JPH11258922A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11258922A
JPH11258922A JP6555698A JP6555698A JPH11258922A JP H11258922 A JPH11258922 A JP H11258922A JP 6555698 A JP6555698 A JP 6555698A JP 6555698 A JP6555698 A JP 6555698A JP H11258922 A JPH11258922 A JP H11258922A
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JP
Japan
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transfer
roller
recording medium
image
potential
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JP6555698A
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English (en)
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Shiro Wakahara
史郎 若原
Yoshie Iwakura
良恵 岩倉
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顕像剤の飛翔による飛び散り、剥離放電、逆
転写、画像のずれ、気泡等による画像劣化が発生せず、
より確実な電界制御や加圧、搬送力の制御が可能とな
り、信頼性の高い転写性能が得られると共に、部品点数
削減と小型化・コストダウンを図ることのできる転写装
置を提供すること。 【解決手段】 顕像剤像を担持するための担持体と対向
配置され、記録媒体へ該顕像剤像を転写する転写装置を
備えた画像形成装置において、該担持体近傍へ搬送され
た記録媒体を該担持体の近接位置まで付勢するための第
一転写部材と、該第一転写部材よりも記録媒体の搬送方
向下流側に配設され、顕像剤像を記録媒体上に転写する
ための第二転写部材と、該第二転写部材に対して顕像剤
像を記録媒体上に転写するための電位を印加すると共
に、該第一転写部材に対して該第二転写部材と担持体の
対向領域よりも記録媒体の搬送方向上流側において顕像
剤像が転写されるのを低減するための電位を印加する電
源手段とからなる転写装置を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル複写機
及びファクシミリ装置の印字部や、ディジタルプリン
タ、プロッタ等に適用され、さらに詳しくは転写手段に
より顕像剤を飛翔させることにより記録媒体上に画像を
形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、画像信号を紙等の記録媒体上に可
視像として出力する画像形成装置として、転写手段ロー
ラを使用することによって像担持体上のトナー等の顕像
剤からなる顕像剤像を用紙等の記録媒鉢上に転写して画
像形成を行なう画像形成装置が提案されており、例え
ば、特開昭49−24139号公報においては、転写像
の強度むらや地汚れを防止することを目的として、像担
持体上の顕像剤像(以後トナー像と略す)を記録媒体に
転写する転写手段とその制御方法について開示されてい
る。
【0003】即ち、同公報によれば、感光素子に形成さ
れた静電潜像を転写紙に転写する静電転写方式に於い
て、前記感光素子に転写紙を高絶縁材料からなるローラ
等の圧接部材で圧接し、且つその圧接部分に近接して転
写中の転写紙に静電容量の大きな又は導電性を有するロ
ーラ等の接触部材を接触させて静電転写を行なうことを
特徴とする静電転写方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に代表さ
れるような画像形成装置においては、感光体上のトナー
像を記録媒体である用紙表面に転写する場合に、弾性及
び中高抵抗を有する転写手段を圧接した状態で電位を付
与してトナー像を転写して画像を形成するので、非常に
画像がきれいな上にオゾンの発生を極めて少なくできる
又は発生させないという優れた特性を有する。
【0005】しかしながら上述のような画像形成装置に
おいて、付与する電位が或る程度以上高くなると、用紙
が感光体に対して接触する前に感光体上のトナ−が用紙
に対して移動を開始して飛翔する。このような飛翔が発
生すると特に画像の輪郭部に於てトナーが飛び散りを呈
し、画像の輪郭がぼやけコントラストのない画像が形成
されてしまうこととなる。この傾向は使用する電位が高
くなるほどより顕著に現れるので、転写ローラの技術は
高速処理を要求される例えば事務用複写機等の高速機に
対しては適用できないのが実状である。
【0006】さらに使用する転写ローラの感光体への押
し圧が必要以上に高くなると、例えば細線や文字などの
内部が転写されず白く抜ける現象(以後白抜けと略す)
が発生しやすくなる。
【0007】また、感光体から用紙が剥離する瞬間に剥
離放電が生じると、画像を著しく悪化させるため、用紙
を剥離する際の速度や角度に対して非常に制限が加えら
れることとなり、設計自由度が阻害されるといった問題
点があった。
【0008】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、顕像剤の飛翔によ
って発生する飛び散り、剥離放電、逆転写、画像のず
れ、気泡等による画像劣化が発生せず、より確実な電界
制御や加圧、搬送力の制御が可能となり、画像劣化が発
生しない信頼性の高い転写性能が得られると共に、部品
点数削減と小型化・コストダウンを図ることのできる転
写装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】講求項1に記載の発明
は、顕像剤像を担持するための担持体と対向配置され、
記録媒体へ該顕像剤像を転写する転写装置を備えた画像
形成装置において、該担持体近傍へ搬送された記録媒体
を該担持体の近接位置まで付勢するための第一転写部材
と、該第一転写部材よりも記録媒体の搬送方向下流側に
配設され、顕像剤像を記録媒体上に転写するための第二
転写部材と、該第二転写部材に対して顕像剤像を記録媒
体上に転写するための電位を印加すると共に、該第一転
写部材に対して該第二転写部材と担持体の対向領域より
も記録媒体の搬送方向上流側において顕像剤像が転写さ
れるのを低減するための電位を印加する電源手段とから
なる転写装置を備えた画像形成装置である。
【0010】請求項1の構成によれば、担持体上に担持
された顕像剤像が所定の転写領域に達する前に記録媒体
に対して飛翔することが回避でき、飛翔によって発生す
る飛び散りが発生せず、画像端部がぼやけるなどの画像
劣化が発生しない良好な転写が得られ、信頼性の高い画
像形成が可能となる。
【0011】講求項2に記載の発明は、第二転写部材よ
りも記録媒体の搬送方向下流側に配設され、担持体より
記録媒体が剥離するのを助長する第三転写部材を備え、
上記電源手段は、該第三転写部材に対して記録媒体が担
持体より剥離するのを助長する電位を印加することを特
徴とする請求項1に記載の画像形成装置であり、剥離放
電による画像劣化が一切発生せず良好な転写が得られ、
信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0012】講求項3に記載の発明は、上記電源手段
が、第一転写部材と担持体の対向領域及び該領域よりも
記録媒体の搬送方向上流側において担持体上の顕像剤像
の受ける電気力が、第二転写部材によって受ける電気力
より小さくなるように、該第一、第二転写部材に電位を
印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
置であり、担持体上に担持された顕像剤像が上流側で記
録媒体に飛翔するという不具合がより確実に回避でき、
良好な転写が得られ、信頼性の高い画像形成が可能とな
る。
【0013】講求項4に記載の発明は、上記電源手段が
第一転写部材に印加する電位が、該第一転写部材と担持
体との対向領域及び該領域よりも記録媒体の搬送方向上
流側において担持体上の顕像剤像の受ける電気力が、担
持体方向に付勢される電位であることを特徴とする請求
項3に記載の画像形成装置であり、担持体上に担持され
た顕像剤像が上流側で記録媒体に飛翔するという不具合
が確実に回避でき、良好な転写が得られ、信頼性の高い
画像形成が可能となる。
【0014】講求項5に記載の発明は、上記電源手段
が、第三転写部材と担持体の対向領域及び該領域よりも
記録媒体の搬送方向下流側において担持体上の顕像剤像
の受ける電気力が、第二転写部材によって受ける電気力
より小さくなるように、該第二、第三転写部材に電位を
印加することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装
置であり、顕像剤像の逆転写が発生せず、逆転写による
画像劣化が回避でき、良好な転写が得られ、信頼性の高
い画像形成が可能となる。
【0015】講求項6に記載の発明は、第一、第二転写
部材が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送
力を付与できる導電性弾性ローラからなり、該第二転写
部材が付与する搬送力は、該第一転写部材が付与する搬
送力より小さくないことを特徴とする請求項1に記載の
画像形成装置である。
【0016】請求項6の構成によれば、別途搬送装置を
配置する、またはレジストローラを別途配置する必要が
なく、部品点数削減と小型化・コストダウン・信頼性の
向上が可能になると共に、転写手段の間で記録媒体が弛
みを起こすようなことが回避されて担持体から剥離して
剥離放電を発生することによる画像劣化や、画像のず
れ、カラー画像の場合は画像のずれによる色ずれが発生
する等による不具合が発生しない良好な転写が得られ、
信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0017】請求項7に記載の発明は、複数の転写部材
が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送力を
付与できる導電性弾性ローラからなり、記録媒体の搬送
経路に対して下流側と上流側の転写部材のローラ外径を
夫々Dl、Duとしたとき、ローラ外径比Dl/Duが
1から1.07の範囲であることを特徴とする請求項1
又は2に記載の画像形成装置であり、転写部材の駆動系
等を同一として構成でき部品点数削減と小型化・コスト
ダウン・信頼性の向上が可能になると共に、より確実に
記録媒体の搬送力の制御が可能となって、画像劣化によ
る不具合が発生しないという効果がある。
【0018】講求項8に記載の発明は、第三転写部材
が、記録媒体上の顕像剤の担持体に対する電気力が第三
転写部材に対する電気力より小さくなる材質で構成され
ることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置であ
り、記録媒体上の顕像剤が担持体に対してのみに鏡像力
が作用することがなく、記録媒体の剥離がより容易とな
って剥離放電の回避がより有効となり、剥離時に発生す
る剥離放電による画像劣化が発生せず良好な転写が得ら
れ、信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0019】講求項9に記載の発明は、複数の転写部材
に付与する電位が、直流電位又は周波数成分を有する電
位であり、該周波数成分を有する電位が印加される転写
部材は、直流電位が付与される転写部材に対して記録媒
体の搬送方向上流側に配置されることを特徴とする請求
項1又は2に記載の画像形成装置であり、顕像剤像の担
持体に対する付着力を低下させることが可能となって転
写がより容易に行えると共に、顕像剤像の担持体に対す
る付着力を低下させた後に転写電界を付与して転写を行
うのでより低電界による転写が可能となる。そして転写
電位が低圧化でき電源関係の部品点数削減と小型化・コ
ストダウン・信頼性の向上が可能となる。
【0020】請求項10に記載の発明は、複数の転写部
材が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送力
を付与できる導電性弾性ローラからなり、該弾性層の材
質は該弾性層に存在する電荷を転写時に中和可能な電気
特性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の
画像形成装置であり、表面電荷によって必要な電界が影
響されることがなく、良好な転写が得られ、更に除電手
段を別途必要としないので部品点数削減と小型化・コス
トダウン・信頼性の向上が可能となる。
【0021】講求項11に記載の発明は、搬送する記録
媒体に対して加圧が必要な領域には加圧可能な弾性層を
有する導電性弾性ローラ、加圧が不要な領域にはブラシ
又はブラシローラを配設することを特徴とする請求項1
又は2に記載の画像形成装置であり、転写電界を形成す
る領域を、記録媒体を必要以上に加圧することなく広く
形成でき、より良好な転写が得られ、所望の画像形成が
行なえる。
【0022】講求項12に記載の発明は、記録媒体の搬
送方向に対する最も下流側に配置された転写部材が、担
持体に記録媒体を接触させるように記録媒体を加圧可能
な部材から構成されることを特徴とする請求項11に記
載の画像形成装置である。
【0023】請求項12の構成によれば、最も下流側に
配置された転写部材によって記録媒体の担持体への接触
状態を維持することができ、所定の位置以外で記録媒体
が剥離することがなく剥離放電を発生することによる画
像劣化や、画像のずれ、カラー画像の場合は画像のずれ
による色ずれの発生等による不具合が発生しない良好な
転写が得られ、信頼性の高い画像形成可能となる。
【0024】請求項13に記載の発明は、隣接する転写
部材間に配設され、記録媒体の搬送を誘導し、担持体か
ら記録媒体が離間することを抑制するための誘導手段を
備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形
成装置である。
【0025】請求項13の構成によれば、該離間に伴う
剥離放電などによって発生しうる画像劣化や、画像のず
れ、カラー画像の場合は画像のずれによる色ずれが発生
する等による不具合が発生しない良好な転写が得られ、
信頼性の高い画像形成が行なえる。また、転写部材と担
持体の対向領域に記録媒体を確実に誘導できるので、ジ
ャム(紙つまり)のない所望の記録媒体の搬送が可能と
なって良好な画像形成装置が実現できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施形態を以下に説
明するが、記録媒体に画像を記録するために必要な像担
持体への画像形成方法は、カールソンプロセスやイオン
フロー方式の他に種々の基本的な原理を使用可能であっ
て特に限定されるものではないが、以下に記載する実施
形態の説明においては、カールソンプロセスによる画像
形成装置を例にとって説明する。
【0027】図1は本発明による転写手段を使用する画
像形成装置の概略断面図であり、コンピュータの出力装
置として使用するが、このほかにワードプロセッサやF
AXの印字部、ディジタル複写機の印字部としても使用
可能である。
【0028】図1の画像形成装置は画像を形成する画像
形成部3と画像形成部3に用紙5を供給する給紙装置1
0を含む。画像形成部3はアルミ素管に感光層を配置し
た像担持体としての感光体ドラム178と感光体ドラム
178の表面に均一な電荷を付与する帯電ローラ179
及び該帯電ローラ179に電位を供給する帯電電源8
6、帯電された感光体ドラム178の表面に画像データ
に応じてレーザーを照射する露光手段としてのレーザー
ユニット180、該露光によって形成された電荷パター
ンからなる静電濳像に対してトナー21を供給してトナ
ー像を形成する現像手段183、現像用の電源184
と、用紙5を感光体ドラム178に圧接して感光体ドラ
ム178に形成されたトナー像を記録媒体である用紙5
に転写する転写手段176、感光体ドラム178の残留
電荷を除去する除電ランプ177を有する。
【0029】さらに給紙装置10は用紙5を収容するカ
セット4とこのカセット4から用紙5を送り出すピック
アップローラ6、供給された用紙5をガイドする給紙ガ
イド7、給紙された用紙5を所定の速度で搬送する一対
のレジストローラ125からなる。
【0030】また、給紙装置10は、用紙5が供給され
たことを検出する給紙センサ(図示せず)を備えてお
り、ピックアップローラ6、及び各ローラと感光体ドラ
ム178は図示しない駆動装置によって回転駆動され
る。これらの回転駆動は不図示のプロセスコントロール
ユニット(以後、最適な画像を得るために画像形成条件
を適宜制御することをプロセスコントロールと略す)に
よって所定のタイミングで適宜制御される。そして画像
形成部装置の用紙の出紙側には、用紙5を装置外に排出
する排紙ローラ175と排紙された用紙5を保持する排
紙トレー181を配置している。
【0031】帯電ローラ179は例えばウレタンを母材
とするソリッドゴムからなり、1.0×106Ω・cm
程度の抵抗値を有し、帯電ローラ179は帯電電源86
によって接地されている感光体ドラム178に対して該
感光体ドラム178に表面電位が例えば−600Vとな
るように電位を供給する。
【0032】除電ランプ177は複数のLED(発光ダ
イオード)からなり、感光体ドラム178の表面に光を
照射して感光体ドラム178の表面の電荷を中和して除
電するために使用するものである。ここで、上記の各要
素の殆どは例えばレーザープリンタの対応部分を流用し
て使用することが可能である。
【0033】次に図1の画像形成装置の動作について説
明すれば、不図示のホストコンピュータから送出される
印字コマンド等の印字に関する制御データや印字データ
によって印字動作が開始されると、まずピックアップロ
ーラ6によってカセット4から用紙5が1枚取り出され
レジストローラ125まで送られる。
【0034】レジストローラ125は用紙5を所定の速
度で感光体ドラム178と転写手段176の対向領域に
用紙5を送りだす。この動作に同期して帯電ローラ17
9には帯電電源86から電位が供給されて、感光体ドラ
ム178の表面に一様に例えば約−500Vの表面電位
を呈するように電荷が供給される。
【0035】この状態で感光体ドラム178の回転によ
って該帯電領域がレーザーユニット180の対向領域に
到達すると、レーザーユニット180は所望の画像デー
タに対応したレーザーパルスを感光体ドラム178の該
帯電が施された表面に照射し、レーザーが照射された感
光体ドラム178は感光性によって抵抗値が低下し、表
面に配置された電荷が中和されて表面電位が低下し、感
光体ドラム178表面に静電荷による電荷像(以後静電
潜像182と称する)を形成する。
【0036】この静電潜像182は感光体ドラム178
の回転によって現像手段183の対向領域に移動する。
現像手段183は内部にトナー21とトナー21に所定
の特性を付与するスリーブ22を有する。
【0037】静電濳像182は現像手段183によって
トナー21を補給し、トナー像182aとなる。トナー
像182aはさらに感光体ドラム178の回転に伴って
移動して転写手段176の対向領域に到達すると、同じ
く該対向領域に搬送された用紙5に対して接触し、感光
体ドラム178上に形成されたトナー像182aが該用
紙5に転写されて画像が形成される。
【0038】この後、用紙5は定着部11に移動して定
着された後、排紙ローラ175に用紙5が到達すると、
引き続き排紙ローラ175によって排紙トレー181に
排紙される。
【0039】また、感光体ドラム178は回転によって
除電ランプ177の対向領域に到達し、除電ランプ17
7によって感光体ドラム178と除電ランプ177の対
向領域の全面にわたって除電光を照射され、不要となっ
た感光体ドラム178の電荷を中和する。なお装置によ
っては図示しない顕像剤のクリーナー手段を別途設けて
も良い。
【0040】図1の画像形成装置では静電濳像182を
形成するための露光手段としてレーザーユニットを使用
しているが、例えば複数のLEDによるLEDヘッドを
使用してもよい。さらに該露光手段は上記のように例え
ばコンピュータからの画像信号やディジタル複写機の画
像処理部からの画像信号を露光する手段であっもよい
が、このほかに例えば原稿に対して照射した複写光によ
る露光が可能な、例えばアナログ複写機の露光装置であ
ってもよい。
【0041】さて図1の画像形成装置に於ては、用紙5
に形成されたトナー像を加熱および加圧することにより
紙に定着させる定着部11が設けられている。定着部1
1は、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ローラ14、
温度センサ15、および、温度制御回路80からなる。
【0042】加熱ローラ12は例えば顕像剤の付着を防
止するためのテフロン加工が施された厚さ2mmのアル
ミニウム管、ヒータ13は例えばハロゲンランプから夫
々構成され、ヒータ13は加熱ローラ12に内蔵されて
いる。加圧ローラ14は、例えばシリコーン樹脂等から
なり、互いに対向して設けられた上記加熱ローラ12お
よび加圧ローラ14には、紙を挟んで加圧することがで
きるように、夫々の軸の両端に図示しないスプリング等
によって例えば2kgの荷重が加えられている。
【0043】一方サーミスタ等から構成される温度セン
サ15は、加熱ローラ12表面の温度を測定するために
配設され、温度制御回路80は主制御部によって制御さ
れ、温度センサ15の測定結果に基づいてヒータ13の
ON/OFF等を制御し、加熱口一ラ12表面の温度を
例えば150℃に保持する。また、定着部11は、紙が
排出されたことを検出する排紙センサ(図示せず)を備
えている。
【0044】尚、加熱ローラ12、ヒータ13、加圧ロ
ーラ14等の材質や加熱ローラ12表面の温度も特に限
定されるものではない。さらに、定着部11は、加熱定
着もしくは加圧することによりトナー像を普通紙やOH
P用紙等の記録媒体に定着させる構成となっていてもよ
い。
【0045】次に上記の画像形成装置に使用している本
発明による転写手段176について説明すれば、図2〜
図5は転写手段176の断面拡大図である。本実施形態
に於いては、転写手段176はローラ形状の3本の同等
のローラ(転写部材)176−1〜176−3からな
り、いずれも回転可能なシャフト176−1a〜176
−3aと、感光体ドラム178に用紙5を圧接するため
の弾性層176−1c〜176−3cを有している。弾
性層176−1c〜176−3cは例えばウレタンを母
材とする発泡ゴムから構成される。そしてシャフト17
6−2aには転写するための電位を印加するための電源
88が接続されている。
【0046】尚、本実施形態では弾性層176−1c〜
176−3cとしてウレタンゴムを例示しているが、本
発明ではこれに限定されず、例えば発泡ポリウレタンや
シリコンゴム等を使用する構成でもよい。
【0047】図6は、従来から使用されている転写ロー
ラ200の場合を簡単化して示したものであり、用紙5
に接近しているトナー像182aのトナー21aに注目
すると、トナー21aに対しては感光体ドラム178と
転写ローラ200の間の電位差によって電界が形成され
ている。
【0048】この時の電界強度は各領域に分圧される電
位差によって決定され、従来の転写ローラを使用した場
合は、図6中に示している領域Bに電界が集中して非常
に大きな電界強度となる。このためにトナー21aが用
紙5に接触する所定の転写領域よりも手前で飛翔してし
まうので、不要な飛び散りを発生して輪郭がぼやけ、画
像劣化を招来することとなる。
【0049】さらに図6のように転写ローラ200を使
用する場合で転写効率を上げようとすると、転写ローラ
200を感光体ドラム178に押しつけて、ニップ幅を
広くすることが通常行われる。この場合にニップ部の押
しつけ圧が必要以上に大きくすると、細線や文字部で中
央部のトナーが転写されない所謂白抜けが発生しやすく
なる。
【0050】また、押しつけ圧を大きくしてニップを大
きくすると、転写ローラの変形量が大きくなるので、高
速回転させたり寿命を長くすることができなくなり、転
写ローラの押しつけ圧で転写効率を向上させることには
限界があった。さらに感光体ドラム178と用紙5の剥
離時に生じる剥離放電によって用紙5に転写された画像
が著しく破壊される不具合も発生する。
【0051】本発明による本実施形態ではこれらの不具
合が総て回避されており、転写手段176は3つ転写部
材をなすローラ176−1〜176−3によって形成さ
れている。夫々のローラ176−1〜3は抵抗が1×1
9Ω・cmの弾性ゴムから構成され、押し圧500g
で夫々のシャフト176−1a〜176−3aの両端に
加圧されている。なお、ローラ176−2にはそのシャ
フト176−2aに対して電源88によって所定の転写
電位、例えば3kVが付与される。
【0052】このような構成ではローラ176−1に於
ては電位が付与されていないので、図6に示すように、
転写領域の上流側の近傍で強電界が形成されず、前述の
不要なトナー飛翔が発生しない。
【0053】さらに転写圧を3本のローラで分割して付
与しているので、大きな転写圧が一箇所で付与されるの
とは異なって、上記の白抜けが発生せず良好な転写が得
られ、さらに用紙5に付与された電荷がローラ176−
2からローラ176−3に移動する際に減衰して剥離放
電が回避できる。
【0054】従って本発明による上記実施形態に於ける
転写手段176では、主に転写電界を形成するローラ1
76−2(第二転写部材)と、用紙5をトナー21の飛
翔なしに感光体ドラム178に近接させるローラ176
−1(第一の転写部材)、及び剥離を容易にするローラ
176−3(第三転写部材)から構成されており、転写
圧は夫々のローラによって与えられる。
【0055】このような構成にすることにより、上記の
不具合が総て回避されて良好な転写が得られ、転写時に
発生する画像劣化が一切発生せず、良好な画像形成が可
能となるという本発明特有の顕著な効果を得ることがで
きる。
【0056】なお、上記実施形態ではローラ176−2
に対してのみ電源88によって電位が付与されている
が、電位の付与はこれに限定されるものではなく、例え
ば図3や図4に示しているように、ローラ176−1と
176−2或いはローラ176−2と176−3に電位
を付与する構成や図5のように3本のローラに電位を付
与する構成も可能である。
【0057】このような構成を採用することにより、特
に高温高湿環境下で電源88からの高圧が用紙5を介し
てローラ176−1や176−3に流れる可能性が低く
なり、使用する電源88の容量を小さくでき、部品点数
削減と電源の小型化・コストダウン・信頼性の向上が図
れる。
【0058】さらに電源88の高圧電圧が、用紙5とロ
ーラ176−1と176−3を介して例えば画像形成装
置のフレーム等にリークすることがない。仮に高圧のリ
ークが発生すると、高圧電源の出力電位が低下して所定
の転写が得られないばかりか、他の電源に流れ込んで絶
縁破壊等により電源の破壊が発生する。このほかに装置
の画像形成を制御するためのPCU(プロセスコントロ
ールユニット)に高圧が瞬間的に流れ、マイコン等から
なる処理部分の誤動作を容易に引き起こす上に、画像形
成装置に接続された他の機器、例えばホストコンピュー
タや装置のコントローラ等の誤動作や破壊が発生する可
能性があるだけでなく、ユーザーが画像形成装置に触れ
ている場合は、ユーザーの感電を招いたり、安全規格上
問題となるが、本実施形態によるとこれらの不具合が回
避可能となっている。
【0059】上記のようにローラ176−2と同電位を
ローラ176−1又は176−3に付与した場合やロー
ラ176−1や176−3に電位を供給しない場合であ
っても、高温高湿環境下等で用紙5を介してローラ17
6−2の電位の影響がローラ176−1や176−3に
現れた場合は、トナー21の特性などによっては上記図
6のようなトナー飛翔が発生する場合がある。
【0060】このような場合は例えば図7〜12のよう
に別途電源88−1を配置するような構成即ち電源88
と異なる電位を必要に応じて供給するのが望ましい。例
えば図7では電源88−1を配置して2kVの電位をロ
ーラ176−1に供給している。一方、図8では同じく
電源88−1によってローラ176−3に電位を供給し
ている。
【0061】この場合の印加電位は図7と同等の電位で
あっても異なる電位であってもよく装置の特性によって
適宜決定すればよい。この他に図9のようにローラ17
6−1と176−3に電源88−1によって同電位を供
給するような構成でもよい。
【0062】更に図10は電源88−1と88−2を配
置して夫々のローラに夫々異なった電位を供給する構成
であり、さらに詳細に各電位を調整することができ望ま
しい。図10では電源88−2を新たに配置して1kV
の電位を供給している。
【0063】また、使用するトナー21の特性や種々の
条件によっては上記の電位の付与方法を組み合わせて、
例えば図11や図12のような構成も可能である。即ち
図11ではローラ176−2と176−3に電源88か
ら電位を供給し、電源88−1からローラ176−1に
異なった電位を供給する構成である。
【0064】上記実施形態では電源88及び88−1ま
たは88−2として3kV、2kV、1kVを挙げてい
るが、印加する電位はこれに限定されず良好な転写が得
られる範囲に適宜設定するのが好適である。特に転写電
界を主に形成するローラ176−2の上流側では、即ち
上記実施形態に於けるローラ176−1では図6のよう
なトナー21の飛翔を防止するためにローラ176−2
より低電界を形成するのが望ましく、ローラ176−2
より低電位を付与するのが好適である。
【0065】更に理想的にはトナー21に対して逆極性
の電位または少なくともトナー21が感光体ドラム17
8方向に力を得るような電界を形成するような電位を付
与するのが理想的である。
【0066】さらにローラ176−2の下流側、即ち上
記実施形態ではローラ176−3ではローラ176−2
による強電界に長時間さらされるとトナー21の特性や
現像条件によっては逆転写を発生する場合があり、ロー
ラ176−3によって電界を弱めるのが良く、ローラ1
76−3に付与する電位もローラ176−2より低電位
を付与して低電界を形成するのが好適である。
【0067】このように転写手段176の各要素、上記
実施形態では、各ローラが所望の特性を得ることによっ
て良好な転写が得られるよう各ローラによって形成され
る各電界を制御するために各ローラに付与する電位を制
御しているが、電界制御方法はこれに限定されず、例え
ば各ローラの抵抗値の制御や各ローラの外径や電位を供
給するシャフトと抵抗層、上記実施形態では弾性層の厚
みを制御して電界を制御するような方法も有効に利用で
きる。
【0068】しかし、上記実施形態のように各電界を所
定の値に制御する場合は微調整が容易な電位の制御によ
る方が有利であり、このほかに例えば高温高湿環境や低
温抵湿環境に於けるプロセスコントロールのように電位
制御による電界制御が最も容易に行える上に微調整も可
能である。
【0069】しかし電位制御では付与する電位値が複数
であるので、電源が出力電位を可変制御可能な電源であ
るか又は複数の電源の使用による等の電源コストアップ
が不可避である。電源のコストアップを回避するために
は上記のようなローラ抵抗や弾性層の調整による電界制
御方法が望ましい。
【0070】上記実施形態では各ローラの押しつけ圧は
ローラのシャフト両端に500gを付与しているが押し
つけ圧はこれに限定されない。例えばローラ176−1
では300g、ローラ176−3では100gのように
夫々のローラに適した押しつけ圧を付与するのが良く、
トナー21の特性や現像条件等によって適宜決定するの
が好適である。例えばローラ176−1では500g、
ローラ176−2では300g、ローラ176−3では
100gというように下流側になるほど押しつけ圧を小
さくする構成が良好な転写に対して適している場合があ
る。
【0071】また、上記実施形態では各ローラが同等で
あるので各ローラの用紙5に対する搬送能力も等しくな
る。各ローラの製造精度が十分に得られるならば問題な
いが一般的にゴムローラの精度、例えば硬度や外径等を
全く同一にするのは困難ではないが歩留まりの悪化の原
因となりコストアップを招来し望ましくない。
【0072】上記実施形態のように十分な精度が得られ
ない場合は、例えば上記実施形態のローラ176−2に
相当する部分に用紙5搬送能力の小さいローラを配置す
ると、ローラ176−1と176−2の間で用紙5の弛
みが発生する。用紙5の弛みが発生すると、用紙5が感
光体ドラム178から剥離し、該剥離によって剥離放電
が生じ画像の劣化を招くこととなる。
【0073】更に用紙5が感光体ドラム178から剥離
すると再度感光体ドラム178に対して接触したときに
剥離した位置と、再度接触した時の感光体ドラム178
と用紙5の相対位置が異なる場合が発生し、所望の画像
が用紙5の所望の位置に画像形成されるとは限らず画像
のずれが発生し、特に画像がカラー画像の場合は色ずれ
が発生して、良好な画像転写が得られないという不具合
を招来する。
【0074】また、ローラ176−3に用紙5の搬送力
の低いローラが配置されても同様に良好な転写が得られ
ない原因となる。従って各ローラの用紙5搬送力は下流
側のローラが上流側より小さくないことが必要であり、
若干上流側より大きくするのが最も望ましい。
【0075】各ローラの用紙5に対する搬送力は種々の
方法で制御可能であるが、用紙5の搬送能力をローラの
周速で制御することが、製造上及び構成上の観点から好
適であり、具体的には下流側のローラ外径を上流側より
大きくする方法が挙げられる。このようにローラ外径を
制御することによって、ローラの周速を制御する方法
は、駆動系を可変制御する必要がなく、部品点数削減と
小型化・コストダウン・信頼性の向上が可能となる。ま
た、この場合は下流側のローラ外径を上流側より1〜7
%程度大きくするのがよく、2〜5%が最も望ましいこ
とが実験によって確認されており、実験結果を下表に示
す。
【0076】
【表1】
【0077】この程度の外径差例えば外径比が5%以下
であるならば、各ローラに用紙5が挟持された瞬間に生
じる速度変化によって発生する画像の変化、例えば画像
の延びは使用者に確認しにくく、画像劣化を全く感じな
い或いは感じにくい。しかしながらローラの外径差をこ
れ以上大きくすると各ローラに用紙5が挟持された瞬間
に用紙5の搬送速度が大きく変化して画像に延びを生じ
て画像が乱れ、例えばビッチムラなどの不具合が発生し
やすくなる。
【0078】逆にローラの外径差が上記以下になると製
造時に非常に高精度が要求されるばかりでなく、実際の
効果を得にくくなる。尚、上記のような外径差は使用す
るローラの硬度や印字パターンによって多少は変化する
ので装置の特性によって適宜決定するのが合理的であ
る。
【0079】各ローラの周速制御は上記のように外径に
よらず例えば使用するギヤの歯数等のギヤ条件を調節す
ることによっても制御可能である。通常の画像形成装置
は例えば主たる駆動部分を駆動するためのメインモータ
ーによって一括駆動されており、ギヤのパラメーターを
制御するだけでローラの周速が調整可能であることか
ら、より有利である。また対象となるローラに対して別
途駆動系を配置して周速を制御することも可能である。
【0080】以上はローラの用紙5に対する搬送能力を
ローラの周速制御で調整する方法であるが、この他に、
ローラの硬度、ローラの表面性や材質または製法等によ
る用紙5との摩擦等を利用して搬送能力を制御してもよ
く、装置の諸特性によって適宜決定すればよい。例えば
上記の実施形態に於て、ローラ176−1にはスポンジ
ローラにフッ素コートを施し、ローラ176−2はスポ
ンジローラを単体として使用し、ローラ176−3はソ
リッドローラを使用する等の構成が可能である。
【0081】このような構成ではローラ176−1に使
用したフッ素コートは摩擦力が低く、ローラ176−2
はフッ素コートを使用していないので、用紙5との摩擦
力はローラ176−1より高い、さらにローラ176−
3はソリッドローラであるためにその摩擦力は一層高く
なるので、用紙5が良好に搬送されて上記の不具合が発
生しない。
【0082】さらに上記の実施形態では各ローラをスポ
ンジローラとしているがこれに限定されず例えばローラ
176−1と176−3をスポンジローラとし、ローラ
176−2をソリッドローラにする構成でもよい。転写
部でのローラとして通常のスポンジローラを使用する場
合は気泡内の空気層によつて気泡の電気特性が極所的に
気泡以外の部分と異なるために得られた画像に気泡の模
様が発生することがあり望ましくない。従って直接転写
電界を形成するローラ176−2をより細かな気泡で構
成したスポンジローラまたはソリッドローラとすること
が好適である。
【0083】また上記実施形態のように転写電界を形成
するローラ176−2がスポンジローラである場合は、
上記のように気泡内の空気によって電気的な特性が容易
に変化する。特に高温高湿または低温抵湿環境ではロー
ラゴムの電気特性も容易に変化しうるために、電気特性
の変化が生じて転写条件も変化し良好な画像が得られな
い場合がある。
【0084】これは、ローラの電気特性の変化は主にウ
レタンを母剤とするスポンジローラのように気泡が連泡
であるために容易に外気の出入りが発生し、外気の変化
に伴って例えば空気中の水分量の増減によってローラの
電気特性が容易に変化するためである。このような場合
は環境変動に合わせて印加する電位を制御するなどのプ
ロセスコントロール及びそのための検出手段が必要とな
り、例えば装置周辺の環境の変化を検出するための環境
検出手段を別途備えたり、出力が可変制御可能な電源も
必要となるので、部品点数増加と大型化・コストアップ
の招来と信頼性の低下は避けられない。
【0085】従って特に転写電界を形成する電位を付与
するローラには環境変動があってもローラの電気的特性
が変化しない又はしにくいソリッドローラが望ましい。
しかし、例えば硬度の関係などによってスポンジローラ
としなければならない場合は単泡からなるスポンジロー
ラとするのが望ましい。
【0086】単泡スポンジローラの場合はローラ内に空
気の出入りがないので環境変動によるローラの電気的特
性の変化が発生せず望ましい。このような単泡スポンジ
はシリコン等を母剤とする場合は容易に製造することが
できるが上記実施形態のようにウレタンを母剤とすると
単泡を形成しにくい。このような場合は薄層の誘電体か
らなるチョーブによって被覆するような構成とし、外気
の出入りが発生しないような構成とすることでもよい。
【0087】このように各ローラが必要とする機能に合
わせてローラの構成を変えるのが望ましい。例えばロー
ラ176−3は上記実施形態ではスポンジローラとして
いるが例えば金属または導体表面を有するローラ(以後
金属ローラ)としてもよい。例えば176−3を金属ロ
ーラとすると、用紙5の表面に存在する電荷が容易に中
和される他、用紙5の表面に存在する電荷が持つ鏡像力
が感光体ドラム178だけでなく金属ローラに対しても
作用するので、電気力線が分散して感光体ドラム178
に対する鏡像力が低下し、用紙5の剥離がより簡単に行
えるようになるという効果が得られる。
【0088】剥離時に金属ローラのように導体表面が露
出した状態では、トナー21の帯電量やその他の種々の
条件によって金属ローラに対する剥離放電が発生する場
合が予想され、金属ローラを誘電体層で被覆するような
構成がより望ましい。
【0089】さらに上記実施形態では上記のように各ロ
ーラの硬度を一定にしているがこれに限定されず、各ロ
ーラに必要な機能に合わせて適宜硬度を決定するのがよ
い。例えば上記実施形態ではローラ176−1にレジス
ト機能を持たせレジストローラとして作用させることも
できる。このような場合はローラ176−1の硬度を例
えばAskerC55°のように高めに設定してレジス
ト機能を高め、ローラ176−2の硬度をAskerC
30°程度に設定してもよい。
【0090】ローラ176−1ではAskerC55°
であるので感光体ドラム178上のトナー21に対して
かなり大きな圧力が作用する。圧力が大きすぎると白抜
け等が発生して望ましくなく、下流側のローラでの圧力
が低下するように硬度を下げるのが好適であって、特に
転写電界が形成される領域、上記実施形態ではローラ1
76−2では圧力が大きくならないように制御する必要
がある。また、ローラ176−1を高硬度としローラに
付与する押しつけ圧を小さくして感光体ドラム178上
のトナー21に作用する圧力を低下させるような構成で
もよい。
【0091】上記実施形態ではレジストローラ125を
配置しているが、このように転写手段176にレジスト
機能を持った構成では、レジストローラを配置しない構
成が可能となって、部品点数削減と小型化・コストダウ
ン・信頼性の向上が可能となる。
【0092】また上記実施形態では各ローラに付与する
電位を直流電位としているが、これに限定されず交流電
位を付与する構成でもよい。例えば、ローラ176−2
に振幅1.5kVの交流成分を畳上させた電位を付与す
るような構成でもよい。また同様にローラ176−2に
振幅1.5kVの交流成分を畳上させた直流電位を付与
し、他のローラ、上記実施形態では例えばローラ176
−1または176−3に交流成分のみ、または直流成分
みのを持つ電位を付与するような構成でもよく、さらに
上記実施形態ではローラ176−2に上記のように直流
電位のみを付与し、ローラ176−1に交流電位、例え
ば振幅1.5kVの交流を付与する構成でもよい。
【0093】このように交流を付与することによって、
感光体ドラム178上に担持されたトナー21に振動を
付与し、トナー21の感光体ドラム178に対する付着
力を低減し、より転写効率を上げる又はより抵電圧で転
写電界を形成しても転写が良好に行うことが可能であ
る。
【0094】このように感光体ドラム178に対する付
着力を低減して転写効率を向上させるためには、周波数
成分をもった、例えば交流電位を付与するのが効果的で
あるが、このほかに脈動電位や方形パルス波、三角波等
の種々の波形でもよく、トナー21の特性や現像条件等
によって適宜決定するのがよい。
【0095】さらに交流電位を付与するローラは上記実
施形態では例えばローラ176−2であるがこれに限定
されず例えばローラ176−2は直流電位のみであって
も交流電位のみであってもよく、その他のローラに交流
電位を畳上した直流電位や直流電位のみまたは交流電位
のみを付与する、即ちトナー21の特性や現像条件等に
よって最適な転写が得られるように適宜決定するのがよ
い。
【0096】次いで用紙5を剥離する場合に剥離をより
容易に行うために下流側のローラ例えば上記実施形態で
はローラ176−3に周波数成分を持つ電位を供給して
もよい。この場合は用紙5上に転写されたトナー21が
影響を受けない、例えば逆転写を生じないような振幅ま
たは周波数範囲であることが必須条件である。
【0097】一般的にMHzオーダー或いはGHzオー
ダーの周波数では、トナー21が追従することができず
画像劣化を生じないが、kHzオーダーではトナー21
の帯電量や質量等によって追従可能なトナー21が存在
しうる。このためにトナー21が付与された周波数成分
を持つ電界で移動し画像劣化が発生しうる不具合が発生
する。
【0098】また、周波数成分を持つ電位を付与する場
合、上記のように直流電位に畳上する方法でもよいが、
上記のように周波数成分を持つ電位を他のローラに付与
し、直流電位を単独で付与するローラを配置する構成で
も良く、このほうが電源の構成が簡単となって部品点数
削減と小型化・コストダウン・信頼性の向上が可能とな
る。
【0099】特に転写電界を形成する領域、上記実施形
態ではローラ176−2の上流側で周波数成分を有する
電位を付与して、感光体ドラム178に担持されたトナ
ー21に対して振動力を付与し、感光体ドラム178に
対する付着力を低下させた後、転写電界を形成する領
域、上記実施形態ではローラ176−2において直流電
界によって転写を行うことにより転写効率を向上させる
ことが可能で最も理想的である。
【0100】上記実施形態において各ローラは1×10
9Ω・cmの抵抗を有しているが、この抵抗値も良好な
転写が得られるように適宜決定するのがよい。例えば上
記実施形態においてローラ176−1はローラ176−
1の近傍で感光体ドラム178との微小空隙で、該空隙
に電界が集中するのを防止して上述したトナー21の飛
翔が発生しないようにできるだけ抵抗値の高いほうが望
ましい場合がある。
【0101】このような高抵抗ローラを使用した場合は
ローラの表面に存在する電荷を中和するような除電手段
を配置する必要がある。即ち、ローラ表面に存在する電
荷を中和しないと、該電荷による電位によって所望の転
写電界が形成できず、良好な転写が得られず所望の画像
形成が困難となるからである。このようなローラでは表
面の電荷は蓄積されていき、最終的には転写が困難とな
る事態を引き起こす。これに対して使用するローラの抵
抗値を表面の電荷を容易に中和可能な範囲に設定すると
上記のように上記除電電手段が不要となって望ましい。
【0102】さらに下流側のローラ176−3では用紙
5表面の電荷の中和が容易なようにローラ176−3の
抵抗値を低下させるような構成も可能であって望まし
い。このような場合は、カーボンブラック・イオン導電
剤・導電性繊維等の抵抗制御剤を混入したり或いは製法
の調整によって抵抗値を調節して上記所望の抵抗値に調
整するのが好適である。
【0103】また、上記実施形態では3本のローラの間
隔は等間隔としているがこれに限定されず、例えば上記
実施形態のローラ176−2と176−3の間隔は用紙
5の電荷が中和されることを考慮すると長いほうが有利
である。従って図13(a)のように、ローラ176−
2と176−3の間隔を広げるような構成、即ち等間隔
でない構成でもよい。図13では簡単のために感光体ド
ラム178とローラ176だけを示す。
【0104】さらに、上記の実施形態のようにローラ1
76−2と176−3の間では、ローラ176−2によ
って与えられた電荷によって図13(b)のように用紙
5が感光体ドラム178に静電気的に吸着しているよう
な場合が想定できるので、これらのローラ間隔はある程
度長くできる。
【0105】一方上記実施形態でのローラ176−1に
は電位を付与していないので、または十分な電位ではな
いので、用紙5に電荷が十分に供給される訳ではなくロ
ーラ176−1と176−2の間は図13(c)のよう
に必ずしも用紙5が感光体ドラム178に静電気的に吸
着することがない場合がある。この場合は感光体ドラム
178上のトナー21像が乱れて画像劣化を招来するの
で好ましくなく、例えば上記実施形態ではローラ176
−1と176−2の間隔はできるだけ狭くするかローラ
176−1に電位を付与して用紙5が感光体ドラム17
8に吸着するような電荷を付与するのが望ましい。
【0106】さらに上記実施形態では転写手段176を
ローラ形状としているがこれに限定されず例えばブラシ
を使用する、図14〜図20のような形状としてもよ
い。ブラシを使用した場合はローラを使用した場合と比
較すると転写電界を形成する領域を必要以上に加圧する
ことなく、該領域を大きく形成できる。従って上記の加
圧が過剰なために発生する転写時の白抜けが発生せず良
好な転写が可能となる。
【0107】図14〜図20では簡単のために電源を省
略して、感光体ドラム178と転写手段176のみを表
している。図14では上記実施形態に対応して3本のブ
ラシ176−4〜176−6を配置しているが、図15
は剥離部分にのみブラシ176−6を配置し、他の部分
には上記の如くローラ176−1と176−2を配置す
るような構成、図16は転写部分と剥離部にブラシ17
6−5、176−6を配置して他の部分にローラ176
−1を配置している構成、図17は転写部分にのみロー
ラ176−2を配置して他の部分にブラシ176−4、
176−6を配置している構成を各々示しており、加圧
が必要な部分にのみローラを使用し、他の部分にブラシ
を使用するような構成が望ましい。
【0108】例えば図15のように剥離部では、剥離だ
けに注目すれば加圧は重要でなくブラシを使用する方が
望ましいが、転写部では用紙5を必要以上に加圧しない
ためにブラシを使用する構成即ち図16の構成がより好
適である。図16ではローラ176−1によって用紙5
の搬送と加圧を行うために転写部での用紙加圧は例えば
上記従来技術に比較すると必ずしも必要ではない。
【0109】図17では用紙5の加圧と転写電界の形成
をローラ176−2によって行っており、上述のような
トナー21の飛翔が発生しないような用紙の導入や剥離
部にはブラシ176−4、176−6を使用している。
しかし、用紙5の搬送力の点からは図14から図17の
ような構成では不十分な場合がある。例えば用紙5が転
写手段176によって与えられる搬送力は図14から図
17ではブラシによるために用紙搬送力が不十分になる
場合がある。
【0110】このような場合は、例えば図15から図1
7では転写手段176のうちで用紙搬送力が十分に得ら
れる手段、上記図15ではローラ176−2、図16で
はローラ176−1、図17ではローラ176−2、と
用紙5の他の搬送手段、上記実施形態では定着部11と
の距離を用紙5の長さ以下にする必要がある。このよう
な構成では定着部11からの熱による不具合や装置の構
成上の問題から望ましくない場合が発生しうる。
【0111】例えば図15から図17のような構成では
定着部11による用紙5の搬送能力が必要以上に大きい
と、例えば図17に対して図18のような不具合が発生
しうる。図18の構成では定着部11によって用紙5が
必要以上に引っ張られ、用紙5が感光体ドラム178に
対して所定の位置とは異なった領域で剥離して、所定の
転写が得られず画像劣化を招来する。このような不具合
は図16に対しても同様に発生しうる。
【0112】このような場合は図19のような構成が適
当である。図19では転写手段176の最下流でローラ
を使用する構成である。ここでの転写手段176は上記
の如くその特性に応じて必要な機能が十分得られるよう
に種々の電位付与方法や特性値の制御を施した構成とし
てよい。また図16に対しては図20の構成が好適であ
る。
【0113】また、上記のようにローラとブラシの他に
ブレードや針電極も使用可能である。
【0114】上記実施形態では主に転写電界を形成する
手段(上記実施形態ではローラ176−2またはブラシ
176−5)は1本だけであるが、十分な転写効率が得
られない場合は、上記実施形態に限定されず複数の転写
電界を形成するローラ例えばローラ176−7を新たに
配置して2本のローラ176−2と176−7によって
転写電界を形成するような構成(図21)でもよい。
尚、図21では簡単のために電源を省略して示してい
る。
【0115】ここで各ローラは以上に記載の各特性を有
するローラまたはブラシであってよく夫々の電位制御も
上記の種々の印加方法が使用可能である。また、さらに
使用するローラの数を必要に応じて5本、6本、7本・
・・としてもよく装置の特性によって適宜決定すればよ
い。
【0116】例えば図22では2本のローラ176−3
と176−7に対して電源88によって転写電界を形成
する電位を付与し、ローラ176−8と176−9を新
たに配置して電源88−1から電源88よりも低い電位
を付与している。このような構成では転写電界を形成す
る高電位が用紙5を介してローラ176−1や176−
3にリークすることがなく、高圧のリークによる上記の
不具合が回避されている。
【0117】また図22では、転写電界を形成するロー
ラ176−3の他に176−7を配置して2本のローラ
で転写電界を形成しているがこれに限定されず上述した
種々の実施形態のように1本のローラで転写電界を形成
する構成でもよく、また逆に3本以上の手段を用いて転
写電界を形成するような構成でもよく装置の特性に応じ
て決定すればよい。
【0118】上記実施形態では各手段、即ち各ローラの
間は用紙5が感光体ドラム178から必要以上に離間し
ないように、比較的各ローラの間隔を近接して配置して
いるが、装置の構成上ローラを接近して配置できない場
合や、使用する用紙5が持つ弾力のために転写手段17
6の各手段、上記実施形態では各ローラ間で用紙5が所
望の搬送が困難な場合は、図23に示すように誘導手段
であるガイド133を配置するような構成でもよい。
【0119】図23(a)ではローラ176−1と17
6−2の間にのみガイド133を配置している。上記実
施形態ではローラ176−1では用紙5に対して十分な
電荷を付与しないために、用紙5が感光体ドラム178
から剥離しうるが、ローラ176−2では転写電位が付
与されるために用紙5に対して用紙5を感光体ドラムに
吸着するに十分な電荷が供給されうる。従ってローラ1
76−2と176−3の間には必ずしもガイド133の
ような誘導部材は必要ではない場合がある。
【0120】しかし使用する用紙5が非常に薄いまたは
高温高湿環境下の用紙5のように、用紙5の抵抗値が非
常に小さい場合は、用紙5に与えられた電荷が中和され
て十分に用紙5が吸着しない場合がある。この場合は図
23(b)のようにローラ176−2と176−3の間
にガイド134を配置するような構成でもよく、高温高
湿環境で使用される頻度が高い画像形成装置の場合は望
ましい。
【0121】また、ローラ176−2と176−3の
間、特にローラ176−2の近傍では用紙5の表面の電
荷によって用紙5は感光体ドラム178に対して吸着し
ているが、ローラ176−2から離間するに従って電荷
が中和され、感光体ドラム178から用紙5が離間する
ような場合が発生する。このような場合は図23(b)
のようにローラ176−2と176−3のほぼ全域にガ
イド134を配置する構成ではなく、ローラ176−3
に対して用紙5を誘導する最小限のガイド135を配置
するような図23(c)のような構成でもよい。
【0122】さらに上記実施形態のような各誘導手段
は、装置の例えばフレームに直接取り付ける、または誘
導部材の取り付け手段を別途配置するような構成でもよ
いが、例えば転写手段176の支持手段や感光体ドラム
178の支持手段に配置する、またはこれらの支持手段
の一部を利用して誘導手段として使用することが望まし
い。
【0123】上記のような誘導手段と感光体ドラム17
8との距離は非常に小さく構成される場合があり、例え
ば上記実施形態では1mm以下となる可能性もあるた
め、量産時の位置精度確保のためにもこれらの支持手段
に配置される方が非常に有利である。特にこれらの誘導
手段は、これらの支持手段と一体成型によって形成する
方が誘導手段の位置精度を確保するために非常に有効で
あって、部品点数削減と小型化・コストダウン・信頼性
の向上が可能となる。
【0124】このような構成によらない場合は所定の位
置以外で用紙5が感光体ドラム178から剥離し、該剥
離によって剥離放電が生じ画像の劣化を容易に招来す
る。更に用紙5が感光体ドラム178から剥離すると再
度感光体ドラム178に対して接触したときに剥離した
位置と再度接触した時の感光体ドラム178と用紙5の
相対位置が異なる場合が発生し、所望の画像が用紙5の
所望の位置に画像形成されるとは限らず画像のずれが発
生し、画像がカラー画像の場合色ずれを容易に発生させ
て、良好な画像転写が得られるとは限らない。
【0125】さらに用紙5が例えばローラ176−1の
下流側で剥離すると、下流側に配置された他の手段、上
記実施形態ではローラ176−2と感光体ドラム178
との間に用紙5の先端が搬送されるとは限らず、ペーパ
ージャム(紙つまり)を引き起こす結果となる。しかし
上記構成例えば図23のような構成ではこのような不具
合が一切発生せず、所望の用紙5搬送が可能で良好な画
像形成が行える。
【0126】上記実施形態は白黒の画像形成装置の場合
を例に挙げて説明したが、カラー画像形成装置の場合に
も本発明が適用できる。カラー画像形成装置は例えば図
24に示すように、複数の現像手段183a、183
b、183c、183d・・・を備えた画像形成部3
a、3b、3c、3d・・・を配して、夫々の現像手段
183a、183b、183c、183d・・・にカラ
ートナー、例えばイエロー、マゼンダ、シアン、ブラッ
クを使用したカラー画像形成装置を形成してもよい。
【0127】図24ではイエロー、マゼンダ、シアン、
ブラックに夫々対応し、画像形成部3a、3b、3c、
3dの転写位置に本発明を施した転写手段176−1〜
176−3を配置し、夫々カラーの画像データに基づい
てカラー画像形成が行われる。その他の構成要素は図1
と同じ構成としてもよい。
【0128】図24では感光体ドラム178の周囲に4
色のトナーを有する現像手段183a〜183dを配置
しており、画像は感光体ドラム178上に順次形成さ
れ、転写手段176と感光体ドラム178の間に搬送さ
れた用紙5に一括転写される。転写手段176は上記の
実施形態に記載の種々の構成が使用可能であって必要な
転写性能に適した特性を得られるような構成とすればよ
い。
【0129】尚、実施形態の説明においては、顕像剤が
トナーである場合を例に挙げて説明したが、顕像剤はイ
ンク等であってもよい。さらに、静電濳像を形成するま
での工程を、イオンフロー法を適用した構成とすること
も可能である。つまり、画像形成部は、コロナ放電器等
のイオン源を備えた構成となっていてもよい。この場合
においても、上記と同様の作用・効果を秦することがで
きる。
【0130】さらに本発明にかかる画像形成装置は、例
えば、ディジタル複写機およびファクシミリ装置の印字
部や、ディジタルプリンタ、プロッタ等に好適に適用す
ることができる。
【0131】
【発明の効果】請求項1の構成によれば、電源手段が第
一転写部材に対して第二転写部剤と担持体の対向領域よ
りも記録媒体の搬送方向上流側において顕像剤像が転写
されるのを低減するための電位を印加するので、担持体
上に担持された顕像剤像が所定の転写領域に達する前に
記録媒体に対して飛翔することが回避でき、飛翔によっ
て発生する飛び散りが発生せず、画像端部がぼやけるな
どの画像劣化が発生しない良好な転写が得られ、信頼性
の高い画像形成が可能となる。
【0132】請求項2の構成によれば、記録媒体が剥離
するのを助長する第三転写部材を備え、電源手段は第三
転写部材に対して記録媒体が担持体より剥離するのを助
長する電位を印加するので、剥離放電による画像劣化が
一切発生せず良好な転写が得られ、信頼性の高い画像形
成が可能となる。
【0133】請求項3の構成によれば、電源手段が第一
転写部材と担持体の対向領域及び該領域よりも記録媒体
の搬送方向上流側において担持体上の顕像剤像の受ける
電気力が第二転写部材によって受ける電気力よりも小さ
くなるように、該第一、第二転写部材に電位を印加する
ので、担持体上に担持された顕像剤像が上流側で記録媒
体に飛翔するという不具合がより確実に回避でき、良好
な転写が得られ、信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0134】請求項4の構成によれば、電源手段が第一
転写部材に印加する電位は、第一転写部材と担持体の対
向領域及び該領域よりも記録媒体の搬送方向上流側にお
いて担持体上の顕像剤像の受ける電気力が、担持体方向
に付勢される電位であるので、担持体上に担持された顕
像剤像が上流側で記録媒体に飛翔するという不具合が確
実に回避でき、良好な転写が得られ、信頼性の高い画像
形成が可能となる。
【0135】請求項5の構成によれば、電源手段は第三
転写部材と担持体の対向領域及び該領域よりも記録媒体
の搬送方向下流側において担持体の顕像剤像の受ける電
気力が、第二転写部材の受ける電気力より小さくなるよ
うに、第二、第三転写部材に電位を印加するので、顕像
剤像の逆転写が発生せず、逆転写による画像劣化が回避
でき、良好な転写が得られ、信頼性の高い画像形成が可
能となる。
【0136】請求項6の構成によれば、第一、第二転写
部材が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送
力を不要できる導電性弾性ローラからなり、第二転写部
材が付与する搬送力は、第一転写部材が付与する搬送力
よりも小さくないことを特徴としており、別途搬送装置
を配置したり又はレジストローラを別途配置する必要が
なく、部品点数削減と小型化・コストダウン・信頼性の
向上が可能になると共に、転写手段の間で記録媒体が弛
みをおこすようなことか回避されて担持体から剥離して
剥離放電を発生することによる画像劣化や、画像のず
れ、カラー画像の場合は画像のずれによる色ずれが発生
する等による不具合が発生しない良好な転写が得られ、
信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0137】請求項7の構成によれば、複数の転写部材
が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送力を
付与できる導電性弾性ローラからなり、記録媒体の搬送
経路に対して下流側と上流側の転写部材のローラ外径を
夫々Dl、Duとしたとき、ローラ外径比Dl/Duが
1から1.07の範囲であることを特徴としており、転
写部材の駆動系等を同一として構成でき部品点数削減と
小型化・コストダウン・信頼性の向上が可能になると共
に、より確実に記録媒体の搬送力の制御が可能となっ
て、画像劣化による不具合が発生しないという効果があ
る。
【0138】請求項8の構成によれば、第三転写部材
は、記録媒体上の顕像剤の担持体に対する電気力が第三
転写部材に対する電気力より小さくなる材質で構成され
るので、記録媒体上の顕像剤が担持体に対してのみに鏡
像力が作用することがなく、記録媒体の剥離がより容易
となって剥離放電の回避がより有効となり、剥離時に発
生する剥離放電による画像劣化が発生せず良好な転写が
得られ、信頼性の高い画像形成が可能となる。
【0139】請求項9の構成によれば、複数の転写部材
に付与する電位は直流成分又は周波数成分を有する電位
であり、周波数成分を有する電位が印加される転写部材
は、直流電位が付与される転写部材に対して記録媒体の
搬送方向上流側に配置されるので、顕像剤像の担持体に
対する付着力を低下させることが可能となって転写がよ
り容易に行える。また、顕像剤像の担持体に対する付着
力を低下させた後に転写電界を付与して転写を行うの
で、より低電界による転写が可能となる。従って転写電
位が低圧化でき電源関係の部品点数削減と小型化・コス
トダウン・信頼性の向上が可能となる。
【0140】請求項10の構成によれば、複数の転写部
材が記録媒体に対して加圧可能な弾性層を有し、搬送力
を付与できる導電性弾性ローラからなり、弾性層の材質
は弾性層に存在する電荷を転写時に中和可能な電気特性
を有するので、表面電荷によって必要な電界が影響され
ることがなく、良好な転写が得られる。また、除電手段
を別途必要としないので部品点数削減と小型化・コスト
ダウン・信頼性の向上が可能となる。
【0141】請求項11の構成によれば、搬送する記録
媒体に対して加圧が必要な領域には加圧可能な弾性層を
有する導電性弾性ローラ、加圧が不要な領域にはブラシ
又はブラシローラを配設するので、転写電界を形成する
領域を、記録媒体を必要以上に加圧することなく広く形
成でき、より良好な転写が得られ、所望の画像形成が行
なえる。
【0142】請求項12の構成によれば、記録媒体の搬
送方向に対する最も下流側に配置された転写部材が、担
持体に記録媒体を接触させるように記録媒体を加圧可能
な部材から構成されるので、最も下流側に配置された転
写部材によって記録媒体の担持体への接触状態を維持す
ることができ、所定の位置以外で記録媒体が剥離するこ
とがなく剥離放電を発生することによる画像劣化や、画
像のずれ、カラー画像の場合は画像のずれによる色ずれ
の発生等による不具合が発生しない良好な転写が得ら
れ、信頼性の高い画像形成可能となる。
【0143】請求項13の構成によれば、隣接する転写
部材間に配設され、記録部材の搬送を誘導し、担持体か
ら記録媒体が離間することを抑制するための誘導手段を
備えるので、該離間に伴う剥離放電などによって発生し
うる画像劣化や、画像のずれ、カラー画像の場合は画像
のずれによる色ずれが発生する等による不具合が発生し
ない良好な転写が得られ、信頼性の高い画像形成が行な
える。
【0144】また、転写部材と担持体の対向領域に記録
媒体を確実に誘導できるので、ジャム(紙つまり)のな
い所望の記録媒体の搬送が可能となって良好な画像形成
装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における転写手段を有するプ
リンタの断面を説明する全体説明図である。
【図2】本発明の実施形態における転写手段の断面を示
す概略の説明図である。
【図3】本発明の実施形態における転写手段の断面を示
す概略の説明図である。
【図4】本発明の実施形態における転写手段の断面を示
す概略の説明図である。
【図5】本発明の実施形態における転写手段の断面を示
す概略の説明図である。
【図6】従来の転写ローラによる転写部の概略図であ
る。
【図7】本発明の他の実施形態を説明するための概略図
である。
【図8】本発明の他の実施形態を説明するための概略図
である。
【図9】本発明の他の実施形態を説明するための概略図
である。
【図10】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図11】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図12】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図13】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図14】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図15】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図16】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図17】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図18】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図19】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図20】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図21】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図22】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図23】本発明の他の実施形態を説明するための概略
図である。
【図24】本発明をカラーの画像形成装置に適用した場
合の実施形態を説明するための概略図である。
【符号の説明】
3 画像形成装置 4 カセット 5 用紙 6 ピックアップローラ 7 給紙ガイド 10 給紙装置 11 定着部 12 加熱ローラ 13 ヒータ 14 加圧ローラ 15 温度センサ 21、21a トナー(顕像剤) 22 スリーブ 80 温度制御回路 86 帯電電源 88、88−1、88−2 電源(電源手段) 125 レジストローラ 133、134、135 ガイド(誘導手段) 175 排紙ローラ 176 転写手段 176−1〜176−6 転写部材(転写ローラ、転写
ブラシ) 176−1a、176−2a、176−3a シャフト 176−1c、176−2c、176−3c 導電弾性
層 177 除電ランプ 178 感光体ドラム(担持体) 179 帯電ローラ 180 レーザユニット 181 排紙トレー 182 静電潜像 182a トナー像(顕像剤像) 183 現像手段 184 電源 200 転写ローラ(従来の転写手段)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕像剤像を担持するための担持体と対向
    配置され、記録媒体へ該顕像剤像を転写する転写装置を
    備えた画像形成装置において、 該担持体近傍へ搬送された記録媒体を該担持体の近接位
    置まで付勢するための第一転写部材と、 該第一転写部材よりも記録媒体の搬送方向下流側に配設
    され、顕像剤像を記録媒体上に転写するための第二転写
    部材と、 該第二転写部材に対して顕像剤像を記録媒体上に転写す
    るための電位を印加すると共に、該第一転写部材に対し
    て該第二転写部材と担持体の対向領域よりも記録媒体の
    搬送方向上流側において顕像剤像が転写されるのを低減
    するための電位を印加する電源手段とからなる転写装置
    を備えた画像形成装置。
  2. 【請求項2】 第二転写部材よりも記録媒体の搬送方向
    下流側に配設され、担持体より記録媒体が剥離するのを
    助長する第三転写部材を備え、 上記電源手段は、該第三転写部材に対して記録媒体が担
    持体より剥離するのを助長する電位を印加することを特
    徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記電源手段は、第一転写部材と担持体
    の対向領域及び該領域よりも記録媒体の搬送方向上流側
    において担持体上の顕像剤像の受ける電気力が、第二転
    写部材によって受ける電気力より小さくなるように、該
    第一、第二転写部材に電位を印加することを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記電源手段が第一転写部材に印加する
    電位は、該第一転写部材と担持体との対向領域及び該領
    域よりも記録媒体の搬送方向上流側において担持体上の
    顕像剤像の受ける電気力が、担持体方向に付勢される電
    位であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 上記電源手段は、第三転写部材と担持体
    の対向領域及び該領域よりも記録媒体の搬送方向下流側
    において担持体上の顕像剤像の受ける電気力が、第二転
    写部材によって受ける電気力より小さくなるように、該
    第二、第三転写部材に電位を印加することを特徴とする
    請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 第一、第二転写部材が記録媒体に対して
    加圧可能な弾性層を有し、搬送力を付与できる導電性弾
    性ローラからなり、該第二転写部材が付与する搬送力
    は、該第一転写部材が付与する搬送力より小さくないこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 複数の転写部材が記録媒体に対して加圧
    可能な弾性層を有し、搬送力を付与できる導電性弾性ロ
    ーラからなり、記録媒体の搬送経路に対して下流側と上
    流側の転写部材のローラ外径を夫々Dl、Duとしたと
    き、ローラ外径比Dl/Duが1から1.07の範囲で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成
    装置。
  8. 【請求項8】 第三転写部材は、記録媒体上の顕像剤の
    担持体に対する電気力が第三転写部材に対する電気力よ
    り小さくなる材質で構成されることを特徴とする請求項
    2に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 複数の転写部材に付与する電位は、直流
    電位又は周波数成分を有する電位であり、該周波数成分
    を有する電位が印加される転写部材は、直流電位が付与
    される転写部材に対して記録媒体の搬送方向上流側に配
    置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 複数の転写部材が記録媒体に対して加
    圧可能な弾性層を有し、搬送力を付与できる導電性弾性
    ローラからなり、該弾性層の材質は該弾性層に存在する
    電荷を転写時に中和可能な電気特性を有することを特徴
    とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 搬送する記録媒体に対して加圧が必要
    な領域には加圧可能な弾性層を有する導電性弾性ロー
    ラ、加圧が不要な領域にはブラシ又はブラシローラを配
    設することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】 記録媒体の搬送方向に対する最も下流
    側に配置された転写部材が、担持体に記録媒体を接触さ
    せるように記録媒体を加圧可能な部材から構成されるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 隣接する転写部材間に配設され、記録
    媒体の搬送を誘導し、担持体から記録媒体が離間するこ
    とを抑制するための誘導手段を備えることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012042827A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Ricoh Co Ltd 転写装置、画像形成装置、転写方法、及び画像形成方法
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