JP2017107668A - 照明システム及び照明システムの設定方法 - Google Patents

照明システム及び照明システムの設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】照明器具を構成する照明灯単位での照明状態の設定が容易な照明システムを提供する。【解決手段】照明システム10は複数の照明器具100と、各照明器具の照明状態を決定する照明制御器200と、空間内の明るさ分布を測定して出力する光検出器300とを備え、各照明器具100は照射領域が異なる複数の照明灯120を備える。照明制御器200は、複数の照明器具100が光を出射しているときの明るさ分布に基づいて被照明物の配置を、各照明器具100が光を出射しているときの明るさ分布に基づいて照明器具100の配置を取得し、被照明物の配置、照明器具100の配置、及び各照明灯120が光を出射しているときの明るさ分布に基づいて、各照明灯120の出力の大きさを各照明器具100の照明状態の設定として決定する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の照明器具を含む照明システム及び当該照明システムの設定方法に関する。
部屋等のひとつの空間に設置される複数の照明器具を制御するための照明制御システムに関する提案が従来なされている。この提案に係る照明制御システムでは、複数の照明器具は各々の設置場所(エリア)に基づいてグループに分けられ、このグループ単位で照明状態の制御がなされる。各グループには1個以上の照明器具が所属する。このような照明制御システムには、例えば人の存在を感知するための人感センサがエリアごとにさらに備える。各エリアを照明するグループに所属する照明器具の点灯及び消灯は、この人感センサがエリア内に人を感知したか否に応じて切り替えられる(例えば特許文献1参照)。つまり、照明器具のONとOFFはグループ単位で制御される。
特開2014−067519号公報
従来の照明制御システムでは、照明器具をグループ単位で制御することで空間全体の照明制御を容易にはしているが、一方で各グループの照射領域よりも小さな領域を単位とする明るさの調整等の制御には対応していない。したがって、1グループの照明領域内に照明が必要な場所と照明が不要な場所とが併存する場合、照明が不要な場所の分、無駄に電力を消費せざるを得ない。または、このような空間のオーナーやテナントなどのユーザに、その使い方(レイアウト)が照明の制御の可能な領域を単位とするものに限られる不自由が生じたり、所望のレイアウトを実現するために配線変更の工事の時間や費用の負担が発生したりする。
そこで本発明は、明るさや照射領域のきめ細かな単位での制御及び設定変更がユーザにとって簡便な照明システムを提供する。
本発明の一態様に係る照明システムは、空間を挟む天井及び床面のうち、前記天井に設置される複数の照明器具と、前記空間の内部の明るさの分布を測定し、当該明るさの分布を出力する光検出器と、前記複数の照明器具のそれぞれの照明状態の設定を決定する照明制御器とを備える照明システムであって、前記複数の照明器具は、光を出射して異なる照射領域を照明する複数の照明灯をそれぞれ備え、前記光検出器は、前記複数の照明器具が光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第1明るさ分布データとして、前記複数の照明器具のそれぞれが単独で光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第2明るさ分布データとして、前記複数の照明灯のそれぞれが単独で光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第3明るさ分布データとして前記照明制御器に出力し、前記照明制御器は、前記第1明るさ分布データを用いて、前記空間の内部にあって前記天井からの最短距離が前記床面より短い被照明物の配置を取得し、前記第1明るさ分布データ及び前記第2明るさ分布データを用いて、前記複数の照明器具の配置を取得し、前記被照明物の配置、前記複数の照明器具の配置、及び前記第3明るさ分布データに基づいて、前記複数の照明器具がそれぞれ備える前記複数の照明灯のそれぞれの出力の大きさを、当該照明器具の前記照明状態の設定として決定する。
また、本発明の一態様に係る照明システムは、空間を挟む天井及び床面のうち、前記天井に設置される複数の照明器具を含む照明システムにおいて実行される、前記複数の照明器具の照明状態に関する設定の方法であって、前記複数の照明器具は、光を出力して異なる照射領域を照明する複数の照明灯をそれぞれ備え、前記空間の内部の明るさの分布を測定する光検出器を用いて、前記複数の照明器具が光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第1明るさ分布データとして取得し、前記複数の照明器具のそれぞれが単独で光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第2明るさ分布データとして取得し、前記複数の照明灯のそれぞれが単独で光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第3明るさ分布データとして取得し、前記第1明るさ分布データを用いて、前記空間の内部にあって前記天井からの最短距離が前記床面より短い被照明物の配置を取得し、前記第1明るさ分布データ及び前記第2明るさ分布データを用いて、前記複数の照明器具の配置を取得し、前記被照明物の配置、前記複数の照明器具の配置、及び前記第3明るさ分布データに基づいて、前記複数の照明器具がそれぞれ備える前記複数の照明灯のそれぞれの出力の大きさを、当該照明器具の前記照明状態の設定として決定する。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明の照明システムおよび当該照明システムにおける設定決定方法は、照明システムの各照明器具が備える照明モジュール単位での容易な制御を実現する。
図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成の一例を示すブロック図である。 図2は、実施の形態に係る照明システムの機器構成の一例を示す機器構成図である。 図3Aは、実施の形態に係る照明システムの照明器具と光検出器の配置の一例を示す模式図である。 図3Bは、実施の形態に係る照明システムの照明器具と光検出器の配置の別の一例を示す模式図である。 図4Aは、実施の形態に係る照明システムの照明状態の設定の一例を示す模式図である。 図4Bは、実施の形態に係る照明システムの照明状態の設定の別の一例を示す模式図である。 図5Aは、実施の形態に係る照明システムの各照明器具の照明状態の設定方法の一部を示すフロー図である。 図5Bは、実施の形態に係る照明システムの各照明器具の照明状態の設定方法において取得される、机の配置を示すデータの例である。 図6Aは、実施の形態に係る照明システムの各照明器具の照明状態の設定方法の別の一部を示すフロー図である。 図6Bは、実施の形態に係る照明システムの照明器具の1つの配光分布の一例を示す模式図である。 図6Cは、実施の形態に係る照明システムの照明器具の平面視による配置を示す模式図である。 図6Dは、実施の形態に係る照明システムの照明器具と被照明物との位置関係を平面視で示す模式図である。 図7Aは、実施の形態に係る照明システムの各照明器具の照明状態の設定方法のさらに別の一部を示すフロー図である。 図7Bは、実施の形態に係る照明システムの照明器具が備える照明灯の1つの配光分布の一例を示す模式図である。 図7Cは、実施の形態に係る照明システムの照明器具が備える別の照明灯の配光分布の一例を示す模式図である。 図7Dは、実施の形態に係る照明システムの照明器具が備えるさらに別の照明灯の配光分布の一例を示す模式図である。 図8は、実施の形態に係る照明システムの照明状態の設定のさらに別の一例を示す模式図である。 図9は、実施の形態の変形例に係る照明システムの照明状態の設定の一例を示す模式図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る照明システムについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示において最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、以下の説明に用いられる各図は模式図であり、各構成要素の形状や大小関係を正確に示すものではない。また、各図において共通の構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態)
本実施の形態に係る照明システム10は、例えば空間を囲む壁と、当該空間を上下から挟む天井及び床面とで規定される部屋を照明するためのシステムである。より具体的には、天井からこの部屋(空間)の全体を照明するベース照明として機能することができるシステムである。
[1.構成]
まず、この照明システム10の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る照明システム10の機能構成の一例を示すブロック図である。
図1に示される照明システム10は、照明器具100、照明制御器200、光検出器300、及び操作器400を備える。
照明器具100は例えば部屋の天井に設置され、下方の床面に向けて光を出射する。より具体的には、照明器具100は例えば直管型又はグリッド型のベース照明用の照明器具である。照明器具100は、異なる照射領域を照明する複数の照明灯120を備え、各照明灯120が電力の供給を受けて出力する光でこの部屋を照明する。ここでの異なる照射領域とは、例えば直管型の照明器具100の長手方向に並ぶ複数の照明灯120のそれぞれから出射される光によって所定の明るさ以上で照明される、床面上の各領域を指す。また、グリッド型の照明器具100であれば、桝目状に並ぶ照明灯120のそれぞれから出射される光によって所定の明るさ以上で照明される、床面上の各領域を指す。なお、異なる照射領域同士で部分的に重なってもよい。
複数の照明灯120は照明器具100を構成する照明モジュールであって、例えばそれぞれが1個又は複数個の発光ダイオード(light‐emitting diode、以下LEDとも表記する)を光源として備えるLEDモジュールである。照明灯120は、個別に制御され、互いに異なる大きさの出力で発光させることができる。例えば、照明器具100が備える4個の照明灯120のうち、2個は最大出力の75%、1個は最大出力の50%の出力で点灯させ、残る1個は0%で、つまり消灯させることができる。別の表現をすれば、ON状態の照明器具100の明るさ及び照射領域に関する状態(以下、照明状態ともいう)の設定は、照明灯120を制御の単位として変更することができる。なお、図1に示される照明器具100が備える照明灯120の個数は例であり、4個より少なくても多くてもよい。
なお、図1では照明システム10が備える照明器具100は1個のみであるが、所望の明るさが得られるよう、照明器具100単体の照射領域及び明るさ、並びに照明システム10が設置される部屋の大きさ及び用途に応じて照明システム10は照明器具100を複数備える。
照明制御器200は、照明器具100の照明状態の設定を決定し、この設定に基づく調光制御をする。より具体的には、照明器具100が備える照明灯120それぞれの出力の大きさを決定し、この大きさを示す制御信号を照明器具100に送信する。
照明制御器200は、制御部220、記憶部240、及び通信部260を備える。
制御部220は照明器具100の制御のためのプログラムを実行し、操作器400から受信する照明システム10のユーザの指示に基づき、また、光検出器300から受信するデータを用いて照明器具100の照明状態の設定を決定する処理装置である。また、制御部220は光検出器300の動作も制御する。光検出器300の動作については後述する。このような制御部220はプロセッサを用いて実現される。
記憶部240は、これらの受信したデータ、決定した照明状態の設定、及びプログラム等を記憶する記憶装置であり、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリを用いて実現される。
照明システム10では各構成要素の機器間で通信が行われている。照明制御器200は照明器具100、光検出器300、及び操作器400と通信をする。図1の通信部260は、操作器400との無線通信のための通信モジュールとして示され、他の構成要素との通信のための構成については図示を省略する。また、照明器具100及び光検出器300がそれぞれ備える通信のための構成についても図示を省略する。なお、図1では照明制御器200と操作器400以外の機器とは線で接続されているが、これらの構成要素間の通信は有線通信に限定されない。いずれの通信も無線で行われてもよい。また、無線通信であるか有線通信であるかを問わず、これらの構成要素間の通信を中継する機器(図示なし)があってもよい。
光検出器300は、照明制御器200による制御のもと、上記の部屋(空間)の内部の明るさの分布を測定し、この測定結果である明るさ分布を示すデータを照明制御器200に出力する。光検出器300は例えばイメージセンサであり、天井から床面を平面視してこの空間の画像を撮影し、この画像のデータを照明制御器200に送信する。
なお、図1では照明システム10が備える光検出器300は1個のみであるが、適切なデータが得られるよう、光検出器300単体での検出(撮影)可能領域及び照明システム10が設置される部屋の大きさに応じて照明システム10は光検出器300を複数備えてもよい。
操作器400はユーザが照明システム10の操作をするための装置であり、例えば照明システム10専用のリモートコントロール、又はタブレット型コンピュータ等の汎用の情報処理端末を用いて実現される。例えばこのような情報処理端末には、ユーザによる照明システム10の操作の用に供されるために、この操作を実現するためのソフトウェアアプリケーション(プログラム)がインストールされる。なお、操作器400は可搬性のある機器に限定されず、例えば照明システム10が設置される空間の壁面に据え付けられてもよい。
操作器400は、制御部420、記憶部440、通信部460、及びユーザインターフェース部480を備える。
制御部420は、上記のプログラムを実行してユーザによる照明システム10の操作を実現するための処理装置であり、プロセッサを用いて実現される。
記憶部440は、上記のプログラム、操作器400が照明制御器200から受信したデータ等を記憶する記憶装置であり、ROM、RAM等の半導体メモリを用いて実現される。
通信部460は、操作器400と照明制御器200との無線通信のための通信モジュールである。なお、上記の記載、並びに図1及び図2では、照明制御器200と操作器400との間の通信は無線通信として示されているが、有線通信であってもよい。例えば操作器400が壁面に据え付けられる場合、この操作器400と照明制御器200とは通信用のケーブルで接続されてもよい。
ユーザインターフェース部480は、画像又はさらに音を用いて照明システム10の操作のための情報をユーザに提示し、また、ユーザの入力を受け付ける。ユーザインターフェース部480は、例えばディスプレイ等の表示器、表示器と入力装置を兼ねたタッチスクリーン、スピーカー、マイクロホン、各種のボタン及びキーボード等を用いて実現される。ここでのボタン及びキーは、操作器400が備える、又は操作器400に接続されるハードウェアの一部であってもよいし、操作器400が備える表示器に表示されるソフトウェアボタンやソフトウェアキーボードであってもよい。
図2は、本実施の形態に係る照明システム10の機器構成の一例を示す機器構成図である。
図2では、照明器具101〜116がそれぞれ図1の照明器具100に相当し、各照明器具に含まれるLEDモジュール121〜124が図1の照明灯120に相当する。なお、照明器具102から115は照明器具101及び116と同一の構成であり、図示は省略している。LEDモジュール121〜124は、円で示される複数のLEDをそれぞれ備える。これらのLEDは、電源回路141〜144を介して供給される電力によって点灯する。この電力は、電源回路141〜144のそれぞれが受け取る交流の商用電源を整流及び変圧し、所定の直流電圧でLEDモジュールへ送出されるものである。また、この変圧は、例えば、照明制御器200から送信される、各LEDモジュールの出力の大きさを示す制御信号に従ってなされる。
また、本図の光検出器301〜304は、それぞれ図1の光検出器300に相当する。なお、光検出器302及び303は光検出器301及び304と同一の構成であり、図示は省略している。
本図のタブレット型コンピュータ401は図1の操作器400に相当する。
以下では、上記の構成を有する照明システム10が備える照明器具100と光検出器300の配置、及び照明器具100の当該空間での照明状態について例を用いて説明する。
[2.配置例]
照明システム10が備える上記の照明器具100と光検出器300の配置について、従来のベース照明の配置との比較を交えて説明する。
図3A及び図3Bは、それぞれ本実施の形態に係る照明システム10の照明器具と光検出器の配置の一例を示す模式図である。これらの図は、例えばオフィス用の部屋の、天井側からの平面視による図である。なお、以下ではオフィス用の部屋を例に用いて説明するが、照明システム10が適用可能な空間はオフィス用の部屋に限定されない。照明システム10は、複数のベース照明器具が配置され、場所によって明るさの調整が望まれる1つの空間であれば、店舗、工場、作業場、倉庫など様々な用途の空間に適用することができる。なかでも、テナントの入れ替え、改装、組織改編等に伴って、机、作業台、テーブル、間仕切り、什器、情報機器等のレイアウト変更が行われる空間で有用である。
図3A及び図3Bに示される例では、本実施の形態に係る照明システム10は、実線の長方形で示される机D11〜18、D21〜D28、及びD31〜D38が置かれた部屋500A(図3A)又は500B(図3B)に設置されている。これらの机は、本実施の形態に係る照明システム10の照明器具100が出力する光で照明される物であって、天井からの最短距離が床面より短い物(以下、被照明物という)の例である。このような被照明物の他の例としては、作業台、テーブル、間仕切り、什器、及び情報機器が挙げられる。
また、図3A及び図3Bにおいて円で示されるのは光検出器301〜304であり、それぞれが図1の光検出器300に相当する。これらの4個の光検出器301〜304で部屋500A又は部屋500Bの全体を撮影可能領域としてカバーする。以下では、光検出器301〜304を総称して光検出器300ともいう。
図3Aに示される例に示される例と図3Bに示される例とでは、照明器具100の形状が異なる。図3Aに示される例では、破線の長方形で示される直管型の照明器具101A〜116Aのそれぞれが図1の照明器具100に相当する。図3Bに示される例では、破線の正方形で示されるグリッド型の照明器具101B〜108Bのそれぞれが図1の照明器具100に相当する。これらの図に示される照明器具の形状及び配置は、オフィス用の建物のベース照明の例である。照明器具100がこれらの例のように部屋の縦横それぞれの方向に沿って均等なピッチで配置されるのは、空間内の広い範囲で所定の明るさを確保することでこの空間でのレイアウトの自由度を極力高めるためである。なお、この所定の明るさの例を挙げると、日本工業規格の照明基準(規格番号:JIS Z9110:2010)に拠れば、作業場所の基準面の平均照度としてキーボード操作や計算等の作業では500ルクス、設計や製図等の細かい視作業を伴う作業では750ルクスを維持することが推奨されている。
照明器具101A〜116A及び照明器具101B〜108B(以下、これらを特に区別しない場合の呼称又は総称として、照明器具100ともいう)、は上述のとおり、それぞれ複数の照明灯120を備える。
図3Aでは各照明器具100を示す長方形が実線で4個の区画に分割されている。これらの各区画は1個の照明灯を示し、図1の照明灯120に相当する。なお、図3Aでは、照明器具101Aでのみ照明灯にM1〜M4の符号が示されているが、照明器具102A〜116Aも同様に4個の照明灯120として照明灯M1〜M4をそれぞれ備える。ただし、図の見やすさのために、照明器具102A〜116AではM1〜M4の符号を省略している。図3A及び以下で各図を参照してする説明においても、照明器具102A〜116Aの照明灯M1〜M4は、照明器具101Aと共通の左から右に並ぶものとして理解されたい。
同様に、図3Bでは照明器具101Bを示す正方形が実線で16個の区画に分割されている。これらの各区画は1個の照明灯を示し、図1の照明灯120に相当する。図3Bでは、照明器具102Bでのみ照明灯にM1〜M5及びM14〜M16の符号と区画が示されている(M6〜M13の符号は図の見やすさのために省略)が、照明器具101B及び103B〜108Bも16個の照明灯120として照明灯M1〜M16をそれぞれ備える。ただし、図の見やすさのために、照明器具101B及び103B〜108Bでは区画を示すための実線とM1〜M16の符号を省略している。図3B以下で各図を参照してする説明においても、照明器具101B及び103B〜108Bの照明灯M1〜M16は、照明器具102Bと共通の、上の行から順に各行で左から右に並ぶものとして理解されたい。
なお、照明制御器200は、照明システム10が設置される部屋(空間)の諸条件に応じた位置に設置される。照明制御器200と操作器400とが無線通信を行う場合の設置場所の例を挙げると、部屋の中の多くの場所、及び部屋の外の出入口の付近に居るユーザが操作する操作器400とも通信をすることができるように、部屋の出入口付近の天井寄りに設置されてもよい。
次に、本実施の形態に係る照明システム10によって実現される照明器具100の照明状態について、図3A及び図3Bに示される照明器具100及び机の配置を例に用いて説明する。なお、以下では上記の照明器具101A〜116Aの照明灯M1〜M4及び照明器具101B〜108Bの照明灯M1〜M16を特に区別しない場合の呼称又は総称として、照明灯120ともいう。
[3.照明器具の照明状態]
「1.構成」の項で説明したとおり、照明器具100が備える照明灯120は個別に制御され、互いに異なる大きさの出力の発光させることができる。そして照明器具100の照明状態の設定は、照明灯120を制御の単位として変更される。照明器具100はこの設定に従って様々な照明状態を取り得る。
図4A及び図4Bは、それぞれ図3A及び図3Bに示される照明システム10の照明器具100の照明状態の設定の例を示す模式図である。これらの図では、各照明灯120の相対的な出力の大きさ(明るさ)が各区画の模様で示される。出力の小さい方から順に斜線、縦線、点模様である。例えば図4Aの照明器具101Aでは、照明灯M1が最も暗く、照明灯M3及びM4が最も明るい。照明灯M2はその中間の明るさである。また、同図の照明器具102Aでは、照明器具101Aの照明灯M3及びM4に並ぶ明るさの照明灯120はなく、M4が照明器具101AのM2と、M1〜M3が照明器具101AのM1と同じ明るさである。図4Bでも各照明灯120の相対的な明るさは同様に各区画の模様で示される。なお、各模様が示す実際の出力の大きさは、各部屋の用途に応じて適宜設定されればよい。例えば上記の日本工業規格の照明基準を満たすよう設定されてもよい。
各照明灯120の出力の大きさは、光検出器301〜304から受信する画像のデータを用いて、照明システム10が設置されている空間における照明器具100の配置及び机の配置を取得し、さらに各照明灯120とこれらの机の位置関係に基づいて決定される。この出力の大きさの決定の手順の詳細は後述するが、この手順で用いられる基準の概要を述べると、平面視における各照明灯120と机との重なりの程度が関与する。例えば図4Aを参照すると、照明器具101Aの4個の照明灯のうち、どの机とも重なりがまったくない照明灯M1の出力は、各部屋の中で最も低いレベルに設定されている。また、全体がいずれかの机(この例ではD11及びD18)と重なる照明灯M3及びM4の出力は最も高いレベルに設定されている。そして部分的に机D11と重なる照明灯M2の出力はこれらの中間のレベルに設定されている。図4A及び図4Bの他の照明器具100においても、照明灯120ごとに同様の出力設定がされている。
このように各照明器具100を設定することで、空間内で所定の明るさが確保されるべき場所、図4A及び図4Bの例では被照明物である机の天面の明るさは確保しながら、所定の明るさの確保が必要で無い場所、これらの例では床面は、どこも同空間内で机の天面に比べて暗く照明される。このように、本実施の形態の照明システム10では、従来のベース照明よりもきめ細かな単位である照明灯単位で明るさ及び照射領域に関する照明状態の制御が行われる。これにより無駄な電力消費を減らし、従来に比べてより確実に省電力化を図ることができる。
また、別の表現をすれば、本実施の形態の照明システム10では、空間内の明るさの制御を従来よりも細かい領域を単位として実施することができる。これにより、空間の使い方(レイアウト)の自由度が高まる。
ここで、従来のベース照明では一般的に、1つの空間内にある照明器具の数がある程度を超えて多いと、照明状態の設定、例えば電源のONとOFFの切り替えは、複数の照明器具からなるグループを単位として行われる。例えば1つのスイッチの1回の操作で複数の照明器具の点灯と消灯とが切り替えられる。これは、照明器具の数が多い場合に照明器具単位での制御をするためには、多くのスイッチを備えた複雑で大型の操作器が必要であり、ユーザにもそのような複雑な操作器の煩雑な操作を強いるためである。また、各照明器具とスイッチとの対応の把握に必要なユーザの負担も大きい。また、各照明器具に制御のためのスイッチを設ける場合には配線の複雑化による設置及びメンテナンスのコストの増加の可能性がある。つまり、制御の単位を小さくすると、ユーザの操作やコスト面の負担の増加等の問題がある。
本実施の形態に係る照明システム10では、制御の単位が照明器具よりもさらに小さいが、上記のような負担の増加を抑制してユーザの利便が図られている。以下では、各照明器具100の照明状態の設定の方法について説明する。
[4.照明状態の設定方法]
本実施の形態に係る照明システム10の各照明器具100の照明状態の設定方法を、上記の部屋500Aでの設定を例に図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る方法は、部屋500Aの空間の中で、照明器具100による照明が不要な範囲を特定し、その範囲と重なりがある照射領域の照明灯120の出力を相対的に小さくすることを目的とする。もし、この目的を達成するための作業をすべてユーザがする場合、上述のとおりユーザの負担は大きい。照明システム10においてこの方法が実行されることで、ユーザの負担は軽くこの目的が達成される。ただし、例えばこの方法の開始及び進行は、ユーザが操作器400を介して照明システム10に出す指示に従って行われてもよい。また、方法の途中段階及び実施結果等の確認にユーザが関与してもよい。ユーザによるこのような確認がある場合、そのための情報が操作器400の表示器に表示されてもよい。以下の説明では、ユーザによるこのような操作や確認を含む一連の手順を例として説明する。
この方法は、部屋500Aにおいて、被照明物である机が配置されている状態で実施される。
図5Aは、本実施の形態に係る照明システム10の照明器具100の照明状態の設定方法の一部を示すフロー図である。この部分では、部屋500Aにある被照明物(この例では机)の配置が取得される。
この設定方法が開始されると、まず、照明制御器200が部屋500Aにある照明器具100をすべて点灯させる(ステップS01)。そして照明制御器200は光検出器300に、照明器具100が点灯している状態での部屋500A内の画像である画像を撮影させ(ステップS02)、この画像のデータを取得する。この画像のデータは、部屋500Aにおいて、照明器具100が光を出射しているときに天井から床面の方向に見て測定した、部屋500Aの内部の明るさの分布を示すデータである。ステップS02で照明制御器200が取得するこのデータを、以下では第1明るさ分布データともいう。
次に照明制御器200は、第1明るさ分布データを解析して、ステップS02で撮影された画像上の、被照明物、この例では机D11〜D18、D21〜D28、及びD31〜D38それぞれの輪郭を検出する(ステップS03)。さらに照明制御器200は、この検出した輪郭から同画像上の各机の重心の位置を算出し、これにより同画像上の被照明物の配置を取得する(ステップS04)。このように取得された被照明物の配置の例を図5Bに示す。図5Bにおいて、外側の大きな矩形が示すのは画像の全領域であり、この矩形の中に複数ある小さい矩形は、同画像上の被照明物である机の輪郭である。また、小さい矩形の中にある十字の記号は、同画像上の各机の重心を示す。また、この例の画像には、画像の左上角を原点とするX軸とY軸の直交座標系が設定され、画像上の各机の輪郭及び重心の位置は、この画像をXY平面としてその上の座標で示される。この説明における被照明物の配置の取得とは、より具体的には照明制御器200がこれらの座標を取得することを意味する。
なお、被照明物の配置の取得をいったん終えた時点で、照明制御器200はこの取得結果を操作器400を介してユーザに提示して確認させてもよい(ステップS05)。例えば、ステップS02で撮影した画像に、検出した各机の輪郭を示す線及び算出した重心を示す十字記号を重畳して操作器400の表示器に表示させて、これらの位置のずれ、被照明物の不足又は過多等の誤りをユーザに修正させてもよい(ステップS06)。またはユーザの指示によって、光検出器300による画像撮影の設定を変えてステップS02から再度実行されたり、画像データの処理の設定を変更してステップS03以降が再度実行されたりしてもよい。
ここまでのステップを経て取得された被照明物の配置は、照明制御器200に登録される(ステップS07)。具体的には、照明制御器200の記憶部240に保存される。
このようにして、ステップS02で撮影された画像内の領域は、被照明物の天井側の面(この例では机の天面)の画像が占める領域とそれ以外の領域、この例では床面の画像が占める領域とに分けられる。照明制御器200は、これらの2つの領域の明るさの相対値を算出する(ステップS08)。ここでいう相対値とは、例えば照度で表わされるようなこれらの領域の明るさを示す絶対的な値ではなく、照明器具100が点灯している状態で撮影された画像上での、これらの領域の明るさの差を示す値を意味する。例えば一方の領域の明るさの平均に対する、他方の領域の明るさの比であってもよい。ステップS08で算出された相対値は、本実施の形態に係るこの方法の以降のステップで用いられる。
図6Aは、本実施の形態に係る照明システム10の照明器具100の照明状態の設定方法の別の一部を示すフロー図である。この部分では、部屋500Aにある照明器具100の配置が取得される。
図6Aの一連の手順の開始時には、照明制御器200が、部屋500Aにある複数の照明器具100のうちいずれか1個のみを照明器具Lとして点灯させる(ステップS11)。このLは、例えば照明制御器200が各照明器具100を識別して制御するために付与する連続番号である。以下では簡便のため、図3Aで示される各照明器具100の参照符号の数字部分をこの連続番号と想定して説明する。つまり、照明制御器200は照明器具101Aを照明器具Lとして点灯させる。
照明制御器200は、照明器具Lが点灯している状態での部屋500A内の画像である画像を光検出器300に撮影させ(ステップS12)、この画像のデータを取得する。この画像のデータは、部屋500Aにおいて、照明器具Lが単独で光を出射しているときに天井から床面の方向に見て測定した、部屋500Aの内部の明るさの分布を示すデータである。ステップS12で照明制御器200取得されるこのデータを、以下では第2明るさ分布データともいう。
次に照明制御器200は、第2明るさ分布データから、ステップS12で撮影された画像上の、照明器具Lの配光分布を取得する(ステップS13)。より具体的には、照明制御器200は、第2明るさ分布データを解析して、ステップS12で撮影された画像上で、基準である所定の明るさより明るい照射領域の位置と範囲を照明器具Lの配光分布として取得する。
この配光分布については、例を図示して説明する。図6Bは、部屋500Aで照明器具101Aのみが点灯しているときにステップS12で撮影された画像に基づく照明器具101Aの配光分布の一例を示す模式図である。同図中にある複数の矩形は、同画像上の机D11〜18、D21〜D28、及びD31〜D38を示し、それ以外の部分は床面である。また、格子模様(2種類)が付された長円の一部の範囲は、床面及び机の天面のそれぞれで所定の明るさより明るい照射領域を示す。照明器具Lが点灯している状態で撮影された画像上の所定の明るさより明るい照射領域の位置と範囲を照明器具Lの配光分布とし、以下では第1配光分布ともいう。この例では、所定の明るさは、上記のステップS08で算出した床面及び天面の明るさの相対値に基づいて決定される。床面は、照明器具100からの距離が机の天面よりも遠いため、照明器具100からの光は弱い。また、床面及び机の天面のそれぞれの色や素材によっても、画像上での明るさは異なる。したがって、画像上で床面及び机の天面のそれぞれに対応する各領域で個別の明るさを基準として用いることで、適切な配光分布を取得することができる。なお、床面と机の天面の両方に同じ明るさを当該基準として用いて適切な配光分布を取得することができる場合もある。このように、ステップS13では、明るさの相対値及び第2明るさ分布データから、ステップS12で撮影された画像上の、照明器具Lの配光分布が取得される。
さらに照明制御器200は、取得した第1配光分布に基づいて同画像上の照明器具Lの重心の位置を算出し、さらに同画像上の照明器具Lの配置を取得する(ステップS14)。照明器具Lの配置は、例えば照明器具Lの仕様寸法、ステップS13で取得された配光分布から把握される姿勢等を用いて取得される。
次に照明制御器200は、すべての照明器具100の配置の取得が完了したか確認する(ステップS15)。ステップS15でNOの場合、まだ位置の取得をしていない他の照明器具100の配置を取得する。この例では、照明器具101Aの次に照明器具102Aを次の照明器具Lとされ(ステップS16)、再びステップS11からS14までサイクルが実行される。
ステップS15でYESの場合は、すべての照明器具100の取得された配置をもって、ステップS12で撮影された画像上の、照明器具100の配置とする。
このように取得された照明器具100の配置の例を図6Cに示す。図6Cにおいて、外側の大きな矩形が示すのは画像の全領域であり、この矩形の中に複数ある小さい矩形は同画像上の照明器具100を示す。また、小さい矩形の中にある十字記号は、同画像上の各照明器具100の重心を示す。なお、この領域及び図5Bに示される画像の領域は、同一の位置にある光検出器300が撮影した画像に基づくものであり、これらの画像の領域は一致する。そして図6Cに示される画像にも、図5Bに示される画像と共通の直交座標系が設定されている。また、画像上の各照明器具100及びその重心の位置は、この画像をXY平面としてその上の座標で示される。この説明における照明器具100の配置の取得とは、より具体的には照明制御器200が各照明器具100及びその重心の位置の座標を取得することを意味する。
なお、この照明器具100の配置についても、上記の被照明物の配置と同様に操作器400を介してユーザに提示して確認させてもよい(ステップS17)。例えば、ステップS12で撮影した画像に、各照明器具100の配置を示す線及び算出した重心を示す十字記号を重畳して操作器400の表示器に表示させて、これらの位置のずれ、照明器具100の不足又は過多等の誤りをユーザに修正させてもよい(ステップS18)。また、机の配置の場合と同様に、ユーザの指示によって、光検出器300による画像撮影の設定を変えてステップS12から再度実行されたり、画像データの処理の設定を変更してステップS13以降が再度実行されたりしてもよい。
ここまでのステップを経て取得された照明器具100の配置は、照明制御器200に登録される(ステップS19)。具体的には、照明制御器200の記憶部240に保存される。
ここまでのステップで、被照明物である机及び照明器具100のそれぞれの配置が、共通のXY平面上の座標として取得されている。したがって、別々に取得されたこれらの配置を、このXY平面上で重ね合わせることで、机と照明器具100との平面視における位置関係が得られる。図6Dは、机の配置と照明器具100の配置とを重ね合わせて得た、この例における机と照明器具100との位置関係を示す平面図である。この図に模式的に示される画像がここまでの手順による中間結果として操作器400を介してユーザに提示されてもよい。また、その画像に基づいて机及び照明器具100のそれぞれの配置の再確認をユーザにさせてもよい。
図7Aは、本実施の形態に係る照明システム10の照明器具100の照明状態の設定方法のさらに別の一部を示すフロー図である。この部分では、各照明器具100が備える照明灯が、被照明物との位置関係に基づいて分類される。図7Aの一連の手順は、図5A及び図6Aに示される手順に続く手順である。
図7Aの一連の手順の開始時には、照明制御器200が、部屋500Aにある複数の照明器具100のうちいずれか1つである照明器具Lが備える照明灯を1つ点灯させる(ステップS21)。このLは上記の図6Aのフロー図にある連続番号と同じであり、説明を省略する。そしてこの例では、照明制御器200が照明器具101Aを照明器具Lとし、図3Aで示すところ、照明器具101Aの照明灯M1を点灯させる場合を想定して説明する。
照明制御器200は、照明器具101Aの照明灯M1が点灯している状態での部屋500A内の画像である画像を光検出器300に撮影させ(ステップS22)、この画像のデータを取得する。この画像のデータは、部屋500Aにおいて、照明器具101Aの照明灯M1が単独で光を出射しているときに天井から床面の方向に見て測定した、部屋500Aの内部の明るさの分布を示すデータである。ステップS22で照明制御器200取得されるこのデータを、以下では第3明るさ分布データともいう。
次に照明制御器200は、第3明るさ分布データから、ステップS22で撮影された画像上の、照明灯M1の配光分布を取得する(ステップS23)。より具体的には、照明制御器200は、第3明るさ分布データを解析して、ステップS22で撮影された画像上で、基準である所定の明るさより明るい照射領域の位置と範囲を照明器具Lの照明灯M1の配光分布として取得する。
この配光分布についても例を図示して説明する。図7Bは、部屋500Aで照明器具101Aの照明灯M1のみが点灯しているときにステップS22で撮影された画像に基づく照明器具101Aの照明灯M1の配光分布の一例を示す模式図である。図7Cは、同様にして取得される照明器具101Aの照明灯M2の配光分布の一例を示す模式図である。図7Dは、同様にして取得される照明器具101Aの照明灯M3の配光分布の一例を示す模式図である。なお、これらの図は部屋500A全体を捉えた画像の左上の一部のみの抜粋であり、説明のために机、照明器具、及び照明灯を参照符号を付して示す。図中、斜めの格子模様(2種類)が付された略円形又はその一部の範囲は、所定の明るさより明るい照射領域を示す。このように、照明器具Lのある照明灯が点灯している状態で撮影された画像上の所定の明るさより明るい照射領域の位置と範囲を照明器具Lの当該照明灯の配光分布とし、第2配光分布ともいう。この所定の明るさは、上記のステップS08で算出した床面及び天面の明るさの相対値に基づいて決定される。基準としての詳細は上記のステップS13で用いられる所定の明るさと同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、第2配光分布を取得するための基準としてステップS23で用いられる所定の明るさは、ステップS13で用いられた明るさとは異なるレベルであってもよい。このように、ステップS23では、明るさの相対値及び第3明るさ分布データから、ステップS22で撮影された画像上の、照明器具Lの各照明灯の配光分布が取得される。なお、図7B〜図7Dでは図示を省略しているが、これらの図に示される部屋500Aの画像にも、図5B、図6C、及び図6Dに示される画像と共通の直交座標系が設定されている。第2配光分布の位置及び範囲は、この画像をXY平面としてその上の座標で示される。この説明における第2配光分布の取得とは、より具体的には照明制御器200が第2配光分布の位置及び範囲を示す座標を取得することを意味する。
次に照明制御器200は、取得した第2配光分布に基づいて照明器具101Aの照明灯M1を分類する(ステップS24)。このステップでは、各照明灯は床上照明灯、被照明物上照明灯、及び境界照明灯のいずれかに分類される。この第2配光分布に基づく分類については、以下に具体例を挙げて説明する。
第2配光分布は、画像上で被照明物の前記天井側の面(この例では机の天面)及び床面との重なりの有無に基づく2種類の照射領域を示す。取得された第2配光分布と机の天面及び床面との重なりは、画像に設定されている上記のXY平面上の座標を用いて判定される。
画像上で、第2配光分布のうち、床面と重なる部分は、床面における所定の明るさ以上の照射領域を示す。この照射領域を以下では第1照射領域という。また、第2配光分布のうち、机の天面と重なる部分は、被照明物の天井側の面における所定の明るさ以上の照射領域を示す。この照射領域を以下では第2照射領域という。
ある照明灯の配光分布(第2配光分布)が第1照射領域のみを示す場合、この照明灯は床上照明灯に分類される。例えば図7Bに示される照明灯M1の配光分布は、床面のみと重なり、机と重なる部分を有さない、つまり、第1照射領域のみを有している。したがって、照明灯M1は床上照明灯に分類される。
また、ある照明灯の配光分布(第2配光分布)が第2照射領域のみを示す場合、この照明灯は被照明物上照明灯に分類される。例えば図7Dに示される照明灯M3の配光分布は、机の天面のみと重なり、床面と重なる部分を有さない、つまり、第2照射領域のみを有している。したがって、照明灯M3は被照明物上照明灯に分類される。
また、ある照明灯の配光分布(第2配光分布)が第1照射領域及び第2照射領域を示す場合、この照明灯は境界照明灯に分類される。例えば図7Cに示される照明灯M2の配光分布は、床面と重なる部分も机の天面と重なる部分も有する、つまり、第1照射領域及び第2照射領域をする。したがって、照明灯M2は境界照明灯に分類される。
そして上記の分類のうち、床上照明灯に分類された照明灯は、最も小さな出力で点灯される(又は点灯されない)照明灯である。また、被照明物上照明灯に分類された照明灯は、最も大きな出力で点灯される照明灯である。境界照明灯に分類された照明灯の出力は、これらの出力の中間の出力で点灯される照明灯である。つまり、照明システム10では、照明制御器200が各照明灯を分類することで各照明灯の出力の大きさが決定される。各分類の出力の大きさは、照明システム10にプリセットされていてもよいし、この方法が実施される前に照明システム10のユーザや施工業者等によって設定されてもよい。
このステップS24の結果に従って各照明灯はいずれかの分類の照明灯として登録される。上記の例では、照明灯M1は床上照明灯として登録され(ステップS25)、照明灯M2は境界照明灯として登録され(ステップS26)、照明灯M3は被照明物上照明灯として登録される(ステップS27)。
なお、上記では説明の便宜のために3つの照明灯についてまとめて説明したが、図7Aのフロー図に示されるように、ステップS22からステップS27までは1つの照明灯のみを点灯している状態で実施される。各照明灯についての登録が終わると、照明器具Lのすべての照明灯について分類、登録が終わったかが確認される。例えば図7Aの例では、各照明器具100について照明灯M1からM4の順に点灯させてステップS22からステップS24及びステップS25〜S27のいずれかが実行され、照明灯M4についての登録が完了したか否かが確認される(ステップS28)。照明灯M4についての登録が完了していない場合(ステップS28でNO)、照明制御器200は同じ照明器具Lの次の照明灯を点灯させて(ステップS29)ステップS22以降を実行する。照明灯M4についての登録が完了している場合(ステップS28でYES)、照明制御器200は画像上のすべての照明器具についてここまでの手順が完了したかを確認する(ステップS30)。まだ終えていない照明器具があれば(ステップS30でNO)、照明制御器200は次の照明器具L+1(この例では照明器具101Aから照明器具102A)へ進み(ステップS31)、その照明器具の照明灯M1を点灯させて(ステップS21)、次いでステップS22以降を実行する。
画像内のすべての照明器具、この例では照明器具101Aから照明器具116Aについてここまでの手順が完了した場合(ステップS30でYES)、上記の照明器具及び被照明物の配置の場合と同様に、操作器400を介してユーザに全照明灯の登録結果を提示して確認させてもよい(ステップS32)。ここで操作器400に表示される画面は、例えば図4Aの模式図のような画面を含む。また、この画面表示に代えて、又は加えて、実際に各照明灯をそれぞれの分類に応じた出力レベルで点灯させて照明器具100の照明状態をユーザに確認させてもよい。この登録結果又は照明状態を確認したユーザは、操作器400を介して各照明灯の分類の誤りを修正したり、適宜変更したりしてもよい(ステップS33)。または、各分類に設定される出力の大きさを調整してもよい。ここまでのステップを経て決定された各照明灯の分類は、照明器具100の照明状態の設定として照明制御器200に登録される。具体的には、照明制御器200の記憶部240に保存される。
以後、照明システム10のスイッチがONにされると、照明制御器200はこの登録された照明状態の設定を照明器具100に適用する。具体的には、各照明灯120の分類に応じた出力の大きさを示す制御信号を各照明器具100に送信する。各照明器具100では、この制御信号に従って各電源回路によって変換された電力によって照明灯120が駆動する。
部屋500Aで机の配置に変更があった場合には、再びこの方法を実施することで、新たな配置に応じた照明状態の設定を容易に実行することができる。図8は、上記の説明における被照明物である机のレイアウトを変更した後に、上述の方法を実行して設定された照明状態の設定の例を示す模式図である。
なお、上記の照明システム10の設定方法は部屋500Aでの実行を例に説明したが、部屋500Bでもこの方法を用いて照明システム10の設定をすることができる。
上述の方法によれば、照明灯を単位として出力の大きさの制御をすることができる複数の照明器具を含む照明システムの、照明器具ごとの照明状態の設定をユーザの負担を抑えて実施することができる。上述の方法であれば、ユーザが関与するのは、設定方法の開始の操作に加えて、ステップS05及びS06と、S17及びS18と、S32及びS33の、確認及び必要な場合の修正のみである。これらの操作はいずれも操作器400に表示される平面図を参照して容易に実行できる。このように、従来の照明システムよりもきめ細かな単位での照明の設定が容易なので、従来に比べてより確実に省電力化を図ることができる。また、制御のためのスイッチを壁面などに設ける必要がないため、配線の複雑化によるコストの増加が発生しない。さらに、空間内のレイアウトの変更は、高い自由度で実施することができる。
なお、本実施の形態に係る方法の実施中は、対象の空間(上記の例では部屋500A又は500B)には被照明物以外の物は少ない方がよく、また、人の出入りは無い方がよい。被照明物以外の物及び人並びにその影の像が撮影される画像に含まれたり、これらのステップの実行中にドアの開閉で外部から部屋に入る光が変化したりすると、画像(明るさ分布データ)の解析の結果に影響し、ユーザによる修正の手間が増える原因になるためである。
また、ステップS01では必ずしもすべての照明器具100を点灯させなくてもよい。ただし、空間全体が極力均一に近い照明で取得された明るさ分布データを用いることで、後の手順でユーザによる修正の手間を抑えることができる。また、一般にベース照明は、照明器具すべてを点灯させることで空間全体を照明するよう配置される。したがって、ステップS01ではすべての照明器具100を点灯させるのが望ましい。
(実施の形態の変形例)
[1.照明灯の分類基準に関する変形例]
上記の実施の形態における照明システムの設定方法では、各照明灯120の配光分布が示す照射領域の種類(第1照射領域と第2照射領域)に基づいて当該照明灯が分類される。以下では、上記の実施の形態の変形例として、照明灯の分類に別の判定基準を用いる方法を挙げる。
例えば、各照明灯の配光分布が示す第1照射領域及び第2照射領域の大きさ(面積)に基づいて各照明灯を分類してもよい。より具体的には、例えばある照明灯の配光分布が示す第1照射領域が第2照射領域よりも大きい場合(第2照射領域がない場合を含む)、当該照明灯を床上照明灯に分類し、第1照射領域の大きさと第2照射領域の大きさが等しい場合、当該照明灯を境界照明灯に分類し、第1照射領域が第2照射領域よりも小さい場合(第1照射領域がない場合を含む)、当該照明灯を被照明物上照明灯に分類してもよい。
第1照射領域及び第2照射領域の大きさ(面積)に基づく分類の別の例としては、第1照射領域及び第2照射領域の大きさの比が基準に用いられてもよい。上記の第1照射領域及び第2照射領域の大きさに基づく分類では、言いかえると、第1照射領域の大きさと第2照射領域の大きさの比が1:1であることを境界照明灯と分類する条件である。この比の1:1に代えて、例えば2:1、1:2等の比を用いてもよい。
この比が2:1であることを境界照明灯に分類される条件とする場合、1:1の場合よりも多くの照明灯が被照明物上照明灯に分類される。つまり、空間全体としてはより明るく照明されるよう設定される。逆にこの比が1:2であることを境界照明灯に分類される条件とした場合、1:1の場合よりも多くの照明灯が床上照明灯に分類される。つまり、空間全体としてはより暗く照明されるよう設定される。したがって、この比を調整することで、照明システム10が設置されている空間全体の明るさを調整することができる。なお、上記の比は説明のための例であり、この比の数値は適宜変更されてもよい。例えば照明システム10出荷時のプリセットではこの比は1:1であり、照明システム10のユーザや施工業者等によってこの比が適宜変更されてもよい。
上記の第1照射領域及び第2照射領域の大きさ以外の判定基準を用いる照明灯の分類としては、例えば光検出器300が撮影する画像上の各照明灯の重心の位置をさらに算出し、その重心が第1照射領域及び第2照射領域のいずれ、又は境界上にあるかに基づいて当該照明灯を分類してもよい。
[2.照明灯の分類の実施に関する変形例]
上記の実施の形態で説明に用いた例では、すべての照明器具100(照明器具101A〜116A)を対象として各照明器具100の照明灯の分類が実施された。これに代えて、例えば、被照明物と重ならない照明器具100についてはステップS21以降の手順による照明灯の分類を省略してもよい。より具体的には、図5Aに示される手順で取得される被照明物の配置、及び図6Aに示される手順で示される手順で取得される照明器具の配置に基づいて、照明器具100のうち、画像上で被照明物と重ならない照明器具100が備える複数の照明灯は床上照明灯に分類されてもよい。あるいは、床面と重ならない照明器具100の照明灯は被照明物上照明灯に分類されてもよい。また、このように分類することについて、ステップS18の手順において操作器400を介してユーザにさらに確認させてもよい。これによりステップS21以降の手順の対象の照明器具100の数が減り、ステップS21以降の完了までの時間が短縮される。
[3.照明状態の設定に関する変形例]
上記の実施の形態で説明に用いた例では、照明器具100の各照明灯の配光分布が示す照射領域の種類(第1照射領域と第2照射領域)に基づいて当該照明灯が分類される。これにより照明器具100は、照明灯単位でのきめ細かな出力の調整が可能である。このような調整の結果として、被照明物の集合に対応する照射領域が決定される。具体的な例を挙げると、同4Aで言えば机D11〜D18、D21〜D28、及びD31〜D38の島状の集合(以下、単に島ともいう)のそれぞれにひとつの照射領域が決定される。また、図8でも机の各島に対応するひとつの照射領域が決定される。しかしながら、照明状態の設定はこの例に限定されない。
例えば、上記の例でいえば、机の島と島との間はある程度の明るさを確保し、空間の周辺部、つまり机の島と部屋の壁の間は暗くするよう設定されてもよい。図9は、このような照明状態の設定の一例を示す模式図である。この例では、机の島と島との間に位置する照明灯はすべて被照明物上照明灯に分類されている点が図4Aの例と異なる。
このような設定は、例えば、ステップS19とステップS21との間で、画像上の照明器具100の配置と被照明物の配置に基づいてすることができる。より具体的には、例えば、まずステップS19までの手順で得られた画像上の各被照明物の輪郭上の点のうち、当該画像の各端部から最も近いものを選択し、これらの点を接続した線を輪郭とする図形を抽出する。次に、各照明器具100について、検出されたこの図形の内側に全体が含まれるか否かについて判断する。そして、この判断でYESと判断された照明器具100が備える照明灯は、すべて被照明物上照明灯に分類されてもよい。この場合、この判断でNOと判断された照明器具100については、ステップS21以降の手順が実施される。
また、この変形例と上記の「2.照明灯の分類の実施に関する変形例」とが組み合わせられてもよい。例えば上記の判断手順で、図形の抽出後に、各照明器具100について、検出されたこの図形の内側に全体が含まれるか、一部が含まれるか、全く含まれないかについて判断してもよい。この場合、一部が含まれると判断された照明器具100についてステップS21以降の手順が実施され、全く含まれないと判断された照明器具100が備える照明灯は床上照明灯に分類されてもよい。
また、1つの空間について、この変形例に係る照明状態の設定方法、及び上記の実施の形態に係る照明状態の設定方法の両方が実施されてもよい。例えば、部屋500Aについて、この変形例に係る照明状態の設定方法によって決定された設定(図9)は、照明システム10全体がONの場合に適用され、上記の実施の形態に係る照明状態の設定方法によって決定された設定(図4A)は、照明システム10の一部、例えば島のいずれかの上方にある照明器具100のみがONの場合に適用されてもよい。これにより、例えばオフィス内で全体に人が居る場合と、一部の島にのみ居る場合とのそれぞれに適した2つの照明状態の設定を登録することができる。
[4.照明灯の分類の個数に関する変形例]
上記の実施の形態及びその各変形例では、各照明灯は3つの分類のいずれかに分類されている。この分類の個数は例であり、分類の数は3つに限定されない。
例えば上記の「3.照明状態の設定に関する変形例」において、検出された図形の内側に全体がある照明器具100の照明灯にもステップS21以降の手順を実行し、第2配光分布が第1照射領域のみを示す照明灯は、4つめの分類である被照明物間照明灯と分類してもよい。この場合に、被照明物間照明灯に分類された照明灯は、例えば床上照明灯よりも大きく、境界照明灯より小さい出力で点灯されると設定されてもよい。
このように照明灯の分類の数が増えても、本発明に係る照明システムであれば、スイッチや配線等のコストは増加しない。また、設定や制御のためのユーザの操作の負担は増えないか、又はこの増加する分類の初期設定のための操作の分のみ増えるに留まる。
また、分類の数は2つでもよい。例えば、分類を床上照明灯と被照明物上照明灯の2つのみとし、第2配光分布が第1照射領域と第2照射領域との両方を示す照明灯は被照明物上照明灯(又は床上照明灯)と分類してもよい。
[5.その他の変形例]
以上、本発明に係る照明システムについて、上記実施の形態及びその各変形例に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施の形態又はその各変形例に限定されない。
例えば、各分類に適用される出力の大小関係は上記で説明した例に限定されない。また、分類の個数は3つでも、被照明物上照明灯と境界照明灯、又は、床上照明灯と境界照明灯とはユーザの任意で同レベルの出力に設定されてもよい。つまり、各照明灯の照射領域に応じて、少なくとも2段階の出力が設定されればよい。
また、上記の手順による設定の完了後、ユーザによって各照明灯120の出力の大きさがさらに調整されてもよい。上記の説明で用いた部屋と机の例でいえば、上記の手順によって部屋全体の大まかな設定が実行され、その後各机のユーザが個人の好みや作業内容に応じて各照明灯の出力の大きさを操作器400を介して調整してもよい。
また、上記の実施の形態及びその各変形例の説明では、各照明灯は分類に応じて明るさが異なるが、分類間の差異は明るさに限定されない。例えば各照明灯は分類に応じて出射光の色が異なっていてもよい。出射光の色の変化は、例えば各照明灯が複数色のLEDを備えている場合であれば、各色のLEDの出力の大きさの比率を変えることで実現することができる。つまり、照明器具100の照明状態の設定とは、色温度の設定であってもよい。
また、照明灯120は、上記の実施の形態及びその各変形例の説明にあるLEDモジュールに限定されない。制御によって出力が可変であればLED以外の光源を備える照明モジュールであってもよい。
また、上記の実施の形態及びその変形例の説明では1つの空間にある被照明物は机の1種類であるが、本発明に係る照明システム及び同照明システムの設定方法は、複数種類の被照明物が混在する空間にも適用することができる。
また、上記の実施の形態及びその変形例の説明では明るさの値及びその具体的な単位は示していないが、光検出器300が出力する画像のデータから取得可能なものであればよい。例えば画像データ上の輝度でもよいし、当該画像データを処理して得られる、床面上及び被照明物上の照度であってもよい。
また、上記の実施の形態及びその変形例の説明では、床面と被照明物とでは光源である照明灯120がある天井からの距離が異なる旨を記載しているが、画像データ上で区別が可能であれば、天井からの距離は一致又は略一致してもよい。例えば画像上の領域間での、着色、模様、又は素材等の違いによる外観の差異に基づいて照明状態が設定されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
10 照明システム
100、101〜116、101A〜116A、101B〜108B 照明器具
120、M1〜M16 照明灯
200 照明制御器
300、301〜304 光検出器

Claims (10)

  1. 空間を挟む天井及び床面のうち、前記天井に設置される複数の照明器具と、
    前記空間の内部の明るさの分布を測定し、当該明るさの分布を出力する光検出器と、
    前記複数の照明器具のそれぞれの照明状態の設定を決定する照明制御器と
    を備える照明システムであって、
    前記複数の照明器具は、光を出射して異なる照射領域を照明する複数の照明灯をそれぞれ備え、
    前記光検出器は、
    前記複数の照明器具が光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第1明るさ分布データとして、
    前記複数の照明器具のそれぞれが単独で光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第2明るさ分布データとして、
    前記複数の照明灯のそれぞれが単独で光を出射しているときに測定した前記空間の内部の明るさの分布を第3明るさ分布データとして前記照明制御器に出力し、
    前記照明制御器は、
    前記第1明るさ分布データを用いて、前記空間の内部にあって前記天井からの最短距離が前記床面より短い被照明物の配置を取得し、
    前記第1明るさ分布データ及び前記第2明るさ分布データを用いて、前記複数の照明器具の配置を取得し、
    前記被照明物の配置、前記複数の照明器具の配置、及び前記第3明るさ分布データに基づいて、前記複数の照明器具がそれぞれ備える前記複数の照明灯のそれぞれの出力の大きさを、当該照明器具の前記照明状態の設定として決定する
    照明システム。
  2. 前記光検出器は、前記天井から前記床面を平面視して撮影した画像の画像データを出力するイメージセンサであり、
    前記第1明るさ分布データ、前記第2明るさ分布データ、及び前記第3明るさ分布データは前記画像データであり、
    前記照明制御器は、
    前記第1明るさ分布データから、前記画像上の前記被照明物の輪郭を検出し、前記被照明物の重心の位置を算出することによって、前記画像上の前記被照明物の配置を取得し、
    前記第1明るさ分布データから、さらに前記被照明物の前記天井側の面の明るさと前記床面の明るさとの相対値を算出し、前記相対値及び前記第2明るさ分布データから、前記画像上の前記複数の照明器具のそれぞれの配光分布である第1配光分布を取得し、前記第1配光分布に基づいて前記複数の照明器具のそれぞれの前記画像上の重心の位置を算出することによって前記画像上の前記複数の照明器具の配置を取得し、
    前記相対値及び前記第3明るさ分布データから、前記画像上の前記複数の照明灯のそれぞれの配光分布である第2配光分布を取得し、前記第2配光分布に基づいて前記複数の照明灯を床上照明灯、被照明物上照明灯、及び境界照明灯のいずれかに分類し、前記分類に応じて前記複数の照明灯のそれぞれの出力の大きさを決定する
    請求項1に記載の照明システム。
  3. 前記第2配光分布は、前記複数の照明灯のそれぞれの、前記画像上の、前記床面における所定の明るさ以上の照射領域である第1照射領域及び前記被照明物の前記天井側の面における所定の明るさ以上の照射領域である第2照射領域を示し、
    前記照明制御器は、前記複数の照明灯のうち、当該照明灯の前記第2配光分布が前記第1照射領域のみを示す照明灯を前記床上照明灯に、前記第2照射領域のみを示す照明灯を前記被照明物上照明灯に、前記第1照射領域及び前記第2照射領域を示す照明灯を前記境界照明灯に分類する
    請求項2に記載の照明システム。
  4. 前記第2配光分布は、前記複数の照明灯のそれぞれの、前記画像上の、前記床面における所定の明るさ以上の照射領域である第1照射領域及び前記被照明物の前記天井側の面における所定の明るさ以上の照射領域である第2照射領域を示し、
    前記照明制御器は、前記複数の照明灯のうち、当該照明灯の前記第2配光分布が示す前記第1照射領域が前記第2照射領域より大きい照明灯を前記床上照明灯に、前記第1照射領域が前記第2照射領域より小さい照明灯を前記被照明物上照明灯に、前記第1照射領域の大きさと前記第2照射領域の大きさとが等しい照明灯を前記境界照明灯に分類する
    請求項2に記載の照明システム。
  5. 前記第2配光分布は、前記複数の照明灯のそれぞれの、前記画像上の、前記床面における所定の明るさ以上の照射領域である第1照射領域及び前記被照明物の前記天井側の面における所定の明るさ以上の照射領域である第2照射領域を示し、
    前記照明制御器は、前記複数の照明灯のそれぞれの前記第2配光分布が示す前記第1照射領域と前記第2照射領域との大きさの比に基づいて、当該照明灯を前記床上照明灯、前記被照明物上照明灯、前記境界照明灯のいずれかに分類する
    請求項2に記載の照明システム。
  6. 前記第2配光分布は、前記複数の照明灯のそれぞれの、前記画像上の、前記床面における所定の明るさ以上の照射領域である第1照射領域及び前記被照明物の前記天井側の面における所定の明るさ以上の照射領域である第2照射領域を示し、
    前記照明制御器はさらに、前記相対値及び前記第3明るさ分布データから、前記画像上の前記複数の照明灯のそれぞれの重心の位置を算出し、
    前記複数の照明灯のうち、前記重心が前記第1照射領域内にある照明灯を前記被照明物上照明灯に、前記重心が前記第2照射領域にある照明灯を前記床上照明灯に、前記重心が前記第1照射領域と前記第2照射領域との間の境界上にある照明灯を前記境界照明灯に分類する
    請求項2に記載の照明システム。
  7. 前記照明制御器は、前記第2配光分布を取得する前に、前記被照明物の配置及び前記複数の照明器具の配置に基づいて、前記複数の照明器具のうち、前記画像上で前記被照明物と重ならない照明器具が備える複数の照明灯を床上照明灯に分類する
    請求項2に記載の照明システム。
  8. 前記照明制御器が決定する前記複数の照明灯の出力のうち、前記被照明物上照明灯に分類された照明灯の出力は、前記床上照明灯に分類された照明灯の出力より大きく、前記境界照明灯に分類された照明灯の出力は、被照明物上照明灯に分類された照明灯の出力及び前記床上照明灯に分類された照明灯の出力のいずれかと同じか、被照明物上照明灯に分類された照明灯の出力及び前記床上照明灯に分類された照明灯の出力の中間の大きさである、
    請求項2から7のいずれか1項に記載の照明システム。
  9. 前記複数の照明灯のそれぞれは、1又は複数の発光ダイオードを前記光の光源として備える照明モジュールである、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の照明システム。
  10. 空間を挟む天井及び床面のうち、前記天井に設置される複数の照明器具を含む照明システムにおいて実行される、前記複数の照明器具の照明状態に関する設定の方法であって、
    前記複数の照明器具は、光を出力して異なる照射領域を照明する複数の照明灯をそれぞれ備え、
    前記空間の内部の明るさの分布を測定する光検出器を用いて、
    前記複数の照明器具が光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第1明るさ分布データとして取得し、
    前記複数の照明器具のそれぞれが単独で光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第2明るさ分布データとして取得し、
    前記複数の照明灯のそれぞれが単独で光を出射しているときに前記空間の内部の明るさの分布を測定して第3明るさ分布データとして取得し、
    前記第1明るさ分布データを用いて、前記空間の内部にあって前記天井からの最短距離が前記床面より短い被照明物の配置を取得し、
    前記第1明るさ分布データ及び前記第2明るさ分布データを用いて、前記複数の照明器具の配置を取得し、
    前記被照明物の配置、前記複数の照明器具の配置、及び前記第3明るさ分布データに基づいて、前記複数の照明器具がそれぞれ備える前記複数の照明灯のそれぞれの出力の大きさを、当該照明器具の前記照明状態の設定として決定する
    設定方法。
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