JP4695401B2 - ヘリコバクター・ヘパティカスの特異的抗原及びその抗体 - Google Patents

ヘリコバクター・ヘパティカスの特異的抗原及びその抗体 Download PDF

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Description

本発明はヘリコバクター・ヘパティカスの特異的抗原及びそのモノクローナル抗体及びその利用方法に関する。
胃癌においてはヘリコバクター・ピロリが発癌に強く関与していることが疫学的調査から明らかになっている。スナネズミを用いたモデルにおいてもヘリコバクター・ピロリ感染が化学発癌剤による腺胃癌の発生を増強し、除菌によりその効果が減弱することが報告されている(非特許文献1)。
ヘリコバクター・ピロリ感染と胃疾患に関する検討が進むにつれて、ほかのヘリコバクター属の感染と臓器の病変との関係が検討されるようになってきた。
ヒト肝臓癌におけるB型、C型肝炎ウィルス感染との係わりは、発癌にいたる種々の遺伝子変異やウィルスの持つ発癌要因について様々なモデルを用いた検討から次第に明らかになりつつある。しかし、このような肝炎ウィルスに感染していないヒトにおいても肝癌の発生が認められている。
ヒト肝臓癌の発生過程は慢性肝炎から肝硬変、肝臓癌へ進行することから、肝炎の発生原因についての検討も重要視されている。A/JCrマウスに肝炎と肝腫瘍が高率に発生することから、この原因について検討が進められた。その結果、肝臓に感染したヘリコバクター・ヘパティカスに起因していることが同定された(非特許文献2)。
ヘリコバクター・ヘパティカスの検出方法としては糞便、バイオプシーを採取してPCRや培養による確認が行われており、なかでも糞便を用いた16S rRNA中の特異配列をPCRにより増幅して検出する感染診断法がマウスの感染を診断するために用いられている(非特許文献3、非特許文献4)。また、マウスの盲腸内容物や糞便を用いて、蛍光PCRにより定量的にヘリコバクター・ヘパティカス感染を測定した報告もある(非特許文献5)。ヒトにおいては、肝臓組織のPCRによる16S rRNAの感染診断が報告されている(非特許文献6)。
しかし、肝臓のバイオプシーの採取は侵襲的な手技のため、非侵襲的な糞便や血漿(あるいは血清)を用いた簡便な方法の確立が望まれている。血中の抗体価を測定する方法は、特にヒトの場合、ヘリコバクター・ピロリ感染者が多いため、交差反応性によりヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物を用いて測定した血中抗体価と感染は一致しない。そこで、血中の抗体価の測定はヘリコバクター・ピロリ菌の抽出物で血中の共通抗体を吸収させた後に抗ヘリコバクター・ヘパティカス抗体価を測定している(非特許文献7)。
抗体価を特異的に検出する抗原として、ヘリコバクター・ピロリにおいては26kDa(非特許文献8)のタンパク質が報告されている。病態との関連ではヘリコバクター・ピロリで血中抗体によるイムノブロットで検出されるバンドの中で125kDa(CagA)、87kDa(VacA)、35kDa(unknown)と胃潰瘍の関係が検討され、125kDaおよび87kDaのバンドで83.3%(n=12)、35kDaは100%の割合で胃潰瘍患者から検出されたと報告されている(非特許文献9)。
しかし、ヘリコバクター・ヘパティカスでは、どの特異抗原に対する抗体価の上昇が感染あるいは病態と一致するかは確認されていない。
特許文献1にヘリコバクター・ピロリあるいはヘリコバクター・ヘパティカスの免疫学的測定について記載しているが、相互の交差反応性について何等記載していない。また、ROBERT S .LIVINGSTON等は18kDaのタンパク質が特異性に優れていると記載しているが、この抗原の抗体がヘリコバクター・ヘパティカス感染マウスを検出することに成功していない(非特許文献10)。
Iryna Kornilovs`ka等(特許文献2)は27種のタンパク質とそれらを認識する抗体を記載しているが、本発明の抗原及び抗体とは異なるものである。また、Ingrid Nilsson等(非特許文献11)にはヘリコバクター・ヘパティカスに特異的な76、30、21KDaの3種のタンパク質が記載されているが、本発明の抗原とは異なるものである。
特表2002−529705 国際公開第02/102842号パンフレット
Shimizu N.ら,「Cancer Res」,2000年,60巻,p.1512−1514 Ward JM.ら,「J Natl Cancer Inst」,1994年,86巻,p.1222−1227 Shames B.ら,「J Clin Microbiol」,1995年, 33巻,p.2968−2972 Battles JK.ら,「J Clin Microbiol」,1995年,33巻,p.1344−1347 ZHONGMING GE.ら,「J Clin Microbiol」,2001年,39巻,p. 2598−2602 Nilsson H−O.ら,「J Clin Microbiol」,2000年,38巻,p.1072−1076 Nilsson I.ら,「Gut」,2000年,46巻,p. 410−414 O'Toole PW.ら,「J Bacteriol」,1991年,173巻,2号,p.505−13 Aucher P.ら,「J Clin Microbiol」,1998年,36巻,p. 931−936 Livingston RS.ら,「Clin Diagn Lab Immunol」,1999年,16巻,p.745−750 Nilsson I.ら,「J Med Microbiol」,2003年,52巻,p.949−953
本発明は上記現状に鑑みヘリコバクター・ピロリに代表されるヘリコバクター属の細菌を含む細菌抗原と交差反応性を有しないヘリコバクター・ヘパティカスの抗原及びこの抗原と特異的に反応するモノクローナル抗体の作製と、生体中のヘリコバクター・ヘパティカス感染を検出するための方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、ヘリコバクター・ヘパティカスに特異的な抗原の探索のため、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体を抗原として、ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清とマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清によるウエスタンブロティングを行った。その結果、ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清では、35kDa以下のバンドは検出されなかったが、マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清では検出された。このことより、ヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物は35kDa以下に交差反応性のない特異的な抗原があることが推測された。そこでヘリコバクター・ヘパティカスの抗原に対するモノクローナル抗体を作製し、その中から35kDa以下の抗原と反応し、かつヘリコバクター・ヘパティカス以外のヘリコバクター属の細菌の抗原と反応しないモノクローナル抗体を発見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明はヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原である。また第2の発明はヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原に対するモノクローナル抗体である。この抗原及び抗体は、Iryna Kornilovs`ka等(特許文献2)の発表した27種の蛋白と異なる抗原及び抗体である。さらに本発明はヘリコバクター・ヘパティカス以外のヘリコバクター属の細菌の抗原と反応しないモノクローナル抗体を含むものである。
本発明の抗原による抗体価の測定は抗ピロリ抗体に影響されないヘリコバクター・ヘパティカスに特異的な抗原であった。
本発明の抗原を用いて製造できるモノクローナル抗体はヘリコバクター・ヘパティカスのみと反応し、交差反応性の可能性のある他のヘリコバクター属の細菌の抗原と反応しなかった。
以上のことからヘリコバクター・ヘパティカスの特異的な免疫診断法が可能となった。
上述のようにヘリコバクター・ヘパティカスをウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清とマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清によるウエスタンブロティングを行ったところ、ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清では35kDa以下のバンドは検出されなかったが、マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清では検出された。このことより、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物は35kDa以下に交差反応性のない特異的な抗原があることが推測された。そこで、モノクローナル抗体を作製し、35kDa以下の抗原を認識する抗体を選抜した。
本発明のモノクローナル抗体はヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDa、好ましくは14kDaの抗原に対するモノクローナル抗体である。本発明のモノクローナル抗体は、本発明のハイブリドーマより産生することができ、例えば本発明のハイブリドーマを培養し、その培養液から得ることが出来る。しかし本発明のモノクローナル抗体の製造方法としては特に限定されず、例えば、遺伝子工学的に得られたものであっても、ヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原に特異的に反応することが出来る限り本発明の範囲に含まれる。
また、本発明のモノクローナル抗体は、ヘリコバクター・ヘパティカス以外の細菌の抗原と反応しないという特徴を備えている。ここで細菌とは特に制限は無いが、好ましくはヘリコバクター属の細菌であり、より好ましくはヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・ビリス、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・ムステラエまたはヘリコバクター・シナエディである。本発明者らは本発明のモノクローナル抗体がその他の細菌としてバクテロイデス・ブルガタス、エシェリヒア・コリ、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレベまたはキャンピロバクター・ジェジュニの抗原と反応しないことも確認している。
本発明の上記モノクローナル抗体の認識するヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原の製造方法は特に限定されず、例えば遺伝子工学的に得られたものであっても分子量10〜16kDaでヘリコバクター・ヘパティカスを検出することが出来る限り本発明の範囲に含まれる。実施例5−(5)に示したように、ヒト血清を一次抗体としたウェスタンブロッティングでもバンドが検出された(図2、レーン4)。この抗原に対する抗体がヒトで作られていることからヘパティカス感染を抗体価から測定できることが確認できた。
また、この抗原がアルカリ処理・熱処理・酸処理に対し安定であり、エタノール処理に対しては不安定であることを、抗原とモノクローナル抗体との反応性から確認している。
本発明のハイブリドーマは、ヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原に対するモノクローナル抗体を産生するもので、ヘリコバクター・ヘパティカスで免疫した動物の脾細胞又はリンパ節細胞と、骨髄腫細胞を融合して得られるものである。
本発明のハイブリドーマは、公知の細胞融合法により作製できる。即ち、ヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原を免疫原としてヒト以外の動物を免疫し、その脾細胞又はリンパ節細胞と、骨髄腫細胞とを融合させてハイブリドーマを作製し、その中からヘリコバクター・ヘパティカスの分子量10〜16kDaの抗原を認識するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択することにより、本発明のハイブリドーマを得ることができる。
上記ヒト以外の動物は特に制限は無いが、マウス・ラットが好ましい。
また上記被免疫動物を免疫する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、マウスを免疫する場合、1回に1〜100μg、好ましくは50〜100μgの免疫用抗原を同容量の生理食塩水およびフロイントの完全アジュバント等で乳化して、上記被免疫動物背部、腹部の皮下又は腹腔内に2〜7週ごとに3〜6回接種する方法等を挙げることができる。
本発明においては、上記被免疫動物を免疫後、抗体価の高い個体を選び、最終免疫3〜5日後に脾臓又はリンパ節を摘出し、公知の細胞融合法に従って、融合促進剤(例えばポリエチレングリコール:PEG)の存在下で、これらの組織に含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させることができる。
特に好ましいハイブリドーマは、ヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物を投与したラットの脾細胞とミエローマ細胞P−3(X63−Ag8)の融合を行い、融合細胞のスクリーニング、限界希釈法によるクローニングを行なったハイブリドーマHR63(寄託番号FERM P−19616)である。
以下に実施例を含めて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない。
実施例1.マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清・ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清の調製
(1)菌体の培養法
ヘリコバクター・ヘパティカス(ATCC51448)は、5%馬脱繊血を添加したブレインハートインヒュージョン寒天培地(ディフコ社製)を用いて37℃で微好気性環境下にて3〜4日培養した。
ヘリコバクター・ピロリ(ATCC43504)は、5%馬脱繊血を添加したブレインハートインヒュージョン寒天培地(ディフコ社製)を用いて37℃で微好気性環境下にて3〜4日培養後、更に37℃で嫌気性環境下にて7日間インキュベートし、球状化させた。
(2)菌体抽出法
実施例1−(1)で得られたヘリコバクター・ヘパティカスのコロニーを白金耳等でかきとり、リン酸緩衝生理食塩液(PBS)に懸濁した。懸濁液を20mM Tris−HCl buffer(pH8.0)4℃にて、10000×gで10分間遠心分離する操作を3回繰り返して菌体を洗浄し、0.6%N−ラウロイルサルコシン−20mM Tris−HCl buffer(pH8.0)に懸濁した。その後、超音波破砕機(超音波破砕機 東湘電機社製、Bioruptor)を用いて氷冷下1サイクル30秒超音波、60秒休止の条件で30分間超音波処理して菌体を破砕し1時間室温でインキュベーションした。ついで4℃15分間10000xgで遠心分離し、上清を菌体抽出物とした。
(3)菌体破砕法
実施例1−(1)で得られたヘリコバクター・ピロリのコロニーを白金耳等でかきとり、リン酸緩衝生理食塩液(PBS)に懸濁した。懸濁液を4℃にて10000×gで10分間遠心分離し、0.5%ホルマリンに懸濁して4℃にて一晩放置し不活化した。不活化した懸濁液をPBSに懸濁し、4℃にて、10000×gで10分間遠心分離する操作を3回繰り返して菌体を洗浄し、PBSに懸濁した。その後、菌体懸濁液を超音波破砕機(セイコー電子工業社製、Model 7250)を用いて、output 3.50% duty cycleの条件にて10分間超音波処理して菌体を破砕し、菌体破砕物とした。
(4)マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清の作製
実施例1−(2)により調製したヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物をフロイントの完全アジュバントで乳化して、菌体タンパク濃度が20μg/mLになるように調製した。これをBALB/cA Jclマウスの腹腔内に免疫毎0.2mLずつ投与した。初回免疫後14日目と28日目にヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物をフロイントの不完全アジュバントで乳化して追加免疫を行った。最終免疫から3日目に心臓採血により血液を採集し、30分静置した後4℃15分間10000×gで遠心分離し上清をマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清とした。
(5)ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清の作製
実施例1−(3)により調製した免疫原(ヘリコバクター・ピロリ菌体破砕物)と炭酸水素ナトリウム水溶液、フロイント完全アジュバントの混合物を3度ウサギに皮下投与を行った。その血液を採集し、遠心分離して得た上清をウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清とした。
実施例2.マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清及びウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清を用いたヘリコバクター・ヘパティカス特異的な抗原の探索
(1)菌体抽出物の電気泳動
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(NuPAGE Bis−Tris Gelインビトロジェン社製、12%アクリルアミドゲル)を行った。サンプルは、実施例1−(2)により調製したヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物を、還元剤で処理しない常法に従い調製した。バッファ−は、MESバッファーを、分子量マーカーはBenchMark Prestained Protein Ladder(インビトロジェン社製)を用いた。
(2)セミドライウエスタンブロッティング法
実施例2―(1)に従いSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、セミドライウェスタンブロッティング法によりニトロセルロース膜にタンパク質を転写した。ニトロセルロース膜を1%BSA液とSuperBlock Blocking Buffer(ピアス社製)を1:1で混和した溶液に1時間浸してマスキングを行った後、一次抗体としてマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清、ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清と2時間反応させた。ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで4回洗浄後、各々二次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗マウスIg抗体、ペルオキシダーゼ標識抗ウサギIg抗体(DAKO社製、1:4000)と反応させた。ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで5回洗浄後、ENVISION+キット/HRP(DAB)(ダコ社製)により発色させた。
(3)ヘリコバクター・ヘパティカス特異的な抗原の探索の結果
実施例2−(2)のウエスタンブロッティングの結果を図1に示した。ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清で染色された交差反応性を示すと思われる抗原は、35kDa以上に認められた(図1 レーン2)。マウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清では35kDa以下にもバンドが検出された。このことより、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物は、35kDa以下にヘリコバクター・ピロリと交差反応性のない特異的な抗原があることが推測された。
実施例3.ヘリコバクター・ヘパティカスの抗原を認識するモノクローナル抗体の作製と選択
(1)ヘリコバクター・ヘパティカスの免疫及び細胞融合
A.脾臓法
実施例1―(2)にて調製した免疫原(菌体抽出物)をフロイントの完全アジュバントで乳化して、菌体タンパク濃度が20μg/mLになるように調製した。これをSDラットの腹腔内に0.2mL投与した。初回免疫後14日目と32日目に菌体抽出物をフロイントの不完全アジュバントで乳化して追加免疫を行った。最終免疫から16日目にラット脾細胞を摘出し、脾臓細胞を得た。得られた脾臓細胞と骨髄腫細胞P−3(X63−Ag8)を10:1の割合で混合し、50%PEG4000を用いて融合した後、HAT培地によりハイブリドーマを選択培養した。
B.ラットリンパ節法
実施例1―(2)にて調製した免疫原(菌体抽出物 タンパク質濃度0.5μg/mL)とフロイントの完全アジュバントを1:2で混合した。これをSDラット(5W、♂)の足蹠に75μLを皮内投与した。免疫から15日目にラット腸骨リンパ節を摘出し、腸骨リンパ節細胞を得た。得られた腸骨リンパ節細胞と骨髄腫細胞P−3(X63−Ag8)を2:1の割合で混合し、50%PEG4000を用いて融合した後、HAT培地によりハイブリドーマを選択培養した。
(2)ELISA方法;
実施例1−(2)により調製したヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物(0.5μg/well)を固相化した96穴ELISAプレート(パッカード社製)に、1%BSA液とSuperBlock Blocking Buffer(ピアス社製)を1:1で混和したマスキング液(200μL/well)を加え2時間室温で静置し、その後一次抗体として各穴に融合細胞の培養上清液100μLを添加し、2時間反応させた。0.05%ツィ−ン20含有PBS(洗浄液)で洗浄後、二次抗体としてぺルオキシダーゼ標識抗ラットIg(ダコ社製、1:4000)100μLを添加した。室温で1時間静置後、上記洗浄液で洗浄し、TMB(バイオエフエックス社製)発色液を各穴に100μLずつ添加した。室温で10分間反応させ、各穴に1N硫酸液を100μLずつ添加し酵素反応を停止し、450nmにおける吸光値を測定した。
(3)抗ヘリコバクター・ヘパティカスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの選択
細胞融合後14日目に、実施例3−(2)のELISAと同様の方法で培養上清中の抗体活性を測定した。免疫原に反応する抗体を産生するハイブリドーマクローンをELISAの吸光値が0.8以上を目安として選択した。各クローンを限界希釈法により2度クローニングを行い、その都度抗体活性の有無をELISA法を用いて調べた。陽性クローンに対して、シングルセルクローニングを行い、抗体産生が安定である抗ヘリコバクター・ヘパティカス抗体を産生している多くのハイブリドーマクローンを得た。その後、得られたハイブリドーマを25cm、75cmフラスコに移し、培養した。
実施例4.抗ヘリコバクター・ヘパティカスの35kDa以下の抗原を特異的に認識するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの選択
(1)菌体抽出物の電気泳動、セミドライウエスタンブロッティング
実施例2−(1)に従ってヘリコバクター・ヘパティカスの菌体抽出物をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(NuPAGE Bis−Tris Gelインビトロジェン社製、12%アクリルアミドゲル)を行い、 実施例2−(2)に従いセミドライウェスタンブロッティングを行なった。ハイブリドーマの培養上清と2時間反応させた後、ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで4回洗浄後、ペルオキシダーゼ標識抗ラットIg抗体(ダコ社製、1:4000)と反応させた。ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで5回洗浄後、ENVISION+キット/HRP(DAB)(ダコ社製)により発色させた。
(2)ハイブリドーマの選択結果
抗ヘリコバクター・ヘパティカス抗体産生が陽性であったハイブリドーマは120株であった。その中で実施例4−(1)のウェスタンブロッティングの結果から35kDa以下の抗ヘリコバクター・ヘパティカス抗原を認識するモノクローナル抗体を安定に産生しているハイブリドーマを選別した。その結果、HR16、HR63、HRII44、HRII51の4種のハイブリドーマが得られた。
実施例5.免疫沈降法による抗ヘリコバクター・ヘパティカスモノクローナル抗体の認識する抗原の分子量の検証
(1)ハイブリドーマ培養液の硫安分画
ハイブリドーマHR63及びHRII51の培養上清各々に飽和硫酸アンモニウムを50%飽和になるよう滴下し、1.5時間攪拌した。その後、13000rpm、30分間遠心分離し、モノクローナル抗体HR63及びHRII51を含む沈渣を40%硫酸アンモニウム20mLで2回洗浄し、PBS2mLに溶解した後、PBSで透析を行った。
(2)免疫沈降物の作製
プロテインLアガロース(サンタ クルズ バイオテクノロジー社製)20μLに、硫安分画を行ったモノクローナル抗体HR63のPBS溶液10μLを添加・懸濁し、4℃で一晩振盪した。その後、PBSで2回洗浄し、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物を100μL添加し、4℃で一晩振盪した後に、13000rpm、30分間遠心分離した。得られた免疫沈降物をPBSで2回洗浄し、PBS20μLに溶解し、免疫沈降物PBS溶液とした。
(3)免疫沈降物のウェスタンブロッティング
実施例2−(1)に従い、免疫沈降物PBS溶液のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った。対照としてモノクローナル抗体を添加せずに免疫沈降を行ったものも同様に電気泳動を行った。泳動後、ウェスタンブロッティング法によりニトロセルロース膜にタンパク質を転写した。ニトロセルロース膜を1%BSA液とSuperBlock Blocking Buffer(ピアス社製)を1:1で混和した溶液に1時間浸してマスキングした後、硫安分画後のモノクローナル抗体HR63の培養上清あるいはヒト血清(No.19)と2時間反応させた。ヒト血清は、文献に従い血中抗体をヘリコバクター・ピロリの菌体破砕物で吸収を行った後に抗ヘパティカス抗体価を測定し、抗体価の高かった血清を用いた。ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで4回洗浄後、ペルオキシダーゼ標識抗ラットIg抗体(ダコ社製、1:4000)と反応させた。ニトロセルロース膜を0.1%ツィーン20−PBSで5回洗浄後、ENVISION+キット/HRP(DAB)(ダコ社製)により発色させた。
(4)分子量及び特異性の検証結果
免疫沈降によって得られた、モノクローナル抗体に結合した抗原のウェスタンブロッティングの結果を図2に示した。
ProteinLに、菌体抽出物のみを添加した場合はバンドが検出されず(図2 レーン1)、菌体抽出物とHR63培養上清の双方を添加したもののみ14kDa付近にバンドを検出した(図2 レーン2)。また、文献に従ってヒト血清をヘリコバクター・ピロリで吸収を行った後にヘリコバクター・ヘパティカスに対する抗体価を測定し、抗体価の高かった血清を一次抗体としたウェスタンブロッティングでも同様に、矢印で示した位置にバンドが検出された(図2 レーン4)。
(5)HRII51抗体カラムによる部分精製とセミドライウェスタンブロッティング
硫安塩析により得られた抗体を活性化セファロースに結合させ、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物から抗原の精製を行なった。この抗原を実施例2−(1)に従いSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(NuPAGE Bis−Tris Gelインビトロジェン社製、12%アクリルアミドゲル)を行い、実施例2−(2)に従いセミドライウェスタンブロッティングを行なった。
(6)HRII51抗体の認識する抗原の分子量の検証結果
ウェスタンブロッティングを行なった結果を図2(レーン3)に示した。HRII51抗体の認識する抗原であると推測されるバンドは14kDa付近に検出され、HR63の免疫沈降後のウェスタンブロッティングにより検出されたバンドと分子量は一致していた。
(7)分子量の推定
BenchMark Prestained Protein LadderとBenchMark Protein Ladder(共にインビトロジェン社製)の2種の分子量マーカーを実施例2−(1)に従いSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(NuPAGE Bis−Tris Gelインビトロジェン社製、12%アクリルアミドゲル)を行い、銀染色により染色した結果を図3に示した。マーカーごとに推定される分子量に違いが認められた。ウェスタンブロッティング(図2)の結果からBenchMark Prestained Protein Ladder(図3 レーン1)を用いた場合には分子量は約14kDaと推定され、BenchMark Protein Ladder(図3 レーン2)を用いたときには約12kDaと推定された。抗原の分子量は分子量マーカーのバンドの幅を考慮して10〜16kDaと推定した。
実施例6.モノクローナル抗体HR63及びHRII51の認識抗原における安定性
(1)ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物の処理条件
実施例1−(1)により調製したヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物を以下のA〜Dのように処理を行った。
A.酸処理
0.1M Glycine−HCl(pH 2.5)に懸濁し、10分間室温で放置させた後、1.0M Tris−HCl(pH9.0)にて中和させた。
B.アルカリ処理
0.01N NaOHに懸濁し、10分間室温で放置させた後、1N HClにて中和させた。
C.熱処理
沸騰水中に5または10分間放置し、氷冷した。
D.エタノール処理
80% エタノールにて処理した。その後10000×gで2分間遠心分離し、上清を回収した。また沈殿物は、エタノールと同量のPBSにて懸濁した。
(2)ELISA法
A〜Dに従い調製した抗原を、PBSで2.0μg/mLに調製し、96穴ELISAプレート(パッカード社製)に0.2μg/wellで固相化した。マスキングは、1%BSA液とSuperBlock Blocking Buffer(ピアス社製)を1:1で混和したマスキング液(200μL/well)を加え1時間室温で静置した。その後HR63抗体及びHRII51を添加し、室温で1時間反応させた。0.05%ツィ−ン20含有PBS(洗浄液)で洗浄後、二次抗体としてぺルオキシダーゼ標識抗ラットIg(ダコ社製、1:4000)100μLを添加した。室温で1時間静置後、上記洗浄液で洗浄し、TMB(バイオエフエックス社製)発色液を各穴に100μLずつ添加した。室温で3分間反応させ、各穴に1N硫酸液を100μLずつ添加し酵素反応を停止し、450nmにおける吸光値を測定した。
(3)認識抗原の安定性
モノクローナル抗体HR63及びHRII51の認識抗原の安定性を検討した結果を図4に示した。どちらもアルカリ処理・酸処理・熱処理には安定であった。しかし、エタノール処理には不安定で抗原性が失われた。この結果より、 モノクローナル抗体HR63及びHRII51の認識抗原の安定性は類似し、また実施例5より分子量もほぼ同じであったことから、モノクローナル抗体HR63及びHRII51の認識抗原は同じであることが推測された。
実施例7.他菌体との交差反応性の検討
(1) 菌体の培養法
ヘリコバクター・ビリス(ATCC51630)、ヘリコバクター・ピロリ(ATCC43504)、ヘリコバクター・フェリス(ATCC 49179)、ヘリコバクター・ムステラエ(ATCC 43772)、ヘリコバクター・シナエディ(ATCC 35683)、及びキャンピロバクター・ジェジュニ(ATCC 29428)は5%馬脱繊血を添加したブレインハートインヒュージョン寒天培地上で37℃で4日間微好気培養した。ビフィドバクテリウム・インファンティス(JCM 1222)、ビフィドバクテリウム・ブレベ(JCM 1192)、バクテロイデス・ブルガタス(IFO 14291)は5%馬脱繊血を添加したBL寒天培地(日水製薬社製)上で、37℃で4日間、嫌気培養した。エシェリヒア・コリ(ATCC25922)はブレインハートインヒュージョン寒天培地上で、37℃で3日間、好気培養した。
得られたコロニーを実施例1−(2)に従い集菌・破砕し、各菌体抽出物を調製した。
(2)ELISA法
実施例1−(2)により調製したヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物、及び実施例7−(1)により調製したヘリコバクター・ビルス、ヘリコバクター・ピロリ、ヘリコバクター・シナエディ、ヘリコバクター・フェリス、ヘリコバクター・ムステラエ、キャンピロバクター・ジェジュニ、ビフィドバクテリウム・ブレベ、ビフィドバクテリウム・インファンティス、バクテロイデス・ブルガタス、エシェリヒア・コリの菌体破砕物をPBSで0.5μg/wellで96well plateに固相化を行い、実施例3−(2)と同様の方法でELISAを実施した。一次抗体として、実施例5−(1)に従い硫安塩析した抗体(ハイブリドーマHR16、HR63、HRII44、HRII51の産生する抗体)を添加した。
(3)結果
表1に示した。HR63、HRII44、HRII51では、ヘリコバクター・ヘパティカス以外の菌体では発色が認められなかった。従って、HR63、HRII44、HRII51の認識する抗原は、ヘリコバクター・ピロリを含む他菌体との交差反応性がないことが確認できた。
実施例8.マウス血清のヘリコバクター・ヘパティカス抗体価の測定
(1)ELISA方法
HRII51抗体でヘリコバクター・ヘパティカス認識抗原を捕捉し、その認識抗原に対する血中の抗体価を測定した。HRII51(0.2μg/well)を固相化した96穴ELISAプレート(Medisorp ヌンク社製)に、1%BSA液と10%アマルティを1:1で混和したマスキング液(200μL/well)を加え1時間室温で静置し、40℃で1時間乾燥させた。その後実施例1−(2)により調製した、ヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物を0.5μg/wellで添加し、室温で1時間反応させた。0.05%ツィ−ン20含有PBS(洗浄液)で洗浄後、マウス血清を1/200で添加し室温で1時間反応させた。なお、マウス血清は、実施例1−(4)で調製したマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清、実施例7−(1)で培養し、実施例1−(4)と同様の免疫方法で調製したマウス抗ヘリコバクター・ビリス血清、マウス抗ヘリコバクター・ピロリ血清を用いた。その後上記洗浄液で洗浄し、ぺルオキシダーゼ標識抗マウスIg(ザイメド社製、1:1000)100μLを添加した。室温で1時間静置後、上記洗浄液で洗浄し、TMB(スミロン社製)発色液を各穴に100μLずつ添加した。室温で10分間反応させ、各穴に1N硫酸液を100μLずつ添加し酵素反応を停止し、450nmにおける吸光値を測定した。
(2)マウス血清のヘパティカス抗体価の測定結果
結果を図5に示した。HRII51で捕捉した抗原は抗ピロリ血清・抗ビリス血清とは反応せず、抗ヘパティカス血清と特異的に反応することが分かった。本モノクローナル抗体を用い、上記の測定方法によりヘリコバクター・ヘパティカス抗体価を特異的に測定することが可能であった。従って、この方法は血清を用いたヘリコバクター・ヘパティカス感染診断として有用であることが示唆された。
実施例9.糞便中のヘリコバクター・ヘパティカス抗原量の測定
(1)HRII51(0.5μg/well)を固相化した96穴ELISAプレート(Medisorp ヌンク社製)に、1%BSA液と10%アマルティを1:1で混和したマスキング液(200μL/well)を加え1時間室温で静置し、40℃で1時間乾燥させた。その後糞便添加あり(50倍懸濁)、なしの2種の希釈液(1%BSA、0.1%プロクリン/PBS)に、実施例1−(1)により調製したヘリコバクター・ヘパティカス菌体抽出物を7.5−500ng/wellで添加し、室温で1時間反応させた。その後、0.05%ツィ−ン20含有PBS(洗浄液)で洗浄し、HRII51ビオチン化抗体(0.1μg/well)を添加し、室温で1時間反応させた。上記洗浄液で洗浄し、ぺルオキシダーゼ標識アビジン(ピアス社製、1:20000)を添加し、室温で1時間反応させた。再度上記洗浄液で洗浄し、TMB(バイオエフエックス社製)発色液を各穴に100μLずつ添加した。室温で10分間反応させ、各穴に1N硫酸液を100μLずつ添加し酵素反応を停止し、450nmにおける吸光値を測定した。
(2)糞便中のヘリコバクター・ヘパティカス抗原量の測定結果
結果を図6に示した。濃度依存的に吸光度は上昇し、ヘリコバクター・ヘパティカス抗原を定量的に測定することが可能であった。また、糞便を添加しても濃度依存的に吸光度は上昇し、糞便中の抗原も測定することが可能であった。従って、この方法は糞便を用いたヘリコバクター・ヘパティカス感染診断として有用であることが示唆された。
また、抗原検査のサンプルとしては、糞便だけでなく、胆汁なども考えられ、それらへの応用も期待できる。
本発明のヘリコバクター・ヘパティカスの抗原及び抗体はヘリコバクター・ピロリ抗体及び抗原と反応せずヘリコバクター・ヘパティカスに特異的に反応する。このことはヘリコバクター・ヘパティカス感染による疾病の診断に有用である。
ウサギ抗ヘリコバクター・ピロリ血清及びマウス抗ヘリコバクター・ヘパティカス血清のヘリコバクター・ヘパティカスに対する反応性のウエスタンブロッティングの結果を示す写真である。 免疫沈降によって得られた、モノクローナル抗体に結合した抗原のウェスタンブロッティングの結果を示す写真である。HR63の認識する抗原を矢印で示した。 2種の分子量マーカーを電気泳動後、銀染色により染色した結果を示す写真である。 ELISAにて各条件化でのHR63およびHRII51認識抗原の安定性を調べた結果を示すグラフである。 マウス血清のヘリコバクター・ヘパティカスに対する抗体価を、モノクローナル抗体を固相化したプレートによるELISAにて測定した結果を示すグラフである。 糞便中に含まれるヘリコバクター・ヘパティカスの抗原量を、モノクローナル抗体を固相化したプレートによるELISAにて測定した結果を示すグラフである。

Claims (2)

  1. HR63(FERM P−19616)のハイブリドーマにより産生されるモノクローナル抗体。
  2. ハイブリドーマHR63(FERM P−19616)。
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