JP4687610B2 - ディジタル放送用受信アンテナ及びディジタル放送受像機 - Google Patents

ディジタル放送用受信アンテナ及びディジタル放送受像機 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタル放送用受信アンテナ、及びディジタル放送受像機に関し、特に、室内で自由な配置にてディジタル放送を受信するための、小型で良好な受信特性を有するディジタル放送用受信アンテナ及びディジタル放送受像機に関する。
従来、アナログ放送では、弱電界の放送電波を受信する場合に数dBの受信レベルの低下が画質に大きく影響したり、都市部で放送電波を受信する場合に建物からの反射波で不快なゴースト映像が発生したりすることから、到来電波の方向に利得が高く反射電波の方向に利得の低いアンテナを、できるだけ到来電波の強い位置に設置して用いる必要があった。よって、従来におけるアンテナ設置方法としては、水平方向に指向性を有するアンテナを金属支柱で支持し、屋根の上の高い位置に設置する方法が採用されてきた。
また、前記アナログ放送の放送電波を送信する送信側では、該放送電波の偏波の方向として、水平偏波を採用してきた。これは、受信側のアンテナで水平偏波を受信したほうが、アンテナの金属支柱に誘起された電流が受信電界を乱すことによって生じる受信レベルの低下が少ないことに加え、送信側においても水平偏波で且つ水平方向に無指向な送信アンテナが実現されたからである。
そして、前記アナログ放送電波の受信側であるアンテナとしては、風に対する抵抗が少ないこと、アンテナの等価受信面積が大きい、つまり受信帯域が広いこと、さらに容易に多素子化して利得を上げられることから、従来電流誘起タイプのダイポールアンテナが用いられてきた。
なお、上述したような室外アンテナによらず、受像機に壁からのアンテナ配線が不要な室内アンテナによって前記アナログ放送の放送電波を受信することも可能であり、このような室内アンテナについても、従来においては、受信帯域が広いこと、そして簡単な構成で低コストに実現できることから、電流誘起タイプのダイポールアンテナが専ら用いられている(例えば、特許文献1参照)。
これに対し、近年普及してきているディジタル放送では、都市部で比較的強電界の放送電波を受信する場合には、たとえ建物からの反射波があっても、前記アナログ放送とは異なって、原理的にゴースト映像が発生しないことから、該ディジタル放送の放送を受信するアンテナとして、壁からのアンテナ配線が不要となる前記室内アンテナの有用性が注目されている。
そしてユーザ側においても、ディジタル放送には、電波の受信レベルが閾値以下とならない限り画質の劣化がないという特徴がある。この点から前記室内アンテナであれば受像機を室内で、自由に持ち運んで配置できる利点があることから、アナログ放送以上に、弱電界の放送電波を受信する場合においても、室内アンテナでディジタル放送の放送電波を受信することが要望され、その実現が期待されてきた。
また、既に広く普及しているアナログ放送用受信アンテナでも、ディジタル放送電波を受信できるように水平偏波での放送が好適とされていることから、前記ディジタル放送受信用の室内アンテナには、水平偏波を受信できるものが好適である。
以上のことから、金属板や金属箱に設けられた開口部に誘起する磁流を放射源とするアンテナ(以下、「磁流誘起タイプのアンテナ」と称す。)が、従来の室内アンテナに使用されていた電流誘起タイプのアンテナと比べて、縦に細長い形状で水平偏波を受信できるので設置面積が小さくてすみ、指向性が水平方向にほぼ無指向でありアンテナを電波の到来方向に向ける必要がないという特性をもつことに注目すれば、この磁流誘起タイプのアンテナは、上記したようなディジタル放送用受信アンテナに対する要求に応じることのできる、ディジタル放送受信用の室内アンテナの単位アンテナ素子として有望である(例えば、文献2及び文献3参照)。
また、近年薄型テレビジョン受像機の人気に対して、その特徴である薄さを大きく損なわずに装着もしくは内蔵できるディジタル放送受信用の導波管アンテナが提案されている。(文献4参照)。
実開平5−80014号公報 特開昭58−15303号公報 特開2003−124738号公報 特開2005−102142号公報
しかしながら、前記従来の構成であるディジタル放送用受信アンテナとして有望と考えられる前記磁流誘起タイプの導波管アンテナ(文献4:特開2005−102142号公報)は、ディジタル放送で使用される470MHz〜710MHz以上に及ぶ広帯域の放送電波を効率よく受信するために、ある程度大型化して且つコスト的にも高くなる傾向にあった。
そのことで薄型テレビジョン受像機内のスペースに導波管アンテナを配置して内蔵するには、電源回路部,映像信号処理部,スピーカーを含む音声処理部等、内部スペースの振分けが難しく、自由に導波管アンテナを配置することに大きな制約が伴っていた。
さらに導波管アンテナを内蔵することによるテレビジョン受像機のコストアップも避けられないでいた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、水平偏波で放送されるディジタル放送の受信に好適な磁流誘起タイプのアンテナを薄型テレビジョン受像機等に内蔵する場合において、薄型テレビジョン受像機等の内部スペースに無理なく装着して受像機に内蔵できると共に、特に良好な音質を有するスピーカーと内蔵スペースを共有できる低コストのアンテナを提供し、さらに良好な受信性能を有するアンテナ内蔵ディジタル放送受像機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のディジタル放送受信アンテナは、磁流誘起型のディジタル放送受信アンテナであって、矩形状の開口面を有する金属導波管と、前記開口面に対向する金属導波管の短絡端面に配置される音声再生器と、前記導波管内を音波通路とするために前記導波管側壁と相まって前記音波再生器から開口面へ向かって拡大するホーンを形成する一対の誘電体板より成る音響調整機構と、前記導波管の短絡端面に対向し前記音声再生機からの音波を反射させる音波反射板と、を備え、前記導波管側壁は、前記音波反射板からの音波を通過させる複数の音波通過穴を有し、前記音声再生機から放射される音波を前記音波反射板で反射し、該反射された音波を前記音波通過穴を介して伝播することを特徴としたものである。
また、本発明のディジタル放送受信アンテナは、磁流誘起型のディジタル放送受信アンテナであって、矩形状の開口面を有する金属導波管と、前記開口面に対向する金属導波管の短絡端面に配置される音声再生器と、前記導波管内を音波通路とするために前記導波管側壁と相まって前記音波再生器から開口面へ向かって拡大するホーンを形成する一対の誘電体板より成る音響調整機構と、を備え、前記導波管の短絡面は、前記音声再生機から放射される音波を通過させる音波通過穴を有することを特徴としたものである。
また、本発明は、ディジタル放送受像機であって、請求項2に記載のディジタル放送受信アンテナを該受像機の両側端部に備えたことを特徴としたものである。
本発明のディジタル放送用受信アンテナによれば、板金加工され内部に誘電体や磁性体の音波を遮断する材料で密閉されない音波路を備えた金属導波管構造を有し、該金属導波管の一端を短絡すると共に他端を開放してアンテナ開口部とし、前記短絡端の導波管面上に電界短絡兼音波通過機構を設け、短絡端の導波管外側に導波管内の音波通路に音波を放射する音声再生機(スピーカー)を備えた構造としたので、受像機内のスピーカーと容易に結合することができる。このスピーカーから発生される音波を導波管内で音響調整させることにより、導波管アンテナを受像機用ドーム・スピーカーのように用いることできることになり、このことにより受像機内スペースに無理なく導波管アンテナを配置することが可能となり、さらに導波管アンテナを構成する金属板とスピーカーを構成する金属板を共用できるので低価格化が可能になる。
さらに、導波管開口部に音波の伝搬方向を変えると共に電界は通過させる音波反射板兼電界通過機構、及び音波を金属導波管の管壁を通過させて放射させると共に、電界を短絡させる音波通過兼電界短絡機構、及び音響再生機能を設けたことで、薄型テレビジョン受像機の特徴である薄さを、大きく損なうことなく導波管アンテナを受像機に内蔵できる。
また、導波管アンテナを受像機筐体両端部に備えて、両アンテナを用いてダイバーシティ受信を行うことで、効率よく且つ安定にディジタル放送波を受信できるディジタル放送受像機を実現することができる。
以下に、本発明のディジタル放送用受信アンテナ及びディジタル放送受像機の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明実施の形態1によるディジタル放送受信用導波管アンテナの概略構成を示す図であり、音声再生器12に使用するホーンスピーカなどの形状・側面を利用して導波管アンテナ10を構成するものである。本発明のアンテナは、一面が開口している直方体形状の金属導波管10を有し、導波管アンテナの開口端17側には、音波を反射させる誘電体より成る音波反射板15と放送を視聴している者の方へ音波を発射する音波通過穴16が配設される。この音波通過穴16は、金属導波管10に所定の大きさの穴を設けるが、金属導波管10としては、電界短絡機構として働く。又、音声再生器12から発する音波は、音響ホーンを形成する誘電体板の音波調整機構13を通して金属導波管10の開口端17へ向かって伝達し、音波反射板15で反射して音波通過穴16を介して視聴者へ到達する。金属導波管10の開口端17で受信した電波は、受信チャンネルに対応して導波管にて共振し、RFコネクタ18へと出力する。
図1に示すように、金属導波管10の金属壁と音質調整機構である音響調整板13は、導波管内にて音響ホーンを構成している。音響ホーンは、断面が徐々に変化する音響管であり、音響ホーンの出口である開口部まで音波を広帯域で且つ損失無く伝えるために音響ホーンの壁は音波を良く反射する木材・樹脂・金属等の板材にて密閉されていることが望ましい。また音響ホーンの開口部から放射される音波の方向を反射板にて変える場合は、音響ホーンの内部ではなく開口部に反射板を設置するのが望ましく、さらに反射された音波が効率良く放射されるように音波の方向を変えた場合でも元の音響ホーンの開口面積と同等の開口領域を設けることが望ましい。よって図1に示すように、音波反射兼電界通過機構15および音波通過穴兼電界短絡機構16は、アンテナ開口であり音響ホーンの開口部である導波管の開放端17に近い領域に、元の音響ホーンの開口面積である金属導波間10の厚さと同等の幅を有する領域に設けるのが望ましい。
さらに音波通過穴兼電界短絡機構である穴16は、テレビジョン放送周波数帯域の波長に対して効率良く電界を短絡できるよう、放送周波数の最大周波数710MHzの波長42cmの20分の1以下となる2cm以下が望ましく、さらに音響ホーンの開口部として音波を効率良く空間に放射できるよう、開口面積の比率が少なくとも50%以上となるような密度で穴を配置するのが望ましい。
次に、開口導波管の一般的な動作を、図2を参照しながら説明する。
なお、図1で示す同じ構成及び同じ機能は同じ番号を用いている。
図2(a)に示すように、導波管の開口端17に現れる電界E22に伴う磁流H21を放射源にすることで、アンテナとして利用される。そして、概導波管の開口幅W25を使用周波数の1/2波長以上とするとき、導波管長L29は、片側が短絡され他方が開放されている場合は、管内波長の1/4波長で、また両側が開放されている場合は、管内波長の1/2波長で共振させて用いられる。そして、このような開口導波管の低コスト化を図るために、本願の開口導波管は材料を同一の金属板としている。
図2(b)に、磁流励起型のアンテナ動作原理を説明するために、金属導波管アンテナの構成を模式的に示す。まず、導波管アンテナ10の入力インピーダンスについて説明する。ある周波数にて共振している導波管アンテナは、開口端17に発生する磁流H21を巻くように発生する電界E22が導波管外壁に垂直に入るため、導波管外壁により放射電界が乱されず、よって電界E22と磁界H21を入れ換えただけの電気的ダイポールアンテナ27とほぼ同じ放射パターンを示す。つまり導波管アンテナ10は電気的ダイポールアンテナ27と互いに補対の関係にあるスロットアンテナとみなせるので、テレビ放送用受信アンテナとして用いることが可能である。
Babinetの原理より、導波管アンテナの開口端17での入力インピーダンスZmと電気的ダイポールアンテナ27の入力インピーダンスZjとの間には、
Zm・Zj=(60π)2の関係がある。
また、電気的ダイポールアンテナ27の入力インピーダンスは、長さ25aがλo/2より短くなると、急激に負のリアクタンス成分が増えるが、レジスタンス成分の変化は緩やかであり、負のリアクタンス成分を整合素子により打ち消して共振させた場合の入力インピーダンスはほぼ70Ωから50Ωの範囲にある。
よって、ダイポールアンテナ長25aと同じ導波管幅25を有する共振導波管アンテナの開口部17での入力インピーダンスは、Babinetの式より、
Zm=(60π)2/Zj=(60π)2/(70〜50)=508〜710Ω
近くとなる。
導波管アンテナのRFコネクタ端子18(給電点)位置について説明する。導波管幅W 25、導波管長L29が共振周波数における管内波長λgの1/4の導波管アンテナにおいて、開口部17からRFコネクタ18までの距離y'−28を変化させると、入力インピーダンスは
0〔(y'−28=λg/4 ):短絡部11〕 < 入力インピーダンス <
Zm〔y'−28=0:開口端17でのインピーダンス〕
の範囲の純抵抗値となる。つまり、0Ωから(500〜700)Ωの間となる。よって適当なy'−28を選ぶことによりチューナ入力インピーダンスである75Ωに整合させることができる。
即ち、図2(b)に示すy’−28の距離によりRFコネクタ18におけるアンテナの入力インピーダンスは変化する。また同調素子18aに与える直流電圧を変化させるとアンテナの共振周波数は変化し、さらに共振周波数が変化すると各共振周波数におけるRFコネクタ18から見たアンテナ入力インピーダンスも変化する。よってy’−28の距離は、同調素子18aに直流電圧を与えてアンテナを受信周波数帯域470MHz〜710MHzの中心の590MHz近くに共振させたときに、アンテナの入力インピーダンスがチューナの入力インピーダンスである75Ωに近くなるように決定するのが望ましい。
上記のことによりRFケーブル(図示せず)をRFコネクタ18に結合することで、テレビ放送電波を受信して受像機内のテレビチューナへ入力できることになり、通常のテレビ室内アンテナと同様に用いることが可能となる。
ここで図2(b)中の18aは、導波管アンテナの共振周波数を受信チャンネルの周波数に同調させる同調素子であり、同調のための直流電圧はRFコネクタ18を介して与えられている。即ち、電子同調素子18aに直流電圧を印加してリアクタンス量を変化し、導波管アンテナの共振周波数を受信チャンネルの周波数に同調させるものであり、同調素子18aに与える直流電圧は、RFコネクタ18の芯線を介して与えられる。
つまり図2(b)に示すように、同調素子18aのアノード側が金属導波管10の内壁に接続され、同調素子18aのカソード側がRFコネクタ18の芯線に接続されているので、RFコネクタの芯線とRFコネクタの外部金属の間に直流電圧を与えることにより同調素子18aのアノード〜カソード間に印加される。
図3(a)、(b)を参照して本発明の導波管アンテナ10の音響再生作用を説明する。
図3(a)は本発明の導波管アンテナの斜視図であり、図3(b)は、真上から見た模写図である。短絡端11に取り付けられた音声再生機(スピーカー等)12から発生される音声信号は、音波通過穴14を通過して図3(b)に示す音波32となり導波管の開放端に向かって進行する。
ここで、短絡端11にあけられた穴により音波は通過することが可能であるが、導波管壁に流れる、受信電波により励起された電流に対しては穴の大きさが受信周波数の波長に対して無視できるので電界を短絡する作用には変化がない。
地上ディジタル放送を例にとれば、470MHz〜710MHz帯であり、その波長は、約60cmから40cmとなり、穴径としては、40cmの20分の1の2cm以下に設定すると導波管アンテナのアンテナ特性にほとんど影響がなく、金属導波管アンテナ部とスピーカ部を共有することができる。また、穴形状も円形である必要がなく、楕円、矩形でも他の形状でもよく、穴の大きさが2cm以下であればよい。穴の大きさを小さくしすぎると、音がこもり音響特性に悪影響を及ぼすので、穴の数にも依るが数mmより大きく設定するのが好ましい。尚、金属導波管に設けられる穴は、電波の最大周波数での波長に対して十分小さければアンテナ特性には影響がないので、穴の大きさ、形状、数など音響特性との関係で決定する。
また、開放端に向かって進行する音波は、誘電体板で構成される音響調整機構13にそって音響が調整されながら進行して開放端に進行する。この音響調整機構13は、誘電体板なので音波は通過することはできないが、導波管内の共振電界については問題なく通過することが出来ることになる。そして、音波は、音波反射兼電界通過機構15に反射して進行方向を変える(進行方向を90度前後変えることになる。)。さらに音波通過兼電界短絡機構16の穴をとおり図3(d)に示す導波管前面に音波を放射することになる。
ここでも前記と同じに音波は、音波反射兼電界通過機構15の誘電体板は通過できないので反射されるが、電界は問題なく通過でき、且つ、導波管壁にあけられた穴16により音波は通過することが可能であるが、導波管壁に流れる、受信電波により励起された電流を、妨げることないので導波管の共振特性には変化がない。つまり導波管アンテナとして動作は問題なく行われることになる。本実施の形態1により、本発明の導波管アンテナを音声再生機(スピーカー部)と組み合わせてテレビ受像機内に用いることで、薄型テレビの特徴を大きく損なうことなく用いることが可能であり、且つ導波管アンテナを音響調整管として動作させて、テレビ受像機用ドーム・スピーカーの如く用いることができ、受像機内のスペースに無理なく配置することが可能になる。
なお、音波反射板15は、開口端17の位置だけでなく音響特性から短絡端面14から開口端面17の途中に設けてもよい。また、薄型ディジタル放送受信機でも厚さによっては、厚さ方向に金属導波管を配置する構成をとれば、音波反射板15は不要で、音声再生機からの音波は、直接開口端17から放射されることになる。
空気の粗密波である音波が壁面にぶつかったときには、入射角と等しい反射角にて折り返し反射される。また壁面は硬いほど良好に音波を反射する。よって音波を反射させるとともに電界を通過させる音波反射板15にはポリカーボネイト等の硬度の高く誘電率の低い樹脂誘電体等が好適で、また音波を受像機正面に放射させるよう設計する場合には、音波反射板15の設置角度は45度とするのが好適である。
音質調整機構である音響調整板13、は導波管内にて音響ホーンを構成している。音響ホーンとは断面が徐々に変化する音響管であり、代表的なものとしてパラボリックホーン,コニカル,エクスポーネンシャルホーン,ハイパーボリックホーンがあり、本実施の形態では断面が直線的に変化するコニカルホーンの例を示している。
空気の粗密波である音波が障害物にぶつかったときには、その陰の部分に回り込む回折現象を生ずる。また小さな孔の所では、その孔を抜けた音波は、その孔の面積の音源として小孔の後側に音のエネルギーを供給する。よって電界を反射させるとともに音波を通過させる機構である導波管壁に設けた小孔を音波は容易に通過することができ、さらに小孔の位置に音源があるように動作させることができる。
次に、本発明の実施例2におけるディジタル放送受像機について説明する。
図4は、薄型テレビ40であるディジタル放送受像機の構成を示すもので、金属導波管アンテナ10、受像機のスピーカー12の機能を共有する金属導波管部を受像機筐体の両側端部に有する。そして、放送受像機両側端部に配置された金属導波管アンテナ10の同調素子18aの給電端子に設置されるRFコネクタ18からRFケーブルでRF制御部41に接続される。
アンテナ特性のうち指向特性については、図2(a)および(b)に示すように水平面内で無指向となる。また入力特性については、一般的なアンテナ等価回路モデルである並列LC共振回路と放射抵抗Raが並列接続された回路の入力整合特性と同じであり、共振周波数において入力端子での反射信号振幅がディップする入力特性を有する。水平偏波を使用するディジタルテレビジョン放送においては、本発明の金属導波管アンテナを、薄型の受像機の両側端部に配置することができ、薄型テレビジョン放送受像機に好適に利用することができる。
図4において、筐体両端の導波管アンテナにより受信されたテレビ放送電波がそれぞれのRFコネクタ18からケーブル等により、受信RF信号としてRF制御部41に入力される。RF制御部41に両端の導波管アンテナから入力されたRF信号を用いて、ダイバーシティアンテナを構成し、RF信号を合成するなどの制御を行い、テレビ受信信号として良好なRF信号を得る構成をとり、通常のテレビチューナへ入力することで安定した室内受信が可能になる。
即ち、RF制御部41に両端の導波管アンテナから入力されたRF信号を用いて、スペースダイバーシティ、位相合成ダイバーシティなどの制御を行い、テレビ受信として良好なRF信号を構成して、通常のテレビチューナへ入力することで安定した室内受信が可能にするものである。
尚、スペースダイバーシティでは両端の導波管アンテナの受信信号のうち、受信強度が強い方をスイッチにて選択する制御を行い、位相合成ダイバーシティでは両端の導波管アンテナの受信信号のうち一方の受信信号に位相遅延を与えてから他方の受信信号と振幅加算する制御を行う。本発明の放送受像機を用いることにより、薄型受像機においてもディジタルテレビジョン放送を効率よく受信することができる。
また、本発明の放送受像機であれば、室内のどこへでも自由に持ち運んでも、RFケーブルの配線等の心配することなく、楽しくテレビ番組が視聴することができる。本願の導波管アンテナは、薄型テレビジョン受像機はもちろんのことであるが、従来のCRTテレビジョン等奥行きのある受像機にも受像機スピーカーに同じ構成で内蔵できることは説明するまでもない。
本発明は、室外や室内アンテナからのRFケーブル接続や周辺機器(例えばVCR、DVD・HDDレコーダ等)からのRFケーブル再配線を必要とせず、室内で自由に持ち運んで配置できるディジタル放送受信用の薄型受像機を低コストで実現するのに有用である。
本発明の実施の形態1における放送受信アンテナを示す図 本発明の実施の形態1における金属導波管構成の放送受信アンテナの動作原理を説明する図 本発明の実施の形態1における放送受信アンテナの金属導波管を利用して構成する音声再生機を説明する図 本発明の実施の形態2における放送受信機を示す図
符号の説明
10 ディジタル放送受信用導波管アンテナ
11 金属導波管の短絡端
12 テレビジョン受像機の音声再生機(スピーカーサウンダー)
13 音響調整機構(誘電体板)
14 音波通過兼電界短絡機構(穴、スリット等)
15 音波反射兼電界通過機構(誘電体板)
16 片方の音波通過兼電界短絡機構(穴、スリット等)
17 金属導波管の開放端(アンテナ開口)
18 RFコネクタ(給電点)
21 磁流H
22 電界E
24 電波受信の方向
25 導波管幅W
26 導波管厚さT
27 導波管アンテナ等価ダイポールアンテナ
28 導波管端から給電点までの距離y'
29 導波管長L
31 音波放射方向
32 音波
40 薄型テレビジョン受像機
41 受信RF信号制御部

Claims (8)

  1. 磁流誘起型のディジタル放送受信アンテナであって、
    矩形状の開口面を有する金属導波管と、
    前記開口面に対向する金属導波管の短絡端面に配置される音声再生器と、
    前記導波管内を音波通路とするために前記導波管側壁と相まって前記音波再生器から開口面へ向かって拡大するホーンを形成する一対の誘電体板より成る音響調整機構と、
    前記導波管の短絡端面に対向し前記音声再生機からの音波を反射させる音波反射板と、を備え、
    前記導波管側壁は、前記音波反射板からの音波を通過させる複数の音波通過穴を有し、
    前記音声再生機から放射される音波を前記音波反射板で反射し、該反射された音波を前記音波通過穴を介して伝播することを特徴とするディジタル放送受信アンテナ。
  2. 前記導波管の短絡面は、前記音声再生機から放射される音波を通過させる音波通過穴を有することを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信アンテナ。
  3. 前記導波管の共振周波数を調整するため該導波管内に配置される電子同調素子へ印加する直流電圧を、前記導波管アンテナ出力を取り出すRFコネクタを介して供給することを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信アンテナ。
  4. 前記導波管側壁に形成される音波通過穴の大きさは、使用周波数の波長の略20分の1以下であることを特徴とする請求項1に記載のディジタル放送受信アンテナ。
  5. 前記音波反射板は、前記音声再生機から前記開口面へ進行する音波を反射して所望の角度方向へ音波を伝播させるために導波管内部にて前記開口面と傾斜して該開口面を閉塞することを特徴とする請求項2に記載のディジタル放送受信アンテナ。
  6. 磁流誘起型のディジタル放送受信アンテナであって、
    矩形状の開口面を有する金属導波管と、
    前記開口面に対向する金属導波管の短絡端面に配置される音声再生器と、
    前記導波管内を音波通路とするために前記導波管側壁と相まって前記音波再生器から開口面へ向かって拡大するホーンを形成する一対の誘電体板より成る音響調整機構と、
    を備え、
    前記導波管の短絡面は、前記音声再生機から放射される音波を通過させる音波通過穴を有することを特徴とするディジタル放送受信アンテナ。
  7. ディジタルテレビジョン放送を受信するディジタル放送受像機であって、請求項2に記載のディジタル放送受信アンテナを該受像機の両側端部に備えたことを特徴とするディジタル放送受像機。
  8. 前記ディジタル放送受像機の両側端部に配置された放送受信アンテナを用いてダイバーティ受信を行なうことを特徴とする請求項7に記載のディジタル放送受像機。


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