JP4683596B2 - 悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、悪戯による開封の痕跡を確実に残すことができる悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の悪戯防止付き上包み包装体に関する従来技術としては、例えば実開昭61−110563号公報の悪戯的開封を検知する包装や実開昭61−107721号公報の改ざん防止容器、実開昭61−97164号公報の不正開封防止可能な包装体等が挙げられる。
【0003】
先ず実開昭61−110563号公報の包装は、被包装品を上包みする包材の折り込みシール域に印刷を施すものであり、その開封がなされた後に印刷の復元を不可能とすることで包装体に悪戯防止効果を付与するものである。
次に実開昭61−107721号公報の容器は、被包装品の外面にフィルム包材を接着したものであり、その開封後に包材の剥離がなされた痕跡を確実に視認可能とすることで包装体に悪戯防止効果を付与するものである。
【0004】
また、実開昭61−97164号公報の包装体は被包装品をシュリンクフィルムにて上包みしたものであり、このようなシュリンク包装は、その開封時には必ず包材の破壊を伴うことで包装体に悪戯防止効果を付与することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した包材の折り込みシール域への印刷や被包装体と包材との接着は、本来の上包み包装工程に加えて別途新たな悪戯防止加工を行うための設備を必要とするため、包装機の複雑化やその生産効率の低下を招く。また、シュリンク包装は包装機においてシュリンクトンネル等の専用設備を必要とするほか、包材が静電気を帯びて埃を吸着するため美観的に折り畳み包装に劣る。
【0006】
この点、例えば特開平11−1189272号公報に記載された上包み包装体は、包材の継ぎ目が全て合掌張りで強固に接着されたフィンシール包装体であり、本来の包装のみで確実に開封痕を残すことができるため、悪戯防止の目的に適した包装形態であるといえる。しかしながら、この公知の包装体は被包装品の密封性の向上を目的としているため、もともと開封性が悪く、あえて易開封性を与えるために別途フィンシール部を横断しないように開封テープを設けたり、そのテープ摘みを形成したりする必要がある。
【0007】
そこで本発明は、包装工程を複雑化することなく確実な悪戯防止効果を実現することができ、また美観性を損なわず、開封性にも優れた形態の悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被包装品の胴回りでは包材を封筒張りにより胴シールする一方、胴巻きにより形成される包材の両耳部にフィンシール帯を形成することで上記の課題を解決している。
具体的には、本発明の悪戯防止付き上包み包装体(請求項1)は、直方体形状の被包装品の胴回りに熱融着性の包材を胴巻きし、その両端部を横倒し姿勢の被包装体でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせて胴シールした胴巻き部と、包材の胴巻きにより被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する包材の耳部をそれぞれ対応する被包装品の側面に向けて順次折り込んで形成した2つのサイド折り込み面とを備えており、各サイド折り込み面は、包材の耳部の突出端における開口を閉じるフィンシール帯と、このフィンシール帯とともに包材の耳部が順次折り込まれた状態でシールされたサイドシール領域とを有し、一対のフラップはそれぞれ折り込み前に付け根部分を残してフィンシール帯の横断方向に溶断され、前記付け根部分での包材がその溶断線に沿って相互に溶着されている。
【0009】
また、本発明の悪戯防止付き上包み包装体の成形方法(請求項6)は、直方体形状の被包装品の胴回りに熱融着性の包材を胴巻きし、その両端部を被包装品の横倒し姿勢でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせて胴シールし、この胴巻部の形成により、被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する包材の耳部をそれぞれ対応する被包装品の側面に向けて順次折り込んで2つのサイド折り込み面を形成するものである。
【0010】
上述したフィンシール帯は以下のようにして形成される。すなわち包材の胴巻き後、耳部の突出端における開口の周縁部が被包装品の側面の中央位置で扁平した合わせ目に成形されることにより、この合わせ目を挟んだ被包装品の側面の両端縁から耳部の他の部位がそれぞれ折り込まれ、かつ、合わせ目の長手方向に沿う被包装品の側面の両端縁から拡開して延びる一対のフラップに成形される。この状態で、耳部に成形した合わせ目をその内面にて相互に接着することにより上述のフィンシール帯が形成される(請求項1,6)。
【0011】
またサイドシール領域はフィンシール帯の形成後、そのフィンシール帯を耳部の合わせ目と他の部位との境目から被包装品の側面に向けて折り込んだ後、その両端部を一対のフラップとともに被包装品の側面に向けて折り込み、これら折り込み済みのフィンシール帯および一対のフラップを被包装品の側面にてサイドシールすることにより形成される(請求項1,6)。
【0012】
上述した悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法によれば、そのサイド折り込み面に悪戯を受け、たとえサイドシール領域が巧妙に剥離されたとしても、その後にフィンシール帯を破断しない限り、その折り込み前のように包材の耳部を開かせることはできない。また胴巻き部に悪戯を受けて胴シール部分だけが巧妙に剥離されたとしても、同様にフィンシール帯を破断しない限り、胴巻き部から被包装品を取り出すことはできない。
【0013】
一方、このような悪戯防止効果を有していても、上述した悪戯防止付き上包み包装体の胴巻き部は封筒張りによる胴シールがなされているため、その正当な開封作業は容易である。
本発明の悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法(請求項2,7)は上記と別の形態を有することができ、具体的には上述のサイド折り込み面に代えてサイド閉塞部を備えている。包材の胴巻き部は上記の形態と同様にして形成されるが、各サイド閉塞部の形成はサイド折り込み面の場合と異なる。具体的には、各耳部におけるフィンシール帯の形成およびその折り込み後、一対のフラップをフィンシール帯の両端部とともにそれぞれ被包装品の胴回りに向けて折り込み、そして折り込み後のフラップおよびフィンシール帯を包材の胴巻き部に対してそれぞれシールすることにより各サイド閉塞部が得られている。
【0014】
このようなサイド閉塞部は、上述したサイド折り込み面と同様の悪戯防止効果を有するほか、一対のフラップが被包装品の側面にて耳部に折り重なっていないためフィンシール帯が大きく露出し、これにより耳部が強固に接着されていることを容易に視認させることができる。また、例えば刃物等を用いた悪戯によりフィンシール帯や耳部が切り裂かれた場合、その切り裂き痕が確実に視認される。
【0015】
また本発明の悪戯防止付き上包み包装体およびその成形方法(請求項1,2,6,7)は、上述したサイド折り込み面およびサイド閉塞部のいずれを備える形態にあっても、その一対のフラップがそれぞれ折り込み前に付け根部分を残してフィンシール帯の横断方向に溶断されているものでもよい。この場合、付け根部分での包材はその溶断線に沿って相互に溶着されたものとなり、フィンシール帯に加えて各溶断線が剥離不可能な部分となる。
【0017】
上述した各種の形態において、フィンシール帯はその折り込み線となるべき合わせ目とその他の部位との境目に沿って線状に形成された接着域を含むことができる(請求項3)。この場合、包材の接着を線状の接着域だけで行うことにより、悪戯防止効果を損なうことなくフィンシールに要する時間の短縮化が可能である。また、線状の接着域はフィンシール帯における包材の熱変形を最小限にとどめ、上包み包装体の美感性を向上する。
【0018】
更に詳しくは、上述した線状の接着域の形成は包材の母材融着によりなされている(請求項4)。この場合、包材の耳部がその合わせ目で互いに溶融し、これによりフィンシール帯での包材の剥離性は完全に消失する。したがって、上包み包装体の悪戯開封時には母材ごと包材が破壊されて確実な悪戯痕となる。また、このような母材融着は、従来のレジスタンスシールで使用されるヒータのシール温度を高めるだけで容易に実現できるという利点がある。
【0019】
一方、上述した胴巻き部は、その内面に付着されて被包装品の胴回りに巻回される開封テープを更に含んでいる(請求項5)。これにより本発明の上包み包装体は、その悪戯防止効果とともに正当開封時には開封テープによる易開封性をも合わせて有するものとなる。また言うまでもなく、胴巻き部には封筒張りによる胴シールがなされるため、特に胴シール域を避けて開封テープを設ける必要もない。
【0020】
【発明の実施の形態】
悪戯防止付き上包み包装体の第1実施形態を説明するあたり、図1を参照しながら、その前提となる上包み包装体を以下に説明する。この上包み包装体は例えば、製品を箱詰めにした被包装品2と、この被包装品2を上包みするフィルム包材4とからなっている。フィルム包材4は熱融着性を有したものとなっており、図1の包装体では母材層のみで熱融着性を有する材料が用いられている。ただしフィルム包材4は母材層とシーラント層とを有するものでもよい。
【0021】
被包装品2は直方体形状をなし、図示の横倒し姿勢でみて手前側の前面、その後側に隠れた後面、上面、その下側に隠れた底面および一対の両側面(一方のみが図示されている)からなる6面体である。ただし被包装品2である外箱のデザイン上、その直立姿勢で上包み包装体が製品として扱われる場合もあり、この場合は上述した被包装品2の両側面がそれぞれ上下(天地)に位置することとなる。なお以下の説明では便宜上、図1の横倒し姿勢でみた場合を基準として被包装品2の各面を統一的に呼称するものとする。
【0022】
フィルム包材4は、被包装品2の前面、上面、後面および底面からなる胴回りに胴巻きして形成された胴巻き部6と、被包装品2の両側面をそれぞれ閉じた2つのサイド折り込み面8とを備えている。
胴巻き部6は被包装品2の胴回りにフィルム包材4を胴折りし、更にその両端部を互いに重ね合わせて胴シールすることにより形成されており、図1の例では被包装品2の上面に対応して胴シール域10が形成されている。またフィルム包材4には、胴巻き部6の内面に開封テープ12が予め貼り付けられており、この開封テープ12は胴巻き部6とともに被包装品2の胴回りに巻回されている。
【0023】
一方、各サイド折り込み面8は上述したフィルム包材4の胴巻き部6の形成に伴い、被包装品2の胴回りの両側に突出する部分、つまりフィルム包材4の耳部をそれぞれ対応する側面に向けて順次折り込むことで形成されている。これらサイド折り込み面8の詳細は、その具体的な成形過程をみることでより理解が容易となる。
【0024】
図2は、上述した上包み包装体の成形過程を示しており、以下に本発明の悪戯防止付き上包み包装体の成形方法とともに、各サイド折り込み面8の詳細について説明する。
図2に示されるように、被包装品2は所定の包装経路に沿って移送され、この移送過程でフィルム包材4の折り込みが順次実施される。先ず、被包装品2は包装経路の上流から図示しない供給コンベヤ上を押せ押せ方式で横方向に移送され、供給コンベヤの終端位置でエレベータにより一個ずつ上方へ切り出される。
【0025】
エレベータの先方には、その上方よりフィルム包材4が供給されており、その供給経路は包装経路を横断して延びている。切り出された被包装品2はエレベータの上昇位置から図示しないプッシャによりフィルム包材4に向けて押し出される。被包装品2の押し出し先にはターレット14が配置されており、被包装品2はその押し出しに伴い、フィルム包材4とともにターレット14の入口位置でそのポケット内に押し込まれる。このとき、図示のようにフィルム包材4は被包装品2の回りに胴折りされる。
【0026】
ターレット14は、そのポケット内にフィルム包材4とともに被包装品2を受け入れると間欠的に回転し、この回転動作に伴い、ポケットから突出したフィルム包材4の一端部、つまり、胴フラップ16が被包装品2の胴回りに向けて折り込まれる。次に、胴フラップ16はフィルム包材4の他端部の上に重ね合わせられ、この状態で、フィルム包材4の両端部は図示しない胴シーラにより胴シールされる。この胴シールにより、被包装品2の胴回りにフィルム包材4の胴巻き部6が形成される(図2中のA位置)。
【0027】
フィルム包材4の胴巻きがなされた被包装品2は、ターレット14の出口位置でそのポケットから排出される。このときフィルム包材4には、上述した胴巻き部6の形成により、被包装品2の胴回りの両側にそれぞれ突出する耳部18が形成されている。耳部18は被包装品2の胴回り形状に合わせて角筒状をなしており、それぞれ突出端において四角形状に開口している。
【0028】
ターレット14から排出された被包装品2は、その供給時の状態から胴回りに180゜反転された状態となって引き続き包装経路上を横方向に移送される。ターレット14から先の包装経路の両側には拡開装置19が配置されており、この拡開装置19は一対の拡開爪20を備えている。これら拡開爪20は互いに密着した状態で被包装品2の側面に向けて前進し、そして、両耳部18の開口を通じてその内側に先端部を進入させる。この後、一対の拡開爪20は被包装品2の移送に同期して横方向に移動しながら互いに分離し、被包装品の移送方向に離間する。
【0029】
上述した拡開爪20の分離動作により、はじめ角筒状をなしていた耳部18は被包装品2の側面に対して中間的な折り込み形態に変形される。具体的には、一対の拡開爪20の分離動作に伴い、耳部18の突出端における開口の周縁部は被包装品2の側面の中央位置で扁平した合わせ目22に成形される(図2中のB位置)。これにより、合わせ目22を挟んだ両側、つまり、図2でみてその上下に位置する耳部18の他の部位が被包装品2の側面の上下端縁からそれぞれ折り込まれるとともに、拡開爪20の分離方向、つまり、合わせ目22の長手方向に沿う被包装品2の側面の前後端縁から拡開して延びる一対のフラップ24に成形される。
【0030】
この状態で被包装品2は更に移送され、拡開装置19より下流側の包装経路の両側にそれぞれ設けられている上下一対のエッジシーラ26に到達する。これらエッジシーラ26は合わせ目22を上下から挟み付け、この合わせ目22と耳部18のその他の部位との境目に沿って線状の接着域を形成する。このとき各エッジシーラ26のシール温度はフィルム包材4の母材融着温度にまで高められており、この合わせ目22の接着により、被包装品2の両側にて耳部18の開口を閉じるフィンシール帯28が形成される(図2中のC位置)。
【0031】
フィンシール帯28の形成後、被包装品2は揺動レバー30に受け取られ、この揺動レバー30は被包装品2を包装経路の上方から抱え込んで下方に旋回する。この旋回動作に伴い、両側のフィンシール帯28は折りガイド(図示していない)に案内されて被包装品2の側面に向けて折り込まれ、このときフィンシール帯28は上述した合わせ目22とその他の部位との境目、つまり、その付け根が折り込み線となる(図2中のD位置)。この後、揺動レバー30は上方へ旋回して元の待機位置まで復帰し、次の被包装品2が移送されてくるのを待ち受ける。
【0032】
揺動レバー30が被包装品2から離れると、被包装品2はその胴回りに90゜転回された状態で更に横方向に移送される。このとき包装経路の両側には図示しないフラップ折りガイドが配置されており、この移送過程で、フィンシール帯28の両端部が一対のフラップ24とともに被包装品2の側面に向けて折り込まれる(図2中のD〜F位置)。
【0033】
この後、被包装品2は引き続き移送され、このF位置から先方には包装経路の両側に図示しないサイドシーラが配置されている。したがって被包装品2が移送される過程で、折り込み済みのフィンシール帯28および一対のフラップ24がそれぞれ被包装品2の側面にてレジスタンスシール、つまり、サイドシールがなされ、これらの接着部分にサイドシール領域が形成される(図中のF位置以降)。またこの時点で、悪戯防止付き上包み包装体の成形が完了する。
【0034】
以上の成形方法により得られた上包み包装体の各サイド折り込み面8は、図3に示される折り込み構造を有する。具体的には、サイド折り込み面8は先ず、被包装品2の上下面にそれぞれ連なる耳部18の一部分、つまり、その折り込み過程における合わせ目22の他の部位を被包装品2の上下端縁からそれぞれ折り込んで側面に密着させた折り込み部分32と、この折り込み部分32の外側に折り込んで重ね合わされたフィンシール帯28の内側部分34と、フィンシール帯28のうちフラップ24とともに折り込まれて内側部分34に重なり合った折り返し部分36およびフラップ24とからなる。なお、図3の断面でみると、折り込み部分32には胴巻き部6において胴シール域10の上側に連なるラップ部分38が重なっているが、ラップ部分38を縦断しない断面でみると折り込み部分32は一重であり、またフィンシール帯28の内側部分34は二重である。
【0035】
またフィンシール帯28の付け根、つまり、その折り込み過程での合わせ目22と他の部位との境目には線状の接着域40が形成されており、この接着域40では、互いに接着されたフィルム包材4の母材が溶融している。そして、上述のサイドシール領域では折り込み部分32、フィンシール帯28の内側部分34、その折り返し部分36およびフラップ24が相互に重なり合った状態でレジスタンスシールにより接着されている。なお、図3ではフィルム包材4の厚みを誇張して示しているため、フラップ24と折り込み部分32との間に隙間があるように見えるが、これは単に作図上の都合によるものであり、実際にはほとんどこの隙間は残されていない。
【0036】
上述の悪戯防止付き上包み包装体によれば、サイド折り込み面8が悪戯を受け、例えば図4に示されるように、たとえ折り込み部分32とフィンシール帯28やフラップ24との間のレジスタンスシールだけが巧妙に剥離されたとしても、フィンシール帯28の付け根は全て剥離性のない接着域40により接合されているため、このフィンシール帯28を剥離することができない。したがって、サイド折り込み面8が悪戯により開封されることはない。
【0037】
一方、胴巻き部6に悪戯を受けて、たとえ胴シール域10だけが巧妙に剥離されたとしても、図4から明らかなように、胴巻き部6はサイド折り込み面8にて折り込み部分32やフラップ24に連なっているから、単に胴シール域10のみを剥離しただけでは被包装品2を取り出すことができない。このため、胴巻き部6から悪戯による開封を試みるときは必ずサイド折り込み面8にまで悪戯が及ぶため、この場合も同様にフィンシール帯28の剥離は不可能であることから、悪戯により開封することができない。
【0038】
逆に、いずれの場合も上包み包装体が悪戯によって開封された場合には、必ずフィンシール帯28における接着域40の破断を伴うことから、その開封の痕跡が接着域40の破断として確実に残ることとなる。
また、完成された上包み包装体でみれば、その胴巻き部6には封筒張りによる胴シール域10が露出するだけであることから、その美観性を損なわない。またサイド折り込み面8においては、そのフィンシール帯28は接着域40以外の部位に熱変形を受けていないため、通常のレジスタンスシールだけで良好に密着したサイドシール領域の形状を実現でき、その美観性を大きく向上することができる。
【0039】
一方、図1からも明らかなように、サイド折り込み面8にはフィンシール帯28の折り込みにより、接着域40がフラップ24を透過して一条のシール線として視認できるものとなる。このようなシール線の存在は、正当に上包み包装体を見るものに対して美観性の面で大きな妨げとならないかわりに、悪戯の意図をもってサイド折り込み面8を視るものに対しては、そのサイド折り込み面8がしっかりとシールされていることを明瞭にアピールするものとなる。それ故、フラップ24が折り込み部分32にレジスタンスシールを介して接合されているだけであっても、接着域40によるシール線の存在はその悪戯による開封を防止するための有効な警告となる。
【0040】
また、図2の包装過程でフィンシール帯28の形成に使用されるエッジシーラ26は、例えば従来のレジスタンスシールで使用されるヒータブロックの加熱面をエッジ状に変形してヒータ温度を母材融着温度にまで高めることにより容易に実現することができる。したがって、実際の包装機においてフィンシール帯28の形成のために特別な設備を設ける必要がなく、本発明の成形方法の実施を容易かつ低廉に行うことが可能である。
【0041】
図5は、図1における悪戯防止付き上包み包装体とは異なる形態の包装体の成形方法を示している。この場合、被包装品2は前面および後面が上面および底面よりも小さく、側面は横長の長方形をなしている。
ここでは先ず、被包装品2のフィルム包材4への押し込みにより、フィルム包材4が被包装品2の胴回りにU字状に胴折りされる。そして、被包装品2の前面側にて上下一対の胴フラップ16が形成され、このうち下側の胴フラップ16は折り上げガイド42により折り込まれた後、上側の胴フラップ16が胴シーラ44により折り込まれる。この状態で、一対の胴フラップ16は被包装品2の前面にて互いに重なり合い、そして胴シールされる。この胴シールにより被包装品2の胴回りに胴巻き部6が形成される。
【0042】
フィルム包材4の胴巻き後、上述した拡開装置19による合わせ目22の成形や拡開した一対のフラップ24の成形、そして、エッジシーラ26によるフィンシール帯28の形成は同様に行われる。この後、被包装品2の移送に伴い、フィンシール帯28は上下一対の冷却ガイド46間のガイドスリットを通じて案内され、ここで線状の接着域40の冷却とフィンシール帯28の整形がなされる。
【0043】
次に、フィンシール帯28の折り込みは折り上げシーラ48によりなされ、この折り上げシーラ48はフィンシール帯28を上向きに折り込むとともに折り込み部分32に対してフィンシール帯28をレジスタンスシールする。
フィンシール帯28の折り込み後、一対のフラップ折りシーラ50が上昇してフィンシール帯28の両端部および一対のフラップ24の折り込みを案内し、その湾曲したガイド面52に沿ってこれらフィンシール帯28の両端部および一対のフラップ24は被包装品2の側面に対して直角に折り曲げられる。続いて一対のフラップ折りシーラ50は互いに近接し、この近接動作に伴いフィンシール帯28の両端部および一対のフラップ24が被包装品2の側面に向けて折り込まれる。そして、フィンシール帯28および一対のフラップ24はフラップ折りシーラ50によりレジスタンスシールされ、これによりサイドシール領域の形成とともに上包み包装体の成形が完了となる。この場合、完成された上包み包装体でみて、胴シール域10は一方のフラップ24に連なった形態となる。
【0044】
上述した上包み包装体の成形方法のうち、例えば胴巻き部6の形成過程は各種に変形することができるものの、図2に示した包装過程では、被包装品2の押し込みとともにフィルム包材4が被包装品の胴回りにJ字状に胴折りされており、それゆえ、胴フラップ16は被包装品2の上側のみに形成されていることに留意すべきである。
【0045】
これに対し、例えば図6に示されるように、被包装品2の押し込みとともにフィルム包材4がU字状に胴折りされる形態では、その上下に一対の胴フラップ16が形成される。この場合、胴シール域10はターレット14の外周に位置し、胴巻き後の被包装品2がターレット14から排出されたとき、胴シール域10は包装経路の移送方向でみて先方に位置する。この後、図2の包装過程と同様にして上包み包装体の形成が完了すると、その包装体でみて、胴シール域10は一方のフラップ24(図5の形態と反対側)に連なった形態となる。
【0046】
また、図5に示した包装過程では、垂下されたフィルム包材4に対して被包装品2が押し込まれることで胴折りがなされており、それゆえ、胴フラップ16は被包装品2の手前側に形成されている。
これに対し、例えば図7に示されるように、水平に供給されたフィルム包材4に対し、その下方から被包装品2の上昇とともにフィルム包材4がU字状に胴折りされる形態では、その下方に下向き一対の胴フラップ16が形成される。この場合、胴シール域10はボトムシールにより形成され、被包装品2の底面に胴シール域10が位置する。この後、図5の包装過程と同様にして上包み包装体の形成が完了すると、その包装体でみて、胴シール域10はフィンシール帯28の下側(図1の形態と反対側)に連なった形態となる。
【0047】
その他、図5に示される包装過程では、胴巻き部6の形成をターレットにより行うものであってもよい。この場合、胴シール域10がターレットの外周に位置し、完成された上包み包装体でみて、その胴シール域10は他方のフラップ24(図5の形態と反対側)に連なった形態となる。
図8は、第2実施形態の前提となる上包み包装体を示しており、この場合、上包み包装体は前述のサイド折り込み面8に代えてサイド閉塞部54を有している。サイド閉塞部54は胴巻き部6の形成後、その両側にそれぞれ形成されており、図8には一方のサイド閉塞部54が示されている。
【0048】
サイド閉塞部54は、前述のサイド折り込み面8と同様にフィンシール帯28および一対のフラップ24を有している。サイド閉塞部54がサイド折り込み面8と異なるのは、一対のフラップ24およびフィンシール帯28の両端部がともに被包装品の胴回りに向けて折り込まれ、そして、胴巻き部6に対してレジスタンスシールされているところである。
【0049】
図9は、図8の上包み包装体を成形する過程の一部を示している。この場合、胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、フィンシール帯28の折り込み等は図2と同じ過程を経て行われる(図9中のD位置)。
この後、被包装品2が横方向に包装経路を移送される過程で一対のフラップ24はフィンシール帯28の両端部とともに被包装品2の胴回りに向けて折り込まれ、そして、胴巻き部6に対してレジスタンスシールされる(図2中のE〜F位置)。なお、フラップ24等の折り込みおよびレジスタンスシールは、ヒータブロックを用いて折り込みとシールとの両方を行うものでもよいし、あるいは折り込みガイドによりフラップ24等の折り込みを行った後、ヒートシーラによりレジスタンスシールを行うものであってもよい。
【0050】
図8の場合、フラップ24等が折り込み部分32に折り重なっていないため、フィンシール帯28の接着域40を上包み包装体の外面に明瞭に露出させることができる。したがって、接着域40によるシール線の存在は悪戯開封を試みようとするものに対する強力なアピールとなり、未然に悪戯開封を断念させる効果を奏する。
【0051】
図10は、第1実施形態の上包み包装体を示している。この上包み包装体は前述のサイド折り込み面8を変形して得ることができ、具体的にはフラップ24等がその付け根部分56を残して溶断されたものとなっている。
図11は、第1実施形態の上包み包装体を成形する過程の一部を示している。その胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、フィンシール帯28の折り込みは図2と同じ過程を経て行われる(図11中のD位置)。
【0052】
次に、一対のフラップ24はそれぞれ付け根部分56を残してフィンシール帯28の横断方向に溶断される(図11中のE位置)。このとき、フィンシール帯28もまた付け根部分56から先の両端部が溶断され、その溶断線58に沿ってフィンシール帯28やフラップ24を形成する包材4が相互に溶着されたものとなる。なおフラップ24等の溶断および包材4の溶着は、例えば超音波溶断処理により行うことができ、この場合、上述の溶断線58は超音波シールラインにより形成される。
【0053】
この後、付け根部分56はそれぞれ被包装品2の側面に向けて折り込まれ、図2の場合と同様にサイドシールされる(図11中のF位置)。
第1実施形態の場合、フィンシール帯28に加えてフラップ24等の溶断線58が剥離不可能となることから、悪戯開封を有効に防止することができる。またサイド折り込み面8に接着域40や溶断線58等のシール線が露出することから、これらシール線の存在が悪戯開封を試みようとするものに対する強力なアピールとなる。
【0054】
図12は、第2実施形態の上包み包装体を示している。この上包み包装体は前述のサイド閉塞部54を変形して得られており、第1実施形態と同様にフラップ24等がその付け根部分56を残して溶断されている。
図13は、第4実施形態の上包み包装体を成形する過程の一部を示している。この場合も胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、フィンシール帯28の折り込みは図2と同じ過程により行われる(図13中のD位置)。
【0055】
また同様に、一対のフラップ24はそれぞれ付け根部分56を残してフィンシール帯28の横断方向に溶断され、その溶断線58に沿ってフィンシール帯28やフラップ24を形成する包材4が相互に溶着されたものとなる(図13中のE位置)。この後、付け根部分56はそれぞれ被包装品2の胴回りに向けて折り込まれ、第1実施形態の場合と同様にレジンスタンスシールされる(図13中のE〜F位置)。
【0056】
第2実施形態の場合、フィンシール帯28の接着域40に加えて溶断線58等のシール線を上包み包装体の外面に明瞭に露出させることができる。したがって、これらシール線の存在はその前提の包装体での場合と同様に悪戯開封を試みようとするものに対する強力なアピールとなっている。
図14は、参考例1の上包み包装体を示している。この上包み包装体は第2実施形態と同様にサイド閉塞部54を変形したものであるが、この場合、フラップ24等がその付け根部分56を残して単に切断されたものとなっている。
【0057】
図15は、参考例1の上包み包装体を成形する過程の一部を示している。第1および第2実施形態での場合と同様、胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、フィンシール帯28の折り込み等は図2と同じ過程により行われる(図15中のD位置)。
次に一対のフラップ24はそれぞれ付け根部分56を残してフィンシール帯28の横断方向に切断される(図13中のE位置)。この切断は例えば図示しないカッタにより行われ、このときフィンシール帯28も付け根部分56から先が切り落とされる。この後、付け根部分56はそれぞれ被包装品2の胴回りに向けて折り込まれ、胴巻き部6に対してレジンスタンスシールされる(図15中のE〜F位置)。
【0058】
参考例1の場合も同様に、接着域40のシール線を上包み包装体の外面に明瞭に露出させることができ、その存在が悪戯開封を試みようとするものに対する強力なアピールとなる。また外観上、第2実施形態の場合と同様に胴巻き部6に重ね合わされる部分が小さくなることから、上包み包装体の見映えが向上する。
【0059】
なお、切断後の付け根部分56のフラップ長Lとしては、例えば2〜3mm程度が好ましく、この程度の長さがあれば、サイド閉塞部54の形成に充分な接着強度で付け根部分56のレジスタンスシールが実施可能である。同様に第3,第4実施形態にあっても、溶断後のフラップ長は2〜3mm程度が好ましい。
図16は、参考例2の上包み包装体を示している。この上包み包装体は胴巻き部6の両側に2つのサイド閉塞部60を有しており、図16にはその一方が示されている。
【0060】
参考例2の上包み包装体の場合、そのサイド閉塞部60は一対のフラップ24を有しておらず、フラップ24はいずれも成形過程で付け根から溶断されている。
図17は、参考例2の上包み包装体を成形する過程の一部を示している。この場合、胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、フィンシール帯28の折り込み等は図2と同じ過程により行われる(図17中のD位置)。
【0061】
この後、被包装品2が横方向に包装経路を移送される過程で、フラップ24はフィンシール帯28の両端部とともに被包装品2の側方に向けて折り曲げられ、被包装品2の側面から直角に張り出した状態となる(図17中のE位置)。そしてフラップ24等はその付け根から溶断され、これによりフラップ24は上包み包装体から切り離される。このときフラップ24の溶断線に沿ってシールライン62が形成され、このシールライン62では折り込み部分32およびフィンシール帯28の溶断縁が胴巻き部6に溶着されたものとなる(図17中のF位置)。
【0062】
参考例2の場合、そのシールライン62はフィンシール帯28の接着域40と同様に悪戯によって剥離できないことから、確実な悪戯防止効果を発揮することができる。また、シールライン62は被包装品2のコーナ縁の位置に合致しているため、このようなシールライン62の存在は、正当に上包み包装体を見るものに対して美観の妨げとならない。一方、悪戯の意図をもってサイド閉塞部60を視るものに対しては、そのサイド閉塞部60が剥離不可能にシールされていることを明瞭にアピールするものとなり、その悪戯開封を未然に断念させるための有力な警告となる。
【0063】
上述した第1および第2実施形態の上包み包装体はそのサイド折り込み面8やサイド閉塞部60にフィルム包材4の母材融着による接着域40を有しているが、悪戯対策としては必ずしもこの接着域40だけに制約されるものではない。例えば、接着域40は超音波シールや圧接ヒートシールにより形成されていてもよいし、また、接着域40がフィンシール帯28の全域にわたって面シールにより形成されていてもよい。これら超音波シールや圧接ヒートシールはいずれも剥離性がなく、その接着域40を巧妙に剥がすことは事実上不可能であるため悪戯対策として有効に機能する。
【0064】
また第1および第2実施形態についてもその胴巻き部6の形成やフィンシール帯28の形成、折り込み等を図5〜図7に示される成形過程を通じて行うことができることはいうまでもない。
【0065】
【発明の効果】
本発明の悪戯防止付き上包み包装体(請求項1)は、易開封性を有しながらも確実な悪戯防止効果をあわせ持つことにより、商品としての包装体の利便性および安全性を同時に確保することができる。また、胴巻き部およびサイド折り込み面のいずれにも突出した部分がなく、キャラメル包装に近似した包装荷姿を有するため、商品としての包装体の価値を損なわない。
【0066】
またサイド閉塞部を備える形態にあっては(請求項2)、一見して封筒張りの胴巻き部を有するにもかかわらず、上包み包装体にフィンシール帯による悪戯防止がなされていることを明瞭にアピールできるため、視覚的な悪戯防止対策としてもきわめて有効である。
更にフラップの溶断処理がなされていれば(請求項1,2)、フィンシール帯に交差して溶着線が形成されるため、その悪戯開封は一層困難となる。またサイド閉塞部を備える形態については、胴巻き部に重ね合わせられる部分が減少するため美観性の向上にも有効である。
【0067】
特に、本発明の悪戯防止付き上包み包装体がそのフィンシール帯に線状の接着域を形成するものであれば(請求項3)、その接着域以外にフィンシール帯の熱変形がなく、その後の折り込みおよびサイドシールが好適に行われる。また、包材の母材融着によりフィンシール帯の接着域を形成していれば(請求項4)、その破断を伴わずに開封することは不可能となり、確実な悪戯防止効果を達成することができる。
【0068】
更に胴巻き部に開封テープを含むことにより(請求項5)、悪戯防止付き上包み包装体の易開封性が一層優れたものとなる。
また、本発明の悪戯防止付き上包み包装体の成形方法(請求項6,7)は、既存の包装設備に大幅な変更を加えることなく容易に実施可能であり、コストの増加を招くことなく上包み包装体(請求項1〜5)を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の悪戯防止付き上包み包装体の前提となる上包み包装体を示した斜視図である。
【図2】 図1の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図3】 図1中、III−III線に沿うサイド折り込み面の断面図である。
【図4】 図1の上包み包装体のうち、その一方のサイド折り込み面を展開した状態を示す斜視図である。
【図5】 図2と異なる上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図6】 図2の成形過程のうち、胴巻き部の形態を変更した例を示す流れ図である。
【図7】 図5の成形過程のうち、胴巻き部の形態を変更した例を示す流れ図である。
【図8】 第2実施形態の前提となる上包み包装体を部分的に示した斜視図である。
【図9】 図8の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図10】 第1実施形態の上包み包装体を部分的に示した斜視図である。
【図11】 図10の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図12】 第2実施形態の上包み包装体を部分的に示した斜視図である。
【図13】 図12の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図14】 参考例1の上包み包装体を部分的に示した斜視図である。
【図15】 図14の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【図16】 参考例2の上包み包装体を部分的に示した斜視図である。
【図17】 図16の上包み包装体の成形過程を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
2 被包装品
4 フィルム包材
6 胴巻き部
8 サイド折り込み面
10 胴シール域
12 開封テープ
18 耳部
22 合わせ目
24 フラップ
28 フィンシール帯
40 接着域
54 サイド閉塞部
56 付け根部分
58 溶断縁
60 サイド閉塞部
62 シールライン
Claims (7)
- 直方体形状の被包装品を熱融着性の包材により上包みした悪戯防止付き上包み包装体において、
前記被包装品の胴回りに前記包材を胴巻きし、その両端部を前記被包装品の横倒し姿勢でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせて胴シールした胴巻き部と、
前記包材の胴巻きにより前記被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する前記包材の耳部を、それぞれ対応する前記被包装品の側面に向けて順次折り込んで形成した2つのサイド折り込み面とを備え、
前記各サイド折り込み面は、
前記耳部の突出端における開口の周縁部が前記側面の中央位置で扁平した合わせ目に成形されることにより、前記耳部の他の部位が前記合わせ目を挟んだ前記側面の両端縁からそれぞれ折り込まれ、かつ、前記合わせ目の長手方向に沿う前記側面の両端縁から拡開して延びる一対のフラップに成形された状態で、前記合わせ目がその内面にて相互に接着されることにより前記耳部の突出端における開口を閉じるフィンシール帯と、
前記フィンシール帯を前記合わせ目と前記他の部位との境目から前記被包装品の側面に向けて折り込んだ後、前記一対のフラップを前記フィンシール帯の両端部とともに前記側面に向けて折り込み、これら折り込み済みの前記一対のフラップおよび前記フィンシール帯を前記被包装品の側面にてサイドシールしたサイドシール領域と
を有し、
前記一対のフラップはそれぞれ折り込み前に付け根部分を残して前記フィンシール帯の横断方向に溶断され、前記付け根部分での包材がその溶断線に沿って相互に溶着されていることを特徴とする悪戯防止付き上包み包装体。 - 直方体形状の被包装品を熱融着性の包材により上包みした悪戯防止付き上包み包装体において、
前記被包装品の胴回りに前記包材を胴巻きし、その両端部を前記被包装品の横倒し姿勢でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせて胴シールした胴巻き部と、
前記包材の胴巻きにより前記被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する前記包材の耳部をそれぞれ順次折り畳むことにより前記胴巻き部の両側端を閉塞した2つのサイド閉塞部とを備え、
前記各サイド閉塞部は、
前記耳部の突出端における開口の周縁部が前記側面の中央位置で扁平した合わせ目に成形されることにより、前記耳部の他の部位が前記合わせ目を挟んだ前記側面の両端縁からそれぞれ折り込まれ、かつ、前記合わせ目の長手方向に沿う前記側面の両端縁から拡開して延びる一対のフラップに成形された状態で、前記合わせ目がその内面にて相互に接着されることにより前記耳部の突出端における開口を閉じるフィンシール帯と、
前記フィンシール帯を前記合わせ目と前記他の部位との境目から前記被包装品の側面に向けて折り込んだ後、前記一対のフラップおよび前記フィンシール帯の両端部をそれぞれ前記胴回りに向けて折り込み、これら折り込み後の前記一対のフラップおよび前記フィンシール帯をそれぞれ前記胴巻き部に対してシールしたフラップシール領域と
を有し、
前記一対のフラップはそれぞれ折り込み前に付け根部分を残して前記フィンシール帯の横断方向に溶断され、前記付け根部分での包材がその溶断線に沿って相互に溶着されていることを特徴とする悪戯防止付き上包み包装体。 - 前記フィンシール帯は、前記境目に沿って線状に形成された接着域を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の悪戯防止付き上包み包装体。
- 前記接着域の形成は、前記包材の母材融着によりなされていることを特徴とする請求項3に記載の悪戯防止付き上包み包装体。
- 前記胴巻き部は、その内面に付着されて前記被包装品の胴回りに巻回される開封テープを更に含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の悪戯防止付き上包み包装体。
- 直方体形状の被包装品の胴回りに熱融着性の包材を胴巻きし、その両端部を前記被包装品の横倒し姿勢でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせて胴シールした胴巻き部を形成し、
前記胴巻き部の形成後、前記被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する前記包材の耳部を、それぞれ対応する前記被包装品の側面に向けて順次折り込んで2つのサイド折り込み面を形成する悪戯防止付き上包み包装体の成形方法において、
前記各サイド折り込み面の形成工程は、
前記耳部の突出端における周縁部を前記側面の中央位置で扁平した合わせ目に成形することにより、この合わせ目を挟んだ前記側面の両端縁から前記耳部の他の部位をそれぞれ折り込むとともに、これら他の部位を前記合わせ目の長手方向に沿う前記側面の両端縁から拡開して延びる一対のフラップに成形し、
前記合わせ目をその内面にて相互に接着して前記耳部の突出端における開口を閉じるフィンシール帯を形成し、
前記フィンシール帯を前記合わせ目と前記他の部位との境目から前記被包装品の側面に向けて折り込み、
この後、前記フィンシール帯の両端部を前記一対のフラップとともに前記側面に向けて折り込んで、これら折り込み済みの前記フィンシール帯および前記一対のフラップを前記被包装品の側面にてサイドシールすることによりサイドシール領域を形成し、
前記一対のフラップの折り込み前に、前記一対のフラップをその付け根部分を残して前記フィンシール帯の横断方向に溶断し、前記付け根部分での包材をその溶断線に沿って相互に溶着したことを特徴とする悪戯防止付き上包み包装体の成形方法。 - 直方体形状の被包装品の胴回りに熱融着性の包材を胴巻きし、その両端部を前記被包装品の横倒し姿勢でみてその上面又は底面にて互いに重ね合わせ胴シールした胴巻き部を形成し、
前記胴巻き部の形成後、前記被包装品の胴回りの両側に角筒状をなして突出する前記包材の耳部をそれぞれ順次折り畳むことにより前記胴巻き部の両側端を閉塞した2つのサイド閉塞部を形成する悪戯防止付き上包み包装体の成形方法において、
前記各サイド閉塞部の形成工程は、
前記耳部の突出端における開口の周縁部を前記側面の中央位置で扁平した合わせ目に成形することにより、この合わせ目を挟んだ前記側面の両端縁から前記耳の他の部位をそれぞれ折り込むとともに、これら他の部位を前記合わせ目の長手方向に沿う前記側面の両端縁から拡開して延びる一対のフラップに成形し、
前記合わせ目をその内面にて相互に接着して前記耳部の突出端における開口を閉じるフィンシール帯を形成し、
前記フィンシール帯を前記合わせ目と前記他の部位との境目から前記被包装品の側面に向けて折り込み、
この後、前記一対のフラップおよび前記フィンシール帯の両端部をそれぞれ前記胴回りに向けて折り込み、これら折り込み後の前記一対のフラップおよび前記フィンシール帯をそれぞれ前記胴巻き部に対してシールしたフラップシール領域に形成し、
前記一対のフラップの折り込み前に、前記一対のフラップをその付け根部分を残して前記フィンシール帯の横断方向に溶断し、前記付け根部分での包材をその溶断線に沿って相互に溶着したことを特徴とする悪戯防止付き上包み包装体。
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