JP2006235005A - 一成分現像装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 トナー供給ローラ及び現像システムとしてのトナーの最適化を図り、長期にわたって高画質を得ることができる一成分現像装置及びプロセスカートリッジ、転写性能の高い画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 少なくとも外周面が発泡体により形成されたトナー供給ローラの外周面に、吸引ポンプに接続したパイプ先端に設けた所定開口を有する吸引ノズルを圧接させて、トナー供給ローラ外周面から空気を吸引するとともに、吸引パイプの内圧を測定し、その測定値が前記吸引ノズルにより吸引される空気の流量をAリットル/分とした時の吸引圧が、(A×150)kPa以下であるトナー供給ローラ412を用いた現像装置4において、前記トナー10は、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための現像剤に使用されるトナー及びそのトナーを使用する一成分現像装置及びプロセスカートリッジ、詳しくは、直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンタ及び普通紙ファックス等に使用される電子写真用一成分トナー及び電子写真方式の画像形成装置に用いられる一成分現像装置及びプロセスカートリッジ、更に詳しくは、直接または間接電子写真多色画像現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンタ及びフルカラー普通紙ファックス等に使用される電子写真用一成分トナー及び電子写真方式の画像形成装置に用いられる一成分現像装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
従来より、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真感光体や静電記録誘電体等からなる像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により現像して、トナー像として可視化することが行われている。このような現像装置には、ホッパー内に収容された所定のトナーを、前記像担持体側に供給するためのトナー供給ローラが内蔵されている。
近年、トナー(特に、非磁性一成分カラートナー)の小粒径化、低融点化により、高画質化、高速化が進み、使用中のトナーの劣化による帯電性や流動性の変化によって引き起こされる、かぶり(地肌汚れ)、濃度低下,ゴースト(残像)等の画像不具合が従来にまして問題となってきている。
このような非磁性一成分現像方式におけるトナー供給ローラとしては、軸体の外周面に軟質ポリウレタンスポンジ(ウレタンフォーム)層が形成された構造のものが用いられている。そして、前記軟質ポリウレタンスポンジ層としては、個々のセル(気泡)が独立でセル同士がつながっていない独泡のものと、セル同士がセル膜に開いた開口部でつながっている連泡のものとがある。
前記独泡の軟質ポリウレタンスポンジ層は、表面に劣化トナーがつまってトナーが流動しにくくなり、トナーのかきとりや供給がスムーズに行われなくなるため、かぶり、濃度低下、ゴースト等の画像不具合が発生するという難点がある。一方、前記連泡の軟質ポリウレタンスポンジ層は、ロール表面のトナーが流動しやすく、常に新しいトナーを供給し、かつ、かきとり性も良好になること、さらには低硬度化しやすい等の利点がある。そのため、現在のトナー供給ロールにおいては、連泡の軟質ポリウレタンスポンジ層が主流となっている。
しかしながら、前記連泡の軟質ポリウレタンスポンジ層は、長期使用によって、軟質ポリウレタンスポンジ層の内部に入ったトナーが徐々に蓄積されトナーの流動性が低下することにより、トナーの劣化が起こるとともに、トナーの掻き取り性と供給性が低下する結果、使用末期においては前記と同様な画像不具合が発生するという難点がある。
これらの課題を鑑み、供給ローラにおけるセルの状態を独泡と連泡とのバランスとし、その特性をトナー供給ローラの通気性として測定、評価、並びに特性値規定するものが知られている。
トナー供給ローラの通気性を評価する方法としては、円筒状のチャンバーに冶具を用いてトナー供給ローラを取り付ることによりチャンバーを閉塞し、該チャンバー内を真空ポンプで吸引して、圧力計で圧力を測定しながらチャンバー内を所定の減圧状態とし、そのときの空気流量を流量計で測定することにより、通気性を測定評価する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、トナー供給ローラから所定の長さに切り出したサンプルを円筒体内に圧入し、前記と同様の方法によりサンプル内を流通する空気の流量を測定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの方法は、いずれもトナー供給ローラの軸方向に沿った通気性を測定することとなり、これらの方法により得られた通気流量の測定値からは、トナー供給ローラのトナー搬送性能(トナー供給性能)を正確に評価することは困難であり、比較的簡単な方法でトナー供給ローラのトナー搬送性能(トナー供給性能)を正確に評価することできる評価方法の確立が望まれていた。また、前記方法では局部的な通気性の状態、各部位での通気量偏差の測定が出来ない不具合があった。
そこで、トナー供給ローラに圧空供給パイプを圧接させ、比較的に容易な方法で供給ローラの通気性を測定出来る方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−288161号公報 特開平9−274373号公報 特開2002−304051号公報
しかし、特許文献3の方法では、図10に示したように、圧空供給パイプ71先端から圧送された空気圧によりトナー供給ローラ72表面が逃げ方向に変形し、圧空供給パイプ先端とトナー供給ローラ表面との圧接が不安定になると共に、圧空供給パイプ先端とトナー供給ローラ表面近傍からの圧逃げが発生し、測定値が不安定であり、微小な偏差等を確認する場合にはその測定精度に問題が生じることが有る。
そこでこの発明は、前記従来のものの問題点を解決し、トナー供給ローラ及び現像システムとしてのトナーの最適化を図り、長期にわたって高画質を得ることができる一成分現像装置及びプロセスカートリッジ、転写性能の高い画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、現像ローラ表面に当接して回転し、トナー溜り内のトナーを外周面に担持して搬送し、前記現像ローラ表面にトナーを供給するトナー供給ローラであって、少なくとも外周面が発泡体により形成されており、該トナー供給ローラの外周面に、吸引ポンプに接続したパイプ先端に設けた所定開口を有する吸引ノズルを圧接させて、トナー供給ローラ外周面から空気を吸引するとともに、吸引パイプの内圧を測定し、その測定値が前記吸引ノズルにより吸引される空気の流量をAリットル/分とした時の吸引圧が、(A×150)kPa以下であるトナー供給ローラを用いた現像装置において、前記トナーは、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする一成分現像装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、吸引ノズルにより吸引される空気の圧力を、5〜70kPa(負圧側)として測定されたトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、吸引ノズルにより吸引される空気の流量を、0.1〜0.5リットル/分として測定されたトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、吸引ポンプが、定流量吸引制御を行うポンプで測定されたトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項7に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、吸引ノズルの開口周りに、少なくとも1mm以上の供給ローラ密着部を設けたものを使用し測定された供給ローラを用いたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかにおいて、吸引ノズルの供給ローラ表面に対する密着食込み量を、0〜1mmに設定して測定されたトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかにおいて、発泡体のセルがローラ外周面に開口しているとともに、その開口径が100〜500μmである供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかにおいて、少なくとも外周面が軟質ポリウレタンフォームで形成されたトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかにおいて、シャフトの外周面に軟質ポリウレタンフォームからなる単層構造の弾性層を形成したトナー供給ローラを用いたことを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、像担持体と、請求項1ないし11のいずれかに記載の一成分現像装置とを少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能に装着されることを特徴とするプロセスカートリッジである。請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプロセスカートリッジを具備したことを特徴とする画像形成装置である。
この発明は、前記のようであって、一成分現像装置に用いられるトナーが、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあり、小粒径で粒径分布の狭いものとなるので、トナー帯電分布が均一で、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができるとともに、静電転写方式における高転写率を得ることができる。
この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
まず、本実施の形態の現像装置を具えた画像形成装置の全体の概略構成及び動作について説明する。図1は、その基本構成を模式図的に示したものである。潜像担持体としての感光体ドラム1の周辺に、感光体ドラム1の表面を一様帯電する帯電装置2、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線等を感光体ドラム1に照射する露光装置3、感光体ドラム1に形成された静電潜像に対し現像ローラ402上の帯電トナーを付着させることでトナー像を形成する一成分現像方式の現像装置4、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を転写材としての転写紙20に転写する転写装置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置6等が順に配設されている。
また、図示しない給紙トレイ等から転写紙を給紙・搬送する図示しない給紙搬送装置と、転写装置5で転写されたトナー像を転写紙20に定着する図示しない定着装置とが備えられている。前記構成において、矢印a方向に回転する感光体ドラム1の表面は、帯電装置2で所定の帯電電位(絶対値で300〜600Vの帯電電位)に一様帯電された後、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線が感光体軸方向にスキャンされて照射される。これにより、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像領域A1において、現像装置4により帯電したトナーを付着させることで現像され、トナー像となる。
一方、転写紙20は前記給紙搬送装置で給紙・搬送され、レジストローラ7により所定のタイミングで感光体ドラム1と転写装置5とが対向する転写部に送出・搬送される。そして、転写装置5により、転写紙20に感光体ドラム1上のトナー像とは逆極性の電荷を付与することで、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写紙20に転写される。次いで、転写紙20は、感光体ドラム1から分離され、前記定着装置に送られ、該定着装置でトナー像が定着された転写紙20が出力される。転写装置5でトナー像が転写された後の感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置6でクリーニングブレード601によりクリーニングされ、感光体ドラム1上に残ったトナーが除去される。
図2は、現像装置4の概略構成図である。一成分現像剤を使用し、トナー担持体としての現像ローラ402上にトナー層を形成し、現像ローラ402上のトナー層を感光体ドラム1と接触させるように搬送することにより、感光体ドラム1上の静電潜像を現像する接触一成分現像を行うものである。ホッパーと繋がった保持部材401内のトナー10は、撹拌手段としてのアジテータ411の回転により攪拌され、機械的にトナー供給ロ−ラ412に供給される。トナー供給ロ−ラ412から供給され、現像ローラ402に堆積したトナー10は規制ブレード413を通過することで均一な薄層に形成されるとともに、さらに帯電される。トナー供給ロ−ラ412は発泡ポリウレタン等で形成されていて、可撓性を有し、50〜500μmの径のセルでトナーを保持し易い構造となっている。また、硬度は10〜30゜(JIS−A)と比較的低く、現像ローラ402とも均一に当接させることができる。
図3は、前記したようなトナー供給ローラ412として用いるトナー供給ローラに対する吸引圧測定装置の一例を示す。31は吸引パイプであり、例えばシリコン、或いは塩化ビニル等の弾性材料からなるチューブからなっている。吸引パイプ31の一端には測定するトナー供給ローラ32の外径に合わせて設定された曲率を有する吸引ノズル33が接続されている。34は測定時にトナー供給ローラ32を支持する支持台で、該支持台にはトナー供給ローラ32の軸部を支承する凹溝35が形成されている。36は測定時に吸引ノズル33をその先端開口がトナー供給ローラ32外周面に密着して圧接可能なように高さを規定して支持する高さ規定治具である。吸引パイプ31の他端には吸引ポンプ37が接続されている。また、吸引パイプ31の途中には図示しない三つ又ジョイントを介して吸引パイプ31の内圧測定用の圧力計38が接続されている。
吸引ポンプ37としては、定吸引量制御タイプのものを用い、本例では吸引ノズル33により吸引される空気の流量が0.1〜0.5リットル/分、好ましくは0.3リットル/分となるように設定をしている。吸引ノズル33の先端開口をトナー供給ローラ32の外周面に密着させると、吸引ポンプ37は前記定流量を保持するために、例えばダイヤフラムやモータの制御を行い、吸引圧を上げて所定流量を得たところでバランスをとる。このときの値を、測定したトナー供給ローラ32の通気性評価値とする。
トナー供給ローラ32としては、その直径がφ19(半径;r9.5)のものを用いている。吸引ノズル33は、先端開口面の曲率を半径;r9としており、高さ規定治具36により測定時にはその先端開口をトナー供給ローラ32に対して0〜1mm、好ましくは0.5mm食い込み圧接させている。吸引ノズル33の先端には、図4に示すように、φ5の円筒孔(開口)が設けられ、該先端開口の周りには、最小部で3.5mm、吸引ノズル33とトナー供給ローラ32が密着する密着部39を設けている。密着部39は少なくとも1mm以上にするのが好ましい。
前記吸引力を用いた方法では、図5に示したようにトナー供給ローラ32の表面は吸引力によりノズル33との密着が進む方向に変形するため、従来のものと比較してトナー供給ローラ32の表面近傍での通気性測定値が安定する。さらに、ノズル33の開口周りに、少なくとも1mm以上のトナー供給ローラ密着部39を設けることにより、トナー供給ローラ32の表面にある気泡による凹凸の影響を受け難くでき、より安定、かつ正確な測定が可能となる。
また、トナー供給ローラ32はその製造方法により、図6に示したように、その長手方向により通気性の傾きや部分偏差を示す場合があり、それにより画像へのムラや濃度勾配等の不具合を発生させることがある。前記のような測定方法によれば、容易に且つ正確に特定の測定箇所に対した測定が可能となる。また、実際に供給に寄与するトナー供給ローラ表面近傍での性能評価を可能となるため、画像への影響に対し、相関性の高い評価が可能となる。なお、トナー供給ローラ32の表面状態(セル径、荒れ状態等)により、ノズル33のトナー供給ローラ表面に対する密着食込み量を増やすことで、より正確、かつ安定した測定が可能となる。
次に、前記現像装置4に用いるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの重量平均粒径は3〜8μmが好ましい。この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。重量平均粒径(D4)が8μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。また、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(D4/D1)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの重量、個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図7,8は、それぞれ形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。図7の形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、図8の形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本実施の形態に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)として
は、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、前記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、前記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)
などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。なお、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブ
リリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)
、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙
げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流
動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミ
ド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
前記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノ
メタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、
ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)前記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図9は前記のようなトナー供給ローラ412を使用した一成分現像装置を含みプロセスカートリッジ化した例を示すもので、このプロセスカートリッジ51は感光体ドラム52と、帯電装置53、現像装置54、クリーニング装置55を具えた構造となっている。ここに示したプロセスカートリッジ51はあくまでも一例であり、感光体ドラム52と現像装置54以外は具えるかどうかは任意である。そして前記のプロセスカートリッジ51は複写機やプリンタ等の図示しない画像形成装置本体に着脱自在に装着され、画像形成装置として用いることが可能である。これにより、トナー汚れを発生させない保守交換性の良好なプロセスカートリッジが提供できる。
なお、前記実施の形態は、好ましい一例を示したにすぎず、これ以外の形態を排除するものではない。例えば、画像形成装置はフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンタ及びフルカラー普通紙ファックス等としてもよいし、現像装置の細部構成は必ずしも図示したものとしなくてもよく、設計変更的な構成は任意に変更、修正することができるものである。
次に、特許請求の範囲の請求項2以下に記載した発明の特有な効果について説明する。請求項2に記載の発明によれば、トナー形状を適正な範囲とし、高い流動性を得ることでトナーの供給性を向上させ、また、トナー層の均一化を保ちムラの無い高品位な画像を得ると共に、トナー間(トナー同士)の吸着力、感光体とトナーの吸着力を弱め、高転写率を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1、2に記載した、小粒径で、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができ、形状及び表面のモフォロジーを制御可能なトナーの工法であり、これにより、高品位な画像を得、かつ高転写率を得ることができる。
請求項4項〜8に記載の発明によれば、適正条件下でトナー供給ローラ外周面から空気を吸引することにより、容易に、かつ正確に特定の測定箇所に対した安定した測定を可能とし、良好なトナー搬送性、供給性を長期に得ることができる。また、実際に供給に寄与する供給ローラ表面近傍での性能評価を可能とすることができる。
請求項9〜11に記載の発明によれば、良好なトナー搬送性能を発揮できる供給ローラを用いることで、良好なトナー搬送性、供給性を長期に得ることができる。
請求項12に記載の発明によれば、良好なトナー搬送性能を有した供給ローラと、適正なトナーを使用することにより、安定した画像が得られると共に、作像手段の保守、交換を容易にするプロセスカートリッジを提供することができる。請求項13に記載の発明によれば、請求項12に記載したプロセスカートリッジを具えた画像形成装置を提供することができる。
この発明の一実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 同上の一成分現像装置を示す概略図である。 トナー供給ローラの吸引圧測定装置を示す概略図である。 同上の吸引ノズルの先端開口面を示す図面である。 同上の作用説明図である。 トナー供給ローラの測定位置と吸引圧との関係を表したグラフである。 形状係数SF−1のトナー形状を模式的に表した図である。 形状係数SF−2のトナー形状を模式的に表した図である。 トナー供給ローラを使用した現像装置を含むプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 従来のトナー供給ローラの作用説明図である。
符号の説明
1 感光体ドラム(像担持体) 2 帯電装置
3 露光装置 4 現像装置
5 転写装置 6 クリーニング装置
7 レジストローラ 10 トナー
31 吸引パイプ 32 トナー供給ローラ
33 吸引ノズル 37 吸引ポンプ
38 圧力計 51 プロセスカートリッジ
52 感光体ドラム 53 帯電装置
54 現像装置 55 クリーニング装置
402 現像ローラ 412 トナー供給ロ−ラ

Claims (13)

  1. 現像ローラ表面に当接して回転し、トナー溜り内のトナーを外周面に担持して搬送し、前記現像ローラ表面にトナーを供給するトナー供給ローラであって、少なくとも外周面が発泡体により形成されており、該トナー供給ローラの外周面に、吸引ポンプに接続したパイプ先端に設けた所定開口を有する吸引ノズルを圧接させて、トナー供給ローラ外周面から空気を吸引するとともに、吸引パイプの内圧を測定し、その測定値が前記吸引ノズルにより吸引される空気の流量をAリットル/分とした時の吸引圧が、(A×150)kPa以下であるトナー供給ローラを用いた一成分現像装置において、
    前記トナーは、重量平均粒径が3〜8μmで、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする一成分現像装置。
  2. トナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある請求項1に記載の一成分現像装置。
  3. トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである請求項1又は2に記載の一成分現像装置。
  4. 吸引ノズルにより吸引される空気の圧力を、5〜70kPa(負圧側)として測定されたトナー供給ローラを用いた請求項1ないし3のいずれかに記載の一成分現像装置。
  5. 吸引ノズルにより吸引される空気の流量を、0.1〜0.5リットル/分として測定されたトナー供給ローラを用いた請求項1ないし4のいずれかに記載の一成分現像装置。
  6. 吸引ポンプが、定流量吸引制御を行うポンプで測定されたトナー供給ローラを用いた請求項1ないし5のいずれかに記載の一成分現像装置。
  7. 吸引ノズルの開口周りに、少なくとも1mm以上の供給ローラ密着部を設けたものを使用し測定された供給ローラを用いた請求項1ないし5のいずれかに記載の一成分現像装置。
  8. 吸引ノズルの供給ローラ表面に対する密着食込み量を、0〜1mmに設定して測定されたトナー供給ローラを用いた請求項1ないし7のいずれかに記載の一成分現像装置。
  9. 発泡体のセルがローラ外周面に開口しているとともに、その開口径が100〜500μmである供給ローラを用いた請求項1ないし8のいずれかに記載の一成分現像装置。
  10. 少なくとも外周面が軟質ポリウレタンフォームで形成されたトナー供給ローラを用いた請求項1ないし9のいずれかに記載の一成分現像装置。
  11. シャフトの外周面に軟質ポリウレタンフォームからなる単層構造の弾性層を形成したトナー供給ローラを用いた請求項1ないし10のいずれかに記載の一成分現像装置。
  12. 像担持体と、請求項1ないし11のいずれかに記載の一成分現像装置とを少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能に装着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 請求項12に記載のプロセスカートリッジを具備したことを特徴とする画像形成装置。
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