JP4584579B2 - バイオメトリック・クオリティ管理プロセス - Google Patents
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Description
・本バイオメトリックモデルは、実行棄却(run rejection)の確率ではなく、許容不能エラーを含む患者検査結果を報告する確率に基づく。
・本バイオメトリックモデルは、検査のランダムな継続中の性質を認識し対処する。
・本バイオメトリックモデルは、QCデータと患者データの両方に対する第1の監視手段としてEWMA(またはCUSUM)を使用する。
・日のうちの時間および週のうちの日を用いて、EWMA(またはCUSUM)モデルによる使用のためのz値を計算するように患者母集団データを更に特徴付ける。
・現行の打切り(truncation)手法は、多くの場合、正規分布を仮定し、対称的な打切りを用いる。各検査について患者データに対する打切り限度は、シミュレーションにより決定され、対称的であってもなくてもよい。
・ルーチンQCは、好ましくは単一ルールのみによって監視される。この1ksルールは統計誤差ではなく方法性能と臨床的もしくは医学的適合性とに基づくものであり、特定の検査に対する研究室クオリティ目標を反映してユーザーにより規定されるものである。
・ウェストガードのルール(複数ルール)は使用されない。
・ルーチンQCの頻度および検査に対する管理のレベル(濃度)は、管理の頻度と濃度との様々の組合せについて許容不能エラーを含む患者検査結果を報告するリスクをモデル化することによって決定される。
・各検査についてルーチンQCの頻度と性格が定期的間隔で再評価され、必要な場合に調整が行われる。
・処置可能エラーが特定されてトラブルシューティングおよび是正処置により解決された後に、好ましくは確認検査が必要とされる。
・変化事象が発生した後に、好ましくは確認検査が必要とされる。
・該アプリケーションは、患者のプライバシーを犠牲にすることなくデータを使用することができるように患者データを不特定化することが可能である。
・トラブルシューティングが、キーワード検索可能な全機器マニュアルの電子的バージョンまたは電子的バージョンへのインターネットアクセスによって支援され得る。
・該アプリケーションは、大きな病院および研究組織が本バイオメトリックモデルを局所的にインストールするとともに、選択された情報を該アプリケーションと共有しながら自ら組織規模データベースを管理することができるように有利に設計される。
・該アプリケーションは、以下に基づいて、比較性能インデックスを提供可能である:
・校正曲線
・アッセイ温度
・アッセイに要する波長
・計量分配される試薬の数
・臨床パラメータ
・分析の方法。
本発明の1つの実施態様によれば、バイオメトリックQCアプリケーションモジュール40は、患者母集団についての打切り限度を決定するように構成されたモジュール45を含む。好適な態様では、打切りモジュール45は、以下に述べる一般的なステップを使用して、打切り限度を決定する(その各々を以下に更に詳しく述べる):
ステップ1.所定の時間にわたり全患者結果を収集する。
例えば、最小で91日分のデータが有用であるが、1年分のデータまたはそれ以上のデータが好ましい。
ステップ2.患者結果の打切り限度を決定する。
患者結果の打切り限度は、好ましくは、研究室を立ち上げる時およびシステムに重大な変化がある時に決定される。重大な変化の例としては、研究室業務母集団の変化、試薬組成の変化、または結果の分布において観測される変化が挙げられる。
打切り限度を決定することは、通常、排除を行うための患者母集団の割合が決定されていることを前提とする(ステップ4を参照)。
打切り限度を決定するための2つの好適なプロセスとして、1)打ち切られていない母集団のメジアン(中央値)から等距離にある打切り限度を決定すること、2)打ち切られる(例えばデータベースから除去される)サンプル数に対する打ち切られる母集団の標準偏差の減少を最大にする打切り限度を決定することが含まれる。第2の方法論が好ましいが、これら2つの方法は多くの場合に類似した結果を与える。1つの実施態様において、第2の方法論が打切り限度を決定するための主要プロセスとして使用され、第1の方法論が「健全さ」チェックとして使用される。
ステップ3.週のうちの時間毎に、打ち切られた患者結果の平均と標準偏差を計算する。
ステップ4.各分析物について打切りを行うために患者結果の最適割合を決定する。
患者結果は、シミュレーションが「ラップする(wrap)」場合に、それが週のうちの正しい時間および正しい日をラップするように、完全な日および完全な週を含むことが好ましい。ある特定の態様では、患者結果毎に、必要とされる最小限情報は、以下を含む:
・固有機器識別子(ID);
・機器が結果を実行した日付および時間、例えば日付/時間スタンプ;
・分析物について最小および/または最大の報告可能な結果(例えば、最小よりも小さな結果が何れも“<”をもって報告され、最大よりも大きな結果が何れも“>”をもって報告される);および
・患者結果が丸められる有効桁数(number of significant digits:nsd)(例えば1, 0.1, 0.01等)
データが得られた機器を唯一特定する識別子または他の情報が付与されることが好ましい。同種の複数の機器が使用される場合には、それらが全て類似の患者サンプルを処理する場合の単一の機器であるものとして、それらを取り扱うことができる。しかしながら、統計要求のため及び他のルーチン要求のために単一の機器が使用される場合、あるいは1つが外来患者検査用の役割をし、他の1つが救急科患者検査用の役割をする等の場合には、機器毎の患者結果を別々に分析することが好ましい。
大抵の研究室システムは多数の異なる日付/時間スタンプを取得し記憶している。好ましくは、その機器が実際にその検査を行った時間に関する日付/時間スタンプが当該システムに備えられる。しかしながら、何時検査が発注されたか、何時サンプルが集められたか、何時サンプルを研究室が受領したか、または何時結果が確認されたか、に関する日付/時間スタンプを使用してもよい。機器が検査を実行した日付/時間を利用することができない場合には、次善の日付/時間として、その結果がその機器で検査された正しい時間順序の見積りに最も近いものが用いられる。
結果を自動確認(autoverify)する研究室においては、結果確認の日付と時間は良好な選択肢でない場合がある。自動確認に不合格となる結果(これは「異常」結果となる傾向にある)は、自動確認に合格する結果に対して遅延した確認時間を含む場合があり、結果の大きさに相関するような結果の時間順序を台無しにし、それにより現実には存在しない見かけの時系列トレンドを生じる。
結果は完全な日および完全な週をカバーすることが好ましい。週のうちの何れの日からも結果収集を開始することができるが、火曜日から開始する26週のデータがある場合には、最終日を26*7=182日後である月曜日とすべきである。
ある特定の態様では、両端に余分な数時間が含まれる;すなわち、結果は、火曜日の午前12:00よりも数時間前から開始し、182日後である火曜日の午前12:00よりも数時間後に終了することになろう。これにより、可動ウインドウを使用して、週のうちの時間により患者結果の平均とSDを計算するときの週の最初の時間と最後の時間のための完全なデータを得ることが可能となる。
1つの実施態様において、実際(カレンダー)の日付が与えられる限り、週のうちの日の情報は必要でない。ある特定の態様では、例えば、週のうちの日を決定するためにアルゴリズムが使用される。例えば、マトラボ(MATLAB)では、関数weekday(date)が、与えられた日付(date)の曜日(例えば、日曜=1,・・・,土曜=7)を規定する1〜7の数字を返答する。
好ましくは最小、最大および丸め因子(例えばnsd)が本システムに与えられるが、このような情報は通常、患者結果自体から推論することができる。分析物毎に研究室にこの情報を与えてもらうことが一般に安全である。患者データの全結果を正規化するために、“<”をもった患者結果が最小結果−1*nsdにより置換され、“>”をもった患者結果が最大結果+1*nsdにより置換される。
前節で述べたように、nsdは通常、患者結果から推論することができるが、分析物毎に研究室にこの情報を与えてもらうことが安全である。
1つの実施態様によれば、打切り限度を決定して打切り限度外にある患者結果の所望される割合(pctout)を達成するために2つのプロセスが使用される。この実施態様において、好ましくは方法論2が主要方法として使用され、方法論1が「健全さチェック」として使用される。2つの方法から得られる打切り限度が大きく異なる場合には、原因を調査すべきである。各方法論は単独かつ別々に使用してよい。ここで、MATLAB関数およびプロトコルを参照して2つの方法論を論じるが、他のプログラミング言語およびアプリケーション、例えばC、C++、ビジュアルベーシック(Visual Basic)、コボル(COBOL)、パスカル(PASCAL)、フォートラン(FORTRAN)等、も使用し得ることが理解されるべきである。
1つの実施態様によれば、打ち切られていない母集団のメジアンから等距離にある打切り限度が以下のように決定される。
1.患者結果の総数Nresを決定する(例えば、MATLABを使用して、”result”と称されるベクトル(vector)に患者結果が格納される場合には、関数length(result)がベクトル中の結果の数を返答する)。
2.全Nres結果のメジアン(med)を計算する(例えば、MATLABでは、関数median(result)が上記ベクトル結果中の結果のメジアンを計算する)。
3.各患者結果とメジアンの間の固有の絶対差(absolute unique difference:uadisttomed)の組を計算する(例えば、MATLABでは、関数abs(x)がxの絶対値を計算し、関数unique(x)がベクトルx中に各固有値の正に1つの存在を含むベクトルを返答する)。
4.uadisttomedの各値について:
a.そのメジアンmedからの絶対差がuadisttomedを超える結果の数Nresoutを決定する。
b.打ち切られる割合pctresout=Nresout/Nresを計算する。
5.目標pctoutに値が最も近いpctresoutを与えるuadisttomedの値を、自動的に又は手動により選択する。
6.選択されたuadisttomedの値を用いて、下方打切り限度tlo=med−uadisttomedおよび上方打切り限度thi=med+uadisttomedを計算する。
1つの実施態様によれば、打ち切られるサンプル数に対する打ち切られる母集団の標準偏差の減少を最大化する打切り限度が以下のように決定される。
A.例えば、全患者結果のSDを計算する:
1.患者結果の総数Nresを決定する。
2.全患者結果の標準偏差SDresを計算する(例えば、MATLABでは、関数std(result)が上記ベクトル結果中の標準偏差を計算する)。
B.例えば、固有の患者結果を決定する:
1.患者結果の全ての固有値uresを決定する。
2.固有値uresを最小から最大まで仕分ける(例えば、MATLAB関数unique(result)が仕分された順に固有結果値を返答する)。
C.例えば、打切り限度を最低および最高結果に、そして打ち切られる割合をゼロに、初期設定する。
1.tlo=最小ures値にする。
2.thi=最大ures値にする。
3.pctout=0に設定する。
D.一方のテイルから打切り限度を移動させて再計算する:
例えば、結果分布の一方の又は他方のテイル(尾)から打切り限度を繰り返して移動させて、打切り限度外にある割合がpctoutを超えるまで打切り限度外にある割合を再計算する:
1.tloに等しい結果の数Nrestloを数える。
2.thiに等しい結果の数Nresthiを数える。
3.tloよりも大きく、かつ、thiよりも小さいか等しい結果の標準偏差SDrestlo(既に排除されたtloに等しい結果を含む)を計算する。
4.tloよりも大きいか等しく、かつ、thiよりも小さい結果の標準偏差SDresthi(既に排除されたthiに等しい結果を含む)を計算する。
5.(SDres−SDrestlo)/Nrestloの値と(SDres−SDresthi)/Nresthiの値を比較する。
E.どちらのテイルが大きな減少を与えるかを決定する
(SDres−SDrestlo)/Nrestlo>(SDres−SDresthi)/Nresthi
例えば、(SDres−SDrestlo)/Nrestlo>(SDres−SDresthi)/Nresthiの場合には、下方打切り限度を移動させることが、打切りにより失われるサンプル数に対するSDresの大きな減少を生じさせる。
1.tloをtloよりも大きいuresの最小値で置換する。
2.SDresをSDrestloで置換する。
(SDres−SDrestlo)/Nrestlo≦(SDres−SDresthi)/Nresthi
例えば、(SDres−SDrestlo)/Nrestlo≦(SDres−SDresthi)/Nresthiの場合には、上方打切り限度を移動させることが、打切りにより失われるサンプル数に対するSDresの大きな減少を生じさせる。
1.thiをthiよりも小さいuresの最大値で置換する。
2.SDresをSDresthiで置換する。
F.tloよりも小さい又はthiよりも大きい結果の数Nresoutを決定する。
(この計算は、複製を含め、全ての値を含むことが好ましい。)
G.打切り限度外にある結果の割合を計算する。
例えば、pctresout=Nresout/Nresが打切り限度外にある結果の割合を与える。pctresoutがpctoutよりも大きいか又は等しくなるときは、対応する(tlo,thi)組がpctresout≧pctoutを与え、そして直前のステップの(tlo,thi)組がpctresout<pctoutを与える。pctresoutとpctoutの間の絶対差を最小化する(tlo,thi)組を、下方打切り限度および上方打切り限度として選択する。これは最初のtL,tU組を決定することにより行われ、該tLがSDresの大きな減少を与える。
1つの実施態様によれば、週のうちの時間毎に患者の平均および標準偏差(SD)の計算が以下のように行われる:
・各可動ウインドウが最小結果数(例えば20で十分な数であろうが40以上が良いであろう。)を含むことが必要である。
・可動ウインドウが少なくとも最小結果数を含むときはいつでも(例えば3時間ウインドウを生成するように)1時間±1時間の可動ウインドウを使用する。可動ウインドウを使用することは、平均およびSDの推定を滑らかにし、その推定のサンプルサイズの増大を助ける。
・1時間±1時間のウインドウの結果数が最小結果数よりも少ない場合には、該ウインドウが少なくとも最小の値の数を含むまで該1時間±1時間のウインドウに時間の近い結果を含ませることによってウインドウを広げる。例えば、現在のウインドウが5結果を不足している場合には、現在のウインドウに時間の近い5結果を見出し、これらの5結果を含ませるために十分なだけウインドウを広げる。
1.時間hrwkについて可動ウインドウ内にある結果resin(hrwk)を決定する。
・週のうちの最初のwhlfwdth時間(hrwk=1ないしwhlfwdth)について、resin(hrwk)は、週のうちの時間が≧hrwk−whlfwdth+168または≦hrwk+whlfwdthである結果となる。(ウインドウの左半分が「ラップする(wrap)」必要がある。)
・whlfwdth+1と168−whlfwdthの間の各時間について、resin(hrwk)は、週のうちの時間が≧hrwk−whlfwdthおよび≦hrwk+whlfwdthである結果となる。
・週のうちの最後のwhlfwdth時間(hrwk=168−whlfwdth+1ないし168)について、resin(hrwk)は、週のうちの時間が≧hrwk−whlfwdthまたは≦hrwk+whlfwdth−168である結果となる。(ウインドウの右半分が「ラップする(wrap)」必要がある。)
2.resin(hrwk)により規定される結果の数Nresin(hrwk)を決定する。
3.resin(hrwk)により規定される結果の平均avgresin(hrwk)を決定する。
4.偏差devavgresin(hrwk)=resin(hrwk)−avgresin(hrwk)を計算する。
5.週数wknに対する偏差devavgresinについて一方向変量模型の分散分析(one-way random effects analysis of variance)(ANOVA)を実行して、SDTresin、SDBresinおよびSDWresinを得る。例えば、MATLAB関数[SDTresin,SDBresin,SDWresin]=sdtbw(devavgresin,wkn)を用いて必要なANOVA計算を実行することができる。
1つの実施態様において、広範囲のエラー状態にわたり、管理不能エラー状態(out-of-control error condition)(ANPTE)時に生成または報告される「不良」結果の最悪ケース予測数を最小化する打切り限度を決定することが好ましい。一般に、「不良」結果は、真の濃度と測定された濃度の間の差が全許容可能エラー規格(TEa )を超える場合の結果である。ANPTEは、シミュレーションにより測定されるべきである。それ故に、最悪ケースANPTE性能に基づく分析物特異的な打切り限度は、異なる組の打切り限度および異なる大きさの管理不能エラー状態についてANPTEを計算するために患者結果の時系列特性の正確なシミュレーションを必要とする。
・打切り限度 − tloおよびthi;
・週のうちの時間毎の打切り限度内にある患者結果の平均 − avgresin(hrwk);
・週のうちの時間毎の打切り限度内にある患者結果の全標準偏差 − STDresin(hrwk);
・平均までの連続する打切り限度内にある患者サンプルの数Npat;および
・QCルールを規定する2つのパラメータ、例えば:
EWMAルールについてwおよびq。
CUSUMルールについてhおよびk。
注:ある特定の態様において、EWMAルールのみが実行されるが、追加的に又は代替的にCUSUMルールが実行されてもよい。
・ANPfr(誤り棄却の間の患者結果の平均数);
・ANPed(SE,RE),SE≠0,RE>1(安定した分析不正確度の増大とシフト=SEとを伴う管理不能エラー状態が存在するときのエラー検出までの患者結果の数);
・ANPTE(SE,RE),SE≠0,RE>1(安定した分析不正確度の増大とシフト=SEとを伴う管理不能エラー状態時に生成される「不良」結果の平均数)。
理想的には、人が目標ANPfrを特定し、次に、広範囲の管理不能エラー状態にわたり、ANPTE(SE,RE)の最大(最悪ケース)値を最小化するパラメータを選択する。しかしながら、患者ベースのQCパラメータは全て相互に関連しており、「最適」組合せ(「最適」打切り限度を含む)を見出すことは複雑なタスクとなり得る。従って、1つの実施態様において、EWMAルールを用いる場合の打切り限度の決定は以下のように行われる:
1.患者ベースのQCルールについて目標ANPfrを特定する;
2.Npat=1に設定する;
3.SE=TEa を検出するために最適なEWMAパラメータwを選択する;
4.患者結果の以下の割合:0.5%,1%,2%,5%および10%の1つ以上を排除する打切り限度を見出す。
5.打切り限度の各組について:
a.avgresin(hrwk)とSTDresin(hrwk)を計算する;
b.目標ANPfrを与えるEWMAパラメータqを(シミュレーションにより)見出す;
c.ピーク=(ANPTE(−TEa )+ANPTE(TEa ))/2を(シミュレーションにより)計算する;および
6.ピークの値を最小化する打切り限度を選択する。
この手法はSEエラーを検出するための打切り限度を最適化するが、REエラー状態の効果を無視するものである。TEa は絶対値またはパーセントとして得ることができる。公表されているライコス(Ricos)限度を用いてもよい。
1つの実施態様によれば、管理内(in-control)の時系列の患者結果をシミュレートするために、経時的な患者結果の連続する組を再サンプリングするブロックに基づく時系列ブートストラップ手法がバイオメトリックQCモジュール40により実行される。患者結果(データ)およびその日付/時間スタンプがそのシミュレーションに利用される。この実施態様において、データは好ましくは、完全な日をカバーし、そして日付および時間により仕分けられる(開始時および終了時における余分な数時間はこの場合には一般に望ましくない)。
1.患者データにまたがる日付および時間間隔内のランダムな日付と時間を生成する。ランダムな日付と時間の直後に続く患者データベース内の最初の日付/時間スタンプがシミュレーションの開始時をマークする。
2.この時点まで、例えばW分以内(例えばw=120分)、に進んでいるか又は後に続く全ての結果を見出す。
3.現在の結果の±w分内の結果の数が<10である場合には、10の結果が特定されるまで時間を進めて及び時間を戻ってサーチを続ける。
4.±w分ブロック内の結果の1つをランダムにサンプリングする。これが最初にシミュレートされる患者結果である。
5.次の日付/時間スタンプに移動し、上記プロセスを繰り返す。
6.この方法でQCルールが棄却するまで続ける。
1つの実施態様において、管理不能エラー状態のシミュレーションは、好ましくはバイオメトリックQCアプリケーション40により実行される。管理不能エラー状態をシミュレートすることは、一般には、変換された分布の平均およびSDが管理不能エラー状態を明示するように患者結果の分布をどのように変換するかを決定することを含む。シミュレーションに用いられる患者結果が通常は丸められるという事実は、管理不能エラー状態を正確にシミュレートしようとするときに幾つかの問題を生じる場合がある。1つの実施態様によれば、丸めに関連する問題を解決するように管理不能結果分布を生成するための戦略が以下のように与えられる:
1.結果xについて、最初に、±0.5*nsdないしxの一様分布乱数を加算することにより、結果の「丸みをなくす(unround)」;それをxT と称する。
2.次に、xT にSE(xT )を加算する(ここでSE(xT )は濃度xT での管理不能状態の大きさである)。
3.次に、その結果をnsd桁に丸める。管理不能結果が最小または最大の報告可能結果の外にある場合には、それをそれぞれ最小−1*nsdまたは最大+1*nsdにより置換する。
1.上述のように、丸みをなくす。
2.次に、その丸みをなくした結果に、平均=0および分散(RE2−1)*SD(xT)をもった正規分布乱数を乗算する(ここでSD(xT )は濃度xT での安定した分析不正確度であり、REは安定した分析SDの倍数で与えられる増大の大きさである))。
3.次に、前述のように、SE(xT )を加算し、nsd桁に丸める。
本発明の1つの実施態様によれば、バイオメトリックQCアプリケーション40は、事象が発生した後に分析プロセスが依然として管理内であることの確認が必要とされる最適QCルール(および関連する数のQCサンプル)を決定するように構成されたQC確認検査モジュール46を備えている。この最適ルールは、事象に関連するエラー状態のために「不良」結果を生じる最悪ケース確率(pQE)を最小化する。好ましい態様において、QC確認検査モジュール46は、以下のステップを用いて最適QCルールを決定する。
1つの実施態様によれば、本アルゴリズムは、事象が発生した後に分析プロセスが依然として管理内であることを確認する必要がある最適QCルール(および関連する数のQCサンプル)を決定するように構成されたQC確認検査モジュール46を備えている。1つの実施態様において、決定されるべき最適ルールは、事象に関連するエラー状態に起因する「不良」結果を生じる最悪ケース確率(pQE)を最小化するものである。
この手法は、ルーチンQC検査では発生するエラーが数点でモデル化され、そして次にその状態を検出するために幾つのサンプルが必要とされるかが決定されることを除いて、ルーチンQC検査についての基本手法と一致する。
Xバー/Sルールは単一グループのQCサンプルを検査するために最良のQCルールであることが示されているので、Xバー/Sルールが好ましく用いられる。(例えば、Parvin CA. New insight into the comparative power of quality-control rules that use control observation within a single analytical run. Clin Chem 1993;39:440-7 参照)。
不良結果を生じる確率(pQE)を計算するために次の2つの確率を計算する必要がある:1)管理不能エラー状態に起因する不良結果を生じる確率(dpE)、およびエラー検出の確率(ped)。pQEは、次式:pQE=dpE*(1−ped)で示されるように、該エラー状態の検出に失敗する確率により乗算された該エラー状態に起因する「不良」結果を生じる確率の増大に等しい。この手法を使用することにより、事象後の特定QCルールの使用時に「不良」結果を生じる確率(pQE)を決定することができる。
図9および図11は、同時にSEおよびREの関数としてプロットされるエラー検出の確率(ped)の例を示し、システマテックエラー状態およびランダムエラー状態の全組合せをカバーするためのパワー関数を一般化する表面プロットを生じる。図13は、REおよびSEの関数としてのpQE表面の例を示す。
「事象」後に用いるためのQCルールの選択時に、「事象」に関連するエラー状態に起因する「不良」結果を生じる最悪ケース確率を最小化することが望ましい。図14〜図18は、エラー検出能をXバーおよびSの間でどのように割り当てることにより、「不良」結果の最悪ケース確率を最小化するようにQCルールを選択するために使用することができるかを例示する。図示されるように、XバーおよびSが変化するにつれて、目標値から離れる方向のシフト(SE)、または安定した分析不正確度における増大(RE)も変化する。
このステップでは、XバーおよびSの棄却限度を変化させ、そして全許容可能エラー規格(TEa )の範囲上でのQCサンプル数および誤り棄却率(pfr )を変化させて、エラー状態の如何に関らず、pQEが決して5%を超えないことを確保する。pQEについて5%という選択は任意であり、所望されるように大きく又は小さくすることができることが理解されるべきである。さらに、QCサンプル数は2の倍数に制限されており、これは一般に研究室が一般化学検査用に実行するサンプル数である。
この時点でステップ1およびステップ2について更に議論する必要はない。
本アルゴリズムは、目標値からのシフト(SE)、安定した分析不正確度における増大(RE)および/またはSEおよびREの両方における増大を生じさせる制御不能エラー状態を考慮するように構成されることが好ましい。
1つの実施態様によれば、好ましくは単一のXバー/Sルールが用いられる。ある特定の態様において、1000分の1の棄却確率を得るために2.43のXバー棄却限度および3.53のS棄却限度が用いられる。他の棄却限度を用いてもよいことが理解されるべきである。1つの実施態様により、Xバー値を評価するために、2つのQC値の各々についてz値が生成され平均化される。2.43よりも大きい絶対値をもった平均z値は不合格である。S値を評価するために、2つのz値のSDが計算され、3.53よりも大きなSDは不合格である。
このステップでは、棄却限度であるXバー/SD値を変化させて最小pQE値を生じる値を決定する。図14〜図18は、REエラーに対するSEエラーについて多かれ少なかれ検出を与えるようにXバー/Sルールについて管理限度を変化させるにつれて、pQE値表面がどのように変化するかを示す。Xバー/SD値を変化させるにつれて、平均におけるシフトおよび不正確度を検出するための相対的パワーが変化する。これらの図は、最小pQEピークを生じるXバー/SDについて見出すことが可能であることを実証する。
・QCサンプル数=2
・pfr =0.001
・TEa =3.0
ステップ4では、棄却限度を変化させて、pQEを最小化するためのQCサンプル数の最適数を決定する。ステップ5では、XバーおよびSの棄却率ならびにQCサンプル数をある範囲の全許容可能エラー規格(TEa )上で変化させて、エラー状態の如何に関らず、所望される値、例えば5%を決して超えないpQEを決定する。図19〜図34は、異なる誤り棄却率および全許容可能エラー規格におけるXバーおよびSDの最適組合せを決定するために有用である。特に、1つの実施態様によれば、以下の誤り棄却率(pfr )および全許容可能エラー規格(TEa )について、QC検査後の「不良」結果を生じる最大確率が0.05(5%)以下となるように、XバーおよびSDの最適組合せで必要とされるQCサンプル数を例示する:
・pfr = .01, .005, .002, .001
(これらのpfr についての実行長さはそれぞれ100,200,500および1000である)。
・TEa =3,4,5,6
・QC検査後に「不良」結果を生じる確率が、エラー状態の如何に関らず、決して5%よりも大きくないこと。5%の選択は任意であるが、pQE=dpE*(1−ped)を表わす垂直スケールが決して5%よりも大きくないこと意味する。
・通常はQCの2つの濃度レベルが検査されること、および両レベルが等しいものであることという仮定に基づき、検査されたQCサンプル数(N)が2の倍数に限定される。
・3,4,5および6の全許容可能エラー規格(TEa )が考慮された。CLIA等のような第三者がTEa 規格を決定する。一般に、スカンジナビアン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ラボ・インベステゲーション(Scandinavian Journal of Clinical Lab Investigation)においてライコス(Ricos)のグループにより公表された、生物学的変動に基づくTEa 規格は、CLIA TEa 規格よりも遥かに小さい。(Ricos, C. et al. Current Databases on Biological Variation. Scand J Clin Lab Invest 1999; Vol 59 No. 7 491-500 を参照。)
・ .01, .005, .002, .001の誤り棄却率(pfr )が考慮された。チャートとチャートの間で表面に対する変化を認識し易くするために、スケールは全チャートについて同一のままである。さらに、最大pQEは5%に設定されたので、pQE=dpe *(1−ped)スケールは決して0.05よりも大きくない。
・グループ1はTEa を6に設定してpfr を変化させるものである。
・グループ2はTEa を5に設定してpfr を変化させるものである。
・グループ3はTEa を4に設定してpfr を変化させるものである。
・グループ4はTEa を3に設定してpfr を変化させるものである。
1つの実施態様によれば、本システムは、検査されたQCサンプル数を連続値に設定することも可能であるように構成される。これによりNが2から任意の数までの範囲をとることができる。1つの実施態様において、これは2段検査方式を用いて行われ、すなわち、最初に2QCサンプルを検査し、これらの2サンプルの値に依存して、検査システムがオーケーであることを許容および仮定し、追加的QCサンプルを直ちに検査する。例えば、最初の2QCサンプルが許容されなければ、2つの追加的サンプルが直ちに検査され、これらの組み合わされた4サンプルに基づくQCルールが必要とされる。この場合に、検査されたQCサンプルの数は、最初の組のQCサンプルが許容されるか又は棄却されるかに基づくランダム変数である。この戦略を使用して、例えば正確に.05のpQEを生じる最小のNを決定することが可能である。範囲外の管理サンプルを繰り返し、繰り返される管理が範囲内にあれば、それらを許容して検査を続けることは、研究室でかなり一般的に行われている。
1.構成:該モデルの1つの実施態様においてRiliBAK要求が含まれる。
2.構成:該アプリケーションはプロセス管理の頻度およびタイプについての連邦および国際的処方を可能とする。
3.構成:該アプリケーションは患者データの秘密性を確保するために病院および研究室環境のための最高レベルのセキュリティおよび暗号化を備える。
4.構成:該アプリケーションは研究室または何らかの合法規制による要求に応じて患者データを「不特定化(de-identify)」可能である。検査結果と共に提示されるときに、該アプリケーションはデータ由来者の指示で以下の識別子のいずれかを削除するものである。
・名前
・住所
・居住都市
・州
・郵便番号
・居住国
・年齢(生年月日)
・性別
・診断
注:不特定化の程度は、好ましくは構成可能(configurable)である。
注:該アプリケーションは、好ましくは病院情報システム(HIS)へのアクセスを有する。
5.構成:該アプリケーションは、好ましくは以下のNCCLSおよびEC基準の要求を取り入れている。
6.構成:ユーザー・インターフェースでの多重アクティビティにオン・デマンド・アクセスが行われる。該アプリケーションは使い易く設計されており、ナビゲーションは直感的である。
7.構成:該アプリケーションは、バーコード、ペン型スキャナ(wand)、タッチスクリーンまたは機器からの出力を含んでよい多重入力インターフェースを与える。入力は、日付、時間およびオペレーターイニシャルを含んでもよい。この情報は、スクロールテーブルに出力および記憶されてよく、例えば2年以上保持されてよい。
・7a. 各々の機器およびキットについて、該アプリケーションは、校正器ロット番号毎および試薬ロット番号毎に、単独で及び併用して、校正頻度(回数/期間)、エラーフラッグの頻度(回数/期間)についての月毎および四半期毎の報告を作成することができ、報告はユーザーによる要求に応じて又は2年間の記録として保持される。ユーザーはこれらの結果を要求に応じて印刷可能であってよい。この情報はトラブルシューティングのために、また、校正の必要性を予測するために利用可能とされてよい。
・7b. 1つの実施態様において、上記の情報が中央データベースに送信または通信される。中央アプリケーションはこの情報を他の参加している研究室の情報と組み合わせ得る。要求に応じて研究室間の比較を出力し得る。製造業者はこの情報を使用して、ある特定のFDA要求を満たしてもよい。
8.構成:該アプリケーションは継続的な空間温度および湿度を監視し得る。データはユーザーの要求に従って記録として保持されてよい。特定の時間枠について、要求に応じて、グラフを作成し得る。データは、2年間またはユーザーの要求に従って記録として保持されてよい。アラーム閾値はユーザーが規定するものであってよい。閾値を超えるときに、該アプリケーションは可聴アラームが聞こえるようにし、ダイアログボックス通知を出し、ログ中の違反を記録することが好ましい。このログは日毎の完全な温度および湿度をまとめるテーブルを含んでよい。いかなる違反も記録されることになる。テーブルは是正処置の記録も可能とする。この情報は本システムにより特定されるいずれの処置可能エラーフラッグと相関されてもよい。
9.構成:該アプリケーションは継続的な冷凍庫、冷蔵庫、インキュベータおよび水浴温度を監視し得る。本ソフトウェアは、機器インキュベータ温度のような情報が機器により利用可能とされている場合に、機器インキュベータ温度を定期的間隔で取り込むことが好ましい。データはユーザーの要求に従って記録として保持されてよい。特定の時間枠について、要求に応じて、グラフを作成し得る。データは、血液バンクの冷凍庫および冷蔵庫を除いて、2年間記録として保持されてよい。このデータはユーザーの要求に従って5年間記録として保持されてよい。閾値はユーザーが規定するものであってよい。閾値を超えるときに、該アプリケーションは可聴アラームが聞こえるようにし、ダイアログボックス通知を出し、ログ中の違反を記録することが好ましい。このログは日毎の完全な温度および湿度をまとめるテーブルを含んでよい。いかなる違反も記録されることになる。テーブルは是正処置の記録も可能とする。この情報は本システムにより特定されるいずれの処置可能エラーフラッグと相関されてもよい。
10.構成:該アプリケーションは、機器の寿命について日毎、四半期毎、月毎、半年毎および毎年のメンテナンスのユーザー記録を行い得る。入力は、手動、バーコード、ペン型スキャナにより又はタッチスクリーンによるものであってよい。入力は、日付、時間およびオペレーターイニシャルを含んでもよい。これらの事象は、いずれの処置可能エラーと相関されてもよい。
・10a. 可能な場合に、該アプリケーションは毎週、月毎、四半期毎、半年毎、毎年のメンテナンスがいつ期限切れとなるかを識別し、検査オペレーターに通知することが好ましい。
・11a. 必要な場合に、生年月日から年齢が計算される。
・11a.1 生年月日はプライバシーの理由のため保持されるべきでない・
・11b. 必要な場合に、生年月日から年齢が計算される。
・11b.1 該アプリケーションは、基準範囲を計算するためのNCCLSモデルを含む(取り込む)べきである。
・11b.2 区別は公表された正常範囲またはローカル基準範囲に基づく。
・11.c. 該アプリケーションはHISから年齢および性別を検索可能である。該アプリケーションは年齢および性別を特定の患者検査結果とリンク可能である。
13.構成:該アプリケーションは全ての自動機器からデータを受け入れることが可能である。該アプリケーションはLISおよびHISシステムとの二方向通信を含む。
14.構成:該アプリケーションは半定量的検査結果を受け入れる。
15.構成:該アプリケーションは滴定濃度を受け入れる。
17.構成:該アプリケーションは確率値を受け入れることが可能である。
18.構成:全てのQCデータおよび集められた患者データ、ならびに計算されたパラメータは、好ましくは、定期的間隔で中央アプリケーションデータベースに戻るように通信される。
18a. 各検査についての日毎のベースライン母集団の要約(平均、メジアン、cv)および研究室クオリティ管理データ点が、1日当たり少なくとも1回中央データベースに自動的に送信される。QCデータはインスタントQCのためにより頻繁に送信される。
18b. 2年の期間、参加する研究室の各々について個々のQCデータ点および患者検査結果を保持する。データ点が2年と1日に達すると、それらのデータ点をシステムから消去可能である。
18c. ユーザーが患者データを共有することを欲しない場合には、該アプリケーションは制限されたデータを保持しながら他の全てのデータを自動的に提示することが可能である。
19.構成:全ての管理データが同様に処理される。
20.構成:該アプリケーションはインターネットへのオンデマンド・アクセスを可能とする。
・ランダムアレイ・オブ・インディペンデントディスク(RAID)
・自動テープライブラリー
・光ジュークボックス
・CDRW。
22.構成:該アプリケーションはローカルサーバーおよびバーチャルサーバー上で動作するように設計されるべきである。ローカルサーバーは研究室内に位置するサーバーとして定義される。バーチャルサーバーは、リモート位置に位置するサーバー、すなわち、アプリケーションサービスプロバイダーモデルとして定義される。図2を参照すると、例えば、1つの実施態様において、環境11(例えば研究室)内のクライアント10がローカルサーバーであり、サーバー60がバーチャルサーバーである。
研究室(または病院または他の環境)は、該アプリケーションがインストールおよび構成される前に、ある種の断片の情報を与える。1つの実施態様において、データ処理は一般に中央アプリケーション(すなわちモジュール40)により、あるいは中央アプリケーションと共に周辺ソフトウェアおよびハードウェアモジュールにより実行される。したがって、ここで中央アプリケーションが機能を実行すると称される場合には、周辺ソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールが機能を実行し、該中央アプリケーションへ結果を報告してもよい。研究室により与えられる情報は、以下のために用いられる。
・23a. 研究室運営と共同して達成される。
・23b. 上記限度は全エラー(生物学的変動)および/または医学的適合性に基づくものである。
・23b.1 研究室は各検査および管理レベルについて3ヶ月(最小90のデータ点)を与える。
・23b.1.1 中央アプリケーションはこのデータを用いて平均および標準偏差を計算する。
・23b.1.2 中央アプリケーションは、ピア、方法および全機器グループデータを用いたバイアスを推定する。
・23b.1.3 中央アプリケーションは、現在の全エラーを計算し、カルメン・ライコス博士(Dr. Carmen Ricos)、パー・ペターセン博士(Dr. Per Petersen)およびカルム・フレーザー(Dr. Callum Fraser)によって特徴付けられた生物学的変動として定義される全エラー量との比較を行う。(例えば、Ricos C., Alvarez, V., Cava F., Garcia-Lario J. V., Hernandez A. Jimenez C. V., Minchinela J., Perich C., Simon M.: Current database on Biological variation: pros, cons and progress; Scand J Clin Lab Invest, Vol. 59, No. 7, 1999年11月, pp 491-500; Fraser C. G., General strategies to set quality specification for reliability performance characteristics; Scand J Clin Lab Invest, Vol. 59, No. 7, 1999年11月, pp 487-490を参照)。
・23b.2 中央アプリケーションは1ks 限度を推奨する。
・23c. 研究室は医学的適合性限度を与え、ここでこれらの限度は1ks 限度を設定することが好ましい。
・23c.1 中央アプリケーションは、各検査について各研究室により規定される医学的適合性限度の記録を保持して、マスターテンプレートおよび基準ライブラリーを生成する。
・23c.2 生物学的適合性限度は、許容可能性の上限および下限を規定する。
・24a. 研究室は、各検査について、時間と日付がスタンプされた患者データを与える。研究室が、必要とされる最小データを与えることが不可能である場合には、研究室から十分なデータが集められる時まで一般的テンプレートまたはシミュレーションで置換される場合がある。
・24a.1 中央アプリケーションは各検査についてシミュレーションによりベースライン母集団打切り限度を計算する。
・24b. 中央アプリケーションはベースライン母集団についてパラメータを設定および実行する。
・24b.1 中央アプリケーションは平均、メジアン、標準偏差、下方および上方打切り限度を計算する。
・24b.2 該アプリケーションは打切りにより母集団ベースラインから日毎に排除される患者検査結果の数を追跡する(排除の頻度:上限および下限)。
・24b.2.1 排除された結果は廃棄されるが、ベースライン母集団が年毎に更新されるときの将来の使用のために保持される。
・24c. 中央アプリケーションは年毎に各検査についてベースライン母集団を更新する。
・24c.1 前年からの全患者結果(包含されるもの及び排除されるもの)が更新に用いられる。
・24c.1.1 該アプリケーションは現在の及び前のベースライン母集団パラメータの年毎の比較を行う。
・24d. 中央アプリケーションは、ベースライン作成のために構築されるモデルを用いて、各検査についてベースライン母集団から時間間隔ベースラインを作成する。
・24d.1 時間間隔は、日のうちの時間および週のうちの日に特異的である。
注:時間枠を記述するための手段はw/d/hhであってよい。時間は24時間時計として表わすべきである。
例:第3週の木曜日の3:00PMは、3.5.1500として表わし得る
・24d.2 中央アプリケーションは、EWMA(またはCUSUM)および分散モデル用EWMA(またはCUSUM)を用いて最高度の実効性を得るために、どのような時間間隔を用いるべきかを研究室に推奨する。
・24d.3 各検査について各時間間隔内に含まれる患者データ母集団について平均、メジアンおよび標準偏差が計算される。
・24d.4 中央アプリケーションは、各検査について患者ベースライン母集団、打切り限度および時間間隔のライブラリーを作成および保持する。これらは全ての参加している研究室から集められたデータを用いてシミュレーションにより決定される。これらのテンプレートは、必要とされる時間がスタンプされた患者データを与えることができない研究室にインストールされる。
・25a. 中央アプリケーションは、ある特定の態様において、1989年にクラウダー(Crowder)および1997年にノイバウエル(Neubauer)により(EWMA)、ならびに1982年にルーカス(Lucas)およびクロージャー(Crosier)により(CUSUM)公表されたオリジナル研究に基づいて、EWMA(またはCUSUM)について限度およびパラメータを推奨する。(例えば、Crowder Stephen V., Design of Exponentially Weighted Moving Average Schemes, Journal of Quality Technology, July 1989, Vol 21. No. 3, pp 155-162; Neubaurer A. S., The EWMA control chart: properties and comparison with other quality-control procedures by computer simulation, Clinical Chemistry 43: 4, 1997 pp. 594-601; Lucas James M., Crosier Ronald B., Fast Initial Response for CUSUM Quality Control Schemes: Give your CUSUM a Head Start, Technometrics, February 2000, Vol. 42., No. 1, pp. 102-107)。
・25a.1 EWMAおよびCUSUMモデルは、時間間隔ベースライン統計を用いて計算されたz値を使用するために患者データについて変更される。
・25a.2 EWMA(またはCUSUM)限度は、誤りのエラー検出の頻度の点で、定期的、例えば四半期毎に、見直される。
以下の明細書では、研究室の特定、機器、検査および方法の特徴付け、および技術的パラメータの設定に有用な様々な実施例および実施態様を記載する。
26.構成:研究室番号(Lab Number)は研究室の特定と性能の追跡のための主要番号である。
・26a.研究室番号はアルファベット数字式である。
・26b.研究室番号はQSDにおいて中央システムに由来するが、副次的に要請および発行することもできる。
・26c.研究室番号の性格は研究室の位置が視覚的手段により容易に特定できるように設計される。研究室番号としては、国または州の略記|郵便番号|固有3桁数字が挙げられる。
例.国または州の略記|郵便番号|固有3桁数字
TX 75028 123
CAN P70C12 123
研究室番号=TX75028123
研究室番号=CANP70C12123
・27a. 研究室/機関/組織名(必須)
・27b. 部門(必須)
・27b.1. 見出しリストはアルファベット順に部門(検査が行われる領域)の選択を与える。
・27b.1.1 リストされる部門または領域としては、以下が挙げられる:
・27b.1.3 部門が存在するが、それ故にコード番号を有しない場合には、(例えば管理アクセスによる)ユーザーが該アプリケーションを変更して、新たなリストおよびコード番号を含ませることができる。
・27b.1.4 汎用リリースとしての部門コードリスト(名前およびコード番号)への変更が定期的間隔で発行される。
・27c. 連絡担当者(必須)
・27c.1 このフィールドは選択された部門の連絡担当者の名前を入力するために設けられる。
・27d. 連絡担当者電話番号(必須)
・27d.1 このフィールドは連絡担当者の電話番号を入力するために設けられる。国コード、都市またはエリアコード、電話番号および内線番号のために別々のフィールドが設けられる。
・27e. 連絡担当者FAX番号(任意)
・27e.1 このフィールドは連絡担当者のFAX番号を入力するために設けられる。国コード、都市またはエリアコード、およびFAX番号のために別々のフィールドが設けられる。
・27f. 連絡担当者Eメール(任意)
・27f.1 このフィールドは連絡担当者のEメールアドレスを入力するために設けられる。
・27g. 連絡担当者郵送宛先(必須)
・27g.1 このフィールドは連絡担当者の郵送宛先を特定するために用いられる。住所(必須)、メールストップ(任意)ビルディング番号(任意)部屋番号(任意)都市(必須)、州または行政区分(必須)、国(見出しリストから必須選択がなされる)のために別々のフィールドが設けられる。
・27g.2 宛先フォーマットは国に特異的である。
・27g.3 入力される郵便番号は研究室番号構成の一部として用いられる。
・27h. 全ての情報が完備すると、該アプリケーションは研究室番号下位グループを生成する。
・27i. 全てのユーザー入力は大文字に変換される。
・27j. 本システムを使用する施設内の全部門についてアカウントされるまで、このサイクルが繰り返される。
・27k. 該アプリケーションはユーザーが1つの研究室またはロット番号についての構成を他の研究室またはロット番号に複製できるようにする。
管理製品、校正器および試薬を特定するためにロット番号が用いられる。
28.構成:管理製品
・28a. 該アプリケーションはユーザーが製造業者、ロット番号および有効期限により管理製品を選択できるようにする。
・28b. 該アプリケーションはユーザーが管理製品カテゴリーを選択できるようにする。カテゴリーとしては、例えば以下が挙げられる:
・バイオ−ラッド(Bio-Rad)ブランド(branded)製品
・バイオ−ラッド(Bio-Rad)顧客(custom)製品
・バイオ−ラッド(Bio-Rad)同時ラベル(co-labeled)製品
・非バイオ−ラッド(Non-Bio-Rad)製品。
・28c. 該アプリケーションは、選択されるカテゴリーによって、管理製品名のリストを与える。
・28d. 特定のバイオ−ラッド製品名が選択される時に、当該製品に特異的なロット番号のリストが選択のために自動的に与えられる。
・28e. 顧客製品グループは顧客および同時ラベル製品名、ロット番号および有効期限を与える。
・28f. 非バイオ−ラッド製品名は、限定されることなく、以下が含んでよい:
・アボット(Abbott)
・ベックマン(Beckman)
・デイド(Dade)
・マス(MAS)
・オルソ(Ortho)
・ロシュ(Roche)
・シグマ(Sigma)。
・28g. 非バイオ−ラッド製品が選択される場合には、ユーザーは見出しリストから製品名を選択し、次にロット番号、有効期限、および見出しリストまたは他の手段からのレベル数を選択してよい。
・28g.1 該アプリケーションは、ロット番号および有効期限を入力するために機器から取り込んでもよく又はユーザーに要求してもよい。
・28h. 非バイオ−ラッド製品が単一ラベルである場合には、該アプリケーションはこの製品が同一製造業者のいずれかの他のロット番号とリンクされているかをユーザーが表示できるようにする。
・28h.1. これは本システムにおける報告機構およびグラフィクスの使用のために必要とされる。
・28i. 該アプリケーションは本システム上で全バイオ−ラッド製品について有効期限を伴ってプログラムされる。
・28i.1 ロット番号が有効期限満了となると、該アプリケーションは当該ロットのために生成される追加的なQCデータを受け入れなくなる。このことは患者ベースおよびQCベースのモデルがQCデータに依存していることから、患者ベースおよびQCベースのモデルに影響し得る。
・28i.1.a 該アプリケーションは、データの処理を停止する事情があればいつでも再活性化するための機構を与える。
・28i.2 期限満了前、例えば3ヶ月に、本システムはあるロットの有効期限が近いことを48時間毎にユーザーに通知し始める。該アプリケーションはまた、警告が発せられる度毎に「このメッセージを再度示しますか」というボタンを備える。
・28i.2.1 該アプリケーションは、製品の更新が必要であることをバイオ−ラッド販売注文部門に通知しなければならない。
・28j. 該アプリケーションは管理材料の並行検査が可能である。
・28j.1 該アプリケーションは、ユーザーが、その製品の製造業者とは無関係に管理製品の1つのロットの構成を管理製品の他のロットにコピーできるようにする。
・28k. 該アプリケーションは、機器と検査との関連を示す、現在使用している全管理製品のリストを与える。
・29a. 該アプリケーションは、ユーザーが校正器ロット番号を入力および追跡できるようにする。
・29b. 該アプリケーションは、ユーザーが製造業者、ロット番号および有効期限により校正製品を特定できるようにする。
29b.1 校正器のついての製造業者の見出しリストは機器の製造業者と同一のリストである。リスト上の追加的な名前は、限定されることなく、以下を含んでよい:
・キャスコ(Casco)。
・シグマ(Sigma)。
・29c. 該アプリケーションは、校正が行われる時に、時間および日付スタンプを行う。
注:通常、校正が行われる時は、複数の検査が同一事象の一部として校正される。他の時に、単一検査が校正されてよい。該アプリケーションはいずれの状況も可能にする。
・29c.1 該アプリケーションは全てのグラフおよびチャートをマークして何時校正が行われるかを視覚的に表示する。そのマークの上にカーソルを配置することにより、校正の日付および時間ならびに校正器のロット番号および製造業者が明らかになる。
・29c.2 校正器ロットの変化は、新たなルーチンQCデータベースを生じない。
・29d. 該アプリケーションはまた、その校正が予定されている校正なのか又は予定されていない校正なのかをユーザーが特定できるようにする。予定されている校正は、製造業者、機器マニュアルおよび/または研究室ポリシーにより一般に規定される校正事象である。予定されていない校正は、他のいずれかの理由のために行われる校正である。
・29d.1 該アプリケーションは、予定されていない校正の理由を記録するための入力を与える。
・29e. 該アプリケーションは、校正事象間で処理される患者検査結果と日の数を計算する。
・29e.1 該アプリケーションは、校正事象間で及び校正器ロット間で患者結果と日の数について平均およびメジアンを計算する。
・29f. 可能なときに、該アプリケーションは最新の校正曲線を取り込む。
・29f.1 校正曲線は、該アプリケーションによって保持される。
・29f.2 該アプリケーションは、適切な統計モデルを全ての校正データに適用する。許容限度が計算される。
・29f.3 該アプリケーションは、2以上の機器の校正を比較するための機構を与える。
・29f.3 該アプリケーションは、新たな曲線が計算された許容限度外にあるときに、オペレーターに警告する。
・29f.4 EWMAモデルを動作させるために十分なデータが集められると、各校正レベルについてEWMAモデルが実行される。
・29f.5 許容限度は限定的である。校正器EWMA信号が生じたときに、検査オペレーターが通知を受ける。
・29g. 該アプリケーションは各校正器ロットについて処置可能エラーの数を追跡し、計算し、そして記録として保持する。
・29g.1 該アプリケーションは校正器ロット間で処置可能エラーの数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・29h. 該アプリケーションは各校正器ロットについて警告の数を追跡し、計算し、そして記録として保持する。
・29h.1 該アプリケーションは校正器ロット間で警告の数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・29i. 試薬ロットおよび校正器のためのデータは、特定の検査、機器および方法とリンクされ追跡可能とされる。
・例:該アプリケーションは、校正器ロットA/試薬ロットBについてのエラー検出間で平均時間を要求に応じて提供可能である。
・29i.1 該アプリケーションは、校正器ロット、試薬ロットに従って、校正器ロット間で、試薬ロット間で、ならびに校正器−試薬ロットの組合せ内および組合せ間で、検査特異的QCおよび患者ベースの平均、メジアン、標準偏差、バイアスおよびz値を計算および提供可能である。
・29i.2 該アプリケーションは、校正器ロット、試薬ロットに従って、校正器ロット間で、試薬ロット間で、ならびに、特定の機器について、機器間で、部門間で、検査についておよび機器/検査組合せについての校正器−試薬ロットの組合せ内および組合せ間で、エラー率、校正率、QCおよび患者ベースの平均、メジアン、標準偏差、バイアスおよびz値を計算および提供可能である。
1つの実施態様において、該アプリケーションは、使用する試薬をロットにより特定し、主要な性能特徴を試薬ロットまたは試薬ロットの混合により追跡する。この情報は、参加している研究室および製造業者に利用可能な世界的データベースを作成するために他の参加している研究室からの試薬情報と組み合わされてよい。
・30a. 該アプリケーションは、試薬ロット番号を入力および追跡するための機構を提供するか又は機器から取り込む。
・30a.1 該アプリケーションは、ユーザーが試薬ロット変化を記録できるようにする。入力は、手動により、バーコードにより、タッチスクリーンにより又は機器からの出力により行ってよい。入力はまた、日付、時間およびオペレーターイニシャルを含むことになる。この情報はテーブルで与えられ、そしてユーザーにより指定された期間保持される。
・30a.2 該アプリケーションは、ユーザーが試薬を製造業者、ロット番号および有効期限により特定できるようにする。
・30a.2.1 試薬のリストはUNITYアプリケーションで提供されるリストと同一である。
・30b. 該アプリケーションは、新たなロット番号の試薬が使用される時に、時間および日付スタンプを行う。
・30b.1 該アプリケーションは、何時その試薬が研究室により受領されたか、何時その試薬が使用されたか、何時その試薬が有効期限切れとなるか、その試薬のロットおよびその試薬を使用する者の幾つかの識別子をユーザーが入力できるようにする。
・30b.2 該アプリケーションは、その分析物をアッセイするために1種よりも多くの試薬が何時使用されるか、およびこれらの試薬がプラットフォームに置かれる前に混合されるか又はアッセイ時に導入されるかをユーザーが表示できるようにする。
・30b2.1 2種以上の試薬が混合されて新たな単一の試薬が生じる場合に、該アプリケーションは、ユーザーが、どの試薬が混合されたかをロットにより特定し、そして新たな有効期限を入力することができるようにする。
・30c. 該アプリケーションはまた、変化を予測されるものか又は予測されないものかに分類するようにユーザーを促す。例えば、試薬が有効期限切れとなるか又は劣化するときに予測される試薬変化が起こる。予測されない変化は他の理由のために起こる。
・30c.1 該アプリケーションは予測されない試薬変化の理由を記録するための入力を与える。
・30d. 該アプリケーションは、試薬ロット変化を視覚的に表示するために全てのグラフおよびチャートをマークする。そのマークの上にカーソルを配置することにより、試薬が使用される日付、時間およびロット番号が明らかになる。
・30e. 試薬ロットの変化は新たなルーチンQCデータベースを生じない。
・30f. 該アプリケーションは各試薬ロットについて処理される患者検査結果数と日数を計算する。
・30g. 該アプリケーションは試薬ロット間で患者結果と日の数の平均およびメジアンを計算する。
・30h. 該アプリケーションは各試薬ロットについて処置可能エラーの数を追跡し、計算する。
・30i. 該アプリケーションは試薬ロット間で処置可能エラーの数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・30j. 該アプリケーションは各試薬ロットについて警告の数を追跡し、計算する。
・30k. 該アプリケーションは試薬ロット間で警告の数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・30l. 該アプリケーションは各試薬ロットについて校正事象間で処理される患者検査結果と日の数の平均およびメジアンを計算する。
・30m. 該アプリケーションは各試薬ロットについて校正器ロット間で患者検査結果と日の数の平均およびメジアンを計算する。
・30n. 該アプリケーションは各校正器−試薬ロット組合せについて処置可能エラーの数を追跡し、計算する。
・30o. 該アプリケーションは校正器−試薬ロット組合せ間で処置可能エラーの数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・30p. 該アプリケーションは各校正器−試薬ロット組合せについて警告の数を追跡し、計算する。
・30q. 該アプリケーションは校正器−試薬ロット組合せ間で警告の数の平均およびメジアンを追跡し、計算する。
・30r. 試薬ロットおよび校正器のためのデータは、特定の検査、機器および方法とリンクされ追跡可能とされる。
・例:該アプリケーションは、校正器ロットA/試薬ロットBについてのエラー検出間で平均時間を要求に応じて提供可能である。
・30r.1 該アプリケーションは、校正器ロット、試薬ロットに従って、校正器ロット間で、試薬ロット間で、ならびに校正器−試薬ロットの組合せ内および組合せ間で、検査特異的QCおよび患者ベースの平均、メジアン、標準偏差、バイアスおよびz値を計算および提供可能である。
・30r.2 該アプリケーションは、校正器ロット、試薬ロットに従って、校正器ロット間で、試薬ロット間で、ならびに、特定の機器について、機器間で、部門間で、検査についておよび機器/検査組合せについての校正器−試薬ロットの組合せ内および組合せ間で、エラー率、校正率、QCおよび患者ベースの平均、メジアン、標準偏差、バイアスおよびz値を計算および提供可能である。
・30r2.1 QCデータ間で、または患者データとエラー率および校正率との統計的相関が作成される
・31a. 該アプリケーションはユーザーが機器を選択できるようにする。
・31b. 研究室番号は、同一の製造業者およびモデル(例えば01,02等)の2つの機器の別々の特定を可能にする。
・31c. 該アプリケーションはユーザーが1つの研究室またはロット番号の構成を他の研究室またはロット番号に複製できるようにする。
32.構成:検査
・32a. 各検査が機器、方法、試薬、温度および単位について構成される。
33.構成:ルール
・33a. 該アプリケーションは1ks ルールのみを使用することが好ましい。このルールは、生物学的変動研究、繰返しQC検査により決定される既知の正確度、および臨床的または医学的適合性を用いた、全許容可能エラー(TEa )に基づくものである。このルールは処置可能エラーのみを検出するために設定される。このルールに違反するときに、処置可能エラーが存在する。
・33a.1 1kS ルールは検査特異的であり、研究室運営と共同して設定される。該アプリケーションは検査特異的なエラー検出限度を可能にする。
注:該アプリケーションはウェストガード(Westgard)ルールを使用しないことが好ましい。
34.構成:温度
・34a.各検査(分析物)がアッセイ温度について構成される。
35.構成:単位
・35a.各検査(分析物)が測定単に似ついて構成される。
平衡化(equilibration)は、QCデータおよび患者データの両方が集められ、そして本バイオメトリックモデルにより分析される12週の期間を含む。12週後に平衡化は公式に終了するが、該モデルがある検査について十分に最適化される前の期間が6ヶ月ないし1年であってもよい。この平衡化期間の目的は、QC検査頻度(ルーチンQC)を推奨するため及び必要な場合に研究室設定におけるEWMA(またはCUSUM)モデルの動作を妥当性確認および調整するために十分なデータを集めるためである。
36a. ルーチンQCおよび患者データQCは本バイオメトリックモデルにおいて共依存性である。
36b. ルーチンQCについて1ks ルールに違反する場合に、処置可能エラーが起こっている。オペレーターは患者検査結果の処理の中止、トラブルシューティング、是正処置、そして確認検査を行うことになる。
36c. ルーチンQC EWMAモデルがエラー信号を出す場合には、このエラーは処置可能であると考えられる。メンテナンス、校正またはトラブルシューティングが後に行われる。確認検査が必要とされる。
36d. 患者データEWMA(またはCUSUM)モデル(ProTech EおよびProTech C)がエラー信号を出す場合には、このエラーは処置可能であるとみなされる。そうでなければ、この信号は患者母集団における可能な変化またはシフトに帰結される場合がある。
・39a. 分析物が日を通じてランダムにアッセイされる場合には、QC材料の各レベル(3レベル管理の場合には3レベル、そして2レベル管理の場合には2レベル)が8時間毎に1回アッセイが行われる。
・39b. 分析物が1日に1回だけバッチにより検査される場合には、QC材料の各レベル(3レベル管理の場合には3レベル、そして2レベル管理の場合には2レベル)が検査実行日毎に1回アッセイが行われる。
従来から、臨床研究室用のQCシステムについての理論的研究は、クオリティ管理材料から得られたデータを検討することによる分析プロセスを監視することに主に焦点をあててきた。管理データパターンと患者データパターンの間を関係の確立を試みるアプリケーションが存在したことは無かった。本バイオメトリックモデルは、クオリティ管理材料のみならず患者データについても統計モデルを用いるものである。各システムは同時に動作するが他のシステムとは独立して動作する。
該モデルは患者およびQCシステムを同時に利用するが、これらのモデルは明確化のために本明細書中で別々に説明される。
管理材料の検査は、分析プロセスが管理されているかどうかを決定するために用いられるデータを生じる。研究室に何ら誘導が与えられていなかったので、いつ管理材料を検査すべきか、どの管理レベルを検査すべきかはいつも任意的であった。ウェストガード(Westgard)等のようなプロセス管理モデルは、いつ管理材料を検査すべきかについて何ら推奨を行わない。政府は定期的間隔での管理材料の検査を要求しているが、検査の時期についてユーザーを促したり又は誘導したりしない。研究室によっては日の開始時に日毎に1回QC検査を行うが、他の研究室はバッチの開始時に1つの管理レベルで及びバッチの終了時に他の管理レベルで検査を行うことになる。基本的に、研究室は、QC検査の頻度または性格(すなわちどの管理レベルが検査されるか)を決定するための経験的または科学的基礎を何ら使用していない。
逆に、本発明によるモデル(「バイオメトリックモデル」)は、分析プロセス管理に対し合理的および知的な手法を提供するように設計されている。本バイオメトリックモデルは、いつQC材料を検査すべきか、どのレベルを検査すべきかについて指示および誘導を検査オペレーターに与えることにより、QCプロトコルの予定から不確実性を除去する。本バイオメトリックモデルは、日毎のプロセス管理スキームをカストマイズするために用いられるリスクを評価する固有の自立型統計モデルを含む。各検査について必要とされるQC検査の頻度および性格を決定するために、両方のQCおよび患者ベースのシステムからの信号(または信号の欠如)が平衡化段階後に用いられる。
本バイオメトリックモデルにおける分析プロセスの管理ベースの監視は、以下を含む:
・上記リスクモデルにより決定されるルーチンQC検査
・処置可能エラーの信号を出すための1ks ルールの使用
・EWMA(またはCUSUM)によるルーチンQCの監視
・事象駆動(event driven)QC
・トラブルシューティングおよび是正処置後の確認検査
・変化事象後の確認検査
各検査についてのルーチンQC検査が定期的間隔で行われる。研究室はリスク評価に基づくルーチンQC検査の性格および頻度を選択する。ルーチンQCは1ks ルールにより監視され、そして確認検査が実施される。処置可能エラーが特定されたときに、トラブルシューティング、是正処置および確認検査が行われる。
43.構成:検査毎に各管理レベルについて1ks ルールが設けられる。
・43a. ルーチンQCについて設定される限度は全エラー、生物学的変動そしておそらく医学的適合性に基づくので、1ks 限度の外にあるQC値は処置可能エラーを構成することになる。トラブルシューティング、是正処置および確認検査が首尾よく完了するまで、患者サンプルの検査および処理が中止される。1ks ルール違反は患者サンプルの再検査を必要とする。
・43b. その信号後に生じた全ての患者結果が保持される。該アプリケーションはどの点でそのエラーが起こったと考えられるかを予測するための統計モデルを使用し、そしてそのエラー位置の後続の患者結果のみが再検査される。
・43b.1 該アプリケーションは、ユーザーが処置可能エラーに伴う患者結果に関して何らかの処置をとることができるようにする。
・43b.2 該アプリケーションは、ユーザーが個別の患者検査結果またはある範囲の患者検査結果を選択して廃棄することができるようにする。
44.構成:12週の終了時、次に再び6ヶ月時、及びその後の(又は必要に応じて)6ヶ月毎に、本システムは以下のことを報告する:
・1ks ルールにより特定される処置可能エラーの頻度
・処置可能エラー間の平均時間(MTBF)
・標準偏差の倍数での各処置可能エラーの大きさ。
45.構成:6ヶ月時、及びその後の(又は必要に応じて)年毎に、各ルーチンQCプロトコルが以下に基づく適切さ及び有効性について再評価される:
・処置可能エラーの頻度
・誤りのエラー検出の頻度
・不正確度の変化
・バイアスの変化。
注:予定はユーザーにより規定される。
47.構成:該アプリケーションはデータの処理を停止する事情があればいつでも再活性化するための機構を与える。
48.構成:該アプリケーションは2以上の機器を比較するための機構を与える。
現在の研究室環境において、クオリティ管理材料は検査され、レビー−ジェニングス(Levey-Jennings)チャート上にプロットされる。プロセスを監視するために統計的プロセス管理ルールが確立されている。このモデルは統計的エラーの特定およびエラーのタイプの特徴付けに効果的である。性能におけるシフトまたはトレンドが発生するときの検査オペレーターへの警報およびプロセスの監視にとって管理データの指数型重みつき移動平均(EWMA)が比較的有用であることがシミュレーションにより実証されている。精度の損失は確かに重要であるが、特に経時的に監視される患者については正確度の損失も決定的に重要となり得る。結果的に、該モデルはノイバウエル(Neubauer)により記載される分散を監視するためにEWMAを用いる。(Neubauer A. S., The EWMA control chart: properties and comparison with other quality - control procedures by computer simulation, Clinical Chemistry 43:4, 1997 pp. 594-601) CUSUMは分散と同様にデータにおけるシフトとトレンドを監視するために用いられる他の統計的技法である。EWMAがルーチンQCのための主要モデルであるが、研究室によってはCUSUMを用いることを好む場合がある。該アプリケーションは両方のモデルを受け入れる。
50.構成:EWMAモデルおよびCUSUMモデルが(指示の下で)実行される。
51.構成:ルーチンQCについてのEWMA(またはCUSUM)信号は処置可能であると考えられる。患者サンプルの検査/処理が中止される。該アプリケーションはトラブルシューティングを行い、是正処置をとり、確認検査を行い、そして適切な患者サンプルを再検査するようにユーザーに促す。
・51a. 該アプリケーションはEWMA(またはCUSUM)警告信号および処置可能エラーの頻度を追跡し、記録として保持する。
・52a. 該アプリケーションは、規定された閾値をもったEWMA(またはCUSUM)モデルに分散または分散z値を適用する。
・52b. QCデータの分散についてのEWMA−S(またはCUSUM−S)信号は処置可能であると考えられる。患者サンプルの検査および処理が中止される。該アプリケーションは、適切に校正、メンテナンスまたはトラブルシューティングを行うことオペレーターに促す。いずれにせよ、これらの処置の1つ以上がとられた後に、オペレーターは確認検査を行うことが要求される。EWMA−S(またはCUSUM−S)モデルの結果として患者サンプルの再検査は要求されない。
・52b.1 該アプリケーションは分散(variance)信号の頻度を追跡し、記録として保持する。
53.構成:該アプリケーションは各検査について全ての処置可能エラーの報告を与える。この報告は記録見直しのための電子署名の対象となる。研究室は報告の時間枠を変更し得る。
54.構成:6ヶ月時およびその後の年毎に、各検査について設定されたEWMA(またはCUSUM)パラメータが見直され、必要に応じて調整される。調整は本明細書全体を通じて規定される統計に基づいて行われる。
55.構成:該アプリケーションは、データの処理を停止する事情があればいつでも再活性化するための機構を与える。
56.構成:該アプリケーションは、2以上の機器の性能統計を比較するための機構を与える。
患者データモデルが本プロセス管理モデルを補足するが、システム全体にとって最も固有の値の原因となるのは患者データモデルである。大抵の研究室により現在使用されている分析プロセス管理についてのモデルは、患者データよりも管理材料の検査の方に焦点を当てるものである。1つの実施態様においてルーチンQCおよび患者データQCが共依存性であるので、本バイオメトリックモデルは特異なものである。
患者データモデルは、エラーの可能性が検査システムに存在し得るときに検査オペレーターに警告する時系列モデルにおける個別の患者検査結果を評価する。該モデルは、時間間隔ベースライン、各検査結果をそれが生成するように評価する数学的モデル、および本患者モデルの信号の処理のための決定樹(decision tree)の確立を必要とする。
分析プロセス管理のために患者データを使用する何れの統計的モデルも、検査が行われる時間(週または月のうちの日と共に日のうちの時間)について説明する必要がある。患者ベースの管理システムが変化に対して精度および感度の両方が良好でなければならない場合には、複数のカストマイズされた時系列ベースラインが必要とされる。該アプリケーションは、時間単位毎の時間間隔について打ち切られる平均および標準偏差を計算することにより、臨界条件について説明する。時間間隔の平均は、時間毎のデータまたは複数の連続する時間について集められたデータを用いて計算できる。時系列変動性を解明することにより、統計的ノイズが減少し、エラー検出可能性が増大する。このようなカストマイゼーションにより分析管理性能が改善される。
患者ベースのシステムを設計するときに解答される必要がある2つの決定的な問題がある。それらは以下のものである:
・母集団中のどのデータが含まれるべきか
・使用されるべき患者データの時間毎の平均および標準偏差はどのようなものか。
サンプルの100%を含むベースライン母集団は、範囲外にある異常(低い、高い)値がしばしば平均を歪め標準偏差を増大させるので、変化に対して感度が悪い。さらに、不正確に導かれる患者母集団からは不正確な比較が生じる。ベースライン患者母集団のピーク有効性(peak effectiveness)は、当該母集団の性格と直接的に関連付けられる。(例えば、Parvin Curtis A., Ye Jay J., Ingels Stephen C, Performance Evaluation and Planning for Patient-Based Quality Control Procedures, Am J Clin Pathol 2000, vol 113, pp. 240-248)言い換えれば、一部の患者検査結果はベースライン母集団に含ませるために適切であると考えられるが、他のデータは適切でないと考えられる。適切さ(Appropriateness)はシミュレーションにより導かれる予め規定された打切り限度を通じて決定される。
多くの研究者が、管理材料の検査から導かれるデータ組に対する打切り技法を使用している。管理データ分布は正規分布(Gaussian)であると考えられるので、打切りは、研究者が2つの分布テイルの各々における均等部分を打ち切ることになるという点で対称的である。患者データ組についても研究している少数の研究者は、そのような母集団が正規分布でなく、それ故に打切りが両方の分布テイルにおいて均等であってもなくてもよいことを明らかに考慮しないで、患者データ母集団に対し管理材料について使用される同一の打切りルールをしばしば適用する。各検査についての最適な打切り限界は、固有のものであり、統計的不正確度、全エラー要件および生物学的変動に依存する。
58.構成:患者検査結果は、生じる時間の順序でシーケンシャルに処理されることが好ましい。
・59a. 週末および休日トレンドを含め、月のうちの時間および日についてベースラインを特徴付けるために、1年分の時間/日付スタンプされた患者データが使用されることが好ましい。
・59a.1 外来患者や、糖尿病、末期段階腎臓病等のような特定疾患と診断された患者、週末および休日について解明するために、1年分のデータが必要となる。
・59a.1.1 該アプリケーションは国により公共の休日(祝祭日)を明らかにする。
61.構成:性別および年齢により区分された個別の患者検査結果についての別々の記録が保持される。年齢は、プライバシースケールとして後に廃棄される生年月日から計算される。このデータベースはデータベースが打ち切られていないという画一的な意味である。これらの記録は分析プロセス管理のために使用されることはない。むしろ、これらの記録はデータマイニングならびに研究室の将来の情報製品およびサービスのために使用される。
・62a.構成:該アプリケーションは、例えば6ヶ月間隔で又は要求に応じて、前年について集められたデータを使用して、各検査についてのベースライン母集団打切り限度を、再計算する。新たなベースライン母集団の平均、メジアンおよび標準偏差が計算され、そして局所的に及び中央アプリケーションにより保持される。
・62b. 該アプリケーションは、使用している打切り限度と新たに計算された限度との間で6ヶ月毎に有意性について検査を行う。
・62c. 打切り限度は中央アプリケーションに自動的に通信され、従って普遍的統計コンパレータが構築され得る。
・62d. ユーザーにより指定された低量検査が異なる間隔で評価され得る。
63.構成:該アプリケーションは、前年について集められたデータを使用して、例えば6ヶ月間隔で又は要求に応じて、各検査についての時間間隔ベースラインの平均、メジアンおよび標準偏差を再計算する。
・63a. 該アプリケーションは、使用している打切り限度と新たに計算された限度の間で6ヶ月毎に有意性について検査を行う。
・63b. 打切り限度は中央データベースに自動的に通信され、従って普遍的統計コンパレータが構築され得る。
64.構成:該アプリケーションは、使用している時間間隔の平均、メジアンおよび標準偏差と新たに計算された平均、メジアンおよび標準偏差との間で、例えば6ヶ月毎に、有意性について検査を行う。
・64a. 時間間隔の平均および標準偏差は中央データベースに自動的に通信され、従って普遍的統計コンパレータが構築され得る。
・打切り限度についての半年毎に報告(例えば前6ヶ月と現在)
・ベースライン母集団についての標準偏差、平均およびメジアン(例えば前6ヶ月と現在)
・平均月の各日の各時間についての時間間隔の平均、メジアンおよび標準偏差(例えば前6ヶ月と現在)
・この報告は年毎のシステム性能見直しまたはトラブルシューティングのために使用される。
66.構成:患者結果が生じるときに、その結果が該アプリケーションに利用可能とされる。その結果はベースライン母集団打切り限度により最初にスクリーニングされる。その結果がベースライン母集団打切り限度内にある場合には、その結果が時間間隔スクリーニングに送られる。その結果が適切な時間間隔について規定された限度内にある場合には、平均と標準偏差の時間間隔パラメータに基づいてz値が計算される。
・66a. 該アプリケーションは、該アプリケーションにより報告可能であると認められる検査構成による全患者データ点の記録を保持する。
・66b. その結果が上記ベースラインのスクリーニングに合格しない場合には、排除テーブルに送られる。各々の新たに排除された結果を用いて、排除頻度が日毎に計算される。排除についてユーザーにより規定される閾値を超える場合には、警報が発せられる。その根本原因がシステムにとって内的であるか又は外的であるかをオペレーターが決定する。内的である場合には、患者検査/処理が中止され、トラブルシューティング、是正処置および確認検査が必要とされる。その根本原因が外的であると決定される場合には、患者検査/処理を継続する。
・66c. その結果が上記時間間隔のスクリーニングに合格しない場合には、その結果が時間間隔排除テーブルに送られる。各々の新たに排除された結果を用いて、排除頻度が日毎に計算される。排除についてユーザーにより規定される閾値を超える場合には、警報が発せられる。その根本原因がシステムにとって内的であるか又は外的であるかをオペレーターが決定する。内的である場合には、患者検査/処理が中止され、トラブルシューティング、是正処置および確認検査が必要とされる。その根本原因が外的であると決定される場合には、患者検査/処理を継続する。
・67a. ProTech−E(またはProTech−C)モデルが実行される。
・67b. その結果が上記ProTechモデルからの信号を誘発する場合には、処置可能エラーが存在し得る。QCが検査される。この検査の結果がエラーの存在を確認する場合には、患者サンプルの検査および処理が中止される。該アプリケーションはトラブルシューティング、是正処置または確認検査を行うようにユーザーに促す。QC EWMA(またはCUSUM)により支持されるProTech−EまたはProTech−C信号の結果として、患者サンプルの再検査が必要とされる。
・67c. ルーチンQCがProTech−E(またはProTech−C)モデルにより発せられる信号を支持しない場合には、患者サンプルの検査および処理が再開される。このタイプのエラーは患者母集団における変化またはシフトに起因するものと考えられる。このことは検査が再開される前にオペレーターにより検証される必要がある。
68.構成:ProTech−ES(またはProTech−CS)モデルが(支持の下に)実行され、時間間隔母集団およびベースライン母集団の分散を監視するために使用される。日毎の時間間隔の平均は、指定された時間について24時間の単一日の間に生じる全患者結果の数学的平均である。日毎の時間間隔の分散は、指定された時間について24時間の単一日の間に生じる全患者結果から計算される不正確度である。総平均は日毎の時間間隔平均の平均である。総分散は日毎の時間間隔分散の平均である。
・68a. 該アプリケーションは、日毎の時間間隔ベースラインおよびベースライン母集団について分散を計算する。
・68b. 該アプリケーションは、全ての日毎の時間間隔ベースラインの分散およびベースライン母集団の分散について総平均および総分散を特定する。
・68c. 該アプリケーションは、各々のベースラインについての総平均および総分散ならびに日毎の時間間隔母集団またはベースライン母集団を使用してz値を計算する。
・68d. 該アプリケーションは、規定された閾値をもったEWMAモデルに分散z値を適用する。
・68e. 分散データについてのProTech−ESまたはProTech−CS信号は警告信号と考えられる。該アプリケーションは、適切に校正、メンテナンスまたはトラブルシューティングを行うようにユーザーに勧告する。いずれにせよ、これらの処置の1つ以上がとられる場合に、オペレーターは確認検査を行うことが要求される。このタイプの信号の結果として患者サンプルの再検査は要求されない。
・68e.1 該アプリケーションは、分散警告信号の頻度を追跡し、記録として保持する。
70.構成:患者データEWMA(またはCUSUM)信号が発せられるときに、処置可能エラーが特定されれば、その事象を誘発した結果および後続の全検査結果が棄却/廃棄される。該アプリケーションは、統計的モデルを用いて、どの時点でエラーが発生したかを予測する。該モデルにより予測される時間および配置に後続するサンプルが再検査される。必要な場合に、そのデータベースが再計算される。
・70.a 該アプリケーションは、番号、日付により患者サンプルを特定可能である。
71.構成:該アプリケーションは、データの処理を停止する事情があればいつでも再活性化するための機構を与える。
72.構成:該アプリケーションは、2以上の機器についてEWMA(またはCUSUM)またはProTechモデルの性能統計を比較するための機構を与える。
73.構成:該アプリケーションは、例えば以下を含む変化事象が発生すればいつでも確認検査を行うことをユーザーに要求することが好ましい:
・校正
・試薬ロット番号の変化
・毎日のメンテナンス以外の何らかのメンテナンス
・検査成分の変更または変化についての製造業者からの通知
・プラットフォームアプリケーションのアップデート/アップグレード
・分析システムの測定プロセスを改変する可能性を有する何らかの変化。
74.構成:前に挙げられた事象の1つが発生した後に該プロセスが不変であることを確認するために確認検査が行われる。
・74a. 確認検査からのQC結果はルーチンQCデータベースに含まれないことが好ましい。
・74b. 該アプリケーションは確認検査を要求する。確認検査は延期することができない。
75.構成:確認検査のために検査されるQC材料の数と濃度は統計的に決定される。
処置可能エラーは評価、トラブルシューティング、確認検査および記録を必要とする。処置可能エラーとしては以下が含まれる:
・1ks ルール違反
・ルーチンQCについてのEWMA(またはCUSUM)信号
・ルーチンQC検査により支持される患者データについてのEWMA(またはCUSUM)信号。
以下の明細書では評価、トラブルシューティングおよび確認検査に有用な様々な実施例および実施態様を記載する。
76.構成:処置可能エラーが起こるときに、患者サンプルの検査が中止される。検査オペレーターは、主要パラメータを評価し、トラブルシューティングを行い、是正処置をとり、そして次に確認検査を行うように促される。
77.構成:本システムは、患者データおよびQCデータの両方において繰り返されるトレンドを認識して特徴付け、そして次に該トレンドが特定されたときに検査オペレーターに警告することが可能である。
78.構成:キーワード検索による機器特異的またはキット特異的なトラブルシューティング誘導がオンラインで又はインターネット接続により利用可能である。
・78a. 該アプリケーションはインターネットに基づくテクニカルマニュアルにアクセスし対話することが可能である。
・従前の全ての校正に基づく適切な統計モデルから導かれたコンパレータ校正曲線と最近の校正曲線との統計的比較
・その検査について処置可能エラーおよび警報エラーの頻度および大きさの報告
・最近の校正の時間的近さ、およびそれが予期されたものであるか又は予期されないものであるか
・最近の試薬および試薬ロット変化の時間的近さ、およびそれが予期されたものであるか又は予期されないものであるか
・日毎、週毎、月毎、半年毎および年毎のメンテナンスについての時間的近さ
・問題の分析物と共通の特徴(波長、試薬の数、インキュベータ温度、等)を共有する各分析物についての全EWMA(またはCUSUM)チャートおよび統計の反射的チェック(reflex check)
・コードフォーマット(上記を参照)においてユーザーにより規定される期間内にとられる是正処置。カーソルがコード上に配置されるときに、とられる処置の説明が日付および検査オペレーターイニシャルと共に提供される。
・メンテナンス記録および従前のトラブルシューティングに対する校正頻度、エラー率およびCV/正確度のリンク。
・UNITYアプリケーションに相当するQCデータをプロットするための標準レビー−ジェニングスチャート
・各データ点の周囲の95%の信頼度間隔をもったQCデータをプロットするための標準レビー−ジェニングスチャート
・全許容可能エラーを反映するQCデータをプロットするための標準レビー−ジェニングスチャート
・以下のための正規化レビー−ジェニングスチャート:
・ユーザーにより規定される期間について単一検査についてのQCデータ点の複数レベル
・単一検査についてであるが複数機器についてのQCデータ
・ユーザーにより規定される期間にわたって研究室、ピア、方法および全機器グループによりスケール化されたQCデータ点の標準レビー−ジェニングスチャート
・7日、30日または6ヶ月までスケール化可能なデータ点のヨーデン(Youden)プロット。該アプリケーションは、管理が3レベル管理であって各レベルについて値が得られている場合にどの組の管理レベルがヨーデンプロット上に表示されることになるかを検査オペレーターが選択できるようにする。
・ルーチンQCおよびQC分散についての現在のEWMA(またはCUSUM)チャート
・患者データおよび患者データ分散についての現在のEWMA(またはCUSUM)チャート
・81a. その日のみについて(下方)排除されたパーセントを(上方)排除されたパーセントに加算することにより、排除値が計算される。
・81b. データ点が排除されればいつでも適切なファイル(下方/上方パーセント)がアップデートされる。
・81c. 値およびパーセントが深夜にゼロに合わされる。
・81d. 各日の最終値についての継続中の記録が本システムにより局所的に保持される。これらの値は、ランダムに監視することができ、トラブルシューティングの一部として参照してよい。
82.構成:該アプリケーションは、検査毎に全ての処置可能エラーおよび警告について7日、30日または6ヶ月の報告を与える。この報告は記録見直しのために電子署名の対象となる。ユーザーは報告の時間枠を変更し得る。
a. 校正インデックス
校正インデックスは、誤った校正または最適といえない校正に起因するエラーフラッグの識別を助ける。
84.構成:該アプリケーションは各プラットフォーム上で各検査について全ての構成曲線を記憶する。
・84a. ベストフィット曲線を見積もるために適切な統計技法が適用される。
・84b. このベストフィット曲線の統計的パラメータは要求に応じて利用可能である。
85.構成:該アプリケーションは、経時的に集められた各校正レベルの値についての平均、メジアンおよび標準偏差を保持する。
・85a. 該アプリケーションは、経時的に校正器について集められた値の標準偏差およびベストフィット曲線からの校正値を用いて、現在の校正についての校正器レベル毎に標準偏差インデックスを計算する。
・85b. 該アプリケーションは、各校正事象について校正器レベル毎にSDIについての継続中の記録を保持する。
・85c. 記録は、要求に応じて利用可能である。
温度インデックスは、アッセイインキュベーション温度が変動または変化するときのエラー源としてインキュベータ温度を分離することができる。
86.構成:該モデルにより監視される各検査が特定の温度についてコードされる(構成の欄を参照)。
87.構成:該アプリケーションは、ユーザーが関心あるアッセイプラットフォームおよび温度を選択できるようにする。
・87a. 該アプリケーションは、選択された温度で検査されるプラットフォーム上の全アッセイのリストを与える。
・87b. 該アプリケーションは、比較の目的のために要求に応じて又はエラーフラッグが発生した時に選択される各検査について、現在のQCおよび患者データEMWAグラフ(またはCUSUM統計)を与える。
・87c. 該アプリケーションは、構築される統計的モデルを用いて、選択される検査についてQCおよび患者データ母集団についての温度インデックスを計算する。
・87c.1. 累積インデックスの数値結果は選択される検査間に関係が存在するかどうかを表示すべきである。
臨床インデックスは、検査システム機能不良と患者母集団の変化とを区別することができる。
88.構成:臨床インデックスは検査間の臨床的相互関係に基づくものである。
注:これらの関係は患者データについて存在する。
89.構成:患者データEWMA(またはCUSUM)がエラー信号を出す場合には、該アプリケーションは全ての臨床的に関連する検査についてグラフまたはEWMA(またはCUSUM)統計を表示する。
・89a. 該アプリケーションは、臨床的に関連する検査を特定するように構成されている。
・89b. 全ての関連する検査が類似の変化を示す場合には、エラーが存在しない。その変化は患者母集団におけるシフトに起因する。
・89c. 問題の検査のみが変化した場合には、分析エラーが存在し得る。
・89d. この比較も要求に応じて利用可能でなければならない。
分析インデックスは、ある方法または試薬に問題が存在し得るときを特定することができる。
90.構成:分析インデックスは検査間の分析または方法の相互関係に基づくものである。
注:これらの関係は患者データおよびQCデータの両方について存在する。
91.構成:患者データまたはルーチンQC EWMA(またはCUSUM)がエラー信号を出す場合には、該アプリケーションは全ての分析的に関連する検査についてグラフまたはCUSUM統計を表示する。
・91a. 該アプリケーションは、分析的に関連する検査を特定するように構成されている。
・91b. この比較も要求に応じて利用可能でなければならない。
波長インデックスは、医療装置の光学的構成要素に着目する。多くの検査が同一の光学フィルターを使用するので、波長により検査を分類することは、医療装置の光学システムが機能不良を起こしているときの特定を助けることができる。
92.構成:アッセイ時に使用される波長に従って全検査が分類される。
・92a. 特定の単一または二重の波長に従って検査が分類される。
・93.構成:比較目的のために要求に応じて又はエラーフラッグが発生するときに、同一波長による全検査について現在のEWMAグラフまたはCUSUM統計が表示される。
アッセイにおいて使用される試薬数の間の関係を用いて、調合システムに問題が発生するときを表示し得る。
94.構成:アッセイ時に使用される試薬の数に従って全検査が分類される。
95.構成:比較目的のために要求に応じて又はエラーフラッグが発生するときに、同一試薬数による全検査について現在のEWMAグラフまたはCUSUM統計が表示される。
POCTインデックスは、POCT結果の信頼性を監視するために用いられる。
96.構成:該アプリケーションは、主研究室の外で(POCT)行われる全検査について、POCTにより生じる患者データ母集団についての日毎、週毎、月毎および年毎の平均、メジアンおよび標準偏差を計算する。
97.構成:同一検査について、該アプリケーションは、主研究室により生じる患者データ母集団についての日毎、週毎、月毎および年毎の平均、メジアンおよび標準偏差を計算する。
98.構成:POCT統計を主研究室統計で除算することにより、単純な比が計算される。
・98a. 1.0またはそれ未満の値は良好な比較を示す。1.0を超える値はPOCT検査を主研究室検査との間の不一致またはズレのレベルが変動することを示すであろう。
99.構成:各機器/検査について是正処置のログが保持される。このログはコードフォーマットにおいてとられる処置を報告する。カーソルが該コード上に配置されるときに、その処置の説明が与えられる。このテーブルは、是正処置の日付、時間およびオペレーターも報告する。
100.構成:該アプリケーションは、是正処置の記録のためにフリーテキスト入力と共に処置ログのライブラリーを与える。
101.構成:研究室は処置ログライブラリーを変更し得る。
確認検査は、プロセス是正の成功を確認する。
102.構成:確認検査の範囲と性格は検査に依存する。検査される材料の数と濃度を決定するために(例えば確認検査モジュール46により実行される)統計的モデルが用いられる。
・102a. 該アプリケーションは、確認検査から得られるQC結果、これらの結果が+/- 1ks 内にあるかどうか、および検査オペレーターがとられる処置を記録する領域をリストする表を与える。このテーブルはユーザーの要求に従って又は2年間保持される記録となる。このテーブルは時間と日付がスタンプされるとともに、オペレータイニシャルおよび、研究室ポリシーにより要求される場合には、他の個人による最終見直しを含む。
・102b. 確認検査の結果として集められたQCデータは、ルーチンQCデータに含まれるべきでない。これらのデータはプロセス是正の妥当性確認のためにのみ使用される。
・102c. 全ての値が所定の限度内にある場合には、確認検査が良好である。
・102d. 確認検査が完了したときに、該アプリケーションは、以下の2つの選択肢を有する処分記録(Disposition Record)をオペレーターに提供する。
・全体プロセスが許容可能限度内にある
・全体プロセスが許容不能である
・102e. 確認検査中に平均/標準偏差ルール違反が発生する場合に、オペレーターは該プロセスが許容不能であることを表示するべきである。トラブルシューティングおよび確認手順が繰り返される。確認検査を繰り返すための処分記録が、特定事象についての従前の全ての記録とリンクされる。
以下の明細書はシステム上の各検査に当てはまる。全てのチャート、グラフおよびテーブルがトラブルシューティングのために利用可能とされる。
103a. データマイニングがユーザーにとって利用可能である。ユーザーは特定の必要性を満たすために専用のテーブル、チャートおよび報告を作成可能である。
104.構成:中央アプリケーションは、例えば、月毎および四半期毎の研究室間報告を作成する。この報告は以下を含んでよい:
・校正頻度
・校正間での患者サンプルと日の数の平均およびメジアン
・各校正器ロット、試薬ロットおよび校正器−試薬ロット組合せについて校正間での患者サンプルと日の数の平均およびメジアン
・処置可能エラー間での患者サンプルと日の数の平均およびメジアン
・各校正器ロット、試薬ロットおよび校正器−試薬ロット組合せについて処置可能エラー間での患者サンプルと日の数の平均およびメジアン
・この情報はユーザーの要求に従って又は2年間保持される。
105.構成:ユーザーは、要求に応じてチャート、グラフまたはテーブル、あるいは様々な範囲のチャート、グラフまたはテーブルを印刷可能である。
・105a. 比較目的のために、該アプリケーションは、本システムにより与えられるチャート、グラフまたはテーブルに適用される具体的な時間範囲をユーザーが特定できるようにする。
107.構成:該アプリケーションは、表にしたフォーマットに各管理レベルについて移動性の7日(7D)、30日(30D)、6ヶ月およびロットから現在まで(LTD)の平均、メジアン、標準偏差および変動係数を保持する。
108.構成:各検査について、ルーチンQCをプロットするために標準レビー−ジェニングスチャートが与えられる。そのスケールは+/- 3sであるが、+/- 1ks ルール限度の表示とグラフ化を可能にしなければならない。スケール化と表示はUnityアプリケーションで用いられるものである。校正、メンテナンスおよび試薬ロット変化がチャート上に示される。
109.構成:該アプリケーションは、ピア、方法および全機器グループデータに基づく正規化レビー−ジェニングスチャート上で各管理レベル内にある各QC値についてz値を計算およびプロットする。校正、メンテナンスおよび試薬変化がチャート上に示される。
・109a. 検査毎に、該アプリケーションは各管理レベルについてQC値の正規化プロットを与える。目標の平均および標準偏差(ピア、方法および全機器)からz値が計算される。複数のグラフが各管理レベルについて利用可能であり、またプロットされる全レベルについてのz値による1つのグラフが利用可能である。校正、メンテナンスおよび試薬変化がチャート上に示される。
110.構成:ピア、方法および全機器に対する分析物毎のバイアス(bias)は、表にしたフォーマットにおける測定可能量およびパーセントとして表わされ、標準バイアスプロット上にプロットされる。そのプロット上に校正、メンテナンスおよび試薬変化が示される。
・110a. ピア、方法および全機器グループの日毎のアップデートがインターネットにより利用可能である。日毎の比較は7日ウインドウに基づく。
・110b. 機器、キットまたは方法により生じる各結果は、絶対的な真の値+真のバイアスまたは相対的バイアスおよびランダムエラーの何らかの要素を含むので、該アプリケーションは各検査についての相対的バイアスまたは真のバイアスを各管理レベルについて計算する。相対的バイアスは、ピア、方法および全機器の共通値から観測値または平均を減算することにより計算される。バイアスは、基準値から観測値または平均を減算することにより計算される。該アプリケーションは、バイアスを推定するために基準値を入力する機構を与える。該アプリケーションは、各管理レベルについてのスクロール可能な標準バイアスプロットと、全管理レベルについて1つのプロットを与える。該アプリケーションは、相対的バイアスを計算するために共通値を入力する機構を与える。該アプリケーションは、各管理レベルについての標準バイアスプロットと、相対的バイアスに基づく全管理レベルについての1つのプロットを与える。
112.構成:EWMA(またはCUSUM)チャート、z値の正規化プロットおよびバイアスプロット上に、メンテナンス、構成および試薬ロット変化が示される。
113.構成:ユーザーはチャート、グラフまたはテーブルのイメージを取り込んで電子メールに添付することができる。
114.構成:中央アプリケーションは、研究室で局所的に保持される全システムテーブルに対する電子的アクセスを有することが好ましい。アクセスは、データを変更しないで操作し、システム調整を遠隔的に行う能力を有する。
・114a. 研究室がアクセスを制限する場合には、研究室の個人が選択したデータを安全領域に移動させて次にこのデータを中央アプリケーションに送るか又はこの安全領域へのアクセスを可能にするための機構が該アプリケーションで利用可能である。
・114b. 該アプリケーションは、アクセス用データを作成するために、定期的に予定された間隔で研究室スタッフに通知しなければならない。
・114c. 該アプリケーションはHIPPA要求に従うべきである。
115.構成:該アプリケーションは各検査についてベースライン母集団打切りスクリーニングを通過した患者検査結果の日毎の平均z値についての正規化プロットを与える。z値は現在のベースライン母集団の平均および標準偏差を使用して計算される。
117.構成:各検査について、該アプリケーションは現在の時間間隔打切り限度によって上手くスクリーニングされた患者データの各時間間隔について日毎の平均および標準偏差を保持する。このデータはEWMA(またはCUSUM)に使用されない。
118.構成:各検査について、該アプリケーションは時間間隔ベースラインの平均について95%信頼度間隔を計算する。該アプリケーションは、比較のために日毎、週毎および6ヶ月の各々の時間間隔の平均について95%信頼度間隔を計算する。
119.構成:各検査について、該アプリケーションは、ルーチンQCのための移動性3ヶ月ウインドウのヨーデン(Youden)プロットを与える。ユーザーは3レベル管理について特定レベルを組にすることができる。
120.構成:各検査について、該アプリケーションは日毎のルーチンQC平均のために組にされたピアベース、方法ベースおよび全機器のz値についての移動性3ヶ月ウインドウのヨーデン(Youden)プロットを与える。
・121a. その日についてQCが実行されない場合またはその日について患者検査結果が処理されない場合に、その日についてはプロットが行われない。
・122.構成:該アプリケーションは、各検査について基準ベースライン母集団の頻度ヒストグラムにオーバーレイされた、ベースライン母集団打切りスクリーニングに首尾よく合格した、報告可能範囲にある日毎の患者値の頻度ヒストグラムをプロットする。
123.構成:該アプリケーションは、百分率分布を含め、各管理レベルについてルーチンQC値の移動性12週間の頻度ヒストグラムを与える。
124.構成:該アプリケーションは、百分率分布を含め、ベースライン母集団患者検査結果の移動性12週間の頻度ヒストグラムを与える。
125.構成:該アプリケーションは、以下のような活動についての各検査オペレーターの関与を記録して時間スタンプを行わなければならない研究室運営についてのオペレーター活動記録を与える:
・校正
・試薬変化
・エラーフラッグ
・確認検査の性能
・是正処置の記録
・オペレーターにより棄却された検査に起因して繰り返されるサンプルの数。
126.構成:該アプリケーションは、例えば以下を含む統計的特徴付けが生じるように構成されている:
・製造業者による全校正ロットについて故障と警告との間の患者サンプルと時間の研究室間の平均およびメジアン
・製造業者による全試薬ロットについて故障と警告との間の患者サンプルと時間の研究室間の平均およびメジアン
・製造業者による全校正器−試薬ロット組合せについて故障と警告との間の患者サンプルと時間の研究室間の平均およびメジアン
・校正器ロット間での患者サンプルと日の数の研究室間の合計、平均およびメジアン
・試薬ロット間での患者サンプルと日の数の研究室間の合計、平均およびメジアン
・校正器−試薬ロット組合せ間での患者サンプルと日の数の研究室間の合計、平均およびメジアン
・校正器と試薬の特定のロットがどこで使用されているかについての迅速な特定。
・各試験について機器プラットフォームによる校正の研究室間の頻度
・患者データに基づく経時的な方法と検査による機器プラットフォームの研究室間の不正確度
・管理データに基づく経時的な方法と検査による機器プラットフォームの不正確度
・性別と年齢による各検査についての患者データの研究室間特徴付け
・既知の疾患状態による各検査についての患者データの研究室間特徴付け
・構築されるモデルにおける処置可能エラーの正確度、バイアスおよび頻度を用いた性能値による方法と機器のランク付け。
127.構成:上記特徴付けの全てが郵便番号、州/行政区分、地域または国によって利用可能である。
用語解説
一般的定義:
1−ped : エラー状態の検出に失敗する確率。ped を参照。
処置可能エラー(検査システム故障): ルーチンQC時、またはルーチンQC EWMA(またはCUSUM)モデルにより支持される患者ベースのEWMA(またはCUSUM)モデルから送られる限度信号を超える時の1ksルール違反。
分析: 患者サンプルに含まれる物質の測度を決定すること:検査。
分析物: 血清または尿等のようなヒトマトリックスの単一構成要素;検査。
分析プロセス: 例えばヒト血清、血漿、全血、尿、髄液等のようなサンプルのアッセイの実行に伴われる諸ステップ。
AON: 正常値の平均。
ARL: 平均実行長さ(average run length);統計モデルが警告または信号を発する前の時間、患者検査結果またはQC値についての実行の平均長さ
avg(hrwk): 時間hrwkについてのウインドウ内の結果の平均。
ベースライン母集団: 週のうちの全ての日および全ての時間間隔を含む患者データの打ち切られた母集団。これは時間間隔ベースラインよりも確定的でない。
ベースライン時間間隔: 週または月のうちの特定の期間および日についての患者データの打ち切られた母集団。
バイアス: 観測値と基準方法により得られた値との間の定量可能な差。許容される基準値からの検査結果の符号付きシステマテック偏差。検査結果の予測値と許容される基準値との間の差。
相対的バイアス: 観測値と何らかの共通方法により得られた値との間の定量可能な差;測度の点としてピアグループ(peer group)の共通データを使用すること;真のバイアスではない。
バイオメトリックモデル: バイオメトリックQCプロセスを基礎とするアプリケーションおよび数学的アルゴリズム。
バイオメトリックQC: 臨床診断研究室による使用において分析プロセスを監視するために伝統的QCおよび生物学に基づくプロセス。
CEN/TC 251: ヘルスケア/医学情報科学についての基準を作成するCEN技術委員会;並列の委員会はISO TC 251である。
CEN/TC 212: 研究室クオリティについての基準を作成するCEN技術委員会;並列の委員会はISO TC 212である。
変化事象: 事象を参照。
CLIA: 臨床研究室改善法(Clinical Laboratory Improvement Act)。
変動比係数: 特定の検査についての変動の研究室係数/同じ検査および期間についての変動のピア係数の比
確認検査: 分析プロセスが規格内で動作していることを確認するために使用されるモデル化プロセス。
CUSUM: 累積和(Cumulative Sum);データにおけるシフト(shift:変動)とトレンド(trend:動向)を検出するために用いられる統計的モデル。
分散についてのCUSUM(CUSUM−S): データ組の不正確度におけるシフトとトレンドを検出するために用いられる統計的モデル。
dpE: 管理不能エラー状態に起因する不良結果を生じる確率。
エラーフラッグ: 分析プロセスが規格内で動作していないことを示すオペレーターへの信号。
事象: その事象後の分析プロセスに影響を与える可能性を有する任意の事象。変化事象としては、校正、試薬ロットの変化、任意の機器メンテナンス(毎日行われるもの以外)、通知される検査システムの変化、例えば新たな抗体または試薬組成変更、技術の影響を受けやすい検査についてオペレーターの変化、ルーチンQC故障または患者ベースのQC故障の後に取られる是正処置、等が挙げられる。
事象ベースのQC: 変化事象がきっかけとなって行われるQCサンプル検査。
EWMA: 指数型重みつき移動平均(Exponentially Weighted Moving Average);時系列データを監視(monitoring)するために使用される、受け入れられた統計的モデル;QCデータから導出される平均または分散を使用して性能のシフトとトレンドを検出するために用いられる統計的モデル。
分散についてのEWMA(EWMA−S): 分散についての指数型重みつき移動平均;QCデータから導出される分散を使用して性能におけるシフトとトレンドを検出するために用いられる統計的モデル。
QC検査の頻度と性格: ある特定の濃度のQCの検査が行われる日のうちの時間および週のうちの日。
ISO: 国際標準化機構;クオリティ基準を制定する国際団体;国際的基準を制定および調和するために結成された組織。
研究室利用状況(laboratory utilization): 週のうちの日および時間によって変動しかつ健康な患者/不健康な患者の比に直接的に関連する、使用パターン。
LAN: ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)。
LIS: 研究室情報システム(Laboratory Information System)。
med: 数値(scores)の組の中央値。
正規化(normalized): z値を参照。
Nres: 患者結果の総数。
Nresout: tloよりも小さいか又はthiよりも大きい結果の数。
Nresin(hrwk): 時間hrwkについての計算に使用される結果の数。
Nrestlo: tloに等しい結果の数。
Nresthi: thiに等しい結果の数。
患者サンプル: 個体から採集されたある量のヒト血清、血漿、全血、尿、髄液等。
pctresout: 打切り限度(truncation limit)の外にある結果の割合、ここでpctresout=Nresout/Nresである。
pctout: 打切りを行うための結果の目標パーセント。
PDA: 携帯情報端末(Personal Digital Assistant)。
ped : エラー検出の確率。1−ped を参照。
pfr : 誤り棄却率(false rejection rate)。
pQE: 事象の後に特定のQCルールを使用するときの「不良」結果を生じる確率。pQEは(エラー状態に起因する「不良」結果を生じる確率)×(エラー状態の検出に失敗する確率)の増加に一般に等しい。pQE=dPE*(1−ped )。
クオリティ管理(QC)材料: 例えば、患者サンプルを模倣するために設計された既知の範囲の値をもった凍結乾燥材料または凍結材料。例えば水または解凍により再構成された後に、当該材料は患者サンプルと並行して検査される。
ランダムエラー(RE): 検査方法毎に固有の統計的誤差。不正確度(imprecision)として表現される。外的因子は、予想されるところを超えてランダムエラーの増加を生じさせ得るため、このエラーは研究室によって検出および管理されることになる。
RE: 安定な分析的不正確度。ランダムエラーを参照。
RiliBAKルール: ドイツの研究室に要求される統計的プロセス管理方式。
リスク: 許容不能エラーを含む患者検査結果の可能性の数;全部のうちの一部、例えば1/10,000または1/1,000,000として表現される。
ルーチンQC: 特定の時間または特定の日における濃度レベルの変動についてのクオリティ管理材料の検査。
resin: 打切り限度内にある患者結果の集まり。
SDBresin(hrwk): 時間hrwkについての打切り限度内にある患者結果の週と週の間の(週間)標準偏差。
SDrestlo: tloよりも大きく、かつ、thiよりも小さいか等しい結果(tloと等しい結果を除く)の標準偏差。
SDTresin(hrwk): 時間hrwkについての打切り限度内にある患者結果の全標準偏差。
SDresthi: tloよりも大きいか等しく、かつ、thiよりも小さい結果(thiと等しい結果を除く)の標準偏差。
SDWresin(hrwk): 時間hrwkについての打切り限度内にある患者結果の週内標準偏差。
特別処理日: 研究室が例えば末期腎臓病患者または癌患者等のような医学的に明確な患者のグループからのサンプルを処理する、週または月のうちの定期的な日。
統計的プロセス管理: 分析プロセスにより生じる患者結果の正確度または予測値における不所望な変化を検出するための理論的パワーをもった、単独で又は組み合わせて用いられる、統計的ルールの組。
表面プロット: 2組のデータ間の最適組合せを見出すために用いられるチャート。等高図のように、色とパターンによって値が同一範囲にある領域を示す。
システマテックエラー(SE): 突発的に発生し得るとともに、後続の結果に一定の測定誤差を生じさせる、分析プロセスの変化。
thi: 上方打切り限度。
TEa : 全許容可能エラー規格(total allowable error specification)。
検査結果: 患者データを参照。
検査: 患者サンプルに含まれる物質の測度を決定すること:分析。
全許容可能エラー(患者データ):95%の信頼度の場合には、1.65×(生物学的不正確度)+(生物学的バイアス)、または99%の信頼度の場合には、2.33×(生物学的不正確度)+(生物学的バイアス)。生物学的バイアスは、0.25×(患者間CVと患者内CVの自乗和の平方根)として定義される。生物学的不正確度は、0.5×(患者内CV)として定義される。
全許容可能エラー(QC): ピアグループまたは方法グループの不正確度の2倍。この定義はピアグループおよび方法グループについてのバイアスがゼロであると仮定する。
打切り(truncation): シミュレーションにより上方または下方(または両方)の患者データを削ること;打切りは検査特異的であり、しばしば非対称的である;データの主な母集団の包含体から上方または下方(または両方)を排除すること。
打切り限度(truncation limit): データの母集団内のある特定のデータ点を排除するための正および/または負の端点(または閾値)
WAN: 広域ネットワーク(Wide Area Network)。
警告: 患者データについての又は患者もしくはルーチンQCデータについての、EWMA(またはCUSUM)患者データモデルにより支持されていないEWMA(またはCUSUM)QCモデルによって送られる限度超過信号、あるいはEWMA(またはCUSUM)モデルと一致しないEWMA−S(またはCUSUM−S)モデルによって送られる限度超過信号。
whlfwdth: 週のうちの時間の平均と標準偏差を計算するために用いられる可動ウインドウの半値幅。
wkn: 結果の週の数(例えば、resin内に13週のデータがある場合にwknは1〜13の範囲の値をとる)。
Xバー/Sルール: QCサンプルの単一グループを検査するための好ましいQCルールである、平均/範囲のルール。Xバー/Sルールとも称される。
z値: 測定結果から、結果の予測値を減算し、次に結果の標準偏差で除算することによる変換;正規化された統計。値が平均の上方または下方にある標準偏差の数。
Claims (15)
- 患者ベースのバイオメトリック・クオリティ管理コンピューターシステムにより実行される、患者データの処理方法であって、
ある特定の分析物について1以上の研究室機器から複数週分のデータを含む患者データをバイオメトリック・クオリティ管理モジュールにより取得するステップ、
EWMA打切りルールを用いて前記分析物について打切りを行うための前記患者データの最適割合をバイオメトリック・クオリティ管理モジュールにより決定するステップ、
前記患者データと前記最適割合とに基づき上方および下方打切り限度を打切り限度モジュールにより決定するステップであって、ここで該打切り限度を決定するステップが:
上方打切り限度(thi)を前記患者データの最高値に、そして下方打切り限度(tlo)を前記患者データの最低値に初期設定すること、
前記最適割合とthi−tlo組の外にある患者データの割合との間の差を最小化するtloおよびthiの最適組を、繰返しにより決定すること、
前記上方および下方打切り限度の外にある患者データの割合を計算すること、
前記thiを患者データの次の高い値に再設定すること、および
前記tloを患者データの次の低い値に再設定すること、
を含むステップ、ならびに
前記患者データにより表わされる週のうちの各時間について前記上方および下方打切り限度の間にある前記患者データの平均および標準偏差を打切り限度モジュールにより決定するステップ
を含んでなる方法。 - 前記平均および標準偏差をデータベース格納手段により格納することを更に含んでなる、請求項1に記載の方法。
- 前記患者データを取得するステップが、1以上の研究室機器から通信インターフェースモジュールにより受信することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記患者データを取得するステップが、媒体ドライブにより患者データを読み込むことを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記tloおよびthiの最適組を打切り限度モジュールにより決定するステップが、
全患者データの標準偏差SDresを計算すること、ならびに、
各再設定されたthi値またはtlo値について、
tloに等しい患者データの数Nrestloを決定すること、
thiに等しい患者データの数Nresthiを決定すること、
tloよりも大きく、かつ、thiよりも小さいか又は等しい患者データの標準偏差SDrestloを計算すること、
tloよりも大きいか又は等しく、かつ、thiよりも小さい患者データの標準偏差SDresthiを計算すること、および、
(SDres−SDrestlo)/Nrestloと(SDres−SDresthi)/Nresthiの値と比較すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。 - 前記患者データが、前記患者データを丸めるための有効桁数、前記患者データを報告した前記機器についての識別子、前記患者データを生じるために行われた検査の日付および時間、ならびに前記分析物についての最小および最大の報告可能結果を更に含む、請求項1に記載の方法。
- 決定された打切り限度が非パラメータである、請求項1に記載の方法。
- その値が決定された上方および下方打切り限度の外にある患者データを打切り限度モジュールにより打ち切ること、
打切り限度内にある患者データについて決定された平均および標準偏差を用いて打切り限度内にある患者データを打切り限度モジュールにより正規化すること、および、
指数型重みつき移動平均(EWMA)クオリティ管理ルールを打切り限度モジュールにより前記正規化された患者データに適用すること
を更に含む、請求項1に記載の方法。 - 前記正規化された患者データが、確立されたEWMAクオリティ管理限度を上回る場合には、エラー信号を出すことを更に含んでなる、請求項8に記載の方法。
- 前記EWMAルールが最適化される、請求項8に記載の方法。
- その値が決定された上方および下方打切り限度の外にある患者データを打切り限度モジュールにより打ち切ること、
打切り限度内にある患者データについて決定された平均および標準偏差を用いて打切り限度内にある患者データを打切り限度モジュールにより正規化すること、および
累積和(CUSUM)クオリティ管理ルールを打切り限度モジュールにより前記正規化された患者データに適用すること
を更に含んでなる、請求項1に記載の方法。 - 前記正規化された患者データが、確立されたCUSUMクオリティ管理限度を上回る場合には、エラー信号を出すことを更に含んでなる、請求項11に記載の方法。
- 患者ベースのバイオメトリック・クオリティ管理コンピューターシステムにより実行される、患者データの処理方法であって、
ある特定の分析物について1以上の研究室機器から複数週分のデータを含む患者データをバイオメトリック・クオリティ管理モジュールにより取得するステップ、
EWMA打切りルールを用いて前記分析物について打切りを行うための前記患者データの最適割合をバイオメトリック・クオリティ管理モジュールにより決定するステップ、
前記患者データと前記最適割合とに基づき上方および下方打切り限度を打切り限度モジュールにより決定するステップ、および
前記患者データにより表わされる週のうちの各時間について前記上方および下方打切り限度の間にある前記患者データの平均および標準偏差を打切り限度モジュールにより決定するステップを含んでなる方法であって、
ここで前記打切り限度を決定するステップが:
打ち切られていない患者データのメジアン値から等距離にある第1の打切り限度の組を決定すること、および
第2の打切り限度の外にある患者データ値の数に対する第2の打切り限度内にある患者データの標準偏差の減少を最大化する第2の打切り限度の組を決定すること、
を含み、そして
前記第2の打切り限度の組を決定するステップが、
上方打切り限度(thi)を前記患者データの最高値に、そして下方打切り限度(tlo)を前記患者データの最低値に初期設定すること、
前記最適割合とthi−tlo組の外にある患者データの割合との間の差を最小化するtloおよびthiの最適組を、繰返しにより決定すること、
前記上方および下方打切り限度の外にある患者データの割合を計算すること、
前記thiを患者データの次の高い値に再設定すること、および
前記tloを患者データの次の低い値に再設定すること、
を含む、方法。 - 前記第1組および第2組の打切り限度を打切り限度モジュールにより比較し、その差が閾値を超える場合にシステム警報信号を生成することを更に含む、請求項13に記載の方法。
- 前記tloおよびthiの最適組を打切り限度モジュールにより決定するステップが、
全患者データの標準偏差SDresを計算すること、ならびに、
各再設定thi値またはtlo値について、
tloに等しい患者データの数Nrestloを決定すること、
thiに等しい患者データの数Nresthiを決定すること、
tloよりも大きく、かつ、thiよりも小さいか又は等しい患者データの標準偏差SDrestloを計算すること、
tloよりも大きいか又は等しく、かつ、thiよりも小さい患者データの標準偏差SDresthiを計算すること、および、
(SDres−SDrestlo)/Nrestloと(SDres−SDresthi)/Nresthiの値を比較すること
を更に含む、請求項13に記載の方法。
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