JP4684572B2 - 炭素電極及びその製造方法、炭素電極製造用材料、並びに炭素電極を備えた色素増感型太陽電池 - Google Patents

炭素電極及びその製造方法、炭素電極製造用材料、並びに炭素電極を備えた色素増感型太陽電池 Download PDF

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Description

本発明は、炭素電極及びその製造方法、炭素電極製造用材料、並びに炭素電極を備えた色素増感型太陽電池に関する。
色素増感型太陽電池は、グレッツェルらにより提案されて以来、使用する材料が安価であること、比較的シンプルなプロセスで製造できること等の利点から、その実用化が期待されている。この色素増感型太陽電池の実用化のために、電解質中に存在する酸化還元対(例えば、I /I等)の酸化体を還元体に還元する還元反応(例えば、I をIに還元する還元反応)を速やかに進行させることが可能な優れた触媒活性を有し、かつ、製造が容易で安価な対極が求められている。
対極に用いる電極としては、例えば、カーボンブラック粒子と、グラファイト粒子と、粒径10〜20nm程度のアナターゼ型の酸化チタン粒子とを構成材料として形成された炭素電極が提案されており、さらにこれを用いた対極を備える色素増感型太陽電池も提案されている(例えば、非特許文献1)。この炭素電極は、Pt担持TCOガラス基板からなる対極等と比較して安価で、軽量かつ化学的に安定であり、また、様々な形状に形成させることが容易であるという利点を有する。
アンドレアス・ケイ(Andreas Kay)、マイケル・グレッツェル(Michael Gratzel),「ロウ・コスト・フォトヴォルタイック・モジュール・ベイスド・オン・ダイ・センシタイズド・ナノクリスタライン・チタニウム・ダイオキシド・アンド・カーボン・パウダー(Low cost photovoltaic modules based on dye sensitized nanocrystalline titanium dioxide and carbon powder)」,ソーラー・エナジー・マテリアルズ・アンド・ソーラー・セルズ(Solar Energy Materials and Solar Cells),44巻,エルゼビア・サイエンス(Elsevier Science),1996,p.99-117
しかしながら、上記のような従来の炭素電極は、色素増感型太陽電池の対極等に用いた場合に、長期間使用されたときの耐久性が必ずしも十分でなく、例えば、屋外放置されたときやヒートサイクル負荷を受けたとき等に、炭素電極の一部の剥離、クラックの発生、炭素粉末の浮遊等の欠陥が生じやすい傾向にあった。これら欠陥が生じると、太陽電池としての変換効率が著しく低下する場合があり、実用上問題である。
そこで、本発明は、長期の使用においても剥離、炭素粉末の浮遊のような欠陥の発生が抑制された、耐久性に優れる炭素電極及びその製造方法、炭素電極製造用材料、並びに色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、金属元素を含有する炭素電極であって、TEMで観察したときに、金属元素を含む粒径5nm以上の粒子が観測されない領域における金属元素の含有量が、炭素に対して5at%以上であることを特徴とする。言い換えると、本発明の炭素電極は、金属元素を含む粒径5nm未満の粒子を、金属元素の含有量が炭素に対して5at%以上となるように含むものである。なお、本発明においては、「粒径」とは、粒子断面の最長径を意味することとする。
従来、粒径10〜20nm程度の、いわゆるナノ粒子といわれる金属酸化物粒子をバインダとして用いた炭素電極が知られていた。しかし、本発明者らは、炭素電極の耐久性を改良する検討の過程において、従来の炭素電極の耐久性の低下は主としてその結着強度の不足によるものであることを見出し、この知見を基にさらに検討を重ねた結果、上記本発明の完成に至った。
本発明の炭素電極においては、金属元素を含む粒子(主として金属酸化物からなる粒子)は、5nm未満の、従来よりさらに微小なスケールで分散している。その結果、炭素電極の結着強度が向上し、ひいては耐久性改善の効果が得られたものと考えられる。
金属元素の含有量は、炭素に対して5at%以上であれば十分であるが、さらに結着強度を高めるために、7at%以上であることがより好ましい。また、金属元素の種類は、耐久性等の点からTi、Sn及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の炭素電極製造用材料は、炭素粒子と、有機金属化合物又は金属塩とを含有することを特徴とするものであり、本発明の炭素電極の製造方法は、これを用いて、炭素粒子を互いに結合させて炭素電極を形成することを特徴とする。この製造方法は、上記本発明の炭素電極を効率的に得る方法として好適に採用できる。
さらに、本発明は、上記本発明の炭素電極を有する対極を備える色素増感型太陽電池であり、耐久性が良好で、長期間使用されたときの変換効率の低下が小さい。
本発明によれば、長期間使用されたときの剥離、クラック、炭素粉末の浮遊のような欠陥の発生が抑制された、耐久性に優れる炭素電極及びその製造方法、炭素電極製造用材料、並びに色素増感型太陽電池が提供される。
本発明の炭素電極は、TEM(透過型電子顕微鏡)で観察したときに、金属元素を含む粒径5nm以上の粒子が観測されない領域における金属元素の含有量が、炭素に対して5at%以上であることを特徴とする。この金属元素の含有量は、結着強度の点から、7at%以上であることがより好ましい。一方、この含有量は20at%以下であることが好ましい。金属元素を含む粒子が主として金属酸化物からなる場合、その電気伝導度は炭素粒子よりも低いため、この含有量が20at%を超えると炭素電極の電気伝導度が低下する傾向にある。
金属元素を含む粒子(以下、「金属粒子」という場合がある。)は、例えば、酸化チタン等の金属酸化物等として金属元素を含む粒子であって、粒径5nm以上であれば、TEMで観察したときに、観察視野を目視してその存在を確認できる。本発明の炭素電極は、5nm未満の微小なスケールで分散した金属粒子を含有しているため、TEMで観察したときに、その観察視野内で粒径5nm以上の金属粒子が観測されない領域について組成分析すると、5at%以上の金属元素が検出される。この組成分析は、TEMで観察しながら、XMAによるX線分光分析等で行うことができる。
炭素電極が含有する金属元素としては、結着強度等の点から、Ti、Sn及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
炭素電極は、細孔が形成された多孔体からなることが、電極面積が大きくなって変換効率を高めることができるため、好ましい。多孔体からなる炭素電極は、炭素材料からなる粒子(炭素粒子)が、金属元素を含む化合物(金属酸化物等)をバインダとして、互いに結合して形成されたものとして好適に得ることができる。
炭素粒子としては、カーボンブラック系粒子、グラファイト系粒子、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ等が挙げられ、これらを単独又は組み合わせて用いることができる。その形状は特に限定されないが、例えば、球状、柱状、短繊維状等のものが用いられる。
ここで、「カーボンブラック系粒子」とは、カーボンブラック粒子(アモルファス状態のもの、結晶化された状態のもの、並びに、アモルファス状態の構造及び結晶化された状態の構造とが混在した状態のもの)、カーボンエアロゲル粒子(アモルファス状態のもの、結晶化された状態のもの、並びに、アモルファス状態の構造及び結晶化された状態の構造とが混在した状態のもの)、並びに、上記カーボンブラック粒子及び上記カーボンエアロゲル粒子の混合物を示す。このカーボンブラック系粒子の形状は特に限定されず、例えば、中空状の粒子であってもよい。
また、「グラファイト系粒子」とは、(i)グラファイト粒子、(ii)グラファイト粒子の層間を膨潤させたもの、(iii)グラファイト粒子の層間に他の元素が取り込まれた状態の層間化合物、及び、(iv)上記の(i)〜(iii)のうちの少なくとも2種の粒子を任意に混合させた混合物を示す。このグラファイト系粒子の粒径は、1〜20μmであることが好ましい。
カーボンファイバーとしては、柱状又は短繊維状の、気相成長カーボンファイバー、PAN系カーボンファイバー、ピッチ系カーボンファイバー等を好適に用いることができる。これら柱状又は短繊維状のカーボンファイバーの長さは、1〜20μmであることが好ましい。
以上のような本発明の炭素電極は、色素増感型太陽電池の対極に特に好適に用いることができるが、この他にも、他の電池(例えば、空気電池、マンガン乾電池等)、電解工業の各種プロセスのアノード等として用いることもできる。色素増感型太陽電池の対極に用いる場合、炭素電極自身を対極としてもよいし、基板上に炭素電極を形成させたものを対極としてもよい。
以上のような本発明の炭素電極は、例えば、以下に説明するような炭素電極製造用材料を用いて好適に得ることができる。
本発明の炭素電極製造用材料は、炭素粒子と、有機金属化合物又は金属塩とを含有することを特徴とするものである。炭素粒子としては、上記炭素電極の説明において挙げたものと同様のものを好適に用いることができる。有機金属化合物又は金属塩は、金属元素として好ましくはTi、Sn及びZnのうちの少なくとも1種を有するものであり、炭素電極において金属元素を5nm未満の微小なスケールで分散させるため、常温で液体であるか、あるいは、溶媒に溶解させた状態で用いることが好ましい。また、有機金属化合物及び金属塩を併用してもよい。
有機金属化合物としては、例えば、エトキシド、イソプロポキシド、ブトキシド等の金属アルコキシドや、金属アセテート、金属アセチルアセトナート等が挙げられ、これらを単独又は組み合わせて用いることができる。
金属塩としては、金属元素の塩化物、硝酸化物等が挙げられる。具体的には、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化スズ、硝酸スズ等を好適に用いることができる。
有機金属化合物又は金属塩は、その有する金属元素の含有量が、炭素粒子が有する炭素の量を基準として5〜20at%となるような比率で炭素電極材料中に混合されていることが好ましい。
本発明の炭素電極製造用材料は、炭素粒子と、上記のような有機金属化合物又は金属塩とを混合することで得られ、好ましくはさらにアセチルアセトン等の有機溶媒、イオン交換水、界面活性剤、増粘剤等を加えて、ペースト又はスラリーとした状態で炭素電極の製造に用いられる。
この炭素電極製造用材料用いて、例えば次のような工程を備える方法によって、炭素粒子を互いに結合させて炭素電極を形成させることができる。すなわち、基板上に炭素電極製造用材料からなる炭素電極前駆体層を形成させる層形成工程と、この炭素電極前駆体層が含有する炭素粒子を互いに結合して多孔体状の炭素電極を形成させる多孔体化工程とを備える製造方法を好適に採用できる。この方法において、多孔体化工程は、有機溶媒、イオン交換水等の溶媒を除去する溶媒除去工程と、炭素粒子を焼結する焼結工程とで構成されることが好ましい。また、層形成工程及び多孔体化工程を複数回繰り返して、得られる炭素電極の厚みを調節することもできる。
層形成工程は、例えば、炭素電極製造用材料を基板上に印刷法等で塗布することにより行うことができる。
溶媒除去工程は、炭素電極前駆体層を加熱すること等により行うことができる。加熱は、常圧または減圧下で、80〜200℃で行うことが好ましい。なお、溶媒は完全に除去される必要は必ずしもなく、微量の溶媒が残存してもよい。
焼結工程は、炭素電極前駆体層を好ましくは300〜600℃に加熱して行うことができる。焼結工程の温度が300℃未満であると層中の有機金属化合物又は金属塩の分解反応が十分に進行せず、300℃以上の場合と比較して結着強度が低下する傾向にあり、600℃を超えると炭素粒子が酸化されて、電気伝導度及び触媒活性が低下する傾向にある。この焼結工程を経ることにより、より結着強度の高い炭素電極を得ることができる。また、焼結工程は、溶媒除去工程を兼ねることもできる。
本発明の色素増感型太陽電池は、上記本発明の炭素電極を有する対極を備えることを特徴とする。図1は、本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態に係る模式断面図である。なお、図1に示す色素増感型太陽電池100が備える対極CEには、本発明の炭素電極が炭素電極8として用いられている。
図1に示す色素増感型太陽電池100は、主として、光電極10と、これと対向する対極CEと、両者に接しながらその間に配置された多孔体層PSとを備える。光電極10は、受光面F1を有する透明電極1と、透明電極1の受光面F1と反対側(対極CE側)の面上に形成された半導体電極2とからなる。多孔体層PSは、半導体電極2の裏面(対極CE側)F22上に形成されており、さらに、鍔状の縁部分を有している。この鍔状の縁部分は、透明電極1の受光面F1と略垂直の方向にのび、半導体電極2の一側面を覆うように形成されている。
透明電極1は、透明基板4と、透明基板4の一方面(半導体電極2側)に形成された透明導電膜3とからなる。この透明導電膜3はその一部が除去されて、透明基板4の表面が現れる深さの溝9が形成されている。この溝9に多孔体層PSの鍔状の縁部分の先端部分が挿入されて、多孔質体層PSと透明電極1とが接続されている。
対極CEは、基板6と、基板6の一方面(光電極10側)上に、多孔体層PSと接するように形成された炭素電極8と、で構成される。炭素電極8は、多孔体層PSの鍔状の縁部分を覆うように形成された鍔状の縁部分を有し、その先端で透明電極1と接している。
さらに、半導体電極2、多孔体層PS及び炭素電極8は、これらの表面が外部に露出しないように透明電極1と基板6との間に形成された、シール材5で被覆されている。
この色素増感型太陽電池100においては、透明電極1を透過した光が半導体電極2の受光面F2及び半導体電極2の内部に達したときに、半導体電極2を構成する半導体材料に吸着されている増感色素が励起され、この増感色素から半導体材料へ電子が注入される。そして、半導体材料に注入された電子は、透明電極1に集められて外部に取り出される。取り出された電子は、外部に接続された負荷を経由した後、対極CEに達し、さらに多孔体層PS中の酸化還元対によって半導体電極3まで運ばれて、増感色素を還元する。このように電子を循環させることで電池として機能する色素増感型太陽電池100は、その対極CEが本発明の炭素電極を有することにより、耐久性が良好で、長期間使用されたときの変換効率の低下が小さい。
透明電極1が有する透明基板4は、ガラス基板等の、光を透過する材料で形成された基板であればよい。ガラス基板としては、その表面を適当に荒らすなどして光の反射を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板など光を透過するものなどを用いることもできる。また、ガラスの他にも、透明プラスチック、無機物透明結晶体等を透明基板4の材料として用いてもよい。
そして、透明電極1は、この透明基板4上に透明導電膜3が形成された構成を有する。透明導電膜3の材料としては、酸化スズや酸化インジウムに原子価の異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電極や、メッシュ状、ストライプ状など、光が透過できるように形成された金属電極などが挙げられる。透明電極1としては、より具体的には、例えば、フッ素ドープSnOコートガラス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、アンチモンドープ酸化スズ(SnO−Sb)コートガラス等を好適に用いることができる。
半導体電極2は、酸化物半導体粒子を構成材料とする半導体材料層と、これに吸着した増感色素とから構成され、その形態は多孔体であることが好ましい。
酸化物半導体粒子は特に限定されるものではなく、公知の酸化物半導体を使用することができる。酸化物半導体としては、例えば、TiO、ZnO、SnO、Nb、In、WO、ZrO、La、Ta、SrTiO、BaTiO等を用いることができる。これらの酸化物半導体の中でも、アナターゼ型のTiOが好ましい。
また、増感色素は、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ色素であれば特に限定されるものではないが、好ましくは、少なくとも200〜10000nmの波長の光により励起されて電子を放出するものであればよい。このような増感色素としては、金属錯体や有機色素等を用いることができる。金属錯体としては銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロフィルまたはその誘導体、ヘミン、ルテニウム、オスミウム、鉄及び亜鉛の錯体(例えば、シス−ジシアネート−N,N’−ビス(2、2’−ビピリジル−4、4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II))等が挙げられる。有機色素としては、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素等を用いることができる。
多孔体層PSにおいては、絶縁性の材料からなる多孔体に、液状またはゲル状の電解質が保持されている。この電解質は、溶媒に溶解した酸化還元対を含んでおり、この酸化還元対によって、半導体電極2と、対極CEとの間の電子の受け渡しが媒介される。なお、この電解質は、通常、半導体電極2内や、炭素電極8内にも保持されている。
酸化還元対としては、I /I、Br /Br、ハイドロキノン/キノン等が挙げられ、これらの中でも、特にI /Iを好適に用いることができる。さらに、半導体電極2から電解質中の酸化体への電子の移動を抑制するための添加剤として、例えば、4−tert−ブチルピリジン等を併用することもできる。
酸化還元対を溶解させる溶媒としては、電気的に不活性で、比誘電率が高くかつ粘度の低いものが好ましい。例えば、メトキシプロプオニトリル、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン系溶媒、エチレンカーボネート、プロプレンカーボネート等のカーボネート系溶媒等が挙げられる。
多孔体層PSを構成する多孔体としては、上記のような電解質を保持できるものであればよく、例えば、ルチル型の酸化チタン粒子を焼結等して得られる多孔体を好適に使用できるが、これ以外にも、ジルコニア、アルミナ、シリカ等からなる多孔体を用いることもできる。
また、多孔体層PSは、すでに説明したように鍔状の縁部分を有しており、これがスペーサーとなって、光電極10と対極CEとの間の直接の電気的接触を防いでいる。なお、この多孔体層PSは、光電極10を透過する光を反射してその反射光を再び光電極10内に照射する光反射層としての機能も有している。これにより、光電極10における光の利用効率を向上させることができる。
対極CEは、平板状の基板6と、基板6の一方面上に形成された炭素電極8とから構成されている。炭素電極8は上記本発明の炭素電極からなるものであり、基板6は、炭素電極8の支持体となるものである。基板6の構成は特に限定されるものではなく、例えば、先に述べた透明基板4と同様のものを使用してもよいし、金属板であってもよい。あるいは、十分な機械的強度が得られる場合には、基板6を用いずに、対極CEを炭素電極8自体のみからなる構成としてもよい。
シール材5は、半導体電極2、多孔体層PS及び炭素電極8のそれぞれの内部に保持されている電解質が外部へ漏れ出すことを防止することを主な目的として設けられている。必要に応じて、基板6と炭素電極8との間にもシール材5を配置してもよい。シール材5としては、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、エポキシ系接着剤等を使用することができる。
以上のような構成を有する色素増感型太陽電池100は、例えば以下のような方法により製造することができる。
まず、光電極10を、ガラス基板等の基板4の一方面上に、透明導電膜3、半導体電極2を順次形成させて作製する。透明導電膜3は、スプレーコート法、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法及びゾルゲル法等の薄膜製造技術を用いて形成することが好ましい。そして、透明導電膜3には、レーザスクライブ法等の方法で溝9を形成させる。
半導体電極2は、所定の粒径(例えば、10〜200nm程度)の酸化物半導体粒子を分散溶媒に分散させた分散液を、バーコーター法、印刷法などで透明導電膜3上に塗布してから分散溶媒を除去し、さらに加熱して酸化物半導体粒子を焼結して形成させることができる。このとき用いる分散溶媒としては、水、有機溶媒、または両者の混合溶媒等、酸化物半導体粒子を分散できるものであればよい。また、分散液中には必要に応じて界面活性剤、粘度調節剤等を加えてもよい。次に、形成された多孔体に増感色素を付着(化学吸着、物理吸着または堆積など)させる。付着は、例えば色素を含む溶液中に半導体電極2を浸漬するなどの方法により行うことができる。この際、溶液を加熱し還流させるなどして増感色素の吸着、堆積を促進することができる。なお、半導体電極2内に含まれる光電変換反応を阻害する不純物を除去する表面酸化処理を、各層それぞれの形成時毎、或いは、各層全てを形成した時などに公知の方法により適宜施してもよい。
半導体電極2を形成させる他の方法として、透明導電膜3上にTiO等の半導体を膜状に蒸着させる方法を採用してもよい。例えば、電子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、スパッタ蒸着、クラスタイオンビーム蒸着等の物理蒸着法を用いてもよく、酸素等の反応性ガス中で金属等を蒸発させ、反応生成物を透明導電膜3上に堆積させる反応蒸着法を用いてもよい。更に、反応ガスの流れを制御する等してCVD等の化学蒸着法を用いることもできる。
このようにして光電極10を得た後、半導体電極2の裏面F22及び一側面上に多孔体層PSを形成させる。多孔体層PSは、例えば、ルチル型の酸化チタン等を含む分散液(スラリー)を、半導体電極2の裏面F22及び一側面上に、先端が溝9に挿入される鍔状の縁部分が形成されるように塗布し、これを乾燥、焼結して形成させることができる。
続いて、多孔体層PSの半導体電極2と反対側の面上に、上記本発明の炭素電極製造用材料を、鍔状の縁部分が形成されるように塗布し、これを乾燥、焼結して炭素電極8を形成させ、さらにその上に基板6を配置させて、対極CEとする。基板6を構成する材料としては、透明基板4と同様の材料等を用いることができる。
そして、半導体電極2、多孔体層PS及び炭素電極8に電解質を充填し、シール材5を形成させて、色素増感型太陽電池100が得られる。あるいは、シール材5を形成させた後に電解質を注入してもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<炭素電極製造用材料の調製及び金属元素含有量の評価>
表1に示す原料、配合比で調製した混合物に、さらにエチルセルロース及びターピネオールを加えて調製した炭素電極製造用材料であるペーストA1〜Iを、石英ガラス板上に塗布し、500℃に加熱して炭素粒子を焼結して、厚さ20μmの多孔体からなる炭素電極を形成させた。形成させた炭素電極をTEMで観察し、金属元素を含む粒径5nm以上の粒子が観測されない領域についてXMA法によるX線分光分析を行い、金属元素の含有量を測定した。TEM観察及びX線分光分析は、分析電子顕微鏡JEM−2010FEF(日本電子(株)社製)を用い、加速電圧200kVで行った。測定結果は表1にまとめて示す。
なお、ペーストの調製に用いたキレート化チタンイソプロポキシドは、チタンイソプロポキシドをアセチルアセトンによりキレート化させたものである。また、表1中、これらの化合物の配合比は、その含有する金属元素のモル数に基づいて、TiO、SnO又はZnOの重量に換算したときの値を示してある。
<対向型の色素増感型太陽電池の作製及び評価>
(実施例1−1)
ペーストA1をガラス基板上に2回繰り返して印刷し、500℃で焼結して厚さ20μmの炭素電極を形成させたものを対極として、対向型の色素増感型太陽電池を作製した。作製した対向型の色素増感型太陽電池は、ガラス基板上に形成された光電極と対極とを、電解質を挟んで対向するように貼り合わせた構成を有する。この色素増感型太陽電池においては、光電極と対極との間に環状のスペーサ(厚さ100μm)を更に設け、このスペーサの内側に電解質を設けるようにした。すなわち、光電極、対極及びスペーサによって電解質が封入されるようにした。
光電極としては、ガラス基板上にフッ素ドープされたSnO導電膜(膜厚:700nm)を形成させた透明電極上に、半導体電極を形成させたものを用いた。半導体電極は、平均粒径25nmのもの(以下、「P25」という。)と、平均粒径200nmのもの(以下、「P200」という。)との粒径の異なる2種のアナターゼ型のTiO粒子を用いて作製した。すなわち、透明電極上に、P25のみを焼結した層(厚さ3μm)と、P25及びP200が30/70(重量比)で混合された混合物を焼結した層(厚さ7μm)とを、この順で積層して半導体電極とした。半導体電極にはさらに、増感色素として、シス−ジシアネート−N,N’−ビス(2、2’−ビピリジル−4、4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)を約1×10−7mol/cm吸着させた。増感色素の吸着は、光電極を増感色素の0.3Mエタノール溶液に浸漬し、さらに室温で48時間放置することによって行った。
また、電解質としては、溶媒となるγ−ブチロラクトンに、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムと、ヨウ化リチウムと、4−tert−ブチルピリジンとを溶解させて液状電解質(ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムの濃度:0.6mol/L、ヨウ化リチウムの濃度:0.1mol/L、4−tert−ブチルピリジン濃度:0.5mol/L)を調製し、この液状電解質に対して8質量%の1,3:2,4−ジ−O−(p−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールを添加して加熱溶解させて得た、ゲル状電解質を用いた。
作製した色素増感型太陽電池に10Ωの負荷抵抗を接続し、−40℃〜90℃のヒートサイクル耐久試験及び屋外放置を行い、その変換効率(エネルギー変換効率)の変化を調べた。図2にヒートサイクル耐久試験、図3に屋外放置試験の結果をそれぞれ示す。
ヒートサイクル耐久試験は、暗所にて、温度を−40℃で10分間保持する低温保持過程、温度を−40℃から+90℃へ昇温させる昇温過程(昇温速度:1.44℃/min)、温度が+90℃に到達した後+90℃で10分間保持する高温保持過程、及び、高温保持過程終了後温度を+90℃から−40℃へ降温させる降温過程(降温速度:1.44℃/min)を合わせて1サイクルとして行った。そして、200サイクルまで、各色素増感型太陽電池の変換効率ηの変化を評価した。
変換効率η[%]は、ソーラーシミュレータ(ワコム製、商品名;「WXS−85−H型」)を用いて、AMフィルター(AM1.5)を通したキセノンランプ光源からの疑似太陽光を照射(100mW/cm)しながら、I−Vテスターを用いて室温にて電流−電圧特性を測定し、開放電圧(Voc/V)、短絡電流密度(Jsc/mA・cm−2)、曲線因子(F.F.)を求め、これらの値を用いて下記式(1)により求めた。ただし、式(1)中、Pは入射光強度[mW/cm]を示す。
η=100×(Voc×Jsc×F.F.)/P ・・・(1)
Figure 0004684572
(実施例1−2)
ペーストA1をペーストA2に替えた他は、実施例1と同様にして対向型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図2及び図3)。
(比較例1)
ペーストA1を2回印刷するのに替えて、ペーストCを1回印刷し、その上にペーストBを1回印刷した他は、実施例1と同様にして対向型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図2及び図3)。
<3層セル型の色素増感型太陽電池の作製及び評価>
(実施例2−1)
実施例1と同様の光電極の半導体電極上に形成された多孔体層の上に、ペーストA1を2回繰り返して印刷し、500℃で焼結して厚さ20μm炭素電極を形成させた。そして、この炭素電極と他のガラス基板とを、電解質を挟んで対向するように貼り合わせた構成を有する3層セル型の色素増感型を作製した。ここで、この3層セル型の色素増感型太陽電池においては、炭素電極と他のガラス基板との間に環状のスペーサ(厚さ100μm)を更に設け、このスペーサの内側に電解質を設けるようにした。すなわち、炭素電極、ガラス基板びスペーサによって電解質が封入されるようにした。なお、半導体電極には実施例1と同様に増感色素を吸着させ、電解質は実施例1と同様のものを用い、多孔体層内部にも同様の電解質を充填した。作製した3層セル型の色素増感型太陽電池について、実施例1と同様にしてヒートサイクル耐久試験(−40℃〜90℃)及び屋外放置試験を行った。ヒートサイクル耐久試験の結果を図4に、屋外放置試験の結果を図5にそれぞれ示す。また、焼結後の炭素電極をTiCl水溶液に浸漬したところ、炭素電極の剥離等は認められなかった。
光電極及び電解質は実施例1で作製した対向型の色素増感型太陽電池と同様のものとし、セパレータとしてシリカ粒子(粒径40nm)とルチル型の酸化チタン粒子(粒径400nm)との混合物(35:65、重量比)を焼結して得られる多孔体を用いた。
(実施例2−2)
ペーストA1をペーストA2に替えた他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図4及び図5)。また、焼結後の炭素電極を、TiCl水溶液に浸漬したところ、炭素電極の剥離等は認められなかった。
(実施例3)
ペーストA1を3回繰り返して印刷し、炭素電極の厚さを30μmとした他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図4及び図5)。また、焼結後の炭素電極を、TiCl水溶液に浸漬したところ、炭素電極の剥離等は認められなかった。
(比較例2)
ペーストA1をペーストBに替え、実施例2−1と同様にして炭素電極を形成させた。しかし、焼結後の炭素電極をTiCl水溶液に浸漬したところ、炭素電極の剥離が生じたため、色素増感型太陽電池を作製することができなかった。
(比較例3)
ペーストA1をペーストCに替えた他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図4及び図5)。
(比較例4)
ペーストA1を2回印刷するのに替えて、ペーストCを1回印刷し、その上にペーストBを1回印刷した他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図4及び図5)。変換効率の低下は比較的小さいものの、試験の際に炭素粉末の浮遊が認められたことから、電池の短絡等の発生が懸念される。このような炭素粉末の浮遊は、実施例2−1、2−2及び3では見られないものであった。
(実施例4)
ペーストA1をペーストDに替えた他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図6及び図7)。
(比較例5)
ペーストA1を印刷するのに替えて、表1に示すペーストFを1回印刷し、その上に表1に示すペーストEを1回印刷した他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図6及び図7)。
(実施例5)
ペーストA1をペーストGに替えた他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図8及び図9)。
(比較例6)
ペーストA1を2回印刷するのに替えて、ペーストFを1回印刷し、その上にペーストEを1回印刷した他は、実施例2−1と同様にして3層セル型の色素増感型太陽電池を作製し、ヒートサイクル耐久試験及び屋外放置試験を行った(図8及び図9)。
以上のように、実施例1〜5によれば、ヒートサイクル耐久試験や屋外放置試験における変換効率の低下が少なく、炭素電極の剥離や浮遊が生じることもなかった。これに対して、比較例1〜6によれば、ヒートサイクル負荷や屋外放置によって変換効率が大きく低下したり、炭素電極の剥離や炭素粉末の浮遊が生じたりすることがわかった。したがって、本発明の炭素電極によれば、長期間使用されたときの剥離、炭素粉末の浮遊のような欠陥の発生が抑制された、耐久性に優れる色素増感型太陽電池が得られることが確認された。
図1は、本発明の色素増感型太陽電池の一実施形態を示す模式断面図である。 図2は、実施例1−1、1−2及び比較例1のヒートサイクル耐久試験の結果を示すグラフである。 図3は、実施例1−1、1−2及び比較例1の屋外放置試験の結果を示すグラフである。 図4は、実施例2−1、2−2及び3、並びに比較例3及び4のヒートサイクル耐久試験の結果を示すグラフである。 図5は、実施例2−1、2−2及び3、並びに比較例3及び4の屋外放置試験の結果を示すグラフである。 図6は、実施例4及び比較例5のヒートサイクル耐久試験の結果を示すグラフである。 図7は、実施例4及び比較例5の屋外放置試験の結果を示すグラフである。 図8は、実施例5及び比較例6のヒートサイクル耐久試験の結果を示すグラフである。 図9は、実施例5及び比較例6の屋外放置試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
1…透明電極、2…半導体電極、3…透明導電膜、4…透明基板、5…シール材、6…基板、7…透明導電膜、8…炭素電極、9…溝、10…光電極、100…色素増感型太陽電池、CE…対極、F1、F2、F3…受光面、F22…半導体電極2の裏面、PS…多孔体層。

Claims (8)

  1. 金属元素と炭素粒子と含有し、前記金属元素を含む粒径5nm未満の粒子が分散して前記炭素粒子を結着している炭素電極であって、
    TEMで観察したときに、前記金属元素を含む粒径5nm以上の粒子が観測されない領域における前記金属元素の含有量が、炭素に対して5at%以上である、炭素電極。
  2. 前記金属元素の含有量が7at%以上である、請求項1に記載の炭素電極。
  3. 前記金属元素が、Ti、Sn及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の炭素電極。
  4. 炭素粒子と、有機金属化合物又は金属塩とを含有する炭素電極製造用材料であって、前記炭素電極製造用材料に含まれる前記炭素粒子を、互いに結合させて請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素電極を形成するために用いられる、炭素電極製造用材料
  5. 前記有機金属化合物又は前記金属塩が、Ti、Sn及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素を有する、請求項4に記載の炭素電極製造用材料。
  6. 炭素粒子と、有機金属化合物又は金属塩とを含有する炭素電極製造用材料に含まれる前記炭素粒子を、互いに結合させて請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素電極を形成する、炭素電極の製造方法。
  7. 前記有機金属化合物又は前記金属塩が、Ti、Sn及びZnからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素を有する、請求項6に記載の炭素電極の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭素電極を有する対極を備える、色素増感型太陽電池。
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