JP2000274589A - 真空断熱体及び固着具 - Google Patents

真空断熱体及び固着具

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JP2000274589A
JP2000274589A JP7953199A JP7953199A JP2000274589A JP 2000274589 A JP2000274589 A JP 2000274589A JP 7953199 A JP7953199 A JP 7953199A JP 7953199 A JP7953199 A JP 7953199A JP 2000274589 A JP2000274589 A JP 2000274589A
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heat insulator
vacuum
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vacuum heat
fixing
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Yuji Fujiwara
裕士 藤原
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】真空断熱体の減圧状態を維持したままで他の部
材に確実に、固定または固着することができる真空断熱
体及び真空断熱体に使用する固着具を提供する。 【解決手段】発泡体を芯材とし、該芯材を空気遮断性を
有するフィルム等の被覆物で被覆し、該被覆物内を減圧
した真空断熱体であって、該芯材中に少なくとも1個の
固着材を内在し、該固着材は該芯材の一表面または両表
面の一部に露出する表面部を有し、かつ、該表面部を該
被覆物と密着ないしは接着させている。また、真空断熱
体に内在させた固着材を介して釘、ボルト等の止着材に
より該真空断熱体を他部材に止着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆物内部の減圧
ないしは真空状態を維持したまま釘、ボルト、ないしは
ビス等の止着材を用いて他の部材に固定・固着すること
ができる真空断熱体および真空断熱体に使用する固着具
に関する。
【0002】
【従来の技術】通常断熱体としてはスチレン系樹脂押出
し発泡体あるいはウレタン発泡体あるいは無機物の発泡
体が広く用いられている。これら発泡体も断熱性を有し
ているが、近年これら断熱体内部を減圧あるいは真空状
態近くに脱気した後、該減圧ないしは真空を維持するよ
うに表面を通気性の低いフィルム等で覆い、前記前記発
泡体に比べ数倍の断熱性を有する真空断熱体と呼ばれる
断熱材が提供される様になり、例えば冷蔵庫等に用いら
れている。例えばスチレン系樹脂押出発泡体を用いて真
空断熱発泡体を提供することが米国特許第567971
8号、5780521号の各公報において提案されてい
る。
【0003】該真空断熱体を例えば建築材料として使用
することができれば、壁、床、屋根などに対して薄い厚
みで高い断熱性を発揮できるため、非常に好ましい。し
かし、該断熱体を建築材料などに用いようとすると、そ
れを他の部材と固定ないしは固着接合する必要がある
が、その構造上、釘等の止着部材を打ち込むと真空断熱
体の減圧あるいは真空状態を保持しているフィルム等を
破り、大気に対して開口部を生じ、内部の減圧あるいは
真空状態が破壊されてしまうという課題を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は真空断熱体の
減圧状態を維持したままで他の部材に確実に、固定また
は固着することができる真空断熱体及び真空断熱体に使
用する固着具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題の
解決のため鋭意研究の結果、真空断熱体を構成する芯材
に釘等の止着材を打ち込んでも減圧状態が維持でき、他
の部材に固定を要する用途にも用いることができ、高度
な断熱性を得ることができる手段を見いだし、本発明に
至った。
【0006】すなわち本発明は、1)発泡体を芯材と
し、該芯材を空気遮断性を有するフィルム等の被覆物で
被覆し、該被覆物内を減圧した真空断熱体であって、該
芯材中に少なくとも1個の固着材を内在しており、該固
着材は該芯材の一表面または両表面の一部に露出する表
面部を有し、かつ、該表面部を該被覆物と密着ないしは
接着させていることを特徴とする真空断熱体に関する。
【0007】さらに本発明は、2)真空断熱体に内在さ
せた固着材を介して釘、ボルト等の止着材により該真空
断熱体を他部材に止着してなる真空断熱体に関する。
【0008】さらに本発明は、3)芯材の両表面に露出
する表面部の略中央において、釘、ボルト等の止着材が
貫通できる固着材を、真空断熱体中に少なくとも1個内
在させたことを特徴とする前記1)または2)項記載の
断熱体に関する。
【0009】さらに本発明は、4)固着材が止着材の貫
通孔を有することを特徴とする前記1)〜3)項のいず
れかに記載の断熱体に関する。
【0010】さらに本発明は、5)固着材の表面部を、
芯材の表面よりわずかに突出またはわずかに後退させて
設置または埋設したことを特徴とする前記1)〜4)項
のいずれかに記載の断熱体に関する。
【0011】さらに本発明は、6)固着材が2個以上の
部品よりなり、互いに芯材の対向する面より挿入され、
芯材内で噛合または嵌合により構成されることを特徴と
する前記1)〜5)項のいずれかに記載の断熱体に関す
る。
【0012】さらに本発明は、7)固着材がテーパ構造
をとることを特徴とする前記1)〜6)項のいずれかに
記載の断熱体に関する。
【0013】さらに本発明は、8)固着材に釘、ボルト
等の止着材を貫通させた場合においても、断熱体内部の
減圧ないしは真空状態を実質的に維持できることを特徴
とする前記1)〜7)項のいずれかに記載の断熱体に関
する。
【0014】さらに本発明は、9)真空断熱体の上表面
の1辺の一部または真空断熱体の上表面の2辺角部を覆
う平面部と、該平面部に連接し、該平面部が覆った真空
断熱体の上表面に接する端部を覆う垂直部を有し、該垂
直部下端あるいは該垂直部に取り付けられた座面に設け
られ、他部材への止着を可能とする止着部から構成され
る固着具に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の真空断熱体の芯材は、特
に限定される物ではなく、スチレン系樹脂発泡体、ウレ
タン発泡体、無機物発泡体等公知の発泡体からなる芯材
を用いることができる。このうち、本発明の固着材の保
持強度、原材料の価格を含むコストの面からポリスチレ
ン発泡体が特に好適である。
【0016】真空断熱体の被覆物は空気遮断性即ち空気
の透過速度が芯材に比べて限りなく0又は0に近いフィ
ルム、シート等の膜状物であって、特に本発明の固着材
の表面部と空気が流動しない程度に強く密着できる内面
を有している物であれば特に限定されない。該被覆物内
面は、例えばポリエチレン等のようにヒートシール等の
手段で容易に融着できるものが好ましい。
【0017】本発明の固着材は、該被覆物内面と密着ま
たは接着される表面部と芯材に埋め込む胴部とよりな
り、少なくとも一方の表面部を、該被覆物と密着又は接
着できるように芯材表面に露出した形で芯材に内在さ
せ、換言すれば、埋設する又は埋め込む。
【0018】該固着材は真空断熱体の片側からだけの固
定でよい場合は芯材の一方の表面にのみ露出すれば良い
が、真空断熱体を強固に固定する場合は両方の表面部を
芯材に露出させる方がより好ましい。
【0019】該固着材を芯材に埋め込む際には、固着材
を芯材表面からわずかに突出ないしは後退させて埋め込
むこと、あるいは固着材と芯材の表面を面一にした場合
であっても被覆材の外表面に該固着材の埋め込み位置が
確認できる標識を印刷等の方法で明示し固着材と位置合
わせしておけば、該表面部を前記被覆物で被覆した後で
もその位置を容易に判別でき、誤って固着材の埋め込み
位置以外に釘等の止着具を打ち込み真空断熱体の真空を
破る危険性が少なくなるため好ましい。
【0020】該表面部を芯材表面より突出あるいは後退
させすぎて埋設すると真空加工時に該表面部の角部で被
覆を破ったり、あるいは真空断熱体を設置する際の邪魔
になるため突出あるいは後退させる量は最小限に止める
べきである。該突出ないしは後退させる量は被覆物の厚
みによっても異なるが、厚み0.5mm以下の被覆物を
用いる場合、おおむね0.5mm以下の突出量があれば
固着材位置は該被覆物による被覆後でも容易に判別でき
る。
【0021】該固着材の表面部は、鍔状に胴部より外へ
広がりを有していても良いし、胴部と端部において面一
になっており実質的に鍔部を有していなくとも良い。真
空に減圧された芯材の熱伝導率に比べて該固着材の熱伝
導率が大である場合、胴部を太くすると該固着材の伝熱
量が大となるため、胴部の寸法は止着材を打ち込んだ後
でも真空を維持できる最低限の大きさないしは太さと
し、該表面部を鍔状に外へ広がらせ該被覆物との密着な
いしは融着面積を確保することが好ましい。
【0022】該固着材の表面部の形状は、円形、三角
形、四角形、さらに多角形等を加工性と意匠性を考慮し
て任意に選択し得る。このうち円形又は略四角形が加工
の面から、また、芯材に該固着材を埋め込む下穴を加工
する際の加工性の面から好ましい。
【0023】該固着材表面部が、芯材の対向する両方の
表面に露出する場合、固着材を2個以上の部品に分け、
例えばそれぞれの胴部の径を互いに挿入可能な様に大小
を設けておき、該対向面から挿入し、芯材内部で噛み合
わせるか、あるいは単に円筒形状の胴部を芯材に挿入す
る等して確実に埋め込み固定することが好ましい。ま
た、固着材の形状をすり鉢ないしは台形台状にテーパ加
工することで芯材への挿入が容易となり、また挿入側と
反対側面へ固着材を引き抜く力が加わった際、抜け止め
になることから好ましい。
【0024】該固着材の高さは、該表面部が芯材の両方
の面に露出する場合、芯材の高さ、あるいは芯材の高さ
より被覆材の厚みの2倍程度高い高さ、あるいは芯材の
高さより被覆材の厚みの2倍程度低い高さが好ましい。
また、該表面部が芯材の片方の面だけに露出し、釘など
の止着材が該固着材を貫通しない場合は、該固着材の高
さはおおむね芯材の半分の高さであることが該固着材を
芯材内に保持し易く好ましい。
【0025】該固着材の被覆材内面に密着ないし接着さ
れる表面サイズは、真空断熱体の固定・固着に使用しよ
うとする釘、ボルト等の止着具の大きさによって決定さ
れる。さらに、該固着材を貫通した後でも減圧を保持す
るに十分な固着材表面部と被覆物内面との融着面積を、
芯材より露出する表面に有することが選ばれる。面積が
小さいと減圧状態の悪化が速く、また面積が不必要に大
きいと断熱性能が損なわれる傾向がある。例えば後述の
ポリエチレン融着により空気の流通を遮断する場合、使
用する釘などの止着材ないしは貫通孔の外形寸法よりよ
り概ね20mm程度の外径寸法を有することが空気の流
通を遮断し易くなり好ましい。また表面部が鍔状にせり
出している場合の鍔部肉厚は変形が生じにくい様、材質
にもよるがおおむね3mm程度確保することが好まし
い。
【0026】また該固着材の胴部の太さは、中央に止着
材が貫通し、空気の流通が生じても該固着材の胴部等を
通して芯材側へ空気透過がおきにくいような肉厚を残す
ように選択される。例えば胴部断面が円形で外表面にア
ルミニウムの蒸着処理を施した場合、使用する釘などの
止着材ないしは貫通孔の外径に対して10mm程度大き
な外径寸法を有することが好ましい。
【0027】本発明の固着材の材質は、特に被覆物内面
と固着材の表面部との融着が前述のように空気の流動を
生じない程度に強固に行える物で有れば、特に限定され
ない。例えば胴部にアルミニウム蒸着処理を施したポリ
エチレンやナイロン等の合成樹脂や、表面部にポリエチ
レン等の融着に適した合成樹脂を塗布あるいはポリエチ
レンフィルム等の融着に適した合成樹脂フィルム等を貼
付する等の融着処理を施した金属あるいは合成樹脂等、
あるいはこれらを組み合わせて使用することが好適であ
る。被覆物内面との融着が不良であると、真空断熱体の
減圧状態が維持できなくなる傾向がある。
【0028】止着具としてボルト等のそれ自身に貫通能
力のない物を使用する場合、必要に応じて該固着材中央
に貫通孔を設けることができる。この場合、該貫通孔を
除いた部材表面部の表面積は前記減圧を保持するに十分
確保する様にする必要がある。
【0029】貫通孔を設ける場合、該貫通孔を止着材が
有効に機能する範囲で数mm〜1cm程度止着材の概略
径より大きめにあけておき、止着材の止め位置に自由度
を持たせることは施工作業上好ましい。特に固着材を長
方形ないしは十字状とし、該貫通孔を溝状に設けること
は施工範囲が広がりさらに好ましい。
【0030】固着材を芯材に埋め込むには、固着材の大
きさに対し、芯材に開ける下穴の大きさをやや小さくし
ておき、芯材の持つ変形性を利用して固着材を押し込む
ようにすると、固着材と芯材の組合わせが強固となり好
ましい。
【0031】固着材は芯材と共に被覆物で被覆され、減
圧処理を施される。その後、あるいは減圧処理と同時
に、固着材表面と被覆物内面を及び被覆物端部をヒート
シール等の公知の融着手段で融着され、真空断熱体とし
て提供される。
【0032】真空断熱体の固着材を埋め込んである位置
表面に、塗料等あるいは粘着材料を貼り付けた紙あるい
は合成樹脂フィルム類等でマーキングをしておくことに
より、誤って固着材が埋め込んである部位以外に釘など
を打ち込み真空断熱体の減圧状態を破る危険性が少なく
なり、さらに好ましい。
【0033】以上の実施態様の1例を図を用いて説明す
る。
【0034】図1A、その縦断面形状を示す図1Cの固
着材1は、カマ部2と胴部3とからなる。カマ部の被覆
部側は表面部4という。カマ部2と胴部3は芯材6の両
面から芯材内部に埋め込み芯材内部で噛み合わせる。こ
の際、固着材の表面部4には例えばポリエチレン等融着
性能を有する材料を露出させておく(図では見えないが
反対側表面部も同様である)。その後、金属蒸着を行っ
た例えばポリエチレン等の融着性能を有する材料を内表
面に使用したフィルム7で芯材6及び固着材1を覆い減
圧処理を施し、真空断熱体を得る。固着材1には必要に
応じて貫通孔5を設ける。この固着材1を埋め込んだ真
空断熱体(図2Aに示す)を図2B,Cの様に梁ないし
は柱等の他部材11に固定する。即ち、必要に応じて合
板、石膏ボード、合成樹脂板、セメントボード、等の外
装ボード8で積層した真空断熱体を、これを固定せんと
する梁ないしは柱等の他部材11に対して止着材で止着
する。貫通孔5が設けて在る場合はボルト9及びナット
10で、あるいは貫通孔5を設けずに釘やビス等の止着
材12で固定する。この際、固定及び保護ないしは意匠
上必要でなければ外装ボード8は片面積層で使用可能で
あるし、場合によっては全く使用しなくても良い。
【0035】尚、図1Bは固着材が台形形状でテーパ形
状を有する一実施態様を例示する。図1Dはその縦断面
形状を示す。
【0036】なんらかの理由で真空断熱体内部に固着材
を挿入できない場合、ないしは芯材中に内在する該固着
材を用いることができない場合においては、真空断熱体
外部から真空断熱体を押さえて柱等に固定する固着具が
使用される。
【0037】該固着具は、真空断熱体の少なくとも2辺
ないしは2点において、真空断熱体を挟む、又は、押さ
え込み等の方法で止着または支着でき、なおかつ、真空
断熱体を取り付けんとする梁、柱等の他部材にも固定で
きる構造を有する。即ち、図3には真空断熱体角部に使
用する固着具の一実施態様を、あるいは図4には真空断
熱体辺部に使用する固着具の一実施態様を示す如く、固
着具13は例えば真空断熱体の表面を押さえることがで
きる平面部14と、真空断熱体側面を覆う垂直部15を
有する。さらに該垂直部には下端に釘、ビス、ボルト等
の止着材16あるいは、止着材を取り付けることができ
る座面17を有する。該固定具のサイズは真空断熱体の
大きさや真空断熱体が受ける荷重などによっても異なり
一概に決定することはできないが、1m角の真空断熱体
に対しては、平面部14で一辺50mm程度、垂直部1
5は真空断熱体及び真空断熱体と合板等の積層体の厚み
相当の高さと50mm程度の幅を有することが好まし
い。座面17を有する場合は、一辺30〜50mm程度
の長さを有することが固定強度上好ましい。
【0038】特に真空断熱体を該固着具を使用して柱等
の他部材に止着あるいは支着しようとする場合であっ
て、該真空断熱体と並行に別の部材あるいは別の真空断
熱体が設置され、固着具が干渉し、真空断熱体と他部材
あるいは真空断熱体同士が密着できない場合、真空断熱
体の当該固着具取り付け部位を固着材の干渉量以上にへ
こませ、真空断熱体が形成される事が好ましい。
【0039】本発明の真空断熱体及び固着材あるいは固
着具は、梁、柱などの他部材に固定しても内部の減圧度
が悪化することはなく、従って熱伝導率の悪化を生じな
い。
【0040】
【実施例】次に本発明の発泡体について実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に制限されるものではない。
【0041】実施例においては熱伝導率をJIS A9
511に準じて測定し、以下の基準で評価した。
【0042】 ○ 0.019Kcal/mhr℃以下 × 0.019Kcal/mhr℃を越える (実施例1)ポリスチレン樹脂(旭化成工業(株)製、
商品名:G9305)を用い、これに二酸化炭素を発泡
剤として押出発泡により得られた発泡倍率22倍、独立
気泡率約0.5%の厚み25mmの板状のスチレン系樹
脂発泡体を200mm×200mmに切り出し、発泡体
の中央に固着材埋め込みのため、固着材直径に対して約
0.5mm小さい下孔を開け、表面部の直径が25mm
で胴部の直径が約20mmの図1Aに示した形状の胴部
表面にアルミニウムを蒸着したポリエチレン製固着材を
埋め込んだ。
【0043】この固着材を埋め込んだ発泡体を、前記発
泡体サイズとほぼ同一の形状及び内容積を有する、ナイ
ロン15μm、表面にアルミニウムを蒸着したポリエチ
レンテレフタレート12μm、6μm厚のアルミニウ
ム、50μmのポリエチレンの4層からなる膜で構成さ
れ、一方が開放されかつ該開放端にヒートシール部を有
する袋内に入れた後、内部にヒートシーラーを備えた真
空槽内に入れ、槽内部を真空吸引し、約2分で絶対圧約
5mmHgにした。そのまま10分間保持した後、前記
開放端をヒートシールし、袋内部即ち発泡体内部を真空
に近い状態に被覆した後、真空槽内を大気圧に戻し得ら
れた真空断熱体を取り出した。該真空断熱体の熱伝導率
を測定し、○の評価を得た。
【0044】この真空断熱体の両面に、厚み5mmの合
板を重ね、固着材を埋め込んだ位置の中央に対して、合
板面から直径約2mmの釘を打ち込み、3部材を固着し
た。
【0045】一週間放置した後、前記釘を抜き、合板を
はずして真空断熱体の熱伝導率を再度測定したところ、
真空断熱体の熱伝導率は先の値を維持したままであり、
釘打ちによっても性能の劣化は認められなかった。
【0046】
【発明の効果】高度な断熱性を有する真空断熱体の断熱
性能を保持したまま釘打ち、ビス止め等により他部材へ
容易に固着し得るため、建築用途等の材料として使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1A,Bは本発明に使用する固着材2種の実
施態様の斜視図を示す。図1C,Dはその縦断面であ
る。
【図2】図2Aは発明の一実施態様を示す斜視図であ
り、固着材を埋め込んでなる真空断熱体を示す斜視図で
ある。図中固着材を埋め込んだ様子を破線で示してい
る。図2B及びCは、本発明の真空断熱体の一例を他部
材に止着材を用いて固定した一実施態様を示す縦断面図
である。
【図3】図3A,Bは本発明の固着具の一実施態様を示
す斜視図であって、図3Cは該固着具を真空断熱体の四
隅に用いた斜視図である。
【図4】図4A,Bは本発明の他の固着具の実施態様を
示す斜視図であって、図4Cはその使用状態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 固着材 2 カマ部 3 胴部 4 表面部 5 貫通孔 6 芯材 7 フィルム 8 外装ボード 9 ボルト 10 ナット 11 梁、柱等の他部材 12 止着材 13 固着具 14 平面部 15 垂直部 16 止着材 17 座面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡体を芯材とし、該芯材を空気遮断性を
    有するフィルム等の被覆物で被覆し、該被覆物内を減圧
    した真空断熱体であって、該芯材中に少なくとも1個の
    固着材を内在しており、該固着材は該芯材の一表面また
    は両表面の一部に露出する表面部を有し、かつ、該表面
    部を該被覆物と密着ないしは接着させていることを特徴
    とする真空断熱体。
  2. 【請求項2】真空断熱体に内在させた固着材を介して
    釘、ボルト等の止着材により該真空断熱体を他部材に止
    着してなる真空断熱体。
  3. 【請求項3】芯材の両表面に露出する表面部の略中央に
    おいて、釘、ボルト等の止着材が貫通できる固着材を、
    真空断熱体中に少なくとも1個内在させたことを特徴と
    する請求項1または2記載の断熱体。
  4. 【請求項4】固着材に止着材が貫通する貫通孔を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の断熱
    体。
  5. 【請求項5】固着材の表面部を、芯材の表面よりわずか
    に突出またはわずかに後退させて埋設したことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の断熱体。
  6. 【請求項6】固着材が2個以上の部品よりなり、互いに
    芯材の対向する面より挿入され、芯材内で噛合または嵌
    合により構成されることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の断熱体。
  7. 【請求項7】固着材がテーパ構造をとることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の断熱体。
  8. 【請求項8】固着材に釘、ボルト等の止着材を貫通させ
    た場合においても、断熱体内部の減圧ないしは真空状態
    を実質的に維持できることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の断熱体。
  9. 【請求項9】真空断熱体の上表面の1辺の一部または真
    空断熱体の上表面の2辺角部を覆う平面部と、該平面部
    に連接し、該平面部が覆った真空断熱体の上表面に接す
    る端部を覆う垂直部を有し、該垂直部下端あるいは該垂
    直部に取り付けられた座面に設けられ、他部材への止着
    を可能とする止着部から構成される固着具。
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Cited By (14)

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