JP4677747B2 - インサートおよびスローアウェイ式切削工具 - Google Patents

インサートおよびスローアウェイ式切削工具 Download PDF

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Description

本発明は、スローアウェイ式切削工具(以下、切削工具と称する。)に着脱可能に取り付けられるインサート、および該インサートを取り付けた切削工具に関するものである。
この種のインサート(スローアウェイチップ)および切削工具として、本発明の発明者らは特許文献1において、多角形平板状をなすスローアウェイチップ本体の上記多角形をなす面がすくい面とされ、このすくい面の角部に形成されたコーナ刃の一端部に連なるすくい面の辺稜部には主切刃が、コーナ刃の他端部に連なる辺稜部には、このコーナ刃の他端部における接線に対してすくい面の内側に凹む凹部がそれぞれ形成されたスローアウェイチップ、およびかかるスローアウェイチップを軸線回りに回転される切削工具本体の先端部外周に、上記すくい面を工具本体の回転方向に向けて、上記コーナ刃を工具本体先端部外周側に突出させるとともに、上記主切刃をコーナ刃の一端部から工具本体内周側に向かうに従い先端側に傾斜するように工具本体先端側に突出させ、さらにこのコーナ刃の他端部における上記接線を上記軸線方向後端側に向かうに従い工具本体内周側に傾斜するように配設させて着脱可能に取り付けた切削工具を提案している。
特開2003−275919号公報
ところで、このようなインサートでは、上述のように切削工具の工具本体に取り付けられて加工を行う際に、上記コーナ刃の部分が、回転する工具本体の先端部外周に突出させられているために最も周速が速く、しかも加工物への離接を繰り返すために食い付き時の衝撃が断続的に作用することとなって、場合によっては欠損等の損傷がコーナ刃周辺に生じるおそれがある。特に、近年この種のインサートおよび切削工具は、加工時の送り量を比較的大きく設定する高送り加工に用いられることが多く、このような高送り加工では1刃当たりの切削量も大きくなるため、コーナ刃への負担も増大する傾向になる。
また、上記特許文献1記載の切削工具では、工具本体の外周側に位置することとなる上記コーナ刃の他端部に連なる辺稜部に上述のような凹部が形成されており、これにより、この辺稜部と加工面との間に切屑が噛み込まれて仕上げ面精度を損なったりインサートに欠損が生じたりするのを防ぐことができ、さらには、上記主切刃には負のラジアルレーキ角が与えられているため、この主切刃により生成された切屑を工具本体の回転によってその外周側に押し出して排出することが可能となるが、上述のような高送り加工においては切屑も多量に生成されるため、その円滑な排出と処理とが一層求められることになる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、特にこのような高送り加工に用いてインサート本体の損傷等を防ぐことができ、さらには多量に生成される切屑もより円滑に排出処理することが可能なインサートおよび切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のインサートは、多角形平板状をなすインサート本体の上記多角形をなす上面の角部にすくい面が形成され、上記上面の辺稜のうち、このすくい面が形成された上記角部の先端にはコーナ刃が形成されるとともに、このコーナ刃の一端に連なる上記すくい面の一方の辺稜部には切刃が形成されており、上記すくい面は、上記一方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部と、該コーナ刃の他端に連なるこのすくい面の他方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部とを結ぶ直線に対し、この直線から垂直に上記コーナ刃側に向かうに従い漸次下降する傾斜面とされているとともに、上記上面において上記直線よりも内側の部分は上記インサート本体の厚さ方向に垂直な平坦面とされていることを特徴とするものである。
また、本発明の切削工具は、軸線回りに回転される切削工具本体の先端部外周に、ポジティブインサートとされたこのようなインサートが、上記インサート本体の上面を上記切削工具本体の回転方向に向けるとともに、この上面の角部先端の上記コーナ刃を上記切削工具本体の先端部の外周側に突出させて着脱可能に取り付けられ、このコーナ刃の一端に連なる上記切刃が、該コーナ刃の一端から上記切削工具本体の内周側に向かうに従い先端側に傾斜するように該切削工具本体の先端側に突出させられる一方、このコーナ刃の他端に連なる上記他方の辺稜部が上記軸線方向後端側に向かうに従い上記切削工具本体の内周側に傾斜するように配設され、上記直線は、上記回転方向側から見て上記切刃が形成された上記一方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部から上記他方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部に向けて上記切削工具本体の先端内周側から後端外周側に延びるように配設されることを特徴とする。
このように構成されたインサートにおいては、インサート本体の上面角部に形成されたすくい面が、この角部先端のコーナ刃に連なる一対の辺稜部のそれぞれコーナ刃とは反対側となる端部同士を結ぶ直線から垂直にコーナ刃側に向けて下降する傾斜面とされており、すなわちこの直線から上面の角部を下面側に折り曲げたような形状とされているので、切刃の刃先角はコーナ刃側に向かうに従い漸次大きくなり、このコーナ刃の突端で最大となる。従って、コーナ刃に高い切刃強度を確保することができて、高送り加工において大きな負荷が作用してもインサート本体に欠損等の損傷が生じるのを防ぐことができ、安定した加工を図ることが可能となる。
そして、さらにこのようなインサートを取り付けた上記切削工具においては、すくい面が折れ曲がる上記直線が工具本体の回転方向側から見て上記切刃の端部から上記他方の辺稜部の端部に向けて工具本体の先端内周側から後端外周側に延びるように配設されるので、切刃によって生成された切屑はこの直線が延びる方向に沿って工具本体の後端外周側に案内され、円滑に排出されることとなる。このため、多量の切屑が生成される高送り加工においても確実にその処理を図ることが可能となり、上述のようにインサート本体の損傷防止が図られることとも相俟って、一層安定かつ円滑な加工を促すことができる。さらにまた、上記インサートでは、上面の上記直線よりも内側はインサート本体の厚さ方向に垂直な平坦面となっており、切刃によって生成された切屑は、上述のように上記直線に沿って案内されるように工具本体の後端外周側に流れ出て、この直線を越えたところで上面およびすくい面から離間させられることとなるので、切屑離れがよく、従って切削抵抗等の低減を図るとともにより素早い切屑排出を可能として、さらに円滑な切屑処理を促すことが可能となる。
ここで、上記すくい面は、例えば上記直線に垂直な断面が凸曲線をなすような凸曲面状であってもよく、この場合にはコーナ刃の刃先角をさらに大きくしてその強度を一層向上させることができるが、その反面この場合には切屑がこの凸曲面の凸となる部分に沿って流れ出るために切屑の案内性が損なわれてしまうおそれがあるので、このすくい面は平面状とされるのが望ましい。また、上述のように下降傾斜する上記すくい面は、その上記直線に垂直な断面における傾斜角が3°〜15°の範囲とされるのが望ましく、これよりも傾斜角が小さいとコーナ刃の強度や切屑の案内性を向上させることができなくなるおそれがある一方、上記範囲より傾斜角が大きすぎても、コーナ刃の突端部分でのインサート本体の肉厚が小さくなって却って損傷を招きやすくなったり、また切削工具に取り付けた状態で切刃のラジアルレーキ角が負角側に大きくなりすぎて切削抵抗の増大を招いたりするおそれが生じる。
一方、上記切刃は、上記すくい面に対向する方向から見て例えば凸円弧等の凸曲線状とされていてもよいが、該切刃を、上記コーナ刃の一端とこのコーナ刃とは反対側の上記端部とを結ぶ1の直線状、または互いに鈍角に交差する複数の直線からなる折れ線状に形成することにより、上述のように切刃が凸曲線状とされている場合などに比べて切刃の全長を短くすることができ、切削抵抗の増大や変動を防ぐことができるとともに、特に切刃を複数の直線によって折れ線状とした場合には切屑の分断効果も期待することができて、より一層の安定した切屑処理を促すことが可能となる。
また、例えばこうして切刃を折れ線状に形成した場合などにおいては、該切刃に、上記コーナ刃の一端に連なる主切刃と、この主切刃に連なって該切刃の上記コーナ刃とは反対側の端部に達し、該主切刃との交点におけるこの主切刃の延長線に対して上記上面の内側に後退する副切刃を備えることにより、切削工具においてこの副切刃が工具本体の軸線に直交する平面に沿って延びるようにインサートを取り付けることで、より平滑な平面部を形成することができる。さらに、上記すくい面に、上記コーナ刃および上記切刃に沿った部分にのみ、これらコーナ刃および切刃との間に間隔をあけて凹溝状のチップブレーカを形成すれば、すくい面の傾斜によるコーナ刃や切刃の強度向上効果は維持しながらも、切れ味の鈍化による切削抵抗の増大などを抑えることが可能となる。
図1ないし図9は本発明のインサートの一実施形態を示すものであり、図10ないし図14はこの実施形態のインサートを取り付けた本発明の切削工具の一実施形態を示すものである。本実施形態のインサートは、そのインサート本体1が超硬合金等の硬質材料により形成されて外形が概略正三角形(より厳密には偏六角形)の平板状をなし、すなわちこの概略正三角形をなす上下面2,3と、その周りに配置される3つの側面4とから構成されている。
また、インサート本体1には、上下面2,3の中央に開口して該インサート本体1をその厚さ方向(図2において図面に直交する方向。図3においては左右方向、図4〜図9においては上下方向。以下、インサート厚さ方向と称する。)に貫通する断面円形の取付孔5が形成されており、インサート本体1はこの取付孔5の中心線Cに関して120°ずつの回転対称形となるように略形成されている。なお、上記上下面2,3のうち下面3は、上面2に対して一回り小さな略相似形をなすように形成されていて、上記厚さ方向に垂直な平坦面とされており、上記周面4は上面2から下面3側に向かうに従い全体的にインサート本体1の内側に向かうように傾斜させられている。
上述のように概略正三角形をなす上面2の3つの角部にはそれぞれすくい面6が形成されており、上面2の辺稜のうち、このすくい面6が形成された上記角部の先端にはコーナ刃7が形成されるとともに、このコーナ刃7の一端(図2において中心線Cを中心とした時計回り方向側の端部)7Aに連なるすくい面6の一方の辺稜部6Aには切刃8が形成されている。従って、上記側面4のうちこれらコーナ刃7および切刃8に連なる部分は逃げ面4Aとされ、本実施形態のインサートは、この逃げ面4Aが形成された側面4が上述のように下面3側に向かうに従いインサート本体1の内側に向かうように傾斜させられることにより、コーナ刃7および切刃8に逃げ角が付されたポジティブインサートとされるとともに、中心線Cに関して120°ずつの回転対称に配置される3組のコーナ刃7および切刃8により、1つのインサート本体1で3回の使い回しが可能とされている。
ここで、上記コーナ刃7は、中心線Cに沿って上面2側から見た平面視に略凸円弧をなす凸曲線状に形成されている。また、同平面視において切刃8は、図2に示すように互いに鈍角に交差する複数(本実施形態では3つ)の直線からなる折れ線状に形成されている。そして、このうちコーナ刃7の一端7Aに連なる第1の直線状部9Aとその次の第2の直線状部9Bとによって主切刃9が形成されるとともに、当該切刃8が形成されたすくい面6の上記一方の辺稜部6Aのうちコーナ刃7とは反対側の端部Pに達する第3の直線状部は副切刃10とされている。
従って、この副切刃10は、主切刃9の第2直線状部9Bとの交点Qにおけるこの主切刃9の延長線に対して上面2の内側に後退するように延びることとなる。なお、この副切刃10は、上面2がなす上記概略正三角形の3つの辺の略中央に延びるように形成されており、従ってこの副切刃10の上記交点Qとは反対側の端部、すなわちすくい面6の上記一方の辺稜部6Aのコーナ刃7とは反対側の端部Pは、図2に示されるように上記辺の中点よりも該副切刃10が連なるコーナ刃7とは反対側に位置することとなる。また、この副切刃10は曲率半径の大きな凸円弧等の凸曲線状とされていてもよい。
一方、この切刃8が形成された上記一方の辺稜部6Aとは反対側の、コーナ刃7の他端(図2において中心線Cを中心とした反時計回り方向側の端部)7Bに連なるすくい面6の他方の辺稜部6Bには、本実施形態においても上記特許文献1記載のスローアウェイチップと同様に凹部11が形成されている。この凹部11は、上記他方の辺稜部6Bに連なるインサート本体1の周面4がすくい面6から下面3に亙って凹所12によって切り欠かれることにより、上記他端7Bにおけるコーナ刃7の接線に対してすくい面6の内側に凹むように形成されたものであり、このコーナ刃7の他端7Bから直接、あるいは他端7Bとの間に僅かに間隔をあけて隣接した位置から、上記他方の辺稜部6Bの中央を越えた位置にまで形成されている。なお、この凹部11は、本実施形態では上記平面視において上記接線に平行に延びる底部11Aと、この底部11Aの両端から凹曲線状をなして上記他方の辺稜部6B側に延びる端部11Bとにより構成されているが、底部11Aも含めて凹部11全体を凹曲線状に形成してもよい。
また、この凹部11以外の上記他方の辺稜部6Bは、コーナ刃7の他端7Bにおける上記接線に沿って延びるように形成されており、このコーナ刃7とは反対側の当該他方の辺稜部6Bの端部Rは、本実施形態では当該コーナ刃7が形成された角部に上面2の周回り方向に隣接する他の角部におけるすくい面6の一方の辺稜部6Aの上記端部Pと一致させられている。ここで、このようにコーナ刃7とは反対側の端部P,Rが一致させられた上記隣接する角部同士の一方の辺稜部6Aと他方の辺稜部6Bとは、この端部P,Rにおいて鈍角に交差するようになされており、すなわち端部P側に副切刃10が形成された本実施形態ではこの副切刃10が他方の辺稜部6Bに鈍角に交差させられている。従って、この副切刃10を含めた一方の辺稜部6Aの切刃8を1つの辺とすると、インサート本体1は、より厳密には上述のように上面2が偏六角形をなす平板状を呈することとなる。
そして、この上面2の各角部に形成された上記すくい面6は、それぞれその一方の辺稜部6Aのコーナ刃7とは反対側の上記端部Pと、他方の辺稜部6Bのやはりコーナ刃7とは反対側の上記端部Rとを結ぶ直線Lに対し、この直線Lから垂直に上記コーナ刃7側に向かうに従いインサート厚さ方向に下面3に向けて漸次下降する傾斜面とされている。すなわち、このすくい面6は、上面2の角部を、上記直線Lを山線として下面3側に折り曲げたような形状とされている。ここで、こうして上記直線Lから垂直に下降する傾斜面とされたすくい面6は、本実施形態では平面状に形成されており、従ってその傾斜角は直線Lの全長に亙って該直線Lからコーナ刃7側に向け一定とされ、本実施形態では直線Lに垂直な断面において図5に示すようにインサート厚さ方向に垂直な平面Sに対する傾斜角θが3°〜15°の範囲となるようにされている。
このように直線Lから折り曲げられるように傾斜させられることにより、すくい面6は、上面2側から見た上記平面視に、コーナ刃7を挟む上記一方の辺稜部6Aおよび他方の辺稜部6Bと直線Lとによって囲まれた概略三角形状を呈することとなり、このうち一方の辺稜部6Aに形成された切刃8と直線Lとは上記端部Pにおいて鋭角に交差することとなる。なお、本実施形態では、上述のようにすくい面6の一方の辺稜部6Aのコーナ刃7とは反対側の端部Pが、上面2がなす概略正三角形の各辺の中点よりも上記コーナ刃7とは反対側に位置するようにされているため、この切刃8(本実施形態では副切刃10)と直線Lとの交差角は60°以下とされる。
また、上面2において各角部に形成されたすくい面2の直線Lよりも内側の部分は上記インサート厚さ方向に垂直な平坦面13とされており、従ってこの平坦面13は各すくい面6とは直線Lを介して鈍角に交差することとなる。従って、インサート本体1の中心線Cに沿った断面における上面2(すくい面6)の傾斜は、上記端部Pを通る断面において上面2に平坦面13が形成されるため図6に示すように最も緩やか(0°)となり、この端部Pから切刃8の副切刃10、主切刃9、そしてコーナ刃7に向けて図7ないし図9に示すように漸次傾斜が急になってゆく。
なお、本実施形態では上記取付孔5の上面2側の開口部が直線Lの中央部を越えてすくい面6側にはみ出すように形成されており、従ってこの取付孔5がはみ出した部分ではすくい面6が直線Lから平面視に円弧状に切り欠かれることとなり、さらにこの円弧状に切り欠かれた部分の取付孔5開口部とすくい面6との稜線Mは、その両端から上記コーナ刃7側に突き出すこととなる中央部に向けて該すくい面6に沿って漸次下降傾斜するように形成される。また、図中に符号14で示すのは、上述のように1つのインサート本体1で3回の使い回しが可能とされた3組のコーナ刃7および切刃8のいずれを使用したかを識別するための指標である。
このように構成されたインサートが取り付けられる本実施形態の切削工具は、その工具本体21が軸線Oを中心とした外形略円柱状に形成されていて、この工具本体21の先端部外周に上記インサートが着脱可能に取り付けられるとともに、該工具本体21の後端部が工作機械の主軸に取り付けられて、上記軸線O回りに図中に符号Tで示す回転方向に回転させられつつ該軸線Oに交差する方向に送り出されることにより、加工物(切削対象)に平面部や立壁部のような加工面を形成してゆく。ここで、本実施形態では、その工具本体21の先端部外周に、図12に示すように軸線O方向先端視においてこの工具本体21先端部外周をL字状に切り欠くように複数(本実施形態では4つ。ただし他の図では1つのみ示されて他は省略されている。)のチップポケット22が周方向に略等間隔に形成されていて、各チップポケット22の切削工具回転方向T側を向く壁面22Aの先端側には取付座23が形成されていて、上記実施形態のインサートはこの取付座23にそれぞれ取り付けられる。
この取付座23は、工具本体21の先端および外周に開口する凹所として形成されていて、上記壁面22Aから回転方向Tの後方に一段凹むように形成された底面23Aと、この底面23Aから上記壁面22Aに立ち上がる壁面23B,23Cおよび凸部23Dとから構成されている。このうち底面23Aは、工具本体21の後端側に向かうに従い回転方向Tの後方側に向けて傾斜する平面状とされており、その中央部には該底面23Aに垂直にネジ孔23Eが形成されている。また、壁面23Bは取付座23の内周側に位置して工具本体21の先端面から略外周側を向きつつ後端外周側に延びるように、壁面23Cは取付座23の後端外周側に位置して工具本体21の外周面から後端内周側に延びるようにそれぞれ形成され、その少なくとも上記壁面22A側の部分は、インサート本体1の下面3に対する側面4の傾斜とほぼ等しい角度で傾斜する平面状とされている。さらに、凸部23Dは取付座23の後端内周側に位置して工具本体21の先端外周側に凸となるようにこれらの壁面23B,23C間に形成されている。
このような取付座23に、上記インサートは、そのインサート本体1の1の側面4を工具本体21の先端側に向けるとともに上面2を回転方向Tに向けて下面3を上記底面23Aに密着させることにより、この1の側面4に逃げ面4Aを有する切刃8を工具本体21の先端側に突出させるとともに該切刃8が連なるコーナ刃7を工具本体21の先端部外周に突出させ、さらにこのコーナ刃7の他端7Bに連なる上記他方の辺稜部6Bの凹部11を工具本体21の外周側に向けるようにして着座させられる。従って、切刃8には、図13に示すように正のアキシャルレーキ角αと、図12に示すように負のラジアルレーキ角βとが与えられる。
なお、このときこの工具本体21の先端部外周に突出させられたコーナ刃7とは反対側のインサート本体1の他の側面4においては、逃げ面4Aが取付座23の上記壁面23Bに当接させられる。また、凹所12には上記凸部23Dが係合し、また工具本体1の外周側を向く残りの側面4においては逃げ面4Aが壁面23Cに当接させられ、こうして取付座23に着座させられた状態で、上記取付孔5にクランプネジ24を挿通して上記ネジ孔23Eにねじ込むことにより、インサート本体1は工具本体21に着脱可能に取り付けられる。なお、取付座23の上記壁面23B,23Cおよび凸部23D以外の壁面とインサート本体1の側面4との間には、互いの干渉を防ぐための逃げ部が適宜形成されている。また、この取付状態においてクランプネジ24の頭部は上面2の上記平坦面13よりも突出することはなく、望ましくは取付孔5の開口部とすくい面6との稜線Mの上記中央部よりもインサート厚さ方向に下面3側に埋没させられる。
さらに、本実施形態ではこのクランプネジ24の他に、インサート本体1の取付剛性をより確実に確保するためのクランプ機構25が工具本体21に備えられている。このクランプ機構25は、インサート本体1の上面2をクランプ駒26によって押圧することによって上記取付剛性の向上を図るものであって、すなわち図14に示すように取付座23よりも後端側のチップポケット22の上記壁面22Aにクランプネジ孔25Aとこれよりも小径の孔25Bとが形成され、このうちクランプネジ孔25Aには上記クランプ駒26の中央部に挿通されるクランプネジ27が取り付けられるとともに、孔20Bにはコイルスプリング28が収容された上でクランプ駒26の後端側のピン部26Aが挿入される構成とされている。
そして、クランプ駒26の先端26Bは、インサート本体1の上面2のうち工具本体1後端側に位置することとなるすくい面6上にまで延出させられており、クランプネジ27をクランプネジ孔25Aにねじ込んで締め付けることにより、クランプ駒26の上記先端26Bがインサート本体1の上記すくい面6を取付座23の底面23A側に押圧し、インサート本体1が工具本体21に強固に固定される。また、その一方で、クランプネジ27を緩めたときには、上記コイルスプリング28によってクランプ駒26が押し上げられてインサート本体1の押圧が速やかに解かれるようになされている。
このように工具本体21に取り付けられた上記実施形態のインサートにおいては、そのインサート本体1の先端部外周側に突出させられた上記コーナ刃7が工具本体21の軸線Oから最も離れた位置となり、従って切削加工時に工具本体21が上記回転方向Tに回転する際には軸線O回りの周速が最も速くなって、加工物への断続的な食い付き時の衝撃も大きくなる。また、特に工具本体21の送り量の大きい高送り加工では1刃当たりの切削量も大きくなるために、このコーナ刃7への負担も大きくなるが、これに対して上記構成のインサートでは、該コーナ刃7が形成されるすくい面6が、その一対の辺稜部6A,6Bのそれぞれコーナ刃7とは反対側の端部P,Rを結ぶ直線Lに垂直な方向に、該直線Lからコーナ刃7側に向かうに従って漸次下面4側に下降する傾斜面とされているので、コーナ刃7の刃先角、すなわち該コーナ刃7を介して交差するすくい面6と逃げ面4Aとの交差角を大きくすることができ、これによってコーナ刃7の刃先強度を確保して上述のような大きな負荷に対しても欠損等の損傷が生じるのを防ぐことができる。
さらに、こうしてインサート本体1の多角形(本実施形態では概略正三角形)をなす上面2の角部に形成されたすくい面6の辺稜部6A,6Bの端部P,Rを結ぶ直線Lに対して、当該すくい面6がこの直線Lから上記角部に位置するコーナ刃7側に向けて下降傾斜していることにより、このインサートを、上記コーナ刃7が工具本体1の先端外周側に突出させるとともに一方の辺稜部6Aに形成された切刃8が工具本体21先端側に向けて取り付けた上記構成の切削工具では、上記直線Lが工具本体21の先端内周側から後端外周側に向けて延びるように配置され、切刃8によって生成された切屑はこの直線Lが延びる方向に沿って後端側に流れるに従い外周側に案内されることとなる。
しかも、こうしてすくい面6が下降傾斜することにより、切刃8のアキシャルレーキ角αは図13に示すように正角でも比較的小さくされる一方、ラジアルレーキ角βは図12に示すように負角に大きくされるので、切屑をその生成時から一層後端外周側に導きやすくなる。従って、上記インサートおよび該インサートを取り付けた切削工具においては、特に高送り加工において大量に生成される切屑に対しても円滑な排出、処理を図って滞留した切屑による噛み込み等を防ぐことができ、上述のようにインサート本体1の損傷が防止されることとも相俟って、安定した高効率の加工を行うことが可能となる。ただし、本実施形態では上述のようにインサートの切刃8に正のアキシャルレーキ角αが与えられるようにされているが、このアキシャルレーキ角αは0°あるいは負角であってもよい。
また、本実施形態の切削工具では、工具本体21の後端側に位置するすくい面6を、取付座23よりも後端側に設けられたクランプ機構25の上記クランプ駒26が押圧して一層強固な固定が図られるようになされているが、このすくい面6は工具本体21後端側に向かうに従い下降するように傾斜させられることとなるので、切削時にインサート本体1に工具本体21の後端側に向けて切削力が作用すると、このインサート本体1はクランプ駒26と取付座23の底面23Aとの間に食い込むように押し込まれることとなる。従って、本実施形態によれば、切削時にはさらに強固にインサート本体1を保持することが可能となるので、一層安定した加工が可能となるといった利点を得ることもできる。
さらに、本実施形態のインサートでは、工具本体21の外周側に向けられることとなる上記すくい面6の他方の辺稜部6Bに凹部11が形成されており、加工物に垂直壁面を形成するような場合でもこの壁面とインサート本体1の上記他方の辺稜部6Bとの間に大きなクリアランスを確保することができるので、切屑の噛み込み等を一層確実に防止して良好な垂直壁面を得ることができる。加えて、本実施形態では、上面2の周方向に隣接する角部に形成されたすくい面6同士で、一方のすくい面6の一方の辺稜部6Aの端部Pと他方のすくい面6の他方の辺稜部6Bの端部Rとが一致させられており、従って工具本体21の先端側に向けられる切刃8の内周側には、図10に示すように隣接するすくい面6の他方の辺稜部6Bの凹部11が位置することとなるので、該切刃8によって平面を形成する際に生成された切屑がこの内周側に隣接する他方の辺稜部6Bに噛み込まれて加工面を傷つけるようなことも防止することができ、一層高品位の切削を促すことが可能となる。
さらにまた、本実施形態のインサートでは、上面2の上記直線Lよりも内側はインサート厚さ方向に垂直な平坦面13となっており、切刃8によって生成された切屑は、上述のように直線Lに沿って案内されるように工具本体21の後端外周側に流れ出て、この直線Lを越えたところで上面2およびすくい面6から離間させられることとなるので、切屑離れがよく、従って切削抵抗等の低減を図るとともにより素早い切屑排出を可能として、さらに円滑な切屑処理を促すことが可能となる。また、本実施形態では上記直線Lと切刃8(本実施形態では副切刃10)との交差角が鋭角、特に60°以下とされていて、直線Lと切刃8との間隔を小さくすることができるので、より速やかな切屑離れを図ることができる。しかも、本実施形態では取付孔5の開口部が直線Lを越えてすくい面6にはみ出しており、このはみ出した稜線Mではさらに直線Lよりも低い位置で切屑がすくい面6から離間するので、さらに良好な切屑離れを図ることができる。
ところで、本実施形態ではこのようにすくい面6を直線Lからコーナ刃7側に向けて下降傾斜するように形成しているが、この傾斜角θが小さすぎると上述のコーナ刃7の刃先角の確保や切屑の案内性が損なわれるおそれがある。その一方で、この傾斜角θが大きすぎるとコーナ刃7の周辺におけるインサート本体1の肉厚が小さくなって却って損傷を生じ易くなったり、ラジアルレーキ角βが負角側に大きくなりすぎて切削抵抗が増大しすぎるおそれがあるので、上記傾斜角θは本実施形態のように3°〜15°とされるのが望ましい。また、このすくい面6は、例えば直線Lに直交する断面が凸曲線をなして下降傾斜する凸曲面であってもよいが、この場合にはすくい面6が湾曲する方向に切屑が流れて切屑を確実に工具本体21の後端外周側に案内することができなくなるおそれが生じ、また上述のような切削時のインサート本体1の食い込みによる安定保持といった効果も低減されてしまうので、このすくい面6の形状についても本実施形態のように平面状とされるのが望ましい。
また、本実施形態では上記切刃8が互いに鈍角に交差する複数の直線状部9A,9Bよりなる主切刃9と副切刃10とによって折れ線状に形成されている。しかるに、この点、例えば切刃8全体や主切刃9を凸円弧等の凸曲線状に形成したりしてもよいが、これに比べて本実施形態では切刃8の全長を短くすることができて切削抵抗の低減や変動抑制を図ることができるとともに、直線状部9A,9Bの交点や主切刃9と副切刃10との交点Qで切屑の分断を図ることもできるので、一層安定した切屑処理を図ることが可能となる。さらに、本実施形態では上述のように切刃8のコーナ刃7から最も離れた側(一方の辺稜部の端部P側)に副切刃10が形成されており、切削工具の工具本体21に取り付けた状態で、この副切刃10が軸線Oに垂直な平面に沿うように配置することによって、この副切刃10により加工面の底面(平面)をより平滑に仕上げることができる。
ただし、本実施形態のインサートにおいてはこのように切刃8が主切刃9と副切刃10とによって構成されて、さらに主切刃9も複数の直線状部9A,9Bによって構成されているが、例えば図15に示す変形例のように主切刃9が1の直線状部のみによって形成されていてもよく、また図16に示す変形例のように副切刃10も形成されずに切刃8全体が1の直線状部によって構成されていてもよい。なお、これらの図に示す変形例を始め、以下の図に示す変形例でも、上記実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。さらに、切刃8やコーナ刃7については図17に示すようにその刃先にホーニング31を形成するようにしてもよく、この場合のホーニング31は、図18に示すようにこれらコーナ刃7や切刃8の刃先を凸曲面とした丸ホーニングでもよく、また図19に示すようにすくい面6と逃げ面4Aとに交差する平面とした角度ホーニングでもよく、さらには図20に示すようにこの角度ホーニングの平面とすくい面6および逃げ面4Aとの交差稜線部を凸曲面とした複合ホーニングでもよい。
一方、上記実施形態のインサートでは、すくい面6の全体を上述のように平面状としているが、このすくい面6がコーナ刃7側に向けて下降傾斜していることにより、図13に示したように切刃8のアキシャルレーキ角αは正角であっても比較的小さくなり、あるいは上述のように0°もしくは負角となる場合もあり、これによって切削抵抗の増大を招くおそれがある。そこで、このような切削抵抗の増大を抑えるには、図21ないし図23に示す変形例のように、上記すくい面6に、上記コーナ刃7および切刃8に沿った部分にのみ、これらコーナ刃7および切刃8との間に間隔をあけて凹溝状のチップブレーカ32を形成すればよい。
すなわち、この変形例において上記チップブレーカ32は、図21および図22に示すようにコーナ刃7および切刃8から一定の間隔をおいてすくい面6の内側に形成され、図23に示すようにこれらコーナ刃7および切刃8から離間するに従いインサート厚さ方向に漸次下面3側に向かうように一定の角度で傾斜する壁面32Aと、この壁面32Aに連なってインサート厚さ方向に垂直とされた底面32Bと、この底面32Bのさらにコーナ刃7および切刃8から離間した側に連なって、このコーナ刃7および切刃8から離間した側のすくい面6に連なるように隆起する壁面32Cとによって構成されている。ただし、これに代えて、図24に示す変形例のようにチップブレーカ32全体を、コーナ刃7や切刃8に直交する断面が凹円弧等の凹曲線をなしてすくい面6から凹む凹曲面状に形成してもよい。また、上記凹部11も含めたコーナ刃7の他端7Bから端部Rにかけての上記他方の辺稜部6Bの内側においては、このような凹溝状のチップブレーカ32は形成されず、傾斜平面とされたすくい面6がそのまま延びている。
従って、これらのような変形例のインサートでは、切屑がすくい面6から凹溝状のチップブレーカ32に入り込んだところですくい面6への切屑の押し付けが緩和されるので、切削抵抗の低減を図ることができる。また、これらの変形例では、上述のように下降傾斜する壁面32Aや凹曲面状のチップブレーカのコーナ刃7や切刃8側の部分で切屑が滑らかに溝底側に案内されるので、切屑が直接的に上記底面32B等の溝底に衝突する場合のようにチップブレーカ32内で切屑詰まりを生じるおそれもない。さらに、こうして案内された切屑は、上記隆起する壁面32Cや凹曲面状のチップブレーカ32のコーナ刃7や切刃8とは反対側の曲面に沿って流れるうちにカールされて分断されるので、一層の切屑処理性の向上を図ることもできる。そして、これらの変形例では、このチップブレーカ32がコーナ刃7や切刃8と間隔をあけて、しかも切屑が流れるこのコーナ刃7および切刃8の内側にのみ、すくい面6上に形成されているので、すくい面6を下降傾斜させることによるコーナ刃7や切刃8そのものの強度向上が損なわれることはなく、また必要以上にインサート本体1が切り欠かれるのも防ぐことができて、インサートに損傷が生じるのは確実に防止することができる。
なお、これらの実施形態および変形例のインサートでは、インサート本体1が上述のように概略正三角形の平板状をなし、その上面2の3つの角部にそれぞれ下降傾斜するすくい面6が形成されるとともに、該上面の3つの辺においては隣接するすくい面6同士の一方の辺稜部6Aの端部Pと他方の辺稜部6Bの端部Rとが一致させられているが、例えば概略平行四辺形等の平板状にインサート本体を形成して、その概略平行四辺形状のすくい面の鋭角をなす角部に下降傾斜するすくい面を形成したり、方形平板状や5角形以上の多角形平板状のインサート本体の上面の1または複数、あるいは全部の角部にこのようなすくい面を形成したりしてもよい。さらに、本実施形態のように上面2が三角形状をなす場合も含めて、多角形の上面の1の辺に隣接するすくい面6の一方の辺稜部6Aと他方の辺稜部6Bとがあったとしても、その端部P,Rは必ずしも一致させられる必要はなく、当該辺上において互いに間隔をあけて配置されていてもよい。
本発明のインサートの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態を中心線Cに沿って上面2側から見た平面図である。 図2における矢線X方向視の側面図である。 図2における矢線Y方向(直線Lに平行な方向)視の側面図である。 図2におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態において中心線Cに沿って端部Pを通る拡大断面図である。 図1に示す実施形態において中心線Cに沿って副切刃10に交差する拡大断面図である。 図1に示す実施形態において中心線Cに沿って主切刃9に交差する拡大断面図である。 図1に示す実施形態において中心線Cに沿ってコーナ刃7に交差する拡大断面図である。 図1に示す実施形態のインサートを取り付けた本発明のスローアウェイ式切削工具の一実施形態を示す斜視図である。 図10に示す実施形態においてインサート本体1の上面2を回転方向T側から見た一部破断側面図である。 図10に示す実施形態の底面図である。 図11、図12における矢線X方向視の部分側面図である。 図12におけるZZ部分断面図である。 図1に示す実施形態の切刃8の変形例を示す平面図である。 図1に示す実施形態の切刃8の他の変形例を示す平面図である。 図1に示す実施形態のコーナ刃7および切刃8の刃先にホーニング31を設けた変形例の平面図である。 図17に示す変形例においてホーニング31が丸ホーニングである場合の拡大断面図である。 図17に示す変形例においてホーニング31が角度ホーニングである場合の拡大断面図である。 図17に示す変形例においてホーニング31が複合ホーニングである場合の拡大断面図である。 図1に示す実施形態のチップブレーカ32を設けた変形例を示す斜視図である。 図20に示す変形例の平面図である。 図22におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態のチップブレーカ32を設けた他の変形例を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 インサート本体
2 インサート本体1の上面
4A 逃げ面
5 取付孔
6 すくい面
6A すくい面6の一方の辺稜部
6B すくい面6の他方の辺稜部
7 コーナ刃
7A コーナ刃7の一端
7B コーナ刃7の他端
8 切刃
9 主切刃
9A,9B 主切刃9の直線状部
10 副切刃
11 凹部
21 工具本体
23 取付座
24 クランプネジ
25 クランプ機構
26 クランプ駒
C インサート本体1の取付孔5の中心線
P 一方の辺稜部9Aのコーナ刃7とは反対側の端部
R 他方の辺稜部9Bのコーナ刃7とは反対側の端部
L 端部P,Rを結ぶ直線
O 工具本体21の回転軸線
T 工具本体21の回転方向
θ すくい面6の傾斜角

Claims (7)

  1. 多角形平板状をなすインサート本体の上記多角形をなす上面の角部にすくい面が形成され、上記上面の辺稜のうち、このすくい面が形成された上記角部の先端にはコーナ刃が形成されるとともに、このコーナ刃の一端に連なる上記すくい面の一方の辺稜部には切刃が形成されており、上記すくい面は、上記一方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部と、該コーナ刃の他端に連なるこのすくい面の他方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部とを結ぶ直線に対し、この直線から垂直に上記コーナ刃側に向かうに従い漸次下降する傾斜面とされているとともに、上記上面において上記直線よりも内側の部分は上記インサート本体の厚さ方向に垂直な平坦面とされていることを特徴とするインサート。
  2. 上記すくい面は平面状とされていることを特徴とする請求項1に記載のインサート。
  3. 上記すくい面は、上記直線に垂直な断面における傾斜角が3°〜15°の範囲とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインサート。
  4. 上記切刃は、上記コーナ刃の一端とこのコーナ刃とは反対側の上記端部とを結ぶ1の直線状、または互いに鈍角に交差する複数の直線からなる折れ線状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインサート。
  5. 上記切刃は、上記コーナ刃の一端に連なる主切刃と、この主切刃に連なって該切刃の上記コーナ刃とは反対側の端部に達し、該主切刃との交点におけるこの主切刃の延長線に対して上記上面の内側に後退する副切刃を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインサート。
  6. 上記すくい面には、上記コーナ刃および上記切刃に沿った部分にのみ、これらコーナ刃および切刃との間に間隔をあけて凹溝状のチップブレーカが形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のインサート。
  7. 軸線回りに回転される切削工具本体の先端部外周に、ポジティブインサートとされた請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のインサートが、上記インサート本体の上面を上記切削工具本体の回転方向に向けるとともに、この上面の角部先端の上記コーナ刃を上記切削工具本体の先端部の外周側に突出させて着脱可能に取り付けられ、このコーナ刃の一端に連なる上記切刃が、該コーナ刃の一端から上記切削工具本体の内周側に向かうに従い先端側に傾斜するように該切削工具本体の先端側に突出させられる一方、このコーナ刃の他端に連なる上記他方の辺稜部が上記軸線方向後端側に向かうに従い上記切削工具本体の内周側に傾斜するように配設され、上記直線は、上記回転方向側から見て上記切刃が形成された上記一方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部から上記他方の辺稜部の上記コーナ刃とは反対側の端部に向けて上記切削工具本体の先端内周側から後端外周側に延びるように配設されることを特徴とするスローアウェイ式切削工具。
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