経用薬、強心剤、不整脈用剤、利尿剤、血管拡張剤等の循環器用薬、気管支拡張剤、鎮咳剤等の呼吸器官用薬、消化剤、整腸剤、制酸剤等の消化管用薬、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン剤等の代謝性医薬、抗潰瘍剤、抗生物質、化学療法剤、生薬エキス剤等があげられる。
本発明の組成物は、(1)高齢者用医薬品、例えば、降圧剤等循環器系用薬、抗脂血症薬等、(2)成型性の悪い医薬品、(3)あるいは苦味等を有する味の悪い医薬品に使用した場合に好適である。
本発明において、薬効成分の種類は特に制限されない。薬効成分の具体例としては、例えば、かぜ薬用活性成分や鼻炎用活性成分等があげられる。かぜ薬用活性成分としては、例えば、解熱鎮痛消炎剤、気管支拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去淡剤、鎮咳去淡剤、ビタミン剤、漢方薬エキス等があげられる。鼻炎用活性成分としては、例えば、交感神経興奮剤、副交感神経遮断剤、抗アレルギー剤・抗炎症薬等があげられる。解熱鎮痛消炎剤としては、例えば、アセトアミノフェン、フェナセチン、塩酸レフェタミン等のアニリン誘導体、エテンザミド、サザピリン、サリチル酸メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸コリン、アスピリン、アスピリンアルミニウム等のサリチル酸誘導体等、イソプロピルアンチピリン、スルピリン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、アンチピリン、アミノピリジン等のピラゾロ誘導体、イブプロフェン、ケトプロフェン、オキサシプロジン、ナプロキセン、フェノプロフェンカルシウム、チアプロフェン酸等のプロピオン酸誘導体、フェンブフェン、ジクロフェナクナトリウム、アンフェナクナトリウム等のフェニル酢酸誘導体、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、マレイン酸プログルメタシン、トルメチンナトリウム等のインドール酢酸誘導体、メフェナム酸、フルフェナム酸、トルフェナム酸等のアントラニル酢酸誘導体、ピロキシカム、アンピロキシカム、テノキシカム等のオキシカム誘導体、塩酸ベンジダミン、エピリゾール(メピリゾール)、塩酸チノリジン、塩酸チアラミド等、消炎酵素剤、セラペプチダーゼ(商品名)、塩化リゾチーム等があげられる。これらの解熱鎮痛消炎剤は、1種または2種以上併用することもできる。
気管支拡張剤としては、例えば、塩酸エフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−塩酸メチルエフェドリンサッカリネート、塩酸イソプレナリン、硫酸イソプロテレノール、塩酸メトキシフェナミン、硫酸オルシプレナリン、塩酸クロルプレナリン、塩酸トリメトキノール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、フマル酸フォルモテロール、臭化水素酸フェノテロール、塩酸プロカテロール、塩酸プルテロール、塩酸クレンプテロール、塩酸マブテロール、アミノフィリン、テオフィリン、ジプロフィリン、プロキシフィリン等のキサンチン誘導体、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム等の抗コリン剤等があげられる。抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン等のエタノールアミン系抗ヒスタミン剤、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン等のプロピルアミン系抗ヒスタミン剤、酒石酸アリメマジン、塩酸インチベンジル、塩酸プロメタジン、メキタジン等のフェノチアジン系抗ヒスタミン剤、ジフェニルピラリン、マレイン酸カルビノキサミン、フマル酸クレマスチン、塩酸イプロヘプチン、塩酸ホモクロルシクリジン、塩酸シプロヘプタジン、マレイン酸ジメチンデン、塩酸トリプロリジン等があげられる。
鎮咳剤としては、例えば、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン等のコデイン類、臭化水素酸デキストロメトルファン、クロペラスチン、ノスカピンジメモルファン、オキセラジン、クエン酸ペントキシベリン、塩酸エプラジノン、塩酸クロブチノール、クエン酸イソアミニル、塩酸ホミノベン、塩酸クロフェダノール、リン酸ベンプロペリン、ヒドロコタルニン、ジブナートナトリウム等があげられる。
去淡剤としては、例えば、グアヤコールスルホン酸カリウム、カルボシステイン、塩酸L−エチルシステイン、塩酸L−メチルシステイン、アセチルシステイン等のシステイン誘導体、ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール等があげられる。鎮咳去淡剤として、例えば、グアイフェネシン、チペピジン、オキシメテバノール、塩酸アロクラミド、フェン酸カルベタペンタン、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン等が含まれる。なお、上記鎮咳剤、去淡剤、鎮咳去淡剤として例示した薬効成分は、鎮咳作用および/または去淡作用を複合的に示す場合がある。ビタミン類としては、例えば、フルスルチアミン、塩酸フルスルチアミン、プロスルチアミン、オクトチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ビスブチチアミンン、ビスイブチアミン、ベンフォチアミン、塩酸セトチアミン等のビタミンB1もしくはその誘導体またはそれらの塩、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、酪酸リボフラビン等のビタミンB2もしくはその誘導体またはそれらの塩、ビタミンC等があげられる。
本発明の薬物としては上記薬物の薬理学上許容される無機又は有機酸等との塩類も含まれる。酸としては例えば、塩酸、リン酸、硫酸等、タンニン酸、クエン酸、フェンジン塩酸、ビヘンズ酸、クエン酸等をあげることができる。
漢方薬エキスとしては、例えば甘草、桂皮、葛根、杏仁、柴胡、生姜、人参、陳皮、半夏等があげられる。鼻炎薬を構成する交感神経興奮剤(α受容体刺激剤)としては、うっ血除去剤、例えば塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸シュードエフェドリン、塩酸フェニレフリン等、副交感神経遮断薬としては、例えば、ベラドンナ総アルカロイド等、抗アレルギー・抗炎症薬としては、例えば、トラネキサム酸等があげられる。これらの活性成分は、単独または2種以上組み合わせて使用できる
前記活性成分は、必要に応じて、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェインサイレート、カフェイン(1水和物)等のカフェイン類、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト〔アルカマック(商品名)〕、合成ケイ酸アルミニウム、ジヒドロアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、スクラルファート等、ミネラル、アミノ酸類等と併用してもよい。
本発明によって得られた組成物の特長を以下に示す。(1)錠剤の成形性の改善、(2)流動性の改善(具体的には直打用錠剤では含量の均一性が良い)、(3)服用性の改善(清涼感および/または冷涼感)、(4)崩壊性の改善、(5)口腔内即(速)溶錠としての有用性をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例3で得られたリン酸水素カルシウム/エリスリトール(75/25重量%)噴霧乾燥品の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
図2は、実施例6で得られたリン酸水素カルシウム/エリスリトール(75/25重量%)噴霧乾燥品のSEM写真である。
図3は、実施例7で得られたリン酸水素カルシウム/エリスリトール(75/25重量%)噴霧乾燥品のSEM写真である。
図4は、実施例8で得られたリン酸水素カルシウム/エリスリトール(75/25重量%)噴霧乾燥品のSEM写真である。
図5は、実施例9で得られたリン酸水素カルシウム/乳糖(75/25重量%)噴霧乾燥品のSEM写真である。
図6は、実施例10で得られたリン酸水素カルシウム/乳糖(50/50重量%)噴霧乾燥品のSEM写真である。
発明を実施するための最良の形態
本発明によって得られた組成物の用途について以下詳しく説明する。
実施例1
リン酸水素カルシウムとエリスリトールの配合比が95:5の組成物の製造方法:
エリスリトール10gを水1Lに溶解し、これに攪拌下球状リン酸水素カルシウム「フジカリンSG」190gを添加し、得られた懸濁液を、噴霧乾燥機「遠心方式アトマイザー」を用いて入口温度250℃、出口温度100〜110℃で噴霧乾燥し、白色の球状顆粒状物180gを得た。
実施例2〜5
球状リン酸水素カルシウム「フジカリンSG」とエリスリトールの配合比が85:5〜50:50の組成物を実施例1と同様にして製造した。
その結果は、第1表に示す。
物理化学的試験:
実施例1〜5で得られた組成物の成型性を「コーンスターチ負荷試験」の錠剤を作成し、錠剤硬度等の物性を比較試験した。この「コーンスターチ負荷試験」はそれ自体成型性のないコーンスターチに本発明の組成物、またはリン酸水素カルシウムを添加し、どの段階まで打旋可能か試験する方法である。
実施例6
リン酸水素カルシウム「ATAB」(商品名、ローヌプーラン社製)と、エリスリトールを用いて実施例1と同様にして試料を調製し、以下、前記と同様にしてコーンスターチ負荷試験の錠剤を作成した。
実施例7
リン酸水素カルシウム「DiTAB」〔商品名、日研化学(株)製〕と、エリスリトールを用いて実施例1と同様にして試料を調製し、以下、前記と同様にしてコーンスターチ負荷試験の錠剤を作成した。
実施例8
リン酸水素カルシウム「GSカリカ」(商品名、協和化学(株)製)と、エリスリトールを用いて実施例1と同様にして試料を調製し、以下、前記と同様にしてコースターチ負荷試験の錠剤を作成した。
錠剤の調製
実施例3で得られた組成物、コーンスターチ〔日本コーンスターチ(株)製〕、ステアリン酸マグネシウム〔日本油脂(株)製〕を下記第2表に示す配合比(重量%)で総量が8gとなるように秤量した。
なお、試験例番号1〜6には実施例3で得られた組成物、試験例番号7〜12には従来品として特開平7−118005号公報の製法で得られる鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」、試験例番号13〜15には実施例6〜8でそれぞれ得られた組成物を用いた。
第2表の配合比で各成分を吸湿しないように乾燥したポリエチレン袋中に収納、密封し、充分に混合後、「タブレッチングテスタ−SK−02」〔商品名、三協パイオテク(株)製〕を用いて打錠し、打錠圧と硬度の関係を求めた。
打錠は、1錠当たり600mg、打錠速度10mm/min、錠径11.3mm、打錠圧は500kgf、1000kgf、2000kgf、3000kgfで行った。
その結果は第3表に示す。
上記第3表の結果から、本発明の組成物を用いて得た錠剤は、これとコーンスターチ含量が同一である対照の従来品単独配合系を用いて得た錠剤と比べてどの打錠圧でも硬度が高く、特に1000kg以上の打錠圧領域では顕著であることが分かる。
「タブレッチングテスタ−SK−02」機器を用いて上記試料について▲1▼残留壁面応力(Pwr)、▲2▼放出力および▲3▼最大放出力を測定した。
上記第4表の結果から明らかなように本発明の組成物は、これとコーンスターチ含量が同一である対照のリン酸水素カルシウム単味と比較すると全ての処方及び打錠圧において、壁面摩擦が減少していることから、圧縮成型性がよいことを示している。
放出力も本発明の組成物の方がリン酸水素カルシウムの単独処方よりも低くなっている。
試験例16〜19
球状リン酸水素カルシウム「フジカリンSG」とエリスリトールの配合比が、95:5(実施例1)、85:15(実施例2)、75:25(実施例3)、65:35(実施例4)の噴霧乾燥品が97重量%、クロスカルメロースナトリウムが2重量%、ステアリン酸マグネシウム〔日本油脂(株)製〕が1重量%、且つ各処方量が10gとなるように試料を量り、乾燥したポリエチレン袋中にて混合し、タブレッティングテスター用試料を調製し、試験例16〜19の錠剤を作成した。
前記と同様にして打錠圧と硬度(単位:kg)の関係を試験した。
上記第7表の結果から、リン酸水素カルシウムに対するエリスリトールの配合比について考察するといずれの配合比においても打錠圧500kgfで素錠としての必要充分な硬度が得られ、打錠圧に比例して硬度が上昇した。
前記と同様にして試験例番号16〜19の組成物の壁面残留応力を試験した。
その結果、壁面残留応力に対しては崩壊剤の影響が僅かに認められるがエリスリトール配合比の影響は認められなかった。
前記と同様にして試験例番号16〜19の組成物の最大放出力を試験した。その結果、放出力に対しては、崩壊剤の影響は認められず、エリスリトール配合比の影響は小さくなる傾向を示した。
崩壊試験:
日局の方法に従い供試各3錠を日局第1液中に浸漬し錠剤の形態が完全に崩壊したときの時間を測定した。
なお、表中の崩壊時間は分単位である。
崩壊時間はリン酸水素カルシウムの配合量を減らし、エリスリトール配合量を増すと延長する傾向が認められるが、成型圧力の影響は認められなかった。
これらの成型性、崩壊剤の評価の結果を総合すると糖の配合比率によって成型性の改善と崩壊性の調整が可能であることがわかる。
(服用性の評価)
味覚試験:
社内ボランティア6人(男女各3名)による味覚試験を行った。試料は、試験例番号19の打錠圧500kgで作成した錠剤を用い、味・後味、清涼感、服用感、口腔内溶解性を良い、普通、悪いで評価した。対照としてリン酸水素カルシウム「ATB」単味の錠剤を用いた。
さらに崩壊剤の種類や量を本発明の組成物との組み合わせにおいて選定し、一般的に工業化可能な錠剤として必要充分な硬度範囲で成形することによって、その目的に応じた即(速)溶性の錠剤、一般的な崩壊度を示す錠剤が得られる。
実施例9〜10
球状リン酸水素カルシウム「フジカリンSG」と乳糖を下記配合で、以下実施例1と同様にして噴霧乾燥することによりリン酸水素カルシウム−乳糖組成物を得、これらを実施例9〜10の試料とした。
比較例1
リン酸水素カルシウム99重量%、ステアリン酸マグネシウム1重量%となるように配合し、以下、前記と同様にして錠剤を作成した。
比較例2
乳糖99重量%、ステアリン酸マグネシウム1重量%となるように配合し、以下、前記と同様にして錠剤を作成した。
上記実施例9〜10と比較例1〜2の試料を用いて、打錠圧と硬度、壁面残留応力、最大放出力との関係を試験した。
前記と同様にして打錠圧と硬度の関係を試験した。
上記表の結果から、乳糖とリン酸水素カルシウムを噴霧乾燥した組成物の錠剤の硬度は、乳糖単独品よりも高かった。以上により乳糖においても本発明の組成物が成形性を増加させることが確認できた。
また、前記と同様にして壁面残留応力を試験した。
壁面残留応力はリン酸水素カルシウムと乳糖の組成物の壁面残留応力は低くなっている。
前記と同様にして最大放出力を試験した。
放出力はリン酸水素カルシウムと乳糖の組成物の壁面残留応力は低くなっている。
口腔内即(速)溶(崩壊)剤の製造方法:
本発明の組成物と糖類を、タブレッティングテスターで直接打錠することにより製造した。
下記実施例11〜13では実施例4で製造したリン酸水素カルシウム65%及びエリスリトール35%の縣濁液を噴霧乾燥して得られた組成物を用いた。
実施例11
実施例4で得られた噴霧乾燥末60重量%に乳糖39重量%及びステアリン酸マグネシウム1重量%を配合して混合後、一錠重量500mg(錠剤直径:11.3mm)の錠剤を得た。成型圧力と硬度の関係および口腔内での崩壊性(噛み砕かない)を下記表に示す。
実施例12
実施例4で得られた噴霧乾燥末60重量%にエリスリトール39重量%及びステアリン酸マグネシウム1重量%を配合して混合後、一錠重量500mg(錠剤直径:11.3mm)の錠剤を得た。成型圧力と硬度の関係および口腔内での崩壊性(噛み砕かない)を下記表に示す。
実施例13
実施例4で得られた噴霧乾燥末60重量%にエリスリトール34重量%アクゾジル5重量%及びステアリン酸マグネシウム1重量%を配合して混合後、一錠重量500mg(錠剤直径:11.3mm)の錠剤を得た。成型圧力と硬度の関係および口腔内での崩壊性(噛み砕かない)を下記表に示す。
上記の結果より、口腔内での崩壊時間は1分以内であり、一般に錠剤に必要な硬度を付与するために必要な成型圧力で打錠を行っても十分な崩壊性〔即(速)容性〕を示した。
実施例14
水500mlにエリスリトール120gを撹件下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」(商品名、富士化学工業(株)製)60gおよび鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」36gを添加し撹拝した。次いでマイコロイダーにて分散処理した縣濁液を入口温度250℃、出口温度81℃噴霧乾燥し、粉体183gを得た(回収率77.4%)。
実施例15
水500mlにキシリトール120gを攪拌下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」60gおよび鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」36gを添加し撹絆した。次いでマイコロイダーにて分散処理した懸濁液を入口温度250℃、出口温度91℃噴霧乾燥し、粉体129gを得た(回収率54.2%)。
実施例16
水500mlにソルビトール120gを撹件下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」60gおよび鱗片状リン酸水素カルシウム「フジカリン」36gを添加し攪拌した。次いでマイコロイダーにて分散処理した縣濁液を入口温度250℃、出口温度90℃噴霧乾燥し、粉体96.5gを得た(回収率40.5%)。
比較例3
水420mlにエリスリトール120gを撹絆下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」60gを添加し攪拌した。次いでマイコロイダーにて分散処理し、得られた縣濁液を入口温度250℃、出口温度90℃で噴霧乾燥し、粉体136gを得た(回収率66%)。
比較例4
水420mlにキシリトール120gを攪拌下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」60gを添加し撹絆した。次いでマイコロイダーにて分散処理し、得られた縣濁液を入口温度250℃、出口温度72℃〜82℃で噴霧乾燥し、粉体16.1gを得た(回収率7.9%)。
比較例5
水420mlにキシリトール120gを撹件下添加し、次いでアルジオキサ30g、ケイ酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリンA」60gを添加し攪拌した。次いでマイコロイダーにて分散処理し、得られた縣濁液を入口温度250℃、出口温度75℃〜80℃で噴霧乾燥し、粉体21.2gを得た(回収率11.5%)。
上記実施例14〜16で得られた糖類配合組成物の収率は第17表に示す通りであった。
比較のためにリン酸水素カルシウムを添加しないで製造した結果を比較例3〜5に示す。
リン酸水素カルシウムの存在下に噴霧乾燥することにより、収率が顕著に改善されていることがわかる。
産業上の利用可能性
本発明によって、(1)錠剤の成型性の改善、(2)流動性の改善(具体的には直打用錠剤では含量の均一性が良い)、(3)服用性の改善〔清涼感(冷涼感)〕、(4)崩壊性の改善、(5)口腔内即(速)溶錠としての崩壊性等の特長を有する粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類含有組成物を提供することができる。
本発明の組成物は、水媒体、リン酸水素カルシウムおよび糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類からなる懸濁液を噴霧乾燥するという簡便な方法で得ることができる。また噴霧乾燥条件を適宜変更することにより、所望の大きさの粒子を調製することができるので、細かい粉末でしばしば起こるブリッジングを起こさず高速錠剤機のダイに流入可能である。さらには短時間で、大量に、均一な粒子として得ることができる。本発明の組成物は、吸湿性がなく、通常の条件では安定、摩擦係数が少なく、軟らかく、粒子の安定性が良い、という特長を有する。
本発明の組成物は賦形剤等として有用である。
Claims (9)
- 水媒体、リン酸水素カルシウム及び糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類からなる懸濁液を噴霧乾燥して得られる粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類組成物からなる崩壊補助剤。
- 噴霧乾燥に付す懸濁液中のリン酸水素カルシウムが、鱗片状リン酸水素カルシウムである請求項1記載の崩壊補助剤。
- リン酸水素カルシウム0.5〜99.5重量%及び糖類99.5〜0.5重量%からなる請求項1又は2記載の崩壊補助剤。
- 糖アルコールが、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール及びラクチトールから選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3のうちのいずれか記載の崩壊補助剤。
- 請求項1〜4のうちのいずれか記載の崩壊補助剤に薬剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤及び崩壊剤のうちの少なくとも1種を混合し、次いで圧縮成型することを特徴とする口腔内即(速)溶剤の製造方法。
- 水媒体、リン酸水素カルシウム、糖アルコール及び乳糖から選ばれた少なくとも1種の糖類及び製剤用担体からなる懸濁液を噴霧乾燥して得られる粉末状のリン酸水素カルシウム・糖類・製剤用担体組成物からなる崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物。
- 噴霧乾燥に付す懸濁液中のリン酸水素カルシウムが、鱗片状リン酸水素カルシウムである請求項6記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物。
- 糖アルコールが、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール及びラクチトールから選ばれた少なくとも1種である請求項6又は7記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物。
- 製剤用担体が、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム及びカルボキシメチルセルロースカルシウムから選ばれた少なくとも1種である請求項6〜8のうちのいずれか記載の崩壊補助剤含有口腔内即(速)溶剤用組成物。
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