JP4683737B2 - 薄肉樹脂容器 - Google Patents
薄肉樹脂容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4683737B2 JP4683737B2 JP2001027031A JP2001027031A JP4683737B2 JP 4683737 B2 JP4683737 B2 JP 4683737B2 JP 2001027031 A JP2001027031 A JP 2001027031A JP 2001027031 A JP2001027031 A JP 2001027031A JP 4683737 B2 JP4683737 B2 JP 4683737B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin container
- label
- thin
- rubbing
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロー成形により成形され、胴部にラベルが装着される樹脂量/内容量が1〜7g/100mLの薄肉樹脂容器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
各種の洗剤や食品等を収容する容器として、プロー成形により成形されたポリプロピレンやポリエチレン等の樹脂からなる容器が多く用いられている。このようなブロー成形による樹脂容器は、環境への対応等を鑑みて、好ましくは樹脂量が少なく肉厚の薄い薄肉容器として用いられる。またこのような樹脂容器には、容器の装飾や強度の補強のために、例えばシュリンクラベル等の巻きラベルが胴部の外周面を覆って装着される。
【0003】
樹脂容器の胴部の外周面に巻きラベルを装着した際に、巻きラベルが擦れるのを防止するために、巻きラベルの取り付け面を挟んだ上下の位置にラベルの擦れ防止用の段差を設け、ラベル面を凹状とした樹脂容器が知られている。このようなラベルの擦れ防止用の段差は、樹脂容器をブロー成形する際に、金型に設けた段差部を介して胴部に形成される。
【0004】
しかしながら、従来のラベルの擦れ防止用の段差を設ける技術によれば、樹脂容器を成形するために金型が繰り返し使用されると、ブロー成形時に空気を吹き込んで樹脂を金型に押し付ける際に、空気が十分に抜けることなく、金型の段差部において押し付けられた樹脂との間に残留しやすくなる結果、ラベルの擦れ防止用の段差部における樹脂容器の肉厚が薄くなり、これによって樹脂容器の圧縮強度等の物理的強度が低下することになるという課題があった。
【0005】
本発明は、ラベル擦れ防止用段差における樹脂容器の肉厚を十分に確保して圧縮強度等の物理的強度が低下するのを容易に回避することのできる薄肉樹脂容器の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ブロー成形により成形され、胴部にラベルが装着される樹脂量/内容量が1〜7g/100mLの薄肉樹脂容器であって、前記胴部にはラベル擦れ防止用段差が形成され、該ラベル擦れ防止用段差は、上段部と下段部との間に上段部に対して40〜20度の角度で傾斜する傾斜面を介在させて構成されている薄肉樹脂容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明の好ましい実施形態に係る薄肉樹脂容器10は、例えば詰替用の液体洗剤を収容する、内容量が400mL程度、樹脂量/内容量が5g/100mL程度の樹脂容器である。この薄肉樹脂容器10の胴部11の外周面には、例えばシュリンクラベル等の巻きラベル12が装着される。また薄肉樹脂容器10は、例えば空気を取り込みやすいポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなり、金型を用いた例えば射出延伸ブロー成形等のブロー成形により成形される。
【0008】
本実施形態によれば、薄肉樹脂容器10の胴部11には、これの外周面に沿って装着される巻きラベル12が上下方向に擦れるのを防止するために、巻きラベル12の取り付け面13を挟んだ上下の位置にラベル擦れ防止用段差14が設けられており、このラベル擦れ防止用段差14は、図2(a)に示すように、上段部15と下段部16との間に上段部に対して40〜20度の角度θで傾斜する傾斜面17を介在させて構成されている。
【0009】
また、本実施形態によれば、ラベル擦れ防止用段差14の上段部15と下段部16の段差G1は、その最も大きい部分で0.1〜1.0mmとなっている。さらに、ラベル擦れ防止用段差14は、少なくともブロー成形におけるパーティング面20(図1参照)と最も離間した部位に設けられると共に、その段差を減少させつつこの最も離間した部位の両側に延設され、パーティング面20に近接する部位においては段差がなくなって胴部11の外周面に擦りつけられた状態となっている。
【0010】
なお、上記記載におけるラベル擦れ防止用段差14の下段部16は、巻きラベル12の取り付け面13となる部分であり、上段部15は、傾斜面17を挟んで取り付け面13の上方又は下方に位置する胴部11の外周面によって構成される部分である。また、薄肉樹脂容器10のパーティング面20と最も離間した部位とは、薄肉樹脂容器10の胴部がパーティング面20と平行な面を備える場合には当該平行な面上の部位を、パーティング面20と平行な面を備えていない場合には、パーティング面20と最も離間した部分を中心としてこれの両側数cm程度の部分を含むものである。
【0011】
そして、本実施形態によれば、図2(a)に示すように、ラベル擦れ防止用段差14は、上段部15と下段部16との間に上段部に対して40〜20度の角度θで傾斜する傾斜面17を介在させて構成されているので、ブロー成形により成形される薄肉樹脂容器10のラベル擦れ防止用段差部14における肉厚を十分に確保して圧縮強度等の物理的強度が低下するのを容易に回避することができる。
【0012】
すなわち、従来の技術によれば、図3(a)に示すように、ラベル擦れ防止用段差30は、上段部31と下段部32との間に上段部31に対して45度以上の角度θ’で傾斜する傾斜面33を、例えば曲率半径R3が0.3mm程度の曲面部を介して介在させることにより構成されていたため、図3(b)に示すように、ブロー成形用の金型34が繰り返し使用されるに従い、ブロー成形時に空気を吹き込んで樹脂35を金型34に押し付ける際に、空気が十分に抜けなくなって、金型34の段差部において押し付けられた樹脂35との間に空気36が残留しやすくなる結果、樹脂の冷却時の空気36による断熱作用も加わって、ラベル擦れ防止用段差30における樹脂容器の肉厚が薄くなり、これによって樹脂容器の圧縮強度等の物理的強度が低下することになるという課題があった。
【0013】
これに対し、本実施形態によれば、図2(a)に示すように、ラベル擦れ防止用段差14は、上段部15と下段部16との間に上段部に対して40〜20度の角度θで傾斜する傾斜面17を、例えば曲率半径R1が1.0mm程度の曲面部を介して介在させることにより構成されているので、図2(b)に示すように、ブロー成形用の金型18が繰り返し使用されても、ブロー成形時に空気を吹き込んで樹脂19を金型18に押し付ける際に、空気が十分に抜け出て金型18の段差部において押し付けられた樹脂19との間に残留することがなく、したがってラベル擦れ防止用段差14における樹脂容器の肉厚を十分に確保し、薄肉樹脂容器10の圧縮強度等の物理的強度が低下するのを容易に回避することが可能になる。なお、傾斜面17の傾斜角度θを40〜20度とすることにより、成形時に空気を十分に抜け出させて残留させないようにすることができると共に、外観を見にくくすることがない。
【0014】
また、本実施形態によれば、ラベル擦れ防止用段差14の上段部15と下段部16の段差G1が0.1〜1.0mmとなっているので、ブロー成形時に空気を吹き込んで樹脂19を金型18に押し付ける際に、金型18の段差部において押し付けられた樹脂19との間に空気が残留するのを更に効果的に回避することが可能になる。なお、段差G1を0.1〜1.0mmとすることにより、ラベルが擦れてしまうのを効果的に防止できると共に、外観を見にくくすることがなく、また圧縮強度を低下させずに保持することができる。
【0015】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、ラベル擦れ防止用段差は、薄肉樹脂容器の全周に亘って設けても良く、また空気の抜けにくいパーティング面と最も離間した部位の傾斜面のみを40〜20度の傾斜角度とし、パーティング面に近い部位は従来と同様の45度以上の傾斜角度のラベル擦れ防止用段差とすることもできる。また、本発明は、ポリオレフィン樹脂による薄肉樹脂容器に限定されることなく、ブロー成形により成形されるその他の樹脂による薄肉樹脂容器に採用することもできる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の薄肉樹脂容器によれば、ラベル擦れ防止用段差における樹脂容器の肉厚を十分に確保して圧縮強度等の物理的強度が低下するのを容易に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る薄肉樹脂容器を説明する斜視図である。
【図2】(a)は、本発明の一実施形態に係る薄肉樹脂容器のラベル擦れ防止用段差を説明する拡大断面図、(b)は、ラベル擦れ防止用段差をブロー成形により形成する状況を説明する拡大断面図である。
【図3】(a)は、従来の薄肉樹脂容器のラベル擦れ防止用段差を説明する拡大断面図、(b)は、従来のラベル擦れ防止用段差をブロー成形により形成する状況を説明する拡大断面図である。
【符号の説明】
10 薄肉樹脂容器
11 胴部
12 巻きラベル
13 巻きラベルの取り付け面
14 ラベル擦れ防止用段差
15 上段部
16 下段部
17 傾斜面
18 金型
19 樹脂
20 パーティング面
Claims (3)
- ブロー成形により成形され、胴部に巻きラベルが装着される樹脂量/内容量が1〜7g/100mLの薄肉樹脂容器であって、前記胴部にはラベル擦れ防止用段差が形成され、該ラベル擦れ防止用段差は、上段部と下段部との間に上段部に対して40〜20度の角度で傾斜する傾斜面を曲面部を介して介在させて構成されており、前記ラベル擦れ防止用段差は、少なくとも前記ブロー成形におけるパーティング面と最も離間した部位に設けられており、パーティング面に近接する部位においては段差がなくなって前記胴部の外周面に擦りつけられた状態となっている薄肉樹脂容器。
- 前記ラベル擦れ防止用段差の上段部と下段部の段差が最大部で0.1〜1.0mmである請求項1記載の薄肉樹脂容器。
- 前記曲面部の曲率半径が略1.0mmである請求項1又は2に記載の薄肉樹脂容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027031A JP4683737B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 薄肉樹脂容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001027031A JP4683737B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 薄肉樹脂容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002225117A JP2002225117A (ja) | 2002-08-14 |
JP4683737B2 true JP4683737B2 (ja) | 2011-05-18 |
Family
ID=18891753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001027031A Expired - Lifetime JP4683737B2 (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 薄肉樹脂容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4683737B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6382715U (ja) * | 1986-11-19 | 1988-05-31 | ||
JPH04201838A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-22 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 耐ストレスクラッキング性と自立安定性とを有する耐圧プラスチックボトル |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6447630A (en) * | 1987-08-19 | 1989-02-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Speed controller for vehicle |
-
2001
- 2001-02-02 JP JP2001027031A patent/JP4683737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6382715U (ja) * | 1986-11-19 | 1988-05-31 | ||
JPH04201838A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-22 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 耐ストレスクラッキング性と自立安定性とを有する耐圧プラスチックボトル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002225117A (ja) | 2002-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4687855B2 (ja) | 小型偏平容器用プリフォーム及び小型偏平容器 | |
JP2006327666A (ja) | 容器用把手・把手付容器及びその製造方法 | |
JP4683737B2 (ja) | 薄肉樹脂容器 | |
JP4700297B2 (ja) | グリップボトル | |
JPH08133322A (ja) | 壜 体 | |
JPH04366604A (ja) | 合成樹脂瓶体ブロー成形用予備成形体 | |
JP2000109075A (ja) | キャップホルダーを設けたプラスチックボトル | |
JP2508572B2 (ja) | 把手付合成樹脂製容器の製法 | |
JP3834435B2 (ja) | 把手体および把手付プラスチックボトル | |
JPH08217075A (ja) | 取手付プラスチツクボトル | |
JP3627110B2 (ja) | 内底部が1箇所に向って窪んでゆく硝子容器の製造方法 | |
JPH06263150A (ja) | 把手付きプラスチック容器 | |
JP3979618B2 (ja) | 合成樹脂製肉薄容器の成形方法 | |
JPH09272539A (ja) | 把手付プラスチックボトル | |
JP3776379B2 (ja) | 軸受部を有するブロー成形体 | |
JPS63294352A (ja) | 取手付プラスチックブロ−ボトル | |
JP3286266B2 (ja) | 水差し兼用如雨露 | |
JP2671654B2 (ja) | 取手付プラスチックブローボトル | |
JP2002274542A (ja) | 把手及び把手付きプラスチックボトル | |
JP3022925U (ja) | メガホン兼用カップ | |
JPH06298255A (ja) | 取手付きプラスチックボトル | |
JP2005035555A (ja) | 耐熱性ポリエステル製容器 | |
JPH06263149A (ja) | 把手付きプラスチック容器 | |
JP2000043887A (ja) | 把手付きプラスチックボトル | |
JPS60105505A (ja) | 一体発泡成形品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080123 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110208 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110208 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4683737 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140218 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |