JP4690130B2 - 顕微鏡結像システムおよび高アパーチャ結像システムのエミュレーションのための、特にマスク検査のための方法 - Google Patents

顕微鏡結像システムおよび高アパーチャ結像システムのエミュレーションのための、特にマスク検査のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、リトグラフィーマスクの欠陥を、特に高アパーチャのスキャナシステムのエミュレーションにより検査することのできる検査顕微鏡用の光学結像システムに関する。
対象物の構造はますます小さくなっており、スキャナシステム結像側にはますます大きな開口数が要求される。それと共にますます大きくなる入射角によって、確かに、正接偏光成分および放射偏光成分が様々な強度経過を示すいわゆるベクトル効果を惹き起こすに結果になる。明らかなことであるが、入射方向および基面法線によって張られる入射平面に平行に振動するビーム成分(s偏光)は、それに垂直に振動するビーム成分(p偏光)より干渉性がよく、したがってより良好なコントラストをもたらす。このいわゆるベクトル効果は、p偏光成分の低コントラスト化、それによる大きな結像側開口数を持つスキャナシステムにおける総コントラストの減衰を招来する。
以下の説明では次の定義を基礎に置く:
光はその界が伝播方向に垂直に振動する横方向電磁波である。
その界ベクトルEが1方向にしか振動しない光は直線偏光と言われる。その場合、偏光方向は界ベクトルEが振動する方向である。
入射光および反射光は、両媒質の界面に垂直ないわゆる入射平面を定義付ける。
その偏光平面が入射平面に垂直な光はs偏光、その偏光平面が入射平面に平行な光はp偏光と言われる。
光が光学システムのひとみ内において直線偏光で、その場合偏光方向がひとみを通じて変化し、その結果ひとみの各位置での偏光方向が光軸に接している(半径ベクトルに垂直である)場合、正接(s)偏光である。それに対し、ひとみの各位置での偏光方向が光軸に対して放射方向(半径ベクトルに平行)である場合、放射(p)偏光である。
半導体工業の現傾向では、65nm以下のウェハ構造の製造には液浸システムの使用が優先されている。液浸液のウェハへの塗布によって結像側に開口数NA>1が達成されるので、同波長でより小さな構造が作製できる。波長λ=193nmで液浸液として水使用の場合、最大NA=1.4が達成可能である。他の液浸液の使用によってNAをさらに高めることもできる。縮小率1:4の場合、マスク構造260nm〜180nmに対して65nm〜45nmのウェハ構造が必要である。したがって、マスク構造は結像波長の領域内(193nm)にあるので、偏光効果がマスクを通してますます優勢にもなる。
このp偏光光線成分は、スキャナシステムによるリトグラフィーマスクの結像では検査顕微鏡による結像とは様子が異なっている。リトグラフィーマスクのCCDマトリックスへの拡大化結像により、この場合結像側の開口数が極端に小さくなるので、ベクトル効果は現われない。スキャナシステムのエミュレーションによってリトグラフィーマスクを検査するのに顕微鏡を使用する場合、リトグラフィーマスクの判定にはベクトル効果の発生が絶対に必要である。スキャナシステムによる実際の結像はそうでないと生成し得ないからである。
現状技術から公知の検査顕微鏡の場合ベクトル効果の顧慮はこれ迄なされていない。それは、使用結像システムの開口数が<1であり、したがってベクトル効果は付随的な誤差しか生まないからである。
したがって、小さな構造の場合マスク製造過程での欠陥分析がますます重要になる。プリント適性に関するマスク欠陥の分析には10年来Carl Zeiss SMS(有)のAIMSTM(Aerial Imaging Measurement System=エアリアルイメージング測定システム)が市場で確かな地位にある。その場合、マスクの小さな領域(欠陥箇所)がリトグラフィックスキャナの場合と同じ照明条件および結像条件(波長、NA、シグマ、偏光)で照明および結像される。しかし、スキャナとは違って、マスクによって生成されたエア像がCCDカメラに拡大される。カメラにはウェハ上のレジストと同じ画像が映る。したがって、エア像がコスト高なテストプリントなしに分析できる。フォーカス列の撮影によってリトグラフィク工程窓の分析のための追加情報が得られる。
リトグラフィースキャナはマスク構造を縮小して露光対象支持体に結像させるが、他方マスク検査の場合ではそれに反し、構造を拡大して検出器上に結像させる。両システムの場合マスク側の開口数は同じである。
現状技術に基づく場合、スキャナとエミュレーション顕微鏡間の結像側の差は副次的なものである。スキャナの結像側開口数が大きくなれば、この差も増大し、もはや無視できなくなる。スキャナ結像で現われるこの効果はベクトル効果と言われる。
本発明では、リトグラフィーマスク向けにスキャナエミュレーションのための検査顕微鏡を開発することを基本課題に置いている。
本発明によれば、この課題は独立請求項の特徴によって解決される。好ましい改良形態および実施態様は従属請求項の対象である。
ますます構造が小さく、ますます結像システム結像側のNAが大きくなるにも拘わらず、提案された解決法に基づき大きな倍率の検査顕微鏡の利用によりリトグラフィーマスクの欠陥を検査することが可能である。発現するベクトル効果のエミュレーションにより、ステッパシステムの実際の結像を生成することができる。
提案の解決策は他の光学システムにも適用することができる。その場合、当該効果の観察および/または考慮のため、高アパーチャ結像光学系の特性を低アパーチャ結像光学系によりエミュレーションする。
以下では本発明を実施例を基により詳しく説明する。
高アパーチャ・スキャナシステムのシミュレーションのための結像システム
本発明に基づく、高アパーチャ・スキャナシステムのエミュレーションのための、特にマスク検査のための顕微鏡結像システムは、照明光学系、結像光学系、検出器および評価ユニットから成っている。その場合、偏光作用性の光学構成素子が、照明光線の様々な偏光状態の生成のため照明光路に、および/または結像光線の様々な偏光成分の選択のため結像光路に選択的に配置される。偏光依存の強度減衰機能を持つ光学構成素子は、その場合結像光路内に設置することができる。検出器によりマスクおよび/または試料の結像が様々な偏光光線成分ごとに記録される。続いて、評価ユニットにより様々な偏光光線成分ごとの結像が全体画像に合一化される。例えば、これは強度分布の加算によって行われる。
偏光作用のある光学構成素子
以下では偏光作用のある光学構成素子について詳しく説明する。これは、様々な偏光状態の生成のため照明光路内に配置することも、様々な偏光成分の選択のため結像光路内に配置することもできる。
第1の実施態様では偏光作用光学構成素子としては、2つのレンズまたはレンズ群およびその間に配置された少なくとも1つの偏光作用層から成る光学構成群が使用される。特に有利な形態では偏光作用層は2−f構造のs/pビームスプリッタとして構成されている。
その場合s/pビームスプリッタは2つのレンズ、特に高アパーチャのレンズシステム間に設置される。両レンズは2−f構造になるように配置される。全体として正の屈折力を持つ第1のレンズまたはレンズ群は、ほぼ平行な光線束から定義付けされた第1角度分布を持つ収束性光線束を生成する。
両レンズまたはレンズ群間には1つまたは複数のs/pビームスプリッタが存在する。これはそれぞれ、光軸に垂直に設置されたオプチカルフラットで透明なプレートとプレートの入口側および/または出口側に設置された偏光分離層から成っている。透過に利用されるs/pビームスプリッタは実際上ビームの角度分布に対して無視し得る影響しか持たないので、出口側から出る光線束の角度分布は第1レンズまたはレンズ群後方の角度分布に一致する。
s/pビームスプリッタの後方には距離を置いて角度変更型第2レンズまたはレンズ群が配置されていて、それは全体として正の屈折力を持ち、到達した収束性光線束をほぼ平行な光線束に変換する。その場合、第2のレンズまたはレンズ群の前方焦点面は第1のレンズまたはレンズ群の後方焦点面と合一化するので、全体としていわゆる2−f配置が形成される。レンズまたはレンズ群間には1つまたは複数のs/pビームスプリッタが設置されている。
その場合のs/pビームスプリッタは、単層が高屈折誘電性素材と低屈折誘電性素材が交互に重なり合ってできている誘電性多重交互層システムから成っている。しかし、できる限り高い屈折率を持つものであれば、非成層プレートも使用できる。入射光が垂直でない場合、成層システムの界面ではp偏光の反射率Rpとs偏光の反射率Rsは異なるので、全体として見れば、偏光成分の一方は比較的強く透過し、もう一方は比較的強く反射する。
極端例ではs偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させることができる。その場合第2レンズの出力側ではp偏光ビーム成分だけがコリメートされた状態になろう。s偏光成分を透過させるs/pビームスプリッタを使用した場合には、s偏光成分だけがコリメートされた状態にある。
図1は高アパーチャの結合および分散光学系2の中の収束性光路におけるs/pビームスプリッタ3を示している。平板基体に設置されるs/pビームスプリッタ層は、高開口数、すなわち大きな入射角の領域でさえ最高の偏光作用が達成されるように構成されている。
同原理は、分散装置2後方において圧倒的に正接偏光の多い出力偏光状態を作り出すのにも利用できる。それには、p偏光成分よりs偏光成分を強く透過させるs/pビームスプリッタ3が使用される。ここでも垂直な光入射の場合では、反射率RsとRpは同じであるが、しかしその後はs偏光とp偏光の光線成分では異なった反射率になる。
双方いずれの場合でも2−f構造s/pビームスプリッタの末端に、偏光度が、すなわち主流偏光方向の強度がひとみ中央から縁にかけて増大する光線束が発生する。これは、偏光分配が結像の特別な要求に適合させ得るという点で有利になる場合がある。
このような配置により、非偏光である、または偏光状態が所定位置で分布している光線束から、偏光状態の位置分布の異なる光線束を生成することができる。その場合s/pビームスプリッタは、p偏光成分に対してはs偏光成分より高い透過性を持つように構成されている。しかし別な設計によって、s/pビームスプリッタがs偏光成分に対しp偏光成分より高い透過性を持つようにすることもできる。これにより、特に正接偏光を生成することができる。
1つまたは複数の偏光層を持つ角度選択性のあるビームスプリッタは、通例僅かな構成空間しか必要とせず、光学システムにおいて既存光学コンポーネントの部分修正により実現することができる。1つまたは複数の偏光作用層を持つs/pビームスプリッタは、例えば横断面のほぼ全体に亘って一定の角度分布を持つオプチカルフラットプレートとして構成することができる。
別な実施態様として、1つまたは複数の偏光性層を持つs/pビームスプリッタは凸面または凹面の基面に設置することができる。その場合角分布は位置函数または光軸からの距離の函数である。湾曲基面としては、辺縁ビームが大きな入射角で衝突するレンズ表面が使用できる。
ビーム作用における放射方向の経過を照準通り要求に適合させるために、ビームスプリッタ層を不均質に被覆することもできる。
光学システム内に高いNAが既に存在する場合、ビームスプリッタ層をそこへ設置することができ、それによってレンズまたはレンズ群の補充は必要なくなる。
別法として、s/pビームスプリッタの前に、その厚さに依存して偏光状態のローテーションをもたらす、1つまたは複数の活性媒質から成るプレートを設置することもできる。1ローテーションが丁度90°になるように厚さを選定すれば、例えばp偏光成分はs/pビームスプリッタの前でs偏光成分に変換され透過される。それによって、照明光の強度は大幅に高めることができる。s/pビームスプリッタの後方では第2光学活性プレートにより収束性を再び後退させることができる。光学活性媒質から成るプレートの代わりに、相互に45°回転させた1/2ラムダ遅延プレートを使用することも可能である。
p偏光成分またはs偏光成分を透過させるビームスプリッタが、必要に応じて光路内に設置できるように配置されていれば有利になろう。
別なバリエーションでは、球面収差のほぼ修正された正のメニスカスレンズが幾つか使用されている。それにより、コリメートされた光線は焦点に集束する球面波に変換され、焦点後方で再度拡散する球面波は再び軸平行な光線束に変換される。s/pビームスプリッタは光線負荷を最小限にするため、結合光学系および分散光学系の焦点に配置せずに、その前か後に置くべきであろう。透過光波はs/pビームスプリッタの軸平行シフトに対し変化しない。しかし、反射光はそのようなシフトによって変化するので、反射光を照準ブロックあるいは排除するには、例えば反射光波の焦点を利用することができる。この関係があるので、s/pビームスプリッタは焦点の前に設置し、焦点自体の中に発生散光をブロックする絞りを配置するのが有利である。
s/pビームスプリッタに入射する、球面波面を持つ光線の場合s偏光またはp偏光成分は透過されるが、他方非球面波面の場合では一般的な偏光状態も生成できる。
図2はこれに関連して、2つの円筒型レンズ2’間のs/pビームスプリッタ3における光線経路を示している。円筒型レンズ2’は円筒軸を横切る方向に増大する直線偏光を生成する。
回転対称な非球面により、結合光学系前方の光線高さとs/pビームスプリッタへの入射角間の関係を変更させ、偏光の放射経路を制御することができる。
例えば2−f構造のs/pビームスプリッタに対して専ら球面レンズだけを使用し、それにより、ビームスプリッタに当る第1光線束が球面同位相波面を持つことになれば、特に円筒対称の放射偏光または正接偏光を生成することができる。これには、例えば円筒型レンズおよび/または回転対称非球面を使用することができる。
偏光装置の装備された光学装置を偏光作用の有無に分けて利用できるようにするため、好ましい実施態様では偏光作用装置が光路内に設置されたり、光路から除去されたり、選択使用できるよう切換式に設計されている。その目的のため、操作装置の一部として場合によってはその中に統合できるような切換装置を装備することができる。
透過光線成分の偏光状態を最適化できるように、つまり、光線が垂直に当るために偏光作用の期待できないポイントをひとみ内で移動できるように、s/pビームスプリッタは傾倒および/または光軸に対する相対移動が可能なように配置するのが好ましい。
s/pビームスプリッタは、例えば放射偏光または正接偏光の調整をするために、出射光線の偏光分布が専ら偏光作用性で、且つ角度選択的作用性である層の特性によって決定されるように形成することができる。しかしまた、偏光分布は偏光に影響するまた別な少なくとも1つの装置によって部分修正することも可能である。s/pビームスプリッタ後方での偏光優先方向を回転させるため、例えば偏光回転子を設置することができる。90°の回転をもたらす回転子であれば、放射偏光分布を正接偏光分布(あるいはその逆)に変換させることができる。偏光回転子としては、例えば、s/pビームスプリッタ後方に配置されて取換可能な、光学活性素材から成るプレートを利用することができる。
少数例を基にここで説明する実施態様の原理は、ひとみ内における直線偏光の所期分布を角度分布に変換し、次にそれを偏光変更層、特にs/pビームスプリッタ層により偏光分布に変換することにある。その場合角度分布の対称性が偏光分布の対称性を決定する。
また別の有利な実施態様では、s/pビームスプリッタが、例えば対象物と顕微鏡対物レンズ間、またはコンデンサと対象物間など、元々高い開口数の存在する光路内の位置に配置されている。
その上、s/pビームスプリッタの焦点外での配置により、様々なひとみ位置が様々な入射角によるだけでなく光軸に対する様々な距離によっても特徴付けられるという利点が得られる。光線に対する照準的影響付与は、ビームスプリッタ層の面を変えることによって実施可能である。
さらにまた、s/pビームスプリッタをフラット面にではなく、凸型または凹型の光学面、例えば対物レンズまたはコンデンサのひとみに近いほうのレンズ表面に設置するのも有利である。この場合1つには高開口数の形成を省くことができ、また1つには、例えば不均質ビームスプリッタ層の設置に湾曲を利用することができる。
第2の実施態様で記述された偏光作用性の光学構成素子はp偏光成分からs偏光成分の生成に、あるいはその逆の生成に用いられる。主として光学活性素材のフラットプレートから成る偏光作用性の光学構成素子が結像光路内に配置され、その厚さに依存して偏光方向を(2n+1)90°という整数角度で回転させる。
記述の解法では殆どの場合s偏光成分およびp偏光成分を別々に生成する必要がある。p偏光成分のほうが遥かに簡単に、高い偏光度で生成することができるが、しかし多くの適用例では正にs偏光成分が必要である。
記述の偏光作用性の光学構成素子によりp偏光成分がs偏光成分に変換される。そのために、p偏光子の後方には光学活性素材から成るフラットプレートが配置され、それによりその厚さに依存して偏光方向の回転が行われる。例えば光学活性石英から成るこのフラットプレートは、偏光方向を(2n+1)90°という整数角度で回転させる。回転方向はこの場合問題にならない。
非偏光ビームからs偏光成分を選択するには、上記2つの光学活性フラットプレート間にp偏光子を配置する。第1のフラットプレートはs偏光成分をp偏光成分と取り換える。p偏光子がp偏光成分を透過させ、第2フラットプレートがp偏光成分をs偏光成分に変換させる。s偏光子と違って偏光度を大幅に改善させることができる。原則として記述の両装置は逆にすることもできる。すなわち、p偏光成分の生成に使用することができる。
偏光依存の強度減衰機能を持つ光学構成素子
ここでは、結像光学系のひとみ平面または少なくともひとみ近くに配置されている、偏光依存の強度減衰機能を持つ光学構成素子について詳しく説明する。既述のとおり、照明および結像はリトグラフィック・スキャナシステムと同じ条件下で行われる。
対象物側の開口数はスキャナシステムと検査顕微鏡で同じにすることができるが、それに対し結像側の開口数(NA)は両システム間で例えば400倍異なっている。対象物側のNAを0.35とすれば、結像側のNAはスキャナシステムでは例えば1.4、検査顕微鏡では0.0035である。したがって、検査顕微鏡ではベクトル効果は現われない。
旧来の結像理論に従えば、対象物側の有効開口数が同じなので強度経過も同じになるはずである。確かに最高値に限ればこれが該当するが、中間経過および特に最小値では相当な偏差が認められる。リトグラフィーマスクの作用を検査顕微鏡で検査した場合にはこの誤差が発生する。
対象物構造が絶えず小さくなることにより、ますます大きな結像側NAを持つ結像システムが要求される。結像時の角度が大きいために現われるベクトル効果が、検査顕微鏡使用下でのスキャナシステムのシミュレーションにおいて誤差表示を招来する。
図3はそれについて、スキャナシステムと検査顕微鏡におけるs偏光成分およびp偏光成分の標準化強度経過を示している。s偏光成分の標準化強度経過についてはなお一致している状態であるが、他方p偏光成分に関しては相当な偏差が現われる。ベクトル効果がコントラストの損失または分解能の損失を招来するのが認められる。
結像側の高いNAから生じるスキャナシステムの大きな衝突角が、ベクトル効果によって、画像生成に寄与する光線成分に対し角度依存性の重み付けを招来する。図4にはそれに関し、第1近似式では函数cos2υとして表わすことのできる角度依存性の重み付け経過が描かれている。ただし、υはスキャナシステムにおける結像対物レンズの半開口角に相当する。
マスクおよび/または試料から相前後して2つの結像が記録される。第1結像にはp偏光子が偏光依存性の強度減衰機能を持つ光学構成素子と共に結像光路内に設置されるが、一方第2結像の場合では結像光路にはs偏光子しか必要でない。
図5はそれに関する図で、リトグラフィーマスクの検査のための検査顕微鏡の結像システムを示している。
マスクおよび/または試料1から到達したs偏光成分およびp偏光成分が、相前後して結像光学系2を通過して検出器6に結像し、評価ユニットにより評価される。結像光学系2のひとみ平面または少なくともひとみの近くには、光軸に対称な強度減衰作用のある光学素子5が設置される。結像光学系2の開口数は0.2以上、特に0.5以上にすべきであろう。この光学素子5はp偏光成分の検出時にのみ結像光路内に設置される。検出器6は、s偏光成分およびp偏光成分につきそれぞれマスクおよび/または試料1の1結像ごとに検知する。評価ユニットは、マスクおよび/または試料1のこの結像を強度分布の加算により結合させて全体結像に構成する。
結像光学系2はその間に配置されたs/pビームスプリッタ層3と共に2−f構造を形成している。その場合光学素子5の回転対称な強度減衰作用は、画像生成に寄与する光線成分の、ベクトル効果から発生する角度依存性の重み付けに相当し、次式で極近似的に表わされる:
red=I*cos2υ
非常に有利な実施態様として、結像光路に配置された光学素子5は、s偏光成分でなくてp偏光成分が前記の条件に相応して減衰されるように構成されている。検出器では、p偏光成分に対してシミュレートされたベクトル効果を含む、マスクおよび/または試料1の結像だけが記録される。この場合、s偏光およびp偏光による別々の照明は必要ない。しかも、光学素子5は光路内に置いたままにできる。この場合、結象光路に配置された光学素子5は偏光および角度に依存する強度減衰機能を持つ部分的偏光子の役目をなしている。
光学素子5は、例えば回折性の光学素子として形成することができる。これは、光路内に選択的に配置できて、回転および/または光軸に沿って移動可能なように構成されているのが好ましい。
光学素子5の強度減衰作用を最適化できるように、つまり、光線が垂直に当るために偏光作用の期待できないポイントをひとみ内で移動できるように、これは傾倒可能なように配置すべきであろう。
異なった偏光光線によって照明され、検出器によって記録されたマスクおよび/または試料の結像は、後続加工のため評価ユニットに送られる。例えばコンピュータユニットとしての評価ユニットにより、偏光光線の別に記録されたマスクおよび/または試料の結像は強度分布の加算により全体画像に合一化される。
高アパーチャ・スキャナシステムのエミュレーションのための方法
特にマスク検査のための顕微鏡結像システムにおける、例えばスキャナシステムなど高アパーチャ結像システムのエミュレーションのための本発明に基づく方法の場合、マスクおよび/または試料の結像における偏光特性が測定される。その場合、偏光の異なる一定数の結像が記録され、それより結像の全セグメントについて偏光度および偏光方向が求められ、結像の強度分布に関し偏光別に重み付けが行われ、強度についての情報だけでなく偏光特性の情報も含む全体画像に統合される。
その目的のため、偏光作用性の光学構成素子が照明光路および/または結像光路に選択的に配置される。これは照明光路において、リトグラフィック・スキャナシステムまたはその他高アパーチャ結像システムの照明、結像条件に相応して照明光における様々な偏光状態の生成に用いられる。それに対し、結像光路ではマスクおよび/または試料の様々な偏光結像を生成するのに使用される。マスクにおける様々な偏光結像は、マスクを様々な偏光により照明することで測定することもできる。
偏光の程度および方向の測定
マスクおよび/または試料について一定数の様々な偏光結像の記録のため、照明光路および/または結像光路に1つまたは複数の偏光光学素子、例えば直線偏光子が回転可能な状態で配置される。これは、それぞれの角度位置で検出器により少なくとも1つの結像が記録できるように、少なくとも3つの角度位置で回転する。例えば、直線偏光子の角度位置0°、45°、90°および135°に対してそれぞれ1つの結像が記録される。偏光子によって画像移動が起きた場合、それは測定および調整可能で、ハードウェア、ソフトウェアの面から修正することができる。画像の品質に対する偏光子の影響を補償できるようにするには、非偏光結像、すなわち直線偏光子なしの撮影を追加実施するのが有利である。
その場合、マスクおよび/または試料の結像記録は、偏光作用性の光学素子の使用、不使用に関係なく焦点面から様々な距離で行うことができる。偏光作用性の光学素子による結像記録は焦点面で行われるが、偏光作用性の光学素子を使用しない場合の結像記録は幾つかの平面で、つまり焦点面の前方、および/または面内および/または後方で行われる。偏光作用性の光学素子によって得られた結像は、偏光作用性の光学素子不使用による結像すべての計算基礎になっている。偏光の程度および方向は、ある一定の領域内では、マスクおよび/または試料の結像が焦点位置の前方、焦点内または後方で得られたか否かには関係しない。
検出器の幾つかのピクセルについてこれらの結像から求められた偏光の程度および方向は、主としてジョーンズベクトル、ストークスベクトルまたは偏光行列として表示される。
偏光行列は、例えば次のように定義付けされる:
4つの要素から成るこの偏光行列はAIMSにおけるベクトル効果のエミュレーションの基礎である。以下では、結像強度分布の偏光依存性重み付け(ベクトル効果のエミュレーション)に関する様々な方法について説明する。
有利な実施態様の例として、結像の偏光特性が照明の偏光特性と一致しているという仮定のもとでは、検出器の様々なピクセルに関する結像偏光特性の測定および偏光の程度、方向の測定は省略することが可能である。そのためにはもちろん、照明の偏光特性が既知でなければならない。特に簡易構造のマスクに対しては、この簡便法で十分な精度が提供される。
スライド法
画像のコントラストは、その入射角がx方向でυ、y方向でυである少なくとも2つの回折次数の干渉によって発生する。x偏光に関しては、検査顕微鏡のひとみ内におけるエミュレーション対象であるベクトル効果を基準として、次のとおりη=+υまたは−υの位相遅れが発生し得る:
x+=E +E +Ecos(ψ+Δυ
および
x−=E +E +Ecos(ψ−Δυ
ただし、ψはEとE間の位相差である。これは、+/−のx方向における一定距離D分の画像シフトに相当し、十分な近似性を持っている。
両画像の加算および2で除することにより次式が得られる:
I=(Ix++Ix−)=E +E +EcosψcosΔυ
重み付けされた強度分布Iが記述のベクトル効果を十分な近似性でエミュレートする。
部分偏光状態は2つの直交偏光状態のインコヒーレントな和として表わすことができる。それに基づき、検出器の各ピクセルについての強度函数も、その界ベクトルEが偏光方向に平行に通る第1結像とその界ベクトルEがそれに垂直に通る第2結像とに分割される。 両界ベクトルの条件は次のとおりである:
偏光方向に平行なE:
偏光方向に垂直なE:
ただし、gは偏光度を定義付ける定数である。
この方法では、結像に対し偏光別に強度分布の重み付けがなされる。その場合これは、マスクおよび/または試料の結像のうち成分IIIを強度函数として、求める偏光方向に±Dだけシフトさせることによって行う。マスクおよび/または試料の結像のうち、求める偏光方向に垂直な成分Iは、それに対応して±Dだけシフトされ、これら4つの強度値が加算される。この場合、結像強度の異なる成分への分割は偏光に依存して1+g : 1−gの比率で行われる。ただし、gは直線偏光度である。
その場合、好ましくは、強度の少なくとも2成分は異なった方向にシフトさせる。ただし、シフト方向は少なくとも部分的には偏光方向に対して平行および/または垂直である。
図6はそれに関連するもので、D分だけシフトされた結像の加算を説明するための模式図である。この場合、結像のシフトおよび続いての結像の加算により、ベクトル効果に起因するコントラストの損失がエミュレートされる。
結像は強度分布に関し偏光別に重み付けされるが、それは、マスクおよび/または試料の結像を、一方では求める偏光方向で±Dだけシフトし、また一方では求める偏光方向に垂直に±Dだけシフトすることによって行う。
Dの量は、例えば
として選択することができる。ただし、cは、定数≤1であり、例えばc=0.9である。これはエミュレーションの対象である結像システムに適用される。検査顕微鏡ではDはなお、両システムの倍率比で等級付けしなければならない。
結像が直線偏光度gでx方向に偏光している位置(x、y)について、例えば検出器のピクセルを観察すれば、次式の修正画像が得られる。
korrigiert=〔{I(x+D,y)+I(x−D,y)}/2〕×{(1+g)/2}+〔{I(x,y+D)+I(x,y−D)}/2〕×(1−g)/2
x軸およびy軸に平行でない偏光方向の場合、シフト方向はそれに対応して計算される。
例えば、結像が直線偏光度gでψ方向に偏光している位置(x、y)について検出器のピクセルを観察すれば、次式で表わされる修正画像が得られる:
ポジション(x+D,y)、(x−D,y)、(x,y+D)および(x,y−D)におけるマスクおよび/または試料の結像を、重み付けして、またはせずに加算する。ただし、xおよびyは相互に直交する特定のまたは任意の方向である。
座標軸に平行でない偏光方向の場合、それに対応したシフト方向になる。偏光方向が画像を通じて変化すれば、シフト方向も画像フィールドを通じて変化する。それにより、ベクトル効果は十分な精度でエミュレートされる。
画像品質に対する偏光子の影響を排除するため、偏光子抜きで記録された結像からその強度を読み取ることができる。そのようにして、偏光子による結像を偏光特性の測定に用いる。
偏光特性は他の平面でも強度として測定できる。例えば、偏光特性は焦点面で測定できる。その場合、非偏光強度を焦点面の前方、面内および後方の数箇所の平面で測定する。
精度面での制限を甘受するのであれば、マスクまたは試料に偏光作用性がないものとして、したがって結像の偏光は照明の偏光に一致し、画像全体に亘り一定しているという仮定のもとで偏光測定をすることができる。
フーリエ空間でのベクトル効果
顕微鏡結像システム内の高アパーチャ・スキャナシステムのエミュレーションのための第1の方法では、結像の強度分布が偏光別に重み付けされる。それは、偏光行列、ストークスベクトル、ジョーンズベクトル、様々な偏光で記録された強度あるいは検出器の様々なピクセルごとの画像に関するその他偏光光学的データの全要素について、2次元フーリエ変換、偏光別の減衰係数計算および2次元フーリエ逆変換を実施することによってなされる。
この場合、各フーリエ成分は画像に現れる位置周波数に一致する。そのようにして、各フーリエ成分ごとに直線偏光または全体偏光の程度および方向が得られる。画像のフーリエ変換はひとみ内の強度分布と同じではない。
顕微鏡結像システム内の高アパーチャ・スキャナシステムのエミュレーションのためのフーリエ空間における第2の方法では、フーリエ成分のひとみ内分布の測定に別なアプローチ法がある。
既に度重ねて記述されている方法は、ベルトラン光学系によるひとみ内の強度分布測定およびそれに続く画像の再構成である。このひとみ内の強度分布測定では、個別フーリエ成分間の位相関係については何の情報も提供されない。それに加えて、画像の微細構造化に大きく寄与する高い回折次数の検出状態がその弱い強度のため劣悪な結果になる。
それゆえ、結像からひとみ内分布を再構成するという提案がなされている。その場合ひとみの再構成は一義的ではない。すなわち、異なったひとみ内分布(強度および位相)でも同一の画像を生成することがある。ここで説明してきた、ベクトル効果顧慮のためのアプローチ法の場合、ひとみ分布が正しくなくても結像が正しく再構成できるのであれば、ベクトル効果の顧慮の際に発生する誤差は容認可能な小さなものである。
ひとみの大きさと、結像がフーリエ変換されたときに生ずるフーリエ成分分布とを比較すれば、臨界構造(分解能の限界にある構造)の場合ではフーリエ成分の幾つかはひとみの大きさの外側に来るので、この直接的なフーリエ変換アプローチ法は所期のひとみ分布を実現しない。それには、すべてのフーリエ成分がひとみの大きさ以内でなければならないからである。しかしこれらのフーリエ成分は回帰最適化の出発値として適している。最適化の循環ルートでは、フーリエ成分(強度および位相)が変更された後結像が再構成され実際の結像と比較される。実際の結像と再構成の結像間の差が選定値以下であれば、後続の計算はそれより得られたひとみ分布で行うことができる。この手順で非偏光結像でなく、偏光結像を基礎にすれば、フーリエ成分の個別偏光状態がそれにより決定できる。
ベクトル効果のエミュレーションはひとみの操作によって、例えばスポット周波数および偏光に依存する、ひとみ内個別フーリエ成分の減衰係数を掛け合わせることによって行われる。この減衰係数は、特にスポット周波数ベクトルと偏光方向間の角度によって決められる。続いて、修正されたこのひとみ分布によって新しい結像が再構成される。
別な可能性としての重み付けは、フーリエ空間における減衰函数の掛け合わせによって行うのではなく、スポット空間において適当な函数の畳み込みによって実現できる。この場合、フーリエ空間における減衰函数のフーリエ逆変換が然るべき函数である。
結像時のスポット周波数は、ひとみ内の少なくとも2つの回折次数によって生成される。位置vおよびvにおける回折次数はベクトル距離Δv、平均座標vである。vおよびvがひとみ内になければならないという条件から、vの存在できる特定領域が明らかになる。この領域は、Δvが小さければ小さいほど大きくなる。
各スポット周波数またはフーリエ成分ごとに、ベクトル効果に起因するv依存のコントラスト損分が計算される。減衰係数は、スポット周波数ベクトルと偏光方向間の角度および/またはスポット周波数ベクトルの値によって決定され、特に高アパーチャシステムの画像空間において3次元電界ベクトルによって囲まれた角の余弦に依存する。考え得る様々なvに対して複数の減衰係数が可能である場合、重み付けまたは非重み付け時の平均値、中央値、すなわち最小値と最大値の中間値または変動可能範囲で示されるその他の値が形成される。有利な実施態様では、重み付け函数はコヒーレンス度、照明セッティングおよび/または照明偏光の考慮下で形成される。
この方法では部分偏光フーリエ成分は複数の異なった偏光成分に分割され、個別成分ごとに減衰係数が計算される。
フーリエ成分が部分偏光であれば、偏光成分と非偏光成分とに分割される。非偏光成分は位相関係抜きに50%がx偏光、50%がy偏光と見なされる。また、フーリエ成分は偏光方向に平行な成分
と偏光方向に垂直な成分
とに分割できる。ただし、gは偏光度を定義付ける。得られた成分につき、それぞれ別々に対応の増倍係数Iを算出する。
有利な方法では、偏光特性は照明光路および/または結像光路における偏光光学素子による1つまたは複数の結像記録から、強度は照明光路および/または結像光路における偏光光学素子の不使用下での撮像から求められる。偏光作用性光学素子の使用または不使用下でのマスクおよび/または試料の結像がフーリエ空間で相互に計算される。
偏光特性は他の平面でも強度として測定できる。例えば、偏光特性は焦点面で測定でき、その場合非偏光強度を焦点面の前方、面内および後方の数箇所の平面で測定する。
全体画像は、画像再構成によって、例えば偏光光学的特性および/または全体強度に対する少なくとも1成分のフーリエ逆変換によって生成される。
2点像間の差による畳み込みでのベクトル効果
顕微鏡結像システムにおける高アパーチャスキャンシステムのエミュレーションのためのこの第3の方法では、結像の強度分布が偏光別に重み付けされる。それは、マスクおよび/または試料の結像を検出器の各ピクセルごとに標準化点像による局部畳み込み過程に通すことによる。
点の結像で発生する強度分布を以下では点像と称する。その場合、結像側の高アパーチャシステムではベクトル効果により、検査顕微鏡の場合とは異なる点像が発生する。
ここでは、高アパーチャシステムの点像を得るために、検査顕微鏡の点像を畳み込まねばならない機能が標準化点像と称される。これは、検査顕微鏡の点像による高アパーチャ点像の逆畳み込みによって得られる。
図7ではこれに関連して、点像およびs偏光成分、p偏光成分別に対応の標準化点像が描かれている。マスクおよび/または試料結像の標準化点像による局部畳み込みは、水平偏光成分と垂直偏光成分別々に検出器の各ピクセルごとに行われる。これに代わり、ビーム成分を、その電界が局部偏光に平行な成分とそれに直交する成分とに分割することもできる。それにより、強度は1+g:1−gの比率に分けられる。ただし、gは偏光度である。
スキャナの点像は実験的にあるいは理論的に測定される。この方法にとっては、全フィールド点についてスキャナの点像が既知であることが望ましい。部分偏光状態は2つの直交する偏光状態のインコヒーレントな和として表わすことができる。各ピクセルには対応の偏光度
を持つ偏光行列P(x、y)
を与える。
与えられた偏光行列から偏光成分
を算出することができる。該成分は位相角
および行列要素
を持つ界E(x、y)
およびそれに直交する界E(x、y)
を提供する。
完全偏光の場合は|E|=0であるが、完全非偏光の場合は|E|=|E|が成立する。部分偏光の場合EおよびEの強度比率は
である。
したがって、偏光行列Pによって表わされる偏光状態は

とで合成される。したがってまた、スキャナの点像も両直交成分の点像におけるこれらの部分から合成される。
検出器の幾つかのピクセルについて標準化点像により行うマスクおよび/または試料の結像に対する畳み込みは、既述の方法に相応して同様に偏光成分ごとに分けて実施される。畳み込みは、例えば結像強度の2つの成分について行われる。その場合、異なった成分への分割が偏光別に行われ、1成分は少なくとも部分的には偏光方向に平行および/または垂直である。
結像は偏光ごとに強度分布に関し重み付けが行われる。それは、強度函数としてのマスクおよび/または試料の結像を、1つには求める偏光方向に±D分、また1つには求める偏光方向に垂直な方向に±D分畳み込むことによって行う。その場合D値は、例えば次の条件
を満たしている。ただし、cは、定数≤1 である。
ポジション(x+D,y)、(x−D,y)、(x,y+D)および(x,y−D)において得られたマスクおよび/または試料の結像は、重み付けされて、またはされずに加算される。ただし、xおよびyは互に直交する特定の、または任意の方向である。
異なった偏光成分の結像は、評価ユニットによる強度分布の加算により全体画像に合一化される。異なった偏光成分の結像には、予め強度分布の重み付けを行うことができる。
結像の評価は、偏光顧慮のもとで行われるので、ベクトル効果は少なくとも部分的に考慮される。
対象の構造はますます小さくなり、結像システムの開口数はますます大きくなっているにも拘わらず、高倍率の検査顕微鏡の使用のもと本発明に基づく解決法によれば、リトグラフィーマスクの欠陥を検査することが可能である。ベクトル効果が発生するにも拘わらず、スキャナシステムの真の結像をエミュレーションによって生成することができる。
提案の顕微鏡結像システムにより、例えば液浸光学系を使用して、任意の結像側NA、例えばNA=1.6を達成させるスキャナシステム自体エミュレートすることができる。
本発明の解決法は、顕微鏡内でも同様に使用することができる。例えば、結合装置と分離装置は、それらが顕微鏡の鏡筒レンズ内に組み込みできるように、あるいは鏡筒レンズとして使用できるように構成することができる。その場合、偏光に対する影響付与装置は鏡筒レンズ内で中間像の領域に設置することができる。偏光に対する影響付与装置は、様々な偏光状態が実現可能になるように、取換できるものが好ましい。
収束性光路におけるs/pビームスプリッタ 2つの円筒型レンズ間におけるs/pビームスプリッタの光線経路 スキャナシステムと検査顕微鏡との比較におけるs偏光成分およびp偏光成分の標準的強度経過 画像生成に寄与する光線成分の角度別の重み付け 強度を弱める光学素子を持つ顕微鏡結像システム シフトした結像の加算模式図 s偏光およびp偏光光線成分の標準化点像を求めるための模式図 p偏光光線成分の強度分布に関するエミュレーションとAIMSおよびスキャナの場合との比較
符号の説明
1 試料
2 結像光学系
3 ビームスプリッタ層
5 光学素子
6 検出器

Claims (49)

  1. 結像光学系、検出器および評価ユニットから成る、高アパーチャ結像システムのエミュレーションのための、特にマスク検査のための顕微鏡結像システムであって、少なくとも1つの偏光光学素子、照明光線の予め定められた偏光状態の生成のため照明光路内に、および/または結像光線の予め定められた偏光成分の選択のため結像光路内に選択的に配置され、偏光依存の強度減衰機能を持つ光学素子が結像光路内に挿入できるようになっており、偏光光線成分および/または非偏光光線成分に対するマスクおよび/または試料の像が前記検出器により記録され、さらなる処理のため前記評価ユニットに送られるシステムにおいて、
    2つのレンズまたはレンズ群から成り、該2つのレンズまたはレンズ群の間に少なくとも1つの偏光層を有し、ここで、該偏光層が、前記2つのレンズまたはレンズ群の焦点面の1つに、または少なくともその近くに配置され、前記2つのレンズまたはレンズ群が、好ましくは正の屈折力を有し、偏光度が瞳の中心から縁に向かって増大する光学アセンブリが、前記照明光路内および/または前記結像光路内に偏光光学素子として選択的に配置される、顕微鏡結像システム。
  2. 前記偏光層が、前記2つのレンズまたはレンズ群の焦点面の1つの前方および/または後方に配置されていて、焦点面に絞りを配置することのできる、請求項1に記載の顕微鏡結像システム。
  3. 偏光分布の修正のため、前記偏光光学素子に、少なくとももう1つの偏光影響性素子が割り当てられている、請求項1または2に記載の顕微鏡結像システム。
  4. 前記もう1つの偏光影響素子が、好ましくは偏光状態の90°回転用に設計されている偏光回転子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  5. 前記偏光層が、2−f構造のs/pビームスプリッタとして設計されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  6. 前記s/pビームスプリッタが、既存の高開口数において配置されるように形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  7. 前記s/pビームスプリッタの層が、好ましくは光学系の湾曲面に付加されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  8. 前記s/pビームスプリッタが、光路内に選択的に配置できるように形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  9. 前記s/pビームスプリッタが、好ましくは、回転、傾倒および/または光軸に沿っての移動が可能なように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の顕微鏡結像システム。
  10. 放射偏光成分から接線偏光成分、またはその逆の生成および/または変換のための偏光光学素子として、例えばその厚さに依存して偏光方向を(2n+1)*90°という整数角度で回転させる、光学活性材料からなる平面板前記結像光路内に配置されている、請求項1に記載の顕微鏡結像システム。
  11. 非偏光光線から接線偏光成分を生成するための偏光光学素子として、放射偏光子が、光路内に、例えばその厚さに依存して偏光方向を(2n+1)*90°という整数角度で回転させる、光学活性材料からなる2つの平面板間に配置されている、請求項1に記載の顕微鏡結像システム。
  12. 前記偏光依存性の強度減衰機能を有する光学構成素子が、前記結像光学系のひとみ内に、または少なくともひとみ近くに配置されている、請求項1に記載の顕微鏡結像システム。
  13. red=I*cos△υ、それも特に Ired=I*cos2υ の条件に沿う前記強度減衰機能有する光学素子が、p偏光成分による結像記録の必要な場合にのみ光路内に配置され、ここでυはスキャナシステムの結像対物系の開口角の半分である、請求項11に記載の顕微鏡結像システム。
  14. 前記強度減衰機能を有する光学素子が、照明光の偏光状態光線成分には影響を与えず、条件 Ired=I*cos2υ に一致する他の光線成分に影響を与えることから、これを例えば常時光路内に配置することのでき、ここでυはスキャナシステムの結像対物系の開口角の半分である、請求項11に記載の顕微鏡結像システム。
  15. 前記評価ユニットが、異な偏光光線成分に対する前記マスクおよび/または試料の像をその強度分布加算することにより合成し、全体画像を生成する、請求項1に記載の顕微鏡結像システム。
  16. 結像光学系、検出器および評価ユニットから成る、高アパーチャ結像システムのエミュレーションのための、特にマスク検査のための方法であって、照明光路内および/または結像光路内に照明光線および/または結像光線の異なった偏光状態が選択的に生成可能であり、像の偏光特性が求められ、ここで、偏光光学素子を用いて、または用いずに前記照明光路および/または結像光路において形成されたマスクおよび/または試料の少なくとも1つの像が前記検出器によって記録され、それより、前記検出器の異なるピクセルに対する偏光度および偏光方向求められ前記偏光に依存してその強度分布に重み付けがなされ、合成され、全体画像が生成されるエミュレーションのための方法。
  17. 前記照明光路内および/または結像光路内に配置された直線偏光子が、段階的に回転し複数前記マスクおよび/または試料の像が記録される、請求項16に記載のエミュレーションのための方法。
  18. 前記偏光光学素子の少なくとも3つの角度位置のそれぞれにおいて、前記マスクおよび/または試料の少なくとも1つの像が記録される、請求項16または17に記載されたエミュレーションのための方法。
  19. 追加または代替として、前記マスクおよび/または試料の非偏光像が記録される、請求項16〜18のいずれか1項に記載されたエミュレーションのための方法。
  20. 前記マスクおよび/または試料の像が、前記照明光路内および/または結像光路内に配置される偏光光学素子を用いて、または用いずに、焦点面から異なる距離で記録される、請求項16〜19のいずれか1項に記載されたエミュレーションのための方法。
  21. 前記像は、前記偏光光学素子を用いて前記焦点面の前方、面内または後方で記録され前記像は、前記偏光光学素子を用いずに焦点面の前方および/または面内および/または後方の数箇所の平面で記録される、請求項20に記載のエミュレーションのための方法。
  22. 前記検出器の複数ピクセルに対する偏光度および偏光方向が、偏光行列、ジョーンズ行列、ジョーンズベクトルまたはその他偏光光学記述として記述される、請求項16〜21のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  23. 前記像の偏光特性が、前記照明の偏光特性と一致しているという仮定のもとで、前記検出器の異なるピクセルに関する結像偏光特性の測定および偏光度、偏光方向の測定が省略可能である、請求項16に記載のエミュレーションのための方法。
  24. 前記像は偏光に依存してその強度分布に重み付けがなされ、ここで、強度函数としての前記マスクおよび/または試料の前記強度の部分が異なる方向に予め決められた量だけシフトされ前記異なる部分への分割は偏光に依存して行われる、請求項16〜23のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  25. 前記強度の少なくとも2つの部分が異なった方向にシフトされ、シフト方向が、少なくとも部分的に前記偏光方向に平行および/または垂直である、請求項24に記載のエミュレーションのための方法。
  26. 前記異なる部分への分割は、gを直線偏光度として1+g:1−gの比で行われる、請求項24または25に記載のエミュレーションのための方法。
  27. 前記像は偏光に依存してその強度分布に重み付けがなされ、ここで、強度函数としての前記マスクおよび/または試料の前記像が、一方では前記求められた偏光方向±Dだけシフトされ、また一方では前記求められた偏光方向に垂直に±Dだけシフトされる、請求項24〜26のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  28. 定数c≦1として、Dの値が
    で表わされる、請求項27に記載のエミュレーションのための方法。
  29. xおよびyが互に直交する予め定められたまたは任意の方向であるとして、位置(x+D、y)、(x−D、y)、(x、y+D)および(x、y−D)における前記マスクおよび/または試料の像、重み付けされ、または重み付けされずに加算される、請求項24〜28のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  30. 前記像から出発して、ひとみ分布および/またはその再構成を経由する別のルート、または例えば像側高アパーチャ像側低アパーチャの点像といった適切な点像に関する畳み込みが次いで行われることによって像の修正がなされる、請求項16〜23のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  31. 前記像は偏光に依存してその強度分布に重み付けがなされ、ここで、ジョーンズベクトル、ストークスベクトルまたは偏光行列の全要素について、異なる前記偏光光学素子により前記照明光路内および/または結像光路内で測定された像の全要素について、または前記検出器の異なるピクセルにする像の他偏光光学記述の全要素について、2次元周波数成分の算出が行われ、偏光依存性の減衰係数が計算され、2次元の像再構成が行われる、請求項30に記載のエミュレーションのための方法。
  32. 前記重み付けは周波数空間における減衰函数との積ではなく、空間における適当な関数の畳み込みによって行われ、前記像空間における減衰函数の変換は、適当な函数である、請求項30または31に記載のエミュレーションのための方法。
  33. 前記偏光依存性の減衰係数が、空間周波数ベクトルと前記偏光方向との間の角度および/または前記空間周波数ベクトルの値によって決定される、請求項30〜32のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  34. 前記偏光依存性の減衰係数が、特に前記高アパーチャの像空間における3次元電界ベクトルによって囲まれたの余弦から算出される、請求項33に記載のエミュレーションのための方法。
  35. 前記減衰係数可能な値が複数ある場合、重み付けされた、または重み付けされない平均値、中央値、最小値と最大値の平均値または変動可能範囲内のその他の値が形成される、請求項30〜34のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  36. 前記重み付け函数が、前記照明の特性および/または偏光の考慮下で形成される、請求項35に記載のエミュレーションのための方法。
  37. 部分偏光周波数成分は複数の異なった偏光部分に分割され、前記減衰係数が前記部分に対して個々に計算される、請求項30〜36のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  38. これらの部分は前記偏光方向に対し、好ましくは平行および/または垂直に偏光している、請求項37に記載のエミュレーションのための方法。
  39. 部分偏光周波数成分が、偏光部分と非偏光部分とに分割され、非偏光部分は50%がx偏光であり50%がy偏光であると見なされ、ここでxおよびyは互に直交する予め定められたまたは任意の2方向であり、前記偏光依存性の減衰係数が前記つの部分の各々に対して個々に計算される、請求項30〜38のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  40. 前記照明光路内および/または結像光路内に配置される偏光光学素子を用いたおよび用いない前記マスクおよび/または試料の像が周波数空間において共に計算される、請求項30〜39のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  41. 前記全体画像は、偏光光学記述の少なくとも1つの成分および/または全体強度の再構成によって生成される、請求項40に記載のエミュレーションのための方法。
  42. 前記像は偏光に依存してその強度分布に重み付けがなされ、ここで、前記マスクおよび/または試料の像は、前記検出器の複数ピクセルについて標準化点像との空間畳み込みが行われる、請求項16〜23のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  43. 前記標準化点像として、前記高アパーチャ点像と前記検査顕微鏡の点像との逆畳み込みが使用される、請求項42に記載のエミュレーションのための方法。
  44. 前記検出器の複数のピクセルについての前記マスクおよび/または試料と前記標準化点像空間畳み込みは、異なる偏光光線成分に対して別々に行われる、請求項42または43に記載のエミュレーションのための方法。
  45. 前記マスクおよび/または試料と前記標準化点像と空間畳み込みが、前記像の強度の少なくとも2つの部分について行われ、前記異なる部分への分割が偏光に依存して行われ、1つの部分前記偏光方向に対して少なくとも部分的に平行および/または垂直である、請求項42〜44のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  46. gを直線偏光度として、1+g:1−gの比で前記異なる部分への分割が行われる請求項42〜45のいずれか1項に記載のエミュレーションのための方法。
  47. 前記評価ユニットにより、前記強度分布を加算することによって、異なる偏光光線成分に対する前記マスクおよび/または試料の像が合成され、全体画像が形成され前記異な偏光光線成分の像には、予め強度分布の重み付けを行うことができる、請求項16に記載のエミュレーションのための方法。
  48. 前記像の評価が前記偏光特性の考慮のもとで行なわれ、ベクトル効果が少なくとも部分的に考慮される、請求項47に記載のエミュレーションのための方法。
  49. ベクトル効果の計算または考慮のために使用することのできるひとみ分布の再構成のため、例えば反復的最適化アルゴリズムといった最適化アルゴリズムが使用される、請求項30または31に記載のエミュレーションのための方法。
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