JP4691891B2 - C−SiC焼結体およびその製造方法 - Google Patents

C−SiC焼結体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4691891B2
JP4691891B2 JP2004081673A JP2004081673A JP4691891B2 JP 4691891 B2 JP4691891 B2 JP 4691891B2 JP 2004081673 A JP2004081673 A JP 2004081673A JP 2004081673 A JP2004081673 A JP 2004081673A JP 4691891 B2 JP4691891 B2 JP 4691891B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintering
sic
sintered body
particles
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004081673A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004339048A (ja
Inventor
満之 大柳
武志 山本
親 津留崎
厚喜 金内
Original Assignee
満之 大柳
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 満之 大柳 filed Critical 満之 大柳
Priority to JP2004081673A priority Critical patent/JP4691891B2/ja
Publication of JP2004339048A publication Critical patent/JP2004339048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4691891B2 publication Critical patent/JP4691891B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

本発明は、構造材から機能材まで広く用い得る、炭素と炭化ケイ素(以下、SiCとする。)を含む焼結体およびその製造方法に関し、詳細には、炭素焼結体、C−Cコンポジットに匹敵する、またはそれ以上の硬度、耐熱性、耐圧性、および導電性等の物理的特性を有する、新規な焼結体および、従来の焼結法に比較して飛躍的に短時間、低い焼結温度にて製造することができる焼結体の製造方法に関する。
従来、焼結用に用いられる型は、黒鉛焼結体が主流である。この黒鉛焼結体は通常以下のような工程により製造される。すなわち、炭素粉末を材料とする焼結用型は、原料であるグラファイトを粉砕しバインダーを添加して混捏し、押出し成形、ラバープレス、または型押成形等により成形した成形品を、昇温速度5℃/hr. で約800℃〜1200℃まで焼成炭化し、さらに昇温速度20℃/hr.で2600℃〜3200℃程度まで熱処理して黒鉛化する。
高温で焼結された焼結体は、急冷すると温度差により爆発するおそれがあるため、冷却には、1℃/Hr.の時間を要する(例えば、特許文献1、特許文献2)。焼結体は、通常円筒体または方形であり、これを所望の形状に加工する工程を経て、焼結用の型とする。
特公平1−16789号 特開平5―848号
上記方法には、長時間と高温を要し、さらに加工工程を必要とする従来の焼結用型は、製造コストのかかるものであった。また、炭素材料に、アルミナ、イットリア、あるいはボロン等の焼結助剤を用いると上記より低い温度で焼結が可能であるが、焼結助剤が多くなると電気抵抗が高くなり焼結体の特性を損なう場合があった。
本発明者らは、上記問題を解決して、黒鉛焼結材と匹敵する物理的特性を有する、新規な焼結体およびその製造方法を得ることを目指し鋭意研究を重ね、低温短時間で、黒鉛焼結体と匹敵する、またはそれ以上の特性を有するC−SiC焼結体を得る本発明に至った。
本発明にかかるC−SiC焼結体は、SiCを1重量%〜95重量%、Cを99重量%〜5重量%含み、電気抵抗1×10−6Ω・m〜30×10−4Ω・mであることを要旨とする。
本発明にかかるC−SiC焼結体は、さらにホウ素源をホウ素換算でCの含有量に対し0.01at%〜50at%含み得る。
本発明にかかるC−SiC焼結体は、ショア硬度40Hs〜140Hsを有し得る。
あるいは、圧縮強度260〜1000MPa、曲げ強度100〜350MPaを有し得る。
本発明のC−SiC焼結体は、平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と平均粒径10nm〜100nmのSiC粒子とを含む粒子を精密混合した造粒物を、加圧焼結プロセスにより焼結して得ることができる。
あるいは、平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と平均粒径1μm〜500μmのケイ素含有粒子とを、メカニカルアロイングを伴う精密混合により製造された、平均粒径5nm〜100nmの炭素粒子と平均粒径10nm〜100nmのSiC粒子と含む造粒物を、加圧焼結法により焼結して得ることができる。
さらに、ホウ素含有粒子を添加し精密混合した造粒物を、加圧焼結プロセスにより焼結して得ることができる。
本発明のC−SiC焼結体の製造方法は、平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と、平均粒径10nm〜100nmのSiC炭素粒子を精密混合し造粒物を製造する工程と、造粒物を放電プラズマ焼結により焼結する工程を含むことを要旨とする。
あるいは、本発明のC−SiC焼結体の製造方法は、平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と平均粒径1μm〜500μmのケイ素含有粒子とをメカニカルアロイングを伴う精密混合し、平均粒径5nm〜100nmの炭素粒子と平均粒径10nm〜100nmのSiC粒子と含む造粒物を造粒する工程と、
造粒物を加圧焼結プロセスにより焼結する工程とを含むことを要旨とする。
ここで、造粒物を造粒する工程が、さらにホウ素含有粒子を添加して精密混合する工程でありうる。
ここで炭素粒子は、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、グラファイト粒子、アモルファスカーボン粒子、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンファイバーからなる群から選択され得る。
また、SiC粒子は、1次元の積層無秩序構造を含み得る。
ここで造粒物を製造する工程は、ローリングボールミル、アトライター、振動ミル、または遊星式ボールミルを用いて行われ得る。
ここで、本発明における「ホウ素含有粒子」とは、ホウ素単体および/またはホウ素化合物を含む概念である。
また、本発明における、「ケイ素含有粒子」とは、ケイ素単体および/またはケイ素化合物を含む概念である。
なお、本発明における「精密混合」とは、混合物が粒子レベルで均一混合される混合をいう。
また、本発明における「一次元の積層無秩序構造」とは、以下の文献に記載されている
”stacked disorder ” といわれる構造を示す。
(1)
Szulzewsky, K., Olschewski, C.,
Kosche, I., Klotz, H. D. & Mach, R.
Nanocrystalline
Si-C-N composites. Nanostructured Mater., 6, 325-328 (1995).
(2)
Palosz B., Gierlotka, S., Stelmakh,
S., Pielaszek, R., Zinn, P., Winzenick, M., Bismayer, U. & Boysen, H. High-pressure
high-temperature in situ diffraction studies of nanocrystalline ceramic
materials at HASYLAB. J. Alloys Compounds. 286. 184-194 (1999).
(3)
V. V. Pujar and J. D. Cawley, “Computer
Simulations of Diffraction Effects due to Stacking Faults in -SiC: I,
Simulation Results”, J. Am. Ceram. Soc., 80, 1653-1662 (1997)
(4)
Manshi Ohyanagi, Takeshi Yamamoto,
Hidetoshi Kitaura, Yasuhiro Kodera,
Takeshi Ishii, Zuhair A. Munir, "Consolidation of nanostructured SiC
with disorder-order transformation", Scripta Materialia,
Vol.50,pp111-114(2004)
本発明は、黒鉛焼結体、C−Cコンポジットに匹敵またはそれ以上の耐高熱性、耐食性、耐圧性、耐磨耗性、高密度、高い機械的強度を有し、さらには、望ましい電気抵抗を有する新規なC−SiC焼結体を得ることができる。
本発明により、ホットプレス、HIP(Hot Isostatic Pressing 熱間静水圧成形)、Hot Forging(熱間鍛造)、や放電プラズマ焼結法等の加圧焼結プロセスを用いて、従来の焼結法に比較して飛躍的に焼結時間を短縮し、焼結温度を低温とすることができる。さらに、優れた耐高熱性、耐食性、耐圧性、耐磨耗性、機械的強度を有し、低電気抵抗を有する焼結体の生産性向上、低コスト化を図ることができる。
また、本発明は、メカニカルアロイングを用いた精密混合により、炭素粒子とケイ素含有粒子から、微細構造の炭素粒子およびSiC粉末を製造することができ、造粒物の製造工程を短縮簡便化することができる。また、この方法により製造した造粒物を用いて、放電プラズマ焼結法により製造した焼結体は、黒鉛焼結体に匹敵する電気抵抗を有し、かつ黒鉛焼結体より優れた性能を有する。従来の黒鉛焼結体であれば、焼結工程後、加工工程が必要であったが、本発明によれば、焼結工程のみで、所望の形状に製造することができる。
本発明のC−SiC焼結体は、黒鉛材と比較して耐圧性、耐熱性が優れているため、焼結型として用いると、焼結温度、焼結圧力を従来より高く設定することができ,新素材の開発に貢献し得る。特に、放電プラズマ焼結の型として、好適である。また、燃料電池の部品やヒータの素材等、導電性が要求される材料に適用される。また、本発明のC−SiC焼結体は、C−Cコンポジットに匹敵、あるいはそれ以上の機械的強度を有する。従って、素材として、研削工具、切削工具、摺動部材、軸受け、シールリング、ボルト・ナット、ホットプレス枠、燃料電池部品、ブレーキディスク、ガスタービン用部品、原子力機関用部品、宇宙ロケット用ノズル材料、ヒーターの素材等種々の用途において、貢献し得る。
更に、本発明のC−SiC焼結体は、ホウ素を含むことにより、従来の炭素焼結体、C−Cコンポジットに比較し、密度、機械的強度が飛躍的に向上し、上記種々の用途に好適に用いられる。
本発明のC−SiC焼結体は、常温から2000℃を越える高温域において電気抵抗30×10−4Ω・m以下であり得る。さらには、相対密度70%以上であり、高い機械的強度の物理的特性を有するC−SiC焼結体である。これらの物理的性質は、黒鉛焼結体に匹敵する性質であり、本発明は、高温、高圧に耐え得る構造材、機能材を提供する。
以下、本発明のC−SiC焼結体を製造する方法について説明する。本発明のC−SiC焼結体は、炭素粒子、および炭化ケイ素粒子を含む造粒物を、焼結用型に充填し、加圧焼結プロセスにより焼結される。
本発明のC−SiC焼結体は、炭素粒子、および炭化ケイ素粒子またはケイ素含有粒子を主原料とする。基本的には、これらの粒子を混合し、造粒物を製造する。
原料となる炭素粒子は、例えば、基本的には、グラファイト、ナノチューブ、フラーレン、またはアモルファスの構造を有し、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス、グラファイト粒子、アモルファスカーボン粒子、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンファイバー等を材料としたものが挙げられる。平均粒径は、10nm〜500μmを有するものが好ましい。これらの粒子形状は、不定形であってもよいが、粒状、棒状であってもよい。
また、原料となる炭化ケイ素粒子は、低温で安定なβ型炭化ケイ素、若しくは、高温安定型のα型炭化ケイ素のいずれであってもよいが、「一次元の積層無秩序構造」を含み得る。平均粒径は、1μm以下のものが好ましい。好ましくは、100nm以下、さらに好ましくは50nm以下のもの、特には平均粒径10nm〜500nmが好ましい。
炭素粒子、ケイ素含有粒子を炭素換算、ケイ素換算量として実質的に等モル準備し、メカニカルアロイングを伴う精密混合により炭化ケイ素粒子としたものでもよい。ケイ素含有粒子は、ケイ素単体、または窒化ケイ素、酸化ケイ素等のケイ素化合物であっても良い。この方法によれば、50nm以下の微粒の均一な粒子を得ることができる。また、「一次元の積層無秩序構造」を含む粒子を得ることができ、本発明の焼結体の製造にこの構造が寄与すると考えられる。
本発明のC−SiC焼結体は、SiCを1重量%〜95重量%、Cを99重量%〜5重量%含み、相対密度70%〜99.5%であり、所望の電気抵抗を有する。
また、本発明のC−SiC焼結体は、ホウ素を含んでも良い。ホウ素源としては、結晶性ホウ素、アモルファスホウ素の単体であっても良い。あるいは、酸化ホウ素等の化合物であっても良い。これらのホウ素源は、ホウ素換算でCの含有量に対し、0.01at%〜50at%であることが好ましい。0.01at%より少ないと、本発明の目的とする効果が充分得られない。50at%以上である場合、炭化ホウ素の析出が多くなるが電気抵抗が好ましい範囲を超えて高くなり、炭素焼結体としての利点を失うこととなる。
このホウ素の添加による効果は、精密混合による混合により製造された造粒物を加圧焼結することにより、少量で、密度、機械的強度、電気抵抗を向上させる効果を効率よく発揮させることができる。
本発明に用いる加圧焼結プロセスは、例えば、ホットプレス、HIP(Hot Isostatic Pressing 熱間静水圧成形)、Hot Forging(熱間鍛造)、や放電プラズマ焼結法等が挙げられる。
本発明のC−SiC焼結体の製造に用いるメカニカルアロイングを伴う精密混合を行うミリング装置は、例えば図1に示すような装置がある。12はポット、14はボールであり、通常、ともに窒化ケイ素製である。ポットが自転と公転を行うことにより、ポット内の材料が、化合される。図1記載の遊星式の装置であれば、回転数100r.p.m.〜600r.p.m.の範囲で操作する。
上記のような炭素粒子および炭化ケイ素粒子、好ましくはホウ素を含む造粒物を製造する。均一に混合するには、精密混合が可能なローリングボールミル、アトライター、振動ミル、遊星式ボールミル等を用い得る。
本発明に用いられる造粒物は、ケイ素含有粒子を造粒物とした場合の炭素、炭化ケイ素の所望の配合割合に換算した量を炭素粒子と配合し、メカニカルアロイングを伴う精密混合により製造してもよい。ケイ素含有粒子は、ケイ素単体の他、窒化ケイ素、酸化ケイ素等のケイ素化合物を用い得る。
本発明のC−SiC焼結体の製造に用いる炭素粒子は、平均粒径10nm〜500μmが好ましく、特に7nm〜20μmが好ましい。特にアモルファス炭素を用いることが好ましい。ケイ素含有粒子は、平均粒径1μm〜500μm、特には1μm〜10μmが好ましい。配合割合は、Si粒子と炭素粒子とを炭素リッチとし、造粒物とした場合の炭素と炭化ケイ素の割合に適合させる。
メカニカルアロイングを伴う精密混合をすることにより炭素とケイ素が化合され、結果、平均粒径5nm〜100nmの炭化ケイ素粒子と、平均粒径5nm〜100nmの炭素粒子の造粒物が得られる。
メカニカルアロイングを伴う精密混合により得られた微粒のSiC粒子と、炭素粉末との混合物は、ナノレベルの粒子構造を有する粒子を製造することができ、しかも同時に得られる炭素粒子は、100nm以下の平均粒径を有する。これを、焼結用型に充填し、放電プラズマ焼結法で焼結すると、焼結時に原料粉末の粒成長を抑制され焼結に際し、炭素粒子の間にSiC粒子が入り込み、緻密な均一構造の焼結体を得ることができると考えられる。
上記のようにして得られた造粒物のSiC粒子含量が多くなるに従って、製造されるC−SiC焼結体の特性は、黒鉛焼結体特有の特性からC−SiC焼結体の特性を帯びてくる。従って、用途に応じて、配合割合を選択し得る。SiC粒子を多く含むと、硬度が高くなり、導電性は低下する傾向がある。
黒鉛焼結体と匹敵する特性を保持するためには、SiCが全量の1重量%〜95重量、Cを99重量%〜5重量%含むことが好ましい。より詳しくは、SiCが全量の1重量%〜20重量%の場合は、電気抵抗が低下し導電性が高くなる。また、SiCが全量の50重量%〜80重量%の場合は、導電性は低くなるものの、機械的強度が顕著に向上する。また、SiCが全量の20重量%〜50重量%の場合は、好ましい電気抵抗および高い機械的強度をバランスよく有するC−SiC焼結体が得られる。
本発明のC−SiC焼結体は、精密混合の工程において、特定割合のホウ素源を添加することにより、さらに構造が緻密化し、高密度で機械的強度の優れたC−SiC焼結体が得られる。
ホウ素含有粒子を添加することにより、C−Cコンポジットに匹敵する導電性および機械的強度を得ることができる。
上記配合された造粒物を、加圧焼結プロセスにより焼結する。加圧焼結プロセスとしては、例えば、ホットプレス、HIP(Hot Isostatic Pressing 熱間静水圧成形)、Hot Forging(熱間鍛造)、や放電プラズマ焼結法等が挙げられる。
焼結条件は、以下のような設定が好ましい。
昇温速度:10℃/分〜500℃/分
焼結温度:1600℃〜2200℃
焼結圧力:10MPa〜200MPa
保持時間:0〜2時間
例えば、放電プラズマ焼結法により焼結する。図2は、本発明のC−SiC焼結体の製造の放電プラズマ焼結工程の1説明図である。図2に示すように、粒造物20は、グラファイト製の筒状焼結型22の中で、同じくグラファイト製の下パンチ24の上に充填される。焼結型22の上部からグラファイト製の上パンチ26を挿入してセットする。このようにセットした焼結用型28を、放電プラズマ焼結機に装填し、真空雰囲気下で所望の直流パルス電流を流して、焼結を行う。
本発明によれば、黒鉛焼結材を通常の焼結法により製造する場合と比較して、非常に低温の焼結温度で黒鉛焼結材と匹敵する、またはそれ以上の特性を有する焼結体を得ることができ、さらに、焼結時間を大幅に短縮することができる。全焼結工程の所要時間が1時間も可能である。
上記製法により、相対密度70%〜99.5%であり、電気抵抗が一定範囲の焼結体が得られる。具体的には、図3に示すように、常温から高温に到るまで、電気抵抗が一定の範囲にある。図3は、電気抵抗と温度の関係を表したグラフである。本発明の焼結体は、等方性黒鉛材と同等の電気抵抗を有しつつ、黒鉛材より高い密度を有する。広い温度変化、圧力変化にも対応することができ、例えば、ヒーターの素材、燃料電池部品、焼結型等の一定の電気抵抗を要するものに使用することができる。例えば、25℃〜100℃の温度範囲において、また、焼結型としての使用環境、例えば1500℃〜2200℃の温度範囲、常圧〜200MPaの加圧範囲においても電気抵抗が1×10−6Ω・m〜30×10−4Ω・mであり得る。さらには、25℃〜2200℃の広い温度範囲においても電気抵抗1×10−6Ω・m〜30×10−4Ω・mを保持することが可能である。用途に応じて、一定範囲内で組成を選択することにより好ましい電気抵抗、密度を付与することができる。なお、図3の温度−電気抵抗曲線は、相転移を伴わないので、2200℃まで、外挿しうる。
さらに、ショア硬度40Hs〜140Hs、あるいは、圧縮強度260〜1000MPa、曲げ強度100〜350MPaの、C−Cコンポジットに匹敵、あるいはそれ以上の機械的強度を有するC−SiC焼結体を得ることができる。
本発明のC−SiC焼結体は、特には、メカニカルアロイングを伴う精密混合により、炭素粒子とケイ素粒子を混合して得られた炭素粒子と炭化ケイ素粒子の混合物である造粒物を用いて放電プラズマ焼結法を施すことにより、ショア硬度40Hs以上の焼結体が得られる。
また、特定範囲のホウ素源であるホウ素含有粒子を添加することにより、本発明の方法により得られるC−SiC焼結体は、上記電気抵抗を保持しつつ、95%以上の相対密度、C−Cコンポジットに匹敵する高い機械的強度を有することができる。
本発明の方法により得られるC−SiC焼結体は、焼結型の選択により、最終製品の形状の焼結体を得ることができ、焼結体の切削工程を省略でき、製造コストの観点から非常に有用である。
以上、本発明について説明したが、本発明は、これらの実施の態様のみに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
本発明にかかるC−SiC焼結体の製造方法及びその装置の実施の形態を以下の実施例により詳しく説明する。
実施例中、かさ密度は、重量と体積から算出し、相対密度は理論密度をベースに算出した。ショア硬度は、ショア硬度試験機により測定した。電気抵抗は、4端子法により、50℃、200℃、400℃、600℃、800℃の5点における抵抗値を測定した。
圧縮強度は、4×4×4mmのサンプルを用い、ひずみ速度0.1mm/minの条件で万能型試験機により測定した。曲げ強度は、4×4×20mmのサンプルを用い、力点の下降速度は0.1mm/minであり、支点間距離20mmの条件で、万能型試験機により測定を行った。曲げ強度測定試験において、力点における試料の伸長側の表面のひずみをひずみゲージを用い計測し、ヤング率を算出した。
ローリングボールミルは、アサヒ理科製作所製ボールミル回転架台(型式AV型)を用いた。メカニカルアロイングを伴う精密混合は、フリッチュ社製の遊星式ボールミル(型式:P−5,P−6)を用いた。放電プラズマ焼結機は、住友石炭鉱業株式会社製のDR,SINTER SPS−1050を用いた。
炭素粉末は、東海カーボン製、ケイ素粉末は、高純度科学製、ホウ素粉末はフルウチ化学製である。
ローリングボールミル機により精密混合され、得られた混合粉末人造黒鉛素材に高度黒鉛化処理を施した平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し30wt%の平均粒径20nmのSiC粉末との混合粉末10gを、外径50mm、内径20.4mm、軸方向長さ40mmを有するグラファイト製の焼結型及び外径20mm、軸方向長さ20mmを有するグラファイト製の、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により下記の条件で焼結した。
焼結条件 昇温速度:213℃/min
焼結条件:1700度
焼結圧力:40MPa
保持時間:10min.
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例1の欄に示す。
実施例1と同様の方法、同様の粉末を用いて、得られた混合粉末平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例2の欄に示す。
実施例1と同様の方法、同様の粉末を用いて、得られた混合粉末平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し50wt%の平均粒径60nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例3の欄に示す。
実施例1と同様の方法、同様の粉末を用いて、得られた混合粉末平均粒径50μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例4の欄に示す。
実施例1と同様の方法、同様の粉末を用いて、得られた混合粉末平均粒径3μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例5の欄に示す。
実施例1と同様の方法により得られた混合粉末塊状コークスを原料とし高度黒鉛化処理を施した平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し30wt%の平均粒径20nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例6の欄に示す。
実施例6と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例7の欄に示す。
実施例6と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径100μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し50wt%の平均粒径60nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例8の欄に示す。
実施例6と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径50μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例9の欄に示す。
実施例6と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径3μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例10の欄に示す。
実施例1と同様の方法により得られた混合粉末粒子形状が球状を有する平均粒径25μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し30wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例11の欄に示す。
実施例11と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径25μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し40wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例12の欄に示す。
実施例11と同様の方法により得られた混合粉末平均粒径25μmのグラファイト粉末と混合粉末全量に対し50wt%の平均粒径30nmのSiC粉末との混合粉末10gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例13の欄に示す。
メカニカルアロイングを伴う精密混合によって得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径1μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し30wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例14の欄に示す。
実施例14と同様の方法により得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径10μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合によって作成された混合粉末全量に対し40wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例15の欄に示す。
実施例14と同様の方法により得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径10μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し50wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質は、表1の実施例16の欄に示す。
(比較例1)
等方性黒鉛材(R8510:SGLカーボン株式会社製)の物理的性質を同様に測定した。この物理的性質は、表1の比較例1の欄に示す。
Figure 0004691891
表1より、本発明にかかるC−SiC焼結体は、従来品である黒鉛材と比較して、同程度の硬度、電気抵抗、密度を有する。
実施例14と同様の方法により得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径10μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合によって作成された混合粉末全量に対し20wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例17の欄に示す。
実施例14と同様の条件で得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例18の欄に示す。
実施例15と同様の条件で得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例19の欄に示す。
実施例14と同様の方法により得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径10μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合によって作成された混合粉末全量に対し50wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例1と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例20の欄に示す。
メカニカルアロイングを伴う精密混合によって得られた混合粉末(アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径1μmのSi粉末とカーボン粉末、および平均粒径40μmのアモルファスホウ素粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し1wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により下記の条件で焼結した。
焼結条件 昇温速度: 60℃/min
焼結条件:1900度
焼結圧力:70MPa
保持時間:10min.
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例21の欄に示す。
メカニカルアロイングを伴う精密混合によって得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径1μmのSi粉末とカーボン粉末、および平均粒径60μmのアモルファスホウ素粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し7wt%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例21同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表2の実施例22の欄に示す。
Figure 0004691891
メカニカルアロイングを伴う精密混合によって得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径1μmのSi粉末とカーボン粉末、および平均粒径60μmのアモルファスホウ素粉末(カーボン粉末に対し5at%)を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し5vol%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例21と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表3の実施例23の欄に示す。
メカニカルアロイングを伴う精密混合によって得られた混合粉末アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径1μmのSi粉末とカーボン粉末、および平均粒径60μmのアモルファスホウ素粉末(カーボン粉末に対し25at%)を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合方法によって作成された混合粉末全量に対し5vol%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様の寸法および構造を有する焼結型および、上、下パンチを使用して、放電プラズマ焼結機により実施例21と同様の焼結条件で焼結した。
このような焼結条件で焼結して得られた焼結体の物理的性質、かさ密度、相対密度、圧縮強度、曲げ強度、ヤング率、電気抵抗を測定した。表3の実施例24の欄に示す。
Figure 0004691891
(比較例2)
等方性黒鉛材(市販品:A社製)の物理的性質を同様に測定した。この物理的性質は、表2の比較例2の欄に示す。
(比較例3)
C−Cコンポジット(市販品:B社製)の物理的性質を同様に測定した。この物理的性質は、表2の比較例3の欄に示す。
表2、表3に示すように、本発明にかかるC−SiC焼結体は、従来品である等方性黒鉛材と比較して、同等またはそれ以上の機械的強度、電気抵抗、密度を有する。
実施例14と同様の方法により得られた混合粉末(アモルファス構造を有する平均粒径7μmのカーボン粉末と、平均粒径10μmのSi粉末とカーボン粉末を加えメカニカルアロイングを伴う精密混合によって作成された混合粉末全量に対し5vol%のSiC粉末との混合粉末7gを、実施例1と同様にして得られた焼結体、および実施例21,実施例22で得られた焼結体、比較例2で用いた等方性黒鉛材の電気抵抗を50℃、200℃、400℃、600℃、800℃において測定した。この値と温度との関係を図3に示す。
上記実施例21、実施例22において得られた本発明のC−SiC焼結体の光学顕微鏡による表面状態を図4に示す。比較例2に用いた市販品の等方性黒鉛材の表面状態を示す。市販品に比較して、緻密化した構造を有することが示されている。
本発明は、黒鉛焼結体、C−Cコンポジットと匹敵またはそれ以上の耐高熱性、耐食性、耐圧性、耐磨耗性を有し、低電気抵抗、さらには高密度、高い機械的強度を有する新規なC−SiC焼結体を得ることができる。従来の焼結方法を用いても、従来より、飛躍的に焼結時間を短縮し、焼結温度を低温とすることができ、耐高熱性、耐食性、耐圧性、耐磨耗性を有し、低電気抵抗を有する焼結体の生産性向上、低コスト化を図ることができる。
従来の黒鉛焼結体であれば、焼結工程後、加工工程が必要であったが、本発明によれば、焼結工程のみで、所望の形状に製造することができる。さらに、焼結型として用いると 、焼結温度、焼結圧力を従来より高く設定することができ,新素材の開発に貢献し得る。
素材として、研削工具、切削工具、摺動部材、軸受け、シールリング、ボルト・ナット、ホットプレス枠、燃料電池部品、ブレーキディスク、ガスタービン用部品、原子力機関用部品、宇宙ロケット用ノズル材料、ヒーターの素材等種々の用途において、貢献し得る。
本発明のC−SiC焼結体の製造に用いるメカニカルアロイングによるミリング装置の1例である。 本発明のC−SiC焼結体の製造の放電プラズマ焼結工程の1説明図である。 図1は、本発明のC−SiC焼結体の実施例と、比較例の電気抵抗と温度の関係を表したグラフである。 実施例21,22で得られた本発明のC−SiC焼結体、および比較例2で用いた市販品の等方性黒鉛材の光学顕微鏡による表面状態を示す。
符号の説明
10;メカニカルアロイングを伴うミリング装置
20;粒造物
22;筒状焼結型
24;下パンチ
26;上パンチ
28;焼結用型

Claims (6)

  1. 炭素粒子とケイ素含有粒子とをメカニカルアロイングを伴う精密混合して製造された、SiCとCとからなり粘結剤や焼結助剤を含まない焼成前駆体、を放電プラズマ焼結法により加圧焼成してなり、50重量%〜95重量%のSiCと50重量%〜5重量%のCとからなり、相対密度68%〜99.5%であり、電気抵抗1×10−6Ω・m〜30×10−4Ω・mであるC−SiC焼結体。
  2. 炭素粒子とケイ素含有粒子とホウ素粒子とをメカニカルアロイングを伴う精密混合して製造された、SiC粒子とC粒子とホウ素粒子とからなり粘結剤や焼結助剤を含まない焼成前駆体、を放電プラズマ焼結法により加圧焼成してなり、1重量%〜95重量%のSiCと、99重量%〜5重量%のCと、さらに前記Cの含有量に対し0.01at%〜25at%のホウ素とからなり、相対密度86%〜99.5%であり、電気抵抗1×10−6Ω・m〜30×10−4Ω・mである、C−SiC焼結体。
  3. 請求項1に記載のC−SiC焼結体、請求項2に記載のC−SiC焼結体から選択されるものであり、曲げ強度153MPa〜350MPaである、C−SiC焼結体。
  4. 相対密度95%〜99.5%である、請求項2または3に記載のC−SiC焼結体。
  5. 平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と平均粒径10nm〜100nmのSiC粒子とを含む粒子を精密混合した粘結剤や焼結助剤を含まない造粒物を、放電プラズマ焼結法による加圧焼結プロセスにより焼結して得られる、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のC−SiC焼結体。
  6. 平均粒径10nm〜500μmの炭素粒子と平均粒径1μm〜500μmのケイ素含有粒子とを、メカニカルアロイングを伴う精密混合により製造された、平均粒径5nm〜100nmの炭素粒子と平均粒径10nm〜100nmのSiC粒子と含み、粘結剤や焼結助剤を含まない造粒物を、放電プラズマ焼結法による加圧焼結法により焼結して得られる、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のC−SiC焼結体。
JP2004081673A 2003-04-24 2004-03-19 C−SiC焼結体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4691891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004081673A JP4691891B2 (ja) 2003-04-24 2004-03-19 C−SiC焼結体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003120488 2003-04-24
JP2003120488 2003-04-24
JP2004081673A JP4691891B2 (ja) 2003-04-24 2004-03-19 C−SiC焼結体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004339048A JP2004339048A (ja) 2004-12-02
JP4691891B2 true JP4691891B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=33543232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004081673A Expired - Fee Related JP4691891B2 (ja) 2003-04-24 2004-03-19 C−SiC焼結体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4691891B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005154258A (ja) * 2003-10-29 2005-06-16 Sumitomo Electric Ind Ltd セラミックス複合材料およびその製造方法
JP2005132654A (ja) 2003-10-29 2005-05-26 Sumitomo Electric Ind Ltd セラミックス複合材料及びその製造方法
JP5737547B2 (ja) 2009-09-04 2015-06-17 東洋炭素株式会社 炭化ケイ素被覆黒鉛粒子の製造方法及び炭化ケイ素被覆黒鉛粒子
JP5678332B2 (ja) 2009-09-04 2015-03-04 東洋炭素株式会社 セラミックス炭素複合材及びその製造方法並びにセラミックス被覆セラミックス炭素複合材及びその製造方法
TW201110800A (en) * 2009-09-08 2011-03-16 Ai Ke Er Internat Co Ltd Hot aluminum plate structure
JP5748564B2 (ja) 2011-05-27 2015-07-15 東洋炭素株式会社 炭化ケイ素−炭素複合材の製造方法
JP5748586B2 (ja) * 2011-06-07 2015-07-15 東洋炭素株式会社 炭素−炭化ケイ素複合材
KR101911432B1 (ko) 2012-06-18 2019-01-04 삼성전자주식회사 복합 담체, 이의 제조 방법, 이를 포함한 전극 촉매 및 상기 전극 촉매를 포함한 막-전극 접합체 및 연료 전지
KR101247558B1 (ko) 2012-07-31 2013-03-25 케이씨 주식회사 고순도 알루미나의 제조방법
CN104822639A (zh) 2012-11-26 2015-08-05 东洋炭素株式会社 陶瓷碳复合材的特性控制方法和陶瓷碳复合材
JP6589098B2 (ja) * 2014-08-07 2019-10-16 国立大学法人豊橋技術科学大学 他元素含有蒸発源、dlc膜形成方法及びdlc膜形成装置
JPWO2017217378A1 (ja) * 2016-06-13 2019-01-17 帝人株式会社 炭化ケイ素の製造方法及び炭化ケイ素複合材料
CN107935597B (zh) * 2017-12-05 2021-01-26 景德镇卓铭陶瓷有限责任公司 一种节约能源的碳化硅陶瓷材料低温烧结方法
JP6947092B2 (ja) * 2018-03-16 2021-10-13 住友大阪セメント株式会社 スパッタリングターゲットおよびスパッタリングターゲットの製造方法
CN110937899B (zh) * 2019-11-22 2022-01-25 大同新成新材料股份有限公司 一种Al2O3-ZrO2碳滑板材料制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004339048A (ja) 2004-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4691891B2 (ja) C−SiC焼結体およびその製造方法
JP4734674B2 (ja) 低cte高等方性黒鉛
JPS6228109B2 (ja)
JPH0769731A (ja) 高強度、高嵩密度導電セラミックス
Cygan et al. Thermal stability and coefficient of friction of the diamond composites with the titanium compound bonding phase
CN113846277A (zh) 一种TiB晶须增强钛基复合材料的制备方法
JP5376274B2 (ja) 良導電性ダイヤモンド焼結体の製造方法
KR20190048811A (ko) 우수한 열전도도 및 열내구성을 가지는 탄화규소 소결체의 제조방법
CN111747748B (zh) 超高温防/隔热一体化ZrC/Zr2C复相材料及其制备方法
KR101659823B1 (ko) HfC 복합체 및 이의 제조방법
JP5077937B2 (ja) 炭化ケイ素焼結体の製造方法
CN1260179C (zh) 一种煤系高岭土合成高纯赛隆材料的方法
JPS632913B2 (ja)
Matsuoka et al. Development of CNT-Si3N4 composites with high strength and electrical conductivity by adding HfO2
JPH09221367A (ja) 導電性炭化珪素質複合材料及びその製造方法
JP4809582B2 (ja) 高熱伝導黒鉛材料及びその製造方法
EP2924016A1 (en) Method for controlling characteristics of ceramic carbon composite, and ceramic carbon composite
JPH0826827A (ja) 導電性反応焼結炭化珪素焼結体とその製造方法及び用途
Smirnov et al. SIALON-BASED CERAMIC COMPOSITES OBTAINED BY ADVANCED TECHNIQUES
JPS61270259A (ja) 耐摩耗性炭化珪素焼結体の製造方法
JPH05848A (ja) 等方性高強度黒鉛材料の製造方法
JP2946593B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
CN102557657A (zh) 一种高硬度氧化钐复合氮化硅陶瓷的制备方法
CN102557650A (zh) 一种高耐磨的氯化镧复合氮化硅陶瓷的制备方法
CN102531629A (zh) 一种具有高强度的钇镝氮化硅生产工艺

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040402

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070604

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20070606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070605

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20070704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070730

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080416

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080520

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101109

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20101110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees