JP4683799B2 - 環境負荷に関する情報を提供する装置 - Google Patents
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Description
本発明は環境情報システム、装置、方法、並びにプログラムに係り、特に、工事現場から排出される副産物その他企業から排出される環境負荷全般を管理する環境情報システム、装置、方法、並びにプログラムに関する。
【従来の技術】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は環境負荷に関する情報を提供する装置に係り、特に、工事現場から排出される副産物その他企業から排出される環境負荷全般を管理する装置に関する。
【0002】
【従来技術】
廃棄物は、その発生形態又は性状の違い等によって、産業廃棄物と一般廃棄物に大別される。産業廃棄物は、工場、商店、医療機関等の事業活動によって生じた廃棄物である。これら産業廃棄物の中で、燃えやすい廃油、腐食性を有する廃酸・廃アルカリ、水銀、アスベスト、PCB等の有害物質を含む廃棄物等は、特に人間の健康又は生活環境に大きな被害を及ぼす可能性があるため、特別管理産業廃棄物に指定されている。
一般廃棄物は、このような産業廃棄物以外の廃棄物であって、一般家庭を中心とする人の日常生活に伴って発生する廃棄物である。
【0003】
廃棄物処理とは、廃棄物の発生から最終的な処分までに行われる処理を指し、廃棄物の保管、収集・運搬、処分が含まれる。さらに、廃棄物の種類によっては、廃棄物の減量化、安定化を図る目的で、収集・運搬と処分との間に廃棄物を物理的、化学的又は生物的に変質させる中間処理が行われることもある。
【0004】
産業廃棄物は、廃棄物を発生、排出する事業者(以下、排出事業者という)が自ら処理するのが原則であるが、処理場の確保等の点で全ての排出事業者が自ら処理することには限界がある。よって、排出業者が処理費用を負担して、処理そのものを他の業者に委託することが認められている。
【0005】
排出事業者は、産業廃棄物を排出すると保管場所に一時保管し、産業廃棄物を収集・運搬する業者(以下、収集運搬業者という)は、保管場所まで出向き排出事業者から処理すべき産業廃棄物を受け取る。そして、収集運搬業者は、受け取った産業廃棄物を産業廃棄物の処分業者(以下、処分業者という)の処分場所まで搬送して処分業者に渡す。
【0006】
処分業者は、産業廃棄物の最終処分を行う最終処分業者である場合と、中間処理を行う中間処理業者である場合がある。処分業者は、所定の方法(焼却、埋め立て等)にて産業廃棄物を処理したり、中間処理を行ったりする。
【0007】
排出事業者が、産業廃棄物の処理を委託する場合には、産業廃棄物管理表(以下、マニフェスト伝票という)によって、産業廃棄物の最終処分終了までの確認をすることが、廃棄物処理法によって義務付けられている。
【0008】
排出事業者が産業廃棄物処理を各段階毎に管理するため、マニフェスト伝票は、例えば7枚複写のもの(A票、B1票、B2票、C1票、C2票、D票、E票)が用いられている。排出事業者は、マニフェスト伝票販売者から購入した7枚複写のマニフェスト伝票に産業廃棄物の種類、数量等の必要事項を記入し、産業廃棄物と共に7枚全てを収集運搬業者に渡す。その際、収集運搬業者は、産業廃棄物の受領時にマニフェスト伝票の所定欄に署名・押印し、A票を排出事業者に渡す。排出事業者は、A票を保管する。
【0009】
収集運搬業者は、産業廃棄物を処分業者まで搬送し、残り6枚のマニフェスト伝票と共に処分業者に渡す。処分業者は、産業廃棄物の受領時にマニフェスト伝票の所定欄に署名・押印し、B1票及びB2票を収集運搬業者に渡す。収集運搬業者は、B1票を保管する。B2票は、排出事業者に返送され、排出事業者は、搬送完了した旨を確認する。
【0010】
処分業者は、産業廃棄物の処分が終了すると、マニフェスト伝票の所定欄に署名・押印し、C1票を保管し、C2票を収集運搬業者へ返送し、D票及びE票を排出事業者へ返送する。収集運搬業者は、C2票を受け取ると、保管していたB1票によりC2票の確認を行う。排出事業者は、D票及びE票を受け取り、保管していたA票により、D票及びE票の確認を行う。
【0011】
産業廃棄物に対して中間処理が行われる場合は、収集運搬業者は中間処理業者へ産業廃棄物を搬送する。そして、中間処理業者は上記処分業者として産業廃棄物及びマニフェスト伝票を受け取り、所定欄に署名・押印し、所定のマニフェスト伝票を返送等する。ここで、説明上、排出事業者が書き起こしたマニフェスト伝票を1次マニフェスト伝票という。
【0012】
中間処理業者は、産業廃棄物に対して中間処理を行い、その中間処理物に対して新たにマニフェスト伝票(2次マニフェスト伝票)を書き起こす。この中間処理物は、収集運搬業者によって、最終処分業者に搬送され、上記と同様にして2次マニフェスト伝票の処理が行われる。
【0013】
中間処理業者は、最終処分業者から処分が終了した旨の報告を2次マニフェスト伝票のE票で受けると、排出事業者へ最終処分が終了した旨を1次マニフェスト伝票のE票で報告を行う。排出事業者は、1次マニフェスト伝票のE票を受け取ると、1次マニフェスト伝票のA票により確認を行う。
【0014】
上記のようにマニフェスト伝票は運用されるので、排出事業者は、産業廃棄物に対する中間処理の有無にかかわらず、産業廃棄物の最終処分終了までの確認を行うことができる。
【0015】
このマニフェスト伝票の個々の確認は、以上のようにして行われているが、企業は、工事単位、複数の工事を管理する事業所単位、あるいは、複数の事業所単位でこれらマニフェスト伝票を確実に管理する必要があり、マニフェスト伝票用紙によって管理するのは実質的に限界がある。
【0016】
そこで、このマニフェスト伝票の情報を共有化し、産業廃棄物処理の進捗状況の把握等を容易とするため、排出処理業者、収集運搬業者、処理業者が、それぞれコンピュータを有し、情報を記憶するサーバーコンピュータとインターネット等によってネットワークを構成する技術が提案されている(参照特開平11−282785号公報)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、許可を受けていない委託業者に誤って処理委託を行ってしまったり、委託業者と契約を結んでいない廃棄物品目について委託業者に処理委託を行ってしまったりするような、マニフェスト伝票発行時に起きてしまう不都合については、防ぐことができなかった。
【0018】
さらに、企業は、企業が排出する産業廃棄物以外の排出物や、水、電気等の使用に関する一般的な環境負荷についての情報をも含めて、企業に関わる全ての環境負荷を数値化して評価したり、環境負荷の抑制を行ったりすることは容易ではなかった。
【0019】
本発明の目的は、建築現場から排出される産業廃棄物だけでなく産業廃棄物以外の副産物を含めて、全ての副産物について適正な委託業者に処理を委託することができる装置を提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、副産物が最終処分されるまでの処理を把握することができる装置を提供することにある。
【0021】
本発明の他の目的は、産業廃棄物、産業廃棄物以外の排出物、その他環境負荷全般に渡る情報を管理することが可能な装置を提供することにある。
【0022】
上記課題は、本発明の請求項1に係る環境負荷に関する情報を提供する装置によれば、インターネットを含む通信回線網を使用して、環境負荷に関する情報を提供する装置であって、ユーザーから環境負荷に関する情報が入力される入力部と、工事現場から排出される副産物の処理委託を受ける業者が産業廃棄物取り扱いについて行政側から受けている許可と施設に関する情報を含んだ業者情報と、前記業者との副産物処理委託についての契約情報と、前記工事現場に関する情報と、前記副産物の処理を行う前記業者の選択的組合せ情報と、マニフェスト伝票情報と、を記憶する記憶部と、前記ユーザーに前記各情報を提示する処理と、前記マニフェスト伝票情報に前記業者の選択的組合せ情報を関連付ける処理と、前記マニフェスト伝票を発行する処理と、を行う演算部と、前記演算部により処理された情報を出力する出力部と、を備えたことにより解決される。
【0023】
このように、環境負荷に関する情報を提供する装置は、副産物処理に関わる委託業者、委託業者との契約、副産物を排出する工事現場、副産物処理を行う業者の選択的組合せ、マニフェスト伝票発行についての情報を管理し、ユーザーにそれらの情報を提供することができるので、副産物処理を適切に管理することができる。
【0024】
また、上記課題は、本発明の請求項2に係る装置によれば、前記演算部は、前記ユーザーからの入力情報と、前記業者情報、前記契約情報及び前記工事現場情報と、に基づいて前記業者の選択的組合せを適正に選択する処理を行うので、許可を受けていない委託業者に誤って副産物処理委託を行ってしまったり、委託業者と契約を結んでいない副産物品目について委託業者に処理委託を行ってしまったりするような、マニフェスト伝票発行時に起きてしまう不都合を回避することができる。
【0025】
また、上記課題は、本発明の請求項3に係る装置によれば、前記演算部は、前記副産物の最終処分を行う業者を含んだ前記業者の選択的組合せを適正に選択する処理を行うことにより、例えば、中間処理後の最終処分までの副産物処理を把握することができる。
【0026】
また、上記課題は、本発明の請求項4に係る装置によれば、前記副産物は、産業廃棄物と、産業廃棄物以外の排出物であることにより、産業廃棄物以外の副産物についても排出後の処理を把握することができる。
【0027】
また、上記課題は、本発明の請求項5に係る装置によれば、前記演算部は、前記ユーザーから入力される環境負荷に関する情報と前記マニフェスト伝票情報とを集計する処理と、前記ユーザーに前記集計された情報を提示する処理と、を行うことにより、工事現場から排出される副産物に限らず、略全ての環境負荷情報について、情報を一元化することができる。
【0028】
また、上記課題は、本発明の請求項6に係る装置によれば、前記入力部または出力部は、通信回線網に接続されたことにより、既存の通信回線網を利用して容易にシステムを構築することができ、ユーザーは容易に当該システムの提供を受けることができる。
【0029】
また、上記の装置は、少なくとも前記工事現場を管理する部門に設置されたことにより、情報の管理をきめ細かく且つ確実に行うことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する処理ステップ、装置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0040】
図1乃至図36は本発明の一実施の形態例を示すものであり、図1は本発明の環境情報システムの情報等の流れを示す概略図、図2は環境情報システムのサブシステム構成を示す説明図、図3は環境情報システムを実現するハード構成を示す説明図、図4は環境情報システムのサブシステムの関係を示す説明図である。
【0041】
図5は環境情報システムの初期メニュー画面の一例を示す説明図、図6は業者情報管理システムの業者情報の基本利用フローの概略図、図7は業者基本情報の登録画面の一例を示す説明図、図8は業者施設情報の登録画面の一例を示す説明図、図9は業者許可情報の登録画面の一例を示す説明図である。
【0042】
図10は委託基本契約管理システムの処理委託基本契約情報の基本利用フローの概略図、図11は業者委託基本契約情報の表示画面の一例を示す説明図、図12は業者委託基本契約情報の登録確認画面の一例を示す説明図である。
【0043】
図13は基本リサイクルフロー管理システムの基本リサイクルフローの基本利用フローの概略図、図14は検索された基本リサイクルフローの一覧表示画面の一例を示す説明図、図15は基本リサイクルフロー登録画面の一例を示す説明図である。
【0044】
図16は工事現場情報管理システムの工事現場情報の基本利用フローの概略図、図17は工事現場情報登録画面の一例を示す説明図、図18は工事リサイクルフロー管理システムの工事リサイクルフローの基本利用フローの概略図、図19は工事現場情報に対して基本リサイクルフローの選択を行う画面の一例を示す説明図である。
【0045】
図20はマニフェスト伝票管理システムのマニフェスト伝票等の基本利用フローの概略図、図21はマニフェスト伝票出庫登録画面の一例を示す説明図、図22は工事フローパターン品目の指定が行われる画面の一例を示す説明図、図23はマニフェスト伝票への数量等の入力が行われる画面の一例を示す説明図、図24はマニフェスト伝票回収時に確認のための登録を行う画面の一例を示す説明図、図25は非マニフェスト伝票品目に利用可能な工事リサイクルフローの一覧表示の画面の一例を示す説明図、図26はマニフェスト伝票の集計・報告を行うための検索画面の一例を示す説明図、図27は集計されたマニフェスト伝票の一覧表示画面の一例を示す説明図である。
【0046】
図28はメンテナンス管理システムの登録情報の基本利用フローの概略図、図29はエコシート管理システムのエコシートの基本利用フローの概略図、図30はエコシートの集計データ表示画面の一例を示す説明図である。図31乃至図36はプログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【0047】
本発明を、建設系廃棄物を排出する工事現場、工事現場を管理する支店(事業所)、及び工場その他の事業所及びこれらを統括する本社に適用した例を示す。図1に、支店、事業所、本社等の間での環境情報システムSによる情報等の流れの概略を示す。
【0048】
本発明の環境情報システムSは、図2に示すように現場副産物管理システムTとエコシート管理システムUからなる。現場副産物管理システムTは、建設工事現場等で発生する建設系廃棄物を効率的に一元管理するためのものであり、エコシート管理システムUは、事業所等から出る廃棄物の管理を行うためのものである。
【0049】
現場副産物管理システムTは、廃棄物処理に関わる委託契約の締結から、マニフェスト伝票の運用、行政及び事業所内、本社への報告までの一連の作業に関わる。エコシート管理システムUは、事業所等で取扱う廃棄物処理に関するデータについては現場副産物管理システムTから月次で取得、管理し、その他の工場等の事業所から出る廃棄物、副資材、水、使用エネルギーに関するデータについては、各事業所から月毎に入力されたデータを取得、管理し、閲覧可能としている。
【0050】
また、現場副産物管理システムTが対象としている副産物品目は、現場から排出される副産物全般であり、廃棄物処理法で定められたマニフェスト伝票の使用が必要な廃棄物を主な対象としているが、有価物、建設発生土等をも含む。
【0051】
マニフェスト伝票を使用する必要のない副産物については、マニフェスト伝票は発行されないが、これら副産物についても、発生量、リサイクル先等が確実に管理される。
【0052】
環境情報システムSは、このように全ての事業所等から排出される副産物、使用エネルギー等に関する環境負荷情報を管理し、情報の有効利用及び業務の効率化を図ることができるものである。
【0053】
本例の環境情報システムSは、図3に示すように、サーバーコンピュータ100と、ユーザーコンピュータ200と、情報通信網(インターネット)I等を少なくとも含んで構成されている。
【0054】
サーバーコンピュータ100は、本発明における環境負荷に関する情報を提供する装置に相当し、環境情報システムSの装置を構成するものであり、CPU101,入力部102,出力部103,送受信部104,記憶部110を備えている。
【0055】
記憶部110は、HDD111,ROM112,RAM113を備えており、ROM112には、コンピュータシステムのハードウェア制御のための基本的な各種プログラムが格納されている。また、RAM113は、後述するアプリケーションプログラムのワークエリアとして機能するように構成されている。
【0056】
記憶部110のHDD111には、オペレーティングシステムプログラム及びアプリケーションプログラムが格納されている。アプリケーションプログラムは、本例の環境情報システムSの基本的機能を実現するための基本プログラムである。
【0057】
また、HDD111には、情報記憶部111aが記憶されている。情報記憶部111aには、副産物処理に関する業者情報、処理委託基本契約情報、リサイクルフロー管理情報、事業所情報、マニフェスト伝票管理情報、非マニフェスト伝票品目管理情報、工事現場情報、エコシート管理情報、ユーザー管理情報等の各種情報が格納されている。
【0058】
ユーザー管理情報には、ユーザーである社員の個別情報としてのID及びパスワードが格納されている。本例の環境情報システムSでは、後述するように、社員のみが閲覧可能なウェブサイトにおいて情報を入力、更新、取得することができ、社員がこのウェブサイトを閲覧するためには、個別情報が登録されている必要がある。
【0059】
入力部102は、例えばキーボードやマウスである。出力部103は、CPU101で処理された情報を表示するためのディスプレーである。
【0060】
送受信部104は、例えばモデムであり、通信回線網Iに接続され、サーバーコンピュータ100、ユーザーコンピュータ200との間でのデータの送受信を行うように構成されている。なお、通信回線網Iとしては、インターネット、電話線、ISDN回線、専用線、無線などが使用される。
【0061】
次に、ユーザーコンピュータ200について説明する。ユーザーコンピュータ200は、各支店、事業部、本社に設置され、ユーザー自らが使用して情報を入力、更新、取得等する。さらに、ユーザーコンピュータ200を各工事現場に設置してもよい。
【0062】
ユーザーコンピュータ200は、CPU201,入力部202,出力部203,送受信部204,記憶部210を備えている。ユーザーコンピュータ200は、送受信部204を介してインターネットIへ接続することにより、サーバーコンピュータ100へアクセスできるように構成されている。
【0063】
なお、ユーザーコンピュータ200から、サーバーコンピュータ100へのアクセスは、インターネット閲覧ソフトを使用して行うものとする。ユーザーは、インターネット閲覧ソフトを介して、サーバーコンピュータ100の提供するホームページを閲覧し、ホームページ上で情報入力や情報取得を行う。
【0064】
記憶部210は、HDD211,ROM212,RAM213から構成されている。HDD211には、インターネット閲覧ソフト、サーバーコンピュータ100から受け取ったデータ等が記憶される。
【0065】
また、ROM212には、コンピュータシステムのハードウェア制御のための基本的な各種プログラムが格納されている。RAM213は、プログラムのワークエリアとして機能するように構成されている。
【0066】
入力部202は、例えばキーボードやマウスである。出力部203には、上記ホームページを表示するディスプレーと、マニフェスト伝票や集計された報告書等を印刷出力できるようにプリンターが備えられている。
【0067】
サーバーコンピュータ100及びユーザーコンピュータ200は、デスクトップ型のパソコンとして構成することができる他、本例の環境情報システムS専用のハードウェアとして構成することができる。
【0068】
以下、各システムについて説明する。現場副産物管理システムTは、図2に示すように業者情報管理システムA、委託基本契約管理システムB、基本リサイクルフロー管理システムC、工事現場情報管理システムD、工事リサイクルフロー管理システムE、マニフェスト伝票管理システムF、メンテナンス管理システムGのサブシステムから構成される。環境情報システムSのサブシステムは、図4に示す関係にある。
【0069】
各システムは、サーバーコンピュータ100が提供するホームページに表示可能とされている。したがって、ユーザーはサーバーコンピュータ100にアクセスすることにより、ホームページ上で各システムを利用することができる。
【0070】
(1)業者情報管理システムAは、収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者、原材料化業者、再生業者等の業者情報を管理し、このシステムに登録された業者情報は、他のサブシステムで業者に関する情報として利用される。
【0071】
この業者情報管理システムAでは、業者情報の登録、更新、削除及び検索・表示を行うことができる。
【0072】
業者情報は、業者基本情報、業者施設情報、業者許可情報から構成される。業者基本情報は、業者名、業者の住所(郵便番号、電話番号、FAX番号、代表者名、担当者名等を含む)、業者種別を有する。
【0073】
業者によっては、例えば、収集運搬業者と中間処理業者を兼ねていることがあり、この場合は、その業者の業者種別は、収集運搬と中間処理の両方となる。そして、業者が有する収集運搬や中間処理等のそれぞれの業者種別に対して、業者施設情報、業者許可情報が登録されている。業者種別は、上記の収集運搬業者と中間処理業者以外に、最終処分業者、仲介業者、運送業者、原材料化業者、再生業者が含まれる。
【0074】
業者施設情報は、業者が行政から許可を受けている廃棄物処理施設に関する情報であり、施設名、住所(郵便番号、電話番号、FAX番号、代表者名、担当者名等を含む)を有する。
【0075】
ここで、施設とは、業者の業者種別が収集運搬業者である場合は副産物の保管施設、中間処理業者である場合は中間処理施設、最終処分業者である場合は最終処分施設である。業者に対して、複数の施設を登録することができる。ただし、業者種別が、仲介業者、運送業者、原材料化業者、再生業者である業者には、業者施設情報は登録されていない。
【0076】
業者許可情報は、業者施設情報と同様に、業者が行政から受けている廃棄物に関する許可情報であり、許可番号、許可発行都道府県名、許可日付、許可期限、許可品目等を有する。なお、業者が収集運搬業者である場合は、積替保管施設の有無等が業者許可情報に含まれ、業者が中間処理業者又は最終処分業者である場合は、各許可品目に対して行う処分方法(例えば、圧縮、破砕、焼却、燃料化、選別等)が含まれる。収集運搬業者は、廃棄物の運搬元と運搬先の行政からそれぞれ許可番号を受けている必要がある。業者許可情報も、業者に対して複数登録可能となっている。
【0077】
許可品目とは、業者が自治体から取り扱い許可を受けている産業廃棄物及び特別産業廃棄物の分類(例えば、廃プラスチック類、木くず等)である。さらに、産業廃棄物については、最終処分方法によって安定型、管理型等に細分されている。
【0078】
なお、許可品目には、一般廃棄物も便宜上含められており、最終処分業者、仲介業者、運送業者、原材料化業者、再生業者に関しては、許可情報には許可品目のみが登録されている。
【0079】
上記のように、業者基本情報に対して、複数の業者施設情報、複数の業者許可情報が関連付けられるが、さらに業者施設情報と業者許可情報が関連付けられることにより、業者情報が構成される。
【0080】
業者情報には、使用支店情報として支店名も含まれている。すなわち、業者情報が登録されるとき、登録を行った支店名が使用支店情報として自動的に登録される。当該業者が他支店によって既に登録されている場合は、その業者が自支店に対しても登録されるときは、その業者情報に使用支店情報として自支店名が追加されることにより行われる。
【0081】
これにより、新たに業者情報を登録するのに要する時間が省略される。このように、同一業者が複数の支店で使用される場合があるので、業者情報の変更及び削除等は、システム管理者のみが行うことができるようになっている。
【0082】
(2)委託基本契約管理システムBは、取引副産物品目、契約単価、年間予定数量、処分方法等に関する業者との契約内容である処理委託基本契約情報を管理する。委託基本契約管理システムBは、処理委託基本契約情報の登録、更新、削除及び検索・表示を行うことができる。
【0083】
処理委託基本契約情報には、業者名、業者との契約番号、契約業種、契約日、委託契約期間の自動更新の有無、積替保管場所の有無、積替保管場所がある場合の積替保管場所、保管場所搬入廃棄物種類及び処理処分能力、許可番号、契約品目、その単位、単価、年間予定数量、予定取引処理業者、処分方法、処分能力等が含まれる。
【0084】
ただし、業者の業者名、住所、業者種別、業種、許可品目、許可発行都道府県、許可番号等は、業者情報管理システムAの業者情報が参照され、これらに処理委託基本契約情報が関連付けられている。
【0085】
なお、業者情報に複数の業者種別が登録されている場合には、その内、実際に契約されている業者種別に対してのみ契約番号、契約業種等が登録され、契約されている許可品目が契約品目として登録されている。すなわち、業者によっては、業者情報に登録されている業者種別及び許可品目の全てに対して契約が結ばれるわけではない。
【0086】
契約対象となる業者は、収集運搬業者、中間処理業者及び最終処理業者のみであり、これらに対応して契約業種は、収集運搬、中間処理、最終処分に分けられている。
【0087】
積替保管場所、保管場所搬入廃棄物種類及び処理処分能力は、積替保管場所が有となっている収集運搬業者にのみ登録される。処分方法は、中間処理業者又は最終処分業者にのみ登録される。
【0088】
予定取引処理業者は、各業者からの副産物の処理ルートを特定させ、後述する基本リサイクルフローが作成される基データとなるものである。予定取引処理業者は、業者が収集運搬業者である場合は副産物を受け渡す中間処理業者又は最終処分業者、業者が中間処理業者である場合は収集運搬業者及び最終処分業者、業者が最終処分業者である場合は収集運搬業者であり、それらは排出業者と相互に契約が結ばれているものである。
【0089】
さらに予定取引処理業者が中間処理業者又は最終処分業者である場合は、施設名、取扱い品目(許可品目)、処理処分方法、処理処分能力が登録される。これらは、業者に対し複数登録可能である。予定取引処理業者が収集運搬業者である場合は、許可発行都道府県、許可番号が登録され、これらも複数登録可能となっている。
【0090】
(3)基本リサイクルフロー管理システムCでは、副産物毎に基本リサイクルフローが作成及び管理される。基本リサイクルフローとは、事業部区分ごとに予め各副産物に対して登録された処理又はリサイクルのフローであり、各副産物の処理を行う委託業者の選択的組合せである。なお、同一副産物に対して、複数の基本リサイクルフローの登録が可能となっている。
【0091】
基本リサイクルフロー管理システムCでは、取扱う副産物のフローの登録、更新、削除及び表示を行うことができる。
【0092】
基本リサイクルフローは、副産物名(許可品目)、再生区分、事業部区分、収集運搬業者、中間処理業者及び中間処理方法、原材料化業者及び原材料化資源名、仲介業者、再生業者及び再生品目名、最終処分業者及び最終処分方法が決定され、登録される。
【0093】
ここで、再生区分とは、副産物が最終的に処理される方法であって、原材料として再生されるマテリアルリサイクル、熱回収としてのサーマルリサイクル、単純焼却、埋立等がある。
【0094】
また、基本リサイクルフローを構成するために、副産物名(許可品目)、再生区分、事業部区分、収集運搬業者の設定は必須条件とされている。さらに、中間処理業者、原材料化業者、再生業者及び最終処分業者に対しては、それぞれ中間処理方法、原材料化資源名、再生品目名及び最終処分方法の設定が必要となっている。
【0095】
各副産物の基本リサイクルフローに対して登録される収集運搬業者、中間処理業者及び最終処分業者は、委託基本契約管理システムBで当該副産物(許可品目)の予定取引処理業者の関係にある業者である。
【0096】
原材料化業者、仲介業者及び再生業者は、業者情報管理システムAの業者情報が参照され、当該副産物を許可品目として有する業者のみが登録されている。
【0097】
例えば、具体的に副産物が発砲スチロール、再生区分がマテリアルリサイクルの場合を説明する。この場合、発砲スチロールは、中間処理業者によって圧縮処理され、その中間処理物は、最終処分業者によって安定型埋立される。
【0098】
したがって、業者は、処理委託基本契約情報に発砲スチロールの予定取引処理業者として互いに関連付けられている収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者が設定されている。これら、副産物又は中間処理物を授受する関係にある業者は、相互に契約を交わしているものである。これらの条件が、複数の業者の組合せによって満たされる場合は、複数の基本リサイクルフローが設定可能となる。
【0099】
また、副産物として廃ウエス、カーテン等が排出され、中間処理されることなく最終処分される場合は、業者は、収集運搬業者と最終処分業者が設定される。
【0100】
さらに、副産物としてダンボールが排出され、中間処理によって破砕され、再生ダンボールとしてリサイクルされる場合は、業者としては、収集運搬業者、破砕をおこなう中間処理業者、再生ダンボールにリサイクルを行う再生業者が設定されている。
【0101】
さらに、副産物として木くずが排出される場合は、中間処理として焼却又は破砕を行うことが可能である。したがって、これら複数の処理方法に対して、それぞれ基本リサイクルフローが設定される。
【0102】
ここで、焼却される場合は、その後、最終処分される。この場合、業者は、収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者が設定される。破砕される場合は、再資源化業者によってリサイクルされ木材チップとなり、さらに再生業者によってパーチクルボードにリサイクルされる。この場合、業者としては、収集運搬業者、中間処理業者、再資源化業者、再生業者が設定される。
【0103】
以上のように、副産物によっては、中間処理が行われて最終処分されるもの、中間処理を行わずに全て最終処分されるもの、リサイクルされるもの、複数の中間処理方法があるもの等がある。したがって、予め副産物毎に基本リサイクルフローが設定されることにより、許可を受けている業者が確実に設定されると共に、最終処分までの業者及びその処理まで把握することができる。
【0104】
ただし、排出業者は、中間処理業者に副産物処理の委託を行う場合、通常その後に中間処分物を最終処分する最終処分業者とは契約を行っていない。しかし、中間処理後の最終処分までのフローが設定されることにより、各副産物に対する処理が明確にされる。
【0105】
(4)工事現場情報管理システムDは、管理対象となる個々の工事現場情報を管理し、この工事現場情報は他のサブシステムに参照される。工事現場情報管理システムDでは、工事現場情報の登録、更新、削除、検索・表示を行うことができる。
【0106】
工事現場情報には、工事コード、工事分類、工事名称、住所(郵便番号、都道府県名、市区町村名を含む)、電話番号、FAX番号、事業部区分、工事担当者、工期、用途、構造、延床面積、竣工の未済、管理する事業所等が含まれる。ここで工事分類とは、新築工事、解体工事等の種類である。工事現場の住所は、副産物の排出場所であり、収集運搬業者の副産物の運搬元となる。
【0107】
(5)工事リサイクルフロー管理システムEでは、各工事で実際に使用される工事リサイクルフローが、基本リサイクルフロー管理システムCで登録されている基本リサイクルフローから登録、追加、削除される。
【0108】
各工事で使用することができる基本リサイクルフローが選択され、工事リサイクルフローとして登録されることにより、誤ったフローで副産物が処理されるという不都合を防ぐことができる。
【0109】
具体的には、収集運搬業者が工事現場の所在地の行政許可を所有していない場合には、当該収集運搬業者が含まれる基本リサイクルフローをその工事に適用することはできない。
【0110】
(6)マニフェスト伝票管理システムFでは、マニフェスト伝票購入時の伝票番号登録、工事への伝票番号割当て登録、マニフェスト伝票発行・回収・集計等が行われる。
【0111】
マニフェスト管理情報には、マニフェスト伝票番号登録時に、マニフェスト伝票番号、枚数、入力者氏名及び入力者番号、事業部区分、入手年月日が登録される。
【0112】
マニフェスト伝票番号は、マニフェスト伝票発行前に工事現場情報管理システムDの工事現場情報の各工事と、工事リサイクルフロー管理システムEの工事リサイクルフローが参照され関連付けられる。
【0113】
そして、個々のマニフェスト伝票のマニフェスト管理情報には、発行されるときに、副産物の数量、単位、荷姿、形状、交付年月日等が登録される。なお、マニフェスト伝票は、一度、正規に印刷発行されると、同じ伝票番号では発行されないように印刷フラグが設定されている。さらに、回収されてきたマニフェスト伝票の確認が行われたときに、受領年月日等がマニフェスト管理情報に登録される。
【0114】
マニフェスト伝票は、廃棄法に廃棄物として指定されている副産物に対して発行される。それ以外の副産物(非マニフェスト品目)は、非マニフェスト品目管理情報に登録され、管理が行われている。
【0115】
非マニフェスト品目については、仮想の伝票である非マニフェスト擬似伝票が設定されており、マニフェスト伝票と同様に、工事現場情報と工事リサイクルフローに関連付けられる。そして、擬似的に発行されるときに、非マニフェスト品目管理情報には、副産物の数量、単位、委託年月日等が登録される。
【0116】
(7)メンテナンス管理システムGは、他のサブシステムで利用される事業所情報、排出物品目情報、ユーザー管理情報を管理している。事業所情報には、各事業所の事業所コード、事業所名、事業所の母店名、事業区分、事業所区分、地区、住所、電話番号、FAX番号、責任者名等が登録されている。
【0117】
排出物品目情報には、副産物の排出品目大区分、排出品目中区分、排出品目小区分と、排出品目毎の重量換算係数が設定されている。排出品目大区分は、産業廃棄物(安定型)、産業廃棄物(管理型)、特別管理産業廃棄物、一般廃棄物、有価物、再生認定品、その他に区分されている。
【0118】
排出品目中区分は、排出品目大区分がさらに分割されたもので、例えば、排出品目大区分である産業廃棄物(安定型)に対しては、廃プラスチック、ゴムくず、金属くず、ガラスくずおよび陶磁器くず、がれき類に区分されている。排出品目小区分は、排出品目中区分がさらに具体的品目にまで細分化されたものである。
【0119】
重量換算係数は、全ての排出品小区分の副産物について同一単位(例えば、kg)で表示可能とさせるための係数である。つまり、この係数により、例えば、通常は容量で表示される副産物は、その容量相当の重量に換算される。また、重量で表示されるものでも、通常はt(トン)が使用される副産物は、kg(キログラム)に換算される。この換算は、マニフェスト管理情報等がエコシート管理システムUへ取込まれる場合に使用される。
【0120】
ユーザー管理情報には、社員番号、社員氏名、所属、電話番号、FAX番号、ログインユーザーID、パスワード等が設定されており、パスワードの変更も可能となっている。
【0121】
(8)エコシート管理システムUは、エコシートを作成及び管理するシステムである。エコシートは、事業所等から排出される全ての廃棄物(産業廃棄物、一般廃棄物を含む)その他環境負荷に関する月毎に集計されたデータが、集計されたものである。使用されるデータは、現場副産物管理システムTからの副産物データと、現場副産物管理システムTでは管理されていない環境負荷データである。
【0122】
現場副産物管理システムTからの副産物データは、現場副産物管理システムTから月次単位でエコシート管理情報へ取り込まれ、また、現場副産物管理システムTで管理されていない廃棄物や使用エネルギー等の環境負荷データは、月単位で全事業所によってエコシート管理情報へ入力され、これらのデータは検索・閲覧等が可能となる。
【0123】
具体的には、マニフェスト伝票管理システムFのマニフェスト管理情報及び非マニフェスト品目管理情報から、排出品目、処分方法、重量、施工・解体の区別等が月別に取り込まれる。また、事業所での使用エネルギー、発電電力、水、副産物処理費用、売上等が手入力される。
【0124】
エコシート管理システムUは、エコシートに関する情報の登録、エコシートの作成及び集計・グラフ化を行うことができる。これにより、全事業所は、月単位、年単位で産業廃棄物や使用エネルギーの管理を行うことが可能となり、全社規模で無駄な消費や過剰な廃棄物の排出を制限することが可能となる。
【0125】
次に、本例の環境情報システムSの具体的な動作について説明する。ユーザーである社員が環境情報システムSのウェブサイトにアクセスするとき、社員とサーバーコンピュータ100との間でやりとりされる情報の秘匿性を確保するために、制御部としてのCPU101は、認証処理を行う。この処理では、サーバーコンピュータ100からユーザーコンピュータ200へ認証フォームが送付される。
【0126】
認証フォームには、社員側でIDやパスワードが入力され、これらが返信される。サーバーコンピュータ100は、受信したIDやパスワードを確認し、確認の結果、ユーザーが社員と認められた場合に、ユーザーを上記ウェブサイトにアクセスさせる。
【0127】
ユーザーは、上記ウェブサイトにアクセスすると、所属する支店、事業所等が認識され、図5の初期メニューのページが画面に表示される。ユーザーは、初期メニューから所望のシステムへ進むことができる。
【0128】
現場副産物管理が選択されると、業者情報管理システムA、委託基本契約管理システムB、基本リサイクルフロー管理システムC、工事現場情報管理システムD、工事リサイクルフロー管理システムE、マニフェスト伝票管理システムFへアクセス可能なページが表示される。
【0129】
また、エコシート、システムメンテナンスが選択されると、それぞれエコシート管理システムUへアクセス可能なページ、メンテナンス管理システムGへアクセス可能なページが表示される。
【0130】
ユーザーは、画面上でシステムを選択することにより、所望のシステムページへアクセスすることができる。
【0131】
(1a)図6は、業者情報管理システムAでの業者情報の基本利用フローである。業者情報管理システムAでは、まず業者基本情報が登録され、これに基づき業者施設情報が登録される。さらにこれらに基づき、業者許可情報が登録される。そして、業者施設情報と業者許可情報の整合性が判別された後、これらが関連付けられる。また、登録された業者情報を一覧表示させることも可能である。
【0132】
業者基本情報に対して、複数の業者施設情報及び業者許可情報の関連付けが可能となっており、業者基本情報と業者許可情報の組合せに対し、業者施設情報が関連付けられる構成となっている。
【0133】
ここでは、業者情報の新規登録について説明するが、業者情報の更新に関しても、更新事項の各情報への関連付けは同様に行われる。業者基本情報の登録画面を図7に示す。このページに業者名、住所、業者種別等の所定項目が入力され登録ボタンが押下されると、ユーザーコンピュータ200からサーバーコンピュータ100へデータが送信され、業者基本情報として登録される。
【0134】
業者基本情報が登録されると、業者種別の選択ボタンが表示され、例えば、中間処理業者が選択されると、図8に示す業者施設情報の登録画面が表示される。施設内容欄に施設名、住所等が入力され、登録/更新ボタンが押下されると登録されるようになっている。これにより、業者施設情報は、業者基本情報に関連付けられる。
【0135】
なお、業者種別で収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者以外が選択された場合は、その選択された業者は、行政からの廃棄物に関する許可は必要ないので、業者施設情報及び業者許可情報の登録はされない。ただし、取扱う副産物品目のみ登録されるようになっている。
【0136】
次に、業者許可情報の登録は、例えば図9に示す画面で行われる。許可内容欄に許可番号、許可都道府県、許可日付、許可期限が入力され、許可品目選択欄から業者が許可を受けている副産物が選択される。副産物は複数選択可能となっており、排出品目大区分及び排出品目中区分によって特定されている。そして、次へボタンが押下されると業者許可情報は、業者基本情報に関連付けられる。
【0137】
次に、業者許可情報に対して、その業者基本情報に関連付けられている施設が入力されることにより、業者許可情報と業者施設情報は、互いに関連付けられる。そして、中間処理業者及び最終処分業者の場合は、既に登録されている許可品目に対して、その処分方法が登録される。上記によって、業者情報が登録される。
【0138】
また、検索機能により、登録されている業者情報を所望の検索条件で検索させることができ、その検索結果は画面表示又はCSVファイルとして出力可能である。
【0139】
上述のように、業者情報の登録は、基本的に以下のように行われる。例えば図7に示す業者基本情報登録画面で業者の基本的情報が登録され、次に図8に示す業者施設情報登録画面で施設に関わる情報が登録され、図9に示す業者許可情報登録画面で業者が有する行政の許可情報が登録され、その後不図示の業者許可施設登録画面にて、業者施設情報が参照されることにより、業者情報として登録される。
【0140】
(2a)図10に委託基本契約管理システムBでの、処理委託基本契約情報の基本利用フローを示す。委託基本契約管理システムBでは、まず契約の対象となる業者が業者情報を基に検索・表示され、登録されている業者に対して、その契約内容が登録、修正される。
【0141】
初期メニューから現場副産物管理が選択され、委託基本契約管理が選択されると委託基本契約システムメニューが表示される。業者登録・更新ページが選択されると、所定の検索条件(例えば、業者名、契約業種等)によって業者を検索することが可能なページが表示される。
【0142】
ここで検索条件が入力され検索が行われると、検索条件を満たす業者が一覧になって表示される。検索範囲は、業者情報のうちユーザーが所属する支店に関連付けられている業者である。この一覧の中から、該当する業者が選択されると、この業者の情報が、例えば図11のように表示される。
【0143】
○○建設工業は、業者種別としては、収集運搬業者、中間処理業者及び最終処分業者として登録されており、既に最終処分業者として排出業者と契約が結ばれている。ここでは、新たに、収集運搬業者として契約内容を登録する場合について説明する。
【0144】
図11の収集・運搬表示の右側に表示されている登録ボタンが押下されると、収集運搬業者としての委託基本契約登録ページが表示される。このページに担当者名、契約日、許可都道府県、許可番号、積替保管場所の有無等が入力されると、業者情報が参照され、この業者に登録されている許可品目の一覧が表示される。
【0145】
この一覧から契約を行った許可品目が選択され、それぞれの単価、単位、年間予定数量等が入力されると、積替保管場所の有の場合は積替保管場所登録画面が表示され、該当しない場合は予定取引き処分業者登録画面が表示される。積替保管場所の有の場合は、積替保管場所、保管場所搬入廃棄物種類が入力され、予定取引き処分業者登録画面へ進む。
【0146】
予定取引き処分業者登録画面では、取引き処分業者として、搬入廃棄物を処理する使用予定中間処理業者と使用予定最終処分業者が入力され、それぞれに対して、許可品目、処分方法、処分能力が入力される。これらの業者は、業者情報に登録されている業者から複数の業者が選択可能となっている。上記項目が入力されると図12が表示され、登録ボタンが押下されると、上記登録画面で入力されたデータが業者情報と整合性があるか否かが判定され、判定の結果、整合性が認められると処理委託基本契約情報として登録される。
【0147】
具体的に整合性は、業者情報に登録されている許可品目や業者が選択されているか否か等が判定される。
【0148】
契約業者が、中間処理業者である場合は、取引き処分業者として、使用予定収集運搬業者及び使用予定最終処分業者が入力され、最終処分業者である場合は、使用予定収集運搬業者が入力される。使用予定収集運搬業者が入力される場合は、処分方法等の代わりに、許可番号、許可品目が入力される。これにより、各業者には、処理工程間で副産物の授受を行う業者が特定される。
【0149】
ここで、中間処理業者の取引き処分業者である使用予定最終処分業者は、排出業者と直接取引きを行わない場合は、必ずしも排出業者と契約を交わしている必要はなく、具体的には委託基本契約管理システムBに契約業者として登録されなくてもよい。
【0150】
また、委託基本契約管理システムBは、このようにして登録された処理委託基本契約情報の修正、解除及び所定条件で検索・表示を行わせる機能も有する。
【0151】
上述のように、処理委託基本契約情報の登録は、基本的に以下のような手順で行われる。まず不図示の登録業者一覧表示画面から登録業者が選択され、その業者の委託契約情報が例えば図11の委託契約情報表示画面にて表示される。そして、この画面で選択された委託業種の種類ごとに、委託契約情報が登録される構成である。委託契約情報には、その業者が使用する予定の取引業者も含まれる。入力された契約情報の登録確認は、例えば図12に示す登録確認画面で行われる。
【0152】
(3a)図13に基本リサイクルフロー管理システムCでの、基本リサイクルフローの基本利用フローを示す。基本リサイクルフロー管理システムCでは、まず副産物の処理フローである基本リサイクルフローの検索が行われると、検索条件を満たす基本リサイクルフローが一覧表示される。そして、既に登録されているものに対しては、修正を行うことが可能となる。また、副産物毎に新規に基本リサイクルフローの登録が可能である。
【0153】
検索条件は、副産物、再生区分、業者名称等で絞り込むことが可能となっている。図14は、検索された基本リサイクルフローの一覧表示である。表示される基本リサイクルフローは、副産物が最終的に処理されるまでに処理を行う収集運搬業者、中間処理業者、運送業者、原材料化業者等のうち該当する業者と、その業者の処理方法を含む。
【0154】
なお、図14中、先頭ラジオボタンの周辺部がハイライト表示されているものは、工事リサイクルフローとして既に使用されていることを表している。画面下部の新規登録ボタンが押下されると、工事リサイクルフローが作成される副産物の選択画面が表示され、副産物が選択されると、図15の基本リサイクルフロー登録画面が表示される。この場合、副産物は、排出品目小区分まで具体的に特定される。
【0155】
この場合は、副産物品目として、産業廃棄物(安定型)/廃プラスチック/発砲スチロールが指定され、事業所としては、札幌支店が指定されている。
【0156】
画面の入力項目に従って、業者名、方法、資源名、品目、事業部区分がそれぞれ入力されるが、副産物品目が産業廃棄物であるので、このうち収集運搬業者、再生処理区分及び事業部区分は必須項目とされている。さらに、収集運搬業者、中間処理業者及び最終処分業者の選択候補は、委託基本契約管理システムBで互いに取引き処理業者として登録されている業者が表示される。
【0157】
また、原材料化業者、仲介業者、再生業者の選択候補は、業者情報で登録されている業者が表示される。原材料化資源名と再生品目に関しては、それぞれ資源名リストと再生品目リストが備えられており、これらから選択される。
【0158】
必要項目が入力され、画面下部の登録ボタンが押下されると、入力情報は、整合性確認後に登録される。整合性確認では、取引き処理業者として登録されていない関係にある業者や取扱い可能となっていない再生品目等が選択されていないこと、処理委託基本契約情報で委託契約が登録されている業者及び品目であること等が確認される。
【0159】
ただし、中間処理業者から中間処理物を受け取る最終処分業者に関しては、委託契約は必要ない。
【0160】
また、基本リサイクルフロー管理システムCは、このようにして登録された基本リサイクルフローの修正、削除及び所定条件で検索・表示を行わせる機能も有する。
【0161】
上述のように、基本リサイクルフローの登録は、基本的に以下のような手順で行われる。まず不図示の副産物品目選択画面で具体的品目・区分まで指定された副産物が選択され、例えば図15に示す基本リサイクルフロー登録画面で業者が選択される。そして、業者情報、処理委託基本契約情報と整合性が確認され、選択された選択業者の組合せが基本リサイクルフローとして登録される構成である。
【0162】
(4a)図16に工事現場情報管理システムDでの、工事現場情報の基本利用フローを示す。工事現場情報管理システムDでは、まず既登録の工事現場情報が検索されると、検索条件を満たす工事現場情報が一覧表示される。既登録のものに対しては修正を行うことが可能となる。また、新規に工事現場情報を登録することが可能である。
【0163】
以下に、工事現場情報の登録について説明する。工事コード、住所、担当者、工期、用途、構造、延床面積等は、図17の工事現場情報登録画面に入力され、画面下部の登録ボタンが押下されると、入力情報の確認が行われた後、工事現場情報として登録される。
【0164】
さらに、工事現場情報管理システムDは、当該工事が竣工されたか否かを登録する機能、所定の条件で検索・表示を行う機能、登録された工事現場情報を削除する機能も有する。
【0165】
また、工事現場情報は、工事リサイクルフロー管理システムE、マニフェスト伝票管理システムFに関連付けられており、当該工事に関して工事リサイクルフローが作成されているか否か、マニフェスト伝票が発行されたか否かを検索条件とすることも可能である。
【0166】
(5a)図18に工事リサイクルフロー管理システムEでの、工事リサイクルフローの基本利用フローを示す。工事リサイクルフロー管理システムEでは、まず工事リサイクルフローが未登録である工事現場情報が検索されると、それらの一覧が表示される。
【0167】
これらの工事現場情報に対して、基本リサイクルフローが実際に使用される工事リサイクルフローとして選択される。これにより、個々の工事に対して、工事リサイクルフローが関連付けられ、工事リサイクルフロー情報に登録される。
【0168】
図19は、工事コードが2001071300001の工事現場情報に対して、基本リサイクルフローが選択されるページを示している。このページの下右欄には、この工事を行う事業所に対して基本リサイクルフローとして登録されている全てのフローが表示されている。
【0169】
これらのフローの中から当該工事に必要なフローは、先頭のチェックボックスがチェックされることにより選択され、登録ボタン押下により工事リサイクルフローとして登録される。なお、図中の基本リサイクルフローの内、ハイライト表示されているものは、業者情報又は処理委託基本契約情報の契約期間又は廃棄物取扱い許可の期限が切れているか、若しくは所定期間内に切れる業者が含まれているフローを表す。したがって、これらが選択されない限り、期限が切れてしまった業者に誤って処理を委託するのを防ぐことができる。
【0170】
同種の工事に対しては、略同じ工事リサイクルフローが使用される場合がある。この場合、既に選択された工事リサイクルフローを利用できれば便利である。このため、既に工事リサイクルフローが登録されている工事のデータを参照して、当該工事に対して工事リサイクルフローの選択を行うことが可能となっている。
【0171】
具体的には、工事リサイクルフロー管理システムEのメニュー画面に設定されている参照登録が選択されると、所望の検索条件に従い工事が検索され、参照工事一覧が表示される。この一覧から工事が選択されると、その工事の工事リサイクルフローがチェックされた基本リサイクルフローの一覧が表示される。
【0172】
この選択された工事リサイクルフローを基に、適宜必要なフローにチェックを追加したり、不要なフローのチェックを外したりすることで、工事リサイクルフローの登録が容易となる。この場合も、期限切れ等の不都合がある業者を含む基本リサイクルフローはハイライト表示される。
【0173】
さらに、工事リサイクルフロー管理システムEでは、検索画面から工事コード、工事分類、工事名称、工期、用途等の検索条件により、検索条件を満たす工事を一覧表示させることができる。この工事一覧に、工事リサイクルフロー作成状況が表示されるようになっている。
【0174】
この一覧表示ページから、工事リサイクルフローを登録済みの工事が選択されると、該当工事の工事リサイクルフローが表示される。また、表示された一覧をCSVファイルとして出力させることも可能となっている。そして、工事リサイクルフロー管理システムEは、登録された工事リサイクルフローを修正、削除する機能も有する。
【0175】
上述のように、工事リサイクルフローの登録は、基本的に以下のように行われる。まず不図示の工事現場情報一覧画面で登録工事が選択され、例えば図19に示す工事リサイクルフロー登録画面で、既に登録されている基本リサイクルフローが登録工事に対して選択される構成である。登録されるとき、選択された基本リサイクルフローが、工事現場情報、業者情報と整合性があるかが確認される。
【0176】
(6a)図20にマニフェスト伝票管理システムFでの、マニフェスト伝票及び非マニフェスト擬似伝票の基本利用フローを示す。マニフェスト伝票は、入手されると、事業所毎にマニフェスト伝票番号がマニフェスト伝票管理情報に登録され、工事毎にマニフェスト伝票番号が割当てられる。
【0177】
このマニフェスト伝票は、必要事項を手書き記入して使用される場合と、業者等のデータを予め印刷させて使用される場合とがある。どちらの場合も、他業者からマニフェスト伝票が回収されたときに、確認のための入力がなされ、最終的に集計される。これらは、マニフェスト管理情報に登録される。
【0178】
マニフェスト伝票対象外の廃棄物については、実際のマニフェスト伝票は発行されないが、マニフェスト伝票発行等と同様にデータが入力され、これらのデータは非マニフェスト品目管理情報に登録される。
【0179】
最初に、マニフェスト伝票が事業所で入手されると、マニフェスト伝票番号の登録を行うために入力者名、社員番号、事業部名、入手年月日等と共に、マニフェスト伝票番号が登録される。なお、伝票番号が登録されたマニフェスト伝票は、他の事業部によって登録されたものであっても、同じ事業所下であれば各事業部によって使用可能となっている。
【0180】
マニフェスト伝票は、例えば7枚複写のものが、1000部単位で取扱われており、マニフェスト伝票の最初と最後の交付番号が登録されることによって、1000部全ての伝票番号が登録される。
【0181】
マニフェスト伝票番号等が登録されたマニフェスト伝票は、事業部に関連付けられている工事現場情報の各工事に割当てが行われる。この割当ては、工事の一覧を表示させ、マニフェスト伝票を割当てる工事を選択し、これに使用するマニフェスト伝票番号を登録することによって行われる。
【0182】
図21は、この割当てが行われるマニフェスト伝票出庫登録画面である。この場合は、マニフェスト番号欄に、使用予定マニフェスト伝票番号の入力が行われることにより、工事コードが1234567890123の工事に対して、入力される伝票番号の関連付けが行われる。
【0183】
なお、マニフェスト伝票番号は、マニフェスト番号の始めと終わりの番号によって指定可能であり、また始めの番号と使用枚数でも指定可能である。また、選択ボタンが押下されると、事業所内の工事に関連付けられていないマニフェスト伝票番号の一覧が表示されるようになっている。
【0184】
上記のように、マニフェスト伝票番号は事業所内の各工事に割り振られるが、一旦登録されたマニフェスト伝票番号を修正・更新させることも可能である。
【0185】
次に、登録された内容を予めマニフェスト伝票に印刷して発行する場合について説明する。まず、発行するマニフェスト伝票を特定するため、マニフェスト伝票番号、工事コード、工事名称等によって工事現場情報が特定される。そして、図22に示すように、特定された工事に割当てられているマニフェスト伝票番号のうち、使用するマニフェスト伝票番号の指定が行われると共に、これらに使用される排出品目の指定が行われる。その後、画面下部の検索ボタンが押下されると、その工事に予め登録されている該当排出品目の工事リサイクルフローが一覧表示される。
【0186】
表示された工事リサイクルフローから適当なものが選択されると、さらに確認のため、ユーザーに収集運搬業者によって搬送されるその排出品目の発生地、運搬先、積替保管場所及び処分業者の処分地の入力が促される。この入力により、整合性の確認が行われる。
【0187】
整合性確認としては、排出品目の運搬先と処分地との一致、収集運搬業者が発生地、運搬先での行政許可を受けていること、処分業者が処分地での行政許可を受けていること等が判定される。収集運搬業者と処分業者の行政許可については、業者情報が参照される。整合性が認められると、選択された工事リサイクルフローが、当該マニフェスト伝票に関連付けられる。
【0188】
なお、工事リサイクルフローで委託を受ける業者の組合せが同一であれば、複数の副産物を同一のマニフェスト伝票に設定することも可能である。1つの副産物に対し複数の工事リサイクルフローが登録されている場合は、その副産物に対していずれの工事リサイクルフローも選択可能となっている。
【0189】
そして、図23に示す画面にて、事前協議番号、年月日、マニフェスト伝票交付年月日、交付担当者、副産物数量、形状、荷姿等のA票記入項目が予め登録される。
【0190】
登録されたデータは、マニフェスト伝票が実際に印刷され発行されるまで、修正を行うことが可能となっている。
【0191】
このようにして、記入すべき事項が登録されたマニフェスト伝票は、印刷を行うことが可能となる。この場合、ユーザーはユーザーコンピュータ200の出力部203に備えられたプリンターにマニフェスト伝票をセットし、印刷ページから印刷を行う。登録内容は、マニフェスト伝票の所定位置に印刷されるように設定されている。
【0192】
マニフェスト伝票は、正式に印刷発行を行う通常印刷は一度のみ可能となっており、別に用紙位置決めのために使用されるテスト印刷も可能となっている。通常印刷が行われると、マニフェスト管理情報に印刷フラグがセットされ、それ以降は同じマニフェスト伝票番号に対しては、通常印刷できないようになっている。この印刷フラグによって、どのマニフェスト伝票が発行されたかの確認が可能となる。
【0193】
次に、発行されたマニフェスト伝票が回収されてきたときに行われる回収伝票のデータの入力について説明する。
【0194】
A票、B1票、B2票、D票、E票が回収されると、各票の記載内容の照合及び確認が行われ、所定欄に検印等が施される。これらの内容を登録するため、当該マニフェスト伝票を指定して、図24に示す画面を表示させる。そして、運搬年月日や処理年月日、車両番号、及び副産物の実績数量等の入力が行われる。
【0195】
このように、確認のための入力が行われるので、どの伝票が回収され、どの伝票が回収されていないかを一覧表示させることにより、発行済みマニフェスト伝票の管理を容易に行うことができる。その際、発行後の所定期間内に、未回収である伝票については、ハイライト表示させることによりさらに発行伝票の把握が容易となる。
【0196】
上記は、登録された内容を予めマニフェスト伝票に印刷して発行する場合について説明したが、マニフェスト伝票を手書きで使用し、その後記載内容の登録を行ってもよい。
【0197】
その場合も、マニフェスト伝票に副産物と工事リサイクルフローが関連付けられた後でなければ、回収された伝票の確認入力を行うことはできないようになっている。また、確認入力後に、当該入力の修正を行うことも可能である。
【0198】
次に、マニフェスト伝票対象外の副産物に対して行われる非マニフェスト擬似伝票の発行について説明する。
【0199】
マニフェスト伝票対象外の副産物についても、取扱い業者、工事リサイクルフロー等が設定されている。マニフェスト伝票発行と同様に、工事が指定され、その工事に対し登録されている副産物品目の工事リサイクルフローが選択される。
【0200】
ただし、マニフェスト伝票番号の選択は行われない。また、工事リサイクルフローは、非マニフェスト伝票品目についてのものが選択可能となっている。
【0201】
図25には、工事コードが1234567890123の工事に対し登録されている非マニフェスト伝票品目の工事リサイクルフローの一覧が表示されている。複数の非マニフェスト伝票品目の工事リサイクルフローが登録されている場合は、複数のフローが表示される。このページで、フローが選択され、選択ボタンが押下されると、非マニフェスト擬似伝票が、システム内で擬似的に発行されたものとみなされ登録される。
【0202】
さらに、非マニフェスト伝票品目が、委託業者に委託されると、マニフェスト伝票について行われたのと同様に、委託年月日、数量等の入力が行われる。入力されたデータの修正を行うことも可能である。
【0203】
また、マニフェスト伝票と同様に、非マニフェスト擬似伝票の一覧を表示させることにより、確認のための入力が行われているか、行われていないかを容易に確認することができる。
【0204】
次に、マニフェスト伝票の回収入力情報を集計し、報告書を作成する機能について説明する。まず、マニフェスト伝票番号、業者、副産物品目、現場自治体名、支店所在地自治体名等の検索条件によって、表示させたいマニフェスト伝票の絞込みが行われる。例えば、図26に示す画面で検索が行われる。
【0205】
その結果、図27のようにマニフェスト管理情報から該当するマニフェスト伝票の一覧が表示される。
【0206】
また、例えば工事毎、副産物毎、業者毎に副産物の実績数量を集計させ表示させるようにしてもよい。さらに、自治体に対する報告書式にしたがって印刷出力されるようにしてもよい。
【0207】
上述のように、マニフェスト伝票を発行して回収、集計を行う基本的な手順は、以下のように行われる。まず不図示のマニフェスト伝票入手登録画面で、入手されたマニフェスト伝票の番号が登録され、例えば図21に示すマニフェスト伝票出庫登録画面で工事に対して伝票番号が割当てられる。
【0208】
次に、例えば図22に示す工事フローパターン品目指定画面で、マニフェスト伝票に対して工事リサイクルフローが割当てられる。その際、不図示の工事フローパターン整合性確認画面で、業者情報が参照され業者が有する施設の許可と工事現場に対する工事フローパターンの整合性が確認される。ただし、この整合性確認は、工事リサイクルフロー管理システムで工事リサイクルフロー登録時に確認されるように構成してもよい。
【0209】
そして、実際にマニフェスト伝票を発行するときに、例えば図23に示す数量等登録画面でA票記入事項を登録して印刷発行させる。伝票が回収されてきたときには、例えば図24に示す回収登録画面で、確認項目の登録が行われる。
【0210】
さらに、このようにして登録されたマニフェスト伝票に関する情報は、例えば図26に示すマニフェスト伝票集計・報告画面で、集計するマニフェスト伝票の条件が指定され、図27に示すマニフェスト伝票一覧として表示及びファイル出力させる構成となっている。
【0211】
(7a)図28にメンテナンス管理システムGでの、登録情報の基本利用フローを示す。メンテナンス管理システムGでは、事業所情報、排出物品目情報、ユーザー管理情報の登録・更新が行われる。
【0212】
事業所情報及び排出物品目情報は、他のサブシステムの参照データとして使用される。ユーザーである各社員には、それぞれ与えられているIDに対してパスワードが各自設定され、パスワードは、環境情報システムSへログインする際に使用される。
【0213】
(8a)図29にエコシート管理システムUでの、エコシートの基本利用フローを示す。エコシート管理システムUは、エコシート作成のためのデータ入力及び更新と、入力データの閲覧及び集計とを行うことができる。
【0214】
入力されるデータは、マニフェスト伝票管理システムFから月次で取り込まれるデータと、事業所等から月毎に入力されるデータとがある。
【0215】
マニフェスト伝票管理システムFからの取込みデータは、マニフェスト管理情報と非マニフェスト品目管理情報に登録されている副産物毎の処理方法、処理実績数量、工事分類等である。
【0216】
事業所等からの入力データは、使用エネルギー量、事業所等での発電電力、使用水量、副産物処理費用、売上高、基礎データ、その他であり、それぞれの項目は、各事業所等で月毎に数値入力される。なお、これらのデータ入力は、工事現場とそれ以外の事業所内部門とに分類して行われる。
【0217】
データ入力が行われたか否かは、入力状況確認画面で確認することができるようになっている。この画面には、事業部毎に入力の有無、入力者名、入力日、初回入力後の変更者名、変更日が表示される。
【0218】
このようにして入力されたデータは、各項目毎に、期間を限定して一覧表示させることが可能である。その際、入力されたデータを加工せずにそのまま表示させる他、売上高当りの副産物量、延床面積当りの副産物量といった加工データとして表示させることができる。
【0219】
各事業所で入力されたデータは、事業所単位、地区単位、母店単位で集計し、閲覧することが可能であり、表示項目(エネルギー、発電電力、副資材、水、副産物、CO2、副産物処理費用、マニフェストデータ、売上高等)毎に指定された集計期間のデータが集計され一覧表示される。また、表示項目毎に月単位で集計、表示させることも可能である。これらの集計データは、画面表示されると共に、CSVファイルとして出力させることができる。図30に、集計データの画面表示例を示す。
【0220】
上記表示データには、エネルギー使用量等を原油量や炭酸ガス排出量へ換算して表示させているものがある。これらに換算する対象となる副産物、使用エネルギー量等の品目については、原油換算係数項目群、炭酸ガス排出係数項目群として、エコシート管理情報に登録されている。
【0221】
例えば、最終処分で熱回収が行われたり、単純焼却されたりする副産物は、炭酸ガス排出係数項目群に含まれる。そして、それらの項目群の各品目に対して、原油量や炭酸ガス排出量への換算係数が設定されている。この換算係数は、修正可能となっている。
【0222】
次に、図31から図36に基づいて、本例の環境情報システムSにおける主なプログラム処理について説明する。
【0223】
図31に基づき、(1a)の業者情報の登録処理について説明する。まず、ステップS1でサーバーコンピュータ100は、アクセスが確認されたユーザーコンピュータ200に対して業者基本情報の入力画面を表示させる。ステップS2で、ユーザーの入力に基づき業者基本情報の登録が行われる。
【0224】
ステップS3では、どの業者種別が選択されたかが判定され、どの業者種別について登録が行われるかが決定される。ステップS3で原材料化業者、再生業者等の廃棄物取扱いに関する行政許可が必要でない業者が選択された場合は、ステップS12に進み、これら業者が取扱う品目の入力画面が表示される。そして、ステップS13でユーザーの入力に基づき、その入力がこれらの業者が取扱うことが可能な品目であるか否かが判定される。
【0225】
ステップS13で、その品目が該当業者種別の取扱い可能品目に対応しておらず、取扱い不能と判定された場合(ステップS13;No)は、ステップS12へ戻る。取扱い可能と判定された場合(ステップS13;Yes)は、ステップS14へ進み業者基本情報に取扱い品目を登録し処理を終了する。
【0226】
ステップS3で、収集運搬業者、中間処理業者又は最終処分業者が選択された場合は、ステップS4へ進む。ステップS4では、業者施設情報の入力画面が表示される。そして、ステップS5では、ユーザーの入力に基づき業者施設情報が業者基本情報に関連付けられ登録される。
【0227】
次に、ステップS6では、業者許可情報の入力画面が表示される。そして、ステップS7では、ユーザーの入力に基づき業者許可情報が業者基本情報に関連付けられ登録される。
【0228】
ステップS8では、ステップS7で登録された業者許可情報に対して、業者施設情報を関連付けるための画面が表示される。ステップS9で、既に登録された業者施設情報のうち、ユーザーの入力に基づき選択された業者施設情報が、業者許可情報に関連付けられる。
【0229】
ステップS10では、許可品目を入力する画面が表示される。ステップS11で、業者施設情報に関連付けられた業者許可情報の内、ユーザーの入力に基づいて許可品目が特定されると業者情報として登録され処理を終了する。
【0230】
上記手順では、まず業者施設情報を登録してから業者許可情報を登録しているが、その順番は任意に行われるようにしてもよい。すなわち、まずそれぞれの情報を独立して業者基本情報に関連付け、業者の各施設に対して、業者許可情報を関連付けるようにしてもよい。
【0231】
次に、図32に基づき、(2a)の処理委託基本契約情報の登録処理について説明する。ステップS20で処理委託基本契約の登録画面が表示される。登録画面には、業者情報が参照され、業者名、住所、許可品目、業者種別等が表示される。
【0232】
ステップS21で表示されている業者の契約業種として収集運搬業者が選択されたと判断された場合(ステップS21;Yes)は、処理Aへ進む。収集運搬業者が選択されたと判断されなかった場合(ステップS21;No)は、ステップS22へ進む。
【0233】
ステップS22で中間処理業者が選択されたと判断された場合(ステップS22;Yes)は、ステップ40へ進む。中間処理業者が選択されたと判断されなかった場合(ステップS22;No)は、ステップS23へ進む。
【0234】
ステップS23で最終処分業者が選択されたと判断された場合(ステップS23;Yes)は、ステップ50へ進む。最終処分業者が選択されたと判断されなかった場合(ステップS23;No)は、再びステップS21へ戻る。
【0235】
図33に示すように処理Aに進むと、ステップS24で、収集運搬業者の契約内容(担当者、契約日、処理委託期間自動更新の有無、積替保管場所の有無、許可都道府県、許可番号、委託品目、単位、年間予定数量等)を入力する画面が表示され、ステップS25で、ユーザーの入力に基づき契約内容が処理委託基本契約情報へ仮登録される。
【0236】
ステップS26では、ステップS25で積替保管場所が有として仮登録されたか否かが判定される。積替保管場所が無の場合(ステップS26;No)は、ステップS29へ進む。積替保管場所が有の場合(ステップS26;Yes)は、ステップS27へ進む。
【0237】
ステップS27では、積替保管場所等の入力画面が表示される。このとき、業者情報が参照される。ステップS28で、ユーザーの入力に基づき積替保管場所等のデータが仮登録される。
【0238】
ステップS29では、この収集運搬業者が取引きを行う使用予定業者の入力画面が表示される。使用予定業者は、業者情報が参照される。ステップS30で、ユーザーの入力に基づき、予定使用業者(中間処理業者、最終処分業者)が仮登録される。
【0239】
ステップS31で、使用予定中間処理業者についてのデータ入力画面が表示される。データ入力項目としては、施設名、副産物品目、処分方法、処理能力である。施設名等は、業者情報が参照される。ステップS32で、ユーザーの入力に基づき、入力データが仮登録される。
【0240】
ステップS33、S34では、ステップS31、S32と同様に、使用予定最終処分業者についてのデータが入力され、仮登録される。
【0241】
そして、ステップS35で、ステップS24からS34で仮登録されたデータが、業者情報と整合性があるか否かが判定される。データ整合性があると判定された場合(ステップS35;Yes)は、ステップS36で仮登録データが処理委託基本契約として登録され終了する。データ整合性がないと判定された場合(ステップS35;No)は、ステップS24へ戻る。
【0242】
ステップS22で中間処理業者が選択された場合(ステップS22;Yes)は、ステップS40で中間処理業者の契約内容を入力する画面が表示され、ステップS42では、ユーザーの入力に基づき、契約内容が仮登録される。ただし、入力項目として、積替保管場所に関する項目は表示されない。
【0243】
ステップS42からS49の処理は、ステップS29からS36の処理と略同様である。ただし、使用予定業者は、収集運搬業者と最終処分業者となっており、ステップS46、S47では使用予定収集運搬業者の入力項目としては、許可都道府県、許可番号となっている。
【0244】
ステップS23で最終処分業者が選択された場合(ステップS23;Yes)は、ステップS50からS53、ステップS54からS57は、それぞれステップS40からS43、ステップS46からS49と略同様となっている。ただし、予定使用業者は、収集運搬業者のみとなっている。
【0245】
次に、図34に基づき、(3a)の基本リサイクルフローの新規登録処理について説明する。ステップS60で基本リサイクルフローを設定する副産物品目を選択する画面が表示される。ステップS61で、ユーザーの入力に基づき選択された副産物がマニフェスト伝票対象品目か否かが判定される。選択された副産物の排出品目大区分が、産業廃棄物(安定型)、産業廃棄物(管理型)、特別管理産業廃棄物であれば、マニフェスト伝票対象品目と判定される。
【0246】
選択された副産物がマニフェスト伝票対象品目であった場合(ステップS61;Yes)は、ステップS62でマニフェスト伝票対象品目の基本リサイクルフロー登録画面が表示される。この画面の入力項目は、収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者以外に、原材料化業者、仲介業者、再生業者等も含む。
【0247】
ステップS63で、ユーザーの入力に基づき、入力の整合性が判定される。整合性があると判定された場合(ステップS63;Yes)は、ステップS64で入力データが基本リサイクルフローとして登録される。整合性がないと判定された場合(ステップS63;No)は、ステップS60へ戻る。
【0248】
一方、ステップS61で、選択された副産物がマニフェスト伝票対象品目でないと判定された場合(ステップS61;No)は、ステップS65で非マニフェスト伝票対象品目の基本リサイクルフロー登録画面が表示される。この画面の入力項目は、運送業者、原材料化業者及び原材料化資源名、仲介業者、再生業者及び再生品目名、再生処分区分等である。
【0249】
ステップS66で、ユーザーの入力に基づき、入力の整合性が判定される。整合性があると判定された場合(ステップS66;Yes)は、ステップS67で入力データが基本リサイクルフローとして登録される。整合性がないと判定された場合(ステップS66;No)は、ステップS60へ戻る。
【0250】
次に、図35に基づき、(5a)の工事リサイクルフローが未登録の工事に対して、工事リサイクルフローが登録される処理について説明する。ステップS70で、工事リサイクルフローが未登録の工事を検索する画面が表示される。
【0251】
ステップS71で、検索条件に基づき、工事現場情報が参照され、工事リサイクルフローが関連付けられていない工事を範囲として検索が行われる。そして、ステップS72で、検索結果の工事一覧を表示させる。この工事一覧の中から、ユーザーによって工事リサイクルフローが設定される工事が選択されると、ステップS73で選択工事情報を受け取る。
【0252】
この工事情報に基づき、ステップS74で当該工事に対する工事リサイクルフローの入力画面が表示される。このとき、基本リサイクルフローが参照される。ユーザーの入力に基づき、基本リサイクルフローが選択されると、ステップS75で、業者情報及び工事現場情報が参照され、整合性の判定がおこなわれる。
【0253】
これは、選択された基本リサイクルフローの中で委託される収集運搬業者が、当該工事現場の所在地の行政許可を所有しているか否かが判定されるものである。
【0254】
判定の結果、整合性があると判定された場合(ステップS75;Yes)は、ステップS76で、選択された基本リサイクルフローが当該工事に工事リサイクルフローとして登録され終了する。整合性がないと判定された場合(ステップS75;No)は、ステップS74へ戻る。
【0255】
次に、図36に基づき、(6a)の工事リサイクルフローがマニフェスト伝票へ登録される処理について説明する。既にマニフェスト伝票番号は、マニフェスト伝票管理情報へ登録されており、工事に対しても既にマニフェスト伝票番号が出庫されているものとする。
【0256】
ステップS80で、マニフェスト伝票が発行される予定の工事を検索する画面が表示される。ステップS81でユーザーの入力に基づき、マニフェスト伝票番号、工事コード、工事名称等の検索条件で絞り込まれた工事が検索され、ステップS82で、検索結果の工事一覧を表示させる。工事一覧には、工事とそれに関連付けられているマニフェスト伝票番号が含まれている。
【0257】
ユーザーによって、この工事一覧の中から工事リサイクルフローを登録するマニフェスト伝票番号を含む工事が選択されると、ステップS83で選択された工事情報を受け取る。この工事情報に基づき、ステップS84で、マニフェスト伝票番号と副産物品目の指定を行う画面を表示する。ここでは、複数のマニフェスト伝票番号と副産物品目が選択可能となっている。
【0258】
ステップS85では、ステップS84で指定されたマニフェスト伝票番号と副産物品目の整合性が判定される。この場合、選択された複数の副産物の工事リサイクルフローに指定されている業者が同一の組合せであれば整合性があると判定される。すなわち、複数の副産物が同じ組合せの業者によって処理される場合は、複数の副産物は、1つのマニフェスト伝票に記載されることが可能となる。
【0259】
ステップS85で整合性がないと判定された場合(ステップS85;No)は、ステップS84へ戻る。整合性があると判定された場合(ステップS85;Yes)は、ステップS86へ進み、選択された副産物の工事リサイクルフローが一覧表示される。
【0260】
この一覧表示の中から、マニフェスト伝票へ登録される工事リサイクルフローがユーザーによって選択されると、ステップS87で工事リサイクルフローの選択情報を受け取り、ステップS88へ進む。
【0261】
ステップS88では、選択された工事リサイクルフローで使用される施設場所を入力する画面が表示される。この画面では、収集運搬業者が運搬する副産物の発生地、運搬先、積替保管場所、処理業者の処分地が入力される。
【0262】
ステップS89で、整合性が判定される。整合性の判定は、ユーザーの入力に基づき、業者情報が参照され、業者が発生地、運搬先、積替保管場所、処分地の行政許可を有していること、運搬先と処分地が同一であることについて行われる。
【0263】
判定の結果、整合性がある場合(ステップS89;Yes)は、ステップS90で工事リサイクルフローがマニフェスト伝票に関連付けられ処理を終了する。判定の結果、整合性がない場合(ステップS89;No)は、ステップS86へ戻る。
【0264】
マニフェスト伝票対象品目でない副産物に対しては、非マニフェスト擬似伝票が擬似的に発行されるが、非マニフェスト擬似伝票にも上記と略同様の手順で工事リサイクルフローが関連付けられる。
【0265】
【発明の効果】
以上のように、本発明の環境情報システムによれば、産業廃棄物排出業者として、排出した産業廃棄物が最終処分されるまでの確認を行うために、それらに関わる委託業者、委託業者の行政許可、委託契約、委託品目、排出場所がデータとして管理された。これにより、排出物処理を、例えば許可を有しない委託業者へ誤って委託してしまうこと等の違法行為を容易に防ぐことができる。
【0266】
また、本発明の環境情報システムによれば、予め産業廃棄物以外の排出物を含む各副産物に対して、その処理を行う許可を有した収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者及びその処理方法を含めた最終処分までの選択的組合せであるリサイクルフローが設定された。これにより、マニフェスト伝票対象の副産物処理委託に際しては、マニフェスト伝票発行が容易に行われると共に、排出された副産物の最終処分までの処理が確実に把握される。
【0267】
また、本発明の環境情報システムによれば、廃棄物及びマニフェスト伝票対象外品目を含む全ての排出された副産物の品目、数量、処理方法がデータとして登録される。これらのデータから、各種行政報告等に迅速に対応することが可能となる。
【0268】
各副産物は、リサイクルフロー及びマニフェスト伝票発行時の入力データにより、副産物の排出量、再利用・再生品量が集計されるので、それらの把握が容易となり、再生利用率の向上、排出量の規制等を図ることも可能となる。
【0269】
また、本発明の環境情報システムによれば、工事現場からの排出物データに限らず、事業所等から排出されるゴミや使用エネルギー等の環境関連データも取込まれ、それらの集計・閲覧が可能である。このデータは、総合的な環境対策の基礎データとして用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環境情報システムの情報等の流れを示す概略図である。
【図2】本発明の環境情報システムのサブシステム構成を示す説明図である。
【図3】本発明の環境情報システムを実現するハード構成を示す説明図である。
【図4】本発明の環境情報システムのサブシステムの関係を示す説明図である。
【図5】本発明の環境情報システムの初期メニュー画面の一例を示す説明図である。
【図6】業者情報管理システムの業者情報の基本利用フローの概略図である。
【図7】業者基本情報の登録画面の一例を示す説明図である。
【図8】業者施設情報の登録画面の一例を示す説明図である。
【図9】業者許可情報の登録画面の一例を示す説明図である。
【図10】委託基本契約管理システムの処理委託基本契約情報の基本利用フローの概略図である。
【図11】業者委託基本契約情報の表示画面の一例を示す説明図である。
【図12】業者委託基本契約情報の登録確認画面の一例を示す説明図である。
【図13】基本リサイクルフロー管理システムの基本リサイクルフローの基本利用フローの概略図である。
【図14】検索された基本リサイクルフローの一覧表示画面の一例を示す説明図である。
【図15】基本リサイクルフロー登録画面の一例を示す説明図である。
【図16】工事現場情報管理システムの工事現場情報の基本利用フローの概略図である。
【図17】工事現場情報登録画面の一例を示す説明図である。
【図18】工事リサイクルフロー管理システムの工事リサイクルフローの基本利用フローの概略図である。
【図19】工事現場情報に対して基本リサイクルフローの選択を行う画面の一例を示す説明図である。
【図20】マニフェスト伝票管理システムのマニフェスト伝票等の基本利用フローの概略図である。
【図21】マニフェスト伝票出庫登録画面の一例を示す説明図である。
【図22】工事フローパターン品目の指定が行われる画面の一例を示す説明図である。
【図23】マニフェスト伝票への数量等の入力が行われる画面の一例を示す説明図である。
【図24】マニフェスト伝票回収時に確認のための登録を行う画面の一例を示す説明図である。
【図25】非マニフェスト伝票品目に利用可能な工事リサイクルフローの一覧表示の画面の一例を示す説明図である。
【図26】マニフェスト伝票の集計・報告を行うための検索画面の一例を示す説明図である。
【図27】集計されたマニフェスト伝票の一覧表画面の一例を示す説明図である。
【図28】メンテナンス管理システムの登録情報の基本利用フローの概略図である。
【図29】エコシート管理システムのエコシートの基本利用フローの概略図である。
【図30】エコシートの集計データ表示画面の一例を示す説明図である。
【図31】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図32】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図33】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図34】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図35】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【図36】プログラムによる処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 サーバーコンピュータ
200 ユーザーコンピュータ
101,201 CPU
102,202 入力部
103,203 出力部
104,204 送受信部
110,210 記憶部
I インターネット
S 環境情報システム
Claims (6)
- インターネットを含む通信回線網を使用して、環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
ユーザーから環境負荷に関する情報が入力される入力部と、
工事現場から排出される副産物の処理委託を受ける業者が産業廃棄物取り扱いについて行政側から受けている許可と施設に関する情報を含んだ業者情報と、前記業者との副産物処理委託についての契約情報と、前記工事現場に関する情報と、前記副産物の処理を行う前記業者の選択的組合せ情報と、マニフェスト伝票情報と、を記憶する記憶部と、
前記ユーザーに前記各情報を提示する処理と、前記マニフェスト伝票情報に前記業者の選択的組合せ情報を関連付ける処理と、前記マニフェスト伝票を発行する処理と、を行う演算部と、
前記演算部により処理された情報を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
前記演算部は、前記ユーザーからの入力情報と、前記業者情報、前記契約情報及び前記工事現場情報と、に基づいて前記業者の選択的組合せを適正に選択する処理を行うことを特徴とする装置。 - 請求項2に記載の環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
前記演算部は、前記副産物の最終処分を行う業者を含んだ前記業者の選択的組合せを適正に選択する処理を行うことを特徴とする装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
前記副産物は、産業廃棄物と、産業廃棄物以外の排出物であることを特徴とする装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
前記演算部は、前記ユーザーから入力される環境負荷に関する情報と前記マニフェスト伝票情報とを集計する処理と、前記ユーザーに前記集計された情報を提示する処理と、を行うことを特徴とする装置。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の環境負荷に関する情報を提供する装置であって、
前記入力部または出力部は、通信回線網に接続されたことを特徴とする装置。
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