JP2001194442A - 移動体姿勢角計測装置 - Google Patents

移動体姿勢角計測装置

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JP2001194442A
JP2001194442A JP2000000627A JP2000000627A JP2001194442A JP 2001194442 A JP2001194442 A JP 2001194442A JP 2000000627 A JP2000000627 A JP 2000000627A JP 2000000627 A JP2000000627 A JP 2000000627A JP 2001194442 A JP2001194442 A JP 2001194442A
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antenna
satellite signal
attitude angle
mobile
antennas
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JP2000000627A
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Katsuo Yui
勝男 由井
Yoshiaki Nakajima
喜明 中島
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Japan Radio Co Ltd
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Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動体上に設置した複数の衛星信号受信アン
テナで受信した衛星信号搬送波(キャリア)の位相差を
利用して、その相対位置から移動体の姿勢角を高精度で
計測する移動体姿勢角計測装置において、整数値バイア
スを早く決定するとともに、姿勢角を高精度に求めるこ
と。 【解決手段】 衛星信号受信アンテナ1,2のうち、1
つ以上を移動アンテナ1とするとともに、衛星信号受信
状況に応じて移動アンテナ1の位置を指示6する。この
アンテナ設定位置決定手段6の指示により移動アンテナ
1を移動5する。そして、アンテナ設定位置に応じて、
整数値バイアスの決定および姿勢角計測を行う。この移
動としては、直線移動および回転移動がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体上に複数の
衛星信号受信アンテナを設置し、受信した衛星信号搬送
波(キャリア)位相の位相差を利用して、その相対位置
から移動体の姿勢角を高精度で計測する移動体姿勢角計
測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動体の姿勢角計測装置として、移動体
上に複数の衛星信号受信アンテナを設置し、受信した衛
星信号搬送波(キャリア)位相の位相差を利用して、そ
の複数の衛星信号受信アンテナの相対位置から移動体の
姿勢角を高精度で計測するものが知られている。
【0003】この姿勢角計測装置では、移動体上に2つ
以上の衛星信号受信アンテナを設置し、複数の衛星から
の衛星信号をそれぞれ受信する。そして、既知であるア
ンテナ間の距離等の情報と、それぞれ受信した衛星信号
毎の衛星信号搬送波(キャリア)位相の位相差を利用し
て、基準とするアンテナから見たその他のアンテナの相
対位置をセンチメートル(cm)レベルの高精度で求
め、その相対位置から移動体の姿勢角を高精度で計測す
る。
【0004】例えば、2つのアンテナで構成した場合に
は、移動体の前後方向に2アンテナを設置すれば、方位
角とピッチ角が計測できる。また、その2アンテナと直
交した位置に3台目のアンテナを設置すれば、ロール角
も計測することができる。この計測の手順は、先ず、基
準アンテナから見た別のアンテナの相対ベクトルを求め
る。続いて、そのベクトルから楕円体の地表面に平行な
成分(東、北の2方向)と垂直成分の3つの成分を、ベ
クトル回転式で求めることになる。
【0005】ここで、センチメートル(cm)レベルの
高精度でアンテナの相対位置を求めるため、各アンテナ
に接続された各衛星信号受信機では、数10cmの波長
である、GPSとかGLONASS衛星の衛星信号搬送
波(キャリア)の位相を計測している。一方、姿勢角の
精度を確保するためにアンテナ間の距離はできるだけ長
く設定される。このため、波長毎、すなわち各サイクル
毎に同位相が計測されるので、計測した位相はどのサイ
クルのものかを正確に測定し、整数値バイアスを確定す
ることが必要である。
【0006】従来の整数値バイアスの求め方について説
明する。移動体の姿勢角を計測するためにはその立体的
な位置関係が必要であるから、整数値バイアスについて
も3次元位置を求めることになる。ただ、整数値バイア
スの求め方としては、原理的には3次元位置を求める場
合も地表面上の1次元位置を求める場合も同じであるの
で、説明をわかりやすくするため、以後地表面上の1次
元位置を求める場合を例にして説明する。
【0007】搬送波位相で求められる位置自体の精度は
アンテナ間距離とは無関係であるが、移動体姿勢角の精
度はアンテナ間距離に逆比例する。したがって、高精度
に移動体姿勢角を求めるため、移動体上に設置されるア
ンテナ間距離は1[m]以上離して固定するのが一般的
である。例えば、搬送波位相で求められる位置自体の精
度をlcm、アンテナ間距離をlmとすると、姿勢角の
角度精度は約0.6度となり、通信衛星を追尾するため
などの一般的に要求される1度以下の精度が得られる。
【0008】図9は、従来の整数値バイアスの求め方を
説明するものである。基準となるアンテナをXの位置、
測定するアンテナをAの位置とし、アンテナ間距離Lを
搬送波の波長λの数倍以上離した場合、衛星S1の時刻
tlの信号において、同じ位相差となる点は、真の点A
以外に、衛星信号搬送波の波長λの整数サイクル分異な
った点B,C,D,E,Fが存在する。この内、既知で
あるアンテナ間距離L(=XA)の条件を満たさない点
B,C,D,Eは誤っていると直ちに判定できるが、点
Fは同じ距離L(=XF)であるため、衛星S1、時刻
tlの信号のみでは、真の整数値バイアスを確定するこ
とができない。
【0009】GPS,GLONAS衛星など周回衛星の
場合には、時間とともに衛星が移動するので、図9に衛
星S1、時刻t2として示すように、衛星と地表面との
角度も変化する。その結果、地表面に投影した長さが異
なることになり、衛星信号搬送波の整数サイクル分異な
った点FはF’に移動するが、真の点Aは同じ位置のま
まである。
【0010】このことを利用して、整数値バイアスが決
定できるが、衛星移動に伴う角度変化はゆっくりである
ため、この方法では整数値バイアス決定まで長い時間
(例えば、安価な1周波受信機の場合では約10分)が
必要であり、また、移動体の位置、姿勢角などが変化す
ることから、整数値バイアスの決定が困難であった。
【0011】しかしながら、一度整数値バイアスが決定
されれば、前回との位相差の変化量を測定すれば常に位
置が求められ、アンテナ間が長い場合には、高精度に姿
勢角を求められる。したがって、従来の移動体姿勢角計
測装置は、アンテナ間距離は1[m]以上離して固定す
るのが一般的となっている。
【0012】仮に、基準となるアンテナを図9のYの位
置、測定するアンテナをAの位置とし、アンテナ間距離
を搬送波の1/2波長以内にした場合、真の点A以外は
アンテナ間距離が1/2波長以上となるため、衛星S1
の時刻tlの信号において、同じ位相差となる点は真の
点Aのみとなる。したがって、衛星S1、時刻tlの信
号のみで、真の整数値バイアスを確定することができ
る。しかしながら、アンテナ間距離が搬送波の1/2波
長以内と短いため、姿勢角は高精度には求められない。
例えば、搬送波位相で求められる位置自体の精度をlc
m、アンテナ間距離を10cmとすると、姿勢角の角度
精度は約6度となり、一般的に要求される1度以下の精
度は得られない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、アンテ
ナ間距離を長くした場合は、高精度に姿勢角を求められ
るものの、正しい整数値バイアスを決定するまで時間が
かかり、その結果として姿勢角を求めるのに長い時間を
要する欠点があった。このことは受信中断が多い移動体
に適用する場合(例えば車載用など)には、大きな間題
であった。
【0014】また、逆に、アンテナ間距離を短くした場
合は、整数値バイアスを決定するまでの時間は短くでき
るものの、姿勢角は高精度には求められない欠点があ
り、実用上使用できなかった。
【0015】このため、本発明は、移動体上に設置した
複数の衛星信号受信アンテナで受信した衛星信号搬送波
(キャリア)の位相差を利用して、その相対位置から移
動体の姿勢角を高精度で計測する移動体姿勢角計測装置
において、整数値バイアスを早く決定するとともに、姿
勢角を高精度に求めることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の移動体姿勢角
計測装置は、移動体上に設置した2つ以上の衛星信号受
信アンテナで受信した衛星信号搬送波(キャリア)位相
の差を利用して、その相対位置から移動体の姿勢角を高
精度で計測する移動体姿勢角計測装置において、前記衛
星信号受信アンテナのうち、1つ以上のアンテナを移動
アンテナとするとともに、衛星信号受信状況に応じて前
記移動アンテナの位置を指示するアンテナ設定位置決定
手段と、このアンテナ設定位置決定手段の指示により前
記移動アンテナを移動するアンテナ移動手段とを備え、
アンテナ設定位置に応じて、整数値バイアスの決定およ
び姿勢角計測を行うことを特徴とする。
【0017】この構成によれば、衛星信号受信アンテナ
のうち、1つ以上のアンテナを移動アンテナとすること
で、基準となるアンテナとの距離、あるいは距離および
方向を変更可能とする。そして、受信中断あるいは受信
開始に際して、先ず、アンテナ間隔を短くして、整数値
バイアスを短時間に確定する。引き続いて、この整数値
バイアスの確定後にアンテナ間隔を最適な位置、距離お
よび方向に移動して、姿勢角を高精度に求めることがで
きる。
【0018】請求項2の移動体姿勢角計測装置は、移動
体上に設置した2つ以上の衛星信号受信アンテナで受信
した衛星信号搬送波(キャリア)位相の差を利用して、
その相対位置から移動体の姿勢角を高精度で計測する移
動体姿勢角計測装置において、前記衛星信号受信アンテ
ナのうち、1つ以上のアンテナを、回転アンテナ上に設
置するとともに、前記回転アンテナの回転位置に応じ
て、整数値バイアスの決定および姿勢角計測を行うこと
を特徴とする。
【0019】この構成によれば、衛星信号受信アンテナ
のうち、1つ以上のアンテナを、回転アンテナ上に設置
することで、基準となるアンテナとの距離および方向
が、回転アンテナの回転周期に応じて変更される。そし
て、受信中断あるいは受信開始に際して、先ず、アンテ
ナ間隔が短くなったタイミングなどで、整数値バイアス
を確定する。引き続いて、この整数値バイアスの確定後
にアンテナ間隔が最適な位置(距離、方向)に移動した
タイミングで姿勢角を高精度に求めることができる。
【0020】このように請求項1におけると同様に、整
数値バイアスの短時間での決定および姿勢角の高精度の
測定ができるとともに、他の用途に用いられている回転
アンテナに1つ以上のアンテナを搭載するだけで、簡単
に構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
を参照して説明する。
【0022】図1は本発明の第1の実施の形態に係る移
動体姿勢角計測装置の構成を示す図である。この図にお
いて、移動体上に設置した衛星信号受信アンテナ1と受
信機3で受信した衛星信号搬送波(キャリア)位相と、
同じく衛星信号受信アンテナ2と受信機4で受信した衛
星信号搬送波(キャリア)位相との位相差を利用して、
その相対位置からその移動体の姿勢角を高精度で計測す
る。この衛星信号受信アンテナ1,2のうち、1方のア
ンテナを移動アンテナ1とするとともに、衛星信号受信
状況に応じて移動アンテナ1の位置を指示するアンテナ
設定位置決定装置6と、このアンテナ設定位置決定装置
6の指示により移動アンテナ1を移動するアンテナ移動
装置5とを備える。
【0023】アンテナ設定位置決定装置6は 、受信機
4からの衛星信号受信状況、具体的には受信中断(サイ
クルスリップ)信号、運用開始信号、衛星軌道データ、
衛星仰角等のデータを元にして、移動アンテナ1の設置
位置を決定し、その位置まで移動アンテナ1を移動する
為の制御信号をアンテナ移動装置5に転送する。アンテ
ナ移動装置5は、アンテナ設定位置決定装置6からの制
御信号データを機械トルクに変換して移動アンテナ1の
位置を移動させる。
【0024】この移動体姿勢角計測装置の運用開始時ま
たは受信中断時には、受信状況として受信機4から受信
中断信号などがアンテナ設定位置決定装置6に出力され
る。
【0025】アンテナ設定位置決定装置6は、受信中断
信号を受けて、アンテナ移動装置5を介して移動アンテ
ナ1を基準アンテナ2に接近させ、移動体の姿勢角計測
の前提となる整数値バイアスを再び確定させる。この接
近させる距離は、整数値バイアスが確定できる距離、即
ち原理上は衛星信号搬送波波長λの半分以内であるが、
整数値バイアスの候補数の関係で実際上支障無く確定で
きる数波長以内、とされる。
【0026】この整数値バイアスの確定後、移動アンテ
ナ1を再び基準アンテナから離れた位置に移動させて位
置と姿勢角の測位を行う。移動させるべき移動アンテナ
1の設定位置は、アンテナ設定位置決定装置6が受信機
4から衛星配置データ等も得て、最良のアンテナ位置と
なる距離、方向を決定し、アンテナ駆動装置5を介して
受信機3が付随した移動アンテナ1を所定の位置に移動
する。この位置で、移動体の位置と姿勢角を正確に測位
する。
【0027】なお、GPS/GLONASSなどの衛星
システムでは各衛星は常に移動しており、2アンテナの
方向を変えると求められるアンテナ間の相対位置精度が
変わることになる。このことから、2アンテナ間の距離
を大きくすることと併せて、2アンテナの方向を変える
ことで、結果として姿勢角を最も精度良く求めることが
できる位置が、最良のアンテナ位置となる。
【0028】図2は具体的な構成例として、一方のアン
テナ2を移動体に固定された取付台2aに取り付け、他
方のアンテナ1は直線的に移動する場合の構成例を示す
ものである。アンテナ1はアンテナ移動装置5により移
動体に固定された回転軸5a,5bを中心として駆動さ
れ、アンテナ2に接近させたり、あるいはアンテナ2か
ら離したりできるように、直線的に移動される。
【0029】運用開始、あるいは受信中断した時には、
アンテナ1,2間の間隔を短く設定する。この時、移動
アンテナ1は、図中1′で示すようにアンテナ2に接近
させる。前述したように、この場合には搬送波の整数値
バイアスが即決定できる。したがって、この時の整数値
バイアスおよび位相差により、まず概略の姿勢角が求め
られる。
【0030】この概略の姿勢角が求まったら、両アンテ
ナ1,2の間のアンテナ間隔を徐々に長く設定してい
く。図2の場合には直線的移動であるから、アンテナ間
隔を変更しても、真の機軸ベクトルV1は変化しない。
従来のように単にアンテナ間隔を長くした場合には、例
えば図9の点Fのように、誤った解が存在した。この構
成例の場合には接近させたアンテナ1,2を、例えば図
9においてYからXの方向ヘアンテナを移動させるよう
に、徐々に離すことになる。したがって、移動アンテナ
1のアンテナ位置である点Aはその条件を満足するが、
点Fはその条件を満足しないため、誤って判定すること
はない。
【0031】そして、最終的には両アンテナ1,2間の
アンテナ間隔を十分長くすることにより、移動体の姿勢
角を高精度に求めることができる。
【0032】なお、上記アンテナ間隔の設定指示は受信
機4からの衛星信号受信状況を示す信号により自動的に
行っているが、手動にて行うこともできる。この点は以
下に示す例においても同様である。
【0033】図3は一方のアンテナを移動させる他の具
体的な構成例として、一方のアンテナ2を固定し、他方
のアンテナ1は同一円周上を移動する場合の構成例を示
すものである。アンテナ1はアンテナ移動装置5によ
り、移動体に固定された回転軸5cを中心として、円周
上の回転面5dを移動される。この回転により、アンテ
ナ1はアンテナ2に接近させたり、あるいはアンテナ2
から離したりできる。
【0034】運用開始、あるいは受信中断した時には、
アンテナ間隔を短く設定する。この時、移動アンテナ1
は、図中1′で示すようにアンテナ2に接近させる。前
述したように、この場合には搬送波の整数値バイアスが
即決定できる。したがって、まず概略の姿勢角が求めら
れる。
【0035】そして、衛星信号を利用する場合、求めら
れる位置精度は、両アンテナ1,2間の距離の他に、そ
の時の衛星配置と、基準アンテナ2から見た移動アンテ
ナ1へのベクトル(回転面上での偏向量ベクトル)に依
存する。つまり、回転面上での偏向量ベクトルを変える
ことにより、衛星配置が同じでも位置精度を向上させる
ことができる。
【0036】このことを利用し、衛星配置を衛星からの
信号等により得て、位置精度が最良となる回転面上での
偏向量ベクトルを求める。この偏向量ベクトルと、計測
して得られた概略の機軸ベクトルV1の差を取ることに
より、現機軸ベクトルにおいて、位置精度が最良となる
アンテナ位置を求めることができる。したがって、両ア
ンテナ1,2間の距離を大きくするとともに、その位置
に一番近くなるように、移動アンテナ1を回転移動する
ことで、位置精度、最終的には姿勢角精度を向上させる
ことができる。この回転面上で移動されたアンテナ1を
終点とし、固定アンテナ2を始点とするベクトルをアン
テナ面移動ベクトルV2とする。
【0037】図4は一方のアンテナを移動させる更に他
の具体的な構成例として、一方のアンテナ2を固定し、
他方のアンテナ1は固定アンテナ2を中心として回転す
るとともに距離を可変にするように移動する場合の構成
例を示すものである。
【0038】アンテナ1はアンテナ移動装置5により、
移動体に固定されたアンテナ2を中心として、円周上の
回転面5dを移動されるとともに、アンテナ2との距離
も変化される。この回転および距離変化により、アンテ
ナ1はアンテナ2に接近させたり、あるいはアンテナ2
から離したりできるし、またその方向も変化できる。
【0039】この構成例では、アンテナ2を回転軸上に
設置するため、アンテナ面移動ベクトルV2の方向を‐
180 度〜180 度とすることが出来る。これは、図
3ではアンテナ面内移動ベクトルV2の方向は限られた
範囲しかとる事が出来ないのに対して、アンテナ面移動
ベクトルV2を任意の方向に採ることができる。しか
も、両アンテナ1,2間の距離は、接近させたり、離し
たり任意にできる。
【0040】したがって、運用開始、あるいは受信中断
した時には、アンテナ間隔を短く設定し、搬送波の整数
値バイアスが即決定できる。
【0041】そして、両アンテナ1,2間の距離を大き
くするとともに、移動アンテナ1を最良の位置に回転移
動することで、位置精度、最終的には姿勢角精度を向上
させることができる。
【0042】図5は本発明の第2の実施の形態に係る移
動体姿勢角計測装置の構成を示す図である。この図にお
いても、移動体上に設置した衛星信号受信アンテナ1と
受信機3で受信した衛星信号搬送波(キャリア)位相
と、同じく衛星信号受信アンテナ2と受信機4で受信し
た衛星信号搬送波(キャリア)位相との位相差を利用し
て、その相対位置から移動体の姿勢角を高精度で計測す
る。
【0043】この衛星信号受信アンテナ1,2のうち、
少なくとも1方のアンテナ1を船舶レーダ用などに用い
られる回転アンテナのフレーム上に設置する。そして、
この回転アンテナの回転位置の基点を、機軸上に置かれ
たリードスイッチ7上をアンテナ1,受信機3が通過し
たことによって決定する。この基点即ちスキャン同期ク
ロツクとアンテナフレームの回転速度とタイマー用クロ
ツク等から回転角度位置内挿装置8により、回転アンテ
ナのフレームの瞬時回転角度位置θの信号を受信機4に
供給する。なお、リードスイッチ7はスキャン同期クロ
ックを発生させるために用いられているが、船舶レーダ
の送信機などからこのスキャン同期クロックが得られる
場合もある。
【0044】さて、運用開始時または受信中断時は、図
5の受信機4から受信中断信号が出力される。そして、
回転角度位置内装装置8から送られてくる0度(移動ア
ンテナ1が固定アンテナ2に最も接近する角度)の回転
角度位置信号と、受信機4が発生している測位タイミン
グ信号との論理和をとり、その出力を新しい測位タイミ
ングとして測位を行う。
【0045】このようにすれば、アンテナ1がアンテナ
2と最も近接する位置で、整数値バイアス確定の為の測
位が可能となる。なお、この場合1回の測位で、整数値
バイアスは確定する。
【0046】次に、衛星信号から与えられる衛星配置情
報を元にして、回転面内移動ベクトルを算出し、図3の
構成例で説明した方法で測位位置を移動させ、最終的に
回転アンテナが前記回転面内移動ベクトル上を通過する
時に、衛星信号搬送波(キャリア)の位相変化のみによ
る測位を行う。
【0047】この位置での衛星と地表面との角度は急速
に変化する為、短時間で整数値バイブスを決定すること
ができ、移動体の姿勢角を早くかつ高精度に求めること
ができる。
【0048】このように、衛星信号受信アンテナ1,2
のうち、一方のアンテナ1を、回転レーダアンテナ上に
設置することで、基準となるアンテナ2との距離および
方向が、回転アンテナの回転周期に応じて変更される。
そして、アンテナ間隔が短くなったタイミングで、整数
値バイアスを確定する。引き続いて、この整数値バイア
スの確定後にアンテナ間隔が最適な位置、距離および方
向、に移動したタイミングで姿勢角を高精度に求めるこ
とができる。
【0049】このように、整数値バイアスの短時間での
決定および姿勢角の高精度の測定ができるとともに、他
の用途に用いられている回転アンテナに一方のアンテナ
を搭載するだけで、簡単に構成することができる。
【0050】図6は船舶レーダの回転アンテナフレーム
などに移動アンテナを取り付ける場合の具体的な構成例
として、一方のアンテナ2を固定し、他方のアンテナ1
は回転アンテナフレーム9に取り付けた場合の構成例を
示すものである。
【0051】回転アンテナフレーム9の角度位置は常時
監視し、回転アンテナフレーム9が所定の角度位置に回
転してきた時点で測位することにより、図3の方法で示
した移動アンテナを所定の回転角度位置に移劫させて測
位するのと同様の効果を得るものである。
【0052】即ち運用開始、あるいは受信中断した時に
は、二つの衛星信号受信アンテナ1,2のアンテナ間隔
が最小となる角度位置で整数値バイアスを即決する。衛
星から得られる信号から衛星配置情報を得て、これによ
り測位精度が最良となる回転面上での偏向量ベクトルを
求め、回転面内移動ベクトルV2を設定する。そして、
回転アンテナフレーム9に取り付けられたアンテナ1が
そのベクトル上を通過する時に測位する。
【0053】図7は船舶レーダの回転アンテナフレーム
などに移動アンテナを取り付ける場合の他の具体的な構
成例として、基準となるアンテナ2と測位するアンテナ
1の両方のアンテナを回転アンテナフレーム9の両端に
それぞれ設置し、この回転アンテナフレーム9を所定の
回転数で回転させるものである。
【0054】従来技術での説明のように、既知であるア
ンテナ間隔をLとするとき、“基線長計算結果”がアン
テナ間隔Lに等しいという関係が成り立つ解の候補が多
数存在した場合には、従来技術では衛星移動に伴う角度
変化で整数サイクル分異なった解の候補を取り除いてい
たが、本構成では、アンテナ間相対ベクトルを所定の回
転数に従って変えることにより、従来技術よりも速く整
数値バイアスを確定する。また、この構成例では、アン
テナ面内移動ベクトルV2の取り得る方向は−180度
〜+180度まで可能となる。
【0055】図8は船舶レーダの回転アンテナフレーム
などに移動アンテナを取り付ける場合の更に他の具体的
な構成例として、一方のアンテナ2を回転アンテナフレ
ーム9の回転軸上に固定し、他方のアンテナ1は回転ア
ンテナフレーム9に取り付けた場合の構成例を示すもの
である。この構成例においても、図6,図7と同様な機
能を果たすことができ、アンテナ面内移動ベクトルV2
の取り得る方向は−180度〜+180度まで可能とな
る。
【0056】なお、図6〜図8の構成例では、船舶レー
ダアンデナ等の回転アンテナフレーム上に衛星信号受信
アンテナを設定するため、受信アンテナからの出力デー
タ信号はスリップリングを介する必要がある。また、ア
ンテナの回転位置を示す信号又はスキャン同期クロック
が必要となり、これを用いてアンテナが現在どの位置に
いるかを認識した上で、整数値バイアスの確定または、
キャリア位相差の算出をすることになる。
【0057】また、例えば地表面の角度を速やかに算出
するために3個以上の衛星信号受信アンテナを用いる構
成も可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成によれば、移動
体に搭載される複数の衛星信号受信アンテナのうち、1
つ以上のアンテナを移動アンテナとすることで、基準と
なるアンテナとの距離、あるいは距離および方向を変更
可能とする。そして、受信中断あるいは受信開始に際し
て、先ず、アンテナ間隔を短くすることで、整数値バイ
アスを短時間に確定する。引き続いて、この整数値バイ
アスの確定後にアンテナ間隔を最適な位置、距離および
方向、に移動して姿勢角を高精度に求めることができ
る。
【0059】本発明の請求項2の構成によれば、衛星信
号受信アンテナのうち、1つ以上のアンテナを、回転ア
ンテナ上に設置することで、基準となるアンテナとの距
離、方向が、回転アンテナの回転周期に応じて変更され
る。そして、受信中断あるいは受信開始に際して、先
ず、アンテナ間隔が短くなったタイミングなどで、整数
値バイアスを確定する。引き続いて、この整数値バイア
スの確定後にアンテナ間隔が最適な位置(距離、方向)
に移動したタイミングで姿勢角を高精度に求めることが
できる。
【0060】このように請求項1におけると同様に、整
数値バイアスの短時間での決定および姿勢角の高精度の
測定ができるとともに、他の用途に用いられている回転
アンテナに1つ以上のアンテナを搭載するだけで、簡単
に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る移動体姿勢角
計測装置の構成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
の具体的構成例を示す図。
【図3】第1の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
の他の具体的構成例を示す図。
【図4】第1の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
のさらに他の具体的構成例を示す図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る移動体姿勢角
計測装置の構成を示す図。
【図6】第2の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
の具体的構成例を示す図。
【図7】第2の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
の他の具体的構成例を示す図。
【図8】第2の実施の形態に係る移動体姿勢角計測装置
のさらに他の具体的構成例を示す図。
【図9】従来の整数サイクル数決定方法を説明する図。
【符号の説明】
1 移動アンテナ 2 固定(基準アンテナ) 3 移動アンテナ用衛星信号受信機 4 固定(基準)アンテナ用衛星信号受信機 5 アンテナ移動装置 6 アンテナ設定位置決定装置 7 リードスイッチ 8 回転角度位置内挿装置 9 回転アンテナフレーム V1 機軸ベクトル V2 回転面内移動ベクトル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体上に設置した2つ以上の衛星信号
    受信アンテナで受信した衛星信号搬送波(キャリア)位
    相の差を利用して、その相対位置から移動体の姿勢角を
    高精度で計測する移動体姿勢角計測装置において、 前記衛星信号受信アンテナのうち、1つ以上のアンテナ
    を移動アンテナとするとともに、衛星信号受信状況に応
    じて前記移動アンテナの位置を指示するアンテナ設定位
    置決定手段と、このアンテナ設定位置決定手段の指示に
    より前記移動アンテナを移動するアンテナ移動手段とを
    備え、 アンテナ設定位置に応じて、整数値バイアスの決定およ
    び姿勢角計測を行うことを特徴とする移動体姿勢角計測
    装置。
  2. 【請求項2】 移動体上に設置した2つ以上の衛星信号
    受信アンテナで受信した衛星信号搬送波(キャリア)位
    相の差を利用して、その相対位置から移動体の姿勢角を
    高精度で計測する移動体姿勢角計測装置において、 前記衛星信号受信アンテナのうち、1つ以上のアンテナ
    を、回転アンテナ上に設置するとともに、 前記回転アンテナの回転位置に応じて、整数値バイアス
    の決定および姿勢角計測を行うことを特徴とする移動体
    姿勢角計測装置。
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