JP5542201B2 - 医療診断プロセスの自動的な品質管理のシステムおよび方法 - Google Patents

医療診断プロセスの自動的な品質管理のシステムおよび方法 Download PDF

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Description

本出願は、2009年5月22日に出願した米国出願第12/471042号に基づくものであり、その優先権を主張するものであり、この出願を参照により援用する。
本発明は、一般に、医療診断プロセスに関するものであり、より詳細には、医療診断プロセスにおいて品質管理を実施するシステムおよび方法に関する。
医療診断ラボラトリでは、診断結果の精度を保証するために、医療診断プロセスを制御するための様々なスキームを用いる。米国では、Westgard(ウエストガード)がよく知られたスキームであり、また、RiliBAK(リリバック)のような他のスキームは米国外でよく知られている。米国特許第7203619号に記載されているBiometric Quality Control(バイオメトリック・クオリティ・コントロール(生物測定品質管理))プロセスなどのような比較的最近開発された患者データをベースにするスキームもまた、広く使用され始めている。
用いられる特定の品質管理(QC)プロセスに関係なく、既知のQCプロセスの共通の特徴は、品質管理プロセスを開始および/または実施するためにオペレータの介入を必要とすることである。しかし、品質管理プロセスを行うためのオペレータの介入は、様々な理由により、必要なときや要求されるときに必ず行われるものではない。例えば、多くのラボでは、どのようにQC規則を適用するかを理解していない場合があり、頻繁にエラー・フラッグが出ると、テストのオペレータの部分で無関心になり、顕著なエラーを単に無視し、品質管理プロセスを行わないことを選択する。すなわち、QC誤り拒絶レート(QC false rate rejection rate)が高すぎると、オペレータは、品質管理プロセスの実行を請け負うべきであることの信号や指示を無視するようになる。1994年に行われたCollege of American pathologists(CAP、カレッジ・オブ・アメリカン・パソロジスト)のQ−Probe(Qプローブ)の研究は、多くのラボラトリでは単に制御を反復することによりQCエラー・フラッグに応答する、ということを発見した。テストのオペレータが許容範囲に入る制御値を取得できなかったときまで、道理に基づいた故障探求(トラブルシューティング)はなされない。研究において特定された、トラブルシューティングが直ちに行われない理由は、トラブルシューティングを行うよりも再テストするほうが容易であるという認識、怠惰、知識の欠如、習慣、トラブルシューティングを正しく行う責務がない、ということを含んでいた。
米国特許第7203619号のBiometric Quality Contrpl(バイオメトリック・クオリティ・コントロール)プロセスの発明で取り組まれているように、統計的フラッグが発生したときに、テスト・システムに或るタイプのエラーが存在し得るということを受け入れるのではなく、ラボは、トラブルシューティングではない或る形態の改善策へと即座に移行し得る。基本的前提は、ラボで使用される統計的管理システムが、保証されていないエラーを過多に発生し、それにより、ラボはエラー・フラッグが誤りであると自動的に推測するということである。この環境での最もはやい改善策は、範囲内の制御値を得ることである。そのために、いくつかのラボでは、次の値が制限内に入ることを期待して制御を繰り返したり、新たなコントロール・プロダクト(control product)を用いて繰り返したり、校正を検査したり反復したり、新たな試薬を作ったりする。場合によっては、限定したトラブルシューティングを用いることもあり、それは、例えば、系統的エラー(誤差)を検出するために、検査した管理材料をテストすること、管理の概略の履歴をみること、および国での性能に関する傾向についての指導や助言を得るために製造者を呼ぶことを含む。これらの行動は、通常は誰かが少なくとも一時的にエラーを修正するということ以外の妥当な弁明無しに、行われる。典型的に、QCエラー・フラッグの最も一般的な原因は、ランダム・エラー、環境の状態、狭すぎる又は誤って計算された管理範囲、試薬(ロットの変更、劣化、汚染)、管理の問題、校正、サンプリング・エラー、機器の不調、メンテナンスの不行き届きを含む。
ラボラトリのスタッフは、典型的に、トラブルシューティングは複雑であり指導がないことが多いと考える。典型的なラボの生産の雰囲気と、リソースが制御されていることとは、絶対に必要ではないかぎりはトラブルシューティングを避けるという考え方に寄与し得る。続いての推測は、トラブルシューティングに、焦点があてられるか、導かれれるか、または必要かつ生産的であると考えられた場合、ラボラトリのスタッフはその努力を行う。一般に、トラブルシューティングを簡単にすることが望ましく、そのために、例えば、対処すべきエラーを特定する(すなわち、誤ったエラー検出を除く)QCシステムを提供すること、オンラインのトラブルシューティング・アドバイスを提供すること、ラボが情報を容易に交換できるように対話型のオンラインのユーザ・グループを提供すること、医療の適切な限度(適切な場合)に関しての分析プロセス制御の基礎を形成すること、最も頻繁に観察されるエラーの分析を提供して、エラー・フラッグの考えられ得る最大の原因を決定すること、機器に特定的なトラブルシューティング・ガイドを提供すること、管理の安定性の要求およびラボ間オンラインを送ること、メソッド・グループの統計を提供すること、継続的教育を提供すること、およびトラブルシューティングのための並列ロットを提供することなどがなされる。
すなわち、オペレータの介入に依存する現在の品質管理プロセスが、多くの欠点に苦しんでいることは明らかであり、品質管理プロセスの誤った適用へと導かれることも多々ある。
米国特許第7203619号
本発明は、問題のありそうな患者統計アラートを自動的にチェックする自動品質管理プロセスに関するものであり、この自動的なチェックは、品質管理試料を自動的にテストし、イベントに関連する品質管理規則を適用し、患者信号を確認した後にのみオペレータへアラートを提供する。従って、自動品質管理プロセスは、アラート信号に対するオペレータの反応の不確実性を取り除き、オペレータの介入なしに品質管理を実行させる。1つの構成では、本発明のシステムおよび方法は、自動品質管理プロセスを備えるラボラトリ情報システム(LIS、Laboratory Information System)を提供する。別の構成では、システムおよび方法は、自動品質管理プロセスを備えるラボラトリ・ワークステーションを提供する。更に別の構成では、システムおよび方法は、自動品質管理プロセスを備えるラボラトリ診断機器を提供する。従って、本発明の自動品質管理のシステムおよび方法は、何れのレベルのラボラトリ・テスト環境でも使用でき、また、実施できる。
本発明の自動品質管理のシステムおよび方法は、米国特許第7203619号に記載されているバイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスと関連して説明されるものであり、これを参照として援用する。しかし、本発明のシステムおよび方法は、オペレータへ信号またはアラートを提供する他の品質管理プロセスを用いても、同様に使用され得ることを理解すべきであり、そのような実施は、本発明から考えられるものであり、本発明の範囲内にある。
日常の品質管理は、任意の時点で発生したであろう管理はずれエラー状態(out-of-control error condition)を検出するための、QCサンプルの周期的なテストを含む。日常のQC戦略の正確な評価は、管理はずれエラー状態のサイズと、受け入れられない患者結果を発生する後続のリスクと、QCテストの頻度と、QC規則が適用されたときにそれを拒否する機会との間の相互作用を考慮しなければならない。ここで説明するバイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスは、管理はずれエラー状態に起因する、受け入れられない患者結果の予想数を、QC性能の重要な結果的測定値として考慮する。バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスは、発生し得る管理はずれエラー状態に起因して生成される、受け入れられない患者結果の予想数を最小にするために、QCテストの頻度と、テストされたQCの数と、適用されるQC規則との最適な組み合わせを特定する。バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスは、母集団の平均および分散に適用できる改造されたEWMA(Exponentially Weighted Moving Averages、指数加重移動平均)とCUSUM(Cumulative Sums、累積和)とのモデルを使用する。改造されたEWMAは、平均および分散に関する患者母集団データと日常のQCデータとの双方を監視する第1の機構である。CUSUMは、CUSUMを好むユーザに対して代替の機構として提供される。
EWMAまたはCUSUM(または他のQCプロセス)の使用において、EWMAまたはCUSUMのQCの制限を超えると、内部患者アラート信号が生成され、この信号が、本発明の患者制限確認(patient limit confirmation)をトリガする。制限(限度)の超過に応答して、患者アラート確認モジュールは、その結果を生成した機器を特定し、品質管理試料評価の要求(リクエスト)を開始し、品質管理試料テスト結果を待ち、イベント関連の品質管理規則を試料の結果に適用し、内部患者アラートが正確なものであったかを判定する。内部患者アラートが正確なものであったと判定された場合、確認済み患者アラート信号が生成され、オペレータに対してインジケータが提供される。内部患者アラートが正確なものではないと判定された場合、オペレータへインジケータは提供されず、患者サンプルのテストが通常の様式で継続される。患者アラート確認モジュールは、最初の内部患者アラートが発生すると、自動的に、品質管理試料の試験(テスト)を行わせるようにさせるので、オペレータの介入は必要とされない。従って、オペレータに帰して品質管理テストの開始が遅延されない。更に、オペレータは、品質管理の実行がオペレータの自由裁量であった従来のシステムで起きていたように内部患者アラートを無視することができない。
本明細書の下記の部分、および図面および特許請求の範囲を参照すると、本発明の他の特徴および利点が認識される。下記では、本発明の更なる特徴および利点、および本発明の様々な実施形態の構造および動作が、添付の図面および特許請求の範囲と関連して詳細に説明されている。
図1は、本発明の第1の例示的な実施形態に従った自動品質管理患者信号確認アプリケーション・モジュールを用いて構成されたクライアント・コンピュータ・システムのブロック図である。 図2は、本発明の例示的な実施形態に従った、共有されるアプリケーションを実行するため、および/または複数の計算システムおよびデバイスの間でデータおよびコマンドを通信するためのネットワーク構成のブロック図である。 図3は、本発明の例示的な実施形態に従った、自動品質管理システムと通信するように構成された医療診断プロセスのバイオメトリック・クオリティ・コントロール・システムのブロック図である。 図4は、本発明の例示的な実施形態に従った、医療診断プロセスで使用される自動品質管理システムのブロック図である。 図5は、図4の自動品質管理システムの患者信号確認モジュールの詳細なブロック図である。
本発明の例示的な実施形態に従った医療診断プロセスの自動制御のシステムおよび方法が、図1ないし図5に示されている。本発明および実施形態は、バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスと関連して説明されているが、本発明が他の品質管理プロセスとともに使用され得ること、および説明される実施形態は例示的なものであり、制限を加えるものではないことを、理解すべきである。
図1および図2を参照すると、クライアント・コンピュータ・システム10は、バイオメトリック・クオリティ・コントロール(QC)・アプリケーション・モジュール20(ここでは、例えば、「QCアプリケーション」や「QCモジュール」とも言う)を備える。図2で良く示されているように、複数のクライアント・コンピュータ・システム10は、本発明の例示的な実施形態に従って、共有のアプリケーションを実行するため、および/または複数の計算システムおよびデバイスの間でデータおよびコマンドを通信するために、ネットワーク構成に配される。クライアント・コンピュータ・システム10は、スタンドアローンのシステムとして動作することが可能であり、また、ネットワーク34を介して、サーバ・システム30および/または他のクライアント・システム10および/または他のデバイス/サーバ32と接続されることも可能である。
図1および図2に示したシステムの幾つかのエレメントは知られたものであり、既存のエレメントおよび例示したエレメントの変形物は、本発明に従って実装される。例えば、クライアント・システム10は、デスクトップ・パーソナル・コンピュータ、ワークステーション、ラップトップ・コンピュータ、手持ち型モバイル・デバイス、または品質管理アプリケーション・モジュール20を実行できる他の計算デバイスを含む。クライアント−サーバの実施形態またはネットワーク化した実施形態では、クライアント・システム10は、ネットワーク34を介してサーバ・システム30と直接的または間接的にインターフェースするように構成される。ネットワーク34は、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、アドホック・ネットワーク、または他のタイプのネットワークなどのような、既知の任意のネットワークであり得る。また、クライアント・システム10は、ネットワーク34を介して、1以上の他のクライアント・システム10およびデバイス/サーバ32と直接的または間接的に通信する。クライアント・システム10は、好適には、例えば、マイクロソフト(登録商標)のインターネット・エクスプローラ(登録商標)、ネットスケープ(登録商標)、ナビゲータ(登録商標)、オペラ(登録商標)などのようなウェブ・ブラウジング・プログラムを実行し、クライアント・システム10のユーザが、ネットワーク34を介してサーバ・システム30から又は他のサーバ・システムからの使用可能な情報およびページにアクセスしたり、それらを処理したり、見たりすることを可能とする。また、クライアント・システム10は、好適には、ディスプレイ38に提供されるグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)とインターフェースするための、例えば、キーボード、マウス、タッチ・スクリーン、グラフィカル・タブレット、ペンなどのような1以上のユーザ・インターフェース・デバイス36を含む。ディスプレイ38は、好適には、モニタやLCDスクリーンであるが、既知の任意のタイプのディスプレイ装置とすることができる。
1つの例示的な実施形態では、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20は、クライアント・システム10(例えば、スタンドアローン)で実行されるが、代替の実施形態では、アプリケーション・モジュールは、ネットワーク化された環境、例えば、クライアント−サーバ環境、ピアツーピア環境、マルチコンピュータ・ネットワーク環境などで実行されるものであり、アプリケーション・コードの幾つかの部分がネットワーク・システムの異なる幾つかの部分で実行されることができ、また、アプリケーション・コードの幾つかの部分を実行する様々なコンポーネントやデバイスの間でデータおよびコマンドが交換される。ローカル・ネットワークの実施形態では、LANを介しての相互接続が好ましいが、インターネットや、任意のイントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、非TCP/IPベースのネットワーク、WANなどのような他のネットワークを使用できることも理解すべきである。例えば、図2に示す実施形態において、LAN33は複数のデバイスをクライアント・システム10と相互接続する。このようなネットワークは、ラボラトリや病院などのような複数機器環境35を例示するものであり、ラボラトリ情報システム(LIS、Laboratory Information System)構成において、複数の機器やデバイスやサーバがクライアント・システム10と接続される。LAN33は、無線および優先のリンクおよびノードを含み得るものであり、既知の様々な通信プロトコルを使用する。
好適には、サーバ・システム30は、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュールのコードの多くの部分または全てを実行する中央コンピュータ・システムとして動作し、各クライアント・システム10は、ユーザのためのターミナルまたはログイン・ポイントとして動作する。例えば、クライアント・システム10は、LISの一部としてラボラトリまたは病院の複数機器環境35にあり、サーバ・システム30は、地理的に離れた位置にある。そのような構成では、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュールのコードは、好適には、全体がサーバ・システム30で実行され、データおよびコマンドがネットワーク34を介してクライアント・システム10との間で送信される。例えば、クライアント・システム10がラボラトリにある場合、クライアント・システム10は、サーバ・システム30での処理のために、必要とされる患者データおよび/またはテスト結果/データ、およびローカル・データベースおよびローカルの機器およびデバイスからの他の情報を提供し、サーバ・システム30は、処理結果をクライアント・システム10または他のコンピュータ・システムへ返す。計算効率に関する目的において望ましいように、バイオメトリックQCアプリケーションのコードの全体が1つのシステムで実行され得ることも、コードの幾つかの部分がシステム10およびシステム30の双方(または他の実施形態においては複数のシステム)で実施され得ることもあることを、理解すべきである。更に、複数機器環境35におけるクライアント・システム10は、バイオメトリックQC処理コードの一部または全てを実行し得る。
再び図1を参照する。例示的な実施形態では、クライアント・システム10およびそのコンポーネントの幾つかまたは全ては、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20の動作を通じて、オペレータにより設定(コンフィギュレーション)可能であり、モジュール20は、既知の1以上のバス42を介して他のコンポーネントと結合された中央処理ユニット40で実行可能なコンピュータ・コードを含む。コンピュータ・コードは、ここで説明するようにデータ・コンテンツを処理するため、QCプロセスを監視および制御するため、およびGUI画像をレンダリングするために、クライアント・システム10(または図2のサーバ・システム30などのような、アプリケーション・モジュールが実行される他のシステム)を動作させるためおよびコンフィギュレーションするための命令を含むものであり、コンピュータ・コードは、好適には、ハード・ディスクに記憶されるが、プログラム・コードの全体または幾つかの部分を、既知の他の任意の揮発性または不揮発性の記録媒体またはデバイス、例えば、ROMやRAMなどに記憶することもでき、また、プログラム・コードを記憶できる任意の媒体、例えば、コンパクト・ディスク(CD)媒体、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)・ディスクなどに提供することもできる。
コンピュータ読取可能な媒体などからドキュメント(文書)、データ、およびコードを受信するためおよび読むために適切なメディア・ドライブ44が提供される。更に、モジュール20のプログラム・コードの全体または幾つかの部分や、アクティブXコマンドなどのような関連するコマンドは、サーバ・システム30などのようなソフトウェア・ソースからクライアント・システム10へ、または、他のサーバ・システムまたは計算デバイスからクライアント・システム10へ、既知のようにインターネットを介して送信されダウンロードされるか、または、既知のように任意の通信媒体およびプロトコル(例えば、TCP/IP、HTTP、HTTPS、Ethernet(登録商標))を用いて任意の他の従来のネットワーク接続(例えば、エクストラネット、VPN、LANなど)を介して送信される。本発明の構成を実現するコンピュータ・コードは、クライアント・システム10および/またはクライアント−サーバ環境またはネットワーク環境で実行され得る様々なコード化言語、例えば、C、C++、Java、Visual Basic、および他の言語、また、任意のスクリプト用言語、例えば、VBScript、JavaScript、Perlなど、また、マークアップ言語、例えば、XMLなどで実現できることを理解すべきである。更に、本発明の特徴によると、様々な言語を、データ、例えば、患者結果、デバイスおよび機器の情報(例えば、ID、日付/時間スタンプ、校正情報、温度情報など)、および他の情報を、外部または内部に記憶するために使用できる。
例示的な実施形態では、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20は、ここで説明するように、QCプロセスを監視および制御するための命令と、ユーザ・インターフェースを設定する能力を提供するための命令とを含む。アプリケーション・モジュール20は、好適には、メディア・ハード・ドライブ44(またはローカルの又は取り付けられるRAMやROMなどのような他のメモリ)にダウンロードされ記憶されるが、アプリケーション・モジュール20は、上述のように、任意のソフトウェア記録媒体、例えば、フロッピー・ディスク(登録商標)、CDD、VDなどに備えられることもできる。
図1に示す例示的な実施形態では、アプリケーション・モジュール20は、データ・コンテンツを処理するための様々なソフトウェア・モジュールを含む。通信インターフェース・モジュール22は、ディスプレイ38上で画像(GUI画像)をレンダリングするためにテキストおよび/または他のデータをディスプレイ・ドライバへ通信するため、およびネットワークを用いる実施形態においてデバイス/サーバ32および/または他のコンピュータやサーバ・システムと通信するために、備えられる。ユーザ・インターフェース・モジュール24は、ユーザ・インターフェース・デバイス36からユーザ入力、コマンド、および信号を受信するために備えられる。通信インターフェース・モジュール22は、好適には、ブラウザ・アプリケーションを含み、このブラウザ・アプリケーションは、以前に説明したようなクライアント・システム10に設定されているデフォルトのブラウザ・アプリケーションと同じブラウザ・アプリケーションであってもよく、また、任意の他のブラウザやユーザ・インターフェース・アプリケーションであってもよい。代替例として、インターフェース・モジュール22は、クライアント・システム10で実行されるブラウザ・アプリケーションとインターフェースする機能を含む。
また、アプリケーション・モジュール20は、打ち切り限界(truncation limits、トランケーション・リミット)を決定するために患者データを処理するための命令を含む打ち切り限界モジュール26と、最適なQC規則(1以上)を決定するための命令を含むQC確認テスト・モジュール28と、患者データのQCテストを結果を監視するように、および内部患者アラート信号を検出すると品質管理を自動的に行うように動作する患者信号確認モジュール29とを含み、これらのモジュールについては以下で詳細に説明する。従って、アプリケーション・モジュール20の動作および実行は、その全体を見ると、ここで説明するようにバイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスの規則に従って患者データの検討、監視、およひ処理を行うために動作する完全な患者監視アルゴリズムを含む。以下で詳細に説明するように、患者信号確認モジュール29は、バイオメトリック・クオリティ・コントロール・アプリケーション・モジュールと関連して動作するように示されているが、患者信号確認モジュール自体はバイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスの一部ではなく、バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスと関連し通信して動作するものである。従って、本発明の自動的な品質管理プロセスを実現する患者信号確認モジュールは、バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスを実現する機器またはシステムに含まれ得るものであり、バイオメトリックQCプロセスと関連してシステムで実行され得るが(図1の例示的な実施形態に示す)、また、バイオメトリックQCプロセスと共に1つの実行可能なアプリケーションへとコード化され得るが、本発明の自動的な品質管理の方法は、他の品質管理プロセスと関連してまたはスタンドアローンの構成で、使用されたり実施されることができるものであり、これは本発明により企図されることであり、本発明の範囲に含まれるものである。
コンパイルされた統計(例えば、デバイスおよび機器の情報)、患者情報、および他の情報は、好適には、データベース46に記憶され、データベース46は、メモリ48内、メモリ・カード内、または他のメモリまたは記憶システム、例えば、取り付けられるストレージ・サブシステムRAIDドライブ・システムなどにあり、打ち切り限界モジュール26、QC確認テスト・モジュール28、患者信号確認モジュール29、およびバイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20の他の部分により検索される。アプリケーション・モジュール20またはその幾つかの部分、および適切なデータは、クライアント・システム10へダウンロードできること、およびクライアント・システム10で実行できることを、理解すべきである。
図3は、本発明の例示的な実施形態に従ってバイオメトリックQCアプリケーション20により実現される例示的なQCプロセスを概略的に示す。図3に示すプロセスは、機器およびテスト・データを監視するため、および機器のメンテナンスや校正の必要性に関する予備的なインジケーションを特定するために、有用である。
以下に詳細に説明するように、これらの予備的なインジケーションは、患者信号確認モジュール29への最初のアラートをトリガし、患者信号確認モジュール29は、そのアラートおよび患者データの更なる分析および検討を行い、自動品質管理プロセスを、(1)最初のアラート信号を確認する前に(この場合、オペレータへの外部アラートが生成される)、または(2)最初のアラート信号がエラーであったと判定する前に(この場合、最初のアラート信号はリセットされ、QCテスト・プロセスが再開される)、行わせる。
更に図3を参照する。好適な構成では、テスト・プラットフォームの信頼性を定量化するためにQCモデルおよび患者ベース・データ・モデルが使用される。好適には、この2つのモデルはEWMAプロトコルに基づくものであるが、CUSUMを使用することもできる。例えば、1つの実施形態では、日常の(ルーティーンの)QCテストは、ラボラトリの品質に関する目的に基づいた1つの規則により監視される。好適には、標準のShewhart(シューハート)(Levey−Jennings(レビ−ジェニングス))チャートを使用する1ks規則(例えば、13s規則)、または正規化したスケールを使用する平均/標準偏差(mean/SD)規則を、用いる。患者ベースのモジュールは、システムが機器やデバイスの性能におけるシフトのソース(原因)を特定することを可能とする。性能におけるシフトは、ラボラトリにおける一般的な問題であり、様々な要因、例えば、コントロール・プロダクトのアーチファクト、機器の不調、試薬の不純度などに基づくであろうものである。
図3に示すように、データを分析および監視するための様々な規則およびパスは、結果として、管理はずれ状態(out-of-control condition)や、限界(制限)の超過や、他のエラー状態を示す1以上のエラー・フラッグを生じさせるものであり、ブロック図において、フロー図内の様々なブロックでラベルにより「失敗(fail)」、「患者のテストおよび処理の中止」、「根本的原因、調整アクション、確認テストのトラブルシューティング」、「アラート」、「警告信号」と表されている。上記のように、従来のシステムでは、これらのアラートや警告は、特に、「有害」信号と知覚される多くの信号が生成されるとき、オペレータに無視されることが多い。
アプリケーション・モジュール20で実行される図3のプロセスの実装および実施は、先に記載され図4でエレメント番号20’により示される完全な患者監視アルゴリズムを含む。図4を参照すると、患者監視アルゴリズム20’により生成される何れのアラート49(すなわち、アプリケーション・モジュール20において実現される図3のプロセスにより生成されるアラート)も、患者信号確認モジュール29へ送られる。
患者信号確認モジュール29の動作を、図4および図5を参照して説明する。図4は、ラボラトリ情報システム(LIS)52、ラボ作業フロー・マネジャ54、および医療診断機器56と通信するモジュール29を示す。図5は、患者信号確認モジュールの詳細な流れおよび動作を示す。最初に図5を参照する。患者信号確認モジュール29はアラート49を受信し、ブロック60で、アラート発生原因となった結果を生成した機器を特定する。機器は、データベース48に記憶された、または前述のように、クライアント・システム10のメモリまたはメディア・ドライブ44記憶されたテストと関連するデータを通じて特定される。ブロック61において、結果の自動検証を使用する機器の場合には、その機器の自動検証の機能をオフにし、アラート信号の有効性が確認される。自動検証は、結果が生成されると、適合する所定の状態(1以上)に基づいて、その結果がリリースされることを許容する。特定された機器が自動検証を使用しない場合、ブロック61では何も行われない。
結果を生成した機器を特定すると、モジュール29のプロセスは、ブロック62で、品質管理試料評価リクエスト(要求)を開始する。ここで図4を参照する。ラボラトリまたはシステムの設定に依存して、品質管理試料評価要求は、(a)ラボラトリ情報システム52または(b)ラボ作業フロー・マネジャ54を通じて、または(c)直接に、医療診断機器56へ送られる。この技術で知られているように、特定の診断機器に対する特定のテストの要求は、機器との直接的な通信により、または、より一般的には、作業フロー・マネジャまたはラボラトリ情報システムを通じて、スケジュール(予定)される。作業フロー・マネジャやラボラトリ情報システムは、ラボラトリにより確立されたプロトコルに従って、要求を受信し、診断機器と通信するように動作する。医療診断機器56が要求を受信する際の態様にかかわらず、品質管理試料の評価は、機器がその命令を受信したときに行われる。オンボードのQCストレージの能力を有する医療診断機器の場合、要求は、好適には、優先的に実行される。
再び図5を参照する。品質管理試料評価が要求されると、ブロック64で、モジュール29のプロセスは、医療診断機器から品質管理試料のテストが完了して結果が得られるのを待つ。図4を参照すると、医療診断機器56がテストを完了すると、その結果は、パス57を通じて患者信号確認モジュール29へ戻される。
図4の記載を明瞭にするために、品質管理試料のテスト結果をモジュール29へ戻すための考えられ得るパス(経路)の全ては記載していない。しかし、モジュール29へ結果を戻す経路は、医療診断機器56が品質管理試料テストを行うための命令を受信した経路に依存することが、当業者には明らかである。例えば、テストを行う命令が、ラボラトリ情報システム52を通じて届いた場合、好適には、テストの結果はそのシステムを通じてモジュール29へ戻される。テストを行う命令が、ラボ作業フロー・マネジャ54を通じて届いた場合、好適には、テストの結果はラボ作業フロー・マネジャを通じてモジュール29へ戻される。幾つかの場合、要求が作業フロー・マネジャやラボラトリ情報システムを通じて届いたものであっても、医療診断機器は、結果を、介在するシステムを通じて報告せずに、直接にモジュール29へ送る能力を有し得る。これらおよび他の変形例は、本発明により企図されるものである。
再び図5を参照する。品質管理試料のテストの結果を受信すると、ブロック66で、モジュールは、イベント関連の品質管理規則を試料に適用する。イベント関連の品質管理規則は、好適には、最初の内部患者アラートを生成したイベントに基づくQC規則の予め定めたグループから選択される。すなわち、品質管理試料の特定の結果に適用される品質管理規則は、QCテストを行う必要性を生じさせたイベントに応じて様々である。試料の結果への、選択されたイベント関連の品質管理規則の適用を完了すると、判断ブロック68において、モジュールは、最初の内部アラートの有効性を確認または拒否する。すなわち、実際の限度(リミット)を超えたか否か、またはオペレータの介入が必要とされる管理はずれエラー状態が実際に存在するかを、判定する。
最初の内部患者アラート信号の有効性が確認されると、プロセスは、確認済み患者アラート信号出力70を提供し、オペレータに状態を通知する。アラート信号は、任意の形式のインジケーションとすることができ、例えば、アラート音、光、ディスプレイ・スクリーンに表示されるテキスト・メッセージまたはグラフィック、またはこれらの組み合わせとすることができる。
最初の内部患者アラート信号の有効性が確認されない場合、ブロック69において、特定された機器に対する自動検証をオンにし(自動検証を使用しない機器の場合は何もしない)、オペレータへのアラートを生成せず、内部アラート信号をリセットし、患者監視アルゴリズム20’は、オペレータに対して、限度超過、管理はずれエラー状態、または他の検出可能な問題のインジケーションなしに、実行を継続する。
実際にエラーが存在することを示す確認済み患者アラート信号を生成され、オペレータによるトラブルシューティングがエラーの存在を証明した場合、調整動作(調整アクション)(corrective action)が行われる。例えば、調整アクションは、校正、メンテナンス、試薬の変更などを含む。調整アクションは、統計モデルをトリガする「イベント」を構成し、統計モデルは、何れの制御(管理)レベルに対してテストを行う必要があるか、および調整アクションおよびトラブルシューティングを確認するために何れの量(すなわち、反復の回数)が有効であったかを、決定する。また、システムは、品質管理テストの頻度および試験されるレベルを、例えば、計画されていないメンテナンス、精度、バイアス、計画されていない試薬の変更、計画されていない校正、および計画されていない新しい制御(管理)の使用に基づいて、決定する。各機器のバイアスおよび精度は、好適には、システムにより継続的に監視される。メンテナンス/校正のために患者データを追跡するために1つの実施形態で使用されるEWMAもまた、エラー検出機構である。1つの実施形態では、システムは、特定の患者データの母集団に対して敏感なように構成され、患者データはフィルタリング、例えば、トランケーション(打切り)される。
理解できるように、本発明の医療診断プロセスの自動品質管理のためのシステムおよび方法は、既知の医療診断プロセスに対する改善および利点を提供する。ここで説明し主張するシステムおよび方法は、内部患者アラート信号を監視およびチェックし、内部アラート信号の有効性を確認したときのみ、品質管理試料のテスト、イベント関連の品質管理規則の適用、およびオペレータへのアラートの提供を、自動的にさせる。従って、自動品質管理のシステムおよび方法は、アラート信号に対するオペレータの反応に関する不確実性を取り除き、オペレータの介入なしの品質管理の実行を実現する。
患者監視アルゴリズム
先に簡単に説明したように、図1に示すバイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセス20として実装され実行される図3に示すプロセスが、共になり、図4に示す患者監視アルゴリズム20’を構成する。上記のように、バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセスと関連して説明がなされたが、本発明の医療診断プロセスの自動品質管理のシステムおよび方法は、他の品質管理プロセスと関連させても同等に使用できる。図3のプロセスについて更に詳しく説明する。示されているように、ルーティーンのQCプロセスおよび患者データをベースにするQCプロセスは、同時に並列に実行される。バイオメトリック・モデルは、使用する前にコンフィギュレーション(設定)が必要である。第1の設定ステップにおいて、各テスト(例えば、検体)に対してのルーティーンQCテストの頻度および特性(例えば、QCテスト・サンプルの数)に対するパラメータがセットされる。第2の設定ステップにおいて、各テストに対してルーティーンQCプロセスにより生成されたデータを監視するために、QC規則(例えば、1ks規則)がセットされる。別の設定ステップは、各テストに対してルーティーンQCテストにより生成されたデータを監視するために、QC規則(例えば、EWMAモデル)を最適化することを含む。また、QC規則(例えば、EWMAモデル)は、各テストに対してルーティーンQCテストにより生成されたデータの分散を監視するために、最適化される。別の設定ステップは、各テストに対して患者データQCプロトコルを確立することを含み、これは、例えば、時間インターバル患者データに対して打切り(トランケーション)を行い、一日の時間毎および一週間の日毎に残りのデータ母集団の平均および標準偏差を求めることにより、なされる。QC規則(例えば、EWMA)は、次に、各テストに対する分析プロセスを監視するために、正規化した患者データを受け入れるために、最適化される。別の設定ステップは、各テストに対する確認テストのためのパラメータをセットすることを含む。
モデルがインストールされた後、例えば、或る期間、新たなデータに対してモデルを動作させ、適切にパラメータをセットするための調節を行うことにより、モデルの平衡化が行われる。モデルの動作中、QCの材料は、モデルにより要求されるように、各テストに対して、決まった形でテストされる。例えば、1つの構成において1ks規則が使用される。1ks規則のテストが失敗に終わった場合、患者テストは中止され、根本的原因が確立され、かつ/または調整アクションが行われる。確認テストが行われ、確認テストを合格(パス)した場合、患者テストが再開される。別の構成では、EWMA規則もルーティーンQCデータに適用される。EWMA規則が失敗に終わった場合、患者テストは中止され、根本的原因が確立され、かつ/または調整アクションが行われる。別の構成では、分散に対するEWMAテストがデータに適用される。EWMA分散テストが失敗に終わった場合、患者テストは中止され、根本的原因が確立され、かつ/または調整アクションが行われる。
患者のQCの側では、一日の時間および一週間の日に従って各テストに対して患者データが正規化される。次に、最適化されたEWMAモデルが、正規化されたデータに適用される。EWMAモデルがエラー信号をトリガした場合、患者サンプル・テストは中止され、上記のようにルーティーンQCが行われる。一日のうちに、規定したイベント(例えば、変化イベント)が発生したときには、確認テストが行われる。
本発明の1つの実施形態に従うと、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20は、患者の母集団に対するトランケーション・リミット(打切り限界)を決定するように構成されたモジュール26を含む。好適な構成では、打切りモジュール26は、以下の一般的なステップを用いてトランケーション・リミットを決定する。
1. 所与の期間にわたって患者結果を収集する。例えば、最低91日の価値のあるデータが有用であるが、1年またはそれより多くの期間の価値のあるデータが好ましい。
2. 患者結果のトランケーション・リミットを決定する。患者結果のトランケーション・リミットは、好適には、ラボラトリをセッティングするとき、およびシステムに大きい変化があったときに、決定される。大きい変化の例としては、ラボラトリのサービスの母集団の変化、試薬の処方の変化、結果の分布における観察される変化などがある。典型時には、トランケーション・リミットを決定するときに、除外する患者母集団のパーセンテージが決定されているものと仮定する。トランケーション・リミットを決定する2つの好適なプロセスは、a)トランケーションされていない母集団のメジアンから等距離のトランケーション・リミットを決定すること、およびb)トランケーションされた(すなわち、データベースから取り除かれた)サンプルの数に対しての、トランケーションされた母集団の標準偏差における減少を最大化するトランケーション・リミットを決定することを含む。第2の方法が好ましいが、この2つの方法は多くの場合において同様の結果をもたらし得る。1つの実施形態では、第2の方法が、トランケーション・リミットを決定するための主プロセスとして使用され、第1の方法が「健全性(sanity)」チェックのために使用される。
3. 一週間の各時間に対して、トランケーションされた患者結果の平均および標準偏差を計算する。
4. 各検体に対してのトランケーションする患者結果の最適なパーセンテージを決定する。ステップは或る順序で述べられているが、必ずしもその順序で行う必要がないことを、理解すべきである。例えば、4のステップは、2のステップの前に好適に行われる。
患者結果は、好適には、完全な日および完全な週のデータを含み、従って、シミュレーションが「ラップ(wrap)」するとき、シミュレーションは週の正しい時間および正しい日に対してラップする。或る構成では、それぞれの患者結果に関して、必要とされる最低の情報は、以下のものを含む。
・一意の機器識別子(ID)
・機器が結果を成し遂げた日付および時間、例えば、日/時間のタイム・スタンプ
・それぞれの検体に対しての最小値および/または最大値の報告可能な結果(例えば、最小値より小さい結果は「<」を用いて報告され、最大値を超える結果は「>」を用いて報告される)
・患者結果が丸められる有効数字の数(nsd)(例えば、1、0.1、0.01など)
機器を一意に識別する識別子または他の情報が好適には提供される。同じタイプの複数の機器が使用される場合において、それらの全てが同様の患者サンプルを処理する場合、それらは1つの機器として扱うことができる。しかし、1つの機器が統計の要求に対して使用され、別の機器がルーティーンの要求に対して使用される場合や、1つの機器が外来患者のテストに対して使用され、別の機器が救急部署の患者に対して使用されるなどの場合、それぞれの機器の患者結果は、別個に好適に分析される。
ほとんどのラボラトリ・システムは、多くの異なる日/時間タイム・スタンプを捕捉して記憶する。好適には、機器が実際にテストを行った時間と関連する日/時間タイム・スタンプが、システムへ供給される。しかし、テストを指令された時や、サンプルが収集された時や、ラボにおいてサンプルが受け取られた時や、結果が検証された時と関連する日/時間タイム・スタンプも使用され得る。機器がテストを行った日付/時間を得られない場合、次に良い日付/時間は、機器において結果がテストされた正しい時間順序の概算に最も近くなるものである。
結果を自動検証するラボにおいて、結果の検証の日付および時間は、良い選択ではない場合がある。自動検証に失敗した結果(「異常」結果となる傾向がある)は、自動検証をパス(合格)した結果と比べて遅延された検証時間を含み得るので、結果の大きさと相関する形で結果の時間的順序を混乱させ、実際には存在しない傾向のある見かけ上の時間的順序を作り出す。
結果は、好適には、完全な日および完全な週をカバーする。結果の収集は、任意の曜日に開始することができるが、火曜日に開始された26週分のデータがある場合、最終日は月曜日、すなわち、26×7=182日後とすべきである。
特定の構成では、それぞれの終わりに結果の幾らかの追加の時間が含まれるのが好ましい。すなわち、結果は、火曜日の午前12時の数時間前に開始し、182日後の火曜日の午前12時の数時間後に終了するのが好ましい。これにより、動く領域(moving window、動く窓)を用いて週の時間毎の患者結果の平均および標準偏差を計算するときのための、週の最初から最後の時間までの完全なデータが可能となる。
1つの実施形態では、曜日の情報は、実際の(カレンダーの)日付が提供されるかぎり、必要ではない。特定の構成では、例えば、曜日を判定するためにアルゴリズムが使用される。例えば、MATLABでは、weekday(date)という関数は、所与の日付の曜日を示す1から7の間の数を返す(例えば、日曜日=1、・・・、土曜日=7)。
最小値、最大値、および丸めファクタ(例えば、nsd)は、好適には、システムへ提供されるが、そのような情報は、典型的には、患者結果自体から推測することができる。一般に、ラボラトリが各検体に対してのこの情報を提供するのが安全である。患者データの全てを使用するために、「<」を伴う患者結果は、最小結果−J*nsdと置換され、「>」を伴う患者結果は、最大結果+J*nsdと置換される。
上記のように、nsdは、通常、患者結果すら推測することができるが、ラボラトリが各検体に対してのこの情報を提供するのが安全である。
1つの実施形態に従うと、トランケーション・リミットの外側にある望ましい患者結果パーセンテージ(pctout)を達成するための、そのトランケーション・リミットを決定するために2つのプロセスが使用される。この実施形態では、方法2が主な方法として好適に使用され、方法1は「健全性チェック」として使用される。2つの方法から得られるトランケーション・リミットが大きく異なる場合、その原因を調査するべきである。それぞれの方法は単独でおよび別個に使用でき得ることを理解すべきである。2つの方法を、MATLABの関数(機能)およびプロトコルを参照して説明するが、他のプログラミング言語およびアプリケーション、例えば、C、C++、Mathematica、Visual Basic、COBOL、PASCAL、FORTRANなどを使用できることも理解すべきである。
1つの実施形態によると、トランケーションされていない母集団のメジアンから等距離のトランケーション・リミットは、以下のようにして求められる。
1. 患者結果の合計数「Nres」を求める(例えば、MATLABを使用し、患者結果が「result」と命名されたベクトルに記憶されている場合、length(result)という関数が、ベクトル内の結果の数を返す。)
2. 全てのNres結果のメジアン(med)を計算する。(例えば、MATLABにおいて、median(result)という関数が、ベクトルresultの結果のメジアンを計算する。)
3. それぞれの患者結果とメジアンとの間の一意の絶対差「uadisttomed」の組を計算する。(例えば、MATLABにおいて、abs(x)という関数はxの絶対値を計算し、unique(x)という関数は1つのベクトルを返すものであり、このベクトルは、ベクトルxにおいてそれぞれの一意の値が1回だけ発生するものである。)
4. 「uadisttomed」の各値について、a.メジアン「med」からの絶対差が「uadisttomed」を超える結果の数「Nresout」を求め、b.トランケーションされるパーセンテージ「pctresout」=Nresout/Nresを計算する。
5. 自動または手動で、ターゲット「pctout」に値が最も近い「pctresout」を与える「uadisttomed」の値を選択する。
6. uadisttomedの選択された値を用いて、下のトランケーション・リミット「tlo」=med−uadisttomedおよび上のトランケーション・リミット「thi」=med+uadisttomedを計算する。
1つの実施形態によると、トランケーションされたサンプルの数に対しての、トランケーションされた母集団の標準偏差における減少を最大化するトランケーション・リミットは、以下のようにして求められる。
A. 全ての患者結果の標準偏差を計算する。例えば、
1. 患者結果の合計数「Nres」を求める。
2. 全ての結果の標準偏差「SDres」を計算する。(例えば、MATLABにおいて、std(result)という関数は、ベクトルresultの結果の標準偏差を計算する。)
B. 一意の患者結果を求める。例えば、
1. 患者結果の全ての一意の値「ures」を求める。
2. 一意の値「ures」を、最小のものから最大のものへとソートする。(例えば、MATLABのunique(result)という関数は、ソートされた順に一意の結果値を返す。)
C. 最初に、トランケーション・リミットを最小および最大の結果にセットし、トランケーションされるパーセンテージを0にセットする。例えば、
1. tlo=最小ures値とする。
2. thi=最大ures値とする。
3. pctout=0とセットする。
D. 1つのテール(tail、尾部)からトランケーション・リミットに介入し、再計算する。結果の分布の一方のテールまたは他方のテールからトランケーション・リミットへ(自動または手動で)反復して介入し、トランケーション・リミットの外のパーセンテージが「pctout」を超えるまで、トランケーション・リミットの外のパーセンテージを再計算する。例えば、
1. 「tlo」と等しい結果の数「Nrestlo」をカウントする。
2. 「thi」と等しい結果の数「Nresthi」をカウントする。
3. 「tlo」より大きく、「thi」と等しいか又はそれよりも小さい、結果の標準偏差「SDrestlo」を計算する。(tloと等しい結果を、既にに除外したものに含む。)
4. 「tlo」より大きいか又はそれと等しく、「thi」よりも小さい、結果の標準偏差「SDresthi」を計算する。(thiと等しい結果を、既にに除外したものに含む。)
5. (SDres−SDrestlo)/Nrestloの値と、(SDres−SDresthi)/Nresthiの値とを比較する。
E. 何れのテールが大きい減少(reduction)を与えるかを判定する。
(SDres−SDrestlo)/Nrestlo > (SDres−SDresthi)/Nresthi
例えば、(SDres−SDrestlo)/Nrestlo > (SDres−SDresthi)/Nresthi の場合、下のトランケーション・リミットに介入することで、トランケーションにより喪失したサンプル数に相対しての、「SDres」におけるより大きい減少が得られる。
1. 「tlo」を、「tlo」より大きい「ures」の最小値と置き換える。
2. 「SDres」を「SDrestlo」と置き換える。
(SDres−SDrestlo)/Nrestlo < (SDres−SDresthi)/Nresthi
例えば、(SDres−SDrestlo)/Nrestlo < (SDres−SDresthi)/Nresthi の場合、上のトランケーション・リミットに介入することで、トランケーションにより喪失したサンプル数に相対しての、「SDres」におけるより大きい減少が得られる。
1. 「thi」を、「thi」より小さい「ures」の最小値と置き換える。
2. 「SDres」を「SDresthi」と置き換える。
F. 「tlo」より小さいか又は「thi」より大きい結果の数「Nresout」を求める。(この計算は、好適には、レプリケート(replicates)を含めての全ての値を含む。)
G. トランケーション・リミットの外の結果のパーセンテージを計算する。
例えば、pctresout=Nresout/Nresは、トランケーション・リミットの外の結果のパーセンテージを与える。「pctresout」が「pctout」よりも大きくなるか又は等しくなると、対応する「tlo」と「thi」の対は、pctresout>pctoutという状態を生じさせ、直前のステップでの「tlo」と「thi」の対は、pctresout<pctoutという関係を与える。下および上のトランケーション・リミットとして、「pctresout」と「pctout」の間の絶対差を最小化する「tlo」と「thi」の対を選択する。これは、第1のtL、tU対を決定することにより行われ、tLは大きい標準偏差の減少を与える。
1つの実施形態によると、週の各時間に対する患者の平均および標準偏差(SD)の計算は、以下のように行われる。
・ それぞれの動く領域(moving window)が最小数の結果を含むことを要求する。(例えば、20が適切な数であるが、40以上であると更に良い。)
・ 1時間±1時間の動く領域を、領域が少なくとも最小数の結果を有するときには、使用する(例えば、3時間の領域を作る)。動く領域を使用すると、平均および標準偏差の概算が円滑化され、概算のサンプル・サイズを増加させる手助けとなる。
・ 1時間±1時間の領域が、最小数の結果よりも少ない結果を含む場合、領域を拡げることになるが、この領域の拡張は、1時間±1時間の領域に時間的に最も近い結果を、領域が少なくとも最小数の値を含むようになるまで、含めるようにする。例えば、現在の領域の結果の数が5個足りない場合、現在の領域に対して時間的に最も近い5個の結果を見つけて、その5個の結果を含むのに丁度十分なように領域を拡げる。
一般に、計算は以下の入力値を必要とする。トランケーション・リミット内での患者結果を収集したもの「resin」、それぞれの結果についての週の時間「hrwk」(例えば、hrwkは1から7×24=168の範囲である)、結果の週番号「wkn」(例えば、resinに13週間のデータがある場合、wknは1から13の範囲である)、平均および標準偏差の計算に使用される動く領域の半値幅「whlfwdth」(例えば、時間で表す)。
一般に、計算は以下の出力結果を提供する。週の時間「hrwk」に対して計算に使用された結果の数「Nresin(hrwk)」、その時間に関する領域内の結果の平均「avgresin(hrwk)」、その時間に関する総合の標準偏差「SDTresin(hrwk)」、その時間に関する週−週(週の間)(week-to-week(between-week))の標準偏差「SDBresin(hrwk)」、その時間に関する週内の標準偏差「SDWresin(hrwk)」。
1つの実施形態によると、計算は、週の各時間に対して以下のように行われる。
1. 時間hrwkに対する動く領域内の結果resin(hrwk)を求める。
・ 週の最初のwhlfwdth時間に関して(hrwkは、1からwhlfwdth)、resin(hrwk)が結果となり、ここで、週の時間は、hrwk−whlfwdth+168よりも大きいか、またはhrwk+whlfwdthよりも小さい。(領域の左半分は「ラップ(wrap)」する必要がある。)
・ whlfwdth+1と168−whlfwdthの間の各時間に関して、resin(hrwk)が結果となり、ここで、週の時間は、hrwk−whlfwdthよりも大きいか、またはhrwk+whlfwdthよりも小さい。
・ 週の最後のwhlfwdth時間に関して(hrwkは、168−whlfwdth+1から168)、resin(hrwk)が結果となり、ここで、週の時間は、whlfwdth−hrwkよりも大きいか、またはwhlfwdth+hrwk−168よりも小さい。(領域の右半分は「ラップ(wrap)」する必要がある。)
2. 「resin(hrwk)」により定められる結果の数「Nresin(hrwk)」を決定する。
3. 「resin(hrwk)」により定められる結果の平均値「avgresin(hrwk)」を計算する。
4. 偏差「devavgresin(hrwk)」(=resin(hrwk)−avgresin(hrwk))を計算する。
「偏差devavgresin」対「週番号wkn」に対して、一元配置ランダム効果(one-way random effects)分散分析法(ANOVA、analysis of variance)を行い、SDTresin、SDBresin、SDWresinを得る。例えば、MATLABの関数[SDTresin,SDBresin,SDWresin]=sdtbw(devavgresin,wkn)は、必要なANOVA計算を行うために使用することができる。
1つの実施形態では、エラー状態の広い範囲にわたっての管理はずれエラー状態(out-of-control error condition)の間に生成または報告される「悪い(bad)」結果の最悪の場合の予測される数(ANPTE)を最小化するトランケーション・リミットを決定することが好ましい。一般に、「悪い」結果とは、真のコンセントレーション(concentration)と測定されたコンセントレーションとの差が合計許容可能エラー規格(total allowable error specification)(TEa)を超える結果である。ANPTEは、シミュレーションにより測定されるべきである。従って、検体の最悪の場合のANPTE性能に基づく特定のトランケーション・リミットを決定することは、トランケーション・リミットの様々な組および管理はずれエラー状態の様々な大きさに対するANPTEを計算するために、患者結果の時系列の特性の正確なシミュレーションを必要とする。
或る構成では、患者ベースの品質管理(QC)規則の実装は、下記のパラメータを必要とする。
・ トランケーション・リミット、tloおよびthi。
・ 週のそれぞれの時間に関してのトランケーション・リミット内の患者結果の平均値、avgresin(hrwk)。
・ 週のそれぞれの時間に関してのトランケーション・リミット内の患者結果の総合標準偏差、SDTresin(hrwk)
・ トランケーション・リミット内の、平均のための連続する患者サンプルの数、Npat。
・ QC規則を定める2つのパラメータ、例えば、
・ EWMA規則に関するwおよびq、
・ CUSUM規則に関するhおよびkなど。
留意点: 或る構成では、EWMA規則のみが実装されるが、CUSUM規則を追加的に実装したり、代わりに実装したりすることができる。
患者ベースのQC規則を評価するためのQC性能測定法は、典型的には、
・ ANPfr(誤った拒絶(false rejections)の間の患者結果の平均数)、
・ ANPed(SE,RE),SE≠0,RE>1(シフト=SEと安定分析不正確性(stable analytic imprecision)=REにおける増加とを伴う管理はずれエラー状態が存在するときの、エラー検出に対する患者結果の平均数)、
・ ANPTE(SE,RE),SE≠0,RE>1(シフト=SEと安定分析不正確性=REにおける増加とを伴う管理はずれエラー状態の間に生成される、「悪い」結果の平均数)
を含む。
理想的には、ターゲットとなるANPfrを特定し、次に、管理はずれエラー状態の広い範囲にわたってANPTE(SE,RE)の最大(最悪の場合)の値を最小化するパラメータを選択する。しかし、患者ベースのQCパラメータは典型的には全て統合されるので、「最適」の組み合わせ(「最適」のトランケーション・リミットを含む)を見つけるのは複雑な作業である。従って、1つの実施形態では、EWMA規則を用いるときにトランケーション・リミットを決定することは、以下のように行われる。
1. 患者ベースのQC規則に関するターゲットとなるANPfrを特定する。
2. Npat=Iに設定する。
3. SE=TEaの検出に最適であるEWMAのパラメータwを選択する。
4. 患者結果のパーセンテージ、0.5%、1%、2%、5%、および10%のうちの1つ以上のものを除去するトランケーション・リミットを見つける。
5. トランケーション・リミットの各組について、
a. avgresin(hrwk)およびSDTresin(hrwk)を計算する、
b. ターゲットANPfrを与えるEWMAのパラメータqを見つける(シミュレーションを用いる)、
c. Peak=(ANPTE(−TEa)+ANPTE(TEa))/2を計算する(シミュレーションを用いる)。
6. Peakの値を最小にするトランケーション・リミットを選択する。
この手法は、SEエラーを検出するためのトランケーション・リミットを最適化するが、REエラー状態の影響を無視する。TEaは、絶対値またはパーセンテージで与えられ得る。発行されたリコス制限(Ricos limits)を使用することもできる。
1つの実施形態によると、時間にわたっての患者結果の連続するセットのブロック再サンプリングに基づく時系列ブートストラップ手法は、バイオメトリックQCモジュール20により実装され、管理内の時系列の(in-control, time-series)患者結果をシミュレーションする。患者結果(データ)およびそれらの日付/時間スタンプは、シミュレーションにおいて使用される。この実施形態では、データは、好適には、完全な日および完全な週をカバーし、日付および時間ごとに記憶される(開始部分と終了部分とにおける患者結果の少しの余分な時間は、この場合、一般には、望まれない)。
管理内(in-control)患者データのシミュレーションは、1つの実施形態によると、以下のように行われる。
1. 患者データにわたっての日付および時間の間隔内でランダムの日付および時間を生成する。ランダムの日付/時間のすぐ後ろに続く患者データベースにおける最初の日付/時間スタンプは、シミュレーションの開始点のマークとなる。
2. 例えば、W分(例えば、120分)を超えない範囲でこの時点に進む又は続く全ての結果を見つける。
3. 現在の結果の±w分内の結果の数が10よりも少ない場合、10の結果を特定するまで、時間的に前方および後方へのサーチを継続する。
4. ±w分のブロック内の結果の1つをランダムにサンプルする。これが、第1のシミュレーションされた患者結果である。
5. 次の日付/時間スタンプへ移り、処理を反復する。
6. このような様式で、QC規則の拒絶まで、継続する。
この実施形態では、シミュレーションが、患者データの最初のデータまたは最後のデータの近くで行われるとき、1つの「巧妙な(tricky)」部分が発生する。なぜなら、シミュレーションは、データベースの最後の日付/時間点から最初の日付/時間点へ「ラップ・アラウンド(wrap around、回り込み)」する必要があるからである。これが、データベースが完全な日および完全な週のデータを含むことが好ましい理由であり、それにより、シミュレーションがラップ・アラウンドしたときに一日の正しい時間および一週の正しい日に対してラップすることになる。
simwinと命名されたMATLABの関数は、観察された値のそれぞれに対しての領域(window)内の点を決定する。このアルゴリズムは、各結果の日、時間、および分を伴う患者結果の91日のベクトルを必要とする。simwin関数は、動く領域についての領域幅(w)の1/2を算定する。関数内で、minnumは、領域内に最小数の結果が存在することを確実にする。
例えば、10という最小数と、±120分という領域とを使用した場合において、特定の領域に含まれる結果の数が10よりも少ない場合、その領域は、最小数の結果が得られるまで拡げられる。これにより、特定の結果をサンプリングすることが10に1のチャンス(chance、可能性)となる。この手法を用いると、全く同じ結果をサンプリングすることのチャンスは、非常に小さくなる。例えば、5つの領域がサンプリングされた後では、同じ結果をサンプリングするチャンスは、おおよそ10に5である。
simwin関数への入力は、その領域幅(w)およびその領域のサンプルの最小数(minnum)に対する特定の値である。simwinの出力は2つの変数、rbおよびrnを生成する。rbは、領域の開始行であり(行は、特定の日付および時間と関連付けられる)、rnは、その領域における行の数である。rbとrnとが共になり、行を定める領域を決定する。
アルゴリズムは、結果の「動く領域」を使用する。シミュレーションは、日付および時間ごとに、順に、日付/時間スタンプを伴う実際のラボラトリの結果を取り入れ、そして、良く定義されたものであり、結果をシミュレーションするが、データの時間分布を使用する領域を算定する。この手法を使用して、大量のデータ点をシミュレーションすることができ、例えば、5000の患者データ点が使用される場合、5億のデータ点のデータベースの有効なシミュレーションを行うことができる。
1つの実施形態では、管理はずれエラー状態のシミュレーションは、バイオメトリックQCアプリケーション20により行われる。一般に、管理はずれエラー状態のシミュレーションは、患者結果の分布の変換の方法を決定することを含み、変換された分布の平均および標準偏差が管理はずれエラー状態を正確に表すようにする。シミュレーションで使用される患者結果のデータは典型的には丸められるという事実が、管理はずれエラー状態を正確にシミュレーションすることを試みるときに幾つかの問題の原因となる。1つの実施形態によると、丸め処理と関連する問題を克服するために管理はずれ結果分布(out-of-control result distribution)を生成するための戦略が提供され、それは以下のようである。
1. 結果xについて、最初に、±0.5*nsdからxの間の均一に分布したランダム数を付加することにより、結果を「丸めない(unround)」ようにする。これをxTと呼ぶ。
2. 次に、SE(xT)をxTに付加する。ここで、SE(xT)は、コンセントレーションxTでの管理はずれエラー状態の大きさである。
3. 次に、その結果をnsdディジットに丸める。管理はずれ結果が最小または最大の報告可能結果の外側にある場合、それを、最小−1*nsdまたは最大+1*nsdとそれぞれ置換する。
特定の構成では、SEエラー状態をシミュレーションする場合において、検体についての合計許容可能エラー規格(TEa)が定数として与えられる場合、SEを定数として特定するのが好ましく、また、TEaがコンセントレーションに比例するものとして与えられる場合、SEをコンセントレーションに比例するものとして特定する。コントロールQC戦略のシミュレーションとは異なり、負と正とのSEエラー仕様の双方が好適にシミュレーションされる。なぜなら、患者分布の正常ではない分布特性は、正のエラー状態と負のエラー状態との間の対称的な挙動が期待できないことを意味する。
SEが±2TEaの間の範囲にあることが好ましい。また、SEとREのエラーの任意の組み合わせが以下のように扱われるのが好ましい。
1. 上記のように丸めないようにする。
2. 次に、丸められなかった結果を、平均=0および分散=(RE2 1)*SD(xT)である正常に分布されたランダム数により乗算する。ここで、SD(xT)は、コンセントレーションxTでの安定分析不正確性であり、REは、複数の安定分析標準偏差において与えられる不正確性の増加の大きさである。
3. 次に、SD(xT)を付加し、以前のようにnsdディジットへと丸める。
患者結果の管理はずれ(out-of-control)時系列特性をシミュレーションすることは、管理内(in-control)結果に対するものと同様に行われるが、異なるところは、管理はずれ結果が、変換された結果の±w分ブロックの現在の日付/時間スタンプのどちらの側からでもランダムにサンプリングされることである。
本発明の1つの実施形態によると、バイオメトリックQCアプリケーション・モジュール20はQC確認テスト・モジュール28を含み、このモジュール28は、イベントが発生した後も分析プロセスがなおも制御されていることを確認するために必要な最適なQC規則(および関連するQCサンプルの数)を決定するように、構成される。最適の規則は、イベントと関連するエラー状態による「悪い」結果の生成の最悪の場合の確率(pQE)を最小化する。好適な構成では、QC確認テスト・モジュール28は、以下の一般的なステップを用いて最適のQC規則を決定する。
ステップ1 − 関連する性能測定を特定する。1つの実施形態によると、アルゴリズムは、イベントが発生した後も分析プロセスがなおも制御されていることを確認するために必要な最適なQC規則(および関連するQCサンプルの数)を決定するように構成されたモジュールを含む。1つの実施形態では、決定される最適の規則は、イベントと関連するエラー状態による「悪い」結果の生成の最悪の場合の確率(pQE)を最小化する。
この手法は、ルーティーンのQCテストに関する基本的手法と矛盾していないが、異なる部分は、ルーティーンのQC規則では、発生するエラーが或る時点でモデリングされ、次に、状態の検出のために必要なサンプルの数が決定されることである。
ステップ2 − QC規則を選択する。
Figure 0005542201
規則が好適には使用される。なぜなら、
Figure 0005542201
規則が、QCサンプルの信号グループのテストに最適のQC規則であることが示されているからである。(例えば、Parvin CA、New insight into the comparative power of quality-control rules that use control observations within a single analytical run (1つの分析実行内での管理観察を使用する品質管理規則の比較パワーへの新たな洞察)、Clin Chem 1993;39:440−7を参照。)
ステップ3 − pQEを求める。悪い結果を生じる確率(pQE)を計算するためには、2つの確率、1)管理はずれエラー状態に起因しての悪い結果を生じる確率(dpE)、および2)エラー検出の確率(ped)が必要である。pQEは、エラー状態により「悪い」結果を生じる確率の増加に、エラー状態の検出の失敗の確率を乗算したものと等しく、次の式、pQE=dpE*(1−ped)、により得られる。この手法を使用すると、「悪い」結果を生じる確率(pQE)は、イベントの後に特定のQC規則を使用するときに得ることができる。
ステップ4 − pQEを最小にするようにエラー制限(エラー・リミット、error limits)を変える。「イベント」の後に使用するQC規則を選択するときに、「イベント」と関連するエラー状態が原因の「悪い」結果を生じる最悪の場合の確率を最小化することが望ましい。
ステップ5 − pQEが5%よりも大きくならないことを保証するように、拒絶制限(rejection limits)を変える。このステップでは、
Figure 0005542201
およびSの拒絶制限は変化させられ、合計許容可能エラー規格(TEa)の範囲にわたるQCサンプルの数と、誤り拒絶レート(false rejection rates)(pfr)とが変化させられて、エラー状態にかかわらずpQEが絶対に5%を超えないことを保証するようにされる。pQEに関しての5%という選択は任意のものであり、このパーセンテージは、所望に応じて小さくすることも大きくすることも可能であることを理解するべきである。更に、QCサンプルの数は2の倍数に制限され、これは、一般的に、ラボが一般的な化学試験に対して使用するサンプルの数である。
アルゴリズムは、好適には、ターゲット値(SE)からのシフト、安定分析不正確性における増加(RE)、および/またはSEおよびREの双方における増加という結果をもたらす管理はずれエラー状態を考慮するように構成される。
Xバー/S規則の評価
1つの実施形態によると、
Figure 0005542201
が好適に使用される。或る構成では、2.43の
Figure 0005542201
拒絶制限と、3.53のS拒絶制限とが用いられ、1000に1の拒絶の確率が得られる。他の拒絶制限を使用できることも理解すべきである。
Figure 0005542201
の値を評価するために、1つの実施形態によると、2つのQC値のそれぞれに対してzスコアが生成され平均される。2.43より大きい絶対値をもつ平均zスコアが拒絶である。Sの値を評価するために、2つのzスコアの標準偏差が計算され、3.53より大きい標準偏差が拒絶である。
「イベント」後に使用するQC規則を選択するとき、その「イベント」に関連するエラー状態が原因での「悪い」結果を生じる最悪の場合の確率を最小化するのが望ましい。「イベント」の後に「悪い」結果を生じる確率は、エラー状態が原因での「悪い」結果を生じる確率と、エラー状態の検出に失敗する確率との関数である。
ステップ4では、
Figure 0005542201
およびSDの値の拒絶制限が変化させられ、最小のpQEを生じる値が求められる。
Figure 0005542201
とSDとの値が変化させられると、平均におけるシフト又は不正確性値における増加を検出するための相対的なパワーは、変化する。
ステップ5において、本発明の実施形態を用い、合計許容可能エラー規格(TEa)および誤り拒絶レート(pfr)を変化させることにより、イベント後に必要とされるQCサンプルの数を決定することができる。イベント関連のQCが管理はずれエラー状態の検出に失敗した場合、エラー状態がどれだけの期間存続するかと、報告される悪い結果の数とは、ルーティーンのQC規則の戦略の関数であり、エラー検出に対する患者サンプルの平均数(ANPed)に依存する。(例えば、Ye,Jayその他、Performance Evaluation and Planning for Patient-Based Quality Control Procedures(患者ベースの品質管理手順に対する性能評価および計画), Amm J Clin Pathol 2000; 113; 240−248を参照。)
イベントに起因する悪い結果の予測数は、pQE面乗算したものにANPedを掛けたものに等しい。例えば、ANPedが20であり、pQEが5%を決して超えない場合、悪い結果の予測数は、20*0.5、即ち、1を決して超えず、これはおそらく許容可能である。しかし、ANPedが200である場合、悪い結果の予測数は10となる。これが許容可能か否かは、このエラー状態の発生する確率などの要因に依存する。例えば、「イベント」が日常の機器メンテナンスであり、pfrが1:500である場合、日常メンテナンスと関連するpfrの見込みは一年に一度より少ない。pfrのコストはおそらく高いので、ラボは、おそらく、pfrを可能なかぎり小さくしたいであろう。(pfrのコストは、一般に、追加のQCサンプルについての実行、追加のメンテナンス、患者結果の報告の遅延などを含む。)
1つの実施形態によると、システムは、テストされるQCサンプルの数を連続値に設定可能なように構成される。これは、Nが2から任意の数までの範囲になることを可能にする。1つの実施形態では、これは、2段階テスト手法を用いて行われる。即ち、最初に2つのQCサンプルをテストし、これらの2サンプルの値に応じて、受け入れて、試験システムが調子よく動作していると想定するか、即座に追加のQCサンプルをテストする。例えば、最初の2つのQCサンプルが受け入れられず、2つの追加のサンプルが即座にテストされると、組み合わせた4つのサンプルに基づくQC規則が必要とされる。この場合、テストされるQCサンプルの数は、最初のQCサンプル対が受け入れられたか拒絶されたかに基づくランダム変数(確率変数)である。この戦略を用いて、例えば、pQEがちょうど0.05になるようにする最小のNを決定することが可能である。ラボラトリでは、範囲から外れたコントロールのサンプルを繰り返し、その繰り返したコントロールが範囲内にあるときに、それらを受け入れてテストを継続するのが、一般的な習慣である。
このような手法は、主に、QCサンプルを繰り返すことはラボのQCを改善せず、誤った拒絶の確率(false rejection probability)およびエラーの検出の能力を低下させるものであると強調するWestgard(ウエストガード)博士によるコメントに基づいて、過去にはみくびられていた。これは、2つのQCテストに関する拒絶の限度(リミット)が調節されず、それにより全体の誤った拒絶の確率が所望されたように留まる場合のみ、正しい。第1および第2のQCサンプルの組に適用されるQC規則と、第1および第2のQCサンプルの組と関連する誤った拒絶の確率との双方が、変化することを許容される場合、この手法は、1組のQCサンプルをテストするだけよりも強力なものである。
この補足的な手法は、平均/範囲規則
Figure 0005542201
と比べて幾つかの利点がある。例えば、これは、一般的に、同じ数のQCサンプルを使用するときのエラー検出において、概して、平均/範囲規則よりも良い結果を提供する。更に、QCサンプルの数を任意の数に設定する柔軟性を有することは好都合である。これは、QCサンプルの数が3の倍数である3レベル・コントロール内において特に有用である。
上記の説明を吟味することにより、または本発明を実施することから学ぶことにより、本発明の更なる特徴は、上記の説明で述べた利点および新規な特徴とともに、当業者には明らかとなる。本発明の目的および利点は、特許請求の範囲に示した機器および組み合わせにより実現され達成される。

Claims (8)

  1. 医療診断プロセスの自動品質管理を提供する、コンピュータを用いて実施される方法であって、前記コンピュータは、患者監視アルゴリズムを備え、前記患者監視アルゴリズムは、
    1以上のラボラトリ機器から、患者データを含むテスト・データを得るステップと、
    バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセス、1ks規則、EWMA規則、CUSUM規則、またはこれらの組み合わせを含む監視規則を前記テスト・データに適用することにより、前記テスト・データを分析するステップと、
    前記テスト・データが、前記監視規則により計算された所定のエラー閾値を超えるときに、内部アラート信号を生成するステップと、
    記内部アラート信号が有効な場合に、外部オペレータ・アラート信号を生成するステップと、
    を備えた方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記内部アラート信号の有効性を確認するために、前記内部アラート信号に応じて前記テスト・データへ確認規則を適用するステップを更に備え、確認規則を適用する前記ステップは、
    前記エラー閾値を超える結果を作り出したラボラトリ機器を特定するステップと、
    特定された前記ラボラトリ機器に、品質管理試料をテストすること、およびテスト結果を生成することを命令するステップと、
    生成された前記テスト結果を、最初の前記内部アラート信号を生成したイベントに基づき予め定めた品質管理規則のグループから選択されたイベント関連の品質管理規則を使用することによって、チェックするステップと
    を備える方法。
  3. 請求項に記載の方法であって、生成された前記テスト結果を待つステップを更に備える方法。
  4. 請求項2に記載の方法であって、生成された前記テスト結果をチェックする前記ステップは、前記品質管理規則によって、前記ラボラトリ機器が期待された許容範囲内で動作しているかを判定し、外部オペレータ・アラート信号を生成する前記ステップは、前記ラボラトリ機器が前記期待された許容範囲内で動作していない場合に、前記外部オペレータ・アラート信号を生成する方法
  5. 医療診断プロセスの自動品質管理を提供するシステムであって、
    患者データを含むテスト・データを得るように動作する1以上のラボラトリ機器と、
    前記ラボラトリ機器と通信し、前記ラボラトリ機器から前記テスト・データを受信するように動作するコンピュータ・システムと
    を備え、
    前記コンピュータ・システムはプロセッサを備え、前記プロセッサは、
    バイオメトリック・クオリティ・コントロール・プロセス、1ks規則、EWMA規則、CUSUM規則、またはこれらの組み合わせを含む監視規則を、前記テスト・データに適用することにより、前記テスト・データを分析し
    前記テスト・データが記監視規則により計算された所定のエラー閾値を超えるときに、内部アラート信号を生成し、
    記内部アラート信号が有効な場合に、外部オペレータ・アラート信号を生成する、
    ように動作する、
    システム。
  6. 請求項に記載のシステムであって、
    前記プロセッサは更に、前記内部アラート信号の有効性を確認するために、前記内部アラート信号に応じて前記テスト・データへ確認規則を適用するように動作し、確認規則を適用することは、
    前記エラー閾値を超える結果を作り出したラボラトリ機器を特定することと、
    特定された前記ラボラトリ機器に、品質管理試料をテストすること、およびテスト結果を生成することを命令することと、
    生成された前記テスト結果を、最初の前記内部アラート信号を生成したイベントに基づき予め定めた品質管理規則のグループから選択されたイベント関連の品質管理規則を使用することによって、チェックすることと
    を含む、
    システム。
  7. 請求項に記載のシステムであって、
    前記外部オペレータ・アラート信号は、可視光、可聴音、ディスプレイ・スクリーン上のテキスト、ディスプレイ・スクリーン上の画像、またはこれらの組み合わせを含む、システム
  8. 請求項5に記載のシステムであって、
    前記プロセッサは更に、前記品質管理規則によって、前記ラボラトリ機器が期待された許容範囲内で動作しているかを判定し、前記ラボラトリ機器が前記期待された許容範囲内で動作していない場合に、前記外部オペレータ・アラート信号を生成するように動作する、
    システム。
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