JP2013170904A - 計測装置及び計測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】移動体の速度の波形を線形補間処理する補間処理部106と、線形補間処理された移動体の速度に基づいて算出した加速度と、加速度・角速度計測部16により計測された加速度との差分を算出し、当該差分に基づく係数を算出する良否判定部101と、補間処理部106により線形補間処理された移動体の速度の位相を進ませる同期ずれ補正部107と、ストラップダウンナビゲータ部100により得られた補正速度と、GPS衛星のドップラー速度の同期化処理を行い、誤差量を算出する同期化処理部102と、良否判定部101により算出された係数と、同期化処理部102で算出した誤差量を乗算する乗算部103と、係数が乗算された誤差量から補正速度に対する調整量を推定演算する状態推定部104と、を備える。
【選択図】図1
Description
例えば、GPS受信機側は、実時間を基準にデータを20[Hz]でサンプリングする。この20[Hz]という周期は、絶対時間に対して正確なものである。しかし、GPS受信機側の出力I/FがUARTを採用しているため、メッセージ長の違いにより、50[ms]±2〜3[ms]程度のジッタが生じてしまう。
よって、単に従来技術を利用して、同期あわせを行っても、GPS受信機側とIMU側を同期させることが困難になる。
(1)計測装置は、GPS受信機により受信した信号に基づいて、移動体の速度を計測する移動体速度計測部と、IMUの検出値に基づいて、加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測部と、移動体の速度と、加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行うことにより、リアルタイムな移動体の姿勢角及び速度を算出する速度・姿勢角算出部を備える計測装置において、速度・姿勢角算出部は、加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行い、算出値として補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度を算出するストラップダウンナビゲータ部と、移動体速度計測部のサンプリング周波数が加速度・角速度計測部のサンプリング周波数に一致するように、移動体速度計測部により計測した移動体の速度の波形を線形補間処理する補間処理部と、補間処理部により線形補間処理された移動体の速度に基づいて、加速度を算出し、算出した加速度と、加速度・角速度計測部により計測された加速度との差分を算出し、当該差分に基づく係数を算出する良否判定部と、移動体速度計測部と加速度・角速度計測部の計測タイミングのずれ時間の分だけ、補間処理部により線形補間処理された移動体の速度の位相を進ませる補正を行う同期ずれ補正部と、ストラップダウンナビゲータ部によるストラップダウン演算により得られた補正速度を一定時間遅延させる同期化処理部と、同期ずれ補正部から得られる速度と同期化処理部より得られる補正速度の誤差量を算出する減算部と、良否判定部により算出された係数と、減算部の誤差量を乗算する乗算部と、乗算部によって係数が乗算された誤差量から補正速度に対する調整量を推定演算する状態推定部と、を備え、ストラップダウンナビゲータ部は、加速度・角速度計測部により計測された加速度及び角速度に対してストラップダウン演算を行い位置、速度、姿勢角を算出し、さらに状態推定部によって推定演算された調整量により当該算出した値を補正し、状態推定部は、GPS受信機とIMUの角度オフセット誤差変数と、取り付け位置誤差変数が加えられた状態方程式を用いて、乗算部によって係数が乗算された誤差量から補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度に対する調整量をリアルタイムに正確に推定演算する構成である。
図1は、本発明の一実施形態である計測装置1の構成を示すブロック図である。計測装置1は、相対位置算出部12と、姿勢角計測部13と、キャリブレーション部14と、移動体速度計測部15と、加速度・角速度計測部16と、速度・姿勢角算出部17と、指定位置座標速度算出部18と、横速度・横滑り角算出部19とを備える。
また、姿勢角計測部13は、最終的に第1のアンテナ10と第2のアンテナ11との間の基線ベクトルが決まるので、地球座標系に対する姿勢角φnGPS[rad]を求めることができる。姿勢角は、アンテナ間の距離を大きくとることで精度は向上する。参考値として、1mで0.15°RMS、2mで0.1°RMSの精度を得ることができる。姿勢角計測部13は、GPS衛星の搬送波を使用して姿勢角を計測するため、移動体速度計測部15と同期して、5〜100Hz程度のサンプリング周波数で計測する。
移動体2の正確な姿勢角を計測するためには、第1のアンテナ10と第2のアンテナ11を移動体2の車両センターラインにあわせること(軸あわせ)が必要である。
手作業であわせることが精度上難しいので、キャリブレーション部14により、以下の手順で、キャリブレーション(校正)を計測前に行って、軸あわせを行う。
つぎに、速度・姿勢角算出部17の構成について、図4を参照しながら説明する。
速度・姿勢角算出部17は、図4に示すように、ストラップダウンナビゲータ部100と、良否判定部101と、同期化処理部102と、乗算部103と、状態推定部104と、遅延処理部105を備え、リアルタイムな高精度の速度と姿勢角を演算する。
具体的には、遅延処理部105は、良否判定部101によって係数αが算出されるための時間だけ、移動体速度計測部15から得られたNED方向の速度(ドップラー速度)、位置(緯度、経度、標高)、キャリブレーション部14から得られた絶対姿勢角を良否判定演算に用いる時間分だけ遅延させる。
乗算部103は、良否判定部101により算出された係数αと、減算部108により遅延処理部105と同期化処理部102とを減算して得られた誤差量δxを乗算する。
状態推定部104は、いわゆる拡張カルマンフィルタにより構成されている。
拡張カルマンフィルタは、状態方程式((3)式)と観測方程式((4)式)を離散化した(5)式と(6)式により導くことができる。
IMU20が設置されている場所から、指定位置(例えば、移動体2の重心点)までの距離をζb[rad]とすると、指定位置座標速度算出部18は、重心点のNED座標系速度ベクトルは、(9)式により算出する。
つぎに、加速度・角速度計測部16で使用するサンプリング周波数と、移動体速度計測部15及び姿勢角計測部13で使用するサンプリング周波数が異なる場合について説明する。具体的には、加速度・角速度計測部16で使用するサンプリング周波数を100[Hz]とし、移動体速度計測部15及び姿勢角計測部13で使用するサンプリング周波数を20[Hz]とする。
移動体速度計測部15及び姿勢角計測部13は、実時間を基準にデータを20[Hz]でサンプリングする。この20[Hz]という周期は、絶対時間に対して正確なものである。しかし、第1のアンテナ10及び第2のアンテナ11で構成されるGPS受信機の出力I/FがUARTを採用しているため、メッセージ長の違いにより、50[ms]±2〜3[ms]程度のジッタが生じてしまう。
本実施例に係る計測装置1は、同期のための特別なハードウェア等を使用せずに、簡易なアルゴリズムで解決することを1つの目的にしている。
なお、ストラップダウンナビゲータ部100と、良否判定部101と、同期化処理部102と、乗算部103と、状態推定部104の基本的な動作については、第1の実施例と同様である。また、以下では、第1のアンテナ10と第2のアンテナ11で構成される受信機をGPS受信機と呼ぶ。
なお、補間処理部106は、補間精度をさらに向上させるために、n次関数補間、スプライン補間、ラグランジュ補間、又はマルチレートフィルタを用いても良い。
微分処理部107aは、入力されたGPS速度v(NED方向の速度)を微分して、加速度aを算出する。
LPF107bは、微分処理部107aで算出した加速度aに対してフィルタリング処理を行う。
ずれ時間調整部107cは、LPF107bでフィルタリング処理された加速度にずれ時間を加算処理する。
加算器107dは、GPS速度にずれ時間調整部107cで調整された値を加算する((12)式を参照)。
なお、同期ずれ補正部107は、遅延処理部105と同様に、良否判定部101によって係数αが算出されるための時間だけ、移動体速度計測部15によって測定されたドップラー速度を演算に用いる時間を遅延させる処理も行っている。すなわち、同期ずれ補正部107は、ドップラー速度による誤差量を算出するための演算を、良否判定部101によって係数αが算出される時間だけ遅延させる。
同期ずれ補正部107は、図12に示すように、1サンプルごとにずれ量が変動する移動体速度計測部15(及び姿勢角計測部13)の計測時間と加速度・角速度計測部16の計測時間の差を確実に補正することができる。
減算部108は、同期ずれ補正部107で同期補正及び遅延させた移動体2の速度、姿勢角、位置と、同期化処理部102で同期遅延させたリアルタイム補間速度、補正位置、補正姿勢角とを減算して誤差量δxを算出する。
乗算部103は、良否判定部101により算出された係数αと、減算部108により同期ずれ補正部107と同期化処理部102との減算処理により得られた誤差量δxを乗算する。
10 第1のアンテナ
11 第2のアンテナ
12 相対位置算出部
13 姿勢角計測部
14 キャリブレーション部
15 移動体速度計測部
16 加速度・角速度計測部
17 速度・姿勢角算出部
18 指定位置座標速度算出部
19 横速度・横滑り角算出部
100 ストラップダウンナビゲータ部
101 良否判定部
102 同期化処理部
103 乗算部
104 状態推定部
105 遅延処理部
106 補間処理部
107 同期ずれ補正部
108 減算部
Claims (2)
- GPS受信機により受信した信号に基づいて、移動体の速度を計測する移動体速度計測部と、IMUの検出値に基づいて、加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測部と、前記移動体の速度と、前記加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行うことにより、リアルタイムな前記移動体の姿勢角及び速度を算出する速度・姿勢角算出部を備える計測装置において、
前記速度・姿勢角算出部は、
前記加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行い、算出値として補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度を算出するストラップダウンナビゲータ部と、
前記移動体速度計測部のサンプリング周波数が前記加速度・角速度計測部のサンプリング周波数に一致するように、前記移動体速度計測部により計測した前記移動体の速度の波形を線形補間処理する補間処理部と、
前記補間処理部により線形補間処理された前記移動体の速度に基づいて、加速度を算出し、算出した加速度と、前記加速度・角速度計測部により計測された加速度との差分を算出し、当該差分に基づく係数を算出する良否判定部と、
前記移動体速度計測部と前記加速度・角速度計測部の計測タイミングのずれ時間の分だけ、前記補間処理部により線形補間処理された前記移動体の速度の位相を進ませる補正を行う同期ずれ補正部と、
前記ストラップダウンナビゲータ部によるストラップダウン演算により得られた補正速度を一定時間遅延させる同期化処理部と、
前記同期ずれ補正部から得られる速度と前記同期化処理部より得られる補正速度の誤差量を算出する減算部と、
前記良否判定部により算出された係数と、前記減算部の誤差量を乗算する乗算部と、
前記乗算部によって前記係数が乗算された誤差量から前記補正速度に対する調整量を推定演算する状態推定部と、を備え、
前記ストラップダウンナビゲータ部は、前記加速度・角速度計測部により計測された加速度及び角速度に対してストラップダウン演算を行い位置、速度、姿勢角を算出し、さらに前記状態推定部によって推定演算された調整量により当該算出した値を補正し、
前記状態推定部は、前記GPS受信機と前記IMUの角度オフセット誤差変数と、取り付け位置誤差変数が加えられた状態方程式を用いて、前記乗算部によって前記係数が乗算された誤差量から前記補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度に対する調整量をリアルタイムに正確に推定演算する計測装置。 - GPS受信機により受信した信号に基づいて、移動体の速度を計測する移動体速度計測工程と、IMUの検出値に基づいて、加速度及び角速度を計測する加速度・角速度計測工程と、前記移動体の速度と、前記加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行うことにより、リアルタイムな前記移動体の姿勢角及び速度を算出する速度・姿勢角算出工程を備える計測方法において、
前記速度・姿勢角算出工程は、
前記加速度及び角速度に基づいて、ストラップダウン演算を行い、算出値として補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度を算出するストラップダウンナビゲータ工程と、
前記移動体速度計測工程のサンプリング周波数が前記加速度・角速度計測工程のサンプリング周波数に一致するように、前記移動体速度計測工程により計測した前記移動体の速度の波形を線形補間処理する補間処理工程と、
前記補間処理工程により線形補間処理された前記移動体の速度に基づいて、加速度を算出し、算出した加速度と、前記加速度・角速度計測工程により計測された加速度との差分を算出し、当該差分に基づく係数を算出する良否判定工程と、
前記移動体速度計測工程と前記加速度・角速度計測工程の計測タイミングのずれ時間の分だけ、前記補間処理工程により線形補間処理された前記移動体の速度の位相を進ませる補正を行う同期ずれ補正工程と、
前記ストラップダウンナビゲータ工程によるストラップダウン演算により得られた補正速度を一定時間遅延させる同期化処理工程と、
前記同期ずれ補正工程から得られる速度と前記同期化処理工程より得られる補正速度の誤差量を算出する減算工程と、
前記良否判定工程により算出された係数と、前記減算工程の誤差量を乗算する乗算工程と、
前記乗算工程によって前記係数が乗算された誤差量から前記補正速度に対する調整量を推定演算する状態推定工程と、を備え、
前記ストラップダウンナビゲータ工程は、前記加速度・角速度計測工程により計測された加速度及び角速度に対してストラップダウン演算を行い位置、速度、姿勢角を算出し、さらに前記状態推定工程によって推定演算された調整量により当該算出した値を補正し、
前記状態推定工程は、前記GPS受信機と前記IMUの角度オフセット誤差変数と、取り付け位置誤差変数が加えられた状態方程式を用いて、前記乗算工程によって前記係数が乗算された誤差量から前記補正速度、補正位置、補正姿勢角、補正加速度及び補正角速度に対する調整量をリアルタイムに正確に推定演算する計測方法。
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