JP4690286B2 - 管理装置および精度管理方法 - Google Patents
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Description
しかし、臨床検査ではこのような生体成分の検査結果を精度良く管理するためには機構部の監視だけでは不充分で、その生体成分と同じ試料若しくはそれに類似した試料を精度管理物質として測定し、その測定結果を監視する精度管理が行われている。
ところが外部精度管理を行うためには、集計機関から各施設に同じ精度管理物質を送付し、各施設でその精度管理物質を測定し、各施設からその測定結果(以下、サンプルデータという)を集計機関に送付し、集計機関によりそれらのサンプルデータを集計しなくてはならない。各施設は、その集計結果が集計機関から返送されて初めて、外部精度管理の結果を知ることになる。この精度管理物質の送付から集計結果の返送までは、集計機関がサンプルデータの返送が一定数以上たまるまで待たなくてはならないこともあり、1〜2カ月かかるのが通常である。
精度管理は、本来測定データの信頼性を高めるために、毎日の試料測定前に行ってその結果を確認する性格を有する。つまり精度管理のサンプルデータが所定の範囲から外れることは、エラーの発生とも言え、所定の範囲に入るように分析装置の調整してから、試料の測定を行うべきである。しかし、現状の外部精度管理では集計結果が帰ってくるのが測定後1〜2ヶ月後であり、測定当時の装置状態を事後的に確認するために用いているのに過ぎない。
本発明は、分析装置の実効ある外部精度管理が可能な技術を提供することを目的とする。
<第1実施形態例>
[概要]
本実施形態例では、本発明の方法を実現するリモートサポートシステムを例に挙げて説明する。リモートサポートシステムはユーザたる施設が所有する分析装置とシステム提供側の管理装置とが、専用ネットワークで接続されて構成される。
管理装置は、各分析装置から履歴情報を収集し、履歴情報を分析装置毎に内容に応じて編集して蓄積するサポート処理及びQC(Quality Control)処理を行う。
管理装置は、収集した履歴情報から動作情報を編集し、蓄積する。また、管理装置は、動作情報に基づいてエラー内容の分析を行い、重要なエラー発生があればその表示を行う。技術者は、エラーが発生した分析装置の履歴情報を管理装置上で確認できるので、ユーザに詳細な説明を求めなくても機器状態を充分に把握することができ、トラブルの原因を究明することができる。
また、管理装置は分析装置を遠隔操作する機能を備えている。従って、技術者は、その施設に訪問しなくても、管理装置から直接分析装置の処置をすることができる。さらに管理装置はエラー情報を分析して分析装置のトラブルを予測し、トラブルを未然に防ぐ処置をとることができる。
管理装置1は、各分析装置2で測定された精度管理物質のサンプルデータを、分析装置2の機種毎、精度管理物質の種類毎に集計する。管理装置1は、サンプルデータを受信する度に、同機種における同種のサンプルデータの集計結果を更新し、最新の集計結果をウェブページ上に提供する。分析装置2は、ウェブページにアクセスすることにより、最新の集計結果を取得する。ウェブページへのアクセスにあたり、管理装置は、分析装置から入力された認証情報に基づいて認証処理を行う。このようにして、ユーザは精度管理物質を測定した後すぐに、外部精度管理の集計結果、それも最新の集計結果をリアルタイムに確認することができる。
(1)全体構成
図1は、第1実施形態例に係るリモートサポートシステムの全体構成図の一例である。本実施形態例に係るリモートサポートシステムは、管理装置1と分析装置2とが専用ネットワーク3を介して接続されている。
分析装置2は、ネットワーク通信装置4を介して専用ネットワーク3に接続されている。分析装置2としては、例えば血液分析装置や尿分析装置などを挙げることが出来る。管理装置1としては、PC(Personal Computer)やWS(Work Station)などが用られる。ネットワーク通信装置4としては、ダイアルアップルータやモデムなどが用いられる。
(2)管理装置
図2は、管理装置及び分析装置の機能構成を示すブロック図である。
管理装置には、通信インターフェイス(I/F)11、処理部12、ユーザ管理DB14、電子メールサーバ15、WWWサーバ16及びリモートコントロール部(ホスト側)13が設けられている。
処理部12は、サポート処理及びQC処理を、ユーザ管理DB14を用いて行う。サポート処理により、管理装置上で所定のエラー履歴を表示し、分析装置に発生したトラブルの原因究明を行うことが可能となる。図8〜11に、処理部により出力されるエラー履歴の表示例を示す。また、QC処理により、分析装置上で外部精度管理をリアルタイムに行うことが可能となる。図14及び15に、QC処理により作成された集計結果のウェブページの例を示す。これらの表示例についての詳細は後述する。
電子メールサーバ15は、分析装置の履歴情報及びサンプルデータを、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)により受信する。通信プロトクルはSMTPに限定されないが、SMTPはファイアウォールなどによる制限を受けないため、将来本システムを各種のネットワーク上で拡張しやすい利点がある。
WWWサーバ16は、処理部12が作成するウェブページを、分析装置上のWWWブラウザに提供する。
(3)分析装置
分析装置2上のユーザ端末22は、通信インターフェース(I/F)23、電子メール部24、リモートコントロール部(ユーザ側)25、WWWブラウザ26、患者マスキング部27及び制御部28を有している。
電子メール部24は、分析部21の動作履歴を示す履歴情報及びサンプルデータを、SMTPにより管理装置に送信する。
リモートコントロール部(ユーザ側)25は、リモートコントロール部(ホスト側)13と共に動作することにより、管理装置1からの分析装置2の操作を可能にする。
患者マスキング部27は、管理装置1から分析装置2を操作する場合、患者情報が管理装置上で表示されないようにする。
制御部28は、分析部21及びユーザ端末22上の各構成要素の動作を制御する。
<処理の流れ>
次に、リモートサポートシステムにおいて、管理装置及び分析装置が行う処理について説明する。
まず、リモートサポートシステム全体の処理の流れについて、具体的に説明する。図3は、リモートサポートシステムにおけるユーザサポートの流れの一例を示す説明図である。
分析装置2は、通常の試料測定を行い(#1)、その動作情報を所定のタイミングで管理装置1に送信する(#3)。送信のタイミングは、エラー情報など急性のある動作情報であればリアルタイム、動作回数や試料測定結果など緊急性がない動作情報であればシャットダウン時である。エラー情報は分析装置1にも表示され、ユーザは分析装置1のトラブルを発見する(#8)。
また、分析装置2は、精度管理物質を測定すると、通常の試料測定結果とは異なりリアルタイムにそのサンプルデータを管理装置1に送信する(#3)。分析装置2は、測定試料の容器に貼られたバーコードを読み取り、その試料が精度管理物質か否かを判断し、判断結果に基づいてサンプルデータの送信を行う。管理装置1は、新たなサンプルデータを元に集計結果を更新する(#5)。
このようにして、ユーザは内部精度管理結果だけではなく、外部精度管理結果もすぐに確認することができ、リアルタイムに分析装置の異常を発見することができる(#8)。
分析装置のトラブルが発見されれば(#8)、ユーザは分析装置のトラブル解消の処置を行う(#10)。管理装置1は、その分析装置2の編集された動作情報からトラブル内容を分析し(#9)、ユーザにトラブル解消のための最適な情報を提供する。
次に、リモートサポートシステムにおいて管理装置1が行う処理の流れについて、具体的に説明する。
(2−1)収集処理
図4は、管理装置1が行うメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。メイン処理では、管理装置1は分析装置2から履歴情報を収集し、動作履歴であれば蓄積し、サンプルデータであればQC処理を行う。分析装置2からのダイヤルアップにより、以下の処理が開始される。
ステップS2では、処理部12は、所定の認証処理を行う。すなわち、分析装置2から送信される認証情報と、ユーザDB内のユーザ情報とが一致するか否かを判断する。
ステップS3では、処理部12は、認証結果に応じた処理を行う。認証情報が一致すると判断すると、ステップS4に移行する。一致しない場合、コネクションを切断するなどの処理を行う。
ステップS5では、処理12部は、受信した動作情報を、一時的に保存する。後述するサポート処理に用いるためである。サポート処理では、例えば日付が変わる0時0分まで各分析装置2からの動作情報を蓄積し、0時0分になるとその日に受信した動作情報に基づいて、動作履歴を作成する。
ステップS7では、処理部12は、受信データが精度管理物質を測定したサンプルデータであるか否かを判断する。Yesと判断するとステップS8に移行し、後述するQC処理に移行する。すなわち、受信したデータを含めてサンプルデータを集計し、各分析装置用ウェブページを更新する。Noと判断すると前記ステップS6に移行し、接続を切断する。
図5は、管理装置1がメイン処理と独立に行うサポート処理の流れの一例を示すフローチャートである。管理装置1は、日付が変わる度にその日に受信した動作情報を編集して履歴DBに書き込む処理を行う。
ステップS21では、処理部12は、所定の時刻、例えば0時0分になるのを待機している。
ステップS22では、処理部12は、ユーザ管理DB14に登録されている分析装置2のうちいずれかの分析装置を対象ユーザに決定する。
ステップS24では、処理部12は、動作情報を、分析装置毎及び内容毎に編集し、履歴DBに書き込む。例えば、エラー情報、動作回数、動作プログラム、設定条件を、日時と共にそれぞれテーブル形式に編集し、履歴DBに書き込む。
ステップS25では、処理部12は、動作情報が取得できなかったことを示す所定のエラー情報を、ユーザ管理DB14に書き込む。エラー情報としては、例えば、分析装置名、日付、時刻、生じたエラーを示すエラー番号、エラー番号に対応するエラーメッセージを挙げることが出来る。
ステップS27では、処理部12は、検索結果に基づいて、対象ユーザの動作情報にエラーが含まれていたか否かを判断する。エラーレベルが0でなければ、Yesと判断される。Yesと判断すると、ステップS28に移行する。Noと判断すると、後述するステップS29に移行する。
ステップS29では、処理部12は、登録されている全ての分析装置2について、ステップS23〜28の処理を行ったか否かを判断する。Yesと判断すると、前記ステップS21に戻る。すなわち、次に日付が変わるまで待機する。Noと判断すると前記ステップS22に戻り、別の分析装置を対象ユーザに決定する。
図6は、管理装置1が行うQC処理の流れを示すフローチャートである。前記メイン処理において、いずれかの分析装置2からサンプルデータを受信すると、管理装置1は以下のQC処理を行う。すなわち、新たに受信したサンプルデータを含めてサンプルデータの集計を行い、新たな集計結果に基づいて各分析装置用ウェブページを更新する。
ステップS31では、処理部12は、新たに受信したサンプルデータを含めたサンプルデータの集計を行う。精度管理物質は、同じ測定項目でも、値の高いものと低いもの、値が正常範囲のものと異常範囲のものなど複数種類用いられる場合が多い。また、精度管理物質が生体成分によるものの場合は、通常その製造ロット毎に、すなわち製造時期毎にロット番号が異なる。さらに、測定されたデータの補正値を決定するために、サンプルデータが測定された測定モードにも考慮する必要がある。精度管理物質の種類、ロット番号、測定モードなどは、後述するように分析装置から管理装置に通知される。
本発明では最新の集計結果をリアルタイムに提供するため、午前中の早い時間では測定当日のサンプルデータの総数がまだ十分でなく、集計結果の信頼性を保てないおそれが生じる。そこで測定当日の集計を、例えば過去24時間以内に受信したサンプルデータに基づいて行う。これにより、同じ経時変化での測定条件のサンプルデータを用いることができ、その総数が時間帯によって著しく変動することを防ぐことができる。日付が変わる時点で、過去24時間以内の集計結果がその日の集計結果として確定する。
ステップS32では、処理部12は、各分析装置用ウェブページを、新たな集計結果に基づいて更新する。その後、前記メイン処理に戻りユーザ端末との接続を切断する。
(2−4)他の処理
前記メイン処理、サポート処理及びQC処理に加え、管理装置1は他の処理も行う。
また、処理部12は、管理装置1の操作者からの指示に応じ、ユーザ管理DB14に蓄積されたエラー履歴の表示を行う。
(3)分析装置における処理の流れ
図7は、分析装置が行うメイン処理の流れの一例を示すフローチャートである。分析装置2は、エラー情報及びサンプルデータをリアルタイムに、エラー情報以外の動作情報を装置の動作終了時に送信する。なお、図7は、本発明による処理の流れのみ示している。分析装置が起動されることにより、以下の処理が開始される。
ステップS42では、制御部28は、分析部21からエラー情報を取得し、電子メール用データに加工する。例えば、電子メールの本文に分析装置の認証情報及びエラー情報を書き込んだ電子メールを作成する。
ステップS43では、制御部28は、電子メール部24を起動し、作成した電子メールを送信する。その後、前記ステップS41に戻る。
ステップS45では、制御部28は、測定の終了を待機し、終了するとステップS46に移行する。
ステップS46では、制御部28は、分析部21からサンプルデータを取得し、電子メール用データに加工する。例えば、電子メールの本文に分析装置の認証情報を書き込み、サンプルデータを添付ファイルとして添付した電子メールを作成する。また、添付ファイルには、サンプルデータの集計の際に必要となる他のデータも書き込まれる。例えば、ロット番号、精度管理物質の種類、測定モード、装置IDが挙げられる。装置IDは、本システム上で分析装置を特定するための識別情報であり、サンプルデータを重複して集計しないようにするために用いられる。
ステップS48では、制御部28は、分析部21の動作状況を示すエラー情報以外の動作情報を待機している。エラー情報以外の動作情報とは、動作回数、動作プログラム、設定条件などである。動作情報が発生すると、ステップS52に移行する。その他の場合は前記ステップS41に戻る。
ステップS49では、制御部28は、発生した動作情報を、ログに保存する。
ステップS51では、制御部28は、ログから動作情報を取得し、電子メール用データに加工する。例えば、電子メールの本文に分析装置の認証情報及び動作情報を書き込んだ電子メールを作成する。
ステップS52では、制御部28は、電子メール部24を起動し、作成した電子メールを送信する。その後、制御部28は処理を終了する。
次に、前述のサポート処理により、ユーザ管理DB14に蓄積される動作情報について、具体的に説明する。図8〜11は、分析装置2として血液分析装置を用いた場合に、管理装置1上に表示される動作情報の一例である。図8は動作情報の選択画面、図9はエラー履歴、図10はプログラム履歴、図11は動作回数の表示例を、それぞれを示している。
図8の動作情報の選択画面は、エラー履歴、プログラム履歴、設定、動作回数のいずれかの動作情報の選択を受け付ける。また、操作者は、この画面において分析装置の指定及び分析装置の種別を指定可能である。
図11は、前記図8の画面において、「動作回数」が選択された場合に表示される画面例である。この画面例では、分析装置の所定の部位の動作回数が、動作した日付及び時刻と共にそれぞれ表示されている。
また、図示していないが、図8の選択画面において「設定」が選択されると、分析装置の設定条件が表示される。
次に、前述のQC処理により管理装置1が作成するウェブページの具体例を説明する。図14及び図15は、処理部12が作成したウェブページの表示例の一例である。これらは、前記と同様、血液分析装置を用いて精度管理物質を集計した場合の集計結果の表示例である。
分析装置上のWWWブラウザで管理装置1にアクセスすると、図14の上半分に示すウインドウが表示される。このウインドウでは、集計結果の表示スタイルを選択できるようになっている。ここで、「Reporting style」としてSDIチャートを選択している場合、図15に例示するウインドウが表示される。
<他の実施形態例>
(A)図17及び18は、リモートサポートシステムの他の構成例を示す図である。ユーザ端末と管理装置とを結ぶネットワークは、必ずしも専用ネットワークである必要はなく、例えばインターネットやLANであってもよい。但し、インターネットを用いる場合には、送受信する情報のセキュリティーを高めるための暗号化やより厳しい認証システムが必要である。
(B)前記第1実施形態例では、QC処理を行う上で、管理装置1と分析装置2との間の時差や分析装置間の時差を考慮に入れていない。そこで、第2実施形態例として、管理装置及び分析装置が異なるタイムゾーンに存在するリモートサポートシステムにおけるQC処理について説明する。
サンプルデータの集計は次のように行う。前記第1実施形態例と同様に、過去48時間の間に測定されたデータを集計し、その結果をリアルタイムな集計結果とする。また、各日にちの集計結果は、過去48時間以内のデータのうち、前日に測定されたデータを集計することにより算出する。
各タイムゾーンの分析装置の操作者が集計結果を確認しやすいように、集計結果はそのタイムゾーンでの時刻(ローカルタイム)に対応させて表記する。
一方、ローカルタイムにかかわらずに、いずれかのタイムゾーンの時間をもとに集計の基準時間を定めると、ローカルタイムと基準時間との差が問題となる。例えば、分析装置を測定している最中にQC処理の日にちが変わってしまい、混乱を招いてしまう。
(B−2)基本
以上の点を考慮し、本実施形態例では、管理装置1の基準時間を、地球上で最も進んでいる時刻、すなわちGMT(Greenwich Mean Time)+12:00とする。以下の説明において、時刻の基準は管理装置1が位置するタイムゾーンの時刻、今の場合GMT+12:00である。各分析装置2は、それ自身が位置するタイムゾーンにおける測定日時を、サンプルデータとともに管理装置1に送信する。管理装置1は、サンプルデータの集計を、過去48時間以内の測定日時を有するサンプルデータに基づいて行う。サンプルデータの集計を、過去24時間以内ではなく48時間以内とする理由は、集計の基礎とするサンプルデータの総数Nをある程度確保するためである。
図20中、x日付のサンプルデータはAx、Bxとして表されている。例えば、A1、A2及びA3は、それぞれ1日、2日及び3日付の分析装置Aのサンプルデータである。黒丸はすでに測定されたサンプルデータ、白丸はまだ測定されていないサンプルデータである。
(B−3)処理の流れ
本実施形態例に係る管理装置1が行う処理は、サンプルデータを受信した後に行うQC処理サブルーチン(前記図4のステップS8)をのぞき、第1実施形態例と同様である。そこで、以下では、本実施形態例におけるQC処理について詳細に説明する。本実施形態例のQC処理は,(1)本日集計処理と(2)前日集計処理とに大別される。
図21(a)は、本日集計処理の概念説明図である。本日集計処理では、管理装置1の時間を基準に、過去48時間以内の日付を持つサンプルデータからなる第1仮母集団を、逐次作成する。さらに作成される第1仮母集団に基づいてサンプルデータの集計を行い、本日の集計結果を更新する。本実施形態例では、第1仮母集団の更新及び集計処理を、10分毎に行う。
図21(a−1)中、斜線で示した台形領域S0は、現在時刻T1(2日18:00)における第1仮母集団を示す。時間の経過とともに台形領域S0は図中右側に移動する。すなわち第1仮母集団が更新される。第1仮母集団の更新に従い、本日(2日)の集計結果も更新されていく。
前日集計処理が起動されても、その一方で本日集計処理は前述と同様に引き続き行われる。引き続き行われる本日集計処理は、本日(3日)の集計結果を、所定のタイミングで更新する。
図21(b)は、前日集計処理の概念説明図である。この処理が3日00:00に起動された場合、管理装置1は第2仮母集団を作成する。管理装置1は、第2仮母集団を10分ごとに更新し、更新された第2仮母集団に基づいて前日(2日)の集計結果を更新する。
第2仮母集団の作成及び更新は、次のように行う。管理装置1は、10分ごとに、過去48時間以内のサンプルデータからなる第2仮母集団を作成する。時刻がT2(3日00:00)から経過するにつれ、タイムゾーンの早い地域で測定される本日付け(3日付)のサンプルデータを、作成した第2仮母集団から削除する。
(B−4)フローチャート
本実施形態例では、管理装置1は、QC処理として、収集処理、本日集計処理及び前日集計処理の3つをそれぞれ独立に行う。
図22は、管理装置1が行うサンプルデータの収集処理である。この処理は、管理装置1が行うメイン処理(図4)において、ステップS8(QC処理サブルーチン)に移行することにより開始される。すなわち、本実施形態例においては、管理装置1はサンプルデータを受信するたびに、そのデータをベースDB(図示せず)に蓄積する。このベースDBには、管理装置1が受信するサンプルデータが削除されることなく蓄積されていく。
図23は、管理装置1が行う本日集計処理の流れを示すフローチャートである。以下の説明において、本日集計処理の基礎となる第1仮母集団を形成するための作業領域をバッファ1とする。
ステップS101、S102:管理装置1は、日付が変わったか否かを判断し(S101)、変わっている場合には前日集計処理を起動する(S102)(図21(a−2)参照)。
具体的には、まずベースDBから過去48時間以内の日時を持つサンプルデータを取得し、バッファ1に格納する(S104)。ついで、バッファ1に格納したデータの中に、同一の分析装置からのデータが重複して存在するか否かを判断し(S105)、あれば最新のデータ以外をバッファ1から除外する(S106)(図21(a−1)参照)。
以上の処理をサンプルデータの収集処理とは独立に行い、過去48時間以内の日時を持つサンプルデータを基に、本日の集計結果を10分ごとに更新する。
(B−4−2)前日集計処理
図24は、管理装置1が行う前日集計処理の流れを示すフローチャートである。以下の説明において、前日集計処理の基礎となる第2仮母集団を形成するための作業領域をバッファ2とする。前記本日集計処理のステップS102に移行することにより、以下の処理が起動される。いま、前記図21と同様に、時刻T2(3日00:00)において本処理が起動されたとする。
ステップS112:管理装置1は、前回の集計から10分が経過したか否かを判断する。Yesと判断すると、ステップS113に移行し、第2仮母集団を更新する。Noと判断すると、仮母集団を更新することなく、再びステップS111に戻る。
ステップS118:前記ステップS111で日付が変わったと判断されると、すなわち時刻が4日00:00になると、管理装置1は2日の集計結果の基礎となる母集団を確定する。すなわち、この時点での第2仮母集団を、前々日(2日)の集計結果のための母集団とする。確定された母集団には2日付のサンプルデータのみが含まれている(前記図21(b−2)参照)。
前記集計結果が掲載されたウェブページの表示は、分析装置から入力された認証情報に基づいて実行される。さらに、ウェブページを表示する場合、管理装置1は、分析装置のタイムゾーンを認識する。なぜなら、そのタイムゾーンでのローカルタイムがGMT+12:00と異なる日付、すなわちローカルタイムがまだその日付になっていない場合も考えられる。この場合、管理装置1は、GMT+12:00での本日の集計結果の表示を行わず、前日集計処理の集計結果のみを表示する。
(D)また、上述したような本発明のプログラムを伝送する伝送媒体についても本発明に含まれる。ここで伝送媒体とは、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネット、無線通信ネットワーク)システムにおける通信媒体(光ファイバ、無線回線、その他)を含む。
2;分析装置
3;ネットワーク
Claims (11)
- 臨床検査における精度管理情報を提供する管理装置であって、
精度管理物質を分析装置で測定して得られたサンプルデータを、精度管理物質のロット番号、精度管理物質の種類及び分析装置の識別情報と共に、ネットワークを介して受信する受信手段と、
受信したサンプルデータを分析装置毎および精度管理物質毎に集計し、分析装置毎および精度管理物質毎の全体平均値および標準偏差を求める統計処理を行ってウエブページ用の精度管理結果を作成する処理手段と、
処理手段が作成した精度管理結果を表示したウエブページを、ユーザ端末からWWWブラウザを用いてアクセス可能に提供する提供手段と、を備え、
提供手段が、ウエブページにユーザ端末からWWWブラウザを用いてアクセスが生じたときにユーザの認証処理を行い、認証が確立すると、WWWブラウザによって精度管理結果がユーザ端末に表示され、
処理手段は、受信手段がサンプルデータを受信する度に精度管理結果の更新処理を行い、提供手段は処理手段によって更新された精度管理結果を表示したウエブページを提供することを特徴とする管理装置。 - 処理手段は、日付が変わるときに日単位の精度管理結果を確定する、請求項1に記載の管理装置。
- 処理手段は、精度管理結果を複数の表示スタイルで作成し、ウエブページにWWWブラウザを用いてアクセスしたときに、提供手段は、複数の表示スタイルのいずれかを選択可能としたウエブページを提供する、請求項1または請求項2に記載の管理装置。
- 処理手段は、精度管理結果として、サンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフを作成する、請求項1〜3の何れか1項に記載の管理装置。
- 分析装置が血液分析装置で且つ精度管理物質が血液分析装置用精度管理物質であり、処理手段は、精度管理結果として、血液中の成分毎にサンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフを作成する、請求項1〜4の何れか1項に記載の管理装置。
- サンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフは、サンプルデータの分析装置毎および精度管理物質毎の全体平均値の経時変化を表示する、請求項4または請求項5に記載の管理装置。
- 臨床検査における精度管理方法であって、
受信手段が、精度管理物質を分析装置で測定することにより得られたサンプルデータを、精度管理物質のロット番号、精度管理物質の種類及び分析装置の識別情報と共に、ネットワークを介して受信するステップ、
処理手段が、サンプルデータを分析装置毎および精度管理物質毎に集計し、分析装置毎および精度管理物質毎の全体平均値および標準偏差を求める統計処理を行ってウエブページ用の精度管理結果を作成するステップ、および
提供手段が、処理手段によって作成された精度管理結果を表示したウエブページを、ユーザ端末からWWWブラウザを用いてアクセス可能に提供するステップ、からなり、
提供手段が、ウエブページにユーザ端末からWWWブラウザを用いてアクセスが生じたときにユーザの認証処理を行い、認証が確立すると、WWWブラウザによって精度管理結果がユーザ端末に表示され、
処理手段は、受信手段がサンプルデータを受信する度に精度管理結果の更新処理を行い、提供手段は処理手段によって更新された精度管理結果を表示したウエブページを提供することを特徴とする臨床検査における精度管理方法。 - 処理手段は、精度管理結果を複数の表示スタイルで作成し、ウエブページにWWWブラウザを用いてアクセスしたときに、提供手段は、複数の表示スタイルのいずれかを選択可能としたウエブページを提供する、請求項7に記載の精度管理方法。
- 処理手段は、精度管理結果として、サンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフを作成する、請求項7または請求項8に記載の精度管理方法。
- 分析装置が血液分析装置で且つ精度管理物質が血液分析装置用精度管理物質であり、処理手段は、精度管理結果として、血液中の成分毎にサンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフを作成する、請求項7〜9の何れか1項に記載の精度管理方法。
- サンプルデータの標準偏差の経時変化を表示したグラフは、サンプルデータの分析装置毎および精度管理物質毎の全体平均値の経時変化を表示する、請求項9または請求項10に記載の精度管理方法。
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JPS63503088A (ja) * | 1986-04-07 | 1988-11-10 | クールター・エレクトロニクス・インコーポレーテッド | 研究室間品質保証方法 |
JPH09502811A (ja) * | 1994-07-08 | 1997-03-18 | デイド、インターナショナル、インコーポレイテッド | 試験施設間性能モニタリングシステム |
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