JP4701195B2 - 高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 - Google Patents
高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4701195B2 JP4701195B2 JP2007060817A JP2007060817A JP4701195B2 JP 4701195 B2 JP4701195 B2 JP 4701195B2 JP 2007060817 A JP2007060817 A JP 2007060817A JP 2007060817 A JP2007060817 A JP 2007060817A JP 4701195 B2 JP4701195 B2 JP 4701195B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- polymer
- palladium
- phase separation
- palladium catalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
前記架橋高分子は、
側鎖に、
疎水性基と、
親水性基と、
−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)とを有し、
前記−PR1 2基のPと前記架橋高分子の主鎖との間に、ビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒によって解決される。
前記架橋高分子は架橋性高分子が架橋されてなり、
前記架橋性高分子は、
側鎖に、
架橋性基と、
疎水性基と、
親水性基と、
−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)とを有し、
前記−PR1 2基のPと前記架橋性高分子の主鎖との間に、ビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒によって解決される。
−PR1 2基を有する側鎖が下記の式[1]で表される基である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒によって解決される。
式[1]
(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。R2及びR3は、水素原子、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)
−PR1 2基を有する側鎖が下記の式[1]で表される基である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒によって解決される。
式[1]
(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。R2及びR3は、水素原子、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)
疎水性基が芳香族基である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒によって解決される。
上記の高分子固定化パラジウム触媒の存在下で、アミン類とハロゲン化アリール化合物とを反応させる
ことを特徴とする反応方法によって解決される。
上記の高分子固定化パラジウム触媒の製造方法であって、
架橋性基、疎水性基、親水性基、及び−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)を側鎖に有し、前記−PR1 2基のPと架橋性高分子の主鎖との間にビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する架橋性高分子と、パラジウム化合物とを含む溶液に相分離を生じさせる相分離工程と、
前記相分離工程での相分離によりパラジウムが担持された架橋性高分子に架橋反応を行なわせる架橋反応工程
とを具備することを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法によって解決される。
相分離工程は、相分離を生じさせて架橋性高分子にパラジウム微粒子が担持したミセルを形成する相分離工程である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法によって解決される。
相分離工程は、架橋性高分子とは極性が異なる溶媒を添加することにより相分離を生じさせる相分離工程である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法によって解決される。
パラジウム化合物がPdと配位子との錯体である
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法によって解決される。
本発明の触媒は、従来、困難であったアリールクロリド類を原料としたカップリング反応、例えばアミン類とハロゲン化アリール化合物(例えば、反応性が高いアリールヨード化合物やアリールブロミド化合物のみならず、安価ではあるが、一般に、反応性が低い為、カップリング反応に用いることが出来なかったアリールクロリド化合物)との反応に特に有効である。又、有機ホウ素化合物とハロゲン化アリール又はハロゲン化ビニルとのクロスカップリング反応(鈴木−宮浦カップリング反応)によるビアリール化合物、アルキルアリール化合物又は置換オレフィンの合成に用いることも出来る。そして、パラジウム触媒を両親媒性の高活性型リン含有架橋性高分子中に固定することにより調製された高活性高分子固定化パラジウム触媒である。例えば、両親媒性の架橋ポリスチレン系高分子中にパラジウムを固定することにより調製された高分子固定化パラジウム触媒である。この高活性型高分子担持パラジウム触媒は、例えば良溶媒中に溶解した該架橋性高分子とパラジウム化合物の溶液に貧溶媒を加えて相分離を生じさせることにより、該架橋性高分子に該パラジウムの超微粒子を担持したミセルを形成し、この後で該架橋性高分子を架橋反応に付すことによって構成されたものであるものが好ましい。
(A)1)芳香族側鎖や親水性側鎖を有する重合性モノマー、2)芳香族側鎖を有する重合性モノマー、3)架橋性基を持つ芳香族側鎖を有する重合性モノマー、4)ビフェニル構造またはビナフチル構造及びPR1 2基を有する重合性モノマーを共重合することにより得られる架橋性高分子、
(B)1)疎水性側鎖、架橋性基を持つ親水性側鎖又は疎水性側鎖、ビフェニル構造またはビナフチル構造及びPR1 2基を有する少なくとも1種の重合性モノマーを重合又は共重合することにより得られる架橋性高分子、
(C)1)疎水性側鎖、架橋性基を持つ親水性側鎖又は疎水性側鎖を有する重合性モノマー、2)疎水性側鎖を有する重合性モノマー、3)架橋性基を持つ親水性側鎖又は疎水性側鎖を重合性有するモノマー、4)ビフェニル構造またはビナフチル構造及びPR1 2基を有する重合性モノマーから成る群から選択される少なくとも2種のモノマーを共重合することにより得られる架橋性高分子が挙げられる。好ましくは(A)の架橋性高分子である。ここで、同種のモノマーは2以上の異なるモノマーを含むものであってもよい。
尚、実施例及び比較例において、1H−NMR及び13C−NMRは、溶媒としてCDCl3を、内部基準として(CH3)4Siを用い、日本電子株式会社製のECX−600又はECX−400で測定されたものである。
2−フェニルプロペン(40.0g,0.338mol)、N−ブロモスクシイミド(42.0g,0.236mol)、及びジエチレングリコール(88mL)の混合物を、180℃のオイルバス上で、N−ブロモスクシイミドが溶解するまで加熱した。反応混合物に過剰のヘキサンを加えて室温まで放冷後、沈殿物を濾過で取り除き、反応液を純水で2回洗浄した。そして、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、有機相を濃縮し、3−ブロモ−2−フェニルプロペン(28.4g)を得た。
1H−NMR:2.59 (dd, 1H, J=4.2, 5.1
Hz), 2.78 (dd, 1H, 4.2, 5.1 Hz), 3.13-3.17 (m, 1H), 3.46 (dd, 1H, J=5.8, 11.5
Hz), 3.77 (dd, 1H, J=3.2, 11.5 Hz), 4.41 (ddd, 1H, J=0.7, 1.2, 12.9 Hz), 4.48
(ddd, 1H, J=0.5, 1.2, 12.9 Hz), 5.34-5.36 (m, 1H), 5.53-5.54 (m, 1H), 7.45-7.48
(m,5H).
13C−NMR:44.3, 50.8, 70.5, 73.2,
114.6, 126.0, 127.8, 128.4, 138.6, 143.9.
水素化ナトリウム(55%,2.41g,55.3mmol)にテトラヒドロフラン(50mL)を加えた後、氷浴にて冷却した。次いで、テトラエチレングリコール(10.7g,55.3mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を撹拌下で徐々に加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、製造例1で得た3−ブロモ−2−フェニルプロペン(5.45g,27.7mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を加え、更に2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下して反応を終了した。そして、減圧下でテトラヒドロフランを留去した後、酢酸エチルを加えて抽出を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、テトラエチレングリコール−モノ−2−フェニル−2−プロペニルエーテル(S−2)を2.11g(収率:25%)得た。
1H−NMR:2.72 (s, 1H), 3.58-3.74 (m,
16H), 4.42 (s, 2H), 5.34 (d, 1H, J=1.2 Hz), 5.53 (d, 1H, J=0.5 Hz), 7.25-7.36
(m, 3H), 7.44-7.52 (m, 2H).
13C−NMR:61.7, 69.2, 70.3, 70.6,
72.4, 73.1, 114.4, 126.1, 127.7, 128.3, 138.7, 144.0.
4−ブロモフェノール(8.0g,46.2mmol)とイミダゾール(8.5g,125mmol)との混合物をジクロロメタン(80mL)に溶解し、そして塩化tert−ブチルジメチルシリル(10.5g,69.4mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。この後、攪拌混合物に純水を加えて反応を終了した。そして、ジクロロメタンで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、(4−ブロモフェノキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランを13.2g(収率:99%)得た。
1H−NMR:0.16 (s, 6H), 0.95 (s, 9H),
6.69 (d, 2H, 8.7Hz), 7.29 (d, 2H, J=8.7 Hz).
13C−NMR:-4.5, 18.2, 25.6, 113.6,
121.9, 132.3, 154.8.
1H−NMR:0.00 (s, 6H), 0.76 (s, 9H),
6.69 (d, 2H, 8.4Hz), 7.85 (d, 2H, J=8.4 Hz).
13C−NMR:-4.3, 18.3, 25.7, 119.8,
122.9, 137.4, 159.7.
1H−NMR:5.16 (s, 1H), 6.89 (d, 2H,
J=7.6 Hz), 7.15-7.19 (m, 1H), 7.26-7.36 (m, 4H) 7.65 (d, 1H, J=7.6 Hz).
13C−NMR:114.8, 122.8, 127.4, 128.4,
130.8, 131.3, 133.1, 133.8, 142.1, 155.0.
1H−NMR:5.08 (s, 2H), 5.25 (d, 1H,
J=10.8 Hz), 5.75 (d, 1H, J=17.6 Hz), 6.72 (dd, 1H, J=10.8, 17.6 Hz), 7.01 (d,
2H, J=8.4 Hz), 7.15-7.18 (m, 1H), 7.30-7.34 (m, 4H), 7.39-7.44 (m, 4H), 7.63
(d, 1H, J=8.4 Hz).
13C−NMR:69.8, 114.1, 114.2, 122.8,
126.4, 127.3, 127.7, 128.4, 130.6, 131.3, 133.1, 133.8, 136.4, 137.4, 142.1,
158.3.
次に、2−ブロモ−4’−(4−スチリルメトキシ)ビフェニル(4.0g,11.0mmol)をテトラヒドロフラン(65mL)に溶解し、ドライアイス−アセトンにて−78℃に冷却した。この後、n−ブチルリチウム(1.6Mのヘキサン溶液,7.9mL,12.6mmol)を滴下し、同温度で1時間撹拌した。次に、ジシクロヘキシルクロロホスフィン(3.2g,3.7mmol)を滴下し、徐々に室温に戻しながら18時間撹拌した。この反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を滴下して反応を終了し、減圧下でテトラヒドロフランを留去した。そして、酢酸エチルを加えて抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン−ヘキサン)で精製し、この粗精製物をヘキサン中で再結晶することにより、2−(4’−(4−スチリルメトキシ)フェニル)フェニルジシクロヘキシルホスフィン(S−3)を4.5g(収率:84%)得た。
1H−NMR:1.07-1.25 (m, 10H), 1.59-1.82
(m, 12H), 5.08 (s, 2H), 5.26 (d, 1H, J=10.8 Hz), 5.77 (d, 1H, J=18.0), 6.73
(dd, 1H, J=10.8, 18.0 Hz), 6.97 (d, 2H, J=5.0 Hz), 7.21 (d, 2H, J=5.5 Hz), 7.25
(br s, 1H), 7.32 (br s, 1H), 7.40-7.43 (m, 5H), 7.56 (br s, 1H) .
13C−NMR:26.3, 27.2, 27.2, 29.2,
29.2, 30.3, 30.4, 34.6, 34.7, 69.6, 113.5, 113.9, 114.1, 126.2, 126.3, 127.7,
128.1, 129.9, 130.3, 131.6, 132.8, 134.0, 134.1, 135.5, 136.4, 136.6, 137.2,
150.0, 150.2, 157.6(13C−31Pスピン結合が複雑な為、ピークの同定は行っていない).
31P−NMR:-12.8.
上記で得た化合物S−1(925mg,4.86mmol)、化合物S−2(1.51g,4.86mmol)、化合物S−3(1.88g,3.89mmol)、スチレン(2.63g,25.3mmol)、及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(63.8mg,0.39mmol)の混合物にクロロホルム(10mL)を加え、アルゴン気流下26時間還流した。この反応液を室温まで冷却した後、ヘキサン中に徐々に滴下した。そして、上澄みを除去し、沈殿物をクロロホルムに再溶解してアセトニトリル中に徐々に滴下した。再度、上澄みを除去し、沈殿物をアセトニトリルで洗浄した後、減圧下で乾燥し、コポリマーA(Mw:9710,
Mn:6530, Mw/Mn=1.49 (GPC))を3.1g(収率:44%)得た。尚、得られたコポリマーA中の各モノマー比は1H−NMRにより決定された。
上記で得た化合物S−1(631mg,3.32mmol)、化合物S−2(1.03g,3.32mmol)、化合物S−3(2.40g,4.97mmol)、スチレン(2.24g,21.6mmol)、及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(54.4mg,0.33mmol)の混合物にクロロホルム(4.2mL)を加え、アルゴン気流下27時間還流した。この反応液を室温まで冷却した後、ヘキサン中に徐々に滴下した。そして、上澄みを除去し、沈殿物をクロロホルムに再溶解してアセトニトリル中に徐々に滴下した。再度、上澄みを除去し、沈殿物をアセトニトリルで洗浄した後、減圧下で乾燥し、コポリマーB(Mw:11000,Mn:9240,Mw/Mn=1.49(GPC))を3.67g(収率:58%)得た。尚、得られたコポリマーB中の各モノマー比は1H−NMRにより決定された。
尚、上記製造例10,11で得られたコポリマーの構造を下記に示す。
製造例10で得られたコポリマーA(800mg)をテトラヒドロフラン(12 mL)に溶解し、アルゴン気流下、還流条件にて撹拌した。この反応液に、テトラヒドロフラン(4mL)に溶解した酢酸パラジウム(22.5mg,0.1mmol)を滴下した後、更に3時間還流した。反応液を室温に戻した後、脱気したヘキサン(30mL)を滴下し、1時間撹拌した。そして、析出したマイクロカプセル化パラジウムを濾過により集め、ヘキサン洗浄を十分に行った後、減圧乾燥した。この後、アルゴン気流下、120℃で4時間加熱して高分子を架橋させ、得られた固体をテトラヒドロフラン及びトルエンで洗浄し、減圧乾燥して高分子固定化パラジウムPI
Pd Aを400mg得た。
製造例8と同様の方法により、コポリマーAをコポリマーBに代えて、高分子固定化パラジウムPI Pd B(パラジウム含量:0.189mmol/g)を得た。
クロロベンゼン(33.8mg,0.3mmol)、モルホリン(52.3mg,0.6mmol)、PI
Pd A(101mg,0.014mmol,4.6mol%)、tert−ブトキシナトリウム(66.3mg,0.69mmol)にトルエン(2mL)を加え、100℃で24時間撹拌した。そして、ヘキサン(3mL)を加えた後、PI
Pd Aを濾別し、ヘキサンで洗浄した。濾液と洗浄液とを併せたものを濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、N−フェニルモルホリンを35.4mg(収率:72%)得た。
特開2006−231318号公報の実施例1に記載の高分子固定化パラジウム触媒を用いて実施例1と同様な反応を行ったが、目的生成物は全く得られなかった。
特開2006−231318号公報の実施例2に記載の高分子固定化パラジウム触媒を用いて実施例1と同様な反応を行ったが、目的生成物は全く得られなかった。
4−クロロベンゾニトリル(82.6mg,0.6mmol)、モルホリン(104.5mg,1.2mmol)、PI
Pd B(63.5mg,0.012mmol,2mol%)、tert−ブトキシナトリウム(132.6mg,1.38mmol)にトルエン(2mL)を加え、100℃で24時間撹拌した。そして、ヘキサン(6mL)を加えた後、PI
Pd Bを濾別し、ヘキサン及びトルエンで洗浄した。この後、濾液と洗浄液とを併せたものを濃縮し、メスフラスコを用いてテトラヒドロフランにて50mLに希釈した。この溶液を25mLメスフラスコを用いて2等分し、各々、減圧下で濃縮した。
実施例2の4−クロロベンゾニトリル及びモルホリンを各種のハロゲン化アリール及びアミンに代えて実施例2と同様に行なった。
何れも高収率で対応するアミン誘導体が得られた。
又、触媒からのパラジウムの漏出も微量であった。
又、実施例4においては触媒量が僅かであったが、高収率で対応するアミン誘導体が得られた。
実施例3と同一の基質、同一の条件を用いて同様に行った。
そして、濾過により回収した触媒を水洗し、減圧下で乾燥後、同じ反応に繰り返し使用した。
その結果を下記の表に示す。
そして、例えば3回目の使用でも反応は高収率にて進行した。
代 理 人 宇 高 克 己
Claims (11)
- パラジウムが架橋高分子に担持されてなる高分子固定化パラジウム触媒であって、
前記触媒はアミン類とハロゲン化アリール化合物との反応に用いられる触媒であり、
前記架橋高分子は、
側鎖に、
疎水性基と、
親水性基と、
−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)とを有し、
前記−PR1 2基のPと前記架橋高分子の主鎖との間に、ビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒。 - パラジウムが架橋高分子に担持されてなる高分子固定化パラジウム触媒であって、
前記触媒はアミン類とハロゲン化アリール化合物との反応に用いられる触媒であり、
前記架橋高分子は架橋性高分子が架橋されてなり、
前記架橋性高分子は、
側鎖に、
架橋性基と、
疎水性基と、
親水性基と、
−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)とを有し、
前記−PR1 2基のPと前記架橋性高分子の主鎖との間に、ビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する
ことを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒。 - −PR1 2基を有する側鎖が下記の式[1]で表される基である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2の高分子固定化パラジウム触媒。
式[1]
(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。R2及びR3は、水素原子、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。) - R1がシクロアルキル基である
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの高分子固定化パラジウム触媒。 - 疎水性基が芳香族基である
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの高分子固定化パラジウム触媒。 - 請求項1〜請求項5いずれかの高分子固定化パラジウム触媒の存在下で、 アミン類とハロゲン化アリール化合物とを反応させる
ことを特徴とする反応方法。 - パラジウムが架橋高分子に担持されてなる高分子固定化パラジウム触媒であって、前記架橋高分子は、側鎖に、疎水性基と、親水性基と、−PR 1 2 基(但し、R 1 は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)とを有し、前記−PR 1 2 基のPと前記架橋高分子の主鎖との間に、ビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する高分子固定化パラジウム触媒の製造方法であって、
架橋性基、疎水性基、親水性基、及び−PR 1 2 基(但し、R 1 は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)を側鎖に有し、前記−PR 1 2 基のPと架橋性高分子の主鎖との間にビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する架橋性高分子と、パラジウム化合物とを含む溶液に相分離を生じさせる相分離工程と、
前記相分離工程での相分離によりパラジウムが担持された架橋性高分子に架橋反応を行なわせる架橋反応工程
とを具備することを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法。 - 請求項1〜請求項5いずれかの高分子固定化パラジウム触媒の製造方法であって、
架橋性基、疎水性基、親水性基、及び−PR1 2基(但し、R1は、アルキル基、アリール基およびアラルキル基の群の中から選ばれる何れかの基であり、各々、同じであっても異なっていても良い。)を側鎖に有し、前記−PR1 2基のPと架橋性高分子の主鎖との間にビフェニル構造およびビナフチル構造の群の中から選ばれる少なくとも一つを有する架橋性高分子と、パラジウム化合物とを含む溶液に相分離を生じさせる相分離工程と、
前記相分離工程での相分離によりパラジウムが担持された架橋性高分子に架橋反応を行なわせる架橋反応工程
とを具備することを特徴とする高分子固定化パラジウム触媒の製造方法。 - 相分離工程は、相分離を生じさせて架橋性高分子にパラジウム微粒子が担持したミセルを形成する相分離工程である
ことを特徴とする請求項7又は請求項8の高分子固定化パラジウム触媒の製造方法。 - 相分離工程は、架橋性高分子とは極性が異なる溶媒を添加することにより相分離を生じさせる相分離工程である
ことを特徴とする請求項7〜請求項9いずれかの高分子固定化パラジウム触媒の製造方法。 - パラジウム化合物がPdと配位子との錯体である
ことを特徴とする請求項7又は請求項8の高分子固定化パラジウム触媒の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007060817A JP4701195B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007060817A JP4701195B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008221089A JP2008221089A (ja) | 2008-09-25 |
JP4701195B2 true JP4701195B2 (ja) | 2011-06-15 |
Family
ID=39840298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007060817A Expired - Fee Related JP4701195B2 (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4701195B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010125923A1 (ja) * | 2009-04-30 | 2010-11-04 | 株式会社カネカ | 高分子担持触媒及びこの触媒を用いた芳香族性ヘテロ化合物の製造方法 |
JP7113866B2 (ja) * | 2020-05-26 | 2022-08-05 | 株式会社荏原製作所 | 金属担持不織布及びその製造方法、触媒、不飽和化合物の水素化方法、並びに炭素-窒素結合の形成方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3892931B2 (ja) * | 1997-03-11 | 2007-03-14 | 高砂香料工業株式会社 | 2個のビニル基を有する光学活性ホスフィン誘導体、それをモノマーとするポリマー、及びそれらの遷移金属錯体 |
-
2007
- 2007-03-09 JP JP2007060817A patent/JP4701195B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008221089A (ja) | 2008-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7250510B2 (en) | Transition metal complexes of N-heterocyclic carbenes, method of preparation and use in transition metal catalyzed organic transformations | |
JP6208657B2 (ja) | ポリオレフィン類合成用触媒 | |
EP2859002B1 (en) | Silicon-based cross coupling agents and methods of their use | |
JP4519498B2 (ja) | リン含有α−メチルスチレン共重合体を配位子とする新規なポリマー担持遷移金属錯体及び該錯体からなる触媒 | |
JP4701195B2 (ja) | 高分子固定化パラジウム触媒、及びその製造方法、並びに前記触媒を用いた反応方法 | |
JP4568802B2 (ja) | 高分子固定化白金触媒及びその使用 | |
JP4576584B2 (ja) | リン含有高分子固定化パラジウム触媒およびその使用 | |
WO2014136909A1 (ja) | 有機高分子三点架橋型ホスフィン、それを配位子とする遷移金属錯体および触媒 | |
CN109369715A (zh) | 一种合成二叔丁基膦联苯类化合物的方法 | |
CN109046465B (zh) | 一种介孔硅材料固载手性金催化剂的制备及应用 | |
JP4568804B2 (ja) | 高分子固定化ルテニウム触媒及びその使用 | |
TW202212294A (zh) | 環狀烯烴化合物的製造方法 | |
Suzuki et al. | Enantioselective alkylation of n‐diphenylphosphinylimine with dialkylzincs using copolymerized chiral ligands | |
WO2017030972A1 (en) | Method for coupling an aromatic or vinylic compound to a boron-containing compound | |
WO2017193288A1 (en) | Synthesis of phosphine ligands bearing tunable linkage: methods of their use in catalysis | |
JP2021172789A (ja) | 電荷輸送性ポリマーの製造方法 | |
US9340519B2 (en) | Paracyclophane-based ligands, their preparation and use in catalysis | |
Liu et al. | A substituted tricyclohexylphosphane with “conformational lock” | |
CN114805674B (zh) | 聚合膦配体、包含其的过渡金属络合物、其制备和应用 | |
US9416148B2 (en) | Phosphorus compound and transition metal complex of the same | |
JP4925050B2 (ja) | カルボニル化合物の製法 | |
Zhang et al. | Synthesis of polyfluorene containing simple functional end group with aryl palladium (II) complexes as initiators | |
JP2010138116A (ja) | フェロセン誘導体およびその用途 | |
JP5283984B2 (ja) | 遷移金属化合物の製造方法 | |
WO2016011231A1 (en) | Silicon-based cross coupling agents and methods of their use |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080808 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100915 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101006 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101130 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110223 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110307 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4701195 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |