JP2005244890A - アレーアンテナ装置及びテレビ受像機 - Google Patents

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真 太郎丸
Takashi Ohira
孝 大平
Kiyouichi Iigusa
恭一 飯草
Satoru Tawara
覚 俵
Hirotaka Tanaka
啓貴 田中
Takuma Sawatani
琢磨 澤谷
Takashi Ito
伊藤  隆
Emi Morita
恵美 盛田
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Abstract

【要 約】
【課 題】 任意の方向へ指向性を変更して、容易に最大感度の方向を選択することが出来る従来知られているダイバーシティアンテナは、薄型テレビには設置スペースの関係で設置することが難しい。そして、無理やり設置したとしても、受像機天板から上方に突出していて、薄型テレビのスッキリとした外観を損なう惧れがあり、今一歩工夫が必要と考えられる。
【解決手段】 本発明は、テレビ受像機本体に接続される外部電源装置の上面に、外部から供給する制御信号によって反射と導波の特性切り替えが可能な少なくとも1本の無給電素子とそれと並行に配された給電素子とからなるアレーアンテナを水平状態に設置したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アレーアンテナ装置及びこれを用いたテレビ受像機に関する。
近年、テレビ受像機は軽量化、薄型化してきており、画面サイズの比較的大きなものでも、携帯型として、屋外での使用や、屋内においても部屋から部屋へ手軽に移動されるといった使用がなされている。
このような使用形態においては、移動されるどの場所においても、放送の受信が出来るように受信アンテナを工夫する必要がある。この場合、従来の室内アンテナに見られたように、アンテナ自体を移動、回転等して受信感度の調整を行うことも出来るが、そのような室内アンテナでは受像機の移動に際して、邪魔になるし、受信周波数帯がUHFといった高周波帯での微妙な調整作業には適当でないといえる。
そこで、任意の方向へ指向性を変更して、容易に最大感度の方向を選択することが出来るダイバーシティアンテナを採用することが考えられる。
ダイバーシティアンテナとしては、特許文献1、特許文献2に記載のものが知られている。
特開2002−118414号公報 特許第3439723号公報
放送用電波は水平偏波であるので、平面型アンテナは水平に配置しなければならない。しかしながら、上記特許文献に記載のダイバーシティアンテナは、薄型テレビには設置スペースの関係で設置することが難しいといえる。そして、無理やり設置したとしても、受像機天板から上方に突出していて、薄型テレビのスッキリとした外観を損なう惧れがあり、今一歩工夫が必要と考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みて外観を損なうことなく、且つ、容易に受信感度の高い方向を選択することが出来る新規なアレーアンテナ装置及びこのアンテナ装置を備えたテレビ受像機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のアレーアンテナ装置は、テレビ受像機本体に電源コードを介して接続される可搬構造の外部電源装置の筐体にアレーアンテナを設けたことを特徴とする。
また、前記アレーアンテナは、可変リアクタンス素子が装荷された少なくとも1つの無給電素子と、1つの給電素子と、からなることを特徴とする。
また、前記アレーアンテナは、前記1つの給電素子に対して前記少なくとも1つの無給電素子を平行に配置したことを特徴とする。
また、前記アレーアンテナは、前記可変リアクタンス素子が装荷された2つ以上の無給電素子を、前記1つの給電素子の両側に且つ該給電素子に平行に配置したことを特徴とする。
また、前記給電素子は長尺状の金属フィルムからなり、前記無給電素子は長尺状の金属フィルムと可変リアクタンス素子とを直列接続した構成であることを特徴とする。
また、前記給電素子及び無給電素子は前記外部電源装置の筐体の上壁に埋設若しくは添設されていることを特徴とする。
また、前記外部電源装置は略卵形状の断面をしており、その下方側が他の部分に比べて重く設定されていて、起き上がりこぼし状に構成されていることを特徴とする。
また、上記外部電源装置は、商用交流電圧を直流電圧に変換する変換器を含み、入力側には商用電源コンセントに直接結合するためのピンが突設され、前記給電素子と無給電素子とが前記ピンの突出方向に平行に配置されていることを特徴とする。
さらに、このアレーアンテナ装置を用いたテレビ受像機を特徴とする。
本発明によれば、テレビ受像機本体に接続される外部電源装置の筐体にアレーアンテナを設けたので、特別にアンテナを取付けるためのスペースを設ける必要が無く、従ってテレビ全体の外観を損ねることもない。また、テレビを移動させてもアレーアンテナによって、最適受信状態に設定することができる。さらには、アレーアンテナを外部電源装置に設けているため、液晶テレビや、プラズマディスプレイを用いたテレビなどの薄型テレビに用いることができる実用性の極めて高いものである。
また、部屋の壁に設けたコンセントに外部電源装置を直付けした場合でも、アレーアンテナを構成する素子が、壁と直交することになるので、壁の影響を受けずにテレビ電波を良好に受信できる。
さらには、外部電源装置を起き上がりこぼし状に構成したので、アレーアンテナを常に水平な状態に維持することができ、良好な受信状態に設定することができる。
以下本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
第1図において、図1は、本発明の一実施例におけるアレーアンテナ装置とその周辺の構成を示す図である。テレビ受像機は、例えば液晶パネル等の平面型ディスプレイを主体とした構成のテレビ受像機本体1と、本体1の内部チューナ部と接続されるアンテナを備えた可搬構造の外部電源装置2とからなる。
テレビ受像機本体1には、図示はしないが、チューナ部、映像信号処理部、音声信号処理部、ディスプレイ表示駆動部といった公知の受像回路が設けられている。テレビ受像機本体1前面の表示画面4の下部には音声スピーカ3が配されている。外部電源装置2は商用交流電圧を直流電圧に変換する交流・直流変換器であり、一端はテレビ受像機本体1の電源コード5に他端は電源プラグ6のコード23に接続されている。電源プラグ6は部屋の壁19に取付けられたコンセント20に結合され、交流電圧は外部電源装置2で直流に変換されてテレビ受像機本体1に供給される。
外部電源装置2の筐体にアレーアンテナを設けることが本発明の特徴であるが、まず、アレーアンテナの基本構成について図2を用いて説明する。
図2に示すようにアレーアンテナは、中央に給電素子7、その両側に無給電素子8,9を平行に配した構成をしている。給電素子7、無給電振素子8,9とも、長尺状金属フィルムからなっていて、誘電体基板10の中に埋め込まれて一枚の平板となっている。無給電素子8,9は中央部分で分割され、その間に可変容量ダイオードなどの可変リアクタンス素子11、12が設けられている。素子7,8,9の長さは2分のλ(λは受信波長)又は4分のλであり、いまUHFの周波数を600MHzとして考えると、λは約50cmとなり、素子の長さは25cm又は12.5cmである。素子7と素子8,9との間隔は0.1λ〜0.35λであり、5cm〜17.5cmとなる。給電素子7には同軸ケーブル13が接続され、この同軸ケーブル13はテレビ受像機本体1のチューナに接続される。可変リアクタンス素子11,12の一端には直流アース用のリード端子14,15が接続され、他端には制御電圧が供給される端子16、17が接続されている。同軸ケーブル13や制御信号を供給する制御信号線は電源コード5と一体に形成しても良いし、別の線として設けても良い。
制御電圧により可変リアクタンス素子の容量を調整することにより、無給電素子8,9の等価的な電気長が変わり、アンテナとしての指向性を変えることができる。具体的には、無給電振素子8,9の特性を導波器に、あるいは反射器にと切り替えることができる。例えば、無給電素子8の等価的な電気長を長くして、反射器の特性を持たせ、無給電素子9の等価的な電気長を短くして、導波器の特性を持たせたとすると、アレーアンテナは、給電素子7を基準として無給電素子9を向いた方向に指向性を持つこととなる。逆に、無給電素子8の等価的な電気長を短くし、無給電素子9の等価的な電気長を長くすると、給電素子7を基準として無給電素子8を向いた方向に指向性を持つこととなる。さらに、2つの無給電振素子8,9の等価的な電気長を共に短くすると、給電素子7を基準として、2つの無給電素子8.9を向く2つの方向に対して指向性を持つこととなる。
以上のように可変リアクタンス素子の容量を変えることにより、受信電波に対するアンテナの受信感度が最大になるようにアンテナの指向性を変えることができ、同時に所定の値に設定された容量を選択して、受信感度の高いアンテナパターンを得るダイバーシティ受信も可能である。
無給電素子8,9が反射器、導波器の特性を備え、それによってンテナが指向性を有するのは、八木アンテナの原理と同一である。
以上、第2図により説明したアレーアンテナを本発明では図1に示すように外部電源装置2に組み込む。即ち、外部電源装置2の筐体の上壁及び両側壁にかけて図2で説明した給電素子7、及び可変リアクタンス素子11,12を含め無給電素子8,9を設ける。なお、外部電源装置2が十分大きいものであれば、側壁まで素子7,8,9を至らせなくても良い。図3に具体的に示す。これらの素子7,8,9,11,12は外部電源装置2の上壁、両側壁に貼り付けるなど添設しても良いし、外部電源装置2の外側壁を構成しているモールド部分に埋設しても良い。同軸ケーブル13、制御信号用の線は図1、図3には示していないが電源コード5とともにテレビ受像機本体1に導かれ、受信信号はチューナに加えられ、可変インダクタンス素子11,12には制御回路から、制御電圧が加えられる。
素子の寸法関係は図2で説明した長さとなるよう外部電源装置2に設ける。外部電源装置2の上面の幅方向の長さが十分でないので、図3に示すように電源装置2の両側にかけて無給電素子7、給電素子8,9を設ける。素子7,8.9の外部電源装置2の両側に位置する部分は、上面部分に対し垂直になっているので、水平偏波であるテレビ電波を受信し難いが、元々この部分における受信電流は小さいので全体としての影響は少ない。電源装置2の内部の配線はアンテナの電界分布に影響を与えるので、素子と平行な方向には8分の3λ以下とし、縦方向の配線は自由である。
外部電源装置2は水平状態に置かれるので給電素子7、無給電素子8,9も水平状態に維持されることになり、水平偏波であるテレビ電波の受信が可能となる。
可変リアクタンス素子11,12に制御電圧を与えて、指向性を変化させ、受信感度の高いビームパターンを選択(ダイバーシティ受信)し、また、操作者の指示に従って選局動作を行う。このようにしてテレビ受像機設置位置において、最適感度での受信を行うことができる。また、可変リアクタンス素子11,12に与える制御電圧を連続的もしくは3以上の多状態に変化させれば、より最適な感度となるビームパターンを形成でき、受信特性を向上させることができる。
給電素子7、無給電素子8,9はテレビジョン受像機本体1がおかれる床18に水平姿勢で設けられているので、アンテナの感度が落ちるとの危惧もあるが、最近の家屋、ビルにおいては、必ずしも上方ほど受信感度が高いとは言えず、むしろ、反射波が下方ほど少ない場合もあり、その場合は、この形態での実施は有効である。
上記実施の形態以外に本発明の思想の範囲において改変実施できることはもちろんである。
図3に示す背の低い外部電源装置2は床に置いた場合安定感が良いので、素子7,8,9を水平に維持することができる。ところが、通常の外部電源装置は比較的背が高い。そのような外部電源装置に素子7,8,9をつけた場合、外部電源装置が横に寝てしまうと素子を水平に維持することができない。そこで、図4a,bに示すように、外部電源装置2の断面形状を略卵型とし、内部下方に錘21を設けて、外部電源装置2全体を起き上がりこぼし状にする。このようにすれば、外部電源装置2を常に立てた状態にすることができ、素子7,8,9を水平状態に維持することができる。なお、錘21は特別な物を設けても良く、また、この種の外部電源装置2に不可欠なトランスにその役をはたさせても良く、或は、外部電源装置2の下方の壁の肉厚を大きくするようにしても良い。
また、図5に示すように、外部電源装置2にプラグを一体成形し、そのピン22を壁19に設けたコンセント20に差し込むようにしても良い。このようにすると素子7,8,9が図1のものに比較して上方に位置するので、場合によっては、テレビ信号の受信状態が良好になる。図6aは外部電源装置2の具体例である。この例の場合には、アンテナが受信する一方向からの電波は壁19を通って来るテレビ電波を受けることになるが、壁19を通って来るテレビ電波は弱いことが多いので、これを受信しても良好な受信画面を得ることができない場合が考えられる。
そこで図6bに示すように、外部電源装置2を壁19に取付けた場合、壁19と垂直になるように(ピン22が突出している方向)素子7,8,9を設ける。このようにすれば、壁19に平行なテレビ電波を受信することができ、壁の影響を受けることがないので好都合である。
アレーアンテナは、図示例では2本の無給電素子と、1本の給電素子のものを示したが、これに限らず、3本以上の無給電振素子と1本の給電素子とを備えた構成、あるいは、感度をそれほど要求しないのであれば無給電素子1本と給電素子1本とを設けた構成でも良い。可変リアクタンス素子の無い単なる反射器、あるいは導波器を備えた構成のものでもよい。
さらには、図2の平板状のアレイアンテナはこれに限られるものではなく、例えば誘電体基板の半分に接地導体を設け、誘電体を介して前記接地導体と対向して3本の長尺の金属フィルムを平行して設ける。これらの金属フィルムは接地導体より突き出ており、突き出た部分が給電素子、無給電素子となる。給電素子を真ん中にして無給電振素子を両脇に配置する。可変リアクタンス素子は接地導体と対抗する金属フィルムの端部に接続する。接地導体と金属フィルムによってマイクロストリップ線路が形成される。このような構成のものも、給電素子、無給電素子を外部電源装置2の上部平面部に設け、接地導体側を電源装置2の側部に設ければ実現可能である。
本発明は特に液晶テレビやプラズマディスプレイを用いたテレビなど薄型テレビ用のアレーアンテナ装置として用いて有用である。
本発明の一実施例におけるアレーアンテナ装置を示す原理図であ る。 同アレーアンテナ装置の原理図である。 同アレーアンテナ装置の斜視図である。 a,bは同他の実施例におけるアレーアンテナ装置の斜視図と断 面図である。 同他の実施例におけるアレーアンテナ装置の原理図である。 a,bは同他の実施例におけるアレーアンテナ装置の斜視図であ る。
符号の説明
1:テレビ受像機本体
2:外部電源装置
6:プラグ
7:給電素子
8,9:無給電素子
11,12:可変リアクタンス素子
5:電源コード
21:錘

Claims (9)

  1. テレビ受像機本体に電源コードを介して接続される可搬構造の外部電源装置の筐体に、アレーアンテナを設けたことを特徴とするアレーアンテナ装置。
  2. 前記アレーアンテナは、可変リアクタンス素子が装荷された少なくとも1つの無給電素子と、1つの給電素子と、からなる請求項1に載のアレーアンテナ装置。
  3. 前記アレーアンテナは、前記1つの給電素子に対して前記少なくとも1つの無給電素子を平行に配置したことを特徴とする請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
  4. 前記アレーアンテナは、前記可変リアクタンス素子が装荷された2つ以上の無給電素子を、前記1つの給電素子の両側に且つ該給電素子に平行に配置したことを特徴とする請求項3に記載のアレーアンテナ装置。
  5. 前記給電素子は長尺状の金属フィルムからなり、前記無給電素子は長尺状の金属フィルムと可変リアクタンス素子とを直列接続した構成である請求項2乃至4に記載のアレーアンテナ装置。
  6. 前記給電素子及び無給電素子は前記外部電源装置の筐体の上壁に埋設若しくは添設されていることを特徴とする請求項2乃至5に記載のアレーアンテナ装置。
  7. 前記外部電源装置は略卵形状の断面をしており、その下方側が他の部分に比べて重く設定されていて、起き上がりこぼし状に構成されていることを特徴とする請求項1乃至6に記載のアレーアンテナ装置。
  8. 上記外部電源装置は、商用交流電圧を直流電圧に変換する変換器を含み、入力側には商用電源コンセントに直接結合するためのピンが突設され、前記給電素子と無給電素子とが前記ピンの突出方向に平行に配置されていることを特徴とする請求項2乃至4に記載のアレーアンテナ装置。
  9. テレビ受像機本体に電源コードを介して外部電源装置を接続し、この外部電源装置に水平状態にアレーアンテナを形成し、このアレーアンテナの出力を前記テレビ受像機のチューナに加えることを特徴とするテレビ受像機。
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