JP4693418B2 - 容易に引裂き得る巻付け用テープ - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムおよび接着剤の層から構成された、ハロゲンを含まない、引裂きの容易な包装用または巻付け用のテープに関する。巻付け用テープは例えば空調設備の排気ライン、電線またはケーブルに巻付けるのに使用され、自動車用のケーブルハーネスまたは受像管の電磁コイルに使用するのに特に適している。これらの場合巻付け用テープは電線を束ねたり、絶縁したり、標識を付けたり、密封したり、或いは保護する役目をする。さらに本発明は本発明のフィルムを製造する方法を包含している。
【背景技術】
【0002】
ケーブルの巻付け用テープおよび絶縁用のテープは通常片側に圧感性の接着剤の被膜をもった可塑化されたPVCフィルムから構成されている。現在これらの製品の欠点を除去する要望が増大している。これらの欠点には可塑剤の蒸発およびハロゲン含量が高いことが含まれている。
【0003】
通常の絶縁テープおよびケーブル巻付け用テープの中の可塑剤は徐々に蒸発し、健康に危害を及ぼす。普通使用されているDOPは特に好ましくない。さらにその蒸気は自動車のガラスの上に沈着し、視認性を(従ってかなりの程度で運転の安全性を)損なう。このことは当業界の専門家にはフォッギング(fogging)として知られている(DIN 75201)。例えば自動車のエンジン室の中、または絶縁テープの場合には電気装置の中で、高温のためにさらに多量の蒸発が起こった場合には、それに伴って可塑剤が損失することにより巻付け用のフィルムは脆化を起こす。
【0004】
可塑剤は添加物を含まないPVCの耐火特性を損なうが、毒性の観点からすれば極めて好ましくないアンチモン化合物を加えるか、または塩素または燐を含有する可塑剤を用いることによってその幾分かは補償される。
【0005】
プラスティックスの廃棄物、例えば自動車のリサイクルから生じる破砕機による廃棄物の焼却に関する論争を背景として、現在ハロゲン含量を減少させ、従ってダイオキシンの生成を減少させようとする傾向がある。従ってケーブルの絶縁の場合には壁の厚さが減少し、巻付け用テープの場合にはPVCフィルムの厚さが次第に減少している。巻付け用テープに対しするPVCフィルムの標準の厚さは85〜200μmである。85μmより薄いとカレンダー掛け操作においてかなりの問題が生じ、その結果このようなPVC含量の少ない製品は実質的に入手できない。
【0006】
普通使用されている巻付け用テープは毒性のある重金属、通常は鉛、まれではあるがカドミウムまたはバリウムをベースにした安定剤を含んでいる。
【0007】
組になったリード線を束ねる分野に対する当業界の現状では、接着剤の被膜をもちまたはもたない巻付け用のフィルムであって、かなりの量(30〜40重量%)の可塑剤を混入することによって可撓性をもたせたPVC担体材料から構成されたフィルムが使用されている。担体材料は通常片側にSBRゴムをベースにした自己接着剤の塊が被覆されている。これらの接着性をもったPVC巻付け用テープの大きな欠点は老化安定性が低く、可塑剤が移動および蒸発し、ハロゲン含量が高く、火災時の煙の密度が高いことである。特許文献1〜4には、典型的な可塑化されたPVC接着テープが記載されている。可塑化されたPVC材料において高い燃焼遅延性を得るためには、特許文献1に記載されているように通常高度の毒性をもった化合物である酸化アンチモンを使用する。
【0008】
可塑化されたPVCの代わりに織物または不織布を使用する試みがある。しかしこのような試みで得られた製品は、比較的高価であり、取扱い(例えば手で引裂くことができること、弾力性)および使用条件(例えば使用される流体に対する抵抗性、電気的性質)が通常の製品と著しく異なり、また下記に説明するように特に重要なことには厚さに対する寄与が大きいので、実際にはほとんど使用されていない。
【0009】
特許文献5〜7には、布状(織物)のまたはウエッブ状(不織布)の担体材料を含んで成る接着性巻付け用テープが記載されている。これらの材料は引張り強さが非常に高いことが特徴である。しかし加工する場合にはこのことが欠点になり、ハサミまたはナイフを使用せずに手で引裂くことはできない。皺のない巻付けを行い可撓性をもったケーブルハーネスをつくることができるためには、引裂できる性能、伸長性および可撓性は接着性の巻付け用テープに課せられた主要な要求である。
【0010】
これに対し現代の自動車の構造においては、車内における多数の電気消費機器および情報の転送の増加のために、ケーブルハーネスは次第に厚く且つかたくなっているが、その一方でそれらを装着する空間が著しく制限されるようになり、従って組み立て(車体の内部にケーブルを通す場合の通路)に多くの問題が生じるようになって来ている。そのため薄いフィルムテープが有利である。さらに、効率の高い、価格的に効果的なケーブルハーネスを製造するためには、ケーブルの巻付け用テープは容易に且つ迅速に加工できる品質をもつことが期待される。
【0011】
可塑化されたPVCフィルムをベースにした巻付け用テープは電線を束ねてケーブルハーネスにするために自動車の中で使用されている。技術的な発展における主要な因子は先ず第一にこれらの巻付け用テープを使用した場合の電気絶縁性であり、もともと絶縁テープとして開発されたものであったが、この種のケーブルの組に対するテープは現在ではさらに他の機能、例えば個々のケーブルを多数束ねて永久的に固定し安定なケーブルのストランドをつくり、機械的、熱的および化学的な損傷から個々のケーブルおよびケーブル・ストランド全体を保護するような機能を満たすことが要求されるようになった。
【0012】
特許文献8には、ベロアまたは発泡体および不織布から構成され、両面接着テープにより、或いはホットメルト接着剤を使用して接着的に接合される積層化された担体が記載されている。
【0013】
特許文献9には、互いに積層化されたスパンボンド加工ウエッブ、PETの編物、および発泡体またはフェルトの細片から成る三重の保護用の鞘であって、接着片に触ると閉じることができる留め具システムが少なくとも部分的に且つ非常に複雑な方法で取り付けられている保護用の鞘が記載されている。
【0014】
特許文献10には、厚さ10〜45μmのポリエチレンの被膜を有し、またさらに剥離被膜を有する穴のあいた綿の不織布が記載されている。
【0015】
特許文献11には、ステッチボンド加工されたウエッブから構成されたテープ状の織物担体を有する接着テープが記載されている。このウエッブは互いに平行に走る多数の縫い込まれたステッチからつくられている。ここで提案されているウエッブは50〜200g/mの坪量に対し厚さが150〜400μmと言われている。
【0016】
特許文献12には、担体の反対側に被覆されたステッチボンド加工ウエッブをベースにした接着テープが記載されている。特許文献13は接着テープに対する担体としてのウエッブの使用に基づくものであり、該ウエッブは交叉して配置された繊維のウエッブであって、該ウエッブの繊維からループをつくることにより強化された、即ち当業界の専門家にはMalifleeceの名で知られているウエッブである。特許文献14には、ケーブルを束ねるための接着テープであるが、KunitまたはMultiknitとして知れれるものをベースにした接着テープが記載されている。この三つの特許文献はすべてその実施例から推量して坪量が約100g/mのウエッブを使用している。
【0017】
特許文献15には、ケーブルハーネスを束ねるための厚さが約400〜600μmの不織布材料の担体をもった接着テープが記載されており、該テープは片側に接着剤が被覆されている。
【0018】
特許文献16には、不織布材料からつくられ、少なくとも片側に接着剤が被覆され、該不織布のウエッブの厚さが100〜3000μm、特に500〜1000μmであるテープ状の担体を有する接着テープが記載されている。
【0019】
この種の厚さをもったウエッブは通常のPVCテープに比べて幾分厚く可撓性の少ないケーブルハーネスをつくるが、積極的な防音効果をもっている。しかしこの効果はケーブルハーネスの或る分野においてだけでしか利点にはならない。しかしこのウエッブは伸長性に欠け、実質的に弾力性を示さない。このことは次のような事実のために重要なことである。即ちケーブルハーネスの分岐した部分は、これを十分に引張った状態で巻付け装着した場合、分岐部分がだらりと垂れ下がらず、またプラグを留めたり取り付けたりする前において適切な場所に容易に配置できるようでなければならないからである。
【0020】
織物の接着テープの他の欠点は、接着層だけが絶縁性をもっているために絶縁破壊電圧が約1kVの低い値であることである。これとは対照的に、フィルムをベースにしたテープは絶縁破壊電圧が約5kV以上であり、良好な電圧抵抗性をもっている。
【0021】
熱可塑性ポリエステルを含んで成る巻付け用のフィルムおよびケーブルの絶縁体が試行的にケーブルハーネスの製造に用いられたことがある。これらはその可撓性、加工特性、老化安定性、またはケーブル材料との相容性においてかなりの欠点をもっている。しかしポリエステルの最大の欠点は加水分解にかなり敏感であることであり、そのため安全面から自動車に使用することは除外されている。特許文献17〜20には、ハロゲンを含まないポリエステルの担体フィルムの使用が記載されている。特許文献21には、臭素化された燃焼遅延剤を含んで成るポリエステルの担体を具備した燃焼遅延性の巻付け用フィルムが記載されている。
【0022】
またこの特許文献にはポリオレフィンを含んで成る巻付け用テープが記載されている。これらはハロゲン化された燃焼遅延剤または非常に多量の充填材のいずれかを含み、そのため可撓性は低く、伸長すると白化し、引張り強さは非常に低い。
【0023】
特許文献22には、フィルムがエチレン共重合体の基質材料から構成されている接着性の巻付け用テープが記載されている。この担体フィルムはハロゲン化された燃焼遅延剤であるデカブロモジフェニルオキシドを含んでいる。しかしこのフィルムは95℃よりも低い温度でさえ軟化する。
【0024】
特許文献23には、担体フィルムが低密度ポリエチレンとエチレン/酢酸ビニルまたはエチレン/アクリレート共重合体との重合体配合物から構成されたハロゲンを含まない接着性の巻付け用テープが記載されている。使用されている燃焼遅延剤は20〜50重量%の水酸化ナトリウムまたはポリ燐酸アンモニウムである。この担体材料のかなり大きな欠点はやはり軟化温度が100℃よりも低いことである。これに対処するためにシラン交叉結合剤を使用することが記載されている。それに加えて該発明の問題点は可撓性が低く、伸長により白化し、引張り強さが非常に低いことである。
【0025】
下記に引用する充填材を含む接着性の絶縁テープの場合にも同様な問題が起こる。
【0026】
特許文献24および25には、燃焼遅延剤としてのエチレンジアミンジフォスフェートと組み合わされたEPDMとEVAとの配合物を含んで成る担体フィルムが記載されている。ポリ燐酸アンモニウムと同様に、この燃焼遅延剤は加水分解に極めて敏感である。さらにEVAと組み合わせた場合老化すると脆化が起こる。ここに記載された絶縁テープはケーブルハーネスの巻付け用テープとしては厚すぎ、また可撓性が非常になさ過ぎる。
【0027】
特許文献26には、ケーブルの絶縁材およびフィルム材料としての用途に対するLLDPEとEVAとの重合体配合物が記載されている。ここに記載された燃焼遅延剤は特定の表面積をもった水酸化マグネシウムと赤燐との組み合わせを含んで成っている。
【0028】
特許文献27には非常に類似した組み合わせが記載されている。この場合LLDPEはPP重合体によって置き換えられている。しかし欠点はそれによって得られる低い可撓性である。EVAまたはEEAと配合するためにフィルムは十分な可撓性をもつと主張されている。しかし文献によれば当業界の専門家にとって、燃焼遅延性を改善するためにこれらの重合体をポリプロピレンと配合することは周知である。ここに記載された製品はフィルムの厚さが0.2mmであり、この厚さだけでも充填されたポリオレフィンフィルムの場合可撓性がなくなる。何故なら可撓性は厚さの3乗に比例するからである。当業界の専門家には公知のように、使用されるポリプロピレンのメルトインデックスが極端に低い場合、ここに記載されている押出し工程は一つの製造装置の上では実質的に実施不可能であり、実際に使用するのに適した薄いフィルムの場合、およびここに記載されたような多量の充填剤と組み合わせた場合には全く不可能である。
【0029】
特許文献28には、接着テープのための耐油性および耐熱性をもったフィルムが記載されている。この場合両方の層はEVAまたはEEA、過酸化物交叉結合剤、シラン交叉結合剤、シラノールの縮合のための触媒、および燃焼遅延剤の混合物から構成され、これらの層の一つにはさらにポリプロピレンが含まれている。このフィルムは、充填されたポリプロピレンフィルムの低い可撓性の問題、および老化安定性に課せられた厳しい要求の問題のいずれをも解決していない。
【0030】
特許文献29には、ポリオレフィン、燃焼遅延剤、HALS光安定剤、およびEVAに対する酸除去剤としてのハイドロタルサイトを含んで成る担体が記載されている。このフィルムはその目的とする高い可撓性も高度の老化安定性ももっていない。
【0031】
試みられた両方の解決法は、赤燐と水酸化マグネシウムとの公知の相乗的な燃焼遅延効果に基づいている。しかし元素状の燐の使用にはかなり大きい欠点と危険性が潜んでいる。加工工程において不快な臭いと高い毒性ををもったフォスフィンが放出される。さらに他の欠点は、火災の際に非常に濃密な白煙が発生することである。さらにまた褐色または黒色の製品しか製造できないが、色で標識を付ける場合には広い範囲の色をもった巻付け用のフィルムが使用される。
【0032】
従来法の特定の特許は、上記のような欠点にも拘わらず、例えば手で引裂き得る性質、可撓性、熱安定性、ポリオレフィンのケーブルの絶縁体との相容性、伸長による白化を避け得る性質、または十分な巻戻し力(unwind force、ロールから引きほどく力)のようなその他の要求を達成するフィルムを得ることはできない。さらに、フィルム製造操作における加工性およびフォッギング数には疑問が残っている。ポリ燐酸アンモニウムのような塩または水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムのような水酸化物は一定の伝導度をもち、従って約3kv/100μm程度の絶縁破壊電圧を与える。ポリオレフィンフィルムの手で引裂き得る性質を改善するためには、燃焼遅延剤の他に、例えば白亜またはタルクのような充填剤を使用することができるが、この場合も引張り強さおよび絶縁破壊電圧がかなり減少する。
【0033】
圧感性接着剤の他の用途に対して無機性の基を含む共重合体が挙げられる。このような用途は巻付け用テープには関係なく、またこのような共重合体が可撓性をもち容易に引裂き得る製品を得る目的で使用されることはないが、ここに提示しておく。
【0034】
特許文献30には、吹き込み成形され次いで二軸配向された多相フィルムが記載されている。このフィルムは無機重合体を含んで成っていることが好ましい。このものは特に高い引張り強さ、低い摩擦係数、および透明性をもっていることを特徴としている。
【0035】
特許文献31には、引張り強さの大きいポリエチレンのフィルムおよび引張り強さの大きい接着テープ(引裂いて開く細片)が記載されている。その特定の一具体化例においてはポリエチレンは無機性のエチレン共重合体である。
【0036】
特許文献32には、エチレン重合体、好ましくはフィルムの引張り強さを増加させる目的で無機的に変性されたエチレン重合体を混合した配向したポリプロピレン・フィルムを含んで成る接着テープが記載されている。
【0037】
特許文献33には、プロピレンとメチルペンテンとの共重合体のフィルムを含んで成り、イオン的に変性されたポリオレフィンの層がホットメルト接着剤に対して接着促進剤としての役割を果たす接着テープが記載されている。
【0038】
特許文献34には、かたい箔またはフィルム(アルミニウム金属でメッキされたポリエステルまたはポリイミド)、軟らかい層(例えばポリウレタンまたはポリエチレンで、後者の場合には無機基を有するEVAまたはエチレン共重合体を含む)、および接着剤の層を含んで成る接着テープが記載されている。該発明の特別な特徴は電磁遮蔽性(EMI)および電圧抵抗が特に高いことである。かたい箔またはフィルムの低い可撓性はエンボッシングによって改善されている。該発明の問題点は引裂きが容易でないことである。
【0039】
特許文献35には、重合体混合物を含んで成るフィルムをもった接着テープが記載されている。その一成分は標準的な市販の熱可塑性重合体の1種であり、他の成分は熱可塑性のエラストマー(例えばポリアミド、ポリウレタン、またはポリオレフィン、これらのエラストマーはまた無機基を含んでいることができる)から成っている。引裂き可能性は原料によって賦与されないが、次いで特殊なエンボッシングを行うことによりフィルムを一軸配向させることによって達成される。
【0040】
特許文献36には、充填剤を含んだメルトインデックスが高いイオノマーのポリオレフィンの外側の層をもち、その上に装飾的なダイカット(diecut)を可逆的に固定することができる自己接着性の壁紙が記載されている。
【0041】
包装を目的としたフィルムの接着テープがいくつか存在するが、これらは巻付け用テープとして使用するのには適していない。ポリエステルの担体または配向したポリプロピレンの担体の場合には、可撓性が非常に低い。未配向のポリエチレンまたはポリプロピレンの担体(注型または吹き込み操作によって得られた)は十分な可撓性をもっているが、当業界の専門家ではなくても家庭用の小袋または携帯用の袋から知られているように、手で引裂くことはできないか、および/またはきれいに引裂くことはできない(破断時伸びが大きい)。
【0042】
従って、容易に引裂き得る性質、可撓性、耐摩耗性、高い絶縁破壊電圧抵抗、伸長による白化がないこと、および高品質のPVC巻付け用テープの他の機械的利点をもち、織物の巻付け用テープのようにハロゲンを含まず、また優れた熱的な老化耐性をもち、さらに巻付け用テープを工業的に生産できる要求を満たし、或る用途に対しては高いフォッギング数をもつ利点が組み合わされた巻付け用テープを提供するための解決法を与えることが目的として残されている。
【特許文献1】
JP 10 001 583 A1号。
【特許文献2】
JP 05 250 947 A1号。
【特許文献3】
JP 2000 198 895 A1号。
【特許文献4】
JP 2000 200 515 A1号。
【特許文献5】
DE 200 22 272 U1号。
【特許文献6】
EP 1 123 958 A1号。
【特許文献7】
WO 99/61541 A1号。
【特許文献8】
DE 199 10 730 A1号。
【特許文献9】
EP 0 886 357 A2号。
【特許文献10】
EP 1 000 992 A1号。
【特許文献11】
DE−U 94 01 037号。
【特許文献12】
DE 44 42 092 C1号。
【特許文献13】
DE 44 42 093 C1号。
【特許文献14】
DE 44 42 507 C1号。
【特許文献15】
DE 195 23 494 C1号。
【特許文献16】
DE 199 23 399 A1号。
【特許文献17】
DE 100 02 180 A1号。
【特許文献18】
JP 10 149 725 A1号。
【特許文献19】
JP 09 208 906 A1号。
【特許文献20】
JP 05 017 727 A1号。
【特許文献21】
JP 07 150 126 A1号。
【特許文献22】
WO 00/71634 A1号。
【特許文献23】
WO 97/05206 A1号。
【特許文献24】
WO 99/35202 A1号。
【特許文献25】
US 5,498,476 A1号。
【特許文献26】
EP 0 953 599 A1号。
【特許文献27】
EP 1 097 976 A1号。
【特許文献28】
JP 2001 049 208 A1号。
【特許文献29】
JP 09 310 048 A1号。
【特許文献30】
US 6,045,882 A号。
【特許文献31】
WO 01/00480 A1号。
【特許文献32】
JP 48 072 238 A号。
【特許文献33】
JP 56 109 274 A1号。
【特許文献34】
WO 01/85444 A1号。
【特許文献35】
WO 01/44398 A1号。
【特許文献36】
WO 92/20534 A1号。
【発明の開示】
【0043】
本発明の目的は、可撓性をもったハロゲンを含まない、容易に引裂き得る巻付け用テープであって、特に電線およびケーブルに対し、標識を付け、保護し、絶縁、密封を行い、あるいはこれを束ねるために特に確実に且つ迅速に巻付けることができ、従来法の欠点を全くもたないか或いは少なくとも公知の程度ほどにはもたない巻付け用テープを提供することである。自動車の中において電子機器が複雑さを増し、また電気消費機器の数が増加したことに応じ、リード線のセットも次第に複雑になってきている.ケーブルハーネスの断面積が増加すると,誘導加熱が次第に大きくなり、他方熱の消費は減少する。その結果、使用する材料の熱安定性の要求が大きくなる.接着性の巻付け用テープに対し標準的に使用されているPVC材料はここでその限界に達する。従って本発明の他の目的はPVCの熱安定性に合致するばかりではなくこれを越える担体フィルム材料を見出だすことである。
【0044】
この本発明の目的は、特許請求の範囲の主要請求項に規定された巻付け用テープによって達成される.従属請求項は本発明の巻付け用テープの有利な発展、その用途、並びに該巻付け用テープの製造法に関する。
【0045】
従って本発明によれば、フィルムと接着層とから構成された容易に引裂き得るハロゲンを含まない巻付け用テープが提供される。該フィルムは
(a)式R−CH=CH
但し式中Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基、
のα−オレフィン、
(b)炭素数3〜8のα,β−エチレン型不飽和カルボン酸、および
(c)随時存在するさらに他のモノエチレン型不飽和単量体
の共重合体であって、該共重合体の該カルボン酸基の水素原子の10〜90%は中和した結果金属イオンで置換されている共重合体を含んで成っている。
【0046】
本発明の巻付け用テープの厚さは30〜180μm、好ましくは50〜150μm、特に55〜100μmの範囲にある。表面はテクスチャー加工されていても滑らかであってもよい。好ましくは表面は僅かに艶消しされている。これは、十分に大きな粒径の充填剤を使用するか、またはローラ(例えばカレンダー掛け装置のエンボッシング用ローラ、または押出しの際に用いる艶消し用のチルロール(chill roll)またはエンボッシング用ローラ)によって達成することができる。
【0047】
巻付け用テープは好ましくは圧感性の接着層で被覆されている。特定の一具体化例においては、接着剤をつけずにフィルムを巻き取ることができるが、この場合には巻き取り操作の終りにおいて接着テープを用い巻付け用テープを固定しなければならない。
【0048】
極めて驚くべきことには、高品質の材料としてのPVCと比較して、熱による老化安定性は悪くなく、むしろ同等であるかそれよりも良い場合もある。
【0049】
本発明の巻付け用テープは揮発性の可塑剤、例えばDOPまたはTOTMを実質的に含んでいず、従って優れた耐火災性能および低い放出性(可塑剤の蒸発、フォッギング)をもっている。
【0050】
当業界の専門家に予測できず且つ驚くべきことには、この種の巻付け用テープはフィルムおよびまた接着層からつくることができ、このフィルムは
(a)式R−CH=CH
但し式中Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基、
のα−オレフィン、
(b)炭素数3〜8のα,β−エチレン型不飽和カルボン酸、および
(c)随時存在するさらに他のモノエチレン型不飽和単量体
の共重合体であって、該共重合体の該カルボン酸基の水素原子の10〜90%は中和した結果金属イオンで置換されている共重合体を含んで成っている。
【0051】
交叉結合をしている結果、本発明の巻付け用テープは事実上熔融できない。このことは、電子ビームまたはγ線のようなイオン化用放射線または過酸化物を用いた結果可能になる。さらに他の可能な方法は、大気(湿気)に露出すると交叉結合するシラン基で随時使用される同時押出し層の共重合体または重合体を変性する方法である。
【0052】
本発明の巻付け用テープのMD(機械方向)の機械的性質は下記の範囲内に入っていることが好適である。
【0053】
・ 伸び1%における力:0.6〜4N/cm、さらに好ましくは1〜3N/cm。
・ 伸び100%における力:5〜20N/cm、さらに好ましくは8〜12N/
cm。
・ 破断時伸び:200〜1000%、さらに好ましくは300〜400%。
・ 引張り強さ:6〜40N/cm、さらに好ましくは8〜15N/cm。
これらのデータを決定する目的に対しては、鋭い刃を用いて適当な大きさに上記フィルムを切断する。
【0054】
伸び1%における力はフィルムの剛性の目安であり、伸び100%における力は、大きい巻付け張力を用いたために鋭い変形をさせて巻付けた際の適合性の目安である。しかし伸び100%における力は低すぎてはいけない。何故ならそうでない場合引張り強さが不適切になるからである。
【0055】
絶縁破壊電圧は少なくとも5kV/100μmである。
【0056】
巻付け用テープはカレンダー掛け装置の上、あるいは押出し法、例えばフィルム吹き込み法または注型法によってつくられる。これらの方法は例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第6版,Wiley−VCH 2002に記載されている。
【0057】
カレンダー掛け加工に対する共重合体の好適なメルトインデックスは5g/10分より、好ましくは1g/10分より、特に0.7g/10分より小さい。押出し法に対しては好適なメルトインデックスは2.16kg、190℃において0.2〜10g/10分、特に0.4〜5g/10分の範囲である。
【0058】
担体フィルムは横方向において特に容易に引裂けなければならないから、吹き込みフィルム押出し法が特に好適である。吹き込みフィルム押出し法の好適な一具体化例においては、長手機械方向における引張り強さが横方向の引張り強さの少なくとも2倍、好ましくは少なくとも4倍になるようにプロセスパラメータを設定する。この場合引張り強さはElmendorf法により決定される。
【0059】
好適なプロセスパラメータは次のとおりである;
・ 長手方向の延伸比(フィルム巻き取り速度対ダイス型の中の熔融物の速度):2〜
25、好ましくは5〜10。
・ 凍結線:160cmより小。
・ 長手方向の延伸比を凍結線で割った値は0.1cm−1より、好ましくは0.2c
−1より大きい。
・ 吹き込み比(blow−up ratio)は1〜4、好ましくは1.8〜2.5
の範囲にある。
・ ダイス型の間隙は1〜1.6mmの範囲にある。
【0060】
本発明に使用されるこの種の共重合体の製造法は例えば米国特許第3,264,272 A1号明細書に記載されている。「共重合体」と言う言葉はそれがまた2種またはそれ以上の異なったα−オレフィンまたは不飽和カルボン酸を含むことができるものと理解すべきである。不飽和のα−オレフィンは好ましくはエチレン、プロピレン、またはブト−1−エン、さらに好ましくはエチレンである。不飽和カルボン酸はモノカルボン酸またはジカルボン酸、例えばメタクリル酸またはマレイン酸であることができる。金属イオンは好ましくは1価ないし3価の金属、例えば周期律表のI、II、III、IV−AおよびVII族から選ばれる金属、さらに好ましくはアルカリ金属、特にナトリウムである。
【0061】
本発明の共重合体の他に、巻付け用テープのフィルム層は他の重合体を含むことができ、この場合本発明の共重合体の割合は少なくとも10重量%、さらに好ましくは少なくとも50重量%である。2枚またはそれ以上のフィルム層の場合、少なくとも一つはこの割合を含むことが好ましい。
【0062】
さらに他の好適具体化例においては、随時使用される配合物成分は本発明の共重合体に比べ190℃におけるメルトインデックスが実質的に高くてはならず、好ましくは低いメルトインデックスをもっていなければならない。適切な配合物成分は例えば軟質のエチレン共重合体、例えばLDPE、LLDPE、MDPE、HDPE、メタロセン−PE、EPMまたはEPDMであり、好ましくはその密度は0.86〜0.96g/cmである。ランダムまたはブロック構造をもつポリブト−1−エンまたは軟らかいポリブテンまたはポリプロピレンも適しているが、結晶融点が145℃より低いことが好ましい。エチレンをベースにした重合体が好適である。
【0063】
窒素または酸素を含む重合体を配合することにより、オレフィン含有重合体の燃焼性を減少させることができる。本発明の巻付け用テープについてもこのことは正しい。このような例はカルボニル基を含む単量体を含有したエチレン共重合体、例えばエチレン−アクリレート(例えばEMA、EBA、EEA、EAA)またはエチレン−酢酸ビニル共重合体である。ポリエチレン−ビニルアルコールおよびオレフィンを含まない含窒素または含酸素重合体も燃焼性を減少させるのに適していると言われている。その例は十分に低い軟化点をもった(共重合体の加工温度に適合した)ポリアミドおよびポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、およびポリ(メタ)アクリレートの形のものである。ポリ酢酸ビニルおよび軟質ポリ(メタ)アクリレートが好適であり、これらは交叉結合していることもできる。これらはまた芯−鞘構造をもったもの、例えば炭素数2〜8のアルコールのポリアクリレートの芯と、ポリメタクリル酸メチルの鞘をもったものであることができる。特に、PVCを変性してつくられるアクリレートの衝撃変性剤は特に適していることが分かった。何故ならば、少量でもこれらは耐火災性能に著しい改善を与えるが、その一方で巻付け用テープの可撓性を実質的に損なわず、また極性をもっているにもかかわらず熔融物のカレンダー・ロールまたはチルロールに対する粘着性を増加させないからである。好適な一具体化例においては、酸素または窒素の割合は重合体の全重量に関して0.5〜5重量%である。
【0064】
特殊な一具体化例においては、巻付け用テープは二つまたはそれ以上のフィルム層をもっており、適当な同時押出し層は配合成分として上記に記載された重合体、特に窒素または酸素を含む重合体およびエチレンをベースにした重合体である。このような同時押出し層の中で割合が最大の重合体はメルトインデックス(2.16kg、190℃)が10g/10分より、好ましくは6g/10分より小さくなければならない。
【0065】
本発明の配合成分として、あるいは同時押出し層の主要成分としては、エチレン−酢酸ビニルおよびエチレン−アクリレート共重合体が好適である。
【0066】
巻付け用テープは、必須ではないが、好ましくは燃焼遅延剤を含んで成っている。絶縁された電線、ケーブルまたは金属製の排気用パイプの周りに巻付ける場合、金属によって熱が吸収されるから、このアセンブリーは一般に自己消火性をもっている。電線またはケーブルの場合、およびもっと要求が厳しい場合、燃焼遅延性をもった絶縁体が使用され、耐火災性能は本発明の巻付け用テープによってほとんどまたは全く損なわれることはない。担体フィルムに窒素または酸素を含む重合体が使用されている場合、あるいは巻付け用テープが少なくとも一つのフィルム層または圧感性接着剤の層の中に燃焼遅延剤を含んでいる場合は特にそうである。これに対してはハロゲンを含まない材料だけが適しており、それには例えば充填剤、例えばアルミニウムまたはマグネシウムのポリ燐酸塩、炭酸塩および水酸化物、硼酸塩、錫酸塩、窒素をベースにした燃焼遅延剤、例えばメラミンシアヌレート、ジシアンジアミド、赤燐、または立体障害をもったアミン、例えばHA(L)Sの種類がある。
【0067】
フィルムの場合に通常使用される他の添加物、例えば充填剤、含量、老化防止剤、造核剤、衝撃変性剤、または潤滑剤等を製品に対して使用することができる。これらの添加物は例えばH.Saechtling編、”Kunststoff Taschenbuch”,Hanser Verlag、第28版、またはH.Zweifel編、”Plastic Additives Handbook”、Hanser−Verlag、第5版に記載されている。下記の説明においては理解が困難な化学名を避けるためにCASの登録番号(Reg. No.)を用いた。
【0068】
本発明の主な目的は、ハロゲンおよび揮発性の可塑剤を存在させないことである。上記のように、熱的な要求が増大しているから、通常のPVC巻付け用テープまたは試験されるべきPVCを含まない巻付け用テープに関しさらに高い抵抗性を達成しなければならない。従って下記においてはこの点を参照して本発明を詳細に説明する。
【0069】
本発明の巻付け用テープは3000時間後における熱安定性が少なくとも85℃、好ましくは少なくとも105℃である。このことはこのような貯蔵を行った後に破断時伸びが少なくとも100%であることを意味する。優れた一具体化例においては、下記の酸化防止剤を使用しまた十分に高い温度で熔融する同時押出し層を用いることにより、3000時間後に脆化または熔融を起こすことなく125℃の熱安定性を達成することができる。DOPをベースにした通常のPVC巻付け用テープの熱安定性は85℃(乗客室)であるが、重合体の可塑剤をベースにした高性能の製品では105℃(エンジン室)が達成される。
【0070】
さらに、巻付け用テープはポリオレフィンをベースにしたケーブルのシート地と相容性をもっていなければならない。換言すれば、ケーブル/巻付け用テープのアセンブリーを貯蔵した後に、巻付け用テープおよびケーブルの絶縁体がいずれも脆化してはいけない。1種またはそれ以上の適切な酸化防止剤を選択することにより105℃における、好ましくは125℃における相容性(2000時間、特に3000時間)を得ることができる。しかし、酸化に対する抵抗性に対して決定的なものは老化安定性であり、これは特に二次酸化防止剤、例えばチオエステルまたはフォスファイトにより達成することができる。
【0071】
巻付け用テープと他のケーブルハーネス部材、例えばプラグおよび溝付き管(fluted tube)との間の相容性も望ましく、特に使用する添加物に関しては上記の方式を適用することによって達成することができる。挙げることができる悪い例は、不適切なポリプロピレンの巻付け用テープと銅で安定化させたポリアミドの溝付き管との組み合わせである。この場合溝付き管および巻付け用テープの両方が105℃で3000時間に到達する前に脆化を起こす。
【0072】
高い老化安定性および他のケーブルハーネスの部材との相容性を得るために特別の役割を果たすのは、正しい老化防止剤の使用である。この点に関しては安定剤の全量を考慮することも必要である。何故ならばこのような巻付け用テープを製造するための以前の実験においては、他のフィルム製造の場合通常行われているように、老化防止剤は全く、或いは0.3phrより低い量しか使用されなかった。好適な具体化例においては、本発明の巻付け用テープは0.3phrより、特に1phrより多くの酸化防止剤(随時使用される金属失活剤を含まない)を含んでいる。好適な一具体化例においては、二次酸化防止剤の割合は0.3phrより多い。PVC製品に対する安定剤はポリオレフィンに対してそのまま用いることはできない。二次酸化防止剤は過酸化物を分解し、従ってジエン・エラストマーの場合には老化防止剤のパッケージの一部として使用される。驚くべきことには、一次的な酸化防止剤(例えば立体障害をもったフェノールまたはC−ラジカル除去剤、例えばCAS 181314−48−7)と二次酸化防止剤(例えば硫黄化合物、フォスファイトまたは立体障害をもったアミン)との組み合わせは、ポリプロピレンのようなジエンを含まないポリオレフィンの場合においても上記目的を達成できることが見出だされた。該組み合わせにおいて両方の機能を一つの分子の中に一緒に組み込むこともできる。特に好適なものは、一次酸化防止剤としての好ましくは分子量が500g/モルより(特に700g/モルより)大きい立体障害をもったフェノールと、二次酸化防止剤としてのフォスファイト(特に分子量が600g/モルより大きい)との組み合わせである。フォスファイトまたは一次および二次またはそれ以上高次の老化防止剤の組み合わせは現在までポリオレフィンを含んで成る巻付け用テープには使用されていない。低揮発性のフェノール性一次酸化防止剤と、それぞれ硫黄化合物の種類(好ましくは分子量が400g/モルより大きいもの)およびフォスファイトの種類から選ばれる1種の二次酸化防止剤との組み合わせが適しており、この場合フェノール、含硫黄およびフォスファイト官能基は3種の異なった分子の中に存在する必要はなく、その代わりに一つの分子の中に二つ以上の官能基を一緒に含ませることができる。
【0073】
例:
・ フェノール官能基:
CAS 6683−19−8、2082−79−3、1709−70−2、36443−68−2、1709−70−2、34137−09−2、27676−62−6、40601−76−1、31851−03−3、991−84−4
・ 硫黄含有官能基:
CAS 693−36−7、123−28−4、16545−54−3、2500−88−1
・ フォスファイト官能基:
CAS 31570−04−4、26741−53−7、80693−00−1、140221−14−3、119345−01−6、3806−34−6、80410−33−9、14650−60−8、161717−32−4
・ フェノールおよび硫黄含有官能基:
CAS 41484−35−9、90−66−4、110553−27−0、96−96−5、41484
・ フェノール性およびアミン官能基: CAS 991−84−4、633843−89−0
・ アミン官能基:
CAS 52829−07−9、411556−26−7、129757−67−1 、71878−19−8、65447−77−0
CAS 6683−19−8 (例えばIrganox 1010)と、チオエステルのCAS 693−36−7(Irganox PS 802)または123−28−4(Irganox PS 800)との組み合わせ、およびCAS 31570−04−4(Irgafos 168)との組み合わせは特に好適である。さらに二次酸化防止剤の割合が一次酸化防止剤の割合よりも多い組み合わせも好適である。これに加えて、老化を触媒的に促進する恐れのある痕跡の重金属を錯化させるために金属失活剤を加えることができる。適切な除去剤はCAS 32687−78−8、70331−94−1、6629−10−3、エチレンジアミンテトラ酢酸、N,N’−ジサリチリデン−1,2−ジアミノプロピレンまたは市販品の例えば3−(N−サリチロール)アミノ−1,2,4−トリアゾール(Palmarole ADK STAB CDA−1)、N.N’−ビス−[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジッド(Palmarole MDA.P.10)または2,2’−オキシアミド−ビス[エチル 3(t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Palmarole MDA.P.11 )である。
【0074】
上記の老化防止剤は本発明の巻付け用テープに対しては特に重要である。何故ならば、フェノール性酸化防止剤は単独で或いは硫黄含有共安定剤と組み合わせた場合、一般に当業界の要求に合致する製品を得ることはできないからである。ロール上において大気中の酸素の侵入が比較的長時間持続することが避けられないカレンダー掛け操作の場合、フォスファイト安定剤を同時に使用することは製品の一部に対して十分な熱的老化安定性を得るために避けることができないことが分かっている。押出し操作の場合でも、フォスファイトを加えることは製品に対する老化試験においてなお有利な結果を示す。フォスファイト安定剤に対しては、少なくとも0.1phr、好ましくは少なくとも0.3phrの量が好適である。特に充填剤を使用する場合、例えば鉄、マンガン、クロムまたは銅のような移動可能な金属不純物のために老化の問題が起こる可能性があり、これは老化防止剤の正しい組み合わせおよび量、並びに金属失活剤についての上記の知識によってのみ避けることができる。
【0075】
本発明の巻付け用テープは好ましくは顔料、特に黒色の顔料を含んでいる。着色はフィルム層またはフィルム層の一つ、或いは接着層または他の任意の層の中で行うことができる。巻付け用テープの中に有機性の顔料または染料を使用することができ、カーボンブラックを使用することが好ましい。カーボンブラックの割合は少なくとも5phrである。カーボンブラックとしては、すべての種類、例えばガスブラック、アセチレンブラック、ファーナスブラック、およびランプブラックを使用することができるが、フィルムの着色には普通ファーナスブラックが使用されているにも拘わらず、ランプブラックが好適である。老化が最適に行われるためは、pHが6〜8の範囲のカーボンブラックが好適である。
【0076】
巻付け用テープにはその片側に圧感性接着被膜が備えられている。接着層の量はそれぞれの場合10〜40g/m、好ましくは18〜28g/mである(即ち必要に応じ水または溶媒を除去した後の量;この数値はまたμm単位の厚さにほぼ対応している)。接着被膜の場合、厚さおよび厚さに依存した機械的性質に対するここに挙げられた数値は、接着層または接着層と関連した有利な他の層を考慮することなく、排他的に巻付け用テープの共重合体含有層を参照するものとする。被膜は全区域を覆う必要はなく、部分的な被覆を行うことができる。挙げることができる例はそれぞれの側方の縁において圧感性の接着性細片を有する巻付け用テープである。この細片を切り取ってほぼ矩形のシートをつくることができ、これを接着細片によってケーブルの束に接着し、次いで他の接着細片を巻付け用テープの裏側に接合することができるようになるまで巻き取る。この種のホース状の外皮は包装のスリーブの形に似ており、巻付けた結果ケーブルハーネスの可撓性を実質的に減少させることはない。
【0077】
適当な接着剤はすべての通常の種類、特にゴムをベースにしたものを含んでいる。この種のゴムは例えばイソブチレン、1−ブテン、酢酸ビニル、エチレン、アクリルエステル、ブタジエンまたはイソプレンの単独重合体または共重合体であることができる。特に好適なものはそれ自身がアクリルエステル、酢酸ビニルまたはイソプレンをベースにした重合体に基づくものである。
【0078】
性質を最適化するためには、使用される自己接着剤を1種またはそれ以上の添加物、例えば粘着剤(樹脂)、可塑剤、充填剤、燃焼遅延剤、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、老化防止剤、光反応開始剤、交叉結合剤、または交叉結合促進剤と配合することができる。粘着剤は、その幾つかだけを挙げれば、例えば炭化水素樹脂(例えば不飽和のC5またはC9単量体をベースにした重合体)、テルペン−フェノール樹脂、例えばα−またはβ−ピネンのような原料からつくられたポリテルペン樹脂、芳香族樹脂、例えばクマロン−インデン樹脂、またはスチレンまたはα−メチルスチレンをベースにした樹脂、例えばロジンおよびその誘導体、不均化、二量化、またはエステル化されたロジン、例えばグリコール、グリセリン、またはペンタエリスリトールとの反応生成物、さらにまた他の樹脂(例えばUllmanns Enzylopadie der technischen Chemie,12巻、525〜555頁(第4版)、Weinheimに引用されたもの)である。容易に酸化し得る二重結合をもたない樹脂、例えばテルペン−フェノール樹脂、芳香族樹脂が好適であり、特に好ましくは水素化によりつくられた樹脂、例えば水素化された芳香族樹脂、水素化されたポリシクロペンタジエン樹脂、水素化されたロジン誘導体、または水素化されたテルペン樹脂が好適である。
【0079】
適当な充填剤および顔料の例にはカーボンブラック、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、珪酸塩またはシリカが含まれる。適当な混合可能な可塑剤は例えば脂肪族、脂環式、および芳香族の鉱油、フタル酸のジエステルまたはポリエステル、トリメリチン酸またはアジピン酸、液体ゴム(例えば 低分子量のニトリルゴムまたはポリイソプレンゴム)、ブテンおよび/またはイソブテンの液体重合体、アクリルエステル、ポリビニルエーテル、粘着剤樹脂の原料をベースにした液体樹脂および軟質の樹脂、ラノリンおよび他のワックス、または液体シリコーンがある。交叉結合剤の例にはイソシアネート、フェノール樹脂またはハロゲン化されたフェノール樹脂、メラミン樹脂およびフォルムアルデヒド樹脂が含まれる。適当な交叉結合促進剤は例えばマレイミド、アリルエステル、例えばシアヌル酸トリアリル、およびアクリル酸およびメタクリル酸の多官能性エステルである。老化防止剤の例には立体障害をもったフェノールが含まれ、これはIrganoxTMの名で知られている。
【0080】
適当な燃焼遅延剤にはハロゲンを含まない材料だけが含まれ、この中には例えば充填剤、例えばアルミニウムまたはマグネシウムのポリ燐酸塩、炭酸塩および水酸化物、硼酸塩、錫酸塩、窒素をベースにした燃焼遅延剤、例えばメラミンシアヌレート、ジシアンジアミド、赤燐、または立体障害をもったアミン、例えばHA(L)Sの種類がある。
【0081】
交叉結合をさせることが有利である。何故ならば、剪断力(例えば保持力で表される)が増加し、従って貯蔵の際にロールの中で変形する傾向(テレスコープ(telescope)現象またはキャビティまたは間隙の生成)が減少するからである。圧感性接着剤の塊の浸出も減少する。この浸出はロールの粘着剤が存在しない側の縁、およびケーブルの周りに螺旋状に巻いた巻付け用テープの場合には粘着剤が存在しない縁のところで現れる。保持力は150分より大きいことが好ましい。
【0082】
接合強度は鋼に対しては1.5〜3N/cmの範囲に、また巻付け用テープの裏側では1.0〜2.5N/cmの範囲になければならない。
【0083】
要約すれば、好適な具体化例では同時押出し、熔融被覆、または分散被覆によって得られた溶媒を含まない自己接着性の塊が片側に存在している。分散接着剤、特にポリアクリレートをベースにしたものが好適である。
【0084】
巻付け用テープと接着剤の塊との間に下塗り層を用い、巻付け用テープ上における接着剤の塊の接着を改善し、従ってロールから巻き戻す際フィルムの裏側に接着剤が転写されるのを防ぐことが有利である。
【0085】
使用できる下塗り剤は公知の分散物および溶媒をベースにしたシステム、例えばイソプレンまたはブタジエンゴムおよび/またはシクロゴムをベースにしたものである。イソシアネートまたはエポキシ樹脂の添加物は接着性を改善し、また部分的に圧感性接着剤の剪断強度を改善する。物理的な表面処理、例えば焔処理、コロナまたはプラズマ処理、或いは同時押出し層も接着性を改善するのに適している。溶媒を含まない接着層を使用する場合、特にアクリレートをベースにしたものを使用する際にはこのような方法を用いることが特に好ましい。
【0086】
裏側の面は公知の剥離剤(適宜他の重合体との配合物)を被覆することができる。例にはステアリル化合物(例えばポリビニルステアリルカーバメート、CrおよびZrのような遷移金属のステアリル化合物、およびポリエチレンイミンとステアリルイソシアネートからつくられる尿素)、ポリシロキサン(例えばポリウレタンとの共重合体またはポリオレフィン上のグラフト共重合体)、および熱可塑性フルオロ重合体がある。ステアリルと言う言葉は炭素数が少なくとも10のすべての直鎖または分岐したアルキルまたはアルケニル、例えばオクタデシルと同義語を表すものとする。
【0087】
通常用いられる接着剤の塊およびまた裏面の被膜および下塗り剤に関する説明は例えばD.Satasの”Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology”(第3版)に記載されている。一具体化例においては、上記の裏面の被膜および下塗り剤、並びに接着剤の被覆は同時押出しによって行うことができる。
【0088】
しかしフィルムの裏面の形状もまた巻付け用テープの裏面に対する接着剤の塊の接着性を改善する役目をする(例えば巻戻し力を抑制するために)。極性をもった接着剤、例えばアクリレート重合体をベースにした接着剤の場合には、オレフィン含有重合体をベースにしたフィルムに対する裏面の接着性はしばしば不十分である。一具体化例においては、巻戻し力を増加させる目的でコロナ処理、焔による予備処理、または極性をもった原料との被覆/同時押出し処理によって極性をもった裏面を得ることが請求されている。
【0089】
本発明における別法として、縦切りを行う前に素材製品をコンディショニング(高温条件下で貯蔵)した巻付け用テープが請求されている。両方の方法を組み合わせて使用することもできる。本発明の巻付け用テープでは300mm/分の巻戻し速度において巻戻し力は好ましくは1.2〜6.0N/cm、極めて好ましくは1.6〜4.0N/cm,特に1.8〜2.5N/cmである。このコンディショニングはPVCの巻付け用テープの場合には知られているが、別の理由によるものである。半結晶性のポリオレフィンフィルムとは異なって、可塑化されたPVCフィルムは軟化範囲が広い。接着剤の塊は可塑剤の移動のために剪断力が低いからから、PVCの巻付け用テープはテレスコープ現象を起こす傾向がある。芯が側面の方へロールから押出されるこのようなロールの不利な変形は、縦切りを行う前に比較的長時間材料を貯蔵するか、または短時間コンディショニング(限られた時間の間高温条件で貯蔵する)を行うことによって防ぐことができる。しかし本発明方法の場合、コンディショニングの目的はオレフィンを含む裏面、および極性の接着剤の塊、例えばポリアクリレートまたはEVAをもったフィルム材料の巻戻し力を増加させることである。何故ならこの接着剤の塊はPVCに比べ、オレフィン含有材料に対して裏面の接着性が極端に低いからである。可塑化されたPVCの巻付け用テープでは、コンディショニングまたは物理的処理によって巻戻し力を増加させる必要はない。何故なら通常使用される接着剤の塊は極性のPVCの面に対し十分大きな接着性をもっているからである。ポリオレフィンの巻付け用テープの場合には、裏面の接着性の意義は特に重要である。何故なら伸び1%における力が大きい(可塑剤が存在しないために)から、使用中巻戻す際に十分な伸長を得るためには、PVCフィルムに比べ、はるかに大きな裏面の接着性および巻戻し力が必要だからである。従って好適具体化例においては、大きな巻戻し力および巻戻しの際の伸長を得るためにはコンディショニングまたは物理的な表面処理を行うことによって巻付け用テープがつくられ、300mm/分における巻戻し力はこのような手段を行わない場合に比べ少なくとも50%大きいことが好ましい。
【0090】
接着剤を被覆する場合、本発明の巻付け用テープは、後で結晶化を行うために、好ましくは被覆を行う前に予め少なくとも3日、さらに好ましくは少なくとも7日貯蔵し、ロールにテレスコープ現象が生じる傾向をもたないようにする(恐らくは結晶化によってフィルムが収縮するために)。好ましくは被覆する絶縁体上のフィルムは表面を平らにするために加熱したローラの上に案内される。通常のPVCの巻付け用テープに対してはこれは通常行われない。
【0091】
普通、ポリオレフィン材料のフィルムは手で引裂いたり引きちぎったりすることはできない。部分的に結晶した材料のようにこれらのフィルムは容易に伸長でき、従って一般に優に500%を越える大きな破断時伸びをもっている。このようなフィルムを引裂こうとした場合、フィルムはきれいに引裂かれずに伸長する。もっと強い力をかけても典型的な高い破断力は必ずしも克服できない。うまく引裂けたとしても、得られた引裂き部分は見た目が悪く、接合に使用することはできない。何故なら、分割されたフィルムはどちらかの端に薄く狭い「尻尾の部分」が生じるからである。大量の充填剤で破断時伸びを減少させたとしても添加物によってこの問題は除去されない。ポリオレフィンフィルムを二軸方向に伸長した場合、引裂き性のために破断時伸びは50%以上減少する。しかしこの方法を軟らかい巻付け用テープに転用する試みは失敗している。何故ならば、伸び1%における力がかなり増加し、力/伸び曲線はかなり傾斜が急になるからである。その結果巻付け用テープの可撓性および相容性は劇的に悪化する。しかし本発明の巻付け用テープは、機械方向に引裂くか横方向に引裂いた場合、非常に良好な挙動を示す。それに加えてロールに変える際に縦切り工程によって引裂き挙動を最適化することができる。巻付け用テープのロールをつくる過程において、粗い縦切りの縁ができる可能性があるが、これは微視的に見ればフィルムに亀裂を生じ、明らかに引裂きの伝播を促進する。このことは特に鋭利でない回転ナイフ、或いは一定の鋸状の刃をもった回転ナイフを俵状の形の製品(ジャンボ・ロール、長さの長いロール)に対して用いる破砕縦切り法を使用するか、或いは素材の形の製品(生産した際の幅と通常の販売用の長さをもったロール)に対し固定した刃または回転ナイフを用いて分割縦切りを行うことによって可能になる。破断時伸びは刃およびナイフを適当に研磨することによって調節することができる。鋭利でない固定した刃を使用し分割縦切り法で素材製品を製造することが好ましい。縦切りを行う前に素材のロールを急激に冷却することにより、縦切り操作の間の亀裂の生成をさらに改善することができる。好適な具体化例においては、特殊な方法で縦切りされた巻付け用テープの破断時伸びは、鋭い刃で縦切りした場合に比べて少なくとも30%低い。特に好適な具体化例においては、縦切りの工程において巻付け用テープの側方の縁に一定の損傷を与えた場合、破断時伸びは200〜400%である。
【0092】
巻戻し力を増加させるためには、素材製品を予め高温条件下において貯蔵することができる。布、ウエッブ、またはフィルム(例えばPVC)の担体をもった通常の巻付け用テープは剪断(二つの回転するナイフの間で)、分割(固定したまたは回転するナイフを製品の回転する素材ロールの中に押し込む)、刃(鋭い刃の中に通す過程でウエッブを分割する)または破砕(回転するナイフとローラの間で)により縦切りされる。
【0093】
PVCの巻付け用テープを縦切りする目的はジャンボ・ロールまたは素材ロールから販売可能なロールをつくることだけであり、手で容易に引裂き得るようにするために粗い縦切りの縁をつくることではない。PVCの巻付け用テープの場合、通常分割縦切り法が完全に使用される。何故なら、軟らかいフィルムの場合この方法が経済的だからである。しかしPVC材料の場合、オレフィンとは異なりPVCは無定形であり、従って引裂いた場合に伸長せずに少し伸びるだけだから、手による引裂き性は非常に良好である。PVCフィルムはあまり容易には引裂けないから、フィルムの製造工程において十分なゲル化が行われるように注意しなければならないが、これは最適な製造速度には反することである。従って多くの場合、K値が63〜65の標準的なPVCの代わりに、K値が70以上に対応する高い分子量の材料が使用される。従って本発明の共重合体の巻付け用テープの場合、分割縦切りを行う理由はPVCの場合とは異なっている。
【0094】
従って本発明の概念は
(a)式R−CH=CH
但し式中Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基である、
のα−オレフィン、
(b)炭素数3〜8のα,β−エチレン型不飽和カルボン酸、および
(c)随時使用される他のモノエチレン型不飽和単量体
の共重合体であって、該共重合体のカルボン酸基の10〜90%は金属化合物で中和した結果イオン化されている共重合体を含んで成るフィルムから構成された引裂きが容易な、ハロゲンを含まない巻付け用テープを包含している。
【0095】
この巻付け用テープを使用する場合、巻付けの端に接着テープを固定することが好ましい。
【0096】
本発明の巻付け用テープは、細長い材料、例えば電磁コイルまたは自動車のケーブルルーム(cable loom)に巻付けるのに特に適している。また本発明の巻付け用テープは他の用途、例えば空調設備の排気用パイプに使用するのに適している。何故なら、可撓性が大きいためにリベット、ビード(玉縁)および褶曲部に良好に適合するからである。ハロゲン化された原料を使っていないから、現在の労働衛生および環境の要求に合致している。量が非常に少ないためにフォッギング数が一般に90%より小さくない場合を除いて、揮発性の可塑剤に対しても同じことが言える。このような巻付け用テープを含む廃棄物から熱を回収する場合(例えば自動車のリサイクルで得られるプラスティックスの部分を焼却する場合)、ハロゲンが存在しないことは特に重要である。本発明の製品は、原料のハロゲン含量が非常に低く、それが燃焼遅延性に対し何ら役割を演じないという意味においてハロゲンを含んでいない。不純物または触媒(例えば使用した重合体の重合用)の残渣のために生じる可能性があるような痕跡量のハロゲンは無視される。ハロゲンが存在しないことには容易に燃焼する性質が伴うが、これは家庭用品または自動車用の電気製品としての用途における安全基準ではない。巻付け用テープに対し通常のPVC代替材料、例えばポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、またはポリイミドを使用した場合に可撓性に欠ける問題は、本発明においては揮発性の可塑剤を用いるのではなくその代わりに特殊な軟らかい共重合体を用いることによって解決される。この共重合体はその軟らかさおよび可撓性にもかかわらず、特に上記に概説した最適な操作条件を用いた場合には、良好な引裂き性を与えることができる。電線およびケーブルに対する応用は螺旋状の巻付けばかりではなく、分岐点、プラグまたは固定用のクリップの所で皺のない曲がった可撓性のある巻付けをする必要があるため、可撓性は特に重要である。さらに、巻付け用テープがケーブルのストランドを弾力的に引き締めることが望ましい。排気用のパイプを密封するためにもこの性能が必要である。これらの機械的な性質は本発明の共重合体をベースにした可撓性の巻付け用テープによって達成される。
【0097】
試験法
測定は温度23±1℃、相対湿度50±5%において行った。
【0098】
重合体の密度はISO 1183により、また曲げモジュラスはISO 178により決定されてそれぞれg/cmおよびMPa単位で表される。ASTM D790による曲げモジュラスは異なった試料の寸法に基づいているが、結果は数値として同等である。メルトインデックスはISO 1133に従って決定されg/10分の単位で表される。試験条件は市場での標準と同様に結晶性のポリプロピレンを含む重合体に対しては230℃、2.16kgであり、結晶性のポリエチレンを含む重合体に対しては190℃、2.16kgである。結晶融点(Tcr)はMTM 15902(Basell法)またはISO 3146に従ってDSCにより決定する。
【0099】
巻付け用テープの引張り伸びの挙動はタイプ2の試験試料(長さが150mm、幅は出来る限り15mmの矩形の試験片)に対しDIN EN ISO 527−3/2/300に従い、試験速度300mm/分、クランプした長さ100mm、予備張力0.3 N/cmで決定した。粗い縦切りの縁をもった試料の場合には、引張り試験をする前に鋭い刃で縁をきれいに整えなければならない。これとは異なり、伸び1%における力または張力に対しては試験速度10mm/分、予備張力0.5N/cmでZ010型引張り試験機(製造元Zwick)上で測定を行う。伸び1%における値は評価プログラムによりいくぶん影響を受けるから、この試験機を指定する。特記しない限り、引張り伸びの挙動は機械方向(MD)で試験する。力は試験片の幅当たりのNの単位で表され、張力は試験片の断面当たりのNの単位で表され、破断時伸びは%単位で表される。試験結果、特に破断時伸びの結果は十分な数の測定値によって統計的に確認しなければならない。
【0100】
接合強度はAFERA 4001に従い幅15mm(出来る限り)の試験片に対し剥離角180°で決定される。AFERA標準の鋼製の板を試験基質として使用する。他の基質の指定はない。
【0101】
巻付け用テープのフィルム層の厚さはDIN 53370(圧感性接着剤の層は無視する)に従って決定する。
【0102】
保持力はPSTC 107(10/2001)に従って決定し、錘りは20N、接合区域の寸法は高さが20mm、幅が13mmである。
【0103】
巻戻し力はDIN EN 1944に従い300mm/分で測定する。
【0104】
手による引裂き性は数値で表すことが困難であるが、破断力、破断時伸び、および張力をかけた場合の衝撃強さ(すべて機械方向で測定)が実質的に影響を与える。親指と人差し指の先端との二つの対の間で横方向を通してフィルムを引裂き、また巻き取り操作終了後、機械方向に鋭く引裂く。
【0105】
評価
+++ = 非常に容易。
++ = 良好。
+ = なお処理可能。
− = 処理困難。,
−− = 大きな力をかけた場合だけ引裂ける;端はきれいでない。
−−− = 処理不能。
引張り強さはASTM D1922に従いElmendorf法によって試験する。きれいに横方向に引裂きが行われる基準として、横方向の引張り強さ対機械方向の引張り強さの比を用いる。
【0106】
熱安定性はISO/DIN 6722に基づく方法によって決定する。炉はASTM D 2436−1985に従い毎時175回空気を入れ換えて操作する。試験時間は3000時間である。選ばれた試験温度は105℃である(クラスBと似ているが、100℃ではなく105℃である)。
【0107】
相容性の試験において、高温条件下における貯蔵は通常市販されているポリオレフィンの絶縁体(ポリプロピレン、または放射線で交叉結合させたポリエチレン)をもつ自動車用のリード線(ケーブル)について行われる。この目的のために、断面積が3〜6mm、長さが350mm、全直径が10mmのリード線からつくられ、50%重ね合わせて巻付けた巻付け用テープを試料としてつくる。この試料を強制通風炉の中に3000時間(熱安定性の試験としての条件)老化させた後、試料を23℃でコンディショニングし、ISO/DIN 6722に従ってマンドレルの周りに手で巻付ける。巻付け用のマンドレルは直径が5mm、重さが5kgであり、巻付け速度は毎秒1回転である。次に巻付け用テープの中の欠陥、および巻付け用テープの下にある電線の絶縁体について試料を検査する。電線の絶縁体に亀裂が見られる場合、特に巻付け用のマンドレルの上で曲げる前にすでに亀裂が明らかな場合には試験は不合格とする。巻付け用フィルムに亀裂があるか、または炉の中で熔融した場合には、試験はやはり不合格と分類される。125℃の試験の場合、ある場合には異なった時間で試料を試験した。個々の場合において特記しない限り試験時間は3000時間である。
【0108】
上記の低温の試験の場合にはISO/DIS6722に基づく方法で試料を4時間の間−40℃に冷却し、試料を直径5mmのマンドレルの上に手で巻付ける。この試料について接着テープの中に欠陥(亀裂)があるかどうかを眼で検査する。
【0109】
絶縁破壊電圧はASTM D 1000に従って測定する。ここで得られる数値は試料が1分間の間この電圧に耐えられる最大の電圧である。この数値は100μmの厚さの試料の値に変換される。
【0110】

厚さ200μmの試料は1分間6kVの最大電圧に耐える。この時、絶縁破壊電圧の計算値は3kV/100μmである。
【0111】
フォッギング数はDIN 75201Aに従って決定される。
【0112】
耐火災性能は自動車メーカーの方法に従って試験する。この目的のためにリード線の断面が約0.5mmでポリオレフィンの絶縁体をもった試験用の電線に、試験すべき巻付け用テープを巻付けることにより加工して長さ30cm、直径10mmのケーブルハーネスにする。巻付け用テープの重なりの度合いは50%である。このケーブルハーネスを水平に固定し、長さが30cmで内部焔の長さが35mmのガスの焔で30秒間燃焼させる。還元焔の先端を試料の下方から中心へと向ける。ドラフトのない部屋の中でケーブルハーネスが自己消火性をもっている場合、試験に合格したものとする。
【0113】
白化は、引張り試験機の上で元の長さの200%まで300mm/分の速度で伸長した長さ100mmの試料について視覚的に決定する。
[実施例]
【0114】
下記の実施例は本発明の範囲を制限することなく本発明を例示するものである。
【0115】
内容:
・ 本発明の実施例、参考実施例の説明。
・ 本発明の結果を表にまとめたもの。
・ 対照例の説明。
・ 対照例の結果を表にまとめたもの。
参考実施例1】
【0116】
担体フィルムをつくるために、Naイオンをもったエチレン共重合体(Surlin 1601−2, DuPont)を平らなフィルムとして200℃のダイス型温度で押出した(=注型法)。得られたフィルムの片側をコロナ処理し、次いでその側にRikidyne BDF 505(固体分含量で計算して接着剤100重量部当たり1重量%のDesmodur Z 4470 MPA/Xを加えたもの)を23g/mで被覆する。この圧感性接着剤を高温トンネルの中で乾燥させ、その過程において化学的な交叉結合を行い、乾燥機の端において巻き取って走行長が25mの素材ロールにする。得られた素材ロールを回転ナイフ(丸い刃)により分割して縦切りを行い幅15mmのロールにする。
【0117】
巻付け用テープの性質
保持力は2000分より大(2000時間で測定を中止)。
【0118】
この製品は容易に手で引裂いて離され、また引裂いて小片にでき、亀裂は選択的な方向に伝播しない。120℃において7日間貯蔵した後、試料は脆化も熔融もしなかった。
【実施例2】
【0119】
フィルムをフィルム吹き込みラインでつくる。外側の層は
74重量% LDPE(LD 166 BA,ExxonMobil)
20重量% HDPE(HMA 035,ExxonMobil)
1重量% 酸化防止剤混合物(1/4 Irganox 1010、1/2
Irganox PS 802、1/4 Irgafos 168か
ら成る)、および
5重量% カーボンブラックのバッチ(Plasblack PE 1851,
Cabot)
から構成され、中間の層は
99重量% Naイオンをもったエチレン共重合体(Surlin 1601−
2, DuPont)、および
1重量% 上記酸化防止剤混合物
から成っている。
【0120】
加工条件:
押出し温度 175℃
ダイス型の温度 180℃
吹き込み比 2.6
長手方向の延伸比 5.8
凍結線の高さ 60m
外側層の厚さ 各40μm
中間層の厚さ 35μm
このようにしてつくられた担体フィルムの片側に焔による予備処理を行い、50m/分の速度でロール被覆機によりAcronal DS 3458(圧感性アクリレート・ホットメルト接着剤)を被覆する。冷却した対圧ローラを用い担体上における温度負荷を減少させる。接着剤の被覆の割合は約35g/mである。巻き取りの前にそれぞれ120W/cmの出力の6個の中圧Hgランプを装着した紫外線装置で照射することにより、工程中で圧感性接着剤の適切な交叉結合が達成される。照射したウエッブを巻き取って1−1/4インチ(31mm)の芯の上に巻き取られた走行長20mの素材ロールをつくる。巻戻し力を増加する目的で炉の中において60℃において5時間熱処理することによりコンディショニングを行う。この素材ロールを固定した刃(真っすぐなナイフ)を用いて分割することにより縦切りを行い、幅50mmのロールをつくる。
【0121】
この巻付け用テープはElmendorf法による引張り強さ(機械方向に14N/mm、30N/mm)が比較的低いことが特徴であり、幅が広いにも拘わらず引裂くことができ、きれいな縁が得られる。
【実施例3】
【0122】
フィルムをフィルム吹き込みラインでつくる。一つの層は厚さが40μmであり、次の化合物から成っている。
【0123】
78.7重量% Znイオンをもつエチレン共重合体[Novex M21G
764,BP]
0.3重量% Irganox 1010
1重量% Irganox PS 802、および
20重量% メラミンシアヌレート[Melapur NC25,Nord
mann−Rassmann]
他の層は厚さが60μmで次のものから成っている。
【0124】
85重量% EVA(LD 36,ExxonMobil)
5重量% カーボンブラックのバッチ(Plasblack PE
1851, Cabot),
5重量% 艶消し剤のバッチ(LCC 70,Schulman)、およ

5重量% 酸化防止剤のマスターバッチ(TS 801 LD,Poly plast Mueller)
着色していない側にコロナ処理を行った後、水性アクリレート圧感性接着剤(Primal PS 83 D製のもの90重量部およびメラミンシアヌレート10重量部)を棒被覆器により24g/mの被覆速度で被覆する。乾燥トンネルの中で70℃において接着層を乾燥し、仕上げられた巻付け用テープ巻き取って1インチ(25mm)の芯の上に走行長20mの素材ロールにする。あまり尖っていない角度で固定した刃(直線のナイフ)を用い素材ロールを分割することにより縦切りを行い、幅19mmのロールにする。
【0125】
この巻き取り用のフィルムはわずかに艶消しされた表面を示す。
【実施例4】
【0126】
Liイオンをもつエチレン共重合体(Surlin 7930,DuPont)65重量%、Eva(LD261,Exxon Mobil)30重量%、および酸化防止剤のマスターバッチ(PPM 1553,Polyplast Mueller)5重量%からフィルム吹き込み法でフィルムをつくる。コロナ処理をした側に、天然ゴム、シアノゴムおよび4,4’−ジイソシアナートジフェニルメタンを含んで成る接着促進層(溶媒:トルエン)を0.6g/mの割合で被覆し、乾燥させる。接着剤の被膜をコンマ・バー(comma bar)により18g/m(固体分含量に関し)の被覆の割合で接着促進層の上に直接被覆する。この接着剤は固体分含量30重量%でn−ヘキサン中に天然ゴムの接着剤を含む溶液から成っている。この接着剤は下記の成分から構成されている。
【0127】
50部 天然ゴム
10部 酸化亜鉛
3部 ロジン
6部 アルキルフェノール樹脂
17部 テルペンフェノール樹脂
12部 ポリ−β−ピネン樹脂
1部 酸化防止剤 Irganox 1076、および
2部 鉱油
乾燥トンネルの中で100℃において第2の被膜を乾燥させる。このすぐ下手において、鋭い刃をもったナイフ棒を備えた複合式自動縦切り機の中で19mmの間隔でフィルムを縦切りして、標準の接着テープ用の芯(3インチ)の上でロールする。
【実施例5】
【0128】
吹き込みフィルム用のラインの上で次の組成をもった接着層のフィルムを使用する。
【0129】
層1:
60μm:
70重量% LDPE(LD 166 BA,ExxonMobil)
20重量% HDPE (HMA 035,ExxonMobil)
5重量% 酸化防止剤マスターバッチ(PPM 1553,Polyplas
t Mueller)、および
5重量% カーボンブラックのバッチ(Plasblack PE
1851,Cabot)
層2:
60μm:
95重量% Naイオンを含むエチレン共重合体(Surlin 1601−2,
DuPont),および
5重量% 酸化防止剤マスターバッチ(PPM 1553,Polyplast
Mueller)
層3:
15μm:
100phr Escorene UL 02133
層4:
20μm:
Levapren 450
工程ラインにおいて接着フィルムの裏側を低出力でコロナ処理し、巻取って走行長20mの素材ロールにし、これを40℃で1時間熱処理することによりコンディショニングを行う。固定した刃(直線ナイフ)を使用して素材ロールを分割することにより縦切りを行う。コンディショニングの結果、緩い張力で巻付け用フィルムを被覆できる程度に巻戻し力は増加する。この具体化例は溶媒を含まず、被覆操作no必要ないから製造が容易である。
【0130】
引張り強さの機械方向対横方向の比は7.2である。
【0131】
【表1】
Figure 0004693418
[対照実施例1]
【0132】
商品名F2104SのSingapore Plastic Products Pte製の絶縁テープ用の通常のフィルムを用いて被覆を行う。製造業者によると該フィルムは次の成分を含んでいる:
約100phr K値が63〜65の懸濁したPVC
43phr DOP(ジ−2−フタル酸2−エチルヘキシル)
5phr 三塩基性硫酸鉛(TLB、安定剤)
25phr 粉砕した白亜(Bukit Batu Murah Malays
ia、脂肪酸を被覆)
1phr ファーネスブラック、および
0.3phr スレアリン酸(潤滑剤)
phrは100部の樹脂に対する割合である。
【0133】
公称の厚さは100μmであり、表面は平らであるが艶消しが施されている。
【0134】
片側に、Four Pillars Enterprise,Taiwan製の下塗り剤Y01(分析によればトルエン中に含まれたアクリレート変性SBRゴム)を被覆し、その上にFour Pillars Enterprise,Taiwan製の接着剤IV9(分析で決定された主要成分はSBRおよび天然ゴム、テルペン樹脂、およびアルキルフェノール樹脂をトルエン中に含む)を23g/mの割合で被覆する。乾燥機のすぐ下手において鋭い刃をもったナイフ棒を備えた複合式自動縦切り機の中で25mmの間隔でフィルムを縦切りする。
【0135】
可塑剤が蒸発したために試料がばらばらな小片になったため、105℃で3000時間後の破断時伸びは測定できない。85℃で3000時間後における破断時伸びは150%であった。
[対照実施例2]
【0136】
WO 97/05206 A1号の実施例Aを再実施した。
【0137】
化合物の製法は記載されていない。従って長さ50cm、L/D比が1:10の二重スクリュー実験室用押出し機で混合した。
【0138】
9.59phr Evatane 2805
8.3phr Attane SL 4100
82.28phr Evatane 1005 VN4
74.3phr Martinal 99200−08
1.27phr Irganox 1010
0.71phr AMEO T,3.75 黒色マスターバッチ(それぞれ50重
量%のMFI=50のポリエチレンおよびFurnace Se
ast 3 Hから製造)
0.6phr ステアリン酸,および
0.60phr Luwax AL 3.
この配合物を粒状にし、乾燥し、実験室の工程ラインで吹き込み成形して管状のフィルムをつくり、その両側を縦切りする。コロナ予備処理を行った後実施例1と同様にしてフィルムを被覆しようとしたが、フィルムは横方向および機械方向に著しく収縮し、巻戻し力が大きいために4週間後においてもなおロールを巻戻すことはできない。
【0139】
従って実施例6と同様にして無極性のゴムで被覆する実験を行ったが、フィルムの溶媒に対する敏感性のためにこの試みも失敗に終った。該特許には接着剤を被覆することが記載されていず、目的とする接着性が記載されているだけだから、二つの回転するナイフの対の組の間で剪断によりフィルムを縦切りし、幅25mmの細片にして巻き取った。
【0140】
この自己接着性の巻付け用テープは良好な可撓性と燃焼遅延性をもっている。しかし手による引裂き性は不適切である。さらに、この巻付け用テープは脆化を起こすためにケーブルの絶縁体の寿命をかなり短縮させる。大きな収縮のの傾向は該配合物のメルトインデックスが不適切であるために起こる。原料のメルトインデックスが高いものを用いても、その結果収縮がはるかに少なくなるにも拘わらず同様な問題が生じる。何故ならば、フィルムの軟化点が低いにもかかわらず該特許には熱固定が予定されていないからである。この製品は著しい巻戻し力を示さないから、電線の束に被覆するのはほとんど困難である。フォッギング数は73%である(恐らくパラフィンワックスのためであろう)。
[対照実施例3]
【0141】
EP 0 953 599 A1号の実施例1を再実施した。
【0142】
配合物の製造は、該実施例記載のように実験室用の単一スクリュー押出し機を用いて混合することにより行った。
【0143】
85phr Lupolex 18 E FA
6phr Escorene UL 00112
9phr Tuftec M−1943
63phr Magnifin H 5
1.5phr ステアリン酸マグネシウム
11phr Novaexcel F 5
4phr Seast 3 H
0.2phr Irganox 1010、および
0.2phr Tinuvin 622 LD、その臭気からフォスフィンが著し
く放出されていることは明らかである。
【0144】
フイルムの製造は実験室用のフイルム吹き込みラインで行う。
【0145】
しかしこのフィルムは充填剤の小粒を多数含み、小さい穴があり、実験の際管状のフィルムは何回も裂けた。絶縁破壊電圧は0〜3kV/100μの広い範囲で変動している。従ってさらに均質化を行うために、押出し機の中で粒状物を再び熔融し、粒状化した。こうすれば配合物は少量の粒しかもたなくなる。実施例1と同様に被覆および縦切りを行う。
【0146】
赤燐を使用しているために、この自己接着性の巻付け用テープは非常に良好な燃焼遅延性をもっている。この製品は巻戻し力をもっていないから、電線の束に被覆することは実質的に不可能である。融点が低いために熱安定性は不適切である。
[対照実施例4]
【0147】
Maliwattのステッチボンド加工された編物フィラメントのウエッブ(80g/m,22デニール、黒色、厚さ約0.3mm)に対して50m/分の速度でノズル被覆によりAcronal DS 3458型の紫外線で交叉結合させたアクリレート・ホットメルト接着剤を被覆する。冷却した対圧ロールにより担体に対する温度負荷を減少させる。被覆の割合は約65g/mである。それぞれ120W/cmの中圧Hgランプ6個を備えた紫外線照射装置を用いて照射することにより、巻取り工程の上手において適切な交叉結合が達成される。剪断縦切り(僅かにずらした対になった一組の回転する刃の間で)を行いこの俵状のフィルムを加工して標準の3インチの芯の上に巻いたロールにする。
【0148】
この巻付け用テープは良好な接着性と種々のケーブルの絶縁材料(PVC、PE、PP)および溝付き管に対する非常に良好な相容性をもっている。しかし性能の観点から言えば、厚さが厚いこと、および手で引裂けないことが大きな欠点である。
[対照実施例5]
【0149】
WO 00/71634 A1号の実施例1を再実施した。
【0150】
配合機の中で下記の混合物をつくる。
【0151】
80.8phr ESI DE 200
19.2phr Ad flex KS 359 P
30.4phr 炭酸カルシウムマスターバッチ SH3
4.9phr Petrothen PM 92049
8.8phr 酸化アンチモン TMS、および
17.6phr DE 83−R
実験室用注型ライン上で上記配合物を加工して平らなフィルムにし、コロナ処理を行い、JB 720を20g/mの割合で被覆し、巻取って3インチの芯をもつ素材ロールにし、固定した刃を用い(手で前進させる)分割して縦切りする。
【0152】
この巻付け用テープはPVCに似た機械的挙動を示す。即ち高い可撓性をもち、手による引裂き性が良好である。欠点は臭素化された燃焼遅延剤を使用していることである。さらに95℃より高い温度における熱変形耐性が低いので、老化試験および相容性試験の間にフィルムが熔融する。
【0153】
【表2】
Figure 0004693418

Claims (18)

  1. フィルム層と接着層とから構成された容易に引裂き得るハロゲンを含まない巻付け用テープにおいて、該フィルムは
    (a)式 R−CH=CH2
    但し式中Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基である、
    のα−オレフィン、
    (b)炭素数3〜8のα,β−エチレン型不飽和カルボン酸、および
    (c)任意の成分としてのさらに他のモノエチレン型不飽和単量体
    の共重合体であって、該共重合体の該カルボン酸基の水素原子の10〜90%は中和した結果金属イオンで置換されている共重合体を含んで成り、該フィルム層は吹き込みフィルム押出法で製造されたものであることを特徴とする巻付け用テープ。
  2. 該共重合体の金属イオンは1価ないし3価であって、周期律表のI、II、III、IV−AおよびVII族金属から成る群から選ばれる金属であることを特徴とする請求項1記載の巻付け用テープ。
  3. 共重合体の割合は少なくとも10重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載された巻付け用テープ。
  4. 長手方向の延伸比(フィルムの巻取り速度対ダイス型の中の熔融物の速度の比)は2〜25であり
    凍結線は160cmより小さく、長手方向の延伸比を凍結線で割った値は0.1cm -1 より大きく
    吹込み比は1〜4の範囲にあり
    および/またはダイス型の間隔は1〜1.6mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  5. Elmendorf法で機械方向に測定した引張り強さは横方向の引張り強さの少なくとも2倍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  6. フィルム層の厚さは30〜180μmであり
    機械方向の伸び1%における力は0.6〜4N/cmであり、
    伸び100%における力は5〜20N/cmであり、
    破断時伸びは200〜1000%であり
    引張り強さは6〜40N/cmであり
    および/または絶縁破壊電圧は少なくとも5kV/100μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  7. フィルム層と接着層との間には下塗り層があり、
    接着層の量は10〜40g/cm 2 であり、
    鋼に対する接合強度は1.5〜3N/cmであり、
    巻戻し力は300mm/分の巻戻し速度で1.2〜6.0N/cmであり、
    および/または保持力は150分より大であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  8. 該巻付け用テープは、同時押出し法、熔融被覆法または分散物被覆法でつくられた溶媒を含まない圧感性接着剤を含んで成り、該接着剤は焔またはコロナによる予備処理により、または同時押出しまたは被覆の際に被覆された接着促進層によって担体の表面に結合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  9. 該圧感性接着剤はポリアクリレートをベースにしていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  10. 該巻付け用テープは黒色であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  11. 該巻付け用テープは可塑剤を含まないか、または可塑剤の含量が非常に低くフォッギング数が90%より大きいことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  12. 該フィルム層はカレンダー掛け加工によりつくられ、その場合該共重合体のメルトインデックスは5g/10分より低いか、および/または該フィルム層は押出し加工法によりつくられ、その場合該共重合体のメルトインデックスは0.2〜10g/10分の間にあることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  13. 該共重合体を含むフィルム層は他の重合体と配合されていることを特徴とする請求項〜12のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  14. 該共重合体を含むフィルム層は他のフィルム層と一緒に同時押出され、該他のフィルム層は重合体であって、該重合体は10g/10分より小さいメルトインデックスをもっていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  15. 該巻付け用テープの少なくとも一つの層は交叉結合させられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載された巻付け用テープ。
  16. 請求項1〜15のいずれか一つに記載された巻付け用テープの製造法において、
    ・ 巻付け用のフィルムを巻いて素材にし、次いで巻戻し力を増加させるために熱処理によるコンディショニングを行った後にこれを縦切りしてロールにし、この際このようにしてつくられた該材料の巻戻し力はこのような手段をとらなかった場合に比べ、300mm/分の巻戻し速度において少なくとも50%大きくなるようにするか、または
    ・ 巻戻し力を増加させる目的で該巻付け用フィルムに対し焔またはコロナにより処理を行うかまたは極性をもった同時押出し層を取り付け、次いで加工してロールにし、この際このようにしてつくられた該材料の巻戻し力はこのような手段をとらなかった場合に比べ、300mm/分の巻戻し速度において少なくとも50%大きくなるようにするか、または
    ・ 粗い縦切りの縁をもっているため手で容易に引裂き得るようにする方法によって巻付け用フィルムを縦切りし、このように縦切りした巻付け用フィルムの破断時伸びが鋭い刃を用いて縦切りした場合に比べて少なくとも30%低くなるようにし、
    ・ 該巻付け用フィルムを一定のナイフ前進速度を用いて自動縦切り機により縦切りし、
    ・ 該巻付け用フィルムを内径が30〜40mmの芯の上に巻付けることを特徴とする方法。
  17. 排気用のパイプまたは電線またはケーブルを束ね、保護し、標識を付け、絶縁し、または密封するための、および自動車用のケーブルハーネスのための、並びに受像管の電磁コイルのための請求項1〜16のいずれか一つに記載された巻付け用テープの使用。
  18. (a)式 R−CH=CH2
    但し式中Rは水素または炭素数1〜10のアルキル基である、
    のα−オレフィン、
    (b)炭素数3〜8のα,β−エチレン型不飽和カルボン酸、
    (c)任意の成分としてのさらに他のモノエチレン型不飽和単量体
    の共重合体であって、該共重合体の該カルボン酸基の10〜90%は金属化合物で中和した結果金属イオンで置換されている共重合体を含んで成り、吹き込みフィルム押出法で製造されたフィルムから構成されていることを特徴とする容易に引裂き得るハロゲンを含まない巻付け用テープ。
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