JP4685579B2 - 断熱被覆用パネルユニットとこれを用いた断熱被覆構造 - Google Patents

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Description

本発明は、種々の発熱部表面の断熱被覆に使用されるパネルユニットと、このパネルユニットを用いた断熱被覆構造に関する。
一般的に、加熱乾燥機や種々の加熱処理装置等の加熱部では、稼働コストを低減する上で外部への放熱によるエネルギー損失を少なくすることが重要であるため、当該加熱部を囲う壁体を二重構造として、その間にグラスウール等の断熱材を装填することが広く行われている。しかるに、このような二重構造の壁体を採用しても、外部への放熱を確実に阻止することは困難であり、熱エネルギーの無駄な消費によるコスト負担が無視できない上、特に大型の加熱部を設置した建屋内では発生する熱気による作業環境の悪化が避けられない。
例えば、図1の模式図に示す塗工紙の製造ラインでは、巻出し機M1の原紙ロールR1より連続的に繰り出される原紙P1を塗工機Cの塗工ロールCRと背面ロールBRとのニップ間を通して所要の塗料を塗工したのち、直列に配置した多数のエアードライヤD…を順次通過させ、もって塗被層を乾燥した塗工紙P2を巻取り機M2に連続的に巻き取って塗工紙ロールR2とする。そして、各エアードライヤDは、図12及び図13に示すように、上函31と下函32とで縦横2m、長さ3m程度の矩形ボックスを構成し、上下函31,32間に塗工紙P2を通過させるが、この通過部分の上下両側に幅方向に沿う放出口33…が一定間隔で密に配列しており、入口側の上下に設けた吸気口34aより、蒸気を利用して約180℃に過熱したエアーを導入し、これら放出口33…から塗工紙P2の両面に吹き付けて乾燥させ、蒸発した湿気を含むエアーを出口側上下の排気口34bより排出するようになっている。なお、上函31は、後面側においてブラケット35を介して図示省略した支持部に枢着されると共に、前面両側一対のエアーシリンダ36,36の駆動により、固定の下函32に対して開閉動作する。37は上下函31,32の前面側に設けた点検口、38はエアードライヤDの入口30aの手前と出口30bの直後に各々配置したガイドローラーである。
しかして、エアードライヤDの上下及び周囲の全外壁39は、図12の如く内側に厚さ100mm程度のグラスウール断熱層40を充填した二重壁構造になっているが、前記過熱エアーを導入した稼働中には外表面温度が80〜90℃まで昇温するのが普通である。従って、多数のエアードライヤD…からの放熱によるエネルギー損失は大きく、それだけ過熱エアーを造る蒸気の消費量も多くなり、運転コストが高くつく上、この塗工紙の製造ラインを納めた建屋内の気温がエアードライヤD…からの熱気で上昇し、作業環境が悪化し、特に夏期には冷房しても効きにくく、その冷房機の運転コストも嵩むことになるから、コスト低減及び作業環境改善の観点より何らかの対策が必要になっている。
本発明は、上述の情況に鑑み、前記エアードライヤを始めとする種々の発熱部の表面に適用して効果的に断熱でき、且つ容易に低コストで施工し得る手段を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、図面の参照符号を付して示せば、発熱部表面の断熱被覆に使用されるパネルユニットであって、金属製の表装パネル1の背面側に、容積確保物質21を気密性外被22で被包して内部を減圧した厚板状の真空断熱材2が接着固定され、この真空断熱材2の背面側に耐熱繊維材料又は耐熱樹脂材料からなる耐熱シート3が重ねられると共に、該真空断熱材2の外周と表装パネル1の側枠部1b内周との間に密接して、耐熱シート3と同じ材料からなるクッション材5が介在され、表装パネル1を周辺部で断熱対象物(エアードライヤーD)に止着する止着手段(取付ねじ7、ねじ挿通孔10,44)を備え、真空断熱材2の気密性外被22が合成樹脂−金属箔ラミネートフィルムからなり、その外側表面の波長2〜6μmの赤外線に対する反射率が50%以上で且つ波長6〜14μmの赤外線に対する反射率が20%以下であり、断熱対象物の表面に対し、真空断熱材2の背面側が耐熱シート3を介して離間した状態で、止着手段で表装パネル1を止着することにより、全体が一体的に当該断熱対象物の表面に取り付けられるように構成されてなる。
請求項2の発明は、上記請求項1の断熱被覆用パネルユニットにおいて、上記止着手段が、表装パネル1,1A〜1Dの側枠部1bに設けた取付片12,13,15又はは/及び表装パネル1,1E,1F側縁に掛止させるパネル押さえ金具4A,4Bの取付片41,47を断熱対象物にねじ止めするものとしている。
請求項3の発明は、上記請求項の断熱被覆用パネルユニットにおいて、止着手段の取付片15が内向きに張出すると共に、クッション材5にねじ挿通孔5aが設けられ、表装パネル1を取付片15を介して断熱対象物にねじ止めする際に、そのねじ止め用の取付ねじ7を該クッション材5のねじ挿通孔5aに挿通するように構成されてなる
一方、本発明の請求項に係る断熱被覆構造は、取付片12,13,41,47が外向きに張出した上記請求項2記載の断熱被覆用パネルユニットUを用い、断熱対象物Dの表面上に隣接するパネルユニットU,Uの該取付片12,13,41,47同士が重なるように配置し、その重なり部分を貫通して断熱対象物Dにねじ止めすると共に、隣接するパネルユニットU,Uの側縁部間に形成される溝部にコーキング剤6を充填してなる構成としている。
また、請求項の発明に係る断熱被覆構造は、取付片15bが内向きに張出した上記請求項3記載の断熱被覆用パネルユニットUを用い、断熱対象物Dの表面上に隣接するパネルユニットU,U同士を密接状態に配置すると共に、各パネルユニットUを表装パネル1D及びクッション材5と該取付片15bを貫通して断熱対象物Dにねじ止めしてなる構成としている。
更に、請求項の発明に係る断熱被覆構造は、断熱対象物が内部に装填又は通過させる物品を加熱する加熱ボックス(エアードライヤーD)であり、その外側表面を前記請求項1〜のいずれかに記載の断熱被覆用パネルユニットU…によって被覆してなる構成としている。
請求項1の発明に係る断熱被覆用パネルユニットによれば、内部の加熱機構等によって外部への熱放散を生じる断熱対象物の表面に取り付けることにより、真空断熱材による極めて高い断熱作用が発揮され、該断熱対象物の表面から外部への放熱が遮断されるから、該断熱対象物側でのエネルギー損失が非常に少なくなり、それだけ熱効率が向上して運転コストの低減に繋がる上、断熱対象物を納めた建屋内の気温上昇が抑えられて作業環境も向上し、夏期には冷房の効きが良くなり、冷房機の運転コストも低減される。しかも、真空断熱材の気密性外被が特定波長域の赤外線に対する特定の反射特性を有しており、特に室温の温度領域での放射性エネルギーの大部分を占める波長6〜14μmの赤外線に対する反射率が低いことから、該温度領域での熱伝導率も低くなり、それだけ外被からの熱エネルギーの放散が減少し、もって周辺環境の昇温抑制により大きな効果を発揮できる。
しかして、真空断熱材は、容積確保物質を気密性外被で被包して内部を減圧して封止したものであり、外被の破れや孔あきで内部の減圧が解消されると断熱機能の著しい低下を招くが、その外面側は金属製の表装パネルで保護されるため、器物の衝突や擦過等による外被の損傷が回避されると共に、背面側が耐熱繊維材料又は該耐熱樹脂材料からなる耐熱シートによって断熱対象物の表面から離れているから、断熱対象物の表面温度がかなり高温になる場合でも支障なく使用でき、何らかの要因で突発的に表面温度が上昇しても外被の熱劣化が抑えられて長寿命となる。また、耐熱シートによって真空断熱材を衝撃から保護する緩衝機能も得られる上、該断熱対象物の表面に多少の凹凸があっても、真空断熱材には影響が及ばず、該凹凸による外被の損傷を回避できるため、当該パネルユニットを適用する上で断熱対象物の表面状況の制約が少ないという利点がある。更に、真空断熱材の外周と表装パネルの側枠部内周との間に、上記耐熱シートと同じ耐熱繊維材料又は耐熱樹脂材料からなるクッション材が密接状態に介在するから、該真空断熱材の外周と表装パネルの側枠部と間の隙間をなくして断熱機能をより高めることが可能になる
請求項2の発明によれば、上記の断熱被覆用パネルユニットを断熱対象物の表面に取り付ける際、表装パネルの側枠部の取付片やパネル押さえ金具の取付片を断熱対象物にねじ止めすることから、取り付けを短時間で容易に且つ確実に行える。
請求項3の発明によれば、表装パネルを断熱対象物にねじ止めするための取付片が内向きに張出している場合に、クッション材によって取付ねじの貫通部が確保され、その取付ねじを該クッション材のねじ挿通孔に挿通することにより、該クッション材を同時に固定できるという利点がある。
請求項の発明に係る断熱被覆構造では、断熱被覆用パネルユニットの取付片が外向きに張出していることにより、断熱対象物の表面に取り付けたパネルユニット同士の側縁部間に溝部を生じるが、この溝部にコーキング剤が充填されているから、高い断熱効果が得られる。
請求項の発明に係る断熱被覆構造では、断熱被覆用パネルユニットの取付片が内向きに張出していることにより、断熱対象物の表面に取り付けたパネルユニット同士の側縁部間が密接すると共に、パネル周辺部内側のねじ挿通部にクッション材が介在して隙間を埋めているから、高い断熱効果が得られる。
請求項の発明によれば、内部に装填又は通過させる物品を加熱する加熱ボックスの外側表面を前記断熱被覆用パネルユニットで被包することから、該加熱ボックスは外部への放熱遮断によって熱効率が向上し、それだけ消費する熱エネルギーを低減できて稼働コストの低減に繋がる上、この加熱ボックスを納めた建屋内の熱気による気温上昇が抑えられて作業環境も向上し、夏期には冷房の効きが良くなり、冷房機の運転コストも低減される。
以下、本発明の断熱被覆用パネルユニットとこれを用いた断熱被覆構造の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。図2は既述の塗工紙の製造ライン(図1参照)で用いられるエアードライヤDを断熱対象物とした該パネルユニットの取付状態の一例、図3〜図5は該パネルユニットとその構成部材の具体例、図6は同パネルユニットに用いる真空断熱材、図7は同真空断熱材の気密性外被に用いた熱溶着性シートの外側表面の反射率と輻射率の測定結果、図8は同真空断熱材の熱量伝播特性、図9〜図11は断熱被覆構造の構成例、をそれぞれ示す。
図2に示すエアードライヤDは、そのドライヤ自体は既述の図12及び図13を用いて説明したものと同一構造であるが、上下及び周囲の外壁39の殆ど全体を覆うように多数枚の矩形の断熱被覆用パネルユニットU…が取り付けられると共に、上下の点検口37,37の外板の一部表面にも該パネルユニットUが取り付けられている。なお、この図2において図9と共通する構成部分には同一の符号を付している。
しかして、断熱被覆用パネルユニットUは、基本的には、図3に示すように、鋼板等の金属板からなる表装パネル1、その背面側に配置させる厚板状の真空断熱材2、これら表装パネル1と真空断熱材2の間に介在して両者1,2を接着する両面接着シート8、離間手段として真空断熱材2の背面側に積層する耐熱シート3、これら真空断熱材2及び耐熱シート3の積層部の周縁に必要に応じて配置するクッション材5…より構成されるが、更に表装パネル1の側枠部形態と取付位置によっては、補助部品として図4に示す短長2種のパネル押さえ金具4A,4Bが加わる。
この図3に示す表装パネル1の場合、面板部1aの対向する二辺に側枠部1b,1bが一体形成され、各側枠部1bが側板11の後側縁より全長にわたって外側へ張出する条片状の取付片12を有すると共に、各取付片12の長手方向両端部にねじ挿通孔10が穿設されており、両側枠部1b,1bの側板11,11の間に、真空断熱材2及び耐熱シート3がクッション材5を介在して又は介在せずに納まるように寸法設定されている。しかるに、表装パネル1の側枠部1bについては、この図3に示す形態に限らず、例えば図5(A)〜(F)に示すような様々な形態が採用される。
図5(A)に示す表装パネル1Aは、面板部1aの四辺全てに、前記同様の側板11と条片状の取付片12とからなる側枠部1b…が連設されている。また、図5(B)に示す表装パネル1Bでは、やはり面板部1aの四辺全てに側枠部1b…が連設されているが、各側枠部1bは側板11の長手方向両端部に外側へ張出する突片状の取付片13,13を有し、各取付片13にねじ挿通孔10が穿設されている。更に、図5(C)に示す表装パネル1Cでは、やはり面板部1aの四辺全てに側枠部1b…が連設されているが、各側枠部1b…は側板11と両側の突片状の取付片13,13に加えて中間部で内側へ曲折する押さえ片14を有するものとなっている。
なお、図3に示すような側枠部1bを面板部1aの対向する二辺ではなく、隣接する二辺やコ字形に配置する三辺に設けた構成や、図5(B),(C)に示すような側枠部1bを面板部1aの対向又は隣接する二辺あるいはコ字形配置する三辺に設けた構成も採用可能である。
一方、図5(D)に示す表装パネル1Dでは、やはり面板部1aの四辺全てに側枠部1b…が連設されているが、各側枠部1bは側板11の後側縁より全長にわたって内側へ張出する条片状の取付片15を有すると共に、その取付片15の両端が斜め45度に切除され、隣接する取付片15,15の端部同士の突き合わせ部分でねじ挿通孔10が構成されると共に、これらねじ挿通孔10…に対応して面板部1aの四隅にもねじ挿通孔16が穿設されている。更に、図5(E)に示す表装パネル1Eは面板部1aの四辺全てに側板11のみからなる側枠部1b…が連設され、図5(F)に示す表装パネル1Fは面板部1aだけの平板をなしている。
図4(A)に示す短かいパネル押さえ金具4Aは、中間片40の両側に互いに反対方向へ張出する掛止片41及び取付片42が連設され、その取付片42にねじ孔挿通孔44が穿設されている。また、図4(B)に示す長いパネル押さえ金具4Bは、帯板状の中間片46の両側に互いに反対方向へ張出する条片状の掛止片46及び取付片47が連設され、その取付片47の両端部にねじ孔挿通孔44が穿設されている。なお、パネル押さえ金具4Aの取付片42は表装パネル1B,1Cの突片状の取付片13に、パネル押さえ金具4Bの取付片47は表装パネル1,1Aの条片状の取付片13に、それぞれ寸法的に対応している。
真空断熱材2は、図6に示すように、芯材となる容積確保物質21を気密性外被22で被包し、内部を真空吸引によって減圧して封止したものであり、内部での気体の対流による熱伝導が殆どないことから、一般的な断熱材であるウレタンフォームやグラスウールに比較して格段に高い断熱性能を発揮する。しかして、容積確保物質21としては、気密性外被22を内側から立体的に支えて減圧空間を確保できるものであればよく、特に材質や構造に制約はないが、一般的には多孔質粉末、無機質及び有機質のウール、連続気泡合成樹脂発泡体等の多孔質材料が使用される。
また、気密性外被22としては、合成樹脂−金属箔ラミネートフィルムが好ましく、その中でも金属箔として金属アルミニウム層を使用した熱融着性シートが好適である。しかして、このような合成樹脂−金属箔ラミネートフィルムは、外側表面の波長2〜6μmの赤外線に対する反射率が50%以上で、かつ波長6〜14μmの赤外線に対する反射率が20%以下であるものが推奨される。
すなわち、このような波長に対する反射率特性を有しておれば、特に室温の温度領域での放射性エネルギーの大部分を締める波長6〜14μmの赤外線に対する反射率が低いことから、該温度領域での熱伝導率も低くなり、それだけ外被からの熱エネルギーの放散が減少し、もって周辺環境の昇温抑制により大きな効果を発揮できる。
また、熱溶着性シートの外側表面の層を、波長2〜6μmの赤外線の透過率が70%以上の熱可塑性樹脂にて構成し、その内側表面に金属アルミニウム層を箔の溶着又は蒸着にて形成すると、ガスバリア性及び反射率の高い金属アルミニウム層の外側表面が近赤外線の透過率の高い熱可塑性樹脂にて保護されるので、金属アルミニウム層の保護を図りながら近赤外線を効率的に反射させてアルミニウムの高い熱伝導性を打ち消し、真空断熱材に入射する熱エネルギーを抑制することができる。
更に、上記熱可塑性樹脂をポリアミドにて構成すると、高い耐久性及び耐熱性が得られて好適である。
本実施形態において、気密性外被22を構成している熱融着性シートは、図6に示すように、外側表面に臨みアルミニウム層の保護層として機能する厚さ10〜数10μmのポリアミド層22aと、その死地側の厚さ1〜10μmのアルミニウム層22bと、内側表面に臨み溶着層として機能する厚さ10〜100μmのポリエチレン層22cにて構成されており、全体で0.05〜0.15mmの厚さとなっている。
上記ポリアミド層22aは、アルミニウム層22bの保護と該アルミニウム層22bへの直接の熱伝導防止を図るだけなく、その材質や厚さや層数を適宜選択することで、波長2〜6μmの近赤外線の透過率が70%以上となるように近赤外線部分での透過率を大きくし、もってアルミニウム層での反射率を低下させず、かつ波長6μm以上の赤外線に対して低い反射率を実現するように設定している。なお、保護層は、ナイロン等の透明なポリアミドが耐久性や耐熱性に優れる点から好適であるが、透明なポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を用いることもできる。
上記アルミニウム層22bは、必要なガスバリア性と反射性能を確保するための最小限の厚さに設定されたものであり、箔の溶着又は蒸着によって形成するのが好適である。ポリエチレン層22cは、確実に熱溶着できると共に、アルミニウム層22bの接触によるヒートブリッジを防止し得る厚さに設定されたものである。溶着層はポリエチレンに限らず、ポリエステル、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
上記の気密性外被22とする熱融着性シートの一具体例の外側表面における、各波長の赤外線に対する反射率と輻射率の測定結果を、図7(a)(b)に示す。この熱融着性シートの特徴は、波長2〜6μmの高温域の波長の赤外線に対する反射率が平均して略50%であるのに対して、波長6〜14μmの低温域の波長の赤外線に対する反射率が平均して略20%以下である点にある。なお、反射率と輻射率は逆の特性を示す。
次に、上述した真空断熱材2の構成による作用効果について説明する。図8(a)に、物体の温度をパラメータとし、各温度の物体から放射されるエネルギー発散度を赤外線の各波長毎に示している。ウィーンの変位則により、温度の高い物質はエネルギー発散度が高くかつその波長分布におけるピーク波長は短くなり、温度の低い物質はエネルギー発散度が低くかつその波長分布におけるピーク波長は長くなっている。本実施形態において、断熱対象物に近接して対向する内面側の温度を略100℃前後とし、室内側に対向する外面側は略室温となった状態で温度平衡が保たれ状態になっているものとし、かつ模式的に説明を行うものとして、その場合の放射エネルギー発散度の数値例として、内面側は図8(a)における400°K(127℃)のグラフを採用して図8(b)に、外面側は図8(a)における300°K(27℃)のグラフを採用して図8(c)に示している。
図8(b)において、全体の放射エネルギーを1.0Eとして、波長6μm未満の赤外線の放射エネルギーは0.4E、波長6μm以上の赤外線の放射エネルギーは0.6E以上であり、真空断熱材2の気密性外被22とする熱融着性シートの各波長領域の反射率は上記のように0.5、0.2、輻射率は0.5、0.8であるため、断熱対象物から真空断熱材2内に入力される熱エネルギーは(0.4E×0.5)+(0.6E×0.8)=0.68Eとなる。また、図8(c)において、波長6μm未満の赤外線の放射エネルギーは殆どなく、大部分が波長6μm以上の赤外線の放射エネルギーであり、真空断熱材2の気密性外被22とする熱融着性シートのその波長領域の反射率は0.2、即ち輻射率が0.8となり、殆どが輻射により熱放出される。しかるに、熱の輻射は物体間の温度差によって行われるものであり、例えば室温24°℃の場合、気密性外被22の表面は27℃(実測値)となり、その27℃の表面から室内空気への輻射による熱エネルギーの放出は殆どなく、室内側へは反射率0.2に相当の熱エネルギーが熱伝導等により放出されることになる。よって室内側に向けて伝導される熱エネルギーは、上記0.68E×0.2=0.14Eとなり、従って断熱対象物から1.0Eの熱エネルギーの入力で室内には0.14Eの熱量が伝導される。かくして、断熱対象物から入力する熱エネルギーを100%として、その68%が真空断熱材2内に放出され、この真空断熱材2の表面から室内には14%に低減されて放出されることになる。
これに対し、赤外線の全ての波長領域に対して0.5〜0.7の反射率を有する熱溶着性シートを使用した真空断熱材の場合は、図8(b)(c)に比較例として示したように、断熱対象物から100%の熱エネルギーが入力すると、50〜30%が真空断熱材内に放出され、この真空断熱材の表面から室内に25〜21%が放出されることになり、上記実施形態の場合に比較して劣った効果しか得られない。
一方、真空断熱材2の背面側に重ねた耐熱シート3は、当該真空断熱材2を断熱対象物の表面から離す離間手段として用いたものである。しかして、このような離間手段としては、耐熱シート3を用いる以外に、パネル周辺部のみに適当なスペーサを介在させて真空断熱材2と断熱対象物との間に空間部を形成したり、耐熱シート3の代わりに格子状の枠体を配置したり、真空断熱材2と断熱対象物との間に適当な間隔で種々の形状のスペーサを配置したり、更にはこれら耐熱シート3、空間部、格子状の枠体、種々のスペーサ等の2種以上の組合せ構造とする等、様々に設定可能である。ただし、耐熱シート3によれば、真空断熱材2の外被22が断熱対象物の表面に触れるのを確実に防止できることに加え、真空断熱材2を衝撃から保護する緩衝機能も得られるという利点がある。
上記の耐熱シート3としては、炭素繊維、鉱物(セラミック)繊維、ガラス繊維、金属繊維等の耐熱性の高い繊維材料を使用した不織布や織布、ウール、あるいは耐熱ウレタンフォーム、耐熱シリコンフォーム、ポリオレフィンフォーム等の耐熱樹脂材料からなるシート、アルミニウムやステンレス鋼等の金属薄膜、更にはこれらの積層構造が使用される。しかして、このような耐熱シート3は、真空断熱材2を保護する緩衝機能と耐熱機能を高める上でクッション性のある厚地のものが好ましいが、断熱対称物の表面が平滑で比較的に温度が低い場合では薄地のものでも差し支えない。
クッション材5としては、耐熱シート3と同様の材質で且つクッション性の高いものが使用されるが、形状の制約はなく、パネルユニットUの表装パネル1の形態や断熱対称物状での配列部位等に応じて、角柱状、矩形枠状、帯板状等の適当の形で使用される。また、例えば矩形枠状として用いる場合、図3に示すように角柱状の4本を組み合わせる以外に、矩形枠状の一体成形物を用いたり、L字形の2つの成形物を合わせて矩形枠状にしてもよい。
これらの断熱被覆用パネルユニットUを前記エアードライヤDの表面に取り付けるには、前記表装パネル1,1A〜1Cのように側枠部1b自体に外向きの取付片12,13を有するものを使用する場合、図9(A)に示すように、耐熱シート3の背面側がエアードライヤDの外壁39の表面に当接する状態で、予め当該外壁39の取付位置に穿設したねじ孔39aに、外側から取付片12のねじ挿通孔10に通した取付ねじ7を螺入して締め付け固定すればよい。また、前記表装パネル1E,1Fのように取付片のないものを使用する場合は、図9(B)に示すように、パネル押さえ金具4A又は4Bを用い、その掛止片41,46を面板部1aに側縁に掛止し、同様に耐熱シート3の背面側がエアードライヤDの外壁39の表面に当接する状態で、当該外壁39のねじ孔39aに、外側から取付片42,47のねじ挿通孔44に通した取付ねじ7を螺入して締め付け固定すればよい。なお、前記表装パネル1のように対向する二辺には取付片を有していても、取付部の状況によって該取付片のない側辺部で止着する必要がある場合にも、パネル押さえ金具4A又は4Bを利用できる。
表装パネル1,1A〜1C、1E,1Fを用いたパネルユニットUとしては、周囲のクッション材5…を用いる形態と用いない形態を選択できるが、用いない形態では真空断熱材2及び耐熱シート3の周縁部が側枠部1bに略接するように寸法設定する必要がある。また、表装パネル1Cでは、パネルユニットUを作製する際、各押さえ片14が側板11と面一になった状態で内側に真空断熱材2及び耐熱シート3を納め、しかるのちに押さえ片14…を内側へ折り曲げるようにすればよく、これによって耐熱シート3も表装パネル1Cに保持されるから、パネルユニットUの全体が一体のパネルとして取扱い容易となる。
一方、表装パネル1Dのように側枠部1bに内向きの取付片15を有するもの使用する場合は、取付ねじ7の貫通部を確保するために、真空断熱材2及び耐熱シート3の積層部の外周と側枠部1bとの間にクッション材5…を介在させ、もって該クッション材5…が取付片15…の内側に配置させる。なお、この場合の各クッション材5には、取付片12のねじ挿通孔10と対応する位置にねじ挿通孔5aを設けておく。そして、このパネルユニットUの取り付けにおいては、図10に示すように、耐熱シート3の背面側がエアードライヤDの外壁39の表面に当接する状態で、外側から面板部1a及び取付片12とクッション材5のねじ挿通孔16,10,5aに通した取付ねじ7を、当該外壁39のねじ孔39aに螺入して締め付け固定すればよい。
パネルユニットU,U同士の隣接部では、表装パネル1,1A〜1Cのように側枠部1bが外向きの取付片12,13を有する場合、図11(A)で示すように、隣接するパネルユニットU,Uの取付片12,12同士あるいは取付片13,13同士が重なる状態とし、連通したねじ挿通孔10,10を通して取付ねじ7をエアードライヤDの外壁39のねじ孔39aに螺入緊締する。また同様に、パネル押さえ金具4A又は4Bを用いるパネルユニットU,U同士の隣接部でも、図11(B)で示すように、隣接するパネルユニットU,Uのパネル押さえ金具4A,4Aの取付片42,42同士あるいはパネル押さえ金具4B,4Bの取付片47,47同士が重なる状態とし、連通したねじ挿通孔44,44を通して取付ねじ7をエアードライヤDの外壁39のねじ孔39aに螺入緊締する。
このように隣接するパネルユニットU,Uのねじ止めを同じ位置で同時に行うことにより、これらパネルユニットU…の取り付けに要する工数が大幅に削減され、作業能率が著しく向上する。しかして、図11(A)(B)に示すように、このねじ止め部分では両パネルユニットU,U間に溝部9が形成されるが、該溝部9にコーキング剤6を充填することにより、該溝部9からの放熱を抑えて断熱効果を高めることができる。
なお、図11(A)(B)では、隣接するパネルユニットU,Uの外面を同レベルに表すために、側枠1bならびにパネル押さえ金具4Aあるいは4Bの奥行き(側板11、中間片40,45の幅)が相互に取付片12,13,42,47の厚み分だけ異なるように図示しているが、実際にはこれらを構成する金属板の厚みが薄く、上下位置の違いによる高低差は耐熱シート3の圧縮変形で吸収されるため、上記奥行きに違いがなくとも差し支えない。
一方、表装パネル1Dのように側枠部1bが内向きの取付片15を有する場合、隣接するパネルユニットU,U同士は、図10の実線と仮想線で示すように、相互の側枠部1b,1bが密接するように配置すればよい。また、表装パネル1,1E,1Fのように取付片のない側辺部を有するもので、その側辺部側でパネルユニットU,U同士を隣接させる場合は、相互の側辺部を密接させればよい。
このような断熱被覆用パネルユニットU…を利用した断熱被覆構造では、各断熱被覆用パネルユニットUの取付部分において真空断熱材2による極めて高い断熱作用が発揮され、エアードライヤDの外壁39から外部への放熱が遮断されるから、該エアードライヤDにおけるエネルギー損失が非常に少なくなり、それだけ熱効率が向上して乾燥に要する熱エネルギーを低減できるため、過熱空気を造るための蒸気量を削減でき、もって該エアードライヤDの運転コストが低減する。また、塗工紙製造ラインを設備した建屋内では、多数のエアードライヤD…からの放熱が著しく低減するから、その熱気による室温上昇が抑えられて作業環境も向上し、特に夏期では冷房の効きが良くなるために冷房機の運転コストも低減される。
しかして、断熱被覆用パネルユニットUの真空断熱材2は、外被22の破れや孔あきで内部が常圧に戻ると断熱機能の著しい低下を招くが、その外面側が金属製の表装パネル1,1A〜1Fで保護されるため、器物の衝突や擦過等による外被22の損傷が回避されると共に、背面側は耐熱シート3の介在によってエアードライヤDの外壁39の表面には直接に接していないから、該外壁39の表面温度が80〜90℃とかなり高温になっても支障を生じず、また何らかの要因で突発的に表面温度が上昇しても外被22の熱劣化が抑えられ、もって長期にわたって安定した優れた断熱機能を発揮する。
更に、このような断熱被覆用パネルユニットUにおいて、真空断熱材2及び耐熱シート3の積層部の外周と表装パネル1の側枠部1bとの間にクッション材5を介在させれば、該積層部の外周と側枠部1bと間の隙間をなくして断熱機能をより高めることが可能となる。また、特に耐熱シート3として耐熱繊維材料又は/及び耐熱樹脂材料を用いることにより、その熱劣化がより生じにくくなるから、パネルユニットとして更に高い耐久性が得られる
上記の実施形態では断熱被覆用パネルユニットUの断熱対象物として塗工紙の製造ラインで用いられるエアードライヤDを例示したが、本発明は、エアードライヤD以外の内部に装填又は通過させる物品を加熱する加熱ボックスは無論のこと、内部の加熱機構等によって外部への熱放散を生じる種々の断熱対象物に適用できる。しかして、本発明の断熱被覆用パネルユニットUは、断熱対象物の表面に多少の凹凸があっても耐熱シート3の厚みで吸収できると共に、その凹凸による真空断熱材2の外被22の損傷も回避できるから、断熱対象物の表面状況の制約が少なく、それだけ適用範囲が広くなる。
〔断熱試験1〕
図1,図12,図13に示す塗工紙の製造ラインで用いられるエアードライヤD(幅2m高さ2m、長さ3m…リリースドライヤーR−3、操作側)の外壁39の表面に、下記構成の断熱被覆用パネルユニットU1,U2(クッション材5は不使用)を取り付け、ラインの実稼働中における下記の各部の温度を約2週間にわたって測定した。その結果を表1に示す。
<断熱被覆用パネルユニットU1>
表装パネル1・・・図3の形態で厚さ1.2mmの鉄板製、面板部1aは縦横100 cmの正方形で内側温度測定用の開口部を備える。
真空断熱材2・・・繊維系芯材、アルミラミネートフィルムの外被、厚さ10mm( 松下冷機社製の商品名A−Vacua)
耐熱シート3・・・ポリオレフィンフォーム製、厚さ6mmで面板部1aと同サイズ
<断熱被覆用パネルユニットU2>
真空断熱材2として繊維系芯材でアルミラミネートフィルムの外被、厚さ15mmの もの(松下冷機社製の商品名U−Vacuas)を用いた以外は、パネルユニットU1 と同様構成。
<温度測定>
外壁の表面温度・・・エアードライヤー外壁の表面温度
外壁近傍の外気温・・・ドライヤー外壁表面から10mm離れた位置の気温
パネルユニットU1,U2
表面温度・・・表装パネルの外面温度
内部温度・・・表装パネル開口部に露呈した真空断熱材の表面温度。

Figure 0004685579
上表から、パネルユニットU1,U2共に、表装パネルの外面温度は取付部からの伝熱で内側の真空断熱材の表面温度よりも概して高いが、ドライヤー外壁の表面温度に対して大きく低下しており、優れた断熱効果を発揮することが判る。なお、この表装パネルの外面温度が60℃以上になっているのは、パネルユニットの周囲部ではドライヤー外壁が露呈して近傍の外気温が高くなっていることによる。
〔断熱試験2〕
前記断熱試験1におけるパネルユニットU1の取付部分を段ボール箱で囲って外気と遮断し、内部に急速冷却剤(トラスコ中山社製の商品名クリーンダスター)を吹き付けて内部の周囲温度と表装パネル外面温度を測定したところ、ドライヤー外壁の表面温度80℃に対し、内部の周囲温度は36℃、表装パネル外面温度は38℃であった。この結果から、パネルユニットU1は、その表装パネル外面温度が周囲の気温に近く、ドライヤー外壁からの放熱を殆ど遮断していることが明らかである。
本発明の適用対象となるエアードライヤーを備えた塗工紙の製造ラインを示す模式図である。 同エアードライヤーに対する本発明の断熱被覆用パネルユニットの取付状態の一例を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るパネルユニットの分解斜視図である。 本発明のパネルユニットに使用するパネル押さえ金具を示し、(A)は短い同金具の斜視図、(B)は長い同金具の斜視図である。 本発明のパネルユニットに用いる表装パネルの構造例を示し、(A)は表装パネル1A、(B)は表装パネル1B、(C)は表装パネル1C、(D)は表装パネル1D、(E)は表装パネル1E、(F)は表装パネル1F、のそれぞれ斜視図である。 同表装パネルに用いる一構成例の真空断熱材の拡大模式断面図である。 同真空断熱材の気密性外被に用いた熱溶着性シートの熱的特性を示し、(a)は赤外線波長−反射率の相関特性図、(b)は赤外線波長−輻射率の相関特性図である。 同真空断熱材の熱量伝播特性を示し、(a)は赤外線波長−分光放射発散度の相関特性図、(b)は(A)のピーク波長400°Kにおける赤外線波長−分光放射発散度の相関特性図、(c)は(A)のピーク波長300°Kにおける赤外線波長−分光放射発散度の相関特性図である。 本発明の断熱被覆構造の実施形態を示し、(A)は外向きの取付片によるパネルユニットの取付状態を示す要部の縦断側面図、(B)はパネル押さえ金具によるパネルユニットの取付状態を示す要部の縦断側面図である。 内向きの取付片を備えたパネルユニットによる同断熱被覆構造の要部を示す縦断側面図である。 本発明の断熱被覆構造の実施形態を示し、(A)は外向きの取付片を備えたパネルユニット同士の隣接部の取付状態を示す要部の縦断側面図、(B)は隣接するパネルユニット同士のパネル押さえ金具による取付状態を示す要部の縦断側面図である。 図1に示すエアードライヤーの一部破断側面図である。 同エアードライヤーの後面図である。
符号の説明
1,1A〜1F 表装パネル
1a 面板部
1b 側枠部
10 ねじ挿通孔(止着手段)
11 側板
12,13,15 取付片
2 真空断熱材
21 容積確保物質
22 気密性外被
3 耐熱シート(離間手段)
4A,4B パネル押さえ金具
41,46 掛止片
42,47 取付片
44 ねじ挿通孔(止着手段)
5 クッション材
6 コーキング剤
7 取付ねじ(止着手段)
8 両面接着シート
9 溝部
D エアードライヤー(断熱対象物)

Claims (6)

  1. 発熱部表面の断熱被覆に使用されるパネルユニットであって、
    金属製の表装パネルの背面側に、容積確保物質を気密性外被で被包して内部を減圧した厚板状の真空断熱材が接着固定され、この真空断熱材の背面側に耐熱繊維材料又は耐熱樹脂材料からなる耐熱シートが重ねられると共に、該真空断熱材の外周と前記表装パネルの側枠部内周との間に密接して、前記耐熱シートと同じ材料からなるクッション材が介在され、前記表装パネルを周辺部で断熱対象物に止着する止着手段を備え、
    前記真空断熱材の気密性外被が合成樹脂−金属箔ラミネートフィルムからなり、その外側表面の波長2〜6μmの赤外線に対する反射率が50%以上で且つ波長6〜14μmの赤外線に対する反射率が20%以下であり、
    断熱対象物の表面に対し、前記真空断熱材の背面側が前記耐熱シートを介して離間した状態で、前記止着手段で表装パネルを止着することにより、全体が一体的に当該断熱対象物の表面に取り付けられるように構成されてなる断熱被覆用パネルユニット。
  2. 前記止着手段が、表装パネルの側枠部に設けた取付片又は/及び表装パネル側縁に掛止させるパネル押さえ金具の取付片を断熱対象物にねじ止めするものである請求項1記載の断熱被覆用パネルユニット。
  3. 前記止着手段の取付片が内向きに張出すると共に、前記クッション材にねじ挿通孔が設けられ、表装パネルを前記取付片を介して断熱対象物にねじ止めする際に、そのねじ止め用の取付ねじを該クッション材のねじ挿通孔に挿通するように構成されてなる請求項2に記載の断熱被覆用パネルユニット。
  4. 前記取付片が外向きに張出した前記請求項2記載の断熱被覆用パネルユニットを用い、断熱対象物の表面上に隣接するパネルユニットの該取付片同士が重なるように配置し、その重なり部分を貫通して断熱対象物にねじ止めすると共に、隣接するパネルユニットの側縁部間に形成される溝部にコーキング剤を充填してなる断熱被覆構造。
  5. 前記取付片が内向きに張出した前記請求項に記載の断熱被覆用パネルユニットを用い、断熱対象物の表面上に隣接するパネルユニット同士を密接状態に配置すると共に、各パネルユニットを表装パネル及びクッション材と該取付片を貫通して断熱対象物にねじ止めしてなる断熱被覆構造。
  6. 断熱対象物が内部に装填又は通過させる物品を加熱する加熱ボックスであり、その外側表面を前記請求項1〜3のいずれかに記載の断熱被覆用パネルユニットによって被覆してなる断熱被覆構造。
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