JP4676911B2 - クロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置 - Google Patents

クロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置 Download PDF

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この発明は、解析対象回路のクロストークを解析するクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置に関する。
近年、半導体プロセス技術の発展に伴い、システムLSIの高速化、高機能化が進んでいる。これにより、システムLSI間のインターフェースの信号伝送の高速化が進み、信号配線間に発生するクロストークの問題が顕在化している。
クロストークが発生すると、信号波形の品質が劣化し、論理反転による回路の誤動作、遅延変動によるタイミングマージン割れなどを引き起こす。さらに、入出力回路(IO回路)の駆動能力の増加に伴い、クロストークによる影響が増加すると予測される。また、LSI間のインターフェースの信号伝送の高速化、小振幅化に伴い、タイミングマージンやノイズ耐性が低下することが懸念されている。
そのため、クロストークが信号伝送に与える影響を正確に認識した上で、パッケージ設計やプリント基板設計をおこなうことが望まれる。ここで、従来のクロストーク解析モデルを示す。図19は、従来のクロストーク解析モデルについて示す説明図である。
図19に示すように、従来のクロストーク解析モデルでは、アグレッサ配線1901、ビクティム配線1902、および接地電源(VSS電源)からなる等価回路に関するモデルを生成(以下、「モデル化」という)し、波形品質劣化量や遅延変動量を求めていた。そして、シールド配線などによる対策の効果を定量化していた。
また、クロストークを検証する技術として、クロストークの影響による各ネットの遅延時間の変動量を求め、予め設定されている各ネットの遅延時間の許容変動量と比較することにより、クロストークの影響による不具合を検出する技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特許第3005578号公報
しかしながら、従来のクロストーク解析モデルおよび上述した特許文献1に記載の従来技術では、リターン電流の経路としてVSS電源を通るリターン電流経路はモデル化されていたが、VDE電源(ドライバを駆動する外部電源)を通るリターン電流経路はモデル化されていない。
クロストークは、信号伝送間における電流の流れ、つまり、リターン電流の経路に大きく依存する。これは、信号配線間のインダクタンスが、リターン電流経路の面積に依存するためである。ここで、リターン電流経路について説明する。図20は、リターン電流経路について示す説明図である。図20に示すように、リターン電流経路は、VSS電源を流れる経路2001とVDE電源を流れる経路2002の2つが存在する。
従来のクロストーク解析モデルでは、VDE電源のリターン電流経路がモデル化されていないため、VDE電源を流れるリターン電流は、クロストークのシミュレーションにおいて、VSS電源のリターン電流経路を流れることになる。このような構成では、VSS電源のリターン電流経路とVDE電源のリターン電流経路が異なる面積を持つ場合には、クロストークを精度よく解析することができない。そのため、クロストークノイズの過大評価による過剰な設計制約のために設計が複雑化・困難化してしまうということや、クロストークノイズの過小評価により設計後に問題が発覚するということがしばしば発生していた。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、回路の高品質化および回路設計の作業効率の容易化を図ることができるクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置は、クロストークの解析対象回路の回路情報の入力を受け付け、入力された回路情報に基づいて、解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、ビクティム配線と解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、ビクティム配線と接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定し、特定された配線およびリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成することを特徴とする。
この発明によれば、ビクティム配線の周辺の等価回路を正確に再現することにより、クロストークの影響を正確に再現することができる。
また、上記発明において、ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断し、判断された判断結果に基づいて、クロストーク解析モデルを生成することとしてもよい。
この発明によれば、ビクティム配線の周辺の回路構成に応じて、VDEリターン電流経路およびVSSリターン電流経路をモデル化したクロストーク解析モデル、あるいはVDEリターン電流経路を考慮せずにVSSリターン電流経路をモデル化したクロストーク解析モデルのいずれか一方を選択することができる。
また、上記発明において、シールド配線が存在すると判断された場合、クロストーク解析モデルを生成することとしてもよい。
この発明によれば、ビクティム配線の周辺の等価回路を正確に再現することにより、クロストークの影響を正確に再現することができる。
また、上記発明において、シールド配線が存在しないと判断された場合、アグレッサ配線、ビクティム配線、およびVSSリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成することとしてよい。
この発明によれば、VDEリターン電流経路をモデル化しないため、クロストーク解析モデルの生成時間とクロストークの解析時間を低減することができる。
また、上記発明において、生成されたクロストーク解析モデルを用いて、解析対象回路のクロストークに関するシミュレーションを実行し、実行された実行結果を出力することとしてもよい。
この発明によれば、ビクティム配線に生じるクロストークの影響を確認することができる。
また、上記発明において、実行された実行結果に基づいて、ビクティム配線に関する信号波形の変動量を算出し、算出された算出結果に基づいて、ビクティム配線に生じるクロストークによる波形品質劣化量を決定することとしてもよい。
この発明によれば、クロストークによる波形品質劣化量を精度よく解析することができる。
また、上記発明において、実行された実行結果に基づいて、ビクティム配線に関する信号波形の遅延時間を算出し、算出された算出結果に基づいて、ビクティム配線に生じるクロストークによる遅延変動量を決定することとしてもよい。
この発明によれば、クロストークによる遅延変動量を精度よく解析することができる。
本発明にかかるクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置によれば、回路の高品質化および回路設計の作業効率の容易化を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(クロストーク解析装置のハードウェア構成)
まず、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置のハードウェア構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1において、クロストーク解析装置は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、HD(ハードディスク)105と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)106と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)107と、ディスプレイ108と、I/F(インターフェース)109と、キーボード110と、マウス111と、スキャナ112と、プリンタ113と、を備えている。また、各構成部はバス100によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU101は、クロストーク解析装置の全体の制御を司る。ROM102は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM103は、CPU101のワークエリアとして使用される。HDD104は、CPU101の制御にしたがってHD105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD105は、HDD104の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD106は、CPU101の制御にしたがってFD107に対するデータのリード/ライトを制御する。FD107は、FDD106の制御で書き込まれたデータを記憶したり、FD107に記憶されたデータをクロストーク解析装置に読み取らせたりする。
また、着脱可能な記録媒体として、FD107のほか、CD−ROM(CD−R、CD
−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ108は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ108は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F109は、通信回線を通じてインターネットなどのネットワーク114に接続され、このネットワーク114を介して他の装置に接続される。そして、I/F109は、ネットワーク114と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F109には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード110は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力をおこなう。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス111は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ112は、画像を光学的に読み取り、クロストーク解析装置内に画像データを取り込む。なお、スキャナ112は、OCR機能を持たせてもよい。また、プリンタ113は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ113には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
つぎに、この発明のクロストーク解析装置によって生成されるクロストーク解析モデルについて説明する。図2は、この発明に実施の形態にかかるクロストーク解析モデルについて示す説明図である。図2において、クロストーク解析モデル200は、ダイモデル201と、パッケージモデル202と、プリント基板モデル203と、レシーバモデル204とにより構成されている。
ダイモデル201は、ビクティム信号が入力されるドライバIO回路210(以下、「ビクティムドライバ」という)とアグレッサ信号が入力されるドライバIO回路211(以下「アグレッサドライバ」という)と、高電位電源(以下、「VDE電源」という)、接地電源(以下、「VSS電源」という)をモデル化している。
また、パッケージモデル202とプリント基板モデル203は、VDEリターン電流経路、ビクティム配線、アグレッサ配線、VSSリターン電流経路をモデル化している。ここで、VDEリターン電流経路とは、ビクティム配線と解析対象回路200のVDE電源を通るリターン電流経路である。
また、VSSリターン電流経路とは、ビクティム配線と解析対象回路200のVSS電源を通るリターン電流の経路である。パッケージモデル201とプリント基板モデル203の詳細については後述する。レシーバモデル204では、レシーバを容量C1〜C4によりモデル化している。
つぎに、パッケージモデルとプリント基板モデルの等価回路について説明する。図3は、パッケージモデルとプリント基板モデルについて示す説明図である。図3において、ビクティム配線、アグレッサ配線、VSSリターン電流経路、VDEリターン電流経路は、それぞれ抵抗Rij、容量Cij、インダクタンスLij(i=1〜4、j=1〜4)とによりモデル化されている。
ここで、i=j場合は、モデル化された各配線あるいは各電流経路の抵抗、容量、インダクタンスである。具体的には、たとえば、L11は、ビクティム配線の自己インダクタンスである。また、i≠jの場合には、各配線間の相互抵抗、相互容量、相互インダクタンスである。具体的には、たとえば、C13は、ビクティム配線とVSSリターン電流経路との相互容量である。また、図3では、図示を省略しているが、各配線間の相互抵抗もモデル化されている。
(クロストーク解析装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の機能的構成について説明する。図4は、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の機能的構成を示す説明図である。図4において、クロストーク解析装置400は、入力部401と、特定部402と、判断部403と、生成部404と、実行部405と、算出部406と、決定部407と、出力部408と、により構成されている。また、実行部405と、算出部406と、決定部407とにより、解析部409を構成する。
入力部401は、解析対象回路の回路情報410の入力を受け付ける。回路情報410は、具体的には、たとえば、トランジスタを含むネットリストである。回路情報410には、ダイ(パッケージに収められているチップ)、パッケージ、プリント基板に関する接続情報が記述されている。入力された回路情報410は、特定部402に出力される。
特定部402は、入力部401によって入力された回路情報410に基づいて、解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、ビクティム配線と解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、ビクティム配線と接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定する。
判断部403は、ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断する。図5は、シールド配線の判断手法について示す説明図である。図5において、ビクティム配線501の周囲には、アグレッサ配線502〜504と、シールド配線505が配置されている。
判断部403は、具体的には、たとえば、ビクティム配線501から当該ビクティム配線に垂直な方向のXmmの範囲内にビクティム配線が配置されている場合に、所定の領域内にシールド配線505が存在すると判断する。より具体的には、ビクティム配線501と符号506aおよび符号506bとの間にシールド配線505が存在する場合に、所定の領域内にシールド配線505が存在すると判断する。
図4の説明に戻り、生成部404は、特定部402によって特定された配線およびリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する。具体的には、たとえば、クロストーク解析モデルを構成する各モデル(図1、図2参照)を生成し、これらのモデルを接続することにより、クロストーク解析モデルを生成する。以下では、クロストーク解析モデルを構成する各モデルの生成手法について説明する。
まず、ダイモデルの生成方法について説明する。ダイモデル201は、ビクティムドライバ、アグレッサドライバ、VDE電源、VSS電源をモデル化している。具体的には、たとえば、ビクティムドライバとアグレッサドライバの情報を回路情報410から抽出する。
そして、たとえば、回路ライブラリからビクティムドライバとアグレッサドライバのモデルを選択することによりモデル化する。ビクティムドライバとアグレッサドライバのモデル化には、トランジスタを含むネットリストを用いている。また、ビクティムドライバとアグレッサドライバのモデルが選択されると、クロストークの解析に用いられる入力信号が生成される。この入力信号については、後述する。
つぎに、パッケージモデルの生成手法について説明する。パッケージモデルは、アグレッサ配線と、ビクティム配線と、VSSリターン電流経路と、VDEリターン電流経路とを、抵抗Rij、対地容量Cij、インダクタンスLijによりモデル化する。
具体的には、たとえば、回路情報410からパッケージに関するビクティム配線、アグレッサ配線、VDE電源プレーン、接地電源プレーンの回路情報410を抽出する。ここで、抽出された回路情報410から得られる断面形状について説明する。
図6は、パッケージの断面形状について示す説明図である。図6において、パッケージ600は、ビクティム配線601と、アグレッサ配線602と、VDEプレーン603と、VSSプレーン604とにより構成されている。
抵抗Rij、容量Cij、インダクタンスLijのパラメータは、このパッケージ600の断面構造に対して、たとえば、電磁界解析ソルバを用いて算出する。算出された抵抗Rij、容量Cij、インダクタンスLijを式(1)、式(2)、式(3)に示す。
Figure 0004676911
各回路素子のパラメータは、式(1)、式(2)、式(3)に示されるように、それぞれRMatrix、LMatrix、CMatrixとして算出される。そして、算出した各パラメータを各回路素子(Rij、Cij、Lij)に割り当てることにより、パッケージモデルが生成される。プリント基板モデルの生成手法については、パッケージモデルの生成手法と同様のため、説明を省略する。
つぎに、レシーバモデルの生成手法について説明する。レシーバモデルは、ビクティム配線のレシーバと、アグレッサ配線のレシーバとを容量(コンデンサ)によりモデル化する。具体的には、たとえば、回路情報410からビクティム配線のレシーバとアグレッサ配線のレシーバとの情報を抽出する。そして、抽出された各レシーバの容量を算出する。そして、算出された容量をそれぞれのコンデンサに割り当てることにより、レシーバモデルが生成される。
また、生成部404は、判断部403によってシールド配線が存在しないと判断された場合、アグレッサ配線、ビクティム配線、およびVSSリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する。具体的には、たとえば、回路情報410からアグレッサ配線、ビクティム配線、およびVSSリターン電流配線の情報を抽出し、抽出した情報からクロストーク生成モデルを生成する。クロストークモデル生成手法については、上述した説明と同様のため、説明を省略する。
実行部405は、生成部404によって生成されたクロストーク解析モデル200を用いて、解析対象回路のクロストークに関するシミュレーションを実行する。図7は、クロストークのシミュレーション手法について示す説明図である。なお、図面では、一部を抜粋して表示している。図7において、クロストーク解析モデルは、ビクティムドライバ701と、4つのアグレッサドライバ702〜705を有している。
これらのビクティムドライバ701と各アグレッサドライバ702〜705に、クロストーク解析用の信号を入力する。そして、ビクティム配線701からレシーバ入力端子720に入力される信号波形を検出する。
また、本発明のクロストーク解析装置を用いておこなわれるシミュレーションには、波形品質劣化量を算出する際におこなわれるシミュレーションと、遅延変動量の算出の際におこなわれるシミュレーションがある。波形品質劣化量と遅延変動量の詳細については、後述する。以下では、上述した波形品質劣化量と遅延変動量の算出の際におこなわれるシミュレーションについて説明する。
まず、波形品質劣化量を算出する際のシミュレーションについて説明する。波形品質劣化量を算出する際のシミュレーションでは、ビクティムドライバ701とアグレッサドライバ702〜705に、以下に示す4つパターンの入力信号が入力される。図8は、波形品質劣化量のシミュレーションをおこなう際に入力される入力信号を示すテーブルである。
テーブル800において、「High」とは、電圧レベルが一定のHighレベル信号である。また、「Low」とは、電圧レベルが一定のLowレベル信号である。また、「遷移」とは、Lowレベル(Highレベル)からHighレベル(Lowレベル)に遷移する信号である。
パターン1は、Highレベル信号のクロストークが発生していない状態(以下、「理想状態」という)の電圧レベルを算出する入力信号である。パターン2は、Lowレベル信号の理想状態の電圧レベルを算出する入力信号である。パターン3は、Highレベルのクロストークを算出する入力信号である。パターン4は、Lowレベルのクロストークを算出する入力信号である。
つぎに、遅延変動量のシミュレーションをおこなう際に用いられる入力信号について説明する。図9は、遅延変動量のシミュレーションをおこなう際に入力される入力信号について示すテーブルである。テーブル900において、「Lowレベル→Highレベル」とは、LowレベルからHighレベルに遷移する入力信号(以下、「立ち上がり信号」という)である。また、「Highレベル→Lowレベル」とは、HighレベルからLowレベルに遷移する入力信号(以下、「立ち下がり信号」という)である。
また、パターン1は、立ち上がりの理想状態の遅延時間を算出する入力信号である。パターン2は、立ち下がりの理想状態の遅延時間を算出する入力信号である。パターン3は、立ち上がりの遅延変動量を算出する入力信号である。パターン4は、立ち下がりの遅延変動量を算出する入力信号である。
また、上述した、パターン3およびパターン4のアグレッサドライバに入力される信号波形は、ビクティムドライバに入力される信号波形に対して遷移するタイミングをずらして入力される。ここで、パターン3とパターン4のアグレッサに入力される信号について示す。
図10は、ビクティムドライバとアグレッサドライバに入力される信号波形について示す説明図である。図10では、パターン3の入力信号(立ち上がり信号波形)について示している。波形1001は、ビクティムドライバに入力される信号波形であり、波形1002〜1007は、アグレッサドライバに入力される信号波形である。図10において、波形1002〜1007は、波形1001に対して、遷移タイミングをずらして入力される。
図4の説明に戻り、算出部406は、実行部405によって実行された実行結果に基づいて、ビクティム配線に関する信号波形の変動量を算出する。具体的には、たとえば、レシーバの入力端子に入力される信号波形と、理想状態において得られる信号波形(期待値)とから信号波形の変動量を算出する。
ここで、信号波形の変動量について説明する。図11は、信号波形の変動量について示す説明図である。信号波形の変動量は、Highレベル信号の信号波形の変動量(図11(a))と、Lowレベル信号の信号波形の変動量(図11(b))とをそれぞれ算出する。以下では、Highレベル信号の信号波形の変動量の算出手法について説明する。
図11において、破線によって示される波形1101は、実行部405によってシミュレーションした結果得られる信号波形である。また、実線によって示される波形1102は、理想状態において得られる信号波形である。信号波形の変動量とは、ある時刻における波形1101と波形1102の差分の絶対値である。
図4の説明に戻り、決定部407は、算出部406によって算出された算出結果に基づいて、ビクティム配線に生じるクロストークによる波形品質劣化量を決定する。ここで、波形品質劣化量とは、図11に示した、波形1101の最大値と波形1102の差分、および波形1101の最小値と波形1102の差分である。
具体的には、図11に示す矢印1103と矢印1104値の大きさである。図11(a)および図11(b)に示すように、Highレベル信号の±ΔVおよびLowレベル信号の±ΔVがそれぞれ波形品質劣化量である。
決定部407は、算出部406によって算出された算出結果から、波形1101の最大値、および最小値を特定する。そして、特定した最大値とHighレベル信号の差分、最小値とHighレベル信号の差分をそれぞれ算出し、波形品質劣化量を決定する。
図4の説明に戻り、算出部406は、実行部405によって実行された実行結果に基づいて、ビクティム配線に関する信号波形の遅延時間を算出する。具体的には、たとえば、立ち上がり信号と立ち下がり信号の理想状態の遅延時間とを算出する。そして、理想状態の信号波形とレシーバの入力端子に入力される信号波形とからレシーバの入力端子に入力される信号波形の遅延時間を算出する。遅延時間は、立ち上がり信号波形の遅延時間と立ち下がり信号波形の遅延時間がそれぞれ算出される。
図10に示したように、遅延変動量のシミュレーションでは、アグレッサドライバには、ビクティム信号に対して遷移タイミングをずらした複数の信号波形が入力される。これにより、レシーバの入力端子には、遅延が変動した複数の信号波形が入力される。算出部406は、これらの信号波形の遅延時間を算出する。
また、決定部407は、算出部406によって算出された算出結果に基づいて、ビクティム配線に生じるクロストークによる遅延変動量を決定する。ここで、遅延変動量について説明する。図12は、クロストークによる遅延変動量について示す説明図である。図12に示すように、遅延変動量は、立ち上がり信号波形の変動量(図12(a))と、立ち下がり信号波形の変動量(図12(b))とをそれぞれ算出する。以下では、立ち上がり信号波形の変動量について説明する。
図12(a)において、波形1201は、ビクティムドライバに入力される立ち上がり信号波形である。また、波形1202は、理想状態においてレシーバの入力端子に入力される立ち上がり信号波形である。また、破線によって示される波形1203および1204は、それぞれ実行部405によってシミュレーションした結果得られる波形である。ここでは、算出部406によって算出された遅延時間のうち、遅延時間が最小(波形1203)、および最大(波形1204)を図示している。
遅延変動量は、まず、算出部406によって算出された立ち上がり信号波形および立ち下がり信号波形の遅延時間の最大値および最小値を特定する。具体的には、たとえば、図12(a)および(b)において、遅延時間の最大値は、+ΔD1および+ΔD2である。そして、+D1と+D2のうち遅延時間の大きい値を遅延変動量と決定する。また、遅延時間の最小値は、−ΔD1および−ΔD2である。そして、−ΔD1と−ΔD2のうち遅延時間の小さい値を遅延変動量(最悪値)と決定する。
出力部408は、実行部405によって実行された実行結果を出力する。具体的には、たとえば、図11に示した波形品質劣化量あるいは図12に示した遅延変動量を表示画面に表示する。また、出力部408は、決定部407によって決定された決定結果を出力する。具体的には、たとえば、決定された信号波形劣化量と遅延変動量を表示装置に表示する。
なお、上述した入力部401、特定部402、判断部403、生成部404、実行部405、算出部406、決定部407、および出力部408は、具体的には、たとえば、図1に示したROM102、RAM103、HD105、FD107などに記録されたプログラムを、CPU101が実行することによってその機能を実現する。
(クロストーク解析装置の解析処理手順)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の解析処理手順について説明する。図13は、この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の解析処理手順の一例について示すフローチャートである。
図13のフローチャートにおいて、まず、入力部401により、回路情報410の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1301)。そして、受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS1301:Yes)、特定部402により、アグレッサ配線およびビクティム配線(各配線)とVSSリターン電流およびVDEリターン電流経路(各電流経路)特定する(ステップS1302)。
そして、生成部404により、ダイモデル生成処理を実行する(ステップS1303)。つぎに、パッケージモデル生成処理を実行する(ステップS1304)。続いて、プリント基板モデル生成処理を実行する(ステップS1305)。つぎに、レシーバモデル生成処理を実行する(ステップS1306)。そして、クロストーク解析処理を実行する(ステップS1307)。そして、出力部408により、クロストーク解析結果を出力する(ステップS1308)。これにより、一連の処理を終了する。
つぎに、上述したダイモデル生成処理について説明する。図14は、ダイモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。図14において、まず、回路情報410からドライバ情報を抽出する(ステップS1401)。つぎに、抽出したドライバ情報を参照し、ビクティムドライバを選択する(ステップS1402)。
そして、アグレッサドライバを選択する(ステップS1403)。続いて、ビクティムドライバ、アグレッサドライバにそれぞれ入力する入力信号を生成する(ステップS1404)。そして、ステップS1304に移行する。これにより、一連の処理を終了する。
つぎに、上述したパッケージモデル生成処理手順について説明する。図15は、パッケージモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。パッケージモデル生成処理は、まず、判断部403により、所定の領域内にシールド配線が存在するか否かを判断する(ステップS1501)。
所定の領域内にシールド配線が存在すると判断された場合(ステップS1501:Yes)、アグレッサ配線およびビクティム配線(各配線)とVSSリターン電流経路およびVDEリターン電流経路(各電流経路)の回路情報410を抽出する(ステップS1502)。一方、所定の領域内にシールド配線が存在しないと判断された場合(ステップS1501:No)、アグレッサ配線およびビクティム配線(各配線)とVSSリターン電流経路の回路情報410を抽出する(ステップS1503)。
つぎに、ステップS1502あるいはステップS1503において抽出した情報に基づいて、LMatrixを抽出する(ステップS1504)。続いて、RMatrixを抽出する(ステップS1505)。つぎに、CMatrixを抽出する(ステップS1506)。そして、ステップS1504〜S1506において、抽出した値を各回路素子に割り当てることにより、パッケージモデルを生成する(ステップS1507)。そして、ステップS1305へ移行する。これにより、一連の処理を終了する。
なお、上述したステップS1504〜S1506の処理は、各処理手順が入れ替わっていてもよく、また、同時におこなうこととしてもよい。
つぎに、上述したプリント基板モデル生成処理手順について説明する。図16は、プリント基板モデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。プリント基板モデル生成処理は、まず、判断部403により、所定の領域内にシールド配線が存在するか否かを判断する(ステップS1601)。
所定の領域内にシールド配線が存在すると判断された場合(ステップS1601:Yes)、アグレッサ配線およびビクティム配線(各配線)とVSSリターン電流経路およびVDEリターン電流経路(各電流経路)の回路情報410を抽出する(ステップS1602)。一方、所定の領域内にシールド配線が存在しないと判断された場合(ステップS1601:No)、アグレッサ配線およびビクティム配線(各配線)とVSSリターン電流経路の回路情報410を抽出する(ステップS1603)。
つぎに、ステップS1602あるいはステップS1603において抽出した情報に基づいて、LMatrixを抽出する(ステップS1604)。続いて、RMatrixを抽出する(ステップS1605)。つぎに、CMatrixを抽出する(ステップS1606)。そして、ステップS1604〜S1606において、抽出した値を各回路素子に割り当てることにより、プリント基板モデルを生成する(ステップS1607)。そして、ステップS1306へ移行する。これにより、一連の処理を終了する。
なお、上述したステップS1604〜S1606の処理は、各処理手順が入れ替わっていてもよく、また、同時におこなうこととしてもよい。
つぎに、上述したレシーバモデル生成処理について説明する。図17は、レシーバモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、レシーバ情報を抽出する(ステップS1701)。そして、抽出されたレシーバの入力情報からレシーバの入力容量を算出する(ステップS1702)。つぎに、算出されたレシーバの容量を割り当てることにより、レシーバモデルを生成する(ステップS1703)。そして、ステップS1307に移行する。これにより、一連の処理を終了する。
つぎに、上述したクロストーク解析処理手順について説明する。図18は、クロストーク解析処理手順の一例について示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、波形品質劣化量を解析するか否かを判断する(ステップS1801)。波形品質劣化量を解析すると判断された場合(ステップS1801:Yes)、i=1とする(ステップS1802)。ここでiとは、図8に示した入力信号のパターンである。
つぎに、ビクティム配線とアグレッサ配線にパターンiの信号パターンを入力する(ステップS1803)。そして、クロストークをシミュレーションする(ステップS1804)。つぎに、iは最大値か否かを判断する(ステップS1805)。iが最大値でない場合(ステップS1805:No)、iをインクリメントして(ステップS1806)、ステップS1803に戻る。
一方、iが最大値の場合(ステップS1805:Yes)、シミュレーション結果から理想状態の電圧レベルを抽出する(ステップS1807)。ステップS1807では、HighレベルおよびLowレベルの理想状態の電圧レベルを抽出する。
つぎに、クロストークのシミュレーション結果と抽出された電圧レベルから信号波形の変動量を算出する(ステップS1808)。そして、波形品質劣化量を決定する(ステップS1809)。そして、ステップS1308へ移行する。
また、ステップS1801において、波形品質劣化量を解析しない場合(ステップS1801:No)、j=1とする(ステップS1810)。ここで、jとは、図9に示した入力信号のパターンである。つぎに、パターンjの信号パターンを入力する(ステップS1813)。そして、クロストークをシミュレーションする(ステップS1812)。
つぎに、jは最大値か否かを判断する(ステップS1813)。jが最大値でない場合(ステップS1813:No)、jをインクリメントして(ステップS1814)、ステップS1811に戻る。一方、jが最大値の場合(ステップS1813:Yes)、シミュレーション結果から理想状態の遅延時間を抽出する(ステップS1815)。
そして、シミュレーション結果および理想状態の遅延時間からシミュレーション後の遅延時間の最大値と最小値を算出する(ステップS1816)。そして、遅延変動量を決定し(ステップS1817)、ステップS1308へ移行する。これにより、一連の処理を終了する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、ビクティム配線周辺の等価回路を正確に再現することにより、クロストークの影響を正確に再現することができる。そのため、ビクティム配線に生じるクロストークを高精度に解析することができる。
また、ビクティム配線周辺の回路構成に応じて、VDEリターン電流経路およびVSSリターン電流経路をモデル化したクロストーク解析モデル、あるいはVDEリターン電流経路を考慮せずにVSSリターン電流経路をモデル化したクロストーク解析モデルのいずれか一方を選択することができる。ビクティム配線の周辺にシールド配線が存在する場合には、ビクティム配線の周辺の等価回路を正確に再現することにより、クロストークの影響を正確に再現することができる。そのため、クロストークを精度よく解析することができる。
一方、ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線が存在しない場合には、VDEリターン電流経路を考慮せずに、VSSリターン電流経路をモデル化することができる。そのため、クロストーク解析モデルの生成時間とクロストークの解析時間を低減することができる。
また、VSSリターン電流経路の他にVDEリターン電流経路をモデル化することにより、クロストークによる波形品質劣化量および波形品質劣化量を精度よく解析することができる。
以上説明したように、クロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置によれば、回路の高品質化および回路設計の作業効率の容易化を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明したクロストーク解析方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
(付記1)解析対象回路の回路情報の入力を受け付けさせる入力工程と、
前記入力工程によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定させる特定工程と、
前記特定工程によって特定された配線およびリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成させる生成工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするクロストーク解析プログラム。
(付記2)さらに、前記ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断させる判断工程をコンピュータに実行させ、
前記生成工程は、
前記判断工程によって判断された判断結果に基づいて、前記クロストーク解析モデルを生成させることを特徴とする付記1に記載のクロストーク解析プログラム。
(付記3)前記生成工程は、
前記判断工程によって前記シールド配線が存在すると判断された場合、前記クロストーク解析モデルを生成させることをコンピュータに実行させることを特徴とする付記1または2に記載のクロストーク解析プログラム。
(付記4)前記生成工程は、
前記判断工程によって前記シールド配線が存在しないと判断された場合、前記アグレッサ配線、ビクティム配線、およびVSSリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成させることを特徴とする付記1または2に記載のクロストーク解析プログラム。
(付記5)さらに、前記生成工程によって生成されたクロストーク解析モデルを用いて、前記解析対象回路のクロストークに関するシミュレーションを実行させる実行工程と、
前記実行工程によって実行された実行結果を出力させる出力工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のクロストーク解析プログラム。
(付記6)さらに、前記実行工程によって実行された実行結果に基づいて、前記ビクティム配線に関する信号波形の変動量を算出させる波形変動量算出工程と、
前記波形変動量算出工程によって算出された算出結果に基づいて、前記ビクティム配線に生じるクロストークによる波形品質劣化量を決定させる波形品質劣化量決定工程と、を前記コンピュータに実行させ、
前記出力工程は、
前記波形品質劣化量決定工程によって決定された決定結果を出力させることをコンピュータに実行させることを特徴とする付記5に記載のクロストーク解析プログラム。
(付記7)さらに、前記実行工程によって実行された実行結果に基づいて、前記ビクティム配線に関する信号波形の遅延時間を算出させる遅延時間算出工程と、
前記遅延時間算出工程によって算出された算出結果に基づいて、前記ビクティム配線に生じるクロストークによる遅延変動量を決定させる遅延変動量決定工程と、を前記コンピュータに実行させ、
前記出力工程は、
前記遅延変動量決定工程によって決定された決定結果を出力させることを特徴とする付記5に記載のクロストーク解析プログラム。
(付記8)付記1〜7のいずれか一つに記載のクロストーク解析プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
(付記9)解析対象回路の回路情報の入力を受け付ける入力工程と、
前記入力工程によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定する特定工程と、
前記特定工程によって特定された配線およびリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する生成工程と、
を含むことを特徴とするクロストーク解析方法。
(付記10)解析対象回路の回路情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された配線およびリターン電流経路からなる等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する生成手段と、
を備えることを特徴とするクロストーク解析装置。
以上のように、本発明にかかるクロストーク解析プログラム、記録媒体、クロストーク解析方法およびクロストーク解析装置は、LSI設計、パッケージ設計、プリント基板設計に有用であり、特に、CADを用いたレイアウト設計に適している。
この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 この発明に実施の形態にかかるクロストーク解析モデルについて示す説明図である。 パッケージモデルとプリント基板モデルについて示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の機能的構成を示す説明図である。 シールド配線の判断手法について示す説明図である。 パッケージの断面形状について示す説明図である。 クロストークのシミュレーション手法について示す説明図である。 波形品質劣化量のシミュレーションをおこなう際に入力される入力信号を示すテーブルである。 遅延変動量のシミュレーションをおこなう際に入力される入力信号について示すテーブルである。 ビクティムドライバとアグレッサドライバに入力される信号波形について示す説明図である。 信号波形の変動量について示す説明図である。 クロストークによる遅延変動量について示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるクロストーク解析装置の解析処理手順の一例について示すフローチャートである。 ダイモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。 パッケージモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。 プリント基板モデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。 レシーバモデル生成処理手順の一例について示すフローチャートである。 クロストーク解析処理手順の一例について示すフローチャートである。 従来のクロストーク解析モデルについて示す説明図である。 リターン電流経路について示す説明図である。
符号の説明
201 ダイモデル
202 パッケージモデル
203 プリント基板モデル
204 レシーバモデル
400 クロストーク解析装置
401 入力部
402 特定部
403 判断部
404 生成部
405 実行部
406 算出部
407 決定部
408 出力部
409 解析部

Claims (4)

  1. 解析対象回路の回路情報の入力を受け付けさせる入力工程と、
    前記入力工程によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定させる特定工程と、
    前記ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断させる判断工程と、
    前記判断工程によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線があると判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、前記VSSリターン電流経路、および前記VDEリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成させ、前記判断工程によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線がないと判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、および前記VSSリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成させる生成工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするクロストーク解析プログラム。
  2. 請求項に記載のクロストーク解析プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
  3. 入力手段、特定手段、判断手段、および生成手段を有するコンピュータが、
    前記入力手段により、解析対象回路の回路情報の入力を受け付ける入力工程と、
    前記特定手段により、前記入力工程によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定する特定工程と、
    前記判断手段により、前記ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断する判断工程と、
    前記生成手段により、前記判断工程によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線があると判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、前記VSSリターン電流経路、および前記VDEリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成し、前記判断工程によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線がないと判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、および前記VSSリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する生成工程と、
    実行することを特徴とするクロストーク解析方法。
  4. 解析対象回路の回路情報の入力を受け付ける入力手段と、
    前記入力手段によって入力された回路情報に基づいて、前記解析対象回路内の任意のアグレッサ配線と、当該アグレッサ配線により影響を受けるビクティム配線と、前記ビクティム配線と前記解析対象回路の接地電源とを通るVSSリターン電流経路と、前記ビクティム配線と前記接地電源よりも電位の高い高電位電源とを通るVDEリターン電流経路と、を特定する特定手段と、
    前記ビクティム配線から所定の領域内にシールド配線があるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線があると判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、前記VSSリターン電流経路、および前記VDEリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成し、前記判断手段によって前記ビクティム配線から前記所定の領域内にシールド配線がないと判断された場合、前記アグレッサ配線、前記ビクティム配線、および前記VSSリターン電流経路を含む等価回路に関するクロストーク解析モデルを生成する生成手段と、
    を備えることを特徴とするクロストーク解析装置。
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