JP4697905B2 - プロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリプロピレン系樹脂組成物に関する。更に詳しくは特定のアロイ高次構造(モルホロジ−)を有する、常温・低温耐衝撃性、低温脆化温度、引っ張り破断伸びと耐熱変形性、剛性のバランスに優れることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系樹脂組成物は、一般に耐薬品性、機械的特性に優れているため、機械部品、自動車部品など広範に使用されている。最近、各種製品の機能性の追求、経済性の追求から製品の大型化、薄肉化が進み、常温・低温耐衝撃性、低温脆化温度、剛性、耐熱変形性、引っ張り破断伸びに優れたポリプロピレン系樹脂組成物が要望されている。
【0003】
特に、薄肉化を達成するには高フロ−のポリプロピレン系樹脂組成物への要望が高いが、特にベ−スのポリプロピレン系樹脂を高フロ−化すると、耐衝撃性、低温脆化温度、引っ張り破断伸びが低下することが知られている。中でも引っ張り破断伸びは、自動車材料として用いた場合、バンパ−や、衝突時に内装材で人間に直接ぶつかる可能性のある箇所、特にインパネ、A,Bピラ−等に要求されている物性であるであるが、ベ−スポのリプロピレンを高フロ−化するとその低下が著しい性能の一つである。
【0004】
衝撃破壊時に破片が飛び散らないようにするため、あるいは変形によって衝撃を吸収するため、あるいはクリープ変形時に破断をおこさないため等の理由で要求度の高い物性の一つである。また、耐熱変形性も、自動車外装材をオンライン塗装するときの高温雰囲気下において成形材料が変形しないために要求度の高い物性の一つである。これら、脆化温度・引っ張り破断伸び・耐衝撃性と剛性・耐熱変形性は一方を改良すると、他方が悪化するというように相反する性質であり、全体の物性バランスを向上させる発明が待たれていた。
【0005】
特許第2521380号公報には耐衝撃性、寸法安定性の改良を目的としてプロピレンブロック共重合体、エチレンプロピレン系ゴム、水素添加ブロック共重合体、充填材よりなるポリプロピレン系樹脂成形材料が開示されており、自動車外装部品の材料として有効に使用できるとの記載がある。しかしながら、使用している水素添加ブロック共重合体のMFRは50g/10分であり、得られる成形体の破断伸びは満足のいくものではない。
【0006】
特開平8−20684号公報には剛性、耐熱変形性、耐衝撃性、成形性に優れる樹脂組成物として、結晶性プロピレン、2種類の水添ブロック共重合体(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン/プロピレン共重合体)、エチレン−αオレフィン共重合ゴム、タルクよりなる樹脂組成物が開示されている。しかしながら、水添ブロック共重合体としてスチレン量13重量%の水素添加ブロック共重合体(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体)を用いており、剛性にまだ満足のいくものではない。
【0007】
特開平8−302107号公報には剛性、耐衝撃性、成形性に優れる樹脂組成物として、ポリプロピレン系重合体、水素添加ブロック共重合体、エチレン−αオレフィン共重合ゴム、タルクよりなる樹脂組成物が開示されており、剛性、耐熱変形性、脆化温度に関して測定した例が記載されている。しかしながら、使用している水素添加ブロック共重合体(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体)のスチレン量は13wt%であり、得られる成形体の剛性はまだ満足のいくものではない。
以上のように耐衝撃性、脆化温度、引っ張り破断伸びと耐熱変形性、剛性のバランスに優れたポリプロピレン系樹脂組成物が未だ得られていなのが現状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐衝撃性、脆化温度、引っ張り破断伸び、剛性、耐熱変形性のバランスに優れ、経済性にも優れた特定のモルホロジ−を有するポリプロピレン系樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明者らはポリプロピレン系樹脂とゴム状重合体と特定の水素添加ブロック共重合体を組み合わせた場合にある特定の高次構造(モルホロジ−)を有するポリプロピレン系樹脂組成物が上記課題を効果的に解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。
このような特定のモルフォロジーを有するプロピレン系樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂とゴム状重合体、水素添加ブロック共重合体、必要に応じて無機充填材よりなる組成物において、ポリプロピレン系樹脂とゴム状重合体と特定の水素添加ブロック共重合体を、下記の特定のモルフォロジーを実現するように混練することで得られる。すなわち本発明は、このような特定のモルホロジ−とすることで耐衝撃性、脆化温度、剛性、耐熱変形性、引っ張り破断伸びのバランスに優れるポリプロピレン系樹脂組成物が得られることを見いだしことによる。
【0010】
本発明は、
成分(A):プロピレンの単独重合体及び/またはプロピレンとエチレンもしくは他のα−オレフィンとの共重合体であるポリプロピレン系樹脂98〜50重量%(なお、ポリプロピレン系樹脂がゴム状重合体を含有する場合は含有ゴム状重合体は(B)成分の一つに含まれる。)、成分(B):ゴム状重合体1〜49重量%及び成分(C):少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成され、水素添加される前の共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体1〜40重量%からなる樹脂組成物であって、かつ成分(A)が連続相を形成し、その連続相中に(B)成分が分散相(第一分散相)として存在し、さらにその第一分散相の界面及び/または第一分散相中(第二−a分散相)及び連続相中(第二−b分散相)にそれぞれ成分(C)が分散した分散相を形成している分散形態を有し、かつ透過型電子顕微鏡写真から決定される成分(C)の第二−a分散相と第二−b分散相とを形成する比率が3/7〜9/1であることを特徴とする、ポリプロピレン系樹脂組成物である。
【0011】
本発明の好ましい実施態様としては、
成分(C)が少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の水素添加された共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成され、水素添加される前のブタジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体であり、水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量が12重量%を越え30重量%未満であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系組成物である。
【0012】
さらには成分(C)が少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも2個の水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成され、水素添加される前の共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が、水素添加された水素添加ブロック共重合体において、末端にあるブロックのうち、少なくとも1個が重合体ブロックBであり、かつ末端にある重合体ブロックBは水素添加ブロック共重合体中で占める割合が、0.1重量%以上9.1重量%未満であって、水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量が、12重量%以上30重量%未満であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
【0013】
さらには、成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体において、重合体ブロックA、Bの結合部分に共役ジエン化合物単量体とビニル芳香族炭化水素化合物単量体のランダム共重合、あるいはテ−パ−構造部分を有する水素添加ブロック共重合体であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
さらには、成分(C)が水素添加ブロック共重合体を構成する共役ジエン化合物単量体が1,3−ブタジエンであり、水素添加前のブタジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックにおける1、2結合量が40モル%以上61モル%未満である水素添加ブロック共重合体であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
【0014】
さらには、成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体において水素添加ブロック共重合体のJIS K7210に準拠した、温度230℃、荷重2.16Kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)が1.0g/10分以上15g/10分未満である水素添加ブロック共重合体であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
さらには、成分(B)を構成するゴム状重合体がエチレン−αオレフィン共重合体からなることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
【0015】
さらには、このエチレン−αオレフィン共重合体がエチレン−オクテン−1共重合体であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
さらには、このエチレン−オクテン−1共重合体のオクテン−1含有率が14重量%以上50重量%以下であることを特徴とする上記記載のポリプロピレン系樹脂組成物である。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
【0016】
本発明に使用される成分(A)を構成するポリプロピレン系樹脂とはプロピレンを主体とし、エチレン、炭素数4〜12のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、1−オクテン、イソブチレン、4−メチル−1−ペンテン等から1種以上選ばれる単量体を重合して得られる樹脂であり、なかでも、プロピレンの単独重合体、プロピレンに少量のエチレンまたは1−ブテン等のα−オレフィンを共重合したいわゆるランダムプロピレン共重合体、または複数のリアクタ−を用いて逐次重合によって製造されたいわゆるエチレン(α−オレフィン)・プロピレンブロック共重合体或いはこれらの混合物があげられ、分子量、組成の異なる物を混ぜることもできる。
【0017】
また、これらの重合時に少量のジエン類、例えば1,9−デカジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、イソプレン、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン等を加え、共重合したものを用いることもできる。特に好ましいのはプロピレンホモ重合体とプロピレンブロック共重合体である。プロピレンのブロック、ランダム共重合体のコモノマーとしてはプロピレン以外のα−オレフィン類、エチレンが用いられるが、なかでもエチレンが望ましく、これら共重合体中のプロピレン含量は55モル%以上が望ましい。
【0018】
エチレンもしくはα−オレフィンをコモノマーに用いたプロピレンブロック共重合体にあっては、ホモプロピレンブロックを連続相としてエチレン/α−オレフィンブロックが分散相を形成しているが、この分散相成分の含量はプロピレンブロック共重合体の5〜30重量%が望ましい。この分散相中にはポリエチレンが含まれていても良い。ポリエチレンの分散相内への分散は、応力白化を防止する効果がある。
【0019】
また、本発明におけるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(JIS K7210L条件に準拠)は0.1〜200g/10分の範囲にあることが望ましく、50g/10分以上であることが剛性、成形性の点で好ましい。ポリプロピレン系樹脂の重合方法は従来公知の方法いずれでもよく、遷移重合、ラジカル重合、イオン重合等があげられる。
成分(A)を構成するポリプロピレン系樹脂がプロピレンブロック共重合体の場合、メルトフローレート値(MFR)が10以上、80g/10分以下のプロピレンブロック共重合体であることが特定のモルホロジ−形成と成形上、好ましい。
【0020】
また、成分(A)を構成するポリプロピレン系樹脂がプロピレンホモ重合体である場合、MFRが1以上30g/10分以下のプロピレンホモ重合体であることが好ましい。これ以外の範囲では成形条件によっては、特定のモルホロジ−形成が困難になる場合がある。
また、成分(A)を構成するポリプロピレン系樹脂がこれらプロピレンブロック共重合体と、プロピレンホモ重合体の両者から構成され、その比率がプロピレンブロック共重合体/プロピレンホモ重合体=1/99〜99/1であることは、成形条件や組み合わせるゴムにもよるが、特定のモルホロジ−形成・物性発現上、より好ましい場合がある。
【0021】
本発明に用いる成分(B)を構成するゴム状重合体とは、ポリオレフィン系ゴム、スチレン系ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、水添イソプレンゴム、ブタジエンゴム、水添ブタジエンゴム、ブチルゴムのような非極性のゴムを挙げることが出来る。なかでも相容性と物性発現の点からポリオレフィン系ゴムが最も好ましい。ポリオレフィン系ゴムとしてはチグラ−系触媒を用いて、エチレンとα−オレフィンまたはそれらと非共役ジエンとを共重合することによって得られるエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴムを挙げることが出来る。
【0022】
エチレン−αオレフィン系共重合体としてはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、イソブチレン、オクテン、4−メチルペンテン−1などを共重合したものであればいずれでも良いが、脆化温度、剛性の点からプロピレン、1−ブテン、エチレン、1−オクテン(オクテン−1)が好ましい。これらのα−オレフィンは単独でも、あるいは2種以上でを併せて用いることが出来る。α−オレフィンの量は14wt%以上、70wt%以下であることが好ましく、特に1−オクテンの場合、その含量が14wt%以上、50重量%以下であるエチレン−オクテン共重合体は脆化温度、剛性のバランスに優れるので好ましい。
【0023】
1−オクテンの量が70wt%を越えるとポリプロピレンと完全相溶し、剛性等の物性が低下するので好ましくない。また、エチレン−αオレフィン共重合体ゴムの比重は0.900g/cc以下が好ましく、0.880g/cc以下であることが脆化温度、剛性に優れるのでさらに好ましい。これらエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムは、特に重合方法は問わないが、組成が均一であること、比重が小さいこと等から、活性点が均一のメタロセン触媒で重合したものが好ましい。重合系としては溶液均一系、スラリ−系いずれでも構わない。
【0024】
またα−オレフィンと共に非共役ジエンを共重合させることも可能であり、かかる非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、5−メチル−2,5−ノルボルナジネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、シクロヘキサジエン、ビニルシクロヘキサン、6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、トランス−1,2−ジビニルシクロブタン、1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカンジエン、3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、5−メチル−1,8−ノナジエン等が挙げられる。
【0025】
このようなエチレンとα−オレフィンとさらに非共役ジエンを共重合したポリオレフィン系ゴムの具体例としてはエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることが出来る。これらオレフィン系ゴム中のエチレン含有量は、30〜80重量%のものが好適に用いられる。
【0026】
本発明においてゴム状重合体の量が1重量%未満であると曲げモジュラス、表面硬度、熱時剛性等の剛性に劣る場合があり、49重量部を越えると低温性能、破断伸び、低温脆化温度等に劣る。また、ゴム状重合体のMFRは0.1以上100以下、好ましくは0.2以上50以下、さらに好ましくは0.5以上30以下である。
【0027】
なお、ポリプロピレン系樹脂には、例えばプロピレンブロック共重合体の場合、ホモポリプロピレン、ポリプロピレン−ポリエチレンブロック共重合体、ポリエチレンが含まれ、この場合はマトリクスがホモポリプロピレンとなり、ポリプロピレン−ポリエチレンブロック共重合体、ポリエチレンが分散相になる場合がある。このような場合ではこれらポリプロピレン系樹脂の重合時の側から来るポリプロピレン−ポリエチレンブロック共重合体、ポリエチレン等は成分(B)のゴム状重合体と考えることとする。
【0028】
一方、成分(B)のゴム状重合体が後添加のゴム状重合体の場合、成分(B)のMFRが0.1を切ると、得られる組成物のMFRが低下し、またフロ−マ−ク等の成型体外観も悪化するので好ましくない。また、100以上であると所望のモルホロジ−も得られず、組成物の衝撃性、低温性能等の物性も低下するので好ましくない。
本発明に用いられる成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体は少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成され、水素添加される前の共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体である。
【0029】
中でも好ましい水素添加ブロック共重合体は少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも2個の水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成され、水素添加される前の共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が水素添加された水素添加ブロック共重合体において、末端にあるブロックのうち、少なくとも1個が重合体ブロックBであり、かつ末端にある重合体ブロックBは水素添加ブロック共重合体中で占める割合が、0.1重量%以上9.1重量%未満であって、水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量が12重量%以上30重量%未満であることを特徴とする水素添加ブロック共重合体である。
【0030】
水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量の意味は、水素添加ブロック共重合体が成分(C)として単独で用いられる場合はその水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の結合量を意味する。水素添加ブロック共重合体が成分(C)として2種以上用いられる場合は、各々の水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量となる。例えばビニル芳香族化合物の60重量%の水素添加ブロック共重合体3部と15重量%の水素添加ブロック共重合体7部とを併用した場合の水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量は、0.3×60+0.7×15=28.5%となる。
【0031】
かかる水素添加ブロック共重合体のブロック構造はA−B−A−Bである水素添加ブロック共重合体もしくはB−A−B−A−Bである水素添加ブロック共重合体であることが、好ましい。このブロック構造を取ることで、所定のモルホロジ−及び所望の物性を容易に得ることが出来る。
また、水素添加ブロック共重合体において重合体ブロックA、Bの結合部分に共役ジエン化合物単量体とビニル芳香族炭化水素化合物単量体のランダム共重合、あるいはテ−パ−構造部分を有する水素添加ブロック共重合体であることことも所定のモルホロジ−及び所望の物性を得る上で、好ましいブロック構造である。
【0032】
また、水素添加ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物単量体単位としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ターシャルブチルスチレン等のアルキルスチレン、パラメトキシスチレン、ビニルナフタレン等のうちから1種、または2種以上が選ばれ、中でもスチレンが好ましい。上記ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物単量体単位含量は12重量%以上、25重量%未満であり、剛性、脆化温度の点から15重量%以上23重量%未満であることが好ましい。
【0033】
13重量%以下であると剛性が悪化し、25重量%以上であると低温脆化温度が高くなる場合がある。ビニル芳香族化合物単量体単位含量は核磁気共鳴装置(NMR)、紫外分光光度計(UV)などにより測定できる。本発明における「主体とする」という言葉は例えば「ビニル芳香族化合物単量体単位を主体とする」の場合、ビニル芳香族単量体の1種または2種以上からなる場合、もしくはこれらとリビングアニオン重合する他の単量体が共重合されている場合も含まれる。
【0034】
これら共重合可能な他の単量体としては、共役ジエン化合物単量体、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、シクロヘキサジエン、カプロラクトン等をあげることができる。共重合の形態としては、ランダム、交互、テーパー等いかなる形態でも良く、2個ある重合体ブロックAはそれぞれその組成、分子量などが異なっても構わない。
水素添加ブロック共重合体を構成する共役ジエン化合物単量体単位としては、1,3−ブタジエン及び/またはイソプレンがある。
【0035】
また、水素添加される前のブタジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックの場合は、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶことができ、通常は、1,2結合(ビニル)量が35モル%以上、90モル%以下である。好ましくは40モル%以上61モル%未満であり、41モル%以上55モル%以下であることがさらに好ましい。35モル%未満の場合、分散不良をまねき伸びが劣り好ましくない。成形体の成形条件、組み合わせるオレフィンゴムにもよるが、通常は61モル%を越えると組成物の脆化温度、曲げモジュラス、耐熱変形性が悪化する。これらのミクロ構造は核磁気共鳴装置(NMR)により測定できる。
【0036】
水素添加される前のイソプレン単量体単位を主体とする重合体ブロックの場合は、そのブロックにおけるミクロ構造には1,4結合の他、1,2結合、3,4結合が存在する。このうちイソプレン単量体中にしめる1,2結合量と3,4結合量の合計をビニル結合量と定義すると、かかるビニル結合量が0モル%以上、20モル%以下であることが、好ましい。20モル%を越えると、所望のモルホロジ−が得られなくなり、また低温脆化温度、曲げモジュラス、耐熱変形性、表面硬度等が悪化する。
【0037】
水素添加される前の共役ジエン単量体単位が、イソプレンと1,3−ブタジエンとの共重合体の場合は、その共重合組成によって、上記ビニル結合の最適範囲は異なるが、10モル%以上、50モル%以下、好ましくは15モル%以上40モル%以下である。
また、「ブタジエン単量体単位を主体とする」という言葉には、ブタジエン単量体とリビングアニオン重合する他の単量体が共重合されている場合も含まれる。
【0038】
これら共重合可能な他の単量体としては、ビニル芳香族化合物単量体、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、1,3−シクロヘキサジエン、カプロラクトン等をあげることができる。共重合の形態としては、ランダム、交互、テーパー等いかなる形態でも良い。また、本明細書中で使用される「主体とする」という言葉は該当単量体単位が重合体ブロックにおいて、少なくとも50モル%を越え、好ましくは70モル%以上を占めることを意味する。
【0039】
本発明の成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体は、水素添加される前の重合体ブロックB中のオレフィン性不飽和二重結合のうち90%以上が水素添加されたものである。90%未満であるとポリプロピレン界面での接着性が低下し、耐衝撃性、伸びが低下し、熱、光などにより劣化をおこし熱可塑性が低下する。また、所望のモルホロジ−が得られない場合がある。
【0040】
また、ブロックA中のビニル芳香族化合物のベンゼン環の不飽和二重結合は、ビニル芳香族化合物全体において20%までは水素添加されていても良い。水素添加率は核磁気共鳴装置(NMR)によって測定できる。20%を越えると所望のモルホロジ−が得られずに、特に低温脆化温度や、剛性が悪化する場合がある。
【0041】
また、水素添加ブロック共重合体のJIS K7210に準拠し温度230℃、荷重2.16Kgの条件で求めたメルトフローレート値(MFR)は0.1g/10分以上30g/10分未満が望ましく、好ましい範囲としては1.0g/10分以上15g/10分未満、さらに好ましい範囲としては3.0g/10分以上10g/10分未満である。0.1g/10分未満であると耐衝撃性が悪化し、30g/10分以上であると破断伸びがでない場合がある。
【0042】
本発明の成分(C)の水素添加ブロック共重合体の末端にある重合体ブロックBはそれぞれ水素添加ブロック共重合体中で占める割合が、0.1重量%以上9.1重量%未満であり、低温脆化温度、引っ張り破断伸びの点から好ましくは0.3重量%以上7.5重量%以下であり、更に好ましくは3重量%を越え5.0重量%未満である。0.1重量%未満であると、引っ張り破断伸びが悪化し、9.1重量%以上であると脆化温度が悪化する。
【0043】
例えばA−B−A−Bの構造をとる場合、末端にある重合体ブロックBが全体に占める割合は0.1重量%以上9.1重量%未満の範囲にあり、例えばB1−A−B2−A−B3(B1、B2、B3:水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック)の構造をとる場合、末端にある重合体ブロックB1が全体に占める割合は0.1重量%以上9.1重量%未満の範囲になければならなく、また末端にある重合体ブロックB3も全体に占める割合は0.1重量%以上9.1重量%未満の範囲になければならない。
【0044】
本発明における水素添加ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度は260℃以下であることが成型性、引っ張り破断伸びの発現の点で望ましく、230℃以下であるとさらに望ましい。成形加工温度が水素添加ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度以上である場合、組成物成形体の引っ張り破断伸びが向上する。これは相分離が消失した状態で水素添加ブロック共重合体をポリオレフィン系樹脂と溶融混練した場合、溶融時に相分離状態を保つものと比較して、水素添加ブロック共重合体の分子鎖とポリオレフィン系樹脂の分子鎖が絡みやすく、絡み合った状態で組成物温度が低下し相分離を起こしたときに、ハードドメインのアンカー効果により、分散相と連続相の界面接着力が向上するためであると我々は推測している。
【0045】
また、プロピレンブロック共重合体を用いる場合、効率よくプロピレンブロック共重合体分散相とホモポリプロピレン界面に水素添加ブロック共重合体が存在し界面接着強度を向上させることで、さらに引っ張り破断伸び等を向上することができ好ましい。樹脂組成物の成形加工温度は添加剤、樹脂の劣化のことなどを考慮すると260℃以下である事が望ましく、230℃以下であるとさらに望ましいため、水素添加ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度は260℃以下であることが得られる組成物の成形体の引っ張り破断伸びを向上させるために望ましく、230℃以下であるとさらに望ましい。
【0046】
本発明の組成物を水素添加ブロック共重合体の秩序−無秩序転移温度以上の温度で成形加工した成形体は、自動車に用いられるバンパーなどの外装材、インストルメントパネル、エアバックカバーなどの内装材に好適に用いることができる。成形加工温度とは、組成物を溶融混練し作成する温度、得られた組成物を成形する温度などをいう。秩序−無秩序転移温度とは室温付近ではゴム相と拘束相の二相に相分離している水素添加ブロック共重合体の相分離状態が消失する温度をいい、小角X線散乱、レオロジー測定により決定することができる。
【0047】
レオロジー測定で秩序−無秩序転移温度を決定する場合、十分なせん段速度範囲において種種の温度で動的な貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)を測定し、G’をG”に対してプロットした直線の傾き、切片が同じになり始める温度より決定できる。または、十分低い周波数、たとえば0.1Hz以下の周波数でG’の温度依存性を高温側から測定し、もっとも高温側に現れる変曲点からも決定できる。
【0048】
本発明の成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体は、結晶融解熱量(ΔH)が0.05J/g未満である水素添加ブロック共重合体がさらに好ましい。
もちろんブロック構造の異なる水素添加ブロック共重合体を混合して用いても良い。すなわちA−B、A−B−A、A−B−A−B、A−B−A−B−A、(A−B)n−X(nは1から4までの整数、Xはカップリング剤の残基を表す)等のブロック構造の異なる任意の組み合わせも使用可能である。
【0049】
かかる(C)成分を構成する水素添加ブロック共重合体のポリスチレン換算の数平均分子量は35,000以上200,000以下であることが好ましく、40,000以上150,000未満であることが好ましい。数平均分子量が35,000未満であるとエラストマーとしての一般的な機能を持たず、また組成物にしても所望の物性が得られ難く、200,000を越えると秩序−無秩序転移温度が高くなり、成形加工性が悪化し、また、流動性が低下しブロック共重合体の取り扱いが難しくなる。数平均分子量はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法において、市販のGPC検量線作成用の標準ポリスチレンを用いることにより算出したポリスチレン換算分子量である。
【0050】
かかる成分(C)を構成する水素添加ブロック共重合体は例えば、特公昭49−36957号公報などに記載された方法である炭化水素溶剤中でアニオン重合開始剤として有機リチウム化合物等を用い、ビニル化剤としてジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミン、必要に応じカップリング剤としてエポキシ化ダイズ油、四塩化ケイ素等の多官能性化合物を用い、ビニル芳香族単量体とブタジエン単量体をブロック共重合し、このブロック共重合体を、公知の方法、例えば、特公昭42−87045号公報に記載の方法で水素添加することにより、得られる。
【0051】
特に、本発明においてはブタジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを重合する際には反応器内温のピーク温度が85℃以下であり、温度幅(ΔT)が15℃以下であると最終的に得られる水素添加ブロック共重合体の結晶融解熱量(ΔH)が低下する。ピーク温度が85℃を越える、あるいは温度幅(ΔT)が15℃を越えると結晶融解熱量(ΔH)が増加してしまい、最終的に得られる組成物の脆化温度が悪化するため好ましくない。さらに好ましい範囲としては反応器内温のピーク温度が80℃以下であり、温度幅(ΔT)が10℃以下である。また本発明においては水素添加ブロック共重合体の結晶融解熱量(ΔH)は0.05J/g未満である。0.05J/g以上であると得られる組成物の脆化温度が高くなる。結晶融解熱量(ΔH)は通常DSC法によって求めることができる。
【0052】
本発明の成分(C)で用いる水素添加ブロック共重合体は、不飽和カルボン酸またはその誘導体との付加反応により変性させ、官能基を含有したものを1部、または全部用いてもかまわない。かかる化合物としては無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリレ−ト、グリシジルメタクリレ−ト、ヒドロキシメチルメタクリレ−ト等を例示することが出来る。また、必要に応じて本発明の水素添加ブロック共重合体とは種類の異なる、共役ジエン重合体ブロックを水素添加した水素添加ブロック共重合体を併用することができる。
【0053】
なお、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は成分(A)が連続相を形成し、その連続相中に成分(B)が分散相(第一分散相)として存在し、さらにその第一分散相の界面及び/または第一分散相中(第二−a分散相)及び連続相中(第二−b分散相)にそれぞれ成分(C)が分散した分散相を形成している分散形態を有し、かつ透過型電子顕微鏡写真から決定される成分(C)の第二−a分散相と第二−b分散相とを形成する比率が30/70〜85/15であることを特徴である。
【0054】
本発明の樹脂組成物は必ずポリプロピレン系樹脂が連続相(海)を、ゴム状重合体が第一分散相(島)を形成する。成分(C)の水素添加ブロック共重合体が、島と海の界面(境)及び/または島の中に入って湖を形成する場合を第二−a分散相と定義する。また、成分(C)の水素添加ブロック共重合体が、単独で海の中に入って分散相(島)を形成する場合を第二−b分散相と定義する。
第二−a分散相は水添ブロック共重合体が、ゴム状重合体の島を完全に覆う場合(図1)、不完全に覆う場合(図2)、ゴム状重合体の島の中に深く入り込む場合(図3)、ゴム状重合体の島の中に湖のように(サラミ状に)分散する場合(図4)、及びこれらの任意の組み合わせからなる場合が考えられる。
【0055】
中でもゴム状重合体の島を完全に覆う場合(図1)が、物性発現状、最も望ましい。第二−b分散相は水素添加ブロック共重合体のうち単独で連続相中に分散していることを意味している。
本発明で重要なことは、第二−a分散相を形成する水素添加ブロック共重合体と第二−b分散相を形成する水素添加ブロック共重合体の比率が30/70〜85/15であることである。好ましくは50/50〜80/20である。
【0056】
この比率が30/70未満、すなわち0/100〜29.9/60.1であると、常温アイゾット衝撃強度、破断伸びは良好であるが、曲げモジュラス、表面硬度、熱時剛性等の剛性が低下し、低温脆化温度、低温アイゾット衝撃強度、低温面衝撃等の低温性能が低下するので好ましくない。
また、この比率が85/15を越える場合、すなわち85.1/14.9〜100/0の場合、剛性は向上し、低温性能も優れるが、破断伸びが大幅に低下してしまうので好ましくない。
【0057】
本発明でいう、水素添加共重合体の第二−a分散相と第二−b分散相の比率とは、透過型電子顕微鏡写真から決定される。
かかる透過型電子顕微鏡写真を得るために、組成物は以下の手順でサンプル調整する。組成物を予め、成形時の流動方向に垂直にダイヤモンドナイフにて頭出しを行い、ルテニウム酸の蒸気で染色し、約70nm程度の厚みの超薄切片を切り出す。
【0058】
この場合、ルテニウム酸によりスチレンの芳香環の二重結合が酸化されるため、黒く濃く染色された部分が水添ブロック共重合体のスチレンドメインである。観測倍率は10000倍であり、10000〜50000倍迄引き延ばした写真を画像処理装置(旭化成製IP−1000)を用いて、黒く濃く染色された第二−a、第二−bそれぞれの部分の面積を計算し、平均を出すことで水素添加共重合体の第二−a分散相と第二−b分散相の比率を求めた。
【0059】
本発明の組成物では特に無機充填材の使用は規定していないが、無機充填材は入っていても入っていなくても良い。ただ、一般的には、その使用料は1〜30重量%が望ましい。無機充填材の量が1重量%未満であると剛性に劣り、30重量%を越えると耐衝撃性に劣る場合がある。無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、けい酸(ホワイトカ−ボン)、酸化チタン、カ−ボンブラック等が挙げられる。
【0060】
本発明の組成物は安定剤、滑剤、着色剤、顔料、シリコンオイル、難燃剤等を添加する事が出来る。安定剤としてはヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤、りん系熱安定剤、ヒンダ−ドアミン系光安定剤、ベンゾトリアゾ−ル系UV吸収剤等が挙げられる。滑剤としてはエチレンビスステアリルアミド等の脂肪族アミド、ステアリン酸、ステアリン酸エステル、ステアリン酸の金属塩、アモルファスシリカ、タルク、マイカ等が挙げられる。
【0061】
本発明の樹脂組成物は、その各成分の組成比に応じて通常の高分子物質の混合に供される装置によって調整できる。それら混合装置としては、例えばバンバリ−ミキサ−、ラボプラストミル、単軸押出機、2軸押出機等の混練装置があげられ、特に押出機による溶融混合法が生産性、良混練性の点から好ましい。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、押し出し成形、圧縮成型、ブロ−成形、シ−ト成形、カレンダ−成形、真空成形、スラッシュ成形等、従来公知の成型方法で成型できるが、中でも射出成形、シ−ト成形がモルホロジ−の安定性の面で好ましい。
【0062】
特に射出成形が最も好ましい。同じ組成でも成形条件によっては異なるモルホロジ−が得られ、成形加工条件も重要である。成形温度としては成型方法にもよるが、150〜300℃、好ましくは170〜280℃、特に好ましくは200〜260℃である。成型時のせん断速度は100〜10000/秒、好ましくは500〜5000/秒である。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
【0063】
【発明の実施の形態】
以下に物性測定の方法を示す。
MFR:JIS K7210 L条件 に準拠した。
アイゾット衝撃強度:JIS K7110に準拠し、ノッチ付きで測定した。
低温脆化温度:JIS K7216に準拠した。
曲げ弾性率:JIS K7203 曲げ速度2mm/minに準拠した。
熱変形温度:JIS K7207 荷重0.45MPaに準拠した。
引っ張り試験:JIS K6758 引っ張り速度20mm/minに準拠した。
【0064】
以下に透過型電子顕微鏡撮影用の試料の説明を示す。
アイゾット衝撃強度測定用の射出成形試験片の中央付近を切り出し、RuO4の蒸気で一晩染色後、ダイヤモンドナイフにて成形流動方向に垂直に超薄切片を切り出した。厚みは約70nm程度である。透過型電子顕微鏡は日立H−600Aを使用した。この条件下で得られた電子顕微鏡写真のうち、濃く染色された部分が水素添加ブロック共重合体のスチレンドメインである。この濃く染色された部分の第二−a分散相と第二−b分散相の比率は異なる5枚の視野の写真を画像解析装置(旭化成製IP−1000)でスキャンし、その面積比率の平均値から求めた。
【0065】
(I)各成分
(1)ポリプロピレン系樹脂
成分(A)であるプロピレン系樹脂として以下の市販品を用いた。MK755H(日本ポリオレフィン株式会社製 MFR:63g/10分、ブロックポリマ−)、MK711H(日本ポリオレフィン株式会社製 MFR:43g/10分、ブロックポリマ−)、Y−1300(日本ポリオレフィン株式会社製 MFR:4g/10分、ホモポリマ−)を用いた。
(2)ゴム状重合体
成分(B)であるゴム状重合体として以下の市販品を用いた。
【0066】
JSR製エチレンプロピレンゴム(EP07P MFR:0.6,プロピレン含率:約27wt%)、デュポンダウエラストマ−製エチレンオクテンゴム(EG8440 MFR:3.6、オクテン含率:約14.5wt% 及びEG8150 MFR:1.1、オクテン含率:約24wt% 及びAFFINITY SM1350 MFR:30、オクテン含率:約9.5wt%)
【0067】
(3)水素添加ブロック共重合体
成分(C)として、以下の市販品を用いた。Shell製スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン系ブロックポリマ−(Kraton G−1730 MFR:4、スチレン含率:約22wt%)、Shell製スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン系ブロックポリマ−(RP6906 MFR:4、スチレン結合量:約18wt%)、Shell製スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン系ブロックポリマ−(KratonG−1657 MFR:8 スチレン結合量:約13wt%、ジブロック含率:約35wt%)、Shell製スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン系ブロックポリマ−(KratonG−1652 MFR:1.5、結合スチレン量:30wt%)
【0068】
また、成分(C)として、以下の水素添加ブロック共重合体(SEBS)を合成し、実施例・比較例に用いた。
(3−1)SEBS−1〜6の合成
n−ブチルリチウムを開始剤とし、シクロヘキサン溶媒中で、テトラヒドロフランを1,2結合量調節剤として、スチレンとブタジエンをスチレン、ブタジエン、スチレンの順にアニオンブロック共重合することにより、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を重合した。ブタジエンの重合時には反応器内温のピーク温度とブタジエンの重合中の最高重合温度と最低重合温度の差である温度幅(ΔT)を記録した。ピーク温度を下げる場合、また温度幅(ΔT)を狭くする場合にはブタジエン単量体の反応系における濃度の低下、ブタジエン単量体の供給速度を減らすなどの手法をとった。
【0069】
次に得られたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体またはスチレン−ブタジエン−スチレン−ブタジエンブロック共重合体を、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリドとジエチルアルミニウムクロリドを水素添加触媒として、水素圧0.5MPa、温度50℃で3時間水素添加を行った。ポリマー構造は、モノマーの仕込量、順序、分子量は触媒量、1,2結合量は1,2結合量調節剤量、重合温度及び温度幅(ΔT)を調節した。
【0070】
スチレン含有量は、紫外分光光度計(UV)を、1,2結合量、水素添加率は核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定した。各サンプルの構造及び分析値を表1に示した。
(3−2)SEBS−7〜9の合成
成分(C)として以下の水素添加ブロック共重合体を合成した。
窒素置換した100リットルのオートクレーブに乾燥、精製したシクロヘキサン28.6リットル、テトラメチルエチレンジアミン5.72グラム、33wt%スチレンを含むスチレンとシクロヘキサンの混合液2.09キログラムを仕込み、70℃に昇温した後、n−ブチルリチウム7.7グラムを含むシクロヘキサン溶液を添加して重合を完結した。第1段階に続いてスチレンの重合終了後、33wt%1,3−ブタジエンを含む1,3-ブタジエンとシクロヘキサンの混合液16.1キログラムを添加し重合を完結した。
【0071】
次いで、第2段階の1,3−ブタジエンの重合終了後33wt%のスチレンを含むスチレンとシクロヘキサンの混合液2.09キログラムを添加し重合を完結した。
続いてオートクレーブに33wt%1,3−ブタジエンを含む1,3−ブタジエンとシクロヘキサンの混合液927グラムを添加し重合を行い完結した。
次にメタノール2.5グラムを添加し、スチレン量19.7wt%、ポリブタジエン部分の1,2結合量が42モル%であるポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体(SBSB)を得た。スチレン量の変化率から末端ポリブタジエン鎖の割合を求めたところ4.37wt%であった。
【0072】
次に、ポリマー濃度が12wt%になるようにシクロヘキサンをオートクレーブに添加し、水素置換して水素圧力0.7MPa(ゲージ圧力)に昇圧し、温度を70℃に昇温した。次に水添触媒溶液a中のチタン量がポリマー量に対して30ppmになるように水添触媒溶液aを添加するとともに水素圧力が0.7MPa(ゲージ圧力)になるように水素を1時間供給し続けた。最終的に水素添加率99.8%、MFR=8、A−B−A−B型の水素添加ブロック共重合体が得られた(SEBS−7)。同様に分子量とビニル量の異なるSEBS−8,9をそれぞれ得た。分子量は触媒量、1,2結合量は1,2結合量調節剤量で調整した。得られた水素添加ブロック共重合体の構造、各種分析値を表1に示した。
【0073】
【表1】
Figure 0004697905
【0074】
参考例1〜5、実施例6、7、参考例8〜12、比較例1〜5】
水素添加ブロック共重合体と各種ポリプロピレン、ゴム、水素添加ブロック共重合体を表2に示す割合で、2軸押出機を用いて210〜230℃にて溶融混合し、ペレット化した。次に得られた組成物のペレットを樹脂温が230℃になるように設定された射出成形機に投入し、厚み2mm、幅10mm、長さ10mmの平板に成形した。
【0075】
表2に各実施例、各比較例に用いた各種ポリプロピレン、ゴム状重合体、水素添加ブロック共重合体の種類、配合比等を示す。
また、得られた組成物のTEM写真から求めた第二−a分散相と第二−b分散相との比率及び各諸物性の結果を表3に示す。
【0076】
【表2】
Figure 0004697905
【0077】
【表3】
Figure 0004697905
【0078】
【発明の効果】
本発明で得られる所定のモルホロジ−を有する樹脂組成物及び成形体は耐衝撃性、脆化温度、剛性、表面硬度、引っ張り破断伸びのバランスに高度に優れる。これらの効果により、インストルメントパネル、エア−バックカバ−、ピラ−等の自動車内装材料、バンパ−等の自動車外装材料、チュ−ブ、各種容器、シ−ト等として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水素添加ブロック共重合体がゴム状重合体の島を完全に覆う場合の説明図。
【図2】 水素添加ブロック共重合体がゴム状重合体の島を不完全に覆う場合の説明図。
【図3】 水素添加ブロック共重合体がゴム状重合体の島の中に深く入り込む場合の説明図。
【図4】 水素添加ブロック共重合体がゴム状重合体の島の中にサラミ状に分散する場合の説明図。

Claims (6)

  1. 成分(A):プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン系樹脂98〜50重量%(なお、ポリプロピレン系樹脂がゴム状重合体を含有する場合は含有ゴム状重合体は(B)成分の一つに含まれる。)、成分(B):MFRが0.1g/10分以上100g/10分以下のエチレンーαオレフィン系共重合体ゴムであり、前記α―オレフィンがαーオレフィン含量が14重量%以上、70重量%以下であるプロピレン、1−ブテン、エチレン、1-オクテンであるエチレンーαオレフィン系共重合体ゴム1〜49重量%及び成分(C):少なくとも1個のビニル芳香族炭化水素化合物単量体を主体とする重合体ブロックAと、下記の(i)に該当する少なくとも1個の水素添加された共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロックBから構成されるA−B−A−Bのブロック構造からなり、水素添加される前の共役ジエン化合物単量体単位を主体とする重合体ブロック中のオレフィン性不飽和二重結合のうち、90%以上が水素添加され、水素添加ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素化合物の重量平均結合量が12重量%を超え、30重量%未満である水素添加ブロック共重合体1〜40重量%からなるポリプロピレン系樹脂組成物であって、
    かつ成分(A)が連続相を形成し、その連続相中に(B)成分が分散相(第一分散相)として存在し、さらにその第一分散相の界面及び/または第一分散相中(第二−a分散相)及び連続相中(第二−b分散相)にそれぞれ成分(C)が分散した分散相を形成している分散形態を有し、かつ透過型電子顕微鏡写真から決定される成分(C)の第二−a分散相と第二−b分散相とを形成する比率が30/70〜85/15であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    (i)共役ジエン化合物単量体単位が水素添加される前のブタジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックであり、1,2結合量が40モル%以上61モル%未満である
  2. 成分(C)の水素添加ブロック共重合体が水素添加ブロック共重合体を構成する共役ジエン化合物単量体が1,3−ブタジエンであることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 成分(C)の水素添加ブロック共重合体の末端にある重合体ブロック重合体ブロックBはそれぞれ水素添加ブロック共重合体中で占める割合が、0.1重量%以上、9.1重量%未満であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 成分(A)がMFRが1以上30g/10分以下であるプロピレンの単独重合体であるポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. エチレン−αオレフィン系共重合体ゴムがエチレン−オクテン−1共重合体ゴムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  6. エチレン−αオレフィン系共重合体ゴムのオクテン−1含有率が14重量%以上50重量%以下であることを特徴とする請求項5に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
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