JP4695542B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いる現像装置では、装置内においてトナーとキャリアとを混合・撹拌して、適正なトナー濃度に調整制御した現像剤を現像ローラ(現像剤担持体)上に搬送している。現像ローラ上に担持された現像剤は、現像ローラの上方に設置されたドクターブレード(現像剤規制部材)によってその量が規制された後に、感光体ドラム(像担持体)との対向位置(現像領域)まで搬送される。そして、その位置で、現像ローラ上に担持された現像剤中のトナーが、感光体ドラム上に形成された静電潜像に付着して、所望のトナー像が形成される。
粉体であるトナーはその物理的特性が均一ではなく、トナーの中には充分な帯電能力を有しないトナーがある。また、装置内の一部に偏って滞留するトナー等のように、キャリアとの摩擦帯電が不充分になって帯電不足となるトナーもある。さらに、現像装置内の現像剤中のキャリアは長期間の使用にともない帯電能力が低下するために、そのような場合にトナーの帯電不足を生じさせる。
このような現像装置からのトナー飛散を防止するために、一般的に、現像装置を構成する部品と部品との隙間にはシール部材が貼着されている。
特許文献1等には、現像装置内の内圧の上昇を抑えてトナー飛散を防止することを目的として、現像ローラの下方を覆うハウジングに開口部を設ける技術が開示されている。開口部には、装置外にトナーが漏出するのを防止するフィルタが設置されている。
現像装置には、感光体ドラムに対して現像ローラを対向して設置するための開口が設けられている。この開口に設置された現像ローラや装置内に配設された撹拌部材が回転することにより、現像装置内には気流が発生する。この気流によって、装置内における内圧が変化する。
装置内の内圧が上昇すると、内外の圧力差によって、装置を構成する部品間の隙間から装置内に浮遊するトナーが噴出することになる。
すなわち、トナーはその粒径が微細であるために、シール性が不充分な僅かな隙間から噴出してしまう。特に、近年の現像装置では、高画質化を目的として、より微細な小径トナーが多く用いられているため、上述の問題はさらに無視できないものになっている。
しかしながら、特許文献1等の技術によれば、開口部が現像ローラの下方を覆うハウジングに設けられているために、現像装置内に収容された現像剤によって開口部が埋没してしまい、開口部として機能しない可能性がある。
したがって、装置内に浮遊するトナーは、現像ローラの回転によって感光体ドラムに対向する開口から飛散したり、構成部品間の隙間等から飛散したりする可能性が高い。すなわち、現像装置内には、フィルタが設けられた開口部から装置内の気体を確実に排出する気流が発生しないために、トナー飛散を確実に抑止することができない。
故に、トナー飛散の度合いは長手方向で偏りを持っており、上流側で多く、下流側で少なくなっているのが常である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の現像装置において、前記ケース部の内面と、前記現像剤担持体の中心と前記ケース部の下流側端部に最も近い磁極の法線方向の磁束密度のピーク点を結んだ線とがなす角度が、80°〜100°の範囲に設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の現像装置において、前記現像剤担持体の下方に、前記現像剤担持体上の現像剤の層厚みを規制する現像剤規制部材が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、画像形成装置において、請求項4に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、側方壁と、該側方壁の終端に最も近い極(第3の極)との位置関係を最適化することにより、排気機構による排気機能を高めることができ、トナー飛散を確実に抑止することができる。
まず、図1及び図2に基づいて、本実施形態における画像形成装置全体の構成及び動作を説明する。図1は画像形成装置としてのカラー複写機を示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、中間転写ユニット10の未定着像担持体としての中間転写ベルト8の下面に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Bkが並設されている。なお、装置本体100に設置される4つの作像部6Y、6M、6C、6Bkは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、図2においては、作像部6と、感光体ドラム1と、1次転写手段としての1次転写バイアスローラ9とにおける符号のアルファベット(Y、M、C、Bk)を省略して図示する。
作像部6を構成する、感光体ドラム1、帯電部4、現像装置5、クリーニング部2は、それぞれ、画像形成装置本体100に対して着脱自在に設置できるように構成されている。それぞれが、寿命に達したときに、新品のものに交換される。
本実施形態では、作像部6を構成する、感光体ドラム1、帯電部4、現像装置5、クリーニング部2を、それぞれ、単独のユニットとしたが、これらを一体化して、装置本体100に着脱自在に設置されるプロセスカートリッジとすることもできる。その場合、作像部6のメンテナンスを行う際の作業性が向上する。
その後、感光体ドラム1の表面は、不図示の露光部から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5との対向位置に達し、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程)。
このとき、感光体ドラム1上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
こうして、感光体ドラム1上で行われる一連の作像プロセスが終了する。
中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Bkの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bk上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
装置本体100の下部に配設された給紙部26には転写紙Pが複数枚重ねて収納されており、給紙コロ27により1枚ずつ分離されて給紙される。給紙された転写紙Pはレジストローラ対28で一旦停止され、斜めずれを修正された後レジストローラ対28により所定のタイミングで2次転写ニップに向けて搬送される。そして、2次転写ニップにおいて転写紙P上に、所望のカラー画像が転写される。
定着を終えた転写紙Pは、排紙ローラ対29により、装置本体上面に形成された排紙部30へ出力画像として排出され、スタックされる。こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
図1において、符号31はトナー補給部を、32は読み取り部を示している。
図2に示すように、現像装置5は、感光体ドラム1に対向する現像剤担持体としての現像ローラ51、現像ローラ51の下方に設置された現像剤規制部材としてのドクターブレード52、現像剤収容部53、54内に配設された現像剤攪拌部材としての2つの搬送スクリュ55、56、現像剤G中のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ57(図5参照)、現像ローラ51の上方を覆う上壁としてのケース50、装置外に通ずるようにケース50に設けられた開口部50a、開口部50aに設けられたフィルタ61、現像ローラ51の感光体ドラム1と対向する側と反対側の側方を覆うようにケース50に一体的に設けられた側壁としての壁部58、等で構成されている。開口部50aとフィルタ61により排気機構が構成されている。ケース50と壁部58とによりケース部が構成されている。
現像剤収容部53、54内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
5つの磁極が形成されたマグネットの周囲をスリーブが回転することで、その回転にともない現像剤Gが現像ローラ51上(スリーブ上)を移動することになる。現像ローラ51に付した放射状の線分は、P1極〜P5極のそれぞれの磁気力がピークになる位置を示すものである。
一方、ドクターブレード52との間隙を通過して現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、P1極の位置で穂立ちして、現像剤G中のトナーが感光体ドラム1上の潜像に付着する。P1極を通過してP2極に至る領域では、後述するように、現像工程後の現像剤Gを担持する現像ローラ51とケース50との間(空隙60)から気体(空気)が流入される。
さらに、剤離れ極を構成するP3極からP4極に至る領域では、同極性である双方の磁極により形成される反発磁界がキャリアに作用して、現像ローラ51上に担持されていた現像工程後の現像剤Gが現像ローラ51から脱離される。脱離後の現像剤Gは、再び現像剤収容部53に戻されて、現像剤収容部53、54内を循環する。このような一連の現像剤Gの流れが繰り返される。
これにより、現像剤収容部53に収容された現像剤の上方の気体が強い動圧を受けて、この動圧に付勢されて開口部50aから気体が効率よく排出される。ここで、開口部50aは現像剤収容部53の上方に離れて設置されているとともに、現像剤が落下する位置からずれた位置に設置されているために、現像剤の落下によって跳ね上がる現像剤が開口部50aにまで達する不具合を抑止することができる。
現像ローラ51の下方(現像ローラ51の回転中心を原点とした座標の水平軸よりも下側)には、ドクターブレード52が設置されている。このようにドクターブレード52が現像ローラ51の下方に設置されることで、後述するように、現像ローラ51とケース50との間から開口部50aに至る気体の流路を、現像剤収容部53、54内の現像剤Gに遮断されることなく、確保することができる。
開口部50aは、現像ローラ51に対して壁部58を介した位置であって、現像剤Gに埋没しない現像剤収容部53の上方の位置に、装置外に通ずるように設けられている。これらによって、現像ローラ51とケース50との間から開口部50aに至る気体の流路(図2及び図3中の破線矢印で示す流路)を確保することができる。
フィルタ61は、発泡ウレタンや不織布等の多孔質材料からなり、装置内側から進入するトナーを捕集して空気を装置外側に通過させる。
これにより、開口部50aから装置内(現像部内)の気体を排出する際に、装置外(現像部外)へのトナー飛散を防止することができる。
図2に示すように、2つの現像剤収容部53、54は、その長手方向(図2の紙面垂直方向)の両端部を除く領域が仕切部材70によって隔絶されている。
現像剤収容部53、54に設置された搬送スクリュ55、56は、現像剤Gをそれぞれ相反する方向に搬送する。これにより、現像剤収容部53、54に収容された現像剤Gは、双方の現像剤収容部53、54の間を長手方向に循環することになる。
一方の現像剤収容部54の上方には、図4及び図5に示すように、トナー補給口44が接続されている。トナー補給部31からトナーを搬送する不図示のトナー搬送装置がトナー補給口44に接続され、現像剤収容部54内にフレッシュトナーが適宜に補給される。
現像ローラ51のスリーブは、図2の矢印方向に回転している。マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、上述したように、スリーブの回転にともない現像ローラ51上を移動する。
現像装置5内の現像剤Gは、現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5内のトナー消費に応じて、トナー搬送装置からトナー補給口44を介して現像剤収容部54内に、トナーが補給される。
現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51上に形成された磁気力によりキャリアとともに現像ローラ51上に担持される。
現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52の位置に達する。そして、現像ローラ51上の現像剤Gは、この位置で適量に規制された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域)まで搬送される。
現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない、ケース50との対向面、壁部58との対向面を順次通過する。さらに、現像ローラ51上の現像剤Gは現像剤収容部53の上方に達して、この位置で現像ローラ51から離脱される。
すなわち、感光体ドラム1との対向側を入口として、換言すれば、ケース50の現像ローラ51と対向する対向面のうち、現像ローラ51の回転方向の最上流側で現像ローラ51と対向する対向面と、現像ローラ51との間から空気が流入するように構成され、現像ローラ51とケース50との間から流入した気体は、現像ローラ51の回転にともないケース50との対向面と壁部58との対向面とを通過して、壁部58の先端部(図7に示す58a)に至る。そして、装置内に流入した気体は、壁部58の先端部を回り込んで、フィルタ61が設置された開口部50aから装置外に排出される。
壁部58の先端部は現像剤Gに埋没しない位置に設置されているので、装置内に流入した気体は現像剤収容部53内の現像剤Gに遮断されることなく、開口部50aまでの流路が確保される。
これによって、現像装置5内に浮遊するトナーを、現像装置5内の気体とともに現像装置5内に強制的に形成した気流に乗せて開口部50aに搬送して、フィルタ61で確実に捕集することができる。こうして、現像部5における装置外へのトナー飛散が抑止される。
このため、開口部50aを広げすぎると排気が効率よく行われず、飛散が増えてしまうことになる。
図6は開口部を長手方向に広げていった時の、長手の開口巾とそれに伴う飛散量の変化を示した実験グラフである。計測は現像装置単体で空回転させ、所定の時間内に外部に飛散するトナーの重量を測定することにより行った。
この結果から開口部を設けることにより、飛散量は大きく低減されるが、広げすぎると逆に増えていることがわかる。
第1スクリュ55の下流側(奥側)では、現像剤は現像動作を終えてトナーを消費した現像剤が主であるため、上流側に比べてトナー濃度が低い、また、下流に到達するまでに十分に撹拌もなされるため、トナーの帯電量も比較的高くなっており、上流側に比べて飛散しにくい状態となっている。
逆に上流側は飛散しやすい。そこで、本実施形態では意図的に開口部(排気口)50aの範囲を上流側に寄せ、飛散しやすい上流側で、より強く安定した排気気流を形成できるようにした。排気機構の上流側の開始端部は、現像ローラ51と第1搬送スクリュ55の対向域のうち、現像剤が搬送される方向に見て、対向開始位置近傍である。
その結果、下流側では開口部50aからの距離が長くなるので、上流側に比べて気流は弱くなるものの、上記の理由により、飛散は少ない。一方で、上流側では飛散しやすかったが、強い気流を形成させることによって、飛散を防止することができる。
このプリセットスペース59が使用時には減圧空間として利用されている。
現像剤の搬送時には現像剤の流れに伴う動圧が発生し、現像剤受け渡し部において現像剤とともに周囲気体が第1スクリュ55側に押し出され、局所的な圧力上昇により、現像ローラ51端部から装置外部への噴き出し気流が生じやすいが、本実施形態ではプリセットスペース59を利用して減圧させているため、上記圧力が抑制されている。
上記圧力上昇が発生する付近、現像剤の受け渡し付近から第1スクリュ55の下流側の特定の範囲(W)にかけて、上部に開口部50aを設けていることにより、上記の圧力上昇を逃がしつつ、より安定した排気気流を形成し、トナー飛散をさらに低減することができる。
図7に示すように、感光体ドラム1に対向する第1の極(P1極)から現像ローラ51の回転方向下流側に数えて第3の極であるP3極が壁部58に最も近接する極として配置されている。
壁部58の現像ローラ51と対向する対向面のうち、現像ローラ51の回転方向の最下流側で現像ローラ51と対向する対向面を、終端(又は終端部)とする。終端は符号58aで示す先端部位の内面である。
したがって、P3極は、終端と対向する現像ローラ51の表面から現像ローラ51の回転方向上流側において終端に最も近い磁極である。
P3極によって形成される現像剤の穂立ちが、現像ローラ51と対向する壁部58の内面58b、換言すればP3極の対向面に摺接する。
本発明者らは、その穂立ち(以下「磁気ブラシ」ともいう)による摺接との関係で、P3極と壁部58との間隔、すなわち、壁部58の内面58bと現像ローラ51の表面との最小間隔(ギャップ)h(以下、「距離h」ともいう)が、排気機構の排気性に影響を及ぼすことを実験等により見出した。
これに基づき本実施形態では排気効率を高めつつ副作用を防止するためにその最適化を図ることを目的としている。
P3極部位での間隔が狭くなると、P3極上の現像剤と壁部58の内面58bとの接触が強まり、壁部58の内面58bと現像ローラ51間の流路断面におけるシール性がアップする。但し、現像剤中、特に磁気ブラシ中には隙間kを含んでいるため、矢印で示すようにここに空気が取り込まれ、現像剤が下流に搬送されることで周囲気体が搬送される。
壁面(壁部58の内面58b)とのシール性がアップすることにより、気体の逆流が無くなり、下流側のフィルタ61への排気圧が高くなる。
この状態では感光体ドラム1と対向する側を入口とするケース内(流路内)への吸引気流が発生しない。
逆に距離を広げていくと、図10に示すように、シール性が弱まることにより逆流が発生しやすくなる。この場合も気体の搬送力が弱まってしまい、フィルタ61を通して排気する気流が発生しにくい。
ここで排気圧とは、開口部50aから外部に排気するためのユニット内圧力を示しており、測定方法は、開口部50aを閉鎖した状態で、開口部近傍の内圧を測定したものである。
従って、この値が大きいほど排気する力が強く、同時に、吸気側(感光体ドラム1に対向する側)からの吸引力も強いと言えるので、トナー飛散に対して抑制効果が高いといえる。
図11に示す実験結果より、効率よく排気が行える条件は、Hを1としたときh=0.2〜0.8であり、その前後では排気圧が急激に低下してしまう。
穂立ちによる空気の引き込み力を規定するのは最後の穂立ちの空気搬送力によるところが大きく、例えば図7におけるP2極での穂立ちで空気の搬送をいくら行ってもP3極での搬送力が小さいと、P2極とP3極間の圧力が増し、P2極の方へ、すなわち上流側へ逆流が起こることも考えられる。
また、P3極での搬送力(引き込み力)が大きければ、P2極での搬送力が小さかったとしても空気の流れとしては現像装置内へ引き込まれることになる。
仮に多少の飛散した現像剤が感光体ドラム1との対向領域に出てきたとしても、開口部50aが外部に連通していることで、図7に破線で示すような空気の流れが形成され、感光体ドラム1との対向領域から空気が吸い込まれるため、それらの飛散現像剤をすぐに現像装置内に回収することができる。
また、本発明者らは、図12に示すように、壁部58の内面58bと、現像ローラ51の中心とP3極の法線方向の磁束密度のピーク点を結んだ線とがなす角度θが、排気機構の排気性に影響を及ぼすことを実験等により見出した。本実施形態では排気効率を高めつつ副作用を防止するためにその最適化を図ることを目的としている。本実施形態において、角度θは約90°となっている。
一方、角度を小さくしすぎると上流側での接触範囲が狭くなり、こちらも排気が弱まるだけでなく、P3極上の剤が現像ローラ51から剥がれにくくなってしまうので、現像を終えてTCの低下した現像剤が再び現像領域に搬送され、画像中に濃度ムラを発生させてしまう。
本実施形態では角度θを約90°としているが、図13の結果より、80°〜100°の範囲が効果的である。
以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反
応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。
酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
(トナーの製造方法)
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。
また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラグビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
上記のように、粒径分布がシャープで帯電特性等の均質なトナーを用いれば、粒子のバラツキが少ないことにより現像容器内での帯電不均一性が解消される。
従って、気流の有無にかかわらずトナー飛散しやすいトナーの数が減少するので、従来のトナーに比べてトナー飛散量を低減させることができる。
こうして従来に比して非常にトナー飛散の発生しにくい現像装置を得ることができるとともに、飛散したトナーによる画像の汚れや機内の汚れを防止することが出来るので、良好な画像が得られ、メンテナンス性に優れた画像形成装置を提供することが可能になる。
5 現像装置
6 プロセスカートリッジとしての作像部
51 現像剤担持体としての現像ローラ
55 現像剤搬送部材としての搬送スクリュ
58 側方壁としての壁部
58b 側方壁の内面
59 減圧空間としてのプリセットスペース
Claims (6)
- 像担持体に対向し、内部に磁極を有し、回転することで現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体と並列に配置され該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤搬送部材とを有する現像装置において、
前記現像剤担持体の上方及び前記像担持体と対向する反対側の側方を覆うケース部と、
前記搬送部材の上方に設けられた排気機構と、
を備え、
前記ケース部と、前記現像剤担持体との間に空隙が設けられ、
前記ケース部は前記現像剤担持体の回転方向上流側と、下流側とに端部を有し、
前記現像剤担持体の回転に伴い、前記ケース部の上流側端部と、前記現像剤担持体との間の空隙から、前記ケース部の下流側端部と、前記現像剤担持体との間隙に向かって空気が流入し、前記排気機構へと抜けると共に、
前記ケース部の下流側端部に対向する前記現像剤担持体の表面から前記現像剤担持体の回転方向上流側において、前記ケース部の下流側端部に最も近い磁極によって前記現像剤の穂が形成され、
前記現像剤の穂は前記ケース部の前記現像剤担持体側の内面に接触し、且つ、前記現像剤の穂が接触する前記ケース部の内面と、前記現像剤担持体の表面との距離は、前記ケース部が無い場合に前記ケース部の下流側端部に最も近い磁極によって形成される現像剤の穂の高さを1とすると、0.2〜0.8の範囲に設定されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1に記載の現像装置において、
前記ケース部の内面と、前記現像剤担持体の中心と前記ケース部の下流側端部に最も近い磁極の法線方向の磁束密度のピーク点を結んだ線とがなす角度が、80°〜100°の範囲に設定されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1又は2に記載の現像装置において、
前記現像剤担持体の下方に、前記現像剤担持体上の現像剤の層厚みを規制する現像剤規制部材が設けられていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の現像装置と、前記像担持体とを一体に備えていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜3のいずれか1つに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項4に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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