JP4699980B2 - 乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造 - Google Patents

乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、使用者が跨って乗る座体を揺動させることにより、使用者の身体を鍛練できるようにした乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造に関する。
従来、使用者が座体に跨った状態で、内部に設けた駆動機構により座体を前後方向、左右方向又は上下方向に揺動させて使用者のバランス感覚や筋肉を鍛練する乗馬型の身体鍛練装置が公知である(例えば、特許文献1)。座体に跨った使用者は、床面等の設置面に両足を接地させた状態で駆動機構を作動し身体の鍛練を行っても良いが、その場合には常に安定した設置面に踏ん張って姿勢を保持できるので、全身のバランス感覚や下半身の筋肉を効果的に鍛練することができない。これに対して、座体の側面に左右一対の鐙を吊設し、その吊設位置を中心にして鐙が前後左右に回動するようにした装置がある。この装置の場合には、座体に跨った使用者が両足を左右の鐙に掛けた状態で駆動機構を作動することにより、両足が不安定な状態で座体が前後左右上下に揺動するので、下半身を含む全身運動が達成され、全身のバランス感覚や下半身の筋肉にも優れた鍛練効果を発揮する。
特開2003−275359号公報
しかしながら、座体の側面に左右一対の鐙を吊設する場合、吊設ベルト等が撓んでしまうと、座体に跨って搭乗した使用者は踏ん張ることができずにバランスを崩して座体から落下する虞がある。また鐙が吊設位置を中心にして無制限に回動する場合にも、座体に跨って搭乗した使用者は踏ん張ることができずにバランスを崩して座体から落下する虞がある。特に、鐙が左右方向に無制限に揺動すると、使用者は左右方向に大きくバランスを崩し、座体から落下しやすい。この種の身体鍛練装置は老人などの体力が低下した使用者も想定されることから、安全性向上のためには、バランスを大きく崩すことがないように鐙の可動範囲を規制しておくことが好ましく、特に鐙の左右方向の揺動範囲を制限しておくことが望ましい。また使用者の体格に合わせて鐙の高さ位置を調節できるような構造としておくことも望まれる。
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、使用者の体格に合わせて鐙の高さ位置を調節できるようにし、乗馬型身体鍛練装置の揺動する座体の側面に対して左右一対に設ける鐙の可動範囲を規制して安全性を向上する乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明が解決手段として採用したところは、乗馬型身体鍛練装置(1)の揺動する座体(4)の左右両側に取付部(40)を介して吊下支持手段(70)を吊設すると共に、該吊下支持手段(70)の下端に鐙(50)を取付けた構成において、前記吊下支持手段(70)が、上端部を取付部(40)に吊設され下端部鐙(50)上下スライド自在に案内する剛性のガイド板(51)と、該ガイド板(51)に並設されると共に上部を前記取付部(40)又はガイド板(51)に吊設され下部を鐙(50)に対して上下位置を変更自在に連結されたベルト体(52)とを備えた構成とした点にある。この構成によれば、ガイド板が吊下支持手段の撓みを防止すると共に、ベルト体の上下位置を変更することによって鐙の高さ位置を調節できるようになる。
また、より好ましい構成は、上記構成において、前記ガイド板(51)の上端部と前記取付部(40)との相互間に、前記座体(4)に対する前記吊下支持手段(70)の左右方向(R1)の揺動角度を規制する揺動規制手段(70a)を設けることである。揺動規制手段を設けることにより、吊下支持手段の左右方向の揺動角度が規制され、これに伴い鐙の左右方向の揺動角度も規制される。
更により好ましくは、前記ガイド板(51)の上端部に係着部材(41)を設け、該係着部材(41)を介して前記ガイド板(51)を前記取付部(40)に吊設する構成とし、前記係着部材(41)は、支持枠体(46)を構成し、該支持枠体(46)に突設した支軸(43)を取付部(40)に対して左右方向の軸まわりに回動自在に連結すると共に、該支持枠体(46)に設けた回動軸(45)を介して前記ガイド板(51)の上端部を前後方向の軸まわりに揺動自在に枢着しており、前記支持枠体(46)と前記ガイド板(51)の間に、前記ガイド板(51)が鉛直軸線(V)にほぼ沿う自然位置(S10)に垂下するとき、相互に当接することにより前記ガイド板(51)が該自然位置(S10)を超えて内側に揺動することを阻止する内向き揺動規制手段(41a)を前記回動軸(45)の下方に設け、前記ガイド板(51)が前記自然位置(S10)から外側位置(S11)まで揺動したとき、相互に当接することにより前記ガイド板(51)が該外側位置(S11)を超えて外側に揺動することを阻止する外向き揺動規制手段(42b)を前記回動軸(45)の上方に設け、前記内向き揺動規制手段(41a)と前記外向き揺動規制手段(42b)により前記揺動規制手段(70a)を構成することである。かかる構成により、鐙の左右方向の揺動は一定の範囲内に規制され、自然位置(S10)から更に内側へ向かう揺動、及び外側位置(S11)から更に外側へ向かう揺動が、いずれも規制される。
この場合において、前記内向き揺動規制手段(41a)は、前記支軸(43)から前記回動軸(45)の下方位置まで延設されたピン(44)により構成され、前記ガイド板(51)が前記自然位置(S10)に垂下したとき、該ガイド板(51)の内側面を前記ピン(44)の先端に当接させる構成としてもよい。また前記外向き揺動規制手段(42b)は、前記回動軸(45)の上方に向けて内側に傾斜した状態で前記ガイド板(51)の上端に延設された傾斜板(81)により構成され、前記ガイド板(51)が前記外側位置(S11)まで揺動したとき、前記傾斜板(81)を前記支持枠体(46)に当接させる構成としてもよい。
また、前記取付部(40)に設けた取付孔(40a)に前記支軸(43)を回動自在かつ着脱自在に挿着する構成とし、前記支軸(43)の外周に係合突起(43a)を突設すると共に、前記取付孔(40a)の内周に前記係合突起(43a)(43a)を挿通自在とする溝(40b)を形成し、前記係合突起(43a)と前記溝(40b)を合致させることにより前記支軸(43)を前記取付孔(40a)に挿脱自在に挿通し、前記支軸(43)を回動して前記係合突起(43a)を前記溝(40b)から外れた箇所に位置させることにより前記支軸(43)を抜け止め状態で前記取付孔(40a)に挿着する構成として、前記吊下支持手段(70)が少なくとも前後方向のほぼ水平位置の間で揺動する範囲において、前記係合突起(43a)が前記溝(40)に合致しないように構成することが好ましい。かかる構成によれば、取付部に対して支軸を着脱可能としつつも、通常の使用状態においては支軸が取付部から抜けることがない。
本発明に係る乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造によれば、吊下支持手段は、上端部を取付部に吊設され下端部上下スライド自在に案内する剛性のガイド板と、該ガイド板に並設されると共に上部を取付部又はガイド板に吊設され下部を鐙に対して上下位置を変更自在に連結されたベルト体とを備えているので、吊下支持手段は撓むことがなく、しかも使用者の体格に合わせて鐙の高さ位置を調節できるようになっている。
またガイド板の上端部と取付部との相互間に、座体に対する吊下支持手段の左右方向の揺動角度を規制する揺動規制手段を設けることにより、座体に対する鐙の左右方向の揺動角度が規制されるので、使用者は左右方向にバランスを大きく崩すことがなく、座体からの落下を防止できるようになる。
またガイド板が自然位置(S10)を超えて更に内側に揺動することを阻止すると共に、外側位置(S11)を超えて更に外側に揺動することを阻止する構成とし、吊下支持手段を自然位置(S10)と外側位置(S11)の範囲内で左右方向に揺動させることにより、左右方向に関して鐙は常に使用者が踏ん張ることのできる位置にあるので、使用者は左右方向に大きくバランスを崩すことがなくなり、安全性がより一層向上する。その一方、鐙はその規制された範囲内では自由に揺動するので、乗馬型身体鍛練装置により、全身のバランス感覚や下半身を適度に鍛練できるようになっている。
更に、支軸の外周に係合突起を設けると共に、取付部の取付孔に溝を設け、支軸を取付孔に挿通して支軸を回動させることにより係合突起を溝から外れた箇所に位置させ、支軸を抜け止め状態で取付孔に挿着する構成とし、吊下支持手段が少なくとも前後方向のほぼ水平位置の間で揺動する範囲においては、係合突起が溝に合致しないように構成すれば、取付部に対して支軸を着脱可能としつつも、通常の使用状態においては支軸が取付部から抜けることがなく、安全な状態で身体の鍛練を行うことができる。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。尚、以下において「前後」「左右」「上下」等の方向を現す語は、乗馬型身体鍛練装置に搭乗した使用者の姿勢を基準とした意味である。
(乗馬型身体鍛練装置の全体構成)
図1は本発明が適用される乗馬型身体鍛練装置1の外観を示す全体図であり、図2は乗馬型身体鍛練装置1の内部構造を示す断面図である。この乗馬型身体鍛練装置1は、平板状の設置座2に固設され若干後方側に傾倒した状態で起立する基台3と、この基台3の上に配置された乗馬用の鞍を模した座体4とを備えており、基台3に内装された駆動機構10により、座体4を前後左右上下に移動させるように構成されている。図2に示す如く、基台3の上縁と座体4の下縁の間はフレキシブルなカバーシート5により被われており、基台3に対する相対的な座体4の移動を許容しつつ、外部から内部の駆動機構10に触れることができないように保護されている。
座体4は、使用者が跨って乗れるようにした形状で、表面をシート材で被った座部4aを有し、前部に操作パネル4bと把持部4cを設けた構成である。把持部4cは左右方向の軸周りに回動自在であり、使用者は座部4aに跨って乗った状態で片手若しくは両手で把持部4cを握ることができる。操作パネル4bには、電源のON−OFFスイッチボタンの他、作動時間を決定するタイマーボタンや、座体4の動きの速さ(駆動源12の回転速度)や方向(駆動源12の回転方向)を調節可能とする選択ボタン、それら速さや方向を時間経過に伴い周期的に若しくはランダムに変化させるように予め設定されたプログラムを作動させる自動ボタン、使用者の手首等と連結しておき、使用者が座体4から落下した際に自動的に駆動源を停止させるマグネット式の安全キースイッチ等が設けられており、更に作動状態を示す発光表示体等が設けられている。
また図1に示す如く、座体4の側面の下部には、後述する構造により鐙50を取り付けるための取付部40が左右一対に設けられており、該取付部40を介して鐙50が吊設される。そのため、使用者は座部4aに跨り、両足を左右それぞれの鐙50に掛けた状態で身体の鍛練を行うことができるようになっている。
(乗馬型身体鍛錬装置の詳細)
以下においては、まず鐙50の取付対象となる乗馬型身体鍛練装置1の一構成例を詳しく説明する。
図2に示すように、基台3の内部には内壁に沿って立設するフレーム3aと、そのフレーム3aの上端に取り付けられた平板状の基体3bが設けられている。基体3bは、設置座2が設置される床面(例えば水平面)に対して所定角度θ1だけ後方側に下降傾斜した状態に設けられており、駆動機構10はこの基体3bに固着されている。そして駆動機構10は、座体4のほぼ中央を前後方向に延設されたロッド部材6に連結され、座体4の後部を支持している。また基体3bの前部にはアーム取付部3cが設けられており、該アーム取付部3cは揺動支持アーム8を左右方向の軸周りに揺動可能に軸支する。揺動支持アーム8の先端はボールジョイント9を介してロッド部材6の前方端部に連結されており、これら揺動支持アーム8とボールジョイント9から成る揺動支持機構が座体4の前部を支持している。
ロッド部材6は、座部4aの下に配置され座体4の中央部及び後部を支持する平板状の支持板7に対して溶接等により固定されており、座体4と一体となっている。また支持板7の前側下部には左右一対で前方に延びる座体支持アーム11が固着されており、座体4の前部を支持している。したがって、座体4に掛かる荷重は、座体支持アーム11及び支持板7を介してロッド部材6に支持される。そして上述の如く、ロッド部材6は駆動機構10と揺動支持アーム8によって支持されているので、座体4は駆動機構10と揺動支持アーム8によって支持された状態で基台3の上に配置されている。
図3は駆動機構10を拡大した図である。駆動機構10は、基体3bの下面に固定された電動モータから成る駆動源12を有しており、この駆動源12の回転する駆動軸12aは左右水平方向に設けられている。また、後方に向かって下降傾斜する基体3bの上面には、ベアリング13を介して回動自在に設けられた回転盤14を備え、該回転盤14の外周面にはギア15が設けられている。このギア15は、駆動源12の駆動軸12aと平行に設けられたウォーム軸16のギア16aと噛合している。駆動源12が作動して駆動軸12aが回転すると、その駆動軸12aの回転は基体3bの側方に設けた動力伝達手段17によって基体3b上面のウォーム軸16に伝達され、ウォーム軸16が左右方向の水平な軸周りに回転する。そしてウォーム軸16がギア15を回転させ、これと一体的に回転盤14が回転する構成である。尚、図例では、動力伝達手段17は、駆動軸12aの端部に設けたプーリ17aと、ウォーム軸16の端部に設けたプーリ17bとの間にベルト17cを巻掛けて構成しているが、これに限られるものではなく、歯車等を噛合させることによって構成しても良い。
図4は駆動機構10による座体4の支持構造を詳細に示した断面図である。回転盤14は基体3bと平行であり、その回転軸18は鉛直軸線P1から座体後方側に向けて所定角度θ1で傾斜した軸線P2に沿って設けている。そのため、回転盤14はこの後方側に傾斜した回転軸18周りに回転する。また回転盤14の上面には、回転軸18から半径方向に離れた位置に支持軸19が突設されている。この支持軸19は、回転軸18の軸線P2に対して、回転軸18の半径方向に所定角度θ2で傾斜した軸線P3に沿って設けられている。支持軸19の基部19aは回転盤14に対して固着されており、支持軸19は回転盤14と一体的に回転する。したがって、支持軸19を回転軸18に向かって回転盤14の内側に傾斜させている場合には、支持軸19は、回転盤14の回転に伴って回転軸18を中心とする円錐状の軌跡を描く。
この支持軸19には座体4の下部に連結して座体4の後部を支持する連結機構20が設けられる。連結機構20は、支持軸19に対して遊転する円筒状の筒状体31と、左右方向の水平な回動軸21を軸支する左右一対の支持壁32とを有し、支持壁32は筒状体31の上部に固定されている。筒状体31はベアリング33,33を介して支持軸19に装着されており、これにより連結機構20が支持軸19まわりを遊転する。また、支持軸19の上部にはボルト35が突設しており、筒状体31の上板に設けた中心孔に該ボルト35を挿通してナット34を取り付けておくことにより、筒状体31が支持軸19から抜けることを防止している。尚、ボルト35とナット34の締め付けは、支持軸19に対する連結機構20の遊転を妨げないようになされている。このような連結機構20の取付けにより、連結機構20は、支持軸19と同様に、回転軸18の軸線P2に対して、回転軸18の半径方向に所定角度θ2で傾斜した軸線P3に沿って設けられる。
また連結機構20の上部に設けた支持壁32は、回動軸21を左右水平軸まわりに回動可能に支持すると共に、この回動軸21を支持軸19に対して常に直角となるように支持している。そして座体4のロッド部材6は、この回動軸21に対して溶接等によって固定されている。したがって、連結機構20は、座体4の後部を回転軸21周りの前後方向のみに回動させるように支持して座体4の下部に連結されている。そして回転盤14が回転することにより、連結機構20は支持軸19の周りを遊転しながら、回転盤14の回転軸18の周りを回転する。このとき、ロッド部材6は連結機構20の回転に伴って前後方向に移動する。また回転軸18の軸線P2に対して所定角度θ2で傾斜した支持軸19は、回転盤14の回転に伴って左右方向に関する傾斜角を変動させるので、連結機構20の回動軸21も左右方向に傾斜し、ロッド部材6を左右方向に揺動させる。
図5及び図6は駆動機構10の動作を示す図であり、図5は駆動機構10を左方側から見た図であり、図6は後方側から見た図である。まず図5(a)に示す如く、支持軸19が回転軸18周りの周回軌道上で最も後方側に位置するとき、ロッド部材6を支持する回動軸21の前後方向の位置は最も後方側に位置すると共に、かつ上下方向の位置は最も低い位置となる。そして、回転盤14が90度回転すると、連結機構20は図5(b)に示す状態となり、更に90度回転すると、連結機構20は図5(c)に示す状態となる。即ち、基体3bが座体4の後方に向かって下降傾斜しており、回転盤14に設けた支持軸19はその傾斜面内で回転軸18を中心に回転するので、連結機構20が前方側に向かって回転していくと、ロッド部材6を支持する回動軸21は、ロッド部材6の前後方向の回動を許容しつつ、前方に移動しながら、ロッド部材6を上方に持ち上げていく。そして連結機構20が後方側に向かって回転していくと、ロッド部材6を支持する回動軸21は、ロッド部材6の前後方向の回動を許容しつつ、後方に移動しながら、ロッド部材6を下方に持ち下げていく。
上記動作を左右方向に関して説明すると、図6(a)に示す如く、支持軸19が回転軸18周りの周回軌道上で最も右側に位置するとき、ロッド部材6を支持する回動軸21の左右方向の位置は最も右側に位置すると共に、回動軸21が水平な状態から傾斜角θ2だけ左側に下降傾斜した状態となり、これに伴いロッド部材6を傾ける。したがって、ロッド部材6に固定された支持板7は、ロッド部材6と共に左側に向かって下降傾斜する。そして回転盤14が90度回転すると、連結機構20は図6(b)に示す状態となり、更に90度回転すると、連結機構20は図6(c)に示す状態となる。つまり、支持軸19が回転軸18周りの周回軌道上で最も前方側(若しくは後方側)に位置するとき(図6(b)参照)、連結機構20の回動軸21は水平状態となるので、支持板7は左右方向について水平な状態となる。そして支持軸19が最も左側に位置するとき(図6(c)参照)、連結機構20の回動軸21が水平な状態から傾斜角θ2だけ右側に下降傾斜した状態となり、ロッド部材6と共に支持板7を傾ける。
したがって、駆動機構10は、回転盤14を回転させることにより、支持軸19が座体4の後方に向かって下降する傾斜面内で回転し、支持軸19が前方側に向かって回転するときには、座体4を持ち上げながら、座体4を左右の一方側に傾倒させつつ前方に移動させるのに対し、支持軸19が後方側に向かって回転するときには、座体4を持ち下げながら、座体4を左右の他方側に傾倒させつつ後方に移動させるように構成されている。
図7は揺動支持アーム8とロッド部材6を接続するボールジョイント9の構成を示す図である。揺動支持アーム8の上部には左右一対の板状部材8a,8bが設けられている。そしてボールジョイント9の内側に設けたボール部23の左右両側に突出する取付軸24,24が板状部材8a,8bに取り付けられ、支持されている。そのため、ボールジョイント9に連結されたロッド部材6は、板状部材8a,8bによって規制された範囲内で、ボール部23を中心に任意の方向に揺動若しくは回動する。
揺動支持アーム8及びボールジョイント9は駆動機構10に従動し、座体4の前部を支持しつつ、座体4を前後方向に揺動させる。このとき、揺動支持アーム8は、座体4の前方方向への移動に伴って、アーム取付部3cの左右方向の軸周りに回動するので、座体4の前部は前方へ移動しつつ、下方へ持ち下げられていくことになる。またボールジョイント9は、ボール部23を中心に座体4の後部が左右方向に振れることを許容し、かつ支持板7が左右方向に傾斜することを許容する。図8は、支持板7が左右方向に傾斜した状態におけるボールジョイント9の様子を座体の前方側から見た概念図であり、(a)は支持板7が左右方向に水平な状態を、(b)は支持板7が左右方向の一方側に傾斜した状態を、(c)は支持板7が左右方向の他方側に傾斜した状態を示している。図8(b),(c)に示す如く、ボールジョイント9は、支持板7が左右方向に傾斜すると、それに伴ってボール部23の周りを回動することにより、支持板7の傾斜を許容している。またこのとき、板状部材8a,8bはボールジョイント9の過剰な回動を規制するストッパとして機能する。
次に、乗馬型身体鍛練装置1の全体的な動作について説明する。図9に示す如く、駆動機構10において回転盤14が回転すると、連結機構20は座体4の後部を持ち上げながら、前方に向かって回転移動していく。このとき揺動支持アーム8はアーム取付部3cの軸周りに回動し、座体4の前部を前方側に移動させると共に下方に持ち下げる。したがって、座体4の後部が持ち上げられる一方、前部が持ち下げられるので、座体4は前方に向かって大きく下降傾斜する。そして回転盤14が更に回転していくと、連結機構20は座体4の後部を持ち下げながら、後方に向かって回転移動していく。このとき揺動支持アーム8はアーム取付部3cの軸周りに回動し、座体4の前部を後方側に移動させると共に上方に持ち上げていく。したがって、座体4の後部が持ち下げられる一方、前部が持ち上げられるので、座体4は後方に向かって大きく下降傾斜する。すなわち、座体4は、図中に示す位置S1から位置S2の間で前後方向及び上下方向に揺動する。
また座体4は、位置S1から位置S2に移動する間、若しくは位置S2から位置S1に移動する間に、図10に示す如く左右方向に揺動する。図10(a)は座体4が左方向に最も下降傾斜した状態を示しており、図10(b)は座体4が右方向に最も下降傾斜した状態を示している。図示の如く、左右方向に最も傾斜した状態の傾斜角度は、回転盤14に設けた支持軸19の傾斜角度θ2(図3参照)に一致している。
したがって、乗馬型身体鍛練装置1は、回転盤14が回転することによって、支持軸19が前側に移動した位置と後側に移動した位置との間で座体4を上下に移動させると共に、右側に移動した位置と左側に移動した位置との間で座体4を左右方向に傾動させるようになっており、座体4を前後左右上下に移動させることができる。そして使用者が座体4に跨って乗った状態で、駆動機構10を作動させて座体4を揺動させることにより、使用者のバランス感覚や筋肉を効果的に鍛練できるようになっている。
(鐙の取付形態)
次に、上記のような乗馬型身体鍛練装置1の揺動する座体4の側面に左右一対に取り付けられる鐙50を取付構造について説明する。
(第一の鐙の取付形態)
図11は座体4に対して左右一対に取り付けられる鐙50を示す図であり、(a)は鐙50を前方若しくは後方から見た図であり、(b)は左方若しくは右方から見た図である。鐙50は、座体4の左右両側部の下面から突出する取付部40に取り付けた例えば金属製等の剛性のあるガイド板51と、このガイド板51に並設される革や布等で構成された柔軟性のあるベルト体52と、ガイド板51の上端部に設けられた係着部材41と、係着部材41を覆うカバー42から成る吊下支持手段70によって吊設された構成である。係着部材41は取付部40に対して着脱可能であり、該係着部材41を取付部40に装着することにより、吊下支持手段70が取付部40から垂下した吊り下げた状態となって鐙50を所定高さで支持する。また係着部材41は、ガイド板51と取付部40との間に位置し、後述するように吊下支持手段70の左右方向の揺動範囲を規制する揺動規制手段70aとして設けられている。
ベルト体52は、鐙50の高さ位置を調節するための高さ調節手段として設けられている。ベルト体52の上端部は係着部材41のカバー42を貫通する螺子65aによりガイド板51に対して螺着されると共に、係着部材41の下方位置でも螺子65bによりガイド板51に対して直接螺子止めされている。このベルト体52には所定間隔毎に留め孔53,53,…が設けられており、上述のように上端部をガイド板51に固定する一方、下端部を鐙50の上部に設けた環状部材54に通して折り返し、その折り返し幅Wを調節することによってベルト体52の上下長さを調整した後に、環状部材54の前後に位置する留め孔53,53の位置を整合させ、それらを互いに留め具55を用いて固定することにより、鐙50の高さ位置を調節可能としている。
図12は鐙50、ガイド板51及びベルト体52を示す断面図である。図12に示す如く、鐙50には、環状部材54に隣接して、ガイド板51の下端部51aを挿入するガイド孔62が形成されている。このガイド孔62にガイド板51の下端部51aが上下方向にスライド自在に挿入されており、先述のベルト体52による高さ調節を行うと、ガイド板51の先端部51aがガイド孔62に沿ってスライドする。ベルト体52を最長にした場合であってもガイド板51の先端部51aはガイド孔62から抜けることがなく、使用者が鐙50に足を掛けた状態において吊下支持手段70に撓みが生じず、常にガイド板51が鐙50の揺動をガイドするように構成されている。
図13は吊下支持手段70の上端部の構造を示す斜視図であり、図14はガイド板51の上端部と係着部材41の構造を示す拡大断面図である。係着部材41は、ガイド板51の内側に設けられる断面コ字状の支持枠体46を有し、この支持枠体46に突設した支軸43を取付部40に対して左右方向の軸まわりに回動自在に連結すると共に、支持枠体46の互いに対向する壁部に設けた回動軸45を介してガイド板51の上端部を前後方向の軸まわりに揺動自在に枢着している。図14に示すように、支持枠体46とガイド板51の間に、ガイド板51が鉛直軸線Vにほぼ沿う自然位置S10に垂下するとき、相互に当接することによりガイド板51が該自然位置S10を超えて内側に揺動することを阻止する内向き揺動規制手段41aを回動軸45の下方に設けると共に、ガイド板51が回転軸45周りに回動して自然位置S10から左右方向の外側位置S11まで揺動したとき、相互に当接することによりガイド板51が該外側位置S11を超えて揺動することを阻止する外向き揺動規制手段42bを回動軸45の上方に設けている。そしてこれら内向き揺動規制手段41aと外向き揺動規制手段42bにより揺動規制手段70aが構成されている。
ガイド板51の上端部には、鉛直軸線Vに対して所定角度Vθ1だけ座体4に向かって内側に傾斜させた傾斜板81がガイド板51と一体に設けられており、その傾斜板81の基部81aに回動軸45が枢着されている。そのためガイド板51と傾斜板81は一体となって回動軸45周りに回動する。傾斜板81はガイド板51の先端を折り曲げて形成してもよいし、他の剛性のある板材を用いてガイド板51の先端に溶着形成してもよい。
係着部材41は、支軸43を取付部40に設けた取付孔40aに挿通することにより取付部40に対して装着される。上述のように支軸43は左右方向の軸周りに回動自在であるので、取付孔40aに挿着された状態で吊下支持手段70を前後方向に揺動可能に支持する。支軸43の先端部外周には鉛直軸線Vに沿って上下に突出する係合突起43a,43aが設けられると共に、取付孔40aの内周には水平方向に前記係合突起43a,43aを挿通自在とする溝40b,40bが設けられており、ガイド板51を水平にして係合突起43aと溝40bを合致させた状態とすれば、支軸43を取付孔40aに対して挿脱自在に挿通することができる。そして支軸43を取付孔40aに挿入し、支軸43を回動させてガイド板51を鉛直軸線Vに沿って垂下させた自然状態とすれば、係合突起43aは溝40bから外れた箇所に位置して取付孔40aの縁部に係合し、支軸43の抜けが防止された状態で取付部40に取り付けられる。吊下支持手段70を鉛直軸線Vに沿って垂下させた自然状態では、係合突起43aと溝40bはほぼ90度ずれた位置にあるので、吊下支持手段70が前後方向に揺動する場合であっても、吊下支持手段70がほぼ水平位置となるまでの揺動範囲(即ち、吊下支持手段70が前後方向にほぼ90度揺動する範囲)においては係合突起43aが溝40bに合致しないように構成されており、支軸43の抜け止め状態が維持される。
また係着部材41は、支軸43の反対側でガイド板51に向かって突出し、傾斜板81の基部81aに設けられた回動軸45の下方位置まで延設されたピン44を備えている。図14(a)に示すように、ピン44は、ガイド板51が鉛直軸線Vに沿って垂下した自然位置S10にあるとき、先端がガイド板51の内側面と当接し、ガイド板51が該自然位置S10を超えて更に内側に揺動することを阻止するように設けられている。
また支持枠体46はガイド板51が回動軸45の周りに回動して左右方向の外側に所定角度Vθ2だけ揺動した外側位置S11にあるとき、図14(b)に示すように傾斜板81の先端と接触して干渉し、ガイド板51が外側位置S11を超えて更に外側に向けて揺動することを阻止するように構成されている。尚、図例では支持枠体46の上端が傾斜板81の先端と接触する場合を例示しているが、支持枠体46の内面が傾斜板81と接触する態様としてもよい。
カバー42は上述の係着部材41及び傾斜板81を覆うためのものであり、ガイド板51に対応して下部が開放されると共に、ガイド板51に設けた貫通孔51cに対応する位置に貫通孔42cが形成されている。このカバー42をガイド板51の上端部に対して外側から被せると共に、ベルト体52に設けた貫通孔52cをカバー42の貫通孔42cに整合させた状態で外側から螺子65aを挿入し、ガイド板51の内側からナット65cを締着することにより、吊下支持手段70が構成される。
図15は吊下支持手段70の取付構造を示す断面図である。図15(a)に示すように取付部40に装着された吊下支持手段70は、支軸43を介して左右方向の水平軸線H周りに回動可能であり、これにより吊下支持手段70は座体4に対して前後方向に揺動する。鐙50の前後方向への揺動は特に規制されることがなく、無制限に回動可能であるが、通常の使用状態では、鐙50が鉛直軸線Vから90°前後方向に揺動することはありえないので、支軸43が取付部40から離脱することはない。一方、左右方向に関しては、図15(a)に示すようにガイド板51が鉛直軸線Vに沿って垂下した位置ではピン44がガイド板51に当接し、図15(b)に示すようにガイド板51が左右方向の外側に所定角度Vθ2開いた状態となると傾斜板81の先端が支持枠体46に当接するので、吊下支持手段70の左右方向への揺動範囲が規制される。即ち、本実施形態では、ピン44とガイド板51が互いに当接することにより吊下支持手段70の内側への揺動を規制する内向き揺動規制手段41aが構成されると共に、傾斜板81と支持枠体46が互いに当接することにより吊下支持手段70の外側への揺動を規制する外向き揺動規制手段42bが構成されており、これらが鐙50の左右方向への揺動範囲を規制する揺動規制手段70aとして機能する。
上記構造により支持された鐙50は、ベルト体52で構成される高さ調節機構によって使用者の体格に適合するようにその高さ位置を調節可能であると共に、前後方向に関しては支軸43を中心にして無制限に揺動可能であると共に、左右方向に関しては回動軸45を中心にしてピン44とガイド板51とが互いに当接する位置と、傾斜板81と支持枠体46とが互いに当接する位置との間の許容された範囲内で揺動する。
図16は鐙50の左右方向の揺動を示す図である。ガイド板51は、取付部40から鉛直下方に垂れた状態から外側に向かって左右方向に揺動可能であるので、鐙50はガイド板51を鉛直軸線Vに沿って垂下させた取付部40の直下の自然位置S10と、その自然位置から左右方向に所定角度Vθ2だけ外側に開いた外側位置S11との間で左右のR1方向に揺動する。そしてピン44とガイド板51の接触により、鐙50が自然位置S10から更に内側に揺動することは規制されると共に、傾斜板81と支持枠体46の接触により、鐙50が外側位置S11から更に外側に揺動することも規制されている。尚、鐙50の左右方向外側への揺動角度Vθ2は、傾斜板81の鉛直軸線Vに対する傾斜角度Vθ1を調整することによって自由に設計変更することができる。例えば傾斜角度Vθ1を小さくすれば揺動角度Vθ2を大きくでき、傾斜角度Vθ1を大きくすれば揺動角度Vθ2を小さくできる。
したがって、鐙50は座体4に跨って搭乗する使用者の体格に適合する高さ位置に調節可能であると共に、鐙50の左右方向の揺動範囲は制限されており、使用者がバランスを崩し難い構成である。即ち、鐙50の左右方向への揺動は所定角度Vθ2で制限されるので、使用者の開脚角度が無制限に広がることを抑制でき、鐙50に対して常に踏ん張ることができる姿勢を維持できる。そのため座体4に跨り、鐙50に両足を掛けた状態の使用者は、左右方向に大きくバランスを崩すことはなく座体4から落下することもない。したがって、安全な状態で身体の鍛練を行うことができる。
(第二の鐙の取付形態)
次に、鐙の第二の取付形態について説明する。図17は座体4に対して左右一対に取り付けられる鐙50を示す図であり、(a)は鐙50を前方若しくは後方から見た図であり、(b)は左方若しくは右方から見た図である。座体4の側面には左右水平方向に突出する取付軸49が設けられており、該取付軸49が鐙50を吊設するための取付部40となっている。鐙50は、この取付軸49に取り付けた剛性のあるガイド板51と、このガイド板51に並設される革や布等で構成された柔軟性のあるベルト体52から成る吊下支持手段70によって取付軸49に吊設された構成である。
取付軸49はその先端部に螺着されるボルト58と共に、吊下支持手段70の上端部を枢支し、取付軸49の端面とボルト58の頭部とにより吊下支持手段70の上端部を両側から挟持する構成である。ガイド板51は、後述するように取付軸49及びボルト58との関係において鐙50の揺動方向及び揺動範囲を規制する揺動規制手段70aとして設けられており、ベルト体52は第一の取付形態と同様に高さ調節手段として設けられている。ベルト体52には所定間隔毎に留め孔53,53,…が設けられており、一方の端部を取付軸49に係止し、他方の端部を鐙50の上部に設けた環状部材54に通して折り返し、その折り返し幅Wを調節することによってベルト体52の上下長さを調整した後に、環状部材54の前後に位置する留め孔53,53の位置を整合させ、それらを互いに留め具55を用いて固定することにより、鐙50の高さ位置を調節可能としている。尚、ベルト体52は取付軸49の下方位置で螺子65,65によりガイド板51に対して螺子止めされている。
図18は取付軸49、ガイド板51及びベルト体52による鐙50の吊設部分を示す断面図であり、更に図19はその拡大図である。図18の如く、取付軸49は、その先端に下部側が上部側よりも突出した傾斜面56が形成されており、その傾斜面56の中心には水平な螺子孔57が設けられている。ガイド板51及びベルト体52の上部にはそれぞれボルト58の支軸58aを挿通する孔59,60が設けられており、ボルト58はこれらの孔59,60に挿通して取付軸49の螺子孔57に螺合することにより、取付軸49の端面とボルト58の頭部58bとにより吊下支持手段70の上端部を両側から挟持している。またガイド板51の上部は、取付軸49の傾斜面56と対向する面側に板厚が上端に向かって次第に厚肉となる傾斜した楔状に形成されている。そして相互に対面する取付軸49の端面とガイド板51の内側面のそれぞれに形成した傾斜面56及び楔面61と、相互に対面するガイド板51の外側面と頭部58bの内側面のそれぞれに形成した規制面51a及び拘束面58cとにより揺動規制手段70aが構成されている。
図19に示す如く、取付軸49の傾斜面56は、鉛直軸線Vに対し上部から下部に向けて傾斜角度Vθ3だけ外側に傾斜して形成されると共に、この傾斜面56に対向するガイド板51の楔面61は、鉛直軸線Vに対し下部から上部に向けて傾斜角度Vθ4だけ内側に傾斜しており、それら傾斜角度Vθ3及びVθ4の関係はVθ3>Vθ4となっている。したがって、ガイド板51を鉛直軸線Vに沿って垂下させた状態では傾斜面56と楔面61の間に上方に拡開するV字状の隙間Gが形成されるようになっている。またガイド版51の規制面51aとボルト頭部58bの拘束面58cはそれぞれ鉛直軸線Vとほぼ平行に形成されており、規制面51aと拘束面58cの間には均一な厚みのベルト体52が介在している。
上記の隙間Gは、支軸58aを中心とする吊下支持手段70の前後方向又は左右方向の揺動範囲を一定の範囲内に規制するために設けられている。つまり、吊下支持手段70が取付軸49を中心に上記いずれかの方向へ回動すると、V字状の隙間Gは次第に狭くなっていき、所定角度回動すると、対向するガイド板51の楔面61と取付軸49の傾斜面56とが互いに接触し、吊下支持手段70がそれ以上に回動することを規制するのである。また、規制面51aと拘束面58cは互いに鉛直軸線Vに沿って平行であると共に、ガイド板51の楔面61は支軸58aの下方で傾斜面56の先端に当たることから、ガイド板51を鉛直軸線Vに沿って垂下させた状態から座体4に向かう内側への揺動を阻止するように構成されている。
尚、鐙50には、環状部材54に隣接してガイド板51を挿入するガイド孔62が形成されており、そのガイド孔62にガイド板51の先端部51aを上下方向にスライド自在に挿入している点は、第一の取付形態(図12参照)と同様である。そのため、ベルト体52による高さ調節を行うと、ガイド板51の先端部51aがガイド孔62を上下にスライドし、ベルト体52を最長にした場合であってもガイド板51の先端部51aはガイド孔62から抜けることがなく、吊下支持手段70には撓みが生じないようになっている。
上記構造により支持された鐙50は、ベルト体52で構成される高さ調節機構によって使用者の体格に適合するようにその高さ位置を調節可能であると共に、ガイド板51の楔面61と取付軸49の傾斜面56との隙間Gによって許容された範囲内で座体4に対して揺動する。
図20は鐙50の左右方向の揺動を示す図である。ガイド板51は、取付軸49から鉛直下方に垂れた状態から、取付軸49の傾斜面56と互いに接合する状態との間で取付軸49の支軸58aを中心に左右方向に揺動可能であるので、鐙50はガイド板51を鉛直軸線Vに沿って垂下させた取付軸49の直下の自然位置S12と、その自然位置から左右方向に所定角度外側に開いた外側位置S13との間で左右のR1方向に揺動する。そして鐙50が外側位置S13にあるときには、傾斜面56と楔面61が接合状態にあるため、鐙50が前後方向に揺動することは規制される。即ち、ガイド板51が支軸58a周りに回動しようとしても楔面61が既に傾斜面56と接合しているので、鐙50が外側に開いた状態にあるときにはガイド板51の支軸58a周りの回動が規制され、鐙50の前後方向への揺動が規制されるのである。またガイド板51は、ボルト58の頭部58bと傾斜面56の下端とによって座体4に向かう内側への揺動は規制されており、鐙50は取付軸49の直下の自然位置S12よりも装置内側へは移動しないようになっている。
図21は鐙50の前後方向の揺動を示す図であり、図22は鐙50が前後方向に揺動したときの揺動規制手段70aの様子を示す図である。ガイド板51は、鉛直軸線Vに沿って垂下した状態から傾斜面56と楔面61が互いに接合する状態に至るまでの範囲内で、支軸58aを中心に前後方向に揺動する。即ち、ガイド板51は、鉛直軸線Vに沿って垂下した状態から支軸58aを中心に前後方向に回動していくと、ガイド板51の上端の厚肉部は支軸58aを中心に回動していき、その高さ位置を下方に移動させていく。そして図22に示す如く、楔面61が取付軸49の傾斜面56に接合すると、それ以上の回動は規制されるので、ガイド板51の前後方向への揺動が規制されることになる。尚、図22において、ガイド板51が鉛直軸線Vに沿って垂下した自然位置にあるときの楔面61は破線で示している。したがって、鐙50は後方位置S14と前方位置S15の間の規制された範囲内で前後のR2方向に揺動する。そして使用者が後方位置S14よりも更に後方側に、若しくは前方位置S15よりも更に前方側に鐙50を移動させようとしても、ガイド板51と取付軸49とが互いに接合しているのでその移動は規制されることになる。また、鐙50が後方位置S12と前方位置S13のいずれかにあるときには、傾斜面56と楔面61が既に接合状態にあるため、その状態で鐙50が左右方向に揺動することは規制される。
したがって、鐙50は座体4に跨って搭乗する使用者の体格に適合する高さ位置に調節可能であると共に、鐙50の揺動方向及び揺動範囲は制限されており、鐙50が鉛直下方に垂下した状態から左右方向に最大角度開いた状態では、鐙50が前後方向には移動しないようになっており、また鐙50が鉛直下方に垂下した状態から前後方向に最大角度開いた状態では、鐙50が左右方向には移動しないようになっている。そのため、使用者は鐙50に足を掛けた状態で常に踏ん張ることができるので、座体4から落下する虞はなく、安全性が向上する。特に、鐙が左右方向に開いた状態で前後方向にも揺動すると、使用者はバランスを崩しやすくなると考えられるが、上述した鐙50の第二の取付構造によると、鐙が左右方向に開いた状態での前後方向の揺動は規制されるので、使用者がバランスを崩し難く、より安全性が向上する。そのため、上述の乗馬型身体鍛練装置1の座体4に跨って両足を鐙50に掛けた状態で、座体4を揺動させれば、下半身を含む全身運動を安全に行うことが可能になる。
尚、第二の取付形態においては、ベルト体52の上端が取付軸49に係止される場合を例示したが、ベルト体52を取付軸49に係止することなく、取付軸49の下方位置でガイド板51の上部に固着した態様としても良い。
また、第一及び第二の鐙の取付形態は、ガイド板51の上端部と取付部40の相互間に、座体4に対する吊下支持手段70の左右方向R1の揺動角度を規制する揺動規制手段70aを設けている点で互いに共通しており、いずれの取付形態であっても揺動規制手段70aによって鐙50の左右方向の揺動範囲を規制できるので、使用者が座体4から落下することはなく安全性が向上する。
乗馬型身体鍛練装置の外観を示す図である。 乗馬型身体鍛練装置の内部構造を示す断面図である。 駆動機構を拡大した図である。 回転盤による座体の支持構造を詳細に示した断面図である。 駆動機構の動作を示し、駆動機構を左方側から見た図である。 駆動機構の動作を示し、駆動機構を後方側から見た図である。 揺動支持アームとロッド部材を接続するボールジョイントの構成を示す図である。 支持板が左右方向に傾斜した状態におけるボールジョイントの様子を示す概念図である。 乗馬型身体鍛練装置の全体的な動作を説明する図である。 乗馬型身体鍛練装置の座体が左右方向に傾斜する状態を説明する図である。 座体に対する鐙の第一の取付形態を示す図である。 鐙に対するガイド板及びベルト体の接続構造を示す断面図である。 吊下支持手段の上端部の構造を示す斜視図である。 ガイド板の上端部と係着部材の構造を示す拡大断面図である。 取付部に対する吊下支持手段の取付構造を示す断面図である。 座体に対する鐙の左右方向の揺動を示す図である。 座体に対する鐙の第二の取付形態を示す図である。 取付軸、ガイド板及びベルト体による鐙の吊設機構を示す断面図である。 図18の一部拡大図である。 座体に対する鐙の左右方向の揺動を示す図である。 座体に対する鐙の前後方向の揺動を示す図である。 鐙が前後方向に揺動したときの揺動規制手段の様子を示す図である。
符号の説明
1 乗馬型身体鍛練装置
4 座体
40 取付部
40b 溝
41 係着部材
41a 内向き揺動規制手段
42b 外向き揺動規制手段
43 支軸
43a 係合突起
44 ピン
45 回動軸
46 支持枠体
50 鐙
51 ガイド板
52 ベルト体
70 吊下支持手段
70a 揺動規制手段
81 傾斜板

Claims (6)

  1. 乗馬型身体鍛練装置(1)の揺動する座体(4)の左右両側に取付部(40)を介して吊下支持手段(70)を吊設すると共に、該吊下支持手段(70)の下端に鐙(50)を取付けた構成において、
    前記吊下支持手段(70)は、上端部を取付部(40)に吊設され下端部鐙(50)上下スライド自在に案内する剛性のガイド板(51)と、該ガイド板(51)に並設されると共に上部を前記取付部(40)又はガイド板(51)に吊設され下部を鐙(50)に対して上下位置を変更自在に連結されたベルト体(52)とを備えていることを特徴とする乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
  2. 前記ガイド板(51)の上端部と前記取付部(40)との相互間に、前記座体(4)に対する前記吊下支持手段(70)の左右方向(R1)の揺動角度を規制する揺動規制手段(70a)を設けたことを特徴とする請求項1記載の乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
  3. 前記ガイド板(51)の上端部に係着部材(41)を設け、該係着部材(41)を介して前記ガイド板(51)を前記取付部(40)に吊設する構成とされ、
    前記係着部材(41)は、支持枠体(46)を構成し、該支持枠体(46)に突設した支軸(43)を取付部(40)に対して左右方向の軸まわりに回動自在に連結すると共に、該支持枠体(46)に設けた回動軸(45)を介して前記ガイド板(51)の上端部を前後方向の軸まわりに揺動自在に枢着しており、
    前記支持枠体(46)と前記ガイド板(51)の間に、前記ガイド板(51)が鉛直軸線(V)にほぼ沿う自然位置(S10)に垂下するとき、相互に当接することにより前記ガイド板(51)が該自然位置(S10)を超えて内側に揺動することを阻止する内向き揺動規制手段(41a)を前記回動軸(45)の下方に設け、前記ガイド板(51)が前記自然位置(S10)から外側位置(S11)まで揺動したとき、相互に当接することにより前記ガイド板(51)が該外側位置(S11)を超えて外側に揺動することを阻止する外向き揺動規制手段(42b)を前記回動軸(45)の上方に設け、前記内向き揺動規制手段(41a)と前記外向き揺動規制手段(42b)により前記揺動規制手段(70a)を構成したことを特徴とする請求項2記載の乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
  4. 前記内向き揺動規制手段(41a)は、前記支軸(43)から前記回動軸(45)の下方位置まで延設されたピン(44)により構成され、前記ガイド板(51)が前記自然位置(S10)に垂下したとき、該ガイド板(51)の内側面を前記ピン(44)の先端に当接させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
  5. 前記外向き揺動規制手段(42b)は、前記回動軸(45)の上方に向けて内側に傾斜した状態で前記ガイド板(51)の上端に延設された傾斜板(81)により構成され、前記ガイド板(51)が前記外側位置(S11)まで揺動したとき、前記傾斜板(81)を前記支持枠体(46)に当接させるように構成したことを特徴とする請求項3又は4に記載の乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
  6. 前記取付部(40)に設けた取付孔(40a)に前記支軸(43)を回動自在かつ着脱自在に挿着する構成とされ、
    前記支軸(43)の外周に係合突起(43a)を突設すると共に、前記取付孔(40a)の内周に前記係合突起(43a)(43a)を挿通自在とする溝(40b)を形成し、前記係合突起(43a)と前記溝(40b)を合致させることにより前記支軸(43)を前記取付孔(40a)に挿脱自在に挿通し、前記支軸(43)を回動して前記係合突起(43a)を前記溝(40b)から外れた箇所に位置させることにより前記支軸(43)を抜け止め状態で前記取付孔(40a)に挿着するように構成され、
    前記吊下支持手段(70)が少なくとも前後方向のほぼ水平位置の間で揺動する範囲において、前記係合突起(43a)が前記溝(40)に合致しないように構成したことを特徴とする請求項3、4、5のいずれかに記載の乗馬型身体鍛練装置における鐙の取付構造。
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