JP4696902B2 - 無段変速装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車用自動変速装置として、或はポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の変速装置として利用する、無段変速装置の改良に関する。具体的には、出力軸の直前に設けた遊星歯車式変速ユニットを構成する遊星歯車の回転速度を低く抑え、伝達効率の向上と耐久性の確保とを図るものである。
自動車用自動変速装置としてトロイダル型無段変速機が研究され、一部で実施されている。又、トロイダル型無段変速ユニットと遊星歯車式変速ユニットとを組み合わせて、変速比の幅を広くする無段変速装置も、例えば特許文献1〜3に記載されている様に、従来から知られている。図3は、このうちの特許文献1に記載された、図4は、同じく特許文献2に記載された、図5は、同じく特許文献3に記載された、それぞれ無段変速装置を示している。何れの無段変速装置の場合も、1組のトロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cと、3組の遊星歯車式変速ユニット2A〜2C、3A〜3C、4A〜4Cとを組み合わせて成る。尚、これら各遊星歯車式変速ユニット2A〜2C、3A〜3C、4A〜4Cのうち、最も上記トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1C寄り(前段側)に設けたものを第一組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、2Cとし、同じく最も上記トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cから遠い側(後段側)に設けたものを第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3B、3Cとし、同じくこれら第一、第二組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、2C、3A、3B、3C同士の間(中段)に設けたものを第三組の遊星歯車式変速ユニット4A、4B、4Cとする。
又、何れの無段変速装置の場合も、動力の伝達状態を高速モードと低速モードとに切り換える、特許請求の範囲に記載した第一のクラッチに相当する高速用クラッチ5A、5B、5Cと、同じく第二のクラッチに相当する低速用クラッチ6A、6B、6Cとを備える。そして、このうちの高速用クラッチ5A、5B、5Cの接続を断って低速用クラッチ6A、6B、6Cを接続した低速モード状態では、上記トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cの変速比の調節に基づいて、入力軸7A、7B、7Cを一方向に回転させた状態のまま出力軸8A、8B、8Cを、停止状態(ギヤードニュートラル状態)を挟んで両方向に回転駆動自在とする。これに対して、上記高速用クラッチ5A、5B、5Cを接続して上記低速用クラッチ6A、6B、6Cの接続を断った高速モード状態では、上記入力軸7A、7B、7Cに加えられた動力の一部を、上記トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cをバイパスして上記第一組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、2Cに送る、所謂パワースプリット状態を実現する。そして、このトロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cの変速比の調節に基づいて、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、2Cの変速比を変更する。
上述の様な機能を持たせる為に、前記特許文献1に記載された無段変速装置(図3)では、第一組の遊星歯車式変速ユニット2Aと第三組の遊星歯車式変速ユニット4Aとに掛け渡す状態で、ステップピニオンと呼ばれる、両端部にそれぞれ遊星歯車を設けた、組み合わせ遊星歯車9aを設けている。そして、高速モード状態では、この組み合わせ遊星歯車9aを通じて取り出した動力を、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Aを通じて、出力軸8Aに送り出す様にしている。又、前記特許文献2に記載された無段変速装置(図4)では、第一組の遊星歯車式変速ユニット2Bと第三組の遊星歯車式変速ユニット4Bとに掛け渡す状態で、幅広の遊星歯車素子10を設けている。そして、高速モード状態では、この幅広の遊星歯車素子10に噛合する、上記第三組の遊星歯車式変速ユニット4Bを構成する別の遊星歯車素子11並びに太陽歯車12を通じて取り出した動力を、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Bを通じて、出力軸8Bに送り出す様にしている。尚、上記両特許文献1、2に記載された無段変速装置では、第一組〜第三組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、3B、3A、4B(特許文献1の第三組の遊星歯車式変速ユニット4Aを除く)として、各遊星歯車が、互いに噛合した1対ずつの遊星歯車素子である、所謂ダブルピニオン型のものを使用している。
更に、前記特許文献3に記載された無段変速装置(図5)の場合は、高速モード状態で、第一組の遊星歯車式変速ユニット2Cと第三組の遊星歯車式変速ユニット4Cとに掛け渡す状態で設けた組み合わせ遊星歯車9a、9aを通じて取り出した動力を、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cに組み込んだ組み合わせ遊星歯車9b、9bを通じて、出力軸8Cに送り出す様にしている。この組み合わせ遊星歯車9b、9bは、無段変速装置を構成するハウジング等の固定の部分に支持固定されたキャリア13Cに、回転自在に支持されている。
上述の様な、特許文献1〜3に記載された無段変速装置の場合には、低速モード状態では、前述の様に、入力軸7A、7B、7Cを一方向に回転させた状態のまま出力軸8A、8B、8Cを、停止状態を挟んで両方向に回転駆動自在である。従って、トルクコンバータ等の発進装置や、前後進切り換え機構を省略して、小型且つ軽量に構成できる。そして、車体の床下等の限られた空間部分への組み付け性が向上する他、発進装置部分での(トルクコンバータがロックアップする以前の状態での空転に基づく)回転力の低下を防止して、運転性能の向上を図れる。又、高速モード状態では、入力軸7A、7B、7Cに加えられた動力の一部を、トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cをバイパスさせる、パワースプリット状態を実現して、このトロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cを通過するトルクを低減できる。この為、このトロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cを大型化せずに、このトロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cの耐久性を確保できる。又、上記特許文献1〜3に記載された無段変速装置の場合は、トロイダル型無段変速ユニット1A、1B、1Cを構成する出力側ディスク14から出力される動力を、この出力側ディスク14と同心に設けた中空回転軸15を通じて取り出している。この為、無段変速装置の径方向寸法の低減を図れ、例えば車体の床下(フロアトンネル)等の限られた空間内に無段変速装置を組み込み易くできる。
ところが、上述の様な特許文献1〜3に記載された無段変速装置の場合、次の様な点を改良する事が望まれている。
先ず、特許文献1〜2に記載された構造(図3、4に示した構造)の場合、出力軸8A、8Bの直前に設けている第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bがダブルピニオン型である為、構造が複雑になる他、この第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bの軽量化と耐久性の確保とを両立させる事が難しい。即ち、高速モード状態では、高速用クラッチ5A、5Bを接続してリング歯車16A、16Bを固定し、第一組、第三組の遊星歯車式変速ユニット2A、2B、4A、4Bを介して太陽歯車17A、17Bを回転させる。すると、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bを構成する、ダブルピニオン型の遊星歯車素子が高速で回転しつつ、これら各遊星歯車素子を支持したキャリア13A、13Bを、上記太陽歯車17A、17Bと逆方向に回転させる。
この様な構造の場合、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bを構成する歯車の噛合部が多くなり、噛合部での摩擦損失の合計が多くなる為、無段変速装置全体としての伝達効率を確保する面からは不利になる。又、上記キャリア13A、13Bが上記出力軸8A、8Bと共に高速で回転しつつ、上記各遊星歯車素子が非常に高速で回転する。この為、これら各遊星歯車素子を支持している遊星軸及びラジアルニードル軸受に大きな負荷が加わり、これら遊星軸及びラジアルニードル軸受の耐久性確保が難しくなる。
一方、特許文献3に記載された構造(図5に示した構造)の場合、上述した特許文献1、2に記載された構造とは異なり、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを構成するキャリア13Cが回転しない(固定の部分に支持固定されている)。又、この第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cが、同一の遊星歯車9b、9bをリング歯車19及び太陽歯車20に噛合させる、所謂シングルピニオン型である。この為、上記特許文献1、2に記載された構造に比べて、無段変速装置全体としての伝達効率の確保と上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cに組み込んだ遊星軸及びラジアルニードル軸受の耐久性確保の面からは有利になる。
但し、上記特許文献3に記載された構造の場合には、動力伝達経路の取り回しが複雑で、実際の構造として実現する事が難しいものと考えられる。例えば、高速用クラッチ5Cが、低速モード状態で、第一組の遊星歯車式変速ユニット2Cから第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cに動力を伝達する為の、筒状の伝達軸21の内径側に存在する。従って、上記高速用クラッチ5Cの油圧室への圧油の給排を行なう構造を実現する事は難しいものと考えられる。
又、上記特許文献3に記載された構造の場合は、高速用クラッチ5Cの接続を断つと共に低速用クラッチ6Cを接続した低速モード時に、第一組の遊星歯車式変速ユニット2Cを構成するリング歯車22から出力される動力を、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを介して出力軸8Cに伝達している。具体的には、上記リング歯車22から出力される動力を、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを構成する1対のリング歯車19、24のうちの前段側リング歯車19、この前段側リング歯車19に噛合する各組み合わせ遊星歯車9b、9b、更にこれら各組み合わせ遊星歯車9b、9bに噛合する後段側リング歯車24を介して、この後段側リング歯車24と共に回転する上記出力軸8Cに伝達している。但し、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット2Cを構成する上記リング歯車22の回転方向と上記出力軸8Cの回転方向とは一致する(反転しない)。この様に低速モード時は、これらリング歯車22と出力軸8Cとの回転方向とが一致するにも拘らず、このリング歯車22から出力される動力を、上述の様に第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを介して上記出力軸8Cに伝達している。この為、例えばこの様な第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを介する事なく(前段側、後段側各リング歯車19、24と各組み合わせ遊星歯車9b、9bとを介する事なく)、上記リング歯車22から出力される動力を上記出力軸8Cに直接伝達できれば、噛合部をなくせる分摩擦損失を低減でき、伝達効率の向上を図れると考えられる。
特開2000−220719号公報 特開2003−307266号公報 特開2002−139124号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、出力軸の直前に設けた遊星歯車式変速ユニットを構成する遊星歯車の回転速度を低く抑え、伝達効率の向上と耐久性の確保とを図れる、実現可能な構造を提供すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、1組のトロイダル型無段変速ユニットと、複数組(例えば3組)の遊星歯車式変速ユニットとを、動力の伝達方向に関して互いに直列に配置して成る。
このうちのトロイダル型無段変速ユニットは、入力側ディスクと、出力側ディスクと、複数のパワーローラとを備える。このうちの入力側ディスクは、入力軸と共に回転する。又、上記出力側ディスクは、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を可能に設けられている。又、上記各パワーローラは、上記両ディスクに設けられて互いに対向する、それぞれがトロイド曲面である軸方向側面同士の間に挟持されている。
尚、この様なトロイダル型無段変速ユニットとして、ダブルキャビティ型のものを使用する事ができる。即ち、このトロイダル型無段変速ユニットを、1対の入力側ディスクと、出力側ディスクと、複数個のパワーローラとから構成する。このうちの両入力側ディスクは、軸方向に互いに離隔した位置に互いに同心に、それぞれがトロイド曲面である軸方向側面を互いに対向させた状態で配置する。又、上記出力側ディスクは、上記両入力側ディスク同士の間に、それぞれがトロイド曲面である軸方向両側面を、これら両入力側ディスクの軸方向側面に対向させた状態で設ける。更に、上記各パワーローラは、これら両入力側ディスクと出力側ディスクとの軸方向側面同士の間に、それぞれ複数個ずつ挟持する。この様なダブルキャビティ型のものを使用する場合には、動力の伝達を互いに並列な2系統で行なう事ができ、より大きな動力を伝達可能にできる。
又、上記複数組の遊星歯車式変速ユニットのうち、最も上記トロイダル型無段変速ユニット寄り(前段側)に設けた第一組の遊星歯車式変速ユニットは、少なくとも、第一太陽歯車と、複数の第一遊星歯車と、第一キャリアとを備える。このうちの第一太陽歯車は、上記出力側ディスクに対しこの出力側ディスクと同心に結合されて、この出力側ディスクと共に回転する。又、上記各第一遊星歯車は、それぞれが上記第一太陽歯車と噛合する。又、上記第一キャリアは、上記各第一遊星歯車を回転自在に支持すると共に、上記入力軸と共に回転する。尚、上記トロイダル型無段変速ユニットをダブルキャビティ型のものとした場合には、上記第一キャリアを、上記入力軸と一方の入力側ディスクとを結合固定する状態で設けて、これら入力軸及び一方の入力側ディスクと共に回転自在とする。又、上記第一キャリアに回転自在に支持した上記第一遊星歯車を、上記出力側ディスクと同心に設けられた中空回転軸の端部に固設した上記第一太陽歯車に噛合させる。
又、上記複数組の遊星歯車式変速ユニットのうち、最も上記トロイダル型無段変速ユニットから遠い側(後段側)に設けた第二組の遊星歯車式変速ユニットは、1対の第二キャリアと、2組の第二遊星歯車組と、1対の第二太陽歯車と、1対の第二リング歯車とを備える。即ち、上記トロイダル型無段変速ユニットに近い側を前段側とし、同じく遠い側を後段側とした場合に、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットは、前段側、後段側各第二キャリアと、前段側、後段側各第二遊星歯車組と、前段側、後段側各第二太陽歯車と、前段側、後段側各第二リング歯車とを備える。このうちの前段側、後段側各第二キャリアは、出力軸と共に回転する。又、上記前段側、後段側各第二遊星歯車組は、上記前段側、後段側各第二キャリアにそれぞれ回転自在に設けられ、それぞれが公転中心に対し直角方向に存在する同一仮想平面上に配置された複数個ずつの前段側、後段側各第二遊星歯車から成るものである。又、上記前段側、後段側各第二太陽歯車は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニットを構成する上記第一太陽歯車と同心に、この第一太陽歯車に対する相対回転を自在に支持されている。又、上記前段側、後段側各第二リング歯車は、上記前段側、後段側各第二太陽歯車の周囲にそれぞれ、これら各第二太陽歯車と同心に、且つ、相対回転を可能に支持している。
そして、上記前段側、後段側各第二遊星歯車組を構成する前段側、後段側各第二遊星歯車を、それぞれが上記前段側、後段側各第二太陽歯車と前段側、後段側各第二リング歯車との両方に噛合する、シングルピニオン型のものとする。即ち、上記前段側第二遊星歯車組を構成する上記前段側各第二遊星歯車を、上記前段側第二太陽歯車及び前段側第二リング歯車の両方に噛合させる。又、これと共に、上記後段側第二遊星歯車組を構成する上記後段側各第二遊星歯車を、上記後段側第二太陽歯車及び後段側第二リング歯車の両方に噛合させる。又、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する上記前段側、後段側各第二キャリアを、互いに一体に回転可能に結合し、上記出力軸と共に回転するものとする。
又、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する上記前段側第二リング歯車を、同じく上記後段側第二太陽歯車に、この後段側第二太陽歯車と共に回転可能に結合する。又、同じく上記後段側第二リング歯車を、第一のクラッチ(例えば前述の高速用クラッチに相当)の接続に基づき、ケーシング等の固定の部分に回転不能に固定可能とする。更に、この第一のクラッチを接続した状態で、上記入力軸に加えられた動力の一部を、上記トロイダル型無段変速ユニットをバイパスして上記第一組の遊星歯車式変速ユニットに送り、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する上記前段側第二太陽歯車を介して、上記出力軸に伝達する。尚、この場合に、上記第一組と第二組との遊星歯車式変速ユニット同士の間の構成、例えばこれら第一組と第二組との遊星歯車式変速ユニット同士の間に設ける別の(例えば第三組)の遊星歯車式変速ユニット等の構成は、特に問わない。例えば前述した特許文献1〜3に記載した様な構成や、その他従来から知られた各種構成を採用する事ができる。
又、請求項2に記載した無段変速装置は、動力の伝達方向に関し、前記第一組の遊星歯車式変速ユニットと上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する第二キャリア(例えば前段側第二キャリア)との間に、第二のクラッチ(例えば前述の低速用クラッチに相当)を設ける。そして、この第二のクラッチを接続した状態で、前記トロイダル型無段変速ユニットの変速比の調節に基づいて、前記入力軸を一方向に回転させた状態のまま前記出力軸を、停止状態を挟んで両方向に回転駆動自在とする。
この為に、例えば前述の特許文献1、3に記載された構造(図3、5に示した構造)の様に、第一組の遊星歯車式変速ユニットを、第一太陽歯車の周囲にこの第一太陽歯車と同心に、この第一太陽歯車に対する相対回転を自在に支持された第一リング歯車を備えたものとする。又、この第一組の遊星歯車式変速ユニットを構成する各第一遊星歯車をそれぞれ、互いに噛合した1対ずつの遊星歯車素子から成るダブルピニオン型のものとし、一方の遊星歯車素子を上記第一太陽歯車に、他方の遊星歯車素子を上記第一リング歯車に、それぞれ噛合させる。そして、この第一リング歯車と上記第二キャリアとの間に、上記第二のクラッチを設ける。
或いは、例えば前述の特許文献2に記載された構造(図4に示した構造)の様に、第一組の遊星歯車式変速ユニットを構成する第一遊星歯車と、この第一組の遊星歯車式変速ユニットに隣接して設けられた別の(第三組の)遊星歯車式変速ユニットを構成する(第三)遊星歯車とをそれぞれ、互いに噛合した1対ずつの遊星歯車素子から成るダブルピニオン型のものとする。又、これら各遊星歯車素子のうちの外径側に設けた各遊星歯車素子を、上記第一組の遊星歯車式変速ユニットと上記別の(第三組の)遊星歯車式変速ユニットとを掛け渡す状態で設けた、幅広のものとする。そして、この幅広の各遊星歯車素子に噛合したリング歯車と上記第二キャリアとの間に、上記第二のクラッチを設ける。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、(前段側、後段側の)各第二遊星歯車組を構成する(前段側、後段側の)各第二遊星歯車を、それぞれシングルピニオン型のものとしている為、これら各第二遊星歯車の構造を簡素に構成できる。又、これら各第二遊星歯車の外径を(ダブルピニオン型の場合に比べて)大きくできる為、これら各第二遊星歯車の噛合部の面圧を低減でき、これら各第二遊星歯車の強度並びに耐久性を確保できる。又、この様に面圧を低減できる分、上記各第二遊星歯車の軸方向寸法(幅寸法)を(許容できる面圧の範囲で)小さくする事もでき、無段変速装置全体の軸方向寸法の低減(小型化)を図れる。又、上記各第二遊星歯車の外径を大きくできる分、これら各第二遊星歯車の回転速度の低減を図れ、これら各第二遊星歯車を支持する各遊星軸及び各ラジアルニードル軸受の耐久性を確保できる。又、これと共に、これら各ラジアルニードル軸受の回転に伴う(転がり)損失を低減でき、無段変速装置全体の伝達効率の向上も図れる。又、上記各第二遊星歯車の公転方向に関し、互いに隣り合うこれら各第二遊星歯車同士の間隔を大きくできる為、これら各第二遊星歯車同士の間に掛け渡す、第二キャリアを構成する支柱の寸法を大きくできる。この為、この第二キャリアの強度並びに剛性の向上も図れる。又、それぞれの組の第二遊星歯車の数(公転中心に対し直角方向に存在する同一仮想平面上に配置された第二遊星歯車の数)を多くする事もでき、その分、これら各第二遊星歯車が伝達する動力(分担する動力)の低減を図れる。この為、この面からも、これら各第二遊星歯車並びにこれら各第二遊星歯車を支持する上記各遊星軸及び各ラジアルニードル軸受の耐久性を確保できる他、これら各部材の設計の自由度の向上も図れる。
又、第一のクラッチ装置が接続された状態では、後段側の第二リング歯車が、ケーシング等の固定の部分に固定される。この状態で、後段側の第二太陽歯車と、出力軸と共に回転する各(前段側、後段側の)第二キャリアとは、同方向に回転する。この為、これら後段側の第二太陽歯車と各第二キャリアとの回転速度の差(相対速度)を小さくできると共に、この後段側の第二太陽歯車と噛合する後段側の各第二遊星歯車の回転速度を抑えられる。この為、これら後段側の第二遊星歯車を支持するラジアルニードル軸受の(転がり)損失も低減でき、この面からも伝達効率の向上を図れる。
尚、前述した特許文献1、2に記載された構造(前述の図3、4に示した構造)の場合は、第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bの各遊星歯車を、1対の遊星歯車素子から成るダブルピニオン型のものとしており、高速用クラッチ5A、5Bを接続した状態で、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bを構成する太陽歯車17A、17Bとキャリア13A、13Bとが逆方向に回転する。この為、上記各遊星歯車(を構成する各遊星歯車素子)の回転速度が、上述した本発明の後段側の各第二遊星歯車の回転速度に比べて非常に大きくなる(高速になる)。一方、前述した特許文献3に記載された構造(前述の図5に示した構造)の場合は、第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを構成するキャリア13Cが固定されている(回転しない)。但し、このキャリア13Cがこの第二組の遊星歯車式変速ユニット3Cを構成する太陽歯車20と同方向に回転する事はない為、これらキャリア13Cと太陽歯車20との回転速度の差(相対速度)は、上述した本発明の各第二キャリアと後段側の第二太陽歯車との回転速度の差(相対速度)よりも大きくなる。この為、上記キャリア13Cに回転自在に支持した組み合わせ遊星歯車9b、9bの回転速度は、上述した本発明の後段側の各第二遊星歯車の回転速度に比べて大きくなる(高速になる)。従って、本発明の構造を採用すれば、上記特許文献1〜3に記載された従来構造に比べ、出力軸の直前に設けた第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する後段側の第二遊星歯車の回転速度を小さくでき(低速にでき)、その分伝達効率の向上を図れる。
又、前記第一のクラッチは、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する後段側の第二リング歯車を、ケーシング等の固定の部分との間で固定(接続)するものである。即ち、この第一のクラッチは、例えば前述の特許文献3に記載された(図5に示した)構造の高速用クラッチ5Cの様な、運転時に回転するものではなく、又、筒状の伝達軸21の内径側に設けるものでもない。この為、遠心油圧をキャンセルする為の構造が必要ない他、この第一のクラッチに油圧を給排する為の油路の取り回しも容易になり(実現し易く)、この第一のクラッチの配置の自由度も確保できる。
又、請求項2に記載した構成を採用した場合には、ギヤードニュートラル状態を実現できる運転モード(低速モード)時に於ける、伝達効率の向上を図れる。即ち、第二のクラッチを接続した状態で、例えば第一組の遊星歯車式変速ユニットを構成する第一リング歯車から取り出された動力は、この第一リング歯車と接続される、第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する第二キャリア(例えば前段側第二キャリア)を介して、この第二キャリアと共に回転する出力軸に伝達される。この為、これら第一リング歯車と出力軸との間に歯車同士の噛合部をなくす事ができ(第一リング歯車と出力軸とを直結でき)、その分、伝達効率の向上を図れる。特に、ギヤードニュートラル状態を実現できる運転モード時の伝達効率の向上は、発進性能の向上に大きく寄与する為、無段変速装置の滑らかな変速と相まって、自動車の発進性能の大幅な向上を図れる。
図1は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の無段変速装置は、1組のトロイダル型無段変速ユニット25と、第一組〜第三組の3組の遊星歯車式変速ユニット26〜28と、これら各組の遊星歯車式変速ユニット26〜28を通過する動力の伝達経路を切り換える為の高速用クラッチ29及び低速用クラッチ30とを組み合わせて成る。尚、このうちの高速用クラッチ29は、特許請求の範囲に記載した第一のクラッチに相当すると共に、上記低速用クラッチ30は、同じく第二のクラッチに相当する。
又、上記トロイダル型無段変速ユニット25は、前述の特許文献1〜3に記載される等により従来から知られている、ダブルキャビティ型のもので、1対の入力側ディスク31a、31bと、一体型の出力側ディスク32と、複数個のパワーローラ33、33とから成る。このうちの両入力側ディスク31a、31bは、軸方向に互いに離隔した位置に互いに同心に、それぞれがトロイド曲面である軸方向側面を互いに対向させた状態で配置している。即ち、上記両入力側ディスク31a、31bのうち、前段側(エンジンのクランクシャフトと接続される入力側で、図1の左側)に位置する一方の入力側ディスク31aは、入力軸34の前端寄り部分(クランクシャフト側で、図1の左端寄り部分)に、この入力軸34と同期した回転を自在に支持している。これに対して他方の入力側ディスク31bは、この入力軸34の後端寄り部分(図1の右端寄り部分)に、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する第一キャリア35を介して結合固定し、やはり、上記入力軸34と同期した回転を自在としている。
又、上記出力側ディスク32は、1対の出力側ディスクの背面同士を突き合わせた状態で一体とした如き形状で、軸方向両側面を、それぞれトロイド曲面としている。この様な出力側ディスク32は、上記両入力側ディスク31a、31b同士の間で上記入力軸34の周囲に、その軸方向両側面をこれら両入力側ディスク31a、31bの軸方向側面に対向させた状態で、上記入力軸34に対する相対回転を自在に設けている。更に、上記各パワーローラ33、33は、上記両入力側ディスク31a、31bと上記出力側ディスク32との軸方向側面同士の間に、それぞれ複数個ずつ挟持している。そして、上記各パワーローラ33、33を同期して揺動変位させる事により、上記両入力側ディスク31a、31bと上記出力側ディスク32との間の変速度比(変速比)を調節自在としている。この様なトロイダル型無段変速ユニット25の構造及び作用は、従来から広く知られているトロイダル型無段変速機と同様である為、詳しい説明は省略する。
又、前記各組の遊星歯車式変速ユニット26〜28のうち、最も上記トロイダル型無段変速ユニット25寄りである、前段に設けた、第一組の遊星歯車式変速ユニット26は、前記第一キャリア35に加えて、第一太陽歯車36と、複数の第一遊星歯車37、37と、第一リング歯車38とを備える。このうちの第一太陽歯車36は、上記出力側ディスク32に対しこの出力側ディスク32と同心に結合されて、この出力側ディスク32と共に回転するものである。この為に、本例の場合は、中空回転軸39の基端部(図1の左端部)を上記出力側ディスク32の内径部に結合固定すると共に、この中空回転軸39の先端部(図1の右端部)に、上記第一太陽歯車36を固設している。又、上記各第一遊星歯車37、37は、それぞれ1対ずつの遊星歯車素子40a、40bから成るダブルピニオン型である。これら各第一遊星歯車37、37を構成する1対ずつの遊星歯車素子40a、40bは、互いに噛合すると共に、上記第一キャリア35の内径側の遊星歯車素子40a、40aを上記第一太陽歯車36に、同じく外径側の遊星歯車素子40b、40bを上記第一リング歯車38に、それぞれ噛合させている。
又、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26の隣、即ち、この第一組の遊星歯車式変速ユニット26を挟んで上記トロイダル型無段変速ユニット25と逆側である、中段に設けた、前記第三組の遊星歯車式変速ユニット28は、第三太陽歯車41と、複数の第三遊星歯車42、42とを備える。本実施例の場合には、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する上記第一キャリア35に、上記第三組の遊星歯車式変速ユニット28を構成して上記各第三遊星歯車42、42を回転自在に支持する為の、第三キャリアとしての機能も持たせている。
上記各構成部材のうちの第三太陽歯車41は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する上記第一太陽歯車36と同心に、この第一太陽歯車36に対する相対回転を自在に支持されている。又、上記各第三遊星歯車42、42は、シングルピニオン型で、それぞれが(第三キャリアとしての機能を兼ね備えた)上記第一キャリア35に回転自在に支持された状態で、上記第三太陽歯車41と噛合している。又、上記各第三遊星歯車42、42は、それぞれが上記第一キャリア35の内径側の遊星歯車素子40a、40aに結合して、これら各遊星歯車素子40a、40aと同期して回転する様にしている。即ち、これら各遊星歯車素子40a、40aと上記各第三遊星歯車42、42とを、互いに同期した回転を自在に結合して、所謂ステップピニオンとしている。又、上記各第三遊星歯車42、42の周囲にはリング歯車を設けず、これら各第三遊星歯車42、42はそれぞれ、上記第三太陽歯車41とだけ噛合させている。
又、最も前記トロイダル型無段変速ユニット25から遠い側である、後段側に設けた、前記第二組の遊星歯車式変速ユニット27は、前段側、後段側の、1対の(2個の)第二キャリア43、44と、前段側、後段側の、2組の第二遊星歯車組45、46{公転中心に対し直角方向に存在する同一仮想平面上に配置された複数個(一般的には3〜4個)の遊星歯車を遊星歯車組とする}と、前段側、後段側の、1対の(2個の)第二太陽歯車47、48と、前段側、後段側の、1対の(2個の)第二リング歯車49、50とを備える。このうちの前段側、後段側各第二キャリア43、44は、出力軸53と共に回転する。又、上記前段側、後段側各第二遊星歯車組45、46のうちの、前段側第二遊星歯車組45は、上記前段側第二キャリア43にそれぞれ回転自在に設けられた、複数個の前段側第二遊星歯車51、51から成るものである。又、同じく後段側第二遊星歯車組46は、上記後段側第二キャリア44にそれぞれ回転自在に設けられた、複数個の後段側第二遊星歯車52、52から成るものである。
上記前段側、後段側各第二太陽歯車47、48は、前記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する前記第一太陽歯車36並びに前記第三組の遊星歯車式変速ユニット28を構成する前記第三太陽歯車41と同心に、このうちの第一太陽歯車36に対する相対回転を自在に支持されている。又、上記前段側第二太陽歯車47は、上記第三太陽歯車41と共に回転自在としている。そして、これら前段側、後段側各第二太陽歯車47、48のうちの、前段側第二太陽歯車47を、上記前段側第二遊星歯車組45を構成する上記各前段側第二遊星歯車51、51に、同じく後段側第二太陽歯車48を、上記後段側第二遊星歯車組46を構成する上記各後段側第二遊星歯車52、52に、それぞれ噛合させている。又、上記前段側、後段側各第二リング歯車49、50は、上記前段側、後段側各第二太陽歯車47、48の周囲にそれぞれ、これら各第二太陽歯車47、48と同心に、且つ、相対回転を可能に支持している。そして、これら前段側、後段側各第二リング歯車49、50のうちの、前段側第二リング歯車49を、上記前段側第二遊星歯車組45を構成する上記各前段側第二遊星歯車51、51に、同じく後段側第二リング歯車50を、上記後段側第二遊星歯車組46を構成する上記各後段側第二遊星歯車52、52に、それぞれ噛合させている。従って、本例の場合は、上記前段側、後段側各第二遊星歯車組45、46を構成する上記前段側、後段側各第二遊星歯車51、52は、それぞれが当該第二太陽歯車47、48並びに当該第二リング歯車49、50との両方に噛合する、シングルピニオン型のものとなる。
又、本例の場合は、上記前段側、後段側各第二キャリア43、44を、互いに一体に回転可能に結合している。従って、これら前段側、後段側各第二キャリア43、44は、上記出力軸53と共に同期して回転する。又、上記前段側第二リング歯車49を、上記後段側第二太陽歯車48に、この後段側第二太陽歯車48と共に回転可能に結合している。又、上記後段側各第二リング歯車50を、前記高速用クラッチ29の接続に基づき、無段変速装置を収納したケーシング等の固定の部分に回転不能に固定可能としている。更に本例の場合は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する第一リング歯車38と上記前段側第二キャリア43との間に、前記低速用クラッチ30を設けている。
上記高速用、低速用、両クラッチ29、30は、一方が接続された場合には他方の接続が断たれる。そして、このうちの高速用クラッチ29の接続を断ち、低速用クラッチ30を接続した低速モードを選択した状態では、前記トロイダル型無段変速ユニット25の出力側ディスク32の回転を、前記第一組の遊星歯車式変速ユニット26と前記第二組の遊星歯車式変速ユニット27を構成する前段側第二キャリア43とを通じて、上記出力軸53に取り出す。
即ち、上記出力側ディスク32の回転を、
出力側ディスク32→中空回転軸39→第一太陽歯車36→第一遊星歯車37、37(遊星歯車素子40a、40b)→第一リング歯車38→低速用クラッチ30→前段側第二キャリア43→出力軸53
の順番で、この出力軸53に伝達する。
この様な経路で動力を伝達する低速モード状態の場合に、上記第一リング歯車38から上記前段側第二キャリア43を介して上記出力軸53に伝達される動力の速度は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する、上記第一太陽歯車36の回転速度と前記第一キャリア35の回転速度との関係で決まる。即ち、上記出力軸53には、上記第一太陽歯車36の回転速度と上記第一キャリア35の回転速度との差動分が取り出される。前記入力軸34の回転速度を一定とした場合、上記第一キャリア35の回転速度はこの入力軸34と同じ一定のままである。これに対して、上記第一太陽歯車36の回転速度は、上記トロイダル型無段変速ユニット25の変速比eV を変える事により調節できる。従って、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する各歯車36、37(40a、40b)、38の歯数を、上記トロイダル型無段変速ユニット25で実現可能な変速比eV との関係で適切に規制すれば、このトロイダル型無段変速ユニット25の変速比eV の調節に基づいて、上記入力軸34を一方向に回転させた状態のまま上記出力軸53を、停止状態を挟んで両方向に回転駆動自在にできる。
この様な低速モード状態での、上記入力軸34の回転速度NINと上記出力軸53の回転速度NOUT との関係は、次の(1)式で求められる。
OUT =[{(i1 −1)−eV }/i1 ]・NIN −−− (1)
この(1)式中、i1 は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26の減速比で、前記第一リング歯車38の歯数ZR1と上記第一太陽歯車36の歯数ZS1との比(ZR1/ZS1)で表される。又、eV は、上述の様に、上記トロイダル型無段変速ユニット25の変速比であり、前記出力側ディスク32の回転速度NODと前記両入力側ディスク31a、31bの回転速度NINとの比の絶対値(eV =|NOD/NIN|)として表される。
上述の様な(1)式から明らかな通り、上記トロイダル型無段変速ユニット18の変速比eV を「i1 −1」なる値(eV =i1 −1)にすれば、上記入力軸34を回転させたまま上記出力軸53を停止させる、所謂変速比無限大の状態(ギヤードニュートラル状態)を実現できる。
尚、上述の様な低速モード状態で、エンジン等の駆動源から上記入力軸34に入力される入力トルクTINと、上記トロイダル型無段変速ユニット25を通過する通過トルクTVIN との関係は、次の(2)式で表される。
VIN ={−eV /(i1 −1−eV )}・TIN −−− (2)
上述の様な低速モード状態に対して、高速用クラッチ29を接続し、低速用クラッチ30の接続を断った高速モードを選択した状態では、上記入力軸34と共に回転する前記第一キャリア35の回転を、前記第三組の遊星歯車式変速ユニット28を構成する第三遊星歯車42、42から取り出し、この第三組の遊星歯車式変速ユニット28と前記第二組の遊星歯車式変速ユニット27とを通じて、上記出力軸53に取り出す。
即ち、上記第一キャリア35の公転運動を、
第一キャリア35→第三遊星歯車42、42→第三太陽歯車41→前段側第二太陽歯車47→前段側第二遊星歯車組45(前段側各第二遊星歯車51、51)→前段側第二リング歯車49→後段側第二太陽歯車48→後段側第二遊星歯車組46(後段側各第二遊星歯車52、52)→後段側第二キャリア44→出力軸53
の順番で、この出力軸53に伝達する。
高速モード状態では、同時に、上述の様な経路中に含まれる、上記第三遊星歯車42、42を、次の経路で回転(自転)させる。
出力側ディスク32→中空回転軸39→第一太陽歯車36→第一遊星歯車37、37(遊星歯車素子40a、40a)→第三遊星歯車42、42
上記第三太陽歯車41は上記第三遊星歯車42、42との噛合により、これら各第三遊星歯車42、42の公転運動と自転運動とを合成した回転速度で回転駆動される。上記入力軸34の回転速度が一定とした場合、このうちの公転運動の回転速度は一定であるが、自転運動の回転速度は、前記トロイダル型無段変速ユニット25の出力側ディスク32の回転速度に応じて変化する。従って、このトロイダル型無段変速ユニット25の変速比eV を調節すれば、上記入力軸34と上記出力軸53との間の変速比を調節できる。
上述の様に、高速モードを選択した状態では、上記入力軸34に加えられた動力の一部を、上記トロイダル型無段変速ユニット25をバイパスして、前記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する、上記第一キャリア35に送る。そして、前記第三組の遊星歯車式変速ユニット28により取り出した動力を、前記第二組の遊星歯車式変速ユニット21を構成する前段側第二太陽歯車47を介して、上記出力軸53に伝達する。これと共に、上記トロイダル型無段変速ユニット25の変速比eV の調節に基づいて、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26部分の変速比を変更する。
この様な高速モード状態での、上記入力軸34の回転速度NINと上記出力軸53の回転速度NOUT との関係は、次の(3)式で求められる。
OUT =[{eV −(i12−1)}/{i12(i3 ・i4 −1)}]・NIN −−− (3)
この(3)式中、eV は、前述した(1)式の場合と同様、上記トロイダル型無段変速ユニット25の変速比である。又、i12は、上記第一組の遊星歯車式変速ユニット26を構成する第一太陽歯車36と、上記第三組の遊星歯車式変速ユニット28を構成する第三太陽歯車41との間の減速比で、上記第一太陽歯車36の歯数をZS1とし、この第三太陽歯車41の歯数をZS2とし、前記内径側の遊星歯車素子40a、40aの歯数をZP1とし、前記第三遊星歯車42、42の歯数をZP2とした場合に、i12=(ZP1/ZS1)・(ZS2/ZP2)で表される。又、i3 は、前記第二組の遊星歯車式変速ユニット27を構成する前段側第二太陽歯車47と前段側第二リング歯車49との間の減速比で、この前段側第二太陽歯車47の歯数をZS3とし、前段側第二リング歯車49の歯数をZR3とした場合に、i3 =ZR3/ZS3で表される。又、i4 は、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27を構成する後段側第二太陽歯車48と後段側第二リング歯車50との間の減速比で、この後段側第二太陽歯車48の歯数をZS4とし、後段側第二リング歯車50の歯数をZR4とした場合に、i4 =ZR4/ZS4で表される。尚、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27を構成する前段側第二太陽歯車47の回転速度をNS3とした場合に、上記出力軸53の回転速度NOUT は次の(4)式で表せる。
OUT (=NC3=NC4)={1/(i3 ・i4 −1) }・NS3 −−− (4)
ここで、NC3、NC4はそれぞれ、前段側、後段側各第二キャリア43、44の回転速度である。
又、上述の様な高速モード状態で、エンジン等の駆動源から上記入力軸34に入力される入力トルクTINと、上記トロイダル型無段変速ユニット25を通過する通過トルクTVIN との関係は、次の(5)式で表される。
VIN =[eV /{eV +(1−i12)}]・TIN −−− (5)
この(5)式からも明らかな通り、i12<1となる様に、上記各歯車36、41、40a、42の歯数を設定すれば、高速モードの状態で、上記トロイダル型無段変速ユニット25を通過するトルクTVIN が、上記入力軸34に入力される入力トルクTINよりも小さく(TVIN <TIN)なる。即ち、高速モード状態では、上記入力軸34に入力された動力のうちの一部を、上記トロイダル型無段変速ユニット25をバイパスさせて前記第一キャリア35に送る。この為、このトロイダル型無段変速ユニット25を通過するトルクを低く抑えて、このトロイダル型無段変速ユニット25の耐久性確保、又は、小型・軽量化、或いは高出力エンジンへの対応が可能になる。図2は、i1 =2.7、i12=0.824、i3 =i4 =1.64とした場合の、トロイダル型無段変速ユニットの速度比(出力側ディスクの回転速度/入力側ディスクの回転速度)の絶対値と、無段変速装置全体としての速度比(出力軸の回転速度/入力軸の回転速度)との関係を示している。この図2中実線は、高速用クラッチ29の接続を断つと共に低速用クラッチ30を接続した低速モード(G/Nモード)の状態を、同じく破線は、低速用クラッチ30の接続を断つと共に高速用クラッチ29を接続した高速モード(P/Sモード)の状態を、それぞれ表している。
上述の様に構成する本例の無段変速装置によれば、前述の[発明の効果]の欄でも説明した様に、前述の図3、4に示した構造(特許文献1、2に記載された構造)に比べて、出力軸53の直前に設けた第二組の遊星歯車式変速ユニット27の伝達効率の向上を図れる。以下、この点に就いて説明する。
先ず、遊星歯車式変速ユニットの効率ηを、以下の様に定義する。
η={l−(損失)}n
ここでnは、上記遊星歯車式変速ユニットを構成する遊星歯車の噛合い数とする。具体的には、シングルピニオン型の場合は2とし、ダブルピニオン型の場合は3とする。又、上記「損失」は、上記遊星歯車が伝達する動力に比例するものとし、以下の式で表す。
(損失)={(遊星歯車が伝達する動力)/(太陽歯車が伝達する動力)}・(1−ηg
ここでηg は、歯車の噛合い効率である。
例えば、上記遊星歯車が太陽歯車の1.4倍の動力を伝達する場合は、上記「損失」も1.4倍となる。尚、上記遊星歯車の差動に伴い、必ずしも遊星歯車が伝達する動力と太陽歯車が伝達する動力とが同じにはならない。即ち、例えば太陽歯車に対してキャリアが逆方向に相対回転する場合には、上記遊星歯車の回転速度(自転速度)が大きく増える為、この遊星歯車の伝達動力も増え、その分「損失」も大きくなる。これに対して、上記キャリアが固定されている場合には、上記差動が無い為、上記太陽歯車が伝達する動力と遊星歯車が伝達する動力とが同じになる。又、上記歯車の噛合い効率ηg は、一般的に約98%〜99.5%程度となる。例えば、この噛合い効率ηg が98%の場合には、上記式から、即ち、(1−ηg )から、残りの2%が上記「損失」となる。
次に、上述した各式に基づいて、図1に示した本例の構造と上記図3、4に示した従来構造との、高速モード時に於ける第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3B、27の伝達効率の比較を行なう。尚、高速モードで比較する理由は、本例の構造が、高速モード時に、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27の噛合部を動力が通過する為である。又、何れの第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3B、27も、変速比(減速比)を同じにして計算した。先ず、上記図3、4に示した従来構造の場合は、第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bを構成するリング歯車と太陽歯車との間の減速比(i=リング歯車の歯数/太陽歯車の歯数)を2.68とした。ここで、高速用クラッチ5A、5Bを接続してリング歯車16A、16Bを固定した高速モード時は、第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3B全体として減速比(太陽歯車とキャリアとの間の減速比)は、(i−1)=1.68となる。この場合に於ける、遊星歯車と太陽歯車との伝達動力の比{(遊星歯車が伝達する動力)/(太陽歯車が伝達する動力)}は、i/(i−1)=1.60となる。又、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bはダブルピニオン型である為、n=3となる。上記噛合い効率ηg =99%とすれば、上記各式より、上記効率ηは95.3%となる。
一方、図1に示した本例の構造の場合は、第二組の遊星歯車式変速ユニット27を構成する前段側第二太陽歯車47と前段側第二リング歯車49との間の減速比i3 (前段側第二太陽歯車47の歯数/前段側第二リング歯車49の歯数)、並びに、同じく後段側第二太陽歯車48と後段側第二リング歯車50との間の減速比i4 (後段側第二太陽歯車48の歯数/後段側第二リング歯車50の歯数)を、それぞれ1.64とした。ここで、高速用クラッチ29を接続して後段側第二リング歯車50を固定した高速モード時は、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27全体として減速比(前段側第二太陽歯車47と後段側第二キャリア44との間の減速比)は、(i3 ・i4 −1)=1.68となる。この場合に於ける、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27の前段部の効率ηF は、次の様に求められる。即ち、前段側第二遊星歯車51、51と前段側第二太陽歯車47との伝達動力の比{(前段側第二遊星歯車51、51が伝達する動力)/(前段側第二太陽歯車47が伝達する動力)}は、i3 ・i4 /(i3 ・i4 −1)=1.59となる。又、シングルピニオン型である為、n=2となる。そして、上記噛合い効率ηg =99%とすれば、上記各式より、上記前段部の効率ηF は96.8%となる。
一方、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27の後段部の効率ηR は、次の様に求められる。即ち、後段側第二遊星歯車52、52と後段側第二太陽歯車48との伝達動力の比{(後段側第二遊星歯車52、52が伝達する動力)/(後段側第二太陽歯車48が伝達する動力)}は、(i3 ・i4 −2)/(i3 ・i4 −1)=0.408となる。又、シングルピニオン型である為、n=2となる。そして、上記噛合い効率ηg =99%とすれば、上記各式より、上記後段部の効率ηR は99.2%となる。この後段部の効率ηR と上記前段部との効率ηF とから、上記第二組の遊星歯車式変速ユニット27全体の効率ηは、η=ηR ・ηF =96.8%×99.2%=96.0%となる。従って、本例の第二組の遊星歯車式変速ユニット27の効率(η=96.0%)は、上記図3、4に示した従来の第二組の遊星歯車式変速ユニット3A、3Bの効率(η=95.3%)に比べて、0.7%程度高くできる。
本発明を実施する場合に利用するトロイダル型無段変速ユニットは、図1に示す様なハーフトロイダル型のものに限らず、前述の図5に示す様なフルトロイダル型のものも利用できる。
本発明の実施例を示す略断面図。 トロイダル型無段変速ユニットの速度比(の絶対値)と無段変速装置全体としての速度比との関係を示す線図。 従来構造の第1例を示す略断面図。 同第2例を示す半部略断面図。 同第3例を示す略断面図。
符号の説明
1A、1B、1C トロイダル型無段変速ユニット
2A、2B、2C 第一組の遊星歯車式変速ユニット
3A、3B、3C 第二組の遊星歯車式変速ユニット
4A、4B、4C 第三組の遊星歯車式変速ユニット
5A、5B、5C 高速用クラッチ
6A、6B、6C 低速用クラッチ
7A、7B、7C 入力軸
8A、8B、8C 出力軸
9a、9b 組み合わせ遊星歯車
10 遊星歯車素子
11 遊星歯車素子
12 太陽歯車
13A、13B、13C キャリア
14 出力側ディスク
15 中空回転軸
16A、16B リング歯車
17A、17B 太陽歯車
19 (前段側)リング歯車
20 太陽歯車
21 伝達軸
22 リング歯車
24 (後段側)リング歯車
25 トロイダル型無段変速ユニット
26 第一組の遊星歯車式変速ユニット
27 第二組の遊星歯車式変速ユニット
28 第三組の遊星歯車式変速ユニット
29 高速用クラッチ
30 低速用クラッチ
31a、31b 入力側ディスク
32 出力側ディスク
33 パワーローラ
34 入力軸
35 第一キャリア
36 第一太陽歯車
37 第一遊星歯車
38 第一リング歯車
39 中空回転軸
40a、40b 遊星歯車素子
41 第三太陽歯車
42 第三遊星歯車
43 前段側第二キャリア
44 後段側第二キャリア
45 前段側第二遊星歯車組
46 後段側第二遊星歯車組
47 前段側第二太陽歯車
48 後段側第二太陽歯車
49 前段側第二リング歯車
50 後段側第二リング歯車
51 前段側第二遊星歯車
52 後段側第二遊星歯車
53 出力軸

Claims (2)

  1. 1組のトロイダル型無段変速ユニットと、複数組の遊星歯車式変速ユニットとを、動力の伝達方向に関して互いに直列に配置して成る無段変速装置であって、
    上記トロイダル型無段変速ユニットは、入力軸と共に回転する入力側ディスクと、この入力側ディスクと同心に、且つ、この入力側ディスクに対する相対回転を可能に設けられた出力側ディスクと、これら両ディスクに設けられて互いに対向する、それぞれがトロイド曲面である軸方向側面同士の間に挟持された複数のパワーローラとを備えたものであり、
    上記複数組の遊星歯車式変速ユニットのうち、最も上記トロイダル型無段変速ユニット寄りに設けた第一組の遊星歯車式変速ユニットは、少なくとも、上記出力側ディスクに対しこの出力側ディスクと同心に結合されて、この出力側ディスクと共に回転する第一太陽歯車と、それぞれがこの第一太陽歯車と噛合した、複数の第一遊星歯車と、これら各第一遊星歯車を回転自在に支持すると共に、上記入力軸と共に回転する第一キャリアとを備えたものであり、
    同じく、最も上記トロイダル型無段変速ユニットから遠い側に設けた第二組の遊星歯車式変速ユニットは、出力軸と共に回転する1対の第二キャリアと、これら1対の第二キャリアにそれぞれ回転自在に設けられた、それぞれが複数ずつの第二遊星歯車から成る2組の第二遊星歯車組と、上記第一太陽歯車と同心に、この第一太陽歯車に対する相対回転を自在に支持された、1対の第二太陽歯車と、これら1対の第二太陽歯車の周囲にそれぞれ、これら各第二太陽歯車と同心に且つ相対回転を可能に支持した1対の第二リング歯車とを備えたものであり、
    上記各第二遊星歯車組を構成する各第二遊星歯車は、それぞれが上記第二太陽歯車と第二リング歯車との両方に噛合するシングルピニオン型のものであり、
    上記1対の第二キャリアは、互いに一体に回転可能に結合されて、上記出力軸と共に回転するものであり、
    上記各第二リング歯車のうちの上記トロイダル型無段変速ユニットに近い側に設けられた前段側の第二リング歯車は、上記各第二太陽歯車のうちの上記トロイダル型無段変速ユニットから遠い側に設けられた後段側の第二太陽歯車に、この後段側の第二太陽歯車と共に回転可能に結合しており、
    上記各第二リング歯車のうちの後段側の第二リング歯車は、第一のクラッチの接続に基づき固定の部分に回転不能に固定可能としており、
    この第一のクラッチを接続した状態で、上記入力軸に加えられた動力の一部を、上記トロイダル型無段変速ユニットをバイパスして上記第一組の遊星歯車式変速ユニットに送り、上記第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する上記各第二太陽歯車のうちの前段側の第二太陽歯車を介して、上記出力軸に伝達する
    無段変速装置。
  2. 動力の伝達方向に関し、第一組の遊星歯車式変速ユニットと第二組の遊星歯車式変速ユニットを構成する第二キャリアとの間に第二のクラッチを設けており、この第二のクラッチを接続した状態で、トロイダル型無段変速ユニットの変速比の調節に基づいて、入力軸を一方向に回転させた状態のまま出力軸を、停止状態を挟んで両方向に回転駆動自在とする、請求項1に記載した無段変速装置。
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