JP4704101B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、CMOS(complementary MOS)トランジスタを有した半導体装置およびその製造方法に関する。
CMOSトランジスタのゲート絶縁膜には、古くはシリコン酸化膜(SiO2膜)が用いられていたが、近年はシリコン酸化膜に窒素を導入した窒化酸化膜(SiON膜)が用いられている。
窒素導入の目的は2つあり、1つは、ホウ素(B)を添加した多結晶シリコン、いわゆるBドープP型多結晶シリコンをPチャネルMOSトランジスタ(以後、PMOSトランジスタと呼称)のゲート電極に用いた場合に、ゲート電極からシリコン基板へのB拡散を抑制することである。もう1つはゲートリーク電流の抑制である。窒素導入によって絶縁膜の誘電率が増大するので、ゲートリーク電流を抑制することができる。
窒素の導入方法としては、例えば特許文献1に開示されているように、シリコン酸化膜を一酸化窒素(NO)ガス雰囲気中で熱処理する手法や、特許文献2に開示されているように、シリコン酸化膜を亜酸化窒素(N2O)ガス雰囲気中で熱処理する手法が挙げられる。
さらに進んだ技術としては、例えば特許文献3に開示されているように、シリコン酸化膜を窒素プラズマに曝す処理(以後、活性窒素処理と呼称)が挙げられる。
この手法は、前述の熱処理を用いた手法に対して次の2点で優れている。
1つは、より大量の窒素を導入して、窒素濃度の高いSiON膜を形成できることである。
ゲート絶縁膜の薄膜化はとどまるところを知らず、現在すでに2nmの厚さを下回るに至っている。このことは当然ながらゲートリーク電流の増加をもたらし、これを抑制するために、できるだけ高窒素濃度のSiONゲート絶縁膜を用いることが要求されており、活性窒素処理は、この要求に適した処理と言える。
もう1つは、シリコン酸化膜の表面近傍に窒素を導入できることである。すなわち、熱処理を用いた手法では、窒素はシリコン酸化膜とシリコン基板との界面近傍に優先的に導入されるが、この場合にはPMOSトランジスタに負のゲートバイアスを加えた場合の寿命いわゆるNBTI(Negative bias temperature instability)寿命が短くなることが知られている。しかし、活性窒素処理であればシリコン酸化膜とシリコン基板との界面近傍に集中するものではないので、NBTI寿命が低下することが防止される。
一方で、非特許文献1に開示されているように、NチャネルMOSトランジスタ(以後、NMOSトランジスタと呼称)の場合には、ゲート絶縁膜と基板との界面近傍領域に窒素を導入することによって高電圧領域の移動度が上昇することが知られており、動作条件によっては、基板近傍領域への窒素導入はNMOSトランジスタの性能向上に有効となる。
しかしながら、上述したように、PMOSトランジスタの場合には、SiONゲート絶縁膜中の窒素濃度の増加、特に界面近傍領域での窒素濃度の増加は、NBTI寿命を縮める効果が顕著であり、好ましくない。
また、SiONゲート絶縁膜に取って替わるべく開発が進められている、例えばLa(ランタン)、Hf(ハフニウム)、Al(アルミニウム)、Si(シリコン)、O(酸素)、N(窒素)といった元素を含む、いわゆる高誘電率ゲート絶縁膜においても、その半導体基板近傍領域の組成は実質的にSi、O、Nで構成することが望ましいことが知られている。
そして、この場合にも、基板界面近傍の窒素濃度が高い場合にはPMOSトランジスタのNBTI寿命の低下が顕著になることが、例えば非特許文献2に開示されており、NMOSトランジスタのゲートリーク電流低減やオン電流の増加が、PMOSトランジスタのNBTI寿命とトレードオフの関係にあるのは、高誘電率ゲート絶縁膜を用いる場合においても同様である。
特開平10−4145号公報(図8) 特開平2004−134719号公報(図2(b)) 特開2004−311739号公報(図1) Takashi Hori et al.,"Inversion Layer Mobility under High Normal Field in Nitrided-Oxide MOSFET's","IEEE TRANSACTION ON ELECTRON DEVICES.vol.37.NO.9.SEPTEMBER 1990,p.2058-2069" Katsunori Onishi et al.,"Chaging Effects on Reliability of HfO2 Devices with Polysilicon Gate Electrode",IEEE 02CN37320.40H Annual International Reliability Physics Symposium proceeding 2002,p.419-420"
以上説明したように、CMOSトランジスタのゲート絶縁膜として、SiON膜を使用する場合に、SiON膜の形成に際して、NMOSトランジスタのゲートリーク電流低減やオン電流を増加できる方法で窒素導入を行うと、PMOSトランジスタのNBTI寿命が短くなって信頼性が低下し、PMOSトランジスタのNBTI信頼性を維持できる方法で窒素導入を行うと、NMOSトランジスタの性能を向上させることができず、NMOSトランジスタの性能向上と、PMOSトランジスタのNBTI信頼性の維持とはトレードオフの関係にあり、両立するのは困難であった。また、これは、ゲート絶縁膜として、高誘電率絶縁膜を使用する場合でも同様であった。
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、CMOSトランジスタにおけるNMOSトランジスタの性能向上と、PMOSトランジスタのNBTI信頼性の維持を同時に実現できる半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る請求項1記載の半導体装置の製造方法は、半導体基板上のNMOSトランジスタとなる領域に第1シリコン酸化膜を形成し、PMOSトランジスタとなる領域に第2シリコン酸化膜を形成し、I/O領域に第3シリコン酸化膜を形成する工程と、前記第2シリコン酸化膜と前記第3シリコン酸化膜をレジストマスクで覆った状態で、前記第1シリコン酸化膜下の前記半導体基板に窒素を導入する工程と、前記窒素を導入する工程の後、前記第1シリコン酸化膜と前記第2シリコン酸化膜を除去する工程と、前記第1シリコン酸化膜と前記第2シリコン酸化膜を除去した後、前記第1シリコン酸化膜を除去した領域に酸化処理により第4シリコン酸化膜を形成した後、前記第4シリコン酸化膜を活性窒素処理によりゲート絶縁膜となる第1シリコン窒化酸化膜を形成し、前記第2シリコン酸化膜を除去した領域に前記酸化処理により第5シリコン酸化膜を形成した後、前記第5シリコン酸化膜を前記活性窒素処理によりゲート絶縁膜となる第2シリコン窒化酸化膜を形成し、前記第3シリコン酸化膜を形成した領域において前記第3シリコン酸化膜に前記活性窒素処理を施すことにより前記第1シリコン窒化酸化膜よりも膜厚が厚く、ゲート絶縁膜となる第3シリコン窒化酸化膜を形成する工程とを備えている。
本発明に係る請求項1記載の半導体装置の製造方法によれば、NMOSトランジスタのゲート絶縁膜の窒素濃度が、PMOSトランジスタのゲート絶縁膜の窒素濃度よりも高くなるのでオン電流を増加でき、一方で、PMOSトランジスタのゲート絶縁膜中の窒素濃度は、NMOSトランジスタのゲート絶縁膜に比べて低いので、NBTI寿命を縮めることが防止され、NBTI信頼性を維持することができる。
<A.実施の形態1>
本発明に係る実施の形態1として、共通のシリコン基板上に、それぞれが同じ厚さのゲート絶縁膜を有するNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタを同時に形成する方法およびその構造について説明する。
図1〜図16は、本実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図であり、最終工程を説明する図16において本発明に係る半導体装置100を示している。なお、図1〜図16はCMOSトランジスタで構成される集積回路の高速素子部に対応する部分を表している。
<A−1.製造方法>
以下、図1〜図16を用いて半導体装置100の製造方法を説明する。
まず、図1に示すように、P型のシリコン基板101を準備し、その主面内に周知の技術を用いてSTI(Shallow Trench Isolation)構造の素子分離絶縁膜102を選択的に形成し、半導体素子を形成する活性領域を規定する。この活性領域には、NMOSトランジスタを形成するNMOS領域(第1の領域)およびPMOSトランジスタを形成するPMOS領域(第2の領域)が含まれている。
続いてフォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にNMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM1を形成し、その上からBF2(2フッ化ホウ素)イオンをイオン注入して、NMOS領域のシリコン基板101内にPウェル91を形成する。また、トランジスタのしきい値電圧を調整するために、NMOS領域にはBイオンをイオン注入して、基板表面に近い領域にチャネルドープ領域92を形成する。
レジストマスクRM1を除去した後、図2に示すようにフォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にPMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM2を形成し、その上からP(リン)イオンをイオン注入して、PMOS領域のシリコン基板101内にNウェル93を形成する。また、トランジスタのしきい値電圧を調整するために、PMOS領域にはAs(ヒ素)イオンをイオン注入して、基板表面に近い領域にチャネルドープ領域94を形成し、レジストマスクRM2を除去する。なお、上述した各不純物領域を形成した後、窒素雰囲気中で850℃、10秒間の熱処理を行って、注入した各不純物を活性化させる。
次に、通常の洗浄処理および希フッ酸を用いた溶解処理によって、シリコン基板101の表面を露出させた後、図3に示す工程において、酸素を含有する雰囲気中における熱処理によって、その表面に膜厚6nmのシリコン酸化膜123を形成する。
次に、図4に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にNMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM3を形成し、その上から15kVの加速電圧で、ドーズ量1×1015/cm2のN2(窒素)イオンをイオン注入して、NMOS領域のシリコン基板101内に窒素を導入する。なお、導入された窒素は、シリコン基板101の主面から深さ10数nmの位置に注入中心を有して分布する。
なお、窒素イオン注入の代わりに、レジストマスクRM3を形成した状態のシリコン基板101を、窒素プラズマに曝すことによってシリコン基板101内に窒素を導入しても良い。
次に、レジストマスクRM3を除去した後、図5に示す工程において、窒素雰囲気中で900℃、10分間の熱処理を加えて、イオン注入のダメージを取り除く。この後、シリコン酸化膜123を希フッ酸にて溶解除去して、再びシリコン基板101の表面を露出させる。
その後、図6に示す工程において、活性酸素を用いた酸化手法によりシリコン酸化膜を形成した後に、活性窒素処理を行ってSiON薄膜に転化し、NMOS領域およびPMOS領域に、それぞれSiONのゲート絶縁膜103および104を形成する。
ここで、活性酸素を用いた酸化手法としては、Applied Materials,Inc.社が提供する、いわゆるISSG(In Situ Steam Generation)酸化などの手法が挙げられる。
また、活性窒素処理とは、プラズマにより窒素イオンや活性窒素(窒素ラジカル)を励起して生成し、これらにシリコン基板101を曝す処理である。
次に、図7に示す工程において、NMOS領域のゲート絶縁膜103およびPMOS領域のゲート絶縁膜104の上部を含むシリコン基板101の主面全面に、モノシランをソース・ガスとして用いる周知の化学気相成長法(CVD法)により、厚さ130nmのポリシリコン膜PS1を堆積する。
次に、図8に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、ポリシリコン膜PS1上にNMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM4を形成し、その上から15kVの加速電圧で、ドーズ量5×1015/cm2のPイオンをイオン注入して、NMOS領域のポリシリコン膜PS1内にN型不純物を導入する。
次に、レジストマスクRM4を除去した後、図9に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、ポリシリコン膜PS1上にPMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM5を形成し、その上から2kVの加速電圧で、ドーズ量5×1015/cm2のBイオンをイオン注入して、NMOS領域のポリシリコン膜PS1内にP型不純物を導入する。
次に、レジストマスクRM5を除去した後、図10に示すように、フォトリソグラフィーと異方性ドライエッチングを用いてポリシリコン膜PS1を選択的に除去し、NMOS領域にはNMOSトランジスタのゲート電極105を、PMOS領域にはPMOSトランジスタのゲート電極106を形成する。なお、ゲート電極105および106は、それぞれN+ゲート電極、P+ゲート電極となる。
その後、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にNMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM6を形成し、その上から5kVの加速電圧で、ドーズ量3×1014/cm2のAsイオンをイオン注入して、ゲート電極105の側面外方のシリコン基板101の主面内にN型のエクステンション層1071を形成する(図10)。
エクステンション層は、ソース・ドレイン層よりも浅い接合となるように形成される不純物層であり、ソース・ドレイン層と同一導電型であり、ソース・ドレイン層として機能するのでソース・ドレインエクステンション層と呼称すべきであるが、便宜的にエクステンション層と呼称する。
なお、エクステンション層1071の形成により、チャネルドープ領域92はゲート電極105の下方に残るだけとなり、図においては破線で示す。
次に、レジストマスクRM6を除去した後、図11に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にPMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM7を形成し、その上から1kVの加速電圧で、ドーズ量3×1014/cm2のBイオンをイオン注入して、ゲート電極106の側面外方のシリコン基板101の主面内にP型のエクステンション層1081を形成する。
なお、エクステンション層1081の形成により、チャネルドープ領域94はゲート電極106の下方に残るだけとなり、図においては破線で示す。
次に、レジストマスクRM7を除去した後、図12に示す工程において、シリコン基板101の全面に、化学気相成長法によりモノシランと亜酸化窒素を用いて厚さ60nmのシリコン酸化膜OX1を形成する。
次に、図13に示す工程において、異方性ドライエッチングによりシリコン酸化膜OX1を除去することにより、ゲート電極105および106の側面にサイドウォール酸化膜109を形成する。
次に、図14に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にNMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM8を形成し、その上から10kVの加速電圧で、ドーズ量5×1015/cm2のAsイオンをイオン注入して、サイドウォール酸化膜109の外方のシリコン基板101の主面内にN型のソース・ドレイン層107を形成する。
次に、レジストマスクRM8を除去した後、図15に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板101上にPMOS領域に開口部を有するレジストマスクRM9を形成し、その上から3kVの加速電圧で、ドーズ量5×1015/cm2のBイオンをイオン注入して、サイドウォール酸化膜109の外方のシリコン基板101の主面内にP型のソース・ドレイン層108を形成する。
レジストマスクRM9を除去した後、1025℃で10秒の熱処理を行って、ソース・ドレイン層107および108に注入された不純物を電気的に活性化する。
次に、図16に示す工程において、プラズマCVD法により、テトラエトキシシラン(Si(OC254)を用いてシリコン基板101上にシリコン酸化膜を600nmの厚さに堆積し、これを化学機械研磨(CMP)することによって平坦化して層間絶縁膜110を形成する。
その後、フォトリソグラフィーとドライエッチングを用いて層間絶縁膜110を貫通するコンタクトホールを形成する。その後、層間絶縁膜110の全面に、CVD法およびスパッタリングを用いてタングステン層を形成するとともに、当該タングステン層をコンタクトホール内にも充填し、層間絶縁膜110上のタングステン層をフォトリソグラフィーとドライエッチングによって加工して配線111とする。
以上の工程を経て、図16に示すようにNMOSトランジスタ10およびPMOSトランジスタ20構成される半導体装置100が完成する。なお、実際の先端CMOS集積回路の形成には、より複雑な構造のサイドウォール酸化膜の形成、自己整合シリサイデーション、多層銅配線の形成等の工程が必要だが、ここでは省略している。
<A−2.特徴的作用効果>
以上説明した製造方法を用いて形成されたNMOSトランジスタ10およびPMOSトランジスタ20では、それぞれのゲート絶縁膜103および104に含まれる窒素の含有量に差異を有することを特徴としている。
NMOSトランジスタ10のゲート絶縁膜103およびPMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104に含まれる窒素を二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)によって分析した結果を図17に示す。
図17においては、横軸にゲート絶縁膜のゲート電極との界面を0とした場合のゲート絶縁膜表面からの深さ(nm)を示し、縦軸に窒素濃度(atoms/cm3)を示す。なお、図17においてはゲート絶縁膜とシリコン基板との界面位置を破線で示している。
図17から、NMOSトランジスタ10のゲート絶縁膜103は、PMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104よりも窒素濃度が高く、その差は特に基板界面近傍において顕著であることが判る。
すなわち、ゲート絶縁膜103は窒素のイオン注入を行った膜であり、窒素のイオン注入を行わないゲート絶縁膜104との相違が顕著に現れている。
図17に示した2種類の試料の窒素含有量をX線光電子分光法(XPS:X-ray photoelectron spectroscopy)によって調べると、窒素注入の際のドーズ量が1×1015/cm2の場合、ゲート絶縁膜103内の窒素量は、ゲート絶縁膜104内の窒素量に比べて面密度にして約5×1013/cm2多いことが判った。
ゲート絶縁膜103および104は、活性窒素処理の条件は同じであるので、上記増量分はイオン注入された窒素によるものと考えられることから、イオン注入した窒素のうち1/10以下しかゲート絶縁膜103中に残存していないことになる。
ここで、シリコン基板101にイオン注入された窒素が、ゲート絶縁膜103中に残存している理由は、イオン注入後の熱処理によってシリコン基板101からゲート絶縁膜103内に移動したものと考えられる。
なお、イオン注入された窒素の大部分は、イオン注入後の熱処理によって外方拡散したか、あるいはシリコン酸化膜103の選択的除去の際に失われたものと考えられる。従って、イオン注入した窒素のうち、どれだけの割合が完成状態において残存するかは、窒素のイオン注入後の製造工程の態様に左右されるものと考えられる。
ここで、シリコン基板中の窒素の存在はシリコン基板の酸化速度に影響を及ぼすことが一般的に知られている。発明者らが詳細に検討した結果、通常のドライ酸化の場合にはその傾向が顕著であることが判った。
一方、例えば、ISSG(In Situ Steam Generation)酸化などの、活性酸素を用いた酸化の場合には、シリコン基板中の窒素の存在はシリコン基板の酸化速度に顕著には影響しないことが判った。なお、ISSG酸化とは、加熱したシリコン基板表面の近傍で、H2とO2とを反応させて酸素ラジカル(活性酸素)を生成し、これを用いて酸化を行う方法である。
図18には、活性酸素を用いた酸化手法により形成した酸化膜および、ドライ酸化により形成した酸化膜について、シリコン基板中に窒素を導入した場合と導入しない場合とで、膜厚がどのように変わるかを調べた結果を示す。
図18においては、横軸にシリコン基板中に窒素を導入しない場合の酸化膜の膜厚(nm)を、縦軸にシリコン基板中に窒素を導入した場合の酸化膜の膜厚(nm)を示し、窒素を導入した領域と導入していない領域とで酸化の条件を共通にして酸化膜を形成した結果を示している。なお、酸化膜の厚さが変わるように酸化の条件を種々変えて試験を行った。
図18から判るように、活性酸素を用いた酸化手法により形成した酸化膜の場合、シリコン基板中に窒素を導入した場合と、そうでない場合とで形成される酸化膜の厚さに殆ど差がないということができる。
一方、ドライ酸化により形成した酸化膜の場合、シリコン基板中に窒素を導入した場合には、窒素を導入しない場合に比べて酸化膜の厚さが薄くなり、その影響は厚さが厚いほど顕著であると言える。
従って、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとで、ゲート絶縁膜の膜厚に殆ど差がない状態を実現するためには、図6を用いて説明したように、ISSG酸化のような活性酸素を用いた酸化手法の採用が好ましい。
例えば、PMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104の厚さを、酸化膜換算膜厚で1.2nmにする条件で形成した場合には、NMOSトランジスタ10のゲート絶縁膜103の酸化膜換算膜厚は1.15nm程度とすることができる。ここで、酸化膜換算膜厚(equivalent oxide thickness)とは、シリコン酸化膜以外の絶縁膜について、その電気的容量に相当するシリコン酸化膜の厚さで表した値である。
以上のことから、ISSG酸化のような活性酸素を用いた酸化手法によりシリコン酸化膜を形成し、その後、活性窒素処理を行うようにすることで、シリコン基板101中に窒素を導入したNMOS領域に形成されるゲート絶縁膜103と、窒素を導入していないPMOS領域に形成されるゲート絶縁膜104とで、両者の厚さをほぼ同じにすることができ、NMOSトランジスタ10とPMOSトランジスタ20とで、従来と同等の性能バランスを達成することができる。
なお、図18を用いて説明した活性酸素を用いた酸化手法における特性は、シリコン酸化膜の膜厚が薄い場合、すなわち1〜3.5nmの場合に現れる特性であり、換言すれば、シリコン酸化膜の膜厚が薄い場合、すなわち1〜3.5nmの場合には、活性酸素を用いた酸化手法により形成した酸化膜の場合、シリコン基板中に窒素を導入した場合と、そうでない場合とで形成される酸化膜の厚さに殆ど差を生じさせずに済むということができる。
逆に、シリコン酸化膜がさらに厚くなると、ドライ酸化により形成する場合と同様に、シリコン基板中に窒素を導入した場合には、シリコン酸化膜の厚さが薄くなる特性を示す。従って、本発明に係る製造方法は、シリコン酸化膜の膜厚が1〜3.5nmの場合に適した製造方法であると言える。
ここで、図4を用いて説明した条件に従って、シリコン基板中に窒素を導入した領域に形成されることで、窒素を高濃度に有することとなったSiONゲート絶縁膜(高濃度窒素含有ゲート絶縁膜と呼称)を有するNMOSトランジスタ(ゲート長0.1μm、ゲート幅10μm)、すなわち本発明の技術によるNMOSトランジスタの電気特性と、シリコン基板中に窒素を導入せずに形成したSiONゲート絶縁膜を有するNMOSトランジスタ(ゲート長0.1μm、ゲート幅10μm)、すなわち従来技術によるNMOSトランジスタの電気特性とを比較すると、以下の結果が得られた。
すなわち、高濃度窒素含有ゲート絶縁膜を有するNMOSトランジスタでは、ゲート電圧+1Vにおけるゲートリーク電流は、従来技術によるNMOSトランジスタの約70%に抑制され、高濃度窒素含有ゲート絶縁膜の酸化膜換算膜厚は約0.05nm薄くなり、当該NMOSトランジスタのしきい値電圧は約0.1Vマイナス側にシフトすることとなった。
このしきい値電圧の差は、シリコン基板との界面近傍のゲート絶縁膜中に窒素が集中的に存在することに起因するものと考えられる。
また、シリコン基板中の不純物濃度の調整によって、従来技術によるNMOSトランジスタのしきい値電圧と同じにした状態で比較すると、本発明の技術によるNMOSトランジスタトランジスタは、ゲート電圧およびドレイン電圧が1Vの場合でのドレイン電流が約4%高い結果となった。なお、この場合でもゲートリーク電流が約70%に抑制される効果は変わらない。
上述したドレイン電流の増加は、酸化膜換算膜厚が薄くなったことに加え、SiONゲート絶縁膜のシリコン基板との界面近傍領域での高濃度窒素の存在が、NMOSトランジスタの高電界電子移動度を上昇させることが原因であると考えられる。
なお、図17に示されるように、PMOS領域に形成されるPMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104中の窒素濃度(特に界面近傍領域)は、NMOSトランジスタ10のゲート絶縁膜103に比べて低いので、NBTI寿命を縮めることが防止され、NBTI信頼性を維持することができる。
以上のように本発明の効果が確認されたが、これらの効果はNMOSトランジスタのゲート絶縁膜に導入された窒素量に依存する。
発明者らの検討によれば、本発明に係る製造方法によって導入される窒素量が、完成状態のゲート絶縁膜において、面密度で1×1013/cm2以上の場合に有効な効果が得られた。また、導入される窒素量が、1×1014/cm2を超えると界面準位の生成が顕著となり、NMOSトランジスタのオン/オフ特性が低下した。従って、本発明に係る製造方法によってゲート絶縁膜中に導入する窒素量は、完成状態のゲート絶縁膜において、面密度で1×1013〜1×1014/cm2の範囲とすることが望ましい。
このような状態を達成するには、イオン注入によってシリコン基板101に注入する窒素ドーズ量を2×1014〜2×1015/cm2とすることが望ましいが、この値はイオンの加速電圧やシリコン酸化膜123の膜厚といったプロセス条件に左右される。
なお、上述したように、NMOSトランジスタについては、ゲート絶縁膜中に窒素を高濃度に導入することで電気特性を向上させる効果が得られたが、PMOSトランジスタのゲート絶縁膜に窒素を高濃度に導入すると、高温負バイアスにおける特性変動が著しく大きくなり、NBTIが低下する結果となった。
具体的には、ゲート絶縁膜中に窒素を高濃度に導入したPMOSトランジスタでは、125℃において−1.8Vのゲート電圧による電気的ストレスを10000秒間加えた場合、のしきい値電圧の変化がおよそ2.4倍に増加した。
このようにPMOSトランジスタのゲート絶縁膜中に窒素を高濃度に導入すると、NBTIを劇的に低下させるので、NMOSトランジスタのゲート絶縁膜のみに窒素を高濃度に導入する技術は、NMOSトランジスタの性能向上とPMOSトランジスタの信頼性を両立するために極めて有効であると言える。
<A−3.変形例>
以上説明した実施の形態1においては、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとで、ゲート絶縁膜の厚さをほぼ等しくすることを前提とするものであったが、用途によっては、意図的にNMOSトランジスタのゲート絶縁膜の酸化膜換算膜厚をPMOSトランジスタのそれよりも薄くすることがメリットとなる場合もあり、その場合には例えば上述したドライ酸化もしくはそれに類する手法(酸素ラジカルの寄与が少ない酸化手法)の採用が好ましい。
このケースについてさらに説明する。
PMOSトランジスタに一般的に用いられるP+ポリシリコンゲート電極は、NMOSトランジスタに用いられるN+ポリシリコンゲート電極よりも空乏化の問題が深刻であることが知られている。
ポリシリコンゲート電極中の空乏電荷が、トランジスタのチャネルを流れるキャリアの移動度、すなわちPMOSトランジスタでは正孔の移動度を低下させることも知られている(M. S. Krishnan et al.,“IEDM Technical Digest 1998,p.571-574”)。
この効果はゲート絶縁膜が薄くなるほど顕著になるので、特に極薄のゲート絶縁膜を有するPMOSトランジスタにおいてはゲート絶縁膜のさらに薄膜化がオン電流の増加につながらなくなる場合もあり得る。従って、場合によっては、PMOSトランジスタのゲート絶縁膜の膜厚をNMOSトランジスタよりも厚く設定することが効果的となることがある。
従って、NMOSトランジスタ10のゲート絶縁膜103およびPMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104を、ドライ酸化および活性窒素処理によって形成する場合は、例えば、PMOSトランジスタ20のゲート絶縁膜104の酸化膜換算膜厚を1.25nmとする条件では、シリコン基板101中に窒素を導入したNMOS領域に形成するゲート絶縁膜103の酸化膜換算膜厚を1.0nm程度にすることができ、PMOSトランジスタ20の性能を向上させることができる。
以上、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタのゲート絶縁膜の膜厚をほぼ等しく形成する場合と、PMOSトランジスタの方が厚くなるように形成する場合について典型的な例をそれぞれ示したが、酸化条件やシリコン基板に導入する窒素の量によってその膜厚バランスを微調整することもできる。
<B.実施の形態2>
以上説明した実施の形態1においては、例えば、CMOSトランジスタで構成される集積回路(CMOS集積回路)のうち、最も薄いゲート絶縁膜を有するCMOSトランジスタで構成される高速素子部に適用するものとして、それぞれが概ね同じ厚さのゲート絶縁膜を有するNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタを同時に形成する方法およびその構造について述べた。
しかし、実際のCMOS集積回路では、高速素子部(第1のCMOS回路領域)よりもゲート絶縁膜の厚いNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタも共通の半導体基板上に形成し、これらを組み合わせて集積回路を構成している。
例えば、高速素子部を構成するCMOSトランジスタの入出力電圧を1Vとする場合には、高速素子部の入出力回路(第2のCMOS回路領域)には2.5V動作のMOSトランジスタを用いたり、あるいは3.3V動作および1.8V動作の2種類のMOSトランジスタを用いることもある。
すなわち、高速素子部のCMOSトランジスタとは別に、1種類もしくは2種類以上の動作電圧が異なるMOSトランジスタを形成することが要求され、しかも、それらのゲート絶縁膜は、高速素子部のCMOSトランジスタよりも厚いことが要求される。
また、高速デジタル回路や入出力回路といったデジタル回路に加え、アナログ回路も共通の半導体基板上に形成することが求められる場合もあり、アナログ回路のMOSトランジスタには入出力回路と同じく厚いゲート絶縁膜を用いることが一般的である。
以上を鑑みて、本発明に係る実施の形態2においては、高速素子部のMOSトランジスタよりも厚いゲート絶縁膜を有するMOSトランジスタも併せて共通の半導体基板上に形成した構成、いわゆるマルチオキサイドと呼称される構成について、その製造方法を中心に説明する。
<B−1.製造方法>
図19〜図23は、本実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図であり、発明の特徴部であるゲート絶縁膜の製造工程について示している。なお、図19〜図23は発明をより明確にするため、ゲート絶縁膜以外の構成は極力省略しているが、最終的には、図16に示したような半導体装置を得ることができる。
まず、図19に示すように、シリコン基板51を準備し、その主面内に周知の技術を用いてSTI構造の素子分離絶縁膜52を選択的に形成し、半導体素子を形成する活性領域を規定する。この活性領域には、高速素子部のNMOSトランジスタを形成するNコア領域(第1の領域)および高速素子部のPMOSトランジスタを形成するPコア領域(第2の領域)および入出力回路部のMOSトランジスタを形成するI/O領域が含まれている。
次に、シリコン基板51の全面に対して、通常の洗浄処理および希フッ酸を用いた溶解処理によって、シリコン基板51の表面を露出させた後、酸素を含有する雰囲気中における熱処理によって、その表面に膜厚6nmのシリコン酸化膜53を形成する。
次に、図20に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板51上にNコア領域に開口部を有するレジストマスクRM11を形成し、その上から15kVの加速電圧で、ドーズ量1×1015/cm2のN2イオンをイオン注入して、Nコア領域のシリコン基板51内に窒素を導入する。
なお、窒素イオン注入の代わりに、レジストマスクRM11を形成した状態のシリコン基板51を、窒素プラズマに曝すことによってシリコン基板51内に窒素を導入しても良い。
次に、レジストマスクRM11を除去した後、窒素雰囲気中で900℃、10分間の熱処理を加えて、イオン注入のダメージを取り除く。
次に、図21に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板51上にNコア領域およびPコア領域が開口部となったレジストマスクRM12を形成する。
その後、Nコア領域およびPコア領域上のシリコン酸化膜53を希フッ酸にて溶解除去して、Nコア領域およびPコア領域のシリコン基板51の表面を露出させる。
次に、図22に示す工程において、硫酸過水(硫酸過酸化水素水混合)溶液を用いた溶解処理によってレジストマスクRM12を全て除去した後、アンモニア過水(アンモニア過酸化水素水混合)溶液および塩酸過水(塩酸過酸化水素水混合)溶液を用いてシリコン基板51の洗浄処理を行う。これらの一連の洗浄処理によって、I/O領域上のシリコン酸化膜53の膜厚は6nmから4nmに減少する。
その後、図23に示す工程において、ISSG酸化のような活性酸素を用いた酸化を行ってシリコン酸化膜を形成した後、活性窒素処理を行うことでSiON薄膜を形成し、Nコア領域、Pコア領域およびI/O領域に、それぞれSiONのゲート絶縁膜56、57および58を形成する。
なお、形成されるゲート絶縁膜56、57および58の厚さは、それぞれ酸化膜換算膜厚で、1.15nm、1.2nmおよび4.2nmとすることができる。ここで、I/O領域ではシリコン酸化膜53を残した状態でさらにシリコン酸化膜を形成するので、ゲート絶縁膜58の厚さを、他よりも厚くすることができる。なお、ゲート絶縁膜58の厚さは、シリコン酸化膜53の厚さを増減することで容易に調整可能である。
以下、図7〜図16を用いて説明した工程と同様の工程を経ることで、高速素子部を構成するNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタ、また、入出力回路部を構成するMOSトランジスタ(N型およびP型を含む)を共通のシリコン基板51上に作成することができる。
なお、以上の説明では、厚いゲート絶縁膜を1種類だけ形成する構成を示したが、厚いゲート絶縁膜を複数種類形成する構成もあり、その場合にも公知の手法によって実現可能である。
<B−2.効果>
以上の工程を経てNコア領域に形成されたNMOSトランジスタのゲート絶縁膜には、Pコア領域に形成されたPMOSトランジスタに比べて窒素を高濃度に有することとなり、実施の形態1において説明したように、オン電流が増加し、一方で、ゲートリーク電流が低減するので、NMOSトランジスタの性能が向上し、また、PMOSトランジスタにおいてはNBTI信頼性を維持することができるという効果を奏することは言うまでもない。
<B−3.変形例>
以上説明した製造方法においては、Nコア領域のシリコン基板51内に選択的に窒素を導入するものとしたが、レジストマスクRM11の開口部は任意の領域に設けることができるので、Nコア領域に限らず所望の領域に窒素を導入することができる。
例えば、Nコア領域に加え、I/O領域に設けるNMOSトランジスタの形成領域にも開口部を設けることで、当該NMOSトランジスタのゲート絶縁膜にも窒素を高濃度に導入可能である。
この場合、ゲート絶縁膜のシリコン基板との界面近傍領域に窒素が高濃度に導入されるため、入出力回路部のNMOSトランジスタの相互コンダクタンスの最大値(gmmax)は低下するものの、ホットキャリア耐性が向上する。
この効果は、入出力回路のようなデジタル回路のNMOSトランジスタにとっては好ましい場合があるが、アナログ回路のNMOSトランジスタには好ましくない。従って、共通のシリコン基板上に、デジタル回路に加えてアナログ回路も搭載する場合には、Nコア領域および入出力回路のNMOSトランジスタのゲート絶縁膜に窒素を選択的に導入し、全てのPMOSトランジスタおよびアナログ回路のNMOSトランジスタのゲート絶縁膜には窒素導入を行わないことが望ましいが、シリコン基板の所望の領域に窒素のイオン注入が可能なようにレジストマスクをパターニングすることで、このような構成を実現することも可能である。
ただし、I/O領域に設けるNMOSトランジスタのゲート絶縁膜にも窒素を導入する場合、シリコン酸化膜53を除去せずにゲート絶縁膜の形成を行うことになるので、Nコア領域と同一条件でI/O領域のシリコン基板51に窒素を導入すると、完成状態のゲート絶縁膜では、Nコア領域のNMOSトランジスタよりも多量の窒素を含有することになる。
従って、Nコア領域とI/O領域とで、シリコン基板51に注入する窒素のドーズ量を変えることが望ましく、そのためには、Nコア領域とI/O領域とで別個にイオン注入ができるように、それぞれの注入において専用のレジストマスクを形成することが望ましい。
また、Nコア領域の一部に限定して窒素導入を行うようにしても良い。
すなわち、最先端のCMOS集積回路においては、ゲート絶縁膜の厚さだけでなく、しきい値電圧も異なる複数種類のMOSトランジスタを使用することが一般的である。本発明に係る製造方法でゲート絶縁膜に窒素を導入したNMOSトランジスタでは、先に説明したように、窒素を導入しない場合に比べてしきい値電圧が低くなる(最大で0.2V程度)。従って、しきい値電圧が高い方が望ましいNMOSトランジスタについては、ゲート絶縁膜に窒素導入を行わない方が良好な性能が得られる場合もあるので、レジストマスクのパターニングにより、このようなNMOSトランジスタが形成される領域には、窒素導入を行わないようにすることも可能である。
<C.実施の形態3>
以上説明した実施の形態2においては、高速素子部のMOSトランジスタよりも厚いゲート絶縁膜を有するMOSトランジスタも併せて共通の半導体基板上に形成した構成の製造方法について説明したが、実施の形態3においては同様の構成について、実施の形態2とは異なる製造方法について説明する。
<C−1.製造方法>
図24〜図28は、本実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図であり、発明の特徴部であるゲート絶縁膜の製造工程について示している。なお、図24〜図28は発明をより明確にするため、ゲート絶縁膜以外の構成は極力省略しているが、最終的には、図16に示したような半導体装置を得ることができる。
まず、図24に示すように、シリコン基板61を準備し、その主面内に周知の技術を用いてSTI構造の素子分離絶縁膜62を選択的に形成し、半導体素子を形成する活性領域を規定する。この活性領域には、高速素子部のNMOSトランジスタを形成するNコア領域(第1の領域)および高速素子部のPMOSトランジスタを形成するPコア領域(第2の領域)および入出力回路部のMOSトランジスタを形成するI/O領域が含まれている。
次に、シリコン基板61の全面に対して、通常の洗浄処理および希フッ酸を用いた溶解処理によって、シリコン基板61の表面を露出させた後、酸素を含有する雰囲気中における熱処理によって、その表面に膜厚6nmのシリコン酸化膜63を形成する。
次に、図25に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板61上にPコア領域に開口部を有するレジストマスクRM21を形成する。そして、希フッ酸水溶液による溶解処理によってPコア領域のシリコン酸化膜63を除去する。
次に、硫酸過水溶液を用いた溶解処理によってレジストマスクRM21を全て除去した後、アンモニア過水溶液および塩酸過水溶液を用いてシリコン基板61の洗浄処理を行う。これらの一連の洗浄処理によって、Nコア領域のシリコン酸化膜63およびI/O領域上のシリコン酸化膜63の膜厚が若干減少する。
その後、図26に示す工程において、酸素を含有する雰囲気中における熱処理によってPコア領域に厚さ1.2nmのシリコン酸化膜65を形成する。この際に、Nコア領域およびI/O領域のシリコン酸化膜63の膜厚が若干増加し、結果としてNコア領域およびI/O領域のシリコン酸化膜63の膜厚は5.5nm程度となる。
次に、図27に示す工程において、フォトリソグラフィーを用いて、シリコン基板61上にNコア領域に開口部を有するレジストマスクRM22を形成する。そして、希フッ酸水溶液による溶解処理によってNコア領域のシリコン酸化膜63を除去する。
その後、硫酸過水溶液を用いた溶解処理によってレジストマスクRM22を全て除去した後、アンモニア過水溶液および塩酸過水溶液を用いてシリコン基板61の洗浄処理を行う。
そして、図28に示す工程において、活性窒素処理によってNコア領域に厚さ0.7nmのシリコン窒化膜を形成する。その後、酸化性雰囲気中の熱処理によって、シリコン窒化膜に酸素を導入して酸素を含有するシリコン窒化膜であるゲート絶縁膜67を形成する。
ここで、酸化性雰囲気中の熱処理とは、O2、NO、N2Oなどの酸化力を有するガスを含有する雰囲気中での熱処理であり、この処理によって酸素が主としてシリコン窒化膜67とシリコン基板61との界面近傍に導入され、Nコア領域には酸素を含有するシリコン窒化膜であるゲート絶縁膜67が形成される。
このようにして形成されたシリコン窒化膜は、シリコン酸化膜を活性窒素処理によって窒化したSiON膜に比べて窒素濃度が高く、ゲート絶縁膜として優れている特性を示すことが知られている(S.Tsujikawa et al.,“Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers 2002,p202-203)。
ここで、Nコア領域に形成されたゲート絶縁膜67の酸化膜換算膜厚は1.1nmである。
また、Pコア領域のシリコン酸化膜65およびI/O領域のシリコン酸化膜63は、活性窒素処理および酸化性雰囲気での熱処理に曝されることで、その表面領域が窒化され、SiON膜に転化するとともに、厚さが増して、それぞれ酸化膜換算膜厚1.4nmのゲート絶縁膜68および酸化膜換算膜厚5.5nmのゲート絶縁膜69が形成される。
なお、酸化性雰囲気中での熱処理を行った後に、再度活性窒素処理を行うことで、ゲート絶縁膜67〜69の最表面を窒化して、酸化膜換算膜厚をさらに小さくして、リーク電流を小さくするようにしても良い。
ここで、Pコア領域に形成されるSiONのゲート絶縁膜68の窒素濃度は、Nコア領域に形成される酸素を含有する窒化シリコン膜であるゲート絶縁膜67よりも低くできる。すなわち、XPSによってゲート絶縁膜67および68の平均的な組成を調べると、例えば、ゲート絶縁膜67の窒素濃度を17原子%とした時に、ゲート絶縁膜68の窒素濃度を6原子%とすることが可能である。
従って、以上説明した製造方法を採用することで、高速素子部のNMOSトランジスタには窒素濃度の高いゲート絶縁膜を使用し、PMOSトランジスタには窒素濃度の低いゲート絶縁膜を用いることが可能となり、NMOSトランジスタのリーク電流の低減とPMOSトランジスタの良好なNBTI信頼性を両立することができる。
また、入出力回路やアナログ回路向けの厚いゲート絶縁膜を有したMOSトランジスタも共通のシリコン基板上に形成することが可能となる。
<D.実施の形態4>
以上説明した実施の形態1および2においては、ゲート絶縁膜をSiON膜で構成する構成およびその製造方法を説明したが、形成したSiON膜上に、さらに金属酸化物を含む高誘電率材料を積層してMOSトランジスタのゲート絶縁膜として用いるようにしても良い。
以下、本発明に係る実施の形態4として、実施の形態2を用いて説明したゲート絶縁膜上に、さらに金属酸化物を含む高誘電率材料を積層した構成およびその製造方法について説明する。
<D−1.製造方法>
図29、30は、本実施の形態4の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図であり、発明の特徴部であるゲート絶縁膜の製造工程について示している。なお、図29、30は発明をより明確にするため、ゲート絶縁膜以外の構成は極力省略しているが、最終的には、図16に示したような半導体装置を得ることができる。
使用する高誘電率材料としては、HfSiON(窒素を含有するハフニウムシリケート)を例にとって説明するが、Hf、Al、Zr、La等の金属元素の何れかと酸素とを含有する材料であれば使用可能である。
まず本発明に係る実施の形態2に述べたのと同様の手順によって、図29に示すようにシリコン基板71の素子分離絶縁膜72によってお互いに電気的に分離されたNコア領域(第1の領域)、Pコア領域(第2の領域)およびI/O領域に、それぞれSiON膜で構成されるSiON膜73、74および75を形成する。なお、SiON膜73は、図23に示すゲート絶縁膜56と同様に、シリコン基板71との界面近傍の領域に窒素を高濃度に有していることは言うまでもない。
ここでNコア領域上のSiON膜73、Pコア領域上のSiON膜74の膜厚は酸化膜換算膜厚で、それぞれ1.1nmおよび1.15nmとなるように形成し、前者の方が窒素濃度が高くなるように形成する。また、I/O領域上のSiON膜75の膜厚は酸化膜換算膜厚にして5.0nmとなるように形成する。
その後、SiON膜73〜75上にHfSiO膜を1.2nmの厚さ(酸化膜換算膜厚で0.4〜0.6nm)に堆積する。なお、HfSiO膜のHfとSiの組成比はおよぼ1:1とする。
この堆積法法としては、例えばHTB(Hafnium tetra-tert-butoxide:ハフニウムテトラターシャリーブトオキサイド)とTDMAS(Tetrakis dimethyl amino silicon:テトラキシジメチルアミドシリコン)をソース材料とする有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を用いるが、他のソース材料を用いても良いし、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)等の他の堆積手法を用いても良い。
ここで、原子層堆積法とは、処理対象表面に例えばHfCl4の吹きつけとH2Oの吹きつけを交互に繰り替えすことで、原子層ごとに膜を形成する手法である。なお、素子分離絶縁膜72上にもHfSiO膜が形成されるが、図示は省略している。
次に、図30に示す行程において、活性窒素処理によって上記HfSiO膜に窒素を導入し、HfSiON膜に転化させることで、SiON膜73〜75上にHfSiON膜76が形成された構成を得ることができる。
以上の工程を経て、Nコア領域、Pコア領域、I/O領域上の、SiON膜73〜75上に同一の組成および厚さのHfSiON膜76が形成され、それぞれ、ゲート絶縁膜77、78および79、いわゆる高誘電率ゲート絶縁膜が得られることになる。
また、ゲート絶縁膜77、78および79の酸化膜換算膜厚は、それぞれ1.5nm、1.6nmおよび5.5nmとなる。
なお、MOSトランジスタの形成過程における熱負荷によって、各ゲート絶縁膜のHfSiON層とその下のSiON層が相互拡散し、結果として完全な積層構造とはならない。
その後、実施の形態1において図7〜図16を用いて説明した工程と同様の工程を経ることで、高速素子部を構成するNMOSトランジスタおよびPMOSトランジスタ、また、入出力回路部を構成するMOSトランジスタ(N型およびP型を含む)を共通のシリコン基板71上に作成することができる。
なお、本実施の形態においてはゲート電極材料としてポリシリコンを用いても良いが、窒化チタン、窒化タンタル、窒化ハフニウム、珪化ニッケル、珪化コバルトなどのいわゆる金属ゲート電極を用いることも可能である。
ここで、高窒素濃度のゲート絶縁膜77を有してNコア領域に形成されるNMOSトランジスタの電子移動度を図31に示す。なお、比較のために、従来の手法で形成したSiON膜上にHfSiON膜が形成されたNMOSトランジスタの電子移動度を併せて示している。
図31においては、横軸に電界強度(MV/cm)を、縦軸に移動度(cm2/V/sec)を示しており、本発明に係るNMOSトランジスタでは、ゲート絶縁膜とシリコン基板界面近傍領域の窒素濃度が高いことによって、0.8MV/cm以上の高電界領域における移動度が向上することが判る。
すなわち、高誘電率材料を用いてNMOSトランジスタトランジスタを構成する場合であっても、そのシリコン基板との界面近傍の構造がSiONに近い場合には、本発明に係る製造方法によって界面近傍領域の窒素濃度を高めることが効果的であると言うことができる。
本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1において説明するゲート絶縁膜のSIMS分析結果を示す図である。 本発明に係る実施の形態1において説明する基板に導入された窒素が基板の酸化速度に及ぼす影響を示す図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を工程順に説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4におけるNMOSトランジスタトランジスタの電子移動度を示す図である。
符号の説明
10 NMOSトランジスタ、20 PMOSトランジスタ、51,61,71,101 シリコン基板、56,57,67,68,77,78,103,104 ゲート絶縁膜、76 HfSiON膜。

Claims (7)

  1. 半導体基板上のNMOSトランジスタとなる領域に第1シリコン酸化膜を形成し、PMOSトランジスタとなる領域に第2シリコン酸化膜を形成し、I/O領域に第3シリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記第2シリコン酸化膜と前記第3シリコン酸化膜をレジストマスクで覆った状態で、前記第1シリコン酸化膜下の前記半導体基板に窒素を導入する工程と、
    前記窒素を導入する工程の後、前記第1シリコン酸化膜と前記第2シリコン酸化膜を除去する工程と、
    前記第1シリコン酸化膜と前記第2シリコン酸化膜を除去した後、前記第1シリコン酸化膜を除去した領域に酸化処理により第4シリコン酸化膜を形成した後、前記第4シリコン酸化膜を活性窒素処理によりゲート絶縁膜となる第1シリコン窒化酸化膜を形成し、前記第2シリコン酸化膜を除去した領域に前記酸化処理により第5シリコン酸化膜を形成した後、前記第5シリコン酸化膜を前記活性窒素処理によりゲート絶縁膜となる第2シリコン窒化酸化膜を形成し、前記第3シリコン酸化膜を形成した領域において前記第3シリコン酸化膜に前記活性窒素処理を施すことにより前記第1シリコン窒化酸化膜よりも膜厚が厚く、ゲート絶縁膜となる第3シリコン窒化酸化膜を形成する工程と、を備える半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1シリコン窒化酸化膜と前記第2シリコン窒化酸化膜と前記第3シリコン窒化酸化膜を形成した後、前記半導体基板上にHfと酸素とを含む材料の膜を形成する工程を備える、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記Hfと酸素とを含む材料の膜を形成した後、前記Hfと酸素を含む材料の膜に窒素を導入する工程を備える、請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記Hfと酸素を含む材料の膜を形成した後、前記Hfと酸素を含む材料の膜の上に窒化チタン膜を形成する工程を備える、請求項2または請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1シリコン窒化酸化膜と前記第2シリコン窒化酸化膜と前記第3シリコン窒化酸化膜を形成した後、前記半導体基板上にAl、ZrもしくはLaのいずれか1種と酸素とを含む材料の膜を形成する工程を備える、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記Al、ZrもしくはLaのいずれか1種と酸素とを含む材料の膜を形成した後、前記Al、ZrもしくはLaのいずれか1種と酸素とを含む材料の膜に窒素を導入する工程を備える、請求項5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記Al、ZrもしくはLaのいずれか1種と酸素とを含む材料の膜を形成した後、前記Al、ZrもしくはLaのいずれか1種と酸素とを含む材料の膜の上に窒化チタン膜を形成する工程を備える、請求項5または請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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