JP4689554B2 - 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

帯電装置およびそれを用いた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4689554B2
JP4689554B2 JP2006221076A JP2006221076A JP4689554B2 JP 4689554 B2 JP4689554 B2 JP 4689554B2 JP 2006221076 A JP2006221076 A JP 2006221076A JP 2006221076 A JP2006221076 A JP 2006221076A JP 4689554 B2 JP4689554 B2 JP 4689554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrostatic
charging device
spray
liquid
spray nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006221076A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008046303A (ja
Inventor
茂 西尾
正 岩松
浩文 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2006221076A priority Critical patent/JP4689554B2/ja
Publication of JP2008046303A publication Critical patent/JP2008046303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4689554B2 publication Critical patent/JP4689554B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

この発明は帯電装置およびそれを用いた画像形成装置に関し、特に、電子写真方式の画像形成を行なうために静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、それを用いた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置において、静電潜像担持体の帯電装置として、コロナ帯電器が広く利用されてきた。コロナ帯電器としては、放電電極、ケース、およびグリッド電極から構成されるスコロトロン方式のコロナ帯電器(以下、スコロトロン帯電器と称する)が最も一般的である。スコロトロン帯電器は、その放電開口部にグリッド電極を有し、静電潜像担持体に対向して非接触に配設され、放電開口部から放出されるイオンを静電潜像担持体面に供給して静電潜像担持体面を所定の極性および電位に一様帯電させるものである。また、スコロトロン帯電器では、放電電極として、直径φ30〜100μmのタングステンワイヤ電極または針状の電極を複数個配列したノコ歯電極が用いられている。
また、他の帯電装置として、静電潜像担持体にローラを近接または接触させて電圧を印加するローラ帯電方式や、ブラシを接触させて電圧を印加するブラシ帯電方式の帯電装置が実用化されている。これらの帯電装置によれば、電源の低電圧化と、オゾン発生量の大幅な低減化を図ることができる。たとえば特許文献1には、エピクロルヒドリンゴムを含有する2層構造の帯電ローラの採用により、オゾン発生量を低減させ、かつローラ帯電の課題である帯電ムラを解決する方法が開示されている。
特開平5−341627号公報
しかし、従来のスコロトロン帯電器では、電極に高電圧を印加してコロナ放電を行なうので、多量のオゾンが発生するという問題がある。オゾンは人体に対して有害であるため、画像形成装置においては、その発生量をできるだけ低減しなければならない。たとえば、ドイツの環境保護を目的としたエコラベルであるブルーエンジェルマークにおいては、オゾン発生量が定量的に制限されている。
画像形成装置におけるオゾン対策としては、スコロトロン帯電器で発生したオゾンを機外に逃さぬよう、オゾンを吸着および分解するオゾンフィルタを設ける方法が主流である。しかし、この方法では、オゾンの酸化作用による機内部品の劣化や、オゾンフィルタの交換によるランニングコストの上昇という問題が発生してしまう。
また、ローラ帯電方式の帯電装置では、静電潜像担持体表面や帯電ローラが劣化、磨耗するという問題がある。また、ブラシ帯電方式の帯電装置においても、帯電ブラシが劣化、磨耗するという問題がある。これらの問題は画像形成装置が高速化するほど顕著になることから、画像形成装置の高速機への対応が困難な状況になっている。
それゆえに、この発明の主たる目的は、寿命が長く、オゾン発生量が少ない帯電装置と、それを用いた画像形成装置を提供することである。
この発明に係る帯電装置は、電子写真方式の画像形成を行なうために、静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電装置において、噴霧ノズル内の液体に電圧を印加して静電噴霧を起こし、帯電した微小な液滴を噴霧ノズルから静電潜像担持体の表面に噴射する静電噴霧手段と、液体に力またはエネルギを与えて静電噴霧を促進する静電噴霧促進手段とを備えたことを特徴とする。したがって、液体に与える力またはエネルギ分だけ液体への印加電圧を下げることができ、コロナ放電を抑制してオゾン発生量の低減化を図ることができる。また、静電噴霧方式を採用したので、帯電ローラや帯電ブラシのように接触磨耗による劣化を生じることがなく、装置の長寿命化を図ることができる。
好ましくは、噴霧ノズルにおける電界強度は放電開始電界よりも小さく設定されている。この場合は、コロナ放電の発生を完全に防止してオゾンの発生を無くすことができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、液体に圧力を与えて静電噴霧を促進する。この場合は、液体に圧力を与えることにより、低い印加電圧で高い電荷供給量を得ることができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、噴霧ノズルに発生したメニスカスに風を与えて静電噴霧を促進する。この場合は、噴霧ノズルに発生したメニスカスに風を与えることにより、低い印加電圧で高い電荷供給量を得ることができる。また、レナード効果により、負イオンを増加させて電荷供給量を増加させることができる。また、液滴の気化速度を速くすることができ、静電潜像担持体表面における液体の凝縮を防止することができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、静電潜像担持体の表面と噴霧ノズルとを相対運動させて風を発生させる。この場合は、風を容易に発生させることができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、発生した風を噴霧ノズルに導く導風部材を含む。この場合は、発生させた風を効率良く噴霧ノズルに導くことができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、液体に振動を与えて静電噴霧を促進する。この場合は、液体に振動を与えることにより、低い印加電圧で高い電荷供給量を得ることができる。また、噴霧ノズルに付着したホコリ、残留トナーなどを振動によって除去することができる。
また好ましくは、静電噴霧促進手段は、液体に熱を与えて静電噴霧を促進する。この場合は、液体に熱を与えることにより、低い印加電圧で高い電荷供給量を得ることができる。また、液体を蒸発させることにより、より小さな液滴の生成が可能となり、液体使用量に対する電荷供給効率を高めることができる。
また、この発明に係る画像形成装置は、上記帯電装置を備え、電子写真方式の画像形成を行なう。この場合は、オゾンフィルタを用いることなく、オゾン発生量の低減化を図ることができる。
以上のように、この発明に係る帯電装置では、噴霧ノズル内の液体に電圧を印加して静電噴霧を起こし、帯電した微小な液滴を噴霧ノズルから静電潜像担持体の表面に噴射する静電噴霧手段と、液体に力またはエネルギを与えて静電噴霧を促進する静電噴霧促進手段とが設けられる。したがって、静電潜像担持体に対して非接触で帯電させるので、接触摩擦による劣化を回避することができる。また、印加電圧を適正化することで、オゾン発生量を大幅に低減することができる。
また、この発明に係る画像形成装置では、上記帯電装置を使用するので、帯電装置および静電潜像担持体が摩擦により劣化、磨耗することを回避し、かつオゾン発生量を低減することができる。
図1は、この発明の一実施の形態によるディジタル複写機の構成を示す断面図である。図1において、このディジタル複写機は、原稿読取部1、画像形成部2、給紙部3、および後処理装置4を備える。原稿読取部1は、透明ガラスからなる原稿台10と、原稿台10の上に配置された自動原稿搬送装置11と、原稿台10に載置された原稿の画像を読み取る光学系ユニットとを含む。
自動原稿搬送装置11は、原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台10上へ給送する。また、自動原稿搬送装置11は、原稿カバーとしても機能する。自動原稿搬送装置11の端部には、ジョブの入力や画像形成内容の設定などのユーザから入力操作を受け付ける操作パネル12が配置されている。
光学系ユニットは、原稿台10の下方に配置され、原稿台10上に載置された原稿の画像を走査して読み取る。この光学系ユニットは、走査ユニット13,14、光学レンズ15、および光電変換素子であるCCDラインセンサ16を含む。
走査ユニット13は、原稿面上を露光する露光ランプユニットと、原稿からの反射光を所定の方向に反射させる第1ミラーとを含む。走査ユニット14は、第1ミラーから反射されてくる原稿からの反射光をCCDラインセンサ16に導く第2ミラーおよび第3ミラーを含む。光学レンズ15は、原稿からの反射光をCCDラインセンサ16に結像させる。CCDラインセンサ16は、原稿からの反射光を光電変換して画像データを生成する。なお、この画像データは、図示しない画像処理部を介して、画像形成部2に出力される。
画像形成部2の下方には、給紙部3が設けられている。給紙部3は、用紙カセット21〜23、手差しトレイ24、および両面ユニット25を含む。用紙カセット21〜23、および手差しトレイ24のそれぞれから、画像形成部2を経由して後処理装置4までの間に用紙搬送路が形成される。用紙カセット21〜23、手差しトレイ24、または両面ユニット25から給送された用紙は、搬送ローラを有する搬送ユニット26を介して画像形成部2に供給される。
両面ユニット25は、用紙を反転させるスイッチバック路27に通じており、用紙の両面に画像形成を行なう時に用いられる。なお、両面ユニット25は通常の用紙カセットと交換可能な構成となっており、両面ユニット25を通常の用紙カセットに置き換えてもよい。
画像形成部2は、静電潜像担持体である感光体ドラム30と、感光体ドラム30を所定の電位に帯電させる帯電装置31と、露光装置である光書込装置32と、感光体ドラム30上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像ユニット33と、感光体ドラム30表面に形成されたトナー像を用紙に転写するチャージャ方式の転写器34と、用紙を除電して感光体ドラム30から剥離し易くする除電器35と、余分なトナーを回収するクリーニング器36とを含む。
感光体ドラム30の周囲において、帯電装置31、光書込装置32、現像ユニット33、転写器34、除電器35、およびクリーニング器36によって、それぞれ帯電処理、露光処理、現像処理、転写処理、除電処理、および清掃処理が行なわれる。画像形成処理時には、感光体ドラム1は周速300mm/sで回転駆動される。
感光体ドラム30および転写器34の間の画像形成位置において、画像データに基づいた未定着の現像剤像が用紙の表面に転写される。その後、用紙搬送路における画像形成位置の下流側に配置されている定着ユニット37に導かれ、定着ユニット37によって、用紙上の未定着の現像剤像が加熱および加圧されて用紙に定着する。
定着ユニット37の下流側において用紙搬送路は二方向に分岐しており、一方が、用紙の裏面に再度画像を形成するために用紙の前後を反転させるスイッチバック路27に通じており、他方が、排紙ローラ38を介して後処理装置4に通じている。後処理装置4は、画像が形成された用紙に対してステープル処理などの後処理を施して昇降トレイ39上に用紙を排出する。
次に、このディジタル複写機の特徴となる帯電装置31について詳細に説明する。スコロトロン方式、ローラ帯電方式、ブラシ帯電方式などの従来の帯電方式の問題を解決する方式として、静電噴霧により静電潜像担持体を帯電する方式がある(たとえば特願2006−119836号参照)。この帯電方式では、噴霧する液滴を媒体として帯電に必要な電荷を静電潜像担持体の表面に供給するため、原理的にはオゾンが発生することがない。また、静電潜像担持体に対して非接触で帯電するので、帯電ローラや帯電ブラシのように接触磨耗による劣化を生じることがなく、寿命の長い安定した帯電装置を実現できる。
しかし、この帯電方式では、液体に電圧を印加し、細く尖った噴霧ノズルの先端から帯電した液滴を噴射するため、噴霧ノズル先端の電界強度が高くなり、噴霧する液体の物性、あるいは噴霧ノズルおよび液体供給路の形状によっては、噴霧ノズル先端の電界強度が過剰に高くなってコロナ放電が発生する。コロナ放電が発生すると、静電噴霧によって発生する電荷と、コロナ放電によって発生する電荷とが混在した状態となり、コロナ放電電流量に比例した量のオゾンが発生してしまう。この実施の形態の帯電装置31では、この問題も解決される。
図2は、帯電装置31の要部を示す断面図である。この帯電装置31は、静電噴霧によって正または負に帯電した微小な液滴を発生させ、その液滴によって感光体ドラム30の表面を所定の電位に帯電させるものである。帯電装置31は、液体40を貯蔵する貯蔵タンク41と、貯蔵タンク41内の液体40に所定の圧力を与える圧力制御装置42と、貯蔵タンク41から配管43を介して供給される液体40を噴射するための噴霧ノズル44と、噴霧ノズル44に高電圧V1を印加する高圧電源45と、感光体ドラム30表面の帯電電位を制御するためのグリッド46と、グリッド46に高電圧V2を印加する高圧電源47とを備える。
なお、本実施の形態では、帯電装置31が高圧電源45,47を備えるものとするが、帯電装置31は必ずしも高圧電源を備えている必要はなく、帯電装置31の外部に設けられた電源(たとえば、図1のディジタル複写機の各部に電力を供給する電源)から高電圧を供給されてもよい。
また、圧力制御装置42は、圧力センサのついた制御装置に限らず、貯蔵タンク41内に液面センサを設置して、液面の高さを利用して圧力を一定付与する構成でも構わない。
噴霧ノズル44は、たとえばステンレスなどの導電性材料で形成され、先端に向かって細くなる、いわゆるテーパー形状となっている。言い換えれば、噴霧ノズル44は円錐の先端が切り取られた形状である。このように、噴霧ノズル44の先端部は鋭利なものとなっている。噴霧ノズル44の先端部における開口部の直径は、10μm以下であることが望ましい。これにより、噴霧ノズル44の先端から噴射される液滴のサイズを1μm以下にすることができる。
噴霧ノズル44は、配管43を介して、貯蔵タンク41、さらに圧力制御装置42へと接続されている。液体40は、貯蔵タンク41から噴霧ノズル44に供給され、噴霧ノズル44の内部に充填されている。そして、圧力制御装置42により、液体40の供給圧力を変化させることができる。
ここで、液体40としてはエタノール、イソプロピルアルコール、水、ブチルカルビトールまたはその混合溶液が用いられる。なお、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルカルビトールとしては、市販品を用いればよく、また、水としては、超純水や水道水を適宜用いればよい。
噴霧ノズル44は高圧電源45に電気的に接続されており、高圧電源45の出力電圧V1が、噴霧ノズル44を介して液体40に印加される。液体40に高電圧V1が印加されると、噴霧ノズル44の先端から印加電圧V1と同極性に帯電した微小な液滴49が発生することになる。なお、本実施の形態では、負の電圧V1を印加することにより、液滴49は負の電荷50に帯電されるものとして説明する。
また、噴霧ノズル44の先端に対向する位置(噴霧ノズル44の下側)には、グリッド46および感光体ドラム30が配置される。グリッド46は、ステンレスなどの金属製の厚さ0.1mmの薄板に、開口率70〜95%でスリット状の孔を形成したものである。また、感光体ドラム30は、アルミ素管30aの表面に光導電性の有機感光体層30bを形成したものである。アルミ素管30aは、接地(アース)されている。感光体ドラム30は、図2中の矢印の方向に回転駆動される。
次に、感光体ドラム30が所望の表面電位に帯電される原理について説明する。まず噴霧ノズル44に液体40が供給されると、噴霧ノズル44の先端では、液体40からなる略半球状のメニスカス48が生じる。このメニスカス48は、噴霧ノズル44の先端から下側に盛りあがって形成される。このとき、高圧電源45から噴霧ノズル44を介して液体40に負の電圧V1を印加すると、液体40は印加された電圧V1と同極性の電荷を有することになる。つまり、液体11は印加電圧V1と同極性に帯電される。
そして、印加電圧V1における適当な電圧値において、噴霧ノズル44の先端における液体40のメニスカス48にかかる静電気力により、図2に示すように、メニスカス48は比較的安定なコーン状になる。さらに、印加電圧V1を負側に高くすると、コーン状のメニスカス48の先端における柱状となった部分から、供給電荷の反発力により液体40が分裂し、印加電圧V1と同極性に帯電した微小な液滴49が発生する。この現象はコーンジェットモードと呼ばれ、均質で安定な噴霧状態が得られる。
噴霧ノズル44から噴射された液滴49は、噴霧ノズル44とグリッド46、さらには感光体ドラム30との間の電位勾配に沿って移動し、グリッド46を通過して感光体ドラム30の表面に到達し、感光体ドラム30の表面を帯電させる。感光体ドラム30への電荷の搬送は、グリッド46と感光体ドラム30の表面との間の電位勾配が無くなるまで、つまり、感光体ドラム30の表面電位がグリッド46の設定電位V2に達するまで行われる。
図3は、噴霧ノズル44への印加電圧V1と感光体電流Iとの関係を示す図である。噴霧ノズル44としては、先端の外径が約40μmのものを使用した。まず噴霧ノズル44に液体40を充填せずに電圧V1を印加すると、噴霧ノズル44先端で電界が集中し、約−1900Vで放電が開始した。そして、図3の放電曲線に従って電流Iが流れた。この場合は、供給された電流Iのすべてが、空気の絶縁破壊による放電電流であるため、放電電流に比例したオゾンが発生した。
次に、噴霧ノズル44に液体40を充填しつつ、供給圧力を付与せずに電圧V1を印加した。この場合は、約−1200Vで噴霧が開始され、感光体ドラム30の帯電が開始された。しかし、液体40を充填しない場合と同様に、約−1900Vに達すると、空気の絶縁破壊が起きるため、感光体ドラム30へ供給する電荷中にコロナ放電電荷が混在する。コロナ放電電荷が混在せず、オゾンが発生しない状況にするためには、印加電圧を−1900V以下で噴霧する必要があるが、最大電圧−1900Vで噴霧しても、感光体電流Iは−120nAと非常に小さい。
次に、噴霧ノズル44に液体40を充填し、さらに供給圧力を付与すると、液体40を細い吐出口から噴射するための噴霧力を補足し、静電噴霧を促進することができるため、電荷供給量を増加させることが可能となる。目安として数10kPaの圧力を与えることによって、約数100V分の電流を増加させることが可能である。
以上のように、液体40に供給圧力を付与しながら静電噴霧を行なうことにより、噴霧ノズル44先端の吐出口周辺で放電が生じない電圧範囲内(−1000〜−1900V)で、感光体電流Iを大きくすることが可能である。つまり、オゾンが全く発生しない帯電方法により、効率よく感光体ドラム30を帯電することが可能である。
なお、静電噴霧を利用した帯電装置で用いる噴霧ノズル44としては、噴霧ノズル44内部に充填された液体40に電圧V1を印加できる構成であればよく、ステンレスなどの導電性材料で形成されたものに限らず、ガラスなどの非導電性材料で形成された噴霧ノズル44の内部に電圧V1を印加するための電極を挿入しても構わない。
また、図4に示すように、帯電装置31では、感光体ドラム30の軸方向(長さ方向)に沿って、複数の噴霧ノズル44が一列に等間隔に配置されている。言い換えれば、複数の噴霧ノズル44は、感光体ドラム30が回転駆動する方向と直交する方向に沿って一列に等間隔に配置されている。複数の噴霧ノズル44は、それぞれ配管43を介して貯蔵タンク41に接続されており、必要に応じて、外部からの衝撃から保護されるようにケース51内に設けられる。
より具体的には、たとえば、感光体ドラム30の軸方向の有効長300mmに対して、噴霧ノズル44は10mm周期で30個一列に配置されている。これにより、感光体ドラム30の軸方向に電荷50をほぼ均一に付与することができ、その結果、感光体ドラム30表面のより広い面積を同時に帯電させることが可能となり、感光体ドラム30はほぼ均一に帯電することになる。
また、噴霧ノズル44の配置方法としては、複数の噴霧ノズル44を一列に等間隔に配置する方法に限るものではなく、たとえば、複数列に千鳥状に配置してもよい。一列に配置するよりも千鳥状に配置する方が多くの噴霧ノズル44を配置することできるので、感光体ドラム30表面に液滴49をより均一に付着させることができる。したがって、感光体ドラム30の帯電ムラをより一層低減させることができる。
なお、図2および図4の説明では、感光体ドラム30に対して、重力方向の上側から下側に向かって液滴49を噴射したが、感光体ドラム30には、いずれの方向から液滴49を噴射してもよく、たとえば、感光体ドラム30に対して、重力方向の下側から上側に向けて液滴49を噴射してもよい。これは、噴霧ノズル44から噴射される液滴49は非常に微小であるため、重力の影響を無視することができ、液滴49は噴霧ノズル44と感光体ドラム30との間の電界に沿って移動するためである。
また、図5は、本実施の形態の変更例を示す断面図であって、図2と対比される図である。図5において、この帯電装置では、感光体ドラム30の表面に対向して導風板52が配置され、導風板52に開けられた小孔52aに塗布ノズル44の先端部が挿入されている。また、グリッド46は、塗布ノズル44よりも感光体ドラム30の下流側にずらして設置されている。
このように、導風板52を設けることにより、感光体ドラム30の回転に伴って発生する風を、塗布ノズル44の先端部に対して水平方向に導入することができる。せん断方向の風力は、塗布ノズル44の先端に発生したメニスカス48、あるいは発生した液滴49を分離させることができる。したがって、風力によって噴霧力を補足して静電噴霧を促進することができ、印加電圧V1の低減化を図ることができる。つまり、オゾンが発生しない電圧印加条件を設定した際、その範囲内で供給電荷量を大きくすることができる。また、グリッド46の設置位置を液滴49の飛翔方向に合わせることで、グリッド46内部に液滴49を通過させ、グリッド46の設定電位に感光体ドラム30を帯電することができる。
また、空気中で風力により液滴49を飛翔させると、レナード効果により空気中で液滴49が分離して負イオンが発生することから、電荷供給量をさらに増加させることが可能である。風速に依存するが、レナード効果により、103〜105個/ccの負イオンを発生することが可能である。
また、感光体ドラム30を安定的に帯電するためには、噴霧により生成された帯電液滴49が感光体ドラム30に到達するまでに、完全に気化させる必要があるが、本変更例のように積極的に風を利用することで、噴霧液滴49の気化速度を速くすることが可能である。つまり、液体40の供給量が多くても、気化していない状態で液滴49が感光体ドラム30に付着することがない安定した帯電装置を実現することができる。
図6は、本実施の形態の他の変更例を示す断面図であって、図2と対比される図である。図6において、この変更例では、塗布ノズル44の先端部の外周面に設けられ、液体40に振動を与える超音波振動子53と、超音波振動子53に電源電圧V3を供給する電源54とが設けられている。また、塗布ノズル44と超音波振動子53を電気的に絶縁するために、塗布ノズル44はガラスのような絶縁材料で形成されている。また、噴霧ノズル44内部に充填した液体40に電圧V1を印加するために、電極として噴霧ノズル44の内部にワイヤ55を挿入している。
このように、超音波振動子53を噴霧ノズル44先端の外周面に接触させることにより、噴霧ノズル44先端を振動させることができ、その振動により噴霧力を補足して静電噴霧を促進することが可能である。つまり、オゾンが発生しない電圧印加条件を設定した際、その範囲内での電荷供給量を大きくすることができる。
また、噴霧ノズル44先端が振動するため、噴霧ノズル44に付着したホコリや残留トナーなどの異物を除去することができ、異物付着による噴霧不良を抑制することができる。
図7は、本実施の形態のさらに他の変更例を示す断面図であって、図6と対比される図である。図7において、この変更例は、図6の帯電装置において超音波振動子53をヒータ56で置換したものである。ヒータ56によって液体40を加熱する。この場合においても、熱エネルギにより噴霧力を補足して静電噴霧を促進することが可能である。つまり、オゾンが発生しない電圧印加条件を設定した際、その範囲内での電荷供給量を大きくすることができる。また、液体40の蒸発を積極的に利用することにより、より微小な帯電液滴49を生成することができる。帯電液滴49が小さい程、液滴49の単位体積あたりの電荷許容量が大きくなるため、より帯電効率の高い帯電装置を実現することができる。
なお、上記実施の形態および変更例を適宜組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態では、本発明に係る帯電装置がディジタル複写機に搭載された例について説明したが、本発明の帯電装置は他の電子写真方式の画像形成装置、たとえばプリンタやファクシミリにも搭載可能であることは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の一実施の形態によるディジタル複写機の構成を示す断面図である。 図1に示した帯電装置の要部を示す断面図である。 図2に示した噴霧ノズルへの印加電圧と感光体電流との関係を示す図である。 図2に示した帯電装置の全体構成を示す図である。 この実施の形態の変更例を示す断面図である。 この実施の形態の他の変更例を示す断面図である。 この実施の形態のさらに他の変更例を示す断面図である。
符号の説明
1 原稿読取部、2 画像形成部、3 給紙部、4 後処理装置、10 原稿台、11 自動原稿搬送装置、12 操作パネル、13,14 走査ユニット、15 光学レンズ、16 CCDラインセンサ、21〜23 用紙カセット、24 手差しトレイ、25 両面ユニット、26 搬送ユニット、27 スイッチバック路、30 感光体ドラム、30a アルミ素管、30b 有機感光体層、31 帯電装置、32 光書込装置、33 現像ユニット、34 転写器、35 除電器、36 クリーニング器、37 定着ユニット、38 排紙ローラ、39 昇降トレイ、40 液体、41 貯蔵タンク、42 圧力制御装置、43 配管、44 噴霧ノズル、45,47 高圧電源、46 グリッド、48 メニスカス、49 液滴、50 電荷、51 ケース、52 導風板、52a 小孔、53 超音波振動子、54 電源、55 ワイヤ、56 ヒータ。

Claims (9)

  1. 電子写真方式の画像形成を行なうために、静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電装置において、
    噴霧ノズル内の液体に電圧を印加して静電噴霧を起こし、帯電した微小な液滴を前記噴霧ノズルから前記静電潜像担持体の表面に噴射する静電噴霧手段と、
    前記液体に力またはエネルギを与えて前記静電噴霧を促進する静電噴霧促進手段とを備えたことを特徴とする、帯電装置。
  2. 前記噴霧ノズルにおける電界強度は放電開始電界よりも小さく設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記静電噴霧促進手段は、前記液体に圧力を与えて前記静電噴霧を促進することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の帯電装置。
  4. 前記静電噴霧促進手段は、前記噴霧ノズルに発生したメニスカスに風を与えて前記静電噴霧を促進することを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の帯電装置。
  5. 前記静電噴霧促進手段は、前記静電潜像担持体の表面と前記噴霧ノズルとを相対運動させて前記風を発生させることを特徴とする、請求項4に記載の帯電装置。
  6. 前記静電噴霧促進手段は、発生した前記風を前記噴霧ノズルに導く導風部材を含むことを特徴とする、請求項5に記載の帯電装置。
  7. 前記静電噴霧促進手段は、前記液体に振動を与えて前記静電噴霧を促進することを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の帯電装置。
  8. 前記静電噴霧促進手段は、前記液体に熱を与えて前記静電噴霧を促進することを特徴とする、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の帯電装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の帯電装置を備え、電子写真方式の画像形成を行なうことを特徴とする、画像形成装置。
JP2006221076A 2006-08-14 2006-08-14 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP4689554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006221076A JP4689554B2 (ja) 2006-08-14 2006-08-14 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006221076A JP4689554B2 (ja) 2006-08-14 2006-08-14 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008046303A JP2008046303A (ja) 2008-02-28
JP4689554B2 true JP4689554B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=39180113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006221076A Expired - Fee Related JP4689554B2 (ja) 2006-08-14 2006-08-14 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4689554B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651570A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Minolta Camera Co Ltd 静電像形成方法
JPH0683117A (ja) * 1992-08-31 1994-03-25 Minolta Camera Co Ltd 静電像形成方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7970318B2 (en) * 2005-11-21 2011-06-28 Sharp Kabushiki Kaisha Charging device and image forming device using same

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0651570A (ja) * 1992-07-28 1994-02-25 Minolta Camera Co Ltd 静電像形成方法
JPH0683117A (ja) * 1992-08-31 1994-03-25 Minolta Camera Co Ltd 静電像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008046303A (ja) 2008-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7813689B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP4423312B2 (ja) 電子機器
JP2017068098A (ja) 噴霧装置、定着装置および画像形成装置
JP4372824B2 (ja) 帯電装置及びそれを用いた画像形成装置
US7349659B2 (en) Image forming apparatus for fixing a toner image
JP6668846B2 (ja) 定着装置
JP2017068103A (ja) 噴霧装置、定着装置および画像形成装置
JP2017167245A (ja) 定着装置
JP4689554B2 (ja) 帯電装置およびそれを用いた画像形成装置
JP6610358B2 (ja) 定着装置
JP3598644B2 (ja) 画像形成装置
JP2013222208A (ja) 記録担体を印刷するためのデジタルプリンター
JP5885928B2 (ja) 印刷機
JP7122173B2 (ja) 加熱器および定着装置並びに画像形成装置
US11556077B2 (en) Image formation apparatus
JP2007206493A (ja) 湿式定着装置および画像形成装置
JP5655801B2 (ja) 放電装置
JP2007206491A (ja) 湿式定着装置および画像形成装置
JP2007206492A (ja) 湿式定着装置および画像形成装置
US20060222407A1 (en) Wet type image forming apparatus and developing unit thereof
US20080240761A1 (en) Preconditioning Media Sheets To Reduce Transfer Voltage
JP2007140031A (ja) 定着装置、定着方法、および画像形成装置
JP4950576B2 (ja) 定着装置
JPH11258922A (ja) 画像形成装置
JP2019105730A (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110208

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees