JP4678981B2 - スパークプラグユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃焼室の圧力を検出するスパークプラグ本体にプラグキャップを装着したスパークプラグユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、内燃機関の燃焼室の圧力(筒内圧)を測定することにより、例えばノッキング検出、燃焼圧のピーク位置検出、失火検出等を行い、内燃機関の運転制御に役立てられている。そして、筒内圧の測定には環状の圧電セラミック等の圧電素子を備えた圧力センサが用いられることがある。このような圧力センサは例えばプラグの一実施例であるスパークプラグの主体金具に配置され、主体金具に形成されるおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によって装着される。燃焼圧によってスパークプラグが押し上げられ、スパークプラグのシリンダヘッドへの締め付け荷重が変動するので、この荷重変動に応じて圧電素子が発する電気的出力をリード線を介して外部へ取り出すことにより、筒内圧が測定される。
【0003】
上記のような圧力センサの一例として、特開平6−290853号公報の図1に示されるような圧力センサ内蔵タイプがある。このタイプは、圧電素子、電極板等をセンサケースに収容した圧力センサを主体金具の取付座部に一体的に取り付け、主体金具先端部のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によって装着する方式である。一方、上記公報の図8に示されるような圧力センサ単独タイプも知られている。このタイプは、圧電素子、電極板等をセンサケースに収容して一体の圧力センサを構成し、主体金具の取付座部(又はガスケット)とシリンダヘッドとの間に圧力センサを配置して、主体金具のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によって装着する方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
いずれのタイプも、筒内圧の変動を正確に測定するため、圧力センサはシリンダヘッドの奥部側に燃焼室と近接して配置され、筒内圧に基づく電気的出力を取り出すリード線は、主体金具に対して圧力センサ配置側(燃焼室側)とは反対側に延出される。そして、スパークプラグをシリンダヘッドにねじ込み固定するねじ嵌合部(主体金具のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によって構成される)が燃焼室に連通している。したがって、燃焼室内での燃焼圧力の発生によって、高圧の燃焼ガスがねじの嵌合隙間に流入する昇圧時には、スパークプラグが燃焼室の外側方向へ押し上げられる。一方、燃焼室内の圧力低下によって、嵌合隙間内に流入した燃焼ガスが流出する降圧時には、スパークプラグが元の位置に戻ろうとする。このとき、ねじ嵌合部への燃焼ガスの流入に比べてガスの抜けが悪く、流出が遅れる傾向が認められる。その結果、実際の燃焼室圧力の変化に対する圧力センサ出力は、昇圧時には追従性が比較的良いが、降圧時の追従性が悪化し、ヒステリシスを生じる。
【0005】
さらには、これらの従来構造ではいずれも、燃焼室での燃焼による圧力エネルギが、上記したねじ嵌合部で一部吸収され、その後圧力センサの取付位置である主体金具の取付座部等に到達することになるので、圧力センサでの測定値と真の筒内圧との差が検出精度の向上を阻害する要因となっていた。
【0006】
そこで、本発明者らはこれらの課題を解決するための新規な圧力センサ付スパークプラグの構成(以下、改善構成という)を特開平9−49483号公報にて提案した。すなわち、改善構成は、内燃機関の装着凹部(プラグホール)側に形成されるめねじ部と螺合するおねじ部を有する袋ナットによって、スパークプラグを内燃機関に固定するとともに、この袋ナットがスパークプラグの主体金具の取付座部に当接することによって、圧力センサを取付座部と内燃機関との間で押圧固定することとした。これによって改善構成は、主体金具先端側のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によって構成される従来構造のねじ嵌合部をなくすことができ、測定時のヒステリシスの軽減と圧力センサの検出精度向上とにおいて、顕著な効果を得ることができた。しかし一方で、改善構成を実際の内燃機関に取り入れるにあたり、新たな課題の発生を見るに至った。
【0007】
上記改善構成において、袋ナットがスパークプラグ及び圧力センサの固定手段として取り入れられ、しかもこの袋ナットのおねじ部はプラグホール側のめねじ部と螺合する。したがって、圧力センサの電気的出力を取り出すためのリード線の配線スペースや、ねじ装着のための締め付け用工具の係合スペース等を、プラグホール内において確保しようとすると、既存のものよりも相当大径のプラグホールが必要になる。しかも、リード線の配線スペースを得るために、プラグホールの軸断面形状の非円形化や、軸断面円形状のプラグホールへのリード線配線用の軸方向溝の加工工程の追加等を要する場合もある。しかしながら、内燃機関のシリンダヘッドには、吸排気弁及びそれらの作動機構等が配置されており、プラグホールはできる限り小径化することが望ましい。したがって、既存の内燃機関に改善構成を適用しようとしても設置スペース等の関係からそのままでは採用できない場合があり、これではせっかくスパークプラグと圧力センサとを一体化させた利点を生かすことができない。
【0008】
よって、本発明の課題は、内燃機関の燃焼室の圧力をヒステリシスが少なくかつ精度よく検出できるスパークプラグ本体を、リード線取出構造等の簡素化と小型コンパクト化を図りつつプラグホールへ取り付けることのできるスパークプラグユニットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明のスパークプラグユニットは、
内燃機関の燃焼室の圧力に基づく電気的出力を取り出すためのリード線を有する圧力センサを主体金具に配置するとともに、該圧力センサが前記内燃機関のシリンダヘッドのプラグホール前端側の底部に形成された座面に係止されることが予定され、かつ筒状の前記主体金具の内側に配置された軸状の中心電極と、該主体金具の軸線方向前端部に結合され、火花放電ギャップを隔てて前記中心電極と対向位置する接地電極とを有するスパークプラグ本体にプラグキャップが装着されたスパークプラグユニットにおいて、
前記プラグキャップには、前記軸線方向に沿って前記主体金具の後方に配置される筒状部の前端側に、前記主体金具に対し後方外側から同心状に係合するとともに、該主体金具のプラグキャップ係合部を軸線方向前方側に押圧するプラグ係合部が形成される一方、前記筒状部の後端側に、前記プラグ係合部が前記主体金具のプラグキャップ係合部を押圧した状態にて、前記シリンダヘッドに取り付け固定可能な固定部が形成され、
かつ、前記主体金具のプラグキャップ係合部は、前記リード線が挿通して後方側に延出するためのリード線挿通孔を備えるとともに、前記プラグキャップは、筒状部の前端側から後端側にかけて前記リード線が前記軸線方向に沿って収容されるリード線収容部を備え
前記圧力センサから後方側に延出するリード線は、前記プラグキャップの筒状部の内側を通り、
前記筒状部は、その内側において、イグニッションコイルと、該イグニッションコイルの外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク部材とを有し、
前記リード線収容部は前記ヨーク部材の外周面上に形成されていることを特徴とする。
【0011】
このように、これらの発明においては、主体金具先端側のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合を廃止し、主体金具とプラグホール前端側の底部に形成された座面との間でスパークプラグ本体を押圧固定することとしたので、内燃機関の燃焼室の圧力をヒステリシスが少なくかつ精度よく検出できる。しかも、軸線方向に沿って主体金具の後方に配置される筒状部の前端側に、主体金具に対し後方外側から同心状に係合するとともに、主体金具を軸線方向前方側に押圧するプラグ係合部を形成する一方、筒状部の後端側に、プラグ係合部が主体金具を押圧した状態にて、シリンダヘッドに取り付け固定可能な固定部が形成されている。さらに、プラグキャップは、筒状部の前端側から後端側にかけてリード線を軸線方向に沿って収容するリード線収容部を備えており、スパークプラグユニットは、このようなプラグキャップがスパークプラグ本体に装着されている。
【0012】
したがって、筒状部の前端側に形成されたプラグ係合部で主体金具を軸線方向前方側に押圧し、この状態を保持しながら、筒状部の後端側に形成された固定部によって、プラグキャップ(筒状部)をシリンダヘッドへ容易に取り付け固定することができる。また、その際圧力センサから引き出されたリード線は筒状部のリード線収容部に収納されるので、スパークプラグ本体及びプラグキャップの取り付け固定の邪魔にならず、スムーズな組み立て作業が行える。このように、上記プラグキャップを用いることによって、スパークプラグ本体を、プラグホール前端側の底部に形成された座面に、リード線取出構造等の簡素化を図りつつ小型コンパクトに取り付け固定して、スパークプラグユニットとなすことができる。
【0013】
なお、リード線収容部は、筒状部の外面に形成してもよいし、また、筒状部の内部空間をそのままリード線収容部として利用することもできる。あるいは、リード線の一部は筒状部の外面に形成したリード線収容部に、他の部分は筒状部の内部空間のリード線収容部に各々収容する場合もある。
【0014】
また、固定部が、筒状部の後端部外周面において少なくとも周方向の一部を外向きに突出させたフランジ部を有するように構成すれば、このフランジ部をプラグホールの開口周縁にて外部からシリンダヘッドに固定できるので、取り付け操作が一層迅速かつ正確に行える。
【0015】
そして、かかる筒状部の内側において、イグニッションコイルと、そのイグニッションコイルの外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク部材とを有することにより、筒状部にイグニッションコイルとヨーク部材とを内装する形で収納することができる。その結果、筒状部の内側に生ずるデッドスペースが削減され、プラグキャップ並びにスパークプラグユニットを一層小型コンパクトに構成することができる。
【0016】
一方、圧力センサからリード線を介して取り出された電気的出力を増幅するためのセンサ出力増幅回路が、筒状部に保持される場合には、リード線が軸線方向に沿って筒状部に備えられたリード線収容部に収容されることとあいまって、センサ出力の減衰を極力小さくすることができる。したがって、圧力センサからの電気的出力は、筒状部を経由して検出装置、制御装置等に安定して供給されるようになる。また、筒状部の内部空間をイグニッションコイルの収容空間として有効に利用することができる。
【0017】
また、主体金具に対するプラグ係合部の装着時押さえ荷重が980N以上に設定されている。これによって、約60〜100MPaにも達する燃焼ガス圧に対して、スパークプラグユニットの気密性を十分に保持することができる。なお、スパークプラグ本体に対するプラグキャップの装着により主体金具やプラグ係合部が塑性変形を起こさないために、あるいは、シリンダヘッドに対するスパークプラグユニットの固定により、シリンダヘッドや固定部が損傷しないために、装着時押さえ荷重の上限は、10000N以下に抑える必要がある。
【0018】
さらに、スパークプラグ本体がプラグホールに挿入された状態において、主体金具に外向きに突出する形態で形成された鍔状のセンサ保持部と、プラグホールの座面との間で圧縮されることにより、これらセンサ保持部とプラグホールの座面との間をシールする環状のガスケットを備えている。そして、ガスケットは、そのガスケットを軸線方向に圧縮する圧縮荷重として作用する押さえ荷重Fと、ガスケットの圧縮変位αとの関係を測定するとともに、ガスケットの初期外径を2R1、同内径を2R2として、ガスケットへの付加圧力PをF/{π(R1−R2)}にて算出したときに、付加圧力Pが58.8〜117.6MPa{MKS単位系換算6〜12kgf/mm}となる範囲に対応する圧縮変位αの変化量Δαが、0.5mm以上に設定されている。
【0019】
ところで、最近の自動車用エンジン等においては、排気ガス規制が強化されるに伴い、混合気もリーン領域のものが多く使用されるようになってきている(いわゆるリーンバーンエンジン)。リーンの混合気は燃料混合比率が低いため、燃焼室内におけるスパークプラグ本体の接地電極と、混合気の導入方向との関係によっては、混合気の火花ギャップへの流入が接地電極に遮られて点火ミスを生じることがある。そのため、最近のリーンバーンエンジンにおいては、混合気への点火の確実性を向上させるために、接地電極が点火に最適な位置となるように、周方向の角度位置が指定されるケースが多い。
【0020】
しかしながら、主体金具のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合によってスパークプラグ本体をシリンダヘッドに装着する方式のエンジンにおいては、ねじ部のねじ山開始端と接地電極との間の位置関係も一定していないのが通常である。そのため、ガスケットへの適度な締付け力が生ずる圧力Pの範囲(以下、適性圧力範囲という)である58.8〜117.6MPaに到達するまで主体金具のおねじ部をねじ込んだときに、接地電極は必ずしも上記最適点火位置に位置するとは限らず、例えば目標位置から大きくずれてしまうこともありうる。
【0021】
そこで、このようなねじ嵌合装着式のエンジンにおいて接地電極を上記最適点火位置に位置合わせするには、上記適性圧力範囲に対応するガスケットの圧縮変位αの変化量Δα(押さえ荷重Fに対するガスケットの潰れ代を表わす)をねじピッチ以上に設定して、接地電極を最適点火位置に回転調整する必要があった。つまり、JIS B8031(内燃機関用スパークプラグ)によれば、ガスケット付スパークプラグのねじピッチは、M18Sで1.5mm、M14SとM12Sで1.25mm、M10Sで1mmであるから、Δαをこれらねじピッチ以上に設定することにより、上記適度な締付け力が維持された状態における接地電極の回転調整範囲を1回転分以上確保しなければならなかった。
【0022】
しかし、本発明においては、主体金具先端側のおねじ部とシリンダヘッドのめねじ部とのねじ嵌合を廃止し、主体金具のセンサ保持部とプラグホール前端側の底部に形成された座面との間でスパークプラグ本体を押圧固定することとしたので、接地電極の最適点火位置への回転調整にあたりねじ締めを行う必要がない。したがって、付加圧力Pが58.8〜117.6MPaとなる範囲に対応するガスケットの圧縮変位αの変化量Δαを、0.5mm以上に設定することができる。すなわち、ガスケットの圧縮変位αの変化量Δαは、上記適性圧力範囲に対応した塑性変形(ガスケットの潰れ)を可能とし、かつ主体金具のセンサ保持部とプラグホールの座面との間のシール性を確保するために最低限必要な0.5mm以上あればよいことになる。そして、かかるスパークプラグユニットによれば、圧力センサによる燃焼圧力波形からヒステリシスを減少させることができ、圧力センサの検出精度が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例である圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット1(スパークプラグユニット)を組立状態にて示す縦断面図である。圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット1は、大きく分けてスパークプラグ本体5とプラグキャップ12とからなる。スパークプラグ本体5は、主体金具2に圧力センサ3が一体化されるとともに、軸線O方向前端側に火花放電ギャップgが、同じく後端側に火花放電ギャップgに高電圧を印加するための端子金具4が形成されたものである。
【0024】
スパークプラグ本体5の主体金具2は筒状に形成され、その軸線O方向の前端側には、シリンダヘッドCH前端の挿通孔16aに挿入するための取付部16が形成され、その基端側に隣接して鍔状のセンサ保持部17が周方向に突設されている。また、取付部16の内周面には、軸状の絶縁体14を止め着けるための周方向のリブ52が形成されている。
【0025】
絶縁体14の内部には図示しない貫通孔が軸線方向に形成され、その前端側に中心電極51が、後端側に端子金具4が配置され、両者が貫通孔内に充填された図示しない導電性ガラスシール層や抵抗体組成物により電気的に結合されている。そして、主体金具2の取付部16の前端面には接地電極50が溶接され、中心電極51との間で火花放電ギャップgを形成する。また、主体金具2の後端部外周面には、後述するプラグ係合部42を係合させるための円筒状のプラグキャップ係合部2kが形成されている。
【0026】
次に、プラグキャップ12には、高電圧を発生させるためのイグニッションコイル7と、圧力センサ3のリード線8とが組み込まれている。また、イグニッションコイル7に端子金具4を電気的に接続するための端子部9と、スパークプラグ本体5に自身を着脱可能に係合させるための係合部11とを有する。
【0027】
そして、係合部11にてプラグキャップ12をスパークプラグ本体5に係合・固定することにより、端子部9が端子金具4に着脱可能に結合される。この構成によると、スパークプラグ本体5を、主体金具2の取付部16においてプラグホールPHの挿通孔16aに挿入した後、スパークプラグ本体5にプラグキャップ12を後付け接続することができる。これにより、プラグホールPHにスパークプラグ本体5及びプラグキャップ12を取り付ける際に、これらへのリード線8の巻き付きといった不具合が全く生じなくなる。
【0028】
また、リード線8の後端は、プラグキャップ12に一体化された出力取出コネクタ部(以下、単にコネクタ部ともいう)13に、回路ユニット29を経由して接続されている。シリンダヘッドCHへのスパークプラグ本体5の取付位相角を一定に保ち、接地電極50を最適点火位置に位置合わせするには、予め主体金具2の後方側開口部2a周縁等に接地電極50の周方向位置に対応させてマークを付しておき、取付部16をプラグキャップPHの挿通孔16aに挿入する際に、このマークを燃焼室CR内の混合気の流れを阻害しない既知の回転方向位置に合わせればよい。なお、コネクタ部13に制御回路側からの信号線ケーブルを接続する際に不都合を生じないように、コネクタ部13の周方向位置を調整したい場合には、プラグキャップ12をスパークプラグ本体5に対して軸線O周りに相対的に回転可能に係合すればよい。
【0029】
スパークプラグ本体5は、主体金具2の後方側開口部2aから絶縁体14を突出させた形態を有し、その絶縁体14の突出部14a後端に端子金具4が配置される。プラグキャップ12の係合部11は、絶縁体突出部14aを挿入するための挿入孔15が軸線O方向に形成された、弾性材料、ここではシリコンゴム等の耐熱性ゴム成形体からなる弾性保持部材11とされている。その挿入孔15の奥には、端子部9が配置されている。そして、挿入孔15を弾性的に拡径させながらここに絶縁体突出部14aを軸線Oの方向に押し込むことにより、該挿入孔15の内面にて絶縁体突出部14aが保持され、端子金具4が端子部9と接触導通する。弾性保持部材11を使用することにより、挿入孔15に絶縁体突出部14aを押し込むだけでプラグキャップ12をスパークプラグ本体5に簡単に接続することができる。また、弾性材料の弾性力により挿入孔15の内面にて突出部14aを密着保持することができ、フラッシュオーバ等も生じにくい。
【0030】
なお、端子部9はばね状に形成され、この実施例では軸線Oの方向においてカップ状の金具57内に配置されている。そして、その金具57にイグニッションコイル7からの図示しないリード部が接続され、端子部9、端子金具4及び中心電極51を介して接地電極50との間に形成される火花放電ギャップgに高電圧が印加される。ばね状の端子部9は、金具57と端子金具4との間で圧縮弾性変形した状態で、挿入孔15の内面と突出部14aとの摩擦により保持され、その弾性復帰力により金具57と端子金具4との電気的接触を確保する働きをなす。
【0032】
次に、主体金具2は、前述の通り、軸線O方向前端側に内燃機関への取付部16が形成されるとともに、その取付部16の軸線O方向後端位置に対応して周方向のセンサ保持部17が突設されている。そして、リング状の圧力センサ組立体18の内側に、取付部16が前端側から軸線O方向に嵌め込まれ、センサ保持部17の前端面に当接する形で該圧力センサ組立体18が支持されている。
【0033】
図2に示すように、圧力センサ組立体18の前方側には、圧力センサ組立体18の前端面と当接してこれを覆う底部19aと、その底部19aの外周縁から軸線方向後方に立ち上がる筒状に形成されて圧力センサ組立体18の外周面を覆う側壁部19bとを有するセンサカバー19が設けられている。圧力センサ組立体18は、センサカバー19の底部19aに近い側から、リング状の板パッキン59、リング状の圧電セラミック素子からなる圧力センサ3、リング状の電極板60及びリング状の絶縁板61がこの順序にて積層された構造を有する。電極板60からのリード部62は絶縁板61に形成されたスリット61aを経て後方に引き出され、絶縁被覆カバー8cで覆われたリード線8の芯線8aと接続されている。本実施例では、リード線8は、絶縁被覆カバー8cで覆った芯線8aの外側を、シールド被覆8bにて覆った同軸シールドケーブルとして構成されており、前端がリード部62と接続されたリード線8は、主体金具2のプラグキャップ係合部2kの外側を通って後方側に延出している。
【0034】
図1に戻り、プラグキャップ12においてイグニッションコイル7は、一方が一次コイルとなり他方が二次コイルとなる第一コイル22と第二コイル23との各々の軸線が、該スパークプラグ本体5の軸線Oと一致する形態となるように配置されている。スパークプラグ本体5のプラグ取付部16を、内燃機関側のプラグホールPHの底部に形成された挿通孔16aに挿入した取付状態においては、弾性保持部材11とコイル収納部24とは、プラグホールPH内に収容されることが予定されている。これにより、深いプラグホールPHの底に圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット1を取り付けた場合でも、プラグホールPH内のスパークプラグ本体5の上方に生ずる空間を活用して、ここにイグニッションコイル7が収納され、シリンダヘッド周辺の省スペース化に大きく寄与する。この場合、弾性保持部材11とコイル収納部24との軸線O方向の合計寸法は、当然に、プラグホールPHの深さに対応して設定しておく必要がある。
【0035】
コイル収納部24は円筒状の外観形態を有するものであるが、本実施例では、コイル収納部24内において第二コイル23が第一コイル22の内側に位置するように同心的に配置されている。このようにすることで、イグニッションコイル7の全体の長さ方向寸法を削減でき、コンパクト化が実現されている。具体的には、第二コイル23の内側に軟磁性材料からなるコア29が配置され、ヨーク部材25は第二コイル23の外周面を取り囲む形態にて配置されている。ヨーク部材25の軸線方向両端部は、それぞれコア29の両端に対応する位置まで延びており、イグニッションコイル7内で発生した磁束に対し、それら両端部を除いて略閉じた形態の磁路が形成されている。
【0036】
具体的には、コア29は積層珪素鋼板から削り出された円形断面の軸状を呈するものであり、両端部には、バイアス磁界印加用の永久磁石29a,29aが配置されている。このバイアス磁界印加により、磁束飽和点に到達する磁界レベルが引き上げられ、電流変換効率を高めることができる。そして、そのコア29が、図1(b)に示すように、コアケースを兼ねた樹脂製の内ボビン(外周面には、図示しない巻線用の螺旋溝が形成してある)70に収容され、その外面に第二コイル(本実施例では二次コイル)23が巻線形成されている。なお、内ボビン70は、軸線方向先端側が閉じた筒状形状とされ、その端面には、金具57の後端部を位置決めするための凹部70aが形成されている。
【0037】
そして、第二コイル23の外側には樹脂製の外ボビン71が配置されている。外ボビン71も筒状に構成され、外周面には図示しない巻線用の螺旋溝が形成してあり、ここに第一コイル(本実施例では一次コイル)22が巻線形成されている。
【0038】
また、コイル収納部24の後端には、取付状態においてプラグホールPH外に位置する形で、回路部129と、リード線8が接続されるコネクタ部13とが組み込まれたヘッド部30が一体的に形成されている。回路部129をコイル収納部24の後端側に設けて、プラグホールPH外に出すことで、プラグホールPH内は、その内面形状に対応したコイル収納部24の収納空間として、より効率的に活用されることとなる。また、コネクタ部13がプラグホールPHの外へ出ていることで、該コネクタ部13への信号線ケーブル等の接続が容易となることはいうまでもない。
【0039】
ヘッド部30には、コイル収納部24の後端部外周面に、イグニッションコイル7の後端部に対応して、樹脂150が充填された回路ケース67が一体形成され、ここに回路部129が収容されている。また、コネクタ部13は回路ケース67の側面から側方に突出する形で形成されており、信号線ケーブルのプラグを接続するための開口部13aが形成されている。また、本実施例では、回路ケース67の側壁の一部を、ケース本体67bとは別体に形成されたコネクタプレート113にて形成し、そのコネクタプレート113にコネクタ部13が形成されている。
【0040】
回路部129は、イグニッションコイル7への通電・遮断を司るイグナイタ(図示せず)を含むものであり、また、本実施例ではリード線8を経て入力されるセンサ出力の変換回路を含むものである。この変換回路は、次の少なくとも1つの機能を有するものとして構成することができる:
(1)電荷電圧変換回路;
(2)電圧変換回路(例えば電圧増幅回路);
(3)電流変換回路(例えば電流増幅回路);
(4)インピーダンス変換回路。
【0041】
図4は、回路部129をセンサ出力変換回路として構成した一例を示すものである。図4(a)において、オペアンプIC1の2つの負入力端子に、圧力センサ3(図2)からの信号線が接続され、正入力端子が接地されて、接地レベルを基準電圧として設定している。燃焼室内にて圧力が発生すると圧力センサ3(図2)に電荷が発生し、オペアンプICに接続された負帰還コンデンサC1により電圧変換される。オペアンプICは、この負帰還コンデンサC1とともに、圧力センサ3にて発生する電荷を、増幅された電圧信号として出力する電荷電圧変換回路を構成する。なお、負帰還コンデンサC1と並列に挿入された抵抗R1は、オペアンプICの出力飽和を防止するためのものであり、圧力センサ3からの信号線上に設けられた抵抗R2は、オペアンプICの端子保護用である。オペアンプICの出力は、図示しない配線部を介してコネクタ部13に供給される。なお、センサからの入力電圧に対するインピーダンス変換のみを目的とする場合は、回路部129は、図4(b)に示すような電圧フォロワ回路とすることもできる。
【0042】
なお、プラグホール内の円筒状の空間を有効活用するために、弾性保持部材11は円筒状に形成され、その軸線O方向後端側には、これに対応する外径の円筒状のコイル収納部24を結合して、両者が一体の筒状形態をなすように構成している。
【0043】
次に、プラグキャップ12は、イグニッションコイル7の外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク部材25を有している。また、ヨーク部材25の外周面は、樹脂製のコイルケース27で覆われている。さらに、コイルケース27の外周面は、軸線O方向に沿って主体金具2の後方に配置される筒状部40で覆われている。
【0044】
筒状部40は金属パイプ41を主体として構成され、筒状部40の前端側には、主体金具2に対し後方外側から同心状に係合するとともに、主体金具2を軸線O方向前方側に押圧するプラグ係合部42が形成されている。また、筒状部40の後端側には、プラグ係合部42が主体金具2を押圧した状態にて、シリンダヘッドCHに取り付け固定可能な固定部43が形成されている。この固定部43は、具体的には、筒状部40の後端部外周面において少なくとも周方向の一部を外向きに突出させたフランジ部44を有し、このフランジ部44は、プラグホールPHの開口周縁にてシリンダヘッドCHに、ボルト等の固着具46にて固定されている。さらに、筒状部40の前端側から後端側にかけての外周面において、リード線8を軸線O方向に沿って収容するリード線収容部45となるスリットを備えている(以下、スリット45ともいう)。このスリット45にリード線8を収容することで、金属パイプ41の内側にリード線8が存在せず、デッドスペース削減効果が一層高められている。また、リード線8は弾性保持部材11の内部を通過させずにすみ、リード線8の配置が簡単になる。
【0045】
センサ保持部17とプラグホールPHの座面Sとの間には、圧縮力が作用することにより塑性変形して、これら両者間をシールする環状のガスケットGKが介挿されている。ガスケットGKは、図5にその一例を示すように、環状の金属板素材に対し、その径方向に1ケ所ないし2ケ所以上設定された曲げ位置において、それぞれ周方向の曲げ部を形成することにより得られる環状に形成されている。図5(b)では、板部材の半径方向両縁部を、2つの曲げ部77c,77cによりそれぞれ逆向きに曲げて全体をS字状に形成している。なお、センサ保持部17側の当接面部77aは、中心側が突出する斜面状に形成することで、ガスケット高さHが2.5mm以上確保されるようにしている。
【0046】
ガスケットGKの変形挙動を図6の模式図にて説明すれば、付加圧力が小さい初期の段階では、ガスケットGKは主に弾性的に橈み変形し、変位増大に伴い圧力(応力)が比較的大きく上昇する形となる(第1ステージ)。付加圧力があるレベルに達すると、塑性変形を伴う挫屈を開始し、変位増大に対する圧力増加の勾配が緩くなる(第2ステージ)。
【0047】
そして、図5に示すガスケットGKの初期外径を2R1、同内径を2R2、押さえ荷重(圧縮荷重)をFとして、ガスケットGKへの付加圧力PをF/{π(R1−R2)}にて算出したときに、図6の変形曲線において、付加圧力Pが58.8〜117.6MPa{MKS単位系換算6〜12kgf/mm}となる範囲(適性圧力範囲:第2ステージに相当)に対応する、圧縮変位αの変化量Δαが0.5mm以上に設定されるものとなっている。これにより、圧力センサ3による燃焼圧力波形からヒステリシスを減少させることができ、圧力センサ3の検出精度が向上する。また、主体金具2に対するプラグ係合部42の装着時押さえ荷重Fを980N以上に設定することによって、約60〜100MPaにも達する燃焼ガス圧に対して、圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット1の気密性を十分に保持することができる。
【0048】
以下、プラグキャップ12の組立て方法について概説する。図3(a)に示すように、ヨーク部材25の外側をコイルケース27にて覆い、コイル収納部24側の第二アセンブリ81を組み立てる。次いで、別途組み立てた第一アセンブリ80に第二アセンブリ81を結合する。次に、図3(b)に示すように、第一アセンブリ80と第二アセンブリ81との結合体を筒状部40に挿入する。このとき、リード線8を筒状部40のスリット45に押し込んで収納し、リード線8の後端部をフランジ部44の挿通孔47から引き出し、回路部129に接続しておく。この状態で、ヘッド部30の回路ケース67をコイルケース27の後端部に嵌着する。
【0049】
既に述べたように、イグニッションコイル7を収納するコイル収納部24は、弾性保持部材11と別体形成されて該弾性保持部材11の後端側に嵌合されている(図1参照)。このようにすると、図3(a)に示すように、弾性保持部材11側の第一アセンブリ80と、コイル収納部24側の第二アセンブリ81とを別段取りにて組み立てた後、図3(b)に示すように両アセンブリ81、82を結合すればよいから、2つの組立工程を並行して(あるいは別場所にて)行なうことが可能となり、組立工程の利便性向上及び組立て時間の短縮を図ることが可能となる。
【0050】
本実施例では、弾性保持部材11の挿入孔15を、後端部にて開放させるとともに、その開放部を接続孔15aとして使用している。そして、コイル収納部24側に形成された接続プラグ部材73(この実施例でコイルケース27に結合されている)を接続孔15aに押し込むことにより、弾性保持部材11とコイル収納部24とが着脱可能に結合されるようになっている。接続プラグ部材73は筒状とされ、その内側空間は、端子部9の収納部として利用されている。また、カップ状の金具を同軸的にはめ込むことにより、その固定部としても機能している。なお、接続プラグ部材73の外周面には、抜け止め用の環状のリブ73aが複数形成されている。上記の構成においては、信号線ケーブル等の接続が容易となる方向にコネクタ部13を向けた状態で、弾性保持部材11とコイル収納部24とを結合することができる。
【0051】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0052】
その一例として、プラグキャップの変形例を用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットを図7に示す。この実施例の圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット100におけるプラグキャップ112では、リード線8は筒状部140の内側を通るとともに、ヨーク部材125の外周面上に形成されたリード線収容部126に収納される。すなわち、ヨーク部材125の外周面上において軸線O方向に、リード線8を収容するリード線収容部126が形成されている。
【0053】
具体的には、ヨーク部材125は、板状の軟磁性金属板材、例えば複数枚の珪素鋼板を積層したものを幅方向に筒状に丸めることにより、その幅方向両縁間にリード線収容部126となるスリットを形成したものである(以下、スリット126ともいう)。このスリット126にリード線8を収容することで、コイル収納部124の外側にリード線8がはみ出さず、デッドスペース削減効果が一層高められている。また、以上の変更に対応させて、前端がリード部62(図2)と接続されたリード線8は、主体金具2のプラグキャップ係合部2k’に形成されたリード線挿通孔2h内を通って後方側に延出しており、それに続くリード線8の延出部は弾性保持部材111の内部に埋設されて、デッドスペース削減効果を奏している。
【0054】
ところで、この実施例では、リード線挿通孔2hを有するプラグキャップ係合部2k’は、ボックスレンチ等の取付用工具を係合させるための六角状の工具係合部を既存のまま用いることができる。リード線8のシールド被覆8bは、導体である金属線を編み合わせて形成したものであるが、その材質として軟鋼細線やニッケル細線などの軟磁性材料を採用すれば、ヨーク部材125のスリット126が軟磁性材料で埋まり、磁路断面積の減少を補うことができる。
【0055】
また、ヨーク部材125の外周面は、樹脂製のコイルケース127で覆われている。コイルケース127には、ヨーク部材125側のスリット126と対応する位置に、スリット126と対応する形状のケース側収容空間が形成され、それらスリット126とケース側収容空間とが一体的にリード線収容部200(図8(b)参照)を形成する。コイルケース127にケース側収容空間を形成することで、ヨーク部材125をコイルケース127で覆った後でも、スリット126とケース側収容空間とが一体化したリード線収容部200にリード線8を挿入すればよいから、組立てが容易である。
【0056】
例えば、図8(a)及び(b)に示すように、コイルケース127には、スリット126に沿ってその内側に入り込む溝形成部127aを一体に設けることができる。この場合、ケース側収容空間は、スリット126に倣う形態にて溝形成部127aに形成された有底溝127bとすることができる。このようにすると、スリット126がコイルケース127と一体の溝形成部127aにより埋められるので、コイルケース127のイグニッションコイル7に対する密閉性を高めることができる。また、樹脂製の溝形成部127aに形成された有底溝127b内にリード線8を圧入するようにすれば、有底溝127b内にリード線8をより安定的に保持することができる。
【0057】
さらに、ヘッド部130の回路ケース167の内側に筒状のリード線保持部90が載置される。このリード線保持部90は、後端面に放射状に形成され、リード線8を係合保持する複数(図8の実施例では6個)の溝92を周方向に所定の角度間隔で設けたリード線配設部91を有している。これによって、リード線8の後端部を、信号線ケーブル等の接続が容易となる方向に容易に位置合わせして外部へ取り出すことができる。
【0058】
以下、プラグキャップ112の組立て方法について、図8により説明する。図8(a)に示すように、スリット126内に溝形成部127aを配置した状態で、ヨーク部材125の外側をコイルケース127にて覆い、コイル収納部124側の第二アセンブリ81を組み立てる。次いで、別途組み立てた第一アセンブリ80に第二アセンブリ81を結合し、リード線8を有底溝127b(図8(b))に押し込む。この状態で、ヘッド部130の回路ケース167をコイルケース127の後端部に嵌着する。そして、第一アセンブリ80と第二アセンブリ81との結合体を筒状部140に挿入する。
【0059】
このとき、リード線8は筒状部140の内側を通り、リード線8の後端部はフランジ部144の開口147から引き出される。さらに、リード線8の後端部は、リード線保持部90の内側を通り、信号線ケーブル等の接続が容易となる方向に位置する溝92に係合した状態でリード線保持部90から外部へ延出され、コネクタ部123(図7参照)が取り付けられる。
【0060】
なお、図7及び図8において、図1及び図3と共通する部分には同一の符号を付与して詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例たるプラグキャップを用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットの一例を組立状態にて示す縦断面図及びX-X断面図。
【図2】センサカバー及びセンサ組立体の構造を示す分解斜視図。
【図3】図1のプラグキャップの組立て方法の一例を示す工程説明図。
【図4】回路部の構成例をいくつか示す図。
【図5】ガスケットの一例を示す側面部分断面図及び平面図。
【図6】ガスケットの変形曲線の一例を示す図。
【図7】本発明のプラグキャップの変形例を用いた圧力センサ内蔵型スパークプラグユニットを組立状態にて示す縦断面図及びY-Y断面図。
【図8】図7のプラグキャップの組立て方法の一例を示す工程説明図。
【符号の説明】
1 圧力センサ内蔵型スパークプラグユニット(スパークプラグユニット)
2 主体金具
3 圧力センサ
5 スパークプラグ本体
7 イグニッションコイル
8 リード線
12 プラグキャップ
17 センサ保持部
25 ヨーク部材
40 筒状部
42 プラグ係合部
43 固定部
44 フランジ部
45 リード線収容部
50 接地電極
51 中心電極
129 センサ出力増幅回路
CH シリンダヘッド
CR 燃焼室
GK ガスケット
PH プラグホール
S 座面

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室の圧力に基づく電気的出力を取り出すためのリード線を有する圧力センサを主体金具に配置するとともに、該圧力センサが前記内燃機関のシリンダヘッドのプラグホール前端側の底部に形成された座面に係止されることが予定され、かつ筒状の前記主体金具の内側に配置された軸状の中心電極と、該主体金具の軸線方向前端部に結合され、火花放電ギャップを隔てて前記中心電極と対向位置する接地電極とを有するスパークプラグ本体にプラグキャップが装着されたスパークプラグユニットにおいて、
    前記プラグキャップには、前記軸線方向に沿って前記主体金具の後方に配置される筒状部の前端側に、前記主体金具に対し後方外側から同心状に係合するとともに、該主体金具のプラグキャップ係合部を軸線方向前方側に押圧するプラグ係合部が形成される一方、前記筒状部の後端側に、前記プラグ係合部が前記主体金具のプラグキャップ係合部を押圧した状態にて、前記シリンダヘッドに取り付け固定可能な固定部が形成され、
    かつ、前記主体金具のプラグキャップ係合部は、前記リード線が挿通して後方側に延出するためのリード線挿通孔を備えるとともに、前記プラグキャップは、筒状部の前端側から後端側にかけて前記リード線が前記軸線方向に沿って収容されるリード線収容部を備え、
    前記圧力センサから後方側に延出するリード線は、前記プラグキャップの筒状部の内側を通り、
    前記筒状部は、その内側において、イグニッションコイルと、該イグニッションコイルの外周面を取り囲む形態の、磁路形成用の筒状のヨーク部材とを有し、
    前記リード線収容部は前記ヨーク部材の外周面上に形成されていることを特徴とするスパークプラグユニット。
  2. 前記固定部は、前記筒状部の後端部外周面において少なくとも周方向の一部を外向きに突出させたフランジ部を有しており、このフランジ部は前記プラグホールの開口周縁にて前記シリンダヘッドに固定可能とされている請求項1に記載のスパークプラグユニット。
  3. 前記筒状部は、前記圧力センサから前記リード線を介して取り出された電気的出力を増幅するためのセンサ出力増幅回路を保持している請求項1又は2に記載のスパークプラグユニット。
  4. 前記主体金具のプラグキャップ係合部に対する前記プラグ係合部の装着時押さえ荷重が980N以上に設定されている請求項1ないしのいずれか1項に記載のスパークプラグユニット。
  5. 前記スパークプラグ本体が前記プラグホールに挿入された状態において、前記主体金具に外向きに突出する形態で形成された鍔状のセンサ保持部と、前記プラグホールの座面との間で圧縮されることにより、これらセンサ保持部とプラグホールの座面との間をシールする環状のガスケットを備え、
    前記ガスケットは、そのガスケットを前記軸線方向に圧縮する圧縮荷重として作用する前記押さえ荷重Fと、前記ガスケットの圧縮変位αとの関係を測定するとともに、前記ガスケットの初期外径を2R1、同内径を2R2として、前記ガスケットへの付加圧力PをF/{π(R1−R2)}にて算出したときに、該圧力Pが58.8〜117.6MPaとなる範囲に対応する前記圧縮変位αの変化量Δαが、0.5mm以上に設定されている請求項記載のスパークプラグユニット。
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