JP2007163822A - 電子回路基板のパターン修正装置および修正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板上のパターン欠落欠陥を高速・高精度に修正する。
【解決手段】異なる2波長のレーザ照射が可能な、照射光学系を有した機構にし、さらに回路パターンに合わせた、高精度・高速加工を実現するために、修正対象の基板に合わせたマスクパターンを用い、さらに、このマスク上には、少なくとも2つの異なる波長のレーザ光が面内で均一な強度で照射できるようにした。さらに、このマスクは、一方の波長は全面透過、もう一方の波長はマスクパターン形状に透過するといった、波長毎に基板に照射される領域が異なるようなマスク機構を有しており、波長毎にマスクパターンに合わせてレーザ加工処理ができるようにした。
【選択図】図4
【解決手段】異なる2波長のレーザ照射が可能な、照射光学系を有した機構にし、さらに回路パターンに合わせた、高精度・高速加工を実現するために、修正対象の基板に合わせたマスクパターンを用い、さらに、このマスク上には、少なくとも2つの異なる波長のレーザ光が面内で均一な強度で照射できるようにした。さらに、このマスクは、一方の波長は全面透過、もう一方の波長はマスクパターン形状に透過するといった、波長毎に基板に照射される領域が異なるようなマスク機構を有しており、波長毎にマスクパターンに合わせてレーザ加工処理ができるようにした。
【選択図】図4
Description
本発明は、所定のパターンが形成された基板のパターン形状の欠損部に配線材料またはその配線が形成されてる中間工程の材料(例えばレジスト膜)を塗布して修正するパターン修正技術に係り、液晶表示素子の製造方法に好適なものである。また、本発明は、半導体素子の製造技術に関し、特に、TFT基板等に作り込まれた回路パターンの不具合発生を未然に防止する技術に関する。
液晶表示素子は、2枚のガラス基板の間に液晶を挟み込んだ構造となっており、一方のガラス基板(カラーフィルタ(CF)基板とも言う)には、青、緑、赤の樹脂を交互に塗布したカラーフィルタが形成され、もう一方の基板(薄膜トランジスタ(TFT)基板とも言う)には、薄膜トランジスタで構成された画素回路や配線、あるいは駆動回路などが形成されている。
これら基板上の、カラーフィルタや配線にパターン欠陥が生じると表示異常となり、その液晶表示素子は不良品となる。表示異常には、例えば、カラーフィルタ基板では、カラーフィルタに塗布された色樹脂が隣接画素にはみ出したために生じる色不良(混色)や、樹脂の膜厚が均一でないために生じる塗布ムラなどがあり、TFT基板では、配線間の短絡や断線などがある。
液晶表示のカラーフィルタ配線は数層のパターンを重ね合わせて形成される。そのため、パターン欠陥は上層パターンを形成する前に修正する必要がある。パターン欠陥お検出方法には、画像処理を用いた一般的なパターン検査装置を用いることができる。
カラーフィルタの色樹脂のはみ出しや、配線短絡の修正方法としては、特許文献1に開示されているように、短絡部分にレーザ光を照射して除去することによって修正する方法が一般的である。液晶表示素子のように、同一形状のパターンが繰返し形成されている場合には、特許文献2に開示されているように標準パターン形状を持つマスクを介してレーザを照射することにより、標準パターンと異なる部分を除去し、修正する方法がある。パターン欠損部に配線材料を塗布する方法としては、特許文献3に開示されているように先端径が細く絞られた中空のピペットを用いて塗布する方法がある。
また、特許文献4には、半導体装置の回路パターンに発生した短絡欠陥をレーザ加工によりオープンにすることで修正する技術が開示されている。また、特許文献5には、半導体装置の回路パターンに発生した断線欠陥を、パラジウム等の金属材料(回路パターンが形成可能な素材)を液状もしくはガス状にして、該断線欠陥部に塗布もしくは吹き付け、レーザ加工することにより修正する技術が開示されている。
上記の文献4、5に記載の技術は、半導体装置に作り込まれた回路パターンを修正する際、配線幅に合わせ、修正を行わなければならないため、作業時間が長くなる。また、他の正常配線と比較すると、配線幅、膜厚が不均一となり、所望の品質。精度を有する回路パターンを得るのが困難である。
また、配線幅を揃えるために、標準のマスクパターンのマスクで整形加工を行う場合には、金属配線形成後に余分な部分の金属膜の除去加工を行うため、修正工程が長くなる。
また、回路パターンの欠損部に新規に膜を形成する場合、新規膜の元となる材料を塗布する工程と、その塗布した材料をアニールし、膜を形成するといった複数の工程が必要となり、処理時間が長くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の他の目的は、回路パターンの品質・精度を低下させることなく、さらに、修正工程時間を従来より短縮して、半導体素子に作り込まれた回路パターンの不具合発生を防止することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様は、同一領域に少なくとも異なる2波長のレーザ照射が可能な、照射光学系を有した機構にした。さらに回路パターンに合わせた、高精度・高速加工を実現するために、修正対象の基板に合わせたマスクパターンを用い、さらに、このマスク上には、少なくとも2つの異なる波長のレーザ光が面内で均一な強度で照射できるようにした。
さらに、このマスクは、一方の波長は全面透過、もう一方の波長はマスクパターン形状に透過するといった、波長毎に基板に照射される領域がことなるマスク機構を有しており、マスクパターンに合わせて異なるレーザ加工処理ができるようにした。
また、本発明の第二の態様は、上面にレジストパターンが形成された層をエッチングすることで形成されるパターン層において、前記エッチングに先立って、レジストパターンの検査工程と、前記検査工程の検査結果にしたがってレジストパターンを修正する修正工程と、を行う。
ここで、前記修正工程は、前記検査工程での検査結果がレジストパターンの欠損欠陥を示している場合、該レジストパターンの欠損欠陥部分にレジスト材料を塗布する処理と、該レジスト材の塗布部分をレーザ加工して局所的にレジストパターンを再形成する処理と、を含むものでも良い。
本発明により、少なくとも2波長のレーザ光を用いることで、レーザ加工の高速化が可能となる。また、本発明のレーザ加工装置を用いることで、修正工程数を低減することが可能となり、処理時間低減と歩留まり向上によるコスト低減を図ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態につき、実施例の図面を用いて詳細に説明する。なお、実施例の説明では液晶表示素子の配線修正を例にとって説明するが、一般的に平面状に形成されたパターンの修正に適用可能であり、液晶表示素子に限定されるものではない。
一般的に、図1に示すように、液晶表示素子は、2枚のガラス基板(1、13)の間に液晶6を挟みこんだ構造となっており、マトリクス配置した多数の画像の画素電極11および液晶6で形成されるコンデンサ内の電界によって個々の画素の液晶6の分子の向きを制御して電子画像を生成している。透過型の液晶表示素子では、この電子画像を背面に設けたバックライトの光の透過率を制御して可視化することで画像を表示するものである。TFT基板15上には画素電極の印加電圧を制御する回路を形成し、カラーフィルタ基板15上に例えば3色またはそれ以上のカラーフィルタを形成することで、カラー画像を表示する。
図2は液晶表示素子のTFT基板15に形成される画素の一例を説明する平面図である。図2には、隣接する2画素分を示す。TFT基板15に形成される各種の配線や電極は絶縁層を介在させた薄膜多層回路で構成される。図1において、ガラス13を好適とする基板上に多数のゲート電極9が画素内に形成されている。ゲート電極9の上には活性層である半導体層10(ここではa-Si:H層)のアイランドがパターニングされている。
ゲート配線9を覆って、ゲート絶縁層が形成され(図示せず)、ゲート絶縁層で絶縁された複数のドレイン配線8がゲート配線9と交差する他方向に平行に形成され、2本のゲート配線9と2本のドレイン配線8で囲まれ1画素を形成する。ドレイン配線8の一部は半導体層10の上に延在して薄膜トランジスタのドレイン電極となっている。また、半導体層10の上で上記ドレイン電極と同層に形成されている。
ゲート配線9やドレイン配線8の上層はパッシベーション層が成膜され、その上に画素電極11が形成されている。画素電極11はITOを好適とする透明電極である、コンタクトホール(図示しない)を介してソース電極7に導電接続される。ゲート配線9に接続する薄膜トランジスタがONとなり、そのドレイン配線8に供給される表示データに応じた電圧が画素電極11に生成される。この画素電極11と対向電極(図示せず)との間に該画素電極11に生成される電圧に応じた大きさの電界が生成される。この電界により液晶の分子配向が制御されてバックライトからの照明光の透過量をコントロールして可視画素を形成する。
このような薄膜多層電子回路は、一般的にホトリソグラフィ技術により、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層、ドレイン電極、画素電極の順に形成される。各層は重なる部分が存在するため、短絡や断線などのパターン異常は、次の層を形成する前に修正する必要がある。
ホトリソグラフィ技術による配線形成では、まず配線材料を基板全体に均一に成膜し、感光性樹脂であるホトレジストを塗布する。次に、回路パターンを形成したマスクを介して光を照射してホトレジストを感光させる。ポジ型レジストの場合は、現像すると感光した部分が除去され、ホトレジストのパターンが形成される。さらに、エッチング工程、レジスト剥離工程を経て配線が形成される。
この液晶表示素子のマトリクス状の基板に形成されている電子回路基板が、短絡または断線すると、電気信号が正しく送信されずに表示素子は誤表示される。そのため、レーザを用いて短絡部を切断して回路を修正したり、また、欠落部に新たに材料を形成するといった修正が行われている。
図3は、液晶表示素子の配線パターンに欠落部14(ここでは断線部)がある場合の修正を説明する図である。TFT基板におけるTFTアレイの形成工程、特に電極・配線の形成工程において、異物付着などの原因で図3に示したように、配線(ここでは、ドレイン配線8)に断線が発生する場合がある。そのため、例えば、ドレイン配線が形成された後で外観検査などにより該ドレイン配線8の断線の有無を検査し、断線を発見した場合には必要に応じて修正する。なお、ゲート配線9についても同様に断線が発生する場合があるが、以下に述べるようにドレイン配線8の断線修正と同様に修正することが可能であるし、TFT基板の製造工程の初期段階のため、全配線、電極パターンを剥離除去して再製作しても良い。
図4は、実施例1の断線欠陥修正方法を実施するのに好適な修正装置の構成を示す図である。本発明の装置は、同軸に少なくとも2波長のレーザ光が出力可能な光学系を有している。図4には、パターン整形加工用のレーザとしてYAGの第4高調波である266nm紫外パルスレーザ15と、焼結用レーザとして800nmの赤外半導体レーザ16を同軸照射する構成を示す。レーザ発振器(15、16)から出力されたレーザ光をビームエクスパンダ(17a、17b)で所定のビーム径に広げ、均一化光学素子(18a、18b)によりマスク20表面およびレーザ照射領域全面でのレーザ強度分布の均一性を確保する。これは、照射された基板領域の加工速度を揃えるためである。異なる光源から発振されたレーザ光は、赤外光は反射、紫外光は透過する特性を有するミラー19を介して、整形したレーザ光をマスクステージ上に設置されたマスク20を通過させ、さらに結像レンズ21と対物レンズ22を通過させた後、基板ステージ23に搭載されたガラス基板上24の修正対象箇所にレーザを照射する。
結像レンズ21と対物レンズ22はマスク20の像をガラス基板上24に投影するように配置されており、結像レンズ21と対物レンズ22の焦点距離の比(M=対物レンズ22の焦点距離/結像レンズ21の焦点距離)倍の大きさでガラス基板上24にマスク像を投影する。この光学系構成により、マスク20の透過部分を縮小した領域にレーザ光を照射することができる。本発明では、2波長のレーザ光(15、16)を用いることから、レーザ照射位置精度を確保するために、これら結像レンズ21と対物レンズ22は複数の波長で色補正してあるものを用いる。または、波長による色収差を考慮して、回折光学素子(18a、18b)などの光学素子を用いて色収差補正を行った後、縮小光学系(結像レンズ21、対物レンズ22)を通す。
マスク20上には、ガラス基板24上に形成された配線パターンの標準パターンを1/M倍して、使用するレーザ波長、出力に耐性のある材料でマスクパターンを形成するのが良い。一般的には、Crなどの金属膜でマスクパターンが形成される。
ここで、本発明で用いるマスク20について説明する。図5に、波長選択型のマスクを示す。
本実施例では、赤外と紫外波長のレーザを用いるために、マスク基板39には石英などの近紫外から近赤外光に耐性があり、かつ透過する材料を用いる。この基板39上に、誘電体多層膜などで、波長選択性を持たせた(波長により透過・反射する)マスクパターンを形成する。例えば図5に示すように、赤外光36aはマスクパターンによらず、全面で透過し、赤外透過光36aを縮小投影して基板24上に照射する。紫外光37aはマスク基板39上に紫外光をパターニングする薄膜40のコーティングを施し、パターン状に整形された透過光37bを得て、基板24に照射する。
マスクステージ(マスク20が搭載されているステージ)と基板ステージ23は、レーザ照射光学系の光軸方向と垂直な面内で移動することができ、互いに同期して移動させることができる。マスクステージの移動量と基板ステージ23の移動量の比がマスクパターンと配線パターンの大きさの比と等しくなるように、マスクステージと基板ステージ23を同期して移動させることにより、配線パターンとレーザ照射パターンを一致させたまま移動させることができる。
前述の通り、マスクパターンと配線パターンの大きさの比は結像レンズ21と対物レンズ22の焦点距離の比と等しい。一般的に、結像レンズ21は固定であるため、マスクパターンと配線パターンの大きさの比は対物レンズ22によって決定される。したがって、対物レンズ22の交換機構と連動して、マスクステージの移動量と基板ステージ23の移動量の比を変更できる機構を付加することもできる。
マスク20を介して照射されるレーザ光とガラス基板上24の配線パターンの位置を合わせるためには、一般的に、それぞれのパターン上に基準点を設定し、それぞれの基準点の相対的位置が所定の値となるように位置合わせをする。基準点の検出はパターンマッチング等の一般的な方法を用いることができる。パターンマッチングは、あらかじめパターンの特徴のある部分の画像をテンプレートとして登録するとともに、その画像上に基準点を設定し、実パターンの画像から登録した画像と一致する場所を検出することによって、基準点を検出する手法である。配線パターンの基準点は、このパターンマッチング手法によって容易に検出できる。
マスクパターンとガラス基板23の位置補正は、ファイバ34aを用いたガイド光による投影像または加工パターンにて行う。ガイド光による投影像で補正する際は、マスク20の位置合わせ精度を確保するために、ファイバ34a前後やまたは光源に色ガラスフィルタや干渉フィルタを用いて、単色化すると有効である。さらに、結像レンズ22と対物レンズ21で色収差による投影パターンの位置ズレが生じないように波長を選択して位置補正を行う。
欠損部に新規材料を供給するのは、対物レンズ22の側方に設置された、微量材料塗布機構26により行われる。
図4には、微量材料塗布機構26をパターン修正装置光学系の光軸に対して斜めに配置し、この斜め方向から断線修正用の材料を塗布する構成を示している。パターン修正装置光学系の観察用CCDカメラ30により、観察像を実時間でモニタし、塗布位置や材料塗布状態を確認し、塗布制御装置27により材料の供給量を制御する。例えば、微量材料塗布機構26を修正対象の基板24に接触させて塗布する際には、基板に過度に接触して基板24を損傷させないように、または、塗布機構26を損傷させないように基板24に塗布機構26が接触した状態を検出する必要がある。パターン修正装置光学系でモニタすることで、好適な接触状態で塗布材料を供給することが可能となる。
以下に、TFT基板の配線の一部が欠落している場合、すなわち断線状態にある場合を例に断線欠陥を修正する手順について詳細に説明する。ここでは、図3に示した断線欠陥14を修正する場合を例として説明する。検査装置により断線欠陥14が検出されたTFT基板を搬送ロボットなどにより修正装置(図4)に搬送し、ステージ23上に設置する。一方、検査装置で検出された欠陥位置情報を生産ラインのネットワークを介して受信し、その情報に基づいてステージを駆動して修正装置の光学系視野内に断線欠陥位置を再現する。
その後、自動焦点機構により光学系全体をステージ23のTFT基板24を設置する面に垂直なZ方向に移動してTFT基板24表面に焦点を合わせる。基板ステージ23により基板24をZ軸方向に移動させても良い。光学系を移動させる場合には、レーザ発振器(15、16)および照射光学系も一体として移動させることでレーザ光学系の光軸を一定に保つことが可能である。ここで、レーザ光学系に搭載されている観察用CCDカメラ30により撮像された画像から、修正可能な断線欠陥14であるかを判定する。修正可能な断線欠陥14と判断されれば断線欠陥14のドレイン電極8上に塗布材料(液状)を塗布する。
異物が原因で断線欠陥14が発生し、異物が残っている場合には、パターン修正装置の紫外パルスレーザ15により異物を除去してから断線欠陥14修正を行う。また、必要に応じて、材料塗布により接続する配線の酸化膜をレーザ照射などにより除去し、接続抵抗を減少させる。
微量材料塗布機構26の先端は、塗布材料により固化しないように格納用域内に置かれている。これは、材料塗布機構26の先端部を一定状態に保つためである。断線欠陥14位置をパターン修正装置光学系の視野のほぼ中心部に移動し、微量材料塗布機構26の先端部をこの視野中心部に来るように移動する。微量材料塗布機構26は、この部分のみが微小移動できる機能を有し、画像認識から自動で断線欠陥14位置への移動が可能である。
この状態から、微量材料塗布機構26を徐々に降下させると、先端部がドレイン線8の表面に接触する。さらに降下させると、微量材料塗布機構26の先端部が弾性力によりたわみ、観察視野内で先端方向にシフトする。このシフトを観察することで、微量材料塗布機構26の先端部がドレイン配線8に接触したことを確認できる。常に一定のシフト量をモニタすることで、微量材料塗布機構26の降下量を安定化させることが可能である。また、シフト量を大きくしすぎるとドレイン配線8に力が加わり、ドレイン配線に損傷を与える可能性があるため、このシフト量は、例えば、数μm程度に設定する。接触を確認後、微量材料塗布機構26で材料の供給を行う。
微量材料塗布機構26は、金属膜の原料となる金属錯体または導電性粒子を含んだ有機溶剤を充填したピペット、例えばガラス材で形成されたガラスピペットである。ピペット内に液体の塗布材料を充填した構造をしている。このピペット内の材料を機械的手段で押し出したり、ガスによる圧力(材料との化学的反応を抑制するための不活性ガスがよい)により断線欠陥部14に微量に塗布材料を供給する。塗布材料を塗布する際は、配線と塗布材料の重畳部を十分に確保し、配線接触抵抗を低減し配線接続が十分行われるよう正常部上にも塗布材料を供給する。塗布材料が光化学反応により材質が変動する場合は、塗布材料や微量材料塗布機構26部を遮光し、安定した材料供給ができるような構造とする。
図6aは、断線欠陥の修正方法の説明図である。塗布材料を供給した後、図6bに示すように、塗布形状の整形を行い、余分な塗布材料44を除去加工する。この整形には、図5に示したような、マスク20による形状整形加工を行う。
従来は、配線に合わせて材料を塗布したり、金属膜を析出してから整形加工を施していたが、本発明の修正装置では、修正速度を速めるために、本発明における修正装置のマスク20により、整形と焼結処理を同時に行うことで、微細配線パターンにおいても、高精度・高速度な修正を実現する。金属材料の焼結工程と形状整形加工工程を同時に行うことで、従来別の装置での処理、または別々の加工光学系で処理していた場合に比べ、自動焦点や搬送などの時間短縮を考慮すると、従来の3〜5割の時間で断線部の修正が可能となる。
以上、TFT基板のドレイン電極の工程での断線欠陥の修正について示したが、他のTFT工程で欠落したパターン修正でも同様な処理により修正が可能である。さらに、TFT基板には残らない、生産工程上必要な中間層のパターンにも同様に適用することができる。
本発明の第二実施例は、ホトレジストの欠落部に、本発明の修正装置を適用する。図4に示す微量材料塗布機構26で、領域φ100μm、厚さ2μm程度に微量のレジスト材料を、新規に塗布し欠落部を埋める。塗布の際、位置合わせ精度は、欠落部に塗布領域100μmが重畳すれば良い。観察光学系により塗布状態を常時モニタして、塗布位置、塗布量を制御する。
このモニタリングには、図4の自動焦点用CCD31の前にマルチ干渉フィルタ(回転体などで波長が切り替わるもの)を用いて、分光スペクトルを取得し、基板24の観察部の材料の塗布状態をモニタする。また、このモニタにより、後工程の膜厚分布および材料の硬化分布を測定し、実時間でレーザ(15、16)のエネルギ、照射時間を制御する。
塗布された後、微量材料塗布機構26を退避させ、焼成・形状整形を行う。本発明の修正装置では、実施例1で記述したように、マスク20により波長選択して、基板24にレーザ光を照射できるこうせであることから、赤外波長レーザ16は塗布部全領域または塗布が必要な欠落部のみに照射、紫外波長レーザ15は欠落部以外の余分なレジスト材料に照射され、レジスト膜の欠陥を修正することができる。このように、レジスト膜などの焼成には、連続発振型のレーザ、除去加工には高尖頭値が得られるパルスレーザを用いると有効である。
ここでは、800nmの赤外レーザを25W/cm2にて10秒程度照射して、熱効果により新規に塗布したレジストの焼成を行う。本発明の方法では、これと同時に紫外パルスレーザを照射して、光分解作用により形状整形加工を行い、正常バターンを得る。
以上のように、レジストパターンの欠落部の修正においても、同一の加工光学系で処理が可能であり、また、焼成と加工を同時処理できることから、修正時間の短縮が可能となる。
以上は、液晶表示素子を例に説明してきたが、他の平面基板上にパターニングする表示素子などの電子回路基板にも適用可能である。
これまで、複数の装置、または複数の工程で行われてきた電子回路のパターン修正を、複数の波長のレーザと特殊なマスク機構を用いることで、一工程で修正が可能となり、修正時間の高速化と処理装置の一体化でコスト低減が図れる。
15…2波長のレーザ光、16…2波長のレーザ光、17a…ビームエクスパンダ、17b…ビームエクスパンダ、18a…均一化光学素子、18b…均一化光学素子、19…ミラー、20…マスク、21…結像レンズ、22…対物レンズ、23…基板ステージ、24…基板、26…微量材料塗布機構、27…塗布制御装置、30…CCDカメラ。
Claims (6)
- 検査装置の検査データに基づいて、基板上に形成した電子回路パターンの欠落部(欠陥部)を修正して、正常化する電子回路基板のパターン修正装置であって、前記電子回路パターンに、複数の波長のレーザ光を、同一範囲に照射する手段を有することを特徴とする電子回路基板のパターン修正装置。
- 前記パターン修正装置は、複数の波長に対して透過性のマスク基板を用い、そのマスク基板には波長毎に透過・不透過を選択する薄膜層を有したマスクパターンを搭載しており、加工基板上に波長毎にパターン化された照射領域にレーザを投影することを特徴とする電子回路基板のパターン修正装置。
- 前記複数の波長のレーザ光を発振するレーザ発振器が、複数から構成されており、その複数の波長の収差を補正するための光学素子と、複数の波長を一光軸に統一させるための光学素子を有していることを特徴とする電子回路基板パターン修正装置。
- 前記複数の波長のレーザ光を発振するレーザ発振器が、一つのレーザ発振器から構成されており、その複数の波長の収差を補正するための光学素子を有していることを特徴とする電子回路基板パターン修正装置。
- 前記複数の波長のレーザ光を用いた修正装置により、複数のレーザ波長を同領域に照射し、複数の反応過程を同時に処理することを特徴とする電子回路基板パターンの修正方法。
- 前記複数の波長のレーザ光を用いた修正装置により、複数のレーザ波長を同領域内で、マスクで波長毎に整形されたパターン状に照射し、このパターン形状に合わせて基板の反応を制御することを特徴とする電子回路基板のパターン修正方法。
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