JP4688267B2 - ゲーム装置及び情報記憶媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音を生成するとともに、所与のゲームを実行するゲーム装置に係り、例えば表示画面に対応したステレオ音を生成するのに適したゲーム装置に関する。また、本発明は、コンピュータの実行可能な情報を格納する情報記憶媒体に係り、例えば表示装置に表示された表示画面に対応したステレオ音をコンピュータに生成させるのに適した情報記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
シュミレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム等のゲームを実行するゲーム装置は、ディスプレイ等の表示装置においてゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ等の音出力装置においてBGM、効果音、キャラクタの声等の音を出力させている。
【0003】
例えば音出力についての左右(ステレオ)のラインアウト端子がゲーム装置に設けられている場合、通常左右のラインアウト端子にそれぞれ音出力装置が接続される。そして、ある音を音出力装置から出力する場合、ゲーム装置により生成された上記音のアナログデータが左のラインアウト端子から出力されて、左のラインアウト端子に接続された音出力装置から音が出力されるとともに、上記音のアナログデータが右のラインアウト端子から出力されて、右のラインアウト端子に接続された音出力装置から音が出力される。
【0004】
そして、ゲーム装置を用いてゲームプレーを楽しむプレーヤやそのゲームプレーを見る傍観者(以下、プレーヤ等と適宜いう。)に対して立体感のある音を感じさせるため、ゲーム装置はステレオで音を出力している。即ち、従来のゲーム装置は、ある音について左のラインアウト端子から出力するアナログデータに対して、右のラインアウト端子から出力するアナログデータを変えることにより、ステレオで音を出力する。
【0005】
BGMについては、BGMに係るデータがステレオ音としてのデータとしてゲーム装置に記憶されており、ゲーム装置はBGMデータに基づきBGMをステレオで出力する。
【0006】
近年、プレーヤにとってリアル感のあるゲームを実現するために、BGMだけでなく、キャラクタから発する効果音等についてもステレオで出力することが望まれている。例えば、特開平7−72875号公報に開示されているゲーム装置では、以下のようにして、キャラクタの効果音の音源位置と、表示画面におけるキャラクタ(以下、効果音発生キャラクタと述べる。)の表示位置とを略一致させている。即ち、従来のゲーム装置は、背景に対して効果音発生キャラクタが動く画像を表示するものである。そして、効果音発生キャラクタの表示画面上での位置を認識し、右のラインアウト端子から出力するアナログデータの大きさは、効果音発生キャラクタが表示画面の右端に位置するにつれて大きくし、左のラインアウト端子から出力するアナログデータの大きさは効果音発生キャラクタが表示画面の左端に位置するにつれて大きくする。これにより、従来のゲーム装置は、ステレオで音を出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のゲーム装置では、以下のような問題点がある。
(1) 表示画面に複数のキャラクタが表示される場合、例えばジョイスティック等のコントローラで選択されたキャラクタのみが、効果音発生キャラクタの対象となる。例えば、選択されたキャラクタがプレーヤの操作するキャラクタ(プレーヤキャラクタ)である場合、プレーヤキャラクタのみステレオ出力の対象となる。したがって、複数のキャラクタが表示される場合はプレーヤキャラクタ以外のキャラクタの音については、ステレオで出力されない。
【0008】
(2) 例えば背景が表示画面の表示範囲より広範であり、プレーヤキャラクタ以外のキャラクタ(以下、他キャラクタと述べる。)を効果音発生キャラクタとした場合、表示範囲外の他キャラクタについては、ステレオで出力することができない。即ち、表示範囲外となる他キャラクタについては、表示画面に対しての位置認識しか行っていないため、その他キャラクタの効果音についてステレオで出力されない。
【0009】
本発明の課題は、例えば表示画面以外の効果音の対象となるもの(例えば、効果音発生キャラクタ、音源)についても、ステレオで音を出力することができることにある。また、効果音の対象となるものが複数であっても、それぞれがステレオで出力されることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための第1の発明は、ゲーム空間(例えば、図4に示す二次元座標系で設定された背景マップ2)に設定した複数の仮想マイク(例えば、図5に示す仮想マイク22,24)それぞれが仮想集音した音を生成するが、その仮想集音した音の大きさは、当該音の音源(例えば、図5に示す音源26)と仮想集音した仮想マイクとの距離に基づいて決定されることを特徴とするゲーム装置である
【0011】
第1の発明によれば、それぞれの仮想マイクが仮想集音した音の大きさが、音の音源と仮想集音した仮想マイクとの距離に基づき決定されるため、ステレオでの音出力が可能となる。そして、例えば音源が複数設定された場合、各音源について仮想マイクが仮想集音すれば良いため、複数の音源が設定されても各音源の音についてステレオで出力することが可能となる。
【0012】
また、第12の発明は、コンピュータに音を生成させるとともに、所与のゲームを実行させる情報を格納した情報記憶媒体において、
ゲーム空間(例えば、図4に示す二次元座標系で設定された背景マップ2)を設定させるゲーム空間設定情報(例えば、図11に示す空間演算プログラム612)と、
上記ゲーム空間内に音源(例えば、図5に示す音源26)を設定させる音源設定情報(例えば、図11に示す音源設定プログラム616)と、
上記音源からの音を仮想集音する仮想マイク(例えば、図5に示す仮想マイク22,24)を複数上記ゲーム空間内に設定させる仮想マイク設定情報(例えば、図11に示す仮想マイク制御プログラム616)と、
上記複数の仮想マイクのそれぞれが仮想集音した音を別々に生成させる音生成情報(例えば、図11に示す仮想マイク制御プログラム614)と、を格納し、
上記音生成情報には上記各仮想マイクと上記音源との距離に基づき生成する音の大きさを設定させる情報が含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0013】
この発明によれば、複数の仮想マイクが、ゲーム空間に設定された音源からの音を仮想集音し、複数の仮想マイクのそれぞれが仮想集音した音を別々に生成し、更に、音が生成される際に各仮想マイクと音源との距離に基づき生成する音の大きさが設定されるため、ステレオでの音出力が可能となる。
【0014】
例えば各仮想マイクと音源との距離が小さくなるにつれて音が大きく設定される場合、一の仮想マイクが音源に対して比較的近く、二の仮想マイクが音源に対して比較的遠い際には、一の仮想マイクから仮想集音された音は比較的大きく生成され、二の仮想マイクから仮想集音された音は比較的小さく生成されることになる。従い、別々に生成された音が別々に音出力装置に出力された場合、ゲームをプレーするプレーヤ等にはステレオ感のある音として聞こえる。
【0015】
そして、仮想マイクはゲーム空間内に設定された音源からの音を仮想集音するため、音源がゲーム空間の表示領域外に設定されたものとしても、その音源の音がステレオで出力されることが可能となる。また、複数の仮想マイクがそれぞれ仮想集音した音が別々に生成されるため、音源の音が不自然なステレオとならない。このように、本発明によれば、表示画面に適したステレオ音で出力することができる。
【0016】
また、例えば音源が複数設定された場合、各音源について仮想マイクが仮想集音すれば良いため、複数の音源が設定されても各音源の音についてステレオで出力することが可能となる。
【0017】
第2の発明は、所与のゲームを実行するゲーム装置において、
ゲーム空間(例えば、図4に示す二次元座標系で設定された背景マップ2)の表示領域(例えば、図4に示す表示領域4)を設定し、当該表示領域を表示画面に表示する表示手段(例えば、図11に示す空間演算部512及び画像生成部520)と、
上記ゲーム空間内に第一仮想点(例えば、図5に示す音源26)を設定する第一設定手段(例えば、図11に示す音源設定部516)と、
上記ゲーム空間内に複数の第二仮想点(例えば、図5に示す仮想マイク22,24)を設定する第二設定手段(例えば、図11に示す仮想マイク制御部514)と、
上記複数の第二仮想点の数分だけ別々に音を生成する音生成手段(例えば、図11に示す仮想マイク制御部514及び音生成部530)と、を備え、
上記音生成手段は、上記各第二仮想点と上記第一仮想点との距離に基づいて上記別々に生成される音の大きさを設定する音量設定手段(例えば、図11に示す仮想マイク制御部514)を具備すること、を特徴とするゲーム装置である
【0018】
なお、基本的にゲーム装置は、音出力に係るラインアウト端子等が複数設けられており、複数のラインアウト端子のそれぞれにはスピーカ等の音出力装置が接続されている。そして、音生成手段により別々に生成された音は、それぞれ対応するラインアウト端子を介して音出力装置から出力される。
【0019】
また、第13の発明は、コンピュータに音を生成させるとともに、所与のゲームを実行させる情報を格納した情報記憶媒体において、
ゲーム空間(例えば、図4に示す二次元座標系で設定された背景マップ2)を設定させるゲーム空間設定情報(例えば、図11に示す空間演算プログラム612)と、
上記ゲーム空間の表示領域(例えば、図4に示す表示領域4)を表示装置に表示させる表示情報(例えば、図11に示す空間演算プログラム612)と、
上記ゲーム空間内に第一仮想点(例えば、図5に示す音源26)を設定させる第一設定情報(例えば、図11に示す音源設定プログラム616)と、
上記ゲーム空間内に複数の第二仮想点(例えば、図5に示す仮想マイク22,24)を設定させる第二設定情報(例えば、図11に示す仮想マイク制御プログラム614)と、
上記複数の第二仮想点の数分だけ別々に音を生成させる音生成情報(例えば、図11に示す仮想マイク制御プログラム614)と、を格納し、
上記各第二仮想点と上記第一仮想点との距離に基づいて上記別々に生成される音の大きさを設定させる音量設定情報(例えば、図11に示す仮想マイク制御プログラム614)が上記音生成情報に含まれる、情報記憶媒体である
【0020】
ここで、情報記憶媒体に格納された情報がコンピュータに読み込まれると、その情報がコンピュータに対して処理を実行させる。即ち、コンピュータは、情報記憶媒体に格納された情報に基づく処理を実行する。また、コンピュータに複数の音出力装置が接続されている場合には、コンピュータで別々に生成された音は、別々に音出力装置において音を出力される。
【0021】
以上のように、第2又は第13の発明によれば、複数の第二仮想点の数分だけ別々に音を生成する際に、その別々に生成される音の大きさは、対応する第二仮想点と第一仮想点との距離に基づき設定される。したがって、本発明では、第一仮想点からの音としてステレオでの音出力が可能となる。
【0022】
例えば、各第二仮想点と第一仮想点との距離が小さくなるにつれて音が大きく設定される場合、一の第二仮想点が第一仮想点に対して比較的近く、二の第二仮想点が第一仮想点に対して比較的遠い際には、一の第二仮想点に対応して生成される音は比較的大きくなり、二の第二仮想点に対応して生成される音は比較的小さくなる。従い、別々に生成された音が別々に音出力装置に出力された場合、ゲームをプレーするプレーヤ等にはステレオ感のある音として聞こえる。このとき、プレーヤが感じられるステレオ感としては、ゲーム空間内において一の第二仮想点と二の第二仮想点との間に居るようなステレオ感となる。したがって、プレーヤの感じられるステレオ感は、第一仮想点から音が発せられているようなステレオ感となる。即ち、プレーヤはあたかもゲーム空間に居る気分を感じられるため、ゲームのリアリティが向上する。
【0023】
そして、第一仮想点及び複数の第二仮想点のいずれもがゲーム空間に設定されるため、第一仮想点が表示領域外に設定された場合でも、第一仮想点の音としてステレオで常に出力可能である。また、各第二仮想点と第一仮想点との距離に基づき、各第二仮想点に対応した音が別々に生成されるため、第一仮想点の音としては不自然なステレオ音とならない。このように、本発明によれば、表示画面に適したステレオ音で出力することができる。
【0024】
また、例えば第一仮想点が複数設定された場合、各第一仮想点について各第一仮想点と各第二仮想点との距離に基づき音を生成するだけでよいため、複数の第一仮想点が設定されても、各第一仮想点の音としてステレオで出力することが可能となる。なお、本明細書において、音とは、音楽、声、効果音、ビープ音といったものであり、いわゆる聴覚的に感じられるものである。
【0025】
第3の発明は、第2の発明のゲーム装置において、
上記第二設定手段が上記複数の第二仮想点を上記ゲーム空間内においてそれぞれ離して設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0026】
第14の発明は、第13の発明の情報記憶媒体において、
上記複数の第二仮想点を上記ゲーム空間内においてそれぞれ離して設定させる情報が上記第二設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0027】
第3または第14の発明によれば、複数の第二仮想点がそれぞれ離れていなければ、第一仮想点と第二仮想点との距離はどれも必ず同じになってしまうが、複数の第二仮想点がそれぞれ離れているため、第一仮想点と各第二仮想点との距離はどれもが必ずしも同じにならない。このため、音がステレオで出力されることが可能となる。
【0028】
第4の発明は、第2または第3の発明のゲーム装置において、
上記第二設定手段が上記ゲーム空間の表示領域の周辺もしくは表示領域内に上記複数の第二仮想点を設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0029】
第6の発明は、第2から第5のいずれか一つの発明のゲーム装置において、
上記第二設定手段が第二仮想点を二つ設定するとともに、当該二つの第二仮想点を上記ゲーム空間内の表示領域の周辺もしくは表示領域内の左右方向に離して設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0030】
第15の発明は、第13または第14の発明の情報記憶媒体において、
上記ゲーム空間の表示領域の周辺もしくは表示領域内に上記複数の第二仮想点を設定させる情報が上記第二設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0031】
第16の発明は、第13から第15のいずれか一つの発明の情報記憶媒体において、
第二仮想点を二つ設定させるとともに、当該二つの第二仮想点を上記ゲーム空間内の表示領域の周辺もしくは表示領域内の左右方向に離して設定させる情報が、上記第二設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0032】
以上のように、第4または第15の発明によれば、ゲーム空間の表示領域の周辺もしくは表示領域内に複数の第二仮想点が設定されるため、表示画面に対する出力される音のプレーヤにとって感じられる位置(即ち、出力される音のステレオ感)と、表示領域に対するゲーム空間における第一仮想点の位置との関係が略一致する。従って、ゲームプレーをするプレーヤ或いは傍観者は、表示画面に対しての第一仮想点の位置関係を感覚的に把握することができる。即ち、プレーヤ等は聴覚的にステレオ感を感じられる。そのため、プレーヤ等は、視覚的及び聴覚的にリアル感のあるゲームを味わえる。また、第6または第16の発明によれば、二つの第二仮想点が設定されるだけで、上記効果を奏する。即ち、プレーヤ等がステレオ感のある音を感じることができる。
【0033】
第5の発明は、第2から第4のいずれか一つの発明のゲーム装置において、
複数の音出力装置を備え、
上記音生成手段が上記各第二仮想点と上記各音出力装置とを一対一に対応づけて音を生成すること、を特徴とするゲーム装置である
【0034】
第5の発明によれば、別々に生成された音が対応づけられた音出力装置から出力される。ここで、各第二仮想点と第一仮想点との距離に基づき生成する音の大きさが設定されるため、複数の音出力装置から出力される音の大きさは、それぞれの音出力装置により異なり得る。そのため、プレーヤ等は聴覚的にステレオ感を感じられる。
【0035】
第7の発明は、第2から第6のいずれか一つの発明のゲーム装置において、
プレーヤの操作に基づき上記ゲーム空間内を移動するキャラクタを設定するキャラクタ設定手段(例えば、図11に示す空間演算部512)を備え、
上記表示手段が、上記キャラクタの移動に伴い上記表示領域を設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0036】
第17の発明は、第13から第16のいずれか一つの発明の情報記憶媒体において、
プレーヤの操作に基づき上記ゲーム空間内を移動するキャラクタを設定させるキャラクタ設定情報(例えば、図11に示す空間演算プログラム612)、を格納し、
上記キャラクタの移動に伴い上記表示領域を設定させる情報が上記表示情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0037】
以上のように、第7または第17の発明によれば、プレーヤの操作するキャラクタの移動に伴い表示領域を設定するため、当該キャラクタが表示領域内に位置するようにすることができ、表示画面にキャラクタが表示される。そして、プレーヤはゲーム空間に設定された第一仮想点の音してステレオ感が得られるため、ゲーム空間におけるキャラクタと第一仮想点との位置関係を感覚的に把握でき得る。
【0038】
第8の発明は、第6の発明のゲーム装置において、
プレーヤの操作に基づき上記ゲーム空間内を移動するキャラクタ(例えば、図5に示すプレーヤキャラクタ6)を設定するキャラクタ設定手段(例えば、図11に示す空間演算部512)を備え、
上記表示手段が上記キャラクタの移動に伴い上記表示領域を設定し、上記第二設定手段が上記キャラクタの左方に一方の第二仮想点を設定し、上記第二設定手段が上記キャラクタの右方に他方の第二仮想点を設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0039】
第18の発明は、第16の発明の情報記憶媒体において、
プレーヤの操作に基づき上記ゲーム空間内を移動するキャラクタ(例えば、図5に示すプレーヤキャラクタ6)を設定させるキャラクタ設定情報(例えば、図11に示す空間演算プログラム612)、を格納し、
上記キャラクタの移動に伴い上記表示領域を設定させる情報が上記表示情報に含まれており、
上記キャラクタの左方に一方の第二仮想点を設定させるとともに、上記キャラクタの右方に他方の第二仮想点を設定させる情報が、上記第二設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0040】
以上のように、第8または第18の発明によれば、プレーヤの操作するキャラクタの移動に伴い表示領域を設定するため、当該キャラクタが表示領域内に位置するようにすることができ、表示画面にキャラクタが表示される。そして、キャラクタの左方に一方の第二仮想点が設定され、キャラクタの右方に他方の第二仮想点が設定されており、その上、一方の第二仮想点と第一仮想点との距離に基づく大きさで音が生成され、これとは別に他方の第二仮想点と第一仮想点との距離に基づく大きさで音が生成され、それぞれ生成された音が別々に出力された場合、プレーヤはゲーム空間においてキャラクタに対する第一仮想点の左右方向の位置を把握することができる。したがい、プレーヤはゲーム空間におけるキャラクタの位置にいるような感覚を聴覚的に得られ、これにより、プレーヤはキャラクタに感情移入をしてゲームを楽しめる。
【0041】
第9の発明は、第7または第8の発明のゲーム装置において、
上記第一設定手段が上記キャラクタの位置に上記第一仮想点を設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0042】
第19の発明は、第17または第18の発明の情報記憶媒体において、
上記キャラクタの位置に第一仮想点を設定させる情報が上記第一設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0043】
以上のように、第9または第19の発明によれば、キャラクタの位置に第一仮想点が設定されるため、キャラクタの発する音としてステレオで出力することができる。
【0044】
第10の発明は、第7または第8の発明のゲーム装置において、
上記第一設定手段が上記キャラクタの位置とは別の位置に第一仮想点を設定すること、を特徴とするゲーム装置である
【0045】
第20の発明は、第17または第18の発明の情報記憶媒体において、
上記キャラクタの位置とは別の位置に第一仮想点を設定させる情報が上記第一設定情報に含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0046】
以上のように、第10または第20の発明によれば、プレーヤの操作するキャラクタとは別の位置に第一仮想点が設定されるため、生成される音はゲーム空間における環境音や効果音となり得る。
【0047】
第11の発明は、第2から第10のいずれか一つの発明のゲーム装置において、
上記各第二仮想点と上記第一仮想点との距離が所与の距離より小さい場合に上記音生成手段が音を生成することを特徴とするゲーム装置である
【0048】
第21の発明は、第13から第20のいずれか一つの発明の情報記憶媒体において、
上記音生成情報には上記各第二仮想点と上記第一仮想点との距離が所与の距離より小さい場合に音を生成させる情報が含まれること、を特徴とする情報記憶媒体である
【0049】
以上のように、第11または第21の発明によれば、例えば実際の音の発生源との距離が大きいとその発生源の音が聞こえないことがあるが、第一仮想点の音としてそのようなことをゲームで実現することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態例について図面を参照して説明する。なお、以下では、本発明をシュミレーションゲームに適用した場合を例にとって説明するが、本発明が適用されるものはこれに限られるものではない。
【0051】
図1は、本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置本体1200には、ゲームコントローラ1202,1204が着脱自在に接続されている。ゲーム装置本体1200は、画像出力用端子と、音出力用端子とを備えており、各端子を介してテレビ1206に接続されている。一方、テレビ1206は、ゲーム装置本体1200から上記画像出力用端子を介して出力された電気信号(画像に係る電気信号)により画像を表示する表示画面1208と、ゲーム装置本体1200から上記音出力用端子を介して出力された電気信号(音に係る電気信号)により音を出力する左スピーカ1210,右スピーカ1212とを備えている。そして、テレビ1206は音についてステレオ出力が可能なものであり、左スピーカ1210及び右スピーカ1212は別々に音を出力する。そして、左スピーカ1210は表示画面1208の左方に設けられており、右スピーカ1212は表示画面1208の右方に設けられている。
【0052】
一方、上記音出力用端子は、左用の左音出力用端子と、右用の右音出力端子とから構成されている。そして、ゲーム装置本体1200は、上記左音出力用端子を介して左スピーカ1210に接続されているとともに、上記右音出力用端子を介して右スピーカ1212に接続されている。なお、ゲーム装置本体1200は、上記左音出力用端子と上記右音出力用端子からは別々に電気信号を出力する。
【0053】
そして、ゲームプログラム等のゲームを行うための情報は、ゲーム装置本体1200に対して着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1218、ICカード1214、メモリカード1216等に格納されている。
【0054】
プレーヤは、表示画面1208に映し出されるゲーム画像を見つつ、左スピーカ1210及び右スピーカ1212から出力される音を聞きながらシュミレーションゲームを楽しむ。即ち、プレーヤはゲームコントローラ1202,1204を操作することによって、画面に表示されるプレーヤキャラクタを操作し、プレーヤキャラクタに謎解きをさせて或いはプレーヤキャラクタを敵キャラクタと戦わせてゲームを楽しむ。
【0055】
本実施の形態例のゲーム装置は2Dゲームを実行するものである。即ち、本実施の形態例のゲーム装置は、平面となる背景マップを設定し、この背景マップ上にプレーヤキャラクタや敵キャラクタ等のキャラクタを設定する。そして、コンピュータ制御に基づき或いはプレーヤの操作に基づきキャラクタを制御し、キャラクタを背景マップ上において移動させる。また、本実施の形態例のゲーム装置は、背景マップにおける全域或いは一部領域を表示領域とし、この表示領域が表示画面1208の表示画面領域と一致するように、表示領域を表示画面1208に表示させる。本実施の形態例のゲーム装置では、ステージ毎に背景マップのデータが対応づけられて記憶されており、あるステージにうつったときにそのステージの背景マップが用いられる。
【0056】
図2は、表示画面1208に映し出される画面の一例である。
図2に示すステージでは、プレーヤキャラクタ6が背景マップ上のいずれに位置していても、表示画面がスクロールしない。図2に示すように、ステージの背景マップは、背景を斜め上空から斜視したようなマップであり、遠近感のあるマップである。そして、プレーヤの操作によりプレーヤキャラクタ6は背景マップ上を移動する。また、プレーヤキャラクタ6が表示画面の上方にいくにつれて、表示画面上に表示されるプレーヤキャラクタ6の大きさは小さくなる。
【0057】
本実施の形態例のゲーム装置は、二次元座標系で表される背景マップを設定し、プレーヤの操作に基づき移動するプレーヤキャラクタ6を背景マップ上に設定することにより、背景マップとともにプレーヤキャラクタ6を表示画面上に表示させる。そして、背景マップが斜め上方から斜視した背景マップの場合、即ち、背景マップが遠近感のある背景マップの場合、本実施の形態例のゲーム装置は背景マップ上におけるプレーヤキャラクタ6の位置に合わせてプレーヤキャラクタ6の大きさを設定する。これにより、遠近感のある背景マップに対応してプレーヤキャラクタ6が表示され、擬似的な三次元空間の画面が表示される。
【0058】
マップの上下方向に遠近感のある背景マップを本実施の形態例のゲーム装置に用いた場合について説明する。マップの上下方向に遠近感のある背景マップとは、例えば、図2に示すように、マップの上下方向に延びるような道28が描かれている場合、その道28はマップの上になるにつれて細くなるような背景マップを指す。
【0059】
図3は、擬似的な三次元空間を表現するための原理を説明するための図面である。本実施の形態例のゲーム装置は、以下のようにして疑似三次元空間的な画面を表示する。
【0060】
即ち、遠近感のある背景マップ2を設定する。この背景マップ2は基本的に正方形或いは長方形の平面マップである。背景マップ2は、二次元座標系で表される二次元のものである。即ち、背景マップ2上での左右方向の位置はx座標で表され、背景マップ2上での上下方向の位置はy座標で表される。ここで、基本的にx方向に対してy方向は直交する。また、基本的には背景マップ2の左下頂点を二次元座標の原点として座標系を設定するが、原点の位置はその位置に限らない。以上のように設定された背景マップ2上に表示画面に表示する表示領域を設定するが、図3に示す背景マップ2は表示画面に対応した大きさとなっており、背景マップ2全体が表示領域となる。
【0061】
また、本実施の形態例のゲーム装置は、背景マップ2上にプレーヤキャラクタ6を設定する。プレーヤキャラクタ6は背景マップ2に対して移動自在であり、プレーヤの操作に基づき背景マップ2上を移動する。そして、プレーヤキャラクタ6の背景マップ2上における位置は二次元座標で表される。
【0062】
以上のように設定される二次元の背景マップ2に対して奥行値を設定する。即ち、二次元座標系で表された背景マップ2の任意の位置に対して奥行値を設定し、その奥行値に基づいてプレーヤキャラクタ6等のキャラクタの表示する大きさを設定する。マップの上下方向に遠近感のある背景マップにおいては、二次元座標系の任意の位置(x,y)の奥行値Dはy座標値に関する関数で表される。
【0063】
D=f(y) …(1)
【0064】
この関数f(y)は、y座標値が大きくなるにつれて奥行値Dが小さくなる関数である。そして、背景マップ2上に設定されるプレーヤキャラクタ6の大きさを、奥行値Dに基づき設定する。即ち、背景マップ2におけるプレーヤキャラクタ6の大きさSは、以下の式により表される。
【0065】
S=S0×D …(2)
【0066】
ここで、S0は定数である。例えば、S0は、プレーヤキャラクタ6が背景マップ2の下端部に位置している場合の大きさである。この場合、y=0のとき、D=1となり、二次元の背景マップ2におけるyのとり得る範囲内では0<D≦1となる。なお、上記関数f(y)は、ステージ毎(背景マップ毎)に準備されるものである。
【0067】
以上の式を適用すると、プレーヤキャラクタ6は背景マップ2の上方にいくにつれて、表示画面上で小さく表示される。なお、以上の式(1),(2)は、プレーヤキャラクタ6だけでなく、敵キャラクタ等の他のキャラクタにも適用できる。
【0068】
さて、本実施の形態例の特徴は、スピーカ1210、1212から出力される音をステレオ感のあるものとすることにある。そこで、本実施の形態例では、以下のような原理により、ステレオ感のある音を出力する。
【0069】
本実施の形態例のゲーム装置は以下のような設定を行う。
即ち、背景マップ2上に音源(第一仮想点)20を設定する。即ち、x座標値及びy座標値により音源20の位置を表し、x座標値及びy座標値に基づき音源20を背景マップ2上に設定する。更に、音源20のy座標値に基づき、音源20に対して奥行値Dを設定する。この奥行値Dに基づき音源20の基本音量を定める。即ち、以下の式により、音源20の基本音量V1が定まる。
1=V0×D …(3)
Dは音源20の奥行値であり、V0は音源20が背景マップ2の下端に位置した場合の基本音量である。以上の式(3)によって、音源20は、背景マップ2の上方になるにつれて、その基本音量が小さくなる。ここで、音源20の位置は、基本的にプレーヤキャラクタ6とは別の位置である。
【0070】
ここで説明を簡単にするために、音源20は仮想的に音を発するものとする。この音源20は、背景マップ2の背景に合わせた音を発するものとしても良いし、敵キャラクタ等の他のキャラクタに合わせた音を発するものとしても良い。例えば、音源20の位置において背景マップ2の背景が滝である場合は、音源20の音は水の流れる音とする。また、例えば、音源20の位置において他のキャラクタが位置している場合は、音源20の音は他のキャラクタの声や足音とするが、他のキャラクタの移動に伴い音源20の位置も移動するように音源20を設定する。音源20の音は、水の流れる音、声や足音に限らず、風の音、鳥のさえずり、葉のざわめき、楽器からの音楽、キャラクタの歌声等でも良く、いわゆる聴覚的に感じられるものである。
【0071】
更に、以下のように、ゲーム装置は背景マップ2上に二つの仮想マイク(第二仮想点)22,24を設定する。即ち、仮想マイク22,24が背景マップ2上で互いに離れるように、仮想マイク22,24を設定する。仮想マイク22が仮想マイク24に対して左方に位置するように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22,24が表示領域に対して固定的となるように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22と仮想マイク24とを結ぶ線が背景マップ2の下辺と平行となるように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22,24が表示領域の上下におけるほぼ中間の位置となるように、仮想マイク22,24を設定する。ここで、仮想マイク22,24の位置は二次元座標系の座標値で表される。なお、この場合背景マップ2の大きさと表示領域が同じであるため、仮想マイク22,24は背景マップ2に固定的でもある。また、仮想マイク22,24は仮想的なものであるため、表示画面には表示されない。
【0072】
ここで説明を簡単にするために、仮想マイク22,24のそれぞれは、音源20から仮想的に発せられる音を仮想的に集音するものとする。更に、本実施の形態例のゲーム装置は、仮想マイク22を左音出力端子に対応づけるとともに、仮想マイク24を右音出力端子に対応づける。
【0073】
更に、本実施の形態例のゲーム装置は、仮想マイク22,24のそれぞれが仮想的に集音した音を別々に生成する。ここで、仮想マイク22が仮想的に集音した音は、二次元の背景マップ2における仮想マイク22と音源20との距離に基づく大きさで生成される。同様に、仮想マイク24が仮想的に集音した音は、二次元の背景マップ2における仮想マイク24と音源20との距離に基づく大きさで生成される。ここで、音を生成する場合、上記基本音量V1に基づいて音の大きさが定まる。即ち、以下の式により、それぞれの仮想マイク22,24が仮想集音した音の大きさVを決定する。
【0074】
V=V1×g(d),
d={(x1−x22+(y1−y221/2 …(4)
【0075】
ここで、x1は背景マップ2における仮想マイク22或いは仮想マイク24のx座標値、y1は背景マップ2における仮想マイク22或いは仮想マイク24のy座標値である。
【0076】
また、x2は背景マップ2における音源のx座標値、y2は背景マップ2における音源のy座標値である。従い、dは、仮想マイク22と音源20との距離或いは仮想マイク24と音源20との距離になる。
【0077】
また、Vは、各仮想マイク22,24が仮想的に集音した音の大きさである。
【0078】
また、関数g(d)は、dが大きくなるにつれて、その値が小さくなる関数である。
【0079】
仮想マイク22が仮想集音した音源20の音は、式(4)に基づいて生成された大きさの音であり、生成された音の大きさに応じた電気信号が左音出力端子から出力される。これにより、その電気信号に応じた大きさの音、即ち仮想マイク22が仮想集音した音が左スピーカ1210から出力される。同様に、仮想マイク24が仮想集音した音源20の音は、式(4)に基づいて生成された大きさの音であり、生成された音の大きさに応じた電気信号が右音出力端子から出力される。これにより、その電気信号に応じた大きさの音、即ち仮想マイク24が仮想集音した音が右スピーカ1212から出力される。なお、出力される音は、音源20の音の種類に応じたものである。即ち、例えば、音源20が水の流れる音である場合、音源20に対して出力される音は水の流れる音となる。
【0080】
以上のように、本実施の形態例では、仮想マイク22,24が、二次元の背景マップ2に設定された音源20からの音を仮想集音し、仮想マイク22のそれぞれが仮想集音した音を別々に生成する。そして、音が生成される際に仮想マイク22と音源20との距離に基づき生成する音の大きさが設定され、その生成された音に応じた大きさで左スピーカ1210から音が出力される。一方、仮想マイク24と音源20との距離に基づき生成する音の大きさが設定され、その生成された音に応じた大きさで右スピーカ1212から音を出力する。従い、左スピーカ1210及び右スピーカ1212から出力される音を聞くプレーヤ等は、ステレオ感のある音を感じられる。
【0081】
そして、仮想マイク22,24が表示領域に固定的である。従って、二次元の背景マップ2における仮想マイク22,24に対する音源20との位置と、表示画面に対して出力される音のプレーヤにとって感じられる位置と、の関係が略一致する。従って、プレーヤ等は、表示画面に対しての音源の位置関係を感覚的に把握することができる。したがって、プレーヤ等はリアル感のあるゲームを味わえる。
【0082】
なお、音源20は、プレーヤキャラクタ6と別の位置に設定されたが、プレーヤキャラクタ6の位置に音源20を設定しても良い。即ち、プレーヤキャラクタ6の移動に伴い、音源20の位置がプレーヤキャラクタ6と常に同じ位置になるようにしても良い。この場合、音源20の音の種類は、プレーヤキャラクタ6の発する足音、或いは、プレーヤキャラクタ6の動作により発する音等である。そして、プレーヤキャラクタ6の位置に音源を設定することにより、プレーヤキャラクタ6の発する音としてステレオで出力することができ、聴覚的にプレーヤキャラクタ6の位置を把握することができる。
【0083】
以上は画面がスクロールしない場合について説明したが、次に画面がスクロールする場合について説明する。
図4は、画面のスクロールを説明するための図面である。
【0084】
図4に示すように、正方形或いは長方形状の背景マップ2を設定する。背景マップ2は二次元座標系で表される。即ち、背景マップ2上での左右方向の位置はx座標で表され、背景マップ2での上下方向の位置はy座標で表される。
【0085】
また、背景マップ2上に略長方形状の表示領域4を設定する。表示領域4の下辺4aに対して背景マップ2の下辺2aが平行になるように、表示領域4を設定する。表示領域4の大きさは基本的に表示画面の大きさに対応するように、表示領域4を設定する。そして、この表示領域4が表示画面に表示される。
【0086】
また、背景マップ2上にプレーヤキャラクタ6を設定するとともに、表示領域4内にプレーヤキャラクタ6を設定する。プレーヤキャラクタ6は背景マップ2に対して移動自在であり、プレーヤの操作に基づき背景マップ2上を移動する。
【0087】
また、表示領域4内の下部に表示領域4の下辺4aと平行なスクロール判定ライン8と、表示領域4内の右部に表示領域の右辺4bと平行なスクロール判定ライン10と、表示領域4内の上部に表示領域4の上辺4cと平行なスクロール判定ライン12と、表示領域4内の左部に表示領域4の左辺4dと平行なスクロール判定ライン14と、を設定する。スクロール判定ライン8,10,12,14は、表示領域4に対して固定的である。
【0088】
以上のような設定のもとプレーヤの操作に基づきプレーヤキャラクタ6が背景マップ2上を移動するが、本実施の形態例のゲーム装置は以下の(条件1)〜(条件3)のもとで表示領域4を背景マップ2に対して平行移動させる。
【0089】
(条件1) プレーヤキャラクタ6がスクロール判定ライン8,10,12,14により囲まれる領域16内に位置している場合、プレーヤキャラクタ6が移動しても表示領域4は平行移動しない。これにより、表示画面上ではプレーヤキャラクタ6が移動しても、表示画面上で背景がスクロールしない。
【0090】
(条件2) プレーヤキャラクタ6が領域16からスクロール判定ライン8,10,12,14のいずれかを越えようと表示領域4内を移動すると、越えようとするスクロール判定ラインに対応する方向に表示領域4を平行移動させる。即ち、プレーヤキャラクタ6がスクロール判定ライン8を越えようとすると表示領域4が背景マップ2に対して下へ平行移動し、プレーヤキャラクタ6がスクロール判定ライン10を越えようとすると表示領域4が背景マップ2に対して右へ平行移動し、プレーヤキャラクタ6がスクロール判定ライン12を越えようとすると表示領域4が背景マップ2に対して上へ平行移動し、プレーヤキャラクタ6がスクロール判定ライン14を越えようとすると表示領域4が背景マップ2に対して左へ移動する。即ち、基本的に、プレーヤキャラクタ6は表示領域4に対して領域16の外への移動が不可となる。これにより、プレーヤキャラクタ6は表示画面上では各スクロール判定ライン8,10,12,14に対応する位置で固定的になり、表示画面上で背景がスクロールする。従い、表示画面を見るプレーヤは、プレーヤキャラクタ6が移動しているように見える。
【0091】
(条件3) 表示領域4の各辺が背景マップ2の対応する辺に重なった場合、その対応する方向への移動を表示領域4に対して規制する。即ち、表示領域4の下辺4aが背景マップ2の下辺2aに重なると表示領域4が下方に移動不可となり、表示領域4の右辺4bが背景マップ2の右辺2bに重なると表示領域4が右方に移動不可となり、表示領域4の上辺4cが背景マップ2の上辺2cに重なると表示領域4が上方に移動不可となり、表示領域4の左辺4dが背景マップ2の左辺2dに重なると表示領域4が左方に移動不可となる。この場合、プレーヤキャラクタ6は表示領域4に対して、領域16から背景マップ2の辺に重なった表示領域4の辺に対応するスクロール判定ラインを超えて移動可能となる。即ち、表示領域4の下辺4aが背景マップ2の下辺2aに重なると領域16からスクロール判定ライン8を越えて移動可能となり、表示領域4の右辺4bが背景マップ2の右辺2bに重なると領域16からスクロール判定ライン10を越えて移動可能となり、表示領域4の上辺4cが背景マップ2の上辺2cに重なると領域16からスクロール判定ライン12を越えて移動可能となり、表示領域4の左辺4dが背景マップ2の左辺2dに重なると領域16からスクロール判定ライン14を越えて移動可能となる。
【0092】
本実施の形態例のゲーム装置は、以上のようにしてプレーヤキャラクタ6の移動に伴い、背景マップ2に対して表示領域4を移動させて、表示画面上で背景をスクロールしている。なお、背景マップ2が遠近感のあるマップである場合、プレーヤキャラクタ6或いは他のキャラクタ等の位置に基づく大きさでそのキャラクタを表示するようにしても良い。その場合、上記式(2)を用いて、キャラクタの大きさを設定する。
【0093】
図5は、音出力の原理について説明するための図面である。
まず、図5に示すように、背景マップ2上に音源26を設定する。音源26は、表示領域4の外であっても良いし、表示領域4内であっても良い。
【0094】
そして、ゲーム装置は背景マップ2上に二つの仮想マイク22,24を設定する。即ち、仮想マイク22,24が背景マップ2上で互いに離れるように、仮想マイク22,24を設定する。仮想マイク22が仮想マイク24に対して左方に位置するように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22,24が表示領域4に対して固定的となるように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22と仮想マイク24とを結ぶ線が表示領域4の下辺4aと平行となるように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22,24が表示領域4の上下におけるほぼ中間の位置となるように、仮想マイク22,24を設定する。また、仮想マイク22を左音出力端子に対応づけるとともに、仮想マイク24は右音出力端子に対応づける。ここで、表示領域4の移動に伴う仮想マイク22,24の位置は二次元座標系の座標値で表される。なお、仮想マイク22,24は表示領域4内に設定されても良いし、表示領域4の周辺に設定されても良い。仮想マイク22,24が表示領域4の周辺に設定される場合、仮想マイク22は表示領域4の左方に設定され、仮想マイク24は表示領域4の右方に設定される。
【0095】
更に、上述の表示画面がスクロールしない場合と同様に、仮想マイク22,24が音源26の音を別々に仮想集音し、仮想マイク22,24のそれぞれが仮想的に集音した音を別々に生成する。生成される音の大きさは、上記式(4)に基づいて設定される。なお、背景マップ2が遠近感のないマップである場合(奥行値Dを設定していない場合)、上記式(4)においてV=V0×g(d)となる。
【0096】
以上のように、本実施の形態例では、表示画面がスクロールする場合でも、その音源26についてステレオで出力することができる。したがって、プレーヤは、音源の位置を聴覚的に把握できる。例えば、表示画面外に敵キャラクタが位置していてもその敵キャラクタの位置に対して足音等の音源を設定すると、その足音がステレオで出力される。したがって、表示画面外に敵キャラクタが位置していてもプレーヤ等は敵キャラクタの位置を聴覚的に把握することができる。したがって、プレーヤ等はリアル感のあるゲームを味わえる。
【0097】
ところで、関数g(d)は、ステージ毎に定められた関数であっても良いし、音源毎に定められた関数であっても良い。関数g(d)がステージ毎に定められた関数であるとは、ステージ毎に関数g(d)が異なる関数であることを指す。
【0098】
例えば、背景マップ2がある場面のマップである場合、関数g(d)を図6(a)に示すような関数とし、背景マップ2が別の場面のマップである場合、関数g(d)を図6(b)に示すような関数とする。なお、図6(a)及び図6(b)のいずれの関数であっても、dのとり得る範囲では、dの値が大きくなるにつれて、関数g(d)の値は小さくなるものであり、d=0においては、g(0)=1となる。また、図6(a)に示す関数g(d)は、図6(b)に示す関数g(d)と異なるものである。
【0099】
以上のように、関数g(d)をステージ毎に異なるようにすれば、ステージ毎に感じられるステレオ感が変わる。即ち例えば、左の仮想マイク22と音源との距離があるステージと別のステージとで同じであるとともに、右の仮想マイク24と音源との距離がそのあるステージとその別のステージとで同じである場合、以下のようになる。即ち、あるステージにおいて左の仮想マイク22から仮想集音することにより生成される音の大きさは、別のステージにおいて左の仮想マイク22から仮想集音することにより生成される音の大きさと異なる。同様に、あるステージにおいて右の仮想マイク24から仮想集音することにより生成される音の大きさは、別のステージにおいて右の仮想マイク24から仮想集音することにより生成される音の大きさと異なる。したがって、あるステージにおいて出力される音のステレオ感と、別のステージにおいて出力される音のステレオ感が異なるものとなる。そのため、本実施の形態例のゲーム装置では、出力される音についてステージ毎にバラエティに富んだものとなり、ゲームの興趣性が向上する。
【0100】
一方、関数g(d)が音源毎に定められた関数であるとは、同一ステージの複数の音源について音源毎に関数g(d)が異なる関数であることを指す。例えば、同一ステージに対して虫の羽ばたく音の音源及び飛行機のエンジン音の音源が設定される場合について説明する(なお、これら音源は同時に設定される必要はない。)。ここで、エンジン音における音源の基本音量V0は、羽ばたき音における音源の基本音量V0より大きい。
【0101】
そして、エンジン音の音源に対して図7(a)に示すような関数g(d)を定めるとともに、羽ばたき音の音源に対して図7(b)に示すような関数g(d)を定める。図7(a)に示す関数g(d)及び図7(b)に示す関数g(d)はともに、dの値が大きくなるにつれて関数g(d)の値は小さくなるものであり、d=0においては、g(0)=1となる。ここで、図7(b)に示す関数g(d)の変化率(勾配)は、図7(a)に示す関数g(d)の変化率(勾配)より大きいものである。更に、図7(a)に示す関数g(d)はd≧d0のとき、常にg(d)=0となり、図7(b)に示す関数はd≧d1のとき、常にg(d)=0となる。ただし、d0>d1である。
【0102】
以上のような関数g(d)に基づいて、エンジン音の音源における音の大きさ及び羽ばたき音の音源における音の大きさが設定されるものとする。そして、例えば、仮想マイク22,24とエンジン音の音源との距離がd0より大きい場合、その音源の音の大きさがゼロとなり、エンジン音の音が生成されない。同様に、仮想マイク22,24と羽ばたき音の音源との距離がd1より大きい場合、羽ばたき音の音が生成されない。ところで実際の世界では音源との距離が比較的遠くになった場合その音が聞こえない場合がある。そして、本実施の形態例では、以上のように仮想マイク22,24とエンジン音の音源との距離が、或いは、仮想マイク22,24と羽ばたき音の音源との距離が、所与の距離より大きくなった場合にその音を生成しないことにより、実際の世界と同様なことをゲームで実現することができる。したがい、本実施の形態例では、興趣性のあるゲームを提供することができる。
【0103】
また、以上のような関数g(d)に基づくと、以下のような効果も奏する。即ち、実際の世界では、基本的に虫の羽ばたき音は、飛行機のエンジン音より音が伝わらないものであるが、d0≫d1とすることにより、そのようなことをゲームで実現することができる。即ち、本実施の形態例では、エンジン音における音源の音が生成されなくなる距離は、羽ばたき音における音源の音が生成されなくなる距離より大きい。従い、本実施の形態例では、ゲーム上で実際の世界に起こる現象を再現することができ、非常に興趣性の高いゲームを提供できる。
【0104】
また、以下のような効果も奏する。例えば、エンジン音の音源の位置と、羽ばたき音の音源の位置が同じであった場合、即ち、図7(a),(b)に示すように、エンジン音の音源及び羽ばたき音の音源と仮想マイク22の距離がd2(d2<d1)で、エンジン音の音源及び羽ばたき音の音源と仮想マイク24の距離がd3(d3<d2)であるとする。
【0105】
この場合、エンジン音の音源の関数g(d)の変化率が、羽ばたき音の音源の関数g(d)の変化率より小さいため、以下のようになる。即ち、エンジン音の音源に対して仮想マイク22と仮想マイク24とが仮想集音する音の大きさの差は、羽ばたき音の音源に対して仮想マイク22と仮想マイク24とが仮想集音する音の大きさの差より小さい。即ち、羽ばたき音の音源に対して出力される音は、エンジン音の音源に対して出力される音と比較して、よりステレオ感のあるものとなる。実際の世界でも、人間の右方において虫が羽ばたいている場合、右耳ではその音が聞こえるが、左耳ではほとんど聞こえない。一方、人間の右方においてエンジンが作動している場合、右耳及び左耳で聞こえる音はほとんど同じとなる。本実施の形態例では、このような実際の世界で起こり得ることを、以上のように音源毎に関数g(d)を定めることによりゲームで実現することができる。
【0106】
ところで、仮想マイク22,24は表示領域に固定的としたが、プレーヤキャラクタ6に対して固定的であっても良い。即ち、図8に示すように、プレーヤキャラクタ6の左方に仮想マイク22を設定し、プレーヤキャラクタ6の右方に仮想マイク24を設定し、仮想マイク22,24はプレーヤキャラクタ6の動きに追従するようにしても良い。
【0107】
これにより、プレーヤはプレーヤキャラクタ6に対する音源の左右方向の位置を聴覚的に把握することができる。そのため、プレーヤは背景マップ2におけるプレーヤキャラクタ6の位置にいるような感覚を得られる。
【0108】
また、仮想マイク22,24の左右の間隔は、ステージ毎に定めたものでも良い。これにより、ステージ毎に出力される音のステレオ感が異なるものとなり、音出力についてバラエティに富んだゲームを提供することができる。即ち、仮想マイク22,24の左右の間隔が大きくなるにつれて、出力される音のステレオ感がより強調される。例えば、図9に示すように、部屋や洞窟等の比較的狭い空間を描写した背景マップである場合、仮想マイク22,24の左右の間隔を比較的短くする。一方、図10に示すように、屋外等の比較的広い空間を描写した背景マップである場合、仮想マイク22,24の左右の間隔を比較的広くする。なお、図9及び図10は、表示画面1208に表示されるゲーム画面の一例であり、図面では仮想マイク22,24は説明を簡単にするために表示画面上に示されているが、実際の画面では仮想マイク22,24は基本的に表示画面に表示されない。
【0109】
次に、本実施の形態例のゲーム装置の構成について説明する。図11には、本実施の形態例のゲーム装置の機能ブロック図が示されている。図11に示すように、機能ブロックとして、操作部100と、表示部200と、左音出力部300と、右音出力部400と、処理部500と、記憶部600とがある。
【0110】
操作部100は、図1に示すゲームコントローラ1202,1204に対応するものであり、ボタンなどが押下された場合には、操作信号として処理部500に出力する。
【0111】
処理部500は、記憶部600に格納された所与のプログラム及び上記操作信号などに基づいて、背景マップを設定する処理や、背景マップの表示領域内を表示画像として生成する処理、音を生成する処理等を行うものである。この処理部500の機能は、CPU(CISC型、RISC型)、DSP、ASIC(ゲートアレイ等)、メモリ、ビデオメモリ、サウンドチップなどのハードウェアにより実現できる。
【0112】
記憶部600は、プログラムやデータを記憶するものである。本実施の形態例のシミュレーションゲームに係るゲームプログラム610が、記憶部600に含まれる。また、キャラクタ、ステージに係るデータ(例えば、ステージ毎の背景マップ、ステージ毎における二つの仮想マイク間の距離、ステージ毎の関数g(d)等)、及び音等のゲームに係るゲームデータ620が、記憶部600に含まれる。記憶部600の機能は、CD−ROM、ゲームカセット、ICカード、MO、FD、DVD、ハードディスク、ROMなどのハードウェアにより実現できる。
【0113】
表示部200は、処理部500において生成された画像を表示するものである。左音出力部300及び右音出力部400は、処理部500において生成された音を出力するものである。
【0114】
ゲームプログラム610には、図1〜図10を参照して説明してきた制御を処理部500に対して行わせるプログラム(主に、空間演算プログラム612、仮想マイク制御プログラム614、及び音源設定プログラム616)が含まれている。
【0115】
空間演算プログラム612には、処理部500に以下の処理をさせるプログラムが含まれている。即ち、空間演算プログラム612には、ステージに応じた背景マップを選択させるプログラムと、この背景マップに二次元座標系を設定させるプログラムと、背景マップ上にプレーヤキャラクタ等のキャラクタを設定させるプログラムと、キャラクタ等を背景マップ内で移動させるプログラムと、キャラクタの背景マップにおける位置を検出させる(座標値を算出させる)プログラムと、キャラクタの奥行値Dを算出させるプログラムと、背景マップ内に表示領域を設定させるプログラムと、キャラクタの移動に伴い表示領域を背景マップ内で移動させるプログラムとが含まれている。
【0116】
音源設定プログラム616には、処理部500に以下の処理をさせるプログラムが含まれている。即ち、音源設定プログラム616には、ゲームデータ620に含まれる音源データ622に基づく音源を背景マップ上に設定させるプログラムと、音源データ622に基づく音源をキャラクタの位置に設定させるプログラムと、背景マップ内に設定された音源の奥行値Dを算出させるプログラムと、背景マップ内に設定された音源の基本音量V1,V0を設定させるプログラムと、が含まれている。
【0117】
ここで、音源データ622について説明する。図12は、音源データ622のデータテーブルを示す図である。図12に示すように、音源データ622のデータテーブルは、音源のデータ毎に音源ID1,2,…を格納したデータである。そして、音源IDに対して、音データと、基本音量V0と、関数g(d)と、位置座標データとが対応づけられている。ここで、音データとは、音源の音の種類に係るデータであり、例えば音の音色、音の調子等に係るデータである。また、基本音量V0は、上述の式(3)、式(4)等に適用することにより、出力される音量を算出するために用いられる。また、位置座標データは、対応する音源を設定する位置の座標値であり、音源設定プログラム616は位置座標データに基づき背景マップ内に音源を設定させる。なお、音源が、キャラクタ等の移動体に対する音源の場合は、位置座標データは当該移動体を指し示すデータであっても良い。この場合、音源設定プログラム616は、キャラクタ等の座標値に基づき音源を処理部500に設定させる。
【0118】
仮想マイク制御プログラム614には、処理部500に以下の処理をさせるプログラムが含まれている。即ち、仮想マイク制御プログラム614には、表示領域内或いは表示領域の周辺に二つの仮想マイクを左右に離して設定させるプログラムと、ステージに応じて仮想マイクの左右間隔を設定させるプログラムと、移動するキャラクタに伴いこれら仮想マイクを追従させるか或いは表示領域の移動に伴ってこれら仮想マイクを表示領域に追従させるプログラムと、左の仮想マイクを左音出力部300に対応付けさせるとともに右の仮想マイクを右音出力部400に対応付けさせるプログラムと、背景マップ内のこれら仮想マイクの位置を算出させるプログラムと、各仮想マイクと音源との距離を算出させるプログラムと、各仮想マイクと音源との距離に基づき音量を設定して各仮想マイクに仮想集音させるプログラムと、音量の設定された音を別々に生成させるプログラムと、が含まれている。
【0119】
処理部500は、ゲーム演算部510と、画像生成部520と、音生成部530とを含む。そしてゲーム演算部510は、ゲームプログラム610に基づきゲームを進行するための種々の処理を行うものであり、ゲームモードの設定処理、ゲームの進行処理、キャラクタ等の背景マップ上の座標値を求める処理、仮想マイクを制御する処理、音源を設定する処理等を行う。そして、ゲーム演算部510は、空間演算部512と、仮想マイク制御部514と、音源設定部516とを含む。
【0120】
空間演算部512は、空間演算プログラム612に基づく処理を行うものである。即ち、空間演算部512は、ゲームデータ620からステージに係るデータを読み込んで、二次元座標系で表される背景マップを設定し、背景マップ上にキャラクタを設定させつつキャラクタの位置座標を演算し、キャラクタの奥行値Dを演算する。そして、空間演算部512は、表示領域を背景マップ内に設定し、プレーヤキャラクタの移動に伴い表示領域を背景マップ内で移動する。そして、画像生成部520は、空間演算部512で設定された表示領域内を表示するとともに、奥行値Dに基づく大きさでキャラクタの画像を生成する処理を行う。
【0121】
音源設定部516は、音源設定プログラム616に基づく処理を行うものである。即ち、音源設定部516は、ゲームデータ620に含まれる音源データ622を読み込んで、音源データ622に基づく音源を背景マップに設定したり、音源データ622に基づく音源をキャラクタの位置に設定する。また、音源設定部516は、背景マップ内に設定された音源の奥行値Dを算出し、音源の基本音量V1,V0を設定する。
【0122】
仮想マイク制御部514には、仮想マイク制御プログラム614に基づく処理を行うものである。即ち、仮想マイク制御部514は、ゲームデータ620からステージに係るデータを読み込んで、表示領域内或いは表示領域の周辺に二つの仮想マイクを左右に離して設定し、ステージに応じて仮想マイクの左右間隔を設定する。また、仮想マイク制御部514は、キャラクタの移動に伴いキャラクタにこれら仮想マイクを追従させたり、表示領域の移動に伴い表示領域にこれら仮想マイクを追従させる。また、仮想マイク制御部514は、左の仮想マイクを左音出力部300に対応付け、右の仮想マイクを右音出力部400に対応づける。また、仮想マイク制御部514は、二次元空間内のこれら仮想マイクの位置を算出し、これら仮想マイクと音源との距離を算出する。また、仮想マイク制御部514は、各仮想マイクによって音源の音を別々に仮想集音し、各仮想マイクと音源との距離に基づき音量を設定することによって、各仮想マイクに別々に仮想集音させる。
【0123】
そして、音生成部530は、仮想マイクの数分(この例では二つ)だけ別々に音を生成する。ここで、音生成部530は、仮想マイクが仮想集音した音量、即ち、仮想マイク制御部514が設定した各仮想マイクと音源との距離に基づく音量の音をそれぞれ生成する。音生成部530に別々に生成された音の一方は左音出力部300から出力され、他方は右音出力部400から出力される。即ち、左の仮想マイクで仮想集音された音は、左音出力部300から出力され、右の仮想マイクで仮想集音された音は、右音出力部400で出力される。
【0124】
次に、処理部500における処理の流れについて説明する。図13は、処理部500の処理の流れを示すフローチャートである。
【0125】
まず、ゲームを開始する、背景マップ2を設定するとともに、二次元座標系を背景マップ2に対して設定し、この背景マップ2上に表示領域を設定する(ステップS1)。また、プレーヤキャラクタ6等のキャラクタを背景マップ2内に設定する。
【0126】
次いで、音源20,26を背景マップ2内に設定する(ステップS2)。なお、音源20,26が、移動するキャラクタに係る音源等であればキャラクタの移動位置を音源の位置として設定し、背景マップ2に合わせた音(例えば、効果音)に係る音源であれば背景マップ2に対して固定的に設定する。
【0127】
次いで、仮想マイク22,24を背景マップ2内に離して設定する(ステップS3)。なお、仮想マイク22,24の間隔は、ステージ毎に異なる。
【0128】
次いで、背景マップ2内における仮想マイク22,24の位置座標を算出するとともに、音源20,26の位置座標を算出する(ステップS4)。なお、設定された背景マップ2が遠近感のあるものである場合、上述の式(1)に基づき奥行値Dを算出する。
【0129】
次いで、仮想マイク22、及び音源20,26の位置座標に基づき二次元の背景マップ2における仮想マイク22と各音源20,26との距離を算出するとともに、仮想マイク24、及び音源20,26の位置座標に基づき二次元空間における仮想マイク24と各音源20,26との距離を算出する(ステップS5)。
【0130】
次いで、仮想マイク22と各音源20,26との距離に基づく音量で、左出力用の音を生成するとともに、仮想マイク24と各音源20,26との距離に基づく音量で、右出力用の音を生成する(ステップS6)。このとき、音量は上述の式(4)に基づき設定される。なお、設定された背景マップ2が遠近感のあるものである場合、各音源20,26の奥行値Dに基づき基本音量を設定し(上述の式(3)に基づく)、その上で各仮想マイク22,24と各音源20,26との距離に基づき音量を設定して(上述の式(4)に基づく)、音を生成する。
【0131】
次いで、左の仮想マイク22に対応して生成された音について、生成された音に応じた電気信号を左音出力部300に対して出力し、左音出力部300から音を出力させる。同様に、右の仮想マイク24に対応して生成された音について、生成された音に応じた電気信号を右音出力部400に対して出力し、右音出力部400から音を出力させる。また、表示領域内について画像を生成し、生成された画像に応じた電気信号を表示部200に出力し、表示部200において画像を表示させる(ステップS7)。なお、遠近感のある背景マップである場合、表示領域の画像を生成するときにキャラクタの大きさは、上述の式(2)に基づき設定される。
【0132】
以上のように、本実施の形態例によれば、仮想マイク22に対応した音を生成する際には、仮想マイク22と音源20(又は音源26)との距離に基づく大きさの音が生成され、生成された音の大きさで左出力部300から音が出力される。同様、仮想マイク24に対応した音を生成する際には、仮想マイク24と音源20(又は音源26)との距離に基づく大きさの音が生成され、生成された音の大きさで右出力部400から音が出力される。したがって、本実施の形態例では、音源20(又は音源26)の音がステレオで出力される。
【0133】
このとき、プレーヤが感じられるステレオ感としては、仮想マイク22と仮想マイク24との間に居るようなステレオ感となる。したがって、プレーヤの感じられるステレオ感は、音源20から音が発せられているようなステレオ感となる。即ち、プレーヤはあたかも背景マップ2上に居る気分を感じられるため、ゲームのリアリティが向上する。
【0134】
なお、背景マップ2上に複数の音源が設定された場合、それぞれの音源について各仮想マイク22,24との距離を算出し、その距離に基づきそれぞれの音源の音を生成すれば良い。したがって、背景マップ2上に複数の音源が設定されても、各音源の音としてステレオで出力することが可能となる。
【0135】
次に、本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図14を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012,1014が、システムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。そして画像生成IC1010には表示装置1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020,1022が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1024が接続され、I/Oポート1014には通信装置1026が接続されている。
【0136】
情報記憶媒体1006は、ゲームデータ、ゲームプログラムなどが主に格納されるものであり、図11における記憶部600に相当する。例えば本実施の形態を実現するものがパーソナルコンピュータである場合には、ゲームプログラムなどを格納する情報記憶媒体としてCD−ROM、DVDなどが、家庭用ゲーム装置である場合には、これらの他にゲームカセットなどが用いられる。また業務用ゲーム装置として実現する場合には、ROMなどのメモリやハードディスクが用いられ、この場合には記憶部600に格納されているプログラムやデータは、ROM1002に格納されていても良い。
【0137】
コントロール装置1024はゲームコントローラ、操作パネルなどに相当するものであり、プレーヤがゲーム進行に応じて行う判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0138】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報など)、コントロール装置1024によって入力される信号などに従って、CPU1000は装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域などとして用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、或いはCPU1000の演算結果などが格納される。例えば、プレーヤキャラクタ6の位置情報、音源20,26の位置情報、仮想マイク22,24の位置情報、プレーヤキャラクタ6等の奥行値D、基本音量V1等は、このRAM1004に一時格納される。
【0139】
更に、この種の装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やバックグラウンド音楽などのゲーム音を生成する集積回路である。そして、音生成IC1008には、左ラインアウト用の端子と、右ラインアウト用の端子とが設けられており、音生成IC1008はステレオ出力が可能である。即ち、音生成IC1008は、左ラインアウト用の端子を介して、生成された音に応じた電気信号をスピーカ1020に出力するとともに、右ラインアウト用の端子を介して、生成された音に応じた電気信号をスピーカ1022に出力する。これにより、スピーカ1020、スピーカ1022はそれぞれ別の音量で音を出力する。
【0140】
また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006などから送られる画像情報に基づいて表示装置1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。また、表示装置1018としては、CRTやLCD、TV、ヘッドマウントディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクター等でも良い。
【0141】
また、通信装置1026はゲーム装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、他のゲーム装置と接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介してゲームプログラムなどの情報を送受することなどに利用される。
【0142】
そして、図1〜図13を参照して説明した種々の処理は、ゲームプログラム610及びゲームデータ620等を格納した情報記憶媒体1006と、ゲームプログラム610に従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008などによって実現される。なお画像生成IC1010などで行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSPなどによりソフトウェア的に行うこととしてもよい。
【0143】
図15に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300と通信回線1302を介して接続される端末1304−1〜1304−n(nは、2以上の整数値であって、n台の端末が接続されている。)とを含むゲーム装置に本実施の形態を適用した場合の例を示す。
【0144】
この場合、図11における記憶部600に格納されているゲームプログラム610及びゲームデータ620等の情報は、例えばホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、メモリなどの情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304−1〜1304−nが、CPU、画像生成IC、音生成ICを有し、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、情報記憶媒体1306に格納されたプログラムやデータなどが通信回線1302を介して端末1304−1〜1304−nに配信される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304−1〜1304−nに伝送し、端末において出力することになる。なお、端末装置1304−1〜1304−nのそれぞれは、ステレオ出力が可能であることが良い。
【0145】
本発明を業務用のゲーム装置に適用した場合、装置に内蔵されるシステム基板に、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されている。そして、図11における記憶部600に格納されているゲームプログラム610及びゲームデータ620等の情報は、システム基板上の情報記憶媒体であるメモリに格納される。なお、業務用ゲーム装置の中にはスピーカを三つ以上接続したものもあり、スピーカが三つ以上の場合にはスピーカの数だけ仮想マイクを設定するようにしても良い。
【0146】
なお、本発明は、上記実施の形態例で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0147】
本発明が適用されるゲームとしては、シュミレーションゲーム以外に、ロールプレイングゲーム、アクションゲーム、スポーツゲーム、格闘技ゲーム等でも良い。また、本発明は、家庭用、業務用のゲーム装置のみならず、シミュレータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション用のゲーム装置、パーソナルコンピュータ用のゲーム等に適用できる。
【0148】
また、本発明が適用されるゲームは、2Dゲーム以外に、3Dゲームに適用しても良い。図16には、本発明を3Dゲームに適用した場合の原理図が示されている。2Dゲームでは、二次元空間(背景マップ2)に仮想マイク22,24が設定されたが、3Dゲームの場合、複数の仮想マイクが仮想三次元空間(オブジェクト空間)50に設定される。例えば、3Dゲームでは、仮想三次元空間50は三次元座標系(Xw,Yw,Zw)で表現される。そして、3Dゲームでは、複数のポリゴンからなるモデル(背景モデル、キャラクタモデル等)が仮想三次元空間50に設定される。そして、仮想三次元空間50に仮想カメラ52が設定され、仮想カメラ52を中心とする視点座標系の透視投影面54上にモデルを透視投影変換して、三次元空間の画像がディスプレイ等の表示装置に表示される。なお、透視投影変換する場合、クリッピング処理を行う。即ち、視点座標系のz軸方向(仮想カメラ52の視線方向)の表示範囲を設定する。したがい、仮想カメラ52の画角の範囲及びクリッピング処理による範囲に囲まれる領域(いわゆるビューボリューム;図16に示す、仮想的な四角錐台56)が表示領域となる。
【0149】
さて、例えば、3Dバイクレースゲームを例にとれば、モデルとしてキャラクタの操作により仮想三次元空間50内を移動するプレーヤバイクキャラクタモデル58が設定される。このプレーヤバイクキャラクタモデル58と仮想カメラ52との間に、仮想的なバネが設けられることにより、プレーヤバイクキャラクタモデル58の移動に仮想カメラ52が追従する。これにより、四角錐台56が移動し、表示画面がスクロールする。
【0150】
以上のように設定される3Dゲームに本発明を適用する場合、仮想三次元空間50内に複数の仮想マイクが設定される。この場合、図16に示すように、四角錐台56の内部に仮想マイク(第二仮想点)60,62を設定する。この場合、仮想マイク60,62を結ぶ線は、仮想カメラ52の視線方向に対して垂直になるとともに、左右に離れて並んでいる(仮想マイク60が左側、仮想マイク62が右側)。また、四角錐台56(或いは仮想カメラ52)に対して仮想マイク60,62が固定的である。そして、仮想三次元空間50内に音源(第一仮想点)64を設定する。この音源64は、例えば、コンピュータ制御により三次元空間50内を移動する仮想バイクモデルの位置に設定しても良いし(この場合、仮想バイクモデルとともに音源64は移動する)、背景の観衆音等の音源として仮想三次元空間50内に固定的であっても良い。
【0151】
そして、仮想マイク60と音源64との三次元座標系における距離に基づく大きさで音を生成する。それとは別に、仮想マイク62と音源64との三次元座標系における距離に基づく大きさで音を生成する。即ち、各仮想マイク60,62と音源64との距離が大きくなるにつれて、生成される音の大きさを小さくする。
【0152】
なお、仮想マイク60は、左のラインアウト用の端子に対応づけられており、仮想マイク62は、右のラインアウト用の端子に対応づけられている。そして、仮想マイク60に対応して生成された音に対応した電気信号が、左のラインアウト用の端子から出力されるとともに、仮想マイク62に対応して生成された音に対応した電気信号が、右のラインアウト用の端子から出力される。そして、それぞれの出力端子に接続されたスピーカから音が出力される。
【0153】
上記のように本発明を適用することにより、3Dゲームの場合でも、プレーヤ等はステレオ感のある音を聴ける。しかも、各仮想マイク60,62と音源64との距離に基づき左右のスピーカから出力される音の大きさが定まるため、各仮想マイク60,62に対する音源64の位置関係と、プレーヤが耳にする音源64のステレオ感とが略一致する。なお、仮想マイク60,62を四角錐台56の内部に設定したが、四角錐台56の周囲に設定しても良い。例えば、図16に示すように、仮想マイク60,62の代わりに、仮想カメラ52の左右に仮想マイク66,68を設定しても良い。
【0154】
また、本発明を業務用ゲーム装置に適用した場合、三つ以上の仮想マイクを設定しても良いと説明したが、三つ以上の仮想マイクを設定することは、3Dゲームに対して特に効果的である。図17には、3Dゲームを実行する業務用ゲーム装置の正面図である。ゲーム装置90は、スピーカ92,94,96と、ディスプレイ98とを備えている。そして、ディスプレイ98は画面を前方に向くように配置されている。また、ゲーム装置90の正面から見て、ディスプレイ98の左方にスピーカ92が設けられ、ディスプレイ98の右方にスピーカ94が設けられ、ディスプレイ98の上方にスピーカ96が設けられている。また、ゲーム装置90は、音の出力に係る端子として、左のラインアウト用の左端子と、右のラインアウト用の右端子と、上のラインアウト用の上端子とを備えている。そして、左端子にはスピーカ92が接続され、右端子にはスピーカ94が接続され、上端子にスピーカ96が接続されている。
【0155】
以上のように構成されるゲーム装置90に対して本発明を適用する場合の原理図を図18に示す。ここで、図18に示す符号のうち図16に示す符号と同一のものについては、図16に示す構成と同一のものである。
【0156】
図18に示すように、以上のゲーム装置90は、その処理により仮想三次元空間50内に仮想マイク70,72,74を設定する。即ち、仮想マイク70は四角錐台56の左方に設定され、仮想マイク72は四角錐台56の右方に設定され、仮想マイク74は四角錐台56の上方に設定される。ここで、仮想マイク70は左端子(スピーカ92)に対応づけられ、仮想マイク72は右端子(スピーカ94)に対応づけられ、仮想マイク74は上端子(スピーカ96)に対応づけられている。そして、図16の原理と同様に、スピーカ92から出力される音の大きさは、音源64と仮想マイク70との距離に基づき設定される。同様に、スピーカ94から出力される音の大きさは、音源64と仮想マイク72との距離に基づき設定される。同様に、スピーカ96から出力される音の大きさは、音源64と仮想マイク74との距離に基づき設定される。
【0157】
このように、スピーカの数及び仮想マイクの数を三つにすることによって、スピーカの数及び仮想マイクの数が二つの場合よりよりステレオ感が得られる。なお、スピーカの数は三つに限らず、四つ以上(例えば、5.1チャンネルサウンド等として)であっても良い。スピーカが四つ以上の場合、設定する仮想マイクの数もスピーカの数に対応させるとともに、ディスプレイと各スピーカとの位置関係を四角錐台56と各仮想マイクとの位置関係に合わせた方が良い。なお、以上において説明してきた仮想マイクは、表示領域内に設定されたものとしても、表示画面に表示されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を家庭用のゲーム装置に適用した場合の一例を示す図である。
【図2】本発明に係るゲーム装置におけるゲーム画面の一例を示す図面である。
【図3】本発明に係るゲーム装置において、表示領域と同じ大きさとなる背景マップの場合に本発明を適用した場合の原理を説明するための図面である。
【図4】本発明に係るゲーム装置において、表示画面のスクロールの原理を説明するための図面である。
【図5】本発明に係るゲーム装置において、表示画面がスクロールする場合に本発明を適用した場合の原理を説明するための図面である。
【図6】本発明に係るゲーム装置において、関数g(d)を示す図面である。
【図7】本発明に係るゲーム装置において、別の例の関数g(d)を示す図面である。
【図8】本発明に係るゲーム装置において、仮想マイクをプレーヤキャラクタに固定的にした場合について説明するための図面である。
【図9】本発明に係るゲーム装置において、上記ゲーム画面とは別の例のゲーム画面を示す図面である。
【図10】本発明に係るゲーム装置において、上記ゲーム画面とは別の例のゲーム画面を示す図面である。
【図11】本発明に係るゲーム装置における機能ブロックの一例を示す図である。
【図12】本発明に係るゲーム装置において、音源データのデータ構成の一例を示す図面である。
【図13】本発明に係るゲーム装置における動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【図14】本実施の形態を実現できるハードウェアの構成の一例を示す図である。
【図15】ホスト装置と通信回線を介して接続されるゲーム端末に本実施の形態を適用した場合の一例を示す図である。
【図16】本発明を3Dゲームに適用した場合に、本発明に係る原理を説明するための図面である。
【図17】本発明を業務用のゲーム装置に適用した場合の、当該業務用ゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図18】上記業務用ゲーム装置に本発明を適用した場合の、本発明に係る原理を説明するための図面である。
【符号の説明】
2 背景マップ(ゲーム空間)
4 表示領域
6 プレーヤキャラクタ(キャラクタ)
20,26,64 音源(第一仮想点)
22,24,66,68,70,72,74 仮想マイク(第二仮想点)
50 仮想三次元空間(ゲーム空間)
56 四角錐台(表示領域)
58 プレーヤバイクキャラクタモデル(キャラクタ)
90 ゲーム装置
92,94,96,1020,1022 スピーカ(音出力装置)
98 ディスプレイ(表示装置)
200 表示部
300 左音出力部
400 右音出力部
500 処理部
510 ゲーム演算部
512 空間演算部
514 仮想マイク制御部
516 音源設定部
520 画像生成部
530 音生成部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
612 空間演算プログラム
614 仮想マイク制御プログラム
616 音源設定プログラム
620 ゲームデータ
622 音源データ
1208 表示画面(表示装置)
1200 ゲーム装置本体

Claims (6)

  1. コンピュータに、二次元座標系で表されるゲーム空間の画像を生成し、左右の音出力部から音を出力させる制御を行ってゲームを実行させるためのプログラムであって、
    前記ゲーム空間を設定するゲーム空間設定手段、
    前記ゲーム空間中のゲーム画面に表示する領域である表示領域を前記二次元座標系に沿ってスクロール移動可能に設定し、当該表示領域の設定データを記憶部に記憶させる表示領域設定手段、
    ゲーム画面に表示する画像として前記表示領域の画像を生成する画像生成手段、
    前記記憶部に記憶された前記表示領域の設定データに基づいて、左右の仮想マイクを、前記ゲーム空間中の左右に所定の離隔距離離れた位置であって、前記表示領域に追従するように前記表示領域に対して定められた相対的な位置に設定する仮想マイク設定手段、
    前記ゲーム空間に音源を設定する音源設定手段、
    前記左右の仮想マイクそれぞれと前記音源間の距離に応じて当該左右の仮想マイクそれぞれで仮想集音される前記音源の音量を決定する音量決定手段、
    前記音量決定手段により決定された前記左右の仮想マイクそれぞれの音量に基づき、対応する左右の音出力部から前記音源の音を出力させる制御を行う音出力制御手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを記憶した、コンピュータ読取可能な情報記憶媒体。
  2. 前記プログラムは、
    前記仮想マイク設定手段が、前記左右の仮想マイクの前記表示領域に対する上下方向の位置を、当該表示領域の上下方向中間位置として前記仮想マイクを設定する、ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである、
    請求項1に記載の情報記憶媒体。
  3. 前記プログラムは、
    前記離隔距離をゲームステージに応じて変更させる離隔距離変更手段として前記コンピュータを更に機能させるためのプログラムである、
    請求項1又は2に記載の情報記憶媒体。
  4. 前記プログラムは、
    前記音量決定手段が、ゲームステージ毎に予め定められた、前記仮想マイクと前記音源間の距離に対する当該音源の音量の対応関係のうち、現在のゲームステージに対応する対応関係を用いて音量を決める、ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の情報記憶媒体。
  5. 前記プログラムは、
    前記音量決定手段が、前記音源毎に予め定められた、前記仮想マイクと当該音源間の距離に対する当該音源の音量の変化率のうち、前記音源設定手段により設定された音源に対応する変化率を用いて音量を決める、ように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の情報記憶媒体。
  6. 二次元座標系で表されるゲーム空間の画像を生成し、左右の音出力部から音を出力させる制御を行ってゲームを実行するゲーム装置であって、
    前記ゲーム空間を設定するゲーム空間設定手段と、
    前記ゲーム空間中のゲーム画面に表示する領域である表示領域を前記二次元座標系に沿ってスクロール移動可能に設定し、当該表示領域の設定データを記憶部に記憶させる表示領域設定手段と、
    ゲーム画面に表示する画像として前記表示領域の画像を生成する画像生成手段と、
    前記記憶部に記憶された前記表示領域の設定データに基づいて、左右の仮想マイクを、前記ゲーム空間中の左右に所定の離隔距離離れた位置であって、前記表示領域に追従するように前記表示領域に対して定められた相対的な位置に設定する仮想マイク設定手段と、
    前記ゲーム空間に音源を設定する音源設定手段と、
    前記左右の仮想マイクそれぞれについて、当該仮想マイクと前記音源間の距離に応じて当該仮想マイクで仮想集音される前記音源の音量を決定する音量決定手段と、
    前記音量決定手段により決定された前記左右の仮想マイクそれぞれの音量に基づき、対応する左右の音出力部から前記音源の音を出力させる制御を行う音出力制御手段と、
    を備えたゲーム装置。
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