本発明の照明設定装置および照明設定方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素が同様の動作を行う場合には、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本発明の照明設定装置を使用した照明システムの構成ブロック図である。照明システムは、照明設定装置100、照明制御装置200、および、照明装置300を備えている。照明装置300は、部屋の天井などに設置された複数の照明器具からなり、それぞれの光度が照明制御装置200により設定される。照明設定装置100は、各照明器具の点滅の選択、あるいは、各照明器具の光度の設定ができるとともに、各照明器具の点滅状況や光度設定状況が表示できる制御用端末装置である。照明設定装置100は、照明制御装置200に使用者が設定した光度情報を供給する。照明制御装置200は、設定情報に従って各照明器具の光度を制御する。
照明制御装置200としては、インバータ制御回路が適用可能である。インバータ点灯方式は、蛍光灯などの光源の点滅を高い周波数で繰り返し、点灯時間と消灯時間の割合である点灯時間率を光度情報により制御して、所望の平均光度値を得るようにする方式である。インバータ制御回路は、点灯時間率を制御する回路であり、光源の平均の明るさを光度情報に対応した光度量にすることができる。インバータ制御回路は、照明器具の内部または近傍に配置するのが適切であるので、この場合は、図1の照明制御装置200は、照明装置300の近傍に分散配置される。
図2は、照明設定装置100の構成図である。照明設定装置100は、表示部10、操作部11、表示処理部12、入力処理部13、記憶部14、および、制御部15を備え、使用者に照明設定の入力を促し、使用者によって設定された入力情報に従い、照明制御装置200に光度情報を供給する機能を有する。
表示部10と操作部11は、液晶タッチパネルのように使用者の指示を検知でき、表示も行える表示装置であることが好適である。タッチパネル部分(タッチパネルのソフトウェアドライバーを含む)が操作部11に相当することになる。ただし、表示部10は、タッチパネルを具備しないディスプレイ(液晶、CRT等問わない)でも良く、かかる場合、操作部11は、操作部11を構成するマウスのボタン押下等によりユーザの指示を検知する。表示部10の左部分は全点灯/全消灯エリア10a(以下、第3の図形と呼ぶことがある。)であって、図示するような全点灯/全消灯入力用の文字、全点灯ボタン、全消灯ボタン、0%から100%の光度指定用の複数の光度%ボタンを含む図形が表示される。全点灯/全消灯エリア10aの下部には、もっとボタンエリア、モード選択エリアも表示される。もっとボタンエリアについては、後述するが、モード選択エリアの説明は省く。全点灯/全消灯エリア10aよりも右の部分には、部屋天井に配置された複数の照明器具Lij(i=1〜3、j=1〜5)を示す図形(以下、第1の図形あるいは照明器具ボタンと呼ぶことがある。)が表示される。なお、図中のLijの文字は表示しなくともよい。なお、第1の図形は、光度の設定を行うことが可能であることを使用者に示す図形であればよく、照明器具Lijの図形に限らない。円形や方形の図形でもよい。
記憶部14は、複数の照明器具に対応する複数の第1の図形に関する情報である第一図形情報と、照明器具ごとに光度を入力するための第2の図形に関する第二図形情報と、全照明器具の光度を入力するための第3の図形に関する第三図形情報を記憶している。第1の図形は、照明器具Lijを示す図形である。第2の図形は、後述する各種図形部品である。第一図形情報は、第1の図形(照明器具)を示すビットマップでも良いし、第1の図形を構成するためのスクリプト(例えば、PostScriptなど)でも良い。第一図形情報のデータ構造は問わない。また、第二図形情報は、第2の図形(例えば、操作用のメニューやメニュー項目を示す図柄)を示すビットマップや、HTML、XMLなどのスクリプト等、そのデータ構造は問わない。第三図形情報は、全照明器具の光度を入力するための第3の図形(例えば、操作用のメニューやメニュー項目を示す図柄)を示すビットマップや、HTML、XMLなどのスクリプト等、そのデータ構造は問わない。第一図形情報、第二図形情報、第三図形情報は、それぞれ、第1の図形、第2の図形、第3の図形を構成する元になる情報である。記憶部14は、不揮発性の記録媒体で実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体で実現されても良い。
また、記憶部14は、例えば、15個の照明器具Lijに対応する記憶エリアを有し、各照明器具Lijの設定光度値などを記憶することができる。設定光度値とは、現在、設定されている光度を示す値である。
制御部15は、入力処理部13が取得した指示座標情報に基づき、指示された第1の図形を検知し、記憶部14の第二図形情報に基づいて、第2の図形を構成する。さらに具体的には、例えば、制御部15は、記憶部14に記憶されている上記図形情報に基づき、ビットマップ形式の図形情報を生成し、表示処理部12に供給する。その結果、所定の図形が表示部10に表示される。また、制御部15は、入力処理部13が取得した指示座標情報であって、第2の図形に対する指示を示す指示座標情報に基づいて光度入力値を取得する。また、制御部15は、受け取った指示座標情報に従って、後述する図形の生成や変形を行って図形情報を生成し、表示処理部12に供給して表示部10に表示させたり、使用者が設定した明るさ指定の情報に従って、各照明器具Lij用として、光度情報を照明制御装置200に供給したりする。制御部15が供給する光度情報は、設定された明るさに対応した情報であればよく、照明制御装置200が受け入れる形態であればよい。照明制御装置200が%光度値を受け入れる場合には、%光度値を供給し、カンデラ値を受け入れる場合には、カンデラ値を供給する。制御部15は、MPUとメモリにより構成することができ、処理プログラムをメモリに記憶しておくことにより実現され得る。しかし、制御部15は、専用のハードウェアによっても実現できる。
表示処理部12が表示部10に含まれていると考えた場合は、表示処理部12が不要であり、制御部15は表示部10に図形情報を供給すればよい。表示部10に併設された操作部11は、例えば、タッチパネル機能を有しており、ペンまたは指等で押さえると押さえた位置座標を示す情報である指示座標情報が入力処理部13に出力される。なお、表示部10は、タッチパネルを具備せず、マウス等で指示されてもよい。この場合、マウスが操作部11となる。また、操作部11は押圧力検出機能を有し、一定圧以上で押さえると押圧ONを示す押圧情報が入力処理部13に供給されることが好適である。表示処理部12は、光度入力値に対応する光度情報を、指示された第1の図形に対応する照明器具用の光度情報として出力する。表示処理部12は、例えば、ソフトウェアで実現され得る。
入力処理部13は、操作部11が検知した上記指示に基づき、当該指示の位置を示す情報である指示座標情報を取得する。そして、入力処理部13は、当該指示座標情報を制御部15に供給する。なお、入力処理部13は、例えば、押圧のON、OFFを示す情報と指示座標情報とを制御部15に供給しても良い。入力処理部13は、例えば、タッチパネルのドライバーから受け付けた指示座標情報を制御部15に渡すソフトウェアで実現され得る。なお、指示座標情報は、例えば、(x,y)の形式の情報である。
なお、指示座標情報は、指示座標情報または、押圧ON、OFFを示す情報と指示座標情報の両方を意味する。また、押圧ON、OFFを示す情報を指示座標情報の表現の中に埋め込んで、指示座標情報が両者を兼ねるようにしてもよい。例えば、XY座標の領域外の値をとる場合に、押圧OFFを表すことにし、XY座標の領域内の値の場合に押圧ONであるとすると、座標表現の中に押圧ON、OFFを示す情報を埋め込める。
次に、各照明器具Lijを所望の明るさに設定する操作方法の例について説明する。使用者は、表示部10上の照明器具図形の内、明るさを設定したい照明器具Lijの図形を指で押さえる。操作部11は、押さえられたことを示す情報であるタッチON情報と、押さえられた位置の情報である指示座標情報を入力処理部13に供給する。入力処理部13は、位置情報を座標情報に変換し、タッチON情報と共に制御部15に供給する。制御部15は、座標情報に基づき何が押されたかどうかを判定する。座標情報が照明器具Lijの図形内の座標位置であると判断された場合、制御部15は、照明器具Lijの図形の近傍の位置に明るさ指定の入力用図形(上記の第2の図形)を生成し、図2の表示画面の画面情報に重畳した図形情報にし、表示処理部12に供給して表示部10に表示させる。なお、第2の図形は、明るさを指定するメニューを構成する図形であり、例えば、図3の(C)である。また、第2の図形のデータ構造は問わない。第2の図形は、HTML等のスクリプトで実現されていても良いし、ビットマップ等でも良い。
この状態での表示図形の例を図3(A)に示す。明るさ指定の入力用図形は、図3(C)の明るさ指定図形21に示すように、「明るさ指定」の文字と、「100%」、「80%」、「60%」、「40%」、「20%」、「0%」の光度指定エリアがボタン状に設けられた図形である。「100%」、「80%」のメニュー項目は、使用者の指示により選択されるメニュー項目(ボタン)である。
明るさ指定図形21が現れたのを使用者が見ると、使用者は、0%から100%の何れかの光度%ボタンを選択せよと指示していることが分るので、0%から100%の何れかの光度%ボタンを指で押さえて選択する。すると、表示部10は、タッチON情報と押さえられた位置情報を入力処理部13に供給する。
次に、入力処理部13は、タッチON情報と押さえられた位置情報を受け付け、当該位置情報を座標情報に変換し、ON情報と共に制御部15に供給する。そして、制御部15は、位置情報から0%から100%の何れの光度%ボタンが押さえられたかを調べ、指定された%の光度入力値に対応する光度情報を照明制御装置200に供給する。照明制御装置200は、供給された光度情報に従って照明器具Lijの光度を制御する。
制御部15は、明るさ指定図形21の表示を消去し、供給した光度情報に相当する明るさや面積を有するハイライト部の図形情報を重畳した図形を生成して、表示処理部12に供給し表示部10に表示させる。表示部10は、照明器具Lijの周りに明るい円状の図形を表示する。図3において、照明器具Lij(ij=11、12、13、14、33)の5個の照明器具にハイライト表示を施した例を示す。この例では、光度の大きさがハイライト図形の大きさに対応するようにしている。ハイライト図形の形状、輝度、色はこの例に限定されない。表示部10は、照明器具Lijを、背景の輝度や色などに、ハイライトする態様でハイライト図形を表示する。つまり、使用者は、図3の表示部10の表示を見れば、直ちに照明器具Lijの光度が直感的に把握できる。
図4は、照明器具Lijや明るさ指定図形21の表示位置座標表現の一例である。表示部10の表示エリアの座標を左下の角を原点とするXY座標系で表す。表示部10の座標表現において、幅W、高さHの矩形図形をその左下の角を基準座標(Xa,Ya)の位置に配置した場合、矩形図形の表示エリアは、4つの座標値の組(X1,X2,Y3,Y4)=(Xa,Xa+W,Ya,Ya+H)で表現することができる。(X1,X2,Y3,Y4)を矩形座標値と呼ぶことにする。水平2本、垂直2本の合計4つの線分が囲む範囲を表しているともいえる。照明器具Lijの幅をWL、高さをHL とし、照明器具Lijの図形の左下の座標を基準座標(Xij,Yij)とすると、照明器具Lijの矩形座標値は、(Xij,Xij+WL,Yij,Yij+HL)となる。また、明るさ指定図形21の表示サイズを幅Ws、高さHs とし左下の角を基準座標(Xa,Ya)の位置に配置した場合、その矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya,Ya+Hs)で表される。
図5(A)は、図2の表示部10上に表示する各エリア、各ボタン、各照明器具などの図形部品の表示位置を示す矩形座標値、図形部品の図形名、および、図形部品が押さえられたと判断した場合の次の処理内容を表した一覧表である。(X1,X2,Y3,Y4)で示した「矩形座標値」欄と「図形名」欄の部分を座標・図形対応表と呼び、「図形名」欄と「次の処理」欄の部分を図形・指示対応表と呼ぶことにする。この表は、制御部15によって参照される表として記憶部14に格納されている。まず、エリア1は、全点灯/全消灯エリア10aの外周部の四隅の座標値による矩形座標値である。「図形名」欄には、全点灯/全消灯エリア10aの識別コードを格納する。エリア2は、全点灯ボタンの図形の矩形座標値である。「図形名」欄には、全点灯ボタンに割り振られたコードを格納する。同様に、エリア3からエリア9にも、全点灯/全消灯エリア10a内の各ボタンの矩形座標値、図形部品の図形名のコードが格納される。「次の処理」欄には、該当する図形部品が押さえられたと判断した場合の次の処理内容、処理に必要な座標に関連する情報などが格納される。次の処理内容とは、コマンド、またはコマンドを構成する情報であり、照明装置300を制御したり、表示部10の表示を変更したりするコマンドに関する情報である。
図5において、エリアLij(i=1〜3、j=1〜5)には、照明器具Lijの図形が表示される矩形座標値(Xij,Xij+WL,Yij,Yij+HL)が格納され、図形名には、照明器具Lijの識別コードが格納される。「次の処理」としては、照明器具Lijの基準座標(Xij,Yij)から右にαij、上にβijだけ隔たった位置Zij=(Xij+αij,Yij+βij)を基準座標として明るさ指定図形21を表示ための命令(コマンド)が格納される。従って、照明器具Lij用の明るさ指定図形21の矩形座標値は、(Xij+αij,Xij+αij+Ws,Yij+βij,Yij+βij+Hs)になる。αij、βijは、明るさ指定図形21が、照明器具Lijの近傍に位置でき、かつ、表示部10の内部に収まる位置になるように選ばれる。なお、近傍とは、明るさ指定図形21と照明器具Lijの図形が近くに表示されていると使用者が感じれれば良く、その距離は問わない。また、近傍とは、両図形を表示した際に重なり合うような位置でも良い。
図5(B)には、1つの照明器具Lijが選択されたときの、明るさ指定図形21のエリア内の0%から100%の光度%ボタンの矩形座標値が、(X1,X2,Y3,Y4)の欄に各光度%について格納される。また、各光度%ボタンに対応する図形名と次の処理内容も格納される。「矩形座標値」欄と「図形名」欄の部分を座標・図形対応表と呼び、「図形名」欄と「次の処理」欄の部分を図形・指示対応表と呼ぶことにする。この表も、制御部15に参照されるための表として記憶部14に格納される。0%から100%の各光度%ボタンの高さを、図4に示すようにHrとし基準座標を(Xa,Yc)とすると、各ボタンの矩形座標値は、以下のようになる。
つまり、「0%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya,Ya+Hr)である。また、「20%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+Hr,Ya+2Hr)である。また、「40%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+2Hr,Ya+3Hr)である。また、「60%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+3Hr,Ya+4Hr)である。また、「80%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+4Hr,Ya+5Hr)である。また、「100%ボタン」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+5Hr,Ya+6Hr)である。さらに、「明るさ指定名称」の矩形座標値は、(Xa,Xa+Ws,Ya+6Hr,Yij+βij+7Hr)である。但し、「Xa=Xij+αij」、「Ya=Yij+βij 」である。
上記矩形座標値が、図5(B)の(Xa,Xb,Ya1,Ya2)、(Xa,Xb,Ya2,Ya3)、(Xa,Xb,Ya3,Ya4)、(Xa,Xb,Ya4,Ya5)、(Xa,Xb,Ya5,Ya6)、(Xa,Xb,Ya6,Ya7)、(Xa,Xb,Ya7,Ya8)の各領域に、それぞれに順に格納されている。なお、これらの矩形座標値の値は、照明器具Lijのijによって異なる値をとる変数であることは言うまでもない。また、「図形名」欄には、各矩形座標値に対応して、明るさ指定0%、明るさ指定20%、明るさ指定40%、明るさ指定60%、明るさ指定80%、明るさ指定100%の6つの光度%ボタン識別コードが、それぞれ格納されている。「次の処理」欄には、出力する光度情報とハイライト表示の有無の指示が処理内容として記憶される。
タッチON時に入力処理部13から制御部15に供給される座標値(Xf,Yf)が、上記矩形座標値(X1,X2,Y3,Y4)の内部にある場合、対応する図形名のボタンやエリアが押されたと判定することができる。すなわち、X1≦Xf<X2、Y3≦Yf<Y4の場合、矩形座標値(X1,X2,Y3,Y4)に対応するボタンが押されたと判定する。
図6は、本実施の形態の照明設定装置100の動作の手順を説明するための基本的なフローチャートである。照明設定装置100の電源がONになると、スタートにおいて、制御部15は記憶部14より図形情報を読み出し、図2の表示部10に示した初期画面を生成して表示処理部12に供給し表示部10に表示させる。かかる初期処理については、公知技術であるので、図6のフローチャートでは述べない。(S10)に進み、制御部15は入力処理部13からのタッチON情報と指示座標情報を待つ。なお、マウスの場合は、マウスの移動におけるマウスのクリック指示と、そのときのポインタアイコンの位置座標情報とを待つようにすればよい。タッチON情報を受け取ると(S10)においてYesとなり、(S11)に進む。(S11)において、指示座標情報と座標・図形対応表を比較し指示された図形を判定する。具体的には、図15(A)で説明した表の(Xa,Xb,Ya,Yb)欄を検索し、指示座標情報をエリア内に含む矩形座標値を検索する。矩形座標値が見つかると、対応する図形名の照明器具Lijの図形や光度%ボタンが押されたと判定する。見つからない場合は、どの図形名の図形もボタンも押されておらず、ボタン以外の領域が押されたものと判定する。次に(S12)に進み、判定がボタン以外の場合Noとなり(S10)に戻る。Yesの場合、(S13)に進み、図形・指示対応表を検索し指示内容を判定する。具体的には、図15(A)で説明した表において、判定された図形名に対応する「次の処理」欄の指示内容を読み出す。次に、(S14)に進み、取得した指示内容に基づき所定の図形表示、使用者によって指示された光度入力値に対応する光度情報出力などを行う。次に、(S10)に戻り、次の操作を待つ。なお、次の操作を待つには、タッチONの後のタッチOFFを確認した後にしてもよい。なお、図6のフローチャートにおいて、終了指示を受け付ける、電源オフ等の割り込みなどにより、動作は終了する。
図7は、本実施の形態の照明設定装置100の動作の手順を説明するための詳細のフローチャートである。照明設定装置100の電源がONになると、制御部15は記憶部14より図形情報を読み出し、図2の表示部10に示した第1の図形を含む初期画面を生成して表示処理部12を介して表示部10に表示させる。(S20)に進み、制御部15は入力処理部13からのタッチON情報と指示座標情報を待つ。なお、マウスの場合は、マウスの移動におけるマウスのクリック指示と、そのときのポインタアイコンの位置座標情報とを待つようにすればよい。タッチON情報を受け取ると(S20)においてYesとなり、(S21)に進む。(S21)において、指示座標情報と座標・図形対応表を比較し、指示された図形を判定する。具体的には、図15(A)で説明した表の(X1,X2,Y3,Y4)欄のエリアL11からエリアL35を検索し、指示座標情報により示される点をエリア内に含むかどうか判定する。矩形座標値のエリア内に指示座標情報を含むものが見つかると、対応する照明器具Lijのボタンが押されたと判定する。見つからない場合は、どの照明器具ボタンも押されておらず、照明器具ボタン以外の領域が押されたものと判定する。次に(S22)に進み、判定が照明器具ボタン以外の場合Noとなり(S20)に戻る。Yesの場合(S23)に進み、照明器具Lijのそば(近傍)に明るさ指定図形21(第2の図形)を表示する。具体的には、図5(A)の表の図形名Lijを検索し、「次の処理」欄を読み出し、基準座標値Zijを読み出し、照明器具Lij毎に設定された基準座標Zijを基準にして、明るさ指定図形21を初期画面に重畳した画面を生成し、表示処理部12に供給し表示部10に表示させる。更に、照明器具Lijの基準位置座標Zij=(Xij+αij,Yij+βij)の値に基づき、Xa=Xij+αij、Ya=Yij+βij、を(式1)に代入して、照明器具Lij用の明るさ指定図形21内の各ボタンの矩形座標値(X1,X2,Y3,Y4)を計算し、図5(B)の座標・図形対応表の「矩形座標値」(X1,X2,Y3,Y4)の欄に書き込む。
次に(S24)に進み、明るさ指定エリア以外を指示しているかどうか判定する。すなわち、一旦タッチOFFが検知されるのを待ち、その後、タッチONになった場合の座標情報が、明るさ指定図形21の表示エリア内にない場合、Yesとなり、(S25)に進む。明るさ指定図形21の表示エリア内にあるかどうかは、図5(B)の「矩形座標値」(X1,X2,Y3,Y4)の欄の7つの矩形座標値内に前記指示座標情報があるかどうかにより判定できる。(S25)に進むと、やり直しと解釈して一旦明るさ指定図形21の表示を終了して初期画面を表示し、(S20)に戻ってタッチONを待つ。(S24)において、明るさ指定エリアに指示があったと判定されるとNoであり、(S26)に進む。(S26)においては、明るさ指定用の光度%ボタンが指示されたかどうか判定する。具体的には、指示座標情報が、図5(B)の(Xa,Xb,Ya1,Ya2)、(Xa,Xb,Ya2,Ya3)、(Xa,Xb,Ya3,Ya4)、(Xa,Xb,Ya4,Ya5)、(Xa,Xb,Ya5,Ya6)、(Xa,Xb,Ya6,Ya7)の6つの矩形座標値のエリア内の点であるかどうか判定する。当該エリア外であればNoとなり、(S24)に戻ってタッチを待つ。当該エリア内であれば(S27)に進み、タッチ座標より光度指示%を判定する。すなわち、図5(B)の表の「矩形座標値」(X1,X2,Y3,Y4)の欄を検索し、指示座標情報が6つの矩形座標値のどれに位置するかを調べて図形名を抽出し、(S28)に進む。(S28)において、指示%の光度入力値に対応する光度情報を照明器具Lijに出力する。すなわち、上記(S27)において抽出した明るさ指定ボタンの図形名に対応した「次の処理」欄を、図5(B)の表より読み出し、対応する光度情報を照明制御装置200に供給し、(S29)に進む。従って、照明制御装置200は照明器具Lijの光度を光度情報に従って制御し、照明装置300の照明器具Lijは設定された光度の発光を行う。制御部15は、(S29)において、それまで表示中の明るさ指定図形21を消去した図形を生成し、光度に対応したハイライト表示図形を生成し、照明器具Lijの周りに重畳した図形を生成し、表示処理部12に供給し表示部10に表示させた後、(S20)に戻り、次の操作を待つ。
以上のような操作と処理を所望の複数の照明器具Lijに対して繰り返せば、部屋の任意の位置の照明器具の光度の0%から100%の間で設定できる。光度設定に応じて照明器具Lijの周りにハイライト表示を行うので、室内の照明の状態が一目で、直感的に確認できる。つまり、第1の図形の周辺における光度入力値に応じたハイライト表示を行い好適である。第1の図形の周辺とは、第1の図形の上でも良いし、第1の図形に近い周りでも良い。なお、図7のフローチャートにおいて、ハイライト表示のアルゴリズムは上記に限られないことは言うまでもない。
また、照明設定装置100から照明制御装置200への光度情報を供給については、照明器具Lij毎に別々の伝送線で送る場合は、光度情報のみを送信すればよいが、全照明器具Lijの光度情報を多重伝送する場合は、照明器具Lijの識別コードと共に送信し、照明制御装置200の方で各照明器具Lijの光度情報を、対応する照明器具Lijに誤りなく供給するようにすることは言うまでもない。また照明器具Lijに割り当てられた照明器具数分のタイムスロットに時分割重畳して送ってもよい。
また、上記設定した各照明器具Lijの光度情報やハイライト表示情報を記憶部14内に設けられた不揮発の記憶エリアに一旦記憶しておき、電源をOFFにしても記憶が残るようにし、再度電源ONにしたときには、前の照明状態が再現できるようにしてもよい。
また、上記ハイライト表示の方法は、照明器具Lijの図形自体に対して行っても、その周りに行ってもよく、表示形態などは、上記記載に限定されない。また、ハイライト表示の代りに、あるいはハイライト表示と共に、該当する照明器具Lijの図形上あるいは図形の近傍の位置に、光度値あるいは光度値の%値を数字表示してもよい。
また、上記座標表示系を他の系としてもよい。基準座標を図形の中心位置にすることもできる。ボタンの形状を円形にした場合、円の中心を基準座標とし、その周りの所定半径内にタッチ座標がある場合に、ボタンをタッチしたと判定すればよい。これらの判定には、幾何学に基づく演算を行えばよい。
さらに、記憶部14は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、制御部15は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部15が行う上記各処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。表示処理部12が表示部10に含まれている場合、例えば液晶タッチパネルと一体になっている場合、制御部15は、表示部10に図形情報を供給するようにしてもよい。
以上、実施の形態によれば、多数の照明装置の照明状況が一目瞭然に把握でき、例えば、離れた部屋の照明状況を簡単に、直感的に把握できる。
なお、実施の形態における照明設定装置は、所定の地点の光度を視覚的に出力する照明状況表示装置を具備する、と言える。照明状況表示装置は、照明設定装置の表示部を具備する構成である。なお、所定の地点は、通常、2以上の地点である。
既に説明したように、照明装置300の各照明器具Lijの光度の調整、設定を行う照明制御装置200としては、インバータ点灯方式が省電力の点で適している。インバータ点灯方式は、光源の点滅を頻繁に繰り返し、点灯時間の時間率を調整することにより平均光度を制御する方式である。このようなインバータ点灯用の照明制御回路は、各照明器具Lijの内部に設けるのが一般的である。すなわち、照明制御装置200は、各照明器具Lijの内部に分散配置されることになる。この場合、照明設定装置100は、各照明器具Lij内部の照明器具Lij用の照明制御装置200、それぞれに、各照明器具Lijに該当する光度情報を伝送する必要がある。このためには、照明設定装置100と照明制御装置200の間を照明器具Lijの数だけの伝送線で結び、照明設定装置100は、各照明器具Lijの光度情報を、各伝送線を介して照明器具Lijそれぞれの照明制御装置200に伝送すればよい。
また、照明制御装置100は、各照明器具Lij内部の照明器具Lij用の照明制御装置200に、光度情報をLAN回線で伝送してもよい。LAN回線は、照明設定装置100および各照明器具Lijを結合する。光度情報をLAN回線で伝送するには、パケット伝送を適用することができる。パケット伝送を適用する場合、各パケット内に、例えば、照明器具識別コード格納エリアと光度情報エリアを設けておく。照明器具識別コード格納エリアには照明器具識別子、たとえば、ij=11から35の数値、照明器具Lijの場合は、「ij」を格納する。光度情報エリアには、感性照明情報テーブルの0%から100%の数値を格納する。照明装置200の各照明器具Lijでは、受信したパケットの各識別子を調べることにより、照明器具Lij(i=1〜3、j=1〜5)のそれぞれ自身宛の光度情報を取得し、光源の光度を制御することが可能になる。なお、照明器具Lijに割り当てられた照明器具の数15個のタイムスロットに時分割重畳して送ってもよい。タイムスロットの先頭には予め決められた同期符号を配置する。照明器具Lijは、同期信号を基準にして、自身のタイムスロットの情報を取得する。また、上記LAN回線の一部分を無線LAN回線としてもよい。たとえば、各照明器具Lij内部の照明器具Lij用の照明制御装置200を有線LAN回線で接続し、この有線LAN回線に、無線LAN受信端末を1台接続し、照度設定装置100の制御部15から光度情報を、無線LAN方式の無線通信により、無線LAN受信機に伝送してもよい。有線LAN回線として、電灯線を使用した通信方式を適用すれば、配線工事が簡単になる。
制御部15から無線LAN方式により上記パケットを各照明器具Lij宛に送信し、照明器具Lijでは、無線LAN受信機を内蔵しておいて、無線LAN受信機によりパケットを受信し、照明器具Lij自身宛のパケットを取得して、自身用の光度情報を得て、設定された光度に制御するようにしてもよい。つまり、照明設定装置100から照明制御装置200への光度情報送出の手段は、有線の通信手段、無線の通信手段、放送手段等を問わない。
(実施の形態2)
本実施の形態において、図2に示した全点灯/全消灯エリア10aを使用した光度設定について説明する。図3(B)に、全点灯/全消灯図形20(第3の図形)の拡大図を示す。全点灯/全消灯図形20は、図5(B)の図の上部約半分強を占め、下より「全消灯」、「全点灯」、「0%」、「20%」、「40%」、「60%」、「80%」、「100%」のボタン図形が図形部品として設けられている。図5(A)の表には、各ボタン図形の矩形座標値がエリア2〜エリア9の各行に対応して、該当する「図形名」コード、「次の処理」と共に格納されている。エリア1は、全点灯/全消灯エリア10aの表示位置に対応する矩形座標値であるが、「次の処理」の情報はなくてよい。
全点灯/全消灯エリア10aを使用すると、部屋の全照明器具の光度を一括して設定できる。「全消灯」、「0%」、「20%」、「40%」、「60%」、「80%」、「100%」の光度%ボタンを直接押すと、制御部15は、指示座標情報が示す点が、図5(A)の矩形座標値が示すエリアのどれに含まれるかを検索し、該当する「図形名」を調べ、対応する「次の処理」を読み出して処理を行う。処理とは、制御部15が、「図形名」に対応する光度情報を照明制御装置200に供給して全照明器具Lijの光度を該当する光度情報の光度で発光させ、、全照明器具Lijの図形の周りを光度情報の大きさに対応した明るさのハイライト表示を行うことである。
この一連の手順は、図6で説明したフローチャートにより実行できる。なお、エリア2は、全点灯ボタンに対応する矩形座標値であり、次の処理は、0%〜100%ボタンを点滅させる処理として、使用者に光度%ボタンを押すことを促すようにしている。
なお、本実施の形態においても、制御部15は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。制御部15が行う上記各処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。表示処理部12が表示部10に含まれている場合、例えば液晶タッチパネルと一体になっている場合、制御部15は、表示部10に図形情報を供給するようにしてもよい。
(実施の形態3)
上記実施の形態1では、明るさ指定図形21を照明器具Lijの近傍に表示し、この明るさ指定図形21の光度%ボタンを選択して光度を入力した。本実施の形態では、明るさ指定図形21の代りに全点灯/全消灯エリア10a内部の光度%ボタンを利用して各照明器具の光度を入力する。つまり、本実施の形態において、照明設定装置は、複数の照明器具に対応する複数の第1の図形に関する情報である第一図形情報と、全照明器具の光度を入力するための第3の図形に関する第三図形情報を記憶している記憶部と、記憶部が記憶している第一図形情報に基づいて、第1の図形を有する操作画面を表示し、かつ第3の図形を前記操作画面上に表示する表示部と、当該操作画面に対する指示を検知する操作部と、操作部が検知した指示に基づき、当該指示の位置を示す情報である指示座標情報を取得する入力処理部と、入力処理部が取得した指示座標情報に基づき、光度入力値を検知して、光度入力値に対応する光度情報を、全照明器具用の光度情報として出力する制御部とを具備し、表示部は、全照明器具に対応する全第1の図形の上またはその周辺に光度入力値に応じた表示を行う。
図7のフローチャートにおいて、(S23)において明るさ指定図形21の表示の代りに照明器具Lijの図形を太目の輪郭で強調表示し、(S24)、(S25)、(S26)を省き、(S27)において、全点灯/全消灯エリア10a内の光度%ボタン6個を点滅表示し、光度%ボタン6個の何れかにタッチしたかどうか判定し、タッチ有りと判定した光度%値に対応して照明器具Lijの光度情報を出力し、照明器具Lijの強調表示を解除し、周りをハイライト表示すればよい。なお、(S27)において、全点灯/全消灯エリア10a内の「全点灯/全消灯」の文字、全点灯ボタン、全消灯ボタンの表示を停止したほうが、使用者の誤解が少なくなる。なお、この場合は、第3の図形は、光度%ボタン6個の図形となる。この実施の形態は、第2の図形である明るさ指定図形21を、全点灯/全消灯エリア10aの領域に表示しているのと機能的には、ほぼ同じである。別の見方をすれば、第3の図形は、第2の図形を一定の位置に配置したものと見ることもできる。
本実施の形態では、図5(B)の表は不要になる。また、図5(A)の表の「次の処理」欄の内容を変更することはいうまでもない。エリア1、2は不要、エリア3からエリア9では、「照明器具Lijの光度とハイライトをxx%にする。光度%ボタンの点滅を停止する。」とする。エリアLijでは、「照明器具Lijの図形を強調表示する。全点灯/全消灯エリア10aの光度%ボタンを点滅させる。」とする。
本実施の形態における照明設定装置は、第2の図形である明るさ指定図形21を、全点灯/全消灯エリア10aの領域に表示しているのと機能的には、ほぼ同じである。つまり、本実施の形態における第3の図形は、第2の図形を一定の位置に配置したものである。
(実施の形態4)
上記実施の形態3では、照明器具Lijを1個ずつ選択してその光度を設定したが、複数個選択して纏めて光度を設定してもよい。使用者は、照明器具Lijの図形から所望の図形を順番に指示して選択する。制御部15は、照明器具Lijが選択されたことを検知して、選択された照明器具Lijの図形を点滅表示あるいは強調表示する。制御部15は、この表示と平行して、全点灯/全消灯エリア10aの「0%」、「20%」、「40%」、「60%」、「80%」、「100%」の光度%ボタンを点滅させる。使用者が必要な照明器具Lijを選択し終えたと判断した場合、使用者は、点滅している「0%」、「20%」、「40%」、「60%」、「80%」、「100%」の光度%ボタンの中から所望の光度%ボタンを選択する。制御部15は、光度%ボタンの選択を検知し、選択された光度%ボタンに対応した光度情報を、点滅表示あるいは強調表示中の、言い換えると、選択されている複数の照明器具Lijの光度情報として光度情報出力する。
使用者が誤った照明器具Lijを選択して、選択を取り消したい場合が起きるが、この場合、使用者が、点滅表示あるいは強調表示されている照明器具Lij図形を再度選択すると、制御部15は、点滅表示あるいは強調表示中の照明器具Lijについては、その点滅表示あるいは強調表示を解消するようにすればよい。
このためには、図7のフローチャートにおいて、(S23)において明るさ指定図形21の表示の代りに、照明器具Lijの図形を太目の輪郭で強調表示または点滅表示し、並行して、全点灯/全消灯エリア10a内の光度%ボタン6個を点滅表示する。その照明器具Lijが既に選択されており、強調表示または点滅表示中である場合、選択を解消し、強調表示または点滅表示を停止する。(S24)において、Yesの場合、(S25)をバイパスして(S20)に戻る。照明器具Lijの選択指示が追加、あるいは、解消されるのに従い、(S23)が繰り返される。(S24)、(S26)において、光度%ボタン6個の何れかを指示したかどうか判定し、指示有りと判定した場合、Yesとなり、(S27)に進む。(S27)においては、指示座標情報より光度指示%を判定し、(S28)に進む。(S28)において、指示された光度%値に対応して、選択済みの複数の照明器具Lij用の光度情報を出力し、(S29)に進む。(S29)において、選択されている複数の照明器具Lijの強調表示または点滅表示を解除し、それらの周りをハイライト表示すればよい。なお、(S23)において、全点灯/全消灯エリア10a内の「全点灯/全消灯」の文字、全点灯ボタン、全消灯ボタンの表示を停止したほうが、使用者の誤解が少なくなる。なお、この場合は、第3の図形は、光度%ボタン6個の図形となる。本実施の形態は、第2の図形である明るさ指定図形21を、全点灯/全消灯エリア10aの領域に表示しているのと機能的には、ほぼ同じである。別の見方をすれば、本実施の形態における第3の図形は、第2の図形を一定の位置に配置したものと見ることもできる。
本実施の形態では、図5(B)の表は不要になる。また、図5(A)の表の「次の処理」欄の内容を変更することはいうまでもない。エリア1、2は不要、エリア3からエリア9では、「照明器具Lijの光度とハイライトをxx%にする。光度%ボタンの点滅を停止する。」とする。エリアLijでは、「照明器具Lijが非選択の場合、照明器具Lijの図形を強調表示する。照明器具Lijが選択済みの場合、照明器具Lijの図形の強調表示を停止する。全点灯/全消灯エリア10aの光度%ボタンを点滅させる。」とすればよい。
(実施の形態5)
次に、明るさ指定図形21の代りに、図2の表示画面のもっとボタンエリアを使用する場合について説明する。最初の照明器具Lijの図形を指示した後、もっとボタンエリアの「明るく」ボタンを指示すると、選択した照明器具Lijの光度を増加させる。「暗く」ボタンを指示すると、選択した照明器具Lijの光度を減少させる。「明るく」ボタンと「暗く」ボタンは、第3の図形である。
図7のフローチャートにおいて、(S23)において明るさ指定図形21の表示の代りに照明器具Lijの図形を太目の輪郭で強調表示し、(S24)、(S25)、(S26)を省き、(S27)において、「明るく」ボタンと「暗く」ボタンを点滅表示し、「明るく」ボタンと「暗く」ボタンの何れかを指示したかどうか判定し、「明るく」ボタンを指示したと判定した場合、(S28)において、照明器具Lijの光度情報を増加させながら出力し、(S29)において、点滅表示を停止し、照明器具Lijの強調表示を解除し、周りをハイライト表示も増加させながら表示すればよい。(S27)において、「暗く」ボタンを指示したと判定した場合、(S28)において、照明器具Lijの光度情報を減少させながら出力し、(S29)において、点滅表示を停止し、照明器具Lijの強調表示を解除し、周りをハイライト表示も減少させながら表示すればよい。
本実施の形態では、図5(B)の表は不要になる。また、図5(A)の表に「明るく」ボタンと「暗く」ボタンの欄を追加し、矩形座標値、図形名、次の処理を記憶しておく。「次の処理」欄の内容は、「明るく」ボタンについては「照明器具Lijの光度を増加し、ハイライトを増加する。」であり、「暗く」ボタンについては「照明器具Lijの光度を減少し、ハイライトを減少する。」である。
(実施の形態6)
上記各実施の形態では、光度情報の最高光度を100%とし、20%間隔で設定するようにした。図8は、他の設定方法用のボタンやバーの一例である。図8(A1)、(A2)は、照明器具Lijに対応する照明装置ボタン(第1の図形)の一例である。消灯時には、図8(A1)のように黒枠同心円状のボタンが表示される。点灯時には、光度の大きさに比例して円の内部から黒く塗りつぶした表示とする。図8(B1)、(B2)は、別の例で、光度の大きさを円グラフ状に表示する。これらの図形は、第1の図形として使用できる。
図8(C)、(D)、(E)、(F)は、第2の図形の部品として明るさ指定図形21の内部に表示するものであって、光度設定用のボタンやバーである。照明器具Lijの光度設定において図8(C)の上向きの矢印ボタンを押すと設定光度を大きくでき、下向きのボタンを押すと設定光度を小さくできる。図8(D)は、別の例で、照明器具Lijの光度設定においてバーのノブ印を指により上に引き上げると、設定光度を高くし、下へ引き下げると設定光度を低くすることができる。バーの上部にはノブの位置に対応した光度が%表示されるようにする。図8(E)は、0〜100のボタンの別の例である。図8(F)は、光度設定確定用のボタンである。このようにボタンの形態や配置は、上記実施の形態1や2の例に限られない。図8(C)、(D)、(E)、(F)は、第3の図形として使用してもよい。
(実施の形態7)
上記各実施の形態では、照明装置の光度を設定するようにしたが、本実施の形態では、部屋の所定の位置の照度を設定することができる制御システム、および、そのための制御用端末装置について説明する。
図9は、本実施の形態による照度設定できる照明システムのブロック図である。この照明システムは、照明設定装置100a、変換装置400、照明制御装置200、および、照明装置300を具備する。照明制御装置200、および、照明装置300は、実施の形態1において説明したものと同様でよい。
本実施の形態の照明設定装置100aは、図2に示した照明設定装置100と概略同じ構成である。図2中の各照明器具Lijの図形は、第1の図形であって、照度設定位置、すなわち、照度を設定できる位置を示す。従って、照明器具Lijをタッチすると、図3に示すように、第2の図形である明るさ指定図形21が近傍に表示され、使用者は、0%から100%ボタンを選んで押さえる。本実施の形態では、0%から100%の値は、照明器具Lijの光度を表すのではなく、照明器具Lijの位置での照度を表す。従って、本実施の形態の照明設定装置100は、光度ではなく照度を設定する装置になる。図2に示した第3の図形である全点灯/全消灯エリア10aの%ボタンは、光度入力の代りに、照度を入力する照度%ボタンとして使用する。上記各実施の形態の光度を照度と読み替えれば、本実施の形態になるので、本実施の形態の詳しい手順、図5(A)、(B)の表の内容などの説明は省いても、本実施の形態の実施は可能である。照度の設定入力した表示部10上の位置には、設定照度値の大きさに対応したハイライト表示を行うことも、上記各実施の形態と同様である。本実施の形態における第1の図形は、照度を設定することが可能な位置を使用者に示す図形であればよい。照明器具Lij以外に、円形や方形の図形でもよい。後述するように、方眼のメッシュ図形でもよい。本実施の形態における第2の図形は、照度を入力するためのメニューを示す図形である。また、実施の形態2において説明した第3の図形は、本実施の形態においては、全照度設定位置の照度を入力するために使用する図形として使用される。実施の形態3における第3の図形は、各照度設定位置の照度を入力するために使用する図形として使用される。
次に、変換装置400の構成について説明する。変換装置400は、入力された照度情報を光度情報に変換する装置である。変換装置400において、目標情報格納部30は、照明設定装置100aより供給される照度設定値情報を格納する。制御部34は、照明装置300の各照明器具Lij用の光度情報を出力する機能を有し、かつ、変換モデル35に光度情報を供給する。変換モデル35は、入力情報として各照明器具Lijの光度情報を入力すると、室内の所定の位置の照度予測値を算出する機能を有する計算装置である。また、照明装置300が設置されている部屋の各照明器具Lijによって照らされる所定の位置の照度値を予測できるモデルである。変換モデル35からは所定の位置の照度予測値が観測情報格納部31に供給される。比較部32は、目標情報格納部30の照度設定値情報と観測情報格納部31の照度予測値とを比較し、比較結果を判断部33に供給する。判断部33は、照度設定値情報と照度予測値との差異が少なくなるように制御部34内に設けられたメモリに記憶されている各照明器具Lij用の光度情報を変更してゆく。最終的に、観測情報格納部31の照度予測値は、目標情報格納部30の照度設定値情報に十分に近い値になる。例えば、変換モデル35の前記所定位置として図2に表示された照明器具Lijの位置を採用し、その位置の照度値を設定入力すると、観測情報格納部31の照度予測値は、設定入力値に近い値になる。このときに制御部34が出力する光度情報を照明装置300に供給すると、実際の部屋における照明器具Lijの真下の位置の照度が前記設定入力した値になる。複数の位置の照度を設定入力すると、各位置の照度が設定入力値に近い値に制御できる。
本実施の形態の上記説明では、照明器具Lijの位置の照度、すなわち、照明器具Lijの真下の照度を設定するようにした。第1の図形として、照明器具Lijの図形の代りに、円形のボタンBijを表示してもよい。目標情報格納部30の照度設定値情報としてボタンBijの位置の照度を設定するようにし、観測情報格納部31の照度予測値は、ボタンBijの位置の照度を予測計算するようにする。このようにしておけば、照明器具Lijの位置以外の位置の照度を設定値になるように制御することができる。
変換モデル35は、室内のQ個の各照明装置が光度を変えたときの、P個の位置における照度を算出する計算機である。P個の各位置における照度Li(i=1、2、〜P)は、Q個の照明器具Lijの各光度値Kj(j=1、2、〜Q)にそれぞれ係数Φijを乗算し、積を合計して得られる。すなわち、Li=ΣΦij*Kjである。すなわち、照度に対する各照明装置の光度の影響は、互いに独立であり、線形の関係にある場合、照度Liは、前式により計算できる。変換モデル35は、Q個の入力情報からP個の出力情報を算出し、出力情報を観測情報格納部31のP個のメモリに予測照度値として供給する。
係数Φijは、照明装置の位置と観測点の位置によりそれぞれ異なる。天井、壁面、床、調度家具などによる光の反射や吸収によっても異なる。したがって、これらの反射や吸収を考慮に入れて、係数Φijを決める。係数Φijは、実際の部屋で、各照明装置j毎に各位置iで照度への影響度を実測して求めたものでもよい。
部屋の窓、シャッター、スクリーン、カーテンなどの状態がいくつもある場合、変換モデルは、それぞれに対応して複数個用意しておき、選択して使用するようにしてもよい。
P個の観測点は、床上、机の高さ、それ以外の位置など、自由に設定できる。それぞれの位置に合わせた係数Φijを用意しておけばよい。
部屋内部を平面的に2次元のメッシュに区切り、各交点の位置における係数Φij(この場合、Pは大きい数になる)を用意しておき、照明設定装置100aの表示部10の液晶タッチパネル上で、自由に選択したいくつかの交点についてその目標照度を設定し、それらの位置に関係する式のみの演算を行うことにより、照度を計算するようにしてもよい。このようにすれば、照明器具Lijの位置に限定されず、実質的に自由な位置の照度を目標照度に設定することを可能にする。表示部10の液晶タッチパネル上には、メッシュに相当する方眼図を第1の図形として表示して、交点を選択するようにすればよい。ハイライト表示は交点およびその周辺に行えばよい。部屋を3次元のメッシュに区切り、3次元空間の任意の位置の照度を所望の値にすることもできる。すなわち、液晶タッチパネル上に表示される部屋のエリアのほぼ任意の位置に上記ボタンBijを表示させ、その位置の照度を設定することになる。
変換モデル39は、上述の通り、室内の光源からの直接光線、反射光線などの光線路や反射率、吸収率によりモデル化したものでもよい。
本実施の形態においても、照度設定入力した表示部10上のタッチ位置に照度設定値の大きさに相当するハイライト表示を行うので、部屋の中の照明状態が一目で分る。つまり、部屋の実際の照明の状況(光度ではなく、照度)が分かり、改善点を認識しやすい。つまり、本実施の形態における照明設定装置は、所定の地点の照度を視覚的に出力する照明状況表示装置を具備している、と言える。照明状況表示装置は、照明設定装置の表示部を具備する構成である。なお、所定の地点は、通常、2以上の地点である。
なお、変換装置400は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変換装置400が行う上記各処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、制御部34から照明制御部200に光度情報を供給する方法は、実施の形態1において説明したように、有線伝送、有線LAN方式、無線LAN方式などが適用でき、有線の通信手段、無線の通信手段、放送手段等を問わない。
なお、上記各実施の形態において図6、図7のフローチャートと共に説明した各処理手順は、照明設定装置100、100aの処理プログラムの電源ON、電源OFFなどを含むメインルーチンから分岐するようにしてもよいし、メインルーチンにおける割込み処理により起動するようにしてもよい。
本発明の照明設定装置100、100aは、会議室やホールの入り口の壁面に設置するのが一般的であるが、携帯型の装置として構成し、光度情報や照度情報を無線通信方式により照明制御装置200、200aに伝送するようにしてもよい。また、PDAのような携帯情報機器、パソコン、携帯電話などの上に構成して、手軽に照明の設定を行うようにもできる。
なお、マウスを操作部11として適用する場合は、入力処理部12は、マウスによるクリック指示に応答して、制御部14に格納しているポインタアイコンの表示座標位置情報を、当該指示の位置を示す情報である指示座標情報として取得すればよい。操作部11として、携帯電話などに使用されているようなナビゲーションスイッチやジョイステック、ゲーム、リモコンなどに使用される十字形状の上下左右移動スイッチと中央部に決定用のスイッチが設けられた十字状操作器を使用する場合も、同様の情報処理を行えば、指示座標情報を取得することができる。ポインタアイコンを使用せず、操作器により操作対象を、各照明器具Lij、各ボタンの各図形の順に移動選択してゆき、操作決定するようにしてもよい。この場合の指示座標情報は、移動選択した図形が該当する座標位置になる。座標位置の代りに、図形名のコードを使用することもできる。これらの情報は、制御部15内に格納されるので、その情報を制御部15自身が使用して指示内容の判断をすればよい。点滅表示に、「照明器具を選択してください。」、「明るさを選択してください。」などの音声ガイドを併用してもよい。この場合は、制御部15に音声情報生成機能を設け、スピーカ(図示しない)から音声を発生させることは言うまでもない。
なお、上記のすべての実施の形態における照明設定装置100や照明制御装置200の処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。