JP4685258B2 - サスペンション付き自転車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後輪を上下に移動できるサスペンション付き自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
サスペンション付きの自転車は、後輪のショックをサスペンションに吸収できる。サスペンションは、タイヤの変形とは比較にならないほどストロークを大きくできる。このため、凹凸のある道路を快適に走行できる。
【0003】
図1と図2は、従来のサスペンション付き自転車のフレーム構造を示す。図1の自転車は、水平パイプ5を途中で上に折曲し、折曲部に第2立パイプ4Bの上端を連結している。第2立パイプと水平パイプ5の折曲部との連結部に、圧縮弾性3の先端を連結している。圧縮弾性体3の先端は、チェーンステイ1に固定している三角フレーム2の上端に連結している。三角フレーム2は、チェーンステイ1の上に、長さが違う2本のパイプを連結して、全体を三角形としている。チェーンステイ1は、先端部を傾動できるように第2立パイプ4Bの後端に連結している。圧縮弾性体3はコイルスプリングに伸縮シリンダーを入れたものが使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このフレーム構造の自転車は、サスペンションのストロークを大きくするのが難しい欠点がある。それは、サドル12を連結している第1立パイプ4Aの下端が三角フレーム2の上端に接近するからである。また、第1立パイプ4Aと三角フレーム2の隙間を広くするために、水平パイプ5の途中を折曲する必要がある。この構造は、折曲部で2本のパイプを溶接して水平パイプ5を製造するので、水平パイプ5の製造コストが高くなる。さらに、水平パイプ5の溶接部分は、サドルにかかる大きな荷重が作用するので、極めて強い強度が要求される。このことは、折曲部分の加工コストを増加させるとともに、フレーム全体の強度を強くするのを難しくする。したがって、図1のフレームは、製造コストが高く、サスペンションのストロークを大きくするのが難しい欠点がある。
【0005】
図2の自転車は、簡単なフレーム構造を有する。この自転車は、チェーンステイ1に三角フレームを設けない。チェーンステイ1は、上面に直接に圧縮弾性体3を連結している。圧縮弾性体3は、他端を立パイプ4の背面に直接に連結しいる。
【0006】
図2に示す自転車は、圧縮弾性体3の上端を立パイプ4に連結している部分を強靭な構造とするのが難しい。それは、圧縮弾性体3を連結するために、立パイプ4に溶接している2枚の金属プレート21の溶接が外れやすいからである。図において金属プレート21には、チェーンステイ1を支えるために、上向きに強い力が作用する。上向きの力は、金属プレート21の下部を立パイプ4から外す方向に作用し、この力で金属プレート21の溶接部分が外れやすい欠点がある。
【0007】
さらに、図2のフレームは、サスペンションを理想的な特性で上下にストロークさせるのが難しい。図3は、理想的なサスペンションが上下にストロークされる特性を示す。この特性のサスペンションは、小さい凹凸をスムーズに吸収して快適に走行しながら、大きな凹凸にも底突きしない特長がある。サスペンションの変位が、加えられ力に比例しないからである。作用する力が小さいときに動きやすく、大きな力では変位が少なくなる。
【0008】
図2のサスペンション付き自転車は、サスペンションの特性が、図5に示す理想の特性と反対の特性となる。このサスペンションは、弱い荷重に対する変位が小さいので、小さい凹凸を吸収できず、強い荷重に対する変位が大きくなって底突きしやすくなる。したがって、このサスペンション特性では、快適に走行できない。小さい凹凸に硬くて、大きい凹凸では底突きするからである。
【0009】
図2の自転車は、圧縮弾性体のコイルスプリングの形状を特殊な形状として、理想に近い特性に調整することができる。たとえば、図4に示すように、バネ材を巻くピッチを部分的に変えて、理想特性に近付けることができる。この図のコイルスプリング7は、ピッチの狭い部分が変形しやすく、ピッチの広い部分は変形し難い。このため、コイルスプリングに作用する荷重に対する変位を非線形にできる。弱い荷重に対してピッチの狭い部分が変形しやすく、強い荷重に対してピッチの広い部分が変形するからである。ただ、この形状のコイルスプリングは製造に手間がかかって製造コストが高くなる欠点がある。また、ピッチの狭い部分が先に圧縮されて、バネ材が互いに接触してしまうので、弾性変形できるストロークが小さくなる欠点もある。
【0010】
サスペンションの変位を理想的な状態にできない欠点は、図1に示すサスペンションもほぼ同じである。このため、図1の自転車も、より快適なサスペンションを実現するには、圧縮弾性体のコイルスプリングを特殊な形状に巻く必要があり、製造コストが高くなる欠点がある。
【0011】
本発明は、この欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、圧縮弾性体のコイルスプリングを簡単な構造として、理想に近いサスペンション特性を実現し、さらに水平パイプを1本のパイプで構成しながらサスペンションのストロークも大きくできるサスペンション付き自動車を提供することにある。また、本発明の他の大切な目的は、フレームを簡単な構造としてしかも強靭にでき、しかも安価に多量生産してすっきりと美しいデザインにできるサスペンション付き自転車を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のサスペンション付き自転車は、後端に後輪8を回転できるように連結しているチェーンステイ1の前端部を、立パイプ4の下端に傾動できるように連結している。チェーンステイ1と立パイプ4をコイルスプリングを備える圧縮弾性体3で連結している。立パイプ4には、先端にフロントフォーク9を連結している水平パイプ5を連結している。さらに、本発明の自転車は、立パイプ4を上下方向に第1立パイプ4Aと第2立パイプ4Bに分割している。第2立パイプ4Bは水平パイプ5の途中に連結され、第1立パイプ4Aは第2立パイプ4Bよりも後方で水平パイプ5に連結している。さらに、第2立パイプ4Bと水平パイプ5とを連結している鋭角連結部6に圧縮弾性体3の一端を連結し、この圧縮弾性体3の他端をチェーンステイ1の上面であって、チェーンステイ1の先端と後輪8との間に位置する上面連結部10に連結している。
【0013】
この構造のサスペンションは、チェーンステイ1を上下に傾動させて、後輪8を上下にストロークさせる。後輪8が押し上げられると、チェーンステイ1は後端を上昇させる方向に傾動する。このとき、圧縮弾性体3を連結しているチェーンステイ1の上面連結部10は、図6の一点鎖線で示す円軌跡に沿って移動する。この円軌跡は、チェーンステイ1を傾動させる回転軸を中心とする円軌道である。円軌跡に沿って移動する上面連結部10は、圧縮弾性体3を圧縮する方向と平行な方向には移動しない。圧縮弾性体3は縦方向に伸縮されるが、伸縮方向は図において前方に上り勾配に傾斜する方向である。上面連結部10は図において上下方向にストロークする。圧縮弾性体3の圧縮方向と、上面連結部10が移動する方向の違いが、サスペンションの圧縮特性を理想に近い状態とする。
【0014】
上面連結部10の移動方向と、圧縮弾性体3の圧縮方向とが平行であると、上面連結部10の移動量は圧縮弾性体3の圧縮量に等しくなる。ところが、上面連結部10の移動方向が圧縮弾性体3の圧縮方向と直交する方向に近付くにしたがって、上面連結部10の移動量に対する圧縮弾性体3の圧縮量が少なくなり、実質的は圧縮弾性体3が弱くなったのと同じになる。いいかえると、圧縮弾性体3が圧縮されやすくなってサスペンションが柔らかくなる。すなわち、上面連結部10が移動する方向を、圧縮弾性体3を圧縮する圧縮方向とこの方向に直交する非圧縮方向のベクトルの和として考えるとき、圧縮方向のベクトルが小さくなるほど、サスペンションは柔らかくなる。
【0015】
本発明の自転車は、サスペンションのストローク位置によって、圧縮方向と非圧縮方向のベクトル比が変化する。圧縮弾性体3が最も伸びた状態、いいかえると後輪8が最も降下する位置にあって、上面連結部10がA点にあるとき、比圧縮方向に対する圧縮方向のベクトル比が最も小さくなる。後輪8が上昇されて上面連結部10がA点からB点に移動すると、比圧縮方向に対する圧縮方向のベクトルが大きくなる。上面連結部10の移動方向が、後輪8が上昇するにしたがって、圧縮弾性体3の圧縮方向に近付くからである。したがって、A点ではサスペンションは柔らかくストロークし、B点に近付くにしたがってサスペンションは硬くなる。すなわち、図3で示す理想的な特性になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための自転車を例示するものであって、本発明は自転車を下記のものに特定しない。
【0017】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0018】
図6の自転車は、独特の構造のフレームを備える。フレームには前輪と後輪8とハンドル11とサドル12を連結している。前輪はフロントフォーク9の下端に、後輪8はフレームであるチェーンステイ1の後端に回転できように連結している。ハンドル11はフロントフォーク9の上端に連結している。サドル12はフレームである立パイプ4の上端に固定している。
【0019】
フレームは、上端にサドルを連結している立パイプ4と、この立パイプ4に対してほぼ水平に後端を連結している水平パイプ5と、水平パイプ5の先端に水平面内で回動できるように連結しているフロントフォーク9と、立パイプ4の下端に傾動できるように連結しているチェーンステイ1と、このチェーンステイ1を支える圧縮弾性体3とを備える。
【0020】
立パイプ4は、上下に分割されて、水平パイプ5よりも上方に位置する第1立パイプ4Aと、水平パイプ5よりも下方に位置する第2立パイプ4Bとを備える。第1立パイプ4Aは、水平パイプ5の後端に下端を溶接して固定している。この第1立パイプ4Aは、多少後方に傾斜する姿勢で上方に延長する姿勢で水平パイプ5に固定している。第2立パイプ4Bは、水平パイプ5の途中に上端を溶接して固定している。この第2立パイプ4Bは、前方に傾斜する姿勢で上方に延長されて、その上端を、第1立パイプ4Aよりも前方において水平パイプ5に連結している。第2立パイプ4Bと水平パイプ5との連結部は、圧縮弾性体3の上端を連結するための鋭角連結部6としている。
【0021】
鋭角連結部6においては、水平パイプ5と第2立パイプ4Bの角度が30度〜60度となるように、第2立パイプ4Bは傾斜して水平パイプ5に連結される。水平パイプ5と第2立パイプ4Bとの角度が小さくなると、鋭角連結部6に連結される圧縮弾性体3の姿勢が水平に近付く。圧縮弾性体3が水平の姿勢に近付くにしたがって、サスペンションがストロークするときに、上面連結部10が移動する圧縮方向のベクトルが小さくなる。したがって、サスペンションを柔らかくできる。
【0022】
鋭角連結部6は、圧縮弾性体3を連結するために、図7に示すように、第2立パイプ4Bと水平パイプ5との両側に2枚の金属プレート13を溶接して固定している。圧縮弾性体3は、2枚の金属プレート13の間に入れられて、連結ピン14を介して回動できるように連結される。2枚の金属プレート13は、圧縮弾性体3を連結する貫通孔を対向する位置に設けている。図の金属プレート13は複数の貫通孔を設けている。この鋭角連結部6は、圧縮弾性体3を連結する貫通孔を変更して、連結位置を変えることができる。
【0023】
チェーンステイ1は、後端に後輪8を回転できるように連結している。チェーンステイ1は、後輪8の両側に位置するように2分岐された2本のパイプである。この2本のパイプは、先端をクランク軸受となる軸受筒で互いに連結している。軸受筒には、クランク軸を回転できるように連結している。クランク軸は両端のクランクアームにペタル15を回転できるように連結している。また、クランク軸はチェーンを駆動するチェーンリング16を固定している。
【0024】
さらに、チェーンステイ1は、連結アーム17を介して第2立パイプ4Bの下端に傾動できるように連結している。連結アーム17は軸受筒の両端に溶接して固定している2枚の金属プレートである。2枚の金属プレートである連結アーム17の間に、第2立パイプ4Bの下端を配設している。連結アーム17と第2立パイプ4Bを貫通する回転軸18が、チェーンステイ1を傾動できるように第2立パイプ4Bに連結している。
【0025】
さらに、チェーンステイ1は、その上面に、圧縮弾性体3を連結する上面連結部10を設けている。上面連結部10は、後輪8のタイヤに接触しないように、後輪8外周のタイヤから離れた位置、すなわち、後輪8とチェーンステイ1先端との間に配設される。上面連結部10は、圧縮弾性体3の下端を連結するために、2枚の金属板19を溶接してチェーンステイ1の上面に固定している。2枚の金属板19は、その間に圧縮弾性体3の伸縮シリンダーを入れて連結する。
【0026】
圧縮弾性体3は、両端を鋭角連結部6と上面連結部10に連結する。したがって、鋭角連結部6と上面連結部10の位置が、ここに連結される圧縮弾性体3の姿勢を特定する。鋭角連結部6と上面連結部10は、自転車を水平面に配置してサドルを押圧しない状態からサドルを押して、後輪8を上昇させる方向にサスペンションをストロークさせるとき、上面連結部10が上昇する円軌跡の接線に対して圧縮弾性体3がなす傾き角(α)が、15度〜60度となるようにする。サスペンションがストロークするとき、圧縮弾性体3の圧縮方向のベクトルは、上面連結部10の移動距離をdとするとき、dcosαとなる。したがって、傾き角(α)を大きくするほど、圧縮方向のベクトルが小さくなる。たとえば、傾き角(α)を60度にすると、圧縮方向のベクトルは、上面連結部10の移動距離の半分となる。この状態で、圧縮弾性体3の実質的な押圧力は半分となり、サスペンションを柔軟にストロークできる。
【0027】
圧縮弾性体3は、コイルスプリング7に伸縮シリンダー20を挿通している。コイルスプリングは直巻バネである。直巻バネは、バネ材である線材をピッチが同じようになるように巻いたコイルスプリングである。伸縮シリンダー20は伸縮の動きを制限して振動を吸収するダンパーとすることもできる。この圧縮弾性体3を備える自転車は、サスペンションをより快適にできる。ただ、伸縮シリンダーは必ずしもダンパーの機能をもたせる必要はない。また、圧縮弾性体3には、必ずしも伸縮シリンダーを設ける必要はない。圧縮弾性体は、コイルスプリングのみで構成することもできる。
【0028】
図の圧縮弾性体3は、伸縮シリンダー20のシリンダーとロッドに鍔を連結し、ふたつの鍔の間にコイルスプリング7を入れている。シリンダーに連結している鍔は内面に雌ネジを設けており、シリンダーの外周には雄ネジを設けている。この圧縮弾性体3は、鍔を回転してシリンダーに沿って移動できる。このため、ふたつの鍔の間隔を調整して、圧縮弾性体3の硬さを調整できる。ふたつの鍔の間隔を狭くして、圧縮弾性体3を硬くできる。圧縮弾性体3は、伸縮シリンダー20を弾性的に伸びる方向に押圧する。伸縮シリンダー20は、両端に連結リングを設けている。この連結リングは、連結ピン14を介して、鋭角連結部6の金属プレート13と上面連結部10の金属板19に連結される。連結リングは、2枚の金属プレート13や金属板19の間に入れられ、これに挿通される連結ピン14を介して連結される。連結ピン14は、2枚の金属プレートまたは金属板と連結リングに挿通されて、圧縮弾性体3の伸縮シリンダー20を傾動できるように連結する。
【0029】
1本の水平パイプのフレームは、第2立パイプとの連結部よりも前部を水平方向に折り畳みできる構造として、自転車を小さく折り畳むことができる。このフレームは、折畳部分を水平面内で折曲でき、かつ直線状に連結して固定できる連結具(図示せず)で連結する。
【0030】
【発明の効果】
本発明の自転車は、圧縮弾性体のコイルスプリングを簡単な構造として、理想に近いサスペンション特性にできる特長がある。それは、本発明の自転車が、圧縮弾性体を独特の姿勢でチェーンステイに連結しているからである。とくに、本発明の自転車は、チェーンステイを上下にストロークさせるとき、圧縮弾性体の下端連結部の移動軌跡を、圧縮弾性体の圧縮方向と異なる方向としている。この姿勢でチェーンステイに連結される圧縮弾性体は、ストロークの最初で柔軟にチェーンステイを移動させる。チェーンステイの傾動角に対する圧縮弾性体の圧縮量が少なくなるからである。このため、路面の凹凸を柔軟なサスペンションが吸収して快適に走行できる。さらに、本発明の自転車は、サスペンションが大きくストロークするにしたがって、サスペンションの移動量に対する圧縮弾性体の圧縮量が多くなる。このため、大きな凹凸を越えるときにもコイルスプリングが完全に押し潰されて底突きすることがなく、小さい凹凸を柔軟に吸収しながら、大きな凹凸も充分に対応できる。このため、種々の凹凸の路面を極めて快適に走行できる特長がある。
【0031】
とくに、本発明の自転車は、コイルスプリングの弾性率を変化させるのではなく、サスペンションのストロークの大きさで、圧縮弾性体の変形量を変化して理想的な特性を実現する。このため、圧縮弾性体には簡単かつ安価に多量生産できる直巻バネを使用して、快適な乗り心地のサスペンションにできる特長がある。
【0032】
さらに本発明のサスペンション付き自動車は、水平パイプを1本のパイプとしながら、サスペンションのストロークを大きくできる優れた特長がある。それは、圧縮弾性体が、水平パイプと第2立パイプとの連結部に設けた鋭角連結部と、チェーンステイの上に設けた上面連結部に連結しているからである。この構造は圧縮弾性体を水平に近い姿勢に配設できると共に、サスペンションがストロークするときに、圧縮弾性体を先端を中心として小さい角度で傾動させる。先端の鋭角連結部との連結部を中心として傾動する圧縮弾性体は、上下の移動量が極めて少ない。このため、サスペンションが大きくストロークしても、第2立パイプや水平パイプの後端に圧縮弾性体が接触することがなく、サスペンションのストロークを大きくできる特長がある。
【0033】
さらにまた、本発明のサスペンション付き自動車は、簡単なフレーム構造で強靭な構造にできる特長もある。強靭な構造にできる理由はふたつある。第1の理由は、水平パイプを継目のない1本のパイプで構成できることである。第2の理由は、水平パイプと第2立パイプとの連結部分を強靭にできることにある。水平パイプと第2立パイプは、圧縮弾性体を連結するために、金属プレートを連結している。この金属プレートは、好ましくは、水平パイプと第2立パイプの両側に溶接して連結される。この金属プレートは、圧縮弾性体を連結するためのものであるが、水平パイプと第2立パイプとを両側で連結してここを補強する。すなわち、圧縮弾性体を連結するために金属プレートでもって、水平パイプと第2立パイプの連結部を補強できる。したがって、簡単なフレーム構造で極めて強靭にできる特長がある。
【0034】
以上のように、簡単なフレーム構造で強靭にでき、しかもサスペンションストロークを大きくできる本発明のサスペンション付き自動車は、安価に多量生産できる特長も実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のサスペンション付き自転車の概略側面図
【図2】 従来のサスペンション付き自転車の概略側面図
【図3】 自転車のサスペンション特性を示すグラフ
【図4】 理想的なサスペンション特性を実現するコイルスプリングの概略側面図
【図5】 図2の自転車のサスペンション特性を示すグラフ
【図6】 本発明の実施例にかかるサスペンション付き自転車の側面図
【図7】 鋭角連結部に金属プレートを連結する構造を示す断面図
【符号の説明】
1…チェーンステイ
2…三角フレーム
3…圧縮弾性体
4…立パイプ 4A…第1立パイプ 4B…第2立パイプ
5…水平パイプ
6…鋭角連結部
7…コイルスプリング
8…後輪
9…フロントフォーク
10…上面連結部
11…ハンドル
12…サドル
13…金属プレート
14…連結ピン
15…ペタル
16…チェーンリング
17…連結アーム
18…回転軸
19…金属板
20…伸縮シリンダー
21…金属プレート

Claims (5)

  1. 後端に後輪(8)を回転できるように連結しているチェーンステイ(1)の前端部を、立パイプ(4)の下端に傾動できるように連結しており、チェーンステイ(1)と立パイプ(4)とをコイルスプリング(7)を有する圧縮弾性体(3)で連結すると共に、立パイプ(4)に先端にフロントフォーク(9)を連結している水平パイプ(5)を連結しているサスペンション付き自転車において、
    立パイプ(4)が上下に第1立パイプ(4A)と第2立パイプ(4B)に分割されて、第2立パイプ(4B)を水平パイプ(5)の途中に連結して、第1立パイプ(4A)を第2立パイプ(4B)よりも後方に連結しており、
    第2立パイプ(4B)と水平パイプ(5)とを連結している鋭角連結部(6)に圧縮弾性体(3)の一端を連結し、この圧縮弾性体(3)の他端をチェーンステイ(1)の上面であって、チェーンステイ(1)の先端と後輪(8)との間に位置する上面連結部(10)に連結していることを特徴とするサスペンション付き自転車。
  2. 圧縮弾性体(3)がコイルスプリング(7)を備え、このコイルスプリング(7)が直巻バネである請求項1に記載されるサスペンション付き自転車。
  3. 鋭角連結部(6)において、水平パイプ(5)と第2立パイプ(4B)の両側に金属プレート(13)を溶接しており、2枚の金属プレート(13)に圧縮弾性体(3)を連結している請求項1に記載されるサスペンション付き自転車。
  4. 水平パイプ(5)と第2立パイプ(4B)との角度が30度〜60度である請求項1に記載されるサスペンション付き自転車。
  5. 水平パイプ(5)が、第2立パイプ(4B)との連結部よりも前部を水平方向に折り畳みできる構造とする請求項1に記載されるサスペンション付き自転車。
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