JP4692886B2 - 斜板式圧縮機 - Google Patents
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Description
【0001】
この発明は、クランク室に収容されてシャフトの回転に伴って回動する回転駆動体と、この回転駆動体の周縁に係留され、回転駆動体の回転に伴ってシリンダボア内を往復摺動するピストンとを備え、回転駆動体の傾斜角を変化させて吐出容量を制御する斜板式圧縮機に関し、特に、シャフトと回転駆動体がリンク機構を介して連結されている圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の圧縮機は、回転軸(シャフト)と、この回転軸に傾動可能に支持された斜板(回転駆動体)と、回転軸に止着された回転支持体と、この回転支持体と斜板との間に設けられて斜板の傾動を案内するリンク機構とを備え、斜板の傾角を調節することで吐出容量を変化させるように構成されており、例えば、特許文献1においては、ガイド孔を有する連結片を回転支持体に設けると共にガイドピンを有する一対の支持アームを斜板に設け、ガイドピンの球面部をガイド孔に係合させることで、斜板のシャフトに対する傾動と軸方向への移動とを可能にした構成が開示されている。
【特許文献1】
特開平8−338362号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の構成においては、斜板角に応じてピストンのトップクリアランスが変動するので、デッドボリュームを常に最小に設定することができなくなり、体積効率を高い状態に維持することができない不都合がある。また、上述の構成においては、シャフトに固装された回転支持体をクランク室のフロント側に配置し、この回転支持体と斜板との間にリンク機構を設けるようにしているので、クランク室の軸方向のスペースを大きく確保する必要があり、圧縮機の全長を短くすることは困難であった。
【0004】
そこで、この発明においては、上述した点に鑑みてなされたものであり、圧縮機の高効率化と小型化を図ることが可能な斜板式圧縮機を提供することを主たる課題としている。また、回転駆動体の重心をシャフトの軸線上に保つことで、回転駆動体の高速回転時における安定性を図ることをも課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するために、この発明に係る斜板式圧縮機は、クランク室を貫通してハウジングに回転自在に支持されたシャフトと、前記シャフトが挿通される開口部を有すると共に前記クランク室に配されて前記シャフトの回転に同期して回転する回転駆動体と、前記回転駆動体の周縁に係留され、前記回転駆動体の回転に伴い前記ハウジングに形成されたシリンダボア内を往復摺動するピストンと、前記ピストンの往復摺動により前記シリンダボアに選択的に連通する吸入室および吐出室とを有し、前記回転駆動体の傾斜角を変更することで吐出容量を制御するようにしている斜板式圧縮機において、前記回転駆動体は、2本のリンクピンを介して前記シャフトと傾動可能に連結されると共に、径方向への移動が前記開口部の内壁と前記シャフトとを点接触又は線接触させることによって規制されており、前記回転駆動体に、一端が前記開口部に開口し他端が外周に向って形成された2つの保持孔を設け、前記リンクピンを、前記保持孔に摺動可能に且つ前記回転駆動体の傾動を許容しうるように挿入し、また、前記保持孔の内面に摺接可能に形成された球体状の頭部を有する円柱状に形成し、前記頭部と前記保持孔の内面とのクリアランスを、回転方向後側のリンクピンにおいてより小さく設定したことを特徴としている。
【0006】
したがって、このような構成によれば、回転駆動体が2本のリンクピンを介してシャフトに連結されているので、従来の圧縮機のようにシャフトに固装された回転支持体が不要となり、圧縮機の軸方向寸法を短くすることが可能となる。また、リンクピンが回転駆動体の保持孔に摺動可能に且つ回転駆動体の傾動を許容しうるように挿入されていることから回転駆動体はリンクピンと係合する部位を中心に傾動することとなり、回転駆動体の傾斜角に拘わらずピストンのトップクリアランスを一定に保って圧縮効率の低下を防ぐことが可能となる。
【0007】
また、回転駆動体は、径方向への移動が前記開口部の内壁と前記シャフトとを点接触又は線接触させることによって規制されており、また、前記特許文献1のように斜板にガイドピンを有する一対の支持アームを設ける必要もないので、回転駆動体の重心を傾斜角に拘わらず概ねシャフトの軸線上に置くことが可能となり、高速回転時においても安定した傾転特性を得ることが可能となる。
【0008】
さらに、リンクピンが2本設けられているので、リンクピンに作用する荷重を分散させることが可能となり、また、シャフト軸に直交する軸回りのモーメント(以下、ひねりモーメントという)に対して該駆動体の回転を防止することが可能となる。
【0009】
尚、前記保持孔の中心軸は、前記シャフトの中心軸と前記ピストンを上死点に位置させる前記回転駆動体の上死点対応部位とを含む平面に対して平行に形成するとよい。
【0010】
また、回転駆動体が2本のリンクピンを介してシャフトと傾動可能に連結される構成において、リンクピンの頭部の中心同士を結ぶ線は、シャフトの中心軸と前記ピストンを上死点に位置させる回転駆動体の上死点対応部位とを含む平面に対して垂直な線上にあることが望ましく、リンクピンの頭部の中心同士を結ぶ線は、シャフトの中心軸からの距離がピストンのピッチ円半径と略等しくすることが望ましい。
【0011】
さらに、回転駆動体の重心を傾斜角に拘わらず完全にシャフトの軸線上に置くために、開口部の内壁が点接触又は線接触するシャフトの部分は、回転駆動体がシャフトと垂直な面に対する傾斜角を小さくするに伴い移動する方向に向かって径を徐々に大きくしてもよい。
【0012】
また、上述の構成においては、リンクピンに対するカウンタウエイトを、シャフトの軸線に対してリンクピンと反対側に設けることが動アンバランスを低減する上で好ましい。
【0013】
以上の構成に対して、シャフトと回転駆動体との間にスリーブを介在させ、回転駆動体の径方向への移動を前記開口部の内壁と前記スリーブとを点接触又は線接触させることによって規制するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上述べたようにこの発明によれば、ピストンが周縁に係留された回転駆動体を2本のリンクピンを介してシャフトに連結する斜板式圧縮機において、回転駆動体の径方向への移動を開口部の内壁とシャフトとを点接触又は線接触させることによって規制し、回転駆動体に、一端が開口部に開口し他端が外周に向って形成された2つの保持孔を設け、2本のリンクピンのそれぞれを、回転駆動体の保持孔に摺動可能に且つ回転駆動体の傾動を許容しうるように挿入したので、圧縮機の軸方向寸法を短くすることが可能となり、圧縮機の小型化が図ることが可能となる。また、回転駆動体の傾斜角に拘わらずピストンのトップクリアランスを一定に保つことが可能となるので、圧縮効率の高効率化を図ることが可能となる。
【0016】
さらに、回転駆動体は、径方向への移動が前記開口部の内壁と前記シャフトとを点接触又は線接触させることによって規制されているので、回転駆動体の重心を傾斜角に拘わらずシャフトの軸線上に保つことが可能となり、回転駆動体の高速回転時においても安定した傾転特性を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 図1は、本発明にかかる斜板式圧縮機の構成例を示す断面図である。
【図2】 図2は、図1で示す圧縮機のシャフトとこれにリンクピンを介して連結された回転駆動体とを示す断面図である。
【図3】 図3は、図1で示す圧縮機のシャフトとこれにリンクピンを介して連結された回転駆動体との部分を拡大した断面図である。
【図4】 図4は、回転駆動体の開口部の内壁と接触するシャフトの部分を改良した斜板式圧縮機の構成例を示す断面図である。
【図5】 図5は、斜板式圧縮機の参考構成例を示す断面図である。
【図6】 図6は、図5で示す圧縮機のシャフトとこれにリンクピンを介して連結された回転駆動体とを示す断面図である。
【符号の説明】
【0018】
4 クランク室
6 シャフト
12 シリンダボア
13 ピストン
15 リンクピン
15a 頭部
16 回転駆動体
16a 開口部
16c 保持孔
26 吸入室
27 吐出室
30 スリーブ
31 ガイド壁
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1において、斜板式圧縮機は、シリンダブロック1と、このシリンダブロック1のリア側(図中、右側)にバルブプレート2を介して組み付けられたリアヘッド3と、シリンダブロック1のフロント側(図中、左側)を閉塞するように組み付けられてクランク室4を画成するフロントヘッド5とを有して構成されているもので、これらフロントヘッド5、シリンダブロック1、バルブプレート2、及び、リアヘッド3は、締結ボルトにより軸方向に締結され、圧縮機のハウジングを構成している。
【0021】
フロントヘッド5とシリンダブロック1とによって画設されるクランク室4には、一端がフロントヘッド5から突出してプーリなどの図示しない動力伝達部材が固定されるシャフト6が収容されている。このシャフト6の一端側は、フロントヘッド5の中央部を外方へ突出するボス部5aを挿通するように設けられており、ボス部5aの内面に設けられたラジアル軸受7と、フロントヘッド5の内面に設けられたスラスト軸受8を介して回転自在に支持されている。また、シャフト6の他端は、シリンダブロック1の中央に形成された凹部9にラジアル軸受10を介して回転自在に支持されている。尚、この例においては、スラスト軸受8の転動子は径方向に複数列(2列)とし、圧縮機の高速化、小型化に対応している。
【0022】
シリンダブロック1には、シャフト6を支持する前記凹部9とこの凹部9を中心とする円周上に等間隔に配された複数のシリンダボア12が形成されている。そして、それぞれのシリンダボア12内には、片頭ピストン13が往復摺動可能に挿入されている。
【0023】
シャフト6は、図2及び図3にも示されるように、リンクピン15を介して回転駆動体16と傾動可能に連結され、この回転駆動体16の周縁部分に一対のシュー17を介してクランク室4に突出したピストン13の尾部13aが係留されている。したがって、シャフト6が回転すると、これに同期して回転駆動体16が一体に回転し、この回転運動16がシュー17を介してピストン13の往復直線運動に変換され、ピストン13の往復動により、シリンダボア12内においてピストン13とバルブプレート2との間に形成された圧縮室18の容積が変更されるようになっている。
【0024】
前記リンクピン15は、シャフト6のクランク室4に表出する中間部分に一体に形成された拡径部6aに設けられている。この拡径部6aは、シャフトの径を拡大することによって円柱状に形成されているもので、フロント側の端部が前記スラスト軸受8を介してフロントヘッド5の内面に回転自在に支持されている。リンクピン15は、拡径部6aの外周のシリンダブロック側においてシャフト6の軸芯を含む平面に対して平行且つ対称的に2つ固設されており、拡径部6aに形成された挿着孔6bに挿着される基部15aと、この基部15aに続いて形成された小径部15bと、小径部15bに続く自由端において径を拡大して形成された頭部15cとを有する円柱状のピンによって構成されている。また、リンクピン15の頭部15cは、頂部が平坦に形成された球体状をなし、小径部15bに続く頭部15cの周面が球面の一部をなす曲面に形成されている。
【0025】
回転駆動体16は、所定の厚みを有する円板状に形成されているもので、中央には、シャフト6の拡径部6aを所定のクリアランスを持たせて収容しうる開口部16aが形成されている。この開口部16aの内壁には、開口断面を狭めるように内側に突出するエッジ部16bが中程に設けられ、このエッジ部16bによりシャフト6の拡径部6aに対して回転駆動体16が点接触又は線接触するようになっている。
【0026】
また、回転駆動体16には、該回転駆動体16の軸芯を含み、同回転駆動体16の上死点対応部位(最もシリンダブロック1に近接する部位)を過ぎる平面と平行に形成されると共に、一端が開口部16aに開口し、他端が外周に開口する保持孔16cが形成されている。この例において保持孔16cは、前記回転駆動体16の軸芯と上死点対応部位とを含む平面に対して対称的に2つ形成され、それぞれの保持孔16cに、リンクピン15が摺動可能に且つ回転駆動体16の傾動を許容しうるように挿入されている。即ち、保持孔16cは、リンクピン15の基部15aよりも径が大きく形成されると共に、リンクピン15の頭部15cとの間に所定のクリアランスが確保されているもので、頭部15cが内面に摺接可能に当接し、この頭部15cを中心として回転駆動体16の傾動を許容している。そして、シャフト6の周囲には、一端がスラスト軸受8に接触する拡径部6aのフランジ部6fに当接し、他端が回転駆動体16に当接してピストン13をデストロークさせる方向に付勢するデストローキングスプリング20が配設されている。
【0027】
尚、上述の実施例において、リンクピンの頭部の中心同士を結ぶ線は、シャフトの中心軸とピストンを上死点に位置させる回転駆動体の上死点対応部位とを含む平面に対して垂直な線上にあり、また、リンクピン15の頭部15cの中心又は2つのリンクピン15の頭部15cの中心同士を結ぶ線は、シャフト6の軸線からの距離がピストン13のピッチ円半径と略等しく設定され、さらに、リンクピン15の頭部15cと保持孔16cの内面とのクリアランスは、回転方向後側のリンクピン15においてより小さく設定されている。
【0028】
また、拡径部6aのリンクピン15の近傍、例えば、リンクピン15のフロント側に肉盗み6dを施すことで、シャフト6の軸線に対してリンクピン15と反対側にカウンタウエイト6eを構成するようにしている。
【0029】
前記リアヘッド3には、吸入室21とこの吸入室21の周囲に連続的に形成された吐出室22とが画成され、バルブプレート2には、吸入室21と圧縮室18とを図示しない吸入弁を介して連通する吸入孔23と、吐出室22と圧縮室18とを図示しない吐出弁を介して連通する吐出孔24とが形成されている。また、リアヘッド3には、吐出室22とクランク室4との連通状態、及び、クランク室4と吸入室21との連通状態を制御する図示しない圧力制御弁が装着されており、この圧力制御弁によってクランク室圧が調節されるようになっている。
【0030】
したがって、シャフト6が回転すると、その回転動力はリンクピン15の頭部15c(この場合、クリアランスの小さい回転方向後方のリンクピンの頭部)を介して回転駆動体16に伝達されるので、回転駆動体16が回転し、ピストン13がシリンダボア12内を往復摺動する。このため、ピストン13の下降行程においては吸入室21内の作動流体が吸入孔23を介して圧縮室18へ吸入され、上昇行程においては圧縮室内の作動流体が加圧されると共に加圧された作動流体が吐出孔24を介して吐出室22へ吐出されることとなる。
【0031】
そして、圧力制御弁によりクランク室圧を減少させると、クランク室圧とピストン13の背圧(圧縮室圧)との圧力差が大きくなり、デストローキングスプリング20のばね力に抗して回転駆動体16がフロント側へ移動すると共に、リンクピン15の頭部15cを中心として回動し、シャフト6と垂直な面に対する傾斜角度が大きくなる。このため、ピストンストロークが大きくなって吐出容量が大きくなる。これに対して、圧力制御弁によりクランク室圧を増加させると、クランク室圧とピストン13の背圧(圧縮室圧)との圧力差が小さくなり、デストローキングスプリング20のばね力により回転駆動体16がシリンダブロック1側へ移動すると共に、リンクピン15の頭部15cを中心として回動し、シャフト6と垂直な面に対する回転駆動体16の傾斜角度が小さくなる。このため、ピストンストロークが小さくなって吐出容量が小さくなる。
【0032】
この際、回転駆動体16は、リンクピン15の頭部15cを中心として傾動すると共に保持孔16cの軸方向に摺動しつつシャフト上を軸方向に移動する。このため、リンクピン15の頭部15cと回転駆動体16との係合部位をピストン13のトップクリアランスが最小となる位置に設定しておけば、回転駆動体16の傾斜角が変更された場合でもピストン13のトップクリアランスは変更することがないので、ピストントップクリアランスを最小状態で一定に保つことが可能となり、吐出容量に拘わらず体積効率を向上させることが可能となる。
【0033】
また、回転駆動体16は、その開口部16aに収容されたシャフト6の拡径部6aに対してリンクピン15を介して連結されているので、シャフト6の軸方向の寸法を抑えることが可能となり、圧縮機の小型化を図ることが可能となる。しかも、回転駆動体16は、傾斜角の変化に伴い、開口部16aの内壁に形成されたエッジ部16bがシャフト6の拡径部6aの周面と当接しつつ軸方向に移動できるようになっているので、径方向への移動は開口部16aのエッジ部16bが点接触又は線接触することによって規制されている。このため、回転駆動体16の重心を傾斜角に拘わらず概ねシャフト6の軸線上に置くことが可能となり、高速回転時においても安定した傾転特性を得ることが可能となる。
【0034】
尚、上述の構成において、回転駆動体16のエッジ部16bが当接する拡径部6aの部分を、図4に示されるように、シリンダブロック側に向かうにつれて(図中右方へ向かうにつれて)径を大きくしてもよい。
【0035】
拡径部6aのエッジ部16bが当接する部分でシャフト6の径が均一である場合には、回転駆動体16の傾斜角(シャフト6の中心軸と垂直になる面に対する角度)が小さくなると、回転駆動体16の重心がエッジ部16b側へ僅かに移動することになるが、図4に示すような構成とすることで、回転駆動体16の重心を傾斜角に拘わらず完全にシャフトの軸線上に置くことが可能となる。
【0036】
以上の構成は、回転駆動体16が2つのリンクピン15の頭部15cの中心間を結ぶ線の回りに回動するようリンクピン15の頭部15cを回転駆動体16の保持孔に係合する構成であったが、回転駆動体16とシャフト6とは1つのリンクピン15によって連結することも考えられる。
【0037】
図5及び図6において、そのような構成例が参考として示されており、以下、この参考構成例について説明すると、シャフト6の拡径部6aには、スリーブ30が外嵌されており、このスリーブ30の周囲に回転駆動体16が配設されている。この回転駆動体16は、シャフト6に固装されたリンクピン15をスリーブ30に形成されたスリット30aを介して回転駆動体16の支持孔16cに係合するようにしているもので、開口部16aの内壁に形成されたエッジ部16bをスリーブ30の周面に点接触又は線接触させるようにしている。
【0038】
この例においては、リンクピン15は、シャフト6の軸芯を含む平面に対してオフセットして平行に設けられ、また、回転駆動体16に形成される保持孔16cも、該回転駆動体16の軸芯と同斜板の上死点対応部位を含む平面に対してオフセットして平行に形成されている。
【0039】
また、この構成例においては、回転駆動体16に、その傾斜端面からフロント側及びリア側へ突出してスリーブの周面に摺接するガイド壁31が設けられている。このガイド壁31は、この例においては、保持孔16cに対して平行に設けられている。そして、デストローキングスプリング20をガイド壁31とスラスト軸受8に接触する拡径部6aのフランジ部6fとの間に弾装し、ガイド壁31を介して斜板16にピストン13のデストローク方向への付勢力を常時付加するようになっている。
尚、その他の構成については、前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。
【0040】
このような構成においては、上述した作用効果に加え、リンクピン15を1本にした場合でも回転駆動体16の傾転をガイド壁31により滑らかにすることが可能となる。前記構成例においては、回転駆動体16とシャフト6とが2本のリンクピン15により連結されていたので、ひねりモーメントに対して該駆動体の回転を防止することが可能であったが、1本のリンクピン15で連結する場合には、ひねりモーメントによる回転駆動体16の回転が懸念される。しかしながら、圧縮力の偏作用に起因するひねりモーメントをガイド壁31を介してスリーブ30で受けることが可能となり、回転駆動体30の傾転を安定させることが可能となる。
Claims (7)
- クランク室を貫通してハウジングに回転自在に支持されたシャフトと、前記シャフトが挿通される開口部を有すると共に前記クランク室に配されて前記シャフトの回転に同期して回転する回転駆動体と、前記回転駆動体の周縁に係留され、前記回転駆動体の回転に伴い前記ハウジングに形成されたシリンダボア内を往復摺動するピストンと、前記ピストンの往復摺動により前記シリンダボアに選択的に連通する吸入室および吐出室とを有し、前記回転駆動体の傾斜角を変更することで吐出容量を制御するようにしている斜板式圧縮機において、
前記回転駆動体は、2本のリンクピンを介して前記シャフトと傾動可能に連結されると共に、径方向への移動が前記開口部の内壁と前記シャフトとを点接触又は線接触させることによって規制されており、
前記回転駆動体に、一端が前記開口部に開口し他端が外周に向って形成された2つの保持孔を設け、
前記リンクピンを、前記保持孔に摺動可能に且つ前記回転駆動体の傾動を許容しうるように挿入し、また、前記保持孔の内面に摺接可能に形成された球体状の頭部を有する円柱状に形成し、
前記頭部と前記保持孔の内面とのクリアランスを、回転方向後側のリンクピンにおいてより小さく設定したことを特徴とする斜板式圧縮機。 - 前記保持孔の中心軸は、前記シャフトの中心軸と前記ピストンを上死点に位置させる前記回転駆動体の上死点対応部位とを含む平面に対して平行であることを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
- 前記リンクピンの頭部の中心同士を結ぶ線は、前記シャフトの中心軸と前記ピストンを上死点に位置させる前記回転駆動体の上死点対応部位とを含む平面に対して垂直な線上にあることを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
- 前記リンクピンの頭部の中心同士を結ぶ線は、前記シャフトの中心軸からの距離が前記ピストンのピッチ円半径と略等しいことを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
- 前記開口部の内壁が点接触又は線接触する前記シャフトの部分は、前記回転駆動体が前記シャフトと垂直な面に対する傾斜角を小さくするに伴い移動する方向に向かって径が徐々に大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
- 前記リンクピンに対するカウンタウエイトは、前記シャフトの軸線に対して前記リンクピンと反対側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
- 前記シャフトと前記回転駆動体との間にスリーブを介在させ、前記回転駆動体は、径方向への移動が前記開口部の内壁と前記スリーブとを点接触又は線接触させることによって規制されていることを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機。
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