JP4705319B2 - 創傷被覆材 - Google Patents
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耐熱性アミノ酸配列(Y)を含む場合、(Y)は細胞接着性人工ポリペプチド(P2)の何れかの位置に含まれていればよいけれど、(Y)とアミノ酸配列(X)とは、細胞接着性人工ポリペプチド(P2)のβターン構造の取りやすさの観点から、(Y)の重合体と(X)とが交互に位置することが好ましい。
(1)最小アミノ酸配列(X)がArg Gly Asp配列(x1)の場合
(x1)の5個とSer Pro Ala Gly Gly (Ala Gly Ala Gly Ser Gly)3Ala Ser Thr Gly配列(44)(y1)の4個とを有するポリペプチド(45)、(x1)の10個と(y1)の9個とを有するポリペプチド(46)、(x1)の15個と(y1)の14個とを有するポリペプチド(47)、(x1)の4個とSer Pro Ala (Gly Val Pro Gly Val)2 Gly Gly (Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3Ala Ser Thr Gly 配列(48)(y2)の3個とを有するポリペプチド(49)、(x1)の8個と(y2)の7個とを有するポリペプチド(50)、(x1)の12個と(y2)の11個とを有するポリペプチド(51)、(x1)の5個とSer Pro Ala Ala Ser Asp Gly Gly (Ala)12 Gly Gly Ala Ala Ser Thr Gly 配列(52)(y3)の4個とを有するポリペプチド(53)、(x1)の10個と(y3)の9個とを有するポリペプチド(54)、(x1)の15個と(y3)の14個とを有するポリペプチド(55)、(x1)の5個と(Gly Ala)13配列(y4)(56)の4個とを有するポリペプチド(57)、(x1)の10個と(y4)の9個とを有するポリペプチド(58)、及び(x1)の15個と(y4)の14個とを有するポリペプチド(59)等。
(x2)の5個とSer Pro Ala Gly Gly (Ala Gly Ala Gly Ser Gly)3Ala Ser Thr Gly配列(44)(y1)の4個とを有するポリペプチド(60)、(x2)の10個と(y1)の9個とを有するポリペプチド(61)、(x2)の15個と(y1)の14個とを有するポリペプチド(62)、(x2)の4個とSer Pro Ala (Gly Val Pro Gly Val)2 Gly Gly (Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3Ala Ser Thr Gly 配列(48)(y2)の3個とを有するポリペプチド(63)、(x2)の8個と(y2)の7個とを有するポリペプチド(64)、(x2)の12個と(y2)の11個とを有するポリペプチド(65)、(x2)の5個とSer Pro Ala Ala Ser Asp Gly Gly (Ala)12 Gly Gly Ala Ala Ser Thr Gly 配列(52)(y3)の4個とを有するポリペプチド(66)、(x2)の10個と(y3)の9個とを有するポリペプチド(67)、(x2)の15個と(y3)の14個とを有するポリペプチド(68)、(x2)の5個と(Gly Ala)13配列(y4)(56)の4個とを有するポリペプチド(69)、(x2)の10個と(y4)の9個とを有するポリペプチド(70)、及び(x2)の15個と(y4)の14個とを有するポリペプチド(71)等。
(x3)の5個とSer Pro Ala Gly Gly (Ala Gly Ala Gly Ser Gly)3Ala Ser Thr Gly配列(44)(y1)の4個とを有するポリペプチド(72)、(x3)の10個と(y1)の9個とを有するポリペプチド(73)、(x3)の15個と(y1)の14個とを有するポリペプチド(74)、(x3)の4個とSer Pro Ala (Gly Val Pro Gly Val)2 Gly Gly (Gly Ala Gly Ala Gly Ser)3Ala Ser Thr Gly 配列(48)(y2)の3個とを有するポリペプチド(75)、(x3)の8個と(y2)の7個とを有するポリペプチド(76)、(x3)の12個と(y2)の11個とを有するポリペプチド(77)、(x3)の5個とSer Pro Ala Ala Ser Asp Gly Gly (Ala)12 Gly Gly Ala Ala Ser Thr Gly 配列(52)(y3)の4個とを有するポリペプチド(78)、(x3)の10個と(y3)の9個とを有するポリペプチド(79)、(x3)の15個と(y3)の14個とを有するポリペプチド(80)、(x3)の5個と(Gly Ala)13配列(y4)(21)の4個とを有するポリペプチド(81)、(x3)の10個と(y4)の9個とを有するポリペプチド(82)、及び(x3)の15個と(y4)の14個とを有するポリペプチド(83)等。
ポリアミンとしては、少なくとも1個の1級アミノ基又は2級アミノ基を有するポリアミン(炭素数2〜56)等が用いられ、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、複素環式ポリアミン及び芳香族ポリアミン等が用いられる。
複素環式ポリアミンとしては、ピペラジン、N−メチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン及び1,4−ジアミノエチルピペラジン等が挙げられる。
芳香族ポリアミンとしては、フェニレンジアミン、N,N’−ジメチルフェニレンジアミン、N,N,N’−トリメチルフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン及び2,6−ジアミノピリジン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ビス(メチルアミノ)ジフェニルメタン及び1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等が挙げられる。
アミノ基含有ビニル化合物としては、アミノ基含有(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、アミノ基含有芳香族ビニル炭化水素及びアミノ基含有アリルエーテル等が用いられる。なお、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味する。
アミノ基含有アリルエーテルとしては、アミノエチルアリルエーテル、N−メチルアミノエチルアリルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルアリルエーテル及びN,N−ジエチルアミノエチルアリルエーテル等が挙げられる。
具体的には、例えば、アミノ基の個数が既知のアミノ基及び/又はアンモニオ基を含有する化合物(AM)を、単位容積当たりの濃度を変化させてTNBS法によって測定し、検量線(アミノ基の個数と吸光度のグラフ)を作製する。また修飾前の細胞接着性ポリペプチド(P)をTNBS法で測定し、得られた吸光度を、検量線を用いてアミノ基の個数に換算する。同時に修飾後の細胞接着性ポリペプチドをTNBS法で測定し、得られた吸光度を、検量線を用いてアミノ基の個数に換算する。これら修飾前後のアミノ基の個数の差を算出して、その値を測定に用いた細胞接着性ポリペプチド(P)の分子数で除することで、細胞接着性ポリペプチド(P)に修飾されるアミノ基の平均個数とする。
天然高分子(N1A)としては、例えば、コラーゲン、ゼラチン、グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ケラタン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリン、エラスチン、キチン、キトサン、フィブリン、アルギン酸、デンプン、デキストラン、アルブミン、ポリヒドロキシ酪酸、ペクチン、ペクチン酸、ガラクタン、プルラン、アガロース、セルロース、グルテン及びフィブロイン等が挙げられる。
これらのうち、取扱性等の観点から、難生分解性材料(N2)が好ましく、さらに好ましくは天然高分子(N2A)及び合成高分子(N2B)、特に好ましくはポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル及びポリアクリル酸、最も好ましくはポリウレタンである。
(接触角)=2tan−1{(滴下後液滴の高さ)/(滴下後液滴の半径)}
フィルムの目付量(g/m2)は、特に制限はないが、10以上が好ましく、さらに好ましくは20以上、特に好ましくは30以上であり、また150以下が好ましく、さらに好ましくは100以下、特に好ましくは75以下である。フォームの密度(Kg/m3)は、15以上が好ましく、さらに好ましくは40以上、特に好ましくは60以上であり、また500以下が好ましく、さらに好ましくは250以下、特に好ましくは150以下である。不織布、織物及び編み物の目付量(g/m2)は、特に制限はないが、20以上が好ましく、さらに好ましくは30以上、特に好ましくは50以上であり、また300以下が好ましく、さらに好ましくは200以下、特に好ましくは100以下である。
(1)(P)のうち1級アミノ基又は2級アミノ基を有するものと(N)のうちカルボキシル基を有するものとを反応させる場合、(N)のカルボキシル基を予めカルボジイミド化合物と反応させ、アシルイソ尿素{R’−N=C(OCOR)−NH−R’(−OCORが(N)に由来する部分)}とした後、(P)のうち1級アミノ基又は2級アミノ基を有するものを加えることによって、(N)に(P)を、アミド結合を形成させて導入させることができる。カルボジイミド化合物としては、例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等が挙げられる。
有機酸塩としては、例えば、蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム及び酒石酸ナトリウム等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えば、コリン、イノシトール、ニコチンアミド、グルタミン、ビタミンA、ビタミンB12及びビタミンC等が挙げられる。
アルコールとしては、炭素数1〜4のアルコール等が使用でき、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びブタノール等が挙げられる。
脂質・糖としては、例えば、脂質、単糖、2糖、オリゴ糖、アミノ糖及び酸性糖等が挙げられる。
塩基としては、無機塩基及び炭素数2〜6の有機塩基等が使用でき、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア及びトリエチルアミン等が挙げられる。
水としては、蒸留水、イオン交換水、水道水及びイオン交換蒸留水等が挙げられる。
体液としては、血液、血漿、血清及び尿等が挙げられる。
これらの溶媒の中で、無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液、並びに、水が好ましく、さらに好ましくは無機塩、酸及び/又は塩基を含有する水溶液である。
単位面積あたりの細胞接着性ポリペプチド(P)の含有量の測定方法は特に限定されないが、例えば、免疫学的測定法が利用できる。具体的には、創傷被覆材の表面の一部(例えば、1cm×1cmの正方形状)を切り取り、細胞接着性ポリペプチド(P)と結合する抗体に酵素を標識したもの(以下、酵素標識抗体1)を反応させ、この反応した酵素標識抗体1の酵素量を測定することにより、単位面積あたりの細胞接着性ポリペプチド(P)の含有量を測定することができる。
酵素標識抗体1は通常、酵素と特異抗体とを化学結合させたものであり、公知の方法で化学結合できる。例えば、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ及びグルコース−6−リン酸脱水素酵素等)と特異抗体とをグルタルアルデヒド法、過ヨウ素酸法、マレイミド法及びピリジルジスルフィド法等によって化学結合させる方法等(超高感度酵素免疫測定法、石川榮治著、株式会社学会出版センター、1993年;エンザイムイムノアッセイ、石川榮治訳、株式会社東京化学同人、1989年;及び酵素抗体法、渡辺慶一ら編、学際企画株式会社、1992年)が適用できる。また、特異抗体は細胞接着性ポリペプチド(P)に特異的に結合する抗体であり、公知の方法で作製できる。例えば、ポリクローナル抗体作製法及びモノクローナル抗体作製法(エンザイムイムノアッセイ、石川榮治訳、株式会社東京化学同人、1989年;及び酵素抗体法、渡辺慶一ら編、学際企画株式会社、1992年)等が適用できる。尚、特異抗体の交差反応性抗原に対する親和定数は小さいほど好ましく、例えば、特異抗体の細胞接着性ポリペプチド(P)への親和定数を1とした場合、交差反応性抗原に対する親和定数は、1以下が好ましく、さらに好ましくは0.1以下、特に好ましくは0.01以下である。これらの親和定数はエンザイムイムノアッセイ(石川榮治訳、株式会社東京化学同人、1989年)に記載の方法で得ることが出来る。
オートクレーブ滅菌及び乾熱滅菌する場合の加熱温度としては、40℃以上が好ましく、さらに好ましくは60℃以上、特に好ましくは80℃以上であり、また、180℃以下が好ましく、さらに好ましくは160℃以下、特に好ましくは140℃以下である。
オートクレーブ滅菌及び乾熱滅菌する場合の加熱時間としては、1秒以上が好ましく、さらに好ましくは10秒以上、特に好ましくは1分以上であり、また、5000分以下が好ましく、さらに好ましくは500分以下、特に好ましくは100分以下である。
オートクレーブ滅菌する場合の槽内圧力としては、0.002MPa以上が好ましく、さらに好ましくは0.01MPa以上、特に好ましくは0.05MPa以上であり、また、5MPa以下が好ましく、さらに好ましくは1MPa以下、特に好ましくは0.2MPa以下である。
細胞増殖因子(G1)としては、細胞の増殖を促進する物質、例えば、線維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子、上皮細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インシュリン様増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、神経成長因子、幹細胞因子、白血病阻害因子、骨形成因子、ヘパリン結合上皮細胞増殖因子、神経栄養因子、結合組織成長因子、アンジオポエチン、コンドロモジュリン、テノモジュリン、インターフェロン、インターロイキン、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子、アドレナモジュリン及びナトリウム利尿ペプチド等の生理活性ポリペプチド等が用いられる(例えば、財団法人名古屋大学出版会発行「上田実編ティッシュエンジニアリング」(1999年)に記載)。
これらの細胞増殖因子(G1)の中で、適用できる組織細胞の範囲が広く、治癒期間がより短縮できるという観点から、線維芽細胞増殖因子、トランスフォーミング増殖因子、上皮細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、インシュリン様増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、骨形成因子、インターロイキン及び腫瘍壊死因子が好ましく、さらに好ましくは線維芽細胞増殖因子、上皮細胞増殖因子、インシュリン様増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、インターロイキン及び腫瘍壊死因子である。
なお、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヒアルロン酸、ゼラチン、コラーゲン、ポリ乳酸又はアルギン酸には、これらのアルカリ金属(リチウム、カリウム及びナトリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩又はアンモニウム塩を含む。
これらの細胞増殖因子結合物質の中で、適用できる組織細胞の範囲が広く、治癒期間がより短縮できるという観点から、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸及びゼラチンが好ましく、さらに好ましくは、ヘパリン、ヒアルロン酸及びゼラチンである。
単位面積あたりの細胞増殖因子(G1)及び/又は細胞増殖因子結合物質(G2)の含有量の測定方法は特に限定されないが、例えば、免疫学的測定法が利用できる。具体的には、創傷被覆材の表面の一部(例えば、1cm×1cmの正方形状)を切り取り、(G1)及び/又は(G2)と結合する抗体に酵素を標識したもの(以下、酵素標識抗体2)を反応させ、この反応した酵素標識抗体2の酵素量を測定することにより、単位面積あたりの(G1)及び/又は(G2)の含有量を測定することができる。尚、酵素標識抗体2は上記の酵素標識抗体1と同様にして作製できる。
<実施例1>
細胞接着性ポリペプチド[P2−1]の準備
特表平3−502935号公報中の実施例記載の方法に準じて、Arg Gly Asp配列と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser)9配列(40)とを各々約13個有し、数平均分子量約10万のペプチド”SLPF”を遺伝子組み換え大腸菌により製造し、カラムクロマトグラフィーにて精製して細胞接着性ポリペプチド[P2−0]を得た。さらに、この[P2−0]をオートクレーブ滅菌(120℃、20分)することにより、細胞接着性ポリペプチド[P2−1]を得た。
水性ウレタン(商品名:パーマリンUA200、三洋化成工業株式会社製)の6.67gとイオン交換水の3.33gを混合し、ウレタン水溶液を調製した。このウレタン水溶液を、縦20cm×横20cm×高さ1mmのポリプロピレンシート(株式会社メディカルエイジェント製)上に投入し、室温(約25℃)に放置した。室温放置24時間後に、順風乾燥機中で120℃、1時間乾燥した。乾燥後、ポリプロピレンシート上に形成されたウレタンフィルムを、ポリプロピレンシートから剥離し、難生分解性材料[N2]を得た。
細胞接着性ポリペプチド[P2−1]の1mgを4.5M過塩素酸リチウム水溶液の1mLに溶解し、さらに、99.5%の塩化ナトリウムを0.85重量%で含有する0.02M,pH7.2のリン酸緩衝液(以下、PBS)で20倍希釈して、P2−1水溶液(50μg/mL)を作製した。このP2−1水溶液の50mLと難生分解性材料[N2]の10cm×10cmとをガラスシャーレに投入し、25℃で1時間静置させ、[N2]に[P2−1]を吸着させた。最後に、[P2−1]が吸着した[N2]を100mLのイオン交換水で5回洗浄し、37℃の順風乾燥機の中で12時間乾燥させ、創傷被覆材[S1]を調製した。(P2−1の付着量(含有量):0.5μg/cm2)
(1)細胞接着性ポリペプチド[P2−1]の付着量(含有量)が既知の標準創傷被覆材[H1]及び付着量が未知の創傷被覆材[S1]を各々1cm×1cmの正方形状に切り取り、牛血清アルブミンを1重量%で含有するPBSの3mL中に1枚を投入し、室温(25℃)で2時間浸漬した。
尚、標準創傷被覆材の調製は、上記の創傷被覆材[S1]の調製と同様に行うが、付着量は、細胞接着性ポリペプチドが付着後のP2−1水溶液を濃縮、凍結乾燥して、未付着の細胞接着性ポリペプチド重量を求め、付着前の細胞接着性ポリペプチド重量から未付着の細胞接着性ポリペプチド重量を差し引くことにより求めた。
尚、ペルオキシダーゼ標識抗P2−1抗体の調製は、ポリクローナル抗体作製法(エンザイムイムノアッセイ、石川榮治訳、株式会社東京化学同人、1989年)にしたがってウサギに細胞接着性ポリペプチド[P2−1]を免役して抗P2−1抗体を得て、その抗P2−1抗体とペルオキシダーゼ(東洋紡績株式会社製)とをマレイミド法(エンザイムイムノアッセイ、石川榮治訳、株式会社東京化学同人、1989年)によって結合させることにより、ペルオキシダーゼ標識抗P2−1抗体を得た。
(4)標準創傷被覆材[H1]の吸光度を用いて検量線を作成し、その検量線から、創傷被覆材[S1]の付着量を得た。以下、同様にしてポリペプチドの付着量を測定した。
創傷被覆材[S2]の調製
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(シグマ社製)の0.479gを50mLのイオン交換水に溶解し、カルボジイミド水溶液を作製した。このカルボジイミド水溶液の50mLと難生分解性材料[N2]の10cm×10cmとをガラスシャーレに投入し、25℃で1時間静置した。その後、100mLのイオン交換水で5回洗浄した。次に、P2−1水溶液の50mLを投入し、25℃で1時間静置させ、[N2]に[P2−1]を結合させた。最後に、[P2−1]が結合した[N2]を100mLのイオン交換水で5回洗浄し、37℃の順風乾燥機の中で12時間乾燥させ、創傷被覆材[S2]を調製した。(P2−1の付着量(含有量):1μg/cm2)
創傷被覆材[S3]の調製
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(シグマ社製)の0.479gを50mLのイオン交換水に溶解し、カルボジイミド水溶液を作製した。このカルボジイミド水溶液の50mLと難生分解性材料[N2]の10cm×10cmとをガラスシャーレに投入し、25℃で1時間静置した。その後、100mLのイオン交換水で5回洗浄した。次に、P2−1水溶液の50mLを投入し、25℃で1時間静置させ、[N2]に[P2−1]を結合させた。その後、100mLのイオン交換水で5回洗浄した。さらに、細胞増殖因子(G1)である線維芽細胞増殖因子(ベクトンディッキンソン社製)[G1−1]を50ng/mLで含む細胞増殖因子含有水溶液[GS11]50mLを投入し、25℃で1時間静置させ、[N2]に[G1−1]を結合させた。その後、100mLのイオン交換水で5回洗浄し、創傷被覆材[S3]を調製した。(P2−1の付着量:1μg/cm2)
創傷被覆材[S4]の調製
実施例3の細胞増殖因子含有水溶液[GS11]の代わりに、細胞増殖因子(G1)であるインターロイキン2(ベクトンディッキンソン社製)[G1−2]を5ng/mLで含む細胞増殖因子含有水溶液[GS12]を使用し、実施例3と同様にして、創傷被覆材[S4]を調製した。(P2−1の付着量:1μg/cm2)
創傷被覆材[S5]の調製
実施例3の細胞増殖因子含有水溶液[GS11]の代わりに、細胞増殖因子結合物質(G2)であるヘパリンナトリウム(ナカライテスク株式会社製)[G2−1]を50ng/mLで含む細胞増殖因子結合物質含有水溶液[GS21]を使用し、実施例3と同様にして、創傷被覆材[S5]を調製した。(P2−1の付着量:1μg/cm2)
創傷被覆材[S6]の調製
実施例3の細胞増殖因子含有水溶液[GS11]の代わりに、細胞増殖因子結合物質であるヒアルロン酸[G2−2](ICNバイオメディカル社製)を50ng/mLで含む細胞増殖因子結合物質含有水溶液[GS22]を使用し、実施例3と同様にして、創傷被覆材[S6]を調製した。(P2−1の付着量:1μg/cm2)
細胞接着性ポリペプチド[P2−2]の準備
N,N’−カルボニルジイミダゾール(和光純薬株式会社製)の0.096gをジメチルスルフォキシド5mLに溶解したものに、実施例1で得られた細胞接着性ポリペプチド[P2−1]10mgを投入し、37℃で10分間反応させた。
次にエチレンジアミン0.107gを加え、37℃で20時間反応させた。反応後、透析チューブに投入し、1Lのイオン交換水で2時間の透析を5回行い、細胞接着性ポリペプチド[P2−2]を得た。(P2−2の修飾されたアミノ基の個数:60個/分子)
(1)L−リジンの0mg,10mg,30mg,100mgを0.6M,pH9.5の炭酸緩衝液(以下、CB)の1Lに各々溶解して標準系列とした。またP2−1およびP2−2の1mgをCBの1mLに各々溶解して、それぞれ検体液1、検体液2とした。
(2)ガラス試験管中に標準系列、検体液1及び検体液2を各々100μL/試験管で投入し、さらに2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(TNBS)を7.2mg重量%で含む水溶液を20μL/試験管で加えて攪拌し、室温(25℃)で2時間放置した。
(3)2時間後、イオン交換水を1mL/試験管で加え、367nmで吸光度測定した。
(4)標準系列の吸光度とアミノ基の個数と検量線を作成し、その検量線から、検体液1及び検体液2のアミノ基の個数を算出し、検体液2の個数から検体液1の個数を差し引くことで、修飾されたアミノ基の個数とした。以下同様にしてアミノ基の個数を定量した。
実施例2のP2−1水溶液の代わりに、細胞接着性ポリペプチド[P2−2]を50μg/mLで含むPBS(P2−2水溶液)を使用し、実施例2と同様にして創傷被覆材[S7]を調製した。(P2−2の付着量:1μg/cm2)
創傷被覆材[S11]の調製
実施例3の細胞増殖因子含有水溶液[GS11]の代わりに、ポリエチレンイミン(和光純薬工業株式会社製)を100μg/mLで含むポリエチレンイミン水溶液[GS13]を使用し、実施例3と同様にして、創傷被覆材[S11]を調製した。(P2−1の付着量:1μg/cm2)
細胞接着性ポリペプチド[P2−3]の準備
N,N’−カルボニルジイミダゾール(和光純薬株式会社製)の0.096gをジメチルスルフォキシド5mLに溶解したものに、実施例1で得られた細胞接着性ポリペプチド[P2−1]10mgを投入し、37℃で10分間反応させた。次にポリエチレンイミン0.357gを加え、37℃で20時間反応させた。反応後、透析チューブに投入し、1Lのイオン交換水で2時間の透析を5回行い、細胞接着性ポリペプチド[P2−3]を得た。(P2−3の修飾されたアミノ基の個数:3個/分子)
実施例2のP2−1水溶液の代わりに、細胞接着性ポリペプチド[P2−3]を100μg/mLで含むPBS(P2−3水溶液)を使用し、実施例2と同様にして創傷被覆材[S12]を調製した。(P2−3の付着量:1μg/cm2)
創傷被覆材[S8]の調製
実施例1の難生分解性材料[N2]を、そのまま創傷被覆材[S8]とした。
創傷被覆材[S9]の調製
コラーゲンフィルム(株式会社高研製、厚さ約1mm)を、そのまま創傷被覆材[S9]とした。
創傷被覆材[S10]の調製
実施例1の「創傷被覆材[S1]の調製」において、細胞接着性ポリペプチド[P2−0]のオートクレーブ滅菌を省略する以外は、実施例1と同様にして調製し、創傷被覆材[S10]を調製した。
細胞接着性ポリペプチド[P2−0]、細胞接着性ポリペプチド[P2−1]、細胞接着性ポリペプチド[P2−2]及び細胞接着性ポリペプチド[P2−3]を、エンドトキシン含有量測定用の測定試料とした。この測定試料の各々について、1mg及び0.1mgを脱塩蒸留水(無菌)(和光純薬工業株式会社製)1mLに投入して、1mg/mL及び0.1mg/mLの検体液を調製した。また測定キットとして、エンドトキシンの検出感度が0.015EU/mLのリムルスES−2シングルテストワコー(和光純薬工業社製)を用い、測定キットの使用説明書に従って検体液を測定した。
細胞接着性ポリペプチド[P2−0]は、1mg/mL及び0.1mg/mLの検体液の両方ともゲルが形成され(エンドトキシン陽性)、測定試料のエンドトキシン含有量は、0.015EU/0.1mg以上、即ち0.15EU/mg以上であった。
細胞接着性ポリペプチド[P2−1]、[P2−2]及び[P2−3]は、1mg/mL及び0.1mg/mLの検体液の両方ともゲルが形成されず(エンドトキシン陰性)、測定試料のエンドトキシン含有量は、0.015EU/mg未満であった。
実施例1〜7、比較例1〜3の創傷被覆材[S1]〜[S10]を各々1cm×1cmの大きさに切り取ったものを、24穴ポリスチレンプレート(ベクトンディッキンソン社製)の底面に1枚/穴で投入し、創傷被覆材の四隅をビニールテープで底面に貼付した後に、クリーンベンチ中でUV照射を8時間行い、滅菌した。なお、1種類の創傷被覆材につき、4穴分を使用し、4穴分同じ操作を行った。以下同様である。
次に、正常ヒト皮膚線維芽細胞増殖用低血清培地(倉敷紡績株式会社製)1mL及び正常ヒト皮膚線維芽細胞(倉敷紡績株式会社製)2万個を、24穴ポリスチレンプレート1穴に投入して、37℃、CO2濃度5容量%のインキュベーター中にて3日間の細胞培養を行った。
培養3日後に、創傷被覆材[S1]〜[S10]をプレートの底面から各々剥がし、新しい24穴ポリスチレンプレートの底面に創傷被覆材[S1]〜[S10]を1枚/穴で投入し、さらに0.25重量/容量%のトリプシン溶液(100mL中に0.25gのトリプシンが溶解されている溶液、商品名:Trypsin−EDTA、インビトロジェン株式会社製)を200μL/穴で投入して、25℃で3分間放置した。
3分後に、牛胎児血清(ギブコBRL社製)を20μL/穴で投入し、ピペットで吸排することで混合液にした。その混合液の20μL、NaClを0.85重量%で含有するリン酸緩衝液(0.02M,pH7.2)の30μL及びテトラカラーワン(生化学工業社製)の10μLを、96穴ポリスチレンプレート(ベクトンディッキンソン社製)の1穴に投入し、37℃、CO2濃度5容量%のインキュベーター中にて4時間放置した。
4時間後に、ホルマザン生成量を492nm(対照波長630nm)の吸光度で分光光度計を用いて測定し、この値を細胞活性とした。細胞活性は、当該吸光度の高さに比例する。これらの結果を表1に示す(これらの結果は各々4穴分の平均データである。)。なお、テトラカラーワンのテトラゾリウム塩が細胞内ミトコンドリアのデヒドロゲナーゼにより還元されて、ホルマザンを生成することにより発色する。また、比較例2の創傷被覆材[S9]は、培養3日後に創傷被覆材をプレートの底面から剥がすことが形状の崩壊によりできず、細胞活性は測定できなかった。
実施例2、8、9、比較例1の創傷被覆材[S2]、[S11]、[S12]、[S8]の各々を直径1cm2の大きさに切り取り、クリーンベンチ中でUV照射を8時間行って滅菌した。
一方で、三次元培養組織構築キットのPreTissue−Dermal(東洋紡績株式会社製)を用いて本キットの取扱説明書にしたがって、培養真皮を作製した。作製後、本キットで使用されている血清培地を無血清培地であるDMEM培地(ICN Biomedicals社製)へ培地交換して、無血清環境下の培養真皮とした。
この培養真皮の上面に、上記の創傷被覆材[S2]、[S11]、[S12]、[S8]を被せ37℃、CO2濃度5容量%のインキュベーター中にて5日間の細胞培養を行った。培養5日後に、創傷被覆材[S2]、[S11]、[S12]、[S8]を培養真皮の上面から各々剥がし、新しい24穴ポリスチレンプレートの底面に創傷被覆材[S2]、[S11]、[S12]、[S8]を1枚/穴で投入し、さらにPBSを125μL/穴およびテトラカラーワン(生化学工業社製)を25μL/穴で投入し、37℃、CO2濃度5容量%のインキュベーター中にて4時間放置した。4時間後に、ホルマザン生成量を492nm(対照波長630nm)の吸光度で分光光度計を用いて測定し、この値を細胞活性2とした。細胞活性2は、当該吸光度の高さに比例する。これらの結果を表2に示す(これらの結果は各々4穴分の平均データである。)。
DMマウス(C57BLK Jcl db/db、日本クレア株式会社製)に対し、ジエチルエーテルによる吸気麻酔を実施し、フェザー剃刀を用いて背部全面を剃毛し、その中央部に円形(直径1cm)の全層皮膚欠損創を作製した。なお、DMマウスは、糖尿確認用ストリップ(ウロピース、藤沢薬品工業株式会社製)を用いて、糖尿病発症が確認されているものを使用した。
実施例2の創傷被覆材[S2]、比較例1の創傷被覆材[S8]及び比較例2の創傷被覆材[S9]を各々2cm×2cmの大きさに切り取ったものを、粘着フィルム(商品名:マルチフィックス、アルケア株式会社製)に貼り合わせ、創傷被覆材側が該創面に当たるように貼り付けし、さらに創面との密着性を上げるための脱脂綿を重ね、粘着性バンデージ(商品名:シルキーテックス、アルケア株式会社製)で体幹部全周を巻き付け、固定した。
生育環境は室温24℃、飼料、給水ともに自由摂取状態とした。観察点は14日目として、14日目に創傷治療材料を創面から取り外し、対象となる再生組織を含む創傷全体を再生組織下に存在する筋層を含め実験動物より採取し、固定、パラフィン包埋処理を実施し、組織切片を作製した。作製された組織切片をヘマトキシリン・エオジン染色(H−E染色)処理し、再生組織を評価した。この再生組織の写真を図1(創傷被覆材[S2])及び図2(創傷被覆材[S8])に示す。
なお、肉眼所見において、創傷被覆材[S2]及び創傷被覆材[S8]を用いた創面には感染が生じていなかったが、創傷被覆材[S9]を用いた創面には感染が生じていた。また、創傷被覆材[S9]は組織との癒合により組織採取が不可能であった。
図1より、実施例2の本発明の創傷被覆材[S2]を用いたものは、再生組織、細胞浸潤が多く見られ、再生組織内のマトリックス産生を多量に認める良好な再生状態と言える。
図2より、比較例1の創傷被覆材[S8]を用いたものは、再生組織及び細胞浸潤が乏しく、再生状態は不良と言える。
(1)実施例8の創傷被覆材[S11]の適用
創傷被覆材[S2]、[S8]及び[S9]に代えて、実施例8で調製した創傷被覆材[S11]を用い、全層皮膚欠損創の大きさを直径1cmから直径1.4cmに変更したこと及び粘着フィルムをジョンソン&ジョンソン社製のバイオクルーシブ(商品名)に変更したこと以外は、評価4(動物実験A)と同様にして、DMマウスを生育して創傷治癒の動物実験を開始した。なお開始後3日目に創傷被覆材を創面から取り外し、再度、粘着フィルムと共に創傷被覆材[S11]を適用した。
(2)比較例1の創傷被覆材[S8]およびトラフェルミン溶液の適用:
医薬品の褥瘡・皮膚潰瘍治療剤であるフィブラストスプレー250(科研製薬株式会社製)の250μgを2.5mLの生理食塩水に溶解し、100μg/mLのトラフェルミン溶液を調製した。
創傷被覆材[S11]に代えて、比較例1で調製した創傷被覆材[S8]を用い、創傷被覆材を粘着フィルムと共に張り合わせる前に、トラフェルミン溶液の0.2mL(トラフェルミン20μgに相当)を上記の全層皮膚欠損創にピペットで滴下すること以外は、上記(1)と同様にして、DMマウスを育成し創傷治癒の動物実験を開始した。
なお開始後3日目に創傷被覆材を創面から取り外した後、トラフェルミン溶液0.2mLを欠損創に滴下し、再度、粘着フィルムと共に創傷被覆材[S8]を適用した。
(3)創傷治癒状態の観察
観察日は7日目および14日目として、観察日に創傷被覆材を創面から取り外し、創面の肉眼観察を行った。その写真を図3(7日目、創傷被覆材[S11])、図4(7日目、創傷被覆材[S8]およびトラフェルミン溶液)、図5(14日目、創傷被覆材[S11])及び図6(14日目、創傷被覆材[S8]およびトラフェルミン溶液)に示す。
7日目の結果として、実施例8の本発明の創傷被覆材[S11]を用いたものは、創縁全周囲からの表皮形成が認められた(図3)。一方比較例1の創傷被覆材[S8]およびトラフェルミン溶液を用いたものは、表皮形成が認められなかった(図4)。
14日目の結果として、実施例8の本発明の創傷被覆材[S11]を用いたものは、創面全体に表皮形成が認められた(図5)。一方、比較例1の創傷被覆材[S8]およびトラフェルミン溶液を用いたものは、創面の一部には表皮形成が認められたが創面全体には表皮形成が認められなかった(図6)。
本発明の創傷被覆材に接着可能な細胞としては、ヒト由来の細胞が適しており、例えば、皮膚に関与する細胞(上皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び平滑筋細胞等)、血管に関与する細胞(血管内皮細胞、平滑筋細胞及び線維芽細胞等)、筋肉に関与する細胞(筋肉細胞等)、脂肪に関与する細胞(脂肪細胞等)、神経に関与する細胞(神経細胞等)、肝臓に関与する細胞(肝実質細胞等)、膵臓に関与する細胞(膵ラ島細胞等)、腎臓に関与する細胞(腎上皮細胞、近位尿細管上皮細胞及びメサンギウム細胞等)、肺・気管支に関与する細胞(上皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞及び平滑筋細胞等)、目に関与する細胞(視細胞、角膜上皮細胞及び角膜内皮細胞等)、前立腺に関与する細胞(上皮細胞、間質細胞及び平滑筋細胞等)、骨に関与する細胞(骨芽細胞、骨細胞及び破骨細胞等)、軟骨に関与する細胞(軟骨芽細胞及び軟骨細胞等)、歯に関与する細胞(歯根膜細胞及び骨芽細胞等)、血液に関与する細胞(白血球及び赤血球等)、及び幹細胞{例えば、骨髄未分化間葉系幹細胞、骨格筋幹細胞、造血系幹細胞、神経幹細胞、肝幹細胞(oval cell、small hepatocyte等)、脂肪組織幹細胞、胚性幹(ES)細胞、表皮幹細胞、腸管幹細胞、精子幹細胞、胚生殖幹(EG)細胞、膵臓幹細胞(膵管上皮幹細胞等)、白血球系幹細胞、リンパ球系幹細胞、角膜系幹細胞、前駆細胞(脂肪前駆細胞、血管内皮前駆細胞、軟骨前駆細胞、リンパ球系前駆細胞、NK前駆細胞等)等}等が挙げられる。
さらに、本発明の創傷被覆材は、上記の細胞を体外で培養するための基材としても適用できる。
Claims (5)
- エンドトキシンの含有量が細胞接着性ポリペプチド(P)の重量に基づいて0.15EU/mg未満である細胞接着性ポリペプチド(P)と、アミノ基及び/又はアンモニオ基を含有する化合物(AM)と、被覆材料(N)とからなり、
前記細胞接着性ポリペプチド(P)がArg Gly Asp配列と(Gly Ala Gly Ala Gly Ser) 9 配列(40)とを各々13個有し、数平均分子量10万のペプチドであり、
前記化合物(AM)は、エチレンジアミン又はポリエチレンイミンであり、
前記細胞接着性ポリペプチド(P)が前記化合物(AM)で修飾されているか、又は、前記被覆材料(N)に前記化合物(AM)が結合していることを特徴とする創傷被覆材。 - 被覆材料(N)が難生分解性材料(N2)である請求項1に記載の創傷被覆材。
- 細胞接着性ポリペプチド(P)が細胞接着性人工ポリペプチド(P2)である請求項1又は2に記載の創傷被覆材。
- 細胞接着性ポリペプチド(P)が被覆材料(N)に化学結合されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の創傷被覆材。
- さらに、細胞増殖因子(G1)及び/又は細胞増殖因子結合物質(G2)を含んでなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の創傷被覆材。
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