JPH0868624A - 軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定位置照合方式 - Google Patents

軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定位置照合方式

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JPH0868624A
JPH0868624A JP6225966A JP22596694A JPH0868624A JP H0868624 A JPH0868624 A JP H0868624A JP 6225966 A JP6225966 A JP 6225966A JP 22596694 A JP22596694 A JP 22596694A JP H0868624 A JPH0868624 A JP H0868624A
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Akiyoshi Yoshimura
彰芳 吉村
Takehiro Hosokawa
岳洋 細川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定
位置照合を精度良く行う。 【構成】 高低狂いと上下動揺の低域通過ろ波処理(S
3、S7)をし、高低KDTを参照して(S9)所定の
照合区間での高低狂いと上下動揺との相関を取り(S1
0)、最大値を検出し(S11)、両データ間の位置ず
れから第1動揺KDTを作成する(S12)。全ての照
合区間についての処理が終了すると、第1動揺KDTに
従い上下動揺のサンプリング間隔を補正する(S1
4)。一応の使用に耐える位置照合が行える。更に照合
精度を高める場合は高低狂いに対する上下動揺の応答解
析及び得られた周波数特性と理想特性とのマッチング処
理をデータ位置を前後に変化させながら行い、最もよく
一致した両データの位置関係を検出し、第2動揺KDT
を作成し、サンプリング間隔の再補正をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軌道狂いと車両の上下
動揺測定データについて軌道上の走行位置との照合を可
能にする測定位置照合方式に関する。
【0002】
【従来の技術】軌道の保守管理の分野では、線路の高低
狂いや通り狂いなどを軌道検測車によって定期的に測定
しているが、測定実施の間隔は線路の重要度等に応じて
区々としているので、軌道検測車による定期検測を補完
し、良好な軌道状態を維持するために、走行する営業車
両において動揺や輪重、横圧等の各種データを測定し、
それを積極的に活用すべきであるとの案が検討されてお
り、その際車上での測定データ(特に動揺データ)の処
理には走行線路上の対応する位置の正確な把握が必須で
ある。
【0003】一方、営業車両での測定データは、軌道の
保守管理のためだけでなく、車両の改善等のためにも必
要なものであるが、車上で測定されたデータの解析には
多くの場合、地上の軌道状態(線路形状や線路構造、軌
道狂いなど)を考慮に入れることが必要であるので、同
様に走行線路上の対応する位置の正確な把握が必須であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な車上測定データの軌道上位置照合に関し、線路に沿っ
たキロ程を走行中に人手で入力する方法では、正確な位
置照合は期待できず、その結果データ位置の特定に手間
がかかるという問題がある。一方、キロ程を走行しなが
ら連続的に、かつ自動的に正確に入力する方策として、
キロ程通過を光学的に検出する方法が考えられるが、こ
れでは線路側と車両側の双方に新たな設備を設置する必
要があり、費用の面で得策ではない。従って、データ処
理の精度と効率の両面から正確に位置照合のできる新た
な方式の開発が望まれている。
【0005】ところで、位置照合は、キロ程との対応が
基本であるが、軌道検測車では走行距離を計る車輪の径
の管理、線路に沿って設置されるATSのパルス信号及
びその設置位置情報の記録など、できるだけキロ程との
正確な位置対応が取れるように配慮されているので、軌
道検測車が測定する軌道狂いはキロ程との対応が正確に
取られているデータであり、それは、線路上の走行位置
を連続的に表す直接的なデータである。しかも、軌道狂
いは、一般には軌道狂い進み、軌道保守によってその状
態は少しづつ変わっていくが、全体としてはその変化は
緩やかで、一度測定した状態がその後に急激に変わるも
のでない。
【0006】また、本発明者(吉村)は、実際の線路の
狂いと鉄道車両の動揺との間の動的な因果関係について
多くのデータ解析を実施した結果、特に軌道の高低狂い
と車両の上下動揺加速度との間に非常に強い線形依存関
係が存在することを知見し、先に発表した(吉村“軌道
の高低狂いに対する車両の上下動揺の応答解析”鉄道総
研報告、Vol.1 、No.3、1987.11)。
【0007】従って、軌道の高低狂いデータと車両の上
下動揺加速度データとのキロ程に関する対応を明確にで
きれば、車上の測定データと線路との位置照合ができる
ことになるが、車両の上下動揺加速度データの取得に関
し幾つかの問題がある。
【0008】位置照合に用いるデータは、測定データを
速度発電機からの距離信号(パルス信号)をサンプルパ
ルスとしてA/D変換したディジタルデータを用いる
が、速度発電機からの距離信号は車輪の回転に同期して
発生し、その間隔は車輪の直径値から計算される。従っ
て、車輪に摩耗等があれば距離の計算に誤差が生じ、サ
ンプリング間隔の誤差は位置照合誤差を招来する。例え
ば、サンプリング間隔の誤差が1%であれば、軌道延長
3kmで30mもの位置照合誤差を生ずる。
【0009】また、距離信号を検出している車輪に滑走
や空転があると、A/D変換のサンプリングに抜けや重
複が生じ、同様に位置照合誤差の原因となる。更に、距
離信号は、列車速度が小さくなると波形が小さくなり、
信号が検出されないことがある。
【0010】ここに、軌道の高低狂いデータは、前述し
たように走行距離を計測する車輪の径の管理がなされ、
地上のATSパルス信号との対応付けがなされて形成さ
れるものであるから、上述した位置照合誤差の問題等が
生じないようになっており、十分に信頼性の高いデータ
であるが、車両の上下動揺加速度データは、軌道検測車
の如き配慮のなされていない営業車両において単に当該
車両が備える速度発電機からの距離信号を用いて取得す
るものであるから、車輪の摩耗等によるサンプリング間
隔の誤差や車輪の滑走・空転によるサンプリング抜けや
重複、列車速度との関係等については実際の位置照合の
データ処理過程で解決できることが望まれる。
【0011】また、営業車両で上下動揺加速度データを
取得する際には、測定開始キロ程を正確に知ることは困
難であるから、測定開始位置の特定を不要とする方式で
あることも必要である。
【0012】本発明は、軌道の高低狂いと車両の上下動
揺加速度との間に非常に強い線形依存関係が存在すると
の知見に基づきなされたもので、その目的は、車両の上
下動揺測定データと線路上の測定位置との照合を高精度
になし得る軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定
位置照合方式を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測
定位置照合方式は次の如き構成を有する。即ち、第1発
明の軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定位置照
合方式は、軌道の高低狂いデータを格納する第1メモリ
と; 第1メモリに格納される左右の線路の高低狂いデ
ータを平均化する手段と; 平均化した高低狂いデータ
について低域通過ろ波処理をする手段と; 上下動揺デ
ータを格納する第2メモリと; 第2メモリに格納され
る上下動揺データのサンプリング間隔を軌道の高低狂い
データのサンプリング間隔へ変換する手段と; サンプ
リング間隔変換した上下動揺データについて低域通過ろ
波処理をする手段と; 所定の照合区間における低域通
過ろ波処理をした高低狂いデータと上下動揺データとの
相関処理を実施し最大値を検出する手段と; 最大値を
与えた両サンプリングデータから上下動揺データの位置
ずれ量を検出し上下動揺データのサンプリングデータの
データ番号をその位置ずれ量で補正したものとキロ程と
の関係をテーブルに設定する手段と; テーブルに設定
したデータ番号とキロ程との関係から上下動揺データの
サンプリング間隔を補正する手段と; を備えたことを
特徴とするものである。
【0014】なお、第1発明の軌道狂いと車両の上下動
揺測定データの測定位置照合方式では、軌道の測定区間
が長い場合等では複数の照合区間に区分し、所定の照合
区間毎に、最大値検出からテーブル設定までの各手段を
実施する; ようにしても良い。更に、軌道の高低狂い
データに代えて、線路図データを用いても良い。
【0015】また、第2発明の軌道狂いと車両の上下動
揺測定データの測定位置照合方式は、軌道の高低狂いデ
ータを格納する第1メモリと; 第1メモリに格納され
る左右の線路の高低狂いデータを平均化する手段と;
平均化した高低狂いデータについて低域通過ろ波処理を
する手段と; 上下動揺データを格納する第2メモリ
と; 第2メモリに格納される上下動揺データのサンプ
リング間隔を軌道の高低狂いデータのサンプリング間隔
へ変換する手段と; サンプリング間隔変換した上下動
揺データについて低域通過ろ波処理をする手段と; 所
定の第1照合区間毎に、その第1照合区間における低域
通過ろ波処理をした高低狂いデータと上下動揺データと
の相関処理を実施して最大値を検出し、最大値を与えた
両サンプリングデータから上下動揺データの位置ずれ量
を検出し、上下動揺データのサンプリングデータのデー
タ番号をその位置ずれ量で補正したものとキロ程との関
係を第1テーブルに設定する手段と; 第1テーブルに
設定したデータ番号とキロ程との関係から上下動揺デー
タのサンプリング間隔を補正する手段と; 第1照合区
間よりも短い第2照合区間毎に、その第2照合区間にお
ける平均化した高低狂いデータと第1テーブルを参照し
て第2メモリから取り出したサンプリング間隔を補正し
た上下動揺データとを用いて高低狂いに対する上下動揺
の応答解析及び得られた周波数応答特性と理想的な周波
数応答特性とのマッチング処理を、軌道狂いデータと上
下動揺データの一方または双方のサンプリングデータを
前後に変化させて実施し、理想的な周波数応答特性と最
も良く一致する周波数応答特性を与える高低狂いデータ
と上下動揺データとの位置関係を検出し、検出した上下
動揺データのサンプリングデータのデータ番号とキロ程
との関係を第2テーブルに設定する手段と; 第2テー
ブルに設定したデータ番号とキロ程との関係から上下動
揺データのサンプリング間隔を補正する手段と; を備
えることを特徴とするものである。
【0016】そして、第2発明の軌道狂いと車両の上下
動揺測定データの測定位置照合方式では、少なくとも1
つの第1照合区間での処理が終了したら第2照合区間で
の処理を実施し、それを繰り返す; ようにできる。即
ち、リアルタイム処理が行える。
【0017】なお、第1発明と第2発明において、相関
処理を実施する照合区間における高低狂いデータの読出
しは、そのサンプリングデータのデータ番号とキロ程と
の関係を規定するテーブルを参照して行うことができ
る。
【0018】
【作用】次に、前記の如く構成される本発明の軌道狂い
と車両の上下動揺測定データの測定位置照合方式の作用
を説明する。前述したように、軌道の高低狂いと車両の
上下動揺加速度との間に非常に強い線形依存関係が存在
する。そこで、第1発明では、両データの低周波数成分
の波形に類似性がある点に着目し、低域通過処理を施し
た後、相関処理をして最大値を検出し、上下動揺データ
の位置ずれを検出し、それを補正したデータ番号とキロ
程のテーブルを作成する。地上のキロ程との対応が明確
な高低狂いデータを基準に補正するのであるから、この
補正処理の過程で、車輪の摩耗等によるサンプリング間
隔の誤差や車輪の滑走・空転によるサンプリング抜けや
重複の問題は解消する。また列車速度との関係では、所
定速度以下となった照合区間では位置照合の処理をしな
いことで回避できる。更に、本発明によれば、車上の測
定開始位置を特定する必要はない。
【0019】ここに、第1発明では、照合区間は、線路
の勾配変更点をできるだけ多数含ませる必要があること
から例えば数kmの区間となるので、相関処理で得られ
た最大値は十分にシャープとは言えず、両データの位置
を多少ずらしてもそれ程変化しない、つまり十分に高精
度の位置照合ができたとは言えないが、一応使用に耐え
得る位置照合データが得られる。
【0020】第2発明は、第1発明で得られた位置照合
データの精度を高めるために、位置ずれの影響が最も敏
感に現れるのは位相特性で、しかも長波長域では殆ど変
化しないが短波長域で大きく変化する点に着目し、第1
発明の照合区間(第1照合区間)を細分化したのに相当
する第2照合区間を設定し、その第2照合区間毎に、サ
ンプリングデータを前後に変化させながら周波数応答解
析とマッチング処理を実施して最も良い一致を示す軌道
狂いと上下動揺のデータの位置関係を検出し、位置照合
のテーブルを作成する。
【0021】この第2発明によれば、相当に細かい微調
整が行えるので、相当に高精度な位置照合データが得ら
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の軌道狂いと車両の上下動揺測定
データの測定位置照合方式の原理構成ブロック図であ
る。図1において、この測定位置照合方式は、基本的
に、第1メモリ1と第2メモリ2と第3メモリ3とCP
U4とで構成される。
【0023】第1メモリ1には、軌道検測車の定期検測
に係る軌道の高低狂いデータが格納される(例えば図
2、図3)。前述したように、軌道検測車では、十分正
確に地上のキロ程との対応を取って高低狂いデータを取
得する。
【0024】具体的には、本発明者(吉村、細川)等が
開発したLABOCSシステムにより、線路に沿って設
置されたATS地上子の信号とその設置位置情報を利用
して信頼度の高い位置照合がなされている(吉村、吉
田、細川、菊池“軌道保守管理データベースシステム:
マイクロLABOCS−II+の開発”鉄道総研報告、Vo
l.6 、No.11 、1992.11 参照)。
【0025】そして、高低狂いデータは、速度発電機か
らの距離信号でサンプルしたものであるが、このLAB
OCSシステムでは、この高低狂いデータを位置照合結
果である「キロ程・データ番号対照表」と称されるテー
ブルと共に備える。つまり、第1メモリ1には、「高低
狂いデータ」と「テーブル(キロ程・データ番号対照
表)」とが格納されている。なお、前述したように、高
低狂いは、測定後に状態が急激に変化するものではない
が、最新の検測データを用いることとする。
【0026】この「キロ程・データ番号対照表」は、例
えば図4に示すように、2〜3km毎にATS地上子の
キロ程とそれに対応するデータ番号(サンプリングの順
序を示す番号)を記録したもので、キロ程とデータ番号
により高低狂いデータのサンプリングデータを特定でき
るようになっている。この「キロ程・データ番号対照
表」は非常に有効であるから、本発明では、目的とする
上下動揺測定データについての位置照合の結果も、かか
る「キロ程・データ番号対照表」の形式で所得すること
とした。従って、両者を区別するため、「キロ程・デー
タ番号対照表」をKDTと称すれば、前者は「高低KD
T」、後者は「動揺KDT」と称することとする。
【0027】第2メモリ2には、高速営業車で測定した
上下動揺加速度と列車速度のデータが格納される(例え
ば図2、図3)。これは、市販の携帯型動揺計((株)エ
イクラ通信製の「バウンドストレージCDH−30
1」)で測定したデータである。この動揺計は、加速度
センサを内蔵し、車上で上下動揺、左右動揺を車両から
供給される距離信号をサンプルクロックとしてA/D変
換し、校正後、列車速度と共にメモリ・カードに記録で
きる機能を有する。従って、本実施例では、第2メモリ
2はこのメモリ・カードを言うことになるが、本発明で
使用するデータは、上下動揺加速度と列車速度のデータ
である。
【0028】第3メモリ3には、2種類の「動揺KD
T」が後述のようにして設定される。
【0029】CPU4は、プログラムメモリやワーキン
グメモリ等を備え、図5(第1ステップ)及び図6(第
2ステップ)に示す処理手順に従って所定のプログラム
を実行し本発明の位置照合を実現するが、図5に示す第
1ステップの処理手順の根拠は次の通りである。
【0030】本発明の根拠は、前述したように、軌道の
高低狂いと車両の上下動揺加速度との間に存する線形依
存性にある。これは、高低狂いに対する上下動揺加速度
の周波数応答を解析することで知ることができる。この
周波数応答解析は、図7に示すように、左右の線路の高
低狂いの平均値を入力とし、車両の上下動揺加速度を出
力としてその推定を行うものである。推定結果は、図8
に示す台車と車体から構成される簡単な2自由度の振動
モデルとも大変良い対応を示す。
【0031】図9は、図2に示す高低狂いと上下動揺加
速度のデータを用いて解析した高低狂いに対する上下動
揺加速度の周波数応答推定を示し、図10は、図3に示
す高低狂いと上下動揺加速度のデータを用いて解析した
高低狂いに対する上下動揺加速度の周波数応答推定を示
す。図9と図10の(c)に示すように線形依存の度合
いを表すコヒーレンス関数の値は、広い周波数帯域で高
い値(0.8 〜0.9)を示し、入出力データの間に強い線形
依存関係が存在することが示されている。なお、コヒー
レンスを良好にできたのは、高低狂いの平均化操作をし
たことによるものである。
【0032】本発明は、鉄道車両一般の上下振動に関し
軌道狂いとの間にこのような線形依存関係が常に期待で
きるとの前提に立って、まず軌道狂いデータを基準に上
下動揺測定データの位置ずれを検出する。この位置ずれ
を検出する方法として一般に相関法が有力である。これ
は、数式1に示す相関関数を計算し、その値が最大とな
る遅れ(ラグ数)τmax を求める方法である。
【0033】
【数1】
【0034】周知のように、この相関法が適用できるの
は、両方のデータの波形が非常に類似している場合に限
られるが、図2や図3を見る限りでは、軌道狂いと車両
の上下動揺加速度の波形は全く異なっており、そのまま
では適用できない。
【0035】ところが、図9や図10の特性に注目する
と、応答特性の中で位相特性にある種の特徴が見られ
る。即ち、100mを越える比較的長い波長帯での軌道
狂いに対しては、車両の上下動揺加速度波形の位相遅れ
は、殆ど180度(πラジアン)に等しくなっている、
ということである。これは、加速度は変位を2回微分し
たものであり、変位に対し180度の位相差があるの
で、車体の動揺を加速度ではなくその変位で考えると、
変位の波形は、軌道狂いの波形に殆ど位相遅れなしで追
随していることを表している。
【0036】従って、軌道狂いと車両の上下動揺のデー
タから100m以上の長い波長成分を抽出すれば、それ
らの波形は互いに非常に類似した波形を形成しているは
ずであるから、それらの間で相互相関を計算でき、位置
ずれを知ることができることになる。図5に示す第1ス
テップの位置照合処理は、以上の考察に基づき構成した
ものである。
【0037】図5において、この第1ステップの処理手
順は、前処理の過程(S1〜S8)と位置ずれ検出過程
(S10〜S14)とに分かれている。基本的には、あ
る線路区間において、その区間の全てのデータについて
前処理を行い、その後その前処理をしたデータを用いて
位置ずれ検出を行うが、この第1ステップの処理手順に
より照合する線路区間の延長は、300〜500m毎の
勾配変更点ができるだけ多く含まれるように定める。本
実施例では、5kmとした。
【0038】従って、照合する線路区間の延長が5km
を越える場合は、多くの場合がそうであるが、その線路
区間を例えば5km単位に区分し、この区分した区間毎
に位置ずれ検出を行うことになる。この延長5kmの単
位区間を「第1照合区間」と称する。この場合において
も、前処理と位置ずれ検出を原則通りに第1照合区間毎
に実行しても良いが、本実施例(図5)では、前処理
は、位置照合を必要とする全ての測定データ(例えば東
京から大坂までの線路について位置照合を行う場合は、
東京から大坂までの測定データ)について一度に行い、
その後位置ずれ検出を第1照合区間毎に行うようにして
いる。
【0039】さて、高低狂いに対する前処理では、第1
メモリ1から左右の高低狂いデータを順番に取り出し
(S1)、左右の高低狂いの和の半分を求める高低狂い
の平均化処理を行い(S2)、低域通過特性を持つディ
ジタルフィルタ(図11)でろ波処理をし(S3)、一
時記憶する(S4)。
【0040】また、上下動揺に対する前処理では、第2
メモリ2から上下動揺データを順番に取り出し(S
5)、軌道の高低狂いデータとのサンプリング間隔が一
般に異なることから、1次線形補間によって上下動揺デ
ータのサンプリング間隔を高低狂いデータのサンプリン
グ間隔(例えば1m)に一致させ(S6)、その後、低
域通過特性を持つディジタルフィルタ(図11)でろ波
処理をし(S7)、一時記憶する(S8)。
【0041】図12は、図3に示すデータについて波長
150m以上の帯域抽出処理をしたものであるが、波形
について非常に良好な類似性が認められ、相関処理の可
能性を示している。なお、抽出する波長帯域成分を15
0m以上としたのは、新幹線の周波数応答解析の結果
(図9)と将来の速度向上の余裕を考えて、位相遅れが
ほぼ180度に等しい波長ということで定めた。
【0042】次に、位置ずれの検出を説明する。S4で
一時記憶した高低狂いデータは第1メモリ1に格納され
るものと1対1に対応しているが、前述したように、第
1メモリ1に格納される高低狂いデータは、地上のキロ
程との位置照合が高精度になされており、高低KDTを
参照して必要な高低狂いサンプリングデータを取り出す
ことができるようになっている。
【0043】一方、S8で一時記憶した上下動揺データ
は第1メモリ1に格納されるものと1対1に対応してい
るが、第2メモリ2に格納される上下動揺データは、単
に営業列車の距離信号でサンプリングしただけのもの
で、測定開始点のサンプリングデータ(データ番号1)
が存する照合区間(第1照合区間)は明確であるが、そ
の照合区間での位置(測定開始位置)は例えば品川駅付
近という程度の不正確なものである。
【0044】そこで、S4で一時記憶した高低狂いデー
タの中から車上で測定を開始した照合区間に対する高低
狂いデータを高低KDTを参照して取り出し(S9)、
S8で一時記憶した上下動揺データとの相関処理を相関
値0.7以上の最大値が検出できるまで繰り返し実行す
る(S10、S11)。最大値が検出できると、その最
大値を与えた両サンプリングデータから上下動揺データ
の位置ずれ量を検出し、上下動揺データのサンプリング
データのデータ番号をその位置ずれ量で補正したものと
キロ程との関係を第3メモリ3に設けてあるテーブル
(第1動揺KDT)に設定する(S12)。
【0045】例えば図13に示すように、相関処理によ
り位置ずれの量τmax の位置にピーク値を持つ波形が得
られるので、このピーク値を与えた高低狂いのサンプリ
ングデータの番号(例えば150)と上下動揺のサンプ
リングデータの番号(例えば200)とから、サンプリ
ング間隔を1mとして位置ずれ量50mを検出し、上下
動揺のデータ番号を150に補正し、対応するキロ程を
高低KDTから求めるのである。なお、図13では、上
下動揺データが加速度データであり、変位の位相とは1
80度ずれていることから、負の最大値で示してある。
【0046】第1照合区間が複数ある場合は、S13を
介して各照合区間毎にS9〜S12を繰り返し実行す
る。その際に、相互相関の値が0.7以上のとき位置の
対応が取れたと判断し、それ以下の場合は何らかの理由
で対応が取れないと判断して当該照合区間は除外し次の
照合区間に進む。また列車速度が0に近づくと上下動揺
も小さくなり計算結果に影響するので、照合区間の最低
列車速度が30km/h以下になる場合は、当該照合区
間を除外し次の照合区間に進むようにする。
【0047】全ての照合区間についての処理が終了する
と(S13)、各照合区間で取得したデータ番号とキロ
程の関係は必ずしも同一ではないので、それらを一致さ
せるべく第1動揺KDTに設定したデータ番号とキロ程
との関係から上下動揺データのサンプリング間隔の誤差
を補正する(S14)。これにより第1ステップの処理
は終了するが、本実施例では、引き続き図6に示す第2
ステップの処理へ移行する。
【0048】以上の説明から明らかなように、地上のキ
ロ程との対応が明確な高低狂いデータを基準に補正する
のであるから、この補正処理の過程で、車輪の摩耗等に
よるサンプリング間隔の誤差や車輪の滑走・空転による
サンプリング抜けや重複の問題は解消する。また列車速
度との関係では、所定速度以下となった照合区間では位
置照合の処理をしないことで回避できる。更に、車上の
測定開始位置を特定することなく位置照合ができる。
0.7以上の相関値を取得できるデータ量があれば良い
からである。具体的には、測定開始キロ程の誤差は、±
500m以内であれば、自動的に検出して修正できる。
【0049】ここに、この第1ステップでの照合区間
は、線路の勾配変更点をできるだけ多数含ませる必要が
あることから例えば5kmの区間となるので、相関処理
で得られた最大値は、図13に示すように、十分にシャ
ープとは言えず、両データの位置を多少ずらしてもそれ
程変化しない、つまり十分に高精度の位置照合ができた
とは言えないが、一応使用に耐え得る位置照合データが
得られる。
【0050】図6に示す第2ステップの処理手順は、第
1ステップで得られた位置照合データに更に微小な位置
ずれの補正を加え、十分に高精度の位置照合ができるよ
うにするものである。この微小な位置ずれの補正は、位
置ずれの影響が最も敏感に現れるのは位相特性で、しか
も長波長域では殆ど変化しないが短波長域で大きく変化
する点に着目して行う。この事実は、数mの微小な位置
のずれの影響は、これを位相遅れの角度で考えると、相
対的に短い波長ほど大きな影響を受けることから明らか
である。例えば、5mの位置のずれは、波長10mに対
しては角度で180度にもなるが、波長100mに対し
ては18度にしかならない、ということである。
【0051】本発明では、短波長域の位相特性をフィル
タにより抽出するのではなく、単に周波数分析したもの
と基準値とのパターン・マッチング処理により当該短波
長帯域において位置関係を検出する。その際に、基準値
を厳格に「理想値」とし、誤った対応付けがなされない
ようにしてある。
【0052】また、この第2ステップの位置照合処理で
は、波長10m等の短い波長帯域を問題にしているの
で、例えばサンプリング間隔の誤差、列車速度の変
動、軌道狂いを測定してから動揺を測定するまでの期
間における軌道狂い進みや軌道保守作業の実施、トン
ネル内での高低狂いに起因しない空気力学的な動揺、あ
るいは列車のすれ違いによる動揺、等種々の誤差要因の
影響を受け易いことが予想される。
【0053】従って、なるべくそれらの影響を受けない
ように、この第2ステップでは、照合区間(第2照合区
間)の延長を第1照合区間を細分化したような短い距離
(例えば512m)としてある。
【0054】図6において、S21では、第1動揺KD
Tを参照して第2メモリ2から1つの第2照合区間分の
上下動揺データを取得する。第2メモリ2の上下動揺デ
ータは、S14の処理によりサンプリング間隔は補正さ
れている。
【0055】S22では、先のS2の平均化処理の結果
が一時記憶されているので、そこから高低KDTを参照
して1つの第2照合区間分の高低狂いデータを取得す
る。
【0056】S23では、S21とS22で取得したデ
ータを用いて、高低狂いに対する上下動揺の応答解析及
び得られた周波数特性と理想特性とのマッチング処理
を、例えば上下動揺のサンプリングデータを第1ステッ
プで得られた照合結果の前後に変化させながら実行し、
最も一致する高低狂いと上下動揺のデータ位置関係を検
出する。
【0057】第1ステップで得られた照合結果の前後で
位置のずれを微小な量だけ変化させその都度周波数応答
解析を実行すると、例えば図14に示すように、短波長
側の位相特性が種々に変化して得られるので、中央の太
い実線で示す正しい位置対応の位相特性(実験的に定め
得た理想特性で、理論値にも良い一致を示す)と最も良
く一致するパターンを検出し、その時の高低狂いと上下
動揺のデータ位置関係を調べるのである。このマッチン
グ処理は、波長10m程度の短波長帯域の位相特性を抽
出する操作と等価であることが解る。
【0058】S24では、検出した高低狂いと上下動揺
のデータ位置関係から、上下動揺のサンプリングデータ
のデータ番号を補正し、対応するキロ程と共に第3メモ
リ3の第2動揺KDTに設定する。
【0059】S25では、S21〜S24までの処理が
全ての第2照合区間について終了したか否かを監視し、
終了したらS26に進む。
【0060】S26では、先のS14と同様に、得られ
た第2動揺KDTに設定したデータ番号とキロ程との関
係から上下動揺データのサンプリング間隔の誤差を再び
補正する。
【0061】図15は、東海道・山陽本線の221系電
車(新快速)の測定データを用いて以上説明した第1ス
テップと第2ステップの処理を実際に行った場合の位置
合わせ誤差の分布を示す。軌道2km当たり±3mの誤
差であり、相当に高精度の位置照合が行えることが理解
できる。また、サンプリング間隔は、第1ステップでは
約0.5%程度の誤差があったが、第2ステップでの微
調整により、誤差の平均値は2km当たり−0.15m
と、その誤差は更に0.008%に減少し、位置の照合
が非常に正確に働いていることが解った。
【0062】本実施例は、本発明者等が開発した「マイ
クロLABOCS−II+」への付加機能としての位置付
けの観点からバッチ処理形式で位置照合を行う場合を説
明したが、少なくとも1つの第1照合区間での処理が終
了したら第2照合区間での処理を実施し、それを繰り返
すようにもできる。即ち、車上で上下動揺データの取得
を行いながら直ちに位置照合を行うリアルタイム処理が
可能である。
【0063】また、測定された車両の上下動揺加速度と
軌道の高低狂いとのデータから波長で200m以上の超
低周波成分をディジタル・フィルタにより抽出してみる
と、図16に示すように、軌道の基本線路形状と極めて
良い対応が得られる、即ち、縦断線形の各勾配変曲点と
波形の凹凸がその正負を含めて大変良く対応していると
いう興味ある結果が得られた。
【0064】この事実は、軌道狂いデータを用いない
で、線路図の情報と車両の上下動揺加速度データだけか
ら、走行位置の割り出しが可能であることを示してい
る。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、第1発明の軌道狂
いと車両の上下動揺測定データの測定位置照合方式は、
軌道の高低狂いと車両の上下動揺加速度との間に非常に
強い線形依存関係が存在するとの知見に基づき、波形に
類似性がある両データの低周波数成分を抽出し、相関処
理をして最大値を検出し、上下動揺データの位置ずれを
検出しそれを補正したデータ番号とキロ程のテーブルを
作成する。地上のキロ程との対応が明確な高低狂いデー
タを基準に補正するのであるから、この補正処理の過程
で、車輪の摩耗等によるサンプリング間隔の誤差や車輪
の滑走・空転によるサンプリング抜けや重複の問題は解
消する。また列車速度との関係では、所定速度以下とな
った照合区間では位置照合の処理をしないことで回避で
きる。更に、本発明によれば、車上の測定開始位置を特
定する必要はない。
【0066】ここに、第1発明では、照合区間は、線路
の勾配変更点をできるだけ多数含ませる必要があること
から例えば数kmの区間となるので、相関処理で得られ
た最大値は十分にシャープとは言えず、両データの位置
を多少ずらしてもそれ程変化しない、つまり十分に高精
度の位置照合ができたとは言えないが、一応使用に耐え
得る位置照合データが得られる効果がある。
【0067】また、第2発明の軌道狂いと車両の上下動
揺測定データの測定位置照合方式は、第1発明で得られ
た位置照合データの精度を高めるために、位置ずれの影
響が最も敏感に現れるのは位相特性で、しかも長波長域
では殆ど変化しないが短波長域で大きく変化する点に着
目し、第1発明の照合区間(第1照合区間)を細分化し
たのに相当する第2照合区間を設定し、その第2照合区
間毎に、サンプリングデータを前後に変化させながら周
波数応答解析とマッチング処理を実施して最も良い一致
を示す軌道狂いと上下動揺のデータの位置関係を検出
し、位置照合のテーブルを作成するので、相当に高精度
な位置照合データが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軌道狂いと車両の上下動揺測定データ
の測定位置照合方式を実施する原理構成ブロック図であ
る。
【図2】高低狂いと上下動揺加速度の測定データの例
(新幹線)である。
【図3】高低狂いと上下動揺加速度の測定データの例
(在来線)である。
【図4】キロ程・データ番号対照表(KDT)の例であ
る。
【図5】本発明の位置照合処理(第1ステップ)の手順
フローチャートである。
【図6】本発明の位置照合処理(第2ステップ)の手順
フローチャートである。
【図7】高低狂いに対する上下動揺加速度の周波数応答
解析方法の説明図である。
【図8】高低狂いによって励起される車両の上下動揺加
速度の振動モデル図である。
【図9】高低狂いに対する上下動揺加速度の周波数応答
推定例(新幹線)で、(a)は振幅特性図、(b)は位
相特性図、(c)はコヒーレンス特性図である。
【図10】高低狂いに対する上下動揺加速度の周波数応
答推定の例(在来線)で、(a)は振幅特性図、(b)
は位相特性図、(c)はコヒーレンス特性図である。
【図11】低域通過フィルタの周波数特性で、(a)は
振幅特性図、(b)は位相特性図である。
【図12】長波長帯域における高低狂いと上下動揺加速
度の関係図(在来線)である。
【図13】高低狂いと上下動揺加速度の相互相関波形図
(波長150m以上)である。
【図14】微小な位置のずれが位相特性に与える影響の
説明図(中央の太い実線が正しい位置対応を示す理想特
性)である。
【図15】東海道・山陽本線221系で実施した位置照
合での位置合わせ誤差の分布図である。
【図16】縦断線形、高低狂い、上下動揺加速度の関係
図である。
【符号の説明】
1 第1メモリ 2 第2メモリ 3 第3メモリ 4 CPU

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道の高低狂いデータを格納する第1メ
    モリと; 第1メモリに格納される左右の線路の高低狂
    いデータを平均化する手段と; 平均化した高低狂いデ
    ータについて低域通過ろ波処理をする手段と; 上下動
    揺データを格納する第2メモリと; 第2メモリに格納
    される上下動揺データのサンプリング間隔を軌道の高低
    狂いデータのサンプリング間隔へ変換する手段と; サ
    ンプリング間隔変換した上下動揺データについて低域通
    過ろ波処理をする手段と; 所定の照合区間における低
    域通過ろ波処理をした高低狂いデータと上下動揺データ
    との相関処理を実施し最大値を検出する手段と; 最大
    値を与えた両サンプリングデータから上下動揺データの
    位置ずれ量を検出し上下動揺データのサンプリングデー
    タのデータ番号をその位置ずれ量で補正したものとキロ
    程との関係をテーブルに設定する手段と; テーブルに
    設定したデータ番号とキロ程との関係から上下動揺デー
    タのサンプリング間隔を補正する手段と; を備えたこ
    とを特徴とする軌道狂いと車両の上下動揺測定データの
    測定位置照合方式。
  2. 【請求項2】 所定の照合区間毎に、最大値検出からテ
    ーブル設定までの各手段を実施する; ことを特徴とす
    る請求項1に記載の軌道狂いと車両の上下動揺測定デー
    タの測定位置照合方式。
  3. 【請求項3】 軌道の高低狂いデータに代えて、線路図
    データを用いる;ことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測
    定位置照合方式。
  4. 【請求項4】 軌道の高低狂いデータを格納する第1メ
    モリと; 第1メモリに格納される左右の線路の高低狂
    いデータを平均化する手段と; 平均化した高低狂いデ
    ータについて低域通過ろ波処理をする手段と; 上下動
    揺データを格納する第2メモリと; 第2メモリに格納
    される上下動揺データのサンプリング間隔を軌道の高低
    狂いデータのサンプリング間隔へ変換する手段と; サ
    ンプリング間隔変換した上下動揺データについて低域通
    過ろ波処理をする手段と; 所定の第1照合区間毎に、
    その第1照合区間における低域通過ろ波処理をした高低
    狂いデータと上下動揺データとの相関処理を実施して最
    大値を検出し、最大値を与えた両サンプリングデータか
    ら上下動揺データの位置ずれ量を検出し、上下動揺デー
    タのサンプリングデータのデータ番号をその位置ずれ量
    で補正したものとキロ程との関係を第1テーブルに設定
    する手段と; 第1テーブルに設定したデータ番号とキ
    ロ程との関係から上下動揺データのサンプリング間隔を
    補正する手段と; 第1照合区間よりも短い第2照合区
    間毎に、その第2照合区間における平均化した高低狂い
    データと第1テーブルを参照して第2メモリから取り出
    したサンプリング間隔を補正した上下動揺データとを用
    いて高低狂いに対する上下動揺の応答解析及び得られた
    周波数応答特性と理想的な周波数応答特性とのマッチン
    グ処理を、軌道狂いデータと上下動揺データの一方また
    は双方のサンプリングデータを前後に変化させて実施
    し、理想的な周波数応答特性と最も良く一致する周波数
    応答特性を与える高低狂いデータと上下動揺データとの
    位置関係を検出し、検出した上下動揺データのサンプリ
    ングデータのデータ番号とキロ程との関係を第2テーブ
    ルに設定する手段と; 第2テーブルに設定したデータ
    番号とキロ程との関係から上下動揺データのサンプリン
    グ間隔を補正する手段と; を備えることを特徴とする
    軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定位置照合方
    式。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの第1照合区間における
    処理が終了したら第2照合区間の処理を実施し、それを
    繰り返す; ことを特徴とする請求項4に記載の軌道狂
    いと車両の上下動揺測定データの測定位置照合方式。
  6. 【請求項6】 相関処理を実施する照合区間における高
    低狂いデータの読出しは、そのサンプリングデータのデ
    ータ番号とキロ程との関係を規定するテーブルを参照し
    て行われる; ことを特徴とする請求項1または請求項
    4に記載の軌道狂いと車両の上下動揺測定データの測定
    位置照合方式。
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