JP4682468B2 - 記録方法及び記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハードディスクなどの記録媒体を使用して、放送番組を記録する場合に適用して好適な記録方法及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハードディスクと称される磁気ディスクを記録媒体として、テレビジョン放送などの放送番組を記録する記録装置が開発されている。例えば、40Gバイトの記録容量のハードディスクを記録媒体として使用したとき、MPEG(Moving Picture Expers Group )方式で圧縮された映像信号及び音声信号を、最大で20時間以上記録することができる。記録できる時間は、データの圧縮率により変化する。
【0003】
ここで、ハードディスクは通常は記録装置から外さない記録媒体であり、例えば20時間記録できるハードディスクが装着された記録装置で、20時間を越える記録を行う場合には、既に記録された番組の中で、少なくとも一部の番組を消去して、媒体の空き領域を確保して、その確保した空き領域に新たな番組を記録する必要がある。
【0004】
このような記録媒体への記録を行うとき、既に媒体に記録されたどの番組を消去するかは、ユーザの操作で選択させるようにするのが最も簡単で確実であるが、このようなユーザ操作での消去を必要とすると、その媒体の記録容量が一杯になった状態で、ユーザが消去操作をしないとき、新たな記録が全くできない状態が続くことになり、番組記録装置として機能しなくなってしまう。
【0005】
従って、記録媒体の記録容量が一杯になったときには、記録装置側が消去しても良い番組を自動的に判断して、その判断した番組を消去して、新たな番組を記録できるようにする必要がある。この消去しても良い番組を判断する処理としては、例えば特開平11−66694号公報に記載されているように、再生済の番組を消去しても良いデータと判断したり、或いは最も古く記録された番組を、消去しても良いデータと判断する等の処理が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来提案されている記録データの消去処理は、いずれも1つの条件の判断に基づいた消去可能データの判断処理であり、必ずしも使用形態に則した最適な判断が行われているとは言えない問題があった。ユーザが記録を残しておきたい大切な記録データの場合には、通常はそのデータが消去されないようなプロテクト設定が可能であり、そのプロテクト設定を施すことで、最低限大切なデータの保護がなされるが、そのプロテクト設定がされてないデータについては、上述した再生済の番組を消去させたり、或いは最も古く記録された番組を消去させるような処理が行われており、それだけでは必ずしも最適な消去処理が行われているとは言えなかった。
【0007】
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、繰り返し記録される記録媒体を使用して番組データを記録する場合における、消去データの選択が適切に行えるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、媒体に映像又は音声のデータを記録するとき、その記録データの保存優先順位のデータと、その保存優先順位の変更を指定する条件とを付加して記録し、保存優先順位の変更を指定する条件に基づいて、保存優先順位のデータを必要により修正し、媒体の記録領域に空き領域がないとき、そのときの保存優先順位のデータで最も優先順位の低い映像又は音声のデータが記録された領域に、新たな映像又は音声のデータを記録するようにしたものである。この場合、保存優先順位の変更を指定する条件として、媒体に記録された映像又は音声のデータごとに、保存優先順位を下げる日付又は時間を記憶できるようにし、日付又は時間の記憶がある場合には、記憶した日付又は時間になった場合に、その日付又は時間が設定された映像又は音声のデータの保存優先順位を低い優先順位に変更するものである。
【0009】
本発明によると、保存優先順位の変更を指定する条件により、保存優先順位のデータが自動的に更新されて、そのときの状況に応じた適切な保存優先順位のデータが設定されることになり、その保存優先順位のデータを使用して、媒体の記録領域に空き領域を設定することが適切に行えるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
【0011】
本例の記録再生装置は、ハードディスクと称される磁気ディスクを記録媒体として使用して、テレビジョン放送の番組データを記録し再生する装置としてある。この装置が備える記録媒体には、例えば数十時間のテレビジョン放送番組を記録することができる。
【0012】
図1は、本例の記録再生装置の全体構成を示す図である。本例の記録再生装置10は、テレビジョン放送信号を受けるアンテナ1が、装置10の内部のチューナ11に接続してあり、チューナ11で所定のテレビジョン放送チャンネルを受信する。そして、チューナ11で受信したチャンネルの放送信号に含まれる映像信号及び音声信号を、記録再生部12に供給し、記録用のフォーマットの映像信号及び音声信号に変換し、その変換された映像信号及び音声信号を、記録媒体(ハードディスク)13に記録させる。
【0013】
記録媒体13に記録された映像信号及び音声信号は、記録再生部12で再生されて、出力部14で出力用の映像信号及び音声信号とする処理が行われ、その出力用の映像信号及び音声信号を、記録再生装置10に接続されたテレビジョン受像機2に供給して、映像を画面に表示させると共に音声をスピーカから出力させる。チューナ11での受信、記録再生部12での記録媒体13の記録及び再生については、コントローラ15の制御で実行される。
【0014】
出力部14にはチューナ11が受信した放送の映像信号及び音声信号も直接供給される構成としてあり、コントローラ15からの指示に基づいて、出力部14で再生した信号と受信した信号のいずれかを選択して出力させたり、或いは受信画面と再生画面とを同時に表示させるようなマルチ画面表示となる映像信号として出力させるような処理も可能である。
【0015】
コントローラ15には、メモリ16が接続してあり、記録再生装置10内の制御に必要なデータをメモリ16に記憶させるようにしてある。このメモリ16に記憶させるデータとしては、例えば放送番組の録画予約に関するデータがある。また、記録媒体13に記録された番組に関する補助的なデータについてもメモリ16に記憶させるようにしてある。この記録番組に関するデータと、そのデータを使用した処理の詳細については後述する。また、録画予約などの時間に関係した処理を行うために、コントローラ15は現在時刻をカウントする機能を備える。
【0016】
また、記録再生装置10は操作キーなどで構成される操作部17を備えて、ユーザが操作部17を操作したとき、コントローラ15がその操作に基づいた指示を判断して、該当した処理を実行するようにしてある。例えば、放送番組の録画予約や、記録媒体13に記録されたデータの再生指示などが操作部17の操作で行える。操作部17としては、記録再生装置10のフロントパネルに直接配置されたキーの他に、リモートコントロール装置として操作部を構成して、そのリモートコントロール装置からの赤外線などによる無線伝送で、操作できるようにしても良い。
【0017】
なお、チューナ11で受信した放送信号に、映像や音声以外のデータが含まれる場合、その受信して得たデータを記録再生部12で記録媒体13に記録させたり、或いはコントローラ15に供給してデータに基づいた処理を実行させても良い。例えば、電子番組情報(EPG)と称される番組案内データが含まれる場合、その番組案内データをコントローラ15に供給して、メモリ16などに蓄積させて、番組の録画予約に使用したり、或いは録画された番組に関するデータとして記憶させるようにしても良い。また、電話回線などの放送信号を受信する手段以外の伝送手段を使用して、電子番組情報をコントローラ15が得るようにしても良い。
【0018】
ここで、コントローラ15の制御で記録媒体13に番組データ(ここでの番組データとはその番組を受信して得られる映像,音声などのデータである)を記録させたときの、その番組データに関するデータを録画データとしてメモリ16に記録させたデータ例を、図2に示す。本例の場合には、1単位の記録毎に付与される番号(No.)と、録画内容と、種別と、録画チャンネルと、録画日時と、保存優先レベルと、レベル変更データと、変更日時データとが録画データとして設定できるようにしてある。
【0019】
番号は、番組が録画される毎に順番にコントローラ15が付与する番号である。録画内容は、番組のタイトル名などが記録され、種別は、記録した番組のジャンルが記録される。この番組のタイトル名やジャンルについては、例えば上述した電子番組情報から得たり、或いはユーザの操作で入力させるようにしても良い。図2の例では、ジャンルとしてドラマ、ニュース、スポーツのように分類してある。この録画内容と種別のデータが得られない場合には、空欄とされる。録画チャンネルは、チューナ11が受信したチャンネル番号が記録される。放送局名が判る場合には、チャンネル番号の代わりに記録しても良い。録画日時については、録画を開始した日付と時刻が記録される。記録した番組の時間(長さ)又は録画終了時間を同時に記録しても良い。
【0020】
保存優先レベルについては、該当する番組の録画を媒体13に保存する優先レベルを3段階に設定して、その設定したレベルの値が記録される。具体的には、保存優先レベルとして、1,2,3の3段階のいずれかに設定するようにしてある。レベル1は、その番組を消去することができないレベルである。レベル2は、条件によってはその番組を消去することができるレベルである。レベル3は、媒体13の記録エリアの消去が必要なとき、該当する番組から優先的に消去するレベルである。この保存優先レベルの設定処理については後述する。
【0021】
そして、記録媒体13の記録領域の空きがない状態で新たな番組データの録画をする必要が生じたとき、コントローラ15は、録画データ内の保存優先レベルに基づいて、どの番組データの記録エリアを空き領域にして、新たな番組データを記録する領域を確保するのか判断する。即ち、保存優先レベルのレベル値が高いものから優先的に空き領域として行く。同じレベルの番組が複数存在するときには、例えば、録画日時が古いものから優先的に空き領域とする。但し、全ての番組の保存優先レベルがレベル1であるときには、全て消去不可の番組に設定された状態であり、この状態で媒体13に空き領域がなくなったときには、ユーザ操作でいずれかの番組の保存優先レベルがより高いレベルに変更されない限り、新たな記録ができない状態である。
【0022】
レベル変更データは、保存優先レベルの変更を指定するデータであり、そのレベル変更データとしてフラグが立てられたとき(即ちデータ1が設定されたとき)、一定の条件に基づいて、保存優先レベルを下げる処理(即ちレベルの値を上げる処理)を行うことが予約される。このレベル変更データは、番組データの録画時にコントローラ15の判断で自動的に設定される。
【0023】
変更日時データについては、この変更日時データが設定されたとき、そのデータで指示された変更日時に、保存優先レベルを変更することを予約するデータある。この変更日時データについては、操作部17などを使用したユーザの操作で設定される。なお、レベル変更データや変更日時データが設定されてない場合には、録画データ中の保存優先レベルが自動的に変更されることはない。但し、ユーザ操作で保存優先レベルを変更することは可能である。
【0024】
次に、本例の記録再生装置10で受信した番組の映像,音声のデータを記録媒体13に記録(録画)させたときの、コントローラ15の制御による保存レベルの設定処理を、図3のフローチャートを参照して説明する。まずコントローラ15は、録画開始操作があるか否か判断する(ステップS11)。ここでの録画開始の操作とは、操作された時点で直接録画を開始させる場合の他に、録画することを予約する操作が行われる場合も含む。そして、録画開始操作があると判断したとき、そのときにユーザ操作で保存優先レベルの指定があるか否か判断する(ステップS12)。ここで、保存優先レベルの指定があると判断したときには、その指定された保存優先レベルを録画データとして設定する(ステップS13)。
【0025】
また、ステップS12でユーザ操作による保存優先レベルの指定がないと判断したときには、電子番組情報などから録画する番組のジャンルが判別できるか否か判断する(ステップS14)。ここで、番組のジャンルが判別できる場合には、その判別したジャンルに基づいて、保存優先レベルを自動的に設定する(ステップS15)。
【0026】
このステップS15での保存優先レベルの自動的な設定としては、例えば、映画,ドラマのような番組の内容の重要度が、時間の経過によりほとんど変化しないジャンルであるとき、保存優先レベルとして、最も高いレベルであるレベル1を設定する。そして、ニュース,天気予報のように、番組の内容の重要度が、時間の経過により比較的大きく変化するジャンル(即ち番組の内容が時間の経過で重要でなくなるジャンル)であるとき、保存優先レベルとして、二番目のレベルであるレベル2を録画データとして設定する。
【0027】
このステップS15でのジャンルに基づいたレベル設定を行ったときには、レベル変更データのフラグを立てるジャンルであるか否か判断する(ステップS16)。ここでは、上述したように、番組の内容の重要度が、時間の経過により変化するジャンルであるとき、レベル変更データのフラグを立てるジャンルであると判断し、その他のジャンルであるとき、レベル変更データのフラグを立てないジャンルであると判断する。このステップS16の判断で、レベル変更データのフラグを立てるジャンルであると判断したときには、レベル変更データとして1データを設定して、該当するフラグを立てる処理を行う(ステップS17)。
【0028】
また、ステップS14の判断で、番組のジャンルが判別できないと判断したときには、予め決められた保存優先レベルを設定する(ステップS18)。例えば、保存優先レベルとしてレベル1を設定する。このジャンル判別不能時にステップS18で設定される保存優先レベルは、この記録再生装置10の初期設定時などにユーザ操作で決めるようにしても良い。例えば、初期設定時のユーザ操作でレベル2とすることを決めたとき、その番組に対する直接のレベルの指定がなく、ジャンルが判別できない番組であるとき、常時レベル2が設定される。
【0029】
そして、ステップS13又はS18でレベルが設定されたときと、ステップS15でレベルを設定した後に、ステップS16でレベル変更フラグを立てる必要がないと判断したとき、並びにステップS17でレベル変更フラグを立てたときには、そのとき録画開始(又は録画予約)させた番組を保存したい日時のユーザ操作による入力があるか否か判断する(ステップS19)。ここで、該当する番組を保存したい日時の入力があると判断したとき、そのとき入力された日時を変更日時として録画データに設定する(ステップS20)。このようにして録画又は録画予約時に設定された保存優先レベル,レベル変更フラグ,レベル変更日時のデータは、該当する番組が記録媒体13に記録され続ける限り、録画データとして保存される。但し、次に述べるように保存優先レベルについては、必要により変更(修正)が行われる。
【0030】
次に、コントローラ15の制御で、メモリ16が記憶した録画データを修正する処理を、図4のフローチャートを参照して説明する。この図4のフローチャートに基づいた録画データの修正処理は、コントローラ15内での判断でメモリ16に記憶された全ての録画データに対して随時実行されるものである。
【0031】
まずコントローラ15は、録画した番組データの再生が開始されたか否か判断する(ステップS21)。ここで、録画した番組データの再生が開始されたと判断したときには、該当する番組データの録画データの保存優先レベルの値を+1する(ステップS22)。例えば、保存優先レベルがレベル1であった番組の再生が開始されたとき、その番組の保存優先レベルをレベル2に修正する。同様に、保存優先レベルがレベル2であった番組の再生が開始されたとき、その番組の保存優先レベルをレベル3に修正する。但し、最も高い値のレベルであるレベル3のときには、そのままで変化させない。このステップS22での保存レベルの修正を行った後、ステップS21の判断に戻る。従って、レベル1の番組の再生が2回行われたときには、2回レベルの修正が行われて、レベル3になる。なお、再生があった場合でも、その番組の保存優先レベルの値を変更しないように設定しても良い。
【0032】
そして、録画した番組データの再生開始でないと判断したとき、このとき判断した録画データが、レベル変更フラグが設定された録画データであるか否か判断する(ステップS23)。ここで、レベル変更フラグが設定された録画データであるとき、その番組の録画から一定時間が経過したか否か判断する(ステップS24)。ここで判断する一定時間としては、例えば24時間経過したか否か判断するようにする。この判断する一定時間については、ユーザ操作で自由に設定できるようにしても良い。
【0033】
そして、レベル変更フラグが設定された番組が、その番組の録画から一定時間経過したと判断したとき、ステップS22に移って、保存優先レベルの値を+1し、ステップS21の判断に戻る。また、レベル変更フラグが設定された番組が、その番組の録画から一定時間経過してないと判断したとき、ステップS21の判断に戻る。
【0034】
また、ステップS23で、レベル変更フラグが立てられてない録画データであると判断したときには、その録画データに変更日時の設定があり、なおかつその設定された変更日時になったか否か判断する(ステップS25)。この判断で、設定された変更日時になったと判断したとき、該当する番組の録画データの保存優先レベルを、最も低いレベルであるレベル3に変更する(ステップS26)。
そして、ステップS21の判断に戻る。
【0035】
このようにして、保存優先レベルの変更処理を行うことで、記録媒体13に記録された番組データの保存が、適切に管理されるようになる。即ち、媒体13に空き領域がなくなって、いずれかの記録データを消去する必要が生じたとき、そのときの保存優先レベルの値が高いものから優先的に消去するようにしたが、例えば、記録された番組の再生があったとき、自動的に高い保存優先レベルとなり、その番組が消去される優先順位が高いものに変更されて、再生されたものから優先的に消去されるようになる。また、番組のジャンル毎に、録画時に付与する保存優先レベルを変化させるようにしたことで、そのジャンル毎の保存優先レベルの適切な設定で、特定のジャンルの番組から優先的に消去されるようになり、記録した番組のジャンルに基づいた保存も良好に行える。
【0036】
さらに本例の場合には、特定のジャンルの番組については、レベル変更フラグを立てて、24時間などの一定時間が録画から経過したとき、自動的に保存優先レベルを値の高いレベルに変更(即ち保存レベルを低く変更)するようにしたので、時間の経過で番組内容の重要度が低下するようなジャンルの番組については、自動的に一定の時間の経過で、消去される可能性の高い番組になり、効率の良い記録媒体の記録領域の使用が行えるようになる。
【0037】
例えば、図2に示した録画データが設定された例では、番号5の録画番組について、ジャンルがニュースであるため、レベル変更フラグが立てられているが、その番号5の録画番組の録画から24時間が経過したとき、図5に示すように、その番号5の録画データについては、保存優先レベルがレベル2からレベル3に変更されて、消去される可能性の高い番組に自動的に変更される。
【0038】
さらに、保存優先レベルを変更させる日時を設定して、その日時が経過したとき、レベルを最も低いレベルに変更するようにしたことで、ユーザが何時まで保存しておきたいのか設定することも可能になる。
【0039】
そして本例の場合には、これらの多数の処理が同時に実行されるようにしてあるが、媒体13から消去しても良い領域を判断する際には、コントローラ15は保存優先レベルだけを判断すれば良く、その保存優先レベルで同じレベルのものが複数あるときだけ、例えば録画日時の古いもののような判断を行えば良く、非常に簡単な処理で媒体13から消去しても番組が判断できるようになり、コントローラ15の制御処理が簡単になる効果を有する。
【0040】
なお、上述した実施の形態では、記録再生装置10内で番組データを記録する記録媒体13とは別のメモリ16に、保存優先順位のデータや、そのデータの変更を指定するデータなどを記憶させるようにしたが、記録媒体13にこれらのデータを記録するエリアを用意して、そのエリアに記録(記憶)させるようにしても良い。
【0041】
また、上述した実施の形態では、ハードディスクを記録媒体として使用した記録装置における記録領域の確保処理に適用したが、その他の記録媒体を使用した記録装置にも適用できるものである。また、記録する番組データについても、テレビジョン放送番組のデータとしたが、その他の放送番組を記録装置で記録する場合にも適用できる。例えば、ラジオ放送番組の記録を、オーディオ記録装置で行う場合の、媒体の記録領域を確保する処理に適用しても良い。また、インターネットなどを介して特定の時間に放送(配信)されるプログラム(ビデオプログラム,オーディオプログラムなど)を記録装置で記録する場合の、記録媒体の空き領域の確保処理に適用しても良い。
【0042】
また、上述した実施の形態では、保存優先レベルのレベル変更データとして、フラグを立てるか否かのデータとして、そのフラグが立ったとき、一律で一定時間の経過で保存優先レベルを変更させるようにしたが、複数段階のレベル変更データを設定できるようにして、例えば番組のジャンルなどに応じて、レベル変更状態を変化させるようにしても良い。例えば、ジャンルがニュースの場合には、レベル変更データで、録画から24時間(1日)経過したとき、保存優先レベルを低いレベルに変化させるようにし、ジャンルがスポーツの場合には、レベル変更データで、録画から3日経過したとき、保存優先レベルを低いレベルに変化させるようにして、そのときの録画番組の種別に応じたより細かい管理ができるようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、保存優先順位の変更を指定する条件により、保存優先順位のデータが自動的に更新されて、そのときの状況に応じた適切な保存優先順位のデータが設定されることになり、その保存優先順位のデータを使用して、媒体の記録領域に空き領域を設定することが適切に行えるようになる。従って、例えばハードディスクなどの記録媒体を使用して多数の映像又は音声のデータを記録させるようなことをしたとき、その記録媒体から消去されずに残る映像又は音声のデータが、そのときの状況に応じて最も適切なものに自動的に選択される。
【0044】
この場合、保存優先順位の変更を指定する条件は、記録からの所定の時間が経過したとき、保存優先順位を一定のランク下げる処理であることで、この処理が指示された映像又は音声のデータについては、保存してからある程度時間が経過したとき、自動的に保存優先順位が低い値に更新されるようになる。
【0045】
また、このように記録からの所定の時間が経過したとき、保存優先順位を一定のランク下げる処理を実行するように設定するのは、記録される映像又は音声のデータが特定のジャンルのデータであるときであることで、例えばニュースや天気予報のようにある程度時間が経過すると、その内容が古くなって保存する意味がなくなるようなジャンルのデータについては、自動的に消去される対象となり、優先的に消去される。また、映画のような時事性のない内容のジャンルについては、このようなランクを下げる処理を実行しないことで、いつまでも高い保存優先順位のままとして、長期間保存させるようなことが可能になる。
【0046】
また、保存優先順位の変更を指定するデータには、保存優先順位を下げる日付又は時間のデータを付加するようにしたことで、いつまで高い保存優先順位を設定しておくのかを、日付又は時間で細かく指定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による録画データの例を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態による録画時の保存レベル設定処理例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態による保存レベルの変更処理例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態による録画データの変更例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…テレビジョン受像機、10…記録再生装置、11…チューナ、12…記録再生部、13…記録媒体(ハードディスク)、14…出力部、15…コントローラ、16…メモリ、17…操作部

Claims (8)

  1. 所定の媒体に映像又は音声のデータの記録を行う記録方法において、
    上記媒体に記録される映像又は音声のデータの保存優先順位を示すデータと、その保存優先順位の変更を指定する条件とを記憶し、
    上記保存優先順位の変更を指定する条件に基づいて、上記保存優先順位のデータを必要により修正し、
    上記媒体の記録領域に空き領域がないとき、そのときの最も優先順位の低い映像又は音声のデータが記録された領域に、新たな映像又は音声のデータを記録する記録方法であり、
    上記保存優先順位の変更を指定する条件として、上記媒体に記録された映像又は音声のデータごとに、上記保存優先順位を下げる日付又は時間を記憶できるようにし、上記日付又は時間の記憶がある場合には、記憶した日付又は時間になった場合に、その日付又は時間が設定された映像又は音声のデータの保存優先順位を低い優先順位に変更する
    記録方法。
  2. 請求項1記載の記録方法において、
    上記映像又は音声のデータを記録する際に設定される初期状態の保存優先順位は、ユーザ操作により設定した保存優先順位とする
    記録方法。
  3. 請求項1又は2記載の記録方法において、
    保存優先順位の変更を指定する条件として、記録からの所定の時間が経過したとき、保存優先順位を一定のランク下げる条件を有する
    記録方法。
  4. 請求項記載の記録方法において、
    上記所定の時間が経過したとき保存優先順位を一定のランク下げる条件は、記録された映像又は音声が特定のジャンルの映像又は音声に対して保存優先順位を一定のランク下げる条件である
    記録方法。
  5. 受信又は入力した映像又は音声のデータを所定の記録媒体に記録する記録手段と、
    上記媒体に記録される映像又は音声のデータの保存優先順位のデータと、その保存優先順位の変更を指定する条件とを格納する補助データ記憶手段と、
    上記補助データ記憶手段に記録された保存優先順位の変更を指定する条件に基づいて、上記保存優先順位のデータを必要により修正し、上記媒体の記録領域に空き領域がないとき、そのときの保存優先順位のデータで最も優先順位の低い映像又は音声のデータが記録された領域に、新たな映像又は音声のデータを記録させる制御手段とを備え、
    上記補助データ記憶手段が格納する上記保存優先順位の変更を指定する条件として、上記媒体に記録された映像又は音声のデータごとに、上記保存優先順位を下げる日付又は時間を設定できるようにし、
    上記制御手段は、上記日付又は時間の記憶がある場合には、記憶した日付又は時間になった場合に、その日付又は時間が設定された映像又は音声のデータの保存優先順位を低い優先順位に変更する
    記録装置。
  6. 請求項記載の記録装置において、
    上記映像又は音声のデータを上記記録手段で記録する際に設定される初期状態の保存優先順位は、ユーザ操作で設定された保存優先順位を上記制御手段が判断して、その判断した保存優先順位とする
    記録装置。
  7. 請求項5又は6記載の記録装置において、
    保存優先順位の変更を指定する条件として、記録からの所定の時間が経過したとき、保存優先順位を一定のランク下げる条件を有する
    記録装置。
  8. 請求項記載の記録装置において、
    上記所定の時間が経過したとき保存優先順位を一定のランク下げる条件は、記録された映像又は音声が特定のジャンルの映像又は音声に対して保存優先順位を一定のランク下げる条件である
    記録装置。
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