JP4701036B2 - 電子回路基板の配線パターン補修方法及び配線パターン補修装置 - Google Patents
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Description
また、電解メッキ液が飛散しないため、補修部分の薄膜金属の厚さを十分なものにすることができる。
そして、前記マイクロディスペンサノズルに内蔵された電解メッキ用のアノードと前記断線部の端面の電気的導通を確認しながら補修できるため、補修作業後に補修部分の導通試験を行う必要がなく、作業工程が短くできるという優れた効果を奏する。
図1は本発明に係る電子回路の配線パターン補修装置の一実施の形態を示す概念図である。電子回路の配線パターン補修装置1は、集積回路や液晶表示装置等の電子回路基板であって被補修箇所を有する電子回路基板(以下、単に「ワーク」という)6を載置してX-Y(図1の紙面に垂直な方向)方向に移動可能にするテーブルユニット4と、光学系ユニット3と、配線補修ユニット2と、これらを制御する制御ユニット5を備えている。
また、可変スリット8は図2に示すように、スリット板8A、8B、8C、8Dを有し、これらスリット板8A、8B、8C、8Dは、制御ユニット5の制御器5Aに電気的に接続されたスリット駆動手段(図示せず)によって図2の矢印ロ方向に独立して移動可能になっている他、可変スリット8全体が図2の矢印ハの方向に回転可能になっており、開口部8Eの形状および開口部8Eの中心位置、回転各を調整することによって、レーザ照射器9からワーク6に照射するレーザ光の形状および位置が調整できるようになっている。
第1のディスペンサーノズル13は第1のディスペンサーノズル移動手段13Aによって位置イに対し矢印β方向に沿って進退可能になっており、第1のディスペンサーノズル13には紫外光硬化性樹脂供給装置13Bが接続しており、紫外光硬化性の樹脂7が第1のディスペンサーノズル13の先端からワーク6の断線部Mを含む所定の範囲に供給できるようになっている。
そして、第2のディスペンサーノズル15の先細の先端口15aの反対側の開口部15bにはCu塩からなる電解メッキ液18の電解メッキ液供給装置15Bが接続され、電解液23が第2のディスペンサーノズル15の先端口15aからワーク2の被補修箇所に供給できるようになっている。
制御装置17によって、電気メッキによる前記配線パターンの断線部MのCuの析出速度に応じた速度でワーク6を移動させるようになっており、常時、アノード14と断線部MのCu析出面との間隔を所定距離に保持できるように、テーブル移動手段4が制御できるようになっている。
先ず、レーザ光照射器9Aの開閉スイッチ及び紫外光照射器9Bの開閉シャッターが閉の状態であることを確認してから、ワーク6を載置台4A上に載置した後、照明手段9Cを作動させてから、外部入力装置5Bを用いて制御装置5を介してワーク6の断線部分M(図3(a))が対物レンズ11の直下に位置するようにワーク6を移動させる。(ステップ1)
続いて、CCDカメラ10によって断線部分Mを撮影し、撮影した画像を表示器11に表示さ、その画像に合わせて、前記可変スリット駆動手段を作動させ、可変スリット8の開口部8Eの形状を調整する。(ステップ2)
その後、レーザ照射器9Aの開閉スイッチを開にして、前記紫外光硬化された樹脂の所定の部分にレーザを照射して(図3(c))、当該部分の前記樹脂を除去し、図3(d)のように、断線部分Mを紫外光硬化樹脂7で囲んだ囲いNを形成する。(ステップ5)
次に、電源装置14Bを作動させて、アノード14とカソード17との間に電圧を印加して、断線部分Mの端面にCuを析出させる。(ステップ7)
そして、断線部MにCuが析出し、配線パターンが補修接続された後、電源装置14Bからの電圧印加を停止してからアノード14をアノード進退手段14Aを作動させて、図示しないアノード14の原点位置に後退させる共に、第2のディスペンサーノズル移動手段15Aを作動させて、第2のディスペンサーノズル15を所定の位置(第2のディスペンサーノズル15の先端口15aがレーザ照射器9からのレーザ光および紫外光照射器9Bからの紫外光に晒されない位置)まで後退させる。(ステップ9)
その後、レーザ照射器9Aの開閉スイッチを開にして、可変スリット8のスリット駆動手段を作動させてスリット開口部8Eの面積を拡げて、図3(g)、(h)のように囲いN全体にレーザ光を照射して除去する。(ステップ10)
そして、その他の配線パターンの断線部分があれば、その断線部分において上記の操作を繰り返し、補修箇所がなければ補修を終了する。
また、補修後に余剰の電解メッキ液18をレーザ光で蒸発させると共に、囲いNをレーザ光によって除去できるため、後処理が容易に行える。
また、電解メッキ時においてワーク6をCuの析出速度に応じて移動させるようにしたことにより、アノード14と断線部分MのCu析出面との間隔が一定となるため、電解メッキを効率良く行うことができる。
即ち、また、上記実施例では、ワーク6を載置台4A上に載置してテーブル移動手段4Cによって移動させるようにしたが、逆に、配線パターン補修ユニット2、光学ユニット3を移動させるようにしてもよい。
さらに、また、上記実施例ではワーク6の移動に合わせてアノード14の外面に沿って必要最小限の電解メッキ液18を補給しながら断線部Mにワーク6の移動方向にCuを析出させているが、先に囲いN内を電解メッキ液18で満たしてから、ワーク6を移動させてもよい。
この場合、先端口15aはアノード14の進退のガイドとしての機能し、先端口15aの内面とアノード14の外面との隙間の電解メッキ液18は先端口15aの内面とアノード14の外面との摺動時に潤滑材としても作用する。
これによって、先端口15aを断線部分Mの端面に接触させずに電解メッキ液18を供給しても図5(d)のように電解メッキ液18が先端口15aの外周面に液滴を形成することがなく、最小限な吐出量にできる。
2 配線補修ユニット
3 光学系ユニット
4 テーブルユニット
5 制御ユニット
6 ワーク
7 紫外光硬化性樹脂
8 可変スリット
9 レーザ照射器
9B 紫外光照射器
10 CCDカメラ
11 表示器
13 第1のディスペンサーノズル
14 アノード
15 第2のディスペンサーノズル
Claims (2)
- 断線等の生じた電子回路基板の配線パターンの該断線部分を含む所定の範囲に紫外光硬化性樹脂を供給する手段と、
電子回路基板の配線パターンの該断線部分を含む所定の範囲に供給された紫外光硬化性樹脂を硬化させる手段と、
前記紫外光によって硬化された樹脂の一部を除去する除去手段と、
前記除去手段によって除去された部分に、軸状のアノードを軸方向に進退可能に内蔵するノズルを介して電解液を供給するための電解液供給手段と、
前記軸状のアノードを軸方向に進退させるアノード進退手段と、
前記ノズルの先端と前記断線部の端面との間隙を所定の間隙内に配置するノズル配置手段と、前記アノードと前記断線部の端面の間に電圧を印加する印加手段と、
を備えたことを特徴とする電子回路基板の配線補修用装置。 - 請求項1記載の配線補修用装置による電子回路の配線パターンの補修方法において、
断線等の生じた電子回路基板の配線パターンの該断線部分を含む所定の範囲に紫外光硬化性樹脂を供給してから、該紫外光硬化性樹脂を硬化させ、
その後、前記所定の範囲上の前記硬化された樹脂の一部を除去してから、該除去された樹脂の部分に軸状アノードの先端部をディスペンサーノズルの先端口から露出した状態で、前記除去された樹脂部分に前記アノードの外面に沿って電解液を供給しながら前記断線部の端面と前記アノードとの間に電圧を印加することにより、前記断線部の端面と該アノードの間で電解メッキを行って、配線パターンを補修する電子回路の配線パターン補修方法。
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