JP4705456B2 - シームレス鋼管およびその製造方法 - Google Patents
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Description
このように、本発明のシームレス鋼管は、シームレス鋼管の管軸と平行方向の非金属介在物の最大長さを50μm以下と、非常に小さくしたので、継続して伸縮動作させた場合であっても破壊等の起点となりやすい箇所をさらになくすことができる。
なお、本発明において非金属介在物とは、例えば、CaO・SiO2・Al2O3系などのガラス状介在物をいうものとする。
このように、本発明のシームレス鋼管は、その内周面および外周面の平均粗さRaを12.5μm以下と、非常に滑らかにしたので、継続して伸縮動作させた場合であっても破壊等の起点となりやすい箇所をさらになくすことができる。
このように、従来シームレス鋼管の鋼材として用いることのできなかったばね鋼を、熱間静水圧押出し工程を経ることで、高い硬度を具備したシームレス鋼管とすることができる。
すなわち、例えば、比較的細長いシームレス鋼管を製造する場合などに、マンネスマン穿孔やマンドレルミル圧延を行う必要がないために、従来よりも製造コストがかからず、生産効率良く、安価にこれを製造することができる。また、平滑な外周面および内周面が得られる熱間静水圧押出し加工で製造するので、高品質なシームレス鋼管を製造することができる。
このように、曲がり矯正を行うことにより、当該シームレス鋼管を用いて、例えばコイルばね等を製造した場合において、局部的に異常な応力が発生することを防止することができるので、耐久性に優れた製品を製造することが可能となる。
また、本発明のシームレス鋼管の製造方法では、前記矯正工程後に、前記シームレス鋼管の内周面を研削するのがよい。
このように、熱間静水圧押出温度を特定の範囲に規定することによって、非金属介在物の最大大きさ、および単位面積当たりの個数を適切に制御することができ、優れた耐久性を有するシームレス鋼管を製造することができる。
このように、第2の加熱工程に替えて、熱間静水圧押出し加工されたシームレス鋼管中間体を徐冷することによっても、その金属組織中の炭化物を球状化する処理を行うことができるので、前記したような優れた耐久性だけでなく、さらに、冷間加工性、研削性(被削性)、靭性などを向上させたシームレス鋼管を製造することができる。
また、本発明のシームレス鋼管は、同径の中実の鋼材と比較して、概ね30〜40%の軽量化を図ることができる。
また、本発明のシームレス鋼管の製造方法は、熱間静水圧押出し加工を行うので、外周面および内周面が平滑であり、高品質なシームレス鋼管を製造することができる。
さらに、本発明のシームレス鋼管の製造方法は、マンネスマン穿孔やマンドレルミル圧延等を行わないので、容易にシームレス鋼管を製造することができる。
まず、図1を参照して、本発明に係るシームレス鋼管について詳細に説明する。
なお、図1は、本発明に係るシームレス鋼管を製造するために用いる熱間静水圧押出し装置の要部拡大断面図である。
この熱間静水圧押出し加工は、熱間静水圧押出し装置10でシームレス鋼管中間体1aを押出し加工する際に粘塑性の圧力媒体17を使用するので、例えば、1GPa(1万気圧)前後の大きな圧力をかけても熱間静水圧押出し装置10とシームレス鋼管中間体1aとの間の摩擦を大幅に軽減することが可能であり、連続疵や肌荒れがなく、表面性状に優れたシームレス鋼管1を製造することができる。
なお、ここで用いられる圧力媒体17としては、油脂系に黒鉛を加えた潤滑剤を用いるのが好適である。
なお、連続疵とは、シームレス鋼管1の製造時に、熱間静水圧押出し装置の一部と接触するなどして、当該シームレス鋼管1の一端側から他端側に向かって、その外周面や内周面に長く連続して形成される摺動傷をいう。
一方、連続疵の深さが、外周面および内周面の表面から50μmを超えると、継続して伸縮動作させた場合に、当該連続疵から破壊や亀裂が発生することがあるので好ましくない。
この平均粗さRaが12.5μmを超えると、肌荒れがひどいために、継続して伸縮動作をさせた場合に破壊や亀裂の起点となりやすい箇所が多く含まれていることとなり、好ましくない。なお、平均粗さRaは低いほど好ましい。平均粗さRaは、例えば、12μm以下とするのが好ましく、10μm以下とするのがより好ましく、8μm以下とするのがさらに好ましく、4μm以下とするのがさらにより好ましいが、その下限はない。
なお、表面粗度Raは、シームレス鋼管の内周面および外周面における管軸方向に粗さを測定したもので規定するのが好ましい。
なお、このシームレス鋼管中間体1aは、後に行う諸工程を経ることによって、シームレス鋼管1となるものである。
なお、前記したビレット2の内径および外径や、シームレス鋼管1の外径および肉厚は、適宜に変更することができることはいうまでもなく、前記範囲に限定されないことはいうまでもない。
Cは、伸線材、すなわちシームレス鋼管(シームレス鋼管中間体を含む)の引張強さを高め、疲労特性や耐へたり性を確保するために有用な元素である。
Cの含有量が1.0質量%を超えると欠陥感受性を増大させ、表面疵や非金属介在物からの亀裂を発生して疲労寿命が劣化する。
しかし、Cの含有量が0.3質量%未満になると、高応力ばねとして必要な引張強さが確保できないばかりか、疲労亀裂発生を助長する初析フェライトの量が多くなって疲労特性を劣化させる。
したがって、本発明におけるCの含有量は、0.3〜1.0質量%に規定している。なお、より好ましい含有量としては、0.5〜0.7質量%未満である。
Siは、固溶強化によってシームレス鋼管の引張強さを高め、疲労特性と耐へたり性の改善に貢献する元素である。
Siの含有量が0.1質量%未満であると、前記した効果を得ることができない。
しかし、Siの含有量が3.0質量%を超えて過剰になると、表面の脱酸や疵などが増加して耐疲労性が悪くなる。
したがって、本発明におけるSiの含有量は、0.1〜3.0質量%に規定している。なお、より好ましい含有量は1.0〜3.0質量%である。
なお、Cの含有量を低めにした分だけSiを高めに含有させる必要がある。
Mnは、パーライト組織を緻密化かつ整然化させ、疲労特性の改善に貢献する元素である。
Mnの含有量が0.05質量%未満であると、前記した効果を得ることができない。
しかし、Mnの含有量を1.5質量%を超えて過剰に含有させると、熱間静水圧押出し時などにおいてベイナイト組織が生成しやすくなり、疲労特性を劣化させる。
したがって、本発明におけるMnの含有量は、0.05〜1.5質量%に規定している。なお、より好ましい含有量は0.5〜1.5質量%である。
Niは、含有させないこととすることもできるが、切り欠き感受性を低くするとともに靭性を高める効果を有するので、含有させる方が好ましい。また、Niは、例えば、ばね巻き加工した場合などにおいて折損トラブルを抑制するとともに、疲労寿命を向上させる効果を有する。
このような効果を得るためには、Niを0.05質量%以上含有するとよい。
しかし、Niの含有量が2.5質量%を超えて過剰になると、熱間静水圧押出し時などにおいて、ベイナイト組織が生成しやすくなり、逆効果となる。
したがって、本発明におけるNiの含有量は、0〜2.5質量%に規定している。なお、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。
Crは、含有させないこととすることもできるが、パーライトラメラ間隔を小さくして、熱間静水圧押出し後、または加熱処理後の強度を上昇させ、耐へたり性を向上させるので、含有させる方が好ましい。
このような効果を得るためには、Crを0.05質量%以上含有するとよい。
しかし、Crの含有量が2.0質量%を超えて過剰になると、パテンティング時間が長くなり過ぎ、また靭性や延性が劣化する。
したがって、本発明におけるCrの含有量は、0〜2.0質量%に規定している。なお、より好ましくは0.05〜1.5質量%である。
Moは、含有させないこととすることもできるが、焼入れ性を高めてばね鋼の高強度化に寄与するので、含有させてもよい。
このような効果を得るためには、Moを0.2質量%以上含有するとよい。
しかし、Moの含有量が、多過ぎると靭延性を極端に悪化させるので、0.8質量%以下に抑える必要がある。
したがって、本発明におけるMoの含有量は、0〜0.8質量%以下に規定している。
Vは、含有させないこととすることもできるが、パーライトノジュールサイズを微細にしてシームレス鋼管の加工性を改善するのに有用であるので、含有させる方が好ましい。また、Vは、例えば、ばね材などとした場合において、そのばね材の靭性および耐へたり性等を改善するのに有用である。
このような効果を得るためには、Vを0.05質量%以上含有するのが好ましい。
Vの含有量が0.8質量%を超えて過剰に含有させると、熱間静水圧押出し時などにおいて、ベイナイト組織が生成しやすくなり、疲労寿命を劣化させることになる。
したがって、本発明におけるVの含有量は、0〜0.8質量%に規定している。なお、より好ましくは0.05〜0.3質量%である。
本発明のシームレス鋼管における基本的な成分組成は前記の通りであり、残部は実質的にFeからなるものであるが、前記の各種成分以外にも鋼材を用いたシームレス鋼管の特性を阻害しない程度の微量成分を含み得るものであり、微量成分を含んだシームレス鋼管も本発明の範囲に含まれものである。前記微量成分としては不純物、特にP,S,As,Sb,Sn等の不可避的不純物が挙げられる。
また、そのような硬い鋼材を用いるにもかかわらず、熱間静水圧押出し加工によってシームレス鋼管中間体に製造し、シームレス鋼管を製造する、つまり、穿孔等を行わないで製造することができるので、製造が容易かつ製造コストが安価である。なお、熱間静水圧押出し後に、適宜の冷間加工、熱処理等することによってさらに所望の性質を備えることも可能である。
したがって、本発明のシームレス鋼管1は、例えば、ビッカース硬度でHv500以上というように、従来では成し得なかった高い硬度を備えることができる。なお、本発明のシームレス鋼管1は、これよりも高い硬度とすることができることはいうまでもなく、例えば、ビッカース硬度でHv550以上とすることや、より高い硬度としてはHv600以上、さらに高い硬度としてはHv650以上とすることもできる。
なお、非金属介在物の最大厚さおよび100mm2当たりの個数は、横断面を走査型電子顕微鏡により観察するなどの従来公知の手段によって測定することができる。
また、中空材であるので、中実材と比較して30〜40%の軽量化を図ることができる。これは、車両部品として使用する場合のβチタン合金と略同等の軽量化を実現するものである。
次に、本発明に係るシームレス鋼管の製造方法について説明する。
なお、図2は、本発明に係るシームレス鋼管の好ましい製造方法のフローを説明する説明図である。
なお、本発明に係るシームレス鋼管の製造方法は、図2に示すように、酸洗工程(同図(I))後に曲がり矯正工程(同図(J))を含むのがより好ましく、第2の加熱工程(同図(D))後に研削工程(同図(E))を含むのがさらに好ましい。
以下に、最も好ましい態様の本発明に係るシームレス鋼管の製造方法の各工程の内容について順に説明する。
なお、熱間静水圧押出し工程(C)における、ビレット2の押出し温度は、第1の加熱工程(B)の加熱温度、すなわち、1050℃以上1300℃未満とするのがよい。ばねの耐久性に影響を及ぼす鋼中介在物の個数・サイズの観点からは、押出し温度は1100℃以上1280℃未満の間が最も好適であるが、治工具類の損傷を考慮すると、低温側で行われる方が治工具の損傷を軽減できるメリットが得られる。したがって、押出し温度の推奨範囲は下限範囲をやや下げて、1050℃以上1200℃未満で設定すべきであるが、より品質を重視するのであれば1100℃以上1200℃未満で設定するのがよい。
例えば、引き抜き加工(G)で適度の圧延を行った後に、ピルガーミル圧延(F)でダイス11を用いる抽伸(引抜き)を行ってもよい。
引き抜き加工(G)は、1回当たり25%以下の縮径処理しか行うことができないので、前記した引き抜き加工(G)、第3の加熱工程(H)、酸洗工程(I)を所定回数繰り返すことで、所望の直径のシームレス鋼管1を製造するのが好ましい。
通常、熱間静水圧押出しが行われ、縮径されたシームレス鋼管中間体1aは、大気に曝されるため、前記した1050℃以上1300℃未満の温度から急速に冷却される。そのため、当該シームレス鋼管中間体1aは、焼き入れが行われた状態となるため、硬度が非常に高くなる。このような状態であると、その後に行われる諸工程、例えば、研削工程(E)や伸展工程(ピルガーミル圧延(F)および/または引き抜き加工(G))などを行うことができない。
これにより、残留応力の除去、シームレス鋼管中間体1aの軟化、切削性の向上、冷間加工性の改善を図ることができるので、例えば、第2の加熱工程を実施しないでも伸展工程(引き抜き加工(G)および/またはピルガーミル圧延(F))を行うことができる。つまり、製造の工程数を簡素化できる点でメリットがある。
このときの徐冷速度は、0.1〜0.3℃/秒とするのがよい。0.3℃/秒よりも徐冷速度が速いと、徐冷による焼きなまし効果が得られない。一方、0.1℃/秒よりも徐冷速度が遅いと、伸展工程に進むまでの時間が長くなり、生産効率が悪くなる。
以上に説明した本発明のシームレス鋼管1は、圧縮コイル中空ばね、引っ張りコイル中空ばね、ねじり中空ばねなどの中空ばねの素材として好適に用いることができる。特に、前記したように、高い硬度の鋼材(例えば、ばね鋼)でシームレス鋼管1を製造し、これを用いて中空ばねを作製すれば、ばね定数の大きな圧縮コイル中空ばね等とすることができる。
より具体的には、例えば、中空のバルブスプリング、中空のサスペンションスプリングなどとすることを、その実用例として挙げることができる。このようにすれば、従来の中実のバルブスプリングやサスペンションスプリングと比較して、その重量を30〜40%軽量化することが可能である。
ここで、エンジンの限界回転数を決定している要素として、動弁系の運動がその大きな制限要因となっている。カム経由で伝達されたクランクシャフトの回転運動はバルブの上下運動につながり、バルブスプリングは上下運動するバルブを押えつけて押し戻す役目をしている。それ故、カムの回転運動に対してバルブスプリング自体の上下運動が追従できなくなった時点がエンジンの限界回転数となる。したがって、エンジンの性能を向上させるためには、スプリング荷重を上げるか、スプリングを含むバルブなどの往復運動部分の慣性重量を低減させることが必要不可欠となる。これらを満足するためには、スプリング自体の重量を低減し、かつ、小型化を行い、さらにスプリング荷重を維持、向上することが望ましい。このようにすると、軽量化によるバルブスプリング固有振動数の上昇に伴うエンジン限界回転数の上昇を図ることができる。
バルブスプリングの慣性重量軽減による燃費改善効果は大きく、一般的にスプリング重量の20%削減に対して約0.5〜1.0%の燃費改善を図ることができ、大きな効果が期待されている。
次に、本発明のシームレス鋼管およびその製造方法について、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
なお、熱間静水圧押出しを行う際の圧力媒体として、いずれも合成油をマトリックスとし二硫化モリブデン入りの潤滑油に黒鉛を混ぜた圧力媒体を用いた。
試験No.2(1000℃)では、シームレス鋼管の非金属介在物の最大厚さが52μmと大きく、個数も32個/100mm2と多かった。
一方、押出し温度が1300℃以上である試験No.7〜9では、シームレス鋼管の非金属介在物の最大厚さが58μm以上と大きいか、または、非金属介在物の個数も42個以上/100mm2と多かった。また、肌荒れも発生していた。試験No.1、試験No.2、および試験No.7〜9は比較例であった。
このような押出し温度の設定により、シームレス鋼管の表面を平滑にすることができる。
次に、≪実施例2≫では、本発明の要件を満たすシームレス鋼管、本発明の要件を満たさないシームレス鋼管および中実の鋼材を用いてコイルばねを作製し、疲労試験を行った。なお、これらの鋼材は、いずれも≪実施例1≫と同じものを用いた。
まず、押出し温度1150℃で熱間静水圧押出ししてシームレス鋼管を作製した後、外径が76.0mm、内径が54.8mm、高さが153.5mm、巻数が6.76のばね寸法を有する試験No.10,11のコイルばね(いずれも中空品)を作製した。
試験No.11のコイルばねは、試験No.10と同じ条件でシームレス鋼管を作製した後、外周面にヤスリをかけ、かつ、内周面に表面を粗したリーラーを摺動させることで、深さが50μmを超える表面疵を形成し、かかるシームレス鋼管を用いて前記した条件のコイルばねを作製した。
試験No.12のコイルばねは、熱間静水圧押出し加工の温度を1350℃で行ってシームレス鋼管を作製し、かかるシームレス鋼管を用いて前記した条件のコイルばね(中空品)を作製した。
試験No.13のコイルばねは、試験No.10〜12と同じ材質の中実のビレットを使用し、かつ、マンドレルを用いないで試験No.10〜12と同じ条件で熱間静水圧押出しすることによって中実の鋼材を作製し、かかる鋼材を用いて外径が76.0mm、高さが153.5mm、巻数が6.76のばね寸法を有するコイルばね(中実品)を作製した。
疲労試験は、単体作動疲労試験で所定回数(40万回)を伸縮動作させることによって行った。
なお、試験No.10〜13のコイルばねにおける表面疵の深さ、非金属介在物の大きさ、および表面粗さ(平均粗さRa)は、走査型電子顕微鏡を用いて測定した。
結果を表2に示す。
すなわち、本発明の要件を満たす中空のコイルばねは、中実のコイルばね(試験No.13)と同等の結果を得ることができた。
1a シームレス鋼管中間体
2 ビレット
10 熱間静水圧押出し装置
11 ダイス
12 支持部材
13 コンテナ
14 シールピストン
15 ステム
16 マンドレル
17 圧力媒体
Claims (10)
- 円筒状の鋼材のビレットから熱間静水圧押出し工程を経て成形されるシームレス鋼管であって、
鋼管の内周面および外周面に形成される連続疵の深さが、各面から50μm以下であることを特徴とするシームレス鋼管。 - 前記鋼管の金属組織中に非金属介在物を含有し、
管軸と直交方向における前記非金属介在物の最大厚さが50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のシームレス鋼管。 - 前記鋼管の内周面および外周面の表面粗度が、平均粗さRaを12.5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシームレス鋼管。
- 前記鋼材は、ばね鋼であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシームレス鋼管。
- 鋼材を円筒状のビレットに成形するビレット成形工程と、
前記ビレットを加熱する第1の加熱工程と、
加熱した前記ビレットを熱間静水圧押出し加工することでシームレス鋼管中間体を製造する熱間静水圧押出し工程と、
前記シームレス鋼管中間体を加熱する第2の加熱工程と、
加熱後の前記シームレス鋼管中間体をピルガーミル圧延および引き抜き加工のうち少なくとも1つを行うことで伸展させる伸展工程と、
伸展させた前記シームレス鋼管中間体を加熱する第3の加熱工程と、
伸展および加熱した前記シームレス鋼管中間体を酸洗する酸洗工程と、
を含むことを特徴とするシームレス鋼管の製造方法。 - 前記酸洗工程後に、酸洗した前記シームレス鋼管を曲がり矯正する矯正工程をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のシームレス鋼管の製造方法。
- 前記第2の加熱工程後、加熱した前記シームレス鋼管中間体の内周面を研削加工する研削工程をさらに含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のシームレス鋼管の製造方法。
- 前記矯正工程後、前記シームレス鋼管の内周面を研削することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のシームレス鋼管の製造方法。
- 前記熱間静水圧押出温度が、1050℃以上1300℃未満であることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のシームレス鋼管の製造方法。
- 前記第2の加熱工程に替えて、熱間静水圧押出し加工された前記シームレス鋼管中間体を徐冷する徐冷工程としたことを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか1項に記載のシームレス鋼管の製造方法。
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