JP4692405B2 - 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール - Google Patents

光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP4692405B2
JP4692405B2 JP2006168984A JP2006168984A JP4692405B2 JP 4692405 B2 JP4692405 B2 JP 4692405B2 JP 2006168984 A JP2006168984 A JP 2006168984A JP 2006168984 A JP2006168984 A JP 2006168984A JP 4692405 B2 JP4692405 B2 JP 4692405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical waveguide
cavity
clad
waveguide
curable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006168984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007334236A (ja
Inventor
徹 藤居
俊彦 鈴木
敬司 清水
和敏 谷田
茂実 大津
英一 圷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2006168984A priority Critical patent/JP4692405B2/ja
Priority to US11/605,391 priority patent/US7561773B2/en
Priority to CN 200710084794 priority patent/CN101093263B/zh
Publication of JP2007334236A publication Critical patent/JP2007334236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4692405B2 publication Critical patent/JP4692405B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュールに係わり、特に、材料を変更することなくフレキシブル性を確保することができるとともに、軽量化を図ることができる光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュールに関する。
従来の高分子光導波路の製造方法の一例としては、例えば
(1)フィルムにモノマーを含浸させ、コア部を選択的に露光し、屈折率を変化させてフィルムを張り合わせる方法(選択重合法)、
(2)コア層及びクラッド層を塗布後、反応性イオンエッチングを用いてクラッド部を形成する方法(RIE法)、
(3)高分子材料中に感光性の材料を添加した紫外線硬化樹脂をフォトリソグラフィーにより露光・現像する方法(直接露光法)、
(4)射出成形を利用する方法、
(5)コア層及びクラッド層を塗布後、コア部を露光してコア部の屈折率を変化させる方法(フォトブリーチング法)等の各種の製法が提案されている。
しかしながら、上記(1)の選択重合法は、フィルムの張り合わせに問題がある。上記(2)のRIE法、及び上記(3)の直接露光法は、フォトリソグラフィー法を使うためコスト高になる。上記(4)の射出成形法は、得られるコア径の精度に課題がある。上記(5)のフォトブリーチング法は、コア層とクラッド層の屈折率差を十分にとれないという問題がある。実用的な製法としては、上記(2)のRIE法や上記(3)の直接露光法を挙げることができるが、上述したように作製コストに問題がある。そして、上記(1)〜(5)のいずれの製法にあっても、大面積であり、かつ、フレキシブルなプラスチック基材に高分子光導波路を形成するには実用的に馴染まない。
一方、上記従来の製造方法とは全く異なった高分子光導波路の製法の一例として、例えばマイクロモールド法と称する鋳型を用いて高分子光導波路を製造する方法がある(例えば、特許文献1〜3参照。)。これらの特許文献1〜3に記載された高分子光導波路の製造方法によれば、コア形成用凹部を有する鋳型とクラッド用のフィルム基材とを剥離可能に密着し、毛細管現象を利用して、コア形成用硬化性樹脂を鋳型の凹部に充填硬化することで、フィルム基材上に導波路コアを形成するようにしている。そして、鋳型を剥離した後、フィルム基材のコア形成面の全面にクラッド層を形成する。これにより、低コストであり、極めて簡便に光導波路を量産することが可能となり、簡便な製法であるにもかかわらず、光導波損失が小さい光導波路を安定して作製することができるようになる。更には、従来から作製が困難であったフレキシブルなプラスチック基材上にも、光導波路を作製することが可能となる。なお、上記特許文献1〜3に記載された高分子光導波路の製造方法は、本出願人等が先に提案したものである。
特開2004−29507号公報 特開2004−86144号公報 特開2004−109927号公報
ところで、例えばヒンジにより開閉自在な携帯機器や情報機器等の内部においてヒンジの回転軸線を横切って配置される光導波路においては、屈曲性に富むフレキシブルな光導波路を用いる必要がある。上記従来の光導波路の製造技術により製造された光導波路にあっては、フレキシブル性に劣る材料では屈曲性が十分に得られない。そこで、光導波路に更なるフレキシブル性を持たせなければならない場合は、高い屈曲性をもつ材料を用いて光導波路を作製することが頻繁に行われていた。
しかしながら、材料を変更することによりフレキシブル性をもつ光導波路を作製しようとする場合は、光導波路の熱的特性や光伝送特性等よりも、光導波路の屈曲性能を重視することとなり、材料の変更に伴い耐熱性の低下や光導波損失などを発生させやすくなるという問題点、ダイシングソーによる45°マイクロミラー面を作製する工程において、そのマイクロミラー面を高い精度をもって平坦な面に加工することは困難となるという様々な問題点があった。このため、安価であり、光導波路の材料を変更することなく、簡単にフレキシブル性を付与することができる光導波路の製造方法が求められていた。
一方、材質を変更することで光導波路全体に高いフレキシブル性を持たせた場合は、実装工程時のピックアップやボンディング等により光導波路に外力が加わると、光導波路自体を容易に変形させてしまう。そのため、光導波路を発光素子及び受光素子に光結合させる際に、それらの素子及び光導波路コア間の距離を安定して維持することができず、必要とする精度をもって光導波路を実装するのは困難になるという問題点があった。また、導波路コア間や導波路コア周辺には、クラッド材料が密に充填されるので、光導波路の重量が増加するという問題点があった。モバイル機器等に搭載される全ての構成部品に軽量化を図ることが求められてきており、その構成部品である光導波路についても、軽量化を図ることが切望されている。
上記特許文献1〜3に記載された高分子光導波路の製造方法では、光導波路の材料を変更することなく、高分子光導波路のフレキシブル性を向上させ、高分子光導波路の軽量化を図ることについては言及していない。
本発明は、上記従来の課題を解消するためになされたものであり、材質の変更を伴うことなくフレキシブル性の向上と軽量化を達成することを可能とし、更には、高精度に実装することが可能であり、それと同時に、安価であり、簡易に作製することを可能とした光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュールを提供することを目的としている。
[1]本発明は、フレキシブル性を有する光導波路であって、クラッド層となる下部基材と、前記下部基材上に並列に形成された複数の導波路コアと、前記複数の導波路コアを挟んで前記下部基材に相対するクラッド層となる上部基材と、前記導波路コア間と前記下部基材及び前記上部基材間に形成された空間内に前記導波路コアに沿って延在する空洞が形成されるように、前記複数の導波路コアの側面を覆うクラッドとを備えたことを特徴とする光導波路にある。
上記構成によると、光導波路が屈曲したとき、空洞において歪や曲折などによる変形を吸収緩和することが可能となり、光導波路の材質に拘わらず、光導波路の屈曲性を増大することができる。材料の使用効率を飛躍的に高めることができるようになり、光導波路の軽量化をも達成することができる。
[2]上記[1]記載の発明にあって、前記導波路コア及び前記空洞が、相互に延在するアレイ構造に形成されていることを特徴としている。上記[1]の作用効果に加えて、光回路の高密度実装を達成することができる。
[3]上記[2]記載の発明にあって、アレイ化した複数の前記空洞における光進行方向に対する断面の幅が、異なる幅寸法に設定されていることを特徴としている。上記[2]の作用効果に加えて、光導波路アレイの実装密度を低下させることなく、光信号を効率よく確実に取り込める形状を得ることができる。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の発明にあって、前記空洞が、光進行方向に対する一方の端面から他方の端面までの間を前記導波路コアに沿って貫通して形成されていることを特徴としている。上記[1]〜[3]の作用効果に加えて、曲折や捻れなどによる過大な外力を合理的に吸収緩和することが可能となる。
[5]上記[4]記載の発明にあって、前記空洞の少なくとも一方の開口端部内に硬化性樹脂が充填硬化されていることを特徴としている。上記[4]の作用効果に加えて、光導波路の必要な部分だけに屈曲性を付与することができる。光導波路の端部の剛性を高めることができるようになり、導波路コアに光を入射させる発光部と導波路コアからの出射光を受光する受光部の取付けを容易に行うことができる。
[6]上記[4]記載の発明にあって、前記空洞の両側開口端部内の所定位置に前記硬化性樹脂が充填硬化されてなり、前記硬化性樹脂の充填開始位置及び充填終了位置間の距離が、互いに異なる寸法に設定されていることを特徴としている。上記[4]の作用効果に加えて、空洞を外気から遮断することができるので、高温度や高湿度の環境条件下においても、光伝送特性などに支障を与えることを防止することができる。また、空洞の内部に充填される硬化性樹脂の充填開始位置及び充填終了位置間の距離を互いに異なる寸法に設定することができるので、光導波路のフレキシブル性を調節することができる。
[7]上記[5]または[6]記載の発明にあって、前記硬化性樹脂が、前記クラッドとは異なる物質からなることを特徴としている。上記[5]、[6]の作用効果に加えて、機械特性や光伝送特性などに優れたフレキシブルな光導波路が得られる。
[8]上記[5]〜[7]のいずれかに記載の発明にあって、前記硬化性樹脂が、高分子材料からなることを特徴としている。上記[5]〜[7]の作用効果に加えて、光導波路のフレキシブル性やクラッドなどに対する密着性をより一層高めることができる。
[9]上記[1]記載の発明にあって、前記下部基材及び前記上部基材が、前記クラッドの屈折率と同一の屈折率、または0.02以内の屈折率差を有し、フレキシブル性を有するフィルム材により構成されていることを特徴としている。上記[1]の作用効果に加えて、光伝送特性に優れた高信頼性のフレキシブルな光導波路が得られる。
[10]上記[1]または[9]記載の発明にあって、前記下部基材及び前記上部基材が、高分子フィルム材料により構成されていることを特徴としている。上記[1]、[9]の作用効果に加えて、熱的特性、光伝送特性、フレキシブル性などをより一層高めることができる。
[11]上記[1]または[9]記載の発明にあって、前記クラッドが、硬化型高分子材料により構成されていることを特徴としている。上記[1]、[9]の作用効果に加えて、樹脂のマイグレーションを利用して、未硬化の薄膜クラッドを導波路コアの側面に流着させることができる。導波路コアに沿って延在する空洞を簡易な工程で作製することができるようになる。
[12]上記[1]記載の発明にあって、前記下部基材及び前記上部基材間の対向内壁面の少なくとも一方に、クラッド層が形成されていることを特徴としている。上部基材及び下部基材としては、例えばクラッドフィルム基材、あるいはクラッド層をコーティングしたクラッド基材などを使用することができる。上記[1]の作用効果に加えて、下部基材及び上部基材の材料選択の自由度が大きくなる。
[13]更に本発明は、フレキシブル性を有する光導波路の製造方法であって、下部クラッドフィルム上に複数の導波路コアを並列に形成する工程、上部クラッドフィルム上に未硬化のクラッドを形成する工程、前記複数の導波路コア上に前記上部クラッドフィルム上のクラッド形成面を被せる工程、前記クラッドが流動して前記複数の導波路コアの側面を覆い、前記下部クラッドフィルム、前記上部クラッドフィルム及び前記クラッド間に、前記導波路コアに沿って貫通する空洞を形成する工程、及び前記クラッドを硬化する工程を備えてなることを特徴とする光導波路の製造方法にある。
上記構成によると、パターニング、露光・現像、エッチングなどの煩雑な工程を排除して、導波路コア、その導波路コアに沿って貫通する空洞を簡易な工程で安定して大量生産することができる。工程の単純化を達成することができるとともに、生産性を向上させることで、低コスト化を容易にかつ確実に達成することができる。
[14]更に本発明は、上記[13]記載の発明にあって、前記空洞の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化する工程を更に備えてなることを特徴とする光導波路の製造方法にある。
上記構成によると、上記[13]の作用効果に加えて、光導波路のフレキシブル性などを所要の部位に付与することができるフレキシブルな光導波路を簡単に製造することができる。
[15]上記[14]記載の発明にあって、前記空洞の開口端部内に前記硬化性樹脂を充填硬化する工程は、前記硬化性樹脂を毛細管現象及び/または減圧吸引によって前記空洞内の所定の位置に充填する程を含んでなることを特徴としている。上記[14]の作用効果に加えて、空洞内に硬化性樹脂を容易に進入させることができるようになる。
[16]上記[14]記載の発明にあって、前記下部クラッドフィルムまたは前記上部クラッドフィルムの前記空洞に対応する部位に、毛細管現象及び/または減圧吸引のための通孔を形成する工程を更に備え、前記空洞の開口端部内に前記硬化性樹脂を充填硬化する工程は、前記硬化性樹脂を前記空洞の一方の開口端部内の所定の位置まで充填した後、熱または光により硬化する程、及び前記硬化性樹脂を前記空洞の他方の開口端部内の所定の位置まで充填した後、熱または光により硬化する程を含んでなることを特徴としている。上記[14]の作用効果に加えて、空隙を生じたり、気泡を混入させたりすることなく、空洞内に硬化性樹脂を確実に進入させることができるようになる。
[17]更に本発明は、上記請求項1〜12のいずれかに記載の光導波路の前記導波路コアに光を入射させる発光部と、前記導波路コアからの出射光を受光する受光部とを有してなることを特徴とする光通信モジュールにある。
上記構成によると、空洞部分の屈曲性を増すことができるので、例えば電気機器内の電気モジュール間、あるいは電気機器間に組立ての制約を受けることなく、容易にかつ正確に光結合することができる。
本発明は、導波路コアに沿った空洞を有する光導波路を採用することにより、材料を変更することなくフレキシブル性を向上させることができるとともに、軽量化を達成することを可能とし、更には、高精度に実装することが可能であり、それと同時に、低コストであり、製造工程の単純化を可能とし、安定して大量生産することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
(光導波路の構成)
図1は、本発明における第1の実施の形態である光導波路の一構成例を模式的に示す断面図である。
図1において、符号10は、光導波路の構造例を示している。この光導波路10の基本構成は、図1に示すように、クラッド層となる下部基材11と、その下部基材11上に形成された導波路コア12と、その導波路コア12を挟んで下部基材11に相対するクラッド層となる上部基材13と、その導波路コア12の側面に形成された薄膜のクラッド14と、相対するクラッド14間に形成された空洞15とからなる。下部基材11及び上部基材13は、例えばフィルム材またはシート材等を矩形状に形成している。導波路コア12及び空洞15は、所定のアレイ間隔をもって相互に延在するアレイ構造とされている。このアレイ構成の導波路コア12は、相互に異なるアレイ間隔をもって光進行方向に延在している。一方、この第1の実施の形態の特徴的構成である空洞15は、光進行方向に対する一方の端面から他方の端面までの間を導波路コア12に沿って貫通して形成されている。このアレイ構成の空洞15の光進行方向に対する断面は、略矩形状をなしており、その断面幅は、相互に異なる幅寸法とされている。空洞15の高さは、導波路コア12の高さと概ね等しくなっている。
導波路コア12は、高い屈折率をもつ材料からなり、下部基材11及び上部基材13は、導波路コア12よりも低い屈折率をもつ材料により構成されている。下部基材11及び上部基材13としては、例えば屈折率、光透過性等の光学的特性、機械的強度、耐熱性、可撓性等の優れた高分子フィルム基材、あるいはクラッド層をコーティングした基材などを使用することができる。その基材としては、シリコーン、ガラス、セラミック、あるいはプラスチック等の各種の材料を用いることができる。屈折率が適正な基材の場合は、そのままクラッド基材として用いることができる。屈折率の制御を必要とするものは、クラッド基材の全面に樹脂コートや無機材料をPVD法で着膜したもの、またはクラッド基材に部分的に樹脂コートや無機材料をPVD法で着膜したものなどをクラッド層として用いることができる。
この光導波路10では、空洞15の少なくとも一方の開口端部内に硬化性樹脂からなる閉鎖部材(図3の符号16)を埋め込んだ構造を形成することができる。この硬化性樹脂の屈折率は制限されない。これにより、空洞15の開口端部内に充填硬化した硬化性樹脂によって空洞15の開口端が塞がり、空洞15内を外気から遮断することができる。高温度や高湿度の環境条件下に置かれても、機械特性や光伝送特性に優れた高信頼性のフレキシブルな光導波路10が得られる。また、空洞15の内部に充填される硬化性樹脂の充填開始位置及び充填終了位置間の距離を互いに異なる寸法に設定することができる。これにより、光導波路10の屈曲部の位置を調節することができる。
上記のごとく構成された光導波路10の構造、形状及び構成部材は、図示例に限定されるものではないことは勿論である。この第1の実施形態によれば、導波路コア12を相互に異なるアレイ間隔をもって形成するとともに、空洞15の断面幅を相互に異なる幅寸法に形成しているが、本発明は、図示例に限定されるものではない。本発明にあっては、例えばアレイ構成の導波路コア12を同一のアレイ間隔をもって光進行方向に延在することができるとともに、アレイ構成の空洞15の幅を同一の間隔をもって構成することができる。導波路コア12の形状は、光結合する光学素子の形状によって適宜に設定できる。
この第1の実施の形態である光導波路10は、その内部に形成された空洞15の周面を導波路コア12の側面として構成しているものではない。その空洞15は、屈折率が1.0であるクラッドとしての機能を有しているものでもない。第1の実施の形態である光導波路10の空洞15は、光導波路10における湾曲や捻れなどによる過度の変形を吸収緩和する機能を有することに主要な特徴部を有しているものであり、その空洞15の幅などは、光導波路10のフレキシブル性の要求に応じて自由に設定することができるものである。
(光導波路の製造方法)
以上の構成をもつ第1の実施の形態に係る光導波路10は、図2に示す本発明の製造方法によって、以下のように効率的に製造される。なお、以下の製造例にあっては、下部基材11及び上部基材13にフレキシブル性に富む高分子フィルム材を使った光導波路10について説明するが、本発明は高分子フィルム材に限定されない。また、この製造例では、アレイ構成の導波路コア12を同一のアレイ間隔をもって製造する場合について述べるが、アレイ構成の導波路コア12を相互に異なるアレイ間隔をもって製造する場合をも含むものである。
図2は、光導波路10の作製工程を概念的に示している。図2(a)及び図2(b)は、導波路コア作製用の鋳型1を作製する工程を示す概念図、図2(c)〜図2(f)は、導波路コア12を作製する工程を示す概念図、図2(g)及び図2(h)は、薄膜クラッド14aを作製する工程を示す概念図であり、図2(i)〜図2(k)は、導波路コア12に沿って貫通する空洞15を作製する工程を示す概念図、図2(l)は、空洞15内に硬化性樹脂16を充填硬化する程を示す概念図である。図3は、光導波路10の空洞15の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化した状態を示している。図3(a)及び図3(b)は、図2(l)のIII−III線の矢視断面図である。
(鋳型の作製工程)
図2(c)に示す鋳型21は、本出願人等が先に提案した上記特許文献1〜3に記載された鋳型の作製技術と同様に、導波路コアの形態に対応する凸部20aを形成した原盤20を用いて作製することができる。この原盤20の作製にあっても、上記特許文献1〜3に記載された原盤の作製技術と実質的に同じ製法によって得ることができる。
鋳型21は、図2(a)及び図2(b)に示すように、先ず、原盤20の導波路コアの形態に対応する凸部20aが形成された面に、鋳型形成用の硬化性樹脂を塗布し、あるいは注型する。次に、必要に応じて乾燥処理を行った後、その硬化性樹脂を硬化させる。次いで、その硬化した硬化性樹脂を原盤20から剥離することで、図2(c)に示すように、導波路コアの凸部形態に対応する凹部21aを有する型構造を作製することができる。
鋳型形成用の硬化性樹脂としては、例えば硬化後にゴム状となる液状シリコーンゴムを使用することができる。その液状シリコーンゴムとしては、例えば液状ジメチルシロキサンゴムを用いることが特に好適であり、密着性、剥離性、寸法安定性、強度や硬度などの点からみて好ましい。このような液状シリコーンゴムを用いた鋳型21では、その凹部構造の変形などを防止することができるようになる。原盤20の導波路コア形状を高精度に安定して写し取ることができるとともに、気泡の混入を少なくすることが可能となる。また、鋳型21の凹部21aの断面積が、例えば10×10μm程度の極めて小さいものであっても、導波路コア形成用の硬化性樹脂の毛細管現象を利用することで、鋳型21の凹部21a内に即座に充填することができるようになる。
(下部クラッドフィルム基材上に導波路コアを作製する工程)
高分子フィルム材からなる下部クラッドフィルム基材11(下部基材11)上に導波路コア12を作製する工程は、図2(c)〜図2(f)に示すように、先ず、鋳型21に下部クラッドフィルム基材11を密着させ、下部クラッドフィルム基材11を密着させた鋳型21の凹部21a内に導波路コア形成用の硬化性樹脂を充填する。次に、熱または光などによって、充填したコア形成用の硬化性樹脂を硬化させる。次に、鋳型21を下部クラッドフィルム基材11から剥離する。この工程においては、例えば毛細管現象により鋳型21の凹部21a内に導波路コア形成用の硬化性樹脂を充填するのが好ましい。また、毛細管現象を利用して、硬化性樹脂の鋳型21の凹部21a内への充填を促進するのには、例えば鋳型21の凹部21a内に連通する所定の位置に図示しない吸引口を設けることで、吸引系全体を0.1〜200Pa程度に減圧することが望ましい。
下部クラッドフィルム基材11上の導波路コア12にあっても、本出願人等が先に提案した上記特許文献1〜3の作製技術と実質的に同じ製法によって得られることは勿論であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば直接露光法、エッチング法等による導波路コア12の作製方法を使用することができる。本発明にあっても、上記特許文献1〜3の作製技術を用いて下部クラッドフィルム基材11上に導波路コア12を作製することが、作製工数を減少すること、作製コストを低減すること、及びフレキシブルな高分子フィルム基材上に導波路コア12の凸部を直接形成することができる点で好適である。
導波路コア形成用の硬化性樹脂としては、例えば放射線硬化性、電子線硬化性、熱硬化性等を有する樹脂などが好適である。特に好ましくは、紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂などを用いることが望ましい。紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂としては、例えば紫外線硬化性または熱硬化性のモノマー、オリゴマー、モノマーとオリゴマーの混合物などを用いることができる。紫外線硬化性樹脂としては、例えばエポキシ系、ポリイミド系、アクリル系の紫外線硬化性樹脂などを好適に使用することができる。
(上部クラッドフィルム基材上に未硬化の薄膜クラッドを作製する工程)
高分子フィルム材からなる上部クラッドフィルム基材13(上部基材13)上に未硬化のクラッド薄膜層14a(薄膜クラッド14a)を作製する工程は、図2(g)及び図2(h)に示すように、先ず、上部クラッドフィルム基材13上にクラッド用の未硬化樹脂を適量滴下して、未硬化のクラッド薄膜層14aを作製する。未硬化のクラッド薄膜層14aは、例えばスピンコート法により形成することができる。
クラッド形成用の樹脂としては、例えば放射線硬化性、電子線硬化性、熱硬化性などの各種の樹脂材を使用することができる。紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂などが特に好適である。紫外線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂としては、例えば紫外線硬化性または熱硬化性のモノマー、オリゴマー、モノマーとオリゴマーの混合物などを用いることができる。紫外線硬化性樹脂としては、例えばエポキシ系、ポリイミド系、アクリル系の紫外線硬化性樹脂などを使用することが好ましい。紫外線硬化性樹脂を硬化させるには、紫外線ランプ、紫外線LED、UV照射装置等が用いられる。また、熱硬化性樹脂を硬化させるには、オーブン中での加熱等が用いられる。
下部クラッドフィルム基材11及び上部クラッドフィルム基材13としては、フレキシブル性を有するフィルム材を用いることが好適である。導波路コア形成用または薄膜のクラッド形成用の樹脂に紫外線硬化性樹脂を使用する場合は、紫外領域に対して透明性が高い材料を選択することが肝要である。クラッドフィルム基材11,13と薄膜のクラッド14との屈折率差は、0.02以内であることが好ましい。更に好ましくは、同一あるいは0.005以内であることが特に望ましい。一方、基材に薄膜クラッドをコーティングしたクラッド基材を用いる場合には、基材の平坦性を向上させることができるとともに、透明性に劣り、また屈折率に制限されない材料からなる基材を使用することが可能となる。
(導波路コアの側面の薄膜クラッド及び空洞を作製する工程)
導波路コア12の側面のクラッド14と、下部クラッドフィルム基材11、上部クラッドフィルム基材13及びクラッド14間に導波路コア12に沿って貫通する空洞15を作製する工程は、図2(i)〜図2(k)に示すように、最初に、下部クラッドフィルム基材11上の導波路コア12上に上部クラッドフィルム基材13の未硬化のクラッド薄膜層14aを張り合わせる。この状態で、数分間放置し、樹脂のマイグレーションを利用することにより、未硬化のクラッド薄膜層14aを導波路コア12の側面に流着させる。数分間経過した後、未硬化のクラッド薄膜層14aを紫外線または熱などによって硬化させることで、導波路コア12の側面にクラッド14及び空洞15を形成することができる。
(空洞内に硬化性樹脂を充填硬化する程)
空洞15内に閉鎖部材16となる硬化性樹脂を充填硬化する程は、空洞15内に未硬化の硬化性樹脂を滴下した後、毛細管現象及び/または減圧吸引にて空洞15内の所望の位置に向けて充填し、空洞15内に充填された硬化性樹脂を熱または光などによって硬化することができる。図3(a)は、空洞15の一方の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化した状態を示し、図3(b)は、空洞15の両側の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化した状態を示している。毛細管現象を利用して、未硬化の硬化性樹脂を吸引口側に向けて自然に拡散させることができる。吸引口側から減圧吸引して、未硬化の硬化性樹脂を吸引口側に向けて強制的に拡散させることもできる。この硬化性樹脂としては、クラッド14とは異なる材料を選択することができ、端部を補強する為に、硬化後により剛性の高い材料を選ぶことが、他のデバイスとの結合を容易にすることができる点から好ましい。また、硬化性樹脂の屈折率は、制限されない。
空洞15の両側の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化する場合は、図3(b)に示すように、下部クラッドフィルム基材11または上部クラッドフィルム基材13の空洞15に対応する部位に、毛細管現象及び/または減圧吸引のための空気抜き・吸引口である通孔17をレーザ加工等により形成することが好適である。空洞15の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化した後に通孔を塞ぐことが好ましい。硬化性樹脂の充填硬化後に通孔17を塞ぐことにより、初期の目的とする光導波路のフレキシブル性が減少するのを防止することができるとともに、光導波路10の屈曲動作の繰り返しにより通孔17の周辺部分に破損や変形などが発生するのを防止することができる。光導波路10が屈曲しやすい部位から離間した部位に通孔17を形成することが好適である。
(光導波路の端部を切断する工程)
光導波路の長手方向の両端面をダイシングソーなどにより直角または斜めに切断し、フレキシブルな高分子光導波路10を形成する。なお、光導波路の両端面を切断する方法は、ダイシングソーによる切断法に限定されるものではないことは勿論である。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)光導波路10の材質に拘わらず、光導波路10の屈曲性を増大することができるとともに、空洞15において歪や曲折などによる変形を吸収緩和することが可能となる。
(ロ)光導波路10の材料を節約することができるとともに、軽量化を達成することができる。
(ハ)光導波路10の必要な部分だけにフレキシブル性を付与することができるとともに、光導波路10の端部の剛性を高めることができるようになり、導波路コア12に光を入射させる発光部と導波路コア12からの出射光を受光する受光部の取付けを容易に行うことができる。
(ニ)材料の使用効率を高めることができるとともに、材料費を削減することができる。
(ホ)光導波路アレイの実装密度を低下させることなく、光信号を効率よく確実に取り込める形状を得ることができる。
(ヘ)簡易な製造方法であり、作製程の削減と歩留まりを向上させ、安定して大量生産することができる。
(ト)低コスト化と作製工程の単純化を容易にかつ確実に達成することができる。
[第2の実施の形態]
(光通信モジュールの構成)
図4は、本発明に係わる第2の実施の形態である光通信モジュールの一構造例を示している。図4は、光通信モジュールの構成を示す概念図である。なお、同図において上記第1の実施の形態と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号を付している。従って、これらの部材に関する詳細な説明は省略する。
図4において、符号30は、上記第1の実施の形態であるフレキシブルな高分子光導波路10を備えた光通信モジュールを示している。この光通信モジュール30は、光配線パターンとなる導波路コア12及び空洞15を相互に延在するアレイ構造とされている。この空洞15の開口端部内には、図3(b)に示す硬化性樹脂が充填硬化されている。光通信モジュール30は、高分子光導波路10の一方の端部側に単一の発光素子31(面発光レーザアレイ31)の発光部を設けるとともに、他方の端部側に単一の受光素子32(フォトダイオード32)の受光部を設けている。高分子光導波路10の両端面は、光の進行方向に対して略45度の傾斜角をもって互い違いに斜めに傾斜した傾斜ミラー面とされている。
(光通信モジュールの動作)
面発光レーザアレイ31から出射した光信号は、図4に示すように、下部クラッドフィルム基材11を通して高分子光導波路10に入射する。入射した光信号は、傾斜ミラー面で反射され、高分子光導波路10内に沿って伝播する。その光信号は、他方の傾斜ミラー面で再び反射され、伝播方向を変えることで、下部クラッドフィルム基材11を通してフォトダイオード32に入射する。その光信号は、電気信号に変換された後、図示しない電気部品を介して外部へと伝送される。このように、面発光レーザアレイ31とフォトダイオード32とを光学的に結合することが可能となる。
(第2の実施の形態の効果)
第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の作用効果に加えて、以下の効果が得られる。
(イ)空洞15を折り曲げることができるので、電子機器内の電子モジュール間、あるいは電子機器間等の各種の機器内における組立ての制約を緩和することができる。
(ロ)光導波路10の端部の剛性を高めることができるので、面発光レーザアレイ31とフォトダイオード32とを容易にかつ高精度に光結合することが可能となる。
以下に、本発明の更に具体的な実施例について、図2を参照しながら説明する。
シリコン基板の表面に厚膜レジスト(マイクロケミカル(株)製のSU−8)をスピンコート法により塗布した後、80℃でプリベークした。次に、シリコン基板上の厚膜レジストを、フォトマスクを通して露光・現像し、シリコン基板上に導波路コアの形態に対応する凸部を形成した。その後、シリコン基板上の凸部を120℃でポストベークし、導波路コア作製用の原盤を作製した(図2(a)参照)。
次に、原盤上に剥離剤を塗布した後、熱硬化性ジメチルシロキサン樹脂(ダウコウニングアジア社製のSYLGARD184)を流し込み、一定時間放置した後、約10分間真空脱泡を行い、120℃で30分間加熱して固化させた(図2(b)参照)。その後、原盤を剥離して導波路コアの形態に対応する凹部(型厚さ5mm)を有する型を作製した。更に、その型の凹部に連通する両端部に直径3mmの穴を明けて、充填口及び吸引口をそれぞれ形成し、鋳型を作製した(図2(c)参照)。なお、鋳型としては、導波路コア(凹部)が相互に平行に形成された4本からなり、導波路コアの断面の大きさが50×50μmであり、導波路コアの間隔が250μmとなるように形成した。
次に、作製した鋳型、及び下部クラッドフィルムとなる膜厚100μmの下部フィルム基材(JSR(株)製のアートンフィルム、屈折率1.51)を密着させた(図2(d)参照)。次いで、鋳型の充填口内に紫外線硬化性樹脂(JSR社製、硬化後の屈折率1.56)を十分に満たし、吸引ポンプにて鋳型の吸引口を介して吸引したところ、紫外線硬化性樹脂が、鋳型の凹部内に充填された(図2(e)参照)。次いで、50mW/cm2の紫外光を、鋳型を通して5分間照射し、鋳型の凹部内に充填された紫外線硬化性樹脂を硬化させた。その後、鋳型を剥離して下部フィルム基材上に導波路コアを作製した(図2(f)参照)。
次に、上部クラッドフィルムとなる膜厚100μmの上部フィルム基材(JSR(株)製のアートンフィルム、屈折率1.51)上に、紫外線硬化性樹脂(JSR社製、硬化後の屈折率1.51)を適量滴下し(図2(g)参照)、スピンコート法により膜厚40μmである未硬化の薄膜クラッド層を形成した(図2(h)参照)。次に、下部フィルム基材上の導波路コアに対して、上部フィルム基材に塗布された未硬化の薄膜クラッド層を張り合わせ(図2(i)参照)、その未硬化の薄膜クラッド層が、下部フィルム基材上の導波路コアの側面部にマイグレーションし、その他の部分が空洞として維持されるまでの数分間放置した(図2(j)参照)。その後、50mW/cm2の紫外光を、上部フィルム基材を通して15分間照射して硬化させた(図2(k)参照)。最後に、導波路コアの端部を形成するためにダイシングソーによって切り出し、導波路長を60mmとした。以上の工程により、高さが50μmであり、幅が約200μmである空洞が、導波路コア間に沿って貫通して形成され、フレキシブルな高分子光導波路が得られた。
作製された高分子光導波路の中央部を半径5mmの円筒状ジグに貼り付け、その高分子光導波路の中央部を支点として90度に屈曲させ、損失測定を行った。その結果、挿入損失は、1.0dBであり、実用的なレベルであることを確認した。
上記実施例1と同様の手順により、導波路コアの断面の大きさが50×50μmであり、導波路コアの間隔がそれぞれ250μm、500μm、750μmである4本の導波路コアを作製可能である鋳型を作製し、導波路コアに沿った空洞を貫通して形成した。その結果、高さが50μmであり、幅がそれぞれ約200μm、450μm、700μmである空洞を有するフレキシブルな高分子光導波路が得られた。
上記実施例1と同様の手順により、導波路コアの断面の大きさが50×50μmであり、導波路コアの間隔が250μmであり、長さが60mmである4本の導波路コアと3つの空洞を有するフレキシブルな高分子光導波路を作製した。その後、毛細管現象を利用して、空洞の一方の開口端より紫外線硬化性樹脂を10mm充填し、直ちに50mW/cm2の紫外光を照射して硬化させた。次いで、高分子光導波路の空洞と対応する部位にレーザ加工法により直径100μmの貫通孔を形成して気体の抜け穴とした。次に、毛細管現象を利用して、空洞の他方の開口端より紫外製硬化性樹脂を20mm充填し、直ちに50mW/cm2の紫外光を照射して硬化させた。最後に、導波路コアの端部を形成するためにダイシングソーによって切り出した。以上の工程により、導波路コア間に沿った空洞を有するとともに、その空洞の両側の開口端に長さの異なる硬化性樹脂を満たし、部分的にフレキシブル性を有する高分子光導波路が得られた。
なお、本発明に係わる光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュールは、上記各実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その発明の趣旨を逸脱しない範囲内で様々な設計変更が可能である。
本発明は、例えば光ファイバーのコネクタ、スプリッタ等のように、光信号を伝搬する際の光回路、光分波路及び光合波路、光スイッチ等に使用することができるものである。
本発明における第1の実施の形態である光導波路の一構成例を模式的に示す断面図である。 (a)〜(l)は、本発明における光導波路の作製工程を概念的に示す行程図である。 (a)、(b)は、本発明における光導波路の空洞の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化した状態を示す拡大断面図である。 本発明における第2の実施の形態である光通信モジュールの構成を示す概念図である。
符号の説明
10 光導波路
11 下部基材
12 導波路コア
13 上部基材
14 クラッド
14a クラッド薄膜層
15 空洞
16 閉鎖部材
17 通孔
20 原盤
20a 凸部
21 鋳型
21a 凹部
30 光通信モジュール
31 面発光レーザアレイ
32 フォトダイオード

Claims (17)

  1. フレキシブル性を有する光導波路であって、
    クラッド層となる下部基材と、
    前記下部基材上に並列に形成された複数の導波路コアと、
    前記複数の導波路コアを挟んで前記下部基材に相対するクラッド層となる上部基材と、
    前記導波路コア間と前記下部基材及び前記上部基材間に形成された空間内に前記導波路コアに沿って延在する空洞が形成されるように、前記複数の導波路コアの側面を覆うクラッドとを備えたことを特徴とする光導波路。
  2. 前記導波路コア及び前記空洞が、相互に延在するアレイ構造に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光導波路。
  3. アレイ化した複数の前記空洞における光進行方向に対する断面の幅が、異なる幅寸法に設定されてなることを特徴とする請求項2記載の光導波路。
  4. 前記空洞が、光進行方向に対する一方の端面から他方の端面までの間を前記導波路コアに沿って貫通して形成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光導
    波路。
  5. 前記空洞の少なくとも一方の開口端部内に硬化性樹脂が充填硬化されてなることを特徴とする請求項4記載の光導波路。
  6. 前記空洞の両側開口端部内の所定位置に前記硬化性樹脂が充填硬化されてなり、前記硬化性樹脂の充填開始位置及び充填終了位置間の距離が、互いに異なる寸法に設定されてなることを特徴とする請求項4記載の光導波路。
  7. 前記硬化性樹脂が、前記クラッドとは異なる物質からなることを特徴とする請求項5または6記載の光導波路。
  8. 前記硬化性樹脂が、高分子材料からなることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の光導波路。
  9. 前記下部基材及び前記上部基材が、前記クラッドの屈折率と同一の屈折率、または0.02以内の屈折率差を有し、フレキシブル性を有するフィルム材により構成されてなることを特徴とした請求項1記載の光導波路。
  10. 前記下部基材及び前記上部基材が、高分子フィルム材料により構成されてなることを特徴とする請求項1または9記載の光導波路。
  11. 前記クラッドが、硬化型高分子材料により構成されてなることを特徴とする請求項1または9記載の光導波路。
  12. 前記下部基材及び前記上部基材間の対向内壁面の少なくとも一方に、クラッド層が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光導波路。
  13. フレキシブル性を有する光導波路の製造方法であって、
    下部クラッドフィルム上に複数の導波路コアを並列に形成する工程、
    上部クラッドフィルム上に未硬化のクラッドを形成する工程、
    前記複数の導波路コア上に前記上部クラッドフィルム上のクラッド形成面を被せる工程、
    前記クラッドが流動して前記複数の導波路コアの側面を覆い、前記下部クラッドフィルム、前記上部クラッドフィルム及び前記クラッド間に、前記導波路コアに沿って貫通する空洞を形成する工程、及び
    前記クラッドを硬化する工程を備えてなることを特徴とする光導波路の製造方法。
  14. 前記空洞の開口端部内に硬化性樹脂を充填硬化する工程を更に備えてなることを特徴とする請求項13記載の光導波路の製造方法。
  15. 前記空洞の開口端部内に前記硬化性樹脂を充填硬化する工程は、前記硬化性樹脂を毛細管現象及び/または減圧吸引によって前記空洞内の所定の位置に充填する程を含んでなることを特徴とする請求項14記載の光導波路の製造方法。
  16. 前記下部クラッドフィルムまたは前記上部クラッドフィルムの前記空洞に対応する部位に、毛細管現象及び/または減圧吸引のための通孔を形成する工程を更に備え、
    前記空洞の開口端部内に前記硬化性樹脂を充填硬化する工程は、前記硬化性樹脂を前記空洞の一方の開口端部内の所定の位置まで充填した後、熱または光により硬化する程、及び
    前記硬化性樹脂を前記空洞の他方の開口端部内の所定の位置まで充填した後、熱または光により硬化する程を含んでなることを特徴とする請求項14記載の光導波路の製造方法。
  17. 上記請求項1〜12のいずれかに記載の光導波路の前記導波路コアに光を入射させる発光部と、前記導波路コアからの出射光を受光する受光部とを有してなることを特徴とする光通信モジュール。
JP2006168984A 2006-06-19 2006-06-19 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール Expired - Fee Related JP4692405B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006168984A JP4692405B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール
US11/605,391 US7561773B2 (en) 2006-06-19 2006-11-29 Optical waveguide, method of manufacturing the same and optical communication module
CN 200710084794 CN101093263B (zh) 2006-06-19 2007-02-28 光波导及其制造方法以及光通信模块

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006168984A JP4692405B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007334236A JP2007334236A (ja) 2007-12-27
JP4692405B2 true JP4692405B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=38933743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006168984A Expired - Fee Related JP4692405B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4692405B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5558905B2 (ja) * 2010-05-07 2014-07-23 日本電信電話株式会社 光導波路フィルム
WO2014092852A1 (en) * 2012-12-12 2014-06-19 California Institute Of Technology Compact tunable photonic crystal nanobeam cavity with low power consumption

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58116505A (ja) * 1981-12-29 1983-07-11 Nippon Carbide Ind Co Ltd 光伝導シ−ト
JPS60121402A (ja) * 1983-12-06 1985-06-28 Asahi Optical Co Ltd 光学繊維束
JPH0688915A (ja) * 1992-02-24 1994-03-29 Corning Inc プレ−ナ光導波路およびその製造方法
JPH11352344A (ja) * 1998-06-09 1999-12-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 低クロストーク光配線
WO2004051331A1 (en) * 2002-11-27 2004-06-17 General Electric Company (A New York Corporation) Polymeric optical device structures having controlled topographic and refractive index profiles

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58116505A (ja) * 1981-12-29 1983-07-11 Nippon Carbide Ind Co Ltd 光伝導シ−ト
JPS60121402A (ja) * 1983-12-06 1985-06-28 Asahi Optical Co Ltd 光学繊維束
JPH0688915A (ja) * 1992-02-24 1994-03-29 Corning Inc プレ−ナ光導波路およびその製造方法
JPH11352344A (ja) * 1998-06-09 1999-12-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 低クロストーク光配線
WO2004051331A1 (en) * 2002-11-27 2004-06-17 General Electric Company (A New York Corporation) Polymeric optical device structures having controlled topographic and refractive index profiles

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007334236A (ja) 2007-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7561773B2 (en) Optical waveguide, method of manufacturing the same and optical communication module
JP2006017885A (ja) 導波路フィルム型光モジュール、光導波路フィルム及びその製造方法
JP2008020722A (ja) 光導波路及びその製造方法
JP4144468B2 (ja) 積層型高分子光導波路およびその製造方法
JP2008040003A (ja) フレキシブル光導波路フィルム、光送受信モジュール、マルチチャンネル光送受信モジュール及びフレキシブル光導波路フィルムの製造方法
WO2006001452A1 (ja) 光導波路、光導波路モジュール、光伝送装置、光導波路の製造方法
JP2006337748A (ja) 光導波路及びその製造方法
JP2006126568A (ja) 高分子光導波路デバイスの製造方法
US7604758B2 (en) Process for producing polymer optical waveguide
JP2006011210A (ja) 発光素子及びモニター用受光素子付き高分子光導波路モジュール
JP2006023385A (ja) 積層型光導波路フィルム及びその製造方法、並びに導波路型光モジュール
JP2007279515A (ja) レンズ内蔵光導波路及びその製造方法
JP2007334235A (ja) 光導波路の製造方法
JP4581328B2 (ja) 高分子光導波路及び光学素子の製造方法
JP4692405B2 (ja) 光導波路及びその製造方法、並びに光通信モジュール
US7542646B2 (en) Optical waveguide and method of manufacturing the same
JP2007233303A (ja) 高分子光導波路モジュールの製造方法
JP4962266B2 (ja) 光導波路の製造方法
JP2005202229A (ja) 光モジュール
JP2005321560A (ja) 受発光素子付き高分子光導波路モジュール
JP2007183467A (ja) ミラー付光導波路及びその製造方法
JP2007086330A (ja) 高分子光導波路デバイスの製造方法
JP2006208794A (ja) 導波路型光モジュール、光導波路フィルム及びその製造方法
JP2004020656A (ja) 光導波路装置および光導波路装置の製造方法
JP5066040B2 (ja) フレキシブル光導波路およびフレキシブル光電気混載基板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101001

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20101001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees