JP4704810B2 - 網戸用戸車 - Google Patents
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Description
また、特許文献1には、ケース内にアームに螺合した高さ調整ねじを設け、アームに対する高さ調整ねじの螺着位置を調整することにより、網戸建込み後の車輪の高さを調整することが開示されている。
更に、従来技術として、図13に示す網戸用戸車50が公知である。この網戸用戸車50では、網戸下框6内に取付けたケース54に網戸幅方向にスライド自在なスライダー56を保持してあり且つアーム58がケース54との間に設けた付勢部材64により下方に付勢してある。この網戸用戸車50は、建込み前には、図13(a)に示すように、スライダー56の先端部56aを竪框8から戸当枠側に引き出す。これにより、スライダー56がアーム58の突部60を支持して車輪62を上位置で保持する。建込み後には、図13(b)に示すように、スライダー56の先端部56aをケース54に押し込むことにより、アーム58の突部60がスライダー56から外れて、アーム62が下方に移動自在になる。したがって、図13(b)に矢印Sで示すように網戸が持ち上げられても、アーム58が付勢部材64に押されて車輪62とレール11との係合が保持され、網戸の外れが防止される。
また、図13に示す従来技術には、網戸建込み後の車輪の高さ調整ねじの操作部(ねじの頭)65を竪框8の見込み面に設けたことが開示されている。
一方、図13に示す公知技術では、網戸の建込み時におけるスライダー56の操作は、網戸竪框8から戸当り枠側に突設した先端部56aを引き出したり押し込んだりするので、網戸の建込みは簡単に行うことができるが、一旦スライダーを押し込むと、メンテナンス等で網戸を取り外す際にスライダーを引き出すことが困難である。
また、この戸車では、スライダーの押し引き操作を下框の見込み面側から行うので、片引き戸に装着する網戸では、嵌め殺し窓の召し合せ框や可動障子の竪框が邪魔になって召合わせ框側の戸車の室内側からのスライダー操作ができず、網戸の建込みや取外しができないという問題がある。
更に、特許文献1の技術では、車輪の高さ調整を、網戸建込み前に下框の下部からドライバー等で高さ調整ねじの操作部を操作する必要があるため、網戸を建込んだ状態での調整ができないという問題ある。
一方、図13に示す公知技術では、高さ調整ねじの操作部が竪框の見込み面に設けているから網戸の建込み後の車輪の高さ調整が可能であるが、高さ調整ねじの操作部65を竪框の見込み面側から行うので、上述のスライダーの場合と同様に、片引き戸に装着する網戸では、嵌め殺し窓の召し合せ框や可動障子の竪框が邪魔になって召合わせ框側の戸車の室内側からの車輪の高さ調整ができないという問題がある。
即ち、従来技術では、片引き戸の場合に、網戸の建込みや取外し、又は車輪の高さ調整という網戸用戸車の操作が室内側からできないという問題があった。
網戸を建込んだ後、下框の室内側面にあるスライド操作部を網戸幅方向中央部側に移動すると、アームに高さ調整具が当接して車輪が予め調整した所定の高さよりも上に移動するのが規制されると共にアームが下方向に移動自在になる。
網戸を建込んだ状態で網戸が持ち上げられると、付勢部材がアームの網戸幅方向中央部側を常時下方に向けて付勢しているので、アームの網戸幅方向中央部側にある車輪は下方に押されてレールからの外れが防止される。
網戸を取外すときにも、建込み時と同様に下框の室内側面にあるスライド操作部を先端側に移動することにより、車輪がケースに対して下がらないように規制するので、この状態で網戸を持ち上げても、車輪が邪魔にならずに網戸外しができる。
本発明によれば、網戸用戸車の車輪を上位置で保持したり下方に移動自在にする操作を下框の室内側面に設けたスライド操作部で行うことがきるので、スライド操作部の操作が容易であると共に片引き戸であっても室内側から網戸の建込みや取外しができる。建込み後は網戸が持ち上げられても車輪が下方に移動自在であるからレールから外れるのを防止できる。
スライド操作部が網戸幅方向中央部側に位置しているときに車輪高さ調整具がアームに当接するので、例えば、網の張り替え等のメンテナンス時に網戸を外すときには、スライド操作部を網戸幅方向の先端側に移動してアームを車輪高さ調整具から離し、網戸を建込んだ後にはスライド操作部を網戸幅方向の中央部側に移動してアームを車輪高さ調整具に当接させて網戸を外す前と同じ位置で車輪高さ調整具がアームに当接する。したがって、車輪高さ調整具で車輪の高さを一度調整した後に網戸を外して再度建て込んだ場合でも車輪高さ調整具を網戸を外す前の高さでアームに当接することができる。
車輪の高さ調整が網戸を建て込んだ状態で室内側からできるので、高さ調整がし易く且つ片引き戸であっても室内側から車輪の高さ調整ができる。
また、車輪の高さ調整は、網戸を外さないで網戸を建込んだままできるので、調整作業が容易であると共に、施工誤差や経時変化により車輪の調整が必要なときにも的確な高さ調整ができる。
したがって、引き違い戸の場合には、スライド操作部と補助スライド操作部とのいずれかを任意に操作することができるので、操作性が良い。
したがって、本発明によれば、高さ調整具は、網戸幅方向にスライド自在な高さ調整部材と、上下動自在な高さ規制部材を設ければ良いので、構成が簡易である。
したがって、本発明によれば、ドライバー等の工具を使わないで車輪の高さ調整が簡単にできる。
第1実施の形態にかかる網戸用戸車1は、網戸5の下框7の内部に取付けており、網戸5は下枠9のレール11を走行自在になっている。尚、網戸用戸車1は、下框7の網戸幅方向の左右側端部の各々に設けているが、各々同様の構成であるから、以下の説明では室内側から見て右側に設けた網戸用戸車1についてのみ説明する。
網戸用戸車1は、ケース13と、スライダー15と、アーム17と、車輪19と、スプリング(付勢部材)21と、車輪高さ調整具24とを備えている。
ケース13は網戸5の下框7の内部に設けてあり、下側が開口する縦断面略コ字状を成している。ケース13の室内側面及び室外側面にはガイド溝25が設けてあり、本実施の形態では、ガイド溝25は網戸5の幅方向に沿って長く、且つガイド溝25の下縁27は先端27a側が略水平になっており、網戸幅方向の中央部側端27b側が下方に向けて湾曲している。
ケース13の先端側には竪框8に係止する竪框係止部30が突設してあり、ケース13は下框7と竪框8とに係止して下框7の内部に取り付けてある。
スライダー15はケース13の内部に通して設けてあり、網戸幅方向にスライド自在にケース13に保持してある。スライダー15には、アーム17が室内外方向の水平軸31に軸着してある。水平軸31にはスプリング21も装着するようになっており、スライダー15にはスプリング21の一端21aが係止されている。図4に示すように、スライダー15には、ケース13に対する網戸幅方向の移動を案内するガイド70が設けてあり、ガイド70はケース13に設けた網戸幅方向に長い溝72に係合している。
図1に示すように、スライダー15の網戸幅方向の中央部側の室内側面にはスライド操作部35が設けてあり、スライド操作部35は室内側に突設している。一方、スライド操作部35に対応して下框7の室内側面には走行方向に長い長孔37が設けてあり、下框7の長孔37の網戸幅方向先端37aと網戸幅方向中央部37bとの間をスライド操作部35が移動自在に配置されている。
また、スライダー15には、スライド操作部35が網戸幅方向の先端側に位置しているときにケース13から突出し、スライド操作部35が網戸幅方向の中央部側に位置しているときにはケース13内に納まる補助スライド操作部32を有している。
アーム17は、先端側がスライダー15に設けてある水平軸31に軸着してあり、網戸幅方向中央部側には車輪19が室内外方向の水平軸39により軸着してある。また、アーム17にはスプリング21の他端21bを係止する係止部34が設けてある。アーム17には、室内外方向のガイド軸71が設けてあり、ガイド軸71の室内側端及び室外側端は、各々ガイド溝25に配置されている。
スプリング21は一端21aをスライダー15に係止し、他端21bをアーム17に係止してあり、アーム17の網戸幅方向中央部側を常時下方に付勢している。
車輪高さ調整具24は、高さ調整部材73と、高さ規制部材75とを備えている。高さ調整部材73は網戸幅方向に水平方向にスライド自在にケース13に保持されている。高さ調整部材73にはねじ77が挿通されており、ねじ77は頭77aを下框7の室内面に設けた開口部79から突設してあり、ねじ77をドライバで締め付けると高さ調整部材73はケース13に固定され、ねじ77を緩めると高さ調整部材73がスライド自在になる。尚、ねじ77の軸の先端はケース13に設けた長孔を貫通して裏板81(図3参照)に止めてある。
高さ調整部材73の先端側には、下方に向いた傾斜面83が形成してあり、高さ規制部材75は上端75aが高さ調整部材の傾斜面83に当接し、下端75bがアーム17の中央部側端に当接している。
尚、高さ規制部材75はスライド自在であると共に高さ規制部材75に設けた突起がケースの溝84(図4参照)に係合して外れが防止されている。
網戸用戸車1を網戸5の下框7に取付けるときには、補助スライド操作部32をケース13から突出する方向に引き出すように操作してスライド操作部35を網戸幅方向の先端側に位置させることにより、ガイド溝25の下縁27が車輪19が下がらないようにアーム17を規制した状態にしておく。この状態で、網戸用戸車1を網戸5の下框7に下から押し込んで、ケース13に設けてある竪框係止部30を竪框に引掛けてケース13を下框7の内部に固定する。
網戸5の建込み時には、図1(a)に示すように、下框7の室内側面に設けてあるスライド操作部35を、下框7の長孔37の先端37a側に位置させる。これにより、スライダー15がケース13に対して網戸幅方向の先端側に位置するので、アーム17に設けてあるガイド軸71はガイド溝25の網戸幅方向先端側に位置し、ガイド溝下縁27の網戸幅方向先端27aが車輪19が下がらないように、アーム17の下方への回動を規制する。したがって、スプリング21によりアーム17の網戸幅方向中央部側を常時下方に付勢されていてもアーム17のガイド軸71をガイド溝下縁27の網戸幅方向先端27aが規制して、車輪19を上位置で保持する。即ち、外れ止めが解除されるので、網戸の建込み時に車輪19がケース13から下がることがなく、車輪19が邪魔にならずに建込みができ、建込み作業が容易にできる。
網戸5を建込んだ後には、図1(b)に示すように、スライド操作部35を長孔37の網戸幅方向中央部側端37b側に移動する。これにより、アーム17がスライダー15と共に網戸幅方向中央部側に移動するので、アーム17のガイド軸71がガイド溝25の網戸幅方向中央部側に位置して、ガイド溝25の湾曲に沿って下方に移動自在になると共に、アーム17の網戸幅方向中央部側上縁17aに高さ規制部材75の下端75bが当接して車輪19が上方に移動するのを規制するので、車輪19が予め調整した所定の高さに保持される。
車輪19の高さ調整は、車輪高さ調整具24において、下框7の室内側壁に設けてある開口部79から突設したねじ77の頭77aをドライバで緩め、高さ調整部材73を網戸幅方向にスライドする。これにより、高さ調整部材73の傾斜面83に当接する高さ規制部材75が傾斜面83に沿って上方又は下方に移動するので、網戸5を建て込んだまま且つ下框7の室内側から車輪19の高さを調整することができる。車輪19の高さ調整後はねじ77を締め付けて高さ調整部材73をその位置で固定する。
図2に示すように、網戸5を建込んだ状態(図1(b))で網戸5が矢印Sで示すように持ち上げられると、スプリング21がアーム17の網戸幅方向中央部側を下方に向けて常時付勢しているので、アーム17が水平軸31を中心として下方に向けて回動し、ガイド軸71はガイド溝25の中央部側下縁27bの湾曲に沿って移動するので、車輪19は、図1(b)に示す位置から図2に示すようにケース13に対して相対的に下方に移動して、レール11との係合が保持される。
一方、網戸のメンテナンス等の為に、網戸5を外すときには、建込み時(図1(a))と同様に、下框7の室内側面に設けてあるスライド操作部35を長孔37の網戸幅方向先端37a側に移動することにより、アーム17のガイド軸71はガイド溝25の網戸幅方向先端側に移動し、下縁27の網戸幅方向先端27aでアーム17の下方への移動を規制する。この状態で網戸5を持ち上げても車輪19が下がらず、車輪19が邪魔にならずに網戸外しが容易にできる。
建込み後は網戸5が持ち上げられても車輪19がレールから外れるのを防止できる。
網戸用戸車1はケース13に設けた竪框係止部30を竪框8に係止するだけで装着でき、ねじを用いずに装着できるので、取付けが簡単であると共に部品点数を少なくできる。
車輪19の高さ調整は、網5戸を建て込んだ状態で室内側からできるので、高さ調整がし易く且つ片引き戸であっても室内側から車輪の高さ調整ができる。
また、車輪19の高さ調整は、網戸5を外さないで網戸5を建込んだままできるので、調整作業が容易であると共に、施工誤差や経時変化により車輪19の調整が必要なときに的確な高さ調整ができる。
第1実施の形態にかかる網戸用戸車1を装着した網戸5を、引き違い戸に建込む場合には、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するようにして網戸5を建込み、建込み後に補助スライド操作部32を網戸側に押し込むことにより車輪19がレール11から外れるのを防止できる。網戸5を取り外すときにも建込み時のように、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するように操作して網戸5を外すことができる。更に、網戸を取り外すときにも建込み時のように、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するように操作して網戸5を外すことができる。
したがって、網戸5を取付ける戸が引き違い戸の場合には、スライド操作部35と補助スライド操作部32とのいずれかを任意に操作することができるので、操作性が良い。
アーム17にガイド軸71を設けると共にケース13にガイド溝25を形成するだけの簡単な構成でアーム17の網戸幅方向中央部側が下方へ移動するのを規制したり、下方へ移動自在にすることができる。
第2実施の形態にかかる網戸用戸車1は、網戸5の下框7の内部に取付けており、網戸5は下枠9のレール11を走行自在になっている。
網戸用戸車1は、ケース13と、スライダー15と、アーム17と、車輪19と、スプリング(付勢部材)21と、車輪高さ調整具24とを備えている。
ケース13は網戸5の下框7の内部に設けてあり、下側が開口する縦断面略コ字状を成している。ケース13の室内側面及び室外側面にはガイド溝25が設けてあり、本実施の形態では、ガイド溝25は網戸5の走行方向に沿って長く、且つガイド溝25の下縁27は先端27a側が網戸幅方向の中央部側端27b側よりも高く傾斜している孔である。また、ガイド溝25の網戸幅方向の中央部側端27b側の上下方向寸法が先端27a側の上下寸法よりも大きくなっている。
図9に示すように、ケース13の室外側面には下框7に係止する下框係止部28が突設してあり、ケース13の先端側には竪框8に係止する竪框係止部30が突設してあり、ケース13は下框7と竪框8とに係止して下框7の内部に取り付けてある。
スライダー15はケース13の内部に通して設けてあり、網戸幅方向にスライド自在にケース13に保持してある。図10に示すように、スライダー15には、アーム17の装着部29が設けてあり、装着部29は室外側に凹んだ凹部になっている。この装着部29には、図5及び図7に示すように、アーム17が室内外方向の水平軸31に軸着してある。水平軸31にはスプリング21も装着するようになっており、スライダー15にはスプリング21の一端21aを係止する係止部33が設けてある。
スライダー15の網戸幅方向の中央部側の室内側面にはスライド操作部35が設けてあり、スライド操作部35は室内側に突設している。一方、スライド操作部35に対応して下框7の室内側面には走行方向に長い長孔37が設けてあり、下框の長孔37の網戸幅方向先端37aと網戸幅方向中央部37bとの間をスライド操作部35が移動自在に配置されている。
また、スライダー15には、スライド操作部35が網戸幅方向の先端側に位置しているときにケース13から突出し、スライド操作部35が網戸幅方向の中央部側に位置しているときにはケース13内に納まる補助スライド操作部32を有している。
アーム17は、先端側がスライダー15に設けてある水平軸31に軸着してあり、網戸幅方向中央部側には車輪19が室内外方向の水平軸39により軸着してある。また、図11に示すように、アーム17の先端側にはスプリング21の他端21bを係止する係止部34が設けてある。
スプリング21は一端21aをスライダー15に係止し、他端21bをアーム17に係止してあり、アーム17の網戸幅方向中央部側を常時下方に付勢している。
車輪19は軸(水平軸)39をケース13のガイド溝25に設けてある。
車輪高さ調整具24は、ガイド溝25の網戸幅方向中央部側の上方に設けた高さ調整ねじ23であり、建込み後の網戸5の車輪19の高さを調整するものである。高さ調整ねじ23は、図5及び図12に示すように、ケース13に保持した固定ナット42に上下方向から螺合していると共に、車輪高さ調整具本体(ホルダ)41に設けた調整ナット43に係合している。尚、車輪高さ調整具本体41はケース16に固定されている。
高さ調整ねじ23には上部に上下方向に長い被係合溝44が形成されており、下部には螺旋状のねじ溝45が形成されている。固定ナット42は高さ調整ねじ23のねじ溝45に螺合しており、調整ナット43は高さ調整ねじ23の被係合溝44に係合する係合突部46を有しており、高さ調整ねじ23を上下方向に移動自在に係合している。
調整ナット43の外周には操作部43aが設けてあり、操作部43aは下框7の室内側壁に設けた開口部48から室内側に突設しており、操作部43aを室内側から回転操作して調整ナット43を回転するようになっている。
高さ調整ねじ23の軸部先端23aは、車輪19の軸39がガイド溝25の網戸幅方向中央部側に位置しているとき(図5(b)参照)にアーム17の網戸幅方向中央部側上縁17aに当接して、アーム17の網戸幅方向中央部側上縁17aが上に移動するのを規制する。
網戸用戸車1を網戸5の下框7に取付けるときに、補助スライド操作部32をケース13から突出する方向に引き出すように操作してスライド操作部35を網戸幅方向の先端側に位置させることにより、ガイド溝25の下縁27が車輪19が下がらないように規制した状態にしておく。この状態で、網戸用戸車1を網戸5の下框7に下から押し込んで、ケース13に設けてある下框係止部28を下框7の内壁に係止し、竪框係止部30を竪框に引掛けてケース13を下框7の内部に固定する。
網戸5の建込み時には、図5(a)に示すように、下框7の室内側面に設けてあるスライド操作部35を、下框7の長孔37の先端37a側に位置させる。これにより、スライダー15がケース13に対して網戸幅方向の先端側に位置するので、アーム17に取り付けてある車輪19の軸39はガイド溝25の網戸幅方向先端側に位置し、ガイド溝下縁27の網戸幅方向先端27aが車輪19の軸39を下がらないよう規制する。したがって、スプリング21によりアーム17の網戸幅方向中央部側を常時下方に付勢されていても車輪19の軸39をガイド溝下縁27の網戸幅方向先端27aが規制して、車輪19を上位置で保持する。即ち、外れ止めが解除されるので、網戸の建込み時に車輪19がケース13から下がることがなく、車輪19が邪魔にならずに建込みができ、建込み作業が容易にできる。
網戸5を建込んだ後には、図5(b)に示すように、スライド操作部35を長孔37の中央部側端37b側に移動する。これにより、アーム17がスライダー15と共に網戸幅方向中央部側に移動するので、車輪19の軸39がガイド溝25の網戸幅方向中央部側に位置して下方に移動自在になると共に、アーム17の網戸幅方向中央部側上縁17aに高さ調整ねじ23の軸部先端23aが当接して車輪が上方に移動するのを規制するので、車輪19が予め調整した所定の高さに保持される。
車輪19の高さ調整は、車輪高さ調整具24において、下框7の室内側壁に設けてある開口部48から突設した調整ナット43の操作部43aを回転操作して、調整ナット43を一方又は他方に回転する。これにより、高さ調整ねじ23が上方又は下方に移動するので、網戸5を建て込んだまま且つ下框7の室内側から車輪19の高さを調整することができる。
図8に示すように、網戸5を建込んだ状態(図5(b))で網戸5が矢印Sで示すように持ち上げられると、スプリング21がアーム17の網戸幅方向中央部側を下方に向けて常時付勢しているので、アーム17の網戸幅方向中央部側にある車輪19は、図5(b)中の一点鎖線で示す位置からケース13に対して相対的に下方に移動して、レール11との係合が保持される。
一方、網戸のメンテナンス等の為に、網戸5を外すときには、建込み時(図5(a))と同様に、下框7の室内側面に設けてあるスライド操作部35を長孔37の網戸幅方向先端37a側に移動することにより、車輪19の軸39はガイド溝25の網戸幅方向先端側に移動し、傾斜した下縁27の上部に位置する網戸幅方向先端27aが下方への移動を規制する。この状態で網戸5を持ち上げても車輪19が下がらず、車輪が邪魔にならずに網戸外しが容易にできる。
建込み後は網戸5が持ち上げられても車輪がレールから外れるのを防止できる。
網戸用戸車1はケース13に設けた下框係止部28を下框7に係止し竪框係止部30を竪框8に係止するだけで装着でき、ねじを用いずに装着できるので、取付けが簡単であると共に部品点数を少なくできる。
車輪19の高さ調整は、網5戸を建て込んだ状態で室内側からできるので、高さ調整がし易く且つ片引き戸であっても室内側から車輪の高さ調整ができる。しかも、工具を使わないで車輪の高さ調整が簡単にできる。
また、車輪19の高さ調整は、網戸5を外さないで網戸5を建込んだままできるので、調整作業が容易であると共に、施工誤差や経時変化により車輪19の調整が必要なときに的確な高さ調整ができる。
第2実施の形態にかかる網戸用戸車1を装着した網戸5を、引き違い戸に建込む場合には、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するようにして網戸5を建込み、建込み後に補助スライド操作部32を網戸側に押し込むことにより車輪19がレールから外れるのを防止できる。網戸5を取り外すときにも建込み時のように、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するように操作して網戸5を外すことができる。更に、網戸を取り外すときにも建込み時のように、補助スライド操作部32を網戸幅方向の先端側に突出するように操作して網戸5を外すことができる。
したがって、網戸5を取付ける戸が引き違い戸の場合には、スライド操作部35と補助スライド操作部32とのいずれかを任意に操作することができるので、操作性が良い。
ケース13にガイド溝25を形成すると共に車輪軸39を利用してガイド溝に配置するだけの簡単な構成でアーム17の下方への移動を規制したり、下方へ移動自在にすることができる。
例えば、ケース13は竪框8に係止することに限らず、下框7のみに係止して固定するものであってもよい。
ガイド溝25は開口にすることに限らず、ケースの室外側壁と室内側壁の各対向面に形成した凹みであってもよい。
第1実施の形態において、高さ調整部材73は中央部側端に下を向く傾斜面を形成し、先端部側にスライド操作する操作部(ねじ)77を設けると共に高さ規制部材75を略垂直に設けて上端75aを傾斜面に当接させる構成としてもよい。この構成によれば、高さ調整部材73を中央部側に移動させることにより車輪高さが低くなるように調整できる。
第2実施の形態において、車輪高さ調整具24には固定ナット42を設けないで、車輪高さ調整具本体41にねじ孔を形成して高さ調整ねじ23を螺合するものであってもよい。
第2実施の形態において、調整ナット43を設けないで高さ調整ねじ23を固定ナット42のみに螺合させると共に高さ調整ねじ23に頭を設けて、車輪19の高さ調整するときには下框7の室内側壁に設けた孔からドライバーを挿入して高さ調整ねじ23の頭を操作するものであっても良い。
5 網戸
7 下框
11 レール
13 ケース
15 スライダー
17 アーム
17a 網戸幅方向の中央部側上縁
19 車輪
21 スプリング(付勢部材)
23 高さ調整ねじ
23a 軸部先端
24 車輪高さ調整具
25 ガイド溝
27 下縁
27a 網戸幅方向先端
27b 網戸幅方向の中央部側端
31 水平軸
32 補助スライド操作部
35 スライド操作部
37 長孔
39 軸(水平軸)
41 車輪高さ調整具本体
42 固定ナット
43 調整ナット
44 被係合溝
48 調整ナット用の開口部
71 ガイド軸
73 高さ調整部材
75 高さ規制部材
79 車輪高さ調整用の開口部
83 傾斜面
Claims (6)
- ケースと、スライダーと、アームと、車輪と、付勢部材と、車輪高さ調整具とを備え、ケースは網戸下框の内部に取付けるものであり、スライダーは網戸幅方向にスライド自在にケースに保持してあると共にスライド操作部を有し、スライド操作部は下框の室内側に設けた網戸幅方向に長い長孔内を移動するものであると共に室内側から操作自在であり、アームはケースに係止してあると共に網戸幅方向の先端側が室内外方向の水平軸によりスライダーに軸着してあり且つ網戸幅方向の中央部側には室内外方向に設けた車輪軸により車輪が回転自在に設けてあり、付勢部材はアームを常時下方に回動するように付勢しており、車輪高さ調整具は、ケースの上部に設けてあり且つ室内側から操作自在であり、スライド操作部が網戸幅方向の先端側に位置しているときに、アームと車輪高さ調整具が離間し且つアームの下方移動が規制されており、スライド操作部が網戸幅方向の中央部側に位置しているときに、アームが下方に移動自在になると共に車輪高さ調整具がアームに当接していることを特徴とする網戸用戸車。
- ケースは室内側面及び室外側面の少なくとも一方にガイド溝を有し、ガイド溝は網戸幅方向に長く且つ下縁が網戸幅方向の中央部側を下方に向けて湾曲しており、アームはガイド溝内を移動自在なガイド軸を有し、スライド操作部が網戸幅方向の先端側に位置しているときに、ガイド軸がガイド溝の網戸幅方向の先端側に位置してガイド溝の下縁がガイド軸の下方移動を規制しており、スライド操作部が網戸幅方向の中央部側に位置しているときに、ガイド軸がガイド溝の網戸幅方向の中央部側に位置してアームが下方に移動自在になることを特徴とする請求項1に記載の網戸用戸車。
- ケースは室内側面及び室外側面にガイド溝を有し、ガイド溝は網戸幅方向に長く且つ下縁が網戸幅方向の先端側を網戸幅方向の中央部側よりも高くなるように傾斜していると共に、網戸幅方向の中央部側の上下方向寸法が網戸幅方向の先端側の上下方向寸法よりも大きいものであり、車輪軸の両端がガイド溝に移動自在に設けてあり、スライド操作部が網戸幅方向の先端側に位置しているときに、ガイド溝の下縁が車輪軸の下方移動を規制しており、スライド操作部が網戸幅方向の中央部側に位置しているときに、車輪軸がガイド溝の網戸幅方向の中央部側に位置してアームが下方に移動自在になることを特徴とする請求項1に記載の網戸用戸車。
- スライダーは、スライド操作部が網戸幅方向の先端側に位置しているときに網戸の側方に突出する補助スライド操作部を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の網戸用戸車。
- 車輪高さ調整具は、網戸幅方向にスライド自在にケースに保持した高さ調整部材と、高さ調整部材のスライドにより上下動し且つアームの網戸幅方向の中央部側に当接自在な高さ規制部材とを備え、高さ調整部材が下框の室内側面に設けた開口部からスライド操作自在としてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の網戸用戸車。
- 車輪高さ調整具は、ケースに上下動自在に保持されており且つアームの網戸幅方向の中央部側に当接自在な高さ調整ねじであり、高さ調整ねじは、ケースに設けた調整ナットに係合しており、調整ナットが下框の室内側に設けた開口部から回転操作自在としてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の網戸用戸車。
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