JP4698468B2 - 鉄道車両ブレーキ性能試験機、及び鉄道車両ブレーキ性能試験方法 - Google Patents

鉄道車両ブレーキ性能試験機、及び鉄道車両ブレーキ性能試験方法 Download PDF

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本発明は、鉄道車両のブレーキ性能、車輪への影響などを鉄道車両の走行状態を模擬して測定試験を行う鉄道車両ブレーキ性能試験機、及び鉄道車両ブレーキ性能試験装置を用いた鉄道車両ブレーキ性能試験方法の改良に関するものである。
従来、鉄道車両のブレーキ性能、車輪への影響などを鉄道車両の走行状態を模擬して測定試験を行う鉄道車両ブレーキ性能試験機として各種の形式のものが知られている。このような鉄道車両ブレーキ性能試験機の一つに、レールを模擬した断面形状の外周部を有する円盤状部材と、車輪とを相互に接触させつつ回転させて鉄道車両の走行状態を模擬する原理のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1においては、モータ63により回転される駆動軸53と、レールを模擬した断面形状を有する部分(「軌条部」ともいう。)を外周に有する円盤状部材55(「レール模擬輪」、又は「軌条輪」ともいう。)であり駆動軸53に取り付けられて回転駆動される円盤状部材と、円盤状部材55のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪31と、輪重を模擬した力を回転する車輪31の回転中心線に垂直な方向から車輪31に付与する押圧機構9(「輪重付与機構」ともいう。)を備えた車輪・レール試験機1(「粘着試験ユニット」ともいう。)が開示されている。この車輪・レール試験機1に、車輪31の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構(図示せず)を装備すれば、鉄道車両の走行状態を模擬した状態で鉄道車両のブレーキ性能を試験する装置(「鉄道車両ブレーキ性能試験機」ともいう。)とすることができ、出願人らにより開発され、試験に供用されている。
しかしながら、従来の鉄道車両ブレーキ性能試験機、粘着試験ユニットにおいては、回転する車輪31の回転中心線に垂直な方向から車輪31に付与する力である「輪重」の値を設定する方式が「ダイヤル設定式」であった。このため、図5(横軸:レール長手方向の位置、縦軸:輪重や軌道狂いの値)の輪重グラフG1のように、実際の軌道狂いグラフG5に応じて輪重を変化させ、鉄道車両の走行状態を模擬して鉄道車両のブレーキ性能を試験することはできない、という問題があり、その解決が要請されていた。
特開2000−180277号公報
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、実際の軌道狂いの状態等に応じて輪重を変化させ鉄道車両の走行状態を模擬して鉄道車両のブレーキ性能を試験し得る試験機及び試験方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る鉄道車両ブレーキ性能試験機は、
電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備え、
鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験機であって、
前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能であり、
前記輪重付与機構は、
前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪を押圧する輪重模擬力を発生可能なサーボシリンダと、
前記車輪に実際に付与された輪重模擬力の値を計測する輪重計測手段と、
前記輪重計測手段により計測された計測輪重模擬力値に基づき前記サーボシリンダをフィードバック制御するフィードバック制御手段を有し、
前記フィードバック制御手段は、前記レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬するサスペンション・シミュレータを有すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項に係る鉄道車両ブレーキ性能試験機は、
請求項記載の鉄道車両ブレーキ性能試験機において、
前記サスペンション・シミュレータは、
コンピュータと、
前記車体とレールとの間に仮設したバネとダンパを少なくとも含んで構成される運動系である車体モデルの運動方程式を前記コンピュータを用いて数値計算により解くコンピュータ・プログラムを
少なくとも有すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項に係る鉄道車両ブレーキ性能試験方法は、
電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備えた鉄道車両ブレーキ性能試験機を用い、鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験方法であって、
前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能であり、
前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪を押圧する輪重模擬力をサーボシリンダによって発生させ、
前記車輪に実際に付与された輪重模擬力の値を輪重計測手段によって計測し、
前記輪重計測手段により計測された計測輪重模擬力値に基づき前記サーボシリンダをフィードバック制御手段によってフィードバック制御し、
前記フィードバック制御手段のサスペンション・シミュレータによって前記レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬すること
を特徴とする。
本発明に係る鉄道車両ブレーキ性能試験機、及び鉄道車両ブレーキ性能試験方法によれば、電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備え、鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験機であって、前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能なように構成したので、実際の軌道狂いの状態等に応じて複雑に変化する輪重も、容易に模擬して外部から入力可能であり、実際の軌道狂いの状態等に応じた輪重模擬力Pの値を変化させ、鉄道車両の走行状態をより正確に模擬して鉄道車両のブレーキ性能の試験を行うことができる、という利点を有している。また、より実際の状態に近い滑走制御の試験が可能となる、という利点も有している。また、鉄道車両とレールにより構成されるサスペンション性能の相違が粘着や滑走制御に及ぼす影響を試験、計測することができる、という利点も有している。
以下に説明する実施例は、電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備え、鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験機であって、前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能なように構成したので、実際の軌道狂いの状態等に応じて複雑に変化する輪重も、容易に模擬して外部から入力可能であり、実際の軌道狂いの状態等に応じた輪重模擬力Pの値を変化させ、鉄道車両の走行状態をより正確に模擬して鉄道車両のブレーキ性能の試験を行うことができ、また、より実際の状態に近い滑走制御の試験が可能となり、さらに、鉄道車両とレールにより構成されるサスペンション性能の相違が粘着や滑走制御に及ぼす影響を試験、計測することができ、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
以下、本発明の第1実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機の構成を示す斜視図である。また、図2は、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機における粘着力試験ユニットの構成を示す図である。また、図3は、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機におけるフィードバック制御を説明する図である。また、図4は、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機のフィードバック制御における車体モデルの例を説明する図である。
図1に示すように、第1実施例の鉄道車両ブレーキ性能試験機100は、粘着試験ユニット1と、踏面ブレーキ試験ユニット2と、ディスクブレーキ試験ユニット3を備えて構成されている。
粘着試験ユニット1は、図1及び図2に示すように、電動機13と、駆動軸13aと、軌条輪11と、車輪12と、輪重付与機構14と、フライホイール15を有している。
電動機13は、直流電動機のほか、交流電動機も使用可能である。駆動軸13aは、電動機13により回転される。
軌条輪11は、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材である。この軌条輪11は、駆動軸13aに取り付けられて回転駆動される。
車輪12は、その車輪踏面12aが、軌条輪11のレール踏面11aに密接して回転可能に配置されている。
輪重付与機構14は、輪重を模擬した力P(以下、「輪重模擬力」という。)を、回転する車輪12の回転中心線に垂直な方向(例えば図2における図の上から下へ向かう方向)から車輪12に付与する。輪重模擬力Pの発生源としては、油圧シリンダ、空気圧シリンダ、水圧シリンダ、各種原理によるアクチュエータ等が用いられる。これらの輪重模擬力Pの発生源は、電気的信号などにより輪重模擬力Pの値を自在にサーボ制御可能な制御弁(図示せず)を有するサーボシリンダ、サーボアクチュエータ等となっている。
ここに、「輪重」とは、鉄道車両の車輪と、レールとの間に作用する力のうち、レール方向に垂直な面内にあり、かつ鉛直上下方向成分の分力をいう。輪重は、鉄道車両の重量(鉄道車両の自重に、積載している旅客、貨物等の全重量を総和した重量)を支える力としての静止輪重(一定値)と、鉄道車両の運動(走行)に伴い発生する変動分の総和で表される。輪重のうちの変動分は、発生の状態や原因により、以下のように分類される(財団法人鉄道総合技術研究所編 「鉄道技術用語辞典」参照)。
(1)静的なもの
鉄道線路の緩和曲線部における軌道の平面性狂いや鉄道車両車体のねじれによる輪重抜け、及びカント不足などによる車体重心の左右変位に起因する内軌側の重量抜け。
(2)車体の動揺によるもの
縦曲線のある軌道上や橋梁などの柔性のある構造物上を鉄道車両が通過する際の鉛直上下方向の動揺や軌道狂いなどの外乱による車体の重心の左右動揺。
(3)ばね下の輪軸の振動、衝撃(レール頭頂面の凹凸による輪軸の高周波鉛直上下振動や、レールの継目や分岐器のクロッシングなどレールの不連続点における衝撃)によるもの。
輪重変動は、車輪とレール両方の摩耗に関係し、著大輪重は、軌道破壊に関係する。また、輪重抜けは、脱線や転覆に関係する。
また、踏面ブレーキ試験ユニット2は、鉄道車両のブレーキ装置のうち、踏面ブレーキ装置を模擬した構成を有し、踏面ブレーキのブレーキ性能を試験する部分である。ここに、「踏面ブレーキ」とは、車輪踏面(例えば図2における符号12aの略円錐面)に、制輪子と呼ばれる部材を押し付けて、制輪子と車輪踏面との間に作用する摩擦力をブレーキ力(制動力)とするブレーキ(制動)方式をいう(財団法人鉄道総合技術研究所編 「鉄道技術用語辞典」参照)。
また、ディスクブレーキ試験ユニット3は、鉄道車両のブレーキ装置のうち、ディスクブレーキ装置を模擬した構成を有し、ディスクブレーキのブレーキ性能を試験する部分である。ここに、「ディスクブレーキ」とは、鉄道車両の車輪の軸などに取り付けられて回転するブレーキディスク(鋳鉄や鋼鉄などからなる円板)に、摩擦材を圧着させてブレーキ(制動)力を得るブレーキ(制動)方式をいう(財団法人鉄道総合技術研究所編 「鉄道技術用語辞典」参照)。
図2において符号18で示す装置が、ディスクブレーキ装置の一例である。このディスクブレーキ装置18は、ブレーキディスク16と、ブレーキキャリパ17を有して構成されている。
ブレーキキャリパ17は、駆動力を供給する空気圧等のブレーキシリンダ19と、ブレーキシリンダ19によって駆動されブレーキディスク16を挟むアーム20と、アーム20の内側に配置されブレーキディスク16の両側面にそれぞれ圧着される制輪子を有して構成される装置である。
上記した踏面ブレーキ試験ユニット2、又はディスクブレーキ試験ユニット3、あるいはこれら両者は、特許請求の範囲における「制動機構」に相当し、車輪12の回転を停止させようとする制動力を作用させる部分に相当する。
粘着ブレーキでは、鉄道車両の車輪の回転を停止させようとする力がレールに伝わり、それが反力となって、1又は複数の鉄道車両からなる列車の全体のブレーキ(制動)力となる。すなわち、粘着ブレーキでは、レールと車輪の間の摩擦力に依存している。この場合、レールと車輪の間に作用する力を「粘着力」と呼ぶ。粘着試験ユニット1は、レールと車輪との間の粘着作用を模擬するため、レールのかわりに、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材である軌条輪11を、電動機13により回転される駆動軸13aに取り付けて回転駆動し、軌条輪11のレール踏面11aに、車輪12の車輪踏面12aが密接して回転するようにし、かつ、輪重付与機構14により、輪重模擬力Pを、回転する車輪12の回転中心線に垂直な方向から車輪12に付与するようにした。
なお、フライホイール15は、駆動軸13aの回転を滑らかにするための部材である。フライホイール15は、重量の大きな略円柱状の部材であり、駆動軸13aに、同軸状態で装着され、駆動軸13aの回転に伴って回転するものである。また、図2における符号Wは、水の噴射(散水)を示している。
本発明の第1実施例の鉄道車両ブレーキ性能試験機100の特徴は、図3に示すようなフィードバック制御機構を有する点にある。
このフィードバック制御機構は、データレコーダ(図示せず)等に格納された軌道データ21とサスペンションモデル27のデータを合わせるとともに、符号23で示す車輪の縦剛性Eをアンプ(増幅器)24で増幅し、サーボシリンダ25に電気的信号として送り輪重模擬力Pを発生させ、車輪12、又は車輪12の車軸12bに作用する輪重模擬力Pの値をロードセル(力センサ又は歪センサ)26で計測し、ロードセル26からの検出値(輪重模擬力Pの値)をサスペンションモデル(サスペンション・シミュレータ)27に入力し、サスペンションモデル27からの値を加算器28において軌道データ21に加算するようになっており、フィードバック制御ループを構成している。
ここで、車輪の縦剛性Eの値としては、例えば210ギガパスカルなどの値が用いられる。
また、サーボシリンダ25は、上記した油圧シリンダ、空気圧シリンダ、水圧シリンダ等(図示せず)にサーボ制御弁(図示せず)が付加されて構成され、サーボ制御弁は、電気的信号などにより制御可能であり、これにより輪重模擬力Pの値を自在にサーボ制御可能となっている。
また、ロードセル26は、車輪12に実際に付与された輪重模擬力Pの値を計測する機器であり、特許請求の範囲における輪重計測手段に相当している。
また、サスペンション・シミュレータ27は、レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬する部分である。図3のフィードバック制御機構のうち、車輪の縦剛性データ23と、サスペンションモデル(サスペンション・シミュレータ)27と、加算器28(図3における符号22で示される部分)は、例えば、コンピュータと、このコンピュータを用いて数値計算により演算を行って解くコンピュータ・プログラムにより構成される。コンピュータとしては、大型コンピュータのほか、パーソナル・コンピュータ、ワーク・ステーション等が使用可能である。
サスペンションモデル(サスペンション・シミュレータ)27の内容としては、図4に示すような質点m1とバネk1とダンパ(例えば粘性ダンパ)c1と、質点m2とバネk2とダンパ(例えば粘性ダンパ)c2とが重複して仮設された二重質点運動系などが用いられる。このような構成により、サスペンションモデル(サスペンション・シミュレータ)27は、レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬する車体モデルとして機能することができる。この車体モデルは、上記したコンピュータにより数値計算される運動方程式となっている。このような構成の車体モデルにより、鉄道車両の種類、状況、レール側の状況等によってサスペンションの状態が異なることに対処することができる。
上記のような構成により、図3に示すフィードバック制御機構は、ロードセル26により計測された輪重模擬力Pの値(以下、「計測輪重模擬力値」という。)に基づき、サーボシリンダ25をフィードバック制御する。ここに、図3に示すフィードバック制御機構は、特許請求の範囲におけるフィードバック制御手段を構成している。
上記のような構成により、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機100においては、輪重模擬力Pは、従来のような「ダイヤル設定式」ではなく、輪重付与機構におけるフィードバック制御による制御可能であり、輪重模擬力Pの値を外部から適宜自在に入力可能である。これにより、図5においてG1(又はG2)で示すように、実際の軌道狂いの状態G5等に応じて複雑に変化する輪重も、容易に模擬して外部から入力可能であり、実際の軌道狂いの状態等に応じた輪重模擬力Pの値を変化させ、鉄道車両の走行状態をより正確に模擬して鉄道車両のブレーキ性能の試験を行うことができる、という利点を有している。
また、本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機100においては、より実際の状態に近い滑走制御の試験が可能となる、という利点も有している。
また、鉄道車両とレールにより構成されるサスペンション性能の相違が、粘着や滑走制御に及ぼす影響を試験、計測することができる、という利点も有している。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではない。上記した実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、図2に示す鉄道車両ブレーキ性能試験機100では、ブレーキ方式として「ディスクブレーキ方式」を例に挙げて説明したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、他の方式のブレーキ、例えば「踏面ブレーキ方式」のブレーキを用いてもよい。
本発明は、鉄道車両ブレーキ性能試験機の製造を行う機械等の製造業、あるいは鉄道の営業を行う鉄道事業等で実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機における粘着力試験ユニットの構成を示す図である。 本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機におけるフィードバック制御を説明する図である。 本発明の第1実施例である鉄道車両ブレーキ性能試験機のフィードバック制御における車体モデルの例を説明する図である。 輪重変動と軌道狂いを説明する図である。
符号の説明
1 粘着力試験ユニット
2 踏面ブレーキ試験ユニット
3 ディスクブレーキ試験ユニット
10 駆動装置
11 軌条輪
11aレール踏面
12 車輪
12a 車輪踏面
12b 車軸
13 電動機
13a 駆動軸
14 輪重付与機構
15 フライホイール
16 ブレーキディスク
17 ブレーキキャリパ
18 ディスクブレーキ装置
19 ブレーキシリンダ
20 アーム
21 軌道データ
22 コンピュータ
23 車輪の縦剛性
24 アンプ
25 サーボシリンダ
26 ロードセル
27 サスペンションモデル
100 鉄道車両ブレーキ性能試験機
P 輪重模擬力
W 噴射水

Claims (3)

  1. 電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備え、
    鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験機であって、
    前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能であり、
    前記輪重付与機構は、
    前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪を押圧する輪重模擬力を発生可能なサーボシリンダと、
    前記車輪に実際に付与された輪重模擬力の値を計測する輪重計測手段と、
    前記輪重計測手段により計測された計測輪重模擬力値に基づき前記サーボシリンダをフィードバック制御するフィードバック制御手段を有し、
    前記フィードバック制御手段は、前記レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬するサスペンション・シミュレータを有すること
    を特徴とする鉄道車両ブレーキ性能試験機。
  2. 請求項記載の鉄道車両ブレーキ性能試験機において、
    前記サスペンション・シミュレータは、
    コンピュータと、
    前記車体とレールとの間に仮設したバネとダンパを少なくとも含んで構成される運動系である車体モデルの運動方程式を前記コンピュータを用いて数値計算により解くコンピュータ・プログラムを
    少なくとも有すること
    を特徴とする鉄道車両ブレーキ性能試験機。
  3. 電動機と、前記電動機により回転される駆動軸と、レールを模擬した断面形状を有する軌条部を外周に有する円盤状部材であり前記駆動軸に取り付けられて回転駆動される軌条輪と、前記軌条輪のレール踏面に車輪踏面が密接して回転可能に配置された車輪と、輪重を模擬した力を回転する前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪に付与する輪重付与機構と、前記車輪の回転を停止させようとする制動力を作用させる制動機構を備えた鉄道車両ブレーキ性能試験機を用い、鉄道車両のブレーキ性能を試験する鉄道車両ブレーキ性能試験方法であって、
    前記輪重付与機構は、前記輪重模擬力の値を外部から入力可能であり、
    前記車輪の回転中心線に垂直な方向から前記車輪を押圧する輪重模擬力をサーボシリンダによって発生させ、
    前記車輪に実際に付与された輪重模擬力の値を輪重計測手段によって計測し、
    前記輪重計測手段により計測された計測輪重模擬力値に基づき前記サーボシリンダをフィードバック制御手段によってフィードバック制御し、
    前記フィードバック制御手段のサスペンション・シミュレータによって前記レールに対する鉄道車両の車体のサスペンションの動きを模擬すること
    を特徴とする鉄道車両ブレーキ性能試験方法。
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