JP4694556B2 - 放射線画像検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線画像を担持した記録用の電磁波の照射を受けて電荷を発生し、その電荷を蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像検出器を備えた放射線画像検出装置に関するものであり、特に、その放射線画像検出器への記録用の電磁波の照射中に光を照射する光照射手段を備えた放射線画像検出装置に関するものである。
従来、医療分野などにおいて、被写体を透過した放射線の照射により被写体に関する放射線画像を記録する放射線画像検出器が各種提案、実用化されている。
上記放射線画像検出器としては、たとえば、放射線の照射により電荷を発生するアモルファスセレンを利用した放射線画像検出器があり、そのような放射線画像検出器として、いわゆるTFT読取方式のものが提案されている。
TFT読取方式の放射線画像検出器としては、たとえば、バイアス電圧が印加されるバイアス電極と、放射線の照射を受けて電荷を発生する光導電層と、光導電層において発生した電荷を収集する電荷収集電極と電荷収集電極によって収集された電荷を蓄積する蓄積容量と蓄積容量に蓄積された電荷を読み出すためのTFTスイッチとを有する画素が2次元状に多数配列されたアクティブマトリクス基板とが積層されたものが提案されている。
そして、上記のようなTFT読取方式の放射線画像検出器に放射線画像を記録する際には、まず、電圧源によって放射線画像検出器のバイアス電極に正の電圧を印加した状態において、被写体を透過して被写体の放射線画像を担持した放射線が放射線画像検出器のバイアス電極側から照射される。
そして、放射線画像検出器に照射された放射線は、バイアス電極を透過し、光導電層に照射される。そして、その放射線の照射によって光導電層において電荷対が発生し、そのうち負の電荷はバイアス電極に帯電した正の電荷と結合して消滅し、正の電荷は潜像電荷としてアクティブマトリクス基板の各画素の各電荷収集電極に収集され、各蓄積容量に蓄積されて放射線画像が記録される。
そして、アクティブマトリクス基板のTFTスイッチがゲートドライバから出力された制御信号に応じてONされ、蓄積容量に蓄積された電荷が読み出され、その電荷信号がチャージアンプによって検出されることによって放射線画像に応じた画像信号の読取りが行われる。
ここで、上記のようなアクティブマトリクス基板を用いた放射線画像検出器においては、画素毎に分割された電荷収集電極間のスペースには電荷が吐き出される電極などが設けられていないため、放射線の照射によって発生した電荷がそのスペースに溜まりやすい。その結果、バイアス電極の印加によって光導電層内に形成される電界が歪んでしまい、光導電層における有感面積が変化し、感度が変動するという問題が発生する。また、放射線の入射が停止した後、電荷信号の読み出しの際、電荷収集電極間のスペースの領域に溜まった電荷が徐々に掃き出され、残像として出力されて残像(ラグ)特性が劣化する問題がある。
そこで、放射線画像検出器のアクティブマトリクス基板側からバックライトを照射する光源を設けた放射線画像検出装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。放射線画像検出器への放射線の照射中に上記光源によって放射線画像検出器にバックライトを照射することにより、予め電荷収集電極間のスペースに電荷を蓄積しておくことができ、これにより光導電層に形成される電界を予め歪ませておくことができる。したがって、放射線の照射によって発生した電荷は上記スペースに溜まることなく、予め歪まされた電界に沿って移動し、電荷収集電極に収集される。つまり、上述したような光導電層の有感面積の変動を抑制することができ、感度変動を抑制することができる。また、放射線が停止した後もバックライトの照射を続けることにより、電荷収集電極間のスペースの領域に溜まった電荷が徐々に掃き出されて残像出力となるのを防止することができる。
また、特許文献1には、光導電層とアクティブマトリクス基板との間に、Sbからなる中間層を設けた放射線画像検出器が提案されている。そして、この中間層を設けることによって、バックライトの光導電層内部への照射量を少なくすることができ、これにより光導電層において発生する暗電流を抑制することができる。
特開2004−146769号公報
しかしながら、Sbからなる中間層では十分にバックライトを吸収することができず、やはり光導電層内部に光が照射されることによる暗電流の発生が問題となっていた。
本発明は、上記の事情に鑑み、バックライトの光導電層内部への照射による暗電流の発生を十分に抑制することができる放射線画像検出器を備えた放射線画像検出装置を提供することを目的とする。
本発明の放射線画像検出装置は、バイアス電圧が印加されるバイアス電極と、放射線画像を担持した記録用の電磁波の照射を受けて電荷を発生する光導電層と、光導電層において発生した電荷を輸送する基板側電荷輸送層と、光導電層において発生した電荷を収集する電荷収集電極が多数配列されたアクティブマトリクス基板とがこの順に積層された放射線画像検出器と、少なくとも放射線画像検出器への記録用の電磁波の照射中に放射線画像検出器に光を照射する光照射手段とを備えた放射線画像検出装置において、基板側電荷輸送層の平均組成がSb100−x(41≦x≦60)であることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線画像検出器においては、基板側電荷輸送層の膜厚を0.5μm以上とすることができる。
また、バイアス電極と光導電層との間にバイアス電極側電荷輸送層をさらに設け、バイアス電極側電荷輸送層の平均組成をSb100−y(41≦y≦60)とすることができる。
また、バイアス電極側電荷輸送層と光導電層との間に、正孔ブロック材料を含有した有機高分子層をさらに設けるようにすることができる。
また、バイアス電極側電荷輸送層を設けない場合においても、バイアス電極と光導電層との間に、正孔ブロック材料を含有した有機高分子層をさらに設けるようにすることができる。
また、正孔ブロック材料として、フラーレンC60、フラーレンC70、酸化フラーレンまたはそれらの誘導体から選択される少なくとも1種のカーボンクラスターを用いることができる。
本発明の放射線画像検出装置によれば、光導電層とアクティブマトリクス基板との間に設けられる基板側電荷輸送層の平均組成をSb100−x(41≦x≦60)としたので、光照射手段から発せられた光が光導電層内部にまで照射されるのを十分に抑制することができ、暗電流の発生をより抑制することができる。
また、上記本発明の放射線画像検出器において、基板側電荷輸送層の膜厚を0.5μm以上とした場合には、光導電層内部への光の照射をさらに有効に抑制することができる。
また、バイアス電極と光導電層との間にバイアス電極側電荷輸送層をさらに設け、バイアス電極側電荷輸送層の平均組成をSb100−y(41≦y≦60)とした場合には、バイアス電極側電荷輸送層の電子輸送性を向上させることができるので、光導電層にバルクにトラップされた電荷をより効率よくバイアス電極に掃き出すことができ、後述する長期ラグの特性を向上させることができる。
また、バイアス電極側電荷輸送層と光導電層との間に、または、バイアス電極側電荷輸送層を設けない場合においてもバイアス電極と光導電層との間に、正孔ブロック材料を含有した有機高分子層をさらに設けるようにした場合には、光導電層のバイアス電極側の界面の欠陥を減らすことができるので、上記欠陥にトラップされる電荷を減らすことができ、後述する短期ラグの特性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出装置の一実施形態について説明する。本実施形態の放射線画像検出装置は、いわゆるTFT読取方式の放射線画像検出器を備えたものである。図1は、本実施形態の放射線画像検出装置の概略構成を示す断面図である。
本実施形態の放射線画像検出装置は、放射線の照射によって電荷を発生し、その電荷を蓄積することによって放射線画像を記録する放射線画像検出器10と、放射線画像検出器10への放射線の照射中に放射線画像検出器10に光を照射する面状光源20とを備えている。
放射線画像検出器10は、バイアス電圧が印加されるバイアス電極1と、第1の電荷輸送層2と、有機高分子層3と、放射線画像を担持した放射線の照射を受けて電荷を発生する光導電層4と、光導電層4において発生した電荷を輸送する第2の電荷輸送層5と、光導電層において発生し、第2の電荷輸送層5を通過した電荷を収集する電荷収集電極が多数配列されたアクティブマトリクス基板6とがこの順に積層されたものである。
バイアス電極1は、Au、Alなどの低抵抗の導電材料で形成されている。
第1の電荷輸送層2は、硫化アンチモンを含有する材料から形成されている。そして、その硫化アンチモンの平均組成はSb100−y(41≦y≦60)である。なお、yは42≦y≦50であることがより好ましい。なお、第1の電荷輸送層2については設けることが好ましいが、必ずしも設けなくてもよい。
有機高分子層3は、有機高分子材料に正孔ブロック材料を添加したものから形成されている。有機高分子材料としては、たとえば、ポリカーボネートを利用することができる。また、正孔ブロック材料としては、フラーレンC60、フラーレンC70、酸化フラーレンまたはそれらの誘導体から選択される少なくとも1種のカーボンクラスターを利用することができる。
光導電層4は、電磁波導電性を有するものであり、放射線が照射されると層の内部に電荷を発生するものである。光導電層4の材料としては、たとえば、a−Se、HgI、PbI,CdS、CdSe,CdTe、BiI等を用いることができる。特に、セレンを主成分とする膜厚100〜1000μmのa−Se膜を用いることが望ましい。
第2の電荷輸送層5は、その平均組成がSb100−x(41≦x≦60)である材料から形成されている。なお、xは42≦x≦50であることがより好ましい。また、第2の電荷輸送層5の厚さは、0.5μm以上であることが望ましい。より好ましくは2μm程度である。
図2にアクティブマトリクス基板6の平面図を示す。アクティブマトリクス基板6は、詳細には、図2に示すように、光導電層4において発生した電荷を収集する電荷収集電極61、電荷収集電極61によって収集された電荷を蓄積する蓄積容量62および蓄積容量62に蓄積された電荷を読み出すためのTFTスイッチ63を備えた画素60が2次元状に多数配列されたものである。そして、各画素60のTFTスイッチ63をON/OFFするための多数の走査配線65と蓄積容量62に蓄積された電荷が読み出される多数のデータ配線66とが格子状に設けられている。そして、データ配線66の終端には、データ配線66に流れ出した信号電荷を検出するアンプからなる読出回路70が接続され、走査配線65には、TFTスイッチ63をON/OFFするための制御信号を出力するゲートドライバ80が接続されている。
アクティブマトリクス基板6における電荷収集電極61の材料としては、導電性材料であれば特に制限されないが、可視光を透過する電極であることが好ましく、たとえば、ITO、IZOを用いることができる。
面状光源20は、中心発光波長が525nm程度の発光ダイオードを面実装したものである。面状光源20は、図1に示すように、放射線画像検出器10とは別個に設けるようにしてもよいし、アクティブマトリクス基板6に透明な接着剤により取り付けるようにしてもよい。この面状光源20は、放射線画像検出器10への放射線照射中に、アクティブマトリクス基板6を通過して光導電層4のアクティブマトリクス基板側に均一に光を照射することができるものである。なお、アクティブマトリクス基板6や上記接着剤は、面状光源20から発せられる光の波長に対して透明なものである。
以下、本発明の放射線画像検出装置における放射線画像検出器の実施例をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
アクティブマトリクス基板6上に、組成がSb4555である硫化アンチモン原料を530℃に加熱して、膜厚2μmの硫化アンチモン(平均組成Sb4555)からなる第2の電荷輸送層5を形成した。なお、組成がSb4555である硫化アンチモン原料は、以下のようにして作製する。まず、硫黄およびアンチモンの単体を所望の組成比に相当する量を計測し、これをガラス容器内にいれ、さらに真空にして封じきり、ガラス容器をアンチモンの融点(630℃)以上に加熱して融解させながら、揺動攪拌(15時間以上)して、均一組成の硫化アンチモン融液にする。その後、自然冷却することにより所望の組成比の硫化アンチモン原料を作製することができる。また、第2の電荷輸送層5の組成については、たとえば、(1)放射線画像検出器の断面を切り出して、第2の電荷輸送層5に相当する部分の組成をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)でマッピングする方法、(2)第2の電荷輸送層5に相当する部分を放射線画像検出器から掻きとって、蛍光X線分析法(XRF)によって平均組成を測定する方法、(3)放射線画像検出器を層方向に第2の電荷輸送層5近傍で剥離して、薄膜XRF法によって測定する方法、といった方法により測定することができる。
そして、上記のようにして第2の電荷輸送層5を形成した後、Naを10ppm含有したSe原料を蒸着により成膜して、膜厚1000μmの非晶質Seからなる光導電層4を形成した。
次に、フラーレンC60を含有した有機高分子層3を成膜した。フラーレンC60は、フロンティアカーボン株式会社製、nanom purpule(C60)を使用した。o−ジクロロベンゼンにポリカーボネート樹脂(PCz)(三菱ガス化学株式会社製ユーピロンPCZ−400)およびフラーレンC60を30wt%:70wt%の比率で溶解して固形分濃度1.5wt%の塗布溶液を作製した。そして、この溶液を光導電層4上にインクジェット塗布装置を用いて成膜した後、真空乾燥機で溶剤を蒸発させ、膜厚0.2μmの有機高分子層3を得た。
続いて、組成がSb4258である硫化アンチモン原料を545℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb4258)からなる第1の電荷輸送層2を有機高分子層3上に有機高分子層3よりも大きい領域で形成した。なお、所望の組成比の硫化アンチモン原料の製造方法および第1の電荷輸送層2の組成比の測定方法については、第2の電荷輸送層5の場合と同様である。
そして、最後に、Auを蒸着により成膜して、膜厚0.1μmのバイアス電極1を形成し、実施例1の放射線画像検出器を作製した。
そして、実施例1の放射線画像検出器を用いて暗電流、短期ラグおよび長期ラグを評価した結果を表1に示す。なお、評価方法については、暗電流は、アクティブマトリクス基板6の電荷収集電極61をIVアンプに接続した状態で、バイアス電極1に+10kVを印加し、IVアンプによって検出された電流をオシロスコープで測定することによって評価した。
また、短期ラグについては、まず、管電圧80kV、管電流100mAのX線源により710msのパルスX線を照射する。なお、放射線画像検出器の位置でのX線の線量は400mRであった。そして、アクティブマトリクス基板6の電荷収集電極61をIVアンプに接続した状態で、バイアス電極1に+10kVを印加し、IVアンプによって検出された電流の時間変化をオシロスコープで測定することによって評価した。X線パルス照射の終端から15秒後の電流値を短期ラグの評価値とした。なお、短期ラグの評価値としては、上記電流値を線量に換算して、0.12mR以下が好ましく、0.012mR以下がさらに好ましい。
また、長期ラグについては、短期ラグと同様に、パルスX線照射後の電荷収集電極61に流れる電流を測定することによって評価した。なお、長期ラグについては、X線パルス照射の終端から300秒後の電流値を短期ラグの評価値とした。長期ラグの評価値としては、上記電流値を線量に換算して、0.012mR以下が好ましい。
なお、上述した暗電流、短期ラグおよび長期ラグの測定は、面状光源20から放射線画像検出器10に対して、光量20μW/mmの光を照射したままの状態で行なった。
また、表1における◎は非常に良好、○は良好、△は実用可、×は実用不可を意味する。
Figure 0004694556
表1に示すように、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全ての項目について、良好な結果が得られた。なお、比較例1の放射線画像検出器は、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚2μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第2の電荷輸送層5を形成し、有機高分子層を除き、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
暗電流について良好な結果が得られたのは、第2の電荷輸送層5の組成をSb4555としたので、面状光源20から発せられた光の透過率を下げることができ、光導電層4への光の照射を抑制することができたためだと考えられる。
また、短期ラグは光導電層4のバイアス電極1側の界面の欠陥により電荷がトラップされることによって生じるが、実施例1の放射線画像検出器のように有機高分子層3を設けることによって光導電層4の上記界面の欠陥を減少させることができ、短期ラグについて良好な結果が得られたと考えられる。
また、長期ラグは光導電層4にバルクにトラップされる電荷によって生じるが、実施例1の放射線画像検出器のように第1の電荷輸送層2の組成をSb4258とすれば、電子輸送性を向上させることができ、これにより光導電層4にバルクにトラップされる電荷をより効率よくバイアス電極1に掃き出すことができるので、長期ラグについて良好な結果が得られたと考えられる。
(実施例2)
実施例1において、組成がSb4456である硫化アンチモン原料を590℃に加熱して、膜厚2μmの硫化アンチモン(平均組成Sb4456)からなる第2の電荷輸送層5を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例2の放射線画像検出器についても、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全ての項目について、良好な結果が得られた。
(実施例3)
実施例1において、組成がSb5050である硫化アンチモン原料を530℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb5050)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例3の放射線画像検出器についても、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全ての項目について、良好な結果が得られた。
(実施例4)
実施例1において、組成がSb4258である硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚2μmの硫化アンチモン(平均組成Sb4258)からなる第2の電荷輸送層5を形成し、有機高分子層を除き、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例4の放射線画像検出器についても、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全ての項目について、良好な結果が得られたが、第1の電荷輸送層2をSbから形成するようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、長期ラグの特性が低下した。また、有機高分子層3を設けないようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、短期ラグの特性が低下した。
(実施例5)
実施例1において、第2の電荷輸送層5の厚さを膜厚0.4μmとし、有機高分子層を除き、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例5の放射線画像検出器については、比較例1の放射線画像検出器と比べると、短期ラグおよび長期ラグについては良好な結果が得られた。また、暗電流については、比較例1の放射線画像検出器と比べると改善したが、第2の電荷輸送層5の厚さが薄くなったため、実施例1の放射線画像検出器と比べると、特性が低下した。この結果より、第2の電荷輸送層5の厚さは0.5μm以上であることが望ましいことがわかった。また、第1の電荷輸送層2をSbから形成するようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、長期ラグの特性が低下した。また、有機高分子層3を設けないようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、短期ラグの特性が低下した。
(実施例6)
実施例1において、有機高分子層3を除き、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例6の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例6の放射線画像検出器については、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全てについて良好な結果が得られたが、第1の電荷輸送層2をSbから形成するようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、長期ラグの特性が低下した。また、有機高分子層3を設けないようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、短期ラグの特性が低下した。
(実施例7)
実施例1において、組成がSb5050である硫化アンチモン原料を530℃に加熱して、膜厚2μmの硫化アンチモン(平均組成Sb5050)からなる第2の電荷輸送層5を形成し、有機高分子層を除き、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例7の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例7の放射線画像検出器についても、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全ての項目について、良好な結果が得られた。
(実施例8)
実施例1において、組成がSbである硫化アンチモン原料を555℃に加熱して、膜厚0.6μmの硫化アンチモン(平均組成Sb)からなる第1の電荷輸送層2を形成したこと以外は、実施例1と同様にして実施例8の放射線画像検出器を作製した。
表1に示すように、実施例8の放射線画像検出器については、比較例1の放射線画像検出器と比べると、暗電流、短期ラグおよび長期ラグの全てについて良好な結果が得られたが、第1の電荷輸送層2をSbから形成するようにしたので、実施例1の放射線画像検出器と比較すると、長期ラグの特性が低下した。
上記実施例1〜実施例8と比較例1の放射線画像検出器の評価結果から、第2の電荷輸送層5の平均組成をSb100−x(42≦x≦50)とすれば、第2の電荷輸送層5の平均組成をSbとした場合と比較すると、暗電流の特性が向上することがわかった。なお、Sbの割合を大きくすれば光の透過率はより低くなる傾向となるので、平均組成がSb100−x(42≦x≦60)であっても暗電流の特性の向上は得られるものと十分考えられる。
また、有機高分子層3を設けることによって、短期ラグの特性が向上することがわかった。
また、第1の電荷輸送層2の平均組成をSb100−y(42≦y≦50)とすれば、第2の電荷輸送層5の平均組成をSbとした場合と比較すると、長期ラグの特性が向上することがわかった。なお、Sbの割合を大きくすれば電子輸送性をより向上させる傾向となるので、平均組成がSb100−y(42≦x≦60)であっても長期ラグの特性の向上は得られるものと十分考えられる。
また、上記実施形態においては、放射線を直接電荷に変換する、いわゆる直接変換型の放射線画像検出器について説明したが、これに限らず、放射線を蛍光体により一旦光に変換し、その光を電荷に変換する、いわゆる間接変換型の放射線画像検出器に類似する構成の放射線画像検出器にも本発明は適用することができる。なお、間接変換型の放射線画像検出器に類似する構成の放射線画像検出器とは、直接変換型の放射線画像検出器よりもa
−Se層を薄くし、光透過型のバイアス電極を設けるとともに、バイアス電極の上方に蛍光体を設け、その蛍光体からの光を電荷に変換するものである。なお、上記のように構成された放射線画像検出器においては、光導電層の厚さは1〜30μm程度となり、蓄積容量はなくてもよい。
また、上記実施形態の放射線画像検出器においては、TFTスイッチが多数配列されたアクティブマトリクス基板を用いるようにしたが、本発明は、たとえば、MOSスイッチなどのスイッチング素子が多数配列されたアクティブマトリクス基板を備えた放射線画像検出器にも適用可能である。
本発明の放射線画像検出装置の一実施形態を示す断面図 図1に示す放射線画像検出器のアクティブマトリクス基板の平面図
符号の説明
1 バイアス電極
2 第1の電荷輸送層(バイアス電極側電荷輸送層)
3 有機高分子層
4 光導電層
5 第2の電荷輸送層(基板側電荷輸送層)
6 アクティブマトリクス基板
7 第2の電極層
20 面状光源(光照射手段)
60 画素
61 電荷収集電極
62 蓄積容量
63 TFTスイッチ
64 走査配線
65 データ配線
70 読出回路
80 ゲートドライバ

Claims (6)

  1. バイアス電圧が印加されるバイアス電極と、放射線画像を担持した記録用の電磁波の照射を受けて電荷を発生する光導電層と、該光導電層において発生した電荷を輸送する基板側電荷輸送層と、前記光導電層において発生した電荷を収集する電荷収集電極が多数配列されたアクティブマトリクス基板とがこの順に積層された放射線画像検出器と、少なくとも前記放射線画像検出器への前記記録用の電磁波の照射中に前記放射線画像検出器に光を照射する光照射手段とを備えた放射線画像検出装置において、
    前記基板側電荷輸送層の平均組成がSb100−x(41≦x≦60)であることを特徴とする放射線画像検出装置。
  2. 前記基板側電荷輸送層の膜厚が0.5μm以上であることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出装置。
  3. 前記バイアス電極と前記光導電層との間に設けられたバイアス電極側電荷輸送層をさらに備え、
    前記バイアス電極側電荷輸送層の平均組成がSb100−y(41≦y≦60)であることを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像検出装置。
  4. 前記バイアス電極側電荷輸送層と前記光導電層との間に設けられた、正孔ブロック材料を含有した有機高分子層をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載の放射線画像検出装置。
  5. 前記バイアス電極と前記光導電層との間に設けられた、正孔ブロック材料を含有した有機高分子層をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の放射線画像検出装置。
  6. 前記正孔ブロック材料が、フラーレンC60、フラーレンC70、酸化フラーレンまたはそれらの誘導体から選択される少なくとも1種のカーボンクラスターであることを特徴とする請求項4または5記載の放射線画像検出装置。
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