図1乃至図13は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、筐体1を分解して示す。図2は、左構造体7を分解して示す。図3は、右構造体8を分解して示す。図4は、背構造体9を分解して示す。図5は、天構造体10を示す。図6は、底構造体11を示す。図7は、前フレーム3を分解して示す。図8は、図7をA−A線、B−B線、C−C線、D−D線に沿い切断した断面を示す。図9は、左構造体7と右構造体8および背構造体9を相互に組み立てる初期形態を示す。図10は、左構造体7と右構造体8と背構造体9および前フレーム3の組み立てられた構造の平面的な断面を示す。図11は、天構造体10を左構造体7と右構造体8および背構造体9からなる複合体206に組み立てる構造の側面的な断面を示す。図12は、底構造体11を複合体206に組み立てる構造を分解して示す。図13は、筐体1を使用したスロットマシンを示す。本明細書において、「前」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図13の状態にスロットマシンを置いて矢印Sで示す前側から見た場合に特定される方向である。「後」と「裏」とは同じ方向である。
図1を参照し、スロットマシンの筐体1の構造について説明する。筐体1は、ボックス本体2、前フレーム3、左プロテクタ4、右プロテクタ5、後プロテクタ6を備える。ボックス本体2は、左構造体7、右構造体8、背構造体9、天構造体10、底構造体11が互いに組み合わせられたことによって、前面を開口した縦長な前側から後側に奥行きの有る箱形に構成される。前フレーム3は、角筒状の左構造体12、角筒状の右構造体13、角筒状の上構造体14、角筒状の下構造体15が互いに溶接で結合されたことによって、前後方向に開口した貫通孔を囲む縦長な方形の額縁形に構成される。そして、前フレーム3の後縁部がボックス本体2の前側から前縁部の外側に嵌め込まれ、ボルト16がボックス本体2の開口の側からボルト挿入孔17を経由して前フレーム3のボルト結合孔18に締結されることによって、前フレーム3とボックス本体2とが互いに結合される。このように、額縁形の前フレーム3がボックス本体2の前側に取り付けられることによって、筐体1の軽量化を図りつつ強さを向上することができるという利点がある。
左プロテクタ4、右プロテクタ5、後プロテクタ6は、合成樹脂により個別に構成される。左プロテクタ4および右プロテクタ5は、前後方向に細長い同じ形の棒状であって、左プロテクタ4を右プロテクタ5として使用可能であり、右プロテクタ5を左プロテクタ4として使用可能である。左プロテクタ4および右プロテクタ5には、ボルト挿入孔19;20、図外の頭部収納部、凹条21;22、凸条23;24が形成される。ボルト挿入孔19は、前後方向に分かれ、上下方向への貫通孔として形成される。頭部収納部は、左プロテクタ4および右プロテクタ5の底面から内部に窪み、ボルト挿入孔19よりも大きな直径で、ボルト挿入孔19と同軸状に形成される。凹条21;22および凸条23;24は、左プロテクタ4および右プロテクタ5の下面に、前後方向への条として形成され、左右方向に交互に連続する。後プロテクタ6は、左右方向に細長い棒状であって、ボルト挿入孔25、図外の頭部収納部、凹条26、凸条27を備える。ボルト挿入孔25は、左右方向に分かれ、上下方向への貫通孔として形成される。図外の頭部収納部は、後プロテクタ6の底面から内部に窪み、ボルト挿入孔25よりも大きな直径で、ボルト挿入孔25と同軸状に形成される。凹条26および凸条27は、後プロテクタ6の底面に、前後方向への条として形成され、左右方向に交互に連続する。
そして、左プロテクタ4の上面がボックス本体2の下側から左構造体7における下縁部の下面に重ね合わされ、ボルト28が左プロテクタ4の下側からボルト挿入孔19を経由して左構造体7のボルト締結孔29に締結されることによって、左プロテクタ4が左構造体7に取り付けられ、ボルト28の頭部が頭部収容部に格納されて左プロテクタ4の下面よりも下側に突出しない。右プロテクタ5の上面がボックス本体2の下側から右構造体8における下縁部の下面に重ね合わされ、ボルト30が右プロテクタ5の下側からボルト挿入孔20を経由して右構造体8のボルト締結孔31に締結されることによって、右プロテクタ5が右構造体8に取り付けられ、ボルト30の頭部が頭部収容部に格納されて右プロテクタ5の下面よりも下側に突出しない。後プロテクタ6の上面がボックス本体2の下側から背構造体9における下縁部の下面に重ね合わされ、ボルト32が後プロテクタ6の下側からボルト挿入孔25を経由して背構造体9のボルト締結孔33に締結されることによって、後プロテクタ6が背構造体9に取り付けられ、ボルト32の頭部が頭部収容部に格納されて後プロテクタ6の下面よりも下側に突出しない。よって、筐体1が遊技店の島と呼ばれる図外の遊技機設置構造体に取り付けられる場合、左プロテクタ4の下面、右プロテクタ5の下面、後プロテクタ6の下面が遊技機設置構造体の台の上に接触して搭載され、筐体1が作業者によって前側から後側に押されて遊技機設置構造体の台の上を移動しても、ボルト28;30;32の頭部が遊技機設置構造体と接触することがなく、ボルト28;30;32が遊技機設置構造体の台に傷を付けないという利点がある。
左プロテクタ4と右プロテクタ5および後プロテクタ6が、合成樹脂製で構成され、前フレーム3の組み付けられたボックス本体2に取り付けられているので、筐体1が遊技店の島と呼ばれる遊技機設置構造体に取り付けられる場合、左プロテクタ4と右プロテクタ5および後プロテクタ6を遊技機設置構造体の台の上に搭載することによって、衝撃を和らげることができるという利点がある。左プロテクタ4と右プロテクタ5および後プロテクタ6が、前フレーム3の組み付けられたボックス本体2に取り付けられた場合において、前フレーム3の下面が、左プロテクタ4の下面、右プロテクタ5の下面、後プロテクタ6の下面と同一面に位置させてもよいが、左プロテクタ4の下面、右プロテクタ5の下面、後プロテクタ6の下面よりも上側に位置されれば、筐体1が遊技店の島と呼ばれる遊技機設置構造体に取り付けられる場合、左プロテクタ4の下面、右プロテクタ5の下面、後プロテクタ6の下面が遊技機設置構造体の台の上に接触して搭載されても、前フレーム3が遊技機設置構造体と接触することがなく、前フレーム3が遊技機設置構造体の台に傷を付けることがなく、前フレーム3の表面に施された塗料の層が遊技機設置構造体から傷を受けることもないという利点がある。また、左プロテクタ4、右プロテクタ5、後プロテクタ6には、凹条21;22;26および凸条23;24;27が形成されているので、左プロテクタ4の下面、右プロテクタ5の下面、後プロテクタ6の下面が遊技機設置構造体の台の上に接触して搭載された場合、凹凸がないものよりも、遊技機設置構造体の台と左プロテクタ4、右プロテクタ5、後プロテクタ6との接触面積が少ない。作業者が、筐体1を前側から後側に押した場合、筐体1を簡単に移動できるという利点がある。
図2を参照し、左構造体7の構造について説明する。左構造体7は、左側板37、棚構造体38、電源取付構造体39、底受止構造体40、ヒンジ取付構造体41、取手構造体42を構成部材として備える。左側板37、棚構造体38、電源取付構造体39、底受止構造体40、取手構造体42、ヒンジ取付構造体41は、相互に別々に形成される。そして、棚構造体38と電源取付構造体39と底受止構造体40およびヒンジ取付構造体41が左側板37に取り付けられた状態において、電着塗装が全体的に施され、その後、取手構造体42が左側板37の右面に取り付けられることによって、左構造体7が図1に示す構造に構成される。
左側板37は、鉄板のような板金を材料とし、上縁部および下縁部が互いに平行で、後縁部が上縁部および下縁部と直交し、前縁部が下から上に行くにしたがって徐々に後縁部の側に傾斜する、縦長な四角形に形成される。左側板37には、取手用孔43および取手取付部44が設けられる。取手用孔43は、左右方向への貫通孔として左側板37に形成される。取手取付部44は、取手用孔43よりも前側および後側に位置し、左側板37に溶接されたボルトにより構成される。取手取付部44におけるボルトの頭部は、左側板37の左面よりも左側に突出していない。つまり、取手取付部44としてボルトの頭部が左側板37の左面に溶接されても、左側板37の左面は平坦に構成される。左側板37の上縁部には、天板受止片45が、左側板37の上縁部から内側に直角に折り曲げられる。左側板37の後縁部には、背板係合部46が設けられる。背板係合部46は、係合後片47と係合右片48および係合前片49から、上下方向および前側に開口した形状に形成される。係合後片47は、左側板37の後縁部の上下方向の全体にわたり左側板37の後縁部から右側に直角に折り曲げられる。係合右片48は、係合後片47の右縁部の上下方向の全体にわたり係合後片47の右縁部から前側に直角に折り曲げられる。係合前片49は、係合右片48の前縁部の上下方向の全体にわたり係合右片48の前縁部から左側に直角に折り曲げられる。左側板37の前縁部には、フレーム取付部50が設けられる。フレーム取付部50は、連絡片51および取付片52を備える。連絡片51は、左側板37の前縁部から右側に直角に折り曲げられる。取付片52は、連絡片51の右縁部から前側に直角に折り曲げられる。連絡片51には、複数のボルト挿入孔17が、互いに上下方向に分離され、左右方向への貫通孔として形成される。
棚構造体38は、鉄板のような板金を材料とし、棚右片54、棚上片55、棚下片56、上結合片57、下結合片58を備えた形状に構成される。棚右片54は、前後方向に長い帯状である。棚上片55は、棚右片54の上縁部から左側に直角に折り曲げられる。棚下片56は、棚右片54の下縁部から左側に直角に折り曲げられる。上結合片57は、棚上片55の左縁部から上側に直角に折り曲げられる。下結合片58は、棚下片56の左縁部から下側に直角に折り曲げられる。棚右片54には、複数の図柄取付部59が、互いに前後方向に分離されて設けられる。図柄取付部59は、図13の図柄表示装置212を固定するものであって、ボルト退避孔とナットとから構成される。図柄取付部59のボルト退避孔は、棚右片54に左右方向への貫通孔として形成される。図柄取付部59のナットは、ボルト退避孔の周りにおける棚右片54の左面に溶接される。図柄取付部59のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。棚構造体38は、左側板37に、次のように取り付けられる。上結合片57の左面および下結合片58の左面が左側板37の右面に溶接で結合され、棚構造体38が左側板37の右面に固定される。
電源取付構造体39は、鉄板のような板金を材料とし、取付右片61、取付上片62、取付下片63、上結合片64、下結合片65を備えた形状に構成される。取付右片61は、前後方向に長い帯状である。取付上片62は、取付右片61の上縁部から左側に直角に折り曲げられる。取付下片63は、取付右片61の下縁部から左側に直角に折り曲げられる。上結合片64は、取付上片62の左縁部から上側に直角に折り曲げられる。下結合片65は、取付下片63の左縁部から下側に直角に折り曲げられる。取付右片61には、複数の電源取付部66が、互いに前後方向に分離されて設けられる。電源取付部66は、ボルト退避孔とナットとから構成される。電源取付部66のボルト退避孔は、取付右片61に左右方向への貫通孔として形成される。電源取付部66のナットは、ボルト退避孔の周りにおける取付右片61の左面に溶接される。電源取付部66のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。電源取付構造体39は、左側板37に、次のように取り付けられる。上結合片64の左面と下結合片65の左面とが左側板37の右面に溶接で結合され、電源取付構造体39が左側板37の右面に固定される。
底受止構造体40は、鉄板のような板金を材料とし、受止片68および結合片69を備えた形状に構成される。受止片68は、前後方向に長い帯状である。結合片69は、受止片68の左縁部から上側に直角に折り曲げられる。受止片68には、複数の底板取付部70および複数のプロテクタ取付部71が、互いに前後方向に分離されて設けられる。底板取付部70は、ボルト退避孔とナットとから構成される。底板取付部70のボルト退避孔は、受止片68に上下方向への貫通孔として形成される。底板取付部70のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片68の上面に溶接される。底板取付部70のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。プロテクタ取付部71は、ボルト退避孔とナットとから構成される。プロテクタ取付部71のボルト退避孔は、受止片68に上下方向への貫通孔として形成される。プロテクタ取付部71のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片68の上面に溶接される。プロテクタ取付部71のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。底受止構造体40は、左側板37に、次のように取り付けられる。底板取付部70およびプロテクタ取付部71が上側に向けられ、結合片69の左面が左側板37の右面に溶接で結合され、受止片68が左側板37の下縁部から右側に直角に突出し、底受止構造体40が左側板37の右面に固定される。
ヒンジ取付構造体41は、鉄板のような板金を材料とし、取付右片73、連絡片74、取付後片75、前結合片76、後結合片77を備えた形状に構成される。取付右片73は、上下方向に長い帯状である。連絡片74は、取付右片73の前縁部から左側に直角に折り曲げられる。取付後片75は、取付右片73の後縁部から左側に直角に折り曲げられる。前結合片76は、連絡片74の左縁部から前側に直角に折り曲げられる。後結合片77は、取付後片75の左縁部から後側に直角に折り曲げられる。取付右片73には、複数のヒンジ取付部78が、互いに上下方向に分離されて設けられる。ヒンジ取付部78は、ボルト退避孔とナットとから構成される。ヒンジ取付部78のボルト退避孔は、取付右片73に左右方向への貫通孔として形成される。ヒンジ取付部78のナットは、ボルト退避孔の周りにおける取付右片73の左面に溶接される。ヒンジ取付部78のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。ヒンジ取付構造体41は、左側板37に、次のように取り付けられる。前結合片76が前側に向けられ、前結合片76の左面が左側板37における取付片52の右面に溶接で結合され、後結合片77が後側に向けられ、後結合片77の左面が左側板37の右面に溶接で結合され、取付右片73が左側板37の右面から右側に平行に突出し、ヒンジ取付構造体41が左側板37の右面に固定される。
取手構造体42は、光を遮断する性質の有る有色な合成樹脂を材料とし、袋部80および取付片81を備えた形状に構成される。袋部80は、左面に開口し、左側から右側に奥行きの有る箱形である。取付片81は、袋部80の開口を囲み、袋部80の開口から外側に直角に突出する。取付片81には、複数のボルト挿入孔82が、前後に分離され、左右方向への貫通孔として設けられる。取手構造体42は、左側板37に、次のように取り付けられる。取付片81が左側に向けられて左側板37の右面の側に近づけられ、取手取付部44のボルトがボルト挿入孔82に挿入された後、ナット83が取付片81よりも右側に突出した取手取付部44のボルトに締結されることによって、袋部80の開口が取手用孔43と対応し、袋部80が取手用孔43を袋小路状に覆い隠し、取手構造体42が左側板37の右面に固定される。
図3を参照し、右構造体8の構造について説明する。右構造体8は、右側板85、棚構造体86、底受止構造体87、部品取付構造体88、取手構造体89を構成部材として備える。右側板85、棚構造体86、底受止構造体87、取手構造体89は、相互に別々に形成される。そして、棚構造体86および底受止構造体87が右側板85に取り付けられた状態において、電着塗装が全体的に施され、その後、取手構造体89が右側板85に取り付けられることによって、右構造体8が図1に示す構造に構成される。
右側板85は、鉄板のような板金を材料とし、上縁部および下縁部が互いに平行で、後縁部が上縁部および下縁部と直交し、前縁部が下部から上部に行くにしたがって徐々に後縁部の側に傾斜する、縦長な四角形に形成される。右側板85は、左側板37と左右に対称の合同形状である。右側板85には、取手用孔90および取手取付部91が設けられる。取手用孔90は、左右方向への貫通孔として右側板85に形成される。取手取付部91は、取手用孔90よりも前側および後側に位置し、右側板85に溶接されたボルトにより構成される。取手取付部91におけるボルトの頭部は、右側板85の右面よりも右側に突出していない。つまり、取手取付部91としてボルトの頭部が右側板85の右面に溶接されても、右側板85の右面は平坦に構成される。右側板85の上縁部には、天板受止片92が、右側板85の上縁部から左側に直角に折り曲げられる。右側板85の後縁部には、背板係合部93が設けられる。背板係合部93は、係合後片94と係合左片95および係合前片96から、上下方向および前側に開口した形状に形成される。係合後片94は、右側板85の後縁部の上下方向の全体にわたり右側板85の後縁部から左側に直角に折り曲げられる。係合左片95は、係合後片94の左縁部の上下方向の全体にわたり係合後片94の左縁部から前側に直角に折り曲げられる。係合前片96は、係合左片95の前縁部の上下方向の全体にわたり係合左片95の前縁部から右側に直角に折り曲げられる。右側板85の前縁部には、フレーム取付部97が設けられる。フレーム取付部97は、連絡片98および取付片99から構成される。連絡片98は、右側板85の前縁部から左側に直角に折り曲げられる。取付片99は、連絡片98の左縁部から前側に直角に折り曲げられる。連絡片98には、複数のボルト挿入孔17が、互いに上下方向に分離され、左右方向への貫通孔として形成される。
棚構造体86は、鉄板のような板金を材料とし、棚左片100、棚上片101、棚下片102、上結合片103、下結合片104を備えた形状に構成される。棚左片100は、前後方向に長い帯状である。棚上片101は、棚左片100の上縁部から右側に直角に折り曲げられる。棚下片102は、棚左片100の下縁部から右側に直角に折り曲げられる。上結合片103は、棚上片101の右縁部から上側に直角に折り曲げられる。下結合片104は、棚下片102の右縁部から下側に直角に折り曲げられる。棚左片100には、複数の図柄取付部105が、互いに前後方向に分離されて設けられる。図柄取付部105は、図13の図柄表示装置212を固定するものであって、ボルト退避孔とナットとから構成される。図柄取付部105のボルト退避孔は、棚左片100に左右方向への貫通孔として形成される。図柄取付部105のナットは、ボルト退避孔の周りにおける棚左片100の右面に溶接される。図柄取付部105のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。棚構造体86は、右側板85に、次のように取り付けられる。上結合片103の右面および下結合片104の右面が右側板85の右面に溶接で結合され、棚構造体86が右側板85の左面に固定される。
底受止構造体87は、鉄板のような板金を材料とし、受止片107および結合片108を備えた形状に構成される。受止片107は、前後方向に長い帯状である。結合片108は、受止片107の右縁部から上側に直角に折り曲げられる。受止片107には、複数の底板取付部109および複数のプロテクタ取付部110が、互いに前後方向に分離されて設けられる。底板取付部109は、ボルト退避孔とナットとから構成される。底板取付部109のボルト退避孔は、受止片107に上下方向への貫通孔として形成される。底板取付部109のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片107の上面に溶接される。底板取付部109のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。プロテクタ取付部110は、ボルト退避孔とナットとから構成される。プロテクタ取付部110のボルト退避孔は、受止片107に上下方向への貫通孔として形成される。プロテクタ取付部110のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片107の上面に溶接される。プロテクタ取付部110のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。底受止構造体87は、右側板85に、次のように取り付けられる。底板取付部109およびプロテクタ取付部110が上側に向けられ、結合片108の右面が右側板85の左面に溶接で結合され、受止片107が右側板85の下縁部から左側に直角に突出し、底受止構造体87が右側板85の左面に固定される。
部品取付構造体88は、鉄板のような板金を材料とし、取付左片111、取付上片112、取付下片113、上結合片114、下結合片115を備えた形状に構成される。取付左片111は、前後方向に長い帯状である。取付上片112は、取付左片111の上縁部から右側に直角に折り曲げられる。取付下片113は、取付左片111の下縁部から右側に直角に折り曲げられる。上結合片114は、取付上片112の右縁部から上側に直角に折り曲げられる。下結合片115は、取付下片113の右縁部から下側に直角に折り曲げられる。取付左片111には、部品取付部116および逃避孔117が、互いに前後方向に分離されて設けられる。部品取付部116は、ボルト退避孔とナットとから構成される。部品取付部116のボルト退避孔は、取付左片111に左右方向への貫通孔として形成される。部品取付部116のナットは、ボルト退避孔の周りにおける取付左片111の右面に溶接される。部品取付部116のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。逃避孔117は、左右方向への貫通孔として取付左片111に形成される。部品取付構造体88は、右側板85に、次のように取り付けられる。上結合片114の右面および下結合片115の右面が右側板85の左面に溶接で結合され、部品取付構造体88が右側板85の左面に固定される。
取手構造体89は、光を遮断する性質の有る有色な合成樹脂を材料とし、袋部119および取付片120を備えた形状に構成される。袋部119は、右面を開口し、右側から左側に奥行きの有る箱形である。取付片120は、袋部119の開口を囲み、袋部119の開口から外側に直角に突出する。取付片120には、複数のボルト挿入孔121が、前後に分離され、左右方向への貫通孔として設けられる。取手構造体89は、右側板85に、次のように取り付けられる。取付片120が右側に向けられて右側板85の左面の側に近づけられ、取手取付部91のボルトがボルト挿入孔121に挿入された後、ナット122が取付片120よりも左側に突出したボルトに締結されることによって、袋部119の開口が右側板85の取手用孔90と対応し、袋部119が取手用孔90を袋小路状に覆い隠し、取手構造体89が右側板85の左面に固定される。
図4を参照し、背構造体9の構造について説明する。背構造体9は、背板124および底受止構造体125を備える。背板124および底受止構造体125は、互いに別々に構成される。そして、底受止構造体125が背板124に取り付けられた状態において、電着塗装が全体的に施されることによって、背構造体9が図1に示す構造に構成される。
背板124は、鉄板のような板金を材料とし、上縁部および下縁部が互いに平行で、前縁部および後縁部が互いに平行となる縦長な方形に形成される。背板124には、放熱孔部126;127、補給孔部128、配線孔129;130、オーバーフローセンサ取付孔Cが設けられる。放熱孔部126は、横長な前後方向への貫通孔と、貫通孔の周縁部が後側に斜めに突出されたリブとを備える。このように放熱孔部126がリブを備えることによって、背板124の曲げ強度が向上し、背板124が撓み難い。放熱孔部127は、丸い前後方向への貫通孔が多数集合された形態である。補給孔部128は、収容部131、補給用孔132、蓋133を備える。収容部131は、背板124の裏側から前側に突出された方形である。補給用孔132は、収容部131の前壁に、前後方向への貫通孔として形成される。蓋133は、背板124の裏側から収容部131の裏面に接着剤で接着され、補給用孔132を塞ぐ。そして、遊技機設置構造体にメダル補給機が設けられている場合、蓋133が背板124の前側から後側に押されて収容部131から取り外され、補給用孔132がメダル補給機の設置孔として使用される。
背板124の上縁部には、天板係合部134が設けられる。天板係合部134は、上係合片135と後係合片136aおよび下係合片136bから、前側および左右方向に開口した形状に形成される。上係合片135は、背板124の上縁部から後側に直角に折り曲げられる。後係合片136aは、上係合片135の後縁部から下側に直角に折り曲げられる。下係合片136bは、後係合片136aの下縁部から前側に直角に折り曲げられる。背板124の左縁部には、左側板係合部137が設けられる。左側板係合部137は、左係合片138と後係合片139および右係合片140から、上下方向および右側に開口した形状に形成される。左係合片138は、背板124の左縁部の上下方向の全体にわたり背板124の左縁部から後側に直角に折り曲げられる。後係合片139は、左係合片138の後縁部の上下方向の全体にわたり左係合片138の後縁部から右側に直角に折り曲げられる。右係合片140は、後係合片139の上下方向の全体にわたり右縁部後係合片139の右縁部から前側に直角に折り曲げられる。背板124の右縁部には、右側板係合部141が設けられる。右側板係合部141は、右係合片142と後係合片143および左係合片144から、上下方向および右側に開口した形状に形成される。右係合片142は、背板124の右縁部の上下方向の全体にわたり背板124の右縁部から後側に直角に折り曲げられる。後係合片143は、右係合片142の後縁部の上下方向の全体にわたり右係合片142の後縁部から左側に直角に折り曲げられる。左係合片144は、後係合片143の左縁部の上下方向の全体にわたり後係合片143の左縁部から前側に直角に折り曲げられる。
底受止構造体125は、鉄板のような板金を材料とし、受止片145および結合片146を備えた形状に構成される。受止片145は、左右方向に長い帯状である。結合片146は、受止片145の後縁部から上側に直角に折り曲げられる。受止片145には、複数の底板取付部147および複数のプロテクタ取付部148が、互いに左右方向に分離されて設けられる。底板取付部147は、ボルト退避孔とナットとから構成される。底板取付部147のボルト退避孔は、受止片145に上下方向への貫通孔として形成される。底板取付部147のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片145の上面に溶接される。底板取付部147のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。プロテクタ取付部148は、ボルト退避孔とナットとから構成される。プロテクタ取付部148のボルト退避孔は、受止片145に上下方向への貫通孔として形成される。プロテクタ取付部148のナットは、ボルト退避孔の周りにおける受止片145の上面に溶接される。プロテクタ取付部148のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。底受止構造体125は、背板124に、次のように取り付けられる。底板取付部147およびプロテクタ取付部148が上側に向けられ、結合片146の後面が背板124の前面に溶接で結合され、受止片145が背板124の下縁部から前側に直角に突出し、底受止構造体125が背板124の前面に固定される。
図5を参照し、天構造体10の構造について説明する。天構造体10は、天板149、左側板受止片150、右側板受止片151、背板係合部152、フレーム取付部153を備える。そして、左側板受止片150、右側板受止片151、背板係合部152、フレーム取付部153が天板149に設けられた状態において、電着塗装が全体的に施されることによって、天構造体10が図5に示す構造に構成される。天板149は、鉄板のような板金を材料とし、左縁部および右縁部が互いに平行で、前縁部および後縁部が互いに平行となる横長な方形に形成される。左側板受止片150は、天板149の左縁部から下側に直角に折り曲げられる。右側板受止片151は、天板149の右縁部から下側に直角に折り曲げられる。背板係合部152は、天板149の後縁部に設けられる。背板係合部152は、後係合片154と下係合片155aおよび前係合片155bから、前側および左右方向に開口した形状に形成される。後係合片154は、天板149の後縁部から下側に直角に折り曲げられる。下係合片155aは、後係合片154の下縁部から前側に直角に折り曲げられる。前係合片155bは、下係合片155aの前縁部から上側に直角に折り曲げられる。フレーム取付部153は、天板149の前縁部に設けられる。フレーム取付部153は、連絡片156および取付片157を備える。連絡片156は、天板149の前縁部から下側に直角に折り曲げられる。取付片157は、連絡片156の下縁部から前側に直角に折り曲げられる。取付片157には、複数のボルト挿入孔17が、互いに左右方向に分離され、上下方向への貫通孔として形成される。
図6を参照し、底構造体11の構造について説明する。底構造体11は、底板159、左側板受止片160、右側板受止片161、背板受止片162、フレーム取付部163を備える。そして、左側板受止片160、右側板受止片161、背板受止片162、フレーム取付部163が底板159に設けられた状態において、電着塗装が全体的に施されることによって、底構造体11が図6に示す構造に構成される。底板159は、鉄板のような板金を材料とし、左縁部および右縁部が互いに平行で、前縁部および後縁部が互いに平行となる横長な方形に形成される。底板159には、回収孔部164、ホッパー取付部165、ボルト挿入孔166が設けられる。ホッパー取付部165は、図13のホッパー214を固定するものであって、ボルト退避孔とナットとから構成される。ホッパー取付部165のボルト退避孔は、底板159に上下方向への貫通孔として形成される。ホッパー取付部165のナットは、ボルト退避孔の周りにおける底板159の上面に溶接される。ホッパー取付部165のボルト退避孔およびナットは互いに同軸状である。回収孔部164は、収容部167、回収用孔168、蓋169を備える。収容部167は、底板159の下側から上側に突出される。回収用孔168は、収容部167の上壁に、上下方向への貫通孔として形成される。蓋169は、底板159の下側から収容部167の下面に接着剤で接着され、回収用孔168を塞ぐ。そして、遊技機設置構造体にメダル回収機が設けられている場合、蓋169が底板159の上側から下側に押されて収容部167から取り外され、回収用孔168がメダル回収機の設置孔として使用される。
左側板受止片160は、底板159の左縁部から上側に直角に折り曲げられる。右側板受止片161は、底板159の右縁部から上側に直角に折り曲げられる。背板受止片162は、底板159の後縁部から上側に直角に折り曲げられる。フレーム取付部163は、底板159の前縁部に設けられ、連絡片170および取付片171を備える。連絡片170は、底板159の前縁部から下側に直角に折り曲げられる。取付片171は、連絡片170の下縁部から前側に直角に折り曲げられる。取付片171には、複数のボルト挿入孔17が、互いに左右方向に分離され、上下方向への貫通孔として形成される。
図7を参照し、前フレーム3の構造について説明する。前フレーム3は、フレーム本体173、左不正防止部材174、右不正防止部材175、上不正防止部材176、補助部材177を備える。そして、左不正防止部材174、右不正防止部材175、上不正防止部材176、補助部材177がフレーム本体173に取り付けられた状態において、電着塗装が全体的に施されることによって、前フレーム3が図1に示す構造に構成される。フレーム本体173は、左構造体12、右構造体13、上構造体14、下構造体15が互いに溶接で結合されたことによって、前後方向に開口した貫通孔を囲む縦長な方形の額縁形に形成される。左構造体12、右構造体13、上構造体14、下構造体15の構造については、図8で後述する。
左不正防止部材174は、鉄板のような板金を材料とし、受止片179、結合片180、ヒンジ逃避部181を備えた形状に構成される。受止片179は、上下方向に長い帯状である。結合片180は、受止片179の左縁部から後側に直角に近い鋭角に折り曲げられる。ヒンジ逃避部181は、上下に分かれ、受止片179に設けられ、受止片179の右端面から内部に窪み、右側および前後方向に貫通する。右不正防止部材175は、鉄板のような板金を材料とし、受止片183、連結片184、結合片185、掛止片186を備えた形状に構成される。受止片183は、上下方向に長い帯状である。連結片184は、受止片183の後縁部から左側に直角に折り曲げられる。結合片185は、連結片184の左縁部から後側に直角に折り曲げられる。掛止片186は、上下に分かれ、結合片185の左縁部から左側に直角に折り曲げられる。上不正防止部材176は、鉄板のような板金を材料とし、左右方向に長い帯状に形成される。補助部材177は、鉄板のような板金を材料とし、受止片188と案内面189および結合片190を備えた形状に構成される。受止片188は、前後方向に長い帯状である。案内面189は、受止片188の前縁部から前側に行くにしたがって徐々に下り勾配となる斜面として受止片188の前側に設けられる。結合片190は、受止片188の右縁部から上側に直角に折り曲げられる。そして、結合片190の右面が結合片185の左面に溶接され、受止片188および案内面189が結合片185より左側に直角に突出し、補助部材177が右不正防止部材175に固定される。
図8を参照し、左構造体12、右構造体13、上構造体14、下構造体15の構造について説明する。図8のa図に示すように、左構造体12は、鉄板のような板金からなる内側板金aおよび鉄板のような板金からなる外側板金bを材料とし、上下方向に長い、角筒状に形成され、後側の取付部192、中間の骨太部193、前側の細身部194を備える。取付部192における左右方向の寸法である厚さT1と、細身部194における左右方向の寸法である厚さT2とは、同じである(T1=T2)。骨太部193における左右方向の寸法である厚さT3は、取付部192の厚さT1および細身部194の厚さT2よりも大きい(T3>T1;T2)。骨太部193の右面には、左不正防止部材174における結合片180の左面が溶接で結合され、受止片179が骨太部193より左側に突出し、左不正防止部材174が左構造体12に固定される。取付部192の右面には、左構造体7における取付片52が、ボルト16で締結され、左構造体7が左構造体12に固定される。ボルト16は、左構造体12の左面に突出していないので、左構造体12の左側から取り外されない。左構造体7と左構造体12とが互いに組み合わせられた場合、左構造体7の左面と左構造体12の左面とが互いに前後方向に平坦な面として連結されるので、図1の筐体1の容積が大きくなるという利点がある。
図8のb図に示すように、右構造体13は、鉄板のような板金からなる内側板金aおよび鉄板のような板金からなる外側板金bを材料とし、上下方向に長い、角筒状に形成され、後側の取付部196、前側の骨太部197を備える。骨太部197における左右方向の寸法である厚さT5は、取付部196における左右方向の寸法である厚さT4よりも大きい(T5>T4)。骨太部197の左面には、右不正防止部材175における結合片185の右面が溶接で結合され、連結片184および受止片183が骨太部193より前側に突出し、右不正防止部材175が右構造体13に固定される。取付部196の左面には、右構造体8における取付片99が、ボルト16で締結され、右構造体8が右構造体13に固定される。ボルト16は、右構造体13の右面に突出していないので、右構造体13の右側から取り外されない。右構造体8と右構造体13とが互いに組み合わされた場合、右構造体8の右面と右構造体13の右面とが互いに前後方向に平坦な面として連結されるので、図1の筐体1の容積が大きくなるという利点がある。
図8のc図に示すように、上構造体14は、鉄板のような板金からなる内側板金aおよび鉄板のような板金からなる外側板金bを材料とし、上下方向に長い、角筒状に形成され、後側の取付部199、前側の骨太部200を備える。骨太部200における上下方向の寸法である厚さT7は、取付部199における上下方向の寸法である厚さT6よりも大きい(T7>T6)。骨太部200の下面には、上不正防止部材176における後部の上面が溶接で結合され、上不正防止部材176の前部が骨太部193より前側に突出し、上不正防止部材176が上構造体14に固定される。取付部199の下面には、天構造体10における取付片157が、ボルト16で締結され、天構造体10が上構造体14に固定される。ボルト16は、上構造体14の上面に突出していないので、上構造体14の上側から取り外されない。天構造体10と上構造体14とが互いに組み合わされた場合、天構造体10の上面と上構造体14の上面とが互いに前後方向に平坦な面として連結されるので、図1の筐体1の容積が大きくなるという利点がある。
図8のd図に示すように、下構造体15は、鉄板のような板金からなる内側板金aおよび鉄板のような板金からなる外側板金bを材料とし、上下方向に長い、角筒状に形成され、後側の取付部202、前側の骨太部203を備える。骨太部203における上下方向の寸法である厚さT9は、取付部202における上下方向の寸法である厚さT8よりも大きい(T9>T8)。取付部202の上面には、底構造体11における取付片171が、ボルト16で締結され、底構造体11が下構造体15に固定される。ボルト16は、下構造体15の下面に突出していないので、下構造体15の下側から取り外されない。
図9および図10を参照し、左構造体7、右構造体8、背構造体9の組立方について説明する。図9において、左構造体7および背構造体9が互いに組み立てられる場合、左構造体7の下部および背構造体9の上部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされる。その場合、図10にも示すように、左側板37が左係合片138の左側に配置され、係合後片47が後係合片139の後側に配置され、係合右片48が右係合片140と天板係合部134との間の隙間を経由して右係合片140の右側に配置され、係合前片49が右係合片140と背板124との間の隙間に挿入され、背板124の左縁部が天板受止片45と係合前片49との間の隙間に挿入される。その後、左構造体7の下部と背構造体9の上部とが互いに近づく方向に、左構造体7が背構造体9に対し、または、背構造体9が左構造体7に対し直線的に移動される。これによって、左構造体7と背構造体9とが互いに組み立てられる。
左構造体7および背構造体9が互いに組み立てられる場合、図示は省略したが、左構造体7の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされてもよい。しかしながら、左構造体7に図1の左プロテクタ4が取り付けられた場合、左プロテクタ4が背板係合部46の下部を塞いでいるので、左構造体7の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わせられる必要がある。けれども、左プロテクタ4が背板係合部46の下部を塞がないように、左プロテクタ4の長さが短く形成されれば、左構造体7の下部および背構造体9の上部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされても、左構造体7の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わせてもよい。
図9において、右構造体8および背構造体9が互いに組み立てられる場合、右構造体8の下部および背構造体9の上部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされる。その場合、図10にも示すように、右側板85が右係合片142の右側に配置され、係合後片94が後係合片143の後側に配置され、係合左片95が左係合片144と天板係合部134との間の隙間を経由して左係合片144の左側に配置され、係合前片96が左係合片144と背板124との間の隙間に挿入され、背板124の右縁部が天板受止片92と係合前片96との間の隙間に挿入される。その後、右構造体8の下部と背構造体9の上部とが互いに近づく方向に、右構造体8が背構造体9に対し、または、背構造体9が右構造体8に対し直線的に移動される。これによって、右構造体8と背構造体9とが互いに組み立てられる。
右構造体8および背構造体9が互いに組み立てられる場合、図示は省略したが、右構造体8の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされてもよい。しかしながら、右構造体8に図1の右プロテクタ5が取り付けられた場合、右プロテクタ5が背板係合部93の下部を塞いでいるので、右構造体8の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わせられる必要がある。けれども、右プロテクタ5が背板係合部93の下部を塞がないように、右プロテクタ5の長さが短く形成されれば、右構造体8の下部および背構造体9の上部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わされても、右構造体8の上部および背構造体9の下部が、互いに、上下方向で向かい合わせられた後に、近づけられて嵌め合わせてもよい。
図11を参照し、左構造体7と右構造体8および背構造体9の相互に組みつけられた複合体206への天構造体10の組立方について説明する。先ず、仮想線で示すように、天構造体10の前部が上側となり、天構造体10の後部が下側となるように、天構造体10が傾けられ、背板係合部152が天板係合部134よりも後側に配置され、天構造体10の後部が背構造体9の上に載せられ、天構造体10が前側に移動されるのに伴い、背板係合部152が天板係合部134に嵌め込まれる。これによって、天板149が上係合片135の上側に配置され、後係合片154が後係合片136aの後側に配置され、下係合片155aが後係合片136aの下側に配置される。次に、天構造体10の前部が実線で示すように複合体206の側に移動される。これによって、天板149の下面が上係合片135の上面や天板受止片45;92の上面に接触して重ね合わされ、左側板受止片150が左側板37の左面に接触して重ね合わされ、右側板受止片151が右側板85の右面に接触して重ね合わされる。これによって、天構造体10が複合体206に固定される。
図12を参照し、左構造体7と右構造体8および背構造体9の相互に組み付けられた複合体206への底構造体11の組立方について説明する。底構造体11が複合体206の上側から左構造体7と右構造体8および背構造体9で囲まれた内側に挿入される。これによって、左側板受止片160が左側板37の右側に配置され、右側板受止片161が右側板85の左側に配置され、背板受止片162が背板124の前側に配置され、フレーム取付部163が取付片52と取付片99との間に配置され、底板159の下面が底受止構造体40;87;125における底板取付部70;109;147の上に搭載され、底構造体11の上側からボルト挿入孔166と底板取付部70;109;147との互いに位置が合う。そして、ボルト208が底構造体11の上側からボルト挿入孔166を経由して底板取付部70;109;147に締結される。これによって、底構造体11が複合体206に固定される。
以上のように、左構造体7と右構造体8と背構造体9と天構造体10および底構造体11が組み合わせられてボックス本体2が形成された後、図1に示す前フレーム3がボックス本体2に嵌め込まれてボルト16でボックス本体2に固定されると、左構造体7と右構造体8と背構造体9と天構造体10とが相互に離脱しないよう固定され、筐体1が図13に示す構造に構成される。
図13を参照し、スロットマシンの構造について説明する。スロットマシンは、筐体1の前側に、前扉210を、左側のヒンジ211を中心とし、筐体1の前側で前側に開かれかつ後側に閉じられるように、片開き可能に備える。筐体1の内部には、回胴式図柄表示装置212、図外の制御装置、電源装置213、ホッパー214、予備箱215が設けられる。ホッパー214は、内部に図外のメダル払出機構を備える。前扉210には、図柄視認パネル216、操作台217、情報表示部218、受皿219、メダル選別機220、ロック機構221、図外の施錠装置が設けられる。図柄視認パネル216は、前扉210の前側から回胴式図柄表示装置212の図柄を遊技者に見せるための部分である。操作台217は、前扉210の前面から前側に突出し、遊技開始操作構造体、図柄停止操作構造体、メダル投入口などの遊技操作構造体が設けられる。情報表示部218は、前扉210の前側から機種名や証紙を遊技者に見せるための部分である。受皿219は、前扉210の前面から前側に突出し、遊技媒体であるメダルを受け入れる構造体である。メダル選別機220は、前扉210の裏面に設けられる。メダル選別機220はメダル検出器を備える。
そして、筐体1が遊技店の島とよばれる遊技機設置構造体に取り付けられ、電源装置213の電源プラグが商用電源のコンセントに接続され、電源装置213の電源スイッチが投入されると、電源装置213が交流電源をスロットマシンで使用する直流電源に変換し、変換した直流電源を制御装置に出力し、制御装置が起動して制御処理を開始する。また、メダルがホッパー214に入れられ、前扉210が店員により後側に押されて閉じられ、ロック機構221が筐体1における図1の掛止片186に係合し、施錠装置が店員による鍵で施錠操作されると、施錠装置がロック機構221と掛止片186との係合を保持するようにロック機構221の動作を規制し、前扉210が筐体1の前側の開口を塞いで筐体1に開放不能に支持される。次に、遊技者がメダルをメダル投入口に投入すると、メダル選別機220がメダル投入口から投入されたメダルが正常なメダルである異常なメダルであるかを機械的に選別し、正常なメダルをホッパー214に排出し、異常なメダルを受皿219に排出する。
さらに、メダル検出器がメダル選別機220からホッパー214に排出されるメダルを検出してメダル検出信号を制御装置に出力し、制御装置がメダル検出器から入力されたメダル検出信号をカウントアップして制御装置のメモリに記憶する。その後、遊技者が遊技開始操作構造体を操作すると、遊技開始スイッチが制御装置に遊技開始信号を出力し、制御装置が回胴式図柄表示装置212を駆動し、回胴式図柄表示装置212が図柄表示体を上から下にまたは下から上に回転する。その状態において、遊技者が図柄停止操作構造体を操作すると、図柄停止スイッチが制御装置に図柄停止信号を出力し、制御装置が入力された図柄停止信号に対応する図柄を停止するように回胴式図柄表示装置212を制御する。そして、回胴式図柄表示装置212における全部の図柄が停止し、それの停止した図柄の組み合わせが制御装置に設定された当たり図柄の組み合わせで揃うと、賞品としてのメダルがホッパー214のメダル払出機構から受皿219も払い出される。
最良の形態によれば、図1に示すように、ボックス本体2では、左構造体7、右構造体8、背構造体9、天構造体10、底構造体11において、取手構造体42;89以外の全部が金属板を材料として構成される。左構造体12、右構造体13、上構造体14、下構造体15が、金属板を材料として筒状に構成され、左構造体12、右構造体13、上構造体14、下構造体15が溶接されて前フレーム3が構成される。そして、前フレーム3がボックス本体2の前側にボルト16で固定されることによって、筐体1が構成される。よって、筐体1は、ボックス本体2による軽量化と前フレーム3による強度向上との双方を兼ね備えたという利点がある。また、前フレーム3、左プロテクタ4、右プロテクタ5、後プロテクタ6、左構造体7、右構造体8、背構造体9、天構造体10、底構造体11を分解してまま保管することによって、保管する倉庫が小さくてよいという利点がある。左構造体7、右構造体8、背構造体9、天構造体10が、嵌め合いによって、組み立てられるので、それの組立作業が容易であるという利点がある。底構造体11が左構造体7、右構造体8、背構造体9にボルト208で固定されているので、筐体1を持ち運ぶ場合、背構造体9が持ち上がることなく、筐体1の運搬作業が容易に行えるという利点がある。ボックス本体2および前フレーム3が電着塗装されているので、筐体1が静電気の帯電しない構造であるという利点がある。ボックス本体2では、左構造体7、右構造体8、背構造体9、天構造体10、底構造体11を個別に新品に交換することができるという利点がある。ヒンジ取付構造体41が前フレーム3を固定する連絡片51に設けられているので、図13に示すヒンジ211が図1に示すヒンジ取付構造体41に取り付けられた場合において、筐体1の前扉210を支持する強度が向上するという利点がある。