JP4709993B2 - 熱可塑性樹脂パネルの製造方法 - Google Patents
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また、アクリル樹脂板の中に織物状シートを挟み込む積層板の製造法(特許文献1参照)や、2枚の熱可塑性の透明もしくは半透明樹脂板間に、2枚の織物片を感熱シートを介在させるとともに御神体を介在させて熱圧着することにより一体化するお守り(特許文献2参照)が公開されている。
この発明は、前記した問題点を解決できるようにしたもので、接着材を使用しないで、複数枚の熱可塑性樹脂シート間に加飾材を実質的に気泡が存在しないで埋設した意匠性、成形性に優れた熱可塑性樹脂パネルの製造方法を提供することを目的とする。
前記複合積層体準備工程では、前記上下の平板部材の周縁部と前記複数枚の樹脂シート積層物の周縁部間に、複数枚の前記熱可塑性樹脂シートの厚さの和とほぼ同じもしくは若干薄い厚さを有し、前記熱可塑性樹脂シートの形成材料との融着を防ぐための離型フィルムで被包された溶融樹脂流出阻害部材を配置するものであり、さらに、前記樹脂シート一体化工程は、前記複合積層体が前記熱可塑性樹脂シートの溶融温度以下かつ前記樹脂シートが柔らかくなり前記加飾材が前記樹脂シートの形成樹脂に入り始める所定温度に到達するまでの加熱過程では、前記収納体内を所定の減圧度に減圧し、前記複合積層体が前記所定温度に到達した後は、前記収納体内を前記所定の減圧度より高い減圧度に減圧するとともに、該複合積層体を前記熱可塑性樹脂シートの溶融温度以上まで加熱するものであることを特徴とする。
この発明の請求項6は、前記粒状体物質は、ガラスカレット、樹脂ペレット、砂、石、土、ビーズ、ガラスバルーン、貝殻破片、タイル破片、無機窯業系素材からなる群から選択された少なくとも1種のものである請求項5に記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
この発明の請求項7は、前記加飾材が、金網、和紙、布、不織布、葉、花からなる群から選択された少なくとも1種のものである請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
2枚の熱可塑性樹脂シートの場合、樹脂シート間に1又は複数個の加飾材を配置して加熱加圧により一体化するので、熱可塑性樹脂パネルの厚み方向の中央に加飾材を位置させることが可能で、平板表面から加飾材迄の距離が均等になり表裏のない製品とできる。
前記樹脂シートを透明ないし半透明として内部の加飾材を外部より見ることができるようにして、意匠性に優れたものとすることができる。
加飾材として、粒状体を埋設することにより種々の意匠性、趣味感を与えることができる。
前記粒状体物質は、ガラスカレット、樹脂ペレット、砂、石、土、ビーズ、ガラスバルーン、貝殻破片、タイル破片、無機窯業系素材からなる群から選択された少なくとも1種のものとする、または、前記加飾材が、金網、和紙、布、不織布、葉、花からなる群から選択された少なくとも1種のものとすることにより趣味感、需要に対応した樹脂パネルを提供できる。
アクリル等樹脂パネルには、光透過性と共に光伝達性があり、平板面から光照射した場合には、木口面を、一方の木口面から照射し、他方の木口面を遮蔽した場合には、平板面を光らせることができる。この場合にガラスカレットや、特に蛍光性成型用樹脂ペレットを埋設させたものは、加飾材のみが空中で光り輝くような状態となり、不思議な演出を可能とする。従って、このパネルを使用して構成する製品の付加価値を高めることができる。
前記樹脂パネルの前記加飾材埋設部分における上下の各樹脂部分の厚さは、約1mm以上として、亀裂等が入らない熱可塑性樹脂シートを提供することができる。
従って、この発明によれば、加飾材として、種々の形状の粒状体等を埋設しても熱可塑性樹脂シートに亀裂等を生ずることなく、付加価値の高い製品を製造することができる。
図1及び図2では、加飾材としてガラスカレットを使用した場合で、図2(イ)に示すように2枚のアクリル樹脂シート間に加飾材2としてガラスカレット2aを挟んで成形する。図1および図2(ロ)に示すようにガラスカレット2aを埋設したアクリル樹脂パネルPが成形される。
図3及び図4では、加飾材として、金網を使用した場合で、図4(イ)に示すように2枚のアクリル樹脂シート間に加飾材2として金網2bを挟んで成形する。図3および図4(ロ)に示すように金網2bを埋設したアクリル樹脂パネルPが成形される。
積層する2枚の熱可塑性樹脂シート1間に気体、或いは加飾材2に含まれる水分、揮発分等が存在し、加熱加圧時にも樹脂シート或いは加飾材より気体等が生ずる。この気体、水分、揮発分を加熱加圧成形時に、気体吸引手段で脱気して気泡が実質的に存在しない状態にて加飾材2を埋設し気泡のない樹脂パネルを提供できる。
前記熱可塑性樹脂シート1は、透明ないし半透明として、該シート間に挟んだ加飾材2を外部から透視できて、意匠性に優れた樹脂パネルPを成形する。この樹脂シートは所望の色彩を施したものとすることもできる。
この樹脂シートの厚みは少なくとも約1.5mm以上の所望の厚みのものを使用する。実施形態の場合、2枚の樹脂シート1の厚みを例えば3mmとし、加飾材のガラスカレットの厚みを約4mm程度以下とし、加圧成形して約6mm程度の厚みのパネルとする。樹脂パネルPは、厚みが約2mm程度以上のものから何十mm相当の厚みのものまで作ることができる。
そして、前記樹脂パネルPの前記加飾材埋設部分における上下の各樹脂部分の厚さHは、約1mm以上として、熱可塑性樹脂シートに亀裂が入らないようにする。
熱可塑性樹脂パネルPは樹脂シート1を同じ厚みとした場合、その厚み方向の中央に加飾材を位置させることが可能で、平板表面から加飾材迄の距離が均等になり表裏のない製品とできる。
また、熱可塑性樹脂パネルPは木口面の研磨が容易で、研磨した場合、平板面とほぼ同等の鏡面性が得られる。したがって、化粧材として平面板のみを見せるのではなく、木口面も加えた造作を可能とする。
前記樹脂パネルPには、光透過性と共に光伝達性があり、平板面から光照射した場合には、木口面を、一方の木口面から照射し、他方の木口面を遮蔽した場合には、平板面を光らせることができる。また、前記熱可塑性樹脂パネルPは、曲げ加工も可能であり、耐衝撃性はガラスより強い。
前記2枚の熱可塑性樹脂シート1の厚みは同一に限るものではなく、異なる厚みのものを使用してもよい。表裏の熱可塑性樹脂シートを異なる厚みとすれば、埋設した加飾材までの奥行きが変わり、表裏性の付与や、より深い奥行き感を得ることもでき、また、光を照射したとき、厚みが変わると屈折の仕方も変わるので、種々の製品として商品価値を高めることができる。なお、厚みを薄くする場合でも、前記樹脂パネルPの前記加飾材埋設部分における上下の各樹脂部分の厚さHは、約1mm以上として割れを生じないようにする必要がある。
前記樹脂シートを2枚のアクリル樹脂シートとして、その間に加飾材を配置する場合が最良の形態であるが、これに限るものでなく、樹脂シートを複数枚として、それぞれのシート間に加飾材を配置して成形することもできる。
また、前記加飾材2は、金網、和紙、布、不織布、葉、花からなる群から選択された少なくとも1種のものである。
加飾材2として多数個の前記粒状体、葉、花等を用いる場合には、広い面積のアクリル樹脂シートの全面に規則的或いは不規則に散在させることができる。
加飾材として、前記粒状体物質のガラスカレット(リサイクルガラスを含む)、成型用樹脂ペレット、砂、石、土、サンドブラストビーズ、手芸用ビーズ等のビーズ、ガラスバルーン、貝殻破片、タイル破片等無機窯業系素材、或いは前記金網、和紙、布、不織布、葉、花からなる群から選択された少なくとも1種を埋設することにより種々の意匠性、趣味感を与えることができ、また、熱可塑性樹脂パネルPに平板面から光照射した場合、木口面から照射した場合で中に入れた前記物質を浮かび上がらせるような状態となり、不思議な演出を可能とする。
特に、アクリル樹脂パネルにガラスカレットを埋設した場合は、ガラスとアクリル樹脂の屈折率の差により、より高度な深み感が得られ、素材間での屈折率の差によって意匠性を高めることができる。この場合にガラスカレットや、特に蛍光性成型用樹脂ペレットを埋設させたものは、加飾材のみが空中で光り輝くような状態となり、不思議な演出を可能とする。
従って、このパネルを使用して構成する製品の付加価値を高めることができる。また、この発明のアクリル樹脂等熱可塑性樹脂パネルは、曲げ加工も可能であり、耐衝撃性がガラスより強いなどの効果がある。
3は熱可塑性樹脂シート1の形成材料より溶融温度が高くかつ該形成材料との相溶性を備えない平板部材で、実施形態では片面に研磨した鏡面を有するステンレス板を用いてある。2枚のステンレス板の鏡面間に前記加飾材2を挟んだアクリル樹脂シート1をおく。該樹脂シート1はステンレス板3より短くして、前記ステンレス板3の周縁部とシート1の両側周縁部との間に後述の溶融樹脂流出阻害部材6をおくスペース14を設ける。上下のステンレス板3の鏡面で挟んだ樹脂シート1の上下両面を加圧して、シートに加飾材が融着する際に、樹脂シート1の上下両面が歪みのない真っ直ぐな鏡面に成形できるようにしてある。
Sは2枚の平板部材3、3と、複数枚の樹脂シート、実施形態では2枚の樹脂シート1、1とその樹脂シート間に配置された加飾材2からなる樹脂シート積層物S1 とからなる複合積層体をいう。
4は該複合積層体Sを載置する基礎部材、5は基礎部材4とステンレス板3間に介在させる織物等通気性を有するシート材で、該シート材で下部のステンレス板の下面と両側を包み、基礎部材4の上に載せ、気体吸引時にこのシート材を通じて気体を抜くことができるようにする。
6は溶融樹脂流出阻害部材で、樹脂を堰き止めるためのダムといい、熱可塑性樹脂と同じ材質として、前記樹脂シート積層物S1 の周囲のスペース14にそれぞれおき、樹脂シート積層物S1 の周囲に加わる圧力のムラを防ぐ役目をさせ、溶融する樹脂の流出を堰き止める役目もさせる。アクリル樹脂シート1の場合は棒状のアクリル製ダムとする。前記溶融樹脂流出阻害部材6の厚さは、2枚の熱可塑性樹脂シートの場合、その厚さの和とほぼ同じもしくは若干薄いものとして、脱気状態のもと加熱加圧成形時に熱可塑性樹脂シートの変形を生じさせることなく加飾材を埋設させることができる。溶融樹脂流出阻害部材6の厚さは、樹脂シートが複数枚の時は、その厚さの和とほぼ同じもしくは若干薄いものとする。
7は熱可塑性樹脂シートの形成材料と相溶性を有さない材料により表面部位として離型フィルムで被包する。例えば離型フィルムとしてフッ素樹脂フィルムを使用し、前記融樹脂流出阻害部材の全体を被包し、溶融樹脂流出阻害部材と樹脂シートとの融着を防ぐようにする。
8は前記シート材9と前記複合積層体S間に介在させる通気性を有する緩衝材で、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維のシートなどを使用する。この緩衝材8を入れる目的は平板部材3と後述の収納体9間に空気の通り道を作り、真空引きを効果的に行うことであり、空気の道の確保と収納体の破れを防ぐクッションの役目を持つもので、前記した基礎部材上に載せた平板部材、樹脂シート、ダム等の全体を覆うように被せるのが好ましい。これを入れないと真空引きのとき収納体と平板部材が真空ポートのまわりだけ密着し、端部の方の真空引きが効果的に行えない。また、これがないと、平板部材等の角部に収納体が直接当たり硬化途中で破れる恐れがある。
9は複合積層体Sを収納するための収納体で、耐熱性フィルム(バギングフィルムという)で耐熱温度は176℃、204℃、230℃など多種のものを使用する。実施形態ではナイロンフィルムで、例えば、400%〜500%位の伸び率を有するものを使用してある。このフィルムを前記積層した平板部材、樹脂シート、ダム等の全体に被せた通気性を有する緩衝材8の全体に被せて包み密封する。この密封した収納体9の適所、例えば、頂部に真空ポート10が設けられている。11は粘着性を持った半硬化前のゴム状接着テープ(シーラントテープという)で、前記基礎部材4の周囲に接着しておき、耐熱性フィルム9の周囲をこの接着テープ11でシールして密封する。
12は缶内の温度を検知する熱電対で、上部の平板部材3の上に臨ませて設置し、その接続コード13は前記接着テープ11の中を通して缶体の外部に出し温度計30等に接続する。
ガラスカレット等のような尖った部分を有するものを樹脂シートに挟んで高い負圧をかけると樹脂が硬いために無理に加圧して尖った部分から樹脂に亀裂を生ずるので、このような加飾材2の場合、所定温度に到達するまでの加熱過程では、前記収納体9内を所定の減圧度に減圧して、前記複合積層体が前記所定温度に到達した後は、前記収納体内を前記所定の減圧度より高い減圧度に減圧して、2枚の樹脂シート間の気体、水分等を脱気して、亀裂無くかつ気泡のない製品を成形できる。
図7において、基礎部材4の上に織物シート5を載せ、その上に片面研磨したステンレス板3を載せ、アクリル樹脂シート1を載せ、その上に大きさは不揃いで高さはほぼ一定以下に揃えた多数個のガラスカレット2を載せ、アクリル樹脂シート1を載せ、片面研磨したステンレス板3を載せる。
アクリル樹脂シート1の周囲のスペース14には、棒状のアクリル製ダム6を置く。
ステンレス板3の上には通気性を有する緩衝材8を被せ、その全体をバギングフィルム9で包み込み、基礎部材4の周辺にシーラントテープ11を着けてからバギングフィルム9をシーラントテープ11に接着する。熱電対12は上部のステンレス板3の上面に臨ませてその接続コード13はシーラントテープ11でバギングフィルム9とともに接着し、外部に接続する。これを図10に示すオートクレーブ装置20に入れ、バギングフィルム9の真空ポート10を缶体21の真空ノズル26を通じて真空ポンプ29と接続し、オートクレーブ装置20の加熱加圧手段で加熱加圧する。
そして、図12に示す工程Bの範囲における真空引きを例えば300mmHgから760mmHgにして、温度が約90℃から170℃近辺に上がるまでの状態を示す。この状態では、アクリル樹脂シートが柔らかくなって内部の加飾材2が樹脂内部に入り始める。空気、水分、揮発分は狭くなった両側のダムとステンレス板間を通じ、ステンレスとバギングフィルム間の緩衝材、或いは隙間を通じて真空ポートへ吸引される。
温度が170℃近辺に上がっていくので水分や揮発分等は工程Aより量が多くなるものについては昇温時間を長くしたり、適当な温度で保持することになる。温度が170℃近辺になるころにはアクリル樹脂シートはほぼ密着している。
図9において、図12に示す工程Cの範囲におけるオートクレーブ装置の缶内圧力が最大で9.5kg/cm 2 が加わった状態を示す。この工程に変わる頃、周囲のアクリルダムとアクリル樹脂シートは加圧、加熱されることで元の板厚より若干薄くなることもある。特にアクリルダムがアクリル樹脂シートと同じように薄くなるので、加圧を均等にすることができる。
このダムの厚みが変化しないものを使用すると、周辺のアクリル樹脂シートに加わる圧力が中央部より低くなり、加圧ムラを生じて泡残り、未融着部ができるので、上記のダムを備える必要がある。
ダムが無いと、オートクレーブの缶内圧力平板部材に伝わるが融着時に溶けたアクリルが端部からはみ出し、冷却工程に入る平板部材とアクリル樹脂シートの収縮の差によりはみ出しアクリル部分よりアクリルに割れを生じるので、上記のダムを備える必要がある。
図12に示す工程Dでは工程Cと同じ状態を示すが、冷却の為、温度が40℃になるまで圧力を保持する。
前記加飾材2が尖った部分を有する場合、例えば、ガラスカレット、貝殻破片、タイル破片等の場合、前記気体吸引手段による負圧は、アクリル樹脂シートの所定温度約90℃までは低い負圧、例えば300mmHg、その温度を越えアクリル温度が溶融温度170℃近辺に達するまで、或いはそれ以後も高い負圧、例えば760mmHgを維持し、所定温度約90℃までの低温時には負圧を低くしてアクリル樹脂シートが尖った部分で割れを生じないようにして、それ以後は温度の上昇に伴い負圧を高い負圧まで上げて、パック内の気体を完全に抜き、気泡のない製品を成形できる。
前記加飾材2が尖った部分を有しない場合、例えば、手芸用ビーズ、ガラスバルーン等球体、金網、自然素材等の場合、前記気体吸引手段による負圧は、アクリル樹脂シートの溶融温度例えば170℃まで、或いはそれ以後も高い負圧例えば760mmHgまで上げて維持し、パック内部の気体を完全に抜き気泡のない製品を成形する。
この製造方法で、脱気状態のもと加熱加圧により2枚のアクリル樹脂シート1の間に1又は複数個の加飾材2を融着一体化して実質的に気泡が全くなく、意匠性、成形性に優れたアクリル樹脂パネルPを成形することができる。また、加飾材2を挟んだ2枚のアクリル樹脂シート1を曲げ加工する場合も内部の加飾材を融着させて成形できる。加飾材として、種々の形状の粒状体、金網、和紙等を埋設した場合でも熱可塑性樹脂に亀裂等を生ずることなく、付加価値の高い製品を製造することができる。
なお、上記製造方法は2枚の熱可塑性樹脂シートの間に加飾材を入れて製造する場合で説明したが、これに限られるものではなく、3枚以上の複数枚の樹脂シートのそれぞれの間に加飾材を入れて同様に製造することもできる。この場合、各シート間に入れる加飾材は同一ものに限るものでなく、異種のものを入れ、外部から前後に重なるように見えるようにして付加価値を付けることができる。
このアクリル樹脂パネルPの用途は、ディスプレイ、陳列ケース、照明カバー、棚板、天板、パーティション、光源を配した飾り柱、化粧壁面、モニュメント、受付カウンター等など種々のものに利用することができる。
2 加飾材
3 平板部材
4 基礎部材
5 シート材
6 溶融樹脂流出阻害部材(ダム)
7 離型フィルム
8 緩衝材
9 収納体
10 真空ポート
11 接着材
12 熱電対
20 オートクレーブ装置
21 缶体
22 ファンモータ
23 フアン
24 赤熱ヒーター
26 真空ノズル
27 コンプレッサー
29 真空ポンプ
K 気体
P 熱可塑性樹脂パネル
S 複合積層体
S1 樹脂積層物
Claims (9)
- 複数枚の熱可塑性樹脂シートを準備する工程と、前記熱可塑性樹脂シートの形成材料の溶融温度において変形を生じない材料に形成された1又は複数個の加飾材を準備する工程と、前記上部および下部に前記熱可塑性樹脂シートの形成材料より溶融温度が高くかつ該形成材料との相溶性を備えない平板部材が配置され、該2枚の平板部材間に複数枚の前記熱可塑性樹脂シートが積層されるとともに両者間に前記加飾材が配置された複合積層体を準備する工程と、該複合積層体を収納体内に収納して密封する工程と、該収納体に気体吸引手段を接続し収納体内を脱気状態とした状態にて、加熱加圧手段により前記複合積層体を前記熱可塑性樹脂シートの形成材料の溶融温度以上かつ前記加飾材の溶融温度以下に加熱するとともに加圧し、前記複数枚の樹脂シートを溶融し一体化させるとともに前記加飾材を埋設させる樹脂シート一体化工程とを有するものであり、さらに、
前記複合積層体準備工程では、前記上下の平板部材の周縁部と前記複数枚の樹脂シート積層物の周縁部間に、複数枚の前記熱可塑性樹脂シートの厚さの和とほぼ同じもしくは若干薄い厚さを有し、前記熱可塑性樹脂シートの形成材料との融着を防ぐための離型フィルムで被包された溶融樹脂流出阻害部材を配置するものであり、さらに、前記樹脂シート一体化工程は、前記複合積層体が前記熱可塑性樹脂シートの溶融温度以下かつ前記樹脂シートが柔らかくなり前記加飾材が前記樹脂シートの形成樹脂に入り始める所定温度に到達するまでの加熱過程では、前記収納体内を所定の減圧度に減圧し、前記複合積層体が前記所定温度に到達した後は、前記収納体内を前記所定の減圧度より高い減圧度に減圧するとともに、該複合積層体を前記熱可塑性樹脂シートの溶融温度以上まで加熱するものであることを特徴とする熱可塑性樹脂パネルの製造方法。 - 前記複合積層体を収納体内に収納して密封する工程は、収納体として、基盤部材とその上面にシールされたシート材からなるものを用い、前記複合積層体の下面および側面を通気性シートを被包したものを基盤部材上に載置し、さらに、シート材が、前記通気性シートを含む複合積層体の上面全体を被包した状態にて前記基盤部材にシールされることにより前記複合積層体を密封するものである請求項1に記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記複合積層体を収納体内に収納して密封する工程において、前記シート材と前記複合積層体間に緩衝材を介在させるものである請求項2に記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂シートは、透明ないし半透明である請求項1ないし3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記加飾材は、粒状体である請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記粒状体物質は、ガラスカレット、樹脂ペレット、砂、石、土、ビーズ、ガラスバルーン、貝殻破片、タイル破片、無機窯業系素材からなる群から選択された少なくとも1種のものである請求項5に記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記加飾材が、金網、和紙、布、不織布、葉、花からなる群から選択された少なくとも1種のものである請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂シートは、アクリル樹脂シートである請求項1ないし7のいずれかに記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
- 前記溶融樹脂流出阻害部材は、アクリル樹脂製でありかつ前記熱可塑性樹脂シートの形成材料との融着を防ぐための離型フィルムにより被包されたものである請求項8に記載の熱可塑性樹脂パネルの製造方法。
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