JP4692139B2 - 片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルム及びこれらの製造方法 - Google Patents
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Description
特に本発明は、高周波用の配線基板として用いることができる高厚みの片面或いは両面に金属箔を積層したポリイミドフィルムおよびこれらの製造法に関するものである。
ポリイミドを絶縁層とするプリント基板には、金属箔/接着剤/ポリイミドからなる(3層CCL)と金属箔/ポリイミドからなる接着剤を使用しない(2層CCL)があり、種々の方法で製造されている。3層CCLにおいて、金属箔とポリイミドとを接着剤を介して積層した2層或いは3層CCLでは、用いる接着剤中に臭素や塩素などのハロゲン化合物が難燃剤として含まれている場合がほとんどであり、燃焼廃棄時にダイオキシン等の有毒ガスを発生することが考えられる。一部でハロゲンを含まない接着剤が用いられているが耐熱性の低下は避けられないと考える。
また、2層CCLの製造方法としては、ラミネート法、キャスト法、スパッタ・めっき法が挙げられる。ラミネート法とキャスト法では、ポリイミド層の厚みが50μmを超える場合は製品の歩留まりの低下、生産性の低下が考えられ、工業的には生産されにくい。また、キャスト法及びスパッタ・めっき法では、両面に銅箔を張り合わせるためには、工程が増えるために製造コストが高くなる。加えて、スパッタ・めっき法では、150℃で168時間加熱後の銅箔ピール強度が大きく低下するため、銅箔密着性の信頼性が十分ではないと考えられる。
さらに、本発明は、高周波用電子回路のモジュールの配線用基板として用いることができる、片面或いは両面に金属箔を積層した、150℃で168時間加熱後の銅箔ピール強度が低下しない高厚みのポリイミドフィルム及びこれらの連続性生産性に優れる製造方法の提供を目的とする。
・ポリイミドフィルムAの特徴
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
・ポリイミドフィルムAの特徴
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
・ポリイミドフィルムAの特徴
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜10μmである。
・ポリイミドフィルムBの特徴
1)ポリイミドフィルムBの熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を除く厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有し、片方の熱圧着性ポリイミド層(S3層)に熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を有する4層構造である。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
5)熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)の厚みは、0.1〜2μmである。
・ポリイミドフィルムAの特徴
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜10μmである。
・ポリイミドフィルムBの特徴
1)ポリイミドフィルムBの熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を除く厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有し、片方の熱圧着性ポリイミド層(S3層)に熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を有する4層構造である。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
5)熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)の厚みは、0.1〜2μmである。
1)片面金属箔積層ポリイミドフィルムのポリイミド層の厚み(S1層、S2層及びS3層の総厚み)が、55〜150μmであること。
2)両面金属箔積層ポリイミドフィルムのポリイミド層の厚み(S1層及びS3層の総厚み)が、55〜150μmであること。
3)金属箔の厚みは、1〜35μmであること。
4)金属箔とポリイミド層とのピール強度が0.7N/mm以上で、150℃で168時間加熱処理後でもピール強度の保持率が90%以上であること。
5)片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、高周波電子回路モジュールの配線基板用であること。
6)熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)が、耐熱性ポリイミド層(S1層)と同一モノマー組成のポリイミドであること。
7)ポリイミドフィルムA及びポリイミドフィルムBの線膨張係数(50〜200℃)(MD、TD)は、13ppm/℃〜30ppm/℃であること。
8)片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの体積抵抗は、1.0×1016Ω・cm以上であること。
用いる全てのポリイミドフィルムAの耐熱性ポリイミドは、酸無水物とアミン化合物或いはイソシアネート化合物が同じ組成か、又は同じ組成に近似しているものを用いることが、熱膨張率の制御、カールの抑制を行いやすいために好ましい。
両面金属箔積層ポリイミドフィルムの複数のポリイミドフィルムAにおいて、
用いる全てのポリイミドフィルムAの熱圧着性ポリイミドは、酸無水物とアミン化合物或いはイソシアネート化合物が同じ組成か、又は同じ組成に近似しているものを用いることが、熱圧着条件が制御しやすいために好ましい。
用いる全てのポリイミドフィルムA及びポリイミドフィルムBの耐熱性ポリイミドは、酸無水物とアミン化合物或いはイソシアネート化合物が同じ組成か、又は同じ組成に近似しているものを用いることが、熱膨張率の制御、カールの抑制を行いやすいために好ましい。
片面金属箔積層ポリイミドフィルムの複数のポリイミドフィルムA及びポリイミドフィルムBにおいて、
用いる全てのポリイミドフィルムA及びポリイミドフィルムBの熱圧着性ポリイミドは、酸無水物とアミン化合物或いはイソシアネート化合物が同じ組成か、又は同じ組成に近似しているものを用いることが、熱圧着条件が制御しやすいために好ましい。
ポリイミドフィルムAは、以下の特徴を有する。
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmであり、好ましくは10〜50μm、より好ましくは15〜50μm、さらに好ましくは20〜50μmであり、特に好ましくは25〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する3層構造である。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmであり、好ましくは7〜45μmであり、より好ましくは12〜45μmであり、さらに好ましくは17〜45μmであり、特に好ましくは22〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmであり、好ましくは5〜12μm、さらに好ましくは6〜12μmである。
5)線膨張係数(50〜200℃)(MD、TD)は、13ppm/℃〜30ppm/℃、さらに好ましくは15ppm/℃〜25ppm/℃である。
ポリイミドフィルムBは、以下の特徴を有する。
1)ポリイミドフィルムBの熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を除く厚みは、7〜50μmであり、好ましくは10〜50μmであり、より好ましくは15〜50μm、さらに好ましくは20〜50μmであり、特に好ましくは25〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する3層構造である。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmであり、好ましくは7〜45μmであり、より好ましくは12〜45μmであり、さらに好ましくは17〜45μmであり、特に好ましくは22〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmであり、好ましくは5〜12μm、さらに好ましくは6〜12μmである。
5)熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)の厚みは、0.1〜2μmである。
6)線膨張係数(50〜200℃)(MD、TD)は、13ppm/℃〜30ppm/℃、さらに好ましくは15ppm/℃〜25ppm/℃である。
耐熱性ポリイミド層(S1層)は、ポリイミド(S1)を2層以上積層した多層構造のポリイミドを用いることができる。
1)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下単にs−BPDAと略記することもある。)とパラフェニレンジアミン(以下単にPPDと略記することもある。)と場合によりさらに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下単にDADEと略記することもある。)とから製造される。この場合PPD/DADE(モル比)は100/0〜85/15であることが好ましい。
2)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合BPDA/PMDAは15/85〜85/15で、PPD/DADEは90/10〜10/90であることが好ましい。
3)ピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合DADE/PPDは90/10〜10/90であることが好ましい。
4)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)およびピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合、酸二無水物中BTDA/PMDAが20/80〜90/10、ジアミン中PPD/DADEが30/70〜90/10であることが好ましい。
上記1)〜4)において、ポリイミド(S1)の物性を損なわない範囲で、他のテトラカルボン酸成分やジアミン成分を使用することができる。
ポリイミド(S1)は、酸成分と、ジアミン成分とを略等モル量を、有機溶媒中で反応させてポリアミック酸の溶液(均一な溶液状態が保たれていれば一部がイミド化されていてもよい)として用いることができる。
熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)のポリイミド(S2)は、耐熱性ポリイミド層(S1層)のポリイミド(S1)を用いることができ、ポリイミド(S2)とポリイミド(S1)は、異なったポリイミド組成のものでもよいが、同一のポリイミド組成のものが好ましい。ポリイミド(S2)は、ポリイミド(S1)と同様の合成法により製造することができる。
ポリイミド(S3)は、金属箔とポリイミド(S3)とのピール強度が0.7N/mm以上で、150℃で168時間加熱処理後でもピール強度の保持率が90%以上、さらに95%以上、特に100%以上であるポリイミドであることが好ましい。
イミドから選択することができ、
(1)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ヘキサフルオロプロパン、ピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(3,4−フェノキシジカルボン酸)フェニル〕プロパン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタンなどの芳香族テトラカルボン酸、又は、それらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物、及び、シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2,4,5−テトラカルボン酸などの脂環族系テトラカルボン酸、又は、それらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物などのテトラカルボン酸成分と、
(2)1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンなどのビス(アミノフェノキシ)ベンゼン類、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等のビス(アミノフェノキシ)ビフェニル類、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンなどのビス[(アミノフェニキシ)フェニル]アルカン類、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホンなどのビス[(アミノフェニキシ)フェニル]スルホン類、m−トリジン、o−トリジンなどのジアミン成分を反応させて得られるポリイミド或いはポリアミック酸から得られるポリイミドを挙げることができる。
1)1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)(以下、TPERと略記することもある)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある。)とから製造され、s−BPDA/a−BPDAは100/0〜5/95であることが好ましい。
2)1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン(DANPG)と4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびa−BPDAとから製造される。
3)4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびピロメリット酸二無水物と1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)とから製造される。
上記1)〜3)において、ポリイミド(S3)の物性を損なわない範囲で、他のテトラカルボン酸成分やジアミン成分を使用することができる。
ポリイミド(S3)の好適な組み合わせである上記1)〜3)において、例えば4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)ジフェニルメタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、2,2−ビス〔4−(アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンなどの複数のベンゼン環を有する柔軟な芳香族ジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカンなどの脂肪族ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどのジアミノジシロキサンによって置き換えられてもよい。他の芳香族ジアミンの使用割合は全ジアミンに対して20モル%以下、特に10モル%以下であることが好ましい。また、脂肪族ジアミンおよびジアミノジシロキサンの使用割合は全ジアミンに対して20モル%以下であることが好ましい。この割合を越すと熱圧着性ポリイミドの耐熱性が低下する。
また、前述のようにして製造したポリアミック酸の溶液を150〜250℃に加熱するか、またはイミド化剤を添加して150℃以下、特に15〜50℃の温度で反応させて、イミド環化した後溶媒を蒸発させる、もしくは貧溶媒中に析出させて粉末とした後、該粉末を有機溶液に溶解して熱圧着性ポリイミドの有機溶媒溶液を得ることができる。
また、接着強度の安定化の目的で、ポリイミド(S3)のポリアミック酸溶液に有機アルミニウム化合物、無機アルミニウム化合物または有機錫化合物を添加してもよい。例えば水酸化アルミニウム、アルミニウムトリアセチルアセトナ−トなどをポリアミック酸に対してアルミニウム金属として1ppm以上、特に1〜1000ppmの割合で添加することができる。
(1)ポリイミド(S1)、ポリイミド(S2):
a1)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下単にs−BPDAと略記することもある。)とパラフェニレンジアミン(以下単にPPDと略記することもある。)と場合によりさらに4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下単にDADEと略記することもある。)とから製造される。この場合PPD/DADE(モル比)は100/0〜85/15であることが好ましい。
a2)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合BPDA/PMDAは15/85〜85/15で、PPD/DADEは90/10〜10/90であることが好ましい。
a3)ピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合DADE/PPDは90/10〜10/90であることが好ましい。
a4)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)およびピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造される。この場合、酸二無水物中BTDA/PMDAが20/80〜90/10、ジアミン中PPD/DADEが30/70〜90/10であることが好ましい。
上記a1)〜a4)において、ポリイミド(S1)の物性を損なわない範囲で、他のテトラカルボン酸成分やジアミン成分を使用することができる。
(2)ポリイミド(S3):
b1)1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)(以下、TPERと略記することもある)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと略記することもある。)とから製造され、s−BPDA/a−BPDAは100/0〜5/95であることが好ましい。
b2)1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン(DANPG)と4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびa−BPDAとから製造される。
b3)4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)およびピロメリット酸二無水物と1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)とから製造される。
上記b1)〜b3)において、ポリイミド(S3)の物性を損なわない範囲で、他のテトラカルボン酸成分やジアミン成分を使用することができる。
信号周波数が増大すると、表皮効果により導体表面付近に電流が集中するため、導体表面の粗さが伝送損失に影響する。導体表面の粗さが大きいと損失は大きくなる。このため、金属箔のポリイミド張り合わせ面の表面粗さは、Rzが5μm以下、特にRzが2μm以下であるものが好ましい。金属箔の厚さは特に制限はないが、1〜35μm、さらに2〜35μm、さらに2〜18μm、特に5〜18μmのものを好適に用いることができる。
金属箔は、キャリア付き金属箔を用いることができ、金属箔の厚みが5μm以下のものに適用することができ、キャリア付き金属箔としては、例えばアルミニウム箔キャリア付き銅箔、銅箔キャリア付き銅箔などを用いることができる。キャリア箔は、回路形成前にキャリア箔のみを連続的に剥離して使用される。
或いはポリイミド(S1)のドープ液を支持体上に流延塗布し、乾燥した自己支持性フィルム(ゲルフィルム)の片面或いは両面にポリイミド(S3)のドープ液を塗布し、乾燥、イミド化して多層ポリイミドフィルムを得る方法によって得ることができる。
共押出法は、特開平3−180343号公報(特公平7−102661号公報)に記載されている方法を用いることができる。
ポリイミド(S1)のポリアミック酸溶液とポリイミド(S3)のポリアミック酸溶液とを三層共押出法によって、耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みが4〜45μmで両側の熱圧着性ポリイミド層(S3層)の厚みの合計が3〜10μmとなるように三層押出し成形用ダイスに供給し、支持体上にキャストしてこれをステンレス鏡面、ベルト面等の支持体面上に流延塗布し、100〜200℃で半硬化状態またはそれ以前の乾燥状態とする自己支持性フィルムのポリイミドフィルムAを得ることができる。
自己支持性フィルムのポリイミドフィルムAは、200℃を越えた高い温度で流延フィルムを処理すると、熱圧着性を有するポリイミドフィルムの製造において、接着性の低下などの欠陥を来す傾向にある。この半硬化状態またはそれ以前の状態とは、加熱および/または化学イミド化によって自己支持性の状態にあることを意味する。
そして、前述の乾燥工程に続いて、連続的または断続的に前記自己支持性フィルムの少なくとも一対の両端縁を連続的または断続的に前記自己支持性フィルムと共に移動可能な固定装置などで固定した状態で、前記の乾燥温度より高く、しかも好ましくは200〜550℃の範囲内、特に好ましくは300〜500℃の範囲内の高温度で、好ましくは1〜100分間、特に1〜10分間、前記自己支持性フィルムを乾燥および熱処理して、好ましくは最終的に得られるポリイミドフィルム中の有機溶媒および生成水等からなる揮発物の含有量が1重量%以下になるように、自己支持性フィルムから溶媒などを充分に除去するとともに前記フィルムを構成しているポリマーのイミド化を充分に行って、両面に熱圧着性を有するポリイミドフィルムAを形成することができる。
上記自己支持性フィルムのポリイミドフィルムAの片面に、ポリイミド(S2)のポリアミック酸溶液をポリイミド層(S2層)の厚みが0.1〜2μmとなるように、ダイコート法、グラビア−ト法、スクリーン法、浸漬法などの塗布法で均一に塗布して均一に分布させ、その塗布フィルムを好ましくは50〜180℃、特に好ましくは60〜160℃、さらに好ましくは70〜150℃の乾燥温度で好ましくは0.1〜20分間、特に好ましくは0.2〜15分間乾燥して固化フィルムを形成し、次いで、好ましくは(1)1N以下、特に好ましくは0.8N以下である実質的にフリ−の状態ないしは低張力下、及びび好ましくは(2)約80〜250℃、特に好ましくは100〜230℃の乾燥温度で、好ましくは約1〜200分間、特に好ましくは2〜100分間乾燥して、前記有機溶媒および生成水分が約5〜25質量%、特に10〜23質量%の割合で含有されている固化フィルムを形成することが望ましい。
・長尺状の金属箔と、複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に4枚以上、又は・長尺状の金属箔と、1枚又は複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に3枚以上を重ねて、少なくとも一対の加圧部材で連続的に、加圧部の温度が熱圧着性ポリイミド(S3)のガラス転移温度より30℃以上で400℃以下の温度で加熱下に熱圧着して、長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムを連続して製造することができる。
加圧部材としては、一対の圧着ロール(圧着部は金属製、セラミック溶射金属製のいずれでもよい、)またはダブルベルトプレスが挙げられ、特に加圧下に熱圧着および冷却できるものであって、そのなかでも特に液圧式のダブルベルトプレスを好適に挙げることができる。
1)長尺状の金属箔と、1枚又は複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に3枚以上、
2)長尺状の金属箔と、複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状の金属箔の順に4枚以上、
3)補強材、長尺状の金属箔と、1枚又は複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムB、補強材の順に5枚以上、
或いは
4)補強材、長尺状の金属箔と、複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状の金属箔、補強材の順に6枚以上を重ね合わせて、
好ましくは導入する直前のインラインで150〜250℃程度、特に150℃より高く250℃以下の温度で2〜120秒間程度予熱できるように熱風供給装置や赤外線加熱機などの予熱器を用いて予熱して、
一対の圧着ロール又はダブルベルトプレスを用いて、一対の圧着ロール又はダブルベルトプレスの加熱圧着ゾーンの温度がポリイミド(S3)のガラス転移温度より20℃以上高い温度から400℃の温度範囲で、特にガラス転移温度より30℃以上高い温度から400℃の温度範囲で、加圧下に熱圧着し、特にダブルベルトプレスの場合には引き続いて冷却ゾ−ンで加圧下に冷却して、好適にはポリイミド(S3)のガラス転移温度より20℃以上低い温度、特に30℃以上低い温度まで冷却して、積層させ、ロール状に巻き取ることにより、ロール状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムを製造することができる。
片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、ダブルベルトプレスを用いて加圧下に熱圧着−冷却して積層することによって、好適には引き取り速度1m/分以上とすることができ、得られる片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、長尺で幅が約400mm以上、特に約500mm以上の幅広の、接着強度が大きく(金属箔とポリイミド層とのピール強度が0.7N/mm以上で、150℃で168時間加熱処理後でもピール強度の保持率が90%以上である)、金属箔表面に皺が実質的に認めれられないほど外観が良好な片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムを得ることができる。
1)金属箔とポリイミドとのピール強度が0.7N/mm以上、好ましくは0.9N/mm以上で、さらに好ましくは1.2N/mm以上で、特に好ましくは1.5N/mm以上である。
2)150℃で168時間加熱処理後のピール強度の保持率が90%以上、好ましくは95%以上、特に好ましくは100%以上である。
3)半田耐熱性は、105℃で1時間加熱後、表面温度が300℃の半田浴に浮かべた後でも、著しい収縮、銅箔とフィルムの剥がれおよび膨れの異常がないことである。
4)寸法安定性は、150℃で30分間加熱後の累積寸法変化率(%)が、±0.10%以下、好ましくは、±0.05%以下である。
5)絶縁破壊電圧はポリイミド層の厚みが75μmでは7kV以上、100μmでは9kV以上、150μmでは13kV以上である。
6)線間絶縁抵抗は1.0×1011Ω以上である。
7)体積抵抗は、1.0×1012Ω・cm以上である。
両面金属箔積層ポリイミドの層構成の一例を示すと、金属箔/ポリイミドフィルムA/ポリイミドフィルムA/金属箔、金属箔/ポリイミドフィルムA/ポリイミドフィルムA/ポリイミドフィルムA/金属箔などである。
物性評価は以下の方法に従って行った。
1)ポリイミドフィルムのガラス転移温度(Tg):動的粘弾性法により、taNδのピーク値から求めた(引張り法、周波数6.28rad/秒、昇温速度10℃/分)。
2)ポリイミドフィルムの線膨張係数:TMA法により、20〜200℃平均線膨張係数を測定した(引張り法、昇温速度5℃/分)。
3)金属箔積層ポリイミドフィルムのピール強度(常態):JIS・C6471に準拠し、同試験方法で規定された3mm幅リードを作製し、巻内側と、巻外側の金属それぞれ9点の試験片について、クロスヘッド速度50mm/分にて90°ピール強度を測定した。9点の平均値をピール強度とした。金属箔の厚さが5μmよりも薄い場合は、電気めっきにより20μmの厚さまでめっきアップした。
(但し、巻内とは、金属箔積層ポリイミドフィルム巻き取った内側のピール強度を意味し、巻外とは金属箔積層ポリイミドフィルム巻き取った外側のピール強度を、を意味する。)
4)金属箔積層ポリイミドフィルムのピール強度(150℃×168時間加熱後):JIS・C6471に準拠し、同試験方法で規定された3mm幅リードを作製し、3点の試験片について、150℃の空気循環式恒温槽内に168時間置いた後、クロスヘッド速度50mm/分にて、90°ピール強度を測定した。3点の平均値をピール強度とした。金属箔の厚さが5μmよりも薄い場合は、電気めっきにより20μmの厚さまでめっきアップした。
150℃で168時間加熱処理後のピール強度の保持率は、以下の数式(1)に従い算出した。
(但し、巻内とは、金属箔積層ポリイミドフィルム巻き取った内側のピール強度をを意味し、巻外とは金属箔積層ポリイミドフィルム巻き取った外側のピール強度を、を意味する。)
JIS・C6471に準拠し、105℃で1時間乾燥後、表面温度が300℃の半田浴に、試験片を1分間浮かべ、試験片表面の異常を目視で観察した。
○:異常なし、×:著しい収縮、銅箔とフィルムの剥がれおよび膨れが発生
6)金属箔積層ポリイミドフィルムの寸法安定性:JIS・C6471に準拠し、初期寸法(X)と、銅箔をエッチングし、150℃で30分間加熱処理した後の寸法(Y)を測定した。寸法変化率(%)は、以下の数式(2)に従い算出した。
8)金属箔積層ポリイミドフィルムの線間絶縁抵抗・体積抵抗:JIS・C6471に準拠して測定した。
9)ポリイミドフィルムの誘電率・誘電正接(1GHz): 22±1℃/60±5%RH/90時間以上常態調整し、23℃/60%RHの環境で、トリプレート線路共振器法にて測定した。
10)ポリイミドフィルムの機械的特性
・引張強度:ASTM・D882に準拠して測定した(クロスヘッド速度50mm/分)。
・伸び率:ASTM・D882に準拠して測定した(クロスヘッド速度50mm/分)。
・引張弾性率:ASTM・D882に準拠して測定した(クロスヘッド速度5mm/分)。
N−メチル−2−ピロリドン中でパラフェニレンジアミン(PPD)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とを1000:998のモル比でモノマ−濃度が18%(重量%、以下同じ)になるように加え、50℃で3時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液の25℃における溶液粘度は、約1680ポイズであった。
N−メチル−2−ピロリドン中で1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)と2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)および3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とを1000:200:800のモル比で加え、モノマ−濃度が18%になるように、またトリフェニルホスフェ−トをモノマ−重量に対して0.5重量%加え、40℃で3時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液の25℃における溶液粘度は、約1680ポイズであった。
N−メチル−2−ピロリドン中で、パラフェニレンジアミン(PPD)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とを100:96のモル比でモノマ−濃度が18%(重量%、以下同じ)になるように加えてポリアミック酸溶液を得た後、酸/ジアミンが等モルとなるように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸を添加して原液を調合し、NMPで希釈し、モノマ−濃度が5%のポリアミック酸溶液を得た。
三層押出し成形用ダイス(マルチマニホ−ルド型ダイス)を設けた製膜装置を使用し、参考例1及び参考例2で得たポリアミック酸溶液を三層押出ダイスの厚みを変えて金属製支持体上に流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥した後、剥離して自己支持性フィルムを形成した。この自己支持性フィルムを支持体から剥離した後加熱炉で150℃から450℃まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行って、長尺状の三層ポリイミドフィルムをロ−ルに巻き取った。
得られた三層ポリイミドフィルム(層構成:S3/S1/S3)の特性を評価した。
・厚み構成:4μm/17μm/4μm(合計25μm)
・S3層のガラス転移温度:240℃
・S1層のガラス転移温度:340℃以上
・熱線膨張係数(50〜200℃):MD19ppm/℃,TD17ppm/℃
・機械的特性
1)引張強度:MD,TD 520MPa
2)伸び率:MD,TD 100%
3)引張弾性率:MD,TD 7100MPa
・電気的特性
1)絶縁破壊電圧:7.2kV
2)誘電率(1GHz):3.20
3)誘電正接(1GHz):0.0047
三層押出し成形用ダイス(マルチマニホ−ルド型ダイス)を設けた製膜装置を使用し、参考例1及び参考例2で得たポリアミック酸溶液を三層押出ダイスの厚みを変えて金属製支持体上に流延し、140℃の熱風で連続的に乾燥し、剥離して自己支持性フィルムを形成した。この自己支持性フィルムを支持体から剥離した後加熱炉で150℃から450℃まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行って、長尺状の三層ポリイミドフィルムをロ−ルに巻き取った。
得られた三層ポリイミドフィルム(層構成:S3/S1/S3)の特性を評価した。
・厚み構成:6μm/39μm/5μm(合計50μm)
・S3層のガラス転移温度:240℃
・S1層のガラス転移温度:340℃以上
・熱線膨張係数(50〜200℃):MD,TD 18ppm/℃
・機械的特性
1)引張強度:MD,TD 510MPa
2)伸び率:MD,TD 100%
3)引張弾性率:MD,TD 7400MPa
・電気的特性
1)絶縁破壊電圧:11.0kV
2)誘電率(1GHz):3.20
3)誘電正接(1GHz):0.0044
三層押出し成形用ダイス(マルチマニホ−ルド型ダイス)を設けた製膜装置を使用し、参考例1及び参考例2で得たポリアミック酸溶液を三層押出ダイスの厚みを変えて金属製支持体上に流延し、130℃の熱風で連続的に乾燥した後、剥離して自己支持性フィルムを形成し、この自己支持性フィルムの片面に参考例3で得たポリアミック酸溶液をグラビアコ−タ−にて塗工し、加熱炉で150℃から450℃まで徐々に昇温して溶媒の除去、イミド化を行い、長尺状の片面に厚みが1μmの熱融着性を有しない耐熱性ポリイミド層が積層された片面のみに熱融着性を有するポリイミドフィルムを巻き取りロ−ルに巻き取った。
得られた四層ポリイミドフィルム(層構成:S3/S1/S3/S2)の特性を評価した。
・厚み構成:3.3μm/17.2μm/3.5μm/1μm(合計25μm)
・S3層のガラス転移温度:240℃
・S1層及びS2層のガラス転移温度:340℃以上
・熱線膨張係数(50〜200℃):MD,TD 17ppm/℃
・S3層のガラス転移温度:240℃
・S1層のガラス転移温度:340℃以上
・機械的特性
1)引張強度:MD,TD 510MPa
2)伸び率:MD,TD 100%
3)引張弾性率:MD,TD 7000MPa
・電気的特性
1)絶縁破壊電圧:7.0kV
2)誘電率(1GHz):3.20
3)誘電正接(1GHz):0.0047
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例4で製造のポリイミドフィルムA1と参考例5で製造したポリイミドフィルムA2、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3の6層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):9μm/75μm/9μm。
・ピール強度(常態):巻内1.5N/mm、巻外2.1N/mm
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内1.6N/mm(ピール強度の保持率107%)、巻外2.1N/mm(ピール強度の保持率100%)
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.03%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:12.0kV。
・線間絶縁抵抗:3.3×1013Ω・cm。
・体積抵抗:3.6×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例5で製造のポリイミドフィルムA2と参考例5で製造したポリイミドフィルムA2、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3の6層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):9μm/100μm/9μm。
・ピール強度(常態):巻内2.2N/mm、巻外2.1N/mm
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内2.2N/mm(ピール強度の保持率100%)、巻外2.2N/mm(ピール強度の保持率105%)。
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:15.6kV。
・線間絶縁抵抗:3.2×1013Ω・cm。
・体積抵抗:4.5×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み18μm、張り合わせ面粗さRz1.8μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例5で製造のポリイミドフィルムA2と参考例5で製造したポリイミドフィルムA2、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3の6層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):18μm/100μm/18μm。
・ピール強度(常態):巻内2.2N/mm、巻外2.2N/mm
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内2.3N/mm(ピール強度の保持率:105%)、巻外2.2N/mm(ピール強度の保持率:100%)
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:15.6kV。
・線間絶縁抵抗:3.4×1013Ω・cm。
・体積抵抗:3.5×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした圧延銅箔(日鉱マテリアルズ製、BHY−13H−T、厚み18μm、張り合わせ面粗さRz0.8μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例5で製造のポリイミドフィルムA2と参考例5で製造したポリイミドフィルムA2、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3の6層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):18μm/100μm/18μm。
・ピール強度(常態):巻内2.0N/mm、巻外1.8N/mm
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内2.2N/mm(ピール強度の保持率:110%)、巻外2.0N/mm(ピール強度の保持率:111%)
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:15.6kV。
・線間絶縁抵抗:3.4×1013Ω・cm。
・体積抵抗:3.5×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例5で製造の3枚のポリイミドフィルムA2、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:500m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3/S3/S1/S3の9層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):9μm/150μm/9μm。
・ピール強度(常態):巻内2.2N/mm、巻外2.2N/mm
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内2.2N/mm(ピール強度の保持率100%)、巻外2.3N/mm(ピール強度の保持率105%)
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:21.0kV。
・線間絶縁抵抗:3.2×1013Ω・cm。
・体積抵抗:3.7×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱した参考例5で製造のポリイミドフィルムA2と参考例6で製造したポリイミドフィルムB1とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ポリイミドは、S3/S1/S3/S3/S1/S3/S2の7層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド):9μm/75μm。
・ピール強度(常態):巻外1.6N/mm。
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻外1.6N/mm(ピール強度の保持率:100%)。
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:15.6kV。
・線間絶縁抵抗:3.2×1013Ω・cm。
・体積抵抗:3.7×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱したユーピレックス25VT(宇部興産社製)とユーピレックス50VT(宇部興産社製)、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ユーピレックス25VT及びユーピレックス50VTは、耐熱性ポリイミド層の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層を有する3層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):9μm/75μm/9μm。
・ピール強度(常態):巻内1.5N/mm、巻外2.3N/mm。
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内1.5N/mm(ピール強度の保持率:100%)、巻外2.3N/mm(ピール強度の保持率:100%)。
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:0.00%、TD方向:0.03%)。
・絶縁破壊電圧:12.4kV。
・線間絶縁抵抗:3.5×1013Ω・cm。
・体積抵抗:4.0×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm、張り合わせ面粗さRz1.6μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱したユーピレックス50VT(宇部興産社製)とユーピレックス50VT、ロ−ル巻きした電解銅箔(日本電解製、USLP、厚み9μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ユーピレックス50VTは、耐熱性ポリイミド層の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層を有する3層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):9μm/100μm/9μm。
・ピール強度(常態):巻内2.2N/mm、巻外2.2N/mm。
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内2.3N/mm(ピール強度の保持率:105%)、巻外2.3N/mm(ピール強度の保持率:105%)。
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.03%)。
・絶縁破壊電圧:15.8kV。
・線間絶縁抵抗:3.5×1013Ω・cm。
・体積抵抗:4.2×1016Ω・cm。
ロ−ル巻きしたキャリア付き電解銅箔(日本電解製、YSNAP−3B、厚み3μm、キャリア銅箔厚み18μm、張り合わせ面粗さRz1.1μm)、ダブルベルトプレス直前のインラインで200℃の熱風で30秒間加熱して予熱したユーピレックス25VT(宇部興産社製)とユーピレックス50VT(宇部興産社製)、ロ−ル巻きしたキャリア付き電解銅箔(日本電解製、YSNAP−3B、厚み3μm、キャリア銅箔厚み18μm)とを積層し、加熱ゾ−ンの温度(最高加熱温度:330℃、冷却ゾ−ンの温度(最低冷却温度:180℃)、連続的に圧着圧力:3.9MPa、圧着時間2分で、連続的に熱圧着−冷却して積層して、ロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板(幅:540mm、長さ:1000m)を巻き取りロ−ルに巻き取った。
ユーピレックス25VT及びユーピレックス50VTは、耐熱性ポリイミド層の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層を有する3層構造である。
得られたロ−ル巻状両面銅箔の銅張積層基板の特性を評価した。
・厚み構成(銅箔/ポリイミド/銅箔):3μm/75μm/3μm。
・ピール強度(常態):巻内1.3N/mm、巻外2.1N/mm。
・ピール強度(150℃×168時間加熱後):巻内1.4N/mm(ピール強度の保持率108%)、巻外2.5N/mm(ピール強度の保持率119%)
・半田耐熱性:異常なし。
・寸法変化率:(MD方向:−0.01%、TD方向:0.00%)。
・絶縁破壊電圧:15.6kV。
・線間絶縁抵抗:3.0×1013Ω・cm。
・体積抵抗:4.5×1016Ω・cm。
ポリイミドフィルム(宇部興産製、ユーピレックス75S)を使用し、Ar/He/H2/O2ガス流通下、放電密度6.2kW・miN/m2の条件で低温プラズマ放電処理を施した後、スパッタ・めっき法により、20%Cr−Ni合金層3Nm厚みの上に銅箔を20μm形成させた銅張積層体を作製した。得られた銅張積層体の接着強度(常態)は1.2N/mmであり、150℃×168時間加熱後の接着強度は0.4N/mmにまで低下した。
得られた片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、市販のポリイミド層の厚みが25μm及び50μmの場合と比べ、銅配線幅の許容幅が広く設計でき、高周波用電子回路のモジュールの製品歩留まりが向上すると考える。
Claims (11)
- 厚さが55〜150μmの長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法であり、
長尺状の金属箔と、複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に4枚以上、又は長尺状の金属箔と、1枚又は複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に3枚以上を重ねて、少なくとも一対の加圧部材で連続的に、加圧部の温度が熱圧着性ポリイミド(S3)のガラス転移温度より20℃以上で400℃以下の温度で加熱下に熱圧着することを特徴とする長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
・ポリイミドフィルムAの特徴
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有する。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
・ポリイミドフィルムBの特徴
1)ポリイミドフィルムBの熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を除く厚みは、7〜50μmである。
2)耐熱性ポリイミド層(S1層)の両面に厚みが略等しい熱圧着性ポリイミド層(S3層)を有し、片方の熱圧着性ポリイミド層(S3層)に熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を有する4層構造である。
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、4〜45μmである。
4)片面の熱圧着性ポリイミド層の厚みと他面の熱圧着性ポリイミド層の厚みとの合計が3〜14μmである。
5)熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)の厚みは、0.1〜2μmである。 - 長尺状の金属箔と、150〜250℃で予熱した複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、長尺状のポリイミドフィルムBの順に4枚以上、又は長尺状の金属箔と、150〜250℃で予熱した1枚又は複数の長尺状のポリイミドフィルムAと、150〜250℃で予熱した長尺状のポリイミドフィルムBの順に3枚以上を重ねることを特徴とする請求項1に記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
- ポリイミドフィルムAの特徴の
1)ポリイミドフィルムAの厚みは、20〜50μmで、
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、17〜45μmであり、
ポリイミドフィルムBの特徴の
1)ポリイミドフィルムBの熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)を除く厚みは、20〜50μmで、
3)耐熱性ポリイミド層(S1層)の厚みは、17〜45μmである、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。 - 両面金属箔積層ポリイミドフィルムの場合、複数のポリイミドフィルムAは2〜3枚のポリイミドフィルムAであり、
片面金属箔積層ポリイミドフィルムの場合、1枚又は複数のポリイミドフィルムAとポリイミドフィルムBは、1〜2枚のポリイミドフィルムA及び1枚のポリイミドフィルムBであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。 - 一対の加圧部材は、一対の圧着ロールまたはダブルベルトプレスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
- 熱圧着性ポリイミド層(S3層)のポリイミド(S3)は、
(1)2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ヘキサフルオロプロパン、ピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸)ベンゼン、2,2−ビス〔4−(3,4−フェノキシジカルボン酸)フェニル〕プロパン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸および1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタンから選ばれる芳香族テトラカルボン酸、又は、それらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物と、
シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸および3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2,4,5−テトラカルボン酸から選ばれる脂環族系テトラカルボン酸、又は、それらの酸二無水物や低級アルコ−ルのエステル化物などのテトラカルボン酸成分と、
(2)ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン類、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル類、ビス[(アミノフェニキシ)フェニル]アルカン類、ビス[(アミノフェニキシ)フェニル]スルホン類、m−トリジンおよびo−トリジンから選ばれるジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド或いはポリアミック酸から得られるポリイミドであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。 - 耐熱性ポリイミド層(S1層)のポリイミド(S1)または熱圧着性を有しない耐熱性ポリイミド層(S2層)のポリイミド(S2)は、
1)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンと場合によりさらに4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造され、PPD/DADE(モル比)は100/0〜85/15である成分より得られるポリイミド、
2)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造され、BPDA/PMDAは15/85〜85/15で、PPD/DADEは90/10〜10/90である成分より得られるポリイミド、
3)ピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造され、DADE/PPDは90/10〜10/90である成分より得られるポリイミド、または
4)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物およびピロメリット酸二無水物とパラフェニレンジアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとから製造され、酸二無水物中BTDA/PMDAが20/80〜90/10、ジアミン中PPD/DADEが30/70〜90/10である成分より得られるポリイミドであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。 - 長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、全ポリイミドフィルム厚み100%中S3層の厚みが10〜33%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
- 金属箔の厚みは、1〜35μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
- 金属箔とポリイミド層とのピール強度が0.7N/mm以上で、150℃で168時間加熱処理後でもピール強度の保持率が90%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
- 長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムは、高周波電子回路モジュールの配線基板用であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の長尺状の片面或いは両面金属箔積層ポリイミドフィルムの製造方法。
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